JP5207447B2 - 半導体ウェーハの評価方法及び製造方法。 - Google Patents

半導体ウェーハの評価方法及び製造方法。 Download PDF

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Description

本発明は、半導体ウェーハ(以下、「ウェーハ」という)の形状変化を評価する評価方法及びウェーハの製造方法等に関する。
近年、半導体デバイスの微細化に伴いその主材料であるシリコンウェーハへの表面形状を含め、要求品質も高度化している。例えば、一枚のウェーハからより多くのチップを得るために、ウェーハ外縁部まで平坦度を高くすることが望まれている。即ち、ERO(Edge Roll−off)と呼ばれる「外縁部のダレた形状」或いは「盛り上がった形状」の低減は、ウェーハの製造工程上及びデバイス工程上の重要な課題の一つである。
ここで、ウェーハの形状を定量化し評価する方法として、例えばSFQR(Site Front Least Squares Range)が用いられている。また、EROの評価法としてはROA(Roll−off Amount)等の方法が用いられている。
また、別のウェーハの形状を評価する方法として、ウェーハのオモテ面及び/又はウラ面を走査してウェーハの形状データを測定し、これらに微分処理等を施しウェーハの形状を評価する方法が開示されている。そして、ウェーハのEROの評価方法が開示されている(特許文献1)。真空吸着前後のウェーハのオモテ面及びウラ面形状の変化を測定し、ウラ面からオモテ面形状への影響を周波数解析により定量評価する方法が開示されている(特許文献2)。
特開2004−020286号公報 特開2000−031224号公報
しかしながら、従来の評価方法ではウェーハの単なる形状を測定し評価していた。また、吸着によりウラ面の形状がオモテ面形状に及ぼす影響を評価するものに過ぎなかった。即ち、ウェーハの各処理工程において、ウェーハを吸着等で保持する場合の形状変化とその処理効果との関係について検討されたものではなかった。本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、ウェーハの拘束/非拘束状態での形状の変化を定量化し評価する方法を提供する。また、この評価方法を利用するウェーハの処理方法等を提供する。
本発明によれば、非拘束の状態で半導体ウェーハの非拘束形状データを取得し、所定の基準面に沿うように拘束された状態で前記半導体ウェーハの拘束形状データを取得し、これらのデータを比較することにより、前記半導体ウェーハの形状変化を評価する評価方法を提供することができる。
より具体的には、以下のようなものを提供することができる。
(1)半導体ウェーハの形状変化を評価する評価方法であって、非拘束の状態で、前記半導体ウェーハを基準面に載置し、形状データを取得する非拘束形状データ取得ステップと、基準面に沿うように拘束された状態で、前記半導体ウェーハの形状データを取得する拘束形状データ取得ステップと、前記非拘束形状データ及び前記拘束形状データを比較する比較ステップと、を含むことを特徴とする評価方法を提供することができる。
ここで、基準面は、通常平坦な平面を意味してよいが、計測する形状データに応じて、球面等の曲面や、平坦ではない面(非平坦面)や、その他の面を含むことができる。このような基準面は、仮想的な面として把握することもできるが、実体的な面としても理解され得る。例えば、基台となる支持台の1つの面を平坦な平面に仕上げ、基準面とすることができる。そして、この基準面に沿うように半導体ウェーハが拘束された場合であっても、この基準面若しくはこの基台の基準面は、歪み等の変形がない、或いは、実質的にないとすることができる。また、上述の評価方法において、上記非拘束形状データ取得ステップ及び拘束形状データ取得ステップは、どちらを先に行ってもよい。即ち、先に非拘束形状データ取得ステップを行った場合及び先に拘束形状データ取得ステップを行った場合の両方を上述の評価方法は含むことができる。このことは、後述する半導体ウェーハの製造方法においても、同様である。
(2)前記半導体ウェーハがウラ面及びオモテ面を備え、前記ウラ面が前記基準面に沿うように拘束され、前記非拘束形状データ及び拘束形状データの比較は、主にオモテ面の周縁部に関して行われることを特徴とする上記(1)に記載の評価方法を提供することができる。ここで、オモテ面及びウラ面は、主に利用する場合の便宜的な呼び名である。例えば、オモテ面は、通常後の工程でデバイス加工等の種々の処理の主な対象とすることができる。一方、ウラ面は、半導体ウェーハの保持のために主に使用される。しかしながら、両者は相対的な関係にあり、オモテ面及びウラ面は、状況に応じて交換可能なものである。
(3)前記半導体ウェーハは、前記ウラ面を前記基準面に吸着することにより拘束されることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の評価方法を提供することができる。
(4)非拘束の状態で、前記半導体ウェーハを基準面に載置し、形状データを取得する非拘束形状データ取得ステップと、基準面に沿うように拘束された状態で、前記半導体ウェーハの形状データを取得する拘束形状データ取得ステップと、前記非拘束形状データ及び前記拘束形状データを比較する比較ステップと、前記比較ステップのデータを用いて前記半導体ウェーハを加工する加工ステップと、を含むことを特徴とする半導体ウェーハの製造方法を提供することができる。
(5)前記加工ステップが、半導体ウェーハをホルダに保持させて研磨を行う研磨ステップを含むことを特徴とする上記(4)に記載の半導体ウェーハの製造方法を提供することができる。
(6)前記加工ステップが、半導体ウェーハ基板上にエピタキシャル膜を成長させるエピ成長ステップを含むことを特徴とする上記(4)に記載の半導体ウェーハの製造方法を提供することができる。
(7)前記加工ステップが、半導体ウェーハをアニールするアニールステップを含むことを特徴とする上記(4)に記載の半導体ウェーハの製造方法を提供することができる。
ここで、形状データは、半導体ウェーハ(以下「ウェーハ」という)のオモテ面上の各点の高さ位置データ及び/又はウェーハの厚さデータを含んでよい。特に、ウェーハの外縁部を含む周縁部の形状データを含んでよい。形状データの取得には、従来から用いられている方法を用いることができる。例えば、接触式の位置計測装置(3次元を含んでよい)、レーザー等を用いた光学式計測装置等のいずれの装置及び方法を用いてもよい。
非拘束の状態とは、ウェーハを何らかの上に静置した状態や、吊下げた状態や、空気圧等により浮上させた状態等を含んでよい。また、拘束された状態とは、例えば、ウェーハのウラ面を所定の基準面に押付けて密着させた状態等を含んでよい。例えば、ウェーハのウラ面を該基準面に倣わせることを含んでよい。また、半導体ウェーハのウラ面を強制的に基準面に当接させることを含んでよい。倣わせる方法は、バキュームテーブルを利用した吸着方式や静電気力を利用した吸着方式に限らず、半導体ウェーハのウラ面の周縁部の一部を倣わせて保持する接触式であってもよい。また、ウェーハのウラ面を基準面に倣わせる程度は、各デバイス工程において用いられる各製造装置への装着時にウェーハを倣わせる場合と同一の条件で行い、同一程度に倣わすことが好ましい。
非拘束の状態若しくは拘束の状態での形状データの測定は、基準面に倣わせる拘束前若しくは拘束後のどちらから先に行ってもよく、その順番は問わない。また、倣わせる拘束前及び倣わせた拘束後の各測定毎に、後述する形状データの補正工程を行ってもよく、測定後にまとめてこれらの形状データの補正工程を行ってもよい。また、各形状測定は複数回行ってもよい。例えば、所定の中心角をインターバルとして、ウェーハの一周について形状データを計測し、これらの形状データを円周全体で1つの形状データとしてまとめてもよい。形状データのまとめは、それぞれに対応する部分の形状データを単純平均してもよく、また、中心角毎に取得した形状データをスムージング等の処理を行ってから、1つの形状データとしてまとめてもよい。また、拘束各処理工程に用いられる各装置にウェーハをチャックした状態で、形状データ(拘束の状態での形状データ)を取得してもよい。
また、比較ステップのデータを用いるとは、比較可能に補正若しくは加工された1又はそれ以上の非拘束形状データ及び拘束形状データをそのまま用いることを意味してもよく、比較可能に補正若しくは加工された1又はそれ以上の非拘束形状データ及び拘束形状データをそれぞれ代表となる各々1つの代表非拘束形状データ及び代表拘束形状データとしてまとめたものをそのまま用いることを意味してもよく、これらの代表非拘束形状データ及び代表拘束形状データを比較した結果(例えば、比較で得られる1つの数値(スカラー)又は複数の組の数値からなるもの(ベクトル))を用いることを意味してもよい。或いは、比較可能に補正若しくは加工されたそれぞれ複数の非拘束形状データ及び拘束形状データを個々に比較して、複数の比較結果を得て、それをそのまま用いることを意味してもよく、又は、複数の比較結果をまとめたものを用いることを意味してもよい。例えば、代表非拘束形状データ及び代表拘束形状データを比較して、特に特徴のある箇所の偏差を得て、それを用いることを意味することができる。また、それぞれの非拘束形状データ及び拘束形状データをフィッティングに適した範囲(例えば、直径に対し中心から80から95%の範囲)において、最小二乗法により直線近似し、その傾斜成分(傾き)を実際の形状データから差し引き、それぞれの形状データを補正し、補正後の非拘束形状データ及び拘束形状データをフィッティングに用いた範囲で重なり合わせ、外周部での差異を取り、これを比較データとして記憶し、この比較データを用いることを意味してもよい。
本発明によれば、吸着前後のウェーハの周縁部の形状変化を定量化して評価することができる。またウェーハ製造工程において本評価方法を用いることにより、より細かい製造条件の調整が可能となる。従って、より効率よく周縁部、特に外縁部の形状変化が小さいウェーハを提供することが可能となる。また、各種の処理工程での形状変化による不具合を最小化することができ、歩留まりの向上につながる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施例について詳しく説明するが、以下の記載は、本発明の実施例を説明するためになされたもので、本発明はこれらの実施例に限定するものではない。また、同一若しくは同種類の要素については、同一若しくは関連性のある符号を用い、重複する説明は省略する。
図1は、本発明の実施例に関し、ウェーハの製造方法を示すフローチャートである。まず、所定条件で、予め切り出されたウェーハを処理する(ステップ12(以下「S12」という)。例えば、研磨等による形状出しや仕上げ、エピタキシャル成長、アニール等の処理を例としてあげることができる。次に、この処理後のウェーハの評価を行う(S14)。この評価については、後述する。そして、この評価に基づき、合格ウェーハは、出荷や、次工程への利用のために取り出され、或いは、在庫として保管される(S16)。一方、不合格ウェーハは、後述する廃棄フラグがONであるので、廃棄され、この廃棄フラグはOFFに戻される(S16)。そして、一連のウェーハの製造を終了させる信号がある場合は(S18、Yes)、終了し、無い場合は(S18、No)、再び、ウェーハの処理工程(S12)へと戻る。
図2は、ウェーハの処理工程を詳しく示すフローチャートである。まず、処理条件を設定する(S20)。この条件は、後述するフィードバックがない限りは、初期の条件により行う。そして、この条件で、研磨や、エピタキシャル成長や、アニール等のウェーハの処理を行う(S22)。この処理が終了すれば、工程は図1のメインフローに戻る。
(実施例1)
[ウェーハの形状評価工程]
図3は、本発明の実施例1に関するウェーハの形状評価方法のフローチャートを示す。この形状測定ルーティンは、ウェーハを所定の台に静置したいわゆるフリー状態(又は非拘束状態)での形状測定及びウェーハを基準面となる保持治具の当接面に吸着により拘束した状態での形状測定を行い(S30)、得られた形状データを整理し比較しその差異を求め(S32)、その差異が所定の基準の範囲内かどうかを決定し(S34)、範囲内であれば(S34、Yes)、メインフローに戻る。一方、範囲外であれば(S34、No)、処理工程フィードバック及び品質チェック(S36)を行い、メインフローに戻る。フィードバックでは、所定の順番で条件を変えてゆき、より好ましい品質のウェーハを得ることができる処理条件に設定し直す。
ここで、ウェーハのオモテ面の形状測定(S30)について説明する。ウェーハのウラ面を、例えば、形状測定装置の吸着ステージに置き、吸引スイッチを入れて、ウェーハの裏面を吸着ステージの表面に密着させる。これにより最大大気圧でウェーハはそのウラ面が吸着ステージの表面に倣うように押し付けられる。この吸着ステージの表面は、基準面として機能し、平坦であり、また、うねりもほとんどない。これにより、吸着ステージにウェーハは固定されるので、厳密なオモテ面の形状データを得ることが容易になる。
そして、吸引スイッチを切り、ウェーハが単に吸着ステージ上に自重により静置される状態にする。このいわゆるフリー若しくは非拘束の状態でウェーハのオモテ面の形状データを得る。このようにして得られたデータは、測定に伴う誤差を打ち消すように共に所定の演算処理を行うことができる。ここでは、ウェーハが吸着状態での測定を行い、次に非吸着状態での測定を行ったが、この順序はどちらでもよい。また、測定に伴う誤差を打ち消す処理は、それぞれの測定の終了時にそれぞれ行ってもよく、或いは、まとめて行ってもよい。ここで取得する形状データは、後述するように、主にウェーハの周縁部、特に外縁部の位置データを含むようにデータ取得する。
図4は、処理データの活用工程(S36)を詳述するフローを示す。ここでは、前のラウンドで既に検討した要因があるかをチェックし、無ければ(S40、No)、要因解析をして要因をできる限り全てピックアップする(S42)。要因の検討がされていれば(S40、Yes)、次の要因分析へと進む。この要因分析では、既に検討済みの要因は排除し、次に重要な(重要と思われる)要因を選択する。例えば、要因ピックアップ工程(S42)において、予め効果順に並べておけば、後の処理を早く進めることができる。そして、全ての検討すべき要因が検討済みの場合は、そのまま次のステップに進む。そして、選択した要因が無い場合は(S46、No)、検討尽くされたとして、異常警報を発生させ、停止処理を行う(S50)。選択した要因がある場合は(S46、Yes)、次の要因選択等の記憶工程に進む。この工程では、新たに選択された要因、既に選択された要因、そして不合格ウェーハの廃棄を命じるためのフラグをONにしたこと等を記憶させる(S48)。そして、図1のメインフローに戻る。このようにすれば、ウェーハ処理中に生じた不具合等をフローに従い、順に解決できるので、効率よくウェーハの製造を続けることができる。
ところで、上述のようなウェーハの評価方法は、処理工程中に予想されるウェーハの変形又はデポジット等のコンタミの付加による外形変形(例えば、肉盛り)による品質の劣化を簡便に評価することができる。図5は、その様子を模式的に示す。図5(a)は、吸着をしない状態での半径R1のウェーハの断面形状を示す。ウラ面は、研磨等により中央にへこんだ凹形状を呈しており、R0の曲率半径で湾曲している。このとき中央の凹み深さLは、R0(1−cosθ)であり、θ=sin−1(R1/R0)である。一方、図5(b)のように基準面に吸着させた場合は、底辺が少し長いのでややはみ出し、凹型の湾曲は、オモテ面に転写されて、Lよりやや小さいL’の深さを持つと考えられる。このように、ウラ面の湾曲が、吸着によりオモテ面(表面形状がより容易)に反映されることとなり、形状評価がより容易にできる。また、このとき顕著に変化が現れるのが、エッジ部であると考えられる。即ち、非吸着では、左角は所定のアール加工等により丸みを帯びているが、オモテ面は基準面と平行で水平であるので、傾き補正は不要である。一方、吸着状態では、オモテ面が湾曲するので、エッジ部近傍のオモテ面が傾斜し、形状評価には傾き補正を行うのが好ましい。これを行った場合、若干オモテ面の半径方向距離が延びると考えられる。従って、図5(a)及び(b)の角部拡大を傾斜補正をして重ねれば、(b)の角部が若干外側にずれることになる。
ここでは、研磨の例を示したが、ウラ面のエッジ部近傍に、デポジット等があり肉盛りされた状態を想定すれば、図5と類似する状態が考えられる。即ち、湾曲ではなく、エッジ部に突起ができ、それが吸着によりオモテ面に転写された場合、図5(b)と類似する形状がオモテ面に現れる。ウェーハの肉厚があるので、ウラ面の凹凸のメリハリは、転写によりなだらかになる。このようにして、この評価法では、ウラ面のエッジ部の変形や盛上がり(デポジット等)をオモテ面のエッジ部近傍の形状により評価することができると考えられる。
図6は形状データを特に取得する部位及びその範囲を図解する。本実施例では、ウェーハ10のオモテ面の形状は、形状測定装置としてRAYTEX社のDynasearch XPを使用して光学的に測定する。このとき光源は白色LEDを用いた可視光を使用する。ウェーハ周縁部の形状の測定は、ウェーハ10の全周にわたり、1度の角度間隔毎に行う。この角度毎に、ウェーハ10の外縁部から中心方向に半径の半分(R/2)の範囲まで、0.5mmピッチで測定する。例えば、ウェーハの大きさが直径200mm場合は、半径方向に中心から50mm〜100mmの範囲で測定し、測定データの周方向の相加平均を求める。なお測定箇所は、ウェーハの大きさ等の諸条件に合わせて任意に変更可能である。
次に、形状データの補正について説明する。実測したデータから、最小二乗法等によりウェーハ傾き(一次成分)を除去し、うねりに相当する波長成分の測定ノイズ(2次成分)をキャンセル或いは最小化する。このような補正は、実測したデータの半径方向のどの場所でもできるが、ウェーハの端部近傍の測定データを除く範囲で行う。外縁部は、急激な変化が起こりやすく、傾きやうねりのような成分を見え難くするおそれがあるからである。例えば、ウェーハの外縁部から中心に向かって、ウェーハの中心から半径Rに対して約70から99%の範囲で行うことが好ましい。例えば、直径200mmのウェーハの場合は半径80〜90mmの範囲であり、直径300mmのウェーハの場合は半径120〜140mmの範囲である。
図7は、ウェーハの形状データの補正のフローを示す図である。まず、ウェーハを測定台(吸引されない吸着ステージも可)の上に静置する。図6に示すように、測定線(測定方向に沿った仮想線)を1度間隔で半径方向に回転させながら、全周にわたって、各測定線上で形状データを取得する。全周にわたって、各対応する測定点を相加平均して(Raw profile)80を得る。離散した(Raw profile)80のデータを最小二乗法により直線近似式にフィッティングさせる。次に、この直線近似式分を、実測データから引き、1次補正データを得る。そして、更に、別の近似式(直線の場合は、適用範囲を変化させる。2次式等の曲線を含む近似式でも、適用範囲を適宜選択する。同一の範囲でもよい。)を用いて、最小二乗法によりこの近似式にフィッティングさせる。このようにして、(Local Slop profile)82を得る。また、適用範囲を変えて、最小二乗法により曲線近似式(例えば、2、3、4、又はより高次の多項式)にフィッティングさせ(Local curvature profile)84を得る。最小二乗法で、近似直線は、次のような式により、傾き及び切片を求めることができる。
Figure 0005207447
次に、(Local curvature profile)84で得られた近似曲線について積分して、傾きを正規化し、(Normalized Local Slope profile)86とする。更に、こうして得られた傾きにより、正規化された実測データから傾き成分を取り除き、正規化した周縁部のプロファイル(Normalized Roll−off profile)88を求める。そして、ウェーハを吸着させた状態での上記と同じように、それぞれのプロファイルを得る。
以上のようにして、正規化された形状データを、それぞれウェーハ吸着時、ウェーハ非吸着時について得る。そして、非吸着時の(Normalized Roll−off profile)Vxoffと、吸着時の(Normalized Roll−on profile)Vxonとの差Vdを求める。
Figure 0005207447
このようにして得られたVdを二乗し、測定範囲(例えば、中心より半径に対して70から99%の範囲)について積分する。このようにすれば、この積分値が最小になる場合が、変形が最も少ない場合であることがわかる。従って、Vdを用いて、ウェーハの吸着前後の形状データの評価可能であることがわかる。次に、Vdの値が所定の基準を満たしていれば、ウェーハの形状変化は少なく合格とすることができる。一方、基準を満たしていない場合は不合格となり、規格を外れた度合いに応じて種々の行為をとることができる。
図8は、形状データの補正を図7に従って実際に行った場合のグラフである。図8の横軸はウェーハ10の中心からの水平位置を表し、縦軸はERO(Edge Roll−off)を表す。図8(a)は、直径300mmのウェーハを吸着ステージに吸着させないときの高さ周方向で相加平均し、ウェーハの半径方向に中心から100mmから150mmの範囲にあるデータをプロットしたグラフである。図8(b)及び(c)は、ウェーハの半径方向に中心から80mmから90mmの範囲の補正を施した形状データをプロットしたグラフである。図8(b)は(Local Slop profile)のデータを、図8(c)は(Local curvature profile)のデータをプロットしたものである。図8(d)及び(e)は、(Normalized Local Slop profile)及び(Normalized Roll−off profile)のデータをプロットしたものである。
図9は、直径200mmのウェーハの非吸着時と吸着時の間の形状変化の総量を求めるために描いたウェーハの非吸着時及び吸着時のERO、並びにその差分のグラフである。図9(a)の横軸はウェーハ10の中心からの水平位置を表し、縦軸はERO(Edge Roll−off)を表す。非吸着時の形状データ24は図中一番下側にあり、吸着時の形状データ26は真ん中にあり、両データの差28は、その上に示されている。形状変化量を総量で捕らえようとすれば、曲線28とX軸で囲まれる部分の面積で表わすことができる。図9(b)は、図9(a)のグラフ中の差分28に相当する曲線30を模式的に表したグラフである。しかしながら、このグラフでは、吸着時の形状データ26と、非吸着時の形状データ24が、左側に存在し、楕円32に囲まれた部分で示すように、マイナスとなっている。従って、差分曲線の評価には、全てを正の値にして総和をとる形状データが好ましい。このような値は、次式で表わされる。
Figure 0005207447
このようにして得られたウェーハの吸着時及び非吸着時の形状データの総和は、必要であればウェーハのエッジ検査方法として利用することができる。
図10は、ウェーハの非吸着時と吸着時のEROのグラフである。図10の横軸はウェーハ10の中心からの水平位置を表し、縦軸はERO(Edge Roll−off)を表す。EROがプラス方向の値を示した場合は、ウェーハが基準面に対してどれだけ盛り上がっているかを表す。逆に、EROがマイナス方向の値を示した場合は、ウェーハが基準面に対してどれだけ凹んでいるかを表す。ウェーハ非吸着時の形状データ40、及び、ウェーハ吸着時の形状データ42をプロットしたものである。また、ウェーハの吸着時及び非吸着時の形状データの差分の一部を矢印44で表す。
図11は、最小二乗法により回帰直線を求めるグラフである。図11の横軸はウェーハ10の中心からの水平位置を表し、縦軸はERO(Edge Roll−off)を表す。非吸着時の形状データ50、及び吸着時の形状データ54が示されており、それぞれ、最小二乗法で求めた近似直線52、56が波線で示されている。
図12は、本実施例におけるウェーハ10及び吸着ステージ20を断面で見る模式図である。図12(a)、(b)は、ウェーハ10を非吸着及び吸着したとき、周縁部の形状データの測定状態を模式的に表す。図12(c)、(d)は、非吸着及び吸着した夫々のウェーハ10の周縁部の形状データの実際の測定値をプロットしたものである。図12(e)、(f)は、図12(c)、(d)のグラフの測定値に対して、周縁部の形状データのフィッティング補正を夫々行いプロットしたものである。図12(g)は、図12(e)及び(f)に基づいて差分を算出した形状変化量のグラフである。
図12(a)、(b)に示すように、直径200mmのウェーハ10を形状測定装置の真空吸着方式の吸着ステージ20にマウントし、ウェーハ10のウラ面を吸着させないとき又は吸着させたときに、夫々周縁部の形状を測定した。ウェーハ10を吸着させる場合は、吸着ステージに例えば400mmHg=53.3kPaで吸着した。図12(c)、(d)に示すグラフは、それぞれ形状データをウェーハ10の全周にわたって測定し、これらを周方向で相加平均したデータをグラフ化したものである。図12(c)、(d)のグラフによると非吸着時及び吸着時のオモテ面形状は70〜90mmの範囲で盛り上がっていて、90mmから100mmにかけて周縁部がダレるようにウェーハ10の厚みが急激に薄くなっていることがわかる。次に、図12(e)、(f)を見ると、形状データの補正を行ったので、非吸着時及び吸着時の両方のウェーハ10で、70〜90mmの範囲のオモテ面形状の盛り上りがなくなっていることがわかる。図12(g)は、図12(e)及び(f)のグラフを重ねて表したグラフである。符合22は、図12(e)及び(f)のグラフの差分を表し、ウェーハ外縁部の非吸着時と吸着時の形状変化を表す。また、この形状変化は、両曲線の外縁部における差を面積22で表すことができる。
従って、製造工程やデバイス工程に影響を及ぼす非吸着状態から吸着させたときのウェーハ10の形状変化を定量的に表し評価することができる。また、符号22の部分を測定することにより、非吸着時から吸着時へのウェーハ10形状変化を予想することができるので、吸着時の形状変化を想定した非吸着時のウェーハ10の形状の評価を行うことができる。また、この評価を基にウェーハの吸着前後の形状変化に伴う応力により表面膜の破壊が引き起こされ、表面の欠陥やパーティクルの発生を誘発する可能性があるウェーハを検査段階で除去することができる。
(実施例2)
図13は、本発明のウェーハの形状評価方法を用いたウェーハの製造方法のフローチャートである。このウェーハの製造方法(S30)は、研磨工程(S40)と、エピタキシャル結晶成長工程(S50)とから主に構成されている。研磨工程(S40)は、研磨条件の設定工程(S42)と、ウェーハ研磨工程(S44)と、形状変化量測定工程(S46)と、及び判定工程(S48)とからなる。また結晶成長工程(S50)は、エピタキシャル処理条件の設定工程(S52)と、エピタキシャル膜成長工程(S54)と、形状変化量測定工程(S56)と、及び判定工程(S58)とからなる。このウェーハの製造方法(S30)は、枚葉式若しくはバッチ式の何れにも適用可能である。
図14は、ウェーハ研磨工程(S40)をより詳細に表わしたものである。図13の研磨条件の設定工程(S42)に相当する工程において、初期設定が行われる。具体的には、研磨装置を決定し、その研磨装置に被研磨物であるウェーハを取付けるホルダが決定される。そして、摺動相手としての研磨クロスが決定され、更に、ウェーハを研磨クロスに押し付ける圧力(加工面圧)が決定される。その他に、研磨クロスが設けられた回転ヘッドの回転速度、研磨剤の種類、濃度、pH、及び供給量、温度、研磨時間等の研磨に関する種々の条件を設定する。
初期条件が決定されると、所定のホルダに取付けられたウェーハが研磨される(S44a)。このとき、ウェーハは、吸引吸着、接着、機械的固定等によりホルダに固定される。初期条件が設定された研磨が終了すると、研磨されたウェーハの形状データを取得する。具体的には、ホルダから取り出されたウェーハを、形状測定装置の計測ステージ上にオモテ面を上に静置される。このとき、ウラ面は吸着されない。実質的に非拘束の状態で、形状データが測定される(S112a)。次に、このウェーハは計測ステージ若しくは所定の研磨用ホルダに吸着されて固定される。この状態で、非拘束条件の場合と同様に形状データが取得される(S114a)。そして、これらのデータが適宜補正若しくは修正されて、比較可能なデータに加工された上で、差分データが求められる(S120a)。この差分データの求め方は、上述した通りである。この差分データを予め決められた所定の基準値と比較し、合否を判定する(S122a)。
その結果、合格であれば(S122a、合格)、上記初期設定条件で、次のウェーハが研磨される(S44a)。不合格であれば(S122a、不合格)、上記初期設定条件では、十分な結果が得られなかったとして、次の条件設定を行う。具体的には、初期に設定されたウェーハホルダを交換する(S44b)。ここで、合格したウェーハは、そのまま次工程(例えば、図13の結晶成長工程(S50))に投入されるが、不合格のウェーハは廃棄される。
そして研磨装置のウェーハホルダ(キャリア)が交換され(S44b)、このホルダに取付けられた新しいウェーハが研磨される(S44b)。このとき、ウェーハは、上述するように吸引吸着等によりホルダに固定される。ウェーハホルダを除き、既に設定された初期条件によって研磨が完了すると、研磨された新ウェーハの形状データが取得される。これらの工程(S112b、S114b、S120b、S122b)は、上述と同一であるので、説明は割愛する。そして合格した場合は(S122b、合格)、上述と同様に、別の新しいウェーハをこのホルダに取付けて、研磨工程(S44b)が行われる。不合格の場合は(S122b、不合格)、研磨されたウェーハは廃棄され、次の条件設定工程(S44c)に進む。
この工程(S44c)では、ウェーハのオモテ面が摺動する研磨クロスを交換する。研磨したウェーハを取外し、新しいウェーハを同じホルダに取付ける。交換された研磨クロス以外は、直前に行った研磨条件と同じ条件で、この新しいウェーハが研磨される(S44c)。このとき、ウェーハは、上述するように吸引吸着等によりホルダに固定される。ウェーハホルダを除き、既に設定された初期条件によって研磨が完了すると、研磨された新ウェーハの形状データが取得される。これらの工程(S112c、S114c、S120c、S122c)は、上述と同一であるので、説明は割愛する。そして合格した場合は(S122c、合格)、上述と同様に、別の新しいウェーハをこのホルダに取付けて、研磨工程(S44c)が行われ、不合格の場合は(S122c、不合格)、研磨されたウェーハは廃棄され、次の条件設定工程(S44d)に進む。
そして、既存の研磨クロスにウェーハを押し付ける圧力(研磨装置の加工面の面圧)を最適圧力となるように変更し(S44d)、同じホルダに取付けられた新しいウェーハが研磨される(S44d)。このとき、ウェーハは、上述するように吸引吸着等によりホルダに固定される。加工面圧を除き、直前に行われた研磨条件によって研磨が完了すると、研磨された新ウェーハの形状データが取得される。これらの工程(S112d、S114d、S120d、S122d)は、上述と同一であるので、説明は割愛する。そして合格した場合は(S122d、合格)、上述と同様に、別の新しいウェーハをこのホルダに取付けて、研磨工程(S44d)が行われ、不合格の場合は(S122d、不合格)、研磨されたウェーハは廃棄され、研磨装置の設定の更なるチューニングは難しいので、異常として警報がなるように設定される。
このようにして、装置側の好ましい条件が設定できれば、同じ条件で、所定の数のウェーハを連続研磨することができる。そして、所定の数のウェーハの研磨が終われば、再び、ウェーハ研磨工程(S44a)に戻り、再度条件設定をしてもよい。
ここで、ホルダの交換、研磨クロスの交換、加工面圧の変更の順で設定を変えていったのは、この実施例の研磨装置において、差分値に及ぼすと考えられる影響の大きさを考慮したからである。従って、別の装置等では、順序が変わり得る。
図15は、エピタキシャル結晶成長工程(S50)を詳細に示すフローチャートである。例えば、図13の判定工程(S48)において、合格と判定されたウェーハについて、以下のエピタキシャル結晶成長工程(S50)を行うことができる。まず、エピタキシャル処理装置に関し、使用するサセプタを決定し、処理温度(Epi成長温度)、処理時間、昇温/降温速度、原料(シラン)ガスの流量等のエピタキシャル処理に関する設定を行う。次に、上記ウェーハをサセプタに載置し、上記初期条件でエピタキシャル膜を成長させる(S54a)。このエピタキシャルウェーハを取り外し、形状測定装置に載せて形状データを取得する(S112a)。以下の工程(S114a、S120a、S122a)は、上記研磨の場合と同一であるので、説明は割愛する。
差分データにより、合格と判定されると(S122a、合格)、新しいウェーハをサセプタに載置し、上述のエピタキシャル成長工程(S54a)から、形状データ取得工程(S112a、S114a、S120a、S122a)を繰り返す。不合格と判定されると(S122a、不合格)、そのエピタキシャルウェーハは廃棄され、次のサセプタ交換工程(S54b)に移行する。
サセプタ交換工程(S54b)では、新しいサセプタがエピタキシャル装置内に設置され、その上に新しいウェーハが載置され、上述とほぼ同一の工程(S54b、S112b、S114b、S120b、S122b)が繰り返される。
そして、差分データにより、合格と判定されると(S122b、合格)、新しいウェーハをこのサセプタに載置し、上述のエピタキシャル成長工程(S54b)から、形状データ取得工程(S112b、S114b、S120b、S122b)を繰り返す。不合格と判定されると(S122b、不合格)、そのエピタキシャルウェーハは廃棄され、次のEPI成長温度変更工程(S54c)に移行する。
EPI成長温度変更工程(S54c)では、新しいEPI成長温度が設定され、同じサセプタ上に新しいウェーハが載置され、新しいEPI成長温度条件でエピタキシャル成長が行われる(S54c)。そして、上述とほぼ同一の工程(S112c、S114c、S120c、S122c)が繰り返される。
そして、差分データにより、合格と判定されると(S122c、合格)、新しいウェーハを同じサセプタに載置し、同じEPI成長温度条件で上述のエピタキシャル成長工程(S54c)から、形状データ取得工程(S112c、S114c、S120c、S122c)を繰り返す。不合格と判定されると(S122c、不合格)、そのエピタキシャルウェーハは廃棄され、次のEPI成長速度変更工程(S54d)に移行する。
EPI成長速度変更工程(S54d)では、新しいEPI成長速度(シランガス流量)が設定され、同じサセプタ上に新しいウェーハが載置され、この新しいEPI成長速度条件でエピタキシャル成長が行われる(S54d)。そして、上述とほぼ同一の工程(S112d、S114d、S120d、S122d)が繰り返される。
そして、差分データにより、合格と判定されると(S122d、合格)、新しいウェーハを同じサセプタに載置し、同じEPI成長温度条件と、同じEPI成長速度条件で、同じ上述のエピタキシャル成長工程(S54d)から、形状データ取得工程(S112d、S114d、S120d、S122d)を繰り返す。不合格と判定されると(S122d、不合格)、そのエピタキシャルウェーハは廃棄され、更なるチューニングは難しいので、異常として警報がなるように設定される。
このようにして、エピタキシャル製造装置側の好ましい条件が設定できれば、同じ条件で、所定の数のウェーハを用いてエピタキシャルウェーハの製造をすることができる。そして、所定の数のエピタキシャルウェーハの製造が終われば、再び、エピタキシャル成長工程(S54a)に戻り、再度条件設定をしてもよい。
ここで、サセプタの交換、EPI成長温度の変更、EPI成長速度の変更の順で設定を変えていったのは、この実施例のエピタキシャル製造装置において、差分値に及ぼすと考えられる影響の大きさを考慮したからである。従って、別の装置等では、順序が変わり得る。
(実施例3)
図16は、ウェーハの形状変化を評価する工程を組み込んだアニール(熱処理)工程(S70)を図解する。まず、アニール処理装置に関し、使用する熱処理ボートを決定し、処理温度、処理時間、昇温/降温速度、雰囲気ガスの種類及び流量等のアニール処理に関する初期の設定を行う。次に、熱処理ボードに載置し、上記初期条件でアニール処理を行う(S74a)。図17は、熱処理ボートにより、ウェーハ10のどの部分が支持されるかを図解する。熱処理ボートは、主にウェーハのウラ面の周縁部分を支持する。ウェーハ10の直径よりやや狭い間隔で並行に延びる矩形の支持部材62により、ウェーハは主に支持される。また、補助的に2つの小さい矩形の支持部材60により支持される。ウェーハ10の外周のうち、これらの支持部材60、62のそれぞれの中心角64を合計した分に相当する部分が、この熱処理ボートの支持部材60、62に接触する。接触部には、自重による圧縮応力やそれに伴う剪断応力が発生する。
上述の初期条件でウェーハが、アニールされた後、このアニールウェーハを取り外し、形状測定装置に載せて形状データを取得する(S112a)。以下の工程(S114a、S120a、S122a)は、上記研磨の場合と同一であるので、説明は割愛する。
差分データにより、合格と判定されると(S122a、合格)、新しいウェーハを熱処理ボードに載置し、上述のアニール処理工程(S74a)から、形状データ取得工程(S112a、S114a、S120a、S122a)を繰り返す。不合格と判定されると(S122a、不合格)、そのアニールウェーハは廃棄され、次の熱処理ボート洗浄工程(S74b)に移行する。
熱処理ボート洗浄工程(S74b)では、熱処理ボートを洗浄し、ウェーハ10との接触部に付着したシリコン等のコンタミを洗い落とす。これにより、熱処理ボートの接触部の表面がウェーハと反応し難くなる。そして、洗浄された熱処理ボートの上に新しいウェーハを載置し、上述とほぼ同一の工程(S74b、S112b、S114b、S120b、S122b)が繰り返される。
そして、差分データにより、合格と判定されると(S122b、合格)、新しいウェーハをこの熱処理ボートに載置し、上述のアニール処理工程(S74b)から、形状データ取得工程(S112b、S114b、S120b、S122b)を繰り返す。不合格と判定されると(S122b、不合格)、そのアニールウェーハは廃棄され、次の熱処理ボート交換工程(S74c)に移行する。
熱処理ボート交換工程(S74c)では、新しい熱処理ボートに交換され、この新しい熱処理ボート上に新しいウェーハが載置され、上述する条件でアニール処理が行われる(S74c)。そして、上述とほぼ同一の工程(S112c、S114c、S120c、S122c)が繰り返される。
そして、差分データにより、合格と判定されると(S122c、合格)、新しいウェーハを同じ熱処理ボードに載置し、同じ条件で、アニール処理工程(S74c)から、形状データ取得工程(S112c、S114c、S120c、S122c)を繰り返す。不合格と判定されると(S122c、不合格)、そのアニールウェーハは廃棄され、更なるチューニングは難しいので、異常として警報がなるように設定される。
このようにして、アニール処理装置側の好ましい条件が設定できれば、同じ条件で、所定の数のウェーハを連続してアニール処理することができる。そして、所定の数のウェーハのアニール処理が終われば、再び、アニール処理工程(S74a)に戻り、再度条件設定をしてもよい。
ここで、熱処理ボートの洗浄、熱処理ボートの交換の順で設定を変えていったのは、この実施例のアニール処理装置において、処理の容易さ、差分値に及ぼすと考えられる影響の大きさ等を考慮したからである。
以上のように、研磨工程(S40)では、吸着時のウェーハ外縁部のERO(Edge Roll−off)の値をウェーハの研磨時にフィードバックさせることができるので、ウェーハ10の周縁部を吸着させた状態に応じて、平坦に研磨することができる。また、S40に従い研磨工程を行えば、次工程での吸着状態に応じてEROが最小となるように研磨を行うことができる。従って、次工程でウェーハを吸着させたときに外縁部に加わる局所的な集中応力を小さくすることができるので、次工程における歩留まりを向上させることができる。
結晶成長工程(S50)においては、エピタキシャル膜成長に用いられるガスがウェーハ10のウラ面に回り込み、意図しない膜がウェーハのウラ面の周縁部に形成されて盛り上がった形状になってしまう可能性がある。このようなウェーハを次工程で吸着ステージに吸着させたときに、ウェーハのウラ面の凹凸がオモテ面に表れ悪影響を及ぼす可能性がある。しかし、S50に従いエピ成長を行えば、ウェーハ外縁部の形状データをエピタキシャル条件にフィードバックが可能なので、次工程での吸着時に望ましいERO形状が得られるようにエピタキシャル膜成長工程を行うことができ、次工程での歩留まりを向上させることできる。
ウェーハの形状評価方法のフローチャートである。 ウェーハの形状評価方法のフローチャートである。 ウェーハの形状評価方法のフローチャートである。 ウェーハの形状評価方法のフローチャートである。 吸着/非吸着時のウェーハの形状を模式的に表わす図である。 ウェーハのオモテ面の形状の測定位置を示す図である。 ウェーハの形状データの補正処理の手順を示す図である。 形状データの補正処理を実際に行った例を示す図である。 非吸着時及び吸着時のウェーハの形状変化を示すグラフである。 ウェーハの非吸着時及び吸着時のEROのグラフである。 最小二乗法により回帰直線を求めたグラフである。 ウェーハの非吸着時及び吸着時のEROのグラフである。 形状評価を利用したウェーハの製造方法のフローチャートである。 形状評価を利用した研磨工程のフローチャートである。 形状評価を利用したエピタキシャルウェーハ製造工程のフローチャートである。 形状評価を利用したアニール処理工程のフローチャートである。 アニール処理装置用の熱処理ボートにより保持されるウェーハの平面図である。
符号の説明
10 ウェーハ
20 吸着ステージ
60、62 支持部材
64 中心角

Claims (9)

  1. 半導体ウェーハの形状変化を評価する評価方法であって、
    非拘束の状態で、前記半導体ウェーハを基準面に載置し、形状データを半径方向に沿って取得する非拘束形状データ取得ステップと、
    基準面に沿うように拘束された状態で、前記半導体ウェーハの形状データを対応する半径方向に沿って取得する拘束形状データ取得ステップと、
    前記非拘束形状データ及び前記拘束形状データのそれぞれを重なり合わせたときの差異を比較データとして用いる比較ステップと、
    前記差異が所定の基準の範囲内かどうかを決定し、前記範囲内であれば合格と評価し、前記範囲外であれば処理工程フィードバック及び品質チェックを行う決定ステップと、を含むことを特徴とする評価方法。
  2. 前記半導体ウェーハがウラ面及びオモテ面を備え、
    前記ウラ面が前記基準面に沿うように拘束され、
    前記非拘束形状データ及び拘束形状データの比較は、主にオモテ面の周縁部に関して行われることを特徴とする請求項1に記載の評価方法。
  3. 前記半導体ウェーハは、前記ウラ面を前記基準面に吸着することにより拘束されることを特徴とする請求項1又は2に記載の評価方法。
  4. 前記重なり合わせたときの差異は、測定範囲ついて積分して求めることを特徴とする請求項1に記載の評価方法。
  5. 前記非拘束形状データ及び拘束形状データは、前記半導体ウェーハの外縁部から中心方向に向かって測定することを特徴とする請求項2に記載の評価方法。
  6. 非拘束の状態で、半導体ウェーハを基準面に載置し、形状データを半径方向に沿って取得する非拘束形状データ取得ステップと、
    基準面に沿うように拘束された状態で、前記半導体ウェーハの形状データを対応する半径方向に沿って取得する拘束形状データ取得ステップと、
    前記非拘束形状データ及び前記拘束形状データのそれぞれを重なり合わせたときの差異を比較データとして用いる比較ステップと、
    前記差異が所定の基準の範囲内かどうかを決定する決定ステップと、
    前記範囲内であれば合格として次工程に移行し、前記範囲外であれば前記比較ステップのデータを用いて前記半導体ウェーハを加工する加工ステップと、を含むことを特徴とする半導体ウェーハの製造方法。
  7. 前記加工ステップが、半導体ウェーハをホルダーに保持させて研磨を行う研磨ステップを含むことを特徴とする請求項6に記載の半導体ウェーハの製造方法。
  8. 前記加工ステップが、半導体ウェーハ基板上にエピタキシャル膜を成長させるエピ成長ステップを含むことを特徴とする請求項6に記載の半導体ウェーハの製造方法。
  9. 前記加工ステップが、半導体ウェーハをアニールするアニールステップを含むことを特徴とする請求項6に記載の半導体ウェーハの製造方法。
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