JP5173122B2 - 現像剤担持体および現像装置 - Google Patents

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Description

本発明は、現像剤担持体およびこの現像剤担持体を用いた現像装置に関する。
電子写真法における現像方法としては、大別して少量のトナーとキャリアとを混合した二成分系現像剤を用いる二成分現像方式と、キャリアを用いることなくトナー単独で現像に供する、いわゆる一成分系現像剤を用いる一成分現像方式とがある。電子写真装置の軽量・小型化等を目的として現像装置部分を小さくする必要がある場合、二成分現像方式のように鉄粉等のキャリア粒子が不要な一成分現像方式を用いた現像装置が使用されることが多い。
一成分現像方式を用いた現像装置としては、像担持体としての感光ドラムの表面に静電潜像を形成し、現像剤担持体とトナーとの摩擦、および/または現像剤担持体上のトナー担持量を規制するための現像剤層厚規制部材との摩擦により、トナーに正または負の電荷を与え、そのトナーを現像剤担持体上に薄く塗布して感光ドラムと現像剤担持体とが対向した最近接部近傍に形成される現像領域に搬送し、現像領域においてトナーを感光ドラム表面に担持された静電潜像に飛翔・付着させて現像し、静電潜像をトナー像として可視像化するものが知られている。
しかし、上記のように現像剤担持体の表面に現像剤層厚規制部材を圧接させて現像領域に搬送されるトナー担持量を規制する方法では、この現像剤層厚規制部材による圧接力によってトナーに大きなストレスが加わる場合がある。これによりトナーは摩耗、破砕され微粉が多く発生したり、トナーが現像剤担持体の表面に固着したりすることがあり、耐久による画像濃度の低下、カブリやゴーストの悪化などの画像不良が起こる場合がある。
また、近年、省エネのため、トナーの低温定着化が望まれている。トナーの低温定着化のために、トナーのガラス転移温度Tgをより低目に設定したり、ワックスなどの低融点物質を多目に添加したりする傾向にある。そのため、上記のような現像剤層厚規制部材による規制方法では、トナーが現像剤担持体に融着しやすくなり、その結果、耐久による画像不良が発生することがある。
そこで、現像剤担持体に対する現像剤層厚規制部材の圧接力を弱めて、トナーに加わる負荷を緩和する方法が考えられている。しかしながら、このように現像剤層厚規制部材の圧接力を弱めた場合、現像領域に搬送されるトナーを適切な量に規制することが困難になり、トナーの搬送過多によるブロッチが発生することがある。また、トナーを十分に摩擦帯電させることができなくなり、画像濃度不良やカブリの増加等の現象やトナーが外部に飛散する等の問題が生じる場合がある。特に、トナー自身を機械的衝撃力により球形化処理する方法、噴霧造粒法、溶液溶解法、重合法といった製造方法によって製造した形状を球形に近づけた低消費量トナー、所謂、球形化トナーでは、従来の粉砕トナーに比べて表面が平滑化されており、また磁性体が内包化されやすいために、上述のような現象が起こりやすい傾向にある。
また、特許文献1、2には結着樹脂中に結晶性グラファイトや窒化ホウ素等の固体潤滑剤を分散させることにより、樹脂被覆層の潤滑性を向上させた現像剤担持体が開示されている。この方法によると、上記した現象が大幅に軽減される。さらに、特許文献3では現像剤担持体表面の平均傾斜Δaの値を規定した現像装置が、特許文献4では現像剤担持体表面のRz/Ra比の値を規定した現像装置が提案されている。しかし、これらの装置でも、特に、高グロスの定着性を示すような熱的に変質しやすいトナーを用いた高温高湿環境下においての耐久による現像剤担持体への融着やトナー劣化に関しさらなる改善を要請されている。
また、上記のように現像剤層厚規制部材の圧接によるトナー劣化の防止のため、現像剤担持体表面の硬度を低下させる方法も考えられている。しかしながら、現像剤担持体表面の硬度を低下させることによってその表面のタック性が高まる傾向があり、トナーが現像剤担持体表面に付着しやすくなり画像濃度の不均一化や画像濃度の低下等の問題が生じる場合がある。
特開平1−276174号公報 特開平8−305169号公報 特開2000−89572号公報 特開2002−296898号公報
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、長期間にわたる連続複写においても、トナーの劣化やチャージアップが発生しづらく、球形化されたトナーや低温定着化を目的としたトナー等を用いた場合においても、現像剤担持体表面へのトナーの付着や融着を防止してトナーの均一な担持状態を維持し、且つトナーを常時均一且つ迅速に十分に摩擦帯電させることのできる現像剤担持体を提供すること、および、このような現像剤を用いた、耐久使用中の画像濃度の低下や濃度ムラ、スリーブゴースト、カブリ等のない、高品位の画像が得られる現像装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決した本発明の現像剤担持体は、像担持体と対向して配置されて該像担持体との最近接部近傍で現像領域を形成し、現像剤を担持して該現像領域に搬送し、該搬送した現像剤で該像担持体の上に担持された静電潜像を現像して可視像化するための現像剤担持体において、
該現像剤担持体が、基体と該基体の外周面上に形成された樹脂被覆層とを有し、該樹脂被覆層が、少なくとも結着樹脂およびカーボンブラックを含有し、かつ、1.0×10-2〜1.0×103MPaのヤング率を有し、該樹脂被覆層に含有される該カーボンブラックの黒鉛(002)面の面間隔が0.3370nm〜0.3450nmであることを特徴とする。
また、上記課題を解決した本発明の現像装置は、現像剤を収容するための現像剤容器、像担持体と対向して配置されて該像担持体との最近接部近傍で現像領域を形成し、該現像剤容器内に収容されている該現像剤を担持して該現像領域に搬送し、該搬送した現像剤で該像担持体に担持された静電潜像を現像して可視化するための現像剤担持体および該現像剤担持体上に担持された現像剤の層厚を規制するための現像剤層厚規制部材を少なくとも有する現像装置であって、前記現像剤担持体が、上記本発明の現像剤担持体であることを特徴とする。
本発明の現像剤担持体を、基体と該基体の外周面上に形成された樹脂被覆層とを有し、この樹脂被覆層が、少なくとも結着樹脂およびカーボンブラックを含有し、かつ、1.0×10-2〜1.0×103MPaのヤング率を有するものとし、樹脂被覆層に含有されるカーボンブラックを黒鉛(002)面の面間隔が0.3370nm〜0.3450nmであるカーボンブラックとすることにより、樹脂被覆層が適度な弾性を有するものとなり、トナーにかかるストレスが緩和され、かつ、樹脂被覆層表面の潤滑性が向上する。これにより、長期間にわたる連続複写においても、トナーの劣化やチャージアップが発生しづらく、球形化されたトナーや低温定着化を目的としたトナー等を用いた場合においても、現像剤担持体表面へのトナーの付着や融着を防止してトナーの均一な担持状態を維持し、トナーを常時均一且つ迅速に十分に摩擦帯電させることができる。
また、本発明の現像装置は、現像剤担持体として本発明の現像剤担持体を用いることにより、耐久使用中の画像濃度の低下や濃度ムラ、スリーブゴースト、カブリ等のない、高品位の画像を得ることができる。
以下、好ましい実施の形態を挙げて本発明について記述する。
本発明の現像剤担持体は、像担持体と対向して配置されて該像担持体との最近接部近傍で現像領域を形成し、現像剤を担持して該現像領域に搬送し、該搬送した現像剤で該像担持体の上に担持された静電潜像を現像して可視像化するための現像剤担持体であって、
前記現像剤担持体が、基体と該基体の外周面上に形成された樹脂被覆層とを有し、該樹脂被覆層が、少なくとも結着樹脂およびカーボンブラックを含有し、かつ、1.0×10-2〜1.0×103MPaのヤング率を有し、該樹脂被覆層に含有される該カーボンブラックの黒鉛(002)面の面間隔が0.3370nm〜0.3450nmであることを特徴とする。
樹脂被覆層に含有されるカーボンブラックを黒鉛(002)面の面間隔が0.3370nm〜0.3450nmであるカーボンブラックとすると、表面の潤滑性や導電性が均一な樹脂被覆層を形成しやすく、更に、樹脂被覆層は、耐久による連続複写を行った場合においても表面性状が変化しにくくなる。そのため、本発明の現像剤担持体はトナーのチャージアップを抑制する効果に優れており、トナーの現像剤担持体表面への付着や融着が発生し難く、安定してトナーへ均一に帯電付与を行うことができる。
樹脂被覆層に含有されるカーボンブラックの黒鉛(002)面の面間隔(d(200)と表すことがある)は樹脂被覆層のX線回折スペクトルを測定することにより求めることができる。黒鉛(002)面の面間隔が0.3370nm未満であるカーボンブラックを含有させると、樹脂被覆層が摩耗しやすくなり、耐久的な使用をした場合に樹脂被覆層表面の潤滑性や導電性の不均一化が発生し表面粗さが変化し、現像剤担持体上のトナー搬送性や帯電性が不安定となる。その結果、画像濃度低下や濃度ムラ、カブリなどの欠陥が画像に発生しやすくなる。
また、黒鉛(002)面の面間隔が0.3450nmを超えるカーボンブラックを含有させると、樹脂被覆層の潤滑性や導電性が不十分となり、耐久的な使用をした場合にトナーのチャージアップや現像剤担持体表面へのトナーの付着や融着が発生するようになる。
樹脂被覆層に含有されるカーボンブラックを、黒鉛(002)面の面間隔が0.3370nm〜0.3450nmとなるように制御する為には、樹脂被覆層に含有させるカーボンブラックとして、黒鉛化処理されたカーボンブラック(黒鉛化カーボンブラックと表すことがある)を用いることが好ましい。
従来技術では、現像剤担持体の樹脂被覆層の抵抗値を調整する目的で、導電性を有する物質を樹脂被覆層中に含有させていた。カーボンブラックは、その添加量をコントロールするだけで、ある程度任意の導電性を有する樹脂被覆層を得ることができるため好適に用いられてきた。しかし、黒鉛化処理されていない従来のカーボンブラックは、添加量が少ないと、樹脂被覆層の抵抗値を所望のレベルに下げることが困難になったり、現像剤担持体の樹脂被覆層へトナーが付着したり、トナーに対する帯電付与が不充分となることがあった。逆に、樹脂被覆層の導電性を高くする為に、カーボンブラックの添加量を多くすると、樹脂被覆層表面に存在するカーボンブラックの比率が高くなり、樹脂被覆層の強度(耐磨耗性)が低下することがあった。さらに、カーボンブラックの添加量を多くすると、樹脂被覆層を形成するために使用する塗料の粘度が高くなり、カーボンブラックやその他塗料中の成分の分散性が悪化し塗料の保存安定性が悪くなったり、このような塗料を用いて形成した樹脂被覆層は、トナーへの均一な帯電付与性が不充分になったりすることがあった。
一方、本発明に好適に用いられる黒鉛化カーボンブラックは、従来のカーボンブラックに黒鉛化処理を施すことによって調製することができる。黒鉛化処理を施すと、カーボンブラックの静電特性を相対的に黒鉛に近づけたものとなる。従って、黒鉛化カーボンブラックを含有させた場合、より均一な電気的特性を有する樹脂被覆層を実現することができる。特にカーボンブラックの表面部分に黒鉛化処理を施し黒鉛化層を表面部分に設けた黒鉛化カーボンブラックを使用することによって、この傾向を高めることが可能になる。
黒鉛化カーボンブラックは、不純物(例えばS、Cl等)含有量が極めて少なく、且つ水分の吸着性が低いため、環境による帯電特性の変化が少ない特徴がある。また、水分吸着性が低いにもかかわらず、塗料中での分散安定性に優れている。そのうえ黒鉛化カーボンブラックは、表面が潤滑特性に優れた黒鉛結晶構造に移行しているので、これを含有した樹脂被覆層を有する現像剤担持体は、トナーのチャージアップ防止効果と現像剤担持体表面のトナー融着防止効果がより向上すると共に、樹脂被覆層の湿度依存性も小さくなる。このため、異なる環境下においても、画像濃度低下、濃度ムラ、スリーブゴースト、カブリ等の問題点が発生せず、黒鉛化カーボンブラックを含有した樹脂被覆層を有する現像剤担持体を用いた現像装置により高品位の画像を安定して得ることが可能となる。
次に上述したような優れた特性を有する黒鉛化カーボンブラックについて詳細に説明する。黒鉛化カーボンブラックの基体となるカーボンブラックとしては、従来知られているファーネス法、チャンネル法、サーマル法で製造されたカーボンブラック、ランプブラック、サーマルブラック、チャネルブラックおよび種々の副生カーボンブラック等をいずれも使用することができる。
黒鉛化処理方法は、基体のカーボンブラックを黒鉛るつぼに充填して通常のアチソン炉または高周波炉にいれ、非酸化性雰囲気下で加熱することによって行なうことができる。黒鉛化処理は、1500〜3200℃の温度で行うことが好ましく、これを下回ると黒鉛化が十分に進行しなくなり、またこの範囲を超える加熱は、黒鉛化が飽和状態となるために、加熱温度のエネルギーの無駄となる。
本発明に用いられる黒鉛化カーボンブラックの結晶性は、黒鉛化カーボンブラックを含有する樹脂被覆層を基体の外周面上に形成する工程でほとんど損なわれずに維持される。このため、樹脂被覆層に含有されるカーボンブラックを黒鉛(002)面の面間隔が0.3370nm〜0.3450nmであるものとするには、黒鉛(002)面の面間隔が0.3370nm〜0.3450nmである黒鉛化カーボンブラックを用いることが好ましい。
黒鉛化カーボンブラックの黒鉛(002)面の面間隔の調整は、黒鉛化時の温度を1500℃〜3200℃の範囲で変化させることで行うことが好ましい。カーボンブラックは一般的に結晶化しにくい材料である為、カーボンブラックの黒鉛(002)面の面間隔を0.3370nm未満に制御することは困難でありカーボンブラックの構造上(小粒径である為)これ以上黒鉛化が進まない。また黒鉛化カーボンブラックの代わりに、黒鉛(002)面の面間隔が0.3370nm未満の結晶性の非常に高い黒鉛粒子を用いると、黒鉛粒子の粒径がカーボンブラックに比べて非常に大きい為、強いせん断力を加えなければ樹脂被覆層中での分散性が不十分になる場合があり、均一な潤滑性が得られにくい。さらに、結晶性の非常に高い黒鉛化粒子を用いると、樹脂被覆層の耐磨耗性が損なわれてしまう場合がある。一方、黒鉛(002)面の面間隔が0.3450nmを超えるカーボンブラックを用いると、現像剤担持体の樹脂被覆層の潤滑性が損なわれてしまう場合がある。
また、本発明に使用するカーボンブラックは、平均一次粒子径が10nm〜100nmであることが好ましく、更には12nm〜80nmであることがより好ましい。カーボンブラックの平均一次粒子径を10nm以上とすると、樹脂被覆層を形成するための結着樹脂とカーボンブラックを含有する塗料を調製する際に、カーボンブラック粒子同士の凝集性が低いため、得られる塗料の粘度が高くなり過ぎるのを抑制することができる。これにより、塗料中でのカーボンブラックの分散を均一にすることができる。また、カーボンブラックの平均一次粒子径を100nm以下とした場合も、調製される塗料におけるカーボンブラックの分散が均一になるため、カーボンブラックが均一に分散した樹脂被覆層を容易に形成することができる。このように、現像剤担持体の樹脂被覆層中に潤滑性に優れたカーボンブラックを均一に分散させると、樹脂被覆層表面の潤滑性、導電性、表面形状が均一化され、トナーのチャージアップの抑制効果と、現像剤担持体表面や現像剤層厚規制部材表面へのトナーの融着を防止する効果が一層向上し、さらに、カーボンブラックの大きな粒子を核として樹脂被覆層の摩耗・欠落や現像バイアスのリークが発生することを防止することが可能となる。
また、本発明に使用するカーボンブラックは、DBP吸油量が50ml/100g〜200ml/100gであることが好ましく、50ml/100g〜150ml/100gであることがより好ましい。DBP吸油量は、カーボンブラックの粒子の凝集状態の目安であるストラクチャーのパラメーターとして示されるものである。
DBP吸油量が200ml/100g以下のカーボンブラックを用いると、樹脂被覆層を形成するために使用する結着樹脂とカーボンブラックを含有する塗料を調製する際のカーボンブラックの分散工程において、塗料の粘度が高くなり過ぎるのを抑制することができる。このためカーボンブラックの分散が均一化され、樹脂被覆層中でのカーボンブラックの分散が均一となり、現像バイアスのリークや樹脂被覆層の強度低下等が発生しにくくなり、良好な現像性を得ることができる。また、DBP吸油量が50ml/100g以上のカーボンブラックを用いると、樹脂被覆層を形成するために使用する上記塗料を調製する際に塗料中でのカーボンブラックの分散安定性が向上し、樹脂被覆層表面の導電性が均一となり潤滑性が向上する。これにより、トナーチャージアップを防止すると共に、トナーの帯電の均一化により、画像濃度の低下やカブリ、濃度ムラ等が発生するのを防止することができる。
このように、樹脂被覆層中に潤滑性に優れたカーボンブラックが均一に分散されると、樹脂被覆層表面の潤滑性、導電性、表面形状が均一化され、トナーのチャージアップの抑制効果と、現像剤担持体表面や現像剤層厚規制部材表面へのトナーの付着や融着を防止する効果が一層向上する。
更に、本発明に使用するカーボンブラックは、BET比表面積が500m2/g以下であることが好ましく、300m2/g以下であることがさらに好ましい。BET比表面積を500m2/g以下とすると、現像剤(トナー)の外添剤等が付着しにくくなる。その結果現像剤(トナー)の現像剤担持体への融着が起こりにくくなり現像性を悪化させることがない。
また、本発明で使用するカーボンブラック、例えば、上記のようにして得られた黒鉛化カーボンブラックは、表面に有機基を共有結合させて、その表面を改質したものを用いてもよい。即ち、このようにすれば、カーボンブラックの表面に有機基が共有結合された状態で存在するので、カーボンブラックの結着樹脂に対する親和力が向上し、カーボンブラックの分散性をさらに良好なものとすることができる。この結果、得られる樹脂被覆層の静電特性を一段と向上させることが可能となり、電子写真の画像品質を格段に向上させることができる。
上記カーボンブラックの表面を改質する方法としては、例えば、チタン、アルミニウム、ジルコニウム、ケイ素の中から選ばれる少なくとも一つ以上の元素を有する有機金属化合物によって表面を改質する方法、ラジカル重合開始剤の存在下、加熱する方法等が挙げられる。この際に使用する有機金属化合物としては、具体的には、チタンキレート化合物、チタンカップリング剤、アルミニウムキレート化合物、アルミニウムカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤、シランカップリング剤等が挙げられる。ラジカル重合開始剤としては、例えば、有機過酸化物、アゾ化合物、過硫酸塩化合物等が挙げられる。尚、これらの化合物は単独で使用しても、組み合わせて使用してもよい。具体的には、例えば、カーボンブラックを水とアルコール等の有機溶剤との混合媒体中に入れて分散させ、更に、この中に上記有機金属化合物、またはラジカル重合開始剤を適量加えて加熱する方法等が挙げられる。
本発明の現像剤担持体の樹脂被覆層は1.0×10-2〜1.0×103MPaのヤング率を有する。樹脂被覆層が上記ヤング率を有すると、樹脂被覆層に適度な柔軟性を与えることができトナーに対するストレスを緩和することができる。そのため、多数枚の画出しにおいてもトナーの劣化が発生しづらく、現像剤担持体表面へのトナーの付着や融着を防止し、トナーの均一な担持状態を維持でき、トナーへ均一で高い帯電を付与する効果が発揮できる。
前記樹脂被覆層のヤング率を1.0×103MPa以下とすると、樹脂被覆層に適度の柔軟性を付与することができるために、トナーに対するストレスが緩和され現像剤担持体へのトナーの付着や融着が発生せず、画像濃度低下や濃度ムラ等を防止し、現像性を良好に保つことができる。また、樹脂被覆層のヤング率を1.0×10-2MPa以上とすると、樹脂被覆層の機械的強度が向上するため、樹脂被覆層の削れや樹脂被覆層中に分散されているカーボンブラック等の欠落等が防止され良好な画像が得られる。
樹脂被覆層のヤング率を1.0×10-2〜1.0×103MPaとなるように制御する為には、樹脂被覆層に含有される結着樹脂として、5.0×10-3〜5.0×102MPaのヤング率を有する結着樹脂を用いることが好ましい。このようなヤング率を有する結着樹脂を用いると、添加するカーボンブラックの充填効果により、容易に上記ヤング率を有する樹脂被覆層を形成することができる。樹脂被覆層が適度な弾性を有するので、トナーにかかるストレスが緩和され、耐久によるトナーの劣化が発生しづらく、現像剤担持体表面へのトナーの付着や融着を防止することができる。また、トナーの均一な担持状態を維持し、且つトナーを常時均一且つ迅速に摩擦帯電させることができ、耐久使用中の画像濃度低下や濃度ムラ、スリーブゴースト、カブリ等のない、高品位の画像を得ることが可能となる。
本発明において、樹脂被覆層に含有される結着樹脂としては、上記範囲のヤング率を有するものであれば一般に公知の樹脂を好適に使用することができる。例えば、スチレン系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル系樹脂等の熱可塑性樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、尿素樹脂、ポリイミド樹脂等の熱あるいは光硬化性樹脂等を使用することができる。
なかでも、柔軟性・帯電付与性の面からポリウレタン樹脂が好ましく用いられる。本発明で好適に使用することのできるポリウレタン樹脂としては、ウレタン結合を含んだ樹脂であれば、いずれも用いることができる。このウレタン結合はポリイソシアネートとポリオールとの重付加反応によって得られる。このポリウレタン樹脂の主原料となるポリイソシアネートとしては、TDI(トリレンジイソシアネート)、ピュアMDI(ジフェニルメタンジイソシアネート)、ポリメリックMDI(ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート)、TODI(トリジンジイソシアネート)、NDI(ナフタリンジイソシアネート)等の芳香族系ポリイソシアネート;HMDI(ヘキサメチレンジイソシアネート)、IPDI(イソホロンジイソシアネート)、XDI(キシリレンジイソシアネート)、水添XDI(水添キシリレンジイソシアネート)、水添MDI(ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート)等の脂肪族系ポリイソシアネート等が挙げられる。
またこのポリウレタン樹脂の主原料となるポリオールとしては、PPG(ポリオキシプロピレングリコール)、ポリマーポリオール、PTMG(ポリテトラメチレングリコール)等のポリエーテル系ポリオール;アジペート、ポリカプロラクトン、ポリカーボネートポリオール等のポリエステル系ポリオール;PHDポリオール(ポリ尿素分散物含有ポリオール)、ポリエーテルエステルポリオール等のポリエーテル系の変性ポリオール;その他、エポキシ変性ポリオール;ケン化EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合物の部分ケン化ポリオール);難燃ポリオール等が挙げられる。
現像剤担持体の基体としては、円筒状部材、円柱状部材、ベルト状部材等があるが、本発明においては、ビッカーズ硬度Hvが17以上である材料を基体として用いることが望ましい。具体的には、例えば、金属材料からなる円筒管状または中実棒状等の基体が好ましく用いられる。特にアルミニウム、ステンレス鋼、真鍮等の非磁性の金属または合金材料を円筒状または円柱状に成型し、研磨、研削等を施したものを好適に用いることができる。上記のような硬度を有する基体を用いると、現像剤層厚規制部材や現像剤供給部材等の押し付け力による現像剤担持体の撓みが無視することができる程度に抑えられ、適切な現像を行うことができる。特に、現像領域において現像剤担持体が像担持体と非接触である所謂ジャンピング現像方式の場合には、現像剤担持体の撓みによる現像剤担持体と像担持体間の間隔(S-Dギャップ)の変動が無視できる程度に抑制され、現像剤が像担持体に適切に供給されるとともに、撓みの大きくなる現像剤担持体の中央部分のS-Dギャップが狭くなるのが無視できる程度に抑えられ電荷のリークを防止することができる。上述した材料からなる、剛体とみなすことのできる基体を用いると、樹脂被覆層が適度な弾性を有しつつ、現像剤層厚規制部材や現像剤供給部材等の押し付け力による現像剤担持体の撓みも防止でき、像担持体に均一に現像剤を供給することができるため、現像安定性を向上することが可能となり画像濃度低下や濃度ムラのない優れた現像剤担持体を得ることが可能となる。
これらの基体は画像の均一性を良くするために、高精度に成型あるいは加工されて用いられる。例えば長手方向の真直度は30μm以下もしくは20μm以下、さらに好ましくは10μm以下が好ましく、現像剤担持体と感光ドラムとの間隙の振れ、例えば、垂直面に対し均一なスペーサーを介して突き当て、現像剤担持体を回転させた場合の垂直面との間隙の振れも30μm以下もしくは20μm以下、さらに好ましくは10μm以下であることが好ましい。
基体の表面に対しては、現像剤の搬送性を高める為にブラスト処理を行っても良い。具体的には、球形ガラスビーズ等のブラスト材(これに限定されるものでは無い。)を用い、ブラストノズルから該ガラスビーズを基体表面に所定の圧力で所定時間吹き付けて基体表面に多数の窪みを形成させる。
また、該樹脂被覆層の層厚は5〜100μmであることが好ましい。層厚を5μm以上とすると該樹脂被覆層は適度な弾性を得ることができるだけでなく、十分な耐磨耗性を確保することができる。また層厚が100μm以下である場合、樹脂被覆層に添加する黒鉛化カーボンブラック等のフィラーの分散状態が均一になり、耐久によって局所的に摩耗やトナーの融着が発生することがない。また、現像剤層厚規制部材や現像剤供給部材等の押し付け力による変形の影響を容易に抑えることができる。このように、該樹脂被覆層の層厚を5〜100μmとすると、樹脂被覆層が適度な弾性を有するものとなり、十分な耐磨耗性を確保することができる。また、黒鉛化カーボンブラック等のフィラーの分散状態が均一になるため、トナーにかかるストレスが緩和され、かつ、樹脂層表面の潤滑性が向上する。これらにより、長期間にわたる連続複写においても、トナーの劣化やチャージアップが発生しづらく、球形化されたトナーや低温定着化を目的としたトナー等を用いた場合においても、現像剤担持体表面へのトナーの付着や融着を防止してトナーの均一な担持状態を維持し、トナーを常時均一且つ迅速に十分に摩擦帯電させることができる。さらに、耐久使用中の画像濃度低下や濃度ムラ、スリーブゴースト、カブリ等のない、高品位の画像を得ることが可能となる。
本発明の現像剤担持体の樹脂被覆層を形成する方法としては、例えば、樹脂被覆層を構成する各成分を溶剤中に分散混合して塗料を調製し、前記基体の外周面上に塗工し、乾燥することにより形成することが可能である。樹脂被覆層を構成する各成分を溶剤中に分散混合して塗料を調製するには、サンドミル、ペイントシェーカー、ダイノミル、パールミル等のビーズを利用した公知の分散装置が好適に利用可能である。また調製した塗料を基体の外周面上に塗工する方法としては、ディッピング法、スプレー法、ロールコート法等公知の方法が適用可能である。
本発明で好適に使用される上記のような構成を有する現像剤担持体の樹脂被覆層の表面粗さは、その現像方式によって好ましい表面粗さが異なるが、一般的にはJIS B 0601(2001)に規定される算術平均粗さ(Ra)が0.3μm〜3.5μmの範囲にあることが好ましい。算術平均粗さ(Ra)を0.3μm以上とすると、現像剤の十分な搬送性が得られ、トナー不足による画像濃度の低下や、トナーの過剰な帯電による飛び散りや、ブロッチなどの発生を防止することができる。また、現像剤担持体へのトナーの付着や融着も防ぐことができる。また、算術平均粗さ(Ra)を3.5μm以下とすると、トナーの摩擦帯電が均一となり、スジむらや、反転カブリ、帯電不足による画像濃度の低下などを防ぐことができる。
本発明においては、チャージアップによるトナー(現像剤)の現像剤担持体上への固着や、トナー(現像剤)のチャージアップに伴って生じる現像剤担持体の表面からトナー(現像剤)への帯電付与不良を防ぐために、現像剤担持体表面の樹脂被覆層を導電性の樹脂被覆層とすることが好ましい。又、樹脂被覆層の体積抵抗値は、好ましくは104Ω・cm以下、より好ましくは103Ω・cm以下である。即ち、樹脂被覆層の体積抵抗値を、104Ω・cm以下とするとトナー(現像剤)への帯電付与不良が発生せず、その結果、ブロッチの発生を防止することができる。
樹脂被覆層の体積抵抗値を、上記の値に調整するためには、前述のd(002)が0.3370nm〜0.3450nmである黒鉛化カーボンブラックに加え、下記に挙げる導電性物質を樹脂被覆層中に含有させてもよい。使用することのできる導電性物質としては、例えば、アルミニウム、銅、ニッケル、銀等の金属粉体、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化スズ等の金属酸化物粉体、カーボンブラック、グラファイト等の炭素物粉体等が挙げられる。本発明においては、これらのうち、カーボンブラック、とりわけ導電性のアモルファスカーボンは、特に電気伝導性に優れ、高分子材料に充填して導電性を付与したり、その添加量をコントロールするだけで、ある程度任意の導電度を得ることができるため好適に用いられる。又、本発明において好適なこれらの導電性物質の添加量は、結着樹脂100質量部に対して、通常、1〜100質量部の範囲とすることが好ましい。
また、本発明においては、樹脂被覆層の表面粗さを均一にし、且つ適切な表面粗さを維持するために、凹凸形成粒子を樹脂被覆層に添加することにより更に好ましい結果が得られる。
本発明に使用される凹凸形成粒子としては、球状のものが好ましい。球状粒子であることにより、不定形粒子に比べ、より少ない添加量で所望の表面粗さが得られるとともに、表面形状の均一な凹凸面が得られる。さらに、樹脂被覆層表面が摩耗した場合でも樹脂被覆層の表面粗さの変化が少なく、現像剤担持体上に担持したトナーの層厚の変化が起きにくいことから、トナーの帯電を均一化し、スリーブゴーストが良好で、スジ・ムラが発生しにくく、また現像剤担持体上でトナーによる現像剤担持体の汚染およびトナー融着を発生しにくくするという効果を、長期に渡り発揮させることができる。
本発明で使用される球状の凹凸形成粒子の個数平均粒径は0.3μm〜30μmとすることが好ましく、2μm〜20μmとすることがより好ましい。球状の凹凸形成粒子の個数平均粒径を0.3μm以上とすると、樹脂被覆層の表面に均一な表面粗さを付与する効果が高く、樹脂被覆層の摩耗によるトナーのチャージアップ、トナーによる現像剤担持体の汚染およびトナー融着を防止することができる。また、スリーブゴーストによる画像の悪化や画像濃度の低下を防ぐことができ好ましい。個数平均粒径を30μm以下とすると、樹脂被覆層の表面の粗さを適度な粗さとすることができる。トナーの搬送量も適量とすることができ、現像剤担持体表面のトナーコートが均一となり、トナーの帯電が均一に行われる。また粗い粒子が突出することによる画像スジやバイアスリークによる白ポチ・黒ポチを防止することができる。更に、樹脂被覆層の機械的強度の低下を抑制することができるため好ましい。
本発明で使用される球状の凹凸形成粒子における球状とは、凹凸形成粒子の長径/短径の比が1.0〜1.5程度のものを意味しており、本発明においては、長径/短径の比が1.0〜1.2の粒子を使用することがより好ましく、真球状の凹凸形成粒子、すなわち、長径/短径の比が1.0のものを使用することが特に好ましい。球状の凹凸形成粒子の長径/短径の比を1.5以下とすると、樹脂被覆層中での球状の凹凸形成粒子の分散性が向上し、所望の表面粗さを得るために少量の凹凸形成粒子を添加すればよい。さらに、樹脂被覆層の表面形状が均一となり、トナーの均一な帯電化および樹脂被覆層の強度の点で好ましい。
本発明において使用することのできる球状の凹凸形成粒子としては、その個数平均粒径が0.3μm〜30μmであれば従来公知の球状粒子をいずれも好適に使用することができる。例えば、球状の樹脂粒子、球状の金属酸化物粒子、球状の炭素化物粒子等が挙げられる。これらの中では、球状の樹脂粒子が、樹脂被覆層中に添加した場合に、より少ない添加量で好適な表面粗さが得られ、且つ均一な表面形状が得られやすいので、球状の凹凸形成粒子として用いるのに好ましい。本発明で球状の凹凸形成粒子として使用されうる球状の樹脂粒子は、例えば、懸濁重合、分散重合法等によって容易に得ることができる。勿論、粉砕法により得られた樹脂粒子に、熱的なまたは物理的な球形化処理を行って得られる球状の樹脂粒子を用いてもよい。
本発明において球状の凹凸形成粒子として好適な球状の樹脂粒子としては、具体的には、例えば、ポリアクリレート粒子、ポリメタクリレート粒子等のアクリル系樹脂粒子、ナイロン粒子等のポリアミド系樹脂粒子、ポリエチレン粒子、ポリプロピレン粒子等のポリオレフィン系樹脂粒子、シリコーン系樹脂粒子、フェノール系樹脂粒子、ポリウレタン系樹脂粒子、スチレン系樹脂粒子、ベンゾグアナミン樹脂粒子等の、一般に公知の樹脂によって作製した球状の樹脂粒子が挙げられる。
又、本発明で使用することのできる球状の凹凸形成粒子は、その表面に、無機微粉体を付着させたり、あるいは固着させたりしたものであってもよい。例えば、球状の樹脂粒子表面を、下記に挙げるような無機微粉体で処理することにより、その表面にこれら無機微粉体を付着または固着させた樹脂粒子を凹凸形成粒子として樹脂被覆層に添加することができる。このような樹脂粒子を凹凸形成粒子として用いると、分散性が向上し、形成される樹脂被覆層の表面の均一性、耐汚染性、トナーへの帯電付与性、樹脂被覆層の耐摩耗性等を向上させることができる。
この際に使用する無機微粉体としては、SiO2、SrTiO3、CeO2、CrO、Al23、ZnO、MgOの如き酸化物、Si34の如き窒化物、SiCの如き炭化物、CaSO4、BaSO4、CaCO3の如き硫酸塩や炭酸塩等の無機微粉体が挙げられる。これらの無機微粉体は、カップリング剤によって処理してもよい。即ち、特に、結着樹脂との密着性を向上させる目的で、または、疎水性を与える等を達成する目的で、カッブリング剤により処理した無機微粉体を用いることが好ましい。
この際に使用されるカップリング剤としては、例えば、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、ジルコアルミネートカップリング剤等が挙げられる。より具体的には、例えば、シランカップリング剤としては、ヘキサメチルジシラザン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、β−クロルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチルシリルメルカプタン、トリオルガノシリルアクリレート、ビニルジメチルアセトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルエトキシシラン、ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン、1,3−ジフェニルテトラメチルジシロキサン、および1分子当たり2〜12個のシロキサン単位を有し、且つ末端に位置する単位に夫々1個当ての硅素原子に結合した水酸基が含有されたジメチルポリシロキサン等が挙げられる。
本発明で好適に使用される球状の凹凸形成粒子の真密度は、好ましくは3g/cm3以下、より好ましくは2.7g/cm3以下、さらに好ましくは0.9g/cm3〜2.5g/cm3である。即ち、球状の凹凸形成粒子の真密度を3g/cm3以下とすると、適切な表面粗さを付与するために少量の凹凸形成粒子を添加すればよく、結着樹脂との密度差が小さくなるため、樹脂被覆層中での分散性が十分となり、樹脂被覆層中に均一に分散され、樹脂被覆層表面に均一な粗さを付与することができ、トナーに均一な帯電を与えることができる。
更に、本発明においては、球状の凹凸形成粒子として導電性のものも好ましく用いられる。球状の凹凸形成粒子に導電性を持たせることによって、絶縁性の凹凸形成粒子に比べ、その導電性ゆえに凹凸形成粒子表面にチャージが蓄積しにくくできる。従って、樹脂被覆層に、このような導電性の球状凹凸形成粒子を含有させることによって、耐久を通じて表面粗さを均一化する効果を有するとともに、トナーの凹凸形成粒子への付着が軽減されることで、トナーの現像剤担持体汚染およびトナーの付着、融着をさらに抑制することができる。これにより、トナーへの帯電付与性をより向上させ、より一層現像性を向上させる効果が得られる。
本発明で使用される導電性の球状凹凸形成粒子を得る方法としては、以下に述べる様な方法が好ましいが必ずしもこれらに限定されるものではない。本発明に使用される特に好ましい導電性の球状凹凸形成粒子を得る方法としては、例えば、球状の樹脂粒子やメソカーボンマイクロビーズを焼成することにより炭素化および/または黒鉛化して、低密度且つ良導電性の球状炭素粒子を得る方法が挙げられる。そして、原料として用いる球状の樹脂粒子としては、例えば、フェノール樹脂、ナフタレン樹脂、フラン樹脂、キシレン樹脂、ジビニルベンゼン重合体、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、ポリアクリロニトリル等からなる球状樹脂粒子が挙げられる。又、原料として用いるメソカーボンマイクロビーズとしては、通常、中ピッチを加熱焼成していく過程で生成する球状結晶を多量のタール、中油、キノリンの如き溶剤で洗浄することによって製造したものを挙げることができる。
より好ましい導電性の球状凹凸形成粒子を得る方法としては、原料として用いるフェノール樹脂、ナフタレン樹脂、フラン樹脂、キシレン樹脂、ジビニルベンゼン重合体、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、ポリアクリロニトリルの如き樹脂からなる球状樹脂粒子の表面に、メカノケミカル法によってバルクメソフェーズピッチを被覆し、被覆された球状樹脂粒子を酸化性雰囲気下で熱処理した後に焼成して炭素化および/または黒鉛化し、導電性の球状凹凸形成粒子を得る方法が挙げられる。
上記した球状樹脂粒子を炭素化および/または黒鉛化する方法で得られる導電性の球状凹凸形成粒子は、いずれの方法でも、焼成条件を変化させることによって導電性をある程度は制御することが可能であり、本発明において好ましく使用される。又、上記の方法で得られる導電性の球状凹凸形成粒子は、場合によっては、更に導電性を高める為に真密度が3g/cm3を超えない範囲で、導電性の金属および/または金属酸化物めっきを施して用いてもよい。
本発明で使用される導電性の球状凹凸形成粒子を得る他の方法として、球状樹脂粒子である芯粒子に対して、芯粒子の粒径よりも小さい導電性微粒子を適当な配合比で機械的に混合することによって、ファンデルワールス力および静電気力の作用により芯粒子の周囲に均一に導電性微粒子を付着させた後、例えば、機械的衝撃力を付与することによって生ずる局部的温度上昇により芯粒子表面を軟化させ、芯粒子表面に導電性微粒子を成膜して導電化処理する方法を挙げることができる。
上記芯粒子としては、真密度の小さい球状の樹脂粒子を使用することが好ましく、例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、アクリル樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、またはこれらの共重合体、ベンゾグアナミン樹脂、フェノール樹脂、ポリアミド樹脂、ナイロン、フッ素系樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル樹脂等からなる樹脂粒子が挙げられる。
芯粒子(母粒子)の表面に成膜する際に使用される導電性微粒子(小粒子)としては、導電性微粒子の被膜を均一に設けるために、芯粒子の粒径の1/8以下の粒径を有するものを使用することが好ましい。用いることのできる導電性微粒子としては、前記樹脂被覆層の体積抵抗値を調整するために用いたのと同様の導電性物質からなる導電性微粒子を用いることができる。具体的には、前述の黒鉛化カーボンブラックに加え、次に挙げる導電性物質、例えば、アルミニウム、銅、ニッケル、銀等の金属、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化スズ等の金属酸化物、カーボンブラック、グラファイト等の炭素物等からなる導電性微粒子が挙げられる。
本発明に使用される導電性の球状凹凸形成粒子を得る更に他の方法としては、球状の樹脂粒子中に上記導電性微粒子を均一に分散させて導電性の球状凹凸形成粒子を得る方法が挙げられる。球状の樹脂粒子中に導電性微粒子を均一に分散させる方法としては、例えば、樹脂と導電性微粒子とを混練して導電性微粒子を樹脂中に分散させた後、冷却固化し、所定の粒径に粉砕し、機械的処理および熱的処理により球形化して球状の樹脂粒子中に導電性微粒子を均一に分散させる方法;または、重合性単量体中に重合開始剤、導電性微粒子およびその他の添加剤を加え、分散機によって均一に分散せしめた単量体組成物を、分散安定剤を含有する水相中に撹拌機によって所定の粒子径になる様に懸濁させて重合を行い、球状の樹脂粒子中に導電性微粒子を均一に分散させる方法等が挙げられる。
これらの方法で得られた導電性の球状凹凸形成粒子においては、さらにこの導電性の球状凹凸形成粒子を前記した芯粒子として用い、導電性微粒子と適当な配合比で機械的に混合して、ファンデルワールス力および/または静電気力の作用によりこの導電性の球状凹凸形成粒子の周囲に均一に導電性微粒子を付着させた後、例えば、機械的衝撃力を付与することにより生ずる局部的温度上昇によりこの導電性の球状凹凸形成粒子の表面を軟化させ、該表面に導電性微粒子を成膜して、更に導電性を高めて使用してもよい。
以上、本発明の現像剤担持体の樹脂被覆層中に分散された球状凹凸形成粒子は、現像剤担持体の樹脂被覆層表面の表面粗さを最適化し、更に表面の凹凸形状を均一化させることで、現像剤担持体のトナーの搬送量を均一にするとともに、摩耗が生じた際の表面粗さの変化を抑制することで、耐久によっての搬送量の変化を抑制し、更に迅速且つ均一な帯電付与性と荷電制御、即ちチャージアップを防止し、スリーブゴーストを防止する効果、またトナーによる現像剤担持体の汚染およびトナー融着を防止する効果を耐久によっても長期に渡って発揮させることができる。中でもメソカーボンや樹脂粒子を炭素化および/または黒鉛化して得られた導電性の球状凹凸形成粒子は、樹脂被覆層の導電性が損なわれず、該凹凸形成粒子を核としたトナー付着/融着を防止できるので、特に好ましく用いられる。
又、本発明の現像剤担持体の樹脂被覆層は、さらに固体潤滑剤を分散させると、より本発明の効果が促進されるため好ましい。本発明に使用することのできる固体潤滑剤としては、例えば、結晶性グラファイト、二硫化モリブデン、窒化ホウ素、雲母、フッ化グラファイト、銀−セレン化ニオブ、塩化カルシウム−グラファイト、滑石、および、ステアリン酸亜鉛の如き脂肪酸金属塩からなる物質等が挙げられる。中でも結晶性グラファイトは、導電性の球状凹凸形成粒子と併用した場合に樹脂被覆層の導電性が損なわれないので特に好ましく用いられる。
固体潤滑剤は、個数平均粒径が0.2μm〜20μm程度であることが好ましく、1μm〜15μmであることがより好ましい。固体潤滑剤の個数平均粒径を0.2μm以上とすると、潤滑性が十分となり好ましい。また、個数平均粒径を20μm以下とすると、表面粗さに対する影響が適度となり、且つ耐久による磨耗により表面粗さが変化しにくく、樹脂被覆層表面の性状が安定しており、現像剤担持体上へのトナーの担持量、および、トナーの帯電が安定になるという点で好ましい。
次に、本発明の現像装置の好ましい実施の形態を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
本発明に係る現像装置は、現像剤を収容するための現像剤容器、像担持体と対向して配置されて該像担持体との最近接部近傍で現像領域を形成し、該現像剤容器内に収容されている該現像剤を担持して該現像領域に搬送し、該搬送した現像剤で該像担持体に担持された静電潜像を現像して可視化するための現像剤担持体および該現像剤担持体上に担持された現像剤の層厚を規制するための現像剤層厚規制部材を少なくとも有する現像装置であって、前記現像剤担持体が、本発明の現像剤担持体であることを特徴とする。
図1は、非磁性一成分現像剤を用いた場合に用いられる本発明の現像装置の実施形態の一例の構成を示す模式図である。図1において、公知のプロセスにより形成された静電潜像を担持する像担持体としての感光ドラム1は、矢印B方向に回転される。現像剤担持体としての現像スリーブ8は、基体としての金属製円筒管6とその外周面上に形成された樹脂被覆層7とから構成されている。金属製円筒管の代わりに円柱状部材を用いることもできる。
現像剤容器であるホッパー3には現像剤として、非磁性トナーを有する非磁性一成分現像剤(現像剤と表すことがある)4が収容されており、これを撹拌するための撹拌翼10が設けられている。
現像スリーブ8には、現像剤4を供給し、かつ現像後の現像スリーブ8の表面に存在する現像剤4を剥ぎ取るための現像剤供給部材11が現像スリーブ8に当接している。現像剤供給部材11が現像スリーブ8と同じ方向に回転することにより、現像剤供給部材11の表面は現像スリーブ8の表面とカウンター方向に移動することになる。これにより、ホッパー3に収容されている現像剤が現像スリーブ8に供給される。現像スリーブ8が現像剤4を担持して矢印A方向に回転することにより、感光ドラム1と対向する最近接部近傍に形成される現像領域Dに現像剤4が搬送される。現像スリーブ8に担持された現像剤は、現像スリーブ8の表面に現像剤層を介して圧接する現像剤層厚規制部材2により現像剤層厚が規定され、現像スリーブ8との摩擦により、感光ドラム1上の静電潜像を現像可能な摩擦帯電電荷を得る。
現像スリーブ8上の現像剤4の層厚を規制する現像剤層厚規制部材2としては、少なくともウレタンゴム、シリコーンゴムの如きゴム弾性を有する材料からなるブレード部材およびリン青銅、ステンレス銅の如き金属弾性を有する材料からなる支持部材から構成される弾性規制ブレード2を使用することが好ましい。この弾性規制ブレード2は、図1の現像装置では、現像スリーブ8に回転方向と逆の姿勢で圧接されている。このような姿勢で弾性規制ブレード2を現像スリーブ8に圧接すると、現像スリーブ8上に更に薄い現像剤層を形成することができる。
現像スリーブ8上に形成される現像剤4の層厚は、現像領域における現像スリーブ8と感光ドラム1との間のS-Dギャップよりも更に薄いものであることが好ましい。このような現像剤層により静電潜像を現像する非接触型現像装置に、本発明は特に有効である。しかし、現像領域において現像剤層の厚みが現像スリーブ8と感光ドラム1との間のS-Dギャップ以上の厚みである接触型現像装置にも、本発明は適用することができる。
説明の煩雑を避けるため、以下の説明は、非接触型現像装置を例にとって行なう。上記現像スリーブ8には、これに担持された非磁性トナーを有する現像剤4を飛翔させるために、バイアス手段としての現像バイアス電源9により現像バイアス電圧が印加される。この現像バイアス電圧として直流電圧を使用するときは、静電潜像の画像部(現像剤4が付着して可視化される領域)の電位と背景部の電位の間の値の電圧が、現像スリーブ8に印加されることが好ましい。また、現像画像の濃度を高めるためまたは階調性を向上するために、現像スリーブ8に交番バイアス電圧を印加して、現像領域に向きが交互に反転する振動電界を形成することがより好ましい。この場合、上記画像部の電位と背景部の電位の間の値を有する直流電圧成分が重畳された交番バイアス電圧を現像スリーブ8に印加することが好ましい。
高電位部と低電位部とを有する静電潜像の高電位部に現像剤を付着させて可視化する所謂正規現像では、静電潜像の極性と逆極性に摩擦帯電する現像剤を使用する。また、静電潜像の低電位部に現像剤を付着させて可視化する所謂反転現像では、現像剤は静電潜像の極性と同極性に摩擦帯電する現像剤を使用する。なお、高電位と低電位というのは、絶対値による表現である。いずれにしても、現像剤4は現像スリーブ8との摩擦により静電潜像を現像するための極性に摩擦帯電される。
現像剤供給部材11としては、基体としての金属製円筒管または円柱状部材の外周面上に、樹脂、ゴム、スポンジ等から形成された弾性層を有する、弾性ローラ等の、ローラ部材を用いることが好ましい。現像剤供給部材11として、弾性ローラに代えて、ベルト部材またはブラシ部材を用いることもできる。感光ドラム1に移行されなかった残留現像剤を現像剤供給部材11により、一旦、現像スリーブ8表面から剥ぎ取ることにより、現像スリーブ8上の不動の現像剤の発生を阻止し、現像剤の摩擦帯電を均一化することができる。
現像剤供給部材11として上記弾性ローラを用いる場合には、弾性ローラ11の周速は、この弾性ローラ11の表面が現像スリーブ8に対してカウンター方向に回転する場合、現像スリーブ8の周速100%に対して、20%〜120%とすることが好ましく、30%〜100%とすることがより好ましい。
弾性ローラ11の周速を20%以上とすると、現像剤の供給不足に起因するベタ画像の追従性の低下によるゴースト画像が発生する虞もない。また、周速を120%以下とすると、現像剤の供給過剰に起因する現像剤の層厚の規制不良や摩擦帯電量不足によるカブリ、さらには現像剤のダメージに起因するカブリやトナー融着が発生する虞もない。
弾性ローラ11の回転方向を現像スリーブの表面の回転方向と逆方向とする場合には、弾性ローラ11の周速は、現像スリーブ8の周速100%に対して、100%〜300%とすることが好ましく、101%〜200%とすることがより好ましい。現像スリーブ8の周速を100%〜300%とするとトナーの供給量が適量となるので好ましい。
現像剤供給部材11の回転方向は、現像剤供給部材11表面の回転方向と現像スリーブ表面の回転方向とがカウンター方向に回転するようにすることが、現像剤担持体表面に残留する現像剤の剥ぎ取り性および現像剤の供給性の点でより好ましい。
現像スリーブ8に対する現像剤供給部材11の侵入量は、0.5mm〜2.5mmであることが、現像剤の供給および剥ぎ取り性の点で好ましい。現像剤供給部材11の侵入量を0.5mm以上とすると、剥ぎ取り性が高くなりゴーストが発生しにくくなる。また侵入量を2.5mm以下とすると、トナーのダメージが抑えられ、トナー劣化による融着やカブリを防ぐことができる。
図2は、磁性一成分現像剤を用いた場合に用いられる本発明の現像装置の実施形態の一例の構成を示す模式図である。図2において、公知のプロセスにより形成された静電潜像を担持する像担持体1は、例えば、感光ドラムであり、矢印B方向に回転される。又、感光ドラム1に対向した現像剤担持体8としての現像スリーブは、基体としての金属製円筒管6とその外周面上に形成された樹脂被覆層7とから構成されている。
現像剤容器であるホッパー3には、磁性トナーを有する磁性一成分現像剤(現像剤または磁性現像剤と表すことがある)4が収容されており、これを攪拌するための攪拌翼10が設けられている。
ホッパー3から現像スリーブ8に供給された磁性現像剤4は、現像スリーブ8上に担持され、現像スリーブ8が、矢印A方向に回転することによって、現像スリーブ8と感光ドラム1とが対向する最近接部近傍に形成される現像領域Dへ搬送される。現像スリーブ8内には、磁性現像剤4を磁気的に吸引し現像スリーブ8上に保持するための磁石5が配置されている。磁性現像剤4は、現像スリーブ8および/または現像剤層厚規制部材2との摩擦によって、感光ドラム1上の静電潜像の現像を可能とする摩擦帯電電荷を得る。
本発明の現像装置においては、現像スリーブ8上に担持され、現像剤層厚規制部材2によって規制される磁性現像剤4の層厚が、現像領域Dにおける現像スリーブ8と感光ドラム1との間のS-Dギャップよりも更に薄いものであることが好ましい。即ち、本発明は、このようなトナー薄層により静電潜像を現像する方式の現像装置、所謂、非接触型現像装置に特に有効である。上記現像スリーブ8は、これに担持された磁性現像剤4を飛翔させるために、現像バイアス電源9によりバイアス電圧が印加される。このバイアス電圧として直流電圧を使用するときは、静電潜像の画像部(磁性現像剤4が付着して可視化される領域)の電位と、背景部の電位との間の値の電圧を現像スリーブ8に印加することが好ましい。一方、現像画像の濃度を高めるためまたは階調性を向上するために、現像スリーブ8に交番バイアス電圧を印加して、現像領域に向きが交互に反転する振動電界を形成してもよい。この場合、上記画像部の電位と背景部の電位の間の値を有する直流電圧成分が重畳された交番バイアス電圧を、現像スリーブ8に印加することが好ましい。又、高電位部と低電位部とを有する静電潜像の高電位部に磁性現像剤を付着させて可視化する、所謂、正規現像では、静電潜像の極性と逆極性に摩擦帯電する磁性現像剤を使用し、一方、静電潜像の低電位部に磁性現像剤を付着させて可視化する、所謂、反転現像では、静電潜像の極性と同極性に摩擦帯電する磁性現像剤を使用する。なお、高電位低電位というのは、絶対値による表現である。いずれにしても、磁性現像剤4は、現像スリーブ8との摩擦により静電潜像を現像するための極性に摩擦帯電される。
図1〜2はあくまでも本発明の現像装置の実施形態の例についてその構成を模式的に示したものであり、現像剤容器の形状、攪拌翼10の有無、現像剤層厚規制部材の形状、磁極の配置に様々な形態があることは言うまでもない。勿論、本発明の現像装置は、現像剤担持体と像担持体とが現像領域にて接触する現像方式の実施形態とすることも、トナーとキャリアを含む二成分系現像剤を用いる実施形態することもできる。
次に、本発明の現像装置で用いられる現像剤のトナーについて説明する。前記トナーは主として結着樹脂、離型剤、荷電制御剤、着色剤等を溶融混練し、固化した後粉砕し、しかる後分級等をして粒度分布をそろえて調製することができる。得られたトナーは、微粉体からなる。
上記トナーの製造方法に用いられる結着樹脂としては、一般に公知の樹脂が使用可能である。例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−クロルスチレン等のスチレンおよびその置換体の単独重合体;スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−ジメチルアミノエチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テンペル樹脂、フェノール樹脂、脂肪族または脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、パラフィンワックス、カルナバワックス等を単独でまたは組み合わせて使用することができる。
また、上記トナーの製造に用いることのできる顔料としては、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、ランプ黒、スーダンブラックSM、ファースト・イエローG、ベンジジン・イエロー、ピグメント・イエロー、インドファースト・オレンジ、イルガジン・レッド、パラニトロアニリン・レッド、トルイジン・レッド、カーミンFB、パーマネント・ボルドーFRR、ピグメント・オレンジR、リソール・レッド2G、レーキ・レッドC、ローダミンFB、ローダミンBレーキ、メチル・バイオレッドBレーキ、フタロシアニン・ブルー、ピグメント・ブルー、ブリリアント・グリーンB、フタロシアニングリーン、オイルイエローGG、ザボン・ファーストイエローCGG、カヤセットY963、カヤセットYG、ザボン・ファーストオレンジRR、オイル・スカーレット、オラゾール・ブラウンB、ザボン・ファーストスカーレットCG、オイルピンクOP等を挙げることができる。
磁性トナーを製造するために、磁性粉を含有せしめてもよい。このような磁性粉としては、磁場の中におかれて磁化される物質が用いられ、鉄、コバルト、ニッケル等の強磁性金属の粉末、またはマグネタイト、ヘマタイト、フェライト等の合金や化合物の粉末を挙げることができる。これらの磁性粉の含有量はトナーの全質量に対して15〜70質量%とすることが好ましい。
トナーに、定着時の離型性向上、定着性向上の目的で、ワックス類を含有させることができる。そのようなワックス類としては、パラフィンワックスおよびその誘導体、マイクロクリスタリンワックスおよびその誘導体、フィッシャートロプッシュワックスおよびその誘導体、ポリオレフィンワックスおよびその誘導体、カルナバワックスおよびその誘導体等を挙げることができる。誘導体には酸化物や、ビニル系モノマーとのブロック共重合物、グラフト変性物を含む。その他、アルコール、脂肪酸、酸アミド、エステル、ケトン、硬化ヒマシ油およびその誘導体、植物系ワックス、動物系ワックス、鉱物系ワックス、ペトロラクタム等も利用することができる。
必要に応じて、トナーに荷電制御剤を含有させてもよい。荷電制御剤には、負荷電制御剤および正荷電制御剤がある。上記トナーの製造に用いることのできる電荷制御剤としては、例えば、トナーを負荷電性に制御する負荷電制御剤として、有機金属錯体、キレート化合物が有効であり、モノアゾ金属錯体、アセチルアセトン金属錯体、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族ダイカルボン酸系の金属錯体を挙げることができる。他には、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族モノおよびポリカルボン酸およびその金属塩、無水物、エステル類、ビスフェノール等のフェノール誘導体類等を挙げることができる。
また、トナーを正帯電させるための正荷電制御剤としては下記のようなものを用いることができる。
ニグロシンおよび脂肪酸金属塩等による変性物、トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルフォン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレート等の四級アンモニウム塩およびこれらの類似体であるホスホニウム塩等のオニウム塩およびこれらのレーキ顔料(レーキ化剤としては、タングステン酸、モリブデン酸、タングステンモリブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェリシアン化物、フェロシアン化物等)、高級脂肪酸の金属塩;ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキサイド、ジシクロヘキシルスズオキサイド等のジオルガノスズオキサイド;ジブチルスズボレート、ジオクチルスズボレート、ジシクロヘキシルスズボレート等のジオルガノスズボレート類;グアニジン化合物、イミダゾール化合物等である。
トナーには、必要に応じて、流動性改善等の目的で無機微粉末の如き粉末を外添して用いることができる。このような無機微粉末としては、シリカ微粉末、アルミナ、チタニア、酸化ゲルマニウム、酸化ジルコニウム等の金属酸化物の微粉末;炭化ケイ素、炭化チタン等の炭化物の微粉末;窒化ケイ素、窒化ゲルマニウム等の窒化物の微粉末等を挙げることができる。
これらの無機微粉末は、有機ケイ素化合物、シランカップリング剤等で表面処理して用いることが可能である。有機ケイ素化合物としては、例えば、ヘキサメチルジシラザン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、β−クロルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチルシリルメルカプタン、トリオルガノシリルアクリレート、ビニルジメチルアセトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン、1,3−ジフェニルテトラメチルジシロキサン、および1分子当り2から12個のシロキサン単位を有し末端に位置する単位にそれぞれ1個宛のSiに結合した水酸基を含有するジメチルポリシロキサン等を挙げることができる。
また、上記無機微粉末を窒素を含有するシランカップリング剤で処理したものを用いてもよい。特にポジトナーの場合このような窒素を含有するシランカップリング剤で処理した無機微粉末を用いることが好ましい。窒素を含有するシランカップリング剤の例としては、アミノプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、ジメチルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジエチルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジプロピルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジブチルアミノプロピルトリメトキシシラン、モノブチルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジオクチルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジブチルアミノプロピルジメトキシシラン、ジブチルアミノプロピルモノメトキシシラン、ジメチルアミノフェニルトリメトキシシラン、トリメトキシシリル−γ−プロピルフェニルアミン、トリメトキシシリル−γ−プロピルベンジルアミン、トリメトキシシリル−γ−プロピルピペリジン、トリメトキシシリル−γ−プロピルモルホリン、トリメトキシシリル−γ−プロピルイミダゾール等を挙げることができる。
上記シランカップリング剤により無機微粉末を処理する方法としては、例えば、1)スプレー法、2)有機溶媒法、3)水溶液法等がある。一般に、スプレー法による処理とは、無機微粉末を撹拌しここに上記シランカップリング剤の水溶液或いは溶媒液をスプレーし、この後水または溶媒を120℃〜130℃程度の温度に加熱し乾燥して除去する方法である。また、有機溶媒法による処理とは、少量の水とともに加水分解用触媒を含む有機溶媒(アルコール、ベンゼン、ハロゲン化炭化水素等)に上記シランカップリング剤を溶解し、これに無機微粉末を浸積した後、濾過または圧搾により固液分離を行い120〜130℃程度の温度に加熱して乾燥させるものである。また、水溶液法とは0.5%程度の上記シランカップリング剤を、一定PHの水または水−溶媒中で加水分解させ、ここに上記無機微粉末を浸積した後、同様に固液分離を行い乾燥するものである。
他の表面処理方法としてシリコーンオイルで無機微粉末を処理する方法を挙げることができる。好ましいシリコーンオイルとしては、例えば、メチルハイドロジエンシリコーンオイル、ジメチルシリコーンオイル、フェニルメチルシリコーンオイル、クロルフェニルメチルシリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、脂肪酸変性シリコーンオイル、ポリオキシアルキレン変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル等が挙げられる。また、側鎖に窒素原子を有するシリコーンオイルを用いてもよい。特に、ポジトナーを製造する場合は側鎖に窒素原子を有するシリコーンオイルを用いて処理した無機微粉末を用いることが好ましい。
シリコーンオイルによる無機微粉末の表面処理は、例えば、次のようにして行うことができる。必要に応じて加熱しながら無機微粉末を激しく撹拌し、これに上記シリコーンオイル若しくはその溶液をスプレー若しくは気化して吹き付けるか、または、無機微粉末をスラリー状にし、これを撹拌しつつシリコーンオイル若しくはその溶液を滴下することによって容易に処理できる。これらのシリコーンオイルは1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いてもよいし多重処理してもよい。また、シランカップリング剤による処理と併用しても構わない。
このようなトナーは、種々の方法で、球形化処理、表面平滑化処理を施して用いると、転写性が良好となり好ましい。そのような方法としては、攪拌羽根またはブレード等、およびライナーまたはケーシング等を有する装置で、例えば、トナーをブレードとライナーの間の微小間隙を通過させる際に、機械的な力により表面を平滑化したりトナーを球形化したりする方法、温水中にトナーを懸濁させ球形化する方法、熱気流中にトナーを曝し、球形化する方法等がある。
また、球状のトナーを作る方法としては、水中に結着樹脂となる単量体を主成分とする組成物を懸濁させ、重合してトナー化する方法がある。一般的な方法としては、単量体、着色剤、重合開始剤、更に必要に応じて架橋剤、荷電制御剤、離形剤、その他の添加剤を均一に溶解または分散せしめて単量体組成物とした後、この単量体組成物を、分散安定剤を含有する分散媒中に、例えば、水相中に適当な攪拌機を用いて適度な粒径に分散し、更に重合反応を行わせ、所望の粒径を有するトナーを得る方法である。
以下に本発明に関わる物性の測定方法について述べる。
(1)X線回折による樹脂被覆層に含有されるカーボンブラックおよびカーボンブラック単体の黒鉛(002)面の面間隔d(002)の測定
樹脂被覆層に含有されるカーボンブラックの黒鉛(002)面の面間隔d(002)の測定には、現像剤担持体上に形成された樹脂被覆層を削り取って得られた粉末状のサンプルを用いた。また、カーボンブラック単体の黒鉛(002)面の面間隔d(002)の測定には、粉末状のカーボンブラックそのままをサンプルとして用いた。X線回折スペクトルの測定は、リガク社製の試料水平型強力X線回折装置 RINT/TTR II(商品名)を用いた。先ずサンプルを無反射試料板に充填し、モノクロメーターにより単色化したCuKα線を線源とし、X線回折スペクトルを測定し、カーボンブラックの黒鉛(002)面に帰属されるX線回折ピ−クの回折角(2θ)を求め、下記Braggの式(1)により黒鉛(002)面の面間隔d(002)を計算した。CuKα線の波長λは、0.15418nmとした。
d(002)=λ/2sinθ (1)
なお、主な測定条件は以下の通りである。
光学系:平行ビーム光学系
ゴニオメータ:ローター水平型ゴニオメータ(TTR−2)
管電圧:50kV
管電流:300mA
測定法:連続法
スキャン軸:2θ/θ
開始角度:10°
終了角度:50°
サンプリング間隔:0.02°
スキャン速度:4.00°/min
発散スリット:開放
発散縦スリット:10mm
散乱スリット:開放
受光スリット:1.00mm
(2)樹脂被覆層および結着樹脂のヤング率の測定
測定装置としては、Nano Indenter(商品名、MTS社製)を用い、DCMヘッド、バーコヴィッチ型圧子(CSMモード)で測定した。現像剤担持体の樹脂被覆層が存在する部分を5mm角に切断し試料として用いた。結着樹脂に関しては、結着樹脂を溶媒に溶解して樹脂溶液を調製し、これを50μm厚のアルミシートに塗布し、加熱乾燥して、30μmの膜厚を有する結着樹脂膜を形成し、このシートを5mm角に切断して試料とした。
各サンプルの各々について10個の試料を切り出し各々の試料についてヤング率を測定しその平均値を求め、各々のサンプルのヤング率とした。
(3)現像剤担持体の樹脂被覆層表面の算術平均粗さ(Ra)の測定
現像剤担持体の樹脂被覆層表面の算術平均粗さ(Ra)の測定は、JIS B0601(2001)に基づき、小坂研究所製サーフコーダーSE−3500(商品名)を用い、測定条件としてはカットオフ0.8mm、評価長さ4mm、送り速度0.5mm/sにて、軸方向3箇所について周方向3箇所、合計9箇所において測定し、その平均値を求め算術平均粗さとした。
(4)粒径1μm未満の粒子の平均粒径の測定
カーボンブラック等の粒径1μm未満の粒子については電子顕微鏡を用いて粒径を測定した。撮影倍率は6万倍にしたが、難しい場合は低倍率で撮影した後に6万倍となるように写真を拡大プリントし写真上で粒径を測定した。この際、長軸と短軸を測り、平均した値を粒径とした。100個の粒子について測定し、50%値をもって平均粒径とした。
(5)DBP吸油量の測定
JIS K 6217-1997に準じて次のように行なった。即ち、DBP吸油量測定器(フロンテックス、S−410;商品名)を用い、ローター回転数を125rpm、トルク用リミットスイッチの目盛を5、トルク目盛が10から0になるまでの所要時間が3秒になるようにダンパーバルブを調節し、ジブチルフタレート(DBP)の滴下速度を4ml/minに設定し、アブソープトメーター混合室に乾燥した被験試料20gを入れ、ビュレットカウンターを0点に合わせ滴下を開始した。トルクが5になり滴下が停止した時のビュレットカウンターの目盛り(V)を読み、次式で吸油量を算出した。
OA=V/Wd×100 (2)
(式中、OAはDBP吸油量(ml/100g)を、Vは、終点までに用いたDBPの使用量(ml)を、Wdは、被験試料の質量(g)を示す。)
(6)黒鉛化カーボンブラック等の導電性微粒子のBET比表面積の測定
黒鉛化カーボンブラック等の導電性微粒子のBET比表面積は、JIS K6217−2:2001「ゴム用カーボンブラック―基本特性―第2部:比表面積の求め方―窒素吸着法―単点法」の方法Cの規定に従って測定した。
(7)現像剤担持体の樹脂被覆層の層厚の測定
KEYENCE社製レーザー寸法測定器を使用した。コントローラLS-5500(商品名)およびセンサーヘッドLS-5040T(商品名)を用い、固定冶具および送り機構を取り付けた装置にセンサー部を別途固定し、基体および現像剤担持体の外径を測定した。現像剤担持体の長手方向を30分割し30箇所の各々において外径を測定し、更に現像剤担持体を周方向に90°回転して、周方向に90°回転した各位置30箇所において外径を測定し、計60箇所の測定値の平均値を求め現像剤担持体の外径とした。樹脂被覆層形成前の基体の外径を予め同様の方法で測定しておき、その差分を樹脂被覆層の層厚とした。
(8)トナー粒径の測定
コールターカウンターTA−II型、コールターマルチサイザーIIまたはコールターマルチサイザーIII(いずれもベックマン・コールター社製;商品名)を用い測定を行った。電解液として、1級塩化ナトリウムを用いて調製した約1%NaCl水溶液、または、例えば、ISOTON−II(べックマン・コールター社製;商品名)を使用してもよい。前記電解液100ml〜150mlに、分散剤として、界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を、0.1ml〜5ml加え、さらにトナー試料を2mg〜20mg加えて、超音波分散器で約1分〜3分間分散処理を行い被験試料を調製する。アパーチャーとして100μmアパーチャーまたは30μmアパーチャーを用いて、前記測定装置により上記被験試料中のトナー粒子の体積、個数を測定し、体積分布と個数分布とを算出した。この結果より、体積分布から求めた重量基準の重量平均粒径(D4)(各チャンネルの中央値をチャンネル毎の代表値とする)を求めた。
(9)トナー粒子の平均円形度の測定
シスメックス社製フロー式粒子像分析装置FPIA-2100(商品名)を用いて23℃/60%RHの環境下で測定を行なった。円相当径が0.60μm〜400μmの範囲内のトナー粒子について、各トナー粒子の粒子像の投影面積および周囲長を測定し、各トナー粒子の円形度aを下式により求め、更に円相当径3μm以上400μm以下のトナー粒子において、各トナー粒子の円形度aの総和を円相当径3μm以上400μm以下のトナー粒子の総数で除した値を平均円形度とした。
円形度a=L0/L (3)
(式中、L0は粒子像と同じ投影面積を持つ円の周囲長を示し、Lは512×512の画像処理解像度(0.3μm×0.3μmの画素)で画像処理した時の粒子投影像の周囲長を示す。)
本発明における平均円形度はトナー中に存在するトナー粒子の凹凸の度合いの指標であり、含まれるトナー粒子の全てが完全な球形の場合1.00を示し、含まれるトナー粒子の表面形状が複雑になるほど平均円形度は小さな値となる。
具体的な測定方法としては、予め不純物を除去した水200ml〜300ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を0.1ml〜0.5ml加え、更にトナー試料を0.1g〜0.5g程度加える。トナー試料を加えた液を超音波分散器で2分間処理しトナー粒子を分散し、分散液濃度を0.2万個/μl〜1.0万個/μlとしてトナー試料に含まれるトナー粒子の円形度分布を測定し、この円形度分布から上述した方法により平均円形度を求める。超音波分散器としては、例えば以下の装置を使用し、以下の分散条件を用いることができる。
UH-150(株式会社エス・エム・テー社製;商品名)
OUTPUT レベル:5
コンスタントモード
測定の概略は以下のとおりである。
上記分散液を、フラットで扁平なフローセル(厚み約200μm)の流路(流れ方向に沿って拡がっている)を通過させる。フローセルの厚みに対して交差して通過する光路を形成するように、ストロボとCCDカメラはフローセルに対して相互に反対側に装着されている。1/30秒間隔でストロボ光を照射して流れているトナー粒子をCCDカメラで撮影する。その結果、それぞれのトナー粒子はフローセルに平行な一定範囲を有する二次元画像として撮影される。撮影されたそれぞれのトナー粒子の二次元画像の投影面積から、同一の面積を有する円の直径を算出しこれを円相当径とするとともに、該投影面積を有する円の周囲長L0を算出し、トナー粒子の投影像の周囲長を求め、上記の円形度の算出式(3)を用いて各トナー粒子の円形度aを算出する。円相当径が3μm以上400μm以下の各トナー粒子の円形度aの総和を円相当径が3μm以上400μm以下のトナー粒子の総数で除して平均円形度を求めた。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本実施例は本発明を何ら限定するものではない。なお、実施例および比較例中の「%」および「部」とあるのは、特に断りのない限り「質量%」および「質量部」をそれぞれ表す。
<実施例および比較例で用いたカーボンブラックおよび黒鉛化カーボンブラックの種類>
カーボンブラックを黒鉛化処理し、黒鉛化カーボンブラックA−1〜A−7を得た。ベースになるカーボンブラックとしては、平均一次粒子径が15〜100nmのものを用いた。これらのベースとなるカーボンブラックを黒鉛るつぼに充填し、窒素ガス雰囲気中で2000℃〜3000℃の温度で10時間加熱し黒鉛化処理を行った。このようにして得られた黒鉛化カーボンブラックA-1〜A−7の物性値を表1に記載した。
また、比較例に用いたカーボンブラックa−1〜a−3および黒鉛化カーボンブラックa−4の物性値も表1に示した。なお、カーボンブラックa−1として、東海カーボン株式会社製のカーボンブラック#5500(商品名)を用いた。黒鉛化カーボンブラックA−1、A−2、a−4は、カーボンブラックa−1の黒鉛化処理条件を変えて得た。また、カーボンブラックa−2として、ケッチェンブラック インターナショナル株式会社製のケッチェンブラックEC-300J(商品名)を用いた。カーボンブラックa−3として、電気化学工業株式会社製のデンカブラック(商品名)を用いた。黒鉛化カーボンブラックA−5はカーボンブラックa−3を黒鉛化処理して得た。黒鉛化カーボンブラックA−3、A−6は、それぞれ東海カーボン株式会社製のカーボンブラックであるシーストSY SRF-HS(商品名)、#8500(商品名)、を出発原料として黒鉛化処理して得た。黒鉛化カーボンブラックA−4、A−7は、それぞれデグサ製のFW200(商品名)、LampBlack101(商品名)を出発原料として黒鉛化処理して得た。
<現像剤製造例1>
60℃に加温したイオン交換水900質量部に、リン酸三カルシウム3.5質量部を添加し、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製;商品名)を用いて、10,000rpmにて撹拌し、水系媒体を調製した。
また、下記処方をホモジナイザー(日本精機社製)に投入し、60℃に加温した後、9,000rpmにて攪拌し、溶解、分散した。
・スチレン 150質量部
・n−ブチルアクリレート 50質量部
・C.I.Pigment Red 150 15質量部
・サリチル酸アルミニウム化合物 3質量部
(ボントロンE−88:オリエント化学社製;商品名)
・ポリエステル樹脂 16質量部
(プロピレンオキサイド変性ビスフェノールAとイソフタル酸との重縮合物、
Tg=65℃、重量平均分子量(Mw)=10000、数平均分子量(Mn)=6000)
・ステアリン酸ステアリルワックス 30質量部
(示差走査熱量計(DSC)のメインピーク60℃)
・ジビニルベンゼン 0.5質量部
これに重合開始剤2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)4質量部を溶解し、重合性単量体組成物を調製した。
前記水系媒体中に上記重合性単量体組成物を投入し、60℃、窒素雰囲気下において、TK式ホモミキサーを用いて8,000rpmで攪拌し、造粒した。その後、プロペラ式攪拌装置に移して攪拌しつつ、2時間かけて70℃に昇温し、更に4時間後、昇温速度40℃/hで80℃まで昇温し、80℃で5時間反応を行い、重合体粒子を製造した。重合反応終了後、重合体粒子を含むスラリーを冷却し、スラリーの10倍の水量で洗浄し、ろ過、乾燥の後、分級によって粒子径を調整してマゼンタトナーの母体粒子(重量平均径6.4μm、平均円形度0.973)を得た。
上記マゼンタトナー母体粒子100質量部に対して、シリカ(アエロジル社製R812;商品名)1質量部をヘンシェルミキサー(三井三池社製)で混合してマゼンタトナーT1を得た。
<現像剤製造例2>
スチレン73.5質量部、アクリル酸n−ブチル19質量部、マレイン酸モノブチル7質量部、ジビニルベンゼン0.5質量部、ベンゾイルパーオキサイド1質量部およびジ−t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.5質量部の混合物にポリビニルアルコール部分ケン化物0.8質量部を溶解した水180質量部を加え、激しく攪拌させて懸濁分散液とした。この懸濁分散液を、水40質量部を入れ窒素置換した反応器に装入し、反応温度85℃にて10時間懸濁重合した。反応終了後、ろ過、水洗し、脱水、乾燥工程を経て、ビニル系樹脂を得た。
このビニル系樹脂100質量部、平均粒径が0.2μmの球状磁性体マグネタイト95質量部、アゾ系鉄錯体化合物(負帯電性荷電制御剤、保土谷化学工業社製、商品名:T−77)2質量部および低分子量エチレン−プロピレン共重合体(三洋化成社製、商品名:ビスコール550―P)5質量部からなる材料を、ヘンシェルミキサーにて充分に混合した後、二軸式エクストルーダーにて溶融混練分散し混練物を得た。これを冷却後カッターミルで粗粉砕を行い、次に機械式粉砕機ターボミル(ターボ工業社製;回転子および固定子の表面に炭化クロムを含有したクロム合金めっきでコーティング)を用いて微粉砕した後、多分割式の分級装置を用いて分級を行い、重量平均粒径(D4)が6.6μmの微粉体を得た。その微粉体を、表面改質装置で球形化処理および微粉除去を行い、コールターカウンター法で測定される重量平均粒径(D4)6.9μm、平均円形度が0.949であるトナーを得た。このトナー100質量部に疎水性コロイダルシリカ1.0質量部を添加し、ヘンシェルミキサーにて混合分散させることで、黒トナーT2を得た。
<実施例1>
ポリオール(ニッポラン5037(商品名);日本ポリウレタン工業製)と硬化剤(コロネートL(商品名);日本ポリウレタン工業製)を10:1で配合し、固形分が20%となるようにメチルエチルケトン(MEK)で希釈し樹脂溶液を調製した。
この樹脂溶液を、アルミシート上に塗布し、150℃で50分間加熱して30μmの膜厚を有する結着樹脂膜を形成した。この結着樹脂膜のヤング率を測定したところ、3.0×10-1MPaであった。
次に、上記樹脂溶液の固形分100質量部に黒鉛化カーボンブラックA−1を40質量部添加し、固形分20%となる様MEKを添加し、市販のホモジナイザーでプレミックスした後、直径1mmのガラスビーズをメディア粒子として用いたサンドミルにて60分間分散を行うことで塗工液を得た。
そして、外径20mmφのアルミニウム製円筒管上に上記塗工液を浸漬塗工することで塗工膜を形成し、続いて熱風乾燥炉により150℃、50分間加熱して乾燥し、硬化して導電性の樹脂被覆層を形成して現像剤担持体D−1を作製した。得られた現像剤担持体D−1の構成と物性を表2に示す。
次に、現像剤担持体D−1の評価を行った。評価にあたっては、EP−82カートリッジ(キヤノン(株)社製;商品名)から現像剤担持体上に装着されている帯電補助ローラを外し、さらに前記の現像剤担持体を組み込んで改造して現像装置を製造し、これを市販のレーザービームプリンター(キヤノン(株)社製 LBP2160;商品名)に装着して用いた。上記現像装置に前述した現像剤(マゼンタトナー(T1))を充填し、前記LBP2160機により画像評価を行った。なお、現像装置の概略は図1に挙げたようなものであり、現像剤層厚規制部材としてはリン青銅薄板を用いた。得られた評価結果を表3に示す。
<実施例2〜7>
黒鉛化カーボンブラックA−1に替えて黒鉛化カーボンブラックA−2からA−7のいずれかを用いたこと以外は、実施例1と同様にして現像剤担持体D−2〜D−7を作製した。得られた現像剤担持体の構成と物性を表2に示す。
次に、現像剤担持体D−2〜D−7の各々を実施例1と同様にして組み込み現像装置を製造し、実施例1と同様に評価した。得られた評価結果を表3に示す。
<実施例8>
実施例1の塗工液を用い、外径20mmφのアルミニウム製円筒管上に3度浸漬塗工することで層厚が108μmの樹脂被覆層を形成した以外は実施例1と同様にして現像剤担持体D−8を作製した。得られた現像剤担持体D−8の構成と物性を表2に示す。
次に、現像剤担持体D−8を実施例1と同様にして組み込み現像装置を製造し、実施例1と同様に評価した。得られた評価結果を表3に示す。
<実施例9>
ポリオールと硬化剤の混合比率を9.5:1.5に変更した以外は実施例1と同様にして樹脂溶液を調製し、結着樹脂膜を形成してヤング率を測定した。結着樹脂膜のヤング率は、8.2×10-3MPaであった。
さらに、黒鉛化カーボンブラックA−1の添加量を40質量部から30質量部に変更した以外は実施例1と同様にして塗工液を調製し、現像剤担持体D−9を作製した。得られた現像剤担持体D−9の構成と物性を表2に示す。
次に、現像剤担持体D−9を実施例1と同様にして組み込み現像装置を製造し、実施例1と同様に評価した。得られた評価結果を表3に示す。
<実施例10>
下記に示す配合にて樹脂被覆層を形成するために用いる塗工液を調製した。
ポリメチルメタクリレート樹脂 100質量部
(三菱レイヨン社製BR−83(商品名);固形分30%)
黒鉛化カーボンブラック A−1 40質量部
上記ポリメチルメタクリレート樹脂をトルエンで希釈した後、充分に攪拌を行い固形分30%の樹脂溶液を調製した。
この樹脂溶液を用いた以外は実施例1と同様にして結着樹脂膜のヤング率を測定し、現像剤担持体D−10を作製した。結着樹脂膜のヤング率は、5.5×101MPaであった。また、得られた現像剤担持体D−10の構成と物性を表2に示す。
次に、現像剤担持体D−10を実施例1と同様にして組み込み現像装置を製造し、実施例1と同様に評価した。得られた評価結果を表3に示す。
<実施例11>
下記に示す配合にて樹脂被覆層を形成するために用いる塗工液を調製した。
ポリエステル樹脂(東洋紡績社製:バイロン200) 100質量部
黒鉛化カーボンブラック A−1 30質量部
上記ポリエステル樹脂をトルエンで希釈した後、充分に攪拌を行い固形分30%の樹脂溶液を調製した。
この樹脂溶液を用いた以外は実施例1と同様にして、結着樹脂膜のヤング率を測定し、さらに、この樹脂溶液を用いたことおよび黒鉛化カーボンブラックA−1の添加量を40質量部から30質量部に変更したこと以外は実施例1と同様にして塗工液を調製し、現像剤担持体D−11を作製した。結着樹脂膜のヤング率は、1.1×102MPaであった。また、得られた現像剤担持体D−11の構成と物性を表2に示す。
次に、現像剤担持体D−11を実施例1と同様にして組み込み現像装置を製造し、実施例1と同様に評価した。得られた評価結果を表3に示す。
<比較例1〜2>
黒鉛化カーボンブラックA−1に替えてカーボンブラックa−1またはa−2を用いた以外は実施例1と同様にして現像剤担持体d−1およびd−2を作製した。得られた現像剤担持体d−1およびd−2の樹脂被覆層を削り取って、樹脂被覆層のX線回折スペクトルを測定したところ、樹脂被覆層に含有されるカーボンブラックの黒鉛(002)面に帰属されるはっきりとしたX線回折ピークがみられず、樹脂被覆層に含有されるカーボンブラックの黒鉛(002)面の面間隔を測定することができなかった。得られた現像剤担持体d−1およびd−2の構成と物性を表2に示す。
次に、現像剤担持体d−1およびd−2を実施例1と同様にして組み込み現像装置を製造し、実施例1と同様に評価した。得られた評価結果を表3に示す。
<比較例3>
黒鉛化カーボンブラックA−1に替えて黒鉛化カーボンブラックa−4を用いた以外は実施例1と同様にして現像剤担持体d−3を作製した。得られた現像剤担持体d−3の構成と物性を表2に示す。
次に、現像剤担持体d−3を実施例1と同様にして組み込み現像装置を製造し、実施例1と同様に評価した。得られた評価結果を表3に示す。
<比較例4>
ポリオールと硬化剤の混合比率を15:1に変更した以外は実施例1と同様にして樹脂溶液を調製し、結着樹脂膜のヤング率を測定した。結着樹脂膜のヤング率は、2.1×10-3MPaであった。
さらに、上記樹脂溶液を用いたことおよび黒鉛化カーボンブラックA−1の添加量を40質量部から15質量部に変更したこと以外は実施例1と同様にして塗工液を調製し、現像剤担持体d−4を作製した。得られた現像剤担持体d−4の構成と物性を表2に示す。
次に、現像剤担持体d−4を実施例1と同様にして組み込み現像装置を製造し、実施例1と同様に評価した。得られた評価結果を表3に示す。
<比較例5>
下記に示す配合にて樹脂被覆層を形成するために用いる塗工液を調製した。
エポキシ樹脂本剤(スリーボンド社製;2056) 100質量部
硬化剤(スリーボンド社製;2191) 50質量部
カーボンブラック a−1 60質量部
シリコン樹脂粒子 20質量部
(信越化学社製 X−52−1621(商品名);個数平均粒径6.1μm)
上記エポキシ樹脂本剤および硬化剤をトルエンで希釈した後、充分に攪拌を行い固形分30%の樹脂溶液を調製した。
この樹脂溶液を、アルミシート上に塗布し、150℃で30分間加熱して30μmの膜厚を有する結着樹脂膜を形成した。この結着樹脂膜のヤング率を測定したところ、2.2×103MPaであった。
次に、上記樹脂溶液に上記カーボンブラックa−1を添加し市販のホモジナイザーでプレミックスした後、直径1mmのガラスビーズをメディア粒子として用いたサンドミルにて60分間分散を行なった。更に、トルエン中に分散した上記シリコン樹脂粒子を添加し、更にサンドミル分散を進めて固形分30%の塗工液を得た。
そして、外径20mmφのアルミニウム製円筒管上に上記塗工液をスプレー塗工することで塗工膜を形成し、続いて熱風乾燥炉により150℃、30分間加熱して乾燥し、硬化して導電性の樹脂被覆層を形成して現像剤担持体d−5を作製した。得られた現像剤担持体d−5の樹脂被覆層を削り取って、樹脂被覆層のX線回折スペクトルを測定したところ、樹脂被覆層に含有されるカーボンブラックの黒鉛(002)面に帰属されるはっきりとしたX線回折ピークがみられず、樹脂被覆層に含有されるカーボンブラックの黒鉛(002)面の面間隔を測定することができなかった。得られた現像剤担持体d−5の構成と物性を表2に示す。
次に、現像剤担持体d−5を実施例1と同様にして組み込み現像装置を製造し、実施例1と同様に評価した。得られた評価結果を表3に示す。
<実施例12>
ポリオール(ニッポラン5037(商品名);日本ポリウレタン工業製)と硬化剤(コロネートL(商品名);日本ポリウレタン工業製)を10:1で配合し、固形分が20%となるようにMEKで希釈し樹脂溶液を調製した。
この樹脂溶液を、アルミシート上に塗布し、150℃で50分間加熱して30μmの膜厚を有する結着樹脂膜を形成した。この結着樹脂膜のヤング率を測定したところ、3.0×10-1MPaであった。
次に、上記樹脂溶液の固形分100質量部に黒鉛化カーボンブラックA−1を55質量部添加し、固形分25%となる様MEKを添加した、市販のホモジナイザーでプレミックスした後、直径1mmのガラスビーズをメディア粒子として用いたサンドミルにて60分間分散を行なった。更に、シリコン樹脂粒子20質量部(信越化学社製 X-52-1621(商品名))を添加し、更にサンドミル分散を進めて塗工液を得た。
そして、外径16mmφのアルミニウム製円筒管上に上記塗工液をスプレー塗工することで塗工膜を形成し、続いて熱風乾燥炉により150℃、50分間加熱して乾燥し、硬化して導電性の樹脂被覆層を形成して現像剤担持体D−12を作製した。得られた現像剤担持体D−12の構成と物性を表2に示す。
次に、現像剤担持体D−12の評価を行った。評価にあたっては、市販のレーザービームプリンターであるHewlett-Packard社製LaserJet2300用カートリッジを前記現像剤担持体を装着できるようマグネットおよびフランジを取り付けて改造しこれに前記現像剤担持体D−12を組み込み製造した現像装置を前記LaserJet2300に装着して用いた。上記現像装置に前述した現像剤(黒トナー(T2))を充填し、前記LaserJet2300機により画像評価を行った。得られた評価結果を表4に示す。
<実施例13〜18>
黒鉛化カーボンブラックA−1に替えて黒鉛化カーボンブラックA−2からA−7のいずれかを用いたこと以外は、実施例12と同様にして現像剤担持体D−13〜D−18を作製した。得られた現像剤担持体の構成と物性を表2に示す。
次に、現像剤担持体D−13〜D−18を実施例12と同様にして組み込み現像装置を製造し、実施例12と同様に評価した。得られた評価結果を表4に示す。
<実施例19>
下記に示す配合にて樹脂被覆層を形成するために用いる塗工液を調製した。
66ナイロンを主成分とするナイロン共重合体 100質量部
(デュポン ジャパンリミテッド製、エルバマイド 8023(商品名))
黒鉛化カーボンブラック A−1 50質量部
シリコン樹脂粒子 15質量部
(信越化学社製 X−52−1621(商品名);個数平均粒径6.1μm)
上記ナイロン共重合体をメタノールで希釈した後、充分に攪拌を行い固形分30%の樹脂溶液を調製した。
この樹脂溶液を、アルミシート上に塗布し、150℃で30分間加熱して30μmの膜厚を有する結着樹脂膜を形成した。この結着樹脂膜のヤング率を測定したところ、4.2×102MPaであった。
次に、上記樹脂溶液に上記黒鉛化カーボンブラックA−1を添加し市販のホモジナイザーでプレミックスした後、直径1mmのガラスビーズをメディア粒子として用いたサンドミルにて60分間分散を行なった。更に、メタノール中に分散した上記シリコン樹脂粒子を添加し、更にサンドミル分散を進めて固形分30%の塗工液を得た。
そして、外径16mmφのアルミニウム製円筒管上に上記塗工液をスプレー塗工することで塗工膜を形成し、続いて熱風乾燥炉により150℃、30分間加熱して乾燥し、硬化して導電性の樹脂被覆層を形成して現像剤担持体D−19を作製した。得られた現像剤担持体D−19の構成と物性を表2に示す。
次に、現像剤担持体D−19を実施例12と同様にして組み込み現像装置を製造し、実施例12と同様に評価した。得られた評価結果を表4に示す。
<比較例6>
黒鉛化カーボンブラックA−1に替えてカーボンブラックa−1を用いた以外は実施例12と同様にして現像剤担持体d−6を作製した。得られた現像剤担持体d−6の樹脂被覆層を削り取って、樹脂被覆層のX線回折スペクトルを測定したところ、樹脂被覆層に含有されるカーボンブラックの黒鉛(002)面に帰属されるはっきりとしたX線回折ピークがみられず、樹脂被覆層に含有されるカーボンブラックの黒鉛(002)面の面間隔を測定することができなかった。得られた現像剤担持体d−6の構成と物性を表2に示す。
次に、現像剤担持体d−6を実施例12と同様にして組み込み現像装置を製造し、実施例12と同様に評価した。得られた評価結果を表4に示す。
<比較例7>
黒鉛化カーボンブラックA−1に替えてカーボンブラックa−3を用いたこと以外は実施例12と同様にして現像剤担持体d−7を作製した。得られた現像剤担持体d−7の構成と物性を表2に示す。
次に、現像剤担持体d−7を実施例12と同様にして組み込み現像装置を製造し、実施例12と同様に評価した。得られた評価結果を表4に示す。
<比較例8>
ポリオールと硬化剤の混合比率を15:1に変更し、黒鉛化カーボンブラックの添加量を55質量部から20質量部に変更したこと以外は実施例12と同様にして、樹脂溶液を調製し、結着樹脂膜のヤング率を測定し、塗工液を調製し、現像剤担持体d−8を作製した。結着樹脂膜のヤング率は、2.1×10-3MPaであった。得られた現像剤担持体d−8の構成と物性を表2に示す。
次に、現像剤担持体d−8を実施例12と同様にして組み込み現像装置を製造し、実施例12と同様に評価した。得られた評価結果を表4に示す。
<比較例9>
下記に示す配合にて樹脂被覆層を形成するために用いる塗工液を調製した。
ポリカーボネート樹脂溶液 100質量部
(三菱ガス化学(株)製;ユーピロンZ−200(商品名))
黒鉛化カーボンブラック a−1 50質量部
シリコン樹脂粒子 15質量部
(信越化学社製 X-52-1621(商品名);個数平均粒径6.1μm)
上記ポリカーボネート樹脂溶液をモノクロルベンゼンで希釈した後、充分に攪拌を行い固形分20%の樹脂溶液を調製した。
この樹脂溶液を用いたこと以外は比較例5と同様にして、この樹脂溶液から結着樹脂膜を形成し、ヤング率を測定した。結着樹脂膜のヤング率は、3.7×103MPaであった。
次に、上記樹脂溶液を用いたことおよび外径20mmφのアルミニウム製円筒管に替えて外径16mmφのアルミニウム製円筒管を用いたこと以外は比較例5と同様にして、塗工液を調製し、現像剤担持体d−9を作製した。
得られた現像剤担持体d−9の樹脂被覆層を削り取って、樹脂被覆層のX線回折スペクトルを測定したところ、樹脂被覆層に含有されるカーボンブラックの黒鉛(002)面に帰属されるはっきりとしたX線回折ピークがみられず、樹脂被覆層に含有されるカーボンブラックの黒鉛(002)面の面間隔を測定することができなかった。得られた現像剤担持体d−9の構成と物性を表2に示す。
次に、現像剤担持体d−9を実施例12と同様にして組み込み現像装置を製造し、実施例12と同様に評価した。得られた評価結果を表4に示す。
Figure 0005173122
Figure 0005173122
<評価>
評価環境としては、15℃/10%RHの低温/低湿環境(L/Lと表すことがある)下、23℃/50%RHの常温/常湿環境(N/Nと表すことがある)下、および30℃/85%RHの高温/高湿環境(H/Hと表すことがある)下で、いずれも2%の印字比率の画像を1万枚までプリントアウトする耐久環境で行い、所定の画像を耐久前にプリントアウトした初期画像と耐久評価終了後にプリントアウトした耐久後画像について、画像濃度、カブリ、ゴースト、ハーフトーン均一性を評価する共に耐久試験後の現像剤担持体の樹脂被覆層の耐汚染性を評価した。
上記評価は以下のような方法で行なった。
(1)画像濃度
画出し試験において初期と耐久評価終了時にベタ画像を出力し、所定の場所10ヶ所の画像濃度を測定しその平均値を画像濃度とした。測定は、反射濃度計RD918(マクベス社製;商品名)を使用した。マゼンタトナー(T1)および黒トナー(T2)を用いた場合とも画像濃度は下記基準に基づいてランク付けを行い評価した。
A:非常に良好(1.40以上)
B:良好(1.35以上、1.40未満)
C:実用上問題なし(1.00以上、1.35未満)
D:実用上問題あり(1.00未満)
(2)カブリ
REFLECTMETER MODEL TC-6DS(東京電色社製;商品名)により測定した、マゼンタトナー(T1)または黒トナー(T2)を用いてプリントアウトした画像の白地部分の白色度と転写紙の白色度の差から、カブリ濃度(%)を算出し、初期と耐久評価終了時の画像カブリを評価した。フィルターは、マゼンタトナー(T1)の場合にはアンバーライトフィルターを使用した。カブリは下記基準に基づいてランク付けを行い評価した。
A:非常に良好(黒トナーの場合1.0%未満、マゼンタトナーの場合0.5%未満)
B:良好(黒トナーの場合1.0%以上、2.0%未満、マゼンタトナーの場合0.5%以上、1.0%未満)
C:実用上問題なし(黒トナーの場合2.0%以上、3.0%未満、マゼンタトナーの場合1.0%以上、1.5%未満)
D:実用上問題あり(黒トナーの場合3.0%以上、マゼンタトナーの場合1.5%以上)
(3)ゴースト
プリンターの出力画像(複写機の場合には画像チャート)において、画像先端のスリーブ1周分に相当する領域を白地にベタ黒の象形画像(■や●など)を等間隔で配置し、それ以外の部分をハーフトーンとしたものを用い、ハーフトーン上に象形画像のゴーストがどのように出現するかによりランク付けを行った。(ポジゴーストとは、ハーフトーンより画像濃度が高いゴーストを示し、ネガゴーストはハーフトーンよりも画像濃度の低いゴーストを示す。)マゼンタトナー(T1)および黒トナー(T2)を用いた場合ともゴーストは下記基準に基づいてランク付けを行い評価した。
A:濃淡差が全く見られない
B:見る角度によってわずかな濃淡差が確認できる程度
C:ゴーストが目視で明確に確認される(実用レベル下限)
D:ゴーストがはっきり濃淡として現れ、反射濃度計で濃度差が測定可能(実用レベル不可)
F:ゴーストがスリーブ2周分或いはそれ以上にわたって現れている
(4)ハーフトーン均一性
初期および耐久評価終了時にハーフトーンおよびベタ黒画像を出力し、画像進行方向に走る、線状、帯状の濃淡差について、下記基準にて評価した。ゴーストおよびブロッチ要因による画像濃度ムラに関しては除外して評価した。マゼンタトナー(T1)および黒トナー(T2)を用いた場合ともハーフトーン均一性は下記基準に基づいてランク付けを行い評価した。
A:画像にもスリーブ上にも全く確認できない
B:ハーフトーン画像上では軽微な濃度差が確認できるが、ベタ黒画像上では問題ないレベル
C:ベタ黒画像上では軽微な濃度差であるが、ハーフトーン画像上に目視で濃度差のわかる帯が確認される(実用レベル下限)
D:ハーフトーン画像上に反射濃度計で明確に測定できる濃度差が帯状に現れ、ベタ黒画像上でも目視で濃度差が確認できる(実用レベル不可)
E:ベタ黒画像でかなりはっきりと白抜けになって現れるレベル
(5)樹脂被覆層の耐汚染性
耐久後の現像剤担持体表面をKEYENCE社製の超深度形状測定顕微鏡を用いて、約400倍で観察し、トナーの融着・付着状態の程度を下記の基準に基づいて評価した。マゼンタトナー(T1)および黒トナー(T2)を用いた場合とも樹脂被覆層の耐汚染性は下記基準に基づいてランク付けを行い評価した。
A:非常に良好(軽微な汚染しか観察されない)
B:良好(やや汚染が観察される)
C:実用上問題なし(部分的に汚染が確認され、その汚染トナーの一部が微小な粒状に融着している)
D:実用上問題あり(全面に汚染が確認され、その汚染トナーの大部分がやや小さな細長い粒状に融着している)
E:劣悪(全面に汚染したトナーが大きく細長い粒状に融着している)
Figure 0005173122
表3に示されているように、実施例1〜11に関しては、耐久に於いてもトナー汚染・融着の発生が見られず良好な結果であった。比較例1〜3は樹脂被覆層の潤滑性が不十分となり、耐久におけるトナー汚染・融着によって画像濃度低下やゴーストの悪化等の画像欠陥が見られた。また、比較例4は樹脂被覆層の機械的強度が低いため、樹脂被覆層の摩耗等による画像濃度低下やハーフトーン均一性低下等の画像欠陥が発生した。比較例5は、逆にトナーにかかるストレスが増大し、樹脂被覆層へのトナー汚染・融着が増加した。
Figure 0005173122
表4に示されているように、実施例12〜19に関しては、耐久に於いてもトナー汚染・融着の発生が見られず良好な結果であった。比較例6および7は樹脂被覆層の潤滑性が不十分となり、耐久におけるトナー汚染・融着によって画像濃度低下やゴーストの悪化等の画像欠陥が見られた。また、比較例8は樹脂被覆層の機械的強度が低いため、樹脂被覆層の摩耗等による画像濃度低下やハーフトーン均一性低下等の画像欠陥が発生した。比較例9は、逆にトナーにかかるストレスが増大し、樹脂被覆層へのトナー汚染・融着が増加した。
本発明の現像装置の実施形態の一例を示す模式図である。 本発明の現像装置の実施形態の一例を示す模式図である。
符号の説明
1 感光ドラム(像担持体)
2 弾性規制ブレード(現像剤層厚規制部材)
3 ホッパー(現像剤容器)
4 現像剤
6 金属製円筒管(基体)
7 樹脂被覆層
8 現像スリーブ(現像剤担持体)
9 現像バイアス電源(バイアス手段)
10 撹拌翼
11 現像剤供給部材(弾性ローラ)
A 現像スリーブの回転方向
B 感光ドラムの回転方向
D 現像領域

Claims (9)

  1. 像担持体と対向して配置されて該像担持体との最近接部近傍で現像領域を形成し、現像剤を担持して該現像領域に搬送し、該搬送した現像剤で該像担持体の上に担持された静電潜像を現像して可視像化するための現像剤担持体において、
    前記現像剤担持体が、基体と該基体の外周面上に形成された樹脂被覆層とを有し、該樹脂被覆層が、少なくとも結着樹脂およびカーボンブラックを含有し、かつ、1.0×10-2〜1.0×103MPaのヤング率を有し、該樹脂被覆層に含有される該カーボンブラックの黒鉛(002)面の面間隔が0.3370nm〜0.3450nmであることを特徴とする現像剤担持体。
  2. 前記カーボンブラックが、黒鉛化処理されていることを特徴とする請求項1に記載の現像剤担持体。
  3. 前記カーボンブラックが、10nm〜100nmの平均一次粒子径を有することを特徴とする請求項1または2に記載の現像剤担持体。
  4. 前記カーボンブラックが、50ml/100g〜200ml/100gのDBP吸油量を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の現像剤担持体。
  5. 前記カーボンブラックが、50ml/100g〜150ml/100gのDBP吸油量を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の現像剤担持体。
  6. 前記結着樹脂が、5.0×10-3〜5.0×102MPaのヤング率を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の現像剤担持体。
  7. 前記基体が、非磁性の金属材料からなる剛体とみなすことのできる基体であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の現像剤担持体。
  8. 前記樹脂被覆層が、5〜100μmの層厚を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の現像剤担持体。
  9. 現像剤を収容するための現像剤容器、像担持体と対向して配置されて該像担持体との最近接部近傍で現像領域を形成し、該現像剤容器内に収容されている該現像剤を担持して該現像領域に搬送し、該搬送した現像剤で該像担持体に担持された静電潜像を現像して可視化するための現像剤担持体および該現像剤担持体上に担持された現像剤の層厚を規制するための現像剤層厚規制部材を少なくとも有する現像装置であって、前記現像剤担持体が、請求項1乃至8のいずれかに記載の現像剤担持体であることを特徴とする現像装置。
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