JP5200548B2 - ポリ乳酸短繊維およびその製造方法 - Google Patents
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Description
エポキシ基を含む官能基としては、エポキシ基、グリシジル基をはじめ、グリシジルエーテル基、グリシジルエステル基、グリシジルアミン基などを挙げることができる。
[繊度]
JIS L−1015(1999年改正)に示される方法により繊度(dtex)の測定を行った。
[強度]
JIS L−1015(1999年改正)に示される方法により強度(cN/dtex)の測定を行った。
[けん縮数]
JIS L−1015(1999年改正)に示される方法によりけん縮数(山/25mm)の測定を行った。
[けん縮率]
JIS L−1015(1999年改正)に示される方法によりけん縮率(%)の測定を行った。
[カルボキシル基末端量]
特開2001−261797号公報記載のように、秤量したサンプルを含水率5%に調整したo−クレゾールに溶解し、ジクロロメタンを適量添加した後、0.02規定の水酸化カリウムメタノール溶液で滴定し、求めた。
[失透糸の存在率]
ポリ乳酸短繊維を同方向に重なり合わないように試料台に置き、実体顕微鏡(ニコン実体顕微鏡HFX型)を用いて観察する。それぞれの短繊維に対し、ランダムに10点観察を行い、失透(白化)している領域があるか観察する。1点でも失透部があれば失透糸とする。水準に関しては、製造した短繊維からランダムに5点から採取し、各点の20本の短繊維を確認する(5点×20本= 100水準)。
[繊維強度低下率]
ポリ乳酸短繊維を温度70℃、湿度90%に調整された恒温槽内にて300時間処理を行い、処理前後の繊維強度より算出した。尚、強度の測定はJIS L−1015(1999年改正)に示される方法にて行った。
[染色性]
ポリ乳酸短繊維を開繊後、染色加工を行い、染色性を目視にて確認した。評価方法として、染色サンプルを任意で選んだ10人が観察し、染色ムラの有無についてチェックを行った。
△:5〜8人が染色ムラなしと判断
×:0〜4人が染色ムラなしと判断
なお、染色加工は、染料としてKayalonPolyesterRubineBL−S200[日本化薬社]を使用し、染料濃度2重量%、pH4.5に調整した染液にて染色温度100℃、染色時間60分にて行った。
(実施例1)
融点170℃であるポリ乳酸チップ[ネイチャーワークス社;6201D]と、脂肪酸ビスアミドであるエチレンビスステアリン酸アミド(EBA)[日油社;アルフローH−50S]と、トリグリシジルイソシアヌレート(TGIC)[日産化学社;TEPIC−S]を、それぞれ個別に乾燥させた後、85:5:10の重量比になるように混合し、220℃にて溶融混練ならびチップ化し、マスターチップを作製した。前記と同様のポリ乳酸チップと作製したマスターチップとを重量比90:10(EBA0.5%、TGIC1.0%含有)で混合し、エクストルーダー型紡糸機にて、紡糸温度230℃にて溶融紡糸し、この紡糸糸条を冷却させ、油剤付与、収束した後、1000m/分で引き取り、未延伸糸を得た。得られた未延伸糸を更に収束して25ktexのトウとして、85℃の温水浴中で2.00倍に延伸した後、もう一度90℃の温水浴にて1.75倍に延伸した。その後、スタッファーボックスで機械けん縮を付与し、145℃×10分間弛緩熱処理後、アルキルエステル系油剤成分を繊維に対して0.5重量%になるようにスプレー方式にて付与し、繊維長38mmに切断し、ポリ乳酸短繊維を得た。得られた短繊維の特性を表1に示す。
(実施例2)
実施例1で用いたものと同様のポリ乳酸チップ、EBAならびTGICをそれぞれ個別に乾燥させた後、82:8:10の重量比になるように混合し、220℃にて溶融混練ならびチップ化し、マスターチップを作製した。前記と同様のポリ乳酸チップと作製したマスターチップとを重量比90:10(EBA0.8%、TGIC1.0%含有)で混合し、エクストルーダー型紡糸機にて、紡糸温度230℃にて溶融紡糸し、この紡糸糸条を冷却させ、油剤付与、収束した後、1600m/分で引き取り、未延伸糸を得た。得られた未延伸糸を更に収束して100ktexのトウとして、90℃の温水浴中で2.40倍に延伸した後、もう一度90℃の温水浴にて1.20倍に延伸した。その後、スタッファーボックスで機械けん縮を付与し、145℃×10分間弛緩熱処理後、アルキルエステル系油剤成分を繊維に対して0.5重量%になるようにスプレー方式にて付与し、繊維長38mmに切断し、ポリ乳酸短繊維を得た。得られた短繊維の特性を表1に示す。
(実施例3)
EBAをN−ステアリルステアリン酸アミド(SS)[日本化成社;ニッカアマイドS]に変更し、マスターチップの作製の混合比を表2記載のものに変更するとともに、延伸条件を80℃の温水浴中で2.00倍、更に80℃の温水浴にて1.75倍させることに変更する以外は実施例1と同様の方法にてポリ乳酸短繊維を作製した。得られた短繊維の特性を表1に示す。
(実施例4)
EBAをSSに変更し、マスターチップの作製の混合比を表2記載のものに変更するとともに、延伸条件を95℃の温水浴中で2.00倍、更に95℃の温水浴にて1.75倍させることに変更する以外は実施例1と同様の方法にてポリ乳酸短繊維を作製した。得られた短繊維の特性を表1に示す。
(比較例1)
実施例1で用いたものと同様のポリ乳酸チップを乾燥させ、その後エクストルーダー型紡糸機にて、紡糸温度230℃にて溶融紡糸し、この紡糸糸条を冷却後、油剤付与・収束させ、1000m/分にて引き取り、80ktexのトウとし、85℃の温水浴中で2.00倍に延伸した後、もう一度90℃の温水浴にて1.75倍に延伸した。その後、スタッファーボックスで機械けん縮を付与し、145℃×10分間弛緩熱処理後、アルキルエステル系油剤成分を繊維に対して0.5重量%になるようにスプレー方式にて付与し、繊維長38mmに切断し、ポリ乳酸短繊維を得た。得られた短繊維の特性を表1に示す。
(比較例2、3、4)
マスターチップを表2の記載の混合比のものに変更する以外は実施例1と同様の方法にてポリ乳酸短繊維を作製した。得られた短繊維の特性を表1に示す。尚、比較例4で使用した末端反応物質はポリカルボジイミド化合物(PCI)[日清紡績社;カルボジライトLA−1]である。
(比較例5)
収束トウを150ktexとして延伸を行う以外は実施例3と同様の方法にてポリ乳酸短繊維を作製した。得られた短繊維の特性を表1に示す。
(比較例6)
延伸条件を75℃の温水浴中で2.00倍、更に75℃の温水浴にて1.50倍させることに変更する以外は実施例1と同様の方法にてポリ乳酸短繊維を作製した。得られた短繊維の特性を表1に示す。
(比較例7)
延伸条件を98℃の温水浴中で2.00倍、更に98℃の温水浴にて1.50倍させることに変更する以外は実施例1と同様の方法にてポリ乳酸短繊維を作製した。得られた短繊維の特性を表1に示す。
Claims (4)
- 3官能以上のエポキシ化合物ならびに脂肪酸ビスアミドおよび/またはアルキル置換型脂肪酸モノアミドを含有したポリ乳酸組成物を溶融紡糸し、得られたトウを総繊度が10〜100ktexになるように収束させ、80〜95℃の液浴中にて延伸し、その後機械捲縮を付与して所定の繊維長に切断するポリ乳酸短繊維の製造方法。
- ポリ乳酸分子鎖末端のカルボキシル基が3官能以上のエポキシ化合物で封鎖されるとともに繊維表面が脂肪酸ビスアミドおよび/またはアルキル置換型脂肪酸モノアミドで被覆されてなる請求項1に記載のポリ乳酸短繊維の製造方法。
- カルボキシル末端基量が10当量/ton以下である請求項2または3に記載のポリ乳酸短繊維の製造方法。
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