JP5188046B2 - 半導体素子 - Google Patents
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Description
さらに、嵩高いビシクロ[2.2.2]オクタジエン骨格が縮環したポルフィリンを210℃以上で加熱して得られるテトラベンゾポルフィリンが有機半導体として利用できる事が報告されている(非特許文献4、特許文献5、特許文献6)。これらの文献に示された有機半導体層の電界効果移動度は高いものの、アモルファスシリコンなどと同じシリコン基板やガラス基板上で実現されたものであるに過ぎない。一方、有機材料としての特徴を生かしたフレキシブルなデバイスを実現するためには、樹脂基板上でも安定的に高い移動度を示す有機半導体層の形成が重要である。
また、本発明は、前記一種以上の高分子化合物を含有する層の前記有機半導体層と接している表面と対向する表面が、有機樹脂層と接していることを特徴とする半導体素子である。
本発明は、半導体素子が電界効果型トランジスタである場合に、電界効果移動度の大きい半導体素子が得られ、さらに有効である。
本発明の脂肪族アミノ基を有する高分子化合物とは、数平均分子量が200以上のオリゴマーまたはポリマーのことを示す。より好ましい数平均分子量は500以上1,000,000以下である。オリゴマーまたはポリマーの構造は、線状、環状、分岐状、ラダー型、架橋、デンドリマー構造のいずれの構造でも良く、それらの構造を任意に組み合わせることができる。
本発明におけるA層の好ましい例は、一般式(2)や一般式(3)に示すようなシルセスキオキサン骨格および/またはオルガノシロキサン骨格を有するポリシロキサン化合物を主体として含有する。このような層を形成するためには、例えば、下記の一般式(10)および一般式(11)もしくはいずれか一方に示すポリオルガノシルセスキオキサン化合物および/または下記の一般式(12)および一般式(13)もしくはいずれか一方に示すポリオルガノシロキサン化合物を含む溶液を基板上に塗布して、加熱乾燥させる方法がある。また、下記の一般式(10)(11)(12)(13)で示される化合物の内、繰り返しの個数a,b,c,dが1のみであるケイ素モノマーを加水分解して得られるゾルを基板上に塗布して、加熱乾燥させる方法がある。
また、本発明のA層を形成する上記のポリシロキサン化合物に2級または3級のアミノ基を導入する方法について説明する。
本発明のA層を前記ポリシロキサンから形成する場合の好ましい加熱処理温度は120℃以上、さらに好ましくは140℃以上230℃以下である。120℃未満で加熱すると加水分解反応が不十分となるおそれがある。
塗布溶液の溶媒にはアルコール類やエステル類など任意のものを使用できる。反応を促進するために基板への濡れ性などを考慮して溶媒を選択すればよい。
次に、本発明のB層の好ましい態様について説明する。B層の構成材料は、有機半導体特性を示す化合物であれば、低分子化合物でも高分子化合物でも構わない。
低分子化合物としてはアセン系化合物、チオフェンオリゴマ誘導体、フェニレン誘導体、フタロシアニン化合物、ポルフィリン化合物、シアニン色素などが挙げられる。高分子化合物としてはポリアセチレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリフェニレンビニレン誘導体等が挙げられるが、特に高移動度のトランジスタを得るためにはアセン系化合物またはポルフィリン化合物を含有することが好ましい。
反応式(26)から(28)に示したビシクロ骨格を有する有機半導体前駆体(以下、ビシクロ体)の例を以下に示した。
B層を塗布する前に必要に応じてA層の表面を一般的な手法を用いて改質を行ってもよい。
また本発明で得られた有機膜は電界効果型トランジスタに用いることが最も好ましいが、他のデバイス等にも応用が可能である。
合成例1
工程1−1
1,3−シクロヘキサジエン3.16g(39.5mmol)、トランス−1,2−ビス(フェニルスルフォニル)エチレン10.5g(34.1mmol)、トルエン200mlの混合液を7時間還流させた。その後、冷却、減圧下濃縮することにより反応混合物を得た。この反応粗生成物を再結晶(クロロホルム/ヘキサン)することにより5,6−ビス(フェニルスルフォニル)−ビシクロ[2.2.2]オクタ−2−エン(13.8g、35.6mmol、収量90%)を得た。
得られた5,6−ビス(フェニルスルフォニル)−ビシクロ[2.2.2]オクタ−2−エン7.76g(20mmol)、無水テトラヒドロフラン50mlの混合液の反応系を窒素置換した。その後、イソシアノ酢酸エチル2.425ml(22mmol)を加え0℃に冷却した。カリウムt−ブトキシド(50ml/1M THF(テトラヒドロフラン)溶液)を2時間かけて滴下した後、室温で3時間攪拌した。反応終了後、希塩酸を加えてから反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、蒸留水、飽和食塩水の順で洗浄し無水硫酸ナトリウムで乾燥した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)で精製し、エチル−4,7−ジヒドロ−4,7−エタノ−2H−イソインドール−1−カルボキシレートを得た(3.5g、16mmol、収率80%)。
アルゴン雰囲気下、得られたエチル−4,7−ジヒドロ−4,7−エタノ−2H−イソインドール−1−カルボキシレート0.42g(1.92mmol)、無水THF50mlの混合溶液を0℃まで冷却した。その後、水素化リチウムアルミニウム粉0.228g(6mmol)を加え、2時間攪拌した。その後、THFを除去し、クロロホルムで抽出し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、蒸留水、飽和食塩水の順で洗浄し無水硫酸ナトリウムで乾燥した。この反応溶液を濾過、アルゴン置換、遮光し、p−トルエンスルホン酸10mgを加え12時間室温で攪拌した。さらにp−クロラニル0.11gを加え12時間室温で攪拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、蒸留水、飽和食塩水の順で洗浄し無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶液を濃縮後、アルミナカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)と再結晶(クロロホルム/メタノール)により下記一般式(29)で表わされる無金属テトラビシクロ体を得た(0.060g、0.097mmol、収率20%)。
得られた無金属テトラビシクロ体0.02g(0.032mmol)と酢酸銅(II)一水和物0.019g(0.1mmol)のクロロホルム30ml−メタノール3ml溶液を室温で3時間攪拌した。反応溶液を蒸留水と飽和食塩水とで洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶液を濃縮後、クロロホルム/メタノールで再結晶し、下記一般式(30)で表されるテトラビシクロ銅錯体を得た(0.022g,収率100%)。
工程2−1
ペンタセン(1.39g、5.0mmol)、ビニレンカーボネート(0.32g、5.0mmol)、キシレン(95ml)をオートクレーブに入れ、180℃で72時間撹拌させた。反応後、減圧下濃縮、乾燥させることで下記一般式(31)で示される化合物が得られた(1.78g、98%)。
工程2−1で得られた化合物(1g、2.7mmol)を反応容器に入れ、1,4−ジオキサン(30ml)に溶解させた。そこへ(4M)NaOH(11.3ml)を加え、1時間還流させた。反応終了後、反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、有機層を水、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後減圧下濃縮した。それにより、下記一般式(32)で示される6,13−Dihydro−15,16−dihydoxy−6,13−ethanopentaceneを得た(0.91g、100%)。
反応容器を窒素置換し、ジメチルスルホキシド(8.6ml、93.5mmol)、塩化メチレン(48ml)を加えた。反応容器を−60℃に冷却してからトリフルオロ酢酸無水物(11.7ml、84.3mmol)を加え、10分間撹拌した。撹拌後、工程(2)で得られた6,13−Dihydro−15,16−dihydoxy−6,13−ethanopentacene(0.96g、2.7mmol)をジメチルスルホキシド(4ml)に溶解させたものを反応溶液中へゆっくりと滴下した。滴下後、−60℃のまま1.5時間撹拌してからトリエチルアミン(27.5ml)を加えた。その後さらに1.5時間撹拌してから室温に戻し、反応溶液を10%塩酸150ml中へ注ぎ、塩化メチレンで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧下濃縮した。得られた粗生成物を酢酸エチルで洗浄することで下記一般式(33)で示される6,13−Dihydro−6,13−ethanopentacene−15,16−dioneを得た(0.45g、50%)。
次に、2,6−Dianthryl−9,10−dihdro−9,10−ethanoanthracene−11,12−dioneを例にとって示す。
2,6−Dibromoanthracene(2.41mmol,0.67g)、vinylene carbonate(3.80mmol,0.21ml)、無水キシレン(10ml)をオートクレーブに入れ、180℃で3日間反応させた。その後、室温に戻し、減圧下濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。それにより、下記一般式(34)で示される2,6−dibromo−9,10−dihydro−9,10−ethanoanthracene−cis−11,12−diyl carbonateを得た(0.73g,72%)。
工程3−1で得られた2,6−dibromo−9,10−dihydro−9,10−ethanoanthracene−cis−11,12−diyl carbonate(0.58mmol,0.24g)、文献(K.Ito, T.Suzuki, Y.Sakamoto, D.Kubota, Y.Inoue, F.Sato, S.Tokito, Angew. Chem. Int. Ed.2003,42,1159−1162.)に記載の方法によって得られたBoronic ester(1.33mmol,0.40g)、tetrakis(triphenylphosphine)palladium(0)(0.066mmol,0.077g)、トルエン(202ml)、1N Na2CO3(8.5ml)をフラスコに入れ、窒素置換し、18時間還流した。その後、室温に戻してからセライトろ過をし、ろ物をトルエンで洗浄した。その後、ろ液を減圧下濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーで生成した。それにより、下記一般式(35)で示される2,6−(2‘−Anthryl)−9,10−dihydro−9,10−ethanoanthracene−cis−11,12−diyl carbonateが得られた(0.089g,25%)。
工程3−2で得られた2,6−(2‘−Anthryl)−9,10−dihydro−9,10−ethanoanthracene−cis−11,12−diyl carbonate(0.11mmol,0.067g)を4N NaOH(2ml)、1,4−dioxane(4ml)の混合溶液中に入れ、窒素置換した。その後、1時間還流し、室温に戻した。そこへ水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧下で濃縮することでジオール体が得られた。得られたジオール体を合成例1(工程1−3)と同様の方法でSwern酸化した。それにより、下記一般式(36)で示される2,6−Dianthryl−9,10−dihydro−9,10−ethanoanthracene−11,12−dioneが得られた(0.046g,69%)。
エタノール49.5g、1−ブタノール49.5gよりなる混合溶媒に市販のフレーク状のメチルシルセスキオキサン(MSQ)(昭和電工製、商品名GR650)0.7gを溶解させた。この溶液にメチルトリメトキシシラン0.25g、アミノ基を有するアルコキシシラン0.05g、と蒸留水0.05gを加え、室温で48時間攪拌した。得られた溶液を孔径0.2μmのPTFE製メンブレンフィルターを通して、ポリマー溶液aからeを調製した。アミノ基を有するアルコキシシランの種類を表1に示した。
エタノール49.5g、1−ブタノール49.5gよりなる混合溶媒に市販のフレーク状のメチルシルセスキオキサン(MSQ)(昭和電工製、商品名GR650)0.7gを溶解させた。この溶液にN−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン0.3g、と蒸留水0.3gを加え、室温で48時間攪拌した。得られた溶液を孔径0.2μmのPTFE製メンブレンフィルターを通して、ポリマー溶液fを調製した。
エタノール49.5g、1−ブタノール49.5gよりなる混合溶媒に市販のフレーク状のメチルシルセスキオキサン(MSQ)(昭和電工製、商品名GR650)0.7gを溶解させた。この溶液にメチルトリメトキシシラン0.25g、3−アミノプロピルトリエトキシシラン0.05g、と蒸留水0.05gを加え、室温で48時間攪拌した。得られた溶液を孔径0.2μmのPTFE製メンブレンフィルターを通して、ポリマー溶液gを調製した。
トルエン99gにオイル状のポリジメチルシロキサン(東レダウコーニングシリコーン製、商品名ダウ・コーニング200)を完全に溶解し、得られた溶液を孔径0.2μmのPTFE製メンブレンフィルターを通して、ポリマー溶液hを調製した。
エタノール49.5g、1−ブタノール49.5gよりなる混合溶媒にメチルトリメトキシシラン0.95g、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン0.05g、と蒸留水0.05gを加えた。その後、室温で48時間攪拌し、シリカゾルiを調製した。
エタノール99gに3−アミノプロピルトリエトキシシラン1gを加え、均一な溶液とした。得られた溶液を孔径0.2μmのPTFE製メンブレンフィルターを通して、シラン溶液jを調製した。
(樹脂基板の作成)
膜厚188μmのPET基板表面に膜厚3μmのフェノール樹脂平坦化層を設けたPET基板上に銀ナノ粒子ペースト(日本ペイント(株)製、ファインスフェアSVE102)をコートした。その後、180℃/30分間熱風循環オーブン中で加熱を行うことによって、膜厚130nmのゲート電極を形成した。さらにこの上にポリ(p−ビニルフェノール)(重量平均分子量12,000)/メラミン架橋剤((株)三和ケミカル製、商品名ニカラックMX−750LM)/1−ブタノール/エタノール=7/3/63/27(重量比)の熱硬化性樹脂組成物をコートした。その後、180℃/60分間熱風循環オーブン中で加熱を行うことによって、膜厚500nmの絶縁層2を形成した。全面にフッ素樹脂をコートし、表面の純水接触角を115°以上にした後、ソース−ドレイン電極パターン状に紫外線を照射し、照射したエリアの純水接触角を50°以下に下げた。その後、ソース−ドレイン電極パターンに上述の銀粒子ペースト(日本ペイント(株)製、ファインスフェアSVE102)を供給し、180℃/30分間熱風循環オーブン中で加熱を行うことによってソース−ドレイン銀電極を形成した。さらに全面に紫外線を照射してフッ素コートを除去することでチャネル長L=50μm、チャネル幅W=3mmのソース−ドレイン銀電極が形成された評価用樹脂基板1を作成した。
評価用樹脂基板の表面にポリマー溶液aからfまたはシリカゾルiをスピンコート法(回転数5000rpm)で塗布した。次に、このようにして得られた塗膜を180℃/30分間熱風循環オーブン中で加熱硬化した。触針式段差計での測定によると膜厚は約10nmであった。基板表面の水の接触角を全自動動的接触角計(協和界面科学製、商品名DCA−WZ)で測定した。また、ポリマー溶液中のシラノールや未反応のアルコキシド同士が脱水もしくは脱アルコール反応により縮合し、シルセスキオキサン骨格もしくはオルガノシロキサン骨格を有するポリマーとなると、耐溶剤性を有するようになる。したがって、ポリマーが十分に硬化され、シロキサン骨格を有する化合物もしくはシルセスキオキサン骨格を有する化合物となっているかどうかクロロホルムに対する耐溶剤性で判断した。基板表面の純水接触角と耐溶剤性評価結果を表2に示した。ここで、耐溶剤性の評価はクロロホルムを滴下した後のB層表面を目視で観察することにより行った。
有機半導体層A−1の形成
この基板上に合成例1で合成した無金属テトラビシクロ体(一般式(29))の1重量%クロロホルム溶液からスピンコート法により塗膜を形成した(回転数1000rpm)。チャネル上以外の不要な膜をクロロホルムで浸した不織布で除去した後、基板を200℃/5分で加熱し、下記一般式(37)で示されるベンゾ体からなる有機半導体層A−1を形成した。有機半導体層A−1の膜厚は約80nmであった。
この基板上に合成例1で合成したテトラビシクロ銅錯体(一般式(30))の1重量%クロロホルム溶液からスピンコート法により塗膜を形成した(回転数1000rpm)。チャネル上以外の不要な膜をクロロホルムで浸した不織布で除去した後、基板を200℃/15分で加熱し、下記一般式(38)で示されるベンゾ体からなる有機半導体層A−2を形成した。有機半導体層A−2の膜厚は約80nmであった。
合成例2で合成した6,13−Dihydro−6,13−ethanopentacene−15,16−dione(一般式(33))の1.5重量%クロロホルム溶液からスピンコート法により塗膜を形成した(回転数1000rpm)。チャネル上以外の不要な膜をクロロホルムで浸した不織布で除去した。その後、さらに基板を130℃に設定したホットプレート上に載せ、熱吸収フィルターとブルーフィルターで波長をカットした日本ピー・アイ株式会社製メタルハライドランプ(PCS−UMX250)の光を5分間照射した。それにより、ペンタセンからなる有機半導体層A−3を形成した。有機半導体層A−3の膜厚は約100nmであった。
合成例3で合成した2,6−Dianthryl−9,10−dihydro−9,10−ethanoanthracene−11,12−dione(一般式(36))の1.5重量%クロロホルム溶液からスピンコート法により塗膜を形成した(回転数1000rpm)。チャネル上以外の不要な膜をクロロホルムで浸した不織布で除去した。その後、基板を130℃に設定したホットプレート上に載せ、熱吸収フィルターとブルーフィルターで波長をカットした日本ピー・アイ株式会社製メタルハライドランプ(PCS−UMX250)の光を5分間照射した。それにより、下記一般式(39)で示される化合物からなる有機半導体層A−4を形成した。有機半導体層A−4の膜厚は約100nmであった。
作成したトランジスタのVd−Id、Vg−Id曲線をAgilent社(製)のパラメーターアナライザー4156C(商品名)を用いて測定した。
評価用樹脂基板の表面にポリマー溶液gをスピンコート法(回転数5000rpm)で塗布した。次にこの塗膜を180℃/30分間熱風循環オーブン中で加熱硬化した。触針式段差計での測定によると膜厚は約10nmであった。実施例同様に基板表面の水の接触角、クロロホルムに対する耐溶剤性を評価した。
評価用樹脂基板の表面にポリマー溶液hをスピンコート法(回転数5000rpm)で塗布した。次にこの塗膜を180℃/30分間熱風循環オーブン中で加熱硬化した。塗膜表面を光学顕微鏡で観察すると、ポリマーが不均一に分散して白濁している様子が観察された。クロロホルムに対する耐溶剤性を確認したところ、室温で溶解したため有機半導体層の形成ができなかった。
評価用ガラス基板1または評価用樹脂基板2をシラン溶液jに浸漬してからゆっくり引き上げるディップコート法でシラン化合物を塗布した。次にこの塗膜を180℃/30分間熱風循環オーブン中で焼成した。膜厚を触針式段差計で測定したが5nm以下で正確に測定できなかった。実施例同様に基板表面の水の接触角、クロロホルムに対する耐溶剤性を評価した。
2 ゲート絶縁層
3 高分子化合物を含有する層
4 ソース電極
5 ドレイン電極
6 有機半導体層
7 封止層
8 基材
Claims (5)
- 有機半導体層を有する半導体素子において、基体上に、一種以上の高分子化合物を含有する層と、該一種以上の高分子化合物を含有する層と接する有機半導体層とを、少なくとも有し、前記高分子化合物のうち少なくとも一種が、1個以上の2級または3級の脂肪族アミノ基を有する高分子化合物であり、前記脂肪族アミノ基を有する高分子化合物のアミノ基が側鎖および/または分岐鎖上に存在し、前記高分子化合物を含有する層が下記一般式で表わされるシロキサン構造のうち、1個以上を含むポリシロキサン化合物を含有することを特徴とする半導体素子。
(式中、R15,R16,R19,R20,R22,R25,R26,R28はそれぞれ独立して水素原子、非置換の炭素原子数1から12のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基のいずれかである。R15とR16,R19とR20,R19とR22,R25とR26がそれぞれ互いに結合した環構造であっても良い。R15とR16のいずれか一方は水素原子以外である。R17,R21,R23,R27,R 29 は炭素原子数1から12の2価の有機基である。R18,R24,R30は水酸基、非置換の炭素原子数1から12のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシル基またはシロキサンユニットのいずれかである。r,s,tは1以上の整数、uは2以上の整数を示す。) - 前記有機半導体層が低分子有機半導体からなることを特徴とする請求項1に記載の半導体素子。
- 前記有機半導体層がアセン系化合物またはポルフィリン化合物からなることを特徴とする請求項1あるいは2に記載の半導体素子。
- 前記一種以上の高分子化合物を含有する層の前記有機半導体層と接している表面と対向する表面が、有機樹脂層と接していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の半導体素子。
- 前記一種以上の高分子化合物を含有する層が結晶化促進層であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の半導体素子。
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