JP5202343B2 - 回転角検出器 - Google Patents

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Description

本発明は、産業用FA機器や車載用等の様々な分野で用いられる磁気式の回転角検出器に関する。
従来の磁気式の回転角検出器における一般的な構成例では、図15に示すように、回転シャフト3とともに回転する円板に対して半円分の各領域にS極とN極とを1極ずつ着磁した磁石部1と、該磁石部1の上方に配置され、AMR素子やGMR素子などの磁界の方向の変化に対して出力が変化する磁気検出素子を有する検出部2とを備えている。ここで上記上方とは、磁石部1において回転シャフト3とは反対側の方向である。又、磁石部1の着磁は、上記円板の厚み方向に一様に同極が着磁されている場合と、厚み方向に層状に異極が着磁されている場合とがある。又、特許文献1における図1に示されるように、リング形状の磁石部の中穴に磁気検出素子を配置した構成もある。
これらのいずれの構成においても、回転シャフト3の回転に伴う磁石部1の回転により、上記磁気検出素子に印加される磁界の方向が変化し、それに応じて磁気検出素子の出力が変化する。この出力変化から磁石部1の回転角が演算される。
又、回転シャフト3と磁石部1との締結方法の制約、磁石部1の構造上の制約、あるいは検出部2の設置位置上の制約等の理由により、図16に示すように、リング状の円板にてなる磁石部4の上方に検出部2を配置する構成も一般に知られている。この構成においても、磁石部4の着磁は、円板の厚み方向に一様に同極が着磁されている場合と、厚み方向に層状に異極が着磁されている場合とがある。又、検出部2の設置位置としては、磁石部4を回転させる回転シャフト3の延長上、つまり磁石部4における中穴4aの上方、あるいは磁石部4における周縁部4bの上方となり、着磁方向、及びリング形状の磁石部4の内、外径の差によって、どちらの配置が最適であるかが決定される。
特開2002−22406号公報 特開2007−256250号公報
上述の磁気式回転角検出器において、磁界の方向変化に対して出力が変化する磁気検出素子を検出部2に備える形態では、磁気検出素子に作用する磁石部1又は磁石部4からの磁界の向きが磁石部1又は磁石部4の回転に連動して回転する必要がある。又、磁気検出素子は、ある面積を有することから、磁石部1又は磁石部4から磁気検出素子に作用する磁界の強度及び方向が一様となるような一定の面積以上の領域が必要である。さらに、磁石部1、4に対する検出部2の組付け位置誤差や、磁石部1、4が回転シャフト3からずれて組み付けられた偏芯がある場合でも、規定の精度で安定した回転角検出が可能なように、上記領域の面積は、極力、大きくする必要がある。
しかしながら、リング形状の磁石部4を用いた場合、リング形状の磁石部4の上方に生じる磁界の向きはリングの中穴4aにより歪められる。よって、磁気検出素子において一様な磁界が得られる領域は、小さくなるという課題がある。その概念を図17に示す。図17では、磁石部4から上方に距離Gにて離れた位置での磁界の向きを平面図にて示している。リング形状の磁石部4の周縁部4bの上方では、図中、左から右に向かって真っ直ぐで一様な磁界が発生しているが、磁石部4の中穴4a付近(図中、点線部)では、磁界の向きは、中穴4aの直径方向に沿うように配向されるため、磁界の向きが歪められ、一様な磁界領域を保てなくなる。このように磁気検出素子に対して一様な磁界が作用する領域は、小さくなることから、回転角検出器における測定精度が低くなるという問題が発生する。
又、図15に示すように磁石部1,4の直径方向に沿って着磁されている場合には、磁石部1,4の外周付近まで一様な磁界が得られるのに対して、磁石部1,4を形成する円板の厚み方向に沿って層状に着磁されている場合には、各極の重心位置が磁力線の極の位置となり、直径方向に沿った着磁の場合と比べて極間隔が狭くなり、一様な磁界領域が狭くなるという課題がある。よってこの場合にも、回転角検出器における測定精度が低くなるという問題が発生する。
本発明は上述したような問題点を解決するためになされたもので、従来に比べて高精度にて回転角検出が可能な回転角検出器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は以下のように構成する。
即ち、本発明の一態様における回転角検出器は、測定対象物の回転角を測定する回転角検出器であって、上記測定対象物にて回転され、回転中心軸を含む中空部を有し上記回転により磁界の向きを変化させる着磁がなされた磁石部と、上記回転中心軸の軸方向において上記磁石部の上方又は下方に設置され上記磁界の向きの変化により出力が変化する磁気検出素子を有する検出部と、を備え、上記磁気検出素子に対向する上記磁石部の対向面と上記磁気検出素子との間の距離を規定する上記軸方向における上記磁石部の内周部分及び外周部分の厚みは、上記回転における直径方向において上記内周部分と上記外周部分との間に位置する中央部分の厚みに対して段階的に増大することを特徴とする。

本発明の一態様における回転角検出器によれば、中央部に中空部を有する磁石部の厚みを直径方向において局所的又は段階的に変化させたことにより、中央部に中空部を有する磁石部の上方又は下方に配置した磁気検出素子に対して磁場整形し、磁界が一様なつまり均一な領域を従来に比べてより広範囲に提供することができる。その結果、磁気検出素子の測定精度が従来に比べて向上し、従来よりも高精度にて回転角検出が可能となる。又、一様な磁界の領域が広がることから、従来に比べて粗い検出部の組み立てが可能となる。よって、回転角検出器の低コスト化を図ることもできる。
本発明の実施の形態1による回転角検出器の概略構成を示す斜視図である。 図1に示す回転角検出器における概略の断面図である。 図1に示す磁石部における磁石から発生する磁界方向分布の磁石断面での概略を示す図である。 従来の一般的なリング形状で径方向着磁された磁石を用いた回転角検出器において、磁石から発生する磁界方向分布の磁石断面での概略を示す図である。 図1に示す磁石部の変形例を示すとともに、該変形例における磁石から発生する磁界方向分布の磁石断面での概略を示す図である。 本発明の実施の形態2による回転角検出器の概略構成を示す斜視図である。 図6に示す回転角検出器における概略の断面図である。 本発明の実施の形態3による回転角検出器の概略構成を示す斜視図である。 図8に示す回転角検出器の概略の断面図である。 図8に示す磁石部における磁石から発生する磁界方向分布の磁石断面での概略を示す図である。 従来の一般的なリング形状で厚さ方向着磁された磁石を用いた回転角検出器において、磁石から発生する磁界方向分布の磁石断面での概略を示す図である。 図1に示す回転角検出器の変形例における断面図である。 図7に示す回転角検出器の変形例における断面図である。 図9に示す回転角検出器の変形例における断面図である。 従来の一般的な、円板形状の磁石と磁気検出素子とを用いた回転角検出器の構成例を示す斜視図である。 従来の一般的な、リング形状の磁石と磁気検出素子とを用いた回転角検出器の構成例を示す斜視図である。 図16に示すリング形状の磁石の上方における磁界の方向の空間分布を示す概念図である。
本発明の実施形態である、測定対象物の回転角を測定する回転角検出器について、図を参照しながら以下に説明する。尚、各図において、同一又は同様の構成部分については同じ符号を付している。
実施の形態1.
本発明の実施の形態1における回転角検出器の構成について、図1から図5を参照して以下に説明する。
図1には、実施の形態1における回転角検出器101の概略構成を示し、図2には、その断面図を示している。回転角検出器101は、基本的構成部分として、磁石部110と、検出部120とを備える。
検出部120は、AMR素子やGMR素子などの磁界の向きの変化により出力が変化する磁気検出素子121と、磁気検出素子121に接続され磁気検出素子121の出力情報から測定対象物の回転角を求める測定部122とを備える。
磁石部110は、上記測定対象物の回転角を求めるために上記測定対象物により回転される部材である。上記測定対象物は、本実施形態では図1に示すように、例えばモータ軸等の回転シャフト3であり、駆動源31により回転シャフト3の回転中心軸3a周りに回転方向3bへ回転される。磁石部110は、本実施形態では、円板形状にてなり、回転中心軸3aを含む磁石部110の中央部110aには、当該磁石部110をその厚み方向に貫通する中空部111を有する。ここで磁石部110の厚み方向とは、本実施形態では、回転中心軸3aの軸方向3cに沿った方向である。中空部111は、回転シャフト3の一端に接着や、はめ合い等の方法で固定され、磁石部110は、回転シャフト3の回転に伴い回転する。
このような磁石部110には、回転シャフト3の回転に伴う磁石部110の回転によって、磁気検出素子121に作用する磁界の向きが変化するように着磁がなされている。即ち、図1及び図2に示すように、磁気検出素子121に対向する磁石部110の対向面110bを回転方向3bに180度ずつ二等分する各領域112a,112bに、N極及びS極が1極ずつ着磁されている。本実施形態では、着磁された領域112a,112bに対向して、かつ回転中心軸3aの軸方向3cに沿って対向面110bの上方に、より詳しくは下記磁石部110の中央部分110fの上方に磁気検出素子121が配置されている。尚、上記上方とは、磁石部110において回転シャフト3とは反対の方向をいう。
さらに、図2に示すように、磁石部110の対向面110bと磁気検出素子121との間の距離Gを規定する軸方向3cにおける磁石部110の厚みは、磁石部110の回転における直径方向110cにおいて局所的又は段階的に変化する。具体的に説明すると、本実施形態では図1及び図2に示すように、磁石部110の内周部分110d及び外周部分110eにおける磁石部110の厚みは、直径方向110cにおける磁石部110の中央部分110fの厚みに対して厚い。ここで、中央部分110fとは、内周部分110dと外周部分110eとに挟まれた領域で、磁石部110の厚みが最も薄く直径方向110cにおいてその厚みに変化が無く一定な厚さの領域が相当する。尚、図2では、便宜上、中央部分110fと磁気検出素子121との間の距離を「G」として図示しているが、上述のように距離Gは、中央部分110fのみならず内周部分110d及び外周部分110eも含めた磁石部110の対向面110bと、磁気検出素子121との距離に相当する。又、距離Gは、磁石部110の磁気特性、磁気検出素子121の磁界に対する感度、及び当該回転角検出器101の組み立て上の制約等を考慮して決定される。
又、本実施形態では、内周部分110dにおける内周端113、及び外周部分110eにおける外周端114の厚みを最も厚く設定し、上記内周端113及び上記外周端114から中央部分110fに向かって均一の割合で、換言すると直線的に、磁石部110の厚みが減じるように、内周部分110d及び外周部分110eは、形成されている。
又、本実施形態では上述のように、着磁を施して磁石部110を構成したが、円板状の基材に永久磁石を取り付ける、あるいは永久磁石のみにて磁石部110を構成してもよい。このような構成では、磁石の締結の為の部材が含まれる場合がある。
上述のように構成される磁石部110から磁気検出素子121へ作用する磁界について以下に説明する。
上述した磁石部110における磁化方向を生じるものは、一般に径方向着磁と呼ばれ、磁石部110において軸方向3cには同じ極が存在する。このような磁石部110において、磁石から発生する磁界方向分布の概略図を図3に示す。一方、図4には、従来の一般的なリング形状の磁石を用いた場合において、磁石から発生する磁界方向分布の概略図を示す。尚、図3及び図4に示す矢印5は、磁石の磁化方向を示している。
図3と図4とを比較すると明らかなように、磁石部110では、内周部分110d及び外周部分110eと中央部分110fとを結ぶ、内周部分110d及び外周部分110eに形成された斜面110d−1及び斜面110e−1の存在により磁場整形され、上記距離Gを適切に設定することで、磁気検出素子121に対する磁界の向きが一様つまり均一となる領域を従来に比べて広くすることができる。よって斜面110d−1及び斜面110e−1を有する内周部分110d及び外周部分110eは、磁界改善部と称することができる。ここで上記距離Gは、磁石部110の場合、図3に示すように内周部分110d及び外周部分110eにおける上記内周端113及び外周端114の最厚寸法を少し超える程度の大きさが好ましい。尚、距離Gの大きさは、内周部分110d及び外周部分110eにおける直径方向110cでの厚み変化の割合や、磁石部110の磁気特性等により変化する。
一般的に、磁気検出素子は一定の面積を有しており、また、磁石部に対する磁気検出素子の組付け位置誤差や、磁石部が回転シャフトからずれて組み付けられた場合に生じる偏芯があった場合に、磁気検出素子が一様な磁界の領域から外れると角度検出精度が悪化する。
これに対し本実施形態における回転角検出器101では、上述のように磁気検出素子121に対して磁界の向きが一様となる領域を従来に比べて広くすることができることから、上記組付け位置誤差や上記偏芯があった場合でも、磁気検出素子121が一様な磁界の領域から外れる割合は従来よりも低くなる。よって、本実施形態の回転角検出器101は、従来に比べて角度検出精度の向上を図ることができる。又、本実施形態における回転角検出器101では、広範囲な磁界一様領域を確保することが可能なことから、磁石部110及び磁気検出素子121の組み立ての余裕度を大きくとることができ、より簡易な組立方法が可能となる。したがって、回転角検出器101の低コスト化を図ることも可能となる。
本実施形態では、上述のように、磁石部110の内周部分110d及び外周部分110eの両領域にて厚みを大きくしているが、いずれか一方のみを厚くしてもよい。又、本実施形態では上述のように、内周部分110d及び外周部分110eにおける厚み変化は、直径方向110cにおいて均一な、つまり直線的な増減としている。しかしながらこれに限定されず、他の変化率、例えば図5に示すような例えば二次曲線的に変化させてもよい。要するに、内周部分110d及び外周部分110eにおける厚み変化は、直径方向110cにおいて段階的に変化すればよい。一方、内周部分110d及び外周部分110eの少なくとも一方の厚みを中央部分110fに比べて単に厚くする、つまり磁石部110の厚みを直径方向110cにおいて局所的に厚くするようにしてもよい。
又、本実施形態では、磁石部110は、中空部111を有するリング形状であるが、これに限定されるものではなく、例えば外形及び中空部形状が四角形等の多角形の形状であっても良い。
又、本実施形態では、磁気検出素子121は、磁石部110の中央部分110fに対向して配置したが、これに限定されず、例えば回転シャフト3の回転中心軸3aの上方や、その他組み立て上の制約等を考慮した任意の位置に配置することができる。
また、図1及び図2の形態に対して、図12に示すように、磁石部110を上下反転させ、磁石の下方、つまり回転シャフト3の存在する側に磁気検出素子121を配置することも可能である。この形態の場合、回転シャフト3の材質は、非磁性体である必要がある。図12に示す形態では、図1及び図2の形態と比較して回転角検出器101全体のサイズをコンパクト化することができる。
実施の形態2.
次に、図6及び図7を参照して、本発明の実施の形態2における回転角検出器102の構成について以下に説明する。
実施の形態2における回転角検出器102においても、上述の回転角検出器101と同様に基本的構成部分として、磁石部130と、検出部120とを備える。上述の回転角検出器101との構成上の相違点は、磁石部130であり、その他の構成は上述の回転角検出器101の構成に同じである。よって、以下には磁石部130についてのみ説明を行う。
磁石部130は、本実施形態では、円板形状にてなり、回転中心軸3aを含む磁石部130の中央部130aには、当該磁石部130をその厚み方向に貫通する中空部131を有する。中空部131が回転シャフト3の一端に接着や、はめ合い等の方法で固定され、磁石部130は、回転シャフト3の回転に伴い回転する。このような磁石部130には、磁石部110と同様に、磁気検出素子121に対向する磁石部130の対向面130bを回転方向3bに180度ずつ二等分する各領域132a,132bにN極及びS極が1極ずつ着磁されている。
又、実施の形態1における磁石部110では、上述し、又、図2に示すように、磁石部110の厚さが変化しない中央部分110fを有している。これに対し実施の形態2における磁石部130では、図7に示すように、中空部131を除く磁石部130の断面は、V字形状であり、厚みが一定である中央部分110fに相当する領域は存在しない。
詳しく説明すると、本実施形態では、図6及び図7に示すように、磁石部130の回転の直径方向130cにおける、磁石部130の内周端133と外周端134との中間点135での、磁石部130の厚みを最小として、磁石部130の内周部分130d及び外周部分130eにおける磁石部130の厚みは、直径方向130cにおいて均一につまり直線的に増減している。即ち、内周部分130d及び外周部分130eにおける内周端133及び外周端134における磁石部130の軸方向3cにおける厚みが最も大きく、中間点135における厚みが最も小さい。
尚、図7では、便宜上、中間点135と磁気検出素子121との間の距離を「G」として図示しているが、距離Gは、中間点135のみならず内周部分130d及び外周部分130eも含めた磁石部130の、磁気検出素子121に対する対向面130bとの距離に相当する。又、距離Gは、磁石部130の磁気特性、磁気検出素子121の磁界に対する感度、及び当該回転角検出器102の組み立て上の制約等を考慮して決定される。
上述のように構成される磁石部130を有する回転角検出器102においても、実施の形態1の回転角検出器101と同様の効果を得ることができる。即ち、磁石部130においても、内周部分130d及び外周部分130eに形成された斜面130d−1及び斜面130e−1の存在により、上記距離Gを適切に設定することで、磁気検出素子121に対する磁界の向きが一様となる領域を従来に比べて広くすることができる。ここで上記距離Gは、磁石部130の場合、図7に示すように内周部分130d及び外周部分130eにおける内周端133及び外周端134の最厚寸法を少し超える程度の距離が一例として挙げられる。尚、距離Gの大きさは、内周部分130d及び外周部分130eにおける直径方向130cでの厚み変化の割合や、磁石部130の磁気特性等により変化する。
又、実施の形態1の構成との比較において本実施の形態2では中央部分110fを設けていない。よって、実施の形態1の構成よりも上記距離Gを比較的小さく設定した場合でも、実施の形態1と比較して、一様な磁界領域をより広く確保することができる。
このように磁石部130においても磁気検出素子121に対して磁界の向きが一様となる領域を従来に比べて広くすることができることから、本実施形態の回転角検出器102においても、従来に比べて角度検出精度の向上を図ることができる。又、回転角検出器102でも、磁石部130及び磁気検出素子121の組み立ての余裕度を大きくとることができ、より簡易な組立方法が可能となる。したがって、回転角検出器102の低コスト化を図ることも可能となる。
又、本実施形態では、上述のように、磁石部130の内周部分130d及び外周部分130eの両方にて厚みを変化させているが、いずれか一方のみにて厚みを変化させてもよい。又、本実施形態では上述のように、内周部分130d及び外周部分130eにおける厚み変化は、直径方向130cにおいて均一な、つまり直線的な増減としている。しかしながらこれに限定されず、他の変化率、例えば二次曲線的に変化させてもよい。要するに、内周部分130d及び外周部分130eにおける厚み変化は、直径方向130cにおいて段階的に変化すればよい。
又、磁石部130は、中空部131を有する円柱形状のリング磁石を設けているが、本実施の形態はこれに限定されるものではなく、例えば外形及び中空部131の形状が四角形等の多角形の形状でも良い。
その他、実施の形態1で説明した変形構成例は、本実施形態にも適用可能である。
また、図6及び図7の形態に対して、図13に示すように、磁石部130を上下反転させ、磁石の下方、つまり回転シャフト3の存在する側に磁気検出素子121を配置することも可能である。本形態の場合、回転シャフト3の材質は、非磁性体である必要がある。図13に示す形態では、図6及び図7の形態と比較して、回転角検出器102全体のサイズをコンパクト化することができる。
実施の形態3.
次に、図8から図11を参照して、本発明の実施の形態3における回転角検出器103の構成について以下に説明する。
実施の形態3における回転角検出器103についても、上述の回転角検出器101と同様に基本的構成部分として、磁石部140と、検出部120とを備える。上述の回転角検出器101との構成上の相違点は、磁石部140であり、その他の構成は上述の回転角検出器101の構成に同じである。よって、以下には磁石部140についてのみ説明を行う。
磁石部140は、本実施形態では、円板形状にてなり、回転中心軸3aを含む磁石部140の中央部140aには、当該磁石部140をその厚み方向に貫通する中空部141を有する。中空部141が回転シャフト3の一端に接着や、はめ合い等の方法で固定され、磁石部140は、回転シャフト3の回転に伴い回転する。
このような磁石部140では、上述の磁石部110と同様に、磁気検出素子121に対向する磁石部140の対向面140bを回転方向3bに180度ずつ二等分する各領域142a,142bにN極及びS極を一対着磁するとともに、さらに、図8及び図9に示すように磁石部140の厚み方向、つまり回転中心軸3aの軸方向3cに沿って異極を着磁している。磁石部140におけるこのような磁化方向を生じるものは、一般に厚さ方向着磁、もしくは両面4極着磁と呼ばれる。
本実施形態では、磁気検出素子121は、磁石部140の回転中心軸3aの軸方向3cの延長線上に配置される。
さらに磁石部140では、図8及び図9に示すように、磁石部140の対向面140bと磁気検出素子121との間の距離Gを規定する軸方向3cにおける磁石部140の厚みは、磁石部140の回転における直径方向140cにおいて局所的又は段階的に変化する。具体的に説明すると、本実施形態では図8及び図9に示すように、直径方向140cにおける磁石部140の外周部分140eにおける磁石部140の厚みは、磁石部140の内周部分140dの厚みに対して厚い。ここで内周部分140dの厚みは、直径方向140cにおいて一定である。外周部分140eにおける磁石部140の厚みは、磁石部140の外周端144が最も厚く、内周側へ向かって直線的に減少して内周部分140dの厚みに達する。本実施形態では、外周部分140eは、直径方向140cにおいて、外周端144から、磁石部140の外周端144と内周端143とのほぼ中間点145までの領域に相当する。
尚、図9では、便宜上、内周部分140dと磁気検出素子121との間の距離を「G」として図示しているが、上述のように距離Gは、内周部分140dのみならず外周部分140eも含めた磁石部140の対向面140bとの距離に相当する。又、距離Gは、磁石部140の磁気特性、磁気検出素子121の磁界に対する感度、及び当該回転角検出器103の組み立て上の制約等を考慮して決定される。
上述のように構成される磁石部140から磁気検出素子121へ作用する磁界について以下に説明する。
磁石部140において、磁石から発生する磁界方向分布の概略図を図10に示す。一方、図11には、従来の一般的な、リング形状で、一般に厚さ方向着磁もしくは両面4極着磁と呼ばれる磁石から発生する磁界方向分布の概略図を示す。
図11に示すような、従来の厚さ方向着磁の磁石部1では、磁石部1の外周部分において、磁石部1の表面から裏面へ向かう、又は裏面から表面に向かう、磁界の向きが形成される。その結果、磁石部1における磁石の各極の重心位置は、図中左側から右側へ向かう磁力線の極の位置となり、極間隔が狭くなる。したがって、従来の厚さ方向着磁の磁石部1では、一様な磁界が得られる領域が狭くなるという課題がある。
又、上記径方向着磁の場合にあっては、磁石部の外周部分において例えば表面から裏面へ向かう磁界は形成されないことから、従来の厚さ方向着磁の磁石部1は、上記径方向着磁の場合に比べても一様な磁界が得られる領域が狭くなるという課題がある。
一方、本実施形態における磁石部140では、図10と図11とを比較すると明らかなように、外周部分140eに形成された斜面140e−1の存在により、上記距離Gを適切に設定することで、厚さ方向着磁タイプにもかかわらず、磁気検出素子121に対する磁界の向きが一様つまり均一となる領域を従来の厚さ方向着磁タイプに比べて、また、従来の上記径方向着磁タイプに比べて広くすることができる。このことから、斜面140e−1を有する外周部分110eは、磁界改善部と称することもできる。ここで上記距離Gは、磁石部140の場合、図9に示すように外周部分140eにおける外周端144における最厚寸法を少し超える程度の大きさが好ましい。尚、距離Gの大きさは、外周部分140eにおける直径方向140cでの厚み変化の割合や、磁石部140の磁気特性等により変化する。
上述のように構成される磁石部140を有する回転角検出器103においても、実施の形態1の回転角検出器101と同様の効果を得ることができる。即ち、本実施形態における磁石部140においても、上述のように、磁気検出素子121に対する磁界の向きが一様つまり均一となる領域を従来に比べて広くすることができることから、実施形態1、2と同様に、角度検出精度の向上を図ることができ、また、より簡易な組立方法が可能となり、回転角検出器103の低コスト化を図ることも可能となる。
又、上述した実施形態1、2における磁石部110、130のように径方向着磁がなされた構成の場合、回転中心軸3aの上方における磁界強度は弱い。よって、実施形態1、2における回転角検出器101,102では、磁気検出素子121を回転中心軸3aの上方に配置することは得策ではない。これに対し、本実施の形態3の磁石部140では、いわゆる両面4極着磁がなされていることから、回転中心軸3aの上方の磁界強度は比較的強く、実施形態1、2に比べて均一な磁界の領域を広く取ることができる。よって、本実施の形態3では、磁気検出素子121を回転中心軸3aの上方に配置することもでき、磁気検出素子121の設置位置の選択範囲が広がるという効果もある。
尚、本実施形態では、上述の効果を奏することから磁気検出素子121は、磁石部140に対して回転中心軸3aの上方に設けるのが好ましいが、これに限るものではなく、組立て上の制約等を考慮して任意の位置に配置することができる。
本実施形態では、外周部分140eにおける厚み変化は、上述のように、直径方向110cにおいて均一な割合、つまり直線的な増減としているが、これに限定されず、他の変化率、例えば二次曲線的に変化させてもよい。要するに、外周部分140eにおける厚み変化は、直径方向140cにおいて段階的に変化すればよい。
又、本実施形態では、外周部分140eに局所的に厚い部分を設けているが、これに限定するものではなく、例えばリング形状の磁石の内周部から外周部に向かって段階的に厚い部分を設けても良い。
又、本実施形態では、磁石部140として、中空部141を有する円柱形状のリング磁石を設けているが、これに限定するものではなく、磁石部140は、例えばその外形及び内形が四角形等の多角形の形状でも良い。
また、図8及び図9の形態に対して、図14に示すように、磁石部140を上下反転させ、磁石の下方、つまり回転シャフト3の存在する側に磁気検出素子121を配置することも可能である。この形態の場合、回転シャフト3の材質は、非磁性体である必要がある。又、図14に示す形態では、図8及び図9の形態と比較して回転シャフト3の回転中心軸3a上に磁気検出素子121を配置することができないため、得られる一様な磁界領域は小さくなるが、図8及び図9の形態と比較して、回転角検出器103全体のサイズをコンパクト化することができる。
又、実施の形態1で説明した変形例は、本実施の形態3の回転角検出器103に対しても適用可能である。
3 回転シャフト、3a 回転中心軸、3b 軸方向、
101〜103 回転角検出器、
110 磁石部、110d 内周部分、110e 外周部分、110f 中央部分、
111 中空部、120 検出部、121 磁気検出素子。

Claims (4)

  1. 測定対象物の回転角を測定する回転角検出器であって、
    上記測定対象物にて回転され、回転中心軸を含む中空部を有し上記回転により磁界の向きを変化させる着磁がなされた磁石部と、
    上記回転中心軸の軸方向において上記磁石部の上方又は下方に設置され上記磁界の向きの変化により出力が変化する磁気検出素子を有する検出部と、を備え、
    上記磁気検出素子に対向する上記磁石部の対向面と上記磁気検出素子との間の距離を規定する上記軸方向における上記磁石部の内周部分及び外周部分の厚みは、上記回転における直径方向において上記内周部分と上記外周部分との間に位置する中央部分の厚みに対して段階的に増大することを特徴とする回転角検出器。
  2. 上記磁石部は、上記軸方向における上記磁石部の上記対向面及び該対向面に対する裏面にそれぞれ着磁した両面4極着磁タイプである、請求項1記載の回転角検出器。
  3. 上記磁気検出素子は、上記軸方向に沿って上記磁石部の上記中央部分の上方又は下方に設置される、請求項2記載の回転角検出器。
  4. 上記磁石部における着磁は、当該磁石部の上記対向面を二等分する各領域にS極及びN極を1極ずつ着磁してなる、請求項1又は3に記載の回転角検出器。
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