JP5207190B2 - 永久磁石形回転電機の回転子の組立方法 - Google Patents

永久磁石形回転電機の回転子の組立方法 Download PDF

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Description

本発明は永久磁石形回転電機の回転子の組立方法に係り、特に回転子軸の表面に永久磁石を配置し、保持環で覆うようにした永久磁石形回転電機の回転子の組立方法に関するものである。
回転子軸の表面に永久磁石を配置した構造の永久磁石形回転電機では、永久磁石の外周部全体を円筒状の保持環で覆って高速回転中の遠心力で永久磁石の飛散を防止する構造を採用している(例えば、特許文献1、2参照)。
図7は特許文献1あるいは2に記載の永久磁石形回転電機の回転子の半裁縦断面図である。
図7において、1は永久磁石形回転電機の回転子全体を示しており、2は回転子軸、3a〜3dは永久磁石、4は保持環、5a、5bは接合部である。
保持環4は円筒状に形成され、両端部に接合部5a、5bを形成し、円筒部分の内周面に円弧状に形成された永久磁石3a〜3dを円周方向にN極、S極として交互に配置し、接着剤等で固定している。そして、この保持環4の両端部に形成された接合部5a、5bを回転子軸2に焼き嵌めするように構成されている。
保持環4は永久磁石3a〜3dが永久磁石形回転電機の運転時に遠心力で外に飛び出さないように保持する必要から高強度な材料が用いられ、さらに永久磁石3a〜3dから発生する磁力を図示しない固定子に通す役割も果たすために、磁性材料が用いられる。
このように構成された永久磁石形回転電機の回転子1は高速回転時に、過大な遠心力により保持環4の回転子軸2に嵌合している接合部5a、5bが膨らみ、保持環4が回転子軸2から外れて脱落する恐れがあるため、これを防止するために十分な焼き嵌めの締め代を必要としている。
特開2000−278898号公報 特開2004−266919号公報
ところが、特許文献1、2等に記載されている従来技術では、保持環4を回転子軸2に焼き嵌めする時は、保持環4の温度を回転子軸2の温度よりも約200℃くらい高めに加熱して保持環4の接合部5a、5bの内径を広げた状態で、回転子軸2に嵌め込むが、永久磁石3a〜3dの材料であるネオジウム−鉄−ボロン系やサマリウム−コバルト系の希土類磁石は、高温に加熱されると、磁気特性が劣化する減磁あるいは磁気が消失する消磁という現象が発生し、所望のエネルギーを得られなくなるという問題がある。
このため、焼き嵌め時の保持環4の加熱温度を、永久磁石3a〜3dが減磁あるいは消磁を起こさない温度までに抑えつつ、十分な焼き嵌め代の保持環と回転子軸を組立てる方法として、回転子軸2を液体窒素等の冷媒で冷やすことによって、回転子軸2の外径の接合部分の寸法を収縮させるようにした所謂冷やし嵌めする方法がある。
しかし、この冷やし嵌め方法では、回転子軸2を冷やす工程で低温の冷媒を扱うため作業性が悪くなるという問題がある。
また、保持環4の内周面には焼き嵌め作業に先立って永久磁石3a〜3dを貼り付けているため、保持環4全体が磁力を帯びている。このため焼き嵌め作業時に保持環4と回転子軸2が互いに吸引され、芯出しが困難となるばかりでなく、周囲の鉄製の工具等が保持環4に吸引されてしまい、作業が困難になるという問題がある。
本発明は、以上述べた間題を解決するためになされたもので、永久磁石を減磁あるいは消磁させることなく、また回転子軸に保持環を焼き嵌めする際に回転子軸を低温の冷媒で冷却したり、磁力を帯びた保持環を扱うことによる組立て作業性の低下を招くことのない永久磁石形回転電機の回転子の組立方法を提供することを目的とするものである。
前記の目的を解決するために、請求項に係る永久磁石形回転電機の回転子の組立方法の発明は、回転子軸の表面に永久磁石を配置し、当該永久磁石の外周部を円筒形状の保持環で覆うことにより遠心力で永久磁石の飛散を防止するようにした永久磁石形回転電機の回転子の組立方法において、(i)保持環を加熱して、一端部に形成した回転子軸に焼き嵌めされる接合部の内径を大きくする工程と、(ii)保持環の一端部に形成した接合部が回転子軸上の所定の嵌め合い位置に到達するまで保持環を回転子軸に挿入する工程と、(iii)回転子軸および保持環の間に環状の隙間が形成されるように、保持環と回転子軸とを同心状に保持した状態で保持環と回転子軸との嵌め合い部を冷却する工程と、(iv)永久磁石の外周面に接着剤を塗った後、保持環の自由端側から、回転子軸と保持環との間の環状の隙間に対して永久磁石を挿入する工程と、からなる。
さらに請求項に係る永久磁石形回転電機の回転子の組立方法の発明は、回転子軸の表面に永久磁石を配置し、当該永久磁石の外周部を円筒形状の保持環で覆うことにより遠心力で永久磁石の飛散を防止するようにした永久磁石形回転電機の回転子の組立方法において、(i)軸方向に2分割された各保持環を加熱して、一端部に形成した回転子軸に焼き嵌めされる接合部の内径を大きくする工程と、(ii)各保持環の一端部に形成した接合部が回転子軸上ほぼ中央部の嵌め合い位置に到達するまで保持環を回転子軸に挿入する工程と、(iii)回転子軸および保持環の間に環状の隙間が形成されるように、保持環と回転子軸とを同心状に保持した状態で保持環と回転子軸との嵌め合い部を冷却する工程と、(iv)永久磁石の外周面に接着剤を塗った後、各保持環の自由端側から、回転子軸と保持環との間の環状の隙間に対して永久磁石を挿入する工程と、からなる。
本発明の永久磁石形回転電機の回転子の組立方法によれば、保持環の一端部を回転子軸に焼き嵌めし、焼き嵌めをしていない他端部を熱伸びが自由な自由端とし、保持環の焼き嵌め後に保持環と回転子軸との間の隙間に永久磁石を挿入して固定するようにしたので、組立性のよい永久磁石形回転電機の回転子を得ることができる。
本発明の実施形態1に係る永久磁石形回転電機の回転子の半裁縦断面図。 本発明の実施形態2に係る永久磁石形回転電機の回転子の半裁縦断面図。 本発明の実施形態3に係る永久磁石形回転電機の回転子の半裁縦断面図。 本発明の実施形態4に係る永久磁石形回転電機の回転子の各部分を示す図であり、(a)は回転子の半裁縦断面図、(b)は回転子の断面図、(c)は永久磁石の形状を示す図。 本発明の実施形態5に係る永久磁石形回転電機の回転子の各部分を示す図であり、(a)は回転子の半裁縦断面図、(b)は回転子の断面図、(c)は永久磁石の形状を示す図。 本発明の実施形態6に係る永久磁石形回転電機の回転子の各部分を示す図であり、(a)は回転子の半裁縦断面図、(b)は回転子の断面図、(c)は永久磁石の形状を示す図。 従来の永久磁石形回転電機の回転子の半裁縦断面図。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、各図を通して、同一部分には同一符号を付けて、重複する部分は適宜説明を省略する。
(実施形態1)
以下、本発明の実施形態1について、図1を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態1に係る永久磁石形回転電機の回転子の半裁縦断面図であり、両軸端の詳細構造は省略してある。
まず、図1において、実施形態1に係る永久磁石形回転電機の回転子の構造について説明する。
1は永久磁石形回転電機の回転子全体を示すもので、2は回転子軸、3a〜3dは軸方向に4分割され、かつ円周方向に適宜に分割された永久磁石である。4はこの永久磁石3a〜3dの外周を覆うように円筒状に形成された保持環であり、高強度な磁性材料で構成されている。
この保持環4は、回転子軸2に対して同心的な関係にあり、一端部4-1に形成した内径がD1の接合部5によって回転子軸2の一端部に焼き嵌めされるようになっており、他端部4-2は軸方向の反対側に開口して自由に熱伸びが可能なように自由端としている。
そして、保持環4の接合部5以外の円筒部分は、回転子軸2との間で永久磁石を収容するのに十分な隙間を形成することができるような内径D2としている(D1<D2)。すなわち、回転子軸2と保持環4の円筒部分との間には、環状の隙間が形成されている。軸方向に4分割された永久磁石3a〜3dは、他端4-2の開口から環状の隙間に挿入されるようになっている。
なお、図1では、永久磁石を軸方向に4分割した例を示したが、永久磁石の挿入作業を行い易いように4分割以外の任意の分割数としてもよい。
次に、本実施形態1による永久磁石形回転電機の回転子1の組立て方法について説明する。
(i)まず、保持環4全体を均等に加熱し、一端部4-1に形成した回転子軸に焼き嵌めされる接合部5の内径D1を大きくする。このとき、回転子軸2の温度は常温であり、保持環4は回転子軸2の温度よりも約200℃高めに加熱する。
(ii)次に、保持環4の一端部4-1に形成した接合部5が回転子軸2上の所定の嵌め合い位置に到達するまで保持環4を回転子軸2に挿入する。
(iii)次に、回転子軸2と保持環4の円筒部分との間にほぼ均一な環状の隙間が形成されるように、適当な工具を用いて保持環4と回転子軸2とを同心状に保持し、その状態で保持環4の接合部5と回転子軸2とが常温になるまで冷却する。この冷却の場合、歪が生じないように自然冷却が好ましい。接合部5と回転子軸2とが常温になると、保持環4と回転子軸2とは強固に焼き嵌めされる。
(iv)次に、永久磁石3a〜3dの外周面に接着剤、例えば常温硬化性の接着剤を塗る。
(v)次に、保持環4の自由端4-2側から、環状の隙間に対して永久磁石3d、3c、3bおよび3aを順次挿入する。永久磁石3d、3c、3bおよび3aの厚みは、スムーズに挿入できるように、環状の隙間寸法よりも若干薄く選定されており、永久磁石3d、3c、3b、3aの内周面と回転子軸2の外周面との間は、1mm〜0.5mm程度の隙間がある。
なお、この永久磁石3d、3c、3b、3aの挿入工程において、各永久磁石3d、3c、3bおよび3aの磁極面が軸方向に一直線上に揃えなければならないが、このため、例えば、真直ぐな「棒状のガイド部材」を環状の隙間に差し込み、このガイド部材に沿わせて永久磁石3d、3c、3b、3aを順次挿入する。
(vi)上記工程(v)による永久磁石挿入後、所定時間経過すると、常温硬化性の接着剤が硬化するので、永久磁石3d、3c、3b、3aは保持環4の内周面に強固に固定される。
本実施形態1による永久磁石形回転電機の回転子は、以上述べた工程(i)から工程(vi)を経て組み立てられるので、従来技術の課題であった保持環の焼き嵌め時に永久磁石の減磁や消磁という問題はなくなり、また、回転子軸の嵌め合い部分の外径を収縮させるために液体窒素等で冷却する必要はない。さらに、従来のように保持環には予め永久磁石を貼り付けておかないので、磁力を帯びた保持環を扱う必要がなくなり、組立て作業性に優れた永久磁石形回転電機の回転子を得ることができる。
(実施形態2)
以下、本発明の実施形態2について、図2を参照して説明する。
図2は、本発明の実施形態2に係る永久磁石形回転電機の回転子の半裁縦断面図であり、両軸端の詳細構造は省略してある。
図2において、本実施形態2に係る永久磁石形回転電機の回転子1が、図1の実施形態1に係る永久磁石形回転電機の回転子1と異なる主な点は、保持環4を4a、4bとして軸方向に2分割し、対向するそれぞれの一端部4-1に形成した接合部5a、5bを回転子軸2の軸方向のほぼ中央部で隣接するように配置した点であり、その他はほぼ同じである。
すなわち、2分割された保持環のうち、一方の保持環4aの一端4-1の接合部5aを回転子軸2のほぼ中央部で回転子軸2bに焼き嵌めし、他方の保持環4bの一端4-1の接合部5bを回転子軸2のほぼ中央部で回転子軸2bに焼き嵌めする。この結果、保持環4a、4bの両接合部5a、5b同士が隣接し、各自由端4-2は回転子軸2の端部(図示しない軸受部側)に向くように配置される。
保持環4aと回転子軸2との間の環状の隙間には永久磁石3b、3aが挿入され配置される。また、保持環4bと回転子軸2との間の環状の隙間には永久磁石3c、3dが挿入され配置される。
本実施形態2による永久磁石形回転電機の回転子1の組立て方法については、実施形態1の工程(i)から(vi)とほぼ同様であるが、保持環が2分割されている点、保持環の焼き嵌め位置が一端部から中央部に変更されている点等で以下のように工程に若干の相違がある。すなわち、
(i)軸方向に2分割された各保持環4a、4bを加熱して、それぞれの一端部に形成した回転子軸に焼き嵌めされる接合部5a,5bの内径を大きくする工程と、
(ii)各保持環4a、4bの一端部に形成した接合部5a、5bが回転子軸2上のほぼ中央部の嵌め合い位置に到達するまで保持環を回転子軸に挿入する工程と、
(iii)回転子軸2および保持環4a、4bの間に環状の隙間が形成されるように、各保持環と回転子軸とを同心状に保持した状態で各保持環と回転子軸との接合部が常温になるまで冷却する工程と、
(iv)永久磁石3b、3a、3c、3dの外周面に接着剤を塗った後、各保持環4a、4bの自由端側から、回転子軸と保持環との間の環状の隙間に対して永久磁石を挿入する工程と、
(v)次に、各保持環4の自由端4-2側から、環状の隙間に対して永久磁石3b、3a、3cおよび3dを順次挿入する。永久磁石3b、3a、3cおよび3dの厚みは、スムーズに挿入できるように、環状の隙間寸法よりも若干薄く選定されており、永久磁石3d、3c、3b、3aの内周面と回転子軸2の外周面との間は、1mm〜0.5mm程度の隙間がある。
なお、この永久磁石3b、3a、3cおよび3dの挿入工程において、永久磁石3b、3a、3cおよび3dの磁極面が軸方向に一直線上に揃うように、例えば、真直ぐな「棒状のガイド部材」を環状の隙間に差し込み、このガイド部材に沿わせて永久磁石3b、3a、3cおよび3dを順次挿入する。
(vi)上記工程(v)による永久磁石挿入後、所定時間経過すると、常温硬化性の接着剤が硬化するので、永久磁石3b、3aは保持環4aの内周面に、また、永久磁石3cおよび3dは保持環4bの内周面にそれぞれ強固に固定される。
本実施形態2による永久磁石形回転電機の回転子1は、前述の実施形態1と同様の効果に加えて、保持環4を軸方向に2分割したことにより、1個の保持環4では強度的に問題がある場合でも、十分な強度を得ることができるという特有の効果を奏することができる。
(実施形態3)
以下、本発明の実施形態3について、図3を参照して説明する。
図3は、本発明の実施形態3に係る永久磁石形回転電機の回転子の半裁縦断面図であり、両軸端の詳細構造は省略してある。
図3において、本実施形態3に係る永久磁石形回転電機の回転子1が、図2の実施形態2に係る永久磁石形回転電機の回転子1と異なる主な点は、保持環4a、4bそれぞれの自由端4-2に適当な軸方向の隙間gを隔てて回転バランス調整部材6a、6bを配置し、回転子軸2に焼き嵌めした構造としている点であり、その他はほぼ同じである。
この回転バランス調整部材6a、6bは一例としてリング状に形成されており、渦電流が発生しないように非磁性体で加工の容易な材料で構成することが望ましい。また、前記隙間gの大きさは、回転子1の運転中に保持環4a、4bが熱伸びすることを考慮し、この熱伸び量よりも若干大きくなるように設定してある。
回転体である回転子1は、組立が完成した時点で必ず軸受に載せて回転させることにより、回転バランスを検査しなければならず、高速回転時の振動等を計測して通常は回転子の両側保持環の一部を削る等の作業が必要となる。
これに対して、本実施形態3では、保持環4a、4bそれぞれの自由端4-2に隣接して比較的加工し易い材料で構成した回転バランス調整部材6a、6bを焼き嵌めしてあるので、回転バランスの調整時に回転バランス調整部材6a、6bをグラインダー等で削ることにより、回転子1のバランシング作業を簡単に行うことができる。
この結果、本実施形態3では、保持環4aおよび4bの端部を削る必要がない。このため、保持環4c、4dの強度が低下することがなくなり、組立て作業性に優れ、かつ強度的に信頼性の高い永久磁石形回転電機の回転子を得ることができる。
なお、以上述べた本実施形態3は、図2の実施形態2に係る永久磁石形回転電機の回転子1のみに限定して適用されるものではなく、図1の実施形態1に係る永久磁石形回転電機の回転子にも同様に適用することも可能である。実施形態1に適用する場合は、図1の保持環4の自由端4-2側に図3で示すような回転バランス調整部材6a、6bを取り付ければよい。
(実施形態4)
以下、本発明の実施形態4について、図4を参照して説明する。
図4中(a)は、本発明の第4の実施形態に係る永久磁石形回転電機の回転子の半裁縦断面図、(b)は、(a)のA−A断面図、(c)は永久磁石の形状を示す図である。
図4において、本実施形態4に係る永久磁石形回転電機の回転子1が、実施形態1に係る永久磁石形回転電機の回転子1と異なる主な点は、永久磁石およびこれに対向する回転子軸外周面に対して、案内部をそれぞれ形成した点である。ここで、案内部とは、回転子軸2aの外周面を永久磁石が配置される軸方向の全長にわたって断面形状が多角形となるように加工された面取り部と、回転子軸2aの外周面と対向する永久磁石3e〜3hの内周面側の面を加工した平坦面との組み合わせたものを指す。
回転子軸2aの外周面および永久磁石3e〜3hの対向面を実施形態1のような円周面ではなく、多角形と平坦面との組み合わせにすることによって、保持環4と回転子軸2aの開口部から永久磁石3e〜3hを挿入する際に、実施形態1の永久磁石の挿入工程(v)で述べたような「真直ぐな棒状のガイド部材」を用いることなく永久磁石の円周方向の位置決めが容易になり、組立て作業性をさらに向上させることができる。
なお、図4では図1の実施形態1に応用した例で説明したが、図2、図3の実施形態2,3に係る永久磁石形回転電機の回転子に応用することも可能である。
(実施形態5)
以下、本発明の実施形態5について、図5を参照して説明する。
図5中(a)は、本発明の第4の実施形態に係る永久磁石形回転電機の回転子の半裁縦断面図、(b)は、(a)のA−A断面図、(c)は永久磁石の形状を示す図である。
図5において、本実施形態5に係る永久磁石形回転電機の回転子1が、実施形態4に係る永久磁石形回転電機の回転子1と異なる主な点は、永久磁石およびこれに対向する回転子軸外周面に対して、案内部として、永久磁石3i〜3lの内径側、すなわち回転子軸2bの外周面との対向面に凸部10を設け、一方、回転子軸2bの外周面に永久磁石3i〜3lの凸部10とスムーズに嵌め合うように凹部20を設けるようにした点であり、その他はほぼ同じである。
回転子軸2bおよび永久磁石3i〜3lの対向面にこのような凹凸部による嵌め合い部を形成することによって、永久磁石3i〜3lを環状の隙間に挿入する際に、実施形態1の磁石挿入工程(v)で述べたような「真直ぐな棒状のガイド部材」を用いることなく、実施形態4と同様に、永久磁石の円周方向の位置決めが容易になり、組立て作業性を向上させることができる。なお、図5では図1の実施形態1に応用した例で説明したが、図2、図3の実施形態2、3に係る永久磁石形回転電機の回転子に応用することも可能である。
(実施形態6)
以下、本発明の実施形態6について、図6を参照して説明する。
図6中(a)は、本発明の第4の実施形態に係る永久磁石形回転電機の回転子の半裁縦断面図、(b)は、(a)のA−A断面図、(c)は永久磁石の形状を示す図である。
図6において、本実施形態6に係る永久磁石形回転電機の回転子1が、図5の実施形態5に係る永久磁石形回転電機の回転子1と異なる主な点は、永久磁石の内周面およびこれに対向する回転子軸外周面に対して、永久磁石3m〜3pに凹部を回転子軸外周面に凸部をそれぞれ加工して案内部とした点であり、その他はほぼ同じである。
すなわち、永久磁石3m〜3pの内径側に永久磁石の全長にわたって凹部30を設け、この永久磁石3m〜3pの凹部30とスムーズに嵌め合うように回転子軸2c外周面に凸部40を設けるようにしたものである。
この実施形態6の場合も、環状の隙間に永久磁石3m〜3pを挿入する際に、前述した実施形態4、5と同様に、「真直ぐな棒状のガイド部材」を用いることなく永久磁石の円周方向の位置決めが容易になり、組立て作業性を向上することができる。
なお、図6では図1の実施形態1に応用した例で説明したが、図2、図3の実施形態2、3に係る永久磁石形回転電機の回転子に応用することも可能である。
1…永久磁石形回転電機の回転子、2,2a〜2c…回転子軸、3a〜3p…永久磁石、4,4a,4b…保持環、5,5a,5b…接合部、6a,6b…回転バランス調整部材、10,40…凸部、20,30…凹部。

Claims (2)

  1. 回転子軸の表面に永久磁石を配置し、当該永久磁石の外周部を円筒形状の保持環で覆うことにより遠心力で永久磁石の飛散を防止するようにした永久磁石形回転電機の回転子の組立方法において、
    (i)保持環を加熱して、一端部に形成した回転子軸に焼き嵌めされる接合部の内径を大きくする工程と、
    (ii)保持環の一端部に形成した接合部が回転子軸上の所定の嵌め合い位置に到達するまで保持環を回転子軸に挿入する工程と、
    (iii)回転子軸および保持環の間に環状の隙間が形成されるように、保持環と回転子軸とを同心状に保持した状態で保持環と回転子軸との嵌め合い部を冷却する工程と、
    (iv)永久磁石の外周面に接着剤を塗った後、保持環の自由端側から、回転子軸と保持環との間の環状の隙間に対して永久磁石を挿入する工程と、からなる永久磁石形回転電機の回転子の組立方法。
  2. 回転子軸の表面に永久磁石を配置し、当該永久磁石の外周部を円筒形状の保持環で覆うことにより遠心力で永久磁石の飛散を防止するようにした永久磁石形回転電機の回転子の組立方法において、
    (i)軸方向に2分割された各保持環を加熱して、一端部に形成した回転子軸に焼き嵌めされる接合部の内径を大きくする工程と、
    (ii)各保持環の一端部に形成した接合部が回転子軸上ほぼ中央部の嵌め合い位置に到達するまで保持環を回転子軸に挿入する工程と、
    (iii)回転子軸および保持環の間に環状の隙間が形成されるように、保持環と回転子軸とを同心状に保持した状態で保持環と回転子軸との嵌め合い部を冷却する工程と、
    (iv)永久磁石の外周面に接着剤を塗った後、各保持環の自由端側から、回転子軸と保持環との間の環状の隙間に対して永久磁石を挿入する工程と、からなる永久磁石形回転電機の回転子の組立方法。
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