JP5186032B2 - 作業車の走行変速構造 - Google Patents

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Description

本発明は、作業車の走行変速構造に関する。
農用トラクタ等の作業車において、複数段の変速位置を備えた走行用の変速装置を備えた場合、人為的に操作される変速レバーと走行用の変速装置とを連係リンク等により機械的に連係して、変速レバーにより走行用の変速装置を直接的に操作するのではなく、特許文献1及び2に開示されているように、変速レバーの操作位置を電気的に検出することにより、変速レバーの操作に基づいて制御手段が走行用の変速装置を操作するように構成されたものがある。
特許文献1では、複数の油圧クラッチを組み合わせた油圧クラッチ型式の走行用の変速装置(特許文献1の図1の10,11)を備えており、走行用の変速装置を操作する制御弁(特許文献1の図2及び図3の31a,32a,33a,34a,38,39)、制御弁を操作する制御装置(特許文献1の図2参照)、及び押しボタン型式のシフトアップボタン及びシフトダウン(特許文献1の図2の61,62)を備えている。これによりシフトアップボタン及びシフトダウンボタンを押し操作する度に、制御装置により制御弁が操作されて、制御弁により走行用の変速装置が1段ずつ高速側及び低速側に操作される。
特許文献2では、シンクロメッシュ型式の走行用の変速装置(特許文献2の図1の13,14,15,16)を備えており、走行用の変速装置を操作する油圧シリンダ型式の複数のアクチュエータ(特許文献2の図1及び図2の35,36,37,38)、アクチュエータを操作する制御装置(特許文献2の図2の64)、及び変速レバー(特許文献2の図2の63)を備えている。これにより、変速レバーを操作することによって、制御装置によりアクチュエータが操作されて、アクチュエータにより走行用の変速装置が1段ずつ操作される。
特許文献2においては、前述のように走行用の変速装置を1段ずつ操作するモード(特許文献2の段落番号[0051]参照)に加えて、変速レバーの操作前の操作位置に対応する変速位置から変速レバーの操作後の操作位置に対応する変速位置に、途中の変速位置を経由せずに走行用の変速装置を操作するモード(特許文献2の段落番号[0044]参照)を備えている。これにより、走行用の変速装置を1段ずつ操作するモード、及び途中の変速位置を経由せずに走行用の変速装置を操作するモードを、設定スイッチ(特許文献2の図2の65)により選択する。
特開2005−226726号公報 特開2003−343712号公報
特許文献2において、走行用の変速装置を1段ずつ操作するモードでは、走行用の変速装置が現在の変速位置から1段高速側又は1段低速側に操作された際の機体の走行速度の変化は比較的小さいので、走行用の変速装置が1段ずつ繰り返して操作されても、発生する変速ショックは比較的小さなものとなる(その反面、走行用の変速装置が目的の変速位置に達するのに少し時間を要する)。
これに対し特許文献2において、途中の変速位置を経由せずに走行用の変速装置を操作するモードでは、例えば変速レバーが現在の操作位置から大きく離れた操作位置(例えば1速位置から6速位置)に操作された場合に、走行用の変速装置は1速位置から6速位置に途中の変速位置を経由せずに操作されるので、機体の走行速度の変化が大きなものとなり、発生する変速ショックは比較的大きなものとなる(その反面、走行用の変速装置が短い時間で目的の変速位置に達する)。
この場合、特許文献2においては、変速レバーとは別の設定スイッチにより、走行用の変速装置を1段ずつ操作するモード、及び途中の変速位置を経由せずに走行用の変速装置を操作するモードを選択するので、設定スイッチにより前述のモードの選択を行った後、少し時間が経過した後に変速レバーを操作する際、作業者は設定スイッチによりどのモードを選択したのか思い違いをすることが考えられる。
これにより、例えば途中の変速位置を経由せずに走行用の変速装置を操作するモードが選択されているのに、運転者は走行用の変速装置を1段ずつ操作するモードが選択されていると思い違いをしていた場合、運転者は変速レバーを現在の操作位置から大きく離れた操作位置に操作すると、走行用の変速装置を1段ずつ操作するモードが選択されているのに(運転者は発生する変速ショックは比較的小さいものであると思っているのに)、走行用の変速装置の操作に伴って前述のように比較的大きな変速ショックが発生することになり、運転者にとって意外な状態となり不快なものになることが考えられる。
本発明は、作業車の走行変速構造において、運転者にとって不快なものになるような状態が少なくなるように構成することを目的としている。
[I]
(構成)
本発明の第1特徴は作業車の走行変速構造において次のように構成することにある。
エンジンの動力が伝達される複数段に変速自在なギヤ変速式の主変速装置と、前記主変速装置における動力の伝動/遮断を切り換える第1クラッチと、前記主変速装置および前記第1クラッチの伝動下手側に位置し、複数段に変速自在なギヤ変速式の副変速装置と、前記副変速装置の伝動下手側に位置する第2クラッチと、を備え、前記第2クラッチは、前進状態で伝動状態に操作される前進クラッチと後進状態で伝動状態に操作される後進クラッチとから構成されている。
本発明の更なる特徴は、前記主変速装置の変速を行う場合に、前記前進クラッチと前記後進クラッチのうちの伝動状態に操作されている伝動側のクラッチが一時的に半伝動状態又は遮断状態に操作されるように構成している。
走行伝動系を示す概略図である。 前後進レバー、変速レバー及び操作スイッチ、前進及び後進クラッチ、第1及び第2油圧クラッチ、アクチュエータの操作系を示す図である。 第1変速モードにおいて、1速位置から2速位置への操作を示す図である。 第2変速モードにおいて、1速位置から4速位置への操作を示す図である。 第1及び第2変速モードの選択の流れを示す図である。 第1変速モードの流れを示す図である。 第2変速モードの流れを示す図である。 1〜8速位置でのシフト部材、第1及び第2油圧クラッチの状態を示す図である。
[1]
図1は作業車の一例である四輪駆動型の農用トラクタの走行伝動系を示しており、先ず第1主変速装置13(変速装置に相当)、第2主変速装置15(変速装置に相当)、第3主変速装置14(変速装置に相当)、第4主変速装置16(変速装置に相当)について説明する。
図1に示すように、エンジン1の動力が伝動軸2に伝達され、後述する[4]に記載のようにPTO軸3に伝達される。伝動軸2に円筒状の伝動軸4が相対回転自在に外嵌されており、伝動軸2,4と平行に第1主伝動軸7及び第1副伝動軸8が配置されて、第1主及び副伝動軸7,8の間に第1油圧クラッチ9(本発明の第1クラッチに相当)が備えられている。伝動軸2,4と平行に第2主伝動軸10及び第2副伝動軸11が配置されて、第2主及び副伝動軸10,11の間に第2油圧クラッチ12(本発明の第1クラッチに相当)が備えられている。第1及び第2油圧クラッチ9,12は油圧多板式で摩擦式に構成されており、作動油が供給されることにより伝動状態に操作され、作動油が排出されることにより遮断状態に操作されるように構成されている。
図1に示すように、伝動軸2と第1主伝動軸7との間にシンクロメッシュ型式の第1主変速装置13が備えられて、伝動軸2と第2主伝動軸10との間にシンクロメッシュ型式の第2主変速装置15が備えられている。伝動軸2に第1ギヤ17、第2ギヤ18、第3ギヤ19、第4ギヤ20が固定されている。第1主伝動軸7に相対回転自在に外嵌された低速ギヤ21及び高速ギヤ22が第1ギヤ17及び第3ギヤ19に咬合しており、シフト部材23がスプライン構造により第1主伝動軸7に一体回転及びスライド自在に外嵌されて、第1主変速装置13が構成されている。第2主伝動軸10に相対回転自在に外嵌された低速ギヤ24及び高速ギヤ25が第2ギヤ18及び第4ギヤ20に咬合しており、シフト部材26がスプライン構造により第2主伝動軸10に一体回転及びスライド自在に外嵌されて、第2主変速装置15が構成されている。
図1に示すように、伝動軸4と第1副伝動軸8との間にシンクロメッシュ型式の第3主変速装置14が備えられ、伝動軸4と第2副伝動軸11との間にシンクロメッシュ型式の第4主変速装置16が備えられている。伝動軸4に低速ギヤ27及び高速ギヤ28が固定されており、第1副伝動軸8に相対回転自在に外嵌された低速ギヤ29及び高速ギヤ30が低速ギヤ27及び高速ギヤ28に咬合し、シフト部材31がスプライン構造により第1副伝動軸8に一体回転及びスライド自在に外嵌されて、第3主変速装置14が構成されている。第2副伝動軸11に相対回転自在に外嵌された低速ギヤ32及び高速ギヤ33が低速ギヤ27及び高速ギヤ28に咬合し、シフト部材34がスプライン構造により第2副伝動軸11に一体回転及びスライド自在に外嵌されて、第4主変速装置16が構成されている。
以上の構造により、後述する[5]に記載のように、伝動軸2の動力が第1主及び副伝動軸7,8を介して伝動軸4に伝達される状態(第1油圧クラッチ9の伝動状態)、並びに伝動軸2の動力が第2主及び副伝動軸10,11を介して伝動軸4に伝達される状態(第2油圧クラッチ12の伝動状態)が得られる。
図1に示すように、伝動軸2の動力が第1主及び副伝動軸7,8を介して伝動軸4に伝達される状態(第1油圧クラッチ9の伝動状態)において、伝動軸2の動力が第1主変速装置13、第1主伝動軸7、第1油圧クラッチ9、第1副伝動軸8及び第3主変速装置14を介して4段に変速されて伝動軸4に伝達される(後述する1速位置、3速位置、5速位置、7速位置)。
図1に示すように、伝動軸2の動力が第2主及び副伝動軸10,11を介して伝動軸4に伝達される状態(第2油圧クラッチ12の伝動状態)において、伝動軸2の動力が第2主変速装置15、第2主伝動軸10、第2油圧クラッチ12、第2副伝動軸11及び第4主変速装置16を介して4段に変速されて伝動軸4に伝達される(後述する2速位置、4速位置、6速位置、8速位置)。
[2]
次に、副変速装置44について説明する。
図1に示すように、伝動軸2,4と平行に伝動軸5が配置され、伝動軸5に円筒状の伝動軸6が相対回転自在に外嵌されており、伝動軸6に固定された伝動ギヤ43が高速ギヤ28に咬合している。伝動軸5,6の間に、シンクロメッシュ型式の副変速装置44が備えられている。
図1に示すように、伝動軸6に伝動ギヤ45が固定され、伝動軸5に伝動ギヤ46が相対回転自在に外嵌されており、シフト部材47がスプライン構造により伝動軸5に一体回転及びスライド自在に外嵌されている。伝動軸5,6と平行に配置された伝動軸48,49が備えられており、伝動軸48に伝動ギヤ50,51が相対回転自在に外嵌されて、伝動軸48に伝動ギヤ52が固定され、伝動ギヤ45,50が咬合し、伝動ギヤ46,52が咬合している。伝動軸49に伝動ギヤ54,55が固定され、伝動ギヤ51,54が咬合しており、シフトギヤ56がスプライン構造により伝動軸48に一体回転及びスライド自在に外嵌されている。シフト部材47及びシフトギヤ56をスライド操作する副変速レバー(図示せず)が備えられており、運転者が副変速レバーを人為的に操作する。以上のようにして、副変速装置44が構成されている。
これにより、図1に示すように、シフト部材47を伝動軸6に咬合させると、伝動軸5,6が連結された状態となって、伝動軸4の動力が高速ギヤ28及び伝動ギヤ43、伝動軸6を介して伝動軸5に伝達される(副変速装置44の高速位置)。
シフト部材47を伝動ギヤ46に咬合させ、シフトギヤ56を伝動ギヤ55から離間させて伝動ギヤ51に咬合させると、伝動軸4の動力が高速ギヤ28及び伝動ギヤ43,45,50、伝動軸48、伝動ギヤ52,46を介して伝動軸5に伝達される(副変速装置44の低速位置)。
シフト部材47を伝動ギヤ46に咬合させ、シフトギヤ56を伝動ギヤ51から離間させて伝動ギヤ55に咬合させると、伝動軸4の動力が高速ギヤ28及び伝動ギヤ43,45,50,51、伝動ギヤ54,55及び伝動軸49、シフトギヤ56、伝動軸48、伝動ギヤ52,46を介して伝動軸5に伝達される(副変速装置44の超低速位置)。
[3]
次に、前後進切換装置67、前後進切換装置67(前進及び後進クラッチ75,76(本発明の第2クラッチに相当))から前輪77及び後輪78までの伝動系について説明する。
図1に示すように、伝動軸5と同芯状に伝動軸66が配置されており、伝動軸5,66の間に油圧クラッチ型式の前後進切換装置67が備えられている。
図1に示すように、円筒状の伝動軸68が伝動軸2に相対回転自在に外嵌されて、伝動軸68に伝動ギヤ69,70が固定されており、伝動軸5に固定された伝動ギヤ71が伝動ギヤ69に咬合している。伝動軸66に伝動軸72が連結され、伝動軸72が伝動軸5と同芯状に配置されており、伝動軸72に相対回転自在に外嵌された伝動ギヤ73が中間ギヤ74を介して伝動ギヤ70に咬合している。伝動ギヤ71と伝動軸72との間に、油圧多板式で摩擦式の油圧クラッチである前進クラッチ75が備えられ、伝動ギヤ73と伝動軸72との間に、油圧多板式で摩擦式の油圧クラッチである後進クラッチ76が備えられており、前進及び後進クラッチ75,76は作動油が供給されることにより伝動状態に操作され、作動油が排出されることにより遮断状態に操作されるように構成されている。以上のようにして、前後進切換装置67が構成されている。
これにより、図1に示すように、前進クラッチ75を伝動状態に操作し、後進クラッチ76を遮断状態に操作すると、伝動軸5,72が連結された状態となって、伝動軸5の動力が前進クラッチ75を介して前進状態で伝動軸72,66に伝達される。後進クラッチ76を伝動状態に操作し、前進クラッチ75を遮断状態に操作すると、伝動軸5の動力が伝動ギヤ71,69、伝動軸68、伝動ギヤ70、中間ギヤ74、伝動ギヤ73及び後進クラッチ76を介して後進状態で伝動軸72,66に伝達される。伝動軸66に対して後輪デフ機構79及び遊星減速機構80が備えられており、伝動軸66の動力が後輪デフ機構79及び遊星減速機構80を介して、右及び左の後輪78に伝達される。
図1に示すように、伝動軸66と平行に伝動軸81が配置され、伝動軸66に固定された伝動ギヤ82と伝動軸81に固定された伝動ギヤ83とが咬合しており、伝動軸81と前輪伝動軸84との間に、油圧クラッチ型式の前輪変速機構85が備えられ、前輪伝動軸84に対して前輪デフ機構86及び遊星減速機構87が備えられている。これにより、伝動軸66の動力が伝動ギヤ82,83、伝動軸81、前輪変速機構85、前輪デフ機構86及び遊星減速機構87を介して、右及び左の前輪77に伝達される。
図1に示すように、前輪変速機構85は前輪77及び後輪78が同じ速度で駆動される標準状態、前輪77が後輪78よりも高速で駆動される増速状態に操作自在に構成されている。前輪77が直進位置、直進位置から右及び左の設定角度の範囲内に操向操作されている状態では、前輪変速機構85が標準状態に操作されており、前輪77が右又は左の設定角度を越えて右又は左に操向操作されると、前輪変速機構85が増速状態に操作されて小回り旋回が円滑に行われる。
[4]
次に、PTO軸3への伝動系について説明する。
図1に示すように、伝動軸2に伝動ギヤ88が固定されて、伝動軸2の動力が伝動ギヤ88及び中間ギヤ89を介して油圧ポンプ90に伝達されており、エンジン1が作動している状態では、油圧ポンプ90に常に動力が伝達されて、油圧ポンプ90が駆動されている。
図1に示すように、伝動軸2と同芯状に伝動軸91が配置されており、伝動ギヤ88と伝動軸91との間にPTOクラッチ92及びPTO変速装置93が備えられている。PTOクラッチ92は油圧多板式で摩擦式に構成されており、作動油が供給されることにより伝動状態に操作され、作動油が排出されることにより遮断状態に操作されるように構成されている。
図1に示すように、PTOクラッチ92に伝動ギヤ94が固定され、円筒状の伝動軸95が伝動軸66に相対回転自在に外嵌されて、伝動軸95に伝動ギヤ96,97,98が固定されており、伝動ギヤ94,98が咬合している。伝動軸91に伝動ギヤ99,100が相対回転自在に外嵌されて、伝動ギヤ96,99が咬合し、伝動ギヤ97,100が咬合しており、シフト部材101,102がスプライン構造により伝動軸91に一体回転及びスライド自在に外嵌されている。伝動軸66に伝動ギヤ103が固定され、伝動軸91に伝動ギヤ104が相対回転自在に外嵌されており、伝動ギヤ103,104が咬合している。以上のようにして、PTO変速装置93が構成されている。
これにより、図1に示すように、シフト部材101を伝動ギヤ99に咬合させると、PTOクラッチ92の動力が伝動ギヤ94,98、伝動軸95、伝動ギヤ96,99を介して、低速状態で伝動軸91及びPTO軸3に伝達される。シフト部材102を伝動ギヤ100に咬合させると、PTOクラッチ92の動力が伝動ギヤ94,98、伝動軸95、伝動ギヤ97,100を介して、中速状態で伝動軸91及びPTO軸3に伝達される。シフト部材102を伝動ギヤ94に咬合させると、PTOクラッチ92及び伝動軸91が連結された状態となって、PTOクラッチ92の動力が高速状態で伝動軸91及びPTO軸3に伝達される。シフト部材101を伝動ギヤ104に咬合させると、伝動軸66の動力が伝動ギヤ103,104を介して、伝動軸91及びPTO軸3に伝達される。
[5]
次に、第1主変速装置13及び第3主変速装置14、第2主変速装置15及び第4主変速装置16の操作構造について説明する。
図1及び図2に示すように、第1主変速装置13において、シフト部材23をスライド操作する複動型で油圧シリンダ型式のアクチュエータ35、アクチュエータ35に作動油を給排操作する制御弁39が備えられ、第3主変速装置14において、シフト部材31をスライド操作する複動型で油圧シリンダ型式のアクチュエータ36、アクチュエータ36に作動油を給排操作する制御弁40が備えられている。アクチュエータ35はシフト部材23が低速ギヤ21に咬合する低速位置L、シフト部材23が高速ギヤ22に咬合する高速位置H及び中立位置Nに作動自在に構成されており、アクチュエータ36はシフト部材31が低速ギヤ29に咬合する低速位置L、及びシフト部材31が高速ギヤ30に咬合する高速位置Hに作動自在に構成されている。
図1及び図2に示すように、第2主変速装置15において、シフト部材26をスライド操作する複動型で油圧シリンダ型式のアクチュエータ37、アクチュエータ37に作動油を給排操作する制御弁41が備えられ、第4主変速装置16において、シフト部材34をスライド操作する複動型で油圧シリンダ型式のアクチュエータ38、アクチュエータ38に作動油を給排操作する制御弁42が備えられている。アクチュエータ37はシフト部材26が低速ギヤ24に咬合する低速位置L、シフト部材26が高速ギヤ25に咬合する高速位置H及び中立位置Nに作動自在に構成されており、アクチュエータ38はシフト部材34が低速ギヤ32に咬合する低速位置L、及びシフト部材34が高速ギヤ33に咬合する高速位置Hに作動自在に構成されている。
図2に示すように、前進クラッチ75に作動油を給排操作する電磁比例減圧弁型式の制御弁59、後進クラッチ76に作動油を給排操作する電磁比例減圧弁型式の制御弁60、第1油圧クラッチ9に作動油を給排操作する電磁比例減圧弁型式の制御弁61、及び第2油圧クラッチ12に作動油を給排操作する電磁比例減圧弁型式の制御弁62が備えられている。
以上の構造により図1及び図8に示すように、伝動軸2の動力が第1主及び副伝動軸7,8を介して伝動軸4に伝達される状態(第1油圧クラッチ9の伝動状態)において、シフト部材31の低速位置Lでシフト部材23の低速位置Lが1速位置、シフト部材31の低速位置Lでシフト部材23の高速位置Hが3速位置、シフト部材31の高速位置Hでシフト部材23の低速位置Lが5速位置、シフト部材31の高速位置Hでシフト部材23の高速位置Hが7速位置となる。前述の1速及び3速位置において、第2油圧クラッチ12が遮断状態に操作され、シフト部材26が中立位置Nでシフト部材34が低速位置Lに位置している。5速及び7速位置において、第2油圧クラッチ12が遮断状態に操作され、シフト部材26が中立位置Nでシフト部材34が高速位置Hに位置している。
図1及び図8に示すように、伝動軸2の動力が第2主及び副伝動軸10,11を介して伝動軸4に伝達される状態(第2油圧クラッチ12の伝動状態)において、シフト部材34の低速位置Lでシフト部材26の低速位置Lが2速位置、シフト部材34の低速位置Lでシフト部材26の高速位置Hが4速位置、シフト部材34の高速位置Hでシフト部材26の低速位置Lが6速位置、シフト部材34の高速位置Hでシフト部材26の高速位置Hが8速位置となる。前述の2速及び4速位置において、第1油圧クラッチ9が遮断状態に操作され、シフト部材23が中立位置Nでシフト部材31が低速位置Lに位置している。6速及び8速位置において、第1油圧クラッチ9が遮断状態に操作され、シフト部材23が中立位置Nでシフト部材31が高速位置Hに位置している。
図2に示すように、1〜8速位置に操作自在な変速レバー63及び前後進レバー57が備えられ、突出側に付勢された操作スイッチ65(操作部に相当)が変速レバー63の握り部に備えられており、変速レバー63及び前後進レバー57、操作スイッチ65の操作位置が、制御装置64(制御手段に相当)に入力されている。7セグメントの表示部53が備えられており、変速レバー63の操作位置又は第1から第4主変速装置13,14,15,16の変速位置(1速位置〜8速位置)(図8参照)が、表示部53に表示される。
図2に示すように、制御装置64は後述する[6][7][8]に記載のように、変速レバー63及び前後進レバー57の操作位置、操作スイッチ65の操作位置(第1及び第2変速モード)に基づいて、制御弁39〜42,59〜62を操作して、アクチュエータ35〜38を作動させ、前進及び後進クラッチ75,76、第1及び第2油圧クラッチ9,12を伝動及び遮断状態に操作する。前後進レバー57を前進位置Fに操作すると、前進クラッチ75が伝動状態に操作されて後進クラッチ76が遮断状態に操作され、前後進レバー57を後進位置Rに操作すると、後進クラッチ76が伝動状態に操作されて前進クラッチ75が遮断状態に操作される。
前進及び後進クラッチ75,76に対して、人為的に踏み操作自在なクラッチペダル(図示せず)が備えられて、クラッチペダルの操作位置が制御装置64に入力されている。これにより、前後進レバー57が前進位置Fに操作されている状態(前進クラッチ75が伝動状態に操作されて後進クラッチ76が遮断状態に操作された状態)において、クラッチペダルを踏み操作すると前進クラッチ75が遮断状態に操作され、クラッチペダルを戻し操作すると前進クラッチ75が伝動状態に操作される。前後進レバー57が後進位置Rに操作されている状態(後進クラッチ76が伝動状態に操作されて前進クラッチ75が遮断状態に操作された状態)において、クラッチペダルを踏み操作すると後進クラッチ76が遮断状態に操作され、クラッチペダルを戻し操作すると後進クラッチ76が伝動状態に操作される。
[6]
この農用トラクタでは第1変速モード及び第2変速モードが制御装置64に備えられており、運転者が操作スイッチ65により第1変速モード及び第2変速モードを選択する。操作スイッチ65を押し操作せずに変速レバー63を操作すると、第1変速モードが選択され、操作スイッチ65を押し操作して変速レバー63を操作すると、第2変速モードが選択される。
次に、第1変速モードの前半について、図3,5,6に基づいて説明する。
変速レバー63及び操作スイッチ65を操作する前の状態において、現在の第1から第4主変速装置13,14,15,16の変速位置(1速位置〜8速位置)が、表示部53に表示されている(ステップS1)。この状態において、操作スイッチ65を押し操作せずに(ステップS2)、変速レバー63を操作すると(ステップS3)、第1変速モードが設定される。
後述するように第1変速モードにおいては、変速レバー63をある操作位置から別の操作位置に操作した場合、変速レバー63の操作に追従するように、変速レバー63の操作前の操作位置に対応する変速位置(1速位置〜8速位置)から、第1から第4主変速装置13,14,15,16が1段ずつ操作されて、変速レバー63の操作後の操作位置(変速レバー63が停止した操作位置)に対応する変速位置(1速位置〜8速位置)に達するように操作される。
例えば変速レバー63を1速位置から5速位置に操作すると、第1から第4主変速装置13,14,15,16において、1速位置から2速位置への操作が行われ、2速位置から3速位置への操作が行われ、3速位置から4速位置への操作が行われ、4速位置から5速位置への操作が行われる。例えば変速レバー63を6速位置から3速位置に操作すると、第1から第4主変速装置13,14,15,16において、6速位置から5速位置への操作が行われ、5速位置から4速位置への操作が行われ、4速位置から3速位置への操作が行われる。
例えば変速レバー63を1速位置に操作している状態(シフト部材23が低速位置L、シフト部材26が中立位置N、シフト部材31,34が低速位置L、前進クラッチ75(後進クラッチ76)及び第1油圧クラッチ9が作動圧P1で伝動状態、第2油圧クラッチ12が作動圧P0で遮断状態に操作された状態)において、例えば変速レバー63を高速側に操作し始めて(ステップS3),5速位置で操作を止めたとする(変速レバー63が5速位置で停止した状態)(ステップS19)、変速レバー63が停止した5速位置が目標変速位置として設定される(ステップS20)。この場合、後述するように変速レバー63を1速位置から操作し始めると、変速レバー63の操作に追従するように、第1から第4主変速装置13,14,15,16が操作され始める。
前述のように、変速レバー63を1速位置に操作している状態から変速レバー63を操作し始めると(ステップS3)(時点T11)、シフト部材26が中立位置Nから低速位置Lに操作される(ステップS4,S5)(時点T11から時点T12)。これにより、シフト部材23,31が1速位置の状態で、シフト部材26,34が2速位置の状態となる。この場合、シフト部材34は高速位置Hに操作されずに低速位置Lに残される(ステップS6を通過)(図8参照)。
シフト部材26が低速位置L(2速位置の状態)に操作されると(ステップS5)(時点T12)、前進クラッチ75(後進クラッチ76)が作動圧P2(作動圧P0,P1の間の中間)に速やかに減圧されて、半伝動状態に操作される(ステップS7)(時点T12)(実線A3参照)。これと略同時に、第2油圧クラッチ12が作動圧P0から比較的速やかに昇圧されて伝動状態に操作されながら(時点T12から時点T13)(点線A2参照)、第1油圧クラッチ9が作動圧P1から比較的速やかに減圧されて遮断状態に操作される(ステップS8)(時点T12から時点T13)(一点鎖線A1参照)。
これにより、図1に示すように、シフト部材23,31が1速位置の状態での動力が伝動軸4に伝達されるのと同時に、シフト部材26,34が2速位置の状態での動力が伝動軸4に伝達されて合流する二重伝動状態が発生するのであり、二重伝動状態においてトルクの変動が生じても、半伝動状態の前進クラッチ75(後進クラッチ76)がある程度滑ることによりトルクの変動が吸収されて、トルクの変動の少ない動力が前輪77及び後輪78に伝達される。
第2油圧クラッチ12が作動圧P1で伝動状態に操作され、第1油圧クラッチ9が作動圧P0で遮断状態に操作されると(時点T13)、シフト部材23が中立位置Nに操作される(ステップS9)(時点T13から時点T14)。この場合、シフト部材31は高速位置Hに操作されずに低速位置Lに残される(ステップS10を通過)(図8参照)。シフト部材23が中立位置Nに操作されると(時点T14)、前進クラッチ75(後進クラッチ76)が作動圧P2から漸次的に昇圧されて作動圧P1に達し伝動状態に操作される(ステップS11)(時点T14から時点T15)。
以上のようにして、1速位置から2速位置への操作が終了するのであり、操作後の第1から第4主変速装置13,14,15,16の変速位置(2速位置)が表示部53に表示される(ステップS18)。
[7]
次に、第1変速モードの後半について、図6に基づいて説明する。
前項[6]に記載のような1速位置から2速位置への操作が終了すると、ステップS22,S4からステップS12に移行し、シフト部材26,34が2速位置の状態で、シフト部材23,31が3速位置の状態に操作される(ステップS12)。この場合、シフト部材31は高速位置Hに操作されずに低速位置Lに残される(ステップS13を通過)(図8参照)。前進クラッチ75(後進クラッチ76)が作動圧P2(作動圧P0,P1の間の中間)に速やかに減圧されて、半伝動状態に操作され(ステップS14)、これと略同時に第1油圧クラッチ9が作動圧P0から比較的速やかに昇圧されて伝動状態に操作されながら、第2油圧クラッチ12が作動圧P1から比較的速やかに減圧されて遮断状態に操作される(ステップS15)。
これにより、図1に示すように、シフト部材26,34が2速位置の状態での動力が伝動軸4に伝達されるのと同時に、シフト部材23,31が3速位置の状態での動力が伝動軸4に伝達されて合流する二重伝動状態が発生するのであり、二重伝動状態においてトルクの変動が生じても、半伝動状態の前進クラッチ75(後進クラッチ76)がある程度滑ることによりトルクの変動が吸収されて、トルクの変動の少ない動力が前輪77及び後輪78に伝達される。
第1油圧クラッチ9が作動圧P1で伝動状態に操作され、第2油圧クラッチ12が作動圧P0で遮断状態に操作されると、シフト部材26が中立位置Nに操作される(ステップS16)。この場合、シフト部材34は高速位置Hに操作されずに低速位置Lに残される(ステップS17を通過)(図8参照)。シフト部材26が中立位置Nに操作されると、前進クラッチ75(後進クラッチ76)が作動圧P2から漸次的に昇圧されて作動圧P1に達し伝動状態に操作される(ステップS11)。
以上のようにして、2速位置から3速位置への操作が終了するのであり、操作後の第1から第4主変速装置13,14,15,16の変速位置(3速位置)が表示部53に表示される(ステップS18)。
前述のように2速位置から3速位置への操作が終了すると、次にシフト部材23,31が3速位置の状態及びシフト部材26,34が4速位置の状態での3速位置から4速位置への操作が、前項[6]及びステップS4〜S11に基づいて行わる(この場合に、シフト部材34,31は高速位置Hに操作されずに低速位置Lに残される(ステップS6,S10を通過)(図8参照)。
次にシフト部材26,34が4速位置の状態及びシフト部材23,31が5速位置の状態での4速位置から5速位置への操作が、本項[7]及びステップS4,S12〜S17,S11に基づいて行われる(この場合、ステップS13において、シフト部材31が低速位置Lから高速位置Hに操作されるのであり、ステップS17において、シフト部材34が低速位置Lから高速位置Hに操作される)(図8参照)。
以上のようにして、1段ずつの操作及び操作後の第1から第4主変速装置13,14,15,16の変速位置の表示が繰り返されて、変速レバー63が停止した目標変速位置(5速位置)に達すると(ステップS22)、操作が終了する。
[8]
次に、第2変速モードについて、図4,5,7に基づいて説明する。
変速レバー63及び操作スイッチ65を操作する前の状態において、現在の第1から第4主変速装置13,14,15,16の変速位置(1速位置〜8速位置)が、表示部53に表示されている(ステップS1)。この状態において、操作スイッチ65を押し操作すると(ステップS2)、第2変速モードが設定される。
後述するように第2変速モードにおいては、変速レバー63をある操作位置から別の操作位置に操作した場合、変速レバー63の操作前の操作位置に対応する変速位置(1速位置〜8速位置)から、変速レバー63の操作後の操作位置(変速レバー63が停止した操作位置)に対応する変速位置(1速位置〜8速位置)に、途中の変速位置を経由せずに、第1から第4主変速装置13,14,15,16が一気に操作される(例えば変速レバー63を1速位置に操作した状態から、操作スイッチ65を押し操作して変速レバー63を4速位置に操作すると、第1から第4主変速装置13,14,15,16が、2速及び3速位置を経由せずに1速位置から4速位置に一気に操作される)。
例えば変速レバー63を1速位置に操作している状態(シフト部材23が低速位置L、シフト部材26が中立位置N、シフト部材31,34が低速位置L、前進クラッチ75(後進クラッチ76)及び第1油圧クラッチ9が作動圧P1で伝動状態、第2油圧クラッチ12が作動圧P0で遮断状態に操作された状態)において、操作スイッチ65を押し操作して(操作スイッチ65を押し操作してから戻し操作して)(ステップS2)、第2変速モードが設定されたとする。
これにより、前進クラッチ75(後進クラッチ76)が作動圧P0に速やかに減圧されて、遮断状態に操作され(ステップS31)(時点T21)(実線A3参照)、変速レバー63を1速位置から操作していくのに伴って、変速レバー63の現在の操作位置が表示部53に表示されるのであり(ステップS32,S33)、変速レバー63を止めた操作位置(変速レバー63が停止した状態)が目標変速位置として設定される(ステップS34)。表示部53には操作レバー63が停止した操作位置が表示されているので、表示部53を目視することにより、目標変速位置を確認することができる。
前述のように目標変速位置が設定されると(ステップS34)、第1及第3主変速装置13,14(シフト部材23,31)、第2及第4主変速装置15,16(シフト部材26,34)が目標変速位置に一気に操作されて(ステップS35)(図8参照)、第1及び第2油圧クラッチ9,12が目標変速位置に対応するように(図8参照)、伝動及び遮断状態に操作される(ステップS36)。
例えば変速レバー63が1速位置から4速位置に操作されて、4速位置が目標変速位置として設定されると(ステップS34)、シフト部材23が低速位置Lから中立位置Nに操作され、シフト部材26が中立位置Nから高速位置Hに操作される(時点T22から時点T23)(シフト部材31,34は低速位置Lに保持されている)。これと同時に、第1油圧クラッチ9が作動圧P0に速やかに減圧されて遮断状態に操作され(一点鎖線A1参照)(時点T22)、第2油圧クラッチ12が作動圧P1に速やかに昇圧されて伝動状態に操作される(点線A2参照)(時点T22)。
次に前進クラッチ75(後進クラッチ76)が作動圧P0から漸次的に昇圧されて作動圧P1に達し(実線A3参照)、前進クラッチ75(後進クラッチ76)が伝動状態に操作される(ステップS37)(時点T24)(実線A3参照)。以上のようにして、操作を終了する。
例えば変速レバー63を2速位置から1速位置に操作する場合、図8に示すようにシフト部材23,26(シフト部材31,34は低速位置Lに保持されている)が操作されるのに加えて、図4において第1及び第2油圧クラッチ9,12の状態が逆転し、第1油圧クラッチ9が遮断状態から伝動状態に操作され、第2油圧クラッチ12が伝動状態から遮断状態に操作されるのであり、図4の実線A3に示すように前進クラッチ75(後進クラッチ76)の減圧及び昇圧が行われる。
例えば変速レバー63を1速位置から3速位置に操作する場合、図8に示すようにシフト部材23が操作されるが、シフト部材26は中立位置Nのままで(シフト部材31,34は低速位置Lに保持されている)、第1油圧クラッチ9が伝動状態に保持され、第2油圧クラッチ12が遮断状態に保持されて、図4の実線A3に示すように前進クラッチ75(後進クラッチ76)の減圧及び昇圧が行われる。
例えば変速レバー63を2速位置から4速位置に操作する場合、図8に示すようにシフト部材26が操作されるが、シフト部材23は中立位置Nのままで(シフト部材31,34は低速位置Lに保持されている)、第1油圧クラッチ9が遮断状態に保持され、第2油圧クラッチ12が伝動状態に保持されて、図4の実線A3に示すように前進クラッチ75(後進クラッチ76)の減圧及び昇圧が行われる。
前項[6][7]に記載の第1変速モードにおいて、変速レバー63をある操作位置から別の操作位置に操作し、変速レバー63の操作に追従するように(変速レバー63が停止した目標変速位置を目指すように)、第1から第4主変速装置13,14,15,16が1段ずつ操作されていたとする(図6のステップS4〜S22)。この状態において操作スイッチ65を押し操作すると(ステップS21)、図7のステップS34に移行して、第1及第3主変速装置13,14(シフト部材23,31)、第2及第4主変速装置15,16(シフト部材26,34)が目標変速位置に一気に操作される(ステップS35〜S37)
[発明の実施の第1別形態]
前述の[発明を実施するための最良の形態]の第2変速モードにおいて、図7のステップS31を、図7のステップS34とステップS35との間に設けるように構成してもよい。
このように構成すると、操作スイッチ65を押し操作して(操作スイッチ65を押し操作してから戻し操作して)、第2変速モードが設定されても、直ぐには前進クラッチ75(後進クラッチ76)が遮断状態に操作されず、この後に変速レバー63を操作し、変速レバー63を止めて、目標変速位置が設定されると、前進クラッチ75(後進クラッチ76)が作動圧P0に速やかに減圧されて、遮断状態に操作され、ステップS35〜S37に移行する。これにより、前進クラッチ75(後進クラッチ76)が遮断状態に操作されている時間(前輪77及び後輪78に動力が伝達されない時間)を、[発明を実施するための最良の形態]よりも短いものにすることができる。
[発明の実施の第2別形態]
前述の[発明を実施するための最良の形態][発明の実施の第1別形態]において、図1に示す第1主変速装置13を第1副伝動軸8と伝動軸4との間に構成し、第3主変速装置14を第1主伝動軸7と伝動軸2との間に構成してもよい。図1に示す第2主変速装置15を第2副伝動軸11と伝動軸4との間に構成し、第4主変速装置16を第2主伝動軸10と伝動軸2との間に構成してもよい。
本発明は、特許文献1のように油圧クラッチ型式の走行用の変速装置を備えた作業車に適用することもでき、前輪77及び後輪78に代えて右及び左のクローラ走行装置(図示せず)を備えた作業車にも適用できる。
9 第1油圧クラッチ(第1クラッチ)
12 第2油圧クラッチ(第1クラッチ)
13,14,15,16 変速装置
44 副変速装置
75 前進クラッチ(第2クラッチ)
76 後進クラッチ(第2クラッチ)

Claims (2)

  1. エンジンの動力が伝達される複数段に変速自在なギヤ変速式の主変速装置と、
    前記主変速装置における動力の伝動/遮断を切り換える第1クラッチと、
    前記主変速装置および前記第1クラッチの伝動下手側に位置し、複数段に変速自在なギヤ変速式の副変速装置と、
    前記副変速装置の伝動下手側に位置する第2クラッチと、を備え
    前記第2クラッチは、前進状態で伝動状態に操作される前進クラッチと後進状態で伝動状態に操作される後進クラッチとから構成されている作業車の走行変速構造。
  2. 前記主変速装置の変速を行う場合に、前記前進クラッチと前記後進クラッチのうちの伝動状態に操作されている伝動側のクラッチが一時的に半伝動状態又は遮断状態に操作されるように構成している請求項1に記載の作業車の走行変速構造。
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