JP5175687B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関する。
従来から、複写機、プリンタ、ファクシミリ等のトナーを用いる画像形成装置には、感光体ドラムと、これに対向する現像ローラとが、ギャップを設けて配されるものがある。そして、例えば、現像ローラに直流と交流が重畳された、いわゆる現像バイアスが印加され、帯電したトナーが現像ローラから感光体ドラムに飛翔し、感光体ドラム上の静電潜像が現像され、現像されたトナー像が用紙に転写、定着されることで、印刷が行われる。
そして、十分にトナーを感光体ドラムに供給し、形成される画像の濃度を確保し、現像効率を高めるには、現像ローラに印加する交流電圧のピーク間電圧(ピークトゥピーク)を大きくすればよいが、大きくしすぎると感光体ドラムと現像ローラ間のギャップで放電が発生する。放電が発生すると、感光体ドラム表面の電位変化により静電潜像が乱れ、形成される画像の品質が劣化する。又、感光体ドラムの特性によって、放電電流の流れる方向により、大電流が流れ、感光体ドラムに微少な穴(ピンホール)ができてしまう等の損傷を引き起こす場合がある。従って、ピーク間電圧を大きくするにしても、放電が生じない範囲に留めなければならない。
そこで、例えば、特許文献1には、像担持体と現像領域において所要間隔を介して対向するトナー担持体を設け、このトナー担持体と像担持体との間に直流電圧と交流電圧とが重畳された現像バイアス電圧を印加させて、トナーを像担持体に供給して静電潜像を現像する現像装置において、像担持体とトナー担持体との間に印加させるリーク検知電圧を変化させるリーク発生手段と、リークを検知するリーク検知手段とを設け、リーク検知電圧と像担持体の表面電位との最大の電位差ΔVmaxを徐々に増加させて、像担持体とトナー担持体との間に流れる電流が連続して増加した場合、リーク検知手段によってリークと判断する現像装置が記載されている(例えば、特許文献1:請求項1等参照)。
特許第3815356号公報
ここで、放電の生ずる電位差が定まる大きな要因としての、現像ローラと感光体ドラムとのギャップ長は、感光体ドラムや現像ローラの取付、設置の誤差や、感光体ドラムや現像ローラの理想的な形状からのフレ等のため、各画像形成装置で異なる。又、放電が生ずる電位差は、気圧などの影響を受け変動する。そのため、現像ローラに印加する交流電圧の大きさを変化させつつ、放電開始電圧を検出し、放電が発生した交流電圧のピーク間電圧等に基づき、現像ローラと感光体ドラムの電位差を把握する。そして、印刷時にこの電位差を若干下回るように、現像ローラに印加する交流電圧を定める。
ここで、放電の発生の検出では、現像ローラにトナーを担持させると、トナーは絶縁物であり、又、トナーの層厚で、ギャップ長が変化する等の理由により、放電の発生するピーク間電圧が、不安定になる。言い換えると、検出、測定ごとに放電開始電圧が変化する。更に、現像ローラは、帯電するトナーを担持するところ、帯電したトナーが現像ローラから感光体ドラムに移動すると、電荷が移動する(電流が発生する)。そのため、微少な放電との区別が難しく、「放電が発生」と誤検知されてしまう場合もある。
このように、現像ローラにトナーを担持させて、放電の発生の検出を行うと、弊害が多く、正確性、精度等の点で問題がある。そこで、現像ローラにはトナーを担持させず、放電の発生の検出を行うことが考えられる。しかし、放電発生検出中、現像ローラにトナーを担持させないと、感光体ドラムにトナーが供給されない。ここで、放電発生検出中、感光体ドラムや現像ローラは、製造上等の理由から、理想的な形状とのずれ(フレ)があり、ギャップ長が短くなる状態が現れるように、放電発生検出中、回転させられる。更に、画像形成装置には、感光体ドラムの残留トナーを除去のため、ブレード等の当接部材が設けられることがある。
そして、放電発生検出中、感光体ドラムに全くトナーが供給されない場合、トナーの入れ替わりが無いため、感光体ドラムと接触する当接部材の先端部分のトナーは、回転する感光体ドラムの摩擦を受け続け、電位上昇を続ける場合がある。そして、放電発生検出が長時間に及ぶと、トナーの電位が高くなりすぎ、放電やリーク等の絶縁破壊を起こす場合がある。この絶縁破壊が生ずると、感光体ドラムは、ピンホール等、短寿命化や画像品質劣化の原因となる損傷を受ける場合があるという問題がある。
尚、特許文献1を見ると、特許文献1には、ブレード等、感光体ドラムに当接する部材は一切記載されていない。又、放電(リーク)検出中、感光体ドラムが回転するか否かも明らかでない。又、特許文献1の構成では、トナー担持体にトナーを担持させるか否かのコントロールはできないと解され(特許文献1:図1参照)、放電(リーク)検出中、トナー担持体(現像ローラ)はトナーを担持し続けると解される。これらの点を鑑みれば、特許文献1記載の発明では、上記の問題を解決できないことは明らかである。
本発明は、上記問題点を鑑み、放電発生検出動作時、現像ローラに常時トナーを担持させず、放電の発生する電圧の安定化を図り、更に、一定のタイミングで現像ローラ、感光体ドラムにトナーを供給し、感光体ドラムの摩擦を受けるトナーを入れ替えて、当接部材と感光体ドラム間のトナーの電位の過上昇を防ぐことを課題とする。
上記目的を達成するために請求項1に係る画像形成装置は、回転可能に支持され、駆動源からの駆動力を受けて回転する感光体ドラムと、帯電するトナーを担持するとともに、交流電圧を出力する第1電圧印加部が接続され、前記感光体ドラムにトナーを供給する現像ローラと、トナーを前記現像ローラに供給し、前記現像ローラを前記感光体ドラムに対しギャップを設けつつ対向させて支持する現像装置と、前記感光体ドラムに当接して残留トナーを除去する当接部材と、を含む画像形成部と、前記現像ローラと前記感光体ドラム間の放電発生を検出するための検出部と、を備え、前記感光体ドラムが回転し、前記第1電圧印加部が、前記現像ローラに印加する交流電圧のピーク間電圧の段階的な変更を行って、前記感光体ドラムと前記現像ローラ間で放電が発生する電圧の検出を行う放電発生検出動作時、前記現像装置は、予め定められたタイミングで、予め定められた時間だけ、前記現像ローラにトナーを供給することとした。
この構成によれば、放電発生検出動作時、現像装置は、予め定められたタイミングで、予め定められた時間だけ、現像ローラにトナーを供給し、放電発生検出動作時、現像ローラに常時トナーを担持させない。従って、現像ローラにトナーが担持された際の、放電の発生するピーク間電圧が不安定となることや、帯電したトナーが現像ローラから感光体ドラムに移動することによる放電の誤検出がなく、感光体ドラムと現像ローラ間で放電が開始される電圧(ピーク間電圧)を正確に検出、測定することができる。
又、放電発生検出動作時、感光体ドラムを回転し続けても、定期的に感光体ドラムにトナーが供給され、これを当接部材が掻き取り、摩擦を受けていたトナーが、押し出され、新たに供給されたトナーに入れ替わる。従って、感光体ドラムと当接部材間のトナーの電位の摩擦による過上昇を避けることができる。そのため、放電発生検出動作時、感光体ドラムと当接部材間のトナーによる放電等の絶縁破壊や、感光体ドラムの損傷(例えば、ピンホール)をなくすことができる。尚、「予め定められた時間」は、0.1〜1.0秒程度の範囲で定めることができ、当接部材の感光体ドラムへの接触部分のトナーを入替ができる量であればよい。
又、請求項2に係る発明は、請求項1の発明において、前記予め定められたタイミングは、前記放電発生検出動作の開始時であることとした。この構成によれば、放電検出開始時に、現像ローラ及び感光体ドラムにトナーが供給されるので、放電開始時に、感光体ドラムの摩擦を受けていたトナーを、新たに供給されたトナーで入れ替えることができる。従って、放電検出開始時、当接部材に付着するトナーの電位を確実に引き下げることができる。そのため、感光体ドラムの損傷が少なくなる。
又、請求項3に係る発明は、請求項2の発明において、前記予め定められたタイミングは、前記放電発生検出動作の開始時に加え、前記放電発生検出動作時での直前の前記現像装置の前記現像ローラへのトナー供給終了から所定時間経過した時であることとした。この構成によれば、放電発生検出動作時、定期的に、現像ローラ及び感光体ドラムにトナーが供給されるので、放電検出中、摩擦を受けていたトナーを、新たに供給されたトナーに定期的に入れ替えることができる。従って、放電検出中、当接部材に付着するトナーの電位を確実に引き下げることができる。そのため、感光体ドラムの損傷が少なくなる。ここで、「所定時間」は、実験等で、当接部材の感光体ドラムに接する先端部分でのトナーの電位が、絶縁破壊に到るほど上昇するまでの時間を、確認し、その確認された時間よりも短い時間を所定時間と定めることができる。
又、請求項4に係る発明は、請求項1〜3の発明において、前記現像装置は、前記現像ローラに対向するとともに、第2電圧印加部に接続され、前記第2電圧印加部の電圧印加により前記現像ローラにトナーを供給する回転体を有し、前記放電発生検出動作時、前記第2電圧印加部は、予め定められたタイミングで、予め定められた時間だけ、前記回転体に電圧を印加することとした。この構成によれば、放電発生検出動作時、第2電圧印加部が回転体に電圧を印加するので、現像ローラへのトナー供給を制御することができる。尚、本発明は、現像ローラへのトナー供給制御の好適例である。
又、請求項5に係る発明は、請求項1〜4の発明において、前記画像形成部は、装置内に複数設けられ、各前記画像形成部での前記感光体ドラムは全て同様に回転し、前記放電発生検出動作時、順番に各前記画像形成部での放電の検出が行われ、各前記現像装置は、各前記画像形成部での前記現像ローラに、同じタイミングでトナーを供給し、各前記現像ローラは、前記第1電圧印加部により、同じタイミングで交流電圧が印加されることとした。
現像ローラと感光体ドラム等を含む画像形成部が複数存在し、1つずつ、画像形成部での放電検出が行われる場合であって、例えば、全感光体ドラムを回転させるモータが共通する場合など、全感光体ドラムが同じように回転する場合がある。全感光体ドラムが同じように回転すると、放電検出中の画像形成部以外の画像形成部でも、感光体ドラムによる摩擦で、当接部材に付着するトナーの電位が上昇する。しかし、この構成によれば、全ての感光体ドラムに一時的にトナーが供給されるので、当接部材に付着するトナーを、新たに供給されたトナーで入れ替えることができる。従って、放電発生検出動作時、全ての画像形成部で、当接部材に付着するトナーの電位を引き下げることができる。
本発明の画像形成装置によれば、放電発生検出動作時、現像ローラに常時トナーを担持させず、放電の発生する電圧の安定化を図るので、放電発生開始電圧を正確、高精度に測定でき、更に、一定のタイミングで現像ローラ、感光体ドラムにトナーを供給するので、当接部材部分のトナーの電位の過上昇を防ぎ、感光体ドラムの損傷を防ぐことができる。
以下、本発明の実施形態を図1乃至9に基づき説明する。本実施形態では、電子写真方式でタンデム型のカラーのプリンタ1(画像形成装置に相当)を例に挙げ説明する。但し、本実施形態に記載されている構成、配置等の各要素は、発明の範囲を限定するものではなく単なる説明例にすぎない。
(画像形成装置の概略構成)
まず、図1乃至図3を用いて、本発明の実施形態に係るプリンタ1の概略を説明する。図1は、本発明の実施形態に係るプリンタ1の概略構成を示す断面図である。図2は、本発明の実施形態に係る各画像形成部3の拡大断面図である。そして、本実施形態にかかるプリンタ1は、図1に示すように、本体内に、シート供給部2a、搬送路2b、画像形成部3、露光装置4、中間転写部5、定着装置6等が設けられる。
前記シート供給部2aは、例えば、コピー用紙、OHPシート、ラベル用紙等の各種シートを収容し、モータ等の駆動機構(不図示)により回転する給紙ローラ21で、シートを搬送路2bに送り出す。そして、搬送路2bは、シートを搬送し、シート供給部2aからのシートを、中間転写部5、定着装置6を経て排出トレイ22まで導く。搬送路2bには、搬送ローラ対23やガイド24及び搬送されてくるシートを中間転写部5の手前で待機させ、タイミングをあわせて送り出すレジストローラ対25等が設けられる。
図1及び図2に示すように、プリンタ1は、形成すべき画像の画像データに基づき、トナー像を形成する部分として、4色分の画像形成部3を備える。具体的に、プリンタ1は、ブラックの画像を形成する画像形成部3a(帯電装置7a、現像装置8a、除電装置31a、清掃装置32a等を具備)と、イエローの画像を形成する画像形成部3b(帯電装置7b、現像装置8b、除電装置31b、清掃装置32b等を具備)と、シアンの画像を形成する画像形成部3c(帯電装置7c、現像装置8c、除電装置31c、清掃装置32c等を具備)と、マゼンタの画像を形成する画像形成部3d(帯電装置7d、現像装置8d、除電装置31d、清掃装置32d等を具備)と、を備える。
ここで、図2に基づき、各画像形成部3a〜3dを詳述する。尚、各画像形成部3a〜3dは、形成するトナー像の色が異なるだけで、いずれも基本的に同様の構成である。そこで、以下の説明では、いずれの画像形成部3に属するか識別するためのa、b、c、dの符号は、特に説明する場合を除き省略する(尚、図2では、画像形成部3a、3b、3c、3d内の各部材に、識別的にa、b、c、dの符号を付すこととする。)
各感光体ドラム9は、回転可能に支持され、モータM(図4参照)からの駆動力を受けて所定のスピードで紙面反時計方向に回転駆動し、周面にトナー像を担持し、例えば、アルミニウム製のドラムの基体の外周面上にアモルファスシリコン等の感光層等を有する。尚、本実施形態の各感光体ドラム9は、正帯電型である。
各帯電装置7(帯電部に相当)は、帯電ローラ71を有し、感光体ドラム9を一定の電位で帯電させる。各帯電ローラ71は、各感光体ドラム9に接し、感光体ドラム9に合わせ回転する。又、各帯電ローラ71には、帯電電圧印加部72(図4参照)により直流と交流が重畳された電圧が印加され、感光体ドラム9の表面が所定の正極性の電位(例えば、200V〜300V、暗電位)に均一に帯電される。尚、帯電装置7は、コロナ放電式や、ブラシ等を用いて感光体ドラム9を帯電させるものでも良い。
各現像装置8は、トナーと磁性体のキャリアを含む現像剤(いわゆる2成分現像剤)を収納する(現像装置8aはブラック、現像装置8bはイエロー、現像装置8cはシアン、現像装置8dはマゼンタの現像剤を収納する)。各現像装置8は、現像ローラ81と、磁気ローラ82(回転体に相当)と、搬送部材83とを有し、現像ローラ81を感光体ドラム9に対しギャップを設けつつ対向させて支持し、トナーを現像ローラ81に供給する。各現像ローラ81は、それぞれ感光体ドラム9に対向し、所定のギャップ(例えば、1mm以下)を設けて配される。又、現像ローラ81は、帯電するトナーを担持するとともに、交流電圧を出力する交流電圧印加部86(図3参照)が接続され、感光体ドラム9にトナーを供給する。そして、各磁気ローラ82は、現像ローラ81に対向するとともに、磁気ローラバイアス印加部84(図3参照、第2電圧印加部に相当)に接続され、第2電圧印加部の電圧印加により現像ローラ81にトナーを供給し、各現像ローラ81の右斜め下方に対向し、所定の隙間(例えば、1mm〜数mm)を設けて配される。そして、各搬送部材83は、各磁気ローラ82の下方に設けられる。
各現像ローラ81と各磁気ローラ82の各ローラ軸811、821は固定されて支軸部材(不図示)等で支持される。そして、各現像ローラ81と各磁気ローラ82の内部の各ローラ軸811、821には、軸線方向にのびる磁石813、823が取り付けられる。そして、各現像ローラ81と各磁気ローラ82は、それぞれ、磁石813、823を覆う円筒状のスリーブ812、822を有し、印刷時や放電発生検出動作時、不図示の駆動機構により、このスリーブ812、822が回転させられる。そして、現像ローラ81の磁石813と、磁気ローラ82の磁石823では、現像ローラ81と磁気ローラ82の対向位置で異極が向かい合う。
これにより、各現像ローラ81と、各磁気ローラ82間には、磁性体キャリアで磁気ブラシが形成される。磁気ブラシと磁気ローラ82のスリーブ822の回転や磁気ローラ82への電圧印加(磁気ローラバイアス印加部84:図4参照)等で、現像ローラ81に、トナーが供給され、現像ローラ81にトナーの薄層が形成される。又、現像後に残留したトナーは、磁気ブラシで現像ローラ81から引き剥がされる。各搬送部材83は、例えば、軸に対しスクリューが螺旋状に設けられ、現像剤を各現像装置8内で搬送、撹拌し、トナーとキャリアの摩擦等で、トナーを帯電させる(本実施形態では、トナーは正帯電)。
各清掃装置32は、感光体ドラム9の清掃を行うため、感光体ドラム9の軸線方向に延び、平板形で、例えば樹脂で形成されるブレード33(当接部材に相当)を有する。ブレード33は、感光体ドラム9に当接し、転写後の残留トナー等の汚れを掻き取って除去する。又、各清掃装置32の下方に、感光体ドラム9に対し光を照射して除電を行う除電装置31(例えば、アレイ状のLED)が設けられる。
各画像形成部3の下方の露光装置4は、レーザ光を出力するレーザユニットであり、入力されるカラー色分解された画像信号に基づき、光信号であるレーザ光(破線で図示)を、各感光体ドラム9に出力し、帯電後の感光体ドラム9の走査露光を行って、静電潜像を形成する。例えば、露光装置は、内部に、半導体レーザ装置(レーザダイオード)、ポリゴンミラー、ポリゴンモータ、fθレンズ、ミラー(不図示)等が設けられる。この構成で、レーザ光が露光装置4から各感光体ドラム9に照射され画像データに併せた静電潜像が感光体ドラム9上に形成される。具体的に、本実施形態の各感光体ドラム9は正帯電し、光の照射部分は電位が下がり(例えば、ほぼ0V)、電位の低下部分に正帯電トナーが付着する(例えば、ベタ塗り画像の場合、全ライン、全画素にレーザ光を照射)。尚、露光装置4は、多数のLEDからなるもの等を用いてもよい。
尚、露光装置4には、レーザ光の照射範囲内、かつ、感光体ドラム9への照射範囲外に、受光素子(不図示)が設けられる。この受光素子は、レーザ光が照射されると、電流(電圧)を出力し、この出力は、例えば、後述のCPU11(Central Processing Unit)に入力されて放電発生の有無の検出時の同期信号として用いられる(図5参照)。
図1に戻り、中間転写部5は、感光体ドラム9からトナー像の1次転写を受けて、シートに2次転写を行うもので、各1次転写ローラ51a〜51d(転写部に相当)、中間転写ベルト52、駆動ローラ53、従動ローラ54、55、56、2次転写ローラ57、ベルト清掃装置58等で構成される。1次転写ローラ51a〜51dと各感光体ドラム9とは、無端状の中間転写ベルト52を挟み、各1次転写ローラ51は転写電圧を印加する転写電圧印加部(不図示)に接続され、トナー像を中間転写ベルト52に転写する。
中間転写ベルト52は、誘電体樹脂等で構成され、駆動ローラ53、従動ローラ54、55、56、各各1次転写ローラ51に張架され、モータ等の駆動機構(不図示)に接続される駆動ローラ53の回転駆動により紙面時計方向に周回する。又、駆動ローラ53と2次転写ローラ57は、中間転写ベルト52を挟み、ニップ(2次転写部)を形成する。トナー像の転写では、各1次転写ローラ51に所定の電圧を印加し、各画像形成部3で形成されたトナー像(ブラック、イエロー、シアン、マゼンタの各色)は、順次、ずれなく重畳されつつ中間転写ベルト52に1次転写される。そして、各色重ね合わされたトナー像は、所定の電圧を印加された2次転写ローラ57により、シートに転写される。尚、2次転写後に中間転写ベルト52上の残トナー等は、ベルト清掃装置58で除去されて回収される(図1参照)。
前記定着装置6は、2次転写部よりもシート搬送方向下流側に配され、2次転写されたトナー像を加熱・加圧してシートに定着させる。そして、定着装置6は主として、発熱源を内蔵する定着ローラ61と、これに圧接される加圧ローラ62とで構成され、ニップが形成される。トナー像の転写されたシートは、ニップを通過すると加熱・加圧され、その結果、トナー像がシートに定着する。尚、定着後のシートは、排出トレイ22に排出され画像形成処理が完了する。
(放電検出用の構成)
次に、図3に基づき、放電検出に関する構成を説明する。図3は、本発明の実施形態に係る放電発生検出に関する構成を示す説明図である。
ただし、図3は1つの画像形成部3についてのみ示し、画像形成部3ごとに直流電圧印加部85、交流電圧印加部86(第1電圧印加部に相当)、検出部14、アンプ15が設けられ、各アンプ15の出力が、後述する制御部10のCPU11に入力される。ここで、直流電圧印加部85、交流電圧印加部86、検出部14、アンプ15のそれぞれについて、各画像形成部3の区別を示すa、b、c、dの符号を付しても良いが、各画像形成部3では同様のものが設けられるので、記載の煩雑さを回避するため、以下では、a、b、c、dの符号は省略して説明する。
図3に示すように、感光体ドラム9にギャップが設けられつつ対向する現像ローラ81は、ローラ軸811、キャップ814、トナーを担持するスリーブ812を有する。ローラ軸811はスリーブ812を挿通され、スリーブ812の両端に円形のキャップ814が嵌入される。又、現像ローラ81のローラ軸811には、感光体ドラム9へのトナーの供給のため、直流電圧印加部85と、交流電圧印加部86が接続される。
直流電圧印加部85は、現像ローラ81に印加する直流成分を発生させる回路であり、その出力は交流電圧印加部86に入力される。そして、直流電圧印加部85は、出力制御部87を有し、出力制御部87は、直流電圧印加部85が出力するバイアスの値をCPU11の指示に応じて制御する。
直流電圧印加部85は、プリンタ1内の電源装置16(図4参照)からの直流電力の供給を受け、CPU11の指示に応じ、出力制御部87の制御により、出力電圧が可変な回路である(例えば、コンバータや、出力電圧が異なる出力端までの経路を複数有し、印刷時と放電発生検出動作時で、その経路の選択を変える等)。これにより、現像ローラ81に印加する交流電圧をバイアスさせることができる。
又、交流電圧印加部86は、例えば、矩形波状(パルス状)であり、直流電圧印加部85が出力する直流電圧を平均値とする交流電圧を出力する回路である。そして、交流電圧印加部86は、Vpp制御部88およびデューティ比/周波数制御部89を有する。Vpp制御部88は、交流電圧のピーク間電圧(ピークトゥピーク)をCPU11の指示に応じて制御する。また、デューティ比/周波数制御部89は、交流電圧のデューティ比および周波数をCPU11の指示に応じて制御する。
例えば、交流電圧印加部86は、複数のスイッチング素子等を備える電源回路であり、出力の正負をスイッチングで反転させ、交流電圧を出力する。そして、デューティ比/周波数制御部89は、例えば、交流電圧印加部86の出力の正負のスイッチングのタイミングを制御することで、交流電圧のデューティ比や周波数を制御することができる。又、Vpp制御部88は、現像ローラ81に印加すべき交流電圧のピーク間電圧とデューティ比とに基づき、電源装置16(図4参照)から入力される直流電圧の昇降圧等により、交流電圧における正側のピーク値と負側のピーク値を、CPU11の指示に応じ、可変させる。尚、交流電圧印加部86の構成や、交流電圧のピーク間電圧、デューティ比、周波数を可変させる構成は、ピーク間電圧、デューティ比、周波数を変化できればよい。
そして、交流電圧印加部86は、例えば、内部に昇圧用トランス等による昇圧回路を出力段に備えることができ、昇圧後の直流と交流の重畳された現像バイアスが、例えば、現像ローラ81のローラ軸811に印加される。これにより、スリーブ812にも現像バイアスが印加され、スリーブ812に担持される帯電トナーが飛翔する。
検出部14は、現像ローラ81と感光体ドラム9間の放電発生を検出するための回路であり、放電発生時に流れる電流を電圧信号に変換し、放電の発生を検出する。そして、検出部14は、変換した電圧信号をアンプ15に出力する。アンプ15は、検出部14からの電圧信号を増幅しCPU11に出力する。CPU11は、アンプ15からの電圧信号をA/D変換する。このA/D変換されたアンプ15の出力から、CPU11は、放電の発生や、発生した放電の大きさ(現像ローラ81と感光体ドラム9間に流れた電流の大きさ)を認識することができる。
次に、磁気ローラ82と、磁気ローラ82に電圧を印加する構成を説明する。上述したように、所定の隙間(この隙間に磁気ブラシが形成される)を設けつつ、現像ローラ81に対向して、互いの軸線方向が平行となるように、磁気ローラ82が配される。磁気ローラ82は、ローラ軸821、トナーとキャリアを担持するスリーブ822、キャップ824を有する。ローラ軸821はスリーブ822を挿通され、スリーブ822の両端に円形のキャップ824が嵌入される。
又、磁気ローラ82のローラ軸821には、直流電圧と交流電圧とが重畳された電圧(磁気ローラバイアス)を磁気ローラ82に印加する磁気ローラバイアス印加部84が接続される。そして、磁気ローラバイアス印加部84が、磁気ローラバイアスを印加することで、帯電したトナーが静電気力で現像ローラ81に移動し、現像ローラ81にトナーが供給される。尚、磁気ローラバイアス印加部84は、上述の交流電圧印加部86と直流電圧印加部85を組み合わせたものでもよいが、磁気ローラバイアスは、現像バイアスのように放電検出や現像効率向上のため、ピーク間電圧等を多段階で変える必要はないので、1種又は数種の予め定められた電圧を出力するものでもよい。
(プリンタ1のハードウェア構成)
次に、図4に基づき、本発明の実施形態に係るプリンタ1のハードウェア構成を説明する。図4は、本発明の実施形態に係るプリンタ1のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図4に示すように、本実施形態に係るプリンタ1は、内部に制御部10を有する。制御部10は、プリンタ1の各部を制御し、検出部14(アンプ15)の出力を受け放電発生を認識する。例えば、制御部10は、CPU11、記憶部12等で構成される。CPU11は、中央演算処理装置であり、記憶部12に格納され、展開される制御プログラムに基づきプリンタ1の各部の制御や演算を行う。記憶部12は、ROM、RAMフラッシュROM等の不揮発性と揮発性の記憶装置の組み合わせで構成される。例えば、記憶部12は、プリンタ1の制御プログラム、制御データ等を記憶する。尚、本発明に関し、放電検出や現像ローラ81や磁気ローラ82に印加する電圧の設定用プログラムも記憶部12に記憶される。
そして、制御部10は、シート供給部2a、搬送路2b、画像形成部3、露光装置4、中間転写部5、定着装置6等と接続され、記憶部12の制御プログラムやデータに基づき適切に画像形成が行われるように各部の動作を制御する。
又、制御部には、モータM(駆動源に相当)が接続され、各画像形成部3の各感光体ドラム9、各現像ローラ81、各磁気ローラ82等を回転させるための駆動力を供給する。そして、制御部は、印刷時や放電発生検出動作時に、モータMを駆動させ、上記の各感光体ドラム9を回転させる。又、このモータMの駆動を利用して、現像ローラ81及び磁気ローラ82の各スリーブを回転させることができる。
又、制御部10には、印刷を行う画像データの送信元となるユーザ端末100(パーソナルコンピュータ等)等が接続され、制御部10は、受信した画像データを画像処理し、露光装置4は、その画像データを受信し、感光体ドラム9に静電潜像を形成する。又、帯電電圧印加部72は、帯電ローラ71に帯電用の電圧を印加する回路である。
又、本発明に関し、制御部10(CPU11)には、検出部14(アンプ15)が接続される。そして、放電発生検出動作時、CPU11は、現像ローラ81に印加する交流電圧のピーク間電圧等を段階的に変える指示を交流電圧印加部86に与え、検出部14(アンプ15)の出力から放電発生の有無の検出や、放電の大きさを判断する。
(放電発生検出動作、及び、現像ローラ81に印加する交流電圧の設定)
次に、図5及び図6に示すタイミングチャートで、感光体ドラム9と現像ローラ81間での放電の発生検出動作の一例を説明する。図5は、本発明の実施形態に係る放電発生検出動作の概略を説明するためのタイミングチャートである。図6は、本発明の実施形態に係る現像ローラ81に印加する交流電圧の一例を示すタイミングチャートである。尚、この放電発生検出動作は、各画像形成部3について、1つずつ順に行われる。
まず、図5に基づき、放電発生検出動作の概略を説明する。尚、図5での、「現像ローラ(交流)」は、交流電圧印加部86が現像ローラ81に交流電圧を印加するタイミングを示す。「Vpp」は、現像ローラ81への交流電圧のピーク間電圧の大きさの変化を示す。「現像ローラ(直流)」は、直流電圧印加部85が現像ローラ81に直流電圧を印加するタイミングを示す。「磁気ローラ(交流)」は、磁気ローラバイアス部84(図4参照)が磁気ローラ82に交流電圧を印加するタイミングを示す。「磁気ローラ(直流)」は磁気ローラバイアス部が磁気ローラ82に直流電圧を印加するタイミングを示す。又、「帯電ローラ」は、帯電装置7が感光体ドラム9を帯電させるタイミングを示す。「同期信号」は、露光装置4の受光素子が出力する同期用信号である。「露光」は、露光装置4での感光体ドラム9の露光(レーザ光照射)タイミングを示す。「放電検出(検出部出力)」は、検出部14による放電発生検出タイミングを示す。
〈初期動作〉
本発明に係る放電発生検出動作が開始されると、感光体ドラム9、現像ローラ81、中間転写ベルト52等が回転を開始した後、初期動作では、現像ローラ81と磁気ローラ82にそれぞれ、交流と直流の電圧が印加される。この初期動作での磁気ローラ82への電圧印加により、少量のトナーが磁気ローラ82から現像ローラ81に供給される。この初期動作の後、準備状態に移行する。
〈準備状態〉と〈デフォルト測定〉
準備状態では、帯電装置7による感光体ドラム9への帯電が開始される。尚、放電発生検出動作が終了するまで、帯電装置7に印加される電圧はONのままである。又、現像ローラ81に印加する交流電圧のピーク間電圧が、デフォルト測定でのピーク間電圧にまで高められる。尚、デフォルト測定での現像ローラ81に印加する交流電圧のピーク間電圧は、例えば、設定可能な最小値とされる。次に、デフォルト測定に移行し、放電の検出有無を確かめる。尚、デフォルト測定は、放電が起こりえない状態での放電発生を確かめるものであり、検出部14等、部材設置位置や回路等の異常発見のため行われる。デフォルト測定の後、条件変更状態(1回目)に移行する。
〈条件変更状態〉
条件変更状態となった場合、現像ローラ81に印加する交流電圧のピーク間電圧は、段階的に変化される(例えば、上昇)。そして、条件変更状態の途中で、露光装置4の露光の開始の目安となる同期信号がHighとなる。同期信号のHigh後に、放電検出状態(1回目)に移行する。
〈放電検出状態〉
放電検出状態(1回目)では、現像ローラ81に対し現像バイアスが印加され、露光装置4が露光を継続して行う(感光体ドラム9全面の露光)。尚、本実施形態のプリンタ1では、トナーと感光体ドラム9の帯電極性が正極性であり、露光部分にトナーがのるので、継続した露光は、ベタ塗り画像の静電潜像形成と同じである。従って、放電検出状態では、例えば、制御部10から露光装置4に、ベタ塗りの画像データが送り込まれる(ベタ塗りの画像データは、例えば、記憶部12が記憶)。
放電検出状態は、一定時間(例えば、1秒〜数秒間)続き、CPU11へのアンプ15の入力から放電発生を検出しない場合等、一定の場合、条件変更状態に移行する。条件変更状態では、再び、制御部10は、交流電圧印加部86に指示し、交流のピーク間電圧の変更指示を出す。これにより、次回以降の放電検出状態では、基本的に、前回よりも現像ローラ81に印加される交流電圧のピーク間電圧が高い状態で、放電の有無が確認される。言い換えると、放電する交流電圧の認定まで、条件変更状態と放電検出状態が繰り返され、繰り返しの間、基本的に、段階的に一定の刻み幅で現像ローラ81に印加する交流電圧のピーク間電圧が高められる。尚、図5ではn回目の放電検出状態で、放電が検出されたことを示す。
次に、図6に基づき、放電検出状態での現像ローラ81への電圧の印加について説明する。尚、図6では、上段に印刷時のタイミングチャートを、下段に、放電検出状態のタイミングチャートを示している。
まず、画像形成時(印刷時)のタイミングチャートにおける矩形波は、現像ローラ81に印加される現像バイアス(交流+直流)の波形の一例である。そして、「Vdc1」は、直流電圧印加部85のバイアスの電位を示す。「V0」は、露光装置4による露光後の感光体ドラム9の電位(ほぼ0V=明電位)を示す。「V1」は、感光体ドラム9の帯電後の電位(露光しない部分の電位。例えば、200〜300V程度)を示す。「V+1」は、V0と、印刷時の現像バイアスの正のピーク値との電位差を示す。「V-」は、V1と現像バイアスの負のピーク値との電位差を示す。「Vpp1」は、印刷時の現像ローラ81に印加する交流電圧のピーク間電圧を示す。又、「T1」は、矩形波におけるHigh状態(正極性状態)の時間である。「T01」は、矩形波の周期を示す。
一方、放電発生検出時のタイミングチャートにおける矩形波は、放電発生検出動作時(放電検出状態)に、現像ローラ81に印加される現像バイアスの波形を示す。「Vdc2」は、検出時の直流電圧印加部85のバイアスの電位を示す。又、「V0」は、図5上段と同様、露光装置4による露光後の感光体ドラム9の電位(ほぼ0V)を示す。「V+2」は、検出時の現像バイアスの正のピーク値とV0との電位差を示す。「Vpp2」は、検出時の現像ローラ81に印加する交流電圧のピーク間電圧を示す。「T2」は、矩形波におけるHigh状態(正極性状態)の時間である。「T02」は、矩形波の周期である。
まず、放電発生検出時、CPU11の指示により、出力制御部87は直流電圧印加部85の出力を、放電発生検出用の設定値Vdc2(例えば、100V〜200V)となるように設定する。又、CPU11の指示で、Vpp制御部88は交流電圧印加部86の出力する交流電圧のVpp2を設定する(尚、Vpp2は、条件変更状態ごとに値が変化する)。又、CPU11の指示で、デューティ比/周波数制御部89は、交流電圧印加部86の出力する交流電圧のデューティ比D2(周期T02に対するHighの時間T2の比、T2/T02)を放電発生検出用の設定値に設定し、交流電圧印加部86の出力する交流電圧の周波数f2(=1/T02)を放電発生検出用の設定値に設定する(図5下段)。
ここで、デューティ比D2は、印刷時のデューティ比D1(周期T01に対するHighの時間T1の比、T1/T01)より小さく設定される(例えば、D1=40%、D2=30%)。このように、デューティ比D2を設定するのは、現像ローラ81の電位が低い時(負側のピーク時)に放電が生ずると、本実施形態の感光体ドラム9は、大電流が流れる(ダイオード的特性)特性を有するため、できるだけ、負側のピークの電圧の絶対値を小さくするためである。そして、周波数f2は、交流電圧のプラス側時間が印刷時と放電発生検出時で同じとなるよう設定される(即ち、T1=T2。例えば、D1=40%、D2=30%の場合、印刷時の周波数f1=4kHzであれば、f2=3kHz)。これにより、印刷時と同じ時間、正極性の電圧が現像ローラ81に印加される。
(放電発生検出動作時の問題)
次に、図7と図8に基づき、本発明の実施形態に係る放電発生検出時の問題を説明する。図7、図8は、本発明の実施形態に係る放電発生検出時の問題を説明するための模式図である。尚、図7、図8では、「●」はトナー(説明の便宜上、粒径を拡大。キャリアも同様)を示し、「○」はキャリアを示す。
まず、図7に基づき、印刷時でのトナーの動きと、感光体ドラム9の清掃を説明する。図7に示すように、現像装置8は、内部にトナーと磁性体キャリアを含む現像剤を収容し、搬送部材83の現像剤の撹拌等により、トナーが帯電する。そして、印刷時、現像ローラ81のスリーブ812や、磁気ローラ82のスリーブ822や、感光体ドラム9は、回転し、現像ローラ81と磁気ローラ82間に形成されるや磁気ブラシ、磁気ローラバイアスの印加等により、現像ローラ81にトナーが供給され、更に、現像ローラ81から感光体ドラム9にトナーが飛翔する。そして、感光体ドラム9が回転し続け、転写されなかった残トナーが、清掃装置32近傍に到達し、ブレード33で掻き取られる。
印刷時のように、感光体ドラム9へのトナー供給が継続すると、ブレード33は、継続的に残トナーを掻き取る。この継続的な掻き取りにより、先に掻き取られたトナーは、次第に、清掃装置32内部方向に押しやられ、図7の破線矢印で示すように、最終的にブレード33から落下する。このように、印刷時、掻き取られたトナーは、留まることなく、感光体ドラム9近傍から清掃装置32内部に向けて移動し、回収される。
次に、図7、図8に基づき、放電発生検出時に現像ローラ81にトナーを担持させない理由を説明する。図8に示すように、本実施形態のプリンタでは、放電発生検出時、磁気ローラ82は、磁気ローラバイアスの印加を基本的に受けない(図5参照)。従って、現像ローラ81は、放電発生検出時、トナーを担持しない(トナーは、感光体ドラム9にも供給されない)。
図7に示すように、放電発生検出時、現像ローラ81にトナーを担持させると、現像ローラ81に形成されるトナーの層厚で現像ローラ81と感光体ドラム9間のギャップ長が変化する点、トナーは絶縁性である点、等の点から、放電が発生する現像バイアスのピーク間電圧が安定しないという弊害がある。言い換えると、放電発生検出を行うたびに、放電が発生する現像バイアスのピーク間電圧(放電開始電圧)が変化する。
又、トナーは帯電しており、現像ローラ81から感光体ドラム9にトナーが移動することは、電荷が動くことであり、電流が流れる。そして、このトナーによる電荷の移動は、検出部14で検出される場合がある。トナーの移動による電流よりもずっと大きな放電を検出するならば、問題はないが、本実施形態のプリンタでの放電発生検出は、放電が生じない範囲で、できるだけ大きな現像バイアスのピーク間電圧の設定のために行う。
即ち、実施形態のプリンタでの放電検知は、放電開始電圧を検出するためのもので、微少な放電を検出対象とする。従って、トナーの移動による電流との区別が困難な場合があり、トナーの移動による電流を放電発生と誤検出するおそれがある。更に、放電発生検出時、現像ローラ81にトナーを担持させると、放電が発生するまでに時間がかかるほど、トナー消費が多くなる弊害もある。このような、弊害を考慮し、本実施形態のプリンタでは、放電発生検出時、原則、現像ローラ81にトナーを担持させない。
放電発生検出時、現像ローラ81にトナーを担持させない場合には、上記の弊害は解消されるが、別の問題が生ずる。この点を図8に基づき説明する。そして、図8(a)は、放電発生検出時に、トナーを現像ローラ81に担持させない(継続的に磁気ローラバイアスを印加しない状態)場合を示す。
現像ローラ81にトナーを担持させないと、清掃装置32では、ブレード33が、新たに掻き取るトナーがほとんど無いので、ブレード33部分に先に掻き取られた残トナーが留まり、同じトナーが感光体ドラム9と接触を続ける。そして、放電発生検出時、感光体ドラム9等は、回転を続けるので、ブレード33の先端部分(ブレード33と感光体ドラム9の当接部分)では、同じトナーが、感光体ドラム9に摩擦され続ける。
そうすると、トナーは摩擦帯電するから、図8(b)に示すように、ブレード33の先端部分で感光体ドラム9から摩擦を受け続けるトナーの電位が、時間とともに上昇する。尚、図8(b)では、極端な例として、1次直線的にトナーの電位が上昇する場合を示すが、上昇の仕方はこれに限られない。そして、トナーの電位(静電位)が上昇しすぎると、放電等が生じ、感光体ドラム9の感光層を貫くように大電流が流れることがある。
このような、トナーの電位の過上昇で流れる電流は、感光体ドラム9に穴を開ける(ピンホールの発生)等、感光体ドラム9の損傷を招く場合がある。例えば、ピンホールが発生すると、感光体ドラム9を帯電させても、ピンホール部分は帯電せず、又、ピンホール周辺部分の電荷が流れ、形成される画像の品質が悪化する。
そこで、本実施形態のプリンタでは、図5に示すように、放電発生検出開始時と、先に、磁気ローラバイアスを印加してから所定時間経過時(図5では、(m回目)放電検出状態として図示)に、あえて、予め定められた時間だけ、磁気ローラバイアスを印加し、現像ローラ81、感光体ドラム9にトナーを供給する。即ち、現像ローラ81にトナーが供給される予め定められたタイミングは、放電検出の開始時と、直前の現像装置8の現像ローラ81へのトナー供給終了から所定時間経過した時である。そして、ブレード33部分のトナーの電位が上昇しすぎる前に、放電発生検出時の磁気ローラバイアス印加で感光体ドラム9にトナーを供給し、新たに供給されたトナーをブレード33が掻き取ることによって、感光体ドラム9から摩擦を受けていたトナーを入れ替える。
ここで、「所定時間」について述べる。絶縁破壊に到るほど、トナーの電位が上昇するまでの時間は、トナーの帯電特性や、感光体ドラム9の回転速度等の要因で差が生ずる。そのため、画像形成装置の各機種で、用いられるトナーや、感光体ドラム9の材質、回転速度等に違いがあることを鑑み、実験等で、ブレード33の先端部分のトナーの電位が、絶縁破壊に到るほど上昇するまでの時間を、確認し、その確認された時間よりも短い時間を所定時間と定めることができる。尚、一例を挙げれば、所定時間は、例えば、数十秒〜数分の範囲内(例えば、30秒〜1分)で定められる。
又、「予め定められた時間」は、各スリーブの回転速度や、現像ローラ81、磁気ローラ82のトナー供給能力等を勘案して、任意に定めることができるが、あまりに長時間、磁気ローラバイアスを印加すると、放電が発生する現像バイアスのピーク間電圧の不安定化等の弊害もあるので、例えば、0.1秒〜1秒未満程度に抑えておくことが好ましい。尚、図5には、m回目として、放電検出動作開始時よりも磁気ローラバイアス印加時間を短くして、放電発生検出中に磁気ローラバイアスを印加する例を示している。
(放電発生検出動作の制御の流れ)
次に、図9に基づき、本発明の実施形態に係るプリンタ1の放電発生検出動作の制御の流れの一例を説明する。図9は、本発明の実施形態に係るプリンタ1の放電発生検出動作の制御の流れの一例を示すフローチャートである。尚、このフローチャートは、1つの画像形成部3に対する制御であり、全色行う場合、本実施形態では、4回繰り返される。
尚、この放電発生検出動作は、例えば、初期不良発見や初期設定として製造時や、プリンタ1の設置時、現像装置8や感光体ドラム9の交換時に行える。又、プリンタ1の設置時に行うのは、設置環境の標高によって気圧が変化し(例えば、日本国内とメキシコの高地との差)、放電が発生する電圧に差があるためである。現像装置8等の交換時に行うのは、感光体ドラム9と現像ローラ81とのギャップが交換前と変わるためである。尚、上記の例に限られず、例えば、プリンタ1が一定枚数を印刷するごとに行っても良いし、実施タイミングは、適宜設定することが可能である。
まず、操作パネル等の操作部(不図示)に所定の操作がなされ、放電発生検出動作が開始されると(スタート)、CPU11の指示で、モータMや不図示の駆動機構により、感光体ドラム9、現像ローラ81、磁気ローラ82、中間転写ベルト52等の画像形成部3と中間転写部5での各種回転体の回転が開始される(ステップS1)。この各回転体の駆動は、放電発生検出動作が終了するまで継続する。尚、放電発生検出動作では、基本的に、現像ローラ81はトナーを担持しない。次に、図5で説明した初期動作が行われる。特に、本発明に関し、全ての磁気ローラ82に対し、磁気ローラバイアスが印加される(ステップS2)。次に、図5で説明した準備状態に移行し(ステップS3)、例えば、CPU11の指示により、帯電電圧印加部72が、帯電装置7に電圧印加を開始する。
ここで、全ての磁気ローラ82に対し、磁気ローラバイアスを印加する理由を説明する。本実施形態のプリンタでは、感光体ドラム9の回転駆動用のモータMを有するが、本実施形態のプリンタでは、モータMを駆動させると、全ての画像形成部3の感光体ドラム9(即ち、計4本)が同時に回転する。即ち、複数の画像形成部3での感光体ドラム9は全て同様に回転する。従って、ブレード33の先端部分でのトナーの電位上昇は、放電発生検出を行っている画像形成部3だけでなく、他の画像形成部3でも生じる場合がある。そこで、本実施形態のプリンタでは、放電発生検出時、全ての磁気ローラ82に対し、同じタイミングで磁気ローラバイアスを印加する。即ち、放電発生検出動作時、検出部14は、順番に各画像形成部3の放電の検出が行われ、各現像装置8は、各画像形成部3の現像ローラ81に、同じタイミングでトナーを供給し、各現像ローラ81は、交流電圧印加部86により、同じタイミングで交流電圧を印加される。このような磁気ローラバイアスの印加の考え方は、ステップS2だけでなく、後述のステップS9−1でも、反映される。
次に、図5で説明したデフォルト測定が行われる(ステップS4)。この時、放電発生を検出したかを確認する(ステップS5)。このデフォルト測定は、放電が到底発生しないという状態で行われ、デフォルト測定で放電発生を検出すれば(ステップS5のYes)、ギャップ長の異常や検出部14等の異常が考えられる。この場合、操作パネル等にエラー表示(ステップS6)を行って、放電発生検出動作は終了する(エンド)。
一方、CPU11に放電が発生した旨の信号が入力されなければ(ステップS5のNo)、図5で説明した条件変更状態に移行し、CPU11の指示で、Vpp制御部88が、交流電圧印加部86の出力する交流電圧のピーク間電圧を現状より所定の刻み幅ΔVa(例えば、30〜100Vなど)だけ増加させる設定が行われる(ステップS7)。
次に、制御部(CPU)は、先の磁気ローラバイアス印加から所定時間経過したか確認をする(ステップS8)。もし、所定時間を経過していなければ(ステップS8のNo)、ブレード33の先端部分で感光体ドラム9に摩擦されるトナーは、放電等が生ずるほど電位が上昇していないとして、放電検出状態に移行し、具体的には、ΔVaだけピーク間電圧を増加させた交流電圧を現像ローラ81に印加し、CPU11の指示により露光が行われ、その間、CPU11はアンプ15の出力電圧が所定の閾値を越えた回数をカウントする(ステップS9−2)。その後、ステップS10に移行する。
一方、所定時間を経過していれば(ステップS8のYes)、ブレード33の先端部分のトナーは、放電等が生ずるほど電位が上昇しつつあるので、放電検出状態に移行し、ΔVaだけピーク間電圧を増加させた交流電圧を現像ローラ81に印加し、CPU11の指示により露光が行うとともに、全ての磁気ローラ82に磁気ローラバイアスを印加し、その間、CPU11はアンプ15の出力電圧が所定の閾値を越えた回数をカウントする(ステップS9−1)。即ち、本実施形態のプリンタは、感光体ドラム9が回転し、交流電圧印加部86が、現像ローラ81に印加する交流電圧のピーク間電圧の段階的な変更を行って、感光体ドラム9と現像ローラ81間で放電が発生する電圧の検出を行う放電発生検出動作時、現像装置8は、予め定められたタイミングで、予め定められた時間だけ、現像ローラ81にトナーを供給する。具体的には、放電発生検出動作時、磁気ローラバイアス印加部84は、予め定められたタイミングで、予め定められた時間だけ、磁気ローラ82に電圧を印加する。
これら、ステップS8とステップS9−1により、継続的にトナーが現像ローラ81及び感光体ドラム9に供給されるので、全ての画像形成部3の放電発生検出が、長時間(例えば、数十秒〜数分)に及んでも、一定周期で感光体ドラム9による摩擦を受けるトナーを入れ替えることができる。従って、ブレード33の先端部分のトナーの電位が上昇しすぎることが無くなる。その後、ステップS10に移行する。
そして、カウント数が0回かを確認し(ステップS10)、0回であれば(ステップS10のYes)、放電発生なしとして、現状のピーク間電圧が設定可能な最大値(例えば、1500〜3000V)に達しているかをCPU11が確認する(ステップS11)。達していれば(ステップS11のYes)、ステップS12に移行する(詳細は後述)。達していなければ(ステップS11のNo)、ステップS7に戻る。
ステップS10で、カウント値が1回以上ならば(ステップS10のNo)、放電発生として、CPU11の指示で、Vpp制御部88(図3)は、交流電圧印加部86が現像ローラ81に印加する交流電圧のピーク間電圧を、直前に印加したピーク間電圧の値よりも所定の刻み幅ΔVaだけ減少させ(ステップS13)、さらに所定の刻み幅ΔVbだけ増加させた値に設定する(ステップS14)。ここで、所定の刻み幅ΔVbは、所定の刻み幅ΔVaを分割したものとできる(例えば、ΔVa=50Vであれば、ΔVb=10V等)。言い換えると、放電が発生するピーク間電圧をより細かく探し当てるため、1段階戻って放電発生検出におけるピーク間電圧の段階的な変化の刻み幅を小さくする。
その後、ステップS9−2と同様に、放電検出状態となり、CPU11は、アンプ15の出力電圧が所定の閾値を越えた回数をカウントする(ステップS15)。言い換えると、刻み幅Δ1でのピーク間電圧の段階的な変更の際、放電が検出されれば、より詳細に、放電が発生するピーク間電圧を得るため、刻み幅ΔVbで、放電が検出されるまで、放電検出状態と条件変更状態とが繰り返される。
次に、カウント数が0回かを確認し(ステップS16)、0回であれば(ステップS16のYes)、放電発生なしとして、現在のピーク間電圧が先に放電を検出したピーク間電圧に達しているかをCPU11が確認する(ステップS17)。もし達していれば(ステップS17のYes)、ステップS12に移行する。もし、達していなければ(ステップS18のNo)、ステップS14に戻る。一方、カウント値が1回以上であれば(ステップS16のNo)、CPU11は、現在のピーク間電圧のときに放電が発生すると認定し、ステップS12に進む。
次に、ステップS12について、詳述する。放電発生検出時(ステップS16のYes、ステップS17のYesの場合)や、設定可能な最大ピーク間電圧でも検出できなかった場合(ステップS11のYes)、CPU11は、最大ピーク間電圧、又は、放電が発生すると認めたピーク間電圧Vpp2、周波数f2、デューティ比D2、バイアス設定値Vdc2から、図6に示す電位差V+2(放電検出時又は設定可能な最大値でのVpp2印加時の感光体ドラム9と現像ローラ81の電位差)を求める(ステップS12)。
ここで、V+2は容易に求めることができる。CPU11は、ピーク間電圧の大きさを指定してVpp制御部88に指示を出す。従って、制御部10は、放電発生を検出した場合、その時のVpp2を把握している。そして、設定値としてのデューティ比D2と、Vdc2を基準として、正側の面積と負側の面積を等しくすることに基づき、Vpp2の正側のピーク値とVdc2の電位差が求められる。この電位差に、Vdc2とV0との電位差(V0は、ほぼ0Vなので、Vdc2と扱える)を加えれば、V+2が求められる。
具体的には、放電発生検出動作時のVpp2は、段階的に変更されるので、デューティ比D2、バイアス設定値Vdc2を一定とすれば、各Vpp2の大きさに応じ、予めV+2を算出しておき、ルックアップテーブルとしてデータ化し、CPU11がそのテーブルを参照し、V+2が求められても良い。尚、このテーブルは、例えば、記憶部12に記憶しておけばよい。
次に、求められたV+2に基づき、CPU11は、図6に示したV+1と、V-がいずれも求められたV+2よりも、小さくなるように、印刷時に現像ローラ81に印加する交流電圧のピーク間電圧Vpp1を設定する(ステップS18)。具体的に、Vpp1の決定方法は多様であるが、例えば、V+1とV-をV+2よりも、どれほど小さくすれば放電が発生しないか(マージンをどれほどとるべきか)は、使用トナー等を考慮して、開発時の実験に基づき、例えば、求められたV+2に対し、印刷時に放電が発生しないと認められるVpp1の値をテーブル化し、CPU11がそのテーブルを参照し、Vpp1が定められても良い。尚、このテーブルも記憶部12に記憶しておけばよい。これにより、印刷時、放電が発生しないできるだけ大きな交流電圧を印加できる。そして、このVpp1の設定が完了すれば、放電発生検出と印刷時のVpp1の設定は終了する(エンド)。
このようにして、本実施形態の構成によれば、放電発生検出動作時、現像装置8は、予め定められたタイミングで、予め定められた時間だけ、現像ローラ81にトナーを供給し、放電発生検出動作時、現像ローラ81に常時トナーを担持させない。従って、現像ローラ81にトナーが担持された際の、放電の発生するピーク間電圧が不安定となることや、帯電したトナーが現像ローラ81から感光体ドラム9に移動することによる放電の誤検出がなく、感光体ドラム9と現像ローラ81間で放電が開始される電圧(ピーク間電圧)を正確に検出、測定することができる。又、放電発生検出動作時、感光体ドラム9が回転し続けても、定期的に感光体ドラム9にトナーが供給され、これを当接部材(例えば、ブレード33)が掻き取り、摩擦を受けていたトナーが、押し出され、新たに供給されたトナーに入れ替わる。従って、感光体ドラム9と当接部材間のトナーの電位が、摩擦で過上昇することを避けることができる。そのため、放電発生検出動作時、感光体ドラム9と当接部材間のトナーによる放電等の絶縁破壊や、感光体ドラム9の損傷(例えば、ピンホール)をなくすことができる。
又、放電検出開始時に、現像ローラ81及び感光体ドラム9にトナーが供給されるので、放電開始時に感光体ドラム9の摩擦を受けていたトナーを、新たに供給されたトナーで入れ替えることができる。又、放電発生検出動作時、定期的に、現像ローラ81及び感光体ドラム9にトナーが供給されるので、放電検出中、摩擦を受けていたトナーを、新たに供給されたトナーに定期的に入れ替えることができる。従って、従って、放電検出開始時と放電検出中、当接部材に付着するトナーの電位を確実に引き下げることができる。そのため、感光体ドラム9の損傷が少なくなる。
又、放電発生検出動作時、第2電圧印加部は、予め定められたタイミングで、予め定められた時間だけ、回転体(磁気ローラ82)に電圧を印加するので、現像ローラ81へのトナー供給を制御することができる。又、現像ローラ81と感光体ドラム9等を含む画像形成部3が複数存在し、検出部14が1つずつ、画像形成部3での放電検出を行う場合であって、例えば、全感光体ドラム9を回転させるモータが共通する場合など、全感光体ドラム9が同じように回転する場合、全感光体ドラム9が同じように回転すると、放電検出中の画像形成部3以外の画像形成部3でも、感光体ドラム9による摩擦で、当接部材に付着するトナーの電位が上昇する。しかし、本実施形態では、全ての感光体ドラム9に一時的にトナーが供給されるので、当接部材に付着するトナーを、新たに供給されたトナーで入れ替えることができる。従って、放電発生検出動作時、全ての画像形成部3で、当接部材に付着するトナーの電位を引き下げることができる。
次に、他の実施形態について説明する。上記の実施形態では、各感光体ドラム9から中間転写ベルト52に1次転写し、その後、シートに2次転写する例を挙げたが、各感光体ドラム9からシートに直接トナー像を転写する構成においても、本発明を適用することができる(例えば、各感光体ドラム9に転写ローラが直接接し、シートがそのニップを通過する態様や、搬送用ベルトが各感光体ドラム9に接し、シートを搬送用ベルトに載せ、シートがそのニップを通過する態様など)。
又、上記の実施形態では、正帯電の感光体ドラム9やトナーを例に挙げて説明したが、本発明は負帯電の感光体ドラム9やトナーを用いた場合にも適用することができる。又、上記の実施形態では、カラーの画像形成装置について説明を行ったが、例えば、画像形成部3a(ブラック)のみを有するモノカラーの画像形成装置にも適用することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。
本発明は、感光体ドラムと現像ローラと当接部材を有し、放電発生検出動作時に、基本的に現像ローラにトナーを担持させない画像形成装置に利用可能である。
実施形態に係るプリンタの概略構成を示す断面図である。 実施形態に係る各画像形成部の拡大断面図である。 実施形態に係る放電発生検出に関する構成を示す説明図である。 実施形態に係るプリンタのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 実施形態に係る放電発生検出動作の概略を説明するためのタイミングチャートである。 実施形態に係る現像ローラに印加する交流電圧の一例を示すタイミングチャートである。 実施形態に係る放電発生検出時の問題を説明するための模式図である。 実施形態に係る放電発生検出時の問題を説明するための模式図である。 実施形態に係るプリンタの放電発生検出動作の制御の流れの一例を示すフローチャートである。
1 プリンタ(画像形成装置) 4 露光装置
3(3a、3b、3c、3d) 画像形成部
32(32a、32b、32c、32d) 清掃装置
33(33a、33b、33c、33d) ブレード
8(8a、8b、8c、8d) 現像装置8
81(81a、81b、81c、81d) 現像ローラ81
82(82a、82b、82c、82d) 磁気ローラ82
84 磁気ローラバイアス印加部84 85 直流電圧印加部85
86 交流電圧印加部86(第1電圧印加部)
9(9a、9b、9c、9d) 感光体ドラム9
10 制御部 11 CPU(制御部10の一部)
14 検出部14 M モータ(駆動源)

Claims (5)

  1. 回転可能に支持され、駆動源からの駆動力を受けて回転する感光体ドラムと、
    帯電するトナーを担持するとともに、交流電圧を出力する第1電圧印加部が接続され、前記感光体ドラムにトナーを供給する現像ローラと、
    トナーを前記現像ローラに供給し、前記現像ローラを前記感光体ドラムに対しギャップを設けつつ対向させて支持する現像装置と、
    前記感光体ドラムに当接して残留トナーを除去する当接部材と、を含む画像形成部と、
    前記現像ローラと前記感光体ドラム間の放電発生を検出するための検出部と、を備え、
    前記感光体ドラムが回転し、前記第1電圧印加部が、前記現像ローラに印加する交流電圧のピーク間電圧の段階的な変更を行って、前記感光体ドラムと前記現像ローラ間で放電が発生する電圧の検出を行う放電発生検出動作時
    前記現像装置は、予め定められたタイミングで、予め定められた時間だけ、前記現像ローラにトナーを供給することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記予め定められたタイミングは、前記放電発生検出動作の開始時であることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記予め定められたタイミングは、前記放電発生検出動作の開始時に加え、前記放電発生検出動作時での直前の前記現像装置の前記現像ローラへのトナー供給終了から所定時間経過した時であることを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
  4. 前記現像装置は、前記現像ローラに対向するとともに、第2電圧印加部に接続され、前記第2電圧印加部の電圧印加により前記現像ローラにトナーを供給する回転体を有し、
    前記放電発生検出動作時、前記第2電圧印加部は、予め定められたタイミングで、予め定められた時間だけ、前記回転体に電圧を印加することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記画像形成部は、装置内に複数設けられ、各前記画像形成部での前記感光体ドラムは全て同様に回転し、
    前記放電発生検出動作時
    順番に各前記画像形成部の放電の検出が行われ、
    各前記現像装置は、各前記画像形成部での前記現像ローラに、同じタイミングでトナーを供給し、
    各前記現像ローラは、前記第1電圧印加部により、同じタイミングで交流電圧が印加されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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