JP5180934B2 - 車両制動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両制動装置に関する。
この種の技術としては、下記の特許文献1に記載の技術が開示されている。この公報では、車輪がロックしたときのホイルシリンダ液圧(ロック液圧)、車輪の接地荷重から路面摩擦係数を求め、求めた路面摩擦係数、現時点の接地荷重から現時点のロック液圧を推定するアンチスキッド装置が開示されている。このアンチスキッド装置では、増圧モードでは推定したロック液圧近傍まで急増圧し、その後、ロック液圧まで緩増圧している。
特開2000―62603号公報
上記従来技術においては、車輪ロック時のホイルシリンダ液圧は車輪加速度にも応じて変化するため、車両の運動状態によってはロック液圧の推定精度が低下し、制動距離が長くなるおそれがあった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、その目的とするところは、制動距離を抑制することができる車両制動装置を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明においては、前後加速度と推定した摩擦係数とに基づいて目標ホイルシリンダ液圧を算出する目標ホイルシリンダ液圧算出手段と、車輪がロックしそうなときにホイルシリンダ液圧を減圧し、ホイルシリンダ液圧の減圧後に、目標ホイルシリンダ液圧となるようにホイルシリンダ液圧を増圧し、ホイルシリンダ液圧の増圧後に、目標スリップ率となるようにホイルシリンダ液圧を増減圧するホイルシリンダ液圧制御手段とを設けた。
そのため、制動距離を抑制することができる。
実施例1の車両制動装置の構成図である。 実施例1のμ-S曲線を示す図である。 実施例1のアンチスキッドブレーキ制御装置において行われる処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1の車輪ロック時のホイルシリンダ液圧が高い場合に、アンチスキッドブレーキ制御を行ったときの車速とホイルシリンダ液圧のタイムチャートである。
[実施例1]
〔全体構成〕
実施例1の車両制動装置16の構成について説明する。実施例1の車両制動装置16は、急制動時の車輪のロックを防止するアンチスキッドブレーキシステム(ABS)を搭載している。図1は、車両制動装置16の構成図である。図1は略式図であり、アンチスキッドブレーキシステムに関わる部分のみを記載している。
車両制動装置16は、車輪速検出部として各車輪に設けられた車輪速センサ1FL,1FR,1RL,1RRと、前後加速度検出部として前後加速度センサ2と、ホイルシリンダ液圧検出部として液圧センサ3FL,3FR,3RL,3RRと、各車輪のホイルシリンダ4FL,4FR,4RL,4RRと、アンチスキッドブレーキ制御装置5とを備えている。FL,FR,RL,RRはそれぞれ左前輪、右前輪、左後輪、右後輪を示しており、以下、同様とする。
アンチスキッドブレーキ制御装置5は、車体速検出部6と、スリップ率算出部7と、目標スリップ率設定部8と、接地荷重推定部9と、路面摩擦係数推定部10と、車輪加速度算出部11と、目標ホイルシリンダ液圧算出部12と、目標ホイルシリンダ液圧誤差値算出部13と、目標ホイルシリンダ液圧補正値算出部14と、ホイルシリンダ液圧制御部15とを有している。
車輪速センサ1FL,1FR,1RL,1RRは、各車輪の車輪速VW_FL,VW_FR,VW_,RL,VW_RRを検出する。ここでiは各車輪の位置(FL,FR,RL,RR)を示しており、以下、同様とする。前後加速度センサ2は、車両の前後加速度XGを検出する。液圧センサ3FL,3FR,3RL,3RRは、各車輪のホイルシリンダ液圧PWC_FL,PWC_FR,PWC_RL,PWC_RRを検出する。
車体速検出部6は、車輪速VW_iを入力して車体速VTを算出する。車体速VTは、各車輪のうち最も高い車輪速VW_iを車体速VTとする、または、従動輪の車輪速VW_iの平均値を車体速VTとする等の方法によって求める。スリップ率算出部7は、車体速VTと車輪速VW_iを入力してスリップ率Slip_FL,Slip_FR,Slip_RL,Slip_RRを算出する。車体速VTに対する車輪速VW_iの割合をスリップ率Slip_iとして求める。
目標スリップ率設定部8では、各車輪の目標スリップ率SlipT_FL,SlipT_FR,SlipT_RL,SlipT_RRを設定する。目標スリップ率SlipT_iは路面摩擦係数-スリップ率(μ-S)曲線を用いて設定する。図2はμ-S曲線を示す図である。図2に示すように、路面摩擦係数が最大摩擦係数μMAXとなるスリップ率を目標スリップ率SlipT_iとして設定する。接地荷重推定部9は、各車輪の接地荷重WF_FL,WF_FR,WF_RL,WF_RRを求める。接地荷重WF_iは、車体の前後加速度XGからばね上質量の荷重移動分を算出する等の方法で求める。
路面摩擦係数推定部10は、路面とタイヤとの間の最大摩擦係数μMAXを算出する。最大摩擦係数μMAXは、前後加速度XGが最大となったときの値を最大摩擦係数μMAXとする等の方法で求める。最大摩擦係数μMAXは、各車輪における最大摩擦係数μMAX_FL,μMAX_FR,μMAX_RL,μMAX_RR求めるようにしても良い。各車輪における最大摩擦係数μMAX_iは、各車輪の接地荷重WF_iとホイルシリンダ液圧PWC_iを用いて求めることができる。車輪加速度算出部11は、車輪速VW_iを入力して車輪加速度dVW_FL,dVW_FR,dVW_RL,dVW_RRを算出する。車輪加速度dVW_iは、車輪速VW_iを時間微分することで求めることができる。
目標ホイルシリンダ液圧算出部12は、接地荷重WF_i、最大摩擦係数μMAX_iと前後加速度XGを入力して目標シリンダ液圧PT_FL,PT_FR,PT_RL,PT_RRを算出する。目標ホイルシリンダ液圧PT_iは次の式(1)によって求めることができる。
Figure 0005180934
ここでrはタイヤ動半径、Iはタイヤ慣性、BT_iは車輪のブレーキトルク定数を示す。
この式(1)は、路面利用効率が最大であり、かつ車輪減速度が車体減速度とほぼ同じときのホイルシリンダ液圧を示している。換言すると、タイヤ前後力の限界値を利用しながら、制動開始から停止まで減速し続けるためのホイルシリンダ液圧理論値である。各車輪のタイヤの最大摩擦係数μMAX_iを用いる場合には、各車輪における路面摩擦係数が異なる路面において、より適切な目標ホイルシリンダ液圧PT_iを求めることができる。
目標ホイルシリンダ液圧誤差値算出部13では、接地荷重WF_i、最大摩擦係数μMAX_i、車輪加速度dVW_iとホイルシリンダ液圧PWC_iを入力して、目標ホイルシリンダ液圧誤差値ΔPT_iを算出する。目標ホイルシリンダ液圧誤差値ΔPT_iは次の式(2),(3)よって求めることができる。
Figure 0005180934
Figure 0005180934
ここでPWC'_iは、車両運動状態から求められる車輪ロック(スリップ)時のホイルシリンダ液圧の推定値である。目標ホイルシリンダ液圧誤差値ΔPT_iは、車輪ロック時にのみ求める。式(3)では車輪ロック時のホイルシリンダ液圧推定値PWC'とホイルシリンダ液圧検出値PWCとの差を、目標ホイルシリンダ液圧誤差値ΔPT_iとしている。車輪ロック時以外のときには、目標ホイルシリンダ液圧誤差値ΔPT_iは前回値が設定される。目標ホイルシリンダ液圧誤差値ΔPT_iが、車輪ロック時のホイルシリンダ液圧推定値PWC'とホイルシリンダ液圧検出値PWCとの差により求めることができる点に付いては、後で詳述する。
目標ホイルシリンダ液圧補正値算出部14では、目標ホイルシリンダ液圧PT_iと目標ホイルシリンダ液圧補正値ΔPT_iを入力して、目標ホイルシリンダ液圧補正値PT'_iを算出する。目標ホイルシリンダ液圧補正値PT'_iは次の式(4)によって求めることができる。
Figure 0005180934
ホイルシリンダ液圧制御部15は、各車輪のスリップ率Slip_i、目標スリップ率SlipT_iと目標ホイルシリンダ液圧補正値PT'_iを入力して、各車輪のホイルシリンダ4のホイルシリンダ液圧PWC_iを制御する。
〔アンチスキッドブレーキ制御処理〕
図3はアンチスキッドブレーキ制御装置5において行われる処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS1では、目標ホイルシリンダ液圧PT_iを算出してステップS2へ移行する。
ステップS2では、目標ホイルシリンダ液圧誤差値ΔPT_iを算出してステップS3へ移行する。
ステップS3では、目標ホイルシリンダ液圧補正値PT'_iを算出してステップS4へ移行する。
ステップS4では、目標スリップ率SlipT_iを設定してステップS5へ移行する。
ステップS5では、車輪ロックが発生したか否かを判定し、車輪ロックが発生したときにはステップS6へ移行し、車輪ロックが発生していないときにはステップS8へ移行する。
ステップS6では、ホイルシリンダ液圧を減圧してステップS7へ移行する。
ステップS7では、モードを1次増圧モードに設定して処理を終了する。
ステップS8では、1次増圧モードであるか否かを判定して、1次増圧モードであるときにはステップS9へ移行し、1次増圧モードでないときにはステップS11へ移行する。
ステップS9では、1次増圧を行う。この1次増圧とは、車輪ロック後の最初の増圧を示す。ホイルシリンダ液圧を次の式(5)により求めた増圧ホイルシリンダ液圧Inc_PWC_iだけ増圧してステップS10へ移行する。
Figure 0005180934
ここでαは急増圧量の調整項であって、任意の値である。
ステップS10では、モードをPID制御モードに設定して処理を終了する。
ステップS11では、PID制御モードであるか否かを判定して、PID制御モードであるときにはステップS12へ移行し、PID制御モードでないときには処理を終了する。
ステップS12では、ホイルシリンダ液圧のPID制御を行う。PID制御では、スリップ率Slip_iが、ステップS4で設定した目標スリップ率SlipT_iとなるように各車輪のホイルシリンダ液圧を制御する。
〔目標ホイルシリンダ液圧誤差値〕
目標ホイルシリンダ液圧PT_iは、式(1)によって求めることができる。この式(1)では、センサによって直接検出することができるのは前後加速度XGのみであり、最大摩擦係数μMAXと接地荷重WF_iは推定値を用いている。式(1)では誤差を含みやすい推定値を用いているため、この式(1)により求められた目標ホイルシリンダ液圧PT_iは大きな誤差を含んでいるおそれがある。そこで、車輪ロック時のホイルシリンダ液圧推定値PWC'とホイルシリンダ液圧検出値PWCとの差を目標ホイルシリンダ液圧誤差値ΔPT_iとし、この目標ホイルシリンダ液圧誤差値ΔPT_iを用いて、目標ホイルシリンダ液圧PT_iを補正するようにした。
ここで、車輪ロック時のホイルシリンダ液圧推定値PWC'とホイルシリンダ液圧検出値PWCとの差によって、目標ホイルシリンダ液圧誤差値ΔPT_iを求めることができる点について説明する。
式(1)の前後加速度XGは前後加速度センサ2の検出値であり、式(2)の車輪加速度dVW_iは車輪速センサ1の検出値を元に算出する値であるため、前後加速度XGと車輪加速度dVW_iに含まれる誤差はほとんど無視できる程度に小さいと仮定する。この仮定により、式(1),(2)から次の式(6),(7)が成り立つ。
Figure 0005180934
Figure 0005180934
ここでPT*_iは目標ホイルシリンダ液圧PT_iの真値、ΔPT_iは目標ホイルシリンダ液圧PT_iに含まれる誤差、BT*_iは車輪のブレーキトルク定数BT_iの真値、ΔBT_iは車輪のブレーキトルク定数BT_iに含まれる誤差、WF*_iは接地荷重WF_iの真値、ΔWF_iは接地荷重WF_iに含まれる誤差、μMAX*_iは最大摩擦係数μMAX_iの真値、ΔμMAX_iは最大摩擦係数μMAX_iに含まれる誤差、r*はタイヤ動半径rの真値、Δrはタイヤ動半径rに含まれる誤差、I*はタイヤ慣性Iの真値、ΔIはタイヤ慣性Iに含まれる誤差、PWC'*_iは車輪ロック時のホイルシリンダ液圧PWC'の真値、ΔPWC'_iは車輪ロック時のホイルシリンダ液圧PWC'に含まれる誤差を示している。
式(6)と式(7)の両辺の差をとると次の式(8)が得られる。
Figure 0005180934
式(8)を展開すると次の式(9)が得られる。
Figure 0005180934
また式(1)を各値の真値を用いると次の式(10)が得られる。
Figure 0005180934
同じく式(2)を各値の真値を用いると次の式(11)が得られる。
Figure 0005180934
式(10)と式(11)の両辺の差をとると次の式(12)が得られる。
Figure 0005180934
式(9)と式(12)の両辺の差をとると次の式(13)が得られる。
Figure 0005180934
式(13)を整理すると次の式(14)が得られる。
Figure 0005180934
ここで車輪のブレーキトルク定数BT_i、タイヤ慣性Iは、車両諸元から得ることができる値であるため誤差は小さいと仮定すると、次の式(15)を得ることができる。
Figure 0005180934
ΔPWC'_iは車輪ロック時のホイルシリンダ液圧PWC'に含まれる誤差であるため、車輪ロック時のホイルシリンダ液圧の推定値と、誤差のないホイルシリンダ液圧検出値PWCとの差をとることによって、目標ホイルシリンダ液圧PT_iに含まれる誤差ΔPT_iを得ることができる。
〔作用〕
車輪ロック時の制動力はタイヤの限界制動に近くなるため、1次増圧では車輪ロック時のホイルシリンダ液圧となるように制御するものがある。しかしながら、車両挙動によって車輪ロック時のホイルシリンダ液圧は変化するため、車輪ロック時のホイルシリンダ液圧を1次増圧時の目標ホイルシリンダ液圧とするとホイルシリンダ液圧を安定させることができず制動距離が長くなるおそれがあった。
そこで実施例1では、車体速に対する車輪速の所定スリップ率を目標スリップ率SlipT_iとして設定し、前後加速度XGと推定した最大摩擦係数μMAXとに基づいて目標ホイルシリンダ液圧PT_iを算出した。式(11)の状態方程式が示すように、タイヤの限界制動(最大摩擦係数)時であっても、車輪ロック時のホイルシリンダ液圧PWC'*_iは車輪減速度が大きいほど(車輪加速度が小さいほど)大きくなる。実施例1では式(1)に示すように、前後加速度XGに応じて目標ホイルシリンダ液圧PT_iを設定することで、目標ホイルシリンダ液圧PT_iが大きく成りすぎないようにしている。これにより、1次増圧により車輪速VW_iが車体速に対して所定のスリップ率に引いた車輪ロックしきい値を越えることを抑制し、ホイルシリンダ液圧を目標スリップ率SliPT_iに収束させる易くなり、制動力を抑制することができる。また、1次増圧後は目標スリップ率SlipT_iとなるようにホイルシリンダ液圧を増減圧するようにした。
図4は、車輪ロック時のホイルシリンダ液圧が高い場合に、アンチスキッドブレーキ制御を行ったときの車速とホイルシリンダ液圧のタイムチャートである。図4(1)は、1次増圧時の目標ホイルシリンダ液圧PT_iを前後加速度XGと推定した最大摩擦係数μMAXとに基づいて、すなわち車両運動状態に基づいて設定したときのタイムチャートである。図4(2)は、1次増圧時の目標ホイルシリンダ液圧PT_iを車輪ロック時のホイルシリンダ液圧に設定したときのタイムチャートである。
図4(1)に示すように車輪ロック時のホイルシリンダ液圧が高い場合であっても、タイヤ前後力の限界値を利用しながら、制動開始から停止まで減速し続けるように目標ホイルシリンダ液圧PT_iを設定することが可能となり、車両の制動距離を抑制することができる。1次増圧後はホイルシリンダ液圧PWCが目標スリップ率SlipT_iとなるようにホイルシリンダ液圧を増減圧するため、スリップ率Slip_iを目標スリップ率SlipT_iに収束させることが可能となり、高い制動力を維持することができる。
また実施例1では、推定した最大摩擦係数に基づいて車輪がロックしそうなときのホイルシリンダ液圧推定値PWC'を推定し、推定したホイルシリンダ液圧推定値PWC'と、車輪がロックしそうなときのホイルシリンダ液圧検出値PWCとの差を、目標ホイルシリンダ液圧PT_iの誤差ΔPT_iとして、目標ホイルシリンダ液圧PT_iを補正するようにした。
よって、誤差を含みやすい推定された最大摩擦係数に基づき求められた目標ホイルシリンダ液圧PT_iを補正することが可能となり、より正確なホイルシリンダ液圧制御を行うことができ、車両の制動距離を抑制することができる。
また実施例1では、車輪毎の最大摩擦係数μMAX_iを求めるようにした。
よって、車輪毎に路面摩擦が異なる場合であっても、車輪毎に目標ホイルシリンダ液圧PT_iを設定することができ、制動距離を抑制することができる。
〔効果〕
実施例1の効果について以下に列記する。
(1)車輪の車輪速VW_iを検出する車輪速センサ1と、車体速VTを検出する車体速検出部6と、車体の前後加速度XGを検出する前後加速度センサ2と、車輪と路面と間の最大摩擦係数μMAX_iを推定する路面摩擦係数推定部10と、車体速VTに対する車輪速VW_iの所定スリップ率を目標スリップ率SlipT_iとして設定する目標スリップ率設定部8と、前後加速度XGと推定した最大摩擦係数μMAX_iとに基づいて目標ホイルシリンダ液圧PT_iを算出する目標ホイルシリンダ液圧算出部12と、車輪がロックしそうなときにホイルシリンダ液圧を減圧し、ホイルシリンダ液圧の減圧後に、目標ホイルシリンダ液圧PT_iとなるようにホイルシリンダ液圧を増圧し、ホイルシリンダ液圧の増圧後に、目標スリップ率SlipT_iとなるようにホイルシリンダ液圧を増減圧するホイルシリンダ液圧制御部15とを設けた。
よって、車輪ロック時のホイルシリンダ液圧が高い場合であっても、タイヤ前後力の限界値を利用しながら、制動開始から停止まで減速し続けるように目標ホイルシリンダ液圧PT_iを設定することが可能となり、車両の制動距離を抑制することができる。1次増圧後はホイルシリンダ液圧PWCが目標スリップ率SlipT_iとなるようにホイルシリンダ液圧を増減圧するため、スリップ率Slip_iを目標スリップ率SlipT_iに収束させることが可能となり、高い制動力を維持することができる。
(2)車輪がロックしそうなときのホイルシリンダ液圧を検出するホイルシリンダ液圧センサ3と、車輪がロックしそうなときのホイルシリンダ液圧推定値PWC'を推定し、ホイルシリンダ液圧推定値PWC'と、車輪がロックしそうなときのホイルシリンダ液圧検出値PWCとの差を、目標ホイルシリンダ液圧PT_iの誤差ΔPT_iとして、目標ホイルシリンダ液圧PT_iを補正する目標ホイルシリンダ液圧補正値算出部14を設けた。
よって、誤差を含みやすい推定された最大摩擦係数に基づき求められた目標ホイルシリンダ液圧PT_iを補正することが可能となり、より正確なホイルシリンダ液圧制御を行うことができ、車両の制動距離を抑制することができる。
(3)路面摩擦係数推定部10は、各車輪毎の最大摩擦係数を求めるようにした。
よって、車輪毎に路面状態が異なる場合であっても、車輪毎に目標ホイルシリンダ液圧PT_iを設定することができ、制動距離を抑制することができる。
[他の実施例]
以上、本願発明を実施するための最良の形態を、実施例1に基づいて説明してきたが、各発明の具体的な構成は各実施例に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても、本発明に含まれる。
例えば、路面摩擦係数推定部10では最大摩擦係数μMAX_iを推定するようにしているが、必ずしもスリップ率に対する路面摩擦が頂点の値を推定するようにしなくとも良い。路面摩擦が頂点の付近であれば良く、特に限定しない。
また実施例1では4輪車について記載しているが、2輪車や3輪車、4輪以上の車輪を有する車両であっても良く、特に限定しない。
1 車輪速センサ(車輪速検出手段)
2 前後加速度センサ(前後加速度検出手段)
3 ホイルシリンダ液圧センサ(ホイルシリンダ液圧検出手段)
5 アンチスキッドブレーキ制御装置
6 車体速検出部(車体速検出手段)
8 目標スリップ率設定部(目標スリップ率設定手段)
10 路面摩擦係数推定部(路面摩擦係数推定手段)
12 目標ホイルシリンダ液圧算出部(目標ホイルシリンダ液圧算出手段)
13 目標ホイルシリンダ液圧誤差値算出部(目標ホイルシリンダ液圧誤差算出手段)
14 目標ホイルシリンダ液圧補正値算出部(目標ホイルシリンダ液圧補正値算出手段)

Claims (3)

  1. 車輪の車輪速を検出する車輪速検出手段と、
    車体速を検出する車体速検出手段と、
    車体の前後加速度を検出する前後加速度検出手段と、
    車輪と路面と間の摩擦係数を推定する路面摩擦係数推定手段と、
    車体速に対する車輪速の所定スリップ率を目標スリップ率として設定する目標スリップ率設定手段と、
    前記前後加速度と推定した前記摩擦係数とに基づいて目標ホイルシリンダ液圧を算出する目標ホイルシリンダ液圧算出手段と、
    前記車輪がロックしそうなときに前記ホイルシリンダ液圧を減圧し、
    前記ホイルシリンダ液圧の減圧後に、前記目標ホイルシリンダ液圧となるように前記ホイルシリンダ液圧を増圧し、
    前記ホイルシリンダ液圧の増圧後に、前記目標スリップ率となるように前記ホイルシリンダ液圧を増減圧するホイルシリンダ液圧制御手段と、
    を設けたことを特徴とするアンチスキッドブレーキ装置。
  2. 請求項1に記載のアンチスキッドブレーキ装置において、
    前記車輪がロックしそうなときの前記ホイルシリンダ液圧を検出するホイルシリンダ液圧検出手段と、
    前記車輪がロックしそうなときの前記ホイルシリンダ液圧を、推定した前記摩擦係数に基づいて推定するホイルシリンダ液圧推定手段と、
    前記ホイルシリンダ液圧推定手段が推定した前記ホイルシリンダ液圧の推定値と、ホイルシリンダ液圧制御手段が検出した前記ホイルシリンダ液圧の検出値との差を用いて、前記目標ホイルシリンダ液圧の誤差として、前記目標ホイルシリンダ液圧を補正する目標ホイルシリンダ液圧補正値算出手段と、
    を設けたことを特徴とするアンチスキッドブレーキ装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のアンチスキッドブレーキ装置において、
    摩擦係数推定手段は、車輪毎の摩擦係数を求める手段であることを特徴とするアンチスキッドブレーキ装置。
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