JP5195314B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置の製造方法に関し、とくに放熱ベース上にセラミック等の絶縁基板が接合された半導体装置の製造方法に関する。
一般に、モータの可変速装置等に適用されるインバータ装置は、電力変換を行うパワー素子、このパワー素子を制御駆動するドライブ回路、保護回路、およびこれらを統括制御する制御回路等複数の半導体集積回路によって構成されている。最近では、こうしたインバータ装置のような大電力制御用の半導体装置は、直流を交流に変換するパワー素子、ドライブ回路および保護回路を一つのパッケージに内蔵したインテリジェント・パワー・モジュール(以下、IPMという)として製品化されている。
図7は、従来のパワー半導体モジュールの要部断面模式図である。
図7に示すパワー半導体モジュール100の絶縁基板101には、窒化アルミニウム(AlN)等のセラミック基板101aの両面に、銅(Cu)やアルミニウム(Al)等の導体層101b,101cが形成された基板が使用され、その絶縁基板101上には、半田層102を介してパワー半導体等の半導体チップ103が接合されている。そして、このように半導体チップ103が接合された絶縁基板101は、その接合面側と反対面側で、半導体チップ103で発生した熱の放散を目的として、半田層104により銅、アルミニウム、アルミシリコンカーバイド(AlSiC)、銅モリブデン合金(Cu・Mo)等の金属で形成された板状の放熱ベース105に接合されている。
このような構造のパワー半導体モジュール100を形成する場合、セラミック基板101aを含む絶縁基板101と金属製の放熱ベース105という、2つの熱膨張係数の異なる部材同士を半田層104によって接合しなければならない。そのため、元々平坦であった放熱ベース105が、半田付け後に反ってしまうことがある。
図8は、反った状態の放熱ベースを示す要部断面模式図である。なお、図8では、図7に示した要素と同一の要素については同一の符号を付している。
例えば、絶縁基板101のセラミック基板101aに窒化アルミニウムを用い、放熱ベース105に銅を用いた場合、窒化アルミニウムの熱膨張係数は約4.5ppm/K、銅の熱膨張係数は約16.5ppm/Kであり、比較的大きな差が生じる。そのため、半田付け後の冷却段階で、窒化アルミニウムよりも銅の収縮の方が大きくなり、放熱ベース105が絶縁基板101との接合面側に凸状に反ってしまうのである。放熱ベース105にこのような反りが発生した場合には、半田付け以後の装置組立工程等に支障をきたし、その反りの程度によっては、パワー半導体モジュール100の放熱性能低下が引き起こされることがあった。
ところで、半導体装置の製造に用いられる半田は、その成分に鉛(Pb)を含んでいるものが少なくない。このような鉛を含む半田を利用した電子機器・電子部品は、もしそれが廃棄されて屋外に放置され酸性雨等に晒されると、半田から鉛が溶出して環境汚染を惹起するおそれがある。そのため、各種電子機器・電子部品には、鉛を含まないスズ(Sn)等を主成分としたいわゆる鉛フリー半田を利用することが望ましいとされている。電子・電気機器における特定有害物質の使用制限についての欧州連合(EU)によるRoHS指令に基づいて、とくに鉛を含む半田が制限され、その代用として、銀(Ag)、銅、亜鉛(Zn)、ビスマス(Bi)、インジウム(In)等の代替材を含む半田接合が提案されている。
そのような鉛フリー半田は、鉛を含有した半田に比べて、その硬度が高いという性質を有している。鉛を含んだ半田を用いて、図7および図8に示したパワー半導体モジュール100の絶縁基板101を元々平坦な放熱ベース105と接合する場合は、半田付けの際にたとえ放熱ベース105の絶縁基板101側への凸状の反りが発生しても、半田自体が柔らかいため半田付け直後から半田層104がクリープ変形し、それらの間の応力が緩和される。その結果、放熱ベース105の反りが解消され、放熱ベース105は、元の平坦な状態か、あるいは平坦に近い状態に戻るようになる。
これに対し、それらの接合に鉛フリー半田を用いた場合には、半田が硬く半田層104のクリープ変形が起こらないため、平坦であった放熱ベース105に発生した凸状の反りは元に戻らないで残ってしまう。また、その反り量はおおよそ100μm〜900μm程度と大きい。その結果、前述のように半田付け以後の組立工程に支障をきたしたり、パワー半導体モジュール100の性能低下を引き起こしたりする場合がある。
図9は、パワー半導体モジュールの組立工程を示す要部断面模式図である。なお、図9の各部には、図7および図8に示した要素と同一の要素については同一の符号を付している。
パワー半導体モジュール100は、図9に示すように、通常、絶縁基板101と放熱ベース105との半田付け後に、さらに放熱ベース105を冷却フィン200にネジ止め等の方法で固定されるようになっている。
絶縁基板101と放熱ベース105との接合に鉛を含んだ半田を用いた場合、その半田付け時に放熱ベース105に発生した凸状の反りは、その後解消される方向に向かう。そのため、放熱ベース105と冷却フィン200との間の接触熱抵抗は比較的小さく抑えられ、半導体チップ103で発生した熱は、効率良く放熱ベース105から放散されていくようになる。
これに対し、絶縁基板101との接合に鉛フリー半田を用い放熱ベース105が絶縁基板101側に大きく凸状に反ってしまっている場合、図9に示したように、冷却フィン200の平坦な面との間に大きな隙間201が発生するようになる。このような隙間201が発生すると、接触熱抵抗が大きくなるため半導体チップ103で発生した熱の放散効率が低下し、半導体チップ103の接合部の温度が異常上昇して熱破壊が起こりかねない。また、放熱ベース105が絶縁基板101側に大きく凸状に反ってしまっている場合には、放熱ベース105を冷却フィン200へネジ止め等する際にセラミック基板101aが割れてしまう等の問題が発生する場合もある。
そこで、絶縁基板と放熱ベースの接合、および絶縁基板と半導体チップの接合に、鉛を含まない鉛フリー半田を用いた半導体装置の製造方法として、例えば特許文献1に記載されているような技術が提案されている。この提案では、放熱ベースと絶縁基板を半田接合する際に、放熱ベースにあらかじめ反対向き(凹状)に所定の大きさの反り(反り付け量)を与えておいてから鉛フリー半田を用いて絶縁基板を半田接合して、結果として放熱ベースが絶縁基板にほぼ平坦な状態で半田接合されるようにしている。そのため、放熱ベースを冷却フィン等の平坦な面に取り付ける際、その部材との間に大きな隙間ができず、必要な接触面積が確保され、取付け時のセラミック基板の破損が防止される。
一方、絶縁基板と放熱ベースの半田接合時には、未接合部(ボイド)が発生する場合がある。一般にボイドの発生原因としては、半田材料中に含まれている溶存ガス、成形された板半田(ペレット)や放熱ベースの表面、あるいは絶縁基板の電極酸化膜での還元後に発生するガス(例えば水蒸気等)が半田中に残存することや、放熱ベース・絶縁基板・半田表面の酸化膜が還元しきれず半田と接合しないこと等が想定されている。とくに、放熱ベースにあらかじめ与えられた反りによって板半田と放熱ベースとの間に隙間が生じていると、半田溶融時に巻き込まれる外気がボイドとなり易い。そこで、不活性ガス雰囲気中で、あるいは減圧した状態で半田溶融を行う真空半田付け工法により、こうしたボイドの発生を防ぐことが知られている。
特開2006−202884号公報(段落番号[0019]〜[0026]、図1)
ところが、こうしたボイドの発生を防ぐための減圧工程では、溶融した半田内部からボイドが抜け出る際に、周辺に半田が飛散するおそれがあった。とくに、飛散した半田飛沫が放熱ベースの外周端部にまで到達すると、後工程における保護ケースの嵌め合わせ面に干渉して、組立不良の原因となってしまう。また、放熱ベースに与えられた反りに起因して発生するボイドは、溶存ガス等のボイドに比べて大容積のものとなるため、半田飛散の数、量ともに多くなる傾向にある。したがって、従来から半導体装置の製造工程においては、効率的な半田飛沫の抑止が求められていた。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、半田付け前の組立工程で使用される位置決め治具によって半田飛散を阻止するようにした半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明では、上記問題を解決するために、一方の主面に配線層が形成された絶縁基板を放熱ベース上に接合するとともに前記絶縁基板の前記配線層側に半導体チップを半田接合してなる半導体装置の製造方法が提供される。この半導体装置の製造方法は、前記放熱ベースに、前記絶縁基板との接合面とは反対側に凸状の反りを所定の反り量で加工する工程と、底面が曲面をなす位置決め治具によって前記放熱ベース上で前記絶縁基板および接合材料を固定する工程と、前記接合材料を加熱溶融することで前記放熱ベースに前記絶縁基板を接合する工程と、を含み、前記位置決め治具の底面を、前記放熱ベースとの間隔が100μm以下となるように曲面形状としたことを特徴とする。
本発明によれば、半導体装置の製造時における半田飛散を阻止して、製品の不良発生を抑止することが可能となり、接合品質の向上を図ることができる。
以下、図面を参照して比較対象としての従来の製造方法について説明し、その後に本発明の実施の形態について説明する。
(従来の製造方法)
図10は、従来の位置決め治具を用いたパワー半導体モジュールの製造工程の一つであって、(A)は部材のセット工程、(B)は加熱工程、(C)は減圧工程を示す断面模式図である。
パワー半導体モジュールの製造では、図10(A)に示すように反り加工した放熱ベース2上に絶縁基板1が板半田3を介してセットされる。絶縁基板1は、Cu層1a、セラミックス板1b、およびCu層1cが積層された基板として構成されている。なお、セラミックス板1bとしては、アルミナ(Al23)、窒化シリコン(Si34)、窒化アルミニウム(AlN)等を主成分とする基板が用いられる。
両面に導体層を有する絶縁基板1には、その一方の主面ではCu層1aが配線層として形成され、他方のCu層1cが放熱ベース2と板半田3によって半田接合される。後の加熱工程で板半田3が溶融したとき、絶縁基板1が移動しないように、放熱ベース2上で位置決め治具4により固定される。
図11は、従来の絶縁基板の接合時に放熱ベース上に設置される位置決め治具であって、(A)はその平面図、(B)はB−B線に沿った断面図である。
従来の位置決め治具4は、上下面が平行な枠体40を放熱ベース2上の所定位置に固定することで、絶縁基板1を放熱ベース2上に位置決めする治具である。すなわち枠体40には、同図(A)に示すような長辺がX、短辺がY(≦X)の矩形の開口部41が形成されている。この開口部41にほぼ同一形状の絶縁基板1を嵌め込んで、板半田3とともに絶縁基板1を放熱ベース2上に配置することができる。なお、位置決め治具4の左右に形成されているねじ孔42は、放熱ベース2上での位置合わせのためのものである。
放熱ベース2は、絶縁基板1に配置された図示しないパワー半導体チップからの発熱を逃がすために、同じく図示しない放熱フィン等に固定される放熱ベースである。この放熱ベース2には、絶縁基板1が半田接合される主面とは反対側に凸状をなすように、あらかじめ反りが与えられている。ここで、放熱ベース2の反り付け量は、たとえば半田付け時に放熱ベース2が平坦であったときに発生する絶縁基板1側への凸状の反りが約200μm〜約1000μmの範囲である場合、約100μm〜約900μmの範囲である。
板半田3には、鉛を含まない半田材(鉛フリー半田)が用いられる。この板半田3の成分は、銀、ビスマス、銅、インジウム、アンチモン(Sb)、亜鉛、アルミニウム等を含むスズ系半田である。また、鉛フリー半田の中でも融点が低いものを用いるほど、半田付けの際に放熱ベース2に加えられる熱が低くなるので、銅の膨張・収縮が小さく、放熱ベース2に発生する反りを小さく抑えることが可能になる。一般には、板半田3の融点は250℃以下であることが好ましいとされている。
図10(B)には、加熱炉6内でのリフロー処理による半田3aの溶融状態を示している。加熱炉6によって板半田3を280℃〜400℃に加熱溶融すると、放熱ベース2上の窪みで溶融した半田3aが気体を巻き込むことによって、絶縁基板1の下で溶融した半田3a内にはボイド5が発生しやすい。
図10(C)には、水素または不活性ガス雰囲気中での減圧処理によって発生したボイド5を吸引除去するボイド抜きの状態を示している。図11に示すような位置決め治具4では、全体が平行な枠体40によって構成されているために、放熱ベース2にあらかじめ反対向きの反りが与えられていると放熱ベース2との間に隙間が生じる。したがって、減圧工程では、この隙間から半田3a内のボイド5が抜け出る際に、溶融した半田飛沫3bが放熱ベース2上に飛散しやすくなる。
つぎに、本発明の実施の形態に係る2つの位置決め治具について説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態に係るパワー半導体モジュールの半田溶融状態を示す断面模式図であって、(A)は絶縁基板の長手方向に沿う断面図、(B)は絶縁基板の短手方向に沿う断面図である。
位置決め治具は、図1(A)、(B)に示すように、底面が放熱ベース2の2次元平面の反り形状に沿った例えば曲面形状(階段状あるいは直線的な傾斜面でもよい。)のカーボン治具4aを用いている。カーボン治具4aの底面は、放熱ベース2の外周部の反り形状に一致するだけでなく、放熱ベース2の開口部に接する位置での反り形状にも一致するように曲面加工しておけば、放熱ベース2との間の隙間が殆どなくなる。したがって、半田付け前の組立工程において、このカーボン治具4aを使用して絶縁基板1を放熱ベース2上で位置決めすることによって、半田飛散が抑止され、放熱ベース2の外周端部にまで半田が飛散することはない。
つぎに、カーボン治具4aの形成方法について説明する。
カーボン治具4aは、プレス型によってプレス加工した後に切削加工を施す等して形成することができる。放熱ベース2との接触面に、放熱ベース2の反り量に対応する反りを与えるには、与える反り量に応じた形状のプレス型を用意し、このプレス型内にカーボン粉末を充填してプレスすることによって成型体を形成する。これにより、プレス型に応じた形状のカーボン治具4aが形成される。このような方法によれば、プレス型を変更することにより、機械的な加工を行わずに、様々な反り量および平面サイズのカーボン治具4aを形成することができる。また、カーボン治具4aの底面に段差加工を施して、放熱ベース2の反り量に対応する反りを与えることもできる。
(第2の実施の形態)
図2は、第2の実施の形態に係るパワー半導体モジュールの半田溶融状態を示す断面模式図であって、(A)は絶縁基板の長手方向に沿う断面図、(B)は絶縁基板の短手方向に沿う断面図である。
カーボン治具4bは、放熱ベース2の外周部の長手方向についての反り形状にだけ一致するように曲面加工されている。すなわち、このカーボン治具4bは、絶縁基板1の長手方向に沿う断面形状については図1のカーボン治具4aと同様であるが、絶縁基板1の短手方向については、図2(B)に示すようにカーボン治具4bの底面が上面に平行な平面となる。
このようなカーボン治具4bは、放熱ベース2の2次元平面の反り形状に一致させている第1の実施の形態のものと比較して、その加工が容易である。その一方で、カーボン治具4bの開口部の底面では放熱ベース2との間で隙間が生じることになる。しかし、このときの隙間の大きさがある程度まで小さければ、第1の実施の形態の場合と同様に、半田飛散が抑止されて、放熱ベース2の外周端部にまで半田が飛散しないことは、以下の実験によって確認されている。
図3は、カーボン治具の形状と半田飛散との関係について説明する図であって、(A)はカーボン治具の平面図、(B)はそのB−B断面図、(C)はそのC−C断面図、(D)は放熱ベースの外周端部でのカーボン治具との隙間と水平方向外部への半田飛散率との関係を示す図である。
同図(D)に示す半田飛散率は、放熱ベース2の外周端部でのカーボン治具4bとの隙間の最大値(距離Da)に応じて変化する。この距離隙間が最も大きく開いた距離Daが全周で100μm以下であれば、放熱ベース2の接合部から水平方向への半田飛沫3bが放熱ベース2の外周接合部において全て阻止されることになる。したがって、放熱ベース2との間隔が最大でも200μm以下となるように、カーボン治具4bの底面を曲面形状に加工しておけば、半田飛散率が40%以下となって、後工程における保護ケースとの嵌め合わせ面に干渉しなくなるから、半導体装置の不良発生を抑止するうえで効果がある。
図4は、カーボン治具の形状と半田飛散との関係について説明する図であって、(A)はカーボン治具の平面図、(B)はそのB−B断面図、(C)はそのC−C断面図、(D)は放熱ベースの接合面から垂直上方向へ向かう半田飛散率との関係を示す図である。ここでは、放熱ベース2とカーボン治具4bとの隙間を無くした状態で、溶融した半田3a内で発生したボイド5を逃がすために、絶縁基板1とカーボン治具4bとの間に隙間が形成されている。
同図(D)に示すように、絶縁基板1とカーボン治具4bとの隙間の最小値(距離Db)に応じて減圧工程でのボイド5の勢いが決まることから、半田飛散率は距離Dbに反比例する。ここでは、絶縁基板のほぼ全周で距離Dbが300μm以上であれば、溶融した半田3aは全て絶縁基板1の下で固化し、放熱ベース2の接合面から垂直方向へ半田が這い上がってしまう等の現象を確実に抑えることができる。したがって、カーボン治具4bは絶縁基板1を少なくとも300μm以上の間隔をもってその開口部内で保持するように構成すれば、Cu層1aまで半田飛沫が付着せず、半導体装置の不良発生を抑止することができる。
このように、放熱ベースに沿った曲面を底面に有さない従来の位置決め治具4と、本発明のように底面に曲面を有し、距離Daが100μm以下、距離Dbが300〜500μmに設計されたカーボン治具4bを用いてそれぞれ実験を行ったところ、前者でははんだ飛散による不良率が88%であったものが、後者では0%となり大きな効果を得ることができた。
なお、上述した距離Daが100μm以下であると、距離Dbが300μm以下の場合には、溶融した半田飛沫3bが毛細管現象によって絶縁基板1の回路パターン上に到達して付着するおそれがある。したがって、このような現象を避けるには距離Daを100μm以下、かつ距離Dbを300μm以上とすることが好ましい。さらに、距離Dbの上限は、治具の小型化の観点からすると、はんだ飛散率が0%である500μm程度とすることが好ましい。
図5は、カーボン治具の開口部形状を示す平面図である。
カーボン治具4bの開口部41は、絶縁基板1を挿入可能とする大きさが必要である。カーボン治具4bは、その本来の役割が放熱ベース2上で絶縁基板1の位置決めを行うことにあるからである。位置決め治具4のねじ孔42は、放熱ベース2上での位置合わせのためのものである。
このカーボン治具4bでは、開口部41が絶縁基板1より一回り分だけ大きく形成され、開口部41の四隅には階段状の突起部43を設けて、それぞれ放熱ベース2の四隅を保持するようにしている。こうしてカーボン治具4bの突起部43によって、放熱ベース2上で絶縁基板1の位置決めを行えば、同時に図4(C)に示す絶縁基板1とカーボン治具4bとの距離Dbを所定の大きさに設定することが可能になる。
図6は、冷却工程によって常圧常温とされたパワー半導体モジュールを示す要部断面模式図である。
樹脂ケース7は、絶縁基板1上の回路パターンや、そこに半田8で接合された半導体チップ9を保護するものである。上述したカーボン治具4a,4bを用いて半田飛散を抑止することで、放熱ベース2がほぼ平坦な状態にまで復帰したとき、絶縁基板1が半田接合された放熱ベース2の上面周辺には、半田飛沫が残留しない。したがって、その後の修正加工等の処理を実施しなくても、放熱ベース2の上から樹脂ケース7等を確実に密着させることができ、製品サイズを規格通りに仕上げることができる。しかも、放熱ベース2と樹脂ケース7の間に隙間が生じていなければ、さらに後工程で半導体チップ9をゲルにより封止する場合に、特段の処理を行わなくてもゲルが流出するおそれがなくなる。
また、予め放熱ベース2に凹状に反りを与えておいたため、冷却して絶縁基板1が半田付けされた後に、放熱ベース2はほぼ平坦に近い状態になる。したがって、放熱ベース2の冷却フィンへの取付けも確実に行える。
以上では、接合材料として板半田3を用いる場合について説明したが、半田以外にも金属ペースト、あるいは導電性樹脂等を使用できる。いずれの場合も、それぞれ位置決め治具を構成するための材料は、例えばカーボン、あるいはセラミックのように、使用する接合材料の融点より高い加熱温度まで耐熱性を有し、その接合材料に対して非接着性を有するものでなければならない。
第1の実施の形態に係るパワー半導体モジュールの半田溶融状態を示す断面模式図であって、(A)は絶縁基板の長手方向に沿う断面図、(B)は絶縁基板の短手方向に沿う断面図である。 第2の実施の形態に係るパワー半導体モジュールの半田溶融状態を示す断面模式図であって、(A)は絶縁基板の長手方向に沿う断面図、(B)は絶縁基板の短手方向に沿う断面図である。 カーボン治具の形状と半田飛散との関係について説明する図であって、(A)はカーボン治具の平面図、(B)はそのB−B断面図、(C)はそのC−C断面図、(D)は放熱ベースの外周端部でのカーボン治具との隙間と水平方向外部への半田飛散率との関係を示す図である。 カーボン治具の形状と半田飛散との関係について説明する図であって、(A)はカーボン治具の平面図、(B)はそのB−B断面図、(C)はそのC−C断面図、(D)は放熱ベースの接合面から垂直上方向へ向かう半田飛散率との関係を示す図である。 カーボン治具の開口部形状を示す平面図である。 冷却工程によって常圧常温とされたパワー半導体モジュールを示す要部断面模式図である。 従来のパワー半導体モジュールの要部断面模式図である。 反った状態の放熱ベースを示す要部断面模式図である。 パワー半導体モジュールの組立工程を示す要部断面模式図である。 従来の位置決め治具を用いたパワー半導体モジュールの製造工程の一つであって、(A)は部材のセット工程、(B)は加熱工程、(C)は減圧工程を示す断面模式図である。 従来の絶縁基板の接合時に放熱ベース上に設置される位置決め治具であって、(A)はその平面図、(B)はB−B線に沿った断面図である。
符号の説明
1 絶縁基板
2 放熱ベース
3 板半田
3a 半田
4 位置決め治具
4a,4b カーボン治具
5 ボイド
6 加熱炉
7 樹脂ケース
8 半田
9 半導体チップ
40 枠体
41 開口部

Claims (5)

  1. 一方の主面に配線層が形成された絶縁基板を放熱ベース上に接合するとともに前記絶縁基板の前記配線層側に半導体チップを半田接合してなる半導体装置の製造方法において、
    前記放熱ベースに、前記絶縁基板との接合面とは反対側に凸状の反りを所定の反り量で加工する工程と、
    底面が曲面をなす位置決め治具によって前記放熱ベース上で前記絶縁基板および接合材料を固定する工程と、
    前記接合材料を加熱溶融することで前記放熱ベースに前記絶縁基板を接合する工程と、
    を含み、
    前記位置決め治具の底面を、前記放熱ベースとの間隔が100μm以下となるように曲面形状としたことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記放熱ベースは、前記反り量が100μm〜900μmに形成されていることを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記接合材料は、鉛を含まない半田であることを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記鉛を含まない半田は、融点が250℃以下であることを特徴とする請求項3記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記鉛を含まない半田は、銀、ビスマス、インジウム、アンチモン、亜鉛、アルミニウム、銅のうちの少なくとも1種とスズとを含むことを特徴とする請求項3記載の半導体装置の製造方法。
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