JP5183323B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、転写部に定電流を印加してトナー像を転写させる画像形成装置、詳しくは、定着装置の下流に配置された除電ブラシに、記録材の先端が到達した際の転写効率の変化を抑制する制御に関する。
像担持体(感光体又は中間転写体)と転写部材との間に形成される転写部に、定電流制御された電圧を印加して、像担持体に重ねて転写部へ給送された記録材へ像担持体からトナー像を転写させる画像形成装置が広く用いられている。
このような画像形成装置では、転写部でトナー像を転写された記録材は、定着装置へ送り込まれて、加熱・加圧されることにより、トナー像を表面に定着される。定着装置から出力された記録材は、転写されたトナー像の帯電電荷と転写時に記録材に注入された転写電荷とのバランスで正負どちらかに帯電しており、このような帯電状態を放置すると、その後の円滑な搬送や積載に支障がある。そのため、定着装置の下流に、接地電位に接続した除電ブラシを配置して記録材の画像面を摺擦させることにより、不必要な電荷を取り除いて、記録材の帯電状態を軽減している。
特許文献1には、転写部材に定電流制御された電圧を印加して感光ドラムから記録材へトナー像を転写させる画像形成装置が示される。
特許文献2には、定着装置の出口に隣接して除電ブラシを配置した画像形成装置が示される。
特許文献3には、電圧を印加された定着ローラに記録材が到達するタイミングで、転写部に印加する電圧の定電流制御を、定電流制御時に取り込んだ電圧値を用いた定電圧制御へ切り替える画像形成装置が示される。
特開2006−220974号公報 特開平9−269685号公報 特開2006−153932号公報
近年、画像形成装置の小型化に伴って、定着装置も小型化され、転写部から定着装置の下流に配置された除電ブラシまでの距離が100mm〜150mmと言った製品が開発されている。
このような転写部から除電ブラシまでの距離が短い画像形成装置では、記録材の先端が除電ブラシを通過した後も、しばらく同じ記録材の後端側でトナー像の転写が継続することになる。
このとき、厚紙、導電性顔料を用いた着色紙、高湿度環境等に該当して記録材の搬送方向の抵抗値が低いと、転写部へ供給しようとした電流の一部が記録材を流れて除電ブラシから接地電位へ漏れ出す。その結果、記録材の先端が除電ブラシに到達する前後で、実際に転写部を流れてトナー像の移動に関与する実効転写電流が急激に変化して転写効率が不連続に変化し、これにより、記録材の搬送方向に画像の濃度段差が形成されてしまう。
本発明は、記録材の先端が除電ブラシに到達する前後での転写効率の変化が抑制されて、記録材の搬送方向に画像の濃度段差が現れにくい画像形成装置を提供することを目的としている。
本発明の画像形成装置は、トナー像を形成して像担持体に担持させる像形成手段と、前記像担持体との間に転写部を形成して前記像担持体から記録材へトナー像を転写させる転写部材と、接地電位に接続されるとともに、トナー像が転写されて前記像担持体から分離された記録材に接触する接触部材とを備えたものである。そして、定電流制御された出力電圧と定電圧制御された出力電圧とを切り替えて前記転写部に出力可能な電源と、前記転写部材に流れる刻々の電流値を検出する検出手段と、前記転写部に定電圧を印加して検出した先行する記録材の搬送方向の位置ごとの電流値を用いて、記録材の搬送方向の位置ごとの前記定電流制御を行わせるように前記電源を制御する制御手段とを備える。
本発明の画像形成装置では、記録材の先端が接触部材に接触して電流が接触部材を通じて接地電位へ漏れ出している期間、記録材の先端が接触部材に接触するまでの定電流制御におけるよりも電源から出力させる電流を割り増す。単に割り増すだけでなく、記録材が接触部材に達する前の定電流制御された出力電圧に対する記録材が接触部材に達した後の出力電圧の変化が抑制されるように割り増す。これにより、実際に転写部を流れてトナー像の移動に関与する実効転写電流の変化が抑制される。
従って、記録材の先端が除電ブラシに到達する前後の実効転写電流の違いに起因する転写効率の変化が抑制されて、記録材の搬送方向に画像の濃度段差が現れにくくなる。
以下、本発明のいくつかの実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。本発明は、接触部材に記録材の先端が到達する以前の定電流制御よりも到達した以降に転写部へ供給される電流が増える限りにおいて、実施形態の構成の一部又は全部を、その代替的な構成で置き換えた別の実施形態でも実施できる。
従って、定着装置の下流に配置されて接地電位に直接接続された除電ブラシのみならず、中〜高抵抗を介して接地電位に接続された搬送ローラ、搬送ガイドが接触部材であってもよい。
本実施形態では、トナー像の形成/転写に係る主要部のみを説明するが、本発明は、必要な機器、装備、筐体構造を加えて、プリンタ、各種印刷機、複写機、FAX、複合機等、種々の用途で実施できる。
なお、特許文献1〜3に示される画像形成装置の一般的な事項については、図示を省略して重複する説明を省略する。また、請求項で用いた構成名に括弧を付して示した参照記号は、発明の理解を助けるための例示であって、実施形態中の該当する部材等に構成を限定する趣旨のものではない。
<像形成手段>
図1は第1実施形態の画像形成装置の構成の説明図である。
図1に示すように、画像形成装置100は、中間転写ベルト1に沿って、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdを配置したタンデム型フルカラー複写機である。
画像形成部Paでは、感光ドラム11aにイエロートナー像が形成されて中間転写ベルト1に一次転写される。画像形成部Pbでは、感光ドラム11bにマゼンタトナー像が形成されて中間転写ベルト1のイエロートナー像に重ねて一次転写される。画像形成部Pc、Pdでは、それぞれ感光ドラム11c、11dにシアントナー像、ブラックトナー像が形成されて同様に中間転写ベルト1のトナー像に位置を重ねて順次一次転写される。
中間転写ベルト1に担持された四色のトナー像は、図2に示すように二次転写部T2へ搬送されて、二次転写部T2で中間転写ベルト1に重ねて挟持搬送される記録材Pへ一括二次転写される。トナー像を二次転写された記録材Pは、図1に示すように分離ローラ1bの湾曲面で中間転写ベルト1から分離されて定着装置17へ送り込まれ、加熱・加圧を受けて表面にトナー像を定着される。このようにして、フルカラー画像が形成された記録材Pは、除電ブラシ25にて除電後、排出ローラ19によって排紙トレイ18へ排出して積載される。
画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdは、付設された現像装置14a、14b、14c、14dで用いるトナーの色がイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックと異なる以外は、ほぼ同一に構成される。以下では、画像形成部Paについて説明し、他の画像形成部Pb、Pc、Pdについては、説明中の符号末尾のaを、b、c、dに読み替えて説明されるものとする。
画像形成部Paは、感光ドラム11aの周囲に、帯電ローラ12a、露光装置13a、現像装置14a、一次転写ローラ15a、クリーニング装置16aを配置する。
感光ドラム11aは、アルミニウム製シリンダの外周面に、帯電極性が負極性の有機光導電体層(OPC)を形成されており、100mm/秒のプロセススピードで矢印R1方向に回転する。
帯電ローラ12aは、直流電圧に交流電圧を重畳した振動電圧を印加された状態で感光ドラム11aに圧接して従動回転し、感光ドラム11aの表面を一様な負極性の暗部電位VDに帯電させる。
露光装置13aは、イエローの分解色画像を展開した走査線画像データをON−OFF変調したレーザービームを回転ミラーで走査して、帯電した感光ドラム11aの表面に画像の静電像を書き込む。レーザービームの強度及び照射スポット径は、画像形成装置100の解像度及び所望の画像濃度によって適正に設定されている。感光ドラム11aに形成される静電像は、レーザービームが照射された部分が明部電位VL(約−100V)、照射されなかった部分が暗部電位VD(約−700V)である。
現像装置14aは、二成分現像剤を攪拌して帯電させ、固定磁極の周囲で感光ドラム11aとカウンタ方向に回転する現像スリーブSに、帯電した二成分現像剤を穂立ち状態で担持させて感光ドラム11aを摺擦させる。負極性の直流電圧に交流電圧を重畳した振動電圧を現像スリーブSに印加することにより、現像スリーブSよりも相対的に正極性となった感光ドラム11aの静電像へ負極性に帯電したトナーが移転して静電像を反転現像する。
一次転写ローラ15aは、中抵抗(体積抵抗率10〜1010Ωcm)の弾性層を中心軸に被覆して構成され、中間転写ベルト1に圧接して従動回転して、感光ドラム11aと中間転写ベルト1との間に一次転写部を形成する。一次転写ローラ15aは、トナー像の帯電特性とは逆極性である正極性の直流電圧を印加されることにより、負極性に帯電して感光ドラム11aに担持されたトナー像を中間転写ベルト1へ一次転写させる。
クリーニング装置16aは、感光ドラム11aにクリーニングブレードを摺擦させて、中間転写ベルト1へ転写されずに感光ドラム11aに付着した転写残トナーを除去する。
<像担持体>
中間転写ベルト1は、ヒドリンゴムにカーボンを分散して体積抵抗率を10Ωcmに調節した厚さ0.5mmの基層上に、1013Ωcmのフッ素系樹脂の厚さ20μmの表層を形成して構成される。
中間転写ベルト1は、駆動ローラ1a、分離ローラ1b、及びテンションローラ1cに掛け渡して支持され、駆動ローラ1aに駆動されて、100mm/秒のプロセススピードで矢印R2方向に回転する。中間転写ベルト1の張力は、伸び率が1%以内になるように設定して、ベルト材料の破断や永久歪みが発生しないようにするのが好ましく、ここでは、150Nの張力がかかるように設定してある。
中間転写ベルト1の基層は、ウレタン系樹脂、フッ素系樹脂、ナイロン系樹脂、ポリイミド樹脂の基材にカーボンや導電粉体を分散させて体積抵抗率を10〜1012Ωcm程度に調節した材料を用いることができる。表層として、シリコンゴムやヒドリンゴム等の弾性材料の弾性層を形成してもよい。
二次転写ローラ3は、金属製の中心軸3aの外周を、中抵抗(体積抵抗率10〜1010Ωcm)の抵抗値を有するEPDM発泡層の弾性層3bで被覆して構成される。二次転写ローラ3は、金属円筒で形成されて接地電位に接続された分離ローラ1bによって内側から支持された中間転写ベルト1に圧接して、中間転写ベルト1と二次転写ローラ3との間に二次転写部T2を形成する。
電源D2は、トナー像の帯電極性とは逆極性である正極性の電圧を二次転写ローラ3へ印加して、中間転写ベルト1に担持されたトナー像を、二次転写部T2へ給送された記録材Pへ静電的に移転させる。
中間転写ベルト1への各色トナー像の一次転写の進行に合わせて、記録材収納カセット20から給紙装置21によって記録材Pが1枚づつ取り出され、レジストローラ22によって二次転写部T2へ挿通される。
定着装置17は、ヒータ23hによって内側から加熱される定着ローラ23に、ヒータ24hによって内側から加熱される加圧ローラ24を圧接して、記録材Pを加熱加圧する高温・高圧の定着ニップを形成する。定着ローラ23は、アルミニウムパイプの基材層23aの外周にシリコンゴムの弾性層23bを設け、弾性層23bの表面にフッ素樹脂材料の離型層を形成してある。加圧ローラ24は、アルミニウムパイプの基材層24aの外周にシリコンゴムの弾性層24bを設け、弾性層24bの表面にフッ素樹脂材料の離型層を形成してある。定着ローラ23及び加圧ローラ24は、表面が絶縁性(又は高抵抗)であるため、接地電位に接続された除電ローラ23j、24jを、定着ニップの下流側で当接回転させて除電している。
排出ローラ19及びレジストローラ22は、高抵抗のシリコンゴムローラである。
除電ブラシ25は、接地電位に接続されるとともに、トナー像が転写されて中間転写ベルト1から分離された記録材Pに線状に接触して摺擦することにより、記録材Pの帯電電荷を除電する。除電ブラシ25は、導電性繊維である導電性のレーヨン繊維が使用され、繊維の太さは6デニール、パイル長は5mm、繊維密度は10万本/inchである。二次転写部T2から除電ブラシ25までの距離L25は、画像形成装置100を小型化するために、30mm〜200mmに設定されるが、ここでは、二次転写部T2から除電ブラシ25までの距離は120mmである。
除電ブラシ25は、排出ローラ19によって排紙トレイ18へ排出される記録材Pを除電することにより、排紙トレイ18へ積載された記録材Pの静電的な張り付きやカールを除去する。このため、直接に接地電位に接続して、除電機能を阻害したり除電性能を十分に発揮できなったりしないようにしている。
ベルトクリーニング装置18は、中間転写ベルト1にクリーニングブレード18aを摺擦させて、二次転写部T2を通過した中間転写ベルト1に付着した転写残トナーを除去して廃トナーボックス18bに収容する。
<定電流制御>
転写ローラ等の転写部材を用いる画像形成装置において、転写部材に印加する転写電圧は、定電圧制御又は定電流制御されるが、定電圧制御の場合は以下のような欠点がある。
転写部材として使用される転写ローラは、通常はゴムに導電性粒子を分散させて体積抵抗を適宜に調整したものが使用されるが、この種の物質は、環境温度によって抵抗値が数桁に渡って変化する。このため、環境温度に応じて実際に転写部を流れてトナー像の移動に関与する電流値が大幅に変化する。すなわち、常温常湿(N/N:温度23℃、相対湿度60%)環境で好適に定電圧を設定すると、低温低湿(L/L:温度15℃、湿度10%)環境では、転写ローラの抵抗値が大きくなるために転写不良が発生する。
このような欠点をなくすために、「ATVC(Active Transfer Voltage Control)方式の定電圧制御が提案されている。ATVC方式では、転写部に記録材が存在しない非画像形成時に定電流制御を行って電源の出力電圧値をホールドし、画像形成時には、ホールドした出力電圧値が出力されるように電源を定電圧制御する。しかし、ATVC方式の定電圧制御には以下に述べるような問題がある。
ATVC方式は、記録材Pの無い状態で定電流制御された出力電圧を用いるため、出力電圧には、記録材の抵抗値が反映されていないか一定値として反映されている。このため、記録材の抵抗値が振れた(変化した)場合に、実際に転写部に流れてトナー像の移転に関与する電流が変化してしまう。
定電圧を記録材の抵抗値が高い場合(例えば、乾燥紙)に対して適切に設定した場合、抵抗値が低い記録材(例えば、水分の多い紙)を転写部に通紙した際に、転写部に過大な電流が流れて転写抜け不良が発生する。逆に、抵抗値の低い記録材に対して定電圧を適切に設定すると、抵抗値の高い記録材において、電荷不足による転写不良が発生する。
このため、画像形成装置100では、電源D2から定電流制御された電圧を二次転写ローラ3に出力させて、上述のような二次転写ローラ3や記録材Pの抵抗値の変化による欠点を解消して、常時、転写に必要な電荷量を確保する。
しかし、画像形成装置100では、小型化を実現すべく設計されているため、記録材Pが二次転写部T2を通過中に、記録材Pの後端が定着装置17、排出ローラ19、除電ブラシ25に突入して接触する。また、記録材Pが二次転写部T2を通過中に、記録材Pの後端側がレジストローラ22に同時に狭持される。
そして、近年、電子写真方式の画像形成装置では、使用される記録材が多種多様化しており、体積抵抗率で10Ω・cm〜1017Ω・cmといった幅広い抵抗値の記録材が使用される。
また、記録材の抵抗値は、空気中水分の影響を強く受けて大きく変化する。具体的には、気温15℃、湿度10%の低温低湿環境から気温32℃、湿度80%の高温高湿環境への推移で、5桁以上の抵抗変動がある。この結果、高湿環境の低抵抗紙においては、二次転写部T2を流れるべき電流の一部が記録材Pを搬送方向に伝わって除電ブラシ25から接地電位へ漏れ出してしまう。これにより、二次転写部T2で電流不足となり、中間転写ベルト1に担持されたトナー像が記録材Pへ適正に転写されない現象が起きる。
このような現象は、画像形成装置の小型化(距離L25の短縮)によって、また、他のローラや除電部材に同時に接触することによってより顕著となる。しかし、それらを解決するために、転写時に同時に接触する搬送路の部材を高抵抗やバリスタを介して接地する手法は採用できない。これにより、各々の部材がチャージアップして画像不良や、吸着によるJAM等を引き起こし易くなるからである。
画像形成装置100では、記録材が接触部材に達する前後における出力電圧の変化が抑制されるように電源D2を制御することにより、転写部の電圧不足による画像不良を弊害なく解決する。
<実施例1>
図2は実施例1の制御における構成の説明図、図3は実施例1の制御を通じた電源の出力電圧の線図、図4は定電流制御を最後まで行った場合の出力電圧の線図である。実施例1では、定電流制御を、記録材が接触部材に達するまでに、定電流制御で出力した電圧値を用いた定電圧制御に切り替える。これにより、トナー像を記録材Pに転写している際、同時に接触する装置内の部材に接触する前後に転写制御を変更することで、漏れ電流による画像不良や転写抜けを防止できる。
図2に示すように、画像形成装置100において、高温高湿環境で低抵抗化したA4サイズの記録材Pを連続して300枚画像形成した。記録材Pは、記録材はキヤノン株式会社製のカラーレーザーコピア用紙を使用しており、常温常湿(温度23℃、湿度60%)環境での体積抵抗率は1×1010Ωcm、高温高湿(H/H:温度32℃、湿度80%)での体積抵抗率は1×1010Ωcmであった。そして、二次転写部T2を流れてトナー像の移転に関与する最適電流値は20μAであった。
二次転写部T2から除電ブラシ25までの距離が120mm、プロセススピードが100mm/秒であるため、記録材Pは、二次転写部T2を抜けてから1200msec後に除電ブラシ25に接触する。
記録材Pの先端が除電ブラシ25に接触する前は、二次転写ローラ3の抵抗R3+記録材Pの厚み方向の抵抗Rp+中間転写ベルト1の抵抗R1を流れる単一の電流パス(経路A)が形成される。
これに対して、記録材Pの先端が除電ブラシ25に接触した後は、二次転写ローラ3の抵抗R1+記録材Pの搬送方向の抵抗Rhを流れるもう1つの電流パス(経路B)が形成される。このため、電源D2の負荷である二次転写ローラの抵抗R3から接地電位までの抵抗値が低下する。
図2を参照して図3に示すように、実施例1の制御では、制御部110は、記録材Pが二次転写部T2へ突入する100msec前から、電源D2の定電流制御を開始させる。記録材Pが二次転写部T2へ突入すると、記録材Pの厚み方向の抵抗Rpが加わるため、電流値を20μAに保つように、電源D2の出力電圧は1.5kVから2.0kVまで上昇する。
その後、記録材Pが120mm搬送されて先端が除電ブラシ25に接触する時点(突入から1200msec後)に、制御部110は、それまでの定電流制御を定電圧制御に切り替えている。具体的には、制御部110が電圧検知回路V2を通じて、突入から1100msec後の電源D2の出力電圧値を取り込み、取り込んだ出力電圧を電源D2に設定して、突入から1200msec後に定電圧制御を開始させた。
この場合、突入から1100msec後の出力電圧値が2.0kVであったため、定電圧2.0kVが電源D2から二次転写ローラ3に印加されて、経路Aと経路Bとに流れ込む電流値は、20μA→40μAに上昇している。
すなわち、制御部110は、除電ブラシ25接触前における経路Aにかかる電圧値(2.0kV)を保持することで、除電ブラシ25接触後、別の並列な経路Bが形成されても、経路Aに流れる電流値を20μAに確保する。これにより、転写電流の不足に起因する転写抜けが発生しない良好な画像が得られた。
実施例1の制御では、除電ブラシ25等、記録材Pを通じて接地電位に漏れ出す電流値を補えるように、それまでの定電流制御を定電圧制御に切り替えるので、転写抜けのない良好な画像を得ることが可能である。また、広範囲に抵抗値が変化する多様な記録材Pに対しても、二次転写部を流れてトナー像の転写に関与する電流値を最適に確保できる。
図2を参照して図4に示すように、20μAの定電流制御を最後まで続けた場合、電源D2から二次転写ローラの抵抗R3に流れ込む電流値は、記録材Pが二次転写部T2を通過する間、終始20μA一定である。
しかし、線図の領域Bから読み取れるように、記録材Pの先端が除電ブラシ25に接触した時点で、電源D2の出力電圧が急激に低下する。これは、低抵抗化した記録材Pを搬送方向に電流が流れて除電ブラシ25から接地電位に漏れ出すためである。
そして、除電ブラシ25に接触する前後で、電源D2の出力電圧は、2.0kV→1.0kVと1/2に低下することから、除電ブラシ25を通じた漏れ電流は、電源D2が出力する定電流の約半分10μAを占めている。
このため、二次転写ローラ3から記録材P及び中間転写ベルト1を厚み方向に流れてトナー像の転写に関与する経路Aには、適正電流20μAの約半分の10μAしか電流が流れない。この結果、記録材Pの先端から120mmの位置から後端まで転写電流の不足による画像抜けが発生した。
<実施例2>
図5は実施例2の制御における構成の説明図、図6は1枚目の記録材で測定された電流値の変化の線図、図7は2枚目以降の記録材における定電流制御の線図である。実施例2では、転写部材に流れる刻々の電流値を検出する検出手段を備えておき、転写部に定電圧を印加して検出した先行する記録材の搬送方向の位置ごとの電流値を用いて定電流制御を行う。これにより、1枚目の定電圧制御で取得した電流履歴を元に2枚目以降の電流値を決定することで、漏れ電流による画像不良や転写抜けを防止できる。
図5に示すように、実施例1と同様に、低抵抗化したA4サイズの記録材Pを、画像形成装置100において連続して300枚画像形成しており、二次転写部T2を流れてトナー像の移転に関与する最適電流値は20μAである。そして、二次転写部T2から除電ブラシ25までの距離が120mm、プロセススピードが100mm/秒であるため、記録材Pは、二次転写部T2を抜けてから1200msec後に除電ブラシ25に接触する。
実施例2の制御では、制御部110が電流検知回路A2を用いて、先行する1枚目の記録材Pの画像形成を通じて、記録材Pの搬送方向に沿った電流プロファイルを測定する。そして、制御部110は、後続する2枚目以降の記録材Pに対する画像形成では、測定した電流プロファイルに沿って刻々の定電流を電源D2に設定して、定電流制御を行わせる。
実施例2の制御は、連続画像形成ジョブにおける1枚目と2枚目以降とで、二次転写ローラ3に印加する電圧の制御方式を切り替える点で、実施例1の制御とは異なっている。
先行する1枚目の画像形成に先立たせてATVC制御を行って、先行する1枚目の画像形成で電源D2に設定する定電圧を求める。
具体的には、制御部110は、連続画像形成の開始1秒前から電源D2に定電流20μAを設定して、二次転写ローラ3に印加する電圧を定電流制御させ、そのときの出力電圧値V0を電圧検知回路V2を通じて取り込む。制御部110は、記録材Pの無い二次転写部T2で20μAの電流を確保できる電圧値VOに、記録材分担電圧Vpを加算して、1枚目の画像形成で使用する定電圧V1を求める。記録材分担電圧Vpは、記録材Pの種類と温度湿度との組み合わせごとのデータテーブルとして、予め記憶装置109に準備されている。
V1=V0+Vp
実施例2で取り込まれた電圧値V0は、1.5kVであり、選択された記録材分担電圧Vpは0.5kVであった。
V1=V0+Vp=1.5kV+0.5kV=2kV
制御部110は、実施例1と同様に、記録材Pが二次転写部T2へ突入する100msec前から、電源D2を定電圧2.0kVにて定電圧制御させて、1枚目の記録材Pの後端まで画像形成する。
図5を参照して図6に示すように、制御部110は、電流検知回路A2を通じて、1枚目の記録材Pの先端が二次転写部T2に突入してから後端が二次転写部T2を抜けるまでの電流履歴を取得して記憶装置109に記録する。
制御部110は、記憶装置109に保持した1枚目の記録材Pにおける電流履歴が再現されるように、2枚目以降の記録材Pに対しては、10msecごとに電源D2の定電流の設定値を変更して、二次転写ローラ3に印加する電圧を定電流制御させる。
ここで、1枚目の記録材Pの先端が二次転写部T2に突入してから10msec経過時に検知された刻々の電流値をI0とし、その後、10msecが経過するごとに検知された電流値をI1、I2、I3、I4、・・・とする。
そして、電流値I1、I2、I3、I4、・・・と電流値I0との比r1、r2、r3、r4、・・・を演算して、記憶装置109に記録する。
r1=I1/I0
r2=I2/I0
r1=I3/I0


図5を参照して図7に示すように、制御部110は、2枚目以降の記録材Pでは、最適電流値をIp=20μAとして、定電流制御値Iqを、次式のように所定時間刻み(10msec)ごとに刻々と切り替える。
Iq=Ip×rn n=1、2、3、・・・
このような制御を行うことで、先行する1枚目にて通紙する記録材Pにおける系の抵抗変化、具体的には図5に示された経路Bの抵抗値の変化を読み取り、その変化に応じた最適電流値を2枚目以降の記録材Pで確保できる。
よって、経路Bを通じた微小な漏れ電流も補正することが可能となり、正規の電流経路である経路Aに流れる電流値を常に一定に保つことが可能である。実施例2の制御によれば、転写抜けの画像不良の発生はなく、良好な画像を得ることができた。
<実施例3>
図8は実施例3の制御における構成の説明図、図9は記録材上で見た定電流制御と定電圧制御の切り替えの説明図である。実施例3では、接触部材を通じて接地電位に流れる刻々の電流値を検出する検出手段を備えておき、検出した電流値を割り増した電流値を用いて、接触部材到達後の定電流制御を行う。これにより、高い画質の画像を形成することが可能な画像形成装置を提供できる。
図8を参照して図9に示すように、制御部110は、電源D2に最適転写電流値20μAを設定して、記録材Pが二次転写部T2へ突入する100msec前から定電流制御を開始させる。
制御部110は、記録材Pが二次転写部T2へ突入してから90msec後から100m後まで電圧検知回路V2を通じて電源D2の出力電圧値を取り込んで平均値を求める。そして、求めた平均値を電源D2に定電圧として設定して、記録材Pが二次転写部T2へ突入してから110msec後から150msec後まで、電源D2を定電圧制御させる。
制御部110は、その後、記録材Pが二次転写部T2へ突入してから130msec後から140msec後まで、漏れ電流検知回路A25を通じて除電ブラシ25を通じて接地電位へ漏れ出す漏れ電流を取り込んで平均値を求める。そして、求めた平均値を最適転写電流20μAに加算した電流値を電源D2に定電流れ圧として設定して、記録材Pが二次転写部T2へ突入してから150msec後から220msec後まで、電源D2を定電流制御させる。
図9に示すように、記録材Pの先端が除電ブラシ25へ到達する前後の区間では定電圧制御が適用されているため、実施例1と同様に、除電ブラシ25を通じて接地電位へ漏れ出す漏れ電流が自動的に電源D2から取り出される。このため、長さL25の位置に転写電流が不足して転写効率が低下することによる濃度段差が形成されない。
また、記録材Pの除電ブラシ25に接触した状態で実際の漏れ電流を測定して、漏れ電流を加算した定電流値を設定するので、定電圧制御の終了後にも、転写電流が不足して転写効率が低下することによる濃度段差が形成されない。
第1実施形態の画像形成装置の構成の説明図である。 実施例1の制御における構成の説明図である。 実施例1の制御を通じた電源の出力電圧の線図である。 定電流制御を最後まで行った場合の出力電圧の線図である。 実施例2の制御における構成の説明図である。 1枚目の記録材で測定された電流値の変化の線図である。 2枚目以降の記録材における定電流制御の線図である。 実施例3の制御における構成の説明図である。 記録材上で見た定電流制御と定電圧制御の切り替えの説明図である。
符号の説明
1 像担持体(中間転写ベルト)
1a 駆動ローラ
1b 転写部材(分離ローラ)
1c テンションローラ
3 転写部材(二次転写ローラ)
11a、11b、11c、11d 感光ドラム
12a、12b、12c、12d 帯電ローラ
13a、13b、13c、13d 露光装置
14a、14b、14c、14d 現像装置
17 定着装置
19 排出ローラ
25 除電ブラシ

Claims (3)

  1. トナー像を形成して像担持体に担持させる像形成手段と、
    前記像担持体との間に転写部を形成して前記像担持体から記録材へトナー像を転写させる転写部材と、
    接地電位に接続されるとともに、トナー像が転写されて前記像担持体から分離された記録材に接触する接触部材と、を備えた画像形成装置において、
    定電流制御された出力電圧と定電圧制御された出力電圧とを切り替えて前記転写部に出力可能な電源と、
    前記転写部材に流れる刻々の電流値を検出する検出手段と、
    前記転写部に定電圧を印加して検出した先行する記録材の搬送方向の位置ごとの電流値を用いて、記録材の搬送方向の位置ごとの前記定電流制御を行わせるように前記電源を制御する制御手段と、を備えことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御手段は、記録材が前記接触部材に達する前に前記転写部に定電流制御された出力電圧を出力するように前記電源を制御することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. トナー像が転写された記録材を加熱加圧する加熱手段を備え、
    前記接触部材は、前記加熱手段を通過した記録材を摺擦するように配置された除電ブラシであることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
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