JP5202888B2 - 筒部付きフランジ継手の形成方法および筒部付きフランジ継手 - Google Patents

筒部付きフランジ継手の形成方法および筒部付きフランジ継手 Download PDF

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Description

本発明は、ブランクをバーリング加工して得られる筒部付きフランジ継手の形成方法に関し、特に、筒部のフランジ部側開口の径を小さくする対策に関する。
一般に、ブランクのバーリング加工により筒部付きフランジ継手を形成することは知られている。その際に、ただ単純にブランクをバーリング加工して筒部付きフランジ継手を形成するだけでは、例えば、図11に例示するように、屈曲部分150の径が大きくなり、即ち、筒部120のフランジ部110側開口縁に設定される環状シール面140の内径IDが大きくなり、環状シール面140のシール面積が不足する結果となる。この場合、環状シール面140として必要なシール面積を確保するためには、外径ODを大きくすることが必要となり、その結果、筒部付きフランジ継手自体を大きいものとせざるを得ず、環状シール面140にセットされるパッキン(図示省略)も大きくなる。
そのために、必要なシール面積を確保しつつ筒部付きフランジ継手やシール部材を小型化する対策として、従来では、特許文献1および特許文献2に記載されているように、筒部120におけるシール面140とは反対側の端部(図11の上端部)を上記バーリング方向とは逆の方向(同図の下方向)に、つまり、上記屈曲部分150の側に向かって押圧することで該屈曲部分を座屈させ、このことで、シール面140の内周を筒部120の中心Pに寄せるようになされる。
特開平10−94846号公報(第4頁,図4) 実開平2−123314号全文(第10頁,第1図)
しかしながら、上記特許文献1および2の方法では、屈曲部分を座屈させるので、この部分の強度が著しく低下するという難点があり、場合によっては、加工時点で亀裂を発生させることもある。また、筒部付きフランジ継手を自動車の排気管の連結部分に適用した場合には、排気管の高熱や振動などで、筒部付きフランジ継手の屈曲部分に亀裂を生じたり、破損したりすることがあり、強度が不足する結果となっている。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、ブランクをバーリング加工して筒部付きフランジ継手を形成する際に、筒部およびフランジ部間の屈曲部分の強度低下を抑えつつ、筒部のフランジ部側開口の径を小さくできるようにすることにある。
上記の目的を達成すべく、本発明では、フランジ部における筒部周り部分をコイニングして該筒部周り部分の肉を筒部内周側に移動させることで、筒部のフランジ部側開口の径を小さくできるようにした。
具体的には、本発明では、筒部付きフランジ継手の形成方法として、ブランクをバーリング加工により、両端開口する筒部がフランジ部からフランジ面に対して垂直に立ち上がり、上記筒部と上記フランジ部との間に屈曲部分を有する形状に加工した後、該屈曲部分及び上記フランジ部の少なくとも屈曲部分をコイニング加工により、上記筒部の外周側から上記フランジ部の板厚方向に押圧することで上記屈曲部分及び上記フランジ部の少なくとも屈曲部分の肉を上記筒部の内周側に移動させて上記屈曲部分及び上記フランジ部の少なくとも屈曲部分の板厚寸法をバーリング加工後よりも薄くすることとする。
尚、上記の構成において、屈曲部分及び上記フランジ部の少なくとも屈曲部分のコイニング加工時における板厚寸法d1が、バーリング加工時における同板厚寸法d0よりも薄くなる(d1<d0)ようにコイニング加工する、又は屈曲部分及び上記フランジ部の少なくとも屈曲部分のコイニング加工による板厚寸法d1を筒部の板厚寸法d2と略同じ(d1≒d2)となるようにコイニング加工することができる。
また、より具体的な態様としては、ブランクをバーリングダイと板押えとの間に挟持し、パンチを上記板押えの側から上記バーリングダイの側に相対的に移動させることで、筒部がフランジ部から立ち上がった形状に形成されるバーリング加工を行い、しかる後、上記屈曲部分及び上記フランジ部の少なくとも屈曲部分に対応する部位が上記バーリングダイよりも***した状態のコイニングダイを用い、該コイニングダイを上記板押えの側に相対的に押圧することで、上記屈曲部分及び上記フランジ部の少なくとも屈曲部分に対するコイニング加工を行うようにすることができる。この場合には、バーリングダイとして、パンチとの間のクリアランスがブランクの板厚寸法よりも小さいものを用いるようにしたり、コイニングダイとして、パンチとの間のクリアランスがブランクの板厚寸法よりも小さいものを用いるようにすることもできる。
また、別の態様としては、バーリング加工とコイニング加工を兼用できる兼用ダイを用意し、ブランクを該兼用ダイと板押えとの間に挟持し、内径パンチを上記板押えの側から上記バーリングダイの側に相対的に移動させることで、筒部がフランジ部から立ち上がった形状に形成されるバーリング加工を行うとともに、上記兼用ダイおよび上記板押えを両者間のクリアランスがバーリング加工時の板厚寸法よりも小さくなる方向に相対移動することで、上記屈曲部分及び上記フランジ部の少なくとも屈曲部分のコイニング加工を行うことができる。この場合にも、兼用ダイとして、パンチとの間のクリアランスがブランクの板厚寸法よりも小さいものを用いるようにすることができる。尚、本発明において、「相対的にパンチを移動させる」および「相対的にパンチを押圧させる」とは、実際にパンチを移動させる場合と、パンチを固定して相手を移動させる場合とを含むために、「相対的に」という表現を使用している。他の部分でも、「相対的に」という表現は、上述の意味で使用している。
さらに、上記の形成方法により形成された筒部付きフランジ継手としては、屈曲部分及び上記フランジ部の少なくとも屈曲部分の板厚寸法d1を、該フランジ部の他の部分の板厚寸法d0よりも薄く(d1<d0)かつ筒部の板厚寸法d2に略等しく(d1≒d2)するようにしたり、筒部のフランジ部側開口縁に該開口を取り囲むように形成された環状のシール面に、少なくとも1条の凹凸部を周設するようにすることもできる。
本発明によれば、ブランクを両端開口の筒部がフランジ部から立ち上がった形状にバーリング加工した後に、上記フランジ部における少なくとも上記筒部周り部分をコイニング加工することで、筒部およびフランジ部間の屈曲部分の座屈による強度低下を招くことなく、筒部のフランジ部側開口の径を小さくすることができる。
よって、屈曲部分を座屈させる従来の場合には、その座屈に伴って屈曲部分の筒部外周側表面のアール形状が小さくなり、その部分に応力が集中しやすくなることによっても強度低下を招くが、本発明では、屈曲部分の筒部外周側表面のアール形状を小さくしなくても、シール面の内径を小さくすることができるので、その場合には、上記のような応力集中による強度低下を回避することもできる。
また、筒部フランジ部側開口縁にシール面が形成される場合には、筒部のフランジ部側開口の小径化に伴ってシール面の内周が小さくなるので、同じシール面積でよい場合には該シール面に設置されるパッキンを小型化でき、筒部付きフランジ継手自体を小型化することができる。また、同じ大きさの筒部付きフランジ継手の場合には、シール面を広くすることができ、シール性を高めることができる。
また、筒部周り部分のコイニング加工により、該筒部周り部分の板厚方向反対側に位置するシール面の平面精度が高まるので、これにより、筒部付きフランジ継手のシール性を、一層、高めることができる。さらに、そのシール面に少なくとも1条の凹凸部を周設するようにすれば、シール性を一段と高めることができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(実施形態1)
図1および図2は、本発明の実施形態1に係る筒部付きフランジ継手の全体形状を示しており、このフランジ継手10は、例えば、図3に示すように、自動車用エンジンの排気経路において、シリンダヘッド1とエグゾーストマニホールド2との間の接続部分10aや、エグゾーストマニホールド2と排気管3との間の接続部分10b,排気管3とマフラ4との間の接続部分10cなどに使われる。
排気管3とマフラ4との間の接続部分10cにフランジ継手10を適用した例で具体的に説明する。このフランジ継手10は、略菱形状のフランジ部11と、このフランジ部11の中央に設けられた両端開口の筒部12とを有する。この筒部12の内側には、図2に仮想線で示すように、排気管3の端部が嵌挿固定されるようになっている。そして、フランジ継手10と同じフランジ継手10′(図2の仮想線)が、該フランジ継手10に対面するように逆向きに配置されるようになっている。筒部12におけるフランジ部11側(図2の下側)の開口縁部分は、該開口縁部分の周囲の部分に比べて凹設されていて、筒部12のフランジ部11側の開口を円環状に取り囲むシール面14とされている。これらのシール面14間にシール部材としての円環状のパッキン17が配置される。各フランジ継手10,10′のフランジ部11上における筒部12を間に挟んだ2箇所には、両フランジ継手10,10′を互いに結合するためのボルト孔13がそれぞれ設けられている。尚、図1および図2に示す筒部付きフランジ継手10は、筒部12が1つであるが、例えば、シリンダヘッド1とエグゾーストマニホールド2との間の接続部分10aなどに用いられる場合には、筒部付きフランジ継手が複数の筒部12,12,…を有することもある。
そして、筒部付きフランジ継手10の構造は、図2に示すように、上記フランジ部11における筒部周り部分11a(屈曲部分15)の板厚寸法d1がブランク時(或いはバーリング加工時)の板厚寸法d0よりも小さくなっており、その分だけ、フランジ部11および筒部12間の屈曲部分15における筒部内周側表面15aが筒部12の軸心P側に向かって膨出しており、それにより、シール面14の内周縁が半径方向内方側に移行しており、その移行した分だけ、シール面14の内径IDが小さくなっている。その結果、同じシール面積を有するパッキン17を設ける場合には、シール面14の外径ODも小さくでき、パッキン17および筒部付きフランジ継手10が小型化でき、一方、シール面14の外径ODをそのままとするとシール面積を広くできシール性を高めることができる。
ここで、上記の筒部付きフランジ継手10を形成する際に用いる加工装置について説明する。本実施形態1では、ブランク5をバーリング加工により、両端開口する筒部12がフランジ部11からフランジ面に対して垂直に立ち上がり、上記筒部12と上記フランジ部11との間に屈曲部分15を有する形状に加工し、続いて、上記屈曲部分15及び上記フランジ部11の少なくとも屈曲部分15をコイニング加工により、上記筒部12の外周側から上記フランジ部11の板厚方向に押圧することで上記屈曲部分15及び上記フランジ部11の少なくとも屈曲部分15の肉を上記筒部12の内周側に移動させて上記屈曲部分15及び上記フランジ部11の少なくとも屈曲部分15の板厚寸法をバーリング加工後よりも薄くするようになっており、具体的には、これらのバーリング加工およびコイニング加工に用いる加工装置は、以下のようになっている。
図4は、バーリング加工を行う装置の構成を模式的に示している。バーリングダイ20などのダイを保持するダイホルダ70と、パンチ40を保持するパンチホルダ60とが対向配置されている。バーリングダイ20は、バックプレート71を介してダイホルダ70に保持されている。また、バーリングダイ20内には、該バーリングダイ20を軸方向に移動可能なノックアウト72が配置されている。このノックアウト72は、ダイホルダ70との間に介装されたスプリング73により、バーリングダイ20からワーク5(本実施形態1では、筒部付きフランジ継手)を離脱させる方向に常時付勢されている。一方、パンチ40の周りには、バーリングダイ20との間にブランク5を挟み込むように該ブランク5を押さえる板押え30が配置されている。パンチホルダ60と板押え30との間にスプリング61が介装されている。このスプリング61は、パンチ40からワーク5を取り外すように上側に向かって常に付勢して配置されている。
図5に示すように、バーリングダイ20は、筒部付きフランジ継手10の筒部12側表面における筒部周り部分11a以外の部分の表面形状に倣った成形面を有する。板押え30は、バーリングダイ20との間で、ブランク5における筒部12形成部位以外の部位を挟持するようになっている。パンチ40は、板押え30の側からバーリングダイ20の側に向かって移動可能になっている。
筒部付きフランジ継手10の屈曲部分15に対応するバーリングダイ20の部位表面は、その屈曲部分15における筒部外周側表面16のアール形状に倣ったアール形状になされている。また、バーリングダイ20と板押え30との間にブランク5が挟持される際のそれら両者間の隙間寸法t1は、ブランク5の板厚寸法d0となる(t1=d0)ようになされている。また、バーリングダイ20とパンチ40との間のクリアランスt2は、ブランク5の板厚寸法d0よりも小さく(例えば、t2<d0)されている。
一方、コイニング加工を行う装置は、上記のバーリング加工装置とは別に用意される。このコイニング加工装置の基本構成は、バーリング加工装置と略同じであるが、バーリング加工装置と大きく異なるのは、バーリングダイ20がコイニングダイ50に変更される点、および、スプリング61に加えて、板押え30を後退移動不能に支承する受台(図示省略)がスプリング61と並列配置されている点である。このコイニング加工装置の部分構造を、図6に基づいて説明する。コイニングダイ50は、筒部付きフランジ継手10の筒部12側の表面形状に倣った成形面を有する。筒部付きフランジ継手10の屈曲部分15に対応するコイニングダイ50の部位表面は、バーリングダイ20の場合と同じく、その屈曲部分15における筒部外周側表面16のアール形状に倣ったアール形状になされている。つまり、コイニングダイ50の上記部位表面のアール形状は、バーリングダイ20の上記部位表面のアール形状と略同じ(例えば、バーリングダイ20の上記部位表面のアール形状の曲率半径rがr=R1である場合には、コイニングダイ50の上記部位表面のアール形状の曲率半径rは、r=R2≒R1)である。但し、コイニングダイ50では、フランジ部11における筒部周り部分11aに対応する部位が断面略円弧状に膨出(その膨出量=d0―d1)している。また、コイニング加工終了時におけるコイニングダイ50(膨出部位以外の部位)と板押え30との間のクリアランスt3は、バーリングダイ20の場合と同じく、ブランク5の板厚寸法d0となる(t3=t1=d0)ようになっている。さらに、コイニングダイ50とパンチ40との間のクリアランスt4は、バーリングダイ20とパンチ40との間のクリアランスt2に略等しくなる(t4≒t2)ようになされている。
次に、上記のように構成された加工装置を用いて行う筒部付きフランジ継手10の形成方法について説明する。尚、本実施形態1では、ブランク5の筒部形成部位に、予め下孔を設けておくものとする。
先ず、図5に示すように、バーリングダイ20と板押え30との間にブランク5を挟持させ、パンチ40を板押え30の側からバーリングダイ20の側(同図の下側から上側)に移動させる。これにより、ブランク5は、両端が開口する筒部12がフランジ部11からフランジ面に対して垂直に立ち上がった形状に形成される。このとき、筒部12の板厚寸法d2は、フランジ部11の板厚寸法(ブランク5の板厚寸法d0)よりも小さく(d2<d0)なるが、バーリングダイ20およびパンチ40間のクリアランスt2がブランク5の板厚寸法d0よりも小さい(t2<d0)ので、上記のクリアランスt2がブランク5の板厚寸法d0と同じ(t2=d0)である場合に比べ、適正に筒部12の内外周面が形成される。
このようにしてバーリング加工された筒部付きフランジ部材(中間品)を、バーリング加工装置から取り外して、コイニング加工装置に移載する。このコイニング加工装置では、図6に示すように、上記中間品のフランジ部11を板押え30にセットし、筒部12をパンチ40に外嵌した状態とする。そして、コイニングダイ50を板押え30の側(同図の下側)に向かって押圧する。この押圧は、コイニングダイ50と板押え30との間の隙間寸法が所定の寸法t5になるまで行われる。これにより、図7に示すように、フランジ部11における筒部周り部分11a(屈曲部分15)が、同図に仮想線で示す状態11a′から、同図に実線で示す位置11aまで押圧されて、この部分の板厚寸法d1がブランク時(或いはバーリング加工時)の板厚寸法d0よりも小さく(d1<d0)なり、その分だけ、フランジ部11および筒部12間の屈曲部分15における筒部内周側表面15aが、同図に仮想線で示す位置15a′から、同図に実線で示す位置15aに移動することとなる。このように、フランジ部11における筒部周り部分11aの筒部12側表面が板押え30の側に向かって押圧される状態にコイニングされ、その押圧された部位の肉が筒部12の軸心P側に移動するので、その分だけ、シール面14の内径IDが小さくなることになる。
尚、屈曲部分15における筒部外周側表面16のアール形状については、図7に拡大して示すように、その屈曲部分15に対応するコイニングダイ50の部位のアール形状R2がバーリングダイ20の同部位のアール形状R1と略同じ(R2≒R1)であるので、小さくなり過ぎることはない。また、このとき、コイニングダイ50およびパンチ40間のクリアランスt4が、バーリング加工時に形成された板厚d2と略同じ(t4≒t2)であり、屈曲部分15の筒部12内周側に移動すべき肉が、筒部12の側(クリアランスt4)に逃げるのを抑えることができる。
したがって、本実施形態1によれば、筒部付きフランジ継手10の形成方法として、ブランク5を両端開口の筒部12がフランジ部11から立ち上がった形状にバーリング加工し、しかる後、フランジ部11における筒部周り部分11a(屈曲部分15)の肉が筒部12の内周側に移動するように該筒部周り部分11aをコイニング加工するようにしたので、シール面14の外径ODは維持したまま、フランジ部11および筒部12間の屈曲部分15を座屈させることなく、シール面14の内径IDを小さくすることができる。或いは、同じシール面積でよい場合には、シール面14の外径ODを小さくすることができるので、その分、筒部付きフランジ継手を小型化できる。
尚、上記の実施形態1では、バーリングダイ20のアール形状の曲率半径rが、r=R1である場合には、コイニングダイ50のアール形状の曲率半径rは、r=R2≒R1であるが、コイニングダイ50のアール形状の曲率半径R2が、バーリングダイ20のアール形状の曲率半径R1よりもあまりにも小さいと、このアール部分に応力集中が起こって強度低下を招く結果となり、逆に、バーリングダイ20のアール形状の曲率半径R1よりもあまりにも大きいと、筒部周り部分11aの肉を筒部12の内周側に移動させる場合の移動する肉が少なくなり、シール面14の内径IDを小さくすることが困難になる。したがって、R2≧R1とすることが好ましく、特にR2≒R1とすることが好ましい。実際のR2の値は、筒部付きフランジ継手の大きさ・形状・板厚、材料、適用部位などによって異なるが、種々の実験を行った結果、板厚寸法2.5mmのステンレスなどの鉄系鋼板の場合には、R2=2mmとすると、強度低下を招くことがなく、また亀裂などを生じることもなかった。尚、コイニング加工した際の筒部周り部分11aの板厚寸法d1については、この板厚寸法d1が筒部12の板厚寸法d2に対して薄過ぎると、その筒部周り部分11aの強度が不足することになり、逆に、厚過ぎるとシール面14の内径IDを小さくすることが困難となる。したがって、d1≧d2とすることが好ましく、特にd1≒d2とすることが好ましい。
また、上記の実施形態1では、シール面14をフラットに形成するようにしているが、パッキン17との間のシール性を高めるためには、シール面14に周方向に延びる1条ないし複数条の凹凸部(凹部又は凸部)を設けるようにしてもよく、その凹凸部は、周方向に連続していてもよいし、不連続であってもよい。
さらに、上記の実施形態1では、バーリング加工装置とコイニング加工装置を別々に設けているが、バーリング加工装置において、バーリングダイ20をコイニングダイ50に変更するようにしてもよい。また、バーリングダイ20の一部がコイニング加工を行うように膨出する構造としてもよい。
(実施形態2)
上記の実施形態1では、バーリングダイ20とコイニングダイ50とは別々のものを使用したが、バーリングダイ20にコイニング機能を持たせて、バーリング加工とコイニング加工とを兼用させることも可能である。その例を、本発明の実施形態2として、図8および図9に基づいて説明する。尚、実施形態1と同じ部分は同じ符号とし、説明を省略する。
本実施形態2では、バーリングダイ20およびコイニングダイ50の各機能を兼ね備えた兼用ダイ20′を用いる。この兼用ダイ20′は、フランジ部11の筒部外周側表面16b′に接触する***部20a′と、筒部外周側表面16b′からスペースを空けた段部20b′とを備える。バーリング加工の際には、図8に示すように、兼用ダイ20′の***部20a′と板押え30′とでフランジ部11を挟み、パンチ40を相対的に板押え30′から離れる方向(同図の上方向)に移動させて、筒部12がフランジ部11から立ち上がった形状に形成する。このとき、兼用ダイ20′の***部20a′と板押え30′との間に挟まれたフランジ部11の板厚寸法はd0であって、ブランクの板厚寸法と等しい。バーリング加工後の筒部12の板厚寸法はd2であって、上記板厚寸法よりも小さい(d2<d0)。
次に、この状態からコイニング加工を行う。具体的には、図9に示すように、板押え30をそのままとして、兼用ダイ20′を下降させる。この下降に伴って、***部20a′がフランジ部11の筒部外周側表面16b′を押圧することとなり、筒部外周側表面が16bまで移動する。それと同時に、屈曲部分15b′が15bまで移動することとなる。
したがって、本実施形態2によっても、実施形態1の場合と略同様の作用効果を奏することができる。
尚、上記の実施形態2では、実施形態1の場合と同様に、シール面14をフラットに形成するようにしているが、パッキン17との間のシール性を高めるためには、シール面14に周方向に延びる1条ないし複数条の凹凸部(凹部又は凸部)を設けるようにしてもよく、その凹凸部は、周方向に連続していてもよいし、不連続であってもよい。
(実施形態3)
図10に基づき、本発明の実施形態3を説明する。本実施形態3でも、実施形態2の場合と同様に、バーリングダイ20およびコイニングダイ50の各機能を兼ね備えた兼用ダイ20″を用いる。尚、本実施形態3では、実施形態2と同じ部分は同じ符号を付して説明は省略し、異なる部分のみ説明する。
本実施形態3では、兼用ダイ20″において、フランジ部11におけるシール面14とは反対側の面を押圧する押圧面20c′が、フラットな押圧面とされている。兼用ダイ20″の押圧面は、バーリング加工時には、仮想線20c′で示す位置にあり、この状態では、兼用ダイ20″の押圧面20c′と板押え30″との間にあるフランジ部11の板厚寸法はd0であり、ブランクの板厚寸法d0と変わらない寸法となっている。また、本実施形態3では、パッキン17との間のシール性を高めるために、シール面14に周方向に延びる1条の凸部18を形成するようにされている。尚、凸部18は、周方向に連続して設けたが、不連続であってもよく、凸部の代わりに凹部としてもよい。
一方、シール面14の部分以外のフランジ部11の板厚寸法もd0であるが、兼用ダイ20″が下降して押圧面20c′がフランジ部11に接触した時点では、該フランジ部11が板押え30の押圧面30cから浮いた状態となるようになっている。
この状態で、さらに兼用ダイ20″を下降させると、フランジ部11のシール面14に対応する部位の板厚寸法がd0からd1″に圧縮される。その圧縮に伴って、この部分の肉が内方に移動し、屈曲部分15c′が15cの位置まで移動する。尚、このとき、フランジ部11においてシール面14に対応する部位以外の部位は圧縮されず、元の板厚寸法d0のままである。
したがって、本実施形態2によっても、実施形態1の場合と略同様の作用効果を奏することができる。
尚、上記の実施形態3では、シール面14に対応する部位のみをコイニング加工しているが、フランジ部11の全面をコイニング加工してもよい。
また、上記の実施形態1〜3では、自動車用エンジンの排気系に使用される筒部付きフランジ継手の場合について説明したが、本発明は、種々の筒部付きフランジ継手に適用することができる。特に、本発明の筒部付きフランジ継手は、屈曲部分の強度が向上し、かつシール性が改良されており、高熱や振動を受ける部分の接合フランジに適用することが好ましい。
図1は、本発明の実施形態1に係る筒部付きフランジ継手の全体形状を示す平面図である。 図2は、図1のII−II線断面図である。 図3は、筒部付きフランジ継手の使用用途を例示する自動車用エンジンの排気系を模式的に示す平面図である。 図4は、加工装置の全体構成を模式的に縦断面図である。 図5は、バーリング加工時の要部を示す断面図である。 図6は、コイニング加工時の要部を示す図4相当図である。 図7は、コイニング加工時の要部を拡大して示す断面図である。 図8は、本発明の実施形態2に係る筒部付きフランジ継手の形成工程におけるバーリング加工時の要部を拡大して示す図7相当図である。 図9は、コイニング加工時の要部を拡大して示す図7相当図である。 図10は、本発明の実施形態3に係る筒部付きフランジ継手の形成工程におけるコイニング加工時の要部を拡大して示す図7相当図である。 図11は、バーリング加工のみによる筒部付きフランジ継手を示す図2相当図である。
5 ブランク
10 筒部付きフランジ継手
11 フランジ部
11a(フランジ部における)筒部周り部分
12 筒部
15 屈曲部分
16 筒部外周側表面
20 バーリングダイ
30 板押え
40 パンチ
50 コイニングダイ

Claims (9)

  1. ブランクをバーリング加工により、両端開口する筒部がフランジ部からフランジ面に対して垂直に立ち上がり、上記筒部と上記フランジ部との間に屈曲部分を有する形状に加工した後、該屈曲部分及び上記フランジ部の少なくとも屈曲部分をコイニング加工により、上記筒部の外周側から上記フランジ部の板厚方向に押圧することで上記屈曲部分及び上記フランジ部の少なくとも屈曲部分の肉を上記筒部の内周側に移動させて上記屈曲部分及び上記フランジ部の少なくとも屈曲部分の板厚寸法をバーリング加工後よりも薄くすることを特徴とする筒部付きフランジ継手の形成方法。
  2. 請求項1に記載の筒部付きフランジ継手の形成方法において、
    上記屈曲部分及び上記フランジ部の少なくとも屈曲部分のコイニング加工による板厚寸法を、該筒部の板厚寸法と略同じとすることを特徴とする筒部付きフランジ継手の形成方法。
  3. 請求項1又は2に記載の筒部付きフランジ継手の形成方法において、
    ブランクをバーリングダイと板押えとの間に挟持し、パンチを上記板押えの側から上記バーリングダイの側に相対的に移動させることで、筒部がフランジ部から立ち上がった形状に形成されるバーリング加工を行い、
    しかる後、上記屈曲部分及び上記フランジ部の少なくとも屈曲部分に対応する部位が上記バーリングダイよりも***した状態のコイニングダイを用い、該コイニングダイを相対的に上記板押えの側に押圧することで、上記屈曲部分及び上記フランジ部の少なくとも屈曲部分に対するコイニング加工を行うことを特徴とする筒部付きフランジ継手の形成方法。
  4. 請求項1,2,3のうちの何れか1項に記載の筒部付きフランジ継手の形成方法において、
    バーリングダイとして、パンチとの間のクリアランスがブランクの板厚寸法よりも小さいものを用いることを特徴とする筒部付きフランジ継手の形成方法。
  5. 請求項に記載の筒部付きフランジ継手の形成方法において、
    コイニングダイとして、パンチとの間のクリアランスがブランクの板厚寸法よりも小さいものを用いることを特徴とする筒部付きフランジ継手の形成方法。
  6. 請求項1,2のうちの何れか1項に記載の筒部付きフランジ継手の形成方法において、
    バーリング加工とコイニング加工を兼用できる兼用ダイを用意し、ブランクを該兼用ダイと板押えとの間に挟持し、内径パンチを上記板押えの側から上記バーリングダイの側に相対的に移動させることで、筒部がフランジ部から立ち上がった形状に形成されるバーリング加工を行い、
    上記兼用ダイおよび上記板押えを両者間のクリアランスがバーリング加工時の板厚寸法よりも小さくなる方向に相対移動することで、上記屈曲部分及び上記フランジ部の少なくとも屈曲部分のコイニング加工を行うことを特徴とする筒部付きフランジ継手の形成方法。
  7. 請求項に記載の筒部付きフランジ継手の形成方法において、
    兼用ダイとして、パンチとの間のクリアランスがブランクの板厚寸法よりも小さいものを用いることを特徴とする筒部付きフランジ継手の形成方法。
  8. 請求項1,2,3,4,5,6,7のうちの何れか1項に記載の筒部付きフランジ継手の形成方法により形成された筒部付きフランジ継手であって、
    上記屈曲部分及び上記フランジ部の少なくとも屈曲部分の板厚寸法が、フランジ部の他の部分の板厚寸法よりも薄く、かつ上記屈曲部分及び上記フランジ部の少なくとも屈曲部分の板厚寸法が、筒部の板厚寸法に略等しいことを特徴とする筒部付きフランジ継手。
  9. 請求項1,2,3,4,5,6,7のうちの何れか1項に記載の筒部付きフランジ継手の形成方法により形成された筒部付きフランジ継手であって、
    筒部のフランジ部側開口縁に該開口を取り囲むように形成された環状のシール面を備え、
    上記シール面に、少なくとも1条の凹凸部が周設されていることを特徴とする筒部付きフランジ継手。
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