JP5208443B2 - ガスバリア性積層フィルム - Google Patents

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Description

本発明は、易引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルムに関し、更に詳しくは、透明性を有すると共に優れたガスバリア性を備え、かつ、温度・湿度依存性が小さく、また、耐衝撃性等の諸物性に優れ、更に、引き裂き性が良好で直線カット性を有すると共にヒ−トシ−ル性樹脂層(ヒ−トシ−ラント)として作用する極めて有用な易引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルムに関するものである。
ガスバリア性を備えた包材基材としては、従来より、アルミニウム箔あるいは基材フィルムにアルミニウムの蒸着膜を設けた包材基材が使用されている。
しかし、このようなガスバリア性を備えた包材基材は、安定したガスバリア性が得られるものの、ガスバリア層としてのアルミニウム箔あるいはアルミニウムの蒸着膜を備えているため、焼却適性が劣り、使用後の廃棄処分が容易ではないという問題点がある。
また、アルミニウム箔を備えているため、透明性を有する包材基材は得られないという問題点もある。
これに対処するために、例えば、ポリ塩化ビニリデン系樹脂(PVDC)やエチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)からなるガスバリア層を備えた包材基材が開発されている。
しかし、PVDCは、塩素を含有するため、使用後に焼却することにより塩素ガスが発生し、環境衛生上好ましくないという問題点がある。
一方、EVOHは、酸素透過性が低く、かつ、香味成分の吸着性が低いという長所があるものの、水蒸気に接触するとガスバリア性が低下してしまうという問題点がある。
このため、バリア層であるEVOHを水蒸気から遮断するために他の包材基材を積層し、複雑な積層構造とする必要があり、これにより製造コストの増大を来すという問題点を有するものである。
而して、近年、高いガスバリア性と保香性を安定して発揮し、かつ、透明性を有する包材基材として、珪素酸化物、酸化アルミニウム等の無機酸化物の薄膜からなるバリア層を備えたガスバリア性フィルムが開発されている。
この無機酸化物の薄膜は、材料である無機酸化物を真空蒸着により基材フィルム上に付着させることにより形成され、廃棄時における環境上の問題もなく、また、ガスバリア性の湿度依存性等もないものである。
しかしながら、上述の珪素酸化物、酸化アルミ等の無機酸化物の薄膜からなるバリア層においては、無機酸化物粒子が基材上に蒸着したものであるため、無機酸化物粒子間に結晶粒界という隙間が存在しており、ガスバリア性が十分とはいえず、膜厚を厚く(500〜1000Å)する必要があること、無機酸化物の酸素原子割合が小さいほどガスバリア性は向上するが、反面、透明性が低下すること、上記のように膜厚を厚くする必要性があるので、その結果延展性に劣りクラックが生じやすいこと、基板と無機酸化物粒子との密着力が弱いこと等の種々の問題点があるものである。
ところで、近年、上記のようなガスバリア性を備えた包材基材においても、内容物の保護性能と共にその利便性としての易開封性等の機能が要求されつつあるものである。
例えば、その一例として、樹脂基材と金属および/または金属酸化物蒸着膜からなる蒸着フィルムであって、該樹脂基材が一軸直線カット性ポリオレフィン系フィルムであることを特徴とするガスバリア性蒸着フィルムが提案されている。
更に、上記のガスバリア性蒸着フィルムにおいては、樹脂基材と金属および/または金属酸化物蒸着膜の間に、少なくとも一層の樹脂塗膜層が形成されているガスバリア性蒸着フィルム等も提案されている(例えば、特許文献等1参照。)。
特開2004−155186号公報
しかしながら、上記の特許文献1に係るガスバリア性蒸着フィルムにおいては、ポリオレフィン系樹脂フィルム自身が、耐熱性に劣ることから、特許文献1に記載されているような、例えば、蒸発源として、抵抗加熱方式のボート方式や、高周波加熱によるルツボ方式や、電子ビーム加熱による方式等を用いて、20μm〜50μmといった薄いポリオレフィン系樹脂フィルムに、例えば、金属として、アルミニウム、亜鉛、マグネシウム、また、金属酸化物として、酸化アルミニウム、酸化珪素等を使用し、これを加熱溶融し、蒸気化して真空加熱蒸着により、蒸着膜を形成することは極めて困難なことである。
上記の特許文献1に係るガスバリア性蒸着フィルムにおいては、少なくとも一層の樹脂塗膜層を形成することが言及されているが、ポリオレフィン系樹脂フィルム自身が、耐熱性に劣ることから、真空加熱蒸着雰囲気に耐えることが極めて困難であることから好ましい製品を製造することは至難のことである。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、透明性を有すると共に優れたガスバリア性を備え、かつ、温度・湿度依存性が小さく、また、耐衝撃性等の諸物性に優れ、更に、引き裂き性が良好で直線カット性を有すると共にヒ−トシ−ル性樹脂層(ヒ−トシ−ラント)として作用する極めて有用な易引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルムを提供することである。
本発明者は、上記の目的を達成すべく種々研究の結果、直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルムの一方の面に、プラズマ保護層を設け、更に、該プラズマ保護層の面に、化学気相成長法によるバリア性無機酸化物の蒸着膜を1層ないし2層以上設け、更に、該バリア性無機酸化物の蒸着膜の上に、プライマ−剤層を設けてガスバリア性積層フィルムを製造し、而して、該ガスバリア性積層フィルムを使用し、これに、例えば、基材フィルム、更には、その他の基材等を積層して包装用材料を製造し、しかる後、該包装用材料を使用し、これを製袋して包装用袋を製造し、而して、該包装用袋内に所望の内容物を充填包装して包装製品を製造したところ、酸素ガスおよび水蒸気等の透過を阻止するガスバリア性に優れ、更に、透明性等にも優れ、かつ、温度・湿度依存性が小さく、また、柔軟性、耐衝撃性、耐摩擦性、耐ピンホール性、耐突き刺し性、耐熱性、耐圧性、耐水性、ヒートシール性、品質保持性、印刷適性、開口性、充填包装適性等の諸物性に優れ、例えば、菓子類、お茶漬け製品、かんぴょう、切り干し大根、煮干し等の半乾燥食品、海苔、茶製品、乾燥野菜、スナック食品、調味料、その他等の各種の食料品を充填包装するに有用であり、かつ、その内容物の充填包装適性、品質保全性等に優れていると共に内容物の飲食等に際し、包装製品を手にもって、その包装製品を構成する包装用袋を引き裂いたところ、引き裂き性が良好で直線カット性を有し、包装用袋を極めて容易に直線的に引き裂くことができ、更に、最後まで手で容易に引き裂くことができることを見出して本発明を完成したものである。
すなわち、本発明は、直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルムの一方の面に、プラズマ保護層を設け、更に、該プラズマ保護層の面に、化学気相成長法によるバリア性無機酸化物の蒸着膜を1層ないし2層以上設け、更に、該バリア性無機酸化物の蒸着膜の上に、プライマ−剤層を設けたことを特徴とする易引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルムに関するものである。
本発明においては、耐熱性に劣るポリオレフィン系樹脂フィルムに対し、低温製膜が可能な化学気相成長法を採用し、これにより、直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルムの一方の面に、バリア性無機酸化物の蒸着膜を1層ないし2層以上製膜化可能とするものである。
而して、本発明に係るガスバリア性積層フィルムは、直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルム自身がヒ−トシ−ル性を有し、例えば、製袋時あるいは内容物充填包装時に、ヒ−トシ−ル性樹脂層(ヒ−トシ−ラント)として作用することもできると共に引き裂き性が良好で直線カット性を有するものである。
すなわち、本発明は、直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルムの一方の面に、プラズマ保護層を設け、更に、該プラズマ保護層の面に、化学気相成長法によるバリア性無機酸化物の蒸着膜を1層ないし2層以上設け、更に、該バリア性無機酸化物の蒸着膜の上に、プライマ−剤層を設けた積層構成からなることから、酸素ガスおよび水蒸気等の透過を阻止するガスバリア性に優れ、更に、透明性等にも優れ、かつ、温度・湿度依存性が小さく、また、柔軟性、耐衝撃性、耐摩擦性、その他等の諸物性に優れ、しかも、引き裂き性が良好で直線カット性を有すると共にヒ−トシ−ル性樹脂層(ヒ−トシ−ラント)として作用する極めて有用な易引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルムを得ることができるものである。
そして、本発明においては、上記のガスバリア性積層フィルムに、例えば、基材フィルム、更には、その他の基材等を積層して、種々の積層構成からなる包装用材料を製造可能とし、これにより、例えば、耐摩擦性、耐ピンホール性、耐突き刺し性、ヒートシール性、品質保持性、印刷適性、開口性、充填包装適性等の諸物性に優れ、例えば、菓子類、お茶漬け製品、かんぴょう、切り干し大根、煮干し等の半乾燥食品、海苔、茶製品、乾燥野菜、スナック食品、調味料、その他等の各種の食料品を充填包装するに有用であり、かつ、その内容物の充填包装適性、品質保全性等に優れている包装製品を製造し得るというものである。
上記の本発明に係る易引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルムについて以下に図面等を用いて更に詳しく説明する。
図1および図2は、本発明に係る易引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルムについてその積層構成の一二例を示す概略的断面図である。
次に、図3および図4は、上記の図1に示す本発明に係る易引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルムを使用して製造した包装用材料としての積層材についてその積層構成の一二例を示す概略的断面である。
更に、図5および図6は、上記の図3に示す本発明に係る易引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルムを使用して製造した包装用材料としての積層材を使用し、これを製袋してなる包装用袋、更に、その包装用袋内に内容物を充填包装した包装製品についてその構成の一例を示す概略的構成図である。
まず、本発明に係る易引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルムAは、図1に示すように、直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルム1の一方の面に、プラズマ保護層2を設け、更に、該プラズマ保護層2の面に、化学気相成長法によるバリア性無機酸化物の蒸着膜3を1層ないし2層以上設け、更に、該バリア性無機酸化物の蒸着膜3の上に、プライマ−剤層4を設けた積層構成からなることを基本構造とするものである。
本発明に係る易引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルムについて、別の例を例示すると、図2に示すように、上記の図1に示す本発明に係る易引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルムAにおいて、プラズマ保護層2の面に、更に、プラズマ処理面5を設けた積層構成からなる本発明に係る易引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルムA1 を例示することができる。
なお、図2中の符合1、2、3、4等は、図1に示す符合1、2、3、4等と同じ意味である。
上記の例示は、本発明に係る易引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルムについてその一二例を例示するものであり、本発明はこれによって限定されるものではない。
例えば、図示しないが、上記の本発明に係る易引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルムにおいて、バリア性無機酸化物の蒸着膜としては、同種ないし異種からなる2層以上のバリア性無機酸化物の蒸着膜を重層して構成することができるものである。
また、本発明に係る易引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルムにおいては、図示しないが、例えば、バリア性無機酸化物の蒸着膜の面に、要すれば、酸素ガスによるプラズマ処理面を設け、これ介して、プライマ−剤層を設けることもできるものである。
次に、本発明において、本発明に係る易引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルムを使用した積層材について、上記の図1に示す本発明に係る易引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルムAを使用する積層材の場合を例示して説明すると、図3に示すように、上記の図1に示す本発明に係る易引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルムAを構成するプライマ−剤層4の面に、基材フィルム11を積層した構成からなる本発明に係る易引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルムを使用した積層材B、あるいは、図4に示すように、上記の図1に示す本発明に係る易引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルムAを構成するプライマ−材層4の面に、中間基材フィルム12を介して、基材フィルム11を積層した構成からなる本発明に係る易引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルムを使用した積層材B1 等を例示することができる。
なお、上記の図3および図4 において、符号1、2、3、4等は、前述の図1に示す符号1、2、3、4等と同じ意味である。
上記の例示は、本発明に係る易引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルムを使用した積層材についてその一二例を例示するものであり、本発明はこれによって限定されるものではない。
なお、本発明においては、図示しないが、上記の図2に示す本発明に係る易引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルムを使用し、上記と同様にして、上記と同様に、本発明に係る易引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルムを使用した積層材を製造し得ることがでるものである。
更に、本発明において、本発明に係る易引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルムを使用して製造した積層材を使用して製袋した包装用袋についてその一例を挙げれば、かかる包装用袋としては、例えば、上記の図3に示す積層材Bを使用して製袋した包装用袋を例示して説明すると、図5に示すように、上記の積層材B、Bを2枚用意し、その最内層に位置する直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルム1、1の面を対向させて重ね合わせ、しかる後、その外周周辺の端部の三方をヒ−トシ−ルしてヒ−トシ−ル部15、15、15を形成すると共にその上方に開口部16を形成して、本発明に係る易引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルムを使用した積層材を使用して製袋した本発明に係る三方シ−ル型の包装用袋Cを製造することができる。
而して、本発明においては、図6に示すように、上記で製造した本発明に係る易引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルムを使用した積層材を使用して製袋した本発明に係る三方シ−ル型の包装用袋Cを使用し、その開口部16から、例えば、食料品等の内容物17を充填し、次いで、上方の開口部16をヒ−トシ−ルして上方のシ−ル部18等を形成して、種々の形態からなる包装製品Dを製造することができる。
なお、本発明においては、図示しないが、上記の包装用袋のシ−ル部の上端部に開封用ノッチ等を刻設することができ、而して、上記の包装製品中の内容物を飲食する際に、上記の開封用ノッチから包装用袋を引き裂くことにより、その引き裂き性が良好で直線カット性を有し、包装用袋を極めて容易に直線的に引き裂くことができ、更に、最後まで手で容易に引き裂くことができるものである。
更に、本発明においては、図示しないが、上記の図4に示す本発明に係る易引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルムを使用した積層材を使用し、上記と同様にして、上記と同様に、本発明に係る易引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルムを使用した積層材を使用して製袋した包装用袋、包装製品等を製造し得ることがでるものである。
なお、本発明において、本発明に係る包装用袋、包装製品等としては、上記に図示した例示の包装用袋の形状に限定されるものでないことは言うまでもないことであり、その目的、用途等により、四方シ−ル型、自立性型、ガゼット型、角底型、ピロ−型、その他等の種々の形態からなる包装用袋を製造することができるものである。
上記の例示は、本発明に係る易引き裂き性を有するガスバリア積層性フィルム、それを使用した積層材、および、積層材を使用して製袋した包装用袋、包装製品等について、その一二例を例示したものであり、本発明はこれらによって限定されるものではないものである。
例えば、本発明においては、図示しないが、更に、その使用目的、用途等によって、他の素材等を任意に使用し、種々の形態からなる易引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルム、それを使用した積層材、および、積層材を使用して製袋した包装用袋、包装製品等を設計して製造することができるものである。
また、例えば、図示しないが、本発明において、バリア性無機酸化物の蒸着膜としては、バリア性無機酸化物の蒸着膜の1層からなる単層膜のみならずバリア性無機酸化物の蒸着膜の2層以上からなる多層膜等から構成することもできるものである。
なお、本発明において、上記のような本発明に係る易引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルムを使用した積層材を積層する方法としては、図示しないが、例えば、例えば、アンカ−コ−ト剤によるアンカ−コ−ト剤層、ポリオレフィン系樹脂等を溶融押出した溶融押出樹脂層等を介して積層する溶融押出ラミネ−ト法、あるいは、例えば、ラミネ−ト用接着剤によるラミネ−ト用接着剤層等をを介して積層するドライラミネ−ト法、その他等により積層することができる。
次に、本発明において、本発明に係る易引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルム、積層材、包装用袋、包装製品等を構成する材料、製造法等について説明すると、まず、本発明に係る易引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルムを構成する直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルムについて説明すると、かかる直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルムとしては、これが、本発明に係る易引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルムを構成する基本素材となること、更に、プラズマ保護層、バリア性無機酸化物の蒸着膜、あるいは、プライマ−剤層等を保持する基材であること等から、まず、それらの形成、加工等の条件に耐え、かつ、その特性を損なうことなくそれらを良好に保持し得ることができること、更に、包装用袋の製袋に際し、加工作業性、耐熱性、滑り性、耐ピンホ−ル性、その他等の諸物性に優れ、更に、その他等の条件を充足し得る直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂のフィルムないしシ−トを使用することができる。
本発明において、上記の直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂のフィルムないしシ−トとしては、具体的には、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、シングルサイト触媒(メタロセン触媒)を使用して重合したエチレン・α−オレフィン共重合体、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、その他等の結晶性ないし非晶性のポリエチレン系樹脂の1種乃至2種以上からなるポリエチレン系樹脂のフィルムないしシ−トを使用することができる。
而して、本発明において、上記のポリエチレン系樹脂のフィルムないしシ−トとしては、例えば、上記のポリエチレン系樹脂の1種ないしそれ以上を使用し、押し出し法、キャスト成形法、Tダイ法、切削法、インフレ−ション法、その他等の製膜化法を用いて、上記の各種の樹脂を単独で製膜化する方法、あるいは、2種以上の各種の樹脂を使用して多層共押し出し製膜化する方法、更には、2種以上の樹脂を使用し、製膜化する前に混合して製膜化する方法等により、ポリエチレン系樹脂のフィルムないしシ−トを製造し、更に、要すれば、例えば、テンタ−方式、あるいは、チュ−ブラ−方式等を利用して一軸方向に延伸してなる直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂のフィルムないしシ−トを使用することができる。
本発明において、一軸方向に延伸してなる直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂のフィルムないしシ−トの膜厚としては、6〜200μm位、より好ましくは、9〜100μm位が望ましい。
なお、上記のポリエチレン系樹脂の1種ないしそれ以上を使用し、その製膜化に際して、例えば、フィルムの加工性、耐熱性、耐候性、機械的性質、寸法安定性、抗酸化性、滑り性、離形性、難燃性、抗カビ性、電気的特性、強度、その他等を改良、改質する目的で、種々のプラスチック配合剤や添加剤等を添加することができ、その添加量としては、極く微量から数十%まで、その目的に応じて、任意に添加することができる。上記において、一般的な添加剤としては、例えば、滑剤、架橋剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、充填剤、補強剤、帯電防止剤、顔料、その他等を使用することができ、更には、改質用樹脂等も使用することがてきる。
次に、本発明において、本発明に係る易引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルムを構成するプラズマ保護層について説明すると、かかるプラズマ保護層としては、化学気相成長法によりバリア性無機酸化物の蒸着膜を製膜化する際に、基材フィルムへのプラズマによるエッチング等の影響を改善し、その基材フィルムの黄変、基材フィルム表面への弱界面層の形成等を防止、基材フィルムとバリア性無機酸化物の蒸着膜との密着強度等を改良するために設けるものである。
而して、本発明において、上記のプラズマ保護層としては、アクリル系樹脂、具体的には、水溶性もしくは水分散性アクリル系樹脂の1種ないしそれ以上と、ポリウレタン系樹脂、具体的には、水溶性もしくは水分散性ポリウレタン系樹脂の1種ないしそれ以上とを含み、かつ、固形分含有率で、前者が、50〜80重量%、後者が、20〜50重量%の配合割合で含む混合樹脂組成物による樹脂層からなるものである。
上記において、上記の水溶性もしくは水分散性アクリル系樹脂としては、例えば、アルキルアクリレート及び/又はアルキルメタクリレートを主要な成分とし、これと他のモノマ−との共重合体からなるアクリル系またはメタクリル系樹脂を使用することができる。 具体的には、アルキルアクリレート及び/又はアルキルメタクリレート成分の含有割合が、40〜80モル%、共重合可能で且つ官能基を有するビニル単量体成分の含有割合が、20〜60モル%の配合割合からなる水溶性もしくは水分散性のアクリル系またはメタクリル系樹脂を使用することが好ましいものである。
上記のアルキルアクリレート及び/又はアルキルメタクリレートと共重合可能で且つ官能基を有するビニル単量体としては、樹脂に親水性を付与して樹脂の水分散性を良好にし、更に、基材フイルム、炭素含有酸化珪素層等との接着性を良好にし、また、混合する水溶性もしくは水分散性ポリウレタン系樹脂との親和性を良好にする官能基を有するものが好ましいものである。
而して、上記の官能基としては、例えば、カルボキシル基、酸無水物基、スルホン酸基またはその塩、アミド基またはアルキルメチロール化されたアミド基、アミノ基(置換アミノ基を含む)、アルキルメチロール化されたアミノ基またはそれらの塩、水酸基、エポキシ基などが挙げられ、特に、カルボキシル基、酸無水物基、エポキシ基などが好ましいものである。
これらの基は、樹脂中に二種類以上含有されていてもよい。
本発明において、アルキルアクリレート及び/又はアルキルメタクリレートが40モル%以上の場合、塗布性、塗膜の強度、耐ブロッキング性が特に良好になることから好ましく、また、アクリル系樹脂中のアルキルアクリレート及び/又はアルキルメタクリレートを80モル%以下とし、共重合成分として特定の官能基を有する化合物をアクリル系樹脂に20モル%以上導入することにより、水溶化もしくは水分散化し易くなると共にその状態を長期にわたり安定化することができ、樹脂層と基材フイルムとの接着性の改善、樹脂層内での反応による樹脂層の強度、耐水性、耐薬品性の改善、さらに、本発明における基材フイルムと他の材料との接着性の改善などを図ることができるものである。
また、上記において、アルキルアクリレート及びアルキルメタクリレートのアルキル基としては、例えば、メチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、2−エチルヘキシル基、ラウリル基、ステアリル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。
次に、上記のビニル単量体において、カルボキシル基や酸無水物などを有する化合物としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマ−ル酸等の不飽和カルボン酸類、そのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩等、更に、無水マレイン酸等が挙げられる。
また、スルホン酸基またはその塩を有する化合物としては、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、これらスルホン酸のナトリウム等の金属塩、アンモニウム塩などが挙げられる。
次に、アミド基またはアルキルメチロール化されたアミド基を有する化合物としては、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、メチロール化アクリルアミド、メチロール化メタクリルアミド、ウレイドビニルエーテル、β−ウレイドイソブチルビニルエーテル、ウレイドエチルアクリレート等が挙げられる。
更に、アミノ基やアルキルメチロール化されたアミノ基またはそれらの塩を有する化合物としては、ジエチルアミノエチルビニルエーテル、2−アミノエチルビニルエーテル、3−アミノプロピルビニルエーテル、2−アミノブチルビニルエーテル、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルビニルエーテル、それらのアミノ基をメチロール化したもの、ハロゲン化アルキル、ジメチル硫酸、サルトン等により4級化したもの等が挙げられる。
また、水酸基を有する化合物としては、β−ヒドロキシエチルアクリレート、β−ヒドロキシエチルメタクリレート、β−ヒドロキシプロピルアクリレート、β−ヒドロキシプロピルメタクリレート、β−ヒドロキシビニルエーテル、5−ヒドロキシペンチルビニルエーテル、6−ヒドロキシヘキシルビニルエーテル、ポリエチレングリコールモノアクリレート、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、ポリプロピレングリコールモノアクリレート、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート等が挙げられる。
更にまた、エポキシ基を有する化合物としては、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート等が挙げられる。
更に、本発明において、更に併用し得るビニル単量体としては、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、スチレン類、ブチルビニルエーテル、マレイン酸モノ又はジアルキルエステル、フマル酸モノ又はジアルキルエステル、イタコン酸モノ又はジアルキルエステル、メチルビニルケトン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルトリメトキシシラン等が挙げられる。
而して、本発明において、上記のアクリル系樹脂の製造方法としては、従来公知の重合法を用いて製造することができる。
具体的には、例えば、過酸化物、アゾ化合物等の重合開始剤、熱、紫外線、放射線等によりラジカル重合を開始し、高分子量のポリマ−を製造し、而して,その重合法としては、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、その他等によるものである。
次にまた、上記において、上記の水溶性もしくは水分散性ポリウレタン系樹脂としては、例えば、ポリヒドロキシ化合物とポリイソシアネート化合物とを常法に従って反応させることにより製造される。
上記の水溶性もしくは水分散性ポリウレタン系樹脂としては、水媒体との親和性を高めたり、上記のアクリル系樹脂との反応性を高めるため、例えば、カルボキシル基またはその塩を含有するものが好ましい。
上記のポリヒドロキシ化合物としては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレン・プロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、テトラメチレングリコール、1、5−ペンタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリカプロラクトン、ポリヘキサメチレンアジペート、ポリヘキサメチレンセバケート、ポリテトラメチレンアジペート、ポリテトラメチレンセバケート、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール、グリセリン等が挙げられる。
また、上記のポリイソシアネート化合物としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンの付加物、ヘキサメチレンジイソシアネートとトリメチロールエタンの付加物などが挙げられる。
本発明において、水溶性もしくは水分散性ポリウレタン系樹脂を構成するポリウレタンの側鎖へのカルボキシル基の導入については、例えば、ポリウレタン合成の際、原料ポリヒドロキシ化合物の1つとしてカルボキシル基含有ポリヒドロキシ化合物を使用するか、または、未反応イソシアネート基を有するポリウレタンのイソシアネート基に水酸基含有カルボン酸やアミノ基含有カルボン酸を反応させ、次いで、反応生成物を高速撹拌下でアルカリ水溶液中に添加して中和する等の方法によって容易に行うことができる。
上記のカルボキシル基含有ポリヒドロキシ化合物としては、例えば、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロール酢酸、ジメチロール吉草酸、トリメリット酸ビス(エチレングリコール)エステル等が挙げられる。
また、水酸基含有カルボン酸としては、例えば、3−ヒドロキシプロピオン酸、γ−ヒドロキシ酪酸、p−(2−ヒドロキシエチル)安息香酸、リンゴ酸などを使用することができ、また、アミノ基含有カルボン酸としては、例えば、β−アミノプロピオン酸、γ−アミノ酪酸、P−アミノ安息香酸などが挙げられる。
次に、本発明においては、上記のようなアクリル系樹脂、具体的には、水溶性もしくは水分散性アクリル系樹脂の1種ないしそれ以上と、ポリウレタン系樹脂、具体的には、水溶性もしくは水分散性ポリウレタン系樹脂の1種ないしそれ以上とを使用し、これらを、固形分含有率で、前者を、50〜80重量%、後者を、20〜50重量%の配合割合で混合し、更に、必要ならば、所要の添加剤を任意に添加し、更に、水あるいは水を含む溶液を加えて十分に攪拌混合して、混合樹脂組成物を調製する。
上記の混合樹脂組成物において、アクリル系樹脂とポリウレタン系樹脂とを固形分含有率で、前者を、50〜80重量%、後者を、20〜50重量%の配合割合で配合する場合、アクリル系樹脂を50重量%未満とすると、その理由は定かではないが、ガスバリア性能が低下するという傾向が見られることから好ましくなく、また、80重量%を超えると、フィルムの滑り性が良すぎて、フィルムの巻取り加工時に蛇行等の問題が発生し、また、炭素含有酸化珪素層との密着力がウレタン系樹脂より低いという問題もあることから好ましくないものである。
また、逆に、ポリウレタン系樹脂を20重量%未満とすると、プラズマエッチング後のフィルム表面の着色が濃くなるという問題があるたとから好ましくなく、また、50重量%を超えると、フィルムの滑り性が悪く、巻取り加工時に皺が入り易くなるという問題があり、また、炭素含有酸化珪素層に関しても耐熱性が不十分であり、ガスバリア性等が低下するという問題もあることから好ましくないものである。
また、上記の混合樹脂組成物において、所要の添加剤としては、例えば、固着性や滑り性の改良のため、無機系微粒子として、例えば、シリカ、シリカゾル、アルミナ、アルミナゾル、ジルコニウムゾル、カオリン、タルク、炭酸カルシウム、酸化チタン、バリウム塩、カーボンブラック、硫化モリブデン、酸化アンチモンゾル、その他等を使用することができる。
更に、本発明においては、必要に応じて、消泡剤、塗布性改良剤、増粘剤、帯電防止剤、有機系潤滑剤、有機系高分子粒子、酸化防止剤、紫外線吸収剤、発泡剤、染料、顔料なども使用することができる。
また、本発明においては、本発明に係るプラズマ保護層の膜質を改質するために、例えば、飽和ないし不飽和のポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、各種のビニル系樹脂、更には、他のアクリル系樹脂あるいはポリウレタン系樹脂等を添加することもできるものである。
更に、本発明においては、必要に応じて、上記のアクリル系樹脂とポリウレタン系樹脂との反応性を高めて、樹脂層からなるプラズマ保護層の固着性(ブロッキング性)、耐水性、耐溶剤性、機械的強度の改良のため、エポキシ系架橋剤、メチロール化またはアルキルメチロール化した尿素系、メラミン系、グアナミン系、アクリルアミド系、ポリアミド系などのアミノ系化合物、アジリジン化合物、ブロックポリイソシアネート化合物、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、ジルコーアルミネートカップリング剤、過酸化物、光反応性のビニル化合物や感光性樹脂等も使用することができる。
次いで、本発明においては、上記の混合樹脂組成物を使用し、これを、前述の基材フィルムの一方の面に、例えば、リバースロールコート、グラビアロ−ルコート、キスロ−ルコ−ト、スクイ−ズロ−ルコ−ト、ロッドコート、エアドクタコート、ディップコ−ト、その他等の公知のコ−ティング法、あるいは、グラビア印刷方式、オフセット印刷方式、転写印刷方式、その他等の公知の印刷方式等を用いて、コ−ティングないし印刷し、次いで、加熱処理等を施して乾燥し、更に、必要ならば、エ−ジング処理等を施して、上記の混合樹脂組成物による樹脂層からなる本発明に係るプラズマ保護層を形成することができる。
なお、本発明においては、基材フィルムに上記のようプラズマ保護層を形成する場合、例えば、縦方向に一軸延伸した基材フイルムに、上記の混合樹脂組成物をコ−ティングないし印刷し、乾燥または未乾燥の状態で更に横方向に延伸し、次いで、熱処理を施すことによって、基材フィルムの一方の面に、本発明に係るプラズマ保護層を形成することができる。
上記のプラズマ保護層の膜厚としては、乾燥状態で、約0.01〜5μmの範囲、好ましくは、0.02〜1μmの範囲とすることが望ましいものである。
上記において、膜厚が、0.01μm未満の場合は、均一な樹脂層からなるプラズマ保護層を形成することが困難であり、また、5μmを超える場合は、滑り性が低下して基材フイルムの取扱いが困難となる傾向にあることから好ましくないものである。
また、上記において、基材フィルムの表面には、必要ならば、例えば、コロナ放電処理、火炎処理、プラズマ処理、オゾン処理、その他等の前処理を任意に施すことができる。
なお、本発明において、上記のように直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルムの一方の面ニ、プラズマ保護層を設けた場合、該直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルムについて、プラズマエッチングによる直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルムのエッチングレ−トについて見ると、本発明において、直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルムの一方の面にプラズマ保護層を積層したプラズマ保護層被覆直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルムについて、酸素プラズマによって所定時間エッチングを行った場合、プラズマ保護層被覆直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルムのエッチングレ−トが、プラズマ保護層なしの直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルムのエッチングレ−トの95%以下からなることが好ましいものである。
上記において、エッチングレ−トが95%を超えると、弱界面層の形成によるラミネ−ション後の剥離強度低下、フィルムの黄色化、バリア性低下等の理由で好ましくないものである。
なお、上記のエッチングレ−トは、基材を平板式PE−CVD装置に設置し、減圧環境で、酸素プラズマを照射し、所定時間照射前後の基材の厚みを厚み計で測定し、下記式から求めた。
エッチングレ−ト:R=(照射前基材厚み(μm)−照射後基材厚み(μm)/照射時間(min)
印加出力:300W
酸素流量:60sccm
真空度:30mT
照射時間:5min
また、本発明において、本発明に係る易引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルムを構成するプラズマ保護層としては、例えば、酸素プラズマに耐性を有する材料、具体的には、酸化珪素の薄膜等でも構成することができるものである。
而して、本発明において、上記の酸化珪素の薄膜としては、例えば、プラズマ化学気相成長法等を用いて低出力、かつ、低温で製膜化する炭素含有酸化珪素薄膜層からなるプラズマ保護層等を使用することができる。
而して、上記の炭素含有酸化珪素薄膜層からなるプラズマ保護層により、直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルムへのプラズマによるエッチング等の影響を改善し、その直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルムの黄変、直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルム表面への弱界面層の形成等を防止し、直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルムとバリア性無機酸化物の蒸着膜との密着強度等を改良するために設けるものである。
而して、本発明において、プラズマ保護層としての炭素含有酸化珪素薄膜層としては、製膜出力1.5kW〜5.0kWの範囲内からなる低出力の条件で、かつ、低温でプラズマ化学気相成長法により、非バリア性炭素含有酸化珪素薄膜層からなるプラズマ保護層であって、直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルムのプラズマエッチング保護機能を有するものである。
上記のプラズマ保護層としての炭素含有酸化珪素薄膜層について更に詳しく説明すると、かかる炭素含有酸化珪素薄膜層からなるプラズマ保護層としては、例えば、プラズマ化学気相成長法、熱化学気相成長法、光化学気相成長法等の化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition法、CVD法)等を用いて形成することができる。
本発明においては、具体的には、直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルムの一方の面に、有機珪素化合物等の蒸着用モノマ−ガスを原料とし、キャリヤ−ガスとして、アルゴンガス、ヘリウムガス等の不活性ガスを使用し、更に、酸素供給ガスとして、酸素ガス等を使用し、低温プラズマ発生装置等を利用する低温プラズマ化学気相成長法を用いて、低出力でプラズマ保護層としての炭素含有酸化珪素薄膜層を形成することができる。
上記において、低温プラズマ発生装置としては、例えば、高周波プラズマ、パルス波プラズマ、マイクロ波プラズマ等の発生装置を使用することがてき、而して、本発明においては、高活性の安定したプラズマを得るためには、高周波プラズマ方式による発生装置を使用することが望ましい。
具体的に、上記の炭素含有酸化珪素薄膜層からなるプラズマ保護層を形成する低温プラズマ化学気相成長法にいて、その一例を例示して説明すると、図7は、上記のプラズマ化学気相成長法についてその概要を示す低温プラズマ化学気相成長装置の概略的構成図である。
本発明においては、図7に示すように、プラズマ化学気相成長装置21の真空チャンバ−22内に配置された巻き出しロ−ル23から直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルム1を繰り出し、更に、該 直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルム1を、補助ロ−ル24を介して所定の速度で冷却・電極ドラム25周面上に搬送する。
而して、本発明においては、ガス供給装置26、27および、原料揮発供給装置28等から酸素ガス、不活性ガス、有機珪素化合物等の蒸着用モノマ−ガス、その他等を供給し、それらからなる蒸着用混合ガス組成物を調整しなから原料供給ノズル29を通して真空チャンバ−22内に該蒸着用混合ガス組成物を導入し、そして、上記の冷却・電極ドラム25周面上に搬送された、直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルム1の上に、グロ−放電プラズマ30によってプラズマを発生させ、これを照射して、酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜からなる炭素含有酸化珪素薄膜層を製膜化する。
本発明においては、その際に、冷却・電極ドラム25は、真空チャンバ−22の外に配置されている電源31から所定の電力が印加されており、また、冷却・電極ドラム25の近傍には、マグネット32を配置してプラズマの発生が促進されている。
次いで、上記で直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルム1の一方の面に、酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜からなる炭素含有酸化珪素薄膜層を形成した後、その直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルム1を、補助ロ−ル33を介して巻き取りロ−ル34に巻き取って、本発明にかかるプラズマ化学気相成長法による無機酸化物の蒸着膜からなる非バリア性の炭素含有酸化珪素薄膜層を形成することができるものである。
上記の例示は、その一例を例示するものであり、これによって本発明は限定されるものではないことは言うまでもないことである。
上記のプラズマ保護層としての酸化珪素の蒸着膜からなる炭素含有酸化珪素薄膜層の膜厚としては、膜厚10Å〜50Å位であることが望ましく、具体的には、その膜厚としては、10〜30Å位が望ましく、而して、上記において、10Å未満の場合は、均一な薄膜からなる炭素含有酸化珪素薄膜層を形成することが困難であり、また、50Åを超える場合は、滑り性が低下して、直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルムの取扱いが困難となる傾向にあることから好ましくないものである。
なお、上記において、直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルムの表面には、必要ならば、例えば、コロナ放電処理、火炎処理、プラズマ処理、オゾン処理、その他等の前処理を任意に施すことができる。
なお、本発明において、上記のように直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルムの一方の面にプラズマ保護層を設けた場合、該直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルムについて、プラズマエッチングによる直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルムのエッチングレ−トについて見ると、本発明において、その一方の面に上記の炭素含有酸化珪素層からなるプラズマ保護層を積層した直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルムについて、酸素プラズマによって所定時間エッチングを行った場合、その直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルムのエッチングレ−トが、炭素含有酸化珪素層からなるプラズマ保護層なしの直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルムのエッチングレ−トの50%以下からなることが好ましいものである。
上記において、エッチングレ−トが50%を超えると、弱界面層の形成によるラミネ−ション後の剥離強度低下、フィルムの黄色化、バリア性低下等の理由で好ましくないものである。
なお、上記のエッチングレ−トは、直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルムを平板式PE−CVD装置に設置し、減圧環境で、酸素プラズマを照射し、所定時間照射前後の直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルムの厚みを厚み計で測定し、下記式から求めた。
エッチングレ−ト:R=(照射前基材厚み(μm)−照射後基材厚み(μm)/照射時間(min)
印加出力:300W
酸素流量:60sccm
真空度:30mT
照射時間:20分
なお、本発明においては、上記のような本発明に係るプラズマ保護層の面には、化学気相成長法によりバリア性無機酸化物の蒸着膜を製膜化する際に、直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルムに設けたプラズマ保護層と、その上に設ける化学気相成長法によりバリア性無機酸化物の蒸着膜との密接着性等を向上させ 終局的には、その両者を強固に密着させて、その層間剥離(デラミ)等の発生を防止するために、不活性ガスによるプラズマ処理面を設けることが好ましいものである。
而して、本発明において、上記の不活性ガスによるプラズマ処理面について説明すると、かかるプラズマ処理面としては、気体をア−ク放電により電離させることにより生じるプラズマガスを利用して表面改質を行うプラズマ表面処理法等を利用してプラズマ処理面を形成することがてきる。
すなわち、本発明においては、窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガス、その他等の不活性ガスをプラズマガスとして使用するプラズマ表面処理法でプラズマ処理を行うことにより不活性ガスによるプラズマ処理面を形成することができる。
なお、本発明において、プラズマガスとしては、上記の不活性ガスに、更に、酸素ガスを添加した混合ガスを使用することもできる。
また、本発明において、不活性ガスによるプラズマ処理面を形成する場合、化学気相成長法によるバリア性無機酸化物の蒸着膜を形成する直前に、インラインでプラズマ処理を行うことにより、プラズマ保護膜の表面の水分、塵等を除去すると共にその表面の平滑化、活性化、その他等の表面処理を可能とすることから望ましいものである。
更に、本発明において、上記のプラズマ処理としては、プラズマ出力、プラズマガスの種類、プラズマガスの供給量、処理時間、その他等の条件を考慮してプラズマ放電処理をおこなうことが好ましいものである。
また、本発明において、プラズマを発生させる方法としては、例えば、直流グロ−放電、高周波放電、マイクロ波放電、その他等の装置を利用して行うことができる。
勿論、本発明において、大気圧プラズマ処理法によってもプラズマ処理面を形成することができるものである。
次に、本発明において、本発明に係る易引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルムを構成するバリア性無機酸化物の蒸着膜について説明すると、かかるバリア性無機酸化物の蒸着膜としては、酸素ガス、水蒸気等の透過を阻止、遮断するガスバリア性能を有する酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜からなるものであり、例えば、プラズマ保護層としての炭素含有酸化珪素薄膜層の形成と同様に、化学気相成長法等を用いて製膜化することができる。
すなわち、具体的には、例えば、プラズマ化学気相成長法、熱化学気相成長法、光化学気相成長法等の化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition法、CVD法)等を用いて製膜化することにより製造することができ、而して、それらの中でも、特に、低温プラズマ化学気相成長法を用いて製膜化して製造することが望ましいものである。
本発明においては、具体的には、上記で直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルムの一方の面にプラズマ保護層を設けた後、そのプラズマ保護層の上に、有機珪素化合物の1種以上からなる製膜用モノマ−ガスを原料とし、キャリヤ−ガスとして、アルゴンガス、ヘリウムガス等の不活性ガスを使用し、更に、酸素供給ガスとして、酸素ガス等を使用し、かつ、低温プラズマ発生装置等を利用する低温プラズマ化学気相成長法を用いて珪素酸化物等からなる珪素酸化物層を製膜化することによって、炭素含有酸化珪素層からなる本発明に係るバリア性無機酸化物の蒸着膜を製造することができる。
上記において、低温プラズマ発生装置としては、例えば、高周波プラズマ、パルス波プラズマ、マイクロ波プラズマ等の発生装置を使用することがてき、而して、本発明においては、高活性の安定したプラズマを得るためには、高周波プラズマ方式による発生装置を使用することが望ましい。
具体的に、上記の本発明に係るバリア性無機酸化物の蒸着膜を形成する低温プラズマ化学気相成長法にいてその一例を例示して説明すると、上記のプラズマ保護層としての炭素含有酸化珪素薄膜層を形成する際に図示した図7に示す低温プラズマ化学気相成長装置等を用いて上記と同様にして、珪素酸化物等からなる珪素酸化物層を製膜化することによって、炭素含有酸化珪素層からなる本発明に係るバリア性無機酸化物の蒸着膜を製造することができる。
上記の本発明に係るバリア性無機酸化物の蒸着膜の形成において、真空チャンバ−内を真空ポンプにより減圧し、真空度1×10-1〜1×10-8Torr位、好ましくは、真空度1×10-3〜1×10-7Torr位に調製することが望ましいものである。
また、原料揮発供給装置においては、原料である有機珪素化合物を揮発させ、ガス供給装置から供給される酸素ガス、不活性ガス等と混合させ、この混合ガスを原料供給ノズルを介して真空チャンバ−内に導入されるものである。
この場合、混合ガス中の有機珪素化合物の含有量は、1〜40%位、酸素ガスの含有量は、10〜70%位、不活性ガスの含有量は、10〜60%位の範囲とすることができ、例えば、有機珪素化合物と酸素ガスと不活性ガスとの混合比を1:6:5〜1:17:14程度とすることができる。
一方、冷却・電極ドラムには、電源から所定の電圧が印加されているため、真空チャンバ−内の原料供給ノズルの開口部と冷却・電極ドラムとの近傍でグロ−放電プラズマが生成され、このグロ−放電プラズマは、混合ガスなかの1つ以上のガス成分から導出されるものであり、この状態において、直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルムを一定速度で搬送させ、グロ−放電プラブマによって、冷却・電極ドラム周面上の直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルムのプラズマ保護層の上に、酸化珪素等の炭素含有酸化珪素層からなるバリア性無機酸化物の蒸着膜を形成することができるものである。
なお、このときの真空チャンバ−内の真空度は、1×10-1〜1×10-4Torr位、好ましくは、真空度1×10-1〜1×10-2Torr位に調製することが望ましく、また、直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルムの搬送速度は、10〜300m/分位、好ましくは、50〜150m/分位に調製することが望ましいものである。
また、上記のプラズマ化学気相成長装置において、酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜からなるバリア性無機酸化物の蒸着膜の形成は、直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルムのプラズマ保護層の上に、プラズマ化した原料ガスを酸素ガスで酸化しながらSiOX の形で薄膜状に形成されるので、当該形成される酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜からなるバリア性無機酸化物の蒸着膜は、緻密で、隙間の少ない、可撓性、柔軟性に富む連続層となるものであり、従って、酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜からなるバリア性無機酸化物の蒸着膜のバリア性は、従来の真空蒸着法等によって形成される酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜からなるバリア性無機酸化物の蒸着膜と比較してはるかに高いものとなり、薄い膜厚で十分なバリア性を得ることができるものである。
また、本発明においては、SiOX プラズマにより、直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルムのプラズマ保護層の表面が、清浄化され、 直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルムのプラズマ保護層の表面に、極性基やフリ−ラジカル等が発生するので、形成される酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜からなるバリア性無機酸化物の蒸着膜と直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルムのプラズマ保護層との密接着性が高いものとなるという利点を有するものである。
更に、上記のように酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜からなるバリア性無機酸化物の蒸着膜の形成時の真空度は、1×10-1〜1×10-4Torr位、好ましくは、1×10-1〜1×10-2Torr位に調製することから、従来の真空蒸着法により酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜を形成する時の真空度、1×10-4〜1×10-5Torr位に比較して低真空度であることから、直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルムを原反交換時の真空状態設定時間を短くすることができ、真空度を安定しやすく、製膜プロセスが安定するものである。
本発明において、有機珪素化合物等の蒸着モノマ−ガスを使用して形成される酸化珪素の蒸着膜からなるバリア性無機酸化物の蒸着膜は、有機珪素化合物等の蒸着モノマ−ガスと酸素ガス等とが化学反応し、その反応生成物が、直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルムのブラズマ保護層の面と密接着し、緻密な、柔軟性等に富む薄膜を形成するものであり、通常、一般式SiOX (ただし、Xは、0〜2の数を表す)で表される酸化珪素を主体とする連続状の薄膜である。
而して、上記の酸化珪素の蒸着膜からなるバリア性無機酸化物の蒸着膜としては、透明性、バリア性等の点から、一般式SiOX (ただし、Xは、1.3〜1.9の数を表す。)で表される酸化珪素の蒸着膜を主体とする薄膜であることが好ましいものである。
上記において、Xの値は、蒸着モノマ−ガスと酸素ガスのモル比、プラズマのエネルギ−等により変化するが、一般的に、Xの値が小さくなればガス透過度は小さくなるが、膜自身が黄色性を帯び、透明性が悪くなる。
また、上記の酸化珪素の蒸着膜からなるバリア性無機酸化物の蒸着膜は、酸化珪素を主体とし、これに、更に、炭素、水素、珪素または酸素の1種類、または、その2種類以上の元素からなる化合物を少なくとも1種類を化学結合等により含有する炭素含有酸化珪素層からなることを特徴とするものである。
例えば、C−H結合を有する化合物、Si−H結合を有する化合物、または、炭素単位がグラファイト状、ダイヤモンド状、フラ−レン状等になっている場合、更に、原料の有機珪素化合物やそれらの誘導体を化学結合等によって含有する場合があるものである。
具体例を挙げると、CH3 部位を持つハイドロカ−ボン、SiH3 シリル、SiH2 シリレン等のハイドロシリカ、SiH2 OHシラノ−ル等の水酸基誘導体等を挙げることができる。
上記以外でも、蒸着過程の条件等を変化させることにより、酸化珪素の蒸着膜中に含有される化合物の種類、量等を変化させることができる。
而して、上記の化合物が、酸化珪素の蒸着膜中に含有する含有量としては、0.1〜50%位、好ましくは、5〜20%位が望ましいものである。
上記において、含有率が、0.1%未満であると、酸化珪素の蒸着膜の耐衝撃性、延展性、柔軟性等が不十分となり、曲げなとにより、擦り傷、クラック等が発生し易く、高いバリア性を安定して維持することが困難になり、また、50%を越えると、バリア性が低下して好ましくないものである。
更に、本発明においては、酸化珪素の蒸着膜からなるバリア性無機酸化物の蒸着膜において、上記の化合物の含有量が、酸化珪素の蒸着膜の表面から深さ方向に向かって減少させることが好ましく、これにより、酸化珪素の蒸着膜の表面においては、上記の化合物等により耐衝撃性等を高められ、他方、直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルムのブラズマ保護層の面との界面においては、上記の化合物の含有量が少ないために、直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルムのブラズマ保護層の面と酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜からなるバリア性無機酸化物の蒸着膜との密接着性が強固なものとなるという利点を有するものである。
而して、本発明において、上記の酸化珪素の蒸着膜からなるバリア性無機酸化物の蒸着膜について、例えば、X線光電子分光装置(Xray Photoelectron Spectroscopy、XPS)、二次イオン質量分析装置(Secondary Ion Mass Spectroscopy、SIMS)等の表面分析装置を用い、深さ方向にイオンエッチングする等して分析する方法を利用して、酸化珪素の蒸着膜の元素分析を行うことより、上記のような物性を確認することができる。
上記の酸化珪素の蒸着膜からなるバリア性無機酸化物の蒸着膜の膜厚としては、膜厚100Å〜4000Å位であることが望ましく、具体的には、その膜厚としては、120〜1000Å位が望ましく、而して、上記において、1000Å、更には、4000Åより厚くなると、その膜にクラック等が発生し易くなるので好ましくなく、また、120Å、更には、100Å未満であると、バリア性の効果を奏することが困難になることから好ましくないものである。
上記において、その膜厚は、例えば、透過型電子顕微鏡(TEM)により薄膜の切片を観察することで直接測定することができる。
より簡便、高速な測定方法として、上記のTEMにより得られた厚みが明確なサンプルを用い、株式会社理学製の蛍光X線分析装置(機種名、RIX2000型)を用いてそれらサンプルのSi元素をX線強度を測定し、TEMの実測膜厚から検量線を得ることで、より容易に厚みを測定することができる。
また、上記において、上記の酸化珪素の蒸着膜からなるバリア性無機酸化物の蒸着膜の膜厚を変更する手段としては、蒸着膜の体積速度を大きくすること、すなわち、モノマ−ガスと酸素ガス量を多くする方法や蒸着する速度を遅くする方法等によって行うことができる。
なお、本発明において、前述の炭素含有酸化珪素層からなるプラズマ保護層についても、上記と同様にして、その膜成分、膜厚、その他等を分析することができるものである。
次に、上記において、酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜からなるバリア性無機酸化物の蒸着膜を形成する有機珪素化合物等の蒸着用モノマ−ガスとしては、例えば、1.1.3.3−テトラメチルジシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、ビニルトリメチルシラン、メチルトリメチルシラン、ヘキサメチルジシラン、メチルシラン、ジメチルシラン、トリメチルシラン、ジエチルシラン、プロピルシラン、フェニルシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、その他等を使用することができる。
本発明において、上記のような有機珪素化合物の中でも、1.1.3.3−テトラメチルジシロキサン、または、ヘキサメチルジシロキサンを原料として使用することが、その取り扱い性、形成された連続膜の特性等から、特に、好ましい原料である。
また、上記において、不活性ガスとしては、例えば、アルゴンガス、ヘリウムガス等を使用することができる。
次に、本発明において、本発明に係る易引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルムを構成するバリア性無機酸化物の蒸着膜の別の製膜化法について説明すると、図8は、プラズマ化学気相成長法によりバリア性無機酸化物の蒸着膜の別の製膜化法に係る低温プラズマ化学気相成長装置についてその概要を示す概略的構成図である。
本発明においては、図8に示すように、プラズマ化学気相成長装置41としては、プラズマ保護層を設けた直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルム1を供給する供給室42、第1の製膜室43、第2の製膜室44、第3の製膜室45、および、直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルム1のプラズマ保護層の上に第1、第2、第3等の炭素含有酸化珪素層からなるバリア性無機酸化物の蒸着膜を製膜化した後、直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルム1を巻き取る巻取り室46から構成されることを基本構造とするものである。
而して、本発明においては、まず、巻き出しロ−ル47に巻き取られている、プラズマ保護層を設けた直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルム1を第1の製膜室43に繰り出し、更に、該直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルム1を、補助ロ−ル48を介して所定の速度で冷却・電極ドラム49周面上に搬送する。
次に、本発明においては、原料揮発供給装置50、および、ガス供給装置51等から有機珪素化合物の1種以上からなる製膜用モノマ−ガス、酸素ガス、不活性ガス、その他等を供給し、それらからなる製膜用混合ガス組成物を調整しながら、原料供給ノズル52を通して第1の製膜室43内に上記の製膜用混合ガス組成物を導入し、そして、上記の冷却・電極ドラム49周面上に搬送された直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルム1のプラズマ保護層の上に、グロ−放電プラズマ53によってプラズマを発生させ、これを照射して、珪素酸化物等からなる第1の炭素含有酸化珪素層を製膜化する。
次に、上記の第1の製膜室43で第1の炭素含有酸化珪素層を製膜化した直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルム1を補助ロ−ル54、55等を介して第2の製膜室44に繰り出し、次いで、上記と同様に、第1の炭素含有酸化珪素層を製膜化した直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルム1を所定の速度で冷却・電極ドラム56周面上に搬送する。
しかる後、上記と同様に、本発明においては、原料揮発供給装置57、および、ガス供給装置58等から有機珪素化合物の1種以上からなる製膜用モノマ−ガス、酸素ガス、不活性ガス、その他等を供給し、それらからなる製膜用混合ガス組成物を調整しながら、原料供給ノズル59を通して第2の製膜室44内に上記の製膜用混合ガス組成物を導入し、そして、上記の冷却・電極ドラム56周面上に搬送された第1の炭素含有酸化珪素層を製膜化した直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルム1の第1の炭素含有酸化珪素層の上に、グロ−放電プラズマ60によってプラズマを発生させ、これを照射して、珪素酸化物等からなる第2の炭素含有酸化珪素層を製膜化する。
更に、本発明において、必要ならば、上記の第2の炭素含有酸化珪素層の上に、更に、第3の炭素含有酸化珪素層を製膜化することができ、この場合には、上記と同様にして、上記の第2の製膜室44で第1と第2の炭素含有酸化珪素層を製膜化した直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルム1を補助ロ−ル61、62等を介して第3の製膜室45に繰り出し、次いで、上記と同様に、第1と第2の炭素含有酸化珪素層を製膜化した直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルム1を所定の速度で冷却・電極ドラム63周面上に搬送する。
しかる後、上記と同様に、本発明においては、原料揮発供給装置64、および、ガス供給装置65等から有機珪素化合物の1種以上からなる製膜用モノマ−ガス、酸素ガス、不活性ガス、その他等を供給し、それらからなる製膜用混合ガス組成物を調整しながら、原料供給ノズル66を通して、第3の製膜室45内に上記の製膜用混合ガス組成物を導入し、そして、上記の冷却・電極ドラム63周面上に搬送された第1と第2の炭素含有酸化珪素層を製膜化した直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルム1の第2の炭素含有酸化珪素層の上に、グロ−放電プラズマ67によってプラズマを発生させ、これを照射して、珪素酸化物等からなる第3の炭素含有酸化珪素層を製膜化する。
次いで、本発明においては、上記で第1、第2、および、第3の炭素含有酸化珪素層を製膜化し、それらを重層した直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルム1を、補助ロ−ル68を介して、巻取り室46に繰り出し、次いで、巻取りロ−ル69に巻き取って、第1、第2、および、第3の炭素含有酸化珪素層が重層した本発明に係る直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルムを製造することができるものである。
而して、本発明においては、上記の第1の製膜室でその製膜化条件等を調製して第1の炭素含有酸化珪素層を形成し、次いで、同様に、上記の第2あるいは第3の製膜室でその製膜化条件等を調製して第2および第3の炭素含有酸化珪素層を連続的に形成するものである。
而して、本発明においては、上記のように第1、第2、および、第3の炭素含有酸化珪素層の重層により、その3層重層の炭素含有酸化珪素層からなるバリア性無機酸化物の蒸着膜を構成するものである。
なお、本発明においては、各第1、第2、および、第3の製膜室43、44、45に配設されている各冷却・電極ドラム49、56、63は、各第1、第2、および、第3の製膜室43、44、45の外に配置されている電源70から所定の電力が印加されており、また、各冷却・電極ドラム49、56、63の近傍には、マグネット71、72、73を配置してプラズマの発生が促進されるものである。
なお、図示しないが、上記のプラズマ化学気相成長装置には、真空ポンプ等が設けられ、各製膜室等は真空に保持されるように調製し得ることは勿論である。
上記の例示は、その一例を例示するものであり、これによって本発明は限定されるものではないことは言うまでもないことである。
また、上記の図8に示すプラズマ化学気相成長法に係る真空度、製膜化速度、その他等の種々の製膜化条件等は、前述の図7に示すプラズマ化学気相成長法に係る製膜化条件等を同様に適用することができる。
なお、本発明において、図示して詳述しないが、上記の図8に示す低温プラズマ化学気相成長装置を用いて本発明に係る易引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルムを構成するバリア性無機酸化物の蒸着膜を製膜化する場合において、まず、上記の第1の製膜室でその製膜化条件等を調製して、プラズマ保護層としての第1の炭素含有酸化珪素層を形成し、次いで、その第1の炭素含有酸化珪素層からなるプラズマ保護層の上に、更に、上記の第2あるいは第3の製膜室でその製膜化条件等を調製して、第2の炭素含有酸化珪素層を形成し、あるいは、第2および第3の炭素含有酸化珪素層を連続的に形成して重層し、その第2の炭素含有酸化珪素層により本発明に係るバリア性無機酸化物の蒸着膜を構成するか、あるいは、その第2および第3の炭素含有酸化珪素層の2層により、本発明に係るバリア性無機酸化物の蒸着膜を構成することもできるものである。
ところで、本発明において、上記のように製膜化したバリア性無機酸化物の蒸着膜の面には、該バリア性無機酸化物の蒸着膜の上に設けるプライマ−剤層との密接着性等を向上させ、終局的には、それらの両者を強固に密接着させて、その層間剥離(デラミ)等の発生を防止するために、酸素ガスによるプラズマ処理面を形成することが好ましいものである。
而して、本発明において、酸素ガスによるプラズマ処理面としては、前述の不活性ガスによるプラズマ処理面と同様に形成することができる。
すなわち、本発明において、酸素ガスによるプラズマ処理面としては、気体をア−ク放電により電離させることにより生じるプラズマガスを利用して表面改質を行うプラズマ表面処理法等を利用して、酸素ガスによるプラズマ処理面を形成することがてきる。
而して、本発明において、プラズマガスとしては、酸素ガス、または、酸素ガスと窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガス、その他等の不活性ガスとの混合ガス等を使用するプラズマ表面処理法でプラズマ処理を行うことにより、酸素ガスによるプラズマ処理面を形成することができる。
なお、本発明において、酸素ガスによるプラズマ処理面を形成する場合、バリア性無機酸化物の蒸着膜を形成した後、その直後に、該バリア性無機酸化物の蒸着膜に、インラインで酸素ガスによるプラズマ放電処理を行うことにより、酸素ガスによるプラズマ処理面を形成することができるものである。
更に、本発明において、上記のプラズマ処理としては、プラズマ出力、プラズマガスの種類、プラズマガスの供給量、処理時間、その他等の条件を考慮してプラズマ放電処理をおこなうことが好ましいものである。
また、本発明において、プラズマを発生させる方法としては、例えば、直流グロ−放電、高周波放電、マイクロ波放電、スパッタリング装置、その他等の装置を利用して行うことができる。
勿論、本発明において、大気圧プラズマ処理法によってもプラズマ処理面を形成することができるものである。
次に、本発明において、本発明に係る易引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルムを構成するプライマ−剤層について説明すると、かかるプライマ−剤層としては、バリア性無機酸化物の蒸着膜の上に設けることにより、例えば、印刷模様層、基材フィルム、中間基材フィルム、その他の基材等を積層する場合に、その密着性等を向上させ、終局的には、積層する各素材を強固に密着させて、その層間剥離(デラミ)等の発生を防止するために設けるものである。
而して、上記のプライマ−剤層としては、まず、ポリウレタン系樹脂あるいはポリエステル系樹脂等をビヒクルの主成分とし、該ポリウレタン系樹脂あるいはポリエステル系樹脂等1〜30重量%に対し、シランカップリング剤0.05〜10重量%位、好ましくは、0.1重量%〜5重量%位、充填剤0.1〜20重量%位、好ましくは、1〜10重量%位の割合で添加し、更に、必要ならば、安定剤、硬化剤、架橋剤、滑剤、紫外線吸収剤、その他等の添加剤を任意に添加し、溶媒、希釈剤等を加えて充分に混合してポリウレタン系あるいはポリエステル系樹脂組成物を調整し、次いで、該ポリウレタン系あるいはポリエステル系樹脂組成物を使用し、これを、例えば、ロ−ルコ−ト、グラビアコ−ト、ナイフコ−ト、デップコ−ト、スプレイコ−ト、その他のコ−ティング法等により、上記の本発明に係るバリア性無機酸化物の蒸着膜の上に、コ−ティングし、しかる後、コ−ティング膜を乾燥させて溶媒、希釈剤等を除去し、更に、要すれば、エ−ジング処理等を行って、本発明にかかるプライマ−剤層を形成することができる。
なお、本発明において、プライマ−剤層の膜厚としては、例えば、0.1g/m2 〜1.0g/m2 (乾燥状態)位が望ましい。
而して、本発明においては、上記のようなプライマ−剤層により、上記の本発明に係る易引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルムを構成するバリア性無機酸化物の蒸着膜と、印刷模様層、基材フィルム、中間基材フィルム、その他等の基材との密接着性等を向上させると共にプライマ−剤層の伸長度を向上させ、例えば、ラミネ−ト加工、あるいは、製袋加工等の後加工適性を向上させ、後加工時における本発明に係る易引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルムを構成するバリア性無機酸化物の蒸着膜のクラック等の発生を防止するものである。
上記において、ポリウレタン系樹脂組成物を構成するポリウレタン系樹脂としては、例えば、多官能イソシアネ−トとヒドロキシル基含有化合物との反応により得られるポリウレタン系樹脂を使用することができる。
具体的には、例えば、トリレンジイソシアナ−ト、ジフェニルメタンジイソシアナ−ト、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアナ−ト等の芳香族ポリイソシアナ−ト、あるいは、ヘキサメチレンジイソシアナ−ト、キシリレンジイソシアナ−ト等の脂肪族ポリイソシアナ−ト等の多官能イソシアネ−トと、ポリエ−テルポリオ−ル、ポリエステルポリオ−ル、ポリアクリレ−トポリオ−ル、その他等のヒドロキシル基含有化合物との反応により得られる一液ないし二液硬化型のポリウレタン系樹脂を使用することができる。
また、上記において、上記のポリエステル系樹脂組成物を構成するポリエステル系樹脂としては、例えば、例えば、テレフタル酸等のベンゼン核を基本骨格とする芳香族飽和ジカルボン酸の一種またはそれ以上と、飽和二価アルコ−ルの一種またはそれ以上との重縮合により生成する熱可塑性のポリエステル系樹脂を使用することができる。 上記において、ベンゼン核を基本骨格とする芳香族飽和ジカルボン酸としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ジフェニルエ−テル−4、4−ジカルボン酸、その他等を使用することができる。
また、上記において、飽和二価アルコ−ルとしては、エチレングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、トリメチレングリコ−ル、テトラメチレングリコ−ル、ジエチレングリコ−ル、ポリエチレングリコ−ル、ポリプロピレングリコ−ル、ポリテトラメチレングリコ−ル、ヘキサメチレングリコ−ル、ドデカメチレングリコ−ル、ネオペンチルグリコ−ル等の脂肪族グリコ−ル、シクロヘキサンジメタノ−ル等の脂環族グリコ−ル、2.2−ビス(4′−β−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、ナフタレンジオ−ル、その他の芳香族ジオ−等を使用することができる。
本発明において、上記のポリエステル系樹脂としては、具体的には、例えば、テレフタル酸とエチレングリコ−ルとの重縮合により生成する熱可塑性ポリエチレンテレフタレ−ト樹脂、テレフタル酸とテトラメチレングリコ−ルとの重縮合により生成する熱可塑性ポリブチレンテレフタレ−ト樹脂、テレフタル酸と1、4−シクロヘキサンジメタノ−ルとの重縮合により生成する熱可塑性ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレ−ト樹脂、テレフタル酸とイソフタル酸とエチレングリコ−ルとの共重縮合により生成する熱可塑性ポリエチレンテレフタレ−ト樹脂、テレフタル酸とエチレングリコ−ルと1、4−シクロヘキサンジメタノ−ルとの共重縮合により生成する熱可塑性ポリエチレンテレフタレ−ト樹脂、テレフタル酸とイソフタル酸とエチレングリコ−ルとプロピレングリコ−ルとの共重縮合により生成する熱可塑性ポリエチレンテレフタレ−ト樹脂、ポリエステルポリオ−ル樹脂、その他等を使用することができる。
なお、本発明においては、上記のようなベンゼン核を基本骨格とする飽和芳香族ジカルボン酸に、更に、例えば、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン酸等の脂肪族飽和ジカルボン酸の一種ないしそれ以上を添加して共重縮合することもでき、その使用量としては、ベンゼン核を基本骨格とする芳香族飽和ジカルボン酸に対し、1〜10重量%位を添加して使用することが好ましい。
次にまた、上記において、ポリウレタン系あるいはポリエステル系樹脂組成物を構成するシランカップリング剤としては、二元反応性を有する有機官能性シランモノマ−類を使用することができ、例えば、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニル−トリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、ビス(β−ヒドロキシエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルシリコ−ンの水溶液等の1種ないしそれ以上を使用することができる。
上記のようなシランカップリング剤は、その分子の一端にある官能基、通常、クロロ、アルコキシ、または、アセトキシ基等が加水分解し、シラノ−ル基(SiOH)を形成し、これが、バリア性無機酸化物の蒸着膜表面上の活性な基、例えば、水酸基等の官能基と何らかの作用により、例えば、脱水縮合反応等の反応を起こして、バリア性無機酸化物の蒸着膜表面上にシランカップリング剤が共有結合等で修飾され、更に、シラノ−ル基自体のバリア性無機酸化物の蒸着膜の膜表面に吸着や水素結合等により強固な結合を形成することができるものである。
他方、シランカップリング剤の他端にあるビニル、メタクリロキシ、アミノ、エポキシ、あるいは、メルカプト等の有機官能基が、そのシランカップリング剤の薄膜の上に形成される、例えば、印刷模様層、ラミネ−ト用接着剤層、アンカ−コ−ト剤層、その他の層等を構成する物質と反応して強固な結合を形成し、更に、上記の印刷模様層、ラミネ−ト用接着剤層、アンカ−コ−ト剤層等を介して、基材フィルム、中間基材フィルム、その他等が強固に密接着して、そのラミネ−ト強度を高め、このようにして、本発明においては、ラミネ−ト強度の高い強固な積層構造を形成可能とするものである。
本発明においては、シランカップリング剤が有する無機性と有機性とを利用し、印刷模様層、接着剤層あるいはアンカ−コ−ト剤層を介して、基材フィルム、中間基材フィルム、その他等との密接着性を向上させ、これにより、そのラミネ−ト強度等を高めるものである。
次に、本発明において、上記のポリウレタン系あるいはポリエステル系樹脂組成物を構成する充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、アルミナホワイト、シリカ、タルク、ガラスフリット、樹脂粉末、その他等のものを使用することができる。
而して、上記の充填剤は、ポリウレタン系あるいはポリエステル系樹脂組成物液の粘度等を調製し、そのコ−ティング適性を向上させると共にバインダ−樹脂としてのポリウレタン系あるいはポリエステル系樹脂とシランカップリング剤を介して結合し、コ−ティング膜の凝集力を向上させるものである。
次に、本発明において、本発明に係る積層材を構成する基材フィルムについて説明すると、かかる基材フィルムとしては、これが、本発明に係る包装用袋を構成する基本素材ないし補助素材となることから、機械的、物理的、化学的、その他等において優れた強度を有し、更に、耐突き刺し性等に優れ、その他、耐熱性、防湿性、耐ピンホール性、透明性、その他等に優れた樹脂のフィルムないしシートを使用することができる。
具体的には、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、各種のナイロン樹脂等のポリアミド系樹脂、ポリアラミド系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアセタール系樹脂、フッ素系樹脂、その他等の強靭な樹脂のフィルムないしシートを使用することができる。
上記において、上記の樹脂のフィルムないしシートとしては、未延伸フィルム、あるいは一軸方向または二軸方向に延伸した延伸フィルム等のいずれのものでも使用することができる。
また、本発明において、その樹脂のフィルムないしシートの厚さとしては、強度、耐突き刺し性、その他等について、必要最低限に保持され得る厚さであればよく、厚すぎると、コストを上昇するとい欠点もあり、逆に、薄すぎると、強度、耐突き刺し性、その他等が低下して好ましくないものである。
本発明においては、上記のような理由から、約9μmないし100μm位、好ましくは、約12μmないし50μm位が最も望ましい。
なお、本発明において、上記の基材フィルムの表面および/または裏面には、所望の印刷模様層等を設けることができるものである。
次にまた、本発明において、本発明に係る積層材を構成する中間基材フィルムとしては、これが前述の基材フィルムと同様に、本発明に係る包装用袋を構成する基本ないし補助素材となることから、機械的、物理的、化学的、その他等において優れた性質を有し、その強度に優れ、更に、耐熱性、防湿性、耐ピンホ−ル性、耐突き刺し性、透明性、その他等に優れた樹脂のフィルムないしシ−トを使用することができる。
具体的には、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアラミド系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、ポリアセタ−ル系樹脂、フッ素系樹脂、その他等の強靱な樹脂のフィルムないしシ−トを使用することができる。
而して、上記の樹脂のフィルムないしシ−トとしては、未延伸フィルム、あるいは、一軸方向または二軸方向に延伸した延伸フィルム等のいずれのものでも使用することができる。
また、本発明において、その樹脂のフィルムないしシ−トの厚さとしては、強度、耐突き刺し性、剛性、その他等について必要最低限に保持され得る厚さであればよく、厚すぎると、コストを上昇するとい欠点もあり、逆に、薄すぎると、強度、耐突き刺し性、剛性、その他等が低下して好ましくないものである。
本発明においては、上記のような理由から、約10μmないし100μm位、好ましくは、約12μmないし50μm位が最も望ましい。
而して、本発明においては、上記のような樹脂のフィルムないしシ−トの中でも、特に、厚さ15μm〜30μm位の2軸延伸ポリアミド系樹脂フィルムを使用することが好ましいものである。
ところで、通常、包装用袋は、物理的にも化学的にも過酷な条件におかれることから、包装用袋を構成する積層材には、厳しい包装適性が要求され、変形防止強度、落下衝撃強度、耐ピンホ−ル性、耐熱性、密封性、品質保全性、作業性、衛生性、その他等の種々の条件が要求され、このために、本発明においては、上記のような材料の他に、上記のような諸条件を充足するその他の材料を任意に使用することができ、具体的には、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸またはメタクリル酸共重合体、メチルペンテンポリマ−、ポリブテン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリアクリルニトリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS系樹脂)、アクリロニトリル−ブタジェン−スチレン共重合体(ABS系樹脂)、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、ポリビニルアルコ−ル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物、フッ素系樹脂、ジエン系樹脂、ポリアセタ−ル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ニトロセルロ−ス、その他等の公知の樹脂のフィルムないしシ−トを任意に選択して使用することができる。
その他、例えば、合成紙等も使用することができる。
本発明において、上記のフィルムないしシ−トは、未延伸、一軸ないし二軸方向に延伸されたもの等のいずれのものでも使用することができる。
また、その厚さは、任意であるが、数μmから300μm位の範囲から選択して使用することができる。
更に、本発明においては、フィルムないしシ−トとしては、押し出し成膜、インフレ−ション成膜、コ−ティング膜等のいずれの性状の膜でもよい。
特に、本発明において、その他の基材としては、例えば、水蒸気、水等の透過を阻止するバリア性を有する低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等の樹脂のフィルムないしシ−ト、樹脂に顔料等の着色剤を、その他、所望の添加剤を加えて混練してフィルム化してなる遮光性を有する各種の着色樹脂のフィルムないしシ−ト等を使用することができる。
これらの材料は、一種ないしそれ以上を組み合わせて使用することができる。
また、上記のフィルムないしシ−トの厚さとしては、任意であるが、通常、5μmないし300μm位、更には、10μmないし100μm位が望ましい。
なお、本発明において、本発明に係る引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルム、積層材等を構成する上記のような基材のいずれかの片面あるいは両面には、例えば、文字、図形、記号、模様、その他等からなる所望の印刷模様を印刷して、印刷模様層を形成することができるものである。
上記の印刷模様層としては、通常のインキビヒクルの1種ないし2種以上を主成分とし、これに、必要ならば、可塑剤、安定剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、硬化剤、架橋剤、滑剤、帯電防止剤、充填剤、その他等の添加剤の1種ないし2種以上を任意に添加し、更に、染料・顔料等の着色剤を添加し、溶媒、希釈剤等で充分に混練してインキ組成物を調整し、次いで、該インキ組成物を使用し、例えば、グラビア印刷、オフセット印刷、凸版印刷、スクリ−ン印刷、転写印刷、フレキソ印刷、その他等の印刷方式を使用し、上記の基材フィルムの片面に、文字、図形、記号、模様、その他等からなる所望の印刷模様を印刷して、本発明にかかる印刷模様層を形成することができるものである。
上記において、インキビヒクルとしては、公知のもの、例えば、あまに油、きり油、大豆油、炭化水素油、ロジン、ロジンエステル、ロジン変性樹脂、シェラック、アルキッド樹脂、フェノ−ル系樹脂、マレイン酸樹脂、天然樹脂、炭化水素樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリビニルブチラ−ル樹脂、アクリルまたはメタクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アミノアルキッド系樹脂、ニトロセルロ−ス、エチルセルロ−ス、塩化ゴム、環化ゴム、その他等の1種ないし2種以上を使用することができる。
また、本発明において、本発明に係る積層材を形成するラミネート用接着剤層を構成するラミネート用接着剤としては、例えば、ポリ酢酸ビニル系接着剤、アクリル酸のエチル、ブチル、2 −エチルヘキシルエステル等のホモポリマー、あるいは、これらとメタクリル酸メチル、アクリロニトリル、スチレン等との共重合体等からなるポリアクリル酸エステル系接着剤、シアノアクリレート系接着剤、エチレンと酢酸ビニル、アクリル酸エチル、アクリル酸、メタクリル酸等のモノマーとの共重合体等からなるエチレン共重合体系接着剤、セルロース系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリアミド系接着剤、ポリイミド系接着剤、尿素樹脂またはメラミン樹脂等からなるアミノ樹脂系接着剤、フェノール樹脂系接着剤、エポキシ系接着剤、ポリウレタン系接着剤、反応型(メタ)アクリル系接着剤、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、スチレンーブタジェンゴム等からなるゴム系接着剤、シリコーン系接着剤、アルカリ金属シリケート、低融点ガラス等からなる無機系接着剤、その他等の接着剤を使用することがてきる。
上記の接着剤の組成系は、水性型、溶液型、エマルジョン型、分散型等のいずれの組成物形態でもよく、また、その性状は、フィルム・シート状、粉末状、固形状等のいずれの形態でもよく、更に、接着機構については、化学反応型、溶剤揮発型、熱溶融型、熱圧型等のいずれの形態でもよいものである。
而して、本発明においては、積層する両者の一方の面に、上記のラミネート用接着剤を、例えば、ロールコート法、グラビアロールコート法、キスコート法、その他等のコート法、あるいは、印刷法等によって施し、次いで、溶剤等を乾燥させてラミネート用接着剤層を形成すことができ、そのコーティングないし印刷量としては、0.1〜10g/m2 (乾燥状態)位が望ましい。
また、本発明において、本発明に係る積層材を形成するアンカ−コ−ト剤層を構成するアンカ−コ−ト剤としては、例えば、イソシアネ−ト系(ウレタン系)、ポリエチレンイミン系、ポリブタジェン系、有機チタン系、その他等のアンカ−コ−ティング剤を使用することができる。
更に、本発明において、溶融押出ラミネ−ト法における溶融押出樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、メタロセン系触媒を使用して重合したエチレンーα・オレフイン共重合体、ポリプロピレン、エチレンー酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレンーアクリル酸エチル共重合体、エチレンーアクリル酸共重合体、エチレンーメタクリル酸共重合体、エチレンープロピレン共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフイン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、フマール酸、その他等の不飽和カルポン酸で変性した酸変性ポリオレフイン系樹脂、その他等を使用することができる。
なお、本発明において、上記の積層を行う際に、必要ならば、例えば、積層する基材等の表面に、例えば、コロナ処理、オゾン処理、フレーム処理等の前処理を任意に施すことができる。
ところで、本発明において、上記のようなアンカ−コ−ト剤層を形成するアンカ−コ−ト剤、および、ラミネ−ト用接着剤層を形成するラミネ−ト用接着剤としては、例えば、トリレンジイソシアナ−ト、ジフェニルメタンジイソシアナ−ト、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアナ−ト等の芳香族ポリイソシアナ−ト、あるいは、ヘキサメチレンジイソシアナ−ト、キシリレンジイソシアナ−ト等の脂肪族ポリイソシアナ−ト等の多官能イソシアネ−トと、ポリエ−テル系ポリオ−ル、ポリエステル系ポリオ−ル、ポリアクリレ−トポリオ−ル等のヒドロキシル基含有化合物との反応により得られるポリエ−テルポリウレタン系樹脂、ポリエステル系ポリウレタン系樹脂、または、ポリアクリレ−トポリウレタン系樹脂を主成分とするアンカ−コ−ト剤、あるいは、ラミネ−ト用接着剤を使用することが望ましいものである。
而して、上記のようなアンカ−コ−ト剤、あるいは、ラミネ−ト用接着剤を使用して形成してなるアンカ−コ−ト剤層、あるいは、ラミネ−ト用接着剤層は、柔らかく、柔軟性に富み、かつ、屈曲性に富む薄膜を形成することができ、その引っ張り伸長度を向上させ、無機酸化物の蒸着膜に対し柔軟性、屈曲性等を有する被膜として作用し、例えば、ラミネ−ト加工、印刷加工、あるいは、製袋加工等の後加工時における無機酸化物の蒸着膜の後加工適性を向上させ、後加工時における無機酸化物の蒸着膜へのクラック等の発生等を防止するものである。
ちなみに、本発明において、上記のようなアンカ−コ−ト剤によるアンカ−コ−ト剤層および/またはラミネ−ト用接着剤によるラミネ−ト用接着剤層は、JIS規格K7113に基づいて、100〜300%の範囲からなる引っ張り伸度を有するものである。
而して、本発明においては、上記のようなアンカ−コ−ト剤によるアンカ−コ−ト剤層および/またはラミネ−ト用接着剤によるラミネ−ト用接着剤層の引っ張り伸度、その他により、ガスバリア性積層フィルムと、ヒ−トシ−ル性樹脂層との密接着性を向上させ、これにより、無機酸化物の蒸着膜へのクラック等の発生を防止し、そのラミネ−ト強度等を高めるものである。
上記において、引っ張り伸度が、100%未満であると、積層材としての柔軟性がなくなり、無機酸化物の蒸着膜へのクラック等が発生し易くなることから好ましくなく、また、引っ張り伸度が、300%を越えると、アンカ−コ−ト剤、あるいは、ラミネ−ト用接着剤等としての接着性の強度が十分でなく、要求されるラミネ−ト強度が発現されにくくなることから好ましくないものである。
次に、上記の本発明において、本発明に係る積層材を製造する方法について更に詳しく説明すると、かかる方法としては、通常の包装用材料を製造するときに使用する積層法、例えば、ウエットラミネ−ション法、ドライラミネ−ション法、無溶剤ラミネ−ション法、押出ラミネ−ション法、共押出ラミネ−ション法、インフレ−ション法、その他の方法等で行うことができる。
而して、本発明においては、上記の積層を行う際に、必要ならば、例えば、その積層する基材の表面に、コロナ処理、オゾン処理、フレ−ム処理等の前処理を任意に施すことができる。
また、上記において、押出ラミネ−トするときには、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマ−、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、フマ−ル酸、その他等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂等を溶融押出ラミネ−ト用樹脂として使用することができる。
その際に、接着助剤として、例えば、イソシアネ−ト系、ポリエチレンイミン系、その他等のアンカ−コ−ト剤等を任意に使用することができる。
また、本発明においては、ドライラミネ−トするときには、例えば、ビニル系、アクリル系、ポリウレタン系、ポリアミド系、ポリエステル系、エポキシ系、その他等をビヒクルの主成分とする溶剤型、水性型、エマルジョン型、その他等のラミネ−ト用接着剤等を使用することができる。
次に、本発明において、上記の積層材を使用して製造する本発明に係る包装用袋について説明すると、かかる包装用袋は、上記のような積層材を使用し、そのヒ−トシ−ル性樹脂層の面を対向して重ね合わせ、しかる後、その周辺端部をヒ−トシ−ルしてシ−ル部を形成して、上端部に開口部を有する包装用袋を製袋することができる。
而して、その製袋方法としては、上記のような積層材を、折り曲げるかあるいは重ね合わせて、その内層の面を対向させ、更にその周辺端部を、例えば、側面シ−ル型、二方シ−ル型、三方シ−ル型、四方シ−ル型、封筒貼りシ−ル型、合掌貼りシ−ル型(ピロ−シ−ル型)、ひだ付シ−ル型、平底シ−ル型、角底シ−ル型、ガゼット型、その他等のヒ−トシ−ル形態によりヒ−トシ−ルして、上端部に開口部を有する種々の形態からなる包装用袋を製造することができる。
その他、包装用袋としては、例えば、自立性包装用袋(スタンディングパウチ)等も可能である。
上記において、ヒ−トシ−ルの方法としては、例えば、バ−シ−ル、回転ロ−ルシ−ル、ベルトシ−ル、インパルスシ−ル、高周波シ−ル、超音波シ−ル等の公知の方法で行うことができる。
次に、本発明において、上記で製造した包装用袋の開口部から内容物を充填し、次いで、その上端部に開口部をヒ−トシ−ル等により密閉することによって、本発明に係る種々の形態からなる包装製品を製造することができる。
次に、本発明において、本発明に係る包装用袋内に充填包装する内容物としては、例えば、菓子類、お茶漬け製品、かんぴょう、切り干し大根、煮干し等の半乾燥食品、海苔、茶製品、乾燥野菜、スナック食品、調味料、その他等の各種の食料品、更に、例えば、調理食品、水産練り製品、冷凍食品、煮物、餅、液体ス−プ、調味料、飲料水、その他等の各種の飲食品、具体的には、例えば、カレ−、シチュ−、ス−プ、ミ−トソ−ス、ハンバ−グ、ミ−トボ−ル、しゅうまい、おでん、お粥等の流動食品、ゼリ−状食品、調味料、水、その他等の各種の飲食品等を挙げることができる。
而して、本発明において、本発明に係る包装用袋は、耐熱性、耐圧性、耐水性、ヒ−トシ−ル性、耐ピンホ−ル性、耐突き刺し性、密接着性、その他等の諸物性に優れ、特に、酸素ガス、水蒸気等の透過を阻止するバリア性、透明性等に優れ、更に、容器・包装ごみの軽量化、減量化等を図ると共にその製造工程の短縮化によりその製造コストの低減化を図ることができ、内容物の充填包装適性、品質保全性等に優れているものである。
更に、本発明においては、包装製品について、その内容物の飲食等に際し、包装製品を手にもって、その包装製品を構成する包装用袋を引き裂くことにより、その引き裂き性が良好で直線カット性を有し、包装用袋を極めて容易に直線的に引き裂くことができ、更に、最後まで手で容易に引き裂くことができるものである。
次に、上記の本発明について実施例を挙げて更に具体的に説明する。
(1).基材フィルムとして、厚さ18μmの1軸延伸ポリエチレン樹脂フィルム(電気化学工業株式会社製、商品名、カラリヤンY)を準備した。
他方、下記に示す組成に従って、各組成成分を十分に攪拌し、混合して塗工液を得た。 (塗工液)
水溶性アクリル樹脂(日本純薬株式会社製、商品名
「ジュリマ−FC−80」) 75(wt%)
水溶性ポリウレタン樹脂(ゼネカ株式会社製 商品名
「HeoRez R−9637) 25
水溶性エポキシ硬化剤 5
合 計 105(wt%)
次に、上記の1軸延伸ポリエチレン樹脂フィルムのコロナ処理面の面に、上記で製造した塗工液を使用し、これをグラビアロールコート法によりコーティングして、次いで、巻取り速度100m/min、乾燥温度100℃で処理して、厚さ0.1μm(乾操状態)のプラズマ保護層を形成した。
(2).次に、上記の(1)でプラズマ保護層を形成した1軸延伸ポリエチレン樹脂フィルムを使用し、これを低温プラズマ化学気相成長装置の送り出しロールに装着し、下記に示す条件で、上記の1軸延伸ポリエチレン樹脂フイルムのプラズマ保護層のコロナ処理面の面に、更に、厚さ150Åの酸化珪素の蒸着膜からなる炭素含有酸化珪素層を形成した。
(蒸着条件)
反応ガス混合比;ヘキサメチルジシロキサン:酸素ガス:ヘリウム=1.0:5.0:0.5(単位:Slm)
到達圧力;6.0×10-5mbar
製膜圧力;3.0×10-2mbar
ライン速度;50m/min
パワー;10kW
次に、上記で厚さ150Åの酸化珪素の蒸着膜を形成した直後に、その酸化珪素の蒸着膜面に、グロー放電プラズマ発生装置を使用し、パワー9kW、酸素ガス(O2 ):アルゴンガス(Ar)=7.0:2.5(単位:Slm)からなる混合ガスを使用し、混合ガス圧6×10-2mbar、処理速度300m/minで酸素/アルゴン混合ガスプラズマ処理を行って、酸化珪素の蒸着膜面の表面張力を54dyne/cm以上向上させてたプラズマ処理面を形成した。
(3).次に、上記の(2)で製造した酸化珪素の蒸着膜からなる炭素含有酸化珪素層のプラズマ処理面に、ポリウレタン系樹脂の初期縮合物に、エポキシ系のシランカップリング剤(8.0重量%)とブロッキング防止のシリカフィラ−(1.0重量%)を添加し、十分に混練してなるプライマ−剤組成物を使用し、これをグラビアロ−ルコ−ト法により、コ−ト量0.2g/m2 (乾燥状態)になるようにコ−ティングしてプライマ−剤層を形成して、本発明に係る引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルムを製造した。
(4).次に、上記で製造したガスバリア性積層フィルムのプライマ−剤層の面に、2液硬化型のポリウレタン系ラミネ−ト用接着剤をグラビアロ−ルコ−ト法を用いて、コ−ト量4.0g/m2 (乾燥状態)にコ−ティングしてラミネ−ト用接着剤層を形成し、次いで、該ラミネ−ト用接着剤層の面に、厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムをドライラミネ−トして積層して、本発明に係る積層材を製造した。
次に、上記で製造した積層材の2枚を用意し、その1軸延伸ポリエチレン樹脂フィルムの面を対向して重ね合わせ、しかる後、その外周周辺の端部を三方ヒ−トシ−ルしてシ−ル部を形成すると共に上方に開口部を有する三方シ−ル型の外装袋を製造した。
上記で製造した三方シ−ル型の外装装内に、その開口部から菓子を充填包装し、しかる後、その開口部をヒ−トシ−ルして上方シ−ル部を形成して包装製品を製造した。
上記で製造した包装製品は、その包装用袋が、耐熱性、耐圧性、耐水性、バリア性、ヒ−トシ−ル性、耐ピンホ−ル性、突き刺し性、透明性等に優れ、更に、酸素ガス、水蒸気等に対するバリア性に優れ、破袋ないし内容物の漏れ等も認められず、食品容器としての機能、例えば、内容物の充填包装適性、流通適正、保存適性等に優れていた。
更に、上記の包装製品は、その内容物を飲食する際に、包装用袋の上部を手にもって、その包装製品を構成する包装用袋を引き裂いたところ、引き裂き性が良好で直線カット性を有し、包装用袋を極めて容易に直線的に引き裂くことができ、更に、最後まで手で容易に引き裂くことができた。
上記の実施例1において、上記の実施例1に示す塗工液の代わりに、下記に示す組成に従って、各組成成分を十分に攪拌し、混合して得た塗工液を使用し、その他は、上記の実施例1と全く同様して、上記の実施例1と同様に、本発明に係る積層材、包装用袋、包装製品を製造した。
(塗工液)
水溶性アクリル樹脂(実施例1と同じ) 80(wt%)
水溶性ポリウレタン樹脂(実施例1と同じ) 20
水溶性エポキシ硬化剤 5
合 計 105(wt%)
上記の実施例1において、上記の実施例1に示す塗工液の代わりに、下記に示す組成に従って、各組成成分を十分に攪拌し、混合して得た塗工液を使用し、その他は、上記の実施例1と全く同様して、上記の実施例1と同様に、本発明に係る積層材、包装用袋、包装製品を製造した。
(塗工液)
水溶性アクリル樹脂(実施例1と同じ) 50(wt%)
水溶性ポリウレタン樹脂(実施例1と同じ) 50
水溶性エポキシ硬化剤 5
合 計 105(wt%)
(1).基材フィルムとして、厚さ18μmの一軸延伸ポリエチレン樹脂フィルム(電気化学工業株式会社製、商品名、カラリヤンY)を準備した。
次に、上記の一軸延伸ポリエチレン樹脂フィルムを図7に示す低温プラズマ化学気相成長装置の送り出しロールに装着し、下記に示す条件で、上記の一軸延伸ポリエチレン樹脂フィルムのコロナ処理面に、厚さ30Åの酸化珪素の蒸着膜からなる炭素含有酸化珪素層(プラズマ保護層)を形成した。
(蒸着条件)
反応ガス混合比;ヘキサメチルジシロキサン:酸素ガス:ヘリウム=1.0:3.0:0.5(単位:Slm)
到達圧力;6.0×10-5mbar
製膜圧力;3.0×10-2mbar
ライン速度;120m/min
パワー;3kW
次に、上記で厚さ30Åの酸化珪素の蒸着膜を形成した直後に、その酸化珪素の蒸着膜面に、グロー放電プラズマ発生装置を使用し、パワー9kW、酸素ガス(O2 ):アルゴンガス(Ar)=7.0:2.5(単位:Slm)からなる混合ガスを使用し、混合ガス圧6×10-2mbar、処理速度300m/minで酸素/アルゴン混合ガスプラズマ処理を行って、酸化珪素の蒸着膜面の表面張力を54dyne/cm以上向上させてたプラズマ処理面を形成した。
(2).次に、上記の(1)で製造した第1の炭素含有酸化珪素層を形成した一軸延伸ポリエチレン樹脂フイルムを使用し、これを、上記と同様に、図7に示すプラズマ化学気相成長装置の送り出しロールに装着し、下記に示す条件で、上記の一軸延伸ポリエチレン樹脂フイルムの厚さ30Åの酸化珪素の蒸着膜からなる炭素含有酸化珪素層のプラズマ処理面の面に、更に、厚さ150Åの酸化珪素の蒸着膜からなる炭素含有酸化珪素層(バリア性無機酸化物の蒸着膜)を形成した。
(蒸着条件)
反応ガス混合比;ヘキサメチルジシロキサン:酸素ガス:ヘリウム=1.0:5.0:0.5(単位:Slm)
到達圧力;6.0×10-5mbar
製膜圧力;3.0×10-2mbar
ライン速度;50m/min
パワー;10kW
次に、上記で厚さ150Åの酸化珪素の蒸着膜を形成した直後に、その酸化珪素の蒸着膜面に、グロー放電プラズマ発生装置を使用し、パワー9kW、酸素ガス(O2 ):アルゴンガス(Ar)=7.0:2.5(単位:Slm)からなる混合ガスを使用し、混合ガス圧6×10-2mbar、処理速度300m/minで酸素/アルゴン混合ガスプラズマ処理を行って、酸化珪素の蒸着膜面の表面張力を54dyne/cm以上向上させてたプラズマ処理面を形成した。
(3).次に、上記の(2)で製造した炭素含有酸化珪素層のプラズマ処理面に、ポリウレタン系樹脂の初期縮合物に、エポキシ系のシランカップリング剤(8.0重量%)とブロッキング防止のシリカフィラ−(1.0重量%)を添加し、十分に混練してなるプライマ−剤組成物を使用し、これをグラビアロ−ルコ−ト法により、コ−ト量0.2g/m2 (乾燥状態)になるようにコ−ティングしてプライマ−剤層を形成して、本発明に係る引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルムを製造した。
(4).次に、上記で製造したガスバリア性積層フィルムのプライマ−剤層の面に、2液硬化型のポリウレタン系ラミネ−ト用接着剤をグラビアロ−ルコ−ト法を用いて、コ−ト量4.0g/m2 (乾燥状態)にコ−ティングしてラミネ−ト用接着剤層を形成し、次いで、該ラミネ−ト用接着剤層の面に、厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムをドライラミネ−トして積層して、本発明に係る積層材を製造した。
次に、上記で製造した積層材の2枚を用意し、その1軸延伸ポリエチレン樹脂フィルムの面を対向して重ね合わせ、しかる後、その外周周辺の端部を三方ヒ−トシ−ルしてシ−ル部を形成すると共に上方に開口部を有する三方シ−ル型の外装袋を製造した。
上記で製造した三方シ−ル型の外装装内に、その開口部から菓子を充填包装し、しかる後、その開口部をヒ−トシ−ルして上方シ−ル部を形成して包装製品を製造した。
上記で製造した包装製品は、その包装用袋が、耐熱性、耐圧性、耐水性、バリア性、ヒ−トシ−ル性、耐ピンホ−ル性、突き刺し性、透明性等に優れ、更に、酸素ガス、水蒸気等に対するバリア性に優れ、破袋ないし内容物の漏れ等も認められず、食品容器としての機能、例えば、内容物の充填包装適性、流通適正、保存適性等に優れていた。
更に、上記の包装製品は、その内容物を飲食する際に、包装用袋の上部を手にもって、その包装製品を構成する包装用袋を引き裂いたところ、引き裂き性が良好で直線カット性を有し、包装用袋を極めて容易に直線的に引き裂くことができ、更に、最後まで手で容易に引き裂くことができた。
基材フィルムとして、厚さ18μmの一軸延伸ポリエチレン樹脂フィルム(電気化学工業株式会社製、商品名、カラリヤンY)を準備した。
次に、その一軸延伸ポリエチレン樹脂フィルムを図8に示す3室からなるプラズマ化学気相成長装置の送り出しロールに装着した。
次に、プラズマ化学気相成長装置のチャンバ−内を減圧した。
一方、原料である有機珪素化合物であるヘキサメチルジシロキサン(以下、HMDSOという。)を原料揮発供給装置おいて揮発させ、ガス供給装置から供給された酸素ガスおよび不活性ガスであるヘリウムと混合させて原料ガスとした。
次いで、下記に示す蒸着条件で、上記の一軸延伸ポリエチレン樹脂フィルムのコロナ処理面に、厚さ30Åの酸化珪素の蒸着膜からなる炭素含有酸化珪素層(プラズマ保護層)を形成し、更に、上記の厚さ30Åの酸化珪素の蒸着膜からなる炭素含有酸化珪素層(プラズマ保護層)の上に、厚さ100Åの酸化珪素の蒸着膜からなる炭素含有酸化珪素層(バリア性無機酸化物の蒸着膜)を形成した。
(第1の製膜室で製膜化する条件)
反応ガス混合比;ヘキサメチルジシロキサン:酸素ガス:ヘリウム=0.3:1.0:0.5(単位:slm)
到達圧力;6.0×10-5mbar
製膜圧力;3.0×10-2mbar
ライン速度;50m/min
パワー;3.0kW
(第2の製膜室で製膜化する条件)
反応ガス混合比;ヘキサメチルジシロキサン:酸素ガス:ヘリウム=1.0:5.0:0.5(単位:slm)
到達圧力;6.0×10-5mbar
製膜圧力;3.0×10-2mbar
ライン速度;50m/min
パワー;10kW
なお、上記で厚さ100Åの酸化珪素の蒸着膜からなる第2の炭素含有酸化珪素層を形成した直後に、その酸化珪素の蒸着膜面に、グロー放電プラズマ発生装置を使用し、パワー9kW、酸素ガス(O2 ):アルゴンガス(Ar)=7.0:2.5(単位:Slm)からなる混合ガスを使用し、混合ガス圧6×10-2mbar、処理速度300m/minで酸素/アルゴン混合ガスプラズマ処理を行って、酸化珪素の蒸着膜面の表面張力を54dyne/cm以上向上させてたプラズマ処理面を形成した。
以下、上記の実施例4と同様にして、上記の実施例4と同様に、本発明に係る引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルム、積層材、包装用袋、包装製品を製造した。
(比較例1)
上記の実施例1において、実施例1に示すプラズマ保護層を設けないで、それ以外は、上記の実施例1と全く同様にし、上記の実施例1と同様に、引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルム、積層材、包装用袋、および、包装製品を製造した。
(比較例2)
上記の実施例4において、実施例4に示すプラズマ保護層を設けないで、それ以外は、上記の実施例4と全く同様にし、上記の実施例4と同様に、引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルム、積層材、包装用袋、および、包装製品を製造した。
(実験例)
上記の実施例1〜5、および、比較例1〜2において製造した引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルムについて、酸素透過度、および、水蒸気透過度を測定した。
また、上記の実施例1〜5、および、比較例1〜2において製造した引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルム使用して製造した積層材を製袋して製造した包装用袋について、酸素透過度、水蒸気透過度、ラミネ−ト強度、および、引き裂き性を測定した。
(1).酸素透過度の測定
これは、温度23℃、湿度90%RHの条件で、米国、モコン(MOCON)社製の測定機〔機種名、オクストラン(OXTRAN)〕にて測定した。
(2).水蒸気透過度の測定
これは、温度40℃、湿度90%RHの条件で、米国、モコン(MOCON)社製の測定機〔機種名、パ−マトラン(PERMATRAN)〕にて測定した。
(3).ラミネ−ト強度の測定
ラミネ−ト強度は、テンシロン測定器を使用し、試験片15mm、剥離速度50mm/minで強度を測定した。
(4).引き裂き性の測定
これは、上記の実施例1〜5、および、比較例1〜2において製造した引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルム使用して製造した積層材を製袋して製造した包装用袋について、ノッチ部から両手で包装用袋を引き裂くことにより、引き裂き性が良好であるか否かを3段階で評価して測定した。
なお、表中、3は、引き裂き性良好、2は、少し抵抗がある、1は、引き裂き性が、非常に困難を表す。
(5).直線引き裂き性の測定
これは、上記の実施例1〜5、および、比較例1〜2において製造した引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルム使用して製造した積層材を製袋して製造した包装用袋について、ノッチ部から両手で包装用袋を引き裂くことにより、直線引き裂き性が良好であるか否かを3段階で評価して測定した。
なお、表中、3は、直線引き裂き性良好、2は、引き裂いたとき、ノッチから直線を引いた位置より上下に10mm以内においてずれる、1は、引き裂いたとき、ノッチから直線を引いた位置より上下に10mm以上ずれる、を表す。
上記の測定結果について、下記の表1〜表4に示す。
(表1)
┌────┬────────────────┐ │ │ ガスバリア性積層フィルム │ │ ├───────┬────────┤ │ │ 酸素透過度 │ 水蒸気透過度 │ ├────┼───────┼────────┤ │実施例1│ 37.0 │ 5.0 │ ├────┼───────┼────────┤ │実施例2│ 37.5 │ 5.5 │ ├────┼───────┼────────┤ │実施例3│ 40.0 │ 6.0 │ ├────┼───────┼────────┤ │実施例4│ 34.0 │ 4.5 │ ├────┼───────┼────────┤ │実施例5│ 34.0 │ 4.0 │ ├────┼───────┼────────┤ │比較例1│ 98.0 │ 9.5 │ ├────┼───────┼────────┤ │比較例2│ 98.0 │ 9.5 │ └────┴───────┴────────┘ 上記の表1において、酸素透過度の単位は、〔cc/m2 /day/atm・23℃・90%RH〕であり、水蒸気透過度の単位は、〔g/m2 /day・40℃・90%RH〕である。
(表2)
┌────┬───────────────────────┐ │ │ 包装用袋 │ │ ├───────────┬───────────┤ │ │ 酸素透過度 │ 水蒸気透過度 │ ├────┼───────────┼───────────┤ │実施例1│ 35.0 │ 5.0 │ ├────┼───────────┼───────────┤ │実施例2│ 36.0 │ 5.5 │ ├────┼───────────┼───────────┤ │実施例3│ 38.0 │ 6.0 │ ├────┼───────────┼───────────┤ │実施例4│ 33.0 │ 4.5 │ ├────┼───────────┼───────────┤ │実施例5│ 33.0 │ 4.0 │ ├────┼───────────┼───────────┤ │比較例1│ 80.0 │ 7.5 │ ├────┼───────────┼───────────┤ │比較例2│ 80.0 │ 7.5 │ └────┴───────────┴───────────┘ 上記の表2において、酸素透過度の単位は、〔cc/m2 /day/atm・23℃・90%RH〕であり、水蒸気透過度の単位は、〔g/m2 /day・40℃・90%RH〕である。
(表3)
┌────┬───────────┐ │ │ 包装用袋 │ │ ├───────────┤ │ │ ラミネ−ト強度 │ ├────┼───────────┤ │実施例1│ 350 │ ├────┼───────────┤ │実施例2│ 370 │ ├────┼───────────┤ │実施例3│ 420 │ ├────┼───────────┤ │実施例4│ 350 │ ├────┼───────────┤ │実施例5│ 350 │ ├────┼───────────┤ │比較例1│ 20 │ ├────┼───────────┤ │比較例2│ 20 │ └────┴───────────┘ 上記の表3において、ラミネ−ト強度の単位は、[gf/15mm]である。
(表4)
┌────┬───────────────────────┐ │ │ 包装用袋 │ │ ├───────────┬───────────┤ │ │ 引き裂き性 │ 直線引き裂き性 │ ├────┼───────────┼───────────┤ │実施例1│ 3 │ 3 │ ├────┼───────────┼───────────┤ │実施例2│ 3 │ 3 │ ├────┼───────────┼───────────┤ │実施例3│ 3 │ 3 │ ├────┼───────────┼───────────┤ │実施例4│ 3 │ 3 │ ├────┼───────────┼───────────┤ │実施例5│ 3 │ 3 │ ├────┼───────────┼───────────┤ │比較例1│ 1 │ 1 │ ├────┼───────────┼───────────┤ │比較例2│ 1 │ 1 │ └────┴───────────┴───────────┘
上記の表1〜表4に示す測定結果から明らかなように、実施例1〜5にかかるものは、酸素透過度および水蒸気透過度において十分に実用性を有するものであることが確認され、また、ラミネ−ト強度等においても優れ、また、引き裂き性、直線引き裂き性等にも優れ、更に、透明性を有し、内容物の視認性に優れているものであった。
本発明に係る引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルムおよびそれを使用した積層材、更に、それを使用して製袋した包装用袋は、酸素ガス、水蒸気等の透過を阻止するバリア性、特に、水蒸気バリア性に優れ、更に、積層材の密着性に優れ、例えば、レトルト処理等の加工に伴う熱処理に耐え、更に、容器・包装ごみの軽量化、減量化等を図ると共にその製造工捏の短縮化によりその製造コストの低減化を図り、例えば、調理食品、水産練り製品、冷凍食品、煮物、餅、液体スープ、調味料、飲料水、その他等の各種の飲食品を充填包装するに有用であり、かつ、その内容物の充填包装適性、品質保全性等に優れているものであり、更に、引き裂き性等にも優れているものである。
本発明に係る引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルムについてその層構成の一例を示す概略的断面図である。 本発明に係る引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルムについてその層構成の一例を示す概略的断面図である。 図1に示す本発明に係る引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルムを使用した積層材についてその層構成の一例を示す概略的断面図である。 図1に示す本発明に係る引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルムを使用した積層材についてその層構成の一例を示す概略的断面図である。 図3に示す積層材を使用し、これを製袋して製造した本発明に係る包装用袋についてその構成の一例を示す概略的斜視図である。 図3に示す積層材を使用し、これを製袋して製造した本発明に係る包装用袋についてその構成の一例を示す概略的斜視図である。 プラズマ化学気相成長装置についてその一例の概要を示す概略的構成図である。 プラズマ化学気相成長装置についてその一例の概要を示す概略的構成図である。
符号の説明
A、A1 引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルム
B、B1 積層材
C 包装用袋
D 包装製品
1 直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルム
2 プラズマ保護層
3 バリア性無機酸化物の蒸着膜
4 プライマ−剤層
5 プラズマ処理面
11 基材フィルム
12 中間基材フィルム
15 ヒ−トシ−ル部
16 開口部
17 内容物
18 上方のシ−ル部

Claims (3)

  1. 一軸方向に延伸してなる直線引き裂き性を有する一軸延伸ポリエチレン系樹脂フィルムの一方の面に、製膜出力1.5kW〜5.0kWの範囲内からなる低出力で、かつ、低温でプラズマ化学気相成長法による膜厚10.0〜30.0Åの非バリア性酸化珪素の蒸着膜からなるプラズマ保護層を設け、
    更に、該プラズマ保護層の表面に、不活性ガスによるプラズマ処理面を設け、
    しかる後、該プラズマ保護層のプラズマ処理面の面に、化学気相成長法によるバリア性無機酸化物の蒸着膜を1層ないし2層以上設け、
    更に、該バリア性無機酸化物の蒸着膜の上に、プライマ−剤層を設けて、引き裂き性が良好で直線カット性を有すると共にヒ−トシ−ル性樹脂層として作用すること
    を特徴とする易引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルム。
  2. バリア性無機酸化物の蒸着膜が、化学気相成長法による酸化珪素の蒸着膜からなることを特徴とする上記の請求項1に記載する易引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルム。
  3. プライマ−剤層が、ポリウレタン系樹脂またはポリエステル系樹脂をビヒクルの主成分とし、これにシランカップリング剤および充填剤を添加し、溶媒、希釈剤を加えて充分に混合してなる樹脂組成物によるプライマ−剤層からなることを特徴とする上記の請求項1〜2のいずれか1項に記載する易引き裂き性を有するガスバリア性積層フィルム。
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