JP5177032B2 - スピーカ - Google Patents

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Description

本発明は、エンクロージャ内部の構造を改良することによって音質を改善したスピーカに関する。
スピーカは、一対の側板と底板と天板と後板とバッフルとを箱状に組み立てたエンクロージャと、バッフルに設けた開口部に装着したスピーカユニットとを備える。エンクロージャの各板は例えば木板により形成される。エンクロージャは特許文献1に記載のようにスピーカキャビネットと称されることもある。
スピーカが発する音は、スピーカユニットの振動板自体が発する音と、振動板の振動に伴ってエンクロージャのいずれかの板が振動することによって発する音とを合わせたものである。従来から、スピーカの音質を改善するための改良、即ち、スピーカが発する音の解像度を向上させたり、音場豊かに音を再生させたりするための改良が種々行われている。その改良の一例として、振動板を木製とすることが挙げられる。木製振動板は例えば特許文献2に記載されている。
特開2001−54182号公報 特開平10−304492号公報
特許文献2に記載のような木製振動板は、スピーカユニットの振動板自体が発する音を改善して、高音質な音を再生することができるスピーカを提供することに大きく寄与する。しかしながら、スピーカのさらなる音質向上を目指すには、振動板自体が発する音の改善のみでは不十分であり、エンクロージャが発する音を改善することが必要である。
本発明はこのような事情に鑑み、エンクロージャ内部の構造を改良することによってエンクロージャが発する音を改善し、スピーカが発する音をさらに高音質にすることができるスピーカを提供することを目的とする。
本発明は、上述した従来の技術の課題を解決するため、第1及び第2の側板(1)と、底板(2)と、天板(3)と、後板(4)と、開口部(5a)を設けたバッフル(5)とを箱状に組み立てたエンクロージャ(6)と、振動板(7a)を前記バッフルの外面に向けて前記開口部に装着したスピーカユニット(7)と、前記底板上または前記天板の内面に装着され、前記後板側から前記バッフル側に向かうに従って前記第1または第2の側板の一方の側板に近付く方向に繊維方向を有する第1の部材(8b,8c)を含む響板とを備えることを特徴とするスピーカ(100,100L,100R)を提供する。
前記響板は、さらに、前記振動板の振動方向に繊維方向を有する第2の部材(8a)を含むことが好ましい。
前記響板は、さらに、前記後板側から前記バッフル側に向かうに従って前記第1または第2の側板の他方の側板に近付く方向に繊維方向を有する第3の部材(8b,8c)を含むことが好ましい。
前記第2の部材は前記底板または前記天板の幅方向の略中央に配置され、前記第1及び第3の部材は、前記第2の部材を挟むように配置されていることが好ましい。
前記響板は、さらに、前記第1〜第3の部材上に装着され、前記後板側から前記バッフル側に向かうに従って前記第1の側板に近付く方向に繊維方向を有する第4の部材(8d)と、前記後板側から前記バッフル側に向かうに従って前記第2の側板に近付く方向に繊維方向を有する第5の部材(8e)とを含むことが好ましい。
前記第4及び第5の部材の長さは前記第1〜第3の部材の長さより短いことが好ましい。
前記第4及び第5の部材は、前記第1〜第3の部材の前記後板側の端部と記バッフル側の端部とを空けた前記第1〜第3の部材の長手方向の中間部に装着されていることが好ましい。
前記底板または前記天板は無垢材より切り出した木板により形成され、前記底板または前記天板は前記振動板の振動方向と交差する方向を木目方向としていることが好ましい。
前記響板は、竹の集成材により形成されていることが好ましい。
前記後板に取り付けられた端子板(10)と、前記後板に取り付けられたバスレフ用のダクト(11)とを備え、前記端子板を前記後板の下側に、前記ダクトを前記後板の上側に配置していることが好ましい。
本発明のスピーカによれば、エンクロージャが発する音を改善することができ、スピーカが発する音をさらに高音質にすることができる。
本発明の一実施形態を示す破断斜視図である。 一実施形態の外観斜視図である。 一実施形態における部分断面図である。 一実施形態で用いる竹の集成材を示す斜視図である。 一実施形態で用いる響板の元となる集成材を示す平面図である。 一実施形態で用いる響板を示す平面図である。 本発明の他の実施形態を示す平面図である。 音響シミュレーションモデルを説明するための図である。 比較例の周波数250Hzにおける解析結果を示す図である。 一実施形態の周波数250Hzにおける解析結果を示す図である。 比較例の周波数950Hzにおける解析結果を示す図である。 一実施形態の周波数950Hzにおける解析結果を示す図である。 比較例の周波数2500Hzにおける解析結果を示す図である。 一実施形態の周波数2500Hzにおける解析結果を示す図である。
以下、本発明のスピーカについて、添付図面を参照して説明する。図1は本発明のスピーカの一実施形態を示す破断斜視図、図2は一実施形態の外観斜視図である。図1,図2に示すように、一実施形態のスピーカ100は、一対の側板1,1と、底板2と、天板3と、後板4と、前板であるバッフル5とを箱状に組み立てたエンクロージャ6を備える。バッフル5には円形の開口部5aが形成されており、開口部5aには、スピーカユニット7が振動板7aを外側に向けた状態で装着されている。振動板7aとしては木製振動板(いわゆるウッドコーン)を用いることが好ましい。なお、図1は、図面手前側の側板1と天板3と後板4とバッフル5をそれぞれ一部切断して、エンクロージャ6の内部が見えるようにしたカットモデルを示している。
エンクロージャ6の側板1,底板2,天板3,後板4,バッフル5はそれぞれ、無垢の木材(無垢材)から切り出した木板であることが好ましい。後板4は無垢材から切り出した木板の代わりに合板としてもよい。それぞれの板を木板とした場合、図2に示すように、側板1の繊維方向(木目方向)Df1と後板4の繊維方向Df4とバッフル5の繊維方向Df5はスピーカ100を通常に設置した状態の上下方向、底板2の繊維方向Df2及び天板3の繊維方向Df3は左右方向とすることが好ましい。繊維方向Df2,Df3は、スピーカユニット7の振動板7aが音を発する方向(振動板7aの振動方向)と交差する方向である。なお、それぞれの板の繊維方向Df1〜Df5のヤング率は8.3GPa程度であり、繊維方向Df1〜Df5と直交する方向のヤング率は0.6GPa程度である。
図1に示すように、エンクロージャ6の内部、底板2上には、底板2を補強すると共に、エンクロージャ6が発する音質を改善するための響板8が装着されている。響板8は底板2を補強する補強部材または音質を改善するための音質改善部材と称することもできる。響板8は、好ましい構成例として、下側の部材8a,8b,8cと上側の部材8d,8eの計5つの部材を接着剤等で貼り合わせたものである。響板8は底板2に接着剤等で貼り付けられている。図3は、部材8bと部材8dとが重なった部分で底板2と響板8とを響板8の長手方向に切断した断面図である。ここでは、5つの部材8a〜8eで響板8を構成しているが、下側の部材8a〜8cのみとしてもよい。但し、響板8を上下2層で形成する方が音質改善の効果が大きいので、図1,図3に示すように上下2層で形成することが好ましい。
響板8の各部材8a〜8eは異方性材料により形成されている。好適な材料としては木または竹である。木よりも竹の方が音質改善の効果が大きいので、各部材8a〜8eとして竹を用いることが好ましい。各部材8a〜8eとして竹を用いた場合、響板8は竹響板である。以下、本実施形態においては、各部材8a〜8eとして竹を用いた場合について説明する。響板8のさらに具体的な構成については後に詳述する。
スピーカユニット7から引き出されたプラス側及びマイナス側のケーブル9a,9bは、後板4に設けた端子板10の内面側に設けられたプラス側及びマイナス側の端子に接続されている。図示していないアンプから引き出されたスピーカケーブルは、端子板10の外面側に設けられたプラス側及びマイナス側の端子に接続される。エンクロージャ6の上方には、天板3の内面に接触しない程度の高さに、バスレフ用のダクト11が取り付けられている。ダクト11は、後板4に設けた開口とダクト11の一方の開口端とを対向させた状態で後板4に接着剤等で固着されている。ダクト11の他方の開口端は、スピーカユニット7の近傍に位置している。ダクト11を設けることによって低音が増強される。本実施形態では底板2に響板8を装着しているので、端子板10を下側にダクト11を上側に設けることが好ましい。
ここで、図4〜図6を用いて響板8の構成の詳細について説明する。図4に示すように、響板8の各部材8a〜8eは複数の竹片81を複数列及び複数層集成した竹の集成材により形成される。図5(A)は部材8aの元となる集成材8A、図5(B)は部材8b,8cの元となる集成材8BC、図5(C)は部材8d,8eの元となる集成材8DEを示している。集成材8A,8BC,8DEはそれぞれ矢印で示す方向の繊維方向Dfを有している。集成材8A,8BC,8DEの各寸法は一例として次の通りである。集成材8Aは幅12mm、長さ175mm、集成材8BCは幅47mm、長さ175mm、集成材8DEは幅53mm、長さ135mm、集成材8A,8BC,8DEの厚さは15mmである。竹片81を何列集成するかは集成材8A,8BC,8DEの幅によって異なる。
図5(A)の集成材8Aはそのまま響板8の部材8aとなる。図5(B)の集成材8BCを切断線Lcで切断すると、響板8の部材8b,8cとなる。図5(C)の集成材8DEを切断線Lcで切断すると、響板8の部材8d,8eとなる。そして、図6(A)に示すように、部材8b,8cの切断線Lc側の辺を部材8aの側辺に対向させて部材8a,8b,8cを互いに接着すると、響板8の下側層の部材となる。このようにすると、部材8b,8cの繊維方向Df8b,Df8cは図6(A)の上側から下側に向かうに従って外側に広がることとなる。
また、図6(B)に示すように、部材8d,8eの切断線Lc側の辺を対向させると、響板8の上側層の部材となる。このようにすると、部材8d,8eの繊維方向Df8d,Df8eは図6(B)の上側から下側に向かうに従って外側に広がることとなる。なお、図6(B)では、切断線Lc側の辺の全ての部分を接触させておらず、幅狭の上側部分を接触させ、幅広の下側部分には隙間を設けている。部材8d,8eの切断線Lc側の辺の全ての部分を接触させてもよい。
図6(A)に示す部材8a,8b,8cからなる下側層の部材に例えば接着剤を塗布して図6(B)に示す部材8d,8eからなる上側層の部材を載せ、下側層の部材と上側層の部材とを一体化すると、図6(C)に示すような響板8となる。上側層の部材は下側層の部材よりも長さが短いことが好ましい。下側層の部材上の上側層の部材の長さ方向の位置は図6(C)に示す位置に限定されるものではない。但し、下側層の部材の長さ方向の両端部を空けた状態で上側層の部材を載せることが好ましい。
図1より分かるように、響板8は、図6(C)の下側をスピーカ100の前面側(バッフル5側)に、図6(C)の上側をスピーカ100の後面側(後板4側)に向けた状態で底板2に装着される。部材8aを底板2の幅方向の略中央に配置することが好ましい。部材8aの繊維方向Df8aは側板1と略平行方向であり、バッフル5の面と略直交する方向である。即ち、部材8aの繊維方向Df8aは振動板7aの振動方向と略平行である。部材8bの繊維方向Df8bは、スピーカ100の後面側から前面側に向かうに従って図1手前側の側板1に近付く方向であり、部材8cの繊維方向Df8cはスピーカ100の後面側から前面側に向かうに従って図1奥側の側板1に近付く方向である。即ち、繊維方向Df8b,Df8cはスピーカ100の後面側から前面側に向かって底板2の幅方向の外側に広がっている。
部材8d,8eも同様であり、繊維方向Df8dは、スピーカ100の後面側から前面側に向かうに従って図1手前側の側板1に近付く方向であり、繊維方向Df8eはスピーカ100の後面側から前面側に向かうに従って図1奥側の側板1に近付く方向である。即ち、繊維方向Df8d,Df8eはスピーカ100の後面側から前面側に向かって底板2の幅方向の外側に広がっている。
図6(C)に示す響板8は好ましい構成例であるが、響板8の構成はこれに限定されるものではない。振動板7aの振動方向と略平行の繊維方向Df8aを有する部材8aを幅方向の略中央に設け、部材8b,8cが部材8aを挟むように設けることが好ましいが、これに限定されるものではない。響板8は、振動板7aの振動方向と略平行の繊維方向を有する部分と、スピーカ100の後面側から前面側に向かって外側に広がる繊維方向を有する部分とを有すればよい。
本実施形態のスピーカ100においては、エンクロージャ6が以上説明した響板8を備える構成であるので、聴感上、低音の重心が下がり、低音の解像度が向上し、中音域で音場が上下左右に広がって豊かな音場の音楽再生が可能となる。
本発明は以上説明した実施形態に限定されることはなく、スピーカ100の後面側から前面側に向かって外側に広がる繊維方向を有する部分のみとしてもよい。図7(A),(B)は他の実施形態を示す平面図である。図7(A)は部材8a〜8eを有する響板8の代わりに、部材8bまたは8cのみを響板として底板2上に装着したものである。図7(A)において、スピーカ100Lは左用のスピーカであり、スピーカ100Rは右用のスピーカである。スピーカ100L,100Rの底板2上に部材8b,8cを図7(A)に示すように装着することによって、繊維方向を後面側から前面側に向かって外側に広げた状態とすることができる。このようにすれば、音場を外側に広げることができる。
図7(B)は、図7(A)に示す部材8b,8cに、振動板7aの振動方向と略平行の繊維方向Df8aを有する部材8aを追加したものである。部材8aを底板2上に装着することによって、音が振動板7aの振動方向、即ち、スピーカ100L,100Rの正面方向に伝わりやすくなる。従って、図7(B)に示す構成においては、スピーカ100L,100Rの正面に位置する聴取者に音が向かうと共に、外側に広がった音場を得ることが可能となる。
以上の説明では、響板8や響板としての部材8a,8b,8cを底板2上に装着する例を示したが、天板3の内面に装着することも可能である。響板8や部材8a,8b,8cを天板3の内面に装着しても音場を広げるという効果を奏することができる。但し、響板8や部材8a,8b,8cを天板3の内面に装着した場合には、低音の重心を下げるとか、低音の解像度を向上させるという効果はさほど得られないので、底板2上に装着することが好ましい。
さらに、図8〜図14を用いて、響板8を備えた本実施形態のスピーカ100による効果を、音響シミュレーションモデルを用いて測定したデータに基づいて説明する。図8は、振動板7aが振動することによってエンクロージャ6が振動した場合のエンクロージャ6のみの音圧等を計算する音響シミュレーションモデルを示している。振動板7aの中心から半径0.25mのメッシュ状の半球体50を設定している。エンクロージャ6の各面もメッシュ状に区画している。半球体50の各区画は極力完全に近い半球を表すため四角形と三角形とが混在している。一例として、図示していないスピーカユニット7のボイスコイルに1.4×105Nの力を与えて振動板7aを振動させたときの、エンクロージャ6のみの音圧等の解析結果について説明する。
まず、図9は響板8を備えていない比較例のスピーカの周波数250Hzにおける解析結果である。図9(A)は半球体50の各区画の法線方向の音圧レベルを示し、図9(B)はエンクロージャ6のそれぞれの面の各区画の法線方向の粒子速度振幅を示し、図9(C)はエンクロージャ6のそれぞれの面の各区画の法線方向の音圧振幅を示している。図10は響板8を備える本実施形態のスピーカ100の周波数250Hzにおける解析結果である。図10(A)は半球体50の各区画の法線方向の音圧レベルを示し、図10(B)はエンクロージャ6のそれぞれの面の各区画の法線方向の粒子速度振幅を示し、図10(C)はエンクロージャ6のそれぞれの面の各区画の法線方向の音圧振幅を示している。
図9(A)と図10(A)とを比較すると、図9(A)では半球体50の例えば501にて示す中央部で音圧レベルが−4.8[dB]程度であるのに対し、図10(A)では502にて示す中央部で黒色の濃度が濃いことから分かるように音圧レベルが−4.8dBよりはるかに大きくなっている。図9(B)と図10(B)とを比較すると、図9(B)ではエンクロージャ6の例えば601にて示す部分(バッフル5のスピーカユニット7より上方部分)で粒子速度振幅が1.5×10-8[m/s]程度であるのに対し、図10(B)では601と同等の部分である602にて示す部分で黒色の濃度が濃いことから分かるように粒子速度振幅が1.5×10-8[m/s]よりはるかに大きくなっている。
図9(C)と図10(C)とを比較すると、図9(C)ではエンクロージャ6の例えば603,604にて示す部分(バッフル5のスピーカユニット7より下方部分及び上方部分)で音圧振幅が8.5×10-7[Pa]程度であるのに対し、図10(C)では603,604と同等の部分である605,606にて示す部分で黒色の濃度が濃いことから分かるように音圧振幅が8.5×10-7[Pa]よりはるかに大きくなっている。
図11は響板8を備えていない比較例のスピーカの周波数950Hzにおける解析結果である。図12は響板8を備える本実施形態のスピーカ100の周波数950Hzにおける解析結果である。図11(A)〜(C)及び図12(A)〜(C)は図9(A)〜(C)及び図10(A)〜(C)と同様、半球体50の音圧レベル、エンクロージャ6の粒子速度振幅、エンクロージャ6の音圧振幅を示している。
図11(A)と図12(A)とを比較すると、図11(A)では半球体50の例えば503,504にて示す端部で音圧レベルが−7.2[dB]程度であるのに対し、図12(A)では505,506にて示す端部で黒色の濃度が濃いことから分かるように音圧レベルが−7.2dBよりはるかに大きくなっている。なお、505,506にて示す端部の音圧レベルは−6.5[dB]より大きい。図11(B)と図12(B)とを比較すると、図11(B)ではエンクロージャ6の例えば607,608にて示す部分(天板3の両端部)で粒子速度振幅が1.0×10-18[m/s]程度であるのに対し、図12(B)では607,608と同等の部分である609,610にて示す部分で黒色の濃度が濃いことから分かるように粒子速度振幅が1.0×10-18[m/s]よりはるかに大きくなっている。なお、609,610にて示す部分の粒子速度振幅は3.5×10-10[m/s]より大きい。
図11(C)と図12(C)とを比較すると、図11(C)ではエンクロージャ6の例えば611,612にて示す部分(天板3の両端部)で音圧振幅が2.5×10-8[Pa]程度であるのに対し、図12(C)では611,612と同等の部分である613,614にて示す部分で黒色の濃度が濃いことから分かるように音圧振幅が2.5×10-8[Pa]よりはるかに大きくなっている。なお、613,614にて示す部分の音圧振幅は7.0×10-8[Pa]より大きい。
図13は響板8を備えていない比較例のスピーカの周波数2500Hzにおける解析結果である。図14は響板8を備える本実施形態のスピーカ100の周波数2500Hzにおける解析結果である。図13(A)〜(C)及び図14(A)〜(C)は図9(A)〜(C)及び図10(A)〜(C)と同様、半球体50の音圧レベル、エンクロージャ6の粒子速度振幅、エンクロージャ6の音圧振幅を示している。
図13(A)と図14(A)とを比較すると、図13(A)では半球体50の例えば507で示す部分で音圧レベルが−6.0[dB]程度であり、508で示すわずかな部分で音圧レベルが−6.0[dB]を超えているに対し、図14(A)では509にて示す半球体50の大方の部分で黒色の濃度が濃いことから分かるように音圧レベルが−6.0dBよりはるかに大きくなっている。図13(B)と図14(B)とを比較すると、図13(B)ではエンクロージャ6の例えば615にて示す部分(バッフル5のスピーカユニット7より下方部分)と616にて示す部分(天板3の端部)で粒子速度振幅が3.0×10-10[m/s]程度であるのに対し、図14(B)では615,616と同等の部分である617,618にて示す部分で黒色の濃度が濃いことから分かるように粒子速度振幅が5.5×10-10[m/s]よりはるかに大きくなっている。
図13(C)と図14(C)とを比較すると、図13(C)ではエンクロージャ6の例えば619にて示す部分(バッフル5のスピーカユニット7より下方部分)と620にて示す部分(天板3の端部)で音圧振幅が1.2×10-7[Pa]程度であるのに対し、図14(C)では619,620と同等の部分である621,622にて示す部分で黒色の濃度が濃いことから分かるように音圧振幅が2.0×10-7[Pa]よりはるかに大きくなっている。
以上のことは、響板8を備える本実施形態のスピーカ100は、響板8を備えていない比較例のスピーカよりも、エンクロージャ6が振動することによって発する音が大きくなっていることを示す。なお、音圧レベルと粒子速度振幅と音圧振幅それぞれの数値はシミュレーションの条件が異なれば値が異なることになるので、図9〜図14で説明した数値は単なる一例である。響板8を備える本実施形態のスピーカ100によれば、複数の周波数帯域で音圧レベルと粒子速度振幅と音圧振幅が大きくなる。エンクロージャ6が発する音が大きくなることが、低音の重心が下がり、低音の解像度が向上し、中音域で音場が豊かになるという聴感上の効果に寄与する。
本発明の以上説明した本実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。
1 側板
2 底板
3 天板
4 後板
5 バッフル
5a 開口部
6 エンクロージャ
7 スピーカユニット
7a 振動板
8 響板
8a,8b,8c,8d,8e 部材
10 端子板
11 ダクト
100,100L,100R スピーカ

Claims (10)

  1. 第1及び第2の側板と、底板と、天板と、後板と、開口部を設けたバッフルとを箱状に組み立てたエンクロージャと、
    振動板を前記バッフルの外面に向けて前記開口部に装着したスピーカユニットと、
    前記底板上または前記天板の内面に装着され、前記後板側から前記バッフル側に向かうに従って前記第1または第2の側板の一方の側板に近付く方向に繊維方向を有する第1の部材を含む響板と
    を備えることを特徴とするスピーカ。
  2. 前記響板は、さらに、前記振動板の振動方向に繊維方向を有する第2の部材を含むことを特徴とする請求項1記載のスピーカ。
  3. 前記響板は、さらに、前記後板側から前記バッフル側に向かうに従って前記第1または第2の側板の他方の側板に近付く方向に繊維方向を有する第3の部材を含むことを特徴とする請求項2記載のスピーカ。
  4. 前記第2の部材は前記底板または前記天板の幅方向の略中央に配置され、前記第1及び第3の部材は、前記第2の部材を挟むように配置されていることを特徴とする請求項3記載のスピーカ。
  5. 前記響板は、さらに、前記第1〜第3の部材上に装着され、前記後板側から前記バッフル側に向かうに従って前記第1の側板に近付く方向に繊維方向を有する第4の部材と、前記後板側から前記バッフル側に向かうに従って前記第2の側板に近付く方向に繊維方向を有する第5の部材とを含むことを特徴とする請求項3または4に記載のスピーカ。
  6. 前記第4及び第5の部材の長さは前記第1〜第3の部材の長さより短いことを特徴とする請求項5記載のスピーカ。
  7. 前記第4及び第5の部材は、前記第1〜第3の部材の前記後板側の端部と記バッフル側の端部とを空けた前記第1〜第3の部材の長手方向の中間部に装着されていることを特徴とする請求項6に記載のスピーカ。
  8. 前記底板または前記天板は無垢材より切り出した木板により形成され、前記底板または前記天板は前記振動板の振動方向と交差する方向を木目方向としていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載のスピーカ。
  9. 前記響板は、竹の集成材により形成されていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載のスピーカ。
  10. 前記後板に取り付けられた端子板と、前記後板に取り付けられたバスレフ用のダクトとを備え、
    前記端子板を前記後板の下側に、前記ダクトを前記後板の上側に配置していることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載のスピーカ。
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