JP5181227B2 - センタレス研削機 - Google Patents

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Description

本発明は、直径寸法を異にする複数種類の被加工物をセンタレス研削する場合、直径寸法に応じてセンタレス研削機を調整する技術に関するものであって、スルーフィード研削を行なう場合、特に実用的効果が顕著である。
図4は、センタレス研削の基本的な構造,機能を説明するために示した模式的な正面図である。
円柱面状の被加工面を有する被加工物5は、その被加工面をブレード4と調整砥石車2とによって支承される。
該調整砥石車は図外の駆動機構によって矢印d方向に回転しており、これに接触している被加工物5は矢印e方向に回転せしめられる。
研削砥石車3は図外の駆動機構によって矢印f方向に回転駆動され、被加工物5の周速よりも速い周速で回転しつつ、被加工物5に接触してこれを研削する。図示の角αはブレード4の頂角、寸法Hは心高である。
角βは研削砥石に対する心高角、角γは調整砥石に対する心高角であり、角(β+γ)
は心高角と呼ばれる。
これらの諸数値は高精度のセンタレス研削を行なうため厳密に管理されなければならないが、数式によってその適正値を算出することは困難であり、高度の知識と多年の経験とを有する熟練者によって調整されているのが現状である。
研削砥石車3の中心をGとし、調整砥石車2の中心をRとし、これらの点を結ぶ直線をGRライン1と名付ける。センタレス研削一般において、このGRライン1は必ずしも水平ではない。
研削砥石車3の回転中心線は点Gを通り紙面に垂直である。調整砥石車2の回転中心線も基本的には点Rを通り紙面に垂直であるが、スルーフィード研削の場合は送り角を付される。
上記の送り角は、GRライン1の周りに調整砥石車2を回動させる方向の微小角度の傾きであるが、本発明の作用効果と関係が無いので、以下の説明において送り角は無視するものとする。
図5はセンタレス研削機の従来例を示す正面図である。ベッド8の上に設置された研削砥石台6が研削砥石車3をZ軸方向(紙面と垂直)に支持している(研削砥石車3の回転駆動機構は図示省略・以下同様)。
前記ベッド8の上に下部スライド機構10が搭載され、更にその上に上部スライド機構9が搭載されており、更にその上に調整砥石台7が設置されて調整砥石車2を支持している。
前記下部スライド機構10はサーボモータ10aで駆動されて往復矢印a−a′方向にスライドする。上部スライド機構9はサーボモータ9aで駆動されて往復矢印b−b′方向に スライドする。
前記下部スライド機構10にワークレスト16が搭載され、ブレード4を支持している。このため、下部スライド機構10を作動させると調整砥石車2とブレード4とが相対的位置を保ったままでGRライン1と平行移動するようになっている。
その理由は、前掲の図4(基本構造)から理解されるように、被加工物5がブレード4と調整砥石車2とによって支承されているので、この支承状態を一定に保ったままで被加工物5を研削砥石車3に接近させる(すなわち、切込み送りする)ためである。
後述する本発明と比較するため、「従来例においては、調整砥石車2とブレード4との相対的位置を一定に保つ構造である」旨を御記憶いただきたい。
調整や整備のために必要な場合は、上部スライド機構9を作動させて調整砥石台7を矢印b′方向に後退させ、その後矢印b方向に戻しておく。
前記下部スライド機構10と上部スライド機構9との間に水平旋回盤11が配置される例もある。このように3階建の構造になると、調整砥石車2の支持剛性を確保するために苦労しているのが実情である。
図6は前記と異なる従来例のセンタレス研削機を示す正面図である。
前掲の図5に比して異なるところは、下部スライド機構10の下部スライド面10bが水平軸Xに対して角φ傾斜しており、従って上部スライド機構9の上部スライド面9bも水平軸Xに対して角φ傾斜していることである。
その理由は、前掲の図4(基本構造)から理解されるように、被加工物5がブレード4と調整砥石車2とによって支承されているので、図6のように傾斜させることにより、被加工物5の支承が安定する。
さらに、被加工物の素材の精度が悪くて回転が不斉である場合、前記の傾斜によって被加工物5が調整砥石車2に対して押し付けられ(重力の作用による)回転し易くなる
図7は、前掲の図5または図6の従来例に係るセンタレス研削機を用いてスルーフィード研削を行なっている状態の模式的な要部平面図である。
スルーフィード研削(通し送り研削)においては、被加工物素材5Aが入口ガイド板12a,入口ガイド板12bに案内されて矢印i方向に供給され、調整砥石車2と研削砥石車3との間を通過しながら研削され、加工済の製品5Bは出口ガイド板13a,出口ガイド板13bに案内されながら矢印j方向に送り出される。
このスルーフィード研削方式は、多数の被加工物素材を順次に供給しつつ、自動的に、かつ連続的に高能率でセンタレス研削を行ない得るという長所を有していて、広く実用されているが、入口ガイド板12a,同12b、および出口ガイド板13a,同13bの位置と姿勢との調節が非常に難しい。
この調節は、演算式に数値を代入して自動制御することが困難で、高度の熟練と多大の労力とを必要とする。
センタレス研削機の調整砥石車まわりの改良について、特許文献1として挙げたように調整砥石車の外周にネジ状の溝を設けた特開2006−88333号公報「センタレス研削盤」、及び、特許文献2として挙げたように取代寸法の設定によって研削能率と精度とを向上させる特開2002−86333号公報「センタレス研削方法および装置」が公知であるが、被加工物の直径寸法の変化に対応する段取り替えを簡単ならしめるセンタレス研削機の構造については別段の考慮が為されていない。
特開2006−88333号公報 特開2002−86333号公報
スルーフィード研削におけるガイド板の調節に高度の熟練と多大の時間,労力とを要することは、図7を参照して前述した通りである。この問題は、いわゆる段取り替えの場合に重要な不具合となって現れる。すなわち、被加工物の仕上寸法(詳しくは直径の仕上げ寸法)が変わった時、調整の修正に多大の時間,労力を必要とするので、作業能率が低下し、加工コストが増加する。
図8は段取り替え調整に伴う問題を説明するために示したもので、センタレス研削におけるブレードと、調整砥石車と、被加工物との相対的な位置関係を、小径の被加工物Wa
と大径の被加工物Wbとについて模式的に描いた正面図である。
符号1を付して示したのは、調整砥石車の中心と研削砥石車の中心とを結ぶGRライン(既述)である。
実線で描いた小径の被加工物Waをスルーフィード方式でセンタレス研削する場合を考えると、調整砥石車は実線で描いた前進位置2Aに位置しており、該調整砥石車の中心はRaである。
W1は小径の被加工物Waの中心である。
次に、仮想線で描いた大径の被加工物Wbをセンタレス研削するように段取り替えするには、調整砥石車を仮想線で描いた後退位置2Bのように移動させねばならない。
W2は大径の被加工物Wbの中心である。
図5、図6に示した従来例のセンタレス研削機によると、調整砥石車の中心をRaからRbまで、GRライン1に沿って後退させることになる。この操作に伴うガイド板の調整について次に説明する。
説明の便宜上(図7参照)出口ガイド板13bについて述べる。
(図7、図8を併せて参照)小径の被加工物Waが前進位置の調整砥石車2Aと接している線はパスラインPaである。このパスラインPaは、図示の点Paを通り紙面に垂直である。
ガイド板は上記のパスラインPaにおいて小径の被加工物Waに接するように調整され、調整砥石車2Aに対する相対位置を固定される(具体的には調整砥石台7(図5、図6参照)に対して固定される)。
次に、大径の被加工物Wbについてガイド板の位置を考えると、調整砥石車は後退位置2Bとなり、その中心は図示の点Raとなる。この状態でガイド板はパスラインPbで大径の被加工物Wbに接するように調整される。
上述の調整作業の前,後を比較すると、パスラインはPaからPbへ矢印mのように移動する。一方、調整砥石車の中心はRaからRbへGRライン1に沿って移動する。
パスラインの移動方向(矢印m)と調整砥石車の移動方向(GRライン)とが角ψで交わっているので、ガイド板の位置と姿勢とを調整し直さなければならない。
ところが、ガイド板の調整は先に述べたように高度の熟練と多大の時間,労力とを要する。
本発明は上述の事情に鑑みてなされたもので、その目的は、被加工物の直径寸法が変化したとき、ブレードを再調整しなくても心高角が変化せず、ガイド板の再調整も要しないセンタレス研削技術を提供することである。
上記の目的を達成するために創作した本発明の基本的な原理について、その1実施形態に対応する図1を参照して略述すると次の通りである。
イ.調整砥石台7を水平スライド機構15によって水平方向に前後進させる。
ロ.研削砥石車3は調整砥石車2よりも高く配置し、研削砥石車3の中心Gと調整砥石車2の中心Rとを結ぶ線を、調整砥石台7の前後進方向(水平)に対して傾斜させる。
ハ.研削砥石車3およびブレード4は固定的に設置する。
請求項1の発明に係るセンタレス研削機の構成を、その1実施形態を描いた図1を参照して説明すると次のとおりである。ただし、図1と対照し易いように符号を付記してあるが、この符号は請求項1の構成を限定するものではない。
水平な直交2軸X,Zと、垂直なY軸とを想定し、
研削砥石車(3)を支持する研削砥石台(6)をフラット型ベッド(14)上に固定的に設置するとともに、
上記フラット型ベッド上に、X軸方向にスライドする水平スライド機構(15)を設けて、調整砥石車(2)を支持する調整砥石台(7)を搭載し、
かつ、調整砥石車の中心Gと研削砥石の中心Rとの間に高低差hを設け、
被加工物(5)の径に応じて調整砥石台(7)を搭載した水平スライド(15)を移動させた場合、常に被加工物と調整砥石との接点を一定に保つことができるようになっている。
請求項2の発明に係る傾斜スライドを用いないセンタレス研削機の構成は、前記請求項1の発明装置の構成要件に加えて、
前記研削砥石車と協働して被加工物を支持するブレードが、前記ベッドに対して固定的に設置されていることを特徴とする。
請求項3の発明に係る傾斜スライドを用いないセンタレス研削機の構成は、前記請求項2の発明装置の構成要件に加えて、
複数種類のブレードが付属していて、必要に応じてブレードを着脱交換し得るようになっていることを特徴とする。
請求項4の発明に係る傾斜スライドを用いないセンタレス研削機の調整方法は、
被加工物の直径寸法に対応してセンタレス研削機を調整する方法において、
予め、調整砥石車の中心位置Rを、研削砥石車の中心位置Gよりも低く設定しておき、
研削砥石車の中心位置Gを変化させることなく、整砥石車の中心位置Rを水平方向にスライドさせることを特徴とする。
請求項5の発明に係る傾斜スライドを用いないセンタレス研削機の調整方法は、前記請求項4の発明方法の構成要件に加えて、
予め、複数種類のブレードを準備しておき、
整砥石車の中心位置Rを水平方向にスライドさせる際、必要に応じてブレードを着脱交換することを特徴とする。
請求項1の発明装置を適用すると、調整砥石車の中心位置Rが、研削砥石車の中心位置Gよりも低く設定され、
双方の砥石車の中心位置を結ぶGRラインがX軸に対して傾斜しているので、
被加工物の直径寸法に応じて調整砥石車を水平方向にスライドさせても、心高角の変化が微小である。
このため、通常の作業条件の範囲内では、研削砥石車の位置を動かさずに、調整砥石車の水平スライドだけで段取り替え調整を行なうことができる。従って、作業者に格別の知識や熟練を要せず、迅速容易に段取り替えして、高能率,低コストのセンタレス研削を遂行することができる。
請求項2の発明装置を請求項1の発明装置と併せて適用すると、被加工物の直径寸法に応じて調整砥石車を水平方向にスライドさせるだけで、ブレードの位置を変えず、迅速容易に段取り替えを行なうことができる。
請求項3の発明装置を請求項2の発明装置と併せて適用すると、調整砥石車を水平方向にスライドさせてた場合の心高変化を一層微小ならしめることができる。
請求項4の発明方法によると、通常の作業条件の範囲内では、研削砥石車の位置を動かさずに、調整砥石車の水平スライドだけで段取り替え調整を行なうことができる。
従って、作業者に格別の知識や熟練を要せず、迅速容易に段取り替えして、高能率,低コストのセンタレス研削を遂行することができる。
請求項5の発明方法を請求項4の発明方法に併せて実施すると、心高の変化を一層微小ならしめて高精度のセンタレス研削を行なうことができる。
図1は、本発明に係る傾斜スライドを用いないセンタレス研削機の1実施形態を模式的に描いた正面図である。
従来例を示した図5及び図6に比して外観的に異なる点は、上部スライド機構9や下部スライド機構10を積み重ねた2階建,3階建の構造でなく、水平スライド機構15だけの1層構造をなしていることである。従って当然に、調整砥石車2の支持剛性が高く、高精度のセンタレス研削が可能えである。
支持剛性が高いことは本発明の間接的な効果であるが、サブミクロンオーダーの高精度を追及しているセンタレス研削機にとって、砥石車の支持剛性が高いことの実用的価値は多大である。
頂面の水平なフラット型ベッド14の上に水平スライド機構15が設置されている。
そのスライド面15bは、水平な補助軸χに沿っている。
調整砥石車2は調整砥石台7によって支持されており、該調整砥石台7は前記水平スライド機構15に搭載されて水平方向にスライドされる。
前記フラット型ベッド14の頂面にワークレスト16が固着されていて、ブレード4が着脱交換可能に固定的に装着されている。
前記フラット型ベッド14の頂面に、直接的に、若しくはワークレスト16を介して、研削砥石台6が搭載され、該研削砥石台6は研削砥石車3をZ軸方向(紙面に垂直)に支持している。要するに、研削砥石車3の位置及び姿勢が不変な構造である。
調整砥石車2の中心Rは、研削砥石車3の中心Gよりも低く配置されている。すなわち
GRライン1が水平スライド面15bに対して傾斜している(傾斜は、整砥石車2の中心Rが低くなる方向である)。
図において、X軸は研削砥石車3の中心Gを通る水平軸である。寸法hは調整砥石車2の中心Rと、研削砥石車3の中心Gとの高低差である。
本実施形態は以上に述べたようにして、調整砥石車(2)の軸心Rとベッド(14)との間の距離が、前記研削砥石車(3)の軸心Gとベッド(14)との間の距離よりも小さくなるように配置されている。
次に、図2を参照しつつ本発明の作用について述べる。
図2(A)及び同(B)に描かれている調整砥石車2,研削砥石車3,及びブレード4の概要的な配置は、前掲の図1に示した実施形態におけると同様であり、符号Gは研削砥石車3の中心、符号1はGRラインである。
図2(A)は小径の被加工物Waをセンタレス研削している状態、図2(B)は大径の被加工物Wbをセンタレス研削している状態である。
(A),(B)両図において、Y軸は共通であり、X軸は水平軸である。
図2(A)において、小径の被加工物Waに接している調整砥石車2の中心はRaであり、研削砥石車3の中心点Gよりも寸法hだけ低位置に在る。
小径の被加工物Waは調整砥石車2とブレード4とによって無心的に支承されており、その中心はW1である。
心高はGRライン1を基準として表される。
この状態における心高をHaとし、調整砥石車に関する心高角をγaとするとともに、調整砥石車2の中心を通る垂直軸をy′とする。
上述したように、小径の被加工物Waに対応する図2(A)の状態から、大径の被加工物Wbに対応するための段取り替えは、調整砥石車2の中心を水平な補助軸x′に沿って図の右方へ寸法L移動させて、図2(B)のようにする。移動させた状態の調整砥石車2中心をRbとする。
この状態(大径の被加工物Wbに対応)における心高をHbとし、調整砥石車に関する心高角をγbとする。W2は大径の被加工物Wbの中心である。
前述のごとく小径被加工物Waに対応する図2(A)から大径被加工物Wbに対応する図2(B)へ調節を変更した場合、本発明装置の構造に因り必然的に、『調整砥石車2がGRライン1に沿って移動することなく、研削砥石車3よりも所定寸法hだけ低い水平線(補助軸x′)に沿って移動する』
その結果、
γa=γb……………………………(1)
Ha≒Hb……………………………(2)
となる。
すなわち、研削砥石車3及びブレード4を移動させることなく、調整砥石車2を動かすだけで被加工物の直径寸法の変更に対応することができ、しかも心高角が変わらない。
詳しくは、調整砥石車に関する心高角γは不変と見做し得る程度に微小であり、心高Hの変化は通常の作業条件では無視し得る程度に微小である。
前掲の図2(A)と同図2(B)とを重ねて描くと図3のごとくである。
作図的に納得し得るように、γa=γbかつ、Ha≒Hbである。
図3を参照して考察すると次のとおりである。
いま仮に、小径の被加工物Waを大径の被加工物Wbに入れ換えるとする
.ブレード4の上の被加工物の直径寸法が増加することは、心高を上昇させる。
ロ.被加工物の直径寸法が大きくなるのに伴って、その中心がW1からW2へ、図の右方に移動するため、被加工物とブレードとの接触点も図の右方に移動する。ところが、ブレードの頂面は右方に低く傾斜しているので、被加工物は傾斜面に沿って、ずり降りる。これは心高を低下させる。

図示の寸法h、及びブレードの頂角αを適当に設定し、かつ調整砥石車を水平に移動させることによって、前記イ項の上昇要因とロ項の低下要因とが相殺され、心高が変わらない。
本発明を実施する場合ブレードの頂角αは、被加工物を安定させて超高精度のセンタレス研削を可能ならしめるための重要な設計的要素である。従って、心高を変えないためにブレードの頂角αを任意に設定することはできない。
本実施形態においては、(a)安定研削のために最適なブレードの頂角αを設定するとともに、(b)心高変化をほとんどゼロならしめ得るように調整砥石車の高低差寸法hを
選定した。
次に、図1を参照して本発明の応用例を説明する。
本実施形態の傾斜スライドを用いないセンタレス研削機はスルーフィード方式で研削するに適している。スルーフィード研削の場合は、被加工物5の直径寸法に応じて調整砥石車2の位置を調節すれば、その後は該調整砥石車の位置を変えずに多数の被加工物を連続的に研削することができる。
しかし、水平スライド機構15によるX軸方向のスライドを利用してインフィード方式の研削を行なうこともできる。
更に、図1を参照して上記以外の応用例を説明する。
本実施形態の傾斜スライドを用いないセンタレス研削機に一層の汎用性を与えるため、フラット型ベッド14と研削砥石台6との間に水平スライド機構(図示せず)を介装することも不可能ではない。
フラット型ベッド14上に研削砥石台6を固定せずに、スライド機構(図外)を介装した構成であっても、
調整砥石車2が研削砥石車3よりも低い位置に配置されるとともに、調整砥石台7が水平スライド機構15上に搭載されていて、前掲の図2に示した段取り替え調節が可能であれば本発明の技術的範囲に属する。
すなわち、必ずしも用いなくてよいスライド機構を追加設置しても、本発明との抵触を回避することはできない。
図1に示す実施形態においては、付属品として複数種類のブレードが用意されており、 フラット型ベッド14の頂面にワークレスト16を固定するとともに、該ワークレストに対してブレード4を着脱交換し得る構造になっている。
本発明を適用すると、通常の作業条件範囲内では調整砥石車2を水平方向にスライドさせるだけで段取り替え調節できるが、何らかの事情(例えば被加工物の直径寸法の変化率が極端に大きいとか、微小径の被加工物をセンタレス研削するため特殊型式のブレードを用いる等)に応じて、最適のブレード4に交換できれば非常に好都合である。
本実施形態においては、ワークレスト16に対するブレード4の取付け面を、水平面に対して角θだけ傾斜させてある。この角θの値は適宜に設定することができるが、数度程度の微小角度とすることが望ましい。
このように、ブレードの着脱交換が可能であっても、
調整砥石車2が研削砥石車3よりも低い位置に配置されるとともに、調整砥石台7が水平スライド機構15上に搭載されていて、前掲の図2に示した段取り替え調節が可能であれば本発明の技術的範囲に属する。
すなわち、必ずしも用いなくてよい交換用のブレードを組み合わせても、本発明との抵触を回避することはできない。
本発明に係る傾斜スライドを用いないセンタレス研削機の1実施形態を描いた模式的な正面図 (A)は小径の被加工物をセンタレス研削している状態の模式図、(B)は大径の被加工物をセンタレス研削している状態の模式図 前掲の図2(A)と図2(B)とを重ね併せて描いた模式的な要部拡大詳細図 センタレス研削機の基本構造を描いた模式図 従来例のセンタレス研削機を描いた模式的な正面図 傾斜したスライド機構を備えた従来例のセンタレス研削機を描いた模式的な正面図 スルーフィード研削におけるガイド板の配置を説明するための模式的な平面図 従来例のセンタレス研削機における技術的課題を説明するための模式的な正面図
符号の説明
1…GRライン
2…調整砥石車
3…研削砥石車
4…ブレード
5…被加工物
5a…被加工物素材
5b…加工済製品
6…研削砥石台
7…調整砥石台
8…ベッド
9…上部スライド機構
9a…サーボモータ
9b…上部スライド面
10…下部スライド機構
10a…サーボモータ
10b…下部スライド面
11…水平旋回盤
12a,12b…入口ガイド板
13a,13b…出口ガイド板
14…フラット型ベッド
15…水平スライド機構
15b…水平スライド面…
16…ワークレスト

Claims (2)

  1. 研削砥石車を支持する研削砥石台をフラット型ベッド上に固定的に設置するとともに、上記研削砥石車と協働して被加工物を支持する安定研削のための頂角に設定されたブレードを、上記フラット型ベッドに対して固定的に設置し、
    上記フラット型ベッド上に水平方向にスライドする水平スライド機構を設けて、該水平スライド機構に調整砥石車を支持する調整砥石台を搭載し、
    かつ、上記フラット型ベッド上面に対して調整砥石車の中心を研削砥石の中心よりも低く設定し、
    被加工物の径に応じて調整砥石台を搭載した水平スライドを移動させても、常に研削砥石車の中心と調整砥石車の中心を結ぶ直線を基準とする被加工物の中心の高さである心高がほとんど変化しないように、上記研削砥石車の中心に対する調整砥石車の中心の高さを設定することを特徴とするセンタレス研削機。
  2. 複数種類のブレードが付属していて、必要に応じて着脱交換し得るようになっていることを特徴とする請求項1記載のセンタレス研削機。
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