JP5176830B2 - 同期符号分割多重通信方法及び同期符号分割多重通信システム - Google Patents

同期符号分割多重通信方法及び同期符号分割多重通信システム Download PDF

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Description

この発明は、中央局(OLT: Optical Line Terminal)と複数の端末装置(ONU: Optical Network Unit)との間で同期符号分割多重(CDM: Code Division Multiplexing)方式を利用して通信する、同期CDM通信方法及び同期CDM通信システムに関する。
中央局と複数の端末装置との間での通信システムの代表例として、中央局と複数の端末装置との間を、PON(Passive Optical Network)を介して接続して構成される光アクセスネットワークシステムが注目されている。中央局は、事業者側に設置される設備でありセンターノードあるいはサービスノード等と呼称されることもある。また端末装置は加入者(ユーザーということもある。)側に設置される設備でありエッジノード等と呼称されることもある。
PONとは、光ファイバ伝送路の途中に分配多重器(スターカプラと呼称されることもある。)を接続して一本の光ファイバ伝送路を複数の光ファイバ伝送路に分岐し、この光合分岐器を中心にしてスター型に複数の端末装置を接続するネットワークである(例えば、非特許文献1及び2参照)。中央局と端末装置間を結ぶネットワークにPONを採用することによって、中央局と光合分岐器間の光ファイバ伝送路を複数の端末装置で共有することができ、設備コストを抑制することが可能となる。
以後、中央局とN個の端末装置間の通信のことを1対N通信ということもある(ここで、Nは2以上の整数である。)。
PONを利用して構成される同期CDM通信システムでは、端末装置から中央局に向けた通信(以後、上り通信ということもある。)において、同一時刻に複数の端末装置の符号化信号を多重する必要があるため、複数の端末装置の送信タイミングを同期させる必要がある。一般に、中央局から端末装置までの距離は端末装置ごとにそれぞれ異なっているから、それぞれの端末装置から中央局までの距離に応じて送信タイミングを調整するレンジングを行う必要がある。
従来のレンジング方法は、次のように実行されている。まず、中央局から複数の端末装置に向けてエコー送信命令を送り、この命令を受け取った端末装置がそれぞれエコーを中央局に返し、このエコーによって中央局がこのエコーを返したそれぞれの端末装置までの距離を測定する。そして、中央局からそれぞれの端末装置までの距離に応じて送信タイミングを決定して、複数の端末装置の送信タイミングを同期させる(例えば、特許文献1あるいは2参照)。
大西洋也、他、「イーサネットPONシステム」フジクラ技法、第102号、2002年4月、pp.18-21. Yoshio Miyamori, et al., "PON Based All Fiber-Optic Access System", Hitachi Review, Vol. 47, No. 2、1998, pp. 63-66. 特開2005-33544号公報 特開2007-228134号公報
上述のレンジング方法に基づく同期CDM通信を行う場合、レンジングが終了していない新たな端末装置が上り通信に加わる場合には、この新たに加わる端末装置についてもレンジングを行う必要がある。このため、新たにに加わる端末装置を常に発見する動作を続ける必要があり、送信フレーム内に、送信データ以外に新たに加わった端末装置を発見するための時間幅(ディスカバリー時間幅)を確保する必要が生じる。
ここで、新たに加わる端末装置とは、ユーザーが通信サービス開始を希望した際、通信システムに追加される端末装置のことを指す。すなわち、この追加される端末装置は、通信システム運用開始時には、この通信システムに接続されていない端末装置であることを前提とする。ユーザーが通信サービス開始を希望した後に、初めてこの通信システムに接続される。
ディスカバリー時間幅は、エコー信号が中央局と新たに加わる端末装置との間を往復する時間だけ確保する必要がある。従って、このような時間幅を送信フレーム内に設けることによって、送信フレーム内の非データ送信時間幅が拡大され、その結果転送効率の低下を招く。
そこで、この発明は、ディスカバリー時間幅を送信フレーム内に設けることに起因する転送効率の低下を防ぐことが可能である、同期CDM通信方法及び同期CDM通信システムを提供することを目的とする。
この発明の発明者は、ディスカバリー時間幅を含む送信フレーム及びディスカバリー時間幅を含まない送信フレームを用意し、中央局に物理的に接続されている端末装置の最大数の端末装置が中央局と通信可能な状態となっている場合にはディスカバリー時間幅を含まない送信フレームで通信し、最大数の端末装置に満たない端末装置が中央局と通信可能な状態となっている場合にはディスカバリー時間幅を含む送信フレームで通信する構成が具体的に構築できれば、上述の課題が解決することに思い至った。すなわち、このような構成の同期CDM通信方法及び同期CDM通信システムによれば、最大数の端末装置が中央局と通信可能な状態となっている場合にはディスカバリー時間幅を含まない送信フレームで通信するので、通信効率を低下させなくて済む。
上述の理念に基づくこの発明の要旨によれば、以下の同期CDM通信方法及び同期CDM通信システムが提供される。
この発明の同期CDM通信方法は、1入力信号をN(Nは2以上の整数である。)分岐して出力、あるいはN入力信号を合わせて1信号として出力する分配多重器を、共通伝送路の一端に設け、この共通伝送路の他端に結合された中央局と、分配多重器によって分岐されて形成されるN個の分岐伝送路のそれぞれに結合された第1乃至第N端末装置との間で、符号分割多重による1対N通信を行うアクセスネットワークシステムを利用する同期符号分割多重通信方法であって、プレゼンス確認ステップと、レンジング処理ステップと、接続状況把握ステップと、送信フレーム切り換えステップとを含んで構成される。そして、これらのステップは、中央局において実行されるステップである。
ここで、中央局と端末装置とが結合されているとは、中央局と端末装置とが単に伝送路を介して物理的につながれている状態を指し、中央局と端末装置とが電気的に通信可能な状態とはなっていない状態を言う。一方、中央局と端末装置とが接続された状態であるとは、中央局と端末装置とが電気的に通信可能な状態となっていることを意味するものとする。
プレゼンス確認ステップは、中央局と接続されている端末装置と接続されていない端末装置の確認を、第1乃至第N端末装置から送信される返答信号を中央局が受信したか否かに基づき行うステップである。
レンジング処理ステップは、プレゼンス確認ステップにおいて接続されていることが確認された端末装置に対して、返答信号が中央局で受信される時間によって決定される応答時間に基づき送信タイミング調整を行うステップである。
接続状況把握ステップは、第1乃至第N端末装置が全て中央局と接続状態にあるかの確認、かつプレゼンス確認ステップにおいて接続がされていないことが確認された端末装置が、プレゼンス確認ステップ終了後に接続状態となったか否かの確認を行うステップである。
送信フレーム切り換えステップは、第1乃至第N端末装置の接続状況の判断に基づいて、第1乃至第N端末装置が全て中央局と接続状態にある場合はディスカバリー時間幅を含まない送信フレームで通信し、プレゼンス確認ステップにおいて接続がされていない端末装置が確認されたが、プレゼンス確認ステップ終了後に第1乃至第N端末装置が全て中央局と接続状態にある場合はディスカバリー時間幅を含まない送信フレームで通信し、プレゼンス確認ステップにおいて接続がされていない端末装置が確認されプレゼンス確認ステップ終了後に第1乃至第N端末装置が全て中央局と接続状態にあることが確認されない場合はディスカバリー時間幅を含送信フレームで通信するステップである。
またこの発明の同期符号分割多重通信システムは、1入力信号をN(Nは2以上の整数である。)分岐して出力、あるいはN入力信号を合わせて1信号として出力する分配多重器を、共通伝送路の一端に設け、この共通伝送路の他端に結合された中央局と、分配多重器によって分岐されて形成されるN個の分岐伝送路のそれぞれに結合された第1乃至第N端末装置との間で、符号分割多重による1対N通信を行うアクセスネットワークシステムを利用する同期符号分割多重通信システムであって、中央局が、プレゼンス確認手段と、レンジング処理手段と、接続状況把握手段と、送信フレーム切り換えスイッチとを具えている。また、第1乃至第N端末装置のそれぞれは、中央局が具える送信フレーム切り換えスイッチと同様の送信フレーム切り換えスイッチを具えている。
プレゼンス確認手段は、中央局と接続されている端末装置と接続されていない端末装置の確認を、第1乃至第N端末装置から送信される返答信号を中央局が受信したか否かに基づき行う。
レンジング処理手段は、中央局と接続されていることが確認された端末装置に対して、返答信号が中央局で受信される時間によって決定される応答時間に基づき送信タイミング調整を行う。
接続状況把握手段は、第1乃至第N端末装置の全ての端末装置が中央局と接続状態にあるかの確認、かつこの確認時において接続がされていないことが確認された端末装置のうち、この確認が終了した後のこの同期符号分割多重通信システムの通信動作中に接続状態となり、新たに通信に参加してきた端末装置の発見を行う。
送信フレーム切り換えスイッチは、ディスカバリー時間幅を含む送信フレームとディスカバリー時間幅を含まない送信フレームとを切り換える。
この発明の同期CDM通信方法は、接続状況把握ステップ及び送信フレーム切り換えステップを含むことによって、ディスカバリー時間幅を含む送信フレームとディスカバリー時間幅を含まない送信フレームとを使い分けることを可能としている。
第1乃至第N端末装置の全ての端末装置が中央局と接続状態にあるか、または、プレゼンス確認ステップにおいて接続がされていない端末装置が確認されたが、プレゼンス確認ステップ終了後に第1乃至第N端末装置が全て中央局と接続状態にある場合は、ディスカバリー時間幅を含まない送信フレームによって通信が可能となる。
上述のディスカバリー時間幅を含まない送信フレームによって通信が可能である状態を把握するためのステップが接続状況把握ステップであり、この接続状況把握ステップが実行された結果に基づき、上述のディスカバリー時間幅を含まない送信フレームによって通信するかディスカバリー時間幅を含む送信フレームによって通信するかの切り換えが送信フレーム切り換えステップによって実行される。
この発明の同期CDM通信方法において、このようなディスカバリー時間幅を含まない送信フレームによって通信が可能となる時間帯は、ディスカバリー時間幅を含む送信フレームによって通信を行う必要がある時間帯に比較して圧倒的に多い。従って、この発明の同期CDM通信方法によれば、ほとんどの通信時間帯においてディスカバリー時間幅を含まない送信フレームによって通信が可能となり、従来のディスカバリー時間幅を含む送信フレームによって通信が行われていた同期CDM通信方法と比べて通信効率の高い通信が可能となる。
以下、図を参照して、この発明の実施の形態につき説明する。なお、ブロック構成図は、この発明に係る一構成例を示し、この発明が理解できる程度に各構成要素の配置関係等を概略的に示しているに過ぎず、この発明を図示例に限定するものではない。また、以下の説明において、特定の素子および条件等を用いることがあるが、これら素子および条件は好適例の一つに過ぎず、したがって、何らこれらに限定されない。
<同期CDM通信システム>
この発明の実施形態の同期CDM通信方法を説明するために、まずこの方法が適用されて好適な、この発明の実施形態の同期CDM通信システムの構成、及びその動作の概略について、図1から図3を参照して説明する。
図1は、この発明の実施形態の同期CDM通信システムの全体構成を概略的に示すブロック構成図である。
この発明の実施形態の同期CDM通信システムは、1入力信号をN(Nは2以上の整数である。)分岐して出力、あるいはN入力信号を合わせて1信号として出力する分配多重器20を共通伝送路22の一端に設け、共通伝送路22の他端に結合された中央局10と、分配多重器20によって分岐されて形成されるN個の分岐伝送路(24-1〜24-N)のそれぞれに結合された第1端末装置30-1乃至第N端末装置30-Nとの間で、CDMによる1対N通信を行う同期CDM通信システムである。すなわち、この発明の実施形態の同期CDM通信システムは、中央局10と第1端末装置30-1乃至第N端末装置30-Nとの間でNチャンネル分の双方向通信が可能である。
この発明の実施形態の同期CDM通信システムは、従来の同期CDM通信システムに接続状況把握手段を実現するための構成要素を付加することによって実現される。接続状況把握手段を、PLD(Programmable Logic Device)等のユーザーが設計可能である論理集積回路を使用して実現すれば、ハードウエア上の変更は必要ない。
中央局10は、プレゼンス確認手段10-1、レンジング処理手段10-2、及び接続状況把握手段10-3を具えている。プレゼンス確認手段10-1は、中央局10と接続されている端末装置と接続されていない端末装置の確認を、第1端末装置30-1乃至第N端末装置30-Nから送信される返答信号を中央局10が受信したか否かに基づき行う。レンジング処理手段10-2は、中央局10と接続されていることが確認された端末装置に対して、返答信号が中央局10で受信される時間によって決定される応答時間に基づき送信タイミング調整を行う。接続状況把握手段10-3は、第1端末装置30-1乃至第N端末装置30-Nの全ての端末装置が中央局と接続状態にあるか否かの確認、かつこの確認時において接続がされていないことが確認された端末装置のうち、この確認が終了した後のこの同期CDM通信システムの通信動作中に接続状態となり、新たに通信に参加してきた端末装置の発見を行う。
第1から第N端末装置のN個の端末装置とは、第1端末装置30-1から第N端末装置30-Nを指す。図1では、第2端末装置30-2から第N端末装置30-Nを省略して示してある。第1端末装置30-1から第N端末装置30-Nは、全て同一の構造であるので、第1端末装置30-1を取り上げてその構成について説明する。
第1端末装置30-1は、上り信号としてディスカバリー時間幅を含む送信フレームとディスカバリー時間幅を含まない送信フレームとを生成するとともに、いずれかのフレームを選択して上り信号とするかを決定する送信フレーム切り換え部30-1-1を具えている。
次に、図2を参照して中央局10の構成について説明する。図2は、この発明の実施形態の同期CDM通信システムが具える中央局10の概略的ブロック構成図である。
中央局10は、送信部40、受信部42、及び送信部40と受信部42とを制御するための制御部44を具えている。また、送信部40、受信部42及び制御部44の動作の基準となるクロック信号を生成するクロック発生器72を具えている。このクロック発生器72で生成されて出力されるクロック信号は、後述するように第1端末装置30-1乃至第N端末装置30-Nのそれぞれが具えるクロック抽出器120によって抽出され、これら第1端末装置30-1乃至第N端末装置30-Nの動作の基準信号となる。
送信部40は、ディスカバリー時間幅を含む送信フレームを生成するフレーム生成器50、ディスカバリー時間幅を含まない送信フレームを生成するフレーム生成器52、送信フレーム切り換えスイッチ54、データ収容器56、ヘッダ生成器58、ヘッダ付与器60、制御信号生成器62、制御信号付与器64、符号化器10-4、及び遅延器66を具えて構成されている。符号化器10-4は、中央局10から第1端末装置30-1乃至第N端末装置30-Nに向けて送信する下り信号を符号化する。
受信部42は、復号化器10-5、ゲート処理器78、遅延器80、同期ビットパターン検出器82、及びヘッダ削除器74を具えて構成されている。図2に示す受信部42は、第1チャンネルを割り当てられた第1端末装置30-1に対応する受信機能部分のみを示してあり、第2から第Nチャンネルをそれぞれ割り当てられた第2端末装置30-2〜第N端末装置30-Nに対応する受信機能部分は省略してある。復号化器10-5は第1端末装置30-1乃至第N端末装置30-Nのそれぞれから中央局10に向けて送られてくる上り信号を復号化する。復号化器10-5は第1チャンネルに対応する復号化器であることを示すために復号化器-C1と示してある。
制御部44は、プレゼンス確認手段、レンジング処理手段、接続状況把握手段、及びヘッダ解析手段を具えるマイクロプロセッサ(MPU)70と、記憶部68とを具えている。なおそれぞれの機能手段は、プログラムを実行することにより実現される。また、これらの機能手段において、認識、照合、判断等に必要な参照情報は、記憶部68にプログラムから格納されて所要時に随時読み出しが可能となっている。これら参照情報はこのシステムの設計時に予め決定し、プログラムに組み込んでおくことができる。
クロック発生器72で生成された出力されるクロック信号は、これら、プレゼンス確認手段、レンジング処理手段、接続状況把握手段、及びヘッダ解析手段を具えるMPU 70の動作の基準信号となる。
送信部40が具える送信フレーム切り換えスイッチ54は、ディスカバリー時間幅を含む送信フレームとディスカバリー時間幅を含まない送信フレームとを選択して切り換える機能を有している。データ収容器56は、送信フレーム切り換えスイッチ54から出力されるフレームのペイロードに下り信号データを収納する。ヘッダ生成器58は下り信号を送信する相手先である端末装置を特定するためのヘッダを生成して出力する。ヘッダ付与器60は、ヘッダ生成器58から供給されるヘッダを送信フレーム切り換えスイッチ54から出力されるフレームに付与する。制御信号生成器62は、送信停止等の命令を信号化して出力する。制御信号付与器64は、制御信号生成器62から提供される制御信号を送信フレーム切り換えスイッチ54から出力されるフレームのヘッダ内に収納する。遅延器66は、符号化器10-4から出力される符号化されたフレームの送信タイミングを調整してこのフレームを送信する。
遅延器66から出力される下り信号フレームは加算器84で他チャンネルの送信フレームと加算されてCDM送信フレームとして生成されて光電変換器86によって光送信フレームに変換されて共通伝送路22に入力されて端末装置に向けて送信される。
端末装置から送信された複数チャネルの上り信号フレームが多重された光信号の形態のCDMフレームは光電変換器90に入力されて電気信号の形態のCDMフレームに変換される。光電変換器90から出力された電気信号の形態のCDMフレームは、分配器88で分配されて、第1〜第Nチャンネルが割り当てられた受信部にそれぞれ入力される。図2では、第1チャンネルが割り当てられた受信部42を代表して示してある。
受信部42が具えるゲート処理器78は、復号化器-C1から復号化されて出力された受信フレームを時間軸上で第1チャンネルが割り当てられた時間スロットを切り出して第1チャンネルのフレームを抽出して出力する。ヘッダ削除器74は、ゲート処理器78から出力される第1チャンネルの復号化されたフレームのヘッダを除去して、受信信号を生成して出力する。ゲート処理器78によるゲーティング処理は、遅延器80から出力される同期ビットパターン信号を基準として実行される。同期ビットパターン検出器82は、第1チャンネルのフレームから同期ビットパターンを抽出して遅延器80に供給する。
信号分岐器76で分岐されたゲート処理器78から出力される第1チャンネルの復号化されたフレームは、制御部44が具えるMPU 70に供給され、ヘッダの解析に利用される。
図3を参照して、第1端末装置30-1の構成について説明する。図3は、この発明の実施形態の同期CDM通信システムが具える第1端末装置30-1の概略的ブロック構成図である。第1端末装置30-1から第N端末装置30-Nは全て同一の構造であるので、ここでは第1端末装置30-1を取り上げてその構成について説明する。
第1端末装置30-1は、受信部46、送信部48、及びクロック抽出器120を具えている。クロック抽出器120は、中央局10が具えるクロック発生器72が生成したクロック信号が乗せられている下り信号からクロック信号を抽出する機能を有している。従って、クロック抽出器120によって抽出されるクロック信号は、中央局10が具えるクロック発生器72が生成したクロック信号と同期されており、第1端末装置30-1が具える受信部46及び送信部48の動作の基準信号となる。
受信部46は、復号化器30-1-3、ゲート処理器106、ヘッダ解析器108、同期ビットパターン検出器110、遅延器112、及びヘッダ削除器114を具えている。
中央局10から送信された下り信号が多重されたCDM受信フレームは、光電変換器102に入力されて電気信号の形態のCDM受信フレームに変換される。光電変換器102から出力される電気信号の形態のCDM受信フレームは、分配器104によって受信部46に入力されるCDM受信フレームとクロック信号抽出用のCDM受信フレームとに分配される。
クロック信号抽出用のCDM受信フレームは、クロック抽出器120に入力されてCDM受信フレームからクロック信号を抽出する。一方、分配器104に入力されたCDM受信フレームは復号化されて受信データに変換されて出力される。
分配器104に入力されたCDM受信フレームは、復号化器30-1-3に入力されて復号化される。復号化器30-1-3は第1チャンネルに対応する復号化器であることを示すために復号化器-C1と示してある。
復号化器30-1-3から出力される復号化された受信データ信号フレームは、ゲート処理器106に入力されゲーティング処理がなされる。
復号化器30-1-3から出力される受信データ信号フレームには、第1チャンネルの受信データ信号フレーム以外の雑音成分も含まれている。この雑音成分がゲート処理器106によって除去される。すなわち、受信データ信号フレームは、ゲート処理器106に入力されて、ゲーティング処理されて、第1チャンネルに送信された信号のフレームだけが抽出された受信データ信号フレームとして出力される。このゲート処理器106から出力された受信データ信号フレームは、ヘッダ削除器114に入力されて、ヘッダが除去されて、第1チャンネルの受信データとして再生されて出力される。
ゲート処理器106によるゲーティング処理は、遅延器112から出力される同期信号を基準として実行される。遅延器112は、第1チャンネルに割り当てられた時間スロットに合わせて、ゲート処理器106の窓が開くように、同期ビットパターン検出器110から出力される信号の位相を調整して同期信号を出力する。同期ビットパターン検出器110は、分岐器によって受信データ信号フレームをタップして、この受信データ信号フレームから同期信号を生成して出力する。
送信部48は、送信フレーム切り換え部30-1-1、データ収容器146、ヘッダ生成器130、ヘッダ付与器132、制御信号生成器126、制御信号付与器128、符号化器30-1-2、及び遅延器124を具えている。送信フレーム切り換え部30-1-1は、ディスカバリー時間幅を含むフレームを生成するフレーム生成器140、ディスカバリー時間幅を含まないフレームを生成するフレーム生成器142、及びディスカバリー時間幅を含むフレームとディスカバリー時間幅を含まないフレームとを切り換える送信フレーム切り換えスイッチ144を具えている。
受信部46が具えるヘッダ解析器108から、下り信号フレームがディスカバリー時間幅を含んでいるか否かを指示するヘッダ情報が送信部48に送られる。このヘッダ情報は、送信フレーム切り換え部30-1-1、ヘッダ生成器130、制御信号生成器126、及び遅延器124に供給される。
送信フレーム切り換え部30-1-1は、ヘッダ解析器108から供給されるヘッダ情報を送信フレーム切り換えスイッチ144が受け取り、このヘッダ情報によって下り信号フレームがディスカバリー時間幅を含んでいることが伝えられた場合は、ディスカバリー時間幅を含むフレームを生成するフレーム生成器140から供給されるフレームを選択してデータ収容器146に供給し、下り信号フレームがディスカバリー時間幅を含んでいないことが伝えられた場合は、ディスカバリー時間幅を含まないフレームを生成するフレーム生成器142から供給されるフレームを選択してデータ収容器146に供給する。
データ収容器146からは、送信フレーム切り換えスイッチ144から供給されるディスカバリー時間幅を含むフレームまたはディスカバリー時間幅を含まないフレームのペイロードに上り信号データを乗せてヘッダ付与器132に供給する。ヘッダ生成器130は、ヘッダ解析器108から供給されるヘッダ情報を組み込んだヘッダを生成してヘッダ付与器132に供給する。
ヘッダ付与器132は、ヘッダ生成器130から供給されるヘッダをデータ収容器146から供給されたフレームに付与して制御信号付与器128に供給する。ヘッダ解析器108から供給されるヘッダ情報を制御信号生成器126が受け取り、このヘッダ情報に基づき送信制御信号を制御信号付与器128に供給する。制御信号付与器128は、ヘッダ付与器132から供給されたフレームのヘッダに制御信号生成器126から供給された送信制御信号を乗せて、符号化器30-1-2に供給する。
符号化器30-1-2は、制御信号付与器128から供給された下り信号フレームを符号化して遅延器124に供給する。遅延器124は、符号化された下り信号フレームの送信タイミングを、ヘッダ解析器108から供給されるヘッダ情報に基づき調整して光電変換器122に供給する。光電変換器122は、遅延器124から供給された符号化された下り信号フレームを光信号の形態に変換して中央局10に向けて送信する。
上述の中央局及び端末装置が具える、電気信号を光信号に変換する光電変換器(E/O変換器)86及び122、光信号を電気信号に変換する光電変換器(O/E変換器)90及び102、クロック発生器72、クロック抽出器120、復号化器10-5及び30-1-3、符号化器10-4及び30-1-2、及びゲート処理器78及び106は、表1に示す市販品を適宜利用することが可能である。
復号化器10-5及び30-1-3として利用して好適である電荷結合素子(CCD: Charge Coupled Device)相関器の仕様についての詳細は、非特許文献1(Technical report of IEICE. RCS, vol.97, No.266(19970924) pp.57-62)に開示されている。表1において、バースト半導体レーザドライバをバーストLD(Laser Diode)ドライバと、位相同期ループ回路をPLL(Phase Lock Loop)と、電圧制御型発振器をVCO(voltage controlled oscillator)と、クロック抽出器をCDR(Clock Data Recovery)と、電荷結合素子相関器をCCD相関器と、DフリップフロップをD-FF(Delay Flip-Flop)と、それぞれ略記してある。
Figure 0005176830
以後の説明の便宜のために、ここで、この発明の実施形態の同期CDM通信において使われる送信フレームの構成について図4を参照して説明する。図4は送信フレームの構成の説明に供する図である。
送信フレームは、ディスカバリー時間幅含んでいる場合は、ディスカバリー時間幅、ヘッダ、及びペイロードを含んで構成される。ディスカバリー時間幅を含まない送信フレームとは、このディスカバリー時間幅の部分が存在せずヘッダ及びペイロードを含んで構成されるフレームを指す。
図4に示す送信フレームは、各チャンネルの送信フレームが符号化されて多重されたフレームであるので、正確にはCDM送信フレームである。また、ディスカバリー時間幅の部分、ヘッダ、及びペイロードについても符号化されている。従って、図4では、ヘッダをCDMヘッダと表記し、ペイロードをCDMペイロードと表記してある。しかしながら、簡便のために以後の説明においては、CDMヘッダあるいはCDMペイロードとはせず、単にヘッダあるいはペイロードと表記する。
ヘッダには、同期ビットパターン、タイミング調整値、タイミング調整完了ビット、送信制御信号、登録完了ビット、送信元シリアルナンバー、送信先シリアルナンバーが収納されている。以後、シリアルナンバーをSNと略記する。
送信制御信号を収納する部分は2ビット分が与えられており、この2ビット分の1ビット目及び2ビット目のそれぞれが「0」であるか「1」であるかによって表2に示す機能を指示する信号となる。
Figure 0005176830
すなわち、送信制御信号を収納する部分が「00」となっている場合は送信停止を指示していることを意味し、「01」となっている場合はACK(ACKnouledgement)要求を行っていることを意味する。また、送信制御信号を収納する部分が「10」となっている場合は、ディスカバリー時間幅を含まないフレームによって通信を開始することを示し、「11」となっている場合は、ディスカバリー時間幅を含むフレームによって通信を開始することを示す。
<同期CDM通信方法>
まず、図5を参照して、この発明の実施形態の同期CDM通信システムを利用する同期CDM通信方法における、同期の確立から同期CDM通信開始までのステップを説明する。図5は、同期の確立から同期CDM通信開始までのフローを示すフローチャートである。
同期の確立から同期CDM通信開始に至るまでのステップは、プレゼンス確認ステップからレンジング処理ステップを経由して接続状況把握ステップの開始に至るまでを指す。接続状況把握ステップが開始されると通常の通信が実行される。すなわち、通常の同期CDM通信が行われている間、常に接続状況把握ステップは実行される。
同期の確立から同期CDM通信開始までの、プレゼンス確認ステップ及びレンジング処理ステップの各ステップは中央局10の制御部44で実行される。後述するように、プレゼンス確認ステップ及びレンジング処理ステップの各ステップは、接続状況把握ステップにおいても実行される。
図5に示すプレゼンス確認ステップ及びレンジング処理ステップの各ステップにおいて中央局10と、第1端末装置30-1から第N端末装置30-Nの間で送受信するフレームの構成は、ディスカバリー時間幅を含まない状態でデータ通信を行うときのフレームと同一の構造である。以後、特に図2及び図3を参照する必要性の低い場合は、簡単のために中央局10を単に中央局と表記し、また第1端末装置30-1から第N端末装置30-Nを単に端末装置と表記することもある。
中央局は、ヘッダ内の送信先端末装置のSNと返答信号を送信するように要求するACK 要求を用いて、接続されている複数の端末装置に対して個別に通信を行う。例えば、1011110のSNをもつ端末装置が中央局と接続状態にあり、この端末装置に対してACK要求を行う場合、中央局からの下り送信フレームの送信先のSNを1011110とし、更にこの下り送信フレームのヘッダに2ビット信号として組み込まれている送信制御信号を「01」に設定する。送信フレームは、このフレームを構成するペイロード、ヘッダ、ディスカバリー時間幅のすべてが符号化されて送信される。
従って、中央局から送信される下り送信フレームを受信する端末装置においては、このフレームに対して復号化による確認とSNによる確認の二段階でその宛先が確認される。
<プレゼンス確認の手順>
プレゼンス確認ステップは、中央局と接続されている端末装置と接続されていない端末装置の確認を、端末装置から送信される返答信号を中央局が受信したか否かに基づき行うステップである。このステップにおいては、中央局と接続状態にある端末装置の確認を行い、接続状態にある端末装置と接続されていない状態にある端末装置のそれぞれのSNが、中央局の制御部44が具えている記憶部68に記憶される。
ここで、中央局の制御部44が具えている記憶部68には、中央局との接続がハードウエア上可能である端末装置が一覧表の状態で記憶されている。例えば、中央局との接続がハードウエア上可能である端末装置の数が16である場合を想定して説明する。記憶部68には表3に示すように1〜16のナンバーと、この1〜16に対応する2進数を端末装置のSNとして登録されている。
Figure 0005176830
プレゼンス確認ステップにおいては、SNが「0000」である端末からSNが「1111」である端末に対して順次ACK要求が行われる。ACK要求に対して返答信号が返送された場合は、その端末装置は中央局と接続状態にあると判断され、記憶部68のSN「0000」に対して接続状態が「1」に設定される。ここでは、接続状態にあることを「1」で与え、接続状態にないことを「0」で与えるものと予め定義しておく。この定義は設計的事項に属し、逆に接続状態にあることを「0」で与え、接続状態にないことを「1」で与えるものと定義してシステム設計を行うことも可能である。
記憶部68に上述のように接続状態の有無を「1」及び「0」として記憶された情報は、端末装置から送信されるフレームのヘッダ内の送信元SNを読み取ることで読み出される。記憶部68は、このように中央局と接続状態にある端末装置のSNだけでなく、中央局と接続状態にない端末装置のSNも記憶される。プレゼンス確認ステップにおいて、この記憶部68に記憶された中央局との接続状態の有無についての情報は、後述する接続状況把握ステップにおいて利用される。
図6及び図2を参照してプレゼンス確認ステップについて説明する。図6は、プレゼンス確認ステップのフローチャートである。
プレゼンス処理が開始されると、中央局が具える制御部44のプレゼンス確認手段が動作して、記憶部68からプレゼンス機能を実行するプログラムが読み出される。このプログラムに従い、まず制御部44の制御システムが稼動して送信部40に対してステップS10を実行するための制御信号が送られる。この制御信号は、送信部40が具える送信フレーム切り換えスイッチ54、ヘッダ生成器58、制御信号生成器62、及び遅延器66に送られる。
ステップS10を実行するための制御信号を送信部40が受け取ると、中央局から送信停止命令を第1乃至第N端末装置の全てに配信し、第1乃至第N端末装置の全てを待機状態にセットするステップS10が実行される。そして、ステップS10に続いてkの値を1にセットするステップS12が実行される。ステップS12は、中央局が具える制御部44のプレゼンス確認手段が動作して、記憶部68のプレゼンス処理用パラメータ設定メモリのkの値を1に設定する。ここで、kは1からNまでの全ての整数値をとるパラメータである。
記憶部68のプレゼンス処理用パラメータ設定メモリのkの値が1に設定されることによって、制御部のプレゼンス確認手段がステップS12の終了を確認すると、中央局から第k端末装置に対して送信許可信号を送信するステップS14が実行される。最初はk=1となっているので第1端末装置に対して送信許可信号が送信される。第1端末装置が中央局と接続状態になっていれば、この送信許可信号が第1端末装置によって受信される。
第1端末装置においては、ヘッダ解析器108によって送信許可信号が中央局から送信されたことが感知され、送信制御信号が第1端末装置の具える送信部48に送られる。送信部48はこの送信制御信号を受けて返答信号を生成し、中央局に対して送信する。
中央局において、第k端末装置からの返答信号が受信されたか否かを判定するステップS16が実行される。k=1である場合は第1端末装置からの返答信号が受信されたか否かの判定がなされる。返答信号が受信されるとこの返答信号は、中央局の制御部44が具えるヘッダ解析手段によって受信確認信号が生成されて、プレゼンス確認手段によって、当該第k端末装置が接続されている端末装置として登録するステップS18が実行される。また、返答信号が受信されなかった場合、当該第k端末装置が接続されていない端末装置として登録するステップS20が実行される。
ステップS18及びS20において端末装置のSNの登録動作は、上述したように記憶部68によって行われ、記憶部68には中央局と接続状態にある端末装置のSNと、中央局と接続状態にない端末装置のSNが記憶される。
ステップS18が実行されると、第k端末装置に対して送信停止命令を送信するステップS22が実行される。最初はk=1であるから第1端末装置に対して送信停止命令が送信される。ここで、kは1からNまでの全ての整数値をとるパラメータである。
kの値がNの値と等しいか否かを判定するステップS24が実行されることによって、kの値がNの値と等しくない場合は、kの値を1つ増やしてk+1に設定するステップS26が実行される。このようにして、kの値がNの値に等しくなるまで、ステップS14、S16、S18、S20及びS22が繰り返して実行される。そしてkの値がNの値に等しくなった時点でプレゼンス確認ステップが終了する。
<レンジング処理の手順>
レンジング処理ステップは、プレゼンス確認ステップにおいて、中央局と接続状態にある端末装置であることの確認がなされた端末装置に対してレンジングを行うステップである。すなわち、中央局と接続状態にある端末装置であることの確認がなされた端末装置に対して、これらの端末装置からの上り信号の送信タイミングを調整するステップである。
送信タイミングの調整のために必要となる送信遅延時間の計測は、端末装置から中央局に向けて送信される応答信号を中央局が受信した時刻を基準にして行われる。すなわち、中央局から端末装置に向けて送信許可信号を送信した瞬間から中央局が返答信号を受信する瞬間までの時間間隔を測ることによって、送信タイミングの調整のために必要となる送信遅延時間が決定される。
中央局が返答信号を受信する瞬間は、返答信号を構成するフレームが具えるヘッダ内の同期ビットパターンが、受信部42が具える同期ビットパターン検出器82によって検出された時刻によって確定される(図2参照)。実際に端末装置のそれぞれに対して確定される送信タイミングの調整のために必要となる送信遅延時間は、中央局と接続状態にある端末装置であることの確認がなされた端末装置のいずれかの端末装置に対して計測された返答信号を受信した時刻を基準として決定される。
どの端末装置からの返答信号の受信時刻を基準とするかは任意に決めればよい。必要なことは、接続状態にある端末装置間の相対的な遅延時間の設定をすることであり、このようにそれぞれの端末装置に遅延時間が設定されたことによって、全ての端末装置から中央局に向けて送信される上り信号が分配多重器(図1に示す分配多重器20)に同時に到達するように設定できればよい。
図7及び図2を参照してレンジング処理ステップについて説明する。図7は、レンジング処理ステップのフローチャートである。
レンジング処理が開始されると、中央局が具える制御部44のレンジング処理手段が動作して、記憶部68からレンジング処理手段を実行するプログラムが読み出される。このプログラムに従い、まず制御部44の制御システムが稼動して送信部40に対してステップS30を実行するための制御信号が送られる。この制御信号は、送信部40が具える送信フレーム切り換えスイッチ54、ヘッダ生成器58、制御信号生成器62、及び遅延器66に送られる。
プレゼンス確認ステップにおいて、まず、返答信号が受信された端末装置のSNを小さい順に第N1端末装置乃至第NM端末装置の順にSNの付け直しを行う。ここで、Mは1からNより小さい整数値をとるパラメータである。
このSNの付け直しは、記憶部68において中央局と接続状態にあると確認されて接続状態が「1」であると登録されている端末装置のSNが小さい順にN1、N2、....、NMとSNを付け直せばよい。ここで、N1<N2<、....、<NMである。すなわち、第N1端末装置を新たに第1端末装置とし、第N2端末装置を新たに第2端末装置とし、... 第NM端末装置を新たに第M端末装置とすればよい。
ステップS30を実行するための制御信号を送信部40が受け取ると、中央局から送信停止命令を第1乃至第N端末装置の全てに配信し、第1乃至第NM端末装置の全てを待機状態にセットするステップS30が実行される。
次に返答信号が受信された端末装置の中から第N1端末装置及び第N2端末装置が選択される。この選択は、制御部44のレンジング処理手段が動作して送信許可信号のフレームのヘッダの同期ビットパターンを第N1端末装置及び第N2端末装置に対応するSNに指定し送信することで行なわれる。
送信許可信号のフレームのヘッダの同期ビットパターンの設定指示は、制御部44のレンジング処理手段からレンジング処理手段を実行するプログラムに従って、送信部40に対して制御信号が送られることによって実行される。これによって、第N1端末装置及び第N2端末装置に対して中央局から送信許可信号を送信するステップS32が実行される。
ステップS32に続いて、第N1端末装置を基準として第N2端末装置の送信タイミングを調整するステップS34、ステップS36の順に実行される。送信タイミングの調整は、上述したとおり、中央局から端末装置に向けて送信許可信号を送信した瞬間から中央局が返答信号を受信する瞬間までの時間間隔を測ることによって、送信タイミングの調整のために必要となる送信遅延時間が決定されるが、具体的には次のようになされる。
第N1端末装置からの返答信号と第N2端末装置からの返答信号とが同期していれば、第N1端末装置からの応答信号のフレームのヘッダに設定されている同期ビットパターンと第N2端末装置からの応答信号のフレームのヘッダに設定されている同期ビットパターンとが同期していることが確認される。この確認は、制御部44のヘッダ解析手段によって実行される。すなわち、制御部44のヘッダ解析手段によって第N1端末装置の同期ビットパターン信号と第N2端末装置の同期ビットパターン信号とが同期しているか否かを判定するステップS38が実行される。
ステップS38において同期されていないことが確認された場合はステップS34に戻り、同期していることが確認された場合はステップS40に進む。
ステップS40は、中央局から第N2端末装置に対して同期完了信号を送信するステップである。このステップは、制御部44のレンジング処理手段によって同期ビットパターン信号が同期していることを通知する制御信号が送信部40に送られ、この制御信号に基づいて、送信部40において同期完了信号を構成するフレームが生成されて、第N2端末装置に対して送信される。
第N2端末装置においては、同期完了信号を構成するフレームが受信されたことが第N2端末装置の受信部が具えるヘッダ解析器(図3に示すヘッダ解析器108)によって確認されると、送信部の具える遅延器(図3に示す遅延器124)に設定する遅延量を確定させることによって、送信タイミングを最終値に固定するステップS42が実行される。
ステップS42が終了した時点で送信タイミングを最終値に固定された端末装置の次のSNをもつ端末装置に対して同様にレンジング処理が行われるステップに進む。そのステップがステップS200である。ステップS202〜S216によって構成されるループ処理工程は、返答信号が受信された第N3〜第NM端末装置全てについて、第N2端末装置とあるところを第N3〜第NM端末装置と順次読み替えて、ステップS32からステップS42までの各ステップを実行することによって、第N3〜第NM端末装置全てについてレンジング処理を実行する工程である。これら各工程は、上述したステップS30〜S42に至る工程とほぼ同様であるので、重複する説明を省略する。
ステップS214において、端末装置のSNであるNkの値がNMの値と等しいか否かの判定ステップは、上述したプレゼンス確認ステップにおけるステップS24と同様の内容である。
<接続状況把握処理の手順>
この発明の接続状況把握ステップと送信フレーム切り換えステップで実現される動作は、端末装置の中央局に対する接続状況を把握して、その接続状況に応じて、中央局と端末装置との間の双方向通信に使うフレームを、ディスカバリー時間幅を含むフレームと含まないフレームとを切り換える動作である。
接続状況把握ステップと送信フレーム切り換えステップとを分離してそれぞれを説明するよりも、この発明の実施の形態の同期CDM通信方法を具体的に実施する場合に即して、両ステップを一体化して説明するのが便利である。そこで、以下の説明では、図8に示すフローチャートを参照して、接続状況把握ステップと送信フレーム切り換えステップとを適宜取り混ぜて説明する。
中央局と接続状態にある端末装置の数が、同期CDM通信システムが具えている端末装置の総数と等しい場合は、通信開始後新たに接続可能状態となる端末装置が現れることがないので、ディスカバリー時間幅を含まない送信フレームで通信を開始することができる。この場合、中央局の制御部44の接続状況把握手段によって送信フレーム切り替えスイッチ54に供給される2ビットの送信制御信号を「11」とする。すなわち、1ビット目を「1」とし、2ビット目も「1」とする。
同期CDM通信システムが具えている端末装置の総数を以後最大接続数ということもある。
一方、後述する場合のように、ディスカバリー時間幅を含む送信フレームで通信を行う場合は、送信制御信号を「10」とする。送信フレーム切り替えスイッチ54では、この制御信号が「11」であるか「10」であるかを判定して、送信フレームを選択して切り換える。
また、この接続状況把握手段によって送信フレーム切り替えスイッチ54に供給される制御信号と同一の制御信号は端末装置に向けても送信される。このとき、この制御信号は送信フレームのヘッダ内に収められている。端末装置側においても、送信部が具える送信フレーム切り換えスイッチ(図3で示す送信フレーム切り換えスイッチ144)の切り換えが行われる。
以上説明した様に、中央局と接続状態にある端末装置の数が、同期CDM通信システムが具えている端末装置の総数と等しい場合は、送信制御信号が「11」にセットされ、ディスカバリー時間幅を含まない送信フレームを用いて通信が行われる。
ディスカバリー時間幅を含まない送信フレームで通信が開始された以降は、途中で中央局と接続状態にあった端末装置の接続が解除され、再び接続状態に復帰した場合に対処するため、上り送信フレームのヘッダに収納されている送信元の端末装置のSNを常時中央局のヘッダ解析器がモニターを行なっている。端末装置のSNは、上り送信フレームのヘッダ内に必ず収納されているので、上り送信フレームのヘッダ内に収納されているSNをモニターすることによって、どの端末装置が、接続状態が継続しており、どの端末装置が接続状態から解除され通信停止状態となっているかが、中央局のヘッダ解析手段によって把握することが可能となる。
中央局の制御部44が具えているヘッダ解析手段によって、SNが確認できる端末装置は接続状態が継続しており通信状態にあると判断され、逆にSNが確認できない端末装置は、接続状態が解除され通信停止状態にあると判断される。
通信停止状態にあると判断された端末装置は、一時的に電源が切断され停止状態となっていると想定され、この判断がなされて以降この端末装置は再度接続可能状態となることを要求してくることが予想される。この場合に、ディスカバリー時間幅を含む送信フレームによって通信を行う必要が発生する。
ディスカバリー時間幅を含む送信フレームによって通信を行うという動作モードに移行するにあたり、接続状況把握手段によって中央局の制御部44が具える記憶部68に記憶されている端末装置の接続状態リストの内、該当する端末装置の状態が接続中を示す「1」から非接続中を示す「0」に変更される。この変更がなされると、接続状況把握手段によって端末装置の接続数が最大接続数に達していないと判断され、送信フレーム切り換えスイッチが、通信に利用する送信フレームを、ディスカバリー時間幅を含む送信フレームに切り換える。
通信停止端末装置が出現するまで、ヘッダ解析器は、上り送信フレームのヘッダに収納されている送信元の端末装置のSNのモニタリングを継続する。
端末装置の接続数が最大接続数に達していない場合、新規に通信に参加する端末装置が出現した場合に対応するために、ディスカバリー時間幅を含む送信フレームを利用した通信が開始される。この場合、制御部44が具える接続状況把握手段によって、制御部44から上述した送信制御信号が「01」に変更されて中央局の送信フレーム切り換えスイッチ54に送信される。これによって、ディスカバリー時間幅を含む送信フレームを利用した通信が開始される。
通信開始直後に接続状態にない端末装置に対して、中央局はヘッダ内の送信先端末装置のSNと返答信号を送信するように要求するACK要求を用いて通信を行う。ACK要求の方法は、上述したプレゼンス確認ステップにおける場合と同様に、送信フレームのヘッダにACK要求情報を収納して送信フレームを送信することによって行なう。ACK信号が端末装置から中央局に対して返信されてこない場合は、SNが次に大きい接続されていない端末装置に対してACK要求を行う。
ACK信号が返信されてきた場合は、その返信してきた端末装置に対してレンジング処理を開始する。レンジング処理が完了した端末装置に対しては、記憶部68に記憶されている接続状態を示す「0」を「1」に変更して、この端末装置に同期完了通知とSN登録完了通知を送信する。
以上の一連の処理をして接続状態にある端末装置数が最大接続数に等しい数に到達したことが確認された場合は、ディスカバリー時間幅を含まない送信フレームによる通信モードに移行する。
図8及び図2を参照して上述した接続状況把握処理の手順について具体的に説明する。図8は、接続状況把握ステップと送信フレーム切り換えステップとを含む接続状況把握処理の手順を示すフローチャートである。
接続状況把握処理が開始されると、中央局が具える制御部44の接続状況把握手段が動作して、記憶部68から接続状況把握手段を実行するプログラムが読み出される。このプログラムに従い、まず制御部44の制御システムが稼動して送信部40に対してステップS70を実行するための制御信号が送られる。この制御信号は、送信部40が具える送信フレーム切り換えスイッチ54、ヘッダ生成器58、制御信号生成器62、及び遅延器66に送られる。
ステップS70を実行するための制御信号を送信部40が受け取ると、プレゼンス確認ステップにおいて接続されていると判定された端末装置の数を中央局が具える記憶装置から読み込むステップS70が実行され、ステップS70で読み込まれた接続されていると判定された端末装置の数がN(最大接続数)に等しいか否かを判定するステップS72が実行される。
ステップS72において、端末装置の数がN(最大接続数)に等しいと判断された場合は、ディスカバリー時間幅を含まない送信フレームの通信を開始するステップS74が実行される。このステップS74が実行されてディスカバリー時間幅を含まない送信フレームによる通信モードで通信が開始されると、上り信号フレームを送信してくる端末装置のSNの監視が中央局の制御部44が具えるヘッダ解析手段によって開始される。この監視機能を実現するステップがステップS76である。ステップS76は、中央局に向けて送信される上り信号の送信元である端末装置のSNをモニターし、上り信号を送信してきた端末装置を通信状態にある端末装置と認定し、当該端末装置のSNを中央局が具える記憶部に読み込むステップである。
ステップS76が実行されることによって、通信停止状態にある端末装置が存在するか否かを判定することが可能となる。この通信停止状態にある端末装置が存在するか否かを判定するステップがステップS78である。
ステップS78において、通信停止状態にある端末装置が存在することが判明した場合は、通信停止状態にある端末装置のSNを中央局が具える記憶部からその登録を抹消するステップS80が実行される。
ステップS80が実行されたらステップS70に戻る。そしてステップS72において、端末装置の数がN(最大接続数)に等しいと判断される限り、ステップS72、S74、S76、S78、及びS80を含むループが繰り返し実行される。
ステップS72において、端末装置の数がN(最大接続数)より少ないと判断された場合は、ディスカバリー時間幅を含む送信フレームの送信を開始するステップS82が実行される。ステップS72において、端末装置の数が最大接続数より少ないと判断された場合とは、ステップS72が実行された時点で、中央局との接続が解除されている端末装置が存在することを意味している。従って、ステップS82に続いてプレゼンス確認ステップが実行されることとなる。
そこで、プレゼンス確認ステップで確認された、中央局と接続されていない端末装置のSNを中央局の具える記憶部から読み出すステップS84が実行され、引き続いて、中央局から送信許可信号を、中央局と接続されていない端末装置のうちの最小のSNの端末装置に送信するステップS86が実行される。
ステップS86において中央局から送信された送信許可信号は、中央局と接続状態にある端末装置によって受信され、送信許可信号を受信した端末装置は返答信号を送信する。この返答信号を中央局において受信するステップがステップS88である。
この返答信号が中央局において受信されない場合は、この送信許可信号を送信した端末装置が中央局との接続が解除された状態にあることを意味している。この場合、ステップS86において送信許可信号を送信した端末装置のSNの次に大きなSNの端末装置を選択してステップS86に戻るステップS90が実行される。
一方、返答信号が中央局において受信された場合は、この送信許可信号を送信した端末装置が中央局と接続状態にあることを意味している。この場合は、この端末装置は、最初の通信初期条件が設定されて以降、途中で中央局と接続状態にあった端末装置の接続が解除され再び接続状態に復帰した端末装置であることも意味している。従って、この場合は、この端末装置に対してレンジング処理をする必要がある。従って、ステップS88において返答信号が受信された端末装置に対して、送信タイミング調整を行うステップS92が実行され、この端末装置から同期ビットパターン信号を受信するステップS94が実行される。
次に、ステップS94において、同期ビットパターン信号が受信された端末装置に対してシリアルナンバーを小さい順に付して第N1端末装置乃至第NM端末装置として、ステップS94において受信された同期ビットパターン信号と第N1端末装置の同期ビットパターン信号とが同期しているか否かを判定するステップS96が実行される。
ステップS96において同期が確認された場合には、中央局においてステップS88において接続されていることが確認された端末装置のSNを中央局が具える記憶部に新規端末装置として登録するステップS98が実行される。図8では、第N1端末装置の同期ビットパターン信号と同期がされていることがステップS96で確認された端末装置のSNをNkであるとして示してある。ステップS92、S94及びS96を含むループは、ステップS88で返答信号が確認された全ての端末装置について行われる。従ってパラメータNkの値は2からステップS94において同期ビットパターン信号が受信された端末装置の総数に等しい値までをとる。
ステップS98に続いて、ステップS88において接続されていることが確認された端末装置に対して、中央局から同期完了通知及びSN登録完了通知を行うステップS100と、ステップS88において接続されていることが確認された端末装置においてタイミング値を最終値に固定するステップS102とが実行される。
ステップS72において、接続されていると判定された端末装置の数が最大接続数であるNに等しい場合はステップS74に進み、等しくない場合はステップS82に進む。また、ステップS78において、通信停止状態にある端末装置が存在する場合はステップS80に進み、存在しない場合はステップS76に進む。また、ステップS88において、送信許可信号を送信した端末装置からの返答信号を受信できた場合はステップS92に進み、できなかった場合はステップS90に進む。そして、ステップS96において、同期していると判断された場合はステップS98に進み、同期していないと判断された場合はステップS92に進む。
図9を参照してディスカバリー時間幅を含む送信フレームの符号化の過程について説明する。図9は、ディスカバリー時間幅を含む送信フレームの符号化の過程についての説明に供する図であり、接続可能な端末装置は4台であって第1〜第4チャンネルがそれぞれ割り当てられているものとする。以下の説明においては、簡単のために最大接続数が4である同期CDM通信システムを例にして説明するが、最大接続数がこれ以上である場合であっても同様である。
なお、図10を参照して後述する端末装置から返送される返答信号が復号化される過程についての説明においても、接続可能な端末装置は4台であって第1〜第4チャンネルがそれぞれ割り当てられている同一の同期CDM通信システムを例にして説明する。
図9は、中央局の送信部において第1〜第4チャンネルが割り当てられている送信機能部分を、以下の説明に必要とされる範囲で単純化して模式的に示してある。ちなみに、上述した図2においては、中央局の送信部40を1チャンネル分だけが示されており、ハードウエアとして必要最小限具えるべき構成要素についてのみ示してある。図9に示す第1〜第4チャンネルが割り当てられている送信機能部分のそれぞれが、図2示した1チャンネル分の構成と同一の構造であるものと了解されたい。
図9では、第1チャンネルから第3チャンネルを割り当てられた端末装置がそれぞれ中央局と接続状態にあり、第4チャンネルを割り当てられた端末装置が未接続状態であると仮定してある。すなわち第4チャンネルを割り当てられた端末装置が、プレゼンス確認ステップにおけるディスカバリーされる対象となっている。
図9に送信部-ch4と示した部分が、中央局の送信部において第4チャンネルが割り当てられた送信機能部分である。
第1〜第3チャンネルは、データ通信時間内でデータ通信を行い、第4チャンネルはディスカバリー時間内に中央局から第4チャンネルが割り当てられた端末装置に対してACK要求信号フレームが送られる。ACK要求を実行する場合、第4チャンネルについては、データ通信時間中は中央局から何らの信号も送信されない。また、第1〜第3チャンネルについては、ディスカバリー処理が行われている間は中央局から何らの信号も送信されない。
第1〜第4チャンネルが割り当てられた送信部は、それぞれに割り当てられた固有の符号パターンによって送信フレームを符号化する。第1〜第4チャンネルからそれぞれ符号化された送信フレームは加算器で多重されて端末装置に向けて出力される。これによって、ディスカバリー処理が行われている時間中は、第4チャンネルが割り当てられた送信機能部分のみがACK要求信号フレームを出力し、データ通信時間中は、第1〜第3チャンネルが割り当てられたそれぞれの送信機能部分からデータ送信フレームが送信される。
以上説明したことが、図9では、データ1〜3がそれぞれ第1〜第3チャンネルが割り当てられたそれぞれの送信機能部分から出力され、このデータ送信フレームが時間軸上で存在する時間スロットとは別の時間スロットにACK要求信号フレームが存在するように示してある。加算器で多重化された後は、図9に示すように、データ1〜3が符号化されて構成されたデータ送信フレームが3チャンネル分多重され、この多重されたフレームが存在しない時間スロットに、ACK要求信号フレームが符号化されて生成されたフレームが存在している。
図10を参照して、中央局において端末装置から返送される返答信号が復号化される過程について説明する。図10は、端末装置から返送される返答信号が復号化される過程についての説明に供する図である。
図10は、中央局の受信部において第1〜第4チャンネルが割り当てられている受信機能部分を、以下の説明に必要とされる範囲で単純化して模式的に示してある。ちなみに、上述した図2においては、中央局の受信部42を1チャンネル分だけが示されており、ハードウエアとして必要最小限具えるべき構成要素についてのみ示してある。図10に示す第1〜第4チャンネルが割り当てられている受信機能部分のそれぞれが、図2示した1チャンネル分の構成と同一の構造であるものと了解されたい。
図10に受信部-ch4と示した部分が、中央局の受信部において第4チャンネルが割り当てられた受信機能部分である。
ACK要求信号フレームは、伝送路を往復する時間だけ遅れて送信されるので、図10に示すようにディスカバリー時間幅内の遅い時間に返信される。CDM受信フレームは分配器によって4分割されて、それぞれが第1〜第4チャンネルを割り当てられている受信機能部分に送られる。ここで、CDM受信フレームとは、第1〜第3チャンネルのデータ送信フレームと第4チャンネルのACK要求信号フレームのそれぞれが符号化されて多重されて生成されたフレームである。
第1〜第3チャンネルが割り当てられているそれぞれの受信機能部分では、それぞれのチャンネルに割り当てられた符号に基づく固定の復号パターンで復号化処理が行われ、CDM受信フレームから各チャンネル宛に送られてきたデータ信号が取り出される。また、第4チャンネルが割り当てられた受信機能部分では、同様に復号化されてACK要求信号が取り出される。
図11を参照して、ディスカバリー時間幅を含まない送信信号フレームを生成する過程を説明する。図11は、ディスカバリー時間幅を含まない送信信号フレームを生成する過程の説明に供する図であり、上から順に、(a)送信データ、(b)ディスカバリー時間幅を含まない送信フレーム、(c)送信データが収容されたフレーム、(d)ヘッダ信号、(e)ヘッダ信号が付与されたフレーム、(f)制御信号付与器を通過したフレーム、(g)符号化されたフレームのデジタル信号を模して示してある。いずれの図においても横軸が時間軸である。
以後の説明において、(a)〜(g)に示すフレームを指す場合、それぞれフレーム(a)〜フレーム(g)と表記することもある。また、図11及び図2を参照して中央局における送信フレームの生成過程を説明するが、第1〜第N端末装置における送信フレームの生成過程も同様である。
ディスカバリー時間幅を含まない送信フレームを出力する場合は、フレーム(b)をデータ収容器56(図2参照)に送る。データ収容器56では送信データ信号を送信フレーム内のペイロード時間スロット部分に収容する。この結果フレーム(c)が生成される。ヘッダ信号(d)はヘッダ生成器58(図2参照)で生成されヘッダ付与器60でフレーム内に収容される。この結果フレーム(e)が生成される。
次に、制御信号付与器64(図2参照)では、ディスカバリー時間幅を含まないフレームを送信する場合、フレーム(e)をそのまま通過させる。その結果、制御信号付与器64から出力されるフレーム(f)はフレーム(e)と同一となる。このようにフレーム(e)をそのまま通過させるか否かの判断は制御部44(図2参照)によって実行される。
次に、図12を参照して、ディスカバリー時間幅を含む送信信号フレームを生成する過程を説明する。図12は、ディスカバリー時間幅を含む送信信号フレームを生成する過程の説明に供する図である。図12において、左側にディスカバリー時間内に送信制御信号を送信する動作の説明に供する図を、右側にデータ通信時間内にデータ信号を送信する動作の説明に供する図を配置してある。図12において上から順に(a)ディスカバリー時間幅を含む送信フレーム、(b)ヘッダと送信データが付与された後のフレーム、(c)ディスカバリー用の制御信号、(d)制御信号付与後のフレーム、(e)符号化後のフレームのデジタル信号を模して示してある。
ディスカバリー時間幅を含む送信フレームで通信を行う場合、中央局の送信部は、2種類の動作に分けられて動作する。一つ目は、ディスカバリー時間内に送信制御信号を送信する動作(図12で左側に示されている。)であり、二つ目はデータ通信時間内にデータ送信する動作(図12で左側に示されている。)である。
送信制御信号の送信は、接続が解除されている状態の端末装置に対して行うものであるので、その端末装置に割り当てられた符号パターンに該当する中央局の送信機能部分がこの動作を実行する。一方、データ信号の送信は、接続状態にある端末装置に対して行うものであるので、プレゼンス確認とレンジング処理が終了している端末装置に割り当てられている符号パターンに該当する中央局の送信機能部分がこの動作を実行する。
中央局の送信部が具えるデータ収容器には、ディスカバリー時間幅を含む送信フレームがフレーム生成器50から送信フレーム切り換えスイッチ54を介して送られてくる(図2参照)。このディスカバリー時間幅が含まれる時間スロットはこのスロットの全領域を「0」もしくは「1」のビットを配列する。送信部からデータ送信フレームが出力される場合、このフレームのデータ通信時間内に、送信データ信号とヘッダとが収容される(図12右側の上から2段目(b)を参照)。
このとき、ディスカバリー時間幅を含まない場合と同様に制御信号付与器64はその機能を停止し、また、ヘッダ付与器は入力信号をそのまま通過させる。これにより、ディスカバリー時間内には何らの信号も出力されない(図12右側の上から5段目(e)を参照)。一方、送信部が送信信号を送信する場合には、制御信号生成器62によって生成されたACK要求信号が、ディスカバリー時間の先頭部に付与される(図12左側の上から3段目(c)及び4段目(d)を参照)。
次に、これらの信号は、各チャンネルの送信機能部分が具える符号化器によって符号化される(図12右側及び左側の上から5段目(e)を参照)。最後に加算器によって各チャンネルの送信機能部分からの出力が多重されて、光電変換器に送られる。
中央局及び各端末装置における受信機能では、コンパレータ及びD-FFを具えて構成されるゲート処理器と遅延器とによる受信フレームの受信タイミング調整が行われる。この受信タイミング調整は、レンジング処理と同様に、フレームに含まれるヘッダ内の同期ビットパターンを検出することによって行われる。そこで、図13(A)〜(D)を参照してこの受信タイミング調整について説明する。
図13(A)〜(D)は、受信タイミング調整の説明に供する図であり、図13(A)は復号化器から出力される出力信号の時間波形、図13(B)はコンパレータからの出力信号の時間波形、図13(C)はD-FFの入力クロック信号の時間波形、図13(D)はD-FFの出力信号の時間波形をそれぞれ示している。図13(A)〜(D)において、横軸が時間軸である。
コンパレータは、図13(A)に示す復号化器から出力される出力信号を閾値判断して、図13(B)に示すように2値デジタル信号に変換して出力する。次にD-FFによって、データ信号の時間幅と同じ時間幅を有する図13(C)に示すクロック信号で時間ゲーティング処理が行われる。これによって、図13(D)に示すような受信信号が再生される。このとき、D-FFへ入力する入力クロック信号を遅延器によって当該クロック信号の立ち上がり時間が、上述のコンパレータから出力される2値デジタル信号と同期するように調整される。これらの一連の処理を行うことによって、正確なヘッダの情報が制御部に送られることとなる。
<ディスカバリー時間が転送効率に与える影響>
図14を参照してディスカバリー時間と光ファイバ伝送距離との関係につき説明する。図14は、光ファイバ伝送距離に対するディスカバリー時間の関係を示す図であり、横軸に光ファイバ伝送距離をkm単位で目盛って示し、縦軸にディスカバリー時間をm秒(ms)単位で目盛って示してある。
光ファイバ伝送距離とは、ここでは中央局から端末装置に至るまでの距離に対応する。ディスカバリー時間は、ACK要求信号が中央局と端末装置の間を往復する時間以上の長さが必要である。そのため、ディスカバリー時間の最小値はACK要求信号が中央局と端末装置の間を往復する時間に等しく、この時間は中央局から端末装置に至るまでの距離に比例する。
ここで、以下の説明の便宜のため、信号の転送効率Sを以下の通りに定義する。ディスカバリー時間幅を含まないフレームで通信する場合と、ディスカバリー時間幅を含む場合とでは、それぞれ式(1)及び式(2)で与えられる。
すなわち、ディスカバリー時間幅を含まないフレームで通信する場合は、
S=TP/(TH+TP) (1)
ディスカバリー時間幅を含む場合は、
S=TP/(TD+TH+TP) (2)
である。ここで、TPはペイロードの時間幅、TDはディスカバリー時間、THはヘッダの時間幅である。
図15を参照して、ディスカバリー時間幅を含む場合とディスカバリー時間幅を含まない場合のそれぞれにおける転送効率が光ファイバ伝送距離とどのような関係にあるかを説明する。図15は、光ファイバ伝送距離に対する転送効率Sの関係を示す図であり、横軸に光ファイバ伝送距離をkm単位で目盛って示し、縦軸に転送効率Sを示してある。図15において、黒四角形印でディスカバリー時間幅を含まず、TP=20 msである場合、黒菱形印でディスカバリー時間幅を含み、TP=2 msである場合、黒三角形印でディスカバリー時間幅を含み、TP=200 μsである場合、×印でディスカバリー時間幅を含み、TP=20 μsである場合をそれぞれ示している。
ディスカバリー時間幅を含む場合、図15に示すように、光ファイバ伝送距離が長くなるほどディスカバリー時間幅であるTDが大きくなることから、光ファイバ伝送距離が長くなるほど転送効率Sが低下する。また、一度に送信するペイロードサイズ(TP:ペイロードの時間幅)を大きくしなければ転送効率Sが向上しない。一方、ディスカバリー時間幅を含まない場合、光ファイバ伝送距離に関連する要素が入り込まないので、転送効率Sは光ファイバ伝送距離に関係なく一定である。
このことから、この発明の特徴である、端末装置の接続状況によってディスカバリー時間幅を含む送信フレームとディスカバリー時間幅を含まない送信フレームとを使い分ける構成とすることで、ディスカバリー時間幅を送信フレーム内に設けることに起因する転送効率の低下を防ぐことに有効に寄与していることが分かる。すなわち、この発明の同期CDM通信方法及び同期CDM通信システムによれば、最大数の端末装置が中央局と通信可能な状態となっている場合にはディスカバリー時間幅を含まない送信フレームで通信するので、通信効率を低下させなくて済む。
この発明の実施形態の同期CDM通信システムの全体構成を概略的に示すブロック構成図である。 この発明の実施形態の同期CDM通信システムが具える中央局の概略的ブロック構成図である。 この発明の実施形態の同期CDM通信システムが具える第1端末装置の概略的ブロック構成図である。 送信フレームの構成の説明に供する図である。 この発明の実施形態の同期CDM通信システムを利用する同期CDM通信方法における、同期の確立から同期CDM通信開始までのフローを示すフローチャートである。 プレゼンス確認ステップのフローチャートである。 レンジング処理ステップのフローチャートである。 接続状況把握ステップと送信フレーム切り換えステップとを含む接続状況把握処理の手順を示すフローチャートである。 ディスカバリー時間幅を含む送信フレームの符号化の過程についての説明に供する図である。 端末装置から返送される返答信号が復号化される過程についての説明に供する図である。 ディスカバリー時間幅を含まない送信信号フレームを生成する過程の説明に供する図である。 ディスカバリー時間幅を含む送信信号フレームを生成する過程の説明に供する図である。 受信タイミング調整の説明に供する図であり、(A)は復号化器から出力される出力信号の時間波形、(B)はコンパレータからの出力信号の時間波形、(C)はD-FFの入力クロック信号の時間波形、(D)はD-FFの出力信号の時間波形をそれぞれ示している。 光ファイバ伝送距離に対するディスカバリー時間の関係を示す図である。 光ファイバ伝送距離に対する転送効率の関係を示す図である。
符号の説明
10:中央局(OLT)
20:分配多重器
22:共通伝送路
24-1〜24-N:分岐伝送路
30-1〜30-N:端末装置(ONU)
40、48:送信部
42、46:受信部
44:制御部
50、52、140、142:フレーム生成器
54、144:送信フレーム切り換えスイッチ
56、146:データ収容器
58、130:ヘッダ生成器
60、132:ヘッダ付与器
62、126:制御信号生成器
64、128:制御信号付与器
66、80、112、124:遅延器
68:記憶部
70:マイクロプロセッサ(MPU)
72:クロック発生器
74、114:ヘッダ削除器
76:信号分岐器
78、106:ゲート処理器
82、110:同期ビットパターン検出器
84:加算器
86、90、102、122:光電変換器
88、104:分配器
108:ヘッダ解析器
120:クロック抽出器

Claims (6)

1入力信号をN(Nは2以上の整数である。)分岐して出力、あるいはN入力信号を合わせて1信号として出力する分配多重器を共通伝送路の一端に設け、該共通伝送路の他端に結合された中央局と、前記分配多重器によって分岐されて形成されるN個の分岐伝送路のそれぞれに結合された第1乃至第N端末装置との間で、符号分割多重による1対N通信を行うアクセスネットワークシステムを利用する同期符号分割多重通信方法であって、
前記中央局において、
前記中央局と接続されている端末装置と接続されていない端末装置の確認を、前記第1乃至第N端末装置から送信される返答信号を前記中央局が受信したか否かに基づき行うプレゼンス確認ステップと、
前記プレゼンス確認ステップにおいて接続されていることが確認された端末装置に対して、前記返答信号が前記中央局で受信される時間によって決定される応答時間に基づき送信タイミング調整を行うレンジング処理ステップと、
前記第1乃至第N端末装置が全て前記中央局と接続状態にあるか否かの確認、かつ前記プレゼンス確認ステップにおいて接続がされていないことが確認された端末装置が、前記プレゼンス確認ステップ終了後に接続状態となったか否かの確認を行う接続状況把握ステップと、
前記第1乃至第N端末装置の接続状況の判断に基づいて、前記第1乃至第N端末装置が全て前記中央局と接続状態にある場合はディスカバリー時間幅を含まない送信フレームで通信し、前記プレゼンス確認ステップにおいて接続がされていない端末装置が確認されたが、前記プレゼンス確認ステップ終了後に前記第1乃至第N端末装置が全て前記中央局と接続状態にある場合はディスカバリー時間幅を含まない送信フレームで通信し、前記プレゼンス確認ステップにおいて接続がされていない端末装置が確認され前記プレゼンス確認ステップ終了後に前記第1乃至第N端末装置が全て前記中央局と接続状態にあることが確認されない場合はディスカバリー時間幅を含送信フレームで通信する送信フレーム切り換えステップと
を含むことを特徴とする同期符号分割多重通信方法。
前記プレゼンス確認ステップは、
前記中央局から送信停止命令を前記第1乃至第N端末装置の全てに配信し、前記第1乃至第N端末装置の全てを待機状態にセットするステップS10と、
kの値を1にセットするステップS12と、
前記中央局から前記第k端末装置に対して送信許可信号を送信するステップS14と、
前記中央局において、前記第k端末装置からの返答信号が受信されたか否かを判定するステップS16と、
前記返答信号が受信された場合、当該第k端末装置が接続されている端末装置として登録するステップS18と、
前記返答信号が受信されなかった場合、当該第k端末装置が接続されていない端末装置として登録するステップS20と、
前記第k端末装置に対して送信停止命令を送信するステップS22と、
前記kの値がNの値と等しいか否かを判定するステップS24と
kの値を1つ増やしてk+1に設定するステップS26と、を含み、
前記ステップS16において、前記返答信号が受信されない場合は前記ステップS20を経由して前記ステップS20から前記ステップS24に進み、
前記ステップS24において、N>kである場合は前記ステップS26に進み、N=kである場合は当該プレゼンス確認ステップを終了する
ことを特徴とする請求項1に記載の同期符号分割多重通信方法。
ここで、kは1からNまでの全ての整数値をとるパラメータである。
前記レンジング処理ステップは、
前記プレゼンス確認ステップにおいて、前記返答信号が受信された端末装置に対してシリアルナンバーを小さい順に付して第N1端末装置乃至第NM端末装置として、
前記中央局から送信停止命令を前記第N1乃至第NM端末装置の全てに配信し、前記第N1乃至第NM端末装置の全てを待機状態にセットするステップS30と、
前記プレゼンス確認ステップにおいて、前記返答信号が受信された端末装置の中から第N1端末装置及び第N2端末装置を選択し、該第N1端末装置及び該第N2端末装置に対して前記中央局から送信許可信号を送信するステップS32と、
前記第N1端末装置を基準として前記第N2端末装置の送信タイミングを調整するステップS34と、
前記第N1端末装置と前記第N2端末装置から同期ビットパターン信号を受信するステップS36と、
前記第N1端末装置の同期ビットパターン信号と前記第N2端末装置の同期ビットパターン信号とが同期しているか否かを判定するステップS38と、
前記中央局から前記第N2端末装置に対して同期完了信号を送信するステップS40と、
前記第N2端末装置において、送信タイミングを最終値に固定するステップS42と、を含み、
前記プレゼンス確認ステップにおいて、前記返答信号が受信された第N3〜第NM端末装置全てについて、前記第N2端末装置とあるところを第N3〜第NM端末装置と順次読み替えて、前記ステップS32から前記ステップS42までの各ステップを実行する
ことを特徴とする請求項1に記載の同期符号分割多重通信方法。
ここで、Mは1からNより小さい整数値をとるパラメータである。
前記接続状況把握ステップは、
前記プレゼンス確認ステップにおいて、接続されていると判定された端末装置の数を前記中央局が具える記憶装置から読み込むステップS70と、
前記ステップS70で読み込まれた接続されていると判定された端末装置の数がNに等しいか否かを判定するステップS72と、
前記ディスカバリー時間幅を含まない送信フレームの通信を開始するステップS74と、
前記中央局に向けて送信される上り信号の送信元である端末装置のシリアルナンバーをモニターし、上り信号を送信してきた端末装置を通信状態にある端末装置と認定し、当該端末装置のシリアルナンバーを前記中央局が具える記憶装置に読み込むステップS76と、
通信停止状態にある端末装置が存在するか否かを判定するステップS78と、
通信停止状態にある端末装置のシリアルナンバーを前記中央局が具える記憶装置からその登録を抹消するステップS80と、
前記ディスカバリー時間幅を含む送信フレームの通信を開始するステップS82と、
前記プレゼンス確認ステップで確認された、前記中央局と接続されていない端末装置のシリアルナンバーを前記中央局の具える記憶装置から読み出すステップS84と、
前記中央局から送信許可信号を、前記中央局と接続されていない端末装置のうちの最小のシリアルナンバーの端末装置に送信するステップS86と、
前記ステップS86において送信許可信号を送信した端末装置からの返答信号を受信するステップS88と、
前記ステップS86において送信許可信号を送信した端末装置からの返答信号が受信されなかった場合において、前記ステップS86において送信許可信号を送信した端末装置のシリアルナンバーの次に大きなシリアルナンバーの端末装置を選択して前記ステップS86に戻るステップS90と、
前記ステップS88において、返答信号が受信されて接続されていることが確認された端末装置に対して送信タイミング調整を行うステップS92と、
前記ステップS92において送信タイミング調整が行われた端末装置から同期ビットパターン信号を受信するステップS94と、
前記ステップS94において、前記同期ビットパターン信号が受信された端末装置に対してシリアルナンバーを小さい順に付して第N1端末装置乃至第NM端末装置として、前記ステップS94において受信された同期ビットパターン信号と前記第N1端末装置の同期ビットパターン信号とが同期しているか否かを判定するステップS96と、
前記ステップS96において同期が確認された場合に、前記中央局において前記ステップS88において接続されていることが確認された端末装置のシリアルナンバーを、前記中央局が具える記憶装置に新規端末装置として登録するステップS98と、
前記S88において接続されていることが確認された端末装置に対して、前記中央局から同期完了通知及びシリアルナンバー登録完了通知を行うステップS100と、
前記S88において接続されていることが確認された端末装置において、タイミング値を最終値に固定するステップS102と、を含み、
前記ステップS72において、接続されていると判定された端末装置の数が最大接続数であるNに等しい場合は前記ステップS74に進み、等しくない場合は前記ステップS82に進み、
前記ステップS78において、通信停止状態にある端末装置が存在する場合は前記ステップS80に進み、存在しない場合は前記ステップS76に進み、
前記ステップS88において、送信許可信号を送信した端末装置からの返答信号を受信できた場合はステップS92に進み、できなかった場合はステップS90に進み、
ステップS96において、同期していると判断された場合はステップS98に進み、同期していないと判断された場合はステップS92に進む
ことを特徴とする請求項1に記載の同期符号分割多重通信方法。
1入力信号をN(Nは2以上の整数である。)分岐して出力、あるいはN入力信号を合わせて1信号として出力する分配多重器を共通伝送路の一端に設け、該共通伝送路の他端に結合された中央局と、前記分配多重器によって分岐されて形成されるN個の分岐伝送路のそれぞれに結合された第1乃至第N端末装置との間で、符号分割多重による1対N通信を行うアクセスネットワークシステムを利用する同期符号分割多重通信システムであって、
前記中央局が、
当該中央局と接続されている端末装置と接続されていない端末装置の確認を、前記第1乃至第N端末装置から送信される返答信号を前記中央局が受信したか否かに基づき行うプレゼンス確認手段と、
当該中央局と接続されていることが確認された端末装置に対して、前記返答信号が前記中央局で受信される時間によって決定される応答時間に基づき送信タイミング調整を行うレンジング処理手段と、
前記第1乃至第N端末装置の全ての端末装置が前記中央局と接続状態にあるか否かの確認、かつ該確認時において接続がされていないことが確認された端末装置のうち、当該確認が終了した後の当該同期符号分割多重通信システムの通信動作中に接続状態となり、新たに通信に参加してきた端末装置の発見を行う接続状況把握手段と、
ディスカバリー時間幅を含む送信フレームとディスカバリー時間幅を含まない送信フレームとを切り換える送信フレーム切り換えスイッチと、
を具えることを特徴とする同期符号分割多重通信システム。
1入力信号をN(Nは2以上の整数である。)分岐して出力、あるいはN入力信号を合わせて1信号として出力する分配多重器を共通伝送路の一端に設け、該共通伝送路の他端に結合された中央局と、前記分配多重器によって分岐されて形成されるN個の分岐伝送路のそれぞれに結合された第1乃至第N端末装置との間で、符号分割多重による1対N通信を行うアクセスネットワークシステムを利用する同期符号分割多重通信システムであって、
前記中央局が、
当該中央局と接続されている端末装置と接続されていない端末装置の確認を、前記第1乃至第N端末装置から送信される返答信号を前記中央局が受信したか否かに基づき行うプレゼンス確認手段と、
当該中央局と接続されていることが確認された端末装置に対して、前記返答信号が前記中央局で受信される時間によって決定される応答時間に基づき送信タイミング調整を行うレンジング処理手段と、
前記第1乃至第N端末装置の全ての端末装置が前記中央局と接続状態にあるか否かの確認、かつ該確認時において接続がされていないことが確認された端末装置のうち、当該確認が終了した後の当該同期符号分割多重通信システムの通信動作中に接続状態となり、新たに通信に参加してきた端末装置の発見を行う接続状況把握手段と、
ディスカバリー時間幅を含む送信フレームとディスカバリー時間幅を含まない送信フレームとを切り換える送信フレーム切り換えスイッチと、を具え、
前記第1乃至第N端末装置のそれぞれが、ディスカバリー時間幅を含む送信フレームとディスカバリー時間幅を含まない送信フレームとを切り換える送信フレーム切り換えスイッチを具える
ことを特徴とする同期符号分割多重通信システム。
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