JP5185055B2 - 食害防止方法およびそれに用いる食害保護部材 - Google Patents

食害防止方法およびそれに用いる食害保護部材 Download PDF

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本発明は、傾斜面を緑化する際に用いられ、鹿等の食害動物による食害を防止する食害防止方法およびそれに用いる食害保護部材に関する。
近年、鹿等の大型草食動物による食害が、特に緑化工の妨げとなり問題となっている。すなわち、緑化工を施工してもこの施工に用いる緑化用植物が発芽初期段階で食害にあい、その結果、緑化による侵食防止が不十分な状態で法面等が放置されてしまうことが多い。
そこで、上記食害を防止するために、網、柵などで緑化対象地を囲ったり、草食動物が忌避する植物や忌避剤を緑化対象地の内部や周囲に配置することが従来より行われてきた。
特開2004−222632号公報 特開2003−34933号公報
しかし、従来のいずれの方法も、食害防止の確実性が不十分であったり、工費や管理費が高くなったりすることもあって、これらに代わる新たな方法の開発が望まれている。
ところで、これらの食害を引き起こす食害動物は鯨偶蹄目の系統に属し、その四肢には蹄を持っている。このような食害動物は猿や鳥などと比較した場合には行動範囲に制限があり、傾斜面での行動もそれ程得意とはしていないという点に着目した本発明者らは、より有効に食害を防止することができる新たな方法の開発に成功した。
本発明は上述の事柄に留意してなされたもので、その目的は、施工性に優れ、鹿等の食害動物による食害を確実に防止することができる食害防止方法およびそれに用いる食害保護部材を提供することである。なお、ここでいう食害動物とは、鯨偶蹄目の系統に属し、斜面の植生に食害を与える動物(鹿、カモシカ、猪など)を指す。
上記目的を達成するために、本発明の食害防止方法は、食害動物から傾斜面の植生を保護するための食害防止方法であって、少なくとも食害動物が植生保護領域へ侵入する際に通過する傾斜箇所へ、食害動物の少なくとも一種の足裏に対して表面の静止摩擦係数が0.7以下である食害保護部材を、縦方向へは連続して、横方向へは10cm以下の隙間を設けて複数並列配置することを特徴としている(請求項1)。
本発明における植生保護領域とは、傾斜面における植物を植生しようとする領域であって、食害保護部材で保護される領域のことである。
本発明において、食害保護部材を、縦方向へは「連続して、」とは、食害保護部材間に若干の隙間がある場合も含む。
本発明においては、食害保護部材の縦方向(傾斜面に沿う上下の方向;図1において両矢印Yで示す)への連続配置としては、図1のように食害保護部材の端面同士を密着(当接)させる密着(当接)構成を採用しても良いし、図2のように一部を重ね合わせる重ね合わせ構成を採用しても良い。また、食害保護部材の端面同士間に若干の隙間を設けてもよい。いずれの場合も支えとなる食害動物の足が掛かる所はなく、食害保護部材で滑ってふんばれないことになる。図2のように食害保護部材同士を重ね合わせる場合には、法肩側(上側)の食害保護部材を隣の法尻側(下側)の食害保護部材の上に重ね合わせるようにすることが、重ね合わせ部に食害動物の足が掛からなくなるので好適である。
また、食害保護部材を横方向(前記Y方向に直角な両矢印Xで示す方向)に10cm以下の隙間S(S≦10cm)を設けて敷設することで、その隙間から植物を生育させることができ好適である。尚、10cmよりも多く隙間を設けると、食害動物がその隙間に足を入れて傾斜面上を通過できてしまうため不適である。また、望ましくは隙間Sを5cm以下(S≦5cm)とすることで、食害動物が足を隙間Sに入れようとした場合に入りきらず、より不安定な状態を作り出すことができる。
また、本発明は傾斜面において効果を発揮する食害防止方法であり、前記傾斜箇所の勾配(角度)αは30度以上、より確実性を持たせるためには39度以上であることが好ましい。
また、本発明は別の観点から、請求項1に記載の食害防止方法に用いる食害保護部材であって、食害動物の少なくとも一種の足裏に対して表面の静止摩擦係数が0.7以下であることを特徴とする食害保護部材を提供する(請求項2)。
本発明における食害保護部材の形状は、板状、タイル状、円柱状、角柱状、かまぼこ状など適宜選択可能であるが、その中でも、断面形状が半円状・円弧状・三角形状のいずれかとすること(請求項3)で、食害動物の足裏に対する接地面積を少なくさせて食害保護部材の上に食害動物が載ると、より不安定な状態を作り出すことができるため好適である。
さらに、本発明においては、食害保護部材の材質は特に限定するものではなく、食害動物の荷重によって破壊されない程度の強度があればよい。具体的には樹脂や金属、植物由来材料などを適宜選択することができる。植物由来材料としては、例えば自然の竹、樹皮を除去した木材、植物性プラスチックなどを挙げることができる。
尚、環境面や景観面から、自然の竹のような植物由来材料を用いることが好適であり、その際に被覆材(例えはフッ素樹脂やシリカ、カーボン、チタンなど)でコーティングしたり、薬剤(例えばニトリル系等の有機化学物質やヒノキチオール等の天然抗菌剤)などを予め塗布して、その強度や耐腐食性を向上させたり、摩擦抵抗の低減(スリップ性の向上)を図ることも可能である。
また、本発明では、食害保護部材は、横方向10cm以下の空間を開けて複数個が並列状態で連結されてあることが好ましい(請求項4)。
すなわち、本発明では、食害保護部材(たとえば自然の竹)を一つずつ設置固定していっても良いが、複数の食害保護部材(たとえば自然の竹)を適宜手段(ワイヤー、荒縄、ボルトなど)で前記隙間Sを開けた状態で並列に連結させてユニットとした食害保護部材シート(たとえば竹シート)を用いてもよい。そして、種々の大きさのものを製作しておき、現場に応じて適宜選択すれば良い。
また、食害保護部材シートを構成する1本の食害保護部材として、短い食害保護部材(3〜20cm)を縦方向にフレキシブルに連結したものを用いることもでき、この場合は、傾斜面に凹凸があった場合でもそれに沿って柔軟に設置することが可能となる。
そして、本発明では、緑化工を施した場所(緑化工施工地)全面を覆うように食害保護部材を設置することで、確実な食害保護効果を発揮することができる。
また、本発明では、図3に示すように、緑化工施工地の外縁部(つまり、食害動物が緑化工施工地に侵入する際に必ず通過しなければならない箇所)のみに食害保護部材を設置することも可能である。この場合は食害動物が飛び越えられぬように例えば縦幅(Y方向に沿う幅)Y、横幅(X方向に沿う幅)X,Xがそれぞれ2m以上の食害保護部材ゾーンを設けることが好適である。食害動物としての例えば鹿のジャンプ力(地面に対する垂直方向のジャンプ力)は約1.8m程度であり、図4にも示すように、緑化工施工地2の外縁部2aが法尻部6を含むような場合、法尻部6をこれ以上の高さを持つ食害保護部材(たとえば竹シート)で覆えばよい。
本願の請求項1に係る発明によれば、食害保護部材の上に食害動物が載ると、その摩擦抵抗の低さからバランスを崩しかけるために侵入することができず、食害保護部材で保護された区域は食害を逃れることができる。また、これによって食害動物は学習によりこの食害保護区域を危険な場所として認識するため、忌避効果も発揮することとなる。
食害保護部材を横方向に10cm以下の隙間を開けて敷設するため、その隙間から植物を生育させることができる。そして、食害動物は食害保護部材の上に載ることはできないが、外部から首を伸ばして食害保護部材上の植物を食べることができるため、食害動物との共存が可能となる。
また、食害保護部材にて斜面を覆うため、雨水などによる斜面浸食を防止することにもなる。
図1は、食害保護部材として植物由来材料を使用し、緑化工を施す予定の場所(緑化対象地)全面を覆うように複数の食害保護部材を設置するようにした本発明の第1の実施の形態を示す。なお、図1は、食害保護部材設置直後の状態を示している。
図1において、1は、法面N上の植生保護領域としての緑化対象地2を覆う平面的な竹シート(食害保護部材シートの一例)である。この実施の形態では、緑化対象地2全面を覆うため略同一形状の複数の竹シート1,1,1が設置される。
3は、食害保護部材として使用した断面が例えば円弧状の自然の竹である。尚、場合によっては、断面が例えば円弧状に成形されたプラスチック製の義竹の使用も可能である。
竹シート1とは、複数本の竹3を適宜手段(ワイヤー、荒縄、ボルトなど)で隙間Sを開けた状態でX方向(横方向)へ並列に連結させてユニットとしたものであり、その形状、大きさ、材質、構造は種々のものを製作しておき、現場に応じて、すなわち、敷設する広さ(緑化対象地2の広さ)に応じてユニットの枚数を決めるものである。
この実施の形態では、竹シート1として、10cm以下の隙間(空間)Sを開けた状態で略同じ長さL、略同じ幅M(<L)の複数本の竹3を一本ずつワイヤーTによって並列に連結されているものを用いている。
そして、法面Nの地面E(図2)に対する勾配(角度)αは30度以上、より好ましくは39度以上が好適である。
前記緑化対象地2は、この実施の形態では、Y方向(縦方向)における法面N上端側の法肩5からY方向における法面2下端側の法尻6に至る縦長の平面視長方形形状をなしている。
この実施の形態では、食害動物が足を隙間Sに入れようとした場合に入りきらず、きわめて不安定な状態を作り出すため隙間Sを5cm以下に設定している。また、竹シート1は平面視長方形で、長辺の長さL’が1mである。また、1本の竹3の長さLは80cmであり、幅Mが6cmである。尚、竹シート1の平面視形状は、長方形に限らず、たとえば正方形など種々の大きさ、形状のものを採用することができる。
そして、緑化対象地2全面を覆うため複数の竹シート1,1,1のY方向への連続配置は、上側の竹シート1の各竹3の円弧状下端面mを隣の下側の竹シート1の各竹3の円弧状上端面nに密着(当接)させてある。尚、円弧状下端面mと円弧状上端面nとの間に食害動物が足が掛からない程度の若干の隙間は設けても良い。また、竹シート1は、各竹3の長手方向両端部a,bにアンカー4が打設されることにより緑化対象地2に固定される。
そして、各竹シート1において、断面が円弧状の竹3の表面に食害動物が載るとスリップする効果があるが、スリップ効果を向上させるため竹シート1を緑化対象地2へ配置する前に摩擦抵抗を低減し、さらに防腐食効果のある樹脂を竹1の少なくとも表面に予め塗布しており、これにより、表面の静止摩擦係数が0.7以下としてある。
而して、まず、法面2の表面に、例えば植物の種子を吹付けなどにより散布することで植生面2cを形成して緑化対象地2とする。なお、法面Nの表面に植物の種子を含む植生マットを敷設してもよく、植生面の形成はこれ以外の公知のものを採用することができる。続いて、この緑化対象地2全面を覆うように予め準備しておいた複数の竹シート1を図1に示すようにY方向に、この実施の形態では、竹3の長手方向(r方向)をY方向に沿わす状態で、設置してアンカー4により緑化対象地2に固定する。そして、隙間Sから植物が生育するが、断面が竹シート1の円弧状の竹1の上に食害動物が載ると摩擦抵抗の低さも相まってバランスを崩しかけるために食害動物が緑化対象地2に侵入することができない。また、隙間Sを5cm以下としたので、食害動物が足を隙間Sに入れようとした場合に入りきらず、より不安定な状態を作り出すことができ、それよって、食害動物が身をもって「滑る」ことを学習することになるが、食害動物の首の届く範囲は、隙間Sから生育した植物の捕食が可能となる。
すなわち、緑化対象地2に生育した植物を100パーセント食害動物に食べさせないのでなく、植生保護に支障のない程度の植生を維持させ、ある程度食害動物に捕食させて自然生態に急激な変化を起こすことはなく、自然の竹3を利用して、食害動物との共存を図りながら対食害効果を発揮することができる。
このように、自然の竹3を使用し、緑化対象地2全面を覆った状態が平面的な竹シート1であるため、景観的に悪影響を与えることはない。また、環境の面でも悪影響を与えることはない。
さらに、緑化対象地2全面を覆う竹シート1は、法面N浸食の防止効果を得ることができる。
また、竹シート1を、設置する場所を変えることにより、捕食可能あるいは捕食不可能な部分を調整でき、食害動物の生態に急激な影響を与えないことに貢献することができる。
なお、竹シート1の代わりに、複数本の自然の竹3を1本ずつ設置固定してもよい。
また、竹シート1を構成する竹として、この実施の形態で用いた長さL(=80cm)の竹3に代えて、竹3よりも長さの短い竹、例えば3〜20cm程度の竹をY方向にフレキシブルに連結したものを用いることもでき、この場合は、傾斜面に凹凸があった場合でもそれに沿って柔軟に設置することが可能となる。
図2(A)は、竹シート1のY方向への連続配置の形態として、法肩側(上側)の竹シート1を隣の法尻側(下側)の竹シート1の上に重ね合わせるようにした本発明の第2の実施の形態を示す。なお、図2(A)において、図1に示した符号と同一のものは同一または相当物である。
図2(A)において、この実施の形態では、法面Nの表面に、例えば植物の種子を吹付けなどにより散布することで植生面2cを形成して緑化対象地2とする。続いて、この緑化対象地2全面を覆うように複数の竹シート1を図2(A)に示すように設置してアンカー4により緑化対象地2に固定する。
すなわち、竹シート1は、図1のように例えば5cm以下の隙間Sを竹3,3間に設けてY方向に複数並列配置されている。そして、竹シート1のY方向への連続配置は、上側の竹シート1の竹3の円弧状下端部m’を隣の下側の竹シート1の竹3の円弧状上端部n’の上に重ね合わてその重ね合わせ部7にアンカー4が打設されて緑化対象地2に固定される。このような重ね合わせ構成を採用することで、重ね合わせ部7には食害動物の足が掛からなくなるので侵入防止により効果的である。この重ね合わせ構成を逆にした場合、すなわち、上側の竹シート1の竹3の円弧状下端部m’を隣の下側の竹シート1の竹3の円弧状上端部n’の下に重ね合わた場合には、円弧状上端部n’の端面8が上向くことになり、端面8に食害動物の足が掛かかり端面8が支えとなって図2(B)に示すように、矢印aの向きから食害動物が竹シート1に載る可能性がある。
なお、この実施の形態でも、竹シート1の代わりに、複数本の自然の竹3を1本ずつ設置固定してもよい。
図3,4は、緑化工施工地である緑化対象地2(2a,2b)のうち外縁部(つまり、食害動物が緑化対象地2に侵入する際に必ず通過しなければならない箇所)2aのみに複数の竹シートを設置して食害動物が飛び越えられぬように構成した本発明の第3の実施の形態を示す。なお、図3,4において、図1,2(A)に示した符号と同一のものは同一または相当物である。
図3,4において、この実施の形態では、縦長の平面視長方形形状をなす法面N上の緑化対象地2(2a,2b)の全面ではなく、緑化対象地2(2a,2b)のうち外縁部2aだけを覆っている。そして、緑化対象地2の内部2bは覆わないように複数の竹シート1a〜1fを設置するとともに、食害動物aが法肩5から歩いて法面Nの緑化対象地2に降りるのを阻止するため法肩5に別途追加の竹シート1gを設置している。この実施の形態では、竹シート1b〜1eは同じ大きさのものであり、いずれの竹シート1a〜1gも平面視矩形であるが、敷設する広さに応じてその形状は任意であることは勿論である。
外縁部2aは、法尻6を含んでおり、法尻6は竹シート1aで覆われている。竹シート1aのY方向における縦の長さY2 は食害動物としての例えば鹿のジャンプ可能な高さ(地面に対する垂直方向のジャンプ高さ;約1.8m程度)より高くさせるため略2mに設定してある。
竹シート1fは法面N最上部の緑化対象地2aを覆っており、Y方向における縦の長さY1 は略1mである。一方、竹シート1gは竹シート1fが覆う緑化対象地2a直上の法肩5の一部を覆っており、法面側に向かう方向における長さAは略1mであり、竹シート1fの各竹3の上端3aに竹シート1gの各竹3の下端3bを対向させながら法肩5に設置される。X方向における長さは竹シート1fも竹シート1gも、竹シート1aも同じ長さPである。
ここで、竹シート1fの縦の長さY1 を約1.8mよりも短い略1mとし、竹シート1gの長さAを略1mとしたのは図4から明らかなように、食害動物aは法肩方向から法面N上の緑化対象地2に降りることはできないからである。
すなわち、法肩5に設置された竹シート1g手前の食害動物aは、竹シート1f,1gが法肩付近を全て覆っているので、法肩5から歩いて降りることも法肩5ぎりりの所からジャンプすることもできない(竹シート1gで滑ってふんばることができない)。また、食害動物aは、法肩5手前の地面eからは法面N(斜面)が視認できず、恐怖心からジャンプすることはない。
一方、竹シート1bと竹シート1dは、竹シート1fと竹シート1a間に、Y方向へ連続して竹3の端面同士を密着(当接)させる状態で設置されている。X方向の長さX1 は略3mである。また、竹シート1cと竹シート1eも、竹シート1fと竹シート1a間に、Y方向へ連続して竹3の端面同士を密着(当接)させる状態で設置されている。X方向の長さX2 は略3mである。ところで、長さX1 ,X2 を略3mとしたのは以下の理由による。
すなわち、図5において、食害動物aは図4の場合と場面が異なり、X方向(法面Nの水平方向)からはジャンプ可能であり、そして、法面Nが斜面であることを考慮して、(法面N上の位置tにいる)食害動物aのX方向への飛距離は約2mと想定することができ、(平地であればより遠くに跳ぶことができる)。しかも、矢印iで示したように、斜め下方向へ食害動物aが跳躍した場合は、下へ落ちる間もX方向へのベクトルは作用するので単なるX方向への跳躍よりも飛距離が伸びることになるからである。
このように、緑化工施工地2の外縁部2aのみに外縁部2aの広さに応じた枚数の適宜形状、大きさを持つ竹シート1a〜1fを設置するとともに、食害動物aは歩いて法肩5から法面N上の緑化対象地2に降りることはできないように法肩5ぎりぎりに適宜形状、大きさを持つ竹シート1gを設けたので、緑化工施工地2は食害を逃れることができる。また、食害動物の首の届く範囲は、隙間Sから生育した植物の捕食が可能となる。
なお、この実施の形態でも、竹シート1a〜1gの代わりに、複数本の自然の竹3を1本ずつ設置固定してもよい。
本発明の第1の実施の形態に係る食害保護部材の設置状態を示す斜視図である。 (2A)は、本発明の第2の実施の形態に係る食害保護部材の設置状態を示す図である。(2B)は、比較例を示す構成説明図である。 本発明の第3の実施の形態に係る食害保護部材の設置状態を示す図である。 上記第3の実施の形態における使用状態を示す構成説明図である。 食害動物の跳躍動作を説明するための図である。
1 竹シート(食害保護部材)
2 植生保護領域
N 傾斜面
S 隙間

Claims (4)

  1. 食害動物から傾斜面の植生を保護するための食害防止方法であって、少なくとも食害動物が植生保護領域へ侵入する際に通過する傾斜箇所へ、食害動物の少なくとも一種の足裏に対して表面の静止摩擦係数が0.7以下である食害保護部材を、縦方向へは連続して、横方向へは10cm以下の隙間を設けて複数並列配置することを特徴とする食害防止方法。
  2. 請求項1に記載の食害防止方法に用いる食害保護部材であって、食害動物の少なくとも一種の足裏に対して表面の静止摩擦係数が0.7以下であることを特徴とする食害保護部材。
  3. 断面形状が半円状・円弧状・三角形状のいずれかであることを特徴とする請求項2に記載の食害保護部材。
  4. 横方向10cm以下の空間を開けて複数個が並列状態で連結されてあることを特徴とする請求項3に記載の食害保護部材。
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