JP5179040B2 - 外装用フィルム及びその製造方法 - Google Patents
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Description
フィルムであって、上記表面層は、ガラス転移温度(Tg)が60〜100℃であるウレ
タン変性アクリル樹脂とイソシアネート系硬化剤とを併用してなるものであることを特徴とする外装用フィルムである。
塑性エラストマーからなるものであることが好ましい。
上記表面層の厚さは、10〜50μmであることが好ましい。
上記表面層は、更に平均粒径2〜6μmのポリプロピレン系樹脂粒子を含むものであるこ
とが好ましい。
上記無黄変型イソシアネートは、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートであることが好ましい。
上記基材フィルム側に、アクリル系粘着剤を用いて形成される粘着剤層を有するものであることが好ましい。
以下、本発明を詳細に説明する。
従来からポリオレフィンフィルムを外装用フィルムとして使用する場合、フィルム表面に表面コート等が施されることが多かったが、表面コートによってフィルムの延伸や折り曲げ時に白化や割れが生じてしまう。一方、延伸等を重視した柔軟な表面コートを施した場合は、耐薬品性や耐侯性が低下してしまう。
上記紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、サリチレート系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤等を挙げることができる。
上記粘着剤層の形成方法としては特に限定されず、従来公知の塗工方法によって形成することができる。上記粘着剤層は、厚さが3〜50μmであることが好ましい。3μm未満であると、充分な密着性及び接着力を得ることができないおそれがある。50μmを超えても、効果の向上は望めず、経済的に不利となるおそれがある。
上記離型処理が施されたフィルムの材質としては、PET、紙、オレフィン系樹脂フィルム等を挙げることができる。上記離型処理を施す際に使用する離型剤としては、シリコーン系のものが好適に用いられる。上記離型層の厚さは、粘着剤層との組み合わせ、又は、目的や用途等に応じて設定すればよい。
図1、2は、本発明の外装用フィルムの概略図の一例を示した図である。図1で示された外装用フィルムは、表面層1、基材フィルム2及び粘着剤層3が積層されているものである。図2で示された外装用フィルムは、表面層1、基材フィルム2、粘着剤層3及び離型層4が積層されているものである。図1、2の表面層1には、耐擦傷性向上剤の粒子5が含まれている。これらの外装用フィルムは、優れた耐擦傷性、耐薬品性、後加工性、耐侯性、外観を有している。
(基材フィルムの作製)
ポリプロピレン樹脂(「WT2002A」、日本ポリプロピレン社製)40質量部に、オレフィン系熱可塑性エラストマー(「R−110E」、出光社製)40質量部、低密度ポリエチレン樹脂(「KF−280」、日本ポリプロピレン社製)20質量部と、酸化防止剤(「イルガノックス1076」、チバスペシャリティーケミカル社製)0.2質量部、滑剤(ステアリン酸カルシウム)0.2質量部とを混合し、バンバリーミキサーを用いて150〜180℃の温度で溶融混練し、得られた樹脂組成物を4本逆L字ロール型24インチカレンダーに供給し、ロール温度160〜190℃で0.10mmの厚みに圧延し、フィルムを得た。このフィルムにコロナ処理を行い、基材フィルム(ポリプロピレン系フィルム)を得た。
得られた基材フィルム上に、ウレタン変性アクリル樹脂(「UCクリヤーG−407NT」、大日本インキ化学工業社製、Tg 100℃)100質量部、ポリプロピレン系樹脂粒子(耐擦傷性向上剤、平均粒径4μm)5質量部、HDI 10質量部、紫外線吸収剤(「バイオソーブ583」、共同薬品社製)0.5質量部を混合した樹脂組成物を、乾燥後の厚みが10μmになるように塗工し、硬化させた。
110g/m2の上質紙の上にシリコーン系の離型剤で処理した離型紙に、乾燥後の厚みが30μmとなるように粘着剤(アクリル系粘着剤:「SKダイン1340」、綜研化学社製)を塗布して粘着剤層を形成し乾燥したものを、上記の表面層が形成された基材フィルムと貼りあわせて粘着製品を得た。
なお、上記の製造方法において、樹脂成分の配合量は、樹脂固形分の質量である。
ウレタン変性アクリル樹脂のガラス転移温度、硬化剤の種類(HDI、TDI)、耐擦傷性向上剤の種類(ポリプロピレン系樹脂粒子、アマイド系樹脂粒子)、粒子径及び添加量(ウレタン変性アクリル樹脂100質量部に対して)、表面層の塗工厚み(乾燥後)を表1に示したように変更した以外は、実施例1と同様にして粘着製品を得た。
表面層の形成において、カーボネート系ウレタン樹脂(「タイフォースCS−397」、大日本インキ化学工業社製)100質量部、紫外線吸収剤(「バイオソーブ583」、共同薬品社製)0.5質量部を混合した樹脂組成物を、乾燥後の厚みが10μmになるように塗工し、硬化させて形成した以外は、実施例1と同様にして粘着製品を得た。
カーボネート系ウレタン樹脂の代わりに、ポリエステル系ウレタン樹脂(「ポリウレタン2053」、荒川化学工業社製)、又は、ポリエーテル系ウレタン樹脂(「レザミンME8105LP」、大日精化工業社製)を使用した以外は、比較例3と同様にして粘着製品を得た。
以下の方法により基材フィルムを作製し、その基材フィルムを用いて実施例1と同様の方法で粘着製品を作製した(表面層の形成は行わなかった)。
(基材フィルムの作製)
メタクリル酸メチル・アクリル酸アルキル共重合体(「パラペットHR−A」、クラレ社製)50質量部、メタクリル酸メチル・アクリル酸アルキル・スチレン共重合体(「メタブレンW341」、三菱レイヨン社製)50質量部、酸化防止剤(「イルガノックス1076」、チバスペシャリティーケミカル社製)1質量部、安定剤としてステアリン酸カルシウム0.2質量部、ステアリン酸亜鉛0.2質量部、滑剤として「LS−5」(旭電化工業社製)1質量部をバンバリーミキサーを用いて150〜180℃の温度で溶融混練し、得られた樹脂組成物を4本逆L字ロール型24インチカレンダーに供給し、ロール温度170〜200℃で0.10mmの厚みに圧延して、基材フィルム(アクリルフィルム)を得た。
実施例、比較例で得られた粘着製品に対して、次の評価を行い、結果を表1に示した。
(1)耐擦傷性
1mm厚みのアルミ板に各フィルムを貼り付けた後、室温で5日間放置し、テーバー摩耗試験機にてフィルム表面の擦り傷を目視確認した。
摩耗輪CS17×荷重1kg×2000回転で擦り傷が目立たなければ○、目立てば×とした。
イソプロピルアルコール(99%)1ccをフィルム(コート層)上に滴下し、23℃で24時間放置した後、表面を洗浄して滴下痕跡を目視で確認した。
痕跡が目立たなければ○、わずかな痕跡が認められれば△、痕跡が目立てば×とした。
1mm厚みのアルミ板に各フィルムを貼り付けた後、室温で5日間放置し、外径32mm×深さ3mmの条件で丸型(丸い帽子の形)に絞り加工を施した。
フィルム浮きや割れ、裂け、白化、部分伸び(ネッキング)等の外観異常が発生しなければ○、発生すれば×とした。
室内蛍光灯並びに太陽光のもとで60°斜めから見たときのギラつきを目視で確認した。
ギラつき目立たなければ○、ギラつき目立てば×とした。
分光光度計(KONICA MINORUTA社製 SPECTROPHOTOMETER CM−3600d)D65光源 10°視野で測色し、基材フィルムと表面層塗工後の色調を比較した。なお、測定対象物にグリセリンを塗布し、表面ツヤの影響を排除して測定した。
ΔLが1.5以下であれば○、ΔLが1.5を超えていれば×とした。
サンシャインW−O−M(JIS−A−1415準拠)で2000時間促進後の外観を目視で確認した。
○:変退色が目立たず、基材フィルムから表面層の剥離が認められない。
△:変退色は認められるものの、基材フィルムから表面層の剥離は認められない。
×:変退色が目立ち、かつ、基材フィルムから表面層の剥離が認められる。
2 基材フィルム
3 粘着剤層
4 離型層
5 耐擦傷性向上剤
Claims (8)
- ポリオレフィン系樹脂からなる基材フィルム上に、表面層が形成された外装用フィルムであって、
前記表面層は、ガラス転移温度(Tg)が60〜100℃であるウレタン変性アクリル樹脂とイソシアネート系硬化剤とを併用してなるものである
ことを特徴とする外装用フィルム。 - 表面層の厚さは、10〜50μmである請求項1記載の外装用フィルム。
- 基材フィルムは、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂及びオレフィン系熱可塑性エラストマーからなるものである請求項1又は2記載の外装用フィルム。
- 表面層は、更に平均粒径2〜6μmのポリプロピレン系樹脂粒子を含むものである請求項1、2又は3記載の外装用フィルム。
- イソシアネート系硬化剤は、無黄変型イソシアネートからなるものである請求項1、2、3又は4記載の外装用フィルム。
- 無黄変型イソシアネートは、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートである請求項5記載の外装用フィルム。
- 基材フィルム側に、アクリル系粘着剤を用いて形成される粘着剤層を有するものである請求項1、2、3、4、5又は6記載の外装用フィルム。
- 請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の外装用フィルムの製造方法であって、
ポリオレフィン系樹脂からなる基材フィルム上に、ガラス転移温度(Tg)が60〜100℃であるウレタン変性アクリル樹脂とイソシアネート系硬化剤とを含む組成物を塗工する工程を含むことを特徴とする外装用フィルムの製造方法。
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