JP5195489B2 - 鉄筋結束機におけるワイヤ捩り機構 - Google Patents

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Description

この発明は、配筋された鉄筋の回りにループ状に巻き回されたワイヤを捩るワイヤ捩り機構を備えた鉄筋結束機において、ワイヤを捩った後に待機状態に戻るまでの時間を極力短くするようにした鉄筋結束機におけるワイヤ捩り機構に関するものである。
鉄筋コンクリート建築工事の鉄筋配設工程において、鉄筋の交差箇所等で鉄筋を結束するための工具として鉄筋結束機が知られている。この鉄筋結束機には鉄筋を結束するための結束装置が設けられている。これは、特許文献1に示されるように、結束機本体の内部に設けられて先端に鉄筋結束用の2つのフックを回動自在に枢着したスリーブと、スリーブの内部に嵌合されてスリーブの前後進および回転の荷重を発生させる先端軸と、結束機本体に設けられた回転止めと協働して上記スリーブの回転を制御する長短2つのフィンとを有し、モータによって上記先端軸を回転させることによってスリーブを前進させ、これによりフックを閉じ作動させて鉄筋結束用のワイヤを把持させ、さらにスリーブとともにフックを回転させてワイヤを捩って結束させるものである。
上記ワイヤ捩り機構においては、スリーブの内部に先端軸が嵌合され、先端軸の回転をスリーブの前後進と回転とに変換させるように構成されているが、特にスリーブが捩り作動終了後に待機位置に後退移動するとき、2つのフックは所定の角度、つまりスリーブの前進端でワイヤの両側に位置していなければならない。このため、スリーブの後退移動の後半でスリーブの一方のフィンと結束機本体の回転止め戸の係合を解除してスリーブが回転しながら後退し、他方のフィンが回転止めに係合してフックが所定の角度になったときに待機状態となるようにしている。係合解除後の回転は、先端軸の基部に設けた張出し部とスリーブとの間にバネカラーと圧縮バネを設け、スリーブの後退移動に伴う圧縮バネの圧縮荷重によりバネカラーをスリーブに押圧し、その摩擦力で先端軸とスリーブとが共回りするように構成されている。
特許第3496463号
しかしながら、スリーブは鉄筋結束機本体に設けられた支持部材に回転自在に支持されたり、他の部材と係合したりしている。通常は、スリーブとこれらの部材との間にはグリースが塗布されているので、摩擦力は小さく保持されるが、グリースが不足してしまうことがある。また、鉄筋結束機の作業環境には微細なゴミや砂埃が浮遊しているため、グリースがゴミや砂埃を吸うことがある。これらの場合、潤滑機能が低下してスリーブと上記部材との摩擦力が大きくなり、スリーブは先端軸と共回りすることができず、フックが待機位置に戻りきれない現象が生じやすい。フックが待機位置に戻れないと、フックの向きが正しくないために捩り作動時にワイヤを把持することができず、捩り不良が生じる可能性がある。このような現象の発生を防止するためには、バネ荷重の大きい太い圧縮バネを使用したり、部品を追加してスリーブと先端軸との摩擦力を上げたりすることが必要となり、大型になったり複雑になったりしてコストがアップするという問題があった。
本発明は上記問題点を解消し、簡単な構造により、ワイヤ捩り後にスリーブと先端軸とを確実に共回りさせることにより、スリーブのフックを所定の待機位置に正しく戻すことができる鉄筋結束機におけるワイヤ捩り機構を提供することをその課題とする。
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、結束機本体の内部に設けられて先端に鉄筋結束用のフックを回動自在に枢着するとともに長手方向に長いフィン及び短いフィンとを周方向に間隔をおいて設けたスリーブと、スリーブの内部に嵌合されてスリーブの前後進および回転の荷重を発生させる先端軸と、スリーブに形成した開口部に嵌合して上記先端軸に形成された螺旋状のキー溝に係合するキーと、結束機本体に設けられて上記長短のフィンに係合可能な回転止めとを有し、上記長いフィンが上記回転止めに係合した状態で上記先端軸の回転によってスリーブを先端軸に対して前進させてフックにより鉄筋に巻き回した結束用ワイヤを把持し、捩って鉄筋を結束した後、先端軸が逆転してスリーブを待機位置に後退移動して上記短いフィンと上記回転止めとの係合が解除されたとき、先端軸とスリーブとが共回りしてスリーブを長いフィンに係合させることにより上記フックを所定の向きにする鉄筋結束機において、上記先端軸の基部に設けた張出し部と上記スリーブの端面との間に弾性を有するバンパを設け、上記スリーブの後退移動時に上記スリーブを上記バンパに衝突させ圧縮させることにより上記先端軸の螺旋状キー溝とスリーブのキーとの間に生じた摩擦力によって上記先端軸とスリーブとを共回りさせることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1において、上記スリーブの後退移動時に上記短いフィンと上記回転止めとの係合が解除した後、制御された一定回転数で上記スリーブを上記バンパに衝突させ、衝突時に上記バンパを圧縮させたときの電流又は回転数の変化に基づいて上記駆動モータを停止させることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1において、上記スリーブの後退移動時に上記短いフィンと上記回転止めとの係合が解除した後、上記スリーブが上記バンパに衝突させる直前に上記先端軸の駆動モータを低回転になるように制御し、その制御回転数による低速で上記スリーブを上記バンパに衝突させ、衝突時に上記バンパを圧縮させたときの電流又は回転数の変化に基づいて上記駆動モータを停止させることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれかにおいて、上記スリーブが上記バンパに衝突したとき、上記バンパを圧縮させたときの電流又は回転数の変化をモニタリングして上記駆動モータを一定の回転数で回転させた後に停止させることを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、スリーブの後退移動時に、先端軸の基部に設けた張出し部とスリーブの端面との間に設けられたバンパに衝突させて圧縮させることで先端軸の螺旋状キー溝とスリーブのキーとの間には大きな摩擦力が発生する。スリーブと鉄筋結束機本体側の部材との間のグリースが切れたり、ゴミや砂埃を吸ったりすることにより潤滑機能が低下してこれらの部材間の作動が円滑を欠く状態になって、スリーブとこれらの部材との間の摩擦力が大きくなったとしても、この摩擦力よりもバンパを圧縮させることにより得られる摩擦力の方がはるかに大きいので、簡単な構造ではあるがスリーブと先端軸とを確実に共回りさせてフックを待機位置に戻し、フックを所定の向きにして待機角度を出すことができる。
また、従来のように摩擦力を上げるための圧縮バネは不要になるため、部品点数が削減でき、そのスペース分だけ全長が短くなり、小型化が可能となる。
請求項2に係る発明によれば、上記スリーブが前端位置から待機位置に後退時に上記短いフィンと上記回転止めとの係合が解除した後、制御された一定回転数で上記スリーブを上記バンパに衝突させ、衝突時に上記バンパを圧縮させたときの電流又は回転数の変化に基づいて上記駆動モータを停止させるようにしたから、作業の迅速性を損なわず、しかも衝撃をなるべく少なくして部品の耐久性を向上させることができる。
請求項3に係る発明によれば、上記スリーブの後退移動時に上記短いフィンと上記回転止めとの係合が解除した後、上記スリーブが上記バンパに衝突させる直前に上記先端軸の駆動モータを低回転になるように制御し、その制御回転数による低速で上記スリーブを上記バンパに衝突させる構成であるから、バンパに衝突する直前までは駆動モータを高速で回転させ、バンパに当たる直前で狙いの回転数まで下げることにより、バンパ等を破損しない最短時間で捩り作業を行うことができ、一連の結束作業時間を短くすることができる。
請求項4に係る発明によれば、上記スリーブが上記バンパに衝突したとき、上記バンパを圧縮させたときの電流又は回転数の変化をモニタリングすることで検出できるから、磁気センサ等を使用した位置検出センサが不要になり、機構の簡素化、小型化が実現できる。
本発明に係る鉄筋結束機本体の内部状態を示す斜視図 ワイヤ捩り装置の一部を断面で示した斜視図 (a)は上記捩り装置縦断面図、(b)は(a)のX−X線上の断面図 ショートスリーブと回転止め5の正面図 フックがワイヤを把持した状態の断面図 ワイヤの捩り後にメインスリーブが後退した状態の断面図 フックの待機角度ずれの対応制御を示す駆動モータの回転制御図
図1は鉄筋結束機本体の内部状態を示す斜視図で、この鉄筋結束機本体1はハウジング2に鉄筋結束用ワイヤ送り装置3とワイヤ結束装置4を内蔵し、ハウジング2の後部側面には、ワイヤリール(図示せず)が回転自在に枢着されている。
ワイヤ送り装置3は、図示しない送りローラによってワイヤリールに巻き回されたワイヤwをガイドチューブ5からワイヤガイド6に送り、ここで巻き癖を付けて下部ガイド7との間で鉄筋(図示せず)の回りにループ状に巻き回すものであり、ワイヤ結束装置5はループ状のワイヤwの一部を把持して捩り結束するもので、上記ワイヤwのループの終端部は結束装置4が作動する途中で切断される。
ワイヤ送り装置3とワイヤ結束装置4は、制御回路(図示せず)によってシーケンス制御され、ハウジング2のグリップ部2aに配置したトリガ19を引くことにより、ワイヤ送り工程と捩り工程とからなる1サイクルの動作を実行する。
ところで、ワイヤ結束装置4は、図2及び図3(a)(b)に示されるように、結束機本体1の内部に設けられて先端に鉄筋結束用のフック10を回動自在に枢着したメインスリーブ11と、メインスリーブ11の内部に嵌合されてメインスリーブ11の前後進および回転の荷重を発生させる先端軸12と、メインスリーブ11に貫通形成した嵌合口13に嵌合して上記先端軸12のキー溝14に係合するキー15と、結束機本体1と協働して上記メインスリーブ11の回転を制御するショートスリーブ16とを備え、上記先端軸12を図1のように駆動モータ17(ブラシレスモータ)の出力軸の回転を減速させる減速装置18と連結させたものである。
すなわち、メインスリーブ11の前部のすり割り11aの先端部近傍には、一対のフック10が軸体21を挟んで両側に枢着されて対向配置されている。そして、メインスリーブ11の中間よりやや後部には2個のキー15の嵌合口13が嵌合している。キー15にはメインスリーブ11の内側に突出して次に示す先端軸12のキー溝14に係合するキー部15aと、メインスリーブ11の外側に突出する凸部15bとが形成されている。
先端軸12には螺旋状のキー溝14が形成されている。先端軸12の前方には軸体21が設けられている。軸体21の前部にはガイドピン22が固定され、後部には筒部23が一体に形成され、筒部23の内側には先端軸12の前端に形成された張出し部24が嵌合している。張出し部24は抜け止めピン25によって抜け出さないようになっている。また、上記ガイドピン22は上記フック10のガイド溝26に係合している。
先端軸12の基部はプラネットケージ27(張出し部)の中心に嵌合し、平行ピン28によってプラネットケージ27と一体に結合している。平行ピン28はプラネットケージ27の軸受30によって抜け止めされている。プラネットケージ27は減速装置18を構成するもので、図示しないがプラネットギアを回転自在に支持し、プラネットギアはサンギアと噛合し、サンギアは駆動モータ17の出力軸と連結している。20はプラネットギアと噛合するインターナルギアである。
次に、ショートスリーブ16は、キー15の外側を覆う位置で、上記先端軸12の外周に嵌合し、内周面には上記キー15の凸部15bに係合する係合溝31が形成されている。これにより、キー15はショートスリーブ16によって覆われ、メインスリーブ11からの抜けが防止される。なお、係合溝31の溝端は凸部に当接し、これによりショートスリーブ16は前方に移動することができない。
また、ショートスリーブ16の後部にはカッタリング32が嵌合され、カッタリング32の後部にはC形止め輪29がメインスリーブ11に取り付けられている。これにより、カッタリング32はメインスリーブ11の後端から嵌合してスライドさせ、C形止め輪33で止めればよいので、簡単に取り付けることができる。ショートスリーブ16の後部はカッタリング32に当接してそれよりも後方には移動できないようになっている。カッタリング32もショートスリーブ16とC形止め輪29との間に挟まれて前後移動できない。
ところで、ショートスリーブ16の外周には長短2種類のフィン33、34が周方向に間隔をおいて形成されている。長いフィン33はショートスリーブ16の互いに正反対の位置に設けられている。これに対し、図4に示されるように、結束機本体1には、上記フィン33、34に対応する位置に1対の回転止め35、35が上下に対向配置されている。各回転止め35、35は軸36を中心に回動可能に構成されている。これにより、ショートスリーブ16が回転してフィン33、34が一方の回転止めに当たると、その回転止めはフィン33、34に干渉しないように回動するが、フィン33、34がさらに回転すると、他方の回転止めに当たる。この回転止めは回動できないので、ショートスリーブ16の回転は強制的に停止させられる。なお、回転止め35、35はメインスリーブ11とともに一体となって移動するショートスリーブ16の移動範囲の前半部に設けられている。したがって、待機位置では長いフィン33が回転止め35、35の間に挟みこまれてショートスリーブ16は回転することができず、2つのフック10が水平状態になるように保持されている。
次に、ショートスリーブ16とプラネットケージ27との間には圧縮バネ37が配置されている。すなわち、プラネットケージ27の前部には凹部38が形成され、メインスリーブ11と凹部38との間には前後2個のバネカラー40、41がメインスリーブ11に嵌合された状態で配置されている。そして、これらのバネカラー40、41の外側には圧縮バネ37が配置されている。なお、上記圧縮バネ37はバネカラー40、41が軸方向に自由に動くのを規制するためにすぎず、先端軸とスリーブとの間の摩擦力には関係しない。したがって、バネカラー40、41や圧縮バネ37は省略してもよい。
また、後部バネカラー41と先端軸12の基部のプラネットケージ27の凹部38との間には、リング状のバンパ42が先端軸12の周囲に嵌合状態で配置されている。バンパ42はゴム等の弾性材によって構成されている。バンパ42の断面は円形でも方形でもよい。
次に、上記構成のワイヤ結束装置の作動態様について説明する。まず、トリガ19を引くと、上述のようにワイヤ送り装置3によりワイヤwの種類に応じて所定量だけ送り出される。送り出されたワイヤwは、ワイヤガイド6と下部ガイド7によりループ状に巻き回される。その後、ワイヤ結束装置4の駆動モータ17が回転し、その回転は減速装置18を介してプラネットケージ27から先端軸12に伝達される。先端軸12は回転するが、メインスリーブ11と一体的に結合しているショートスリーブ16は、上述のように待機位置にあるとき15は長いフィン33が回転止め35に係合しており、回転することができない。このため、図5に示されるように、メインスリーブ11のキー15は回転する先端軸12のキー溝14によって前方に送られるから、メインスリーブ11は前進移動する。メインスリーブ11のみが前進すると、フック10はワイヤ部分の両側まで移動していくが、これに対し、メインスリーブ11内の軸体は相対的に後方に移動する。そのため、軸体21のガイドピン22がフック10を閉じ作動させ、フック10のガイド溝26に沿って移動し、ワイヤループの一部wを把持する。
なお、メインスリーブ11が前進する途中で、カッタリング32はカッタレバー43を押し回すので、カッタ(図示せず)が作動してワイヤを切断する。この段階まで前進移動すると、ショートスリーブ16の長いフィン33は図4の回転止め35から外れ、またキー15もキー溝14の端部に達するので、先端軸12とショートスリーブ16とは一体になって所定の回転数だけ回転し、把持したワイヤを捩るように作動する。
捩りが終了すると、駆動モータ17を逆転させ、先端軸12は逆方向に回転する。これにより、メインスリーブ11も後方に移動しながら回転するが、ショートスリーブ16の短いフィン34が回転止め35に係合するので、メインスリーブ11はそれ以上回転できずに後退移動し、図6に示されるように、フック10が開いてワイヤを離す。このタイミングで図のように短いフィン34が回転止め35から外れ、メインスリーブ11は長いフィン33が回転止め35に当るまで回転できるようになる。しかし、メインスリーブ11と鉄筋結束機本体1側の部材との間のグリースが切れたり、ゴミや砂埃を吸ったりすることにより潤滑機能が低下してこれらの部材間の作動が円滑を欠く状態になって、メインスリーブ11とこれらの部材との間の摩擦力が大きくなる。この回転を抑止する摩擦力があるため、そのまま後退していくと、メインスリーブ11はバネカラー40とぶつかり、バネカラー40はバネカラー41と最終的にはぶつかり合って一体になり、さらにバネカラー41はバンパ42に衝突し、バンパ42を圧縮させる。バンパ42は圧縮されて先端軸12の螺旋状キー溝14とメインスリーブ11のキー15とを圧接させる。バンパ42は従来の圧縮バネよりも剛性が高いので、バンパ42の圧縮荷重はバネに比べてはるかに高く、先端軸12の螺旋状キー溝14とメインスリーブ11のキー15との間に大きな摩擦力を発生させることができる。先端軸12の回転がキー及びバンパ42とバネカラー40、41を介してメインスリーブ11に伝達されるが、この摩擦力によって先端軸12とメインスリーブ11とは確実に共回りし、メインスリーブ11の長いフィン33が回転止め35に係合してフック10の向きを正しい待機角度にすることができる。
ところで、バンパ42にはメインスリーブ11がある程度の速度で衝突し減速する。衝突させるときの速度は速い方が作業性はよいが、その速度が速すぎると、キー溝14、キー15、プラネットケージ27等の部品に衝撃力が加わり、破損する可能性がある。そこで、次に示すように、バンパ42に衝突する寸前で駆動モータの回転数を制御することによってバンパ42に衝突させる速度をある程度抑制するように制御する。
すなわち、先端軸12が逆転し、メインスリーブ11がショートスリーブ16とともに後退移動して待機位置に戻る時間をできるだけ短くするため、メインスリーブ11が後退移動して短いフィン34が回転止め35、35との係合が解除された後、先端軸12の駆動モータ17を低回転になるようにブレーキ制御し、その制御回転数による低速でメインスリーブ11をバンパ42に衝突させるようにする。
具体的には、図7に示されるように、駆動モータ17の逆転を開始してからショートスリーブ16の短いフィン34が回転止め35、35に係合してフック10が回転せずにフック10を開いてワイヤを離す範囲、つまり短いフィン34が回転止め35、35に係合してフック10が絶対に回転しない第1の移動範囲Aと、短いフィン34が回転止め35、35から外れてフック10が回転して待機状態の向きに戻るまでの第2の移動範囲Bとに分け、各範囲A、Bにおいて駆動モータ17の回転を同図に示すように制御する。
図の縦軸は駆動モータ17の回転数を、横軸は駆動モータ17の回転量でスリーブ(メインスリーブ11とショートスリーブ16)の移動量を示している。第1の移動範囲は、先端軸12が前端位置から駆動モータ17の逆転開始直後までで、回転量がモータ5回転までは駆動モータ17の出力(通電の割合)を100%で回転するように制御する。残りのモータ22回転までは出力30%程度で、つまりイナーシャで回転するように制御する。
第2の移動範囲Bは、スリーブ(11、16)がバンパ42に当たる可能性のあるモータ31回転までの範囲b1と、それ以後スリーブがバンパ42に当ってストール(失速)するモータ37回転までの範囲b2とに分けて制御する。
モータ31回転までは、駆動モータ17の回転数が8000rpm程度に低下するまでチョッパーブレーキで50%程度で制動し、さらに、回転数が2000rpm程度に下がるまで回転制御する。電流をチョッパー制御する理由は、発熱を抑えるためである。ワイヤの捩り作業は多数回繰り返されるので、その度にフルブレーキをかけるとかなり発熱してしまうからである。
その後、後退移動していたスリーブがバンパ42に衝突すると、上記移動範囲b2に示すように、駆動モータ17は一定回転数(2000rpm)に保たれるように制御された後ストールする。駆動モータ17がストールしたときの負荷は、電流又は回転数をモニタリングしておき、その変化で検出すればよい。バンパ42が圧縮して先端軸12とスリーブとの間の摩擦抵抗が大きくなると、スリーブは先端軸12と伴回りし、長いフィン33が回転止め35、35に係合してフック10の向きを正しい角度で止めることができる。
上述のように、先端軸12の螺旋状のキー溝14にメインスリーブ11のキー15を係合させた構造であり、先端軸12を回転させる駆動モータ17が回転センサを内蔵するブラシレスモータであるから、その回転数に基づく回転量によりスリーブの位置を知ることができる。スリーブが最前部から後退移動してバンパ42に当たるまでの駆動モータ17の回転量は一定である。したがって、第1の移動範囲A、第2の移動範囲B、スリーブがバンパ42に当たる可能性のある範囲等は全て駆動モータ17の回転量から算出することができる。そこで、メインスリーブ11の位置に応じて、バンパ42に当たるぎりぎりまで駆動モータ17を高速で回転させ、バンパ42に当たる直前で狙いの回転数まで下げるように制御することにより、作業の迅速性を損なわず、しかも衝撃をなるべく少なくして部品の耐久性を向上させることができる。なお、実験例では、2000rpmの低速回転でメインスリーブ11をバンパ42に衝突させた場合の作業時間は1secであるのに対し、上記制御による作業時間は0.2〜0.3msecであった。
また、駆動モータがブラシモータでも回転センサを設けることにより、同じ制御をすることができる。また、ストールを検出してモータを停止させるのではなく、バンパを圧縮させることによって増加していくモータのトルクを電流または回転数をモニタリングすることにより検出してストールする前にモータの回転を止めてもよい。
上述の構成によれば、スリーブと鉄筋結束機本体側の部材との間のグリースが切れたり、ゴミや砂埃を吸ったりすることにより潤滑機能が低下してこれらの部材間の作動が円滑を欠くようになっても、簡単な構造によって、スリーブと先端軸12とを確実に共回りさせてフック10を待機位置に戻し、フック10を所定の向きにして待機角度を出すことができる。
また、従来のように摩擦力を上げるための圧縮バネは不要になるため、部品点数が削減でき、そのスペース分だけ全長が短くなり、小型化が可能となる。
さらに、スリーブ及び先端軸が所定の位置に戻ったことを図7の移動範囲b2の中で電流または回転数の変化をモニタリングすることで検出することができるので、磁気センサ等を使用した位置検出センサが不要になり、機構の簡素化、小型化が実現できる。
なお、圧縮バネ37とバネカラー40、41を設けず、メインスリーブ11とバンパを直接当ててもよく、そのときは、摩擦力はバンパを介してメインスリーブ11とプラネットケージ27との間にも発生するから、この摩擦力も先端軸12とメインスリーブ11とを共回りさせる機能を有する。
また、先端軸12においてバンパ42を受けるのはプラネットケージ27に限定されない。先端軸12の基部にプラネットケージ27とは別の環状の張出し部(図示せず)を一体的に形成し、この張出し部にバンパ42を受けさせてもよい。
スリーブの後退移動時にバンパ42に衝突させる部材はスリーブ自体であることに限定されない。バンパ42の圧縮により最終的に先端軸12のキー溝14とキー15との摩擦力を大きくすることができるものであれば、他のスリーブであってもよい。
10 フック
11 メインスリーブ
12 先端軸
14 キー溝
15 キー
16 ショートスリーブ
27 プラネットケージ(張出し部)
33 長いフィン
34 短いフィン

Claims (4)

  1. 結束機本体の内部に設けられて先端に鉄筋結束用のフックを回動自在に枢着するとともにその長手方向に長いフィン及び短いフィンとを周方向に間隔をおいて設けたスリーブと、スリーブの内部に嵌合されてスリーブの前後進および回転の荷重を発生させる先端軸と、スリーブに形成した開口部に嵌合して上記先端軸に形成された螺旋状のキー溝に係合するキーと、結束機本体に設けられて上記長短のフィンに係合可能な回転止めとを有し、上記長いフィンが上記回転止めに係合した状態で上記先端軸の回転によってスリーブを先端軸に対して前進させてフックにより鉄筋に巻き回した結束用ワイヤを把持し、捩って鉄筋を結束した後、先端軸が逆転してスリーブを待機位置に後退移動して上記短いフィンと上記回転止めとの係合が解除されたとき、先端軸とスリーブとが供回りしてスリーブを長いフィンに係合させることにより上記フックを所定の向きにする鉄筋結束機において、
    上記先端軸の基部に設けた張出し部と上記スリーブの端面との間に弾性を有するバンパを設け、上記スリーブの後退移動時に上記スリーブを上記バンパに衝突させ圧縮させることにより上記先端軸の螺旋状キー溝とスリーブのキーとの間に生じた摩擦力によって上記先端軸とスリーブとを共回りさせる
    ことを特徴とする鉄筋結束機におけるワイヤ捩り機構。
  2. 上記スリーブの後退移動時に上記短いフィンと上記回転止めとの係合が解除した後、制御された一定回転数で上記スリーブを上記バンパに衝突させ、衝突時に上記バンパを圧縮させたときの電流又は回転数の変化に基づいて上記駆動モータを停止させることを特徴とする、請求項1に記載の鉄筋結束機におけるワイヤ捩り機構。
  3. 上記スリーブの後退移動時に上記短いフィンと上記回転止めとの係合が解除した後、上記スリーブが上記バンパに衝突させる直前に上記先端軸の駆動モータを低回転になるように制御し、その制御回転数による低速で上記スリーブを上記バンパに衝突させ、衝突時に上記バンパを圧縮させたときの電流又は回転数の変化に基づいて上記駆動モータを停止させることを特徴とする、請求項1に記載の鉄筋結束機におけるワイヤ捩り機構。
  4. 上記スリーブが上記バンパに衝突したとき、上記バンパを圧縮させたときの電流又は回転数の変化をモニタリングして上記駆動モータを一定の回転数で回転させた後に停止させることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の鉄筋結束機におけるワイヤ捩り機構。
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