JP5172852B2 - 光ヘッド装置、光情報装置および回折素子 - Google Patents

光ヘッド装置、光情報装置および回折素子 Download PDF

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Description

本発明は、光ディスクや光カードなど、情報記憶媒体に情報を記録もしくは再生する光ヘッド装置、及び光情報装置等に関するものである。
従来の光ヘッド装置としては、回折格子の領域を3つに分け、それぞれ回折光の位相を−90度,0度,+90度とすることで、インライン方式の差動プッシュプル法(ディファレンシャル・プッシュ・プル法=DPP法)の例があった(例えば、特許文献1参照)。3つの領域を設けることで、対物レンズがトラック横断方向に移動(対物レンズシフト)した時でもトラッキング誤差信号の振幅の変化を抑える効果がある。図19は、前記特許文献1に記載された従来の光ヘッド装置100の構成を示すものである。
以下、図19を参照して、従来の光ヘッド装置100の構成及び動作を説明する。
半導体レーザ101から出た光ビームは、分割された領域を有する回折格子102でインライン方式の差動プッシュプル法のサブビームとなる±1次光回折光(図示せず)を生じる。回折格子102を通った光ビームは、ビームスプリッタ103で反射した後、コリメータレンズ104で平行光になり、λ/4波長板105を通って円偏光となり、対物レンズ106に入射し、収束光となる。この収束光は光ディスク107に照射される。光ディスク107の情報層108で反射・回折された光は再び対物レンズ106を通り、λ/4波長板105、コリメータレンズ104を通った後、ビームスプリッタ103を透過する。対物レンズ106はアクチュエータ109により光軸方向及びトラック垂直方向に移動される。ビームスプリッタ103を透過した光ビームは検出レンズ110を通り、光検出器111に入射する。
図20は回折格子102の領域分割の状態を示す正面図である。回折格子102は3つの領域121,122,123からなる。図中の円130は光ディスク107の情報層108に対物レンズ106の焦点を結んでいる時の、対物レンズ106に入射する光ビームが回折格子102上に投影されることで形成される形状である。領域121,122,123には所定の周期で溝が形成されており、どの領域も溝の間隔は等しいが、溝の山や谷の位相が90度毎、変えられている。即ち、領域122の位相を0度とすると、領域121は−90度、領域123は+90度の位相が与えられる。
こうすることにより、サブビームとなる±1次光に所定の波面を付加することができ、サブビームが、メインビームとなる0次光の集光するトラックと同一のトラック上に来るように配置した時にも、メインビームとはトラック横断時の位相が180度反転したトラッキング誤差信号をサブビームから得ることができる。メインビームから得られるトラッキング誤差信号とサブビームから得られるトラッキング誤差信号との差をとることにより差動プッシュプル法のトラッキング誤差信号を得る。
ここで、領域122の幅W0は回折格子102上の光ビーム130の直径に対して10%〜30%程度にすることが望ましい。領域122を設けることにより、対物レンズ106がトラック横断方向に移動し、回折格子102の領域と光ビームの位置関係がずれた時でも、演算後のトラッキング誤差信号の振幅変化を抑えることができる。特に、DVD−RAMのように、NAと波長に比べて、光ディスク107上に形成された溝のピッチが大きい時に、この効果が大きい。DVD−RAMでは情報は0.615μmのピッチで配置されるが、ランド・グルーブ記録であるため、トラッキング誤差信号を生じる溝としてはランドから次のランドまでの間隔は1.23μmとなる。これは波長λ=660nm、NA=0.65としたとき、λ/NA<Tpとなる。DVD−RやCDでは、λ/NA≧Tpである。
また、特許文献2による例を、図21に示す。回折格子140は等間隔で領域の入れ替わる回折格子を示している。領域141〜領域144は全て同じ間隔Pの溝を有するが、位相の異なる回折格子を有する。領域141と領域143は同じ位相を有し、領域142と領域144は互いに同じ位相で、領域141,143とは180度異なる位相を有する。領域141〜144は等間隔の幅Lで配置され、領域の幅W1はW1=λ・D/(2NA・Tp)と表される。ここでλは光ビームの波長、Dは光ビームの対物レンズの投影150の直径、NAは対物レンズの開口数、Tpは光ディスクの情報層上の溝ピッチを表す。
こうすることで、対物レンズがトラック横断方向に移動しても、ディスクの溝による±1次回折光と0次光の重なる部分での位相差が常に180度となり、インライン差動プッシュプル法による演算後のトラッキング誤差信号の振幅変化を抑えることができる。
特開2006−179184号公報(例えば、図7を参照) 特許第3661694号公報(例えば、図8を参照)
しかしながら、前記従来の構成では、2波長レーザ等の2つの発光点を持つ光源を用いた場合に回折格子を共用しようとすると、回折格子上を通過する光ビームの位置が異なるため、インライン差動プッシュプル法のトラッキング誤差信号の振幅が対物レンズのトラック横断方向の移動により著しく低下してしまい、安定なトラッキング制御ができないという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題に鑑みてなされたもので、2つの光源を使用してインライン差動プッシュプル法を行う時に、安定したトラッキング制御ができるトラッキング誤差信号を生成する光ヘッド装置およびそれを用いた光情報装置等を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、第1の本発明は、第1の光ビームを発する第1の光源と、
第2の光ビームを発する第2の光源と、
前記第1の光源及び前記第2の光源から選択的に出射された光ビームを、トラックを有する情報記録媒体に収束光として集光する集光光学系と、
前記光源から前記情報記録媒体に向かう光ビームの一部を回折する回折素子と、
前記情報記録媒体で反射又は回折された光ビームを前記光源に向かう方向と異なる方向に分岐する分岐手段と、
前記分岐手段で分岐された光ビームを受光する光検出器とを備え、
前記回折素子は前記情報記録媒体の前記トラックの接線方向に沿った分割線で少なくとも4つの領域に分割されており、
前記4つの領域は第1番目,第2番目,第3番目,第4番目の領域が番号順に配列されており、
前記トラックの接線方向と直交する方向において、前記第2番目の領域と前記第3番目の領域との配置の関係は、前記回折素子における前記第1の光ビームの光軸と前記第2の光ビームの光軸との配置の関係に対応しており、
前記第2番目の領域は、前記第1の光ビームの光軸と交差する位置に配置され、
前記第1番目の領域の位相と前記第3番目の領域の位相との位相差が180度であり、
前記第3番目の領域の位相と前記第4番目の領域の位相との位相差が180度であり、
前記第1番目の領域の位相は、前記2番目の領域の位相に対して90度の位相差を有し、
前記第3番目の領域の幅は、前記第2の光ビームの前記情報記録媒体による±1次回折光の、0次回折光からの位置ずれの量以下である、
光ヘッド装置である。
又、第の本発明は、前記第2番目の領域の位相は0度又は180度であって、
前記第1番目の領域の位相は、+90度又は−90度である、第の本発明の光ヘッド装置である。
以上のような構成によって、集光光学系がトラック横断方向に移動した場合でもトラッキング誤差信号の振幅変化が少なく、安定なトラッキング制御を実現することができ、情報を安定に記録・もしくは再生できる。
又、例えば、2波長レーザを使用したインライン差動プッシュプル法を行う時に集光手段がトラック横断方向に移動した場合でもトラッキング誤差信号の振幅変化が少なく、安定なトラッキング制御を実現することができ、情報を安定に記録・もしくは再生できる。
又、第の本発明は、前記第2番目の領域は、2つに分割された領域であって、
前記2つに分割された領域同士の位相の位相差が180度である、第の本発明の光ヘッド装置である。
又、第の本発明は、前記2つに分割された領域の一方の位相は0度であって、他方の位相は180度である、第の本発明の光ヘッド装置である。
本構成により、光ディスク上のサブビームのスポットが対称となり、回折格子の設置角度ずれがあってもトラッキング誤差信号の振幅変化が小さくなり、より安定なトラッキング制御を実現できる。
又、第の本発明は、前記回折素子は、前記第1番目の領域に隣接する第5番目の領域を有し、
前記第5番目の領域の位相と前記第1番目の領域の位相との位相差は180度である、第1の本発明の光ヘッド装置である。
又、第の本発明は、前記第1の光ビームのうち前記集光光学系の開口に相当する光ビームの前記回折素子上の直径をD1とすると、前記第2番目の領域の幅はD1の10%〜30%の間にある、第1の本発明の光ヘッド装置である。
又、第の本発明は、前記第2の光ビームのうち前記集光光学系の開口に相当する光ビームの前記回折素子上の直径をD2とし、前記第2の光源により記録又は再生する前記情報記録媒体のトラック間隔をTpとし、前記第2の光ビームの波長をλとし、前記第2の光ビームの集光光学系の開口数をNAとして、
前記第3番目の領域の幅W2は、λ・D2/(2Tp・NA)以下である、第1の本発明の光ヘッド装置である。
又、第の本発明は、前記第1の光源及び前記第2の光源は、同一の発光素子上に作成されており、
前記第1の光源から発せられる前記第1のビームと、前記第2の光源から発せられる前記第2のビームとは、互いに波長が異なる、第1の本発明の光ヘッド装置である。
本構成により、光源の位置関係が変化せず、安定な光ヘッド装置を構成でき、部品点数も減らせることができる。
又、第の本発明は、情報記録媒体から情報を読み出し、又は情報記録媒体へ情報を記録する、第の本発明の光ヘッド装置と、
前記情報記録媒体と前記光ヘッド装置の相対位置を変更する移送系と、
前記移送系及び前記光ヘッド装置の制御を行う制御回路とを備えた光情報装置である。
本構成によれば、上に述べた各効果をもつ光情報装置を実現できる。
又、第10の本発明は、第1の光ビームを発する第1の光源と、第2の光ビームを発する第2の光源と、前記第1の光源及び前記第2の光源から選択的に出射された光ビームを、トラックを有する情報記録媒体に収束光として集光する集光光学系と、前記情報記録媒体で反射又は回折された光ビームを前記光源に向かう方向と異なる方向に分岐する分岐手段と、前記分岐手段で分岐された光ビームを受光する光検出器とを備えた光ヘッド装置において、前記光源から前記情報記録媒体に向かう光ビームの一部を回折する回折素子であって、
前記情報記録媒体の前記トラックの接線方向に沿った分割線で分割された少なくとも4つの領域を有し、
前記4つの領域は第1番目,第2番目,第3番目,第4番目の領域が番号順に配列されており、
前記トラックの接線方向と直交する方向において、前記第2番目の領域と前記第3番目の領域との配置の関係は、前記第1の光ビームの光軸と前記第2の光ビームの光軸とが通過する場所の位置関係に対応しており、
前記第2番目の領域は、前記第1の光ビームの光軸と交差する位置に配置され、
前記第1番目の領域の位相と前記第3番目の領域の位相との位相差が180度であり、
前記第3番目の領域の位相と前記第4番目の領域の位相との位相差が180度であり、
前記第1番目の領域の位相は、前記2番目の領域の位相に対して90度の位相差を有し、
前記第3番目の領域の幅は、前記第2の光ビームの前記情報記録媒体による±1次回折光の、0次回折光からの位置ずれの量以下である、
回折素子である。
本発明の光ヘッド装置及び光情報装置によれば、2つの光源を使用してインライン差動プッシュプル法を行う時にトラッキング制御を安定に行うことができる。
(a)本発明の実施の形態1における光ヘッド装置の構成図(b)本発明の実施の形態1における2波長光源の模式図 本発明の実施の形態1における光ディスク上のメインビームとサブビームの配置図 本発明の実施の形態1における光検出器の受光部と光ビームの配置図 (a)本発明の実施の形態1における回折格子の領域分割と第1の光ビームの位置関係図(b)本発明の実施の形態1における回折格子の領域分割と第2の光ビームの位置関係図 本発明の実施の形態1における回折格子210の位相関係の例を表す模式図 (a)従来の回折格子の領域分割と第2の光ビームの位置関係図(b)従来の回折格子で回折されたサブビームの位相分布図(c)従来の回折格子で回折されたサブビームが光ディスクのトラックにより回折された±1次光の位相分布図(d)従来の回折格子で回折されたサブビームが光ディスクのトラックにより回折された±1次光と0次光の位相差の分布図 (a)光ディスクに集光される光ビームにおいて、位相分布がない場合の0次光の状態を示す図(b)光ディスクに集光される光ビームにおいて、位相分布がない場合の±1次光と0次光との波面の位相差を示す図、(c)光ディスクに集光される光ビームにおいて、180度位相の異なる2つの領域に分けた位相分布を有する場合の0次光の状態を示す図(d)光ディスクに集光される光ビームにおいて、180度位相の異なる2つの領域に分けた位相分布を有する場合の±1次光と0次光との波面の位相差を示す図、(e)光ディスクに集光される光ビームにおいて、90度位相の異なる2つの領域に分けた位相分布を有する場合の0次光の状態を示す図(f)光ディスクに集光される光ビームにおいて、90度位相の異なる2つの領域に分けた位相分布を有する場合の±1次光と0次光との波面の位相差を示す図(g)位相分布がない場合の、光ビームがトラックを横断することにより得られるトラッキング誤差信号721、180度位相の異なる2つの領域に分けた位相分布を有する場合の、光ビームがトラックを横断することにより得られるトラッキング誤差信号722、及び90度位相の異なる2つの領域に分けた位相分布を有する場合の、光ビームがトラックを横断することにより得られるトラッキング誤差信号723を示す図 (a)従来の回折格子の領域分割と対物レンズシフト時の第2の光ビームの位置関係図(b)従来の回折格子で回折された対物レンズシフト時のサブビームの位相分布図(c)従来の回折格子で回折された対物レンズシフト時のサブビームが光ディスクのトラックにより回折された±1次光の位相分布図(d)従来の回折格子で回折された対物レンズシフト時のサブビームが光ディスクのトラックにより回折された±1次光と0次光の位相差の分布図 (a)本発明の実施の形態1における回折格子の領域分割と第2の光ビームの位置関係図(b)本発明の実施の形態1における回折されたサブビームの位相分布図(c)本発明の実施の形態1における回折格子で回折されたサブビームが光ディスクのトラックにより回折された±1次光の位相分布図(d)本発明の実施の形態1における回折格子で回折されたサブビームが光ディスクのトラックにより回折された±1次光と0次光の位相差の分布図(e)本発明の実施の形態1における回折格子で回折されたサブビームが光ディスクのトラックにより回折された±1次光と0次光の位相差の分布図 (a)本発明の実施の形態1における回折格子の領域分割と対物レンズシフト時の第2の光ビームの位置関係図(b)本発明の実施の形態1における回折格子で回折された対物レンズシフト時のサブビームの位相分布図(c)本発明の実施の形態1における回折格子で回折された対物レンズシフト時のサブビームが光ディスクのトラックにより回折された±1次光の位相分布図(d)本発明の実施の形態1における回折格子で回折された対物レンズシフト時のサブビームが光ディスクのトラックにより回折された±1次光と0次光の位相差の分布図 本発明の実施の形態1の回折格子を通過したサブビーム、及び光ディスクで回折された一方の回折光である+1次回折光の位相の分布を説明する図 (a)本発明の実施の形態1における回折格子でDVD−RAMディスクを再生した際の対物レンズシフトによるトラッキング誤差信号振幅の変化の計算結果を示す図(b)本発明の実施の形態1における回折格子でDVD−Rディスクを再生した際の対物レンズシフトによるトラッキング誤差信号の振幅の変化の計算結果を示す図(c)本発明の実施の形態1における回折格子でCDディスクを再生した際の対物レンズシフトによるトラッキング誤差信号の振幅の変化の計算結果を示す図 本発明の実施の形態2における回折格子の例の領域分割図 (a)本発明の実施の形態1の回折格子とその各領域毎の位相関係を示す図(b)本発明の実施の形態1の回折格子の当該一部の各領域の、位相を縦軸に、位置を横軸に示したグラフを示す図 (a)本発明の実施の形態2の回折格子とその各領域毎の位相関係を示す図(b)本発明の実施の形態1の回折格子の当該一部の各領域の、位相を縦軸に、位置を横軸に示したグラフを示す図 本発明の実施の形態3における回折格子の例の領域分割図 本発明の実施の形態4における光ヘッド装置の構成図 (a)本発明の光ヘッド装置の他の構成を示す図(b)本発明の光ヘッド装置の2波長光源の他の構成を示す模式図 従来の光ヘッド装置の構成図 従来の回折格子の領域分割図 従来の回折格子の別の領域分割図
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1(a)は、本発明の実施の形態1における光ヘッド装置200の構成図である。図1(a)において、図19と同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。
図1(a)において、光源としての半導体レーザ201は2波長半導体レーザ(2波長光源)である。図1(b)に示すように、半導体レーザ201は1つの素子に2つの発光点を備える。例えば、第1の波長としての赤色(660nm前後)の光ビーム(本発明の第1の光ビームに相当する)を発光する、本発明の第1の光源としての第1の発光点201aと、第2の波長としての赤外(785nm前後)の光ビーム(本発明の第2の光ビームに相当する)を発光する、本発明の第2の光源としての第2の発光点201bとを有する活性層201cを備えている。通常、各光の発光点201a、201bは所定の間隔L1だけ(100μm程度)離れて位置する。
図1(a)の説明を続ける。半導体レーザ201の赤色側の第1の発光点201aから出た光ビーム202(第1の光ビーム)は、本発明の回折素子としての回折格子210を通り、インライン差動プッシュプル法のサブビームとなる±1次光回折光(図示せず)を生じる。
回折格子210を通った光ビームは、本発明の分岐手段としてのビームスプリッタ211で反射した後、コリメータレンズ104で平行光になり、2波長対応のλ/4波長板212を通って円偏光となり、本発明の集光光学系としての互換対物レンズ(以下、簡単に「対物レンズ」と称する)213に入射し、収束光となる。この収束光は本発明の情報記録媒体としての光ディスク107(第1の光ディスク:例えばDVD)に照射される。
光ディスク107の情報層108で反射・回折された光は再び対物レンズ213を通り、λ/4波長板212、コリメータレンズ104を通った後、ビームスプリッタ211を透過する。対物レンズ213はアクチュエータ109により光軸方向及びトラック垂直方向に移動される。ビームスプリッタ211を透過した光ビームは検出レンズ110を通り、本発明の光検出器としての光検出器220に入射する。
一方、半導体レーザ201の赤外側の第2の発光点201bから出た光ビーム230(第2の光ビーム)は、回折格子210を通り、インライン差動プッシュプル法のサブビームとなる±1次光回折光(図示せず)を生じる。回折格子210を通った光ビームは、ビームスプリッタ211で反射した後、コリメータレンズ104で平行光になり、2波長対応のλ/4波長板212を通って円偏光となり、互換対物レンズ213に入射し、収束光となる。この収束光は、本発明の情報記録媒体としての光ディスク231(第2の光ディスク:例えばCD)に照射される。
光ディスク231の情報層232で反射・回折された光は再び対物レンズ213を通り、λ/4波長板212、コリメータレンズ104を通った後、ビームスプリッタ211を透過する。ビームスプリッタ211を透過した光ビームは検出レンズ110を通り、光検出器220に入射する。
図2に光ディスク107又は231上でのトラックとスポットの位置関係を示す。光ディスク107及び231には、トラックとしての溝もしくはピット列があらかじめ所定の間隔Tpで並んで配置されている。ROMディスクのような再生専用ディスクでは、トラックはピット列にて形成され、書き込み可能なディスクでは溝が配置形成されている。図2には溝249を例示した。溝249同士の間隔Tpはトラックピッチと呼ばれる。図2に示すように、本実施の形態では0次光によるメインビーム250と同じトラックに±1次光によるサブビーム251,252を配置する。
図3に光検出器220上の各受光部と、各受光部にて受光される各光ビームの位置関係を示す。光ディスク107で反射・回折されたメインビーム301は4分割受光部311で受光され、サブビーム302は受光部312で、サブビーム303は受光部313でそれぞれ受光される。4分割受光部311からは、メインビーム301のトラック横断方向に分割された各領域の信号からプッシュプル信号が得られ、分割された全領域の信号の総和から、光ディスク107上の情報を再生するためのRF信号、および非点収差法によりフォーカス制御を行うためのフォーカス誤差信号が得られる。他に位相差方式のトラッキング制御を行うための信号も得られる。受光部312,313からはサブビームのトラック横断方向に分割された各領域の信号からサブビームのプッシュプル信号がそれぞれ得られる。
同様に、光ディスク231で反射・回折されたメインビーム351は4分割受光部361で受光され、サブビーム352は受光部362で、サブビーム353は受光部363でそれぞれ受光される。4分割受光部361からはメインビーム351のトラック横断方向に分割された各領域の信号からプッシュプル信号が得られ、分割された全領域の信号の総和から、光ディスク231上の情報を再生するためのRF信号、および非点収差法によりフォーカス制御を行うためのフォーカス誤差信号が得られる。他に位相差方式のトラッキング制御を行うための信号も得られる。受光部362,363からはサブビームのトラック横断方向に分割された各領域の信号からサブビームのプッシュプル信号がそれぞれ得られる。
メインビームとサブビームの演算は通常の差動プッシュプル法の演算と同じである。即ち、4分割受光部311から得られた信号からメインビームのプッシュプル信号Mを演算し、受光部312の信号からサブビームの一方302のプッシュプル信号S1を演算し、受光部313の信号からサブビームの他方303のプッシュプル信号S2を演算し、TE=M−k(S1+S2)により、補正後のプッシュプル信号TEを得る。ただし、上記においてkは補正係数である。
メインビームのプッシュプル信号Mとサブビームのプッシュプル信号S1,S2は対物レンズ213がトラック横断方向に移動した場合に発生するオフセットが同極性であるため、この演算により、オフセットの影響を軽減することができる。補正係数kはメインビームとサブビームの光量比、及び、4分割受光部311と受光部312、313から得た電流を電圧に変換するときの変換抵抗の大きさの比等により決まる。4分割受光部361、受光部362、363についても同様の演算によりトラッキング誤差信号を得ることができる。
図4(a)に回折格子210の正面図と第1の光源から出射された第1の光ビーム202との関係を示す。回折格子210は、外形寸法は従来例の回折格子102と同一であるが、5つの領域401〜405に分割されており、各領域には一定の間隔pで位相が異なる回折格子が形成されている。回折格子は通常、ガラスや樹脂など空気とは屈折率の異なる物質に所定の深さの溝を一定間隔で繰り返し形成したものである。回折格子の位相とは、溝の位置関係のことであり、ある領域と、その領域に隣接する領域との回折格子の位相が180度異なる、とは、それら領域の境界では溝の山と谷が入れ替わった関係にあることをいう。180度以外の位相についても、山と谷のずれ具合で定義される。
回折格子210は、中央の領域403の回折格子の位相を0とすると、それに左側で隣接する領域402は+90度、右側に隣接する領域404は−90度、領域402の左隣の領域401は−90度、領域404の右隣の領域405は+90度の位相をそれぞれ有するように形成されている。なお、領域402は本発明の第1番目の領域に相当し、領域403は本発明の第2番目の領域に相当し、領域404は本発明の第3番目の領域に相当し、領域405は本発明の第4番目の領域に相当する。
中央の領域403の幅Wは光ビーム202の直径D1の10〜30%であることが望ましい。その場合DVD−RAMのようにNAと波長に比べて溝ピッチの大きなディスクを再生するときに、対物レンズ213がトラック横断方向に移動して、領域と光ビームの位置関係がずれてもトラッキング誤差信号の振幅変化が小さい。
ここで図5は、回折格子210の位相関係の例を表す模式図である。図5においては回折格子210の領域402〜404の一部を拡大して示した。3つの領域402〜404とも、山と谷の周期Gpを有する溝により構成されている。領域403の溝の端を基点P1とし、次の溝の端P2までの距離をGpとして360度の位相に対応させる時、領域402の溝の端P3は、基点P1からGp/4だけずれているため+90度の位相となり、領域404の溝の端P4は、P3とは逆方向に、基点P1からGp/4だけずれているため−90度の位相となる。これら3つの領域による位相差は、この溝により回折される光ビームの±1次光の光ビームの領域間の波面の位相差となり、光ビームの位相分布に反映される。
次に、図4(b)に第2の光源から出射された第2の光ビーム230と回折格子210との関係を示す。光ビーム230は第2の発光点201bから出射されており、第2の発光点201bと第1の発光点201aは距離L1だけ離れていたため、回折格子210上でも距離L2だけ中心が離れた位置を通る光ビームとなる。距離L2は、距離L1、第1の光源と回折格子210との距離Lg、コリメータレンズ104と対物レンズ213の距離Loc、及びコリメータレンズ104の焦点距離Fclにより決まるが、光線追跡等の方法により計算可能である。ここではその詳細な説明は省略するが、上記各パラメータの関係式は、
L2=L1+L1・(Loc/Fcl−1)・Lg/Fcl
となる。
次に本実施の形態において回折格子210がどのように働き、安定なトラッキング誤差信号が得られるかを説明する。
仮に回折格子が従来例で述べたような、図6(a)に示す、3つの領域121、122および123にしか分割されていない回折格子102であった場合、同図6(a)に示すように、第2の光源からの光ビーム230は図4(b)と同様に、中央の領域122の中心から距離L2だけずれた位置を通る。このとき領域121では+90度、領域122では0度、領域123では−90度の位相を与えるとすると、回折格子102による±1次回折光であるサブビームの位相分布は図6(b)に示したような分布となる。即ち、左端に位相+90度、左側中程に位相0度、中央付近から右側に位相−90度となる。
対応する第2の光ディスク上のトラックによりサブビームが回折されると図6(c)に示すようにトラックによる±1次回折光の位相分布も、元のサブビームの位相分布(図6(b)参照)と同じありそのトラックによる±1次回析光の中心が、元のサブビームの中心から±λ/Tpだけ角度がずれる。これを回折格子102上の座標関係で表現すると、NAがD2/2に相当するため、中心位置は±λ・D2/(2Tp・NA)だけずれたことになる。ここで、λは第2の光源から出射された光ビーム230の波長であり、D2は光ビーム230の回折格子102上でのビーム直径、Tpは第2の光ディスクのトラックピッチ、NAは第2の光ビームの対物レンズ213の開口数である。
トラックによる±1次回折光は0次光と干渉を起こすが、そのときに元の波面に与えられた位相差を反映する。
図6(d)にサブビームのトラック回折による、0次光と±1次光の各部の位相差を示す。図中、実線は0次光、破線は±1次光を示す。0次光内の左端は位相差180度であるが、左側中ほどは位相差90度、0次光の中心に近い部分では位相差が0度となってしまう。右側については0次光の中心に近い部分では位相差が180度であるが、中ほどは位相差90度、右端ではやはり位相差が0度になってしまう。図2に示したようにサブビームはメインビームと同じトラックに配置されるため、サブビームのうち、位相差が0度の領域ではスポットのトラックずれに対してメインビームと同じ位相のトラッキング誤差信号成分を生じる。
一方、サブビームのうち、位相差が180度の領域はメインビームと180度位相の異なるトラッキング誤差信号成分を生じる。トラッキング誤差信号はメインビームから回折効率分を考えてゲイン調整されたサブビームを減算することで得られ、対物レンズ213の移動によるオフセットを補正している。サブビームがメインビームと同じ位相のトラッキング誤差信号成分を持つと、トラッキング誤差信号の振幅が減少してしまう。このため図6(d)中で位相差が180度の領域が多いほど、この方式のトラッキング誤差信号が大きくなる。
ここで、図7を参照して、図6(d)中で位相差が180度の領域が多いほど、この方式のトラッキング誤差信号が大きくなる理由を、光ディスクに集光される光ビームの波面の位相分布、光ディスクのトラックにより回折された±1次光と0次光の波面の位相差、光ビームがトラックを横断する際のプッシュプル法のトラッキング誤差信号の関係から、さらに詳しく説明する。
図7(a)に示すように、光ディスク700に集光される光ビーム710の波面に位相分布が無い場合(例えば、光ビームが回折格子の異なる位相の領域を通過しない場合:0度と表現する)、光ディスク700のトラック720により回折された±1次光と0次光の波面の位相差は、光ディスク700上に集光された光ビーム710とトラック720の位置関係によって決まるが、そこからのオフセットはないため、位相のオフセット分は図7(b)に示すように0度である。このとき、トラック720を図中矢印方向に横断することにより図7(g)に示すようなプッシュプル信号としてのトラッキング誤差信号(TE信号)721が得られる。
一方、インライン法のサブビームに用いられる、図7(c)に示すような、中央で180度位相の異なる2つの領域に分けた位相分布を持つ光ビームの場合(例えば、光ビームが、回折格子の180度位相の異なる2つの領域を通過した場合)、光ディスク700のトラック720により回折された±1次光と0次光の波面の位相差は、光ディスク700上に集光された光ビーム710とトラック720の位置関係によって決まる位相に加えて、初期の位相差、すなわち予め与えられた位相分布に基づくオフセットが与えられる。
この位相のオフセット分は図7(d)に示すように、0次光と±1次光の対応する位置における、それぞれの光の初期の位相分布の差で与えられるため、各々180度となる。このとき、トラック720を横断することにより図7(g)に示すように、図7(a)(b)の場合に対応するTE信号721と符号が反転したプッシュプル信号としてのTE信号722が得られる。これはトラック720を横断する時の、トラック720と光ビーム710の集光点の位置関係から得られる±1次光の位相が、初期オフセットにより180度変わっているように見えるためである。
更に、図7(e)のような中央で90度位相の異なる2つの領域に分けた位相分布を持つ光ビームの場合、光ディスク700のトラック720により回折された±1次光と0次光の波面の位相差は、光ディスク700上に集光された光ビーム710とトラックの位置関係によって決まる位相に加えて、図7(f)に示すように各々90度の位相のオフセット分が与えられる。
このとき、トラック720を横断することにより、図7(g)に示すように、ほとんど振幅が0のプッシュプル信号としてのTE信号723が得られる。これはトラック720を横断する時の、トラック720と光ビーム710の集光点の位置関係から得られる±1次光の位相が初期オフセットにより90度変わっているように見えるため、プッシュプルの+1次側と−1次側の明暗がほぼ同じになるためである。
従って、差動プッシュプル法でインライン配置(サブビームをメインビームと同じトラックの中心におく配置)の場合、差動プッシュプル演算後の振幅の観点からは、サブビームの位相差のオフセット分布は図7(d)のように全体に180度となっている場合が望ましい。これは、差動プッシュプルの演算ではメインビームのプッシュプル信号からサブビームのプッシュプル信号を引き算するが、その際に、双方のプッシュプル信号の振幅は符号が反転しているために、演算後の信号の振幅が大きくなるからである。
一方、図7(f)のように90度の位相差のオフセット分布がある場合には、サブビームのプッシュプル信号(TE信号723)の振幅がほぼ0であるため、差動プッシュプル演算後の信号の振幅はメインビームのプッシュプル信号の振幅にほぼ等しくなる。
また、トラッキング誤差信号が最小となるのは、サブビームの位相が0である図7(b)のような状態であり、メインビームとサブビームは同じ信号となってしまうため、差動プッシュプルの演算をおこなうと、信号はほぼ0になってしまう。このため回折格子の領域分割をする際は、位相差のオフセット分が0になる領域を少なくすることが重要である。
再び従来の回折格子102を用いた説明に戻って、対物レンズ213の移動が起きた場合を、図8(a)〜8(d)を使いながら考察する。図8(a)に対物レンズ213の移動により、図中所定量「SHIFT」だけ回折格子102上の光ビーム230の位置がずれた状態を示す。このとき、領域121に光ビーム230は重ならず、領域122と領域123のみに入射している。この場合サブビームに与えられる位相分布は図8(b)に示されるように、左端に位相0度、左側半分程度の位置から右側全面が位相−90度となる。図8(c)に示すようにトラックによる±1次回折光も同様の分布を持つ。
これらを重ね合わせると、図8(d)に示すようにトラック回折による0次光と±1次光の各部の位相差は、左端に位相差90度、左側の中央寄り半分程度は位相差0度、右側も中央寄りは90度であるが、右端は位相差0度となる。
この場合、位相差180度部分がなくなり位相差0度の部分が増えるので、サブビームのトラッキング誤差信号はメインビームと同位相の成分が増え、演算後のトラッキング誤差信号の振幅は著しく低下する。
一方、本実施の形態の回折格子210を用いた場合を、図9(a)〜9(e)を使って説明する。
本実施の形態の回折格子210は、図中左から右に、領域401、402、403、404および405の5つの領域を備えているので、図9(a)に示すように、光ビーム230の中心が領域403の中心をL2だけずれている場合でも、光ビーム230の右端は、領域404を跨いで領域405にまで重なる。これにより図9(b)に示すように、サブビームの位相分布は、左端が+90度、左側中ほどが0度、左側中央付近から右側の中ほどまで−90度、右端が再び+90度の位相となる。
次に、図9(c)にトラックによる±1次回折光の位相分布を示す。図9(c)に示すようにトラックによる±1次回折光の位相分布元のサブビームの位相分布(図9(b)参照)と同じでありそのトラックによる±1次回析光の中心が、元のサブビームの中心から±λ/Tpだけ角度がずれる。これを回折格子210上の座標関係で表現するとNAがD2/2に相当するため、中心位置は±λ・D2/(2Tp・NA)だけずれることになる。
なお、λは第2の光源から出射された光ビーム230の波長であり、D2は光ビーム230の回折格子210上でのビーム直径、Tpは第2の光ディスクのトラックピッチ、NAは第2の光ビームの対物レンズ213の開口数である。
トラックによる±1次回折光は0次光と干渉を起こすが、そのときに元の波面に与えられた位相差を反映する。
次に、図9(d)にトラック回折による0次光と±1次光の各部の位相差を示す。図中、実線は0次光、破線は±1次光を示す。0次光内の左端の位相差は180度であり、左側中ほどの位相差は90度、0次光の中心に近い部分では位相差は再び180度となる。右側についても、0次光の中心に近い部分では位相差が180度、中ほどの位相差は90度、右端でも位相差は180度になる。
このように、本実施の形態の回折格子210を用いると位相差が180度の領域をふやすことができる。
このような位相分布になるためには、トラックによる±1次回折光の位置と領域404の幅がある条件を満たさなくてはならない。それは、領域404の幅W2が、第2の光ビームのトラックによる±1次回折光の、0次回折光からの位置ずれの量以下となること、望ましくは、回折光のずれλ・D2/(2Tp・NA)と等しいことである。即ち、W2=λ・D2/(2Tp・NA)を満たすことである。
この回折格子210で対物レンズ213の移動が起きた場合を、図10(a)〜10(d)を使いながら説明する。図10(a)に対物レンズの移動により所定量「SHIFT」だけ回折格子210上の光ビーム230の位置がずれた場合を示す。このとき、領域402に光ビーム230はかからず、領域403と領域404と領域405に入射している。この場合サブビームに与えられる位相分布は図10(b)に示されるように、左端に位相0度、左側半分程度の位置から右側中ほどまでが位相−90度、右端が位相+90度となる。図10(c)に示すようにトラックによる±1次回折光も同様の分布を持つ。これらを重ね合わせると、図10(d)に示すようにトラック回折による0次光と±1次光の各部の位相差は、左端の位相差は90度、左側の中央寄り半分程度の部分の位相差は180度、右側も中央寄りの部分は位相差90度であるが、右端の部分の位相差は180度となる。この場合も、位相差が0度の部分はなく、位相差が180度の領域が半分以上を占めるので、サブビームのトラッキング誤差信号はメインビームと逆位相の成分を保ち、演算後のトラッキング誤差信号の振幅が低下することはない。
また、W2は回折光のずれλ・D2/(2Tp・NA)より小さくても良い。その場合、図9(e)に示すように、領域403を通った光線と領域405を通った光線が重なり位相差は90度であるが、領域403と領域404を通った光線が重なる場合でも位相差は90度であり、もともと位相差の極性が変わるだけである。従って、W2≦λ・D2/(2Tp・NA),の関係を満たせば良い。
ここで、図11に、図9の回折格子210を通過したサブビーム、及び第2の光ディスクで回折された一方の回折光である+1次回折光の位相の分布を抜き出して示す。
光ビーム230は回折格子210の分割線4031、4041、4051により、領域402、403、404、405に分けられている。回折格子210で回折された光ビームであるサブビームに関して、領域402は+90度、領域403は0度、領域404は−90度、領域405は+90度の位相分布を有する。
これに対し、第2の光ディスクで回折された+1次の光ビーム2302は0次光である光ビーム230に対して、破線2301で示す位置に回折される。図が複雑になるため、この光ビーム2302を図中では下側にずらして表現する。また、実際には回折格子210上に光ディスクで回折された光ビームが反射して戻ってくるわけではないが、分割線の間隔を表現しやすくするため、座標系とスケールは回折格子210上のものを用いる。
光ビーム230のビーム径は回折格子210上では直径D2であり、波長λ、対物レンズの開口数をNA、光ディスクのトラック間隔をTpとすると、光ビーム230と回折光である+1次の光ビーム2302の中心は、λ・D2/(2Tp・NA)だけ離れる。これは、光ビーム230で領域403と領域404を分ける分割線4041もλ・D2/(2Tp・NA)だけ離れた位置に投影され、分割線4042となることを示している。即ち回折された光ビーム2302の分割線4042の右側の部分における回折光の位相は−90度であることを示す。
仮に分割線4041と分割線4051の間隔(すなわち領域404の幅)W2がλ・D2/(2Tp・NA)より大きい場合、光ビーム230の−90度の位相を持つ領域404と回折された光ビーム2302の−90度の位相を持つ領域が重なることとなり、この位相差は0となるため、この領域からはメインビームのトラッキング誤差信号と同符号(同じ−90度の位相)のトラッキング誤差信号を生成することとなる。これはトラッキング誤差信号の振幅を低下させる。従ってこのような領域を生じないためには、W2≦λ・D2/(2Tp・NA)、の関係を満たすことが望ましい。この場合、光ビーム230と回折された光ビーム2302の位相差は180度もしくは90度となり、0度となる領域は生じない。
具体的な数値例をあげて説明する。例えば、光ディスクとしてDVDとCDを想定し、第1の光ビームの波長を660nm、対物レンズ213のNAを0.65、第2の光ビームの波長を785nm、対物レンズのNAを0.5とする。更に、回折格子210上の光ビーム202の直径D1を1050μmとし、W0は240μm、第2の光ビーム230の直径D2は対物レンズのNAの比から808μmとする。CDのトラックピッチTp=1.6μmからW2は396μmとする。
このときの各トラッキング誤差信号の振幅の対物レンズのトラック横断方向への移動(レンズシフト)に対する変化を図12(a)〜12(c)に示す。図12(a)はDVD−RAMを再生するときのトラッキング誤差信号の振幅変化で、レンズシフトが0のときの振幅(TEpp_0)を基準に、振幅(TEpp)の変化をデシベル「dB」で表現している。計算式は、
Y=20×log(TEpp/TEpp_0)
である。
また、従来例の回折格子102を使用した場合を「3ゾーン」と表現し、グラフ中三角印で示している。本実施の形態の例の回折格子210を使用した場合を「5ゾーン」と表現し、グラフ中菱形印で示している。
レンズシフトによる振幅変化はほとんど同じである。図12(b)はDVD−Rを想定した場合の振幅変化を示す。本実施の形態の方が、振幅変化はやや大きいが、0.3mmのレンズシフトでも−2dB以下と十分実用範囲内である。図12(c)はCDを想定した場合の振幅変化を示す。従来例の「3ゾーン」ではレンズシフト−0.1mm程度で振幅が3dB低下し、−0.3mmでは10dB以上も振幅が低下する。一方、本実施の形態の「5ゾーン」では、−0.3mmでも振幅低下は3dB程度に収まり、レンズシフトによる振幅低下が大幅に抑えられることがわかる。
(実施の形態2)
図13は、本発明の実施の形態2による回折格子440の構成を示す。本実施の形態2の回折格子440は、回折格子210の中央の領域403を更に2つの領域に分けていることを特徴とする。図13を参照して、左から順番に、領域441は回折格子210の領域401に相当し、領域442は領域402に相当し、領域444は領域404に相当し、領域445は領域405に相当する。
回折格子440においては、領域403に相当する領域が2つの領域443と領域446に分割されており、領域443の位相を0とし、領域446の位相を180度とする。又、領域441を−90度、領域442を+90度、領域444を−90度、領域445を+90度とする。なお、領域443は本発明の2つに分割された領域の一方に相当し、領域446は本発明の2つに分割された領域の他方に相当する。
以上の構成において、中央の領域443及び446の位相をそれぞれ0度と180度とすることで、回折格子440で回折される±1次回折光の波面の平均的な傾きがなくなるため、光ディスク上のスポットが対称になるというメリットがある。これは、回折格子がトラックに対して回転した時のトラッキング誤差信号振幅の変化の傾向が、トラックピッチの異なるディスクでも等しくなることを意味し、DVD−RAM、DVD−R、CDとも回転ずれに対してTE振幅が最大となる角度がほぼ一致する、という効果をもたらす。
図14(a)、14(b)及び15(a)15(b)を参照して詳細に説明する。図14は、実施の形態1の回折格子210及びその各領域毎の位相関係を示す図であり、図15は、実施の形態2の回折格子440及びその領域毎の位相関係を示す図である。図14(a)は回折格子210の一部を示し、図14(b)は回折格子210の当該一部の各領域の、位相を縦軸に、位置を横軸に示したグラフである。
図14(a)を参照し、左から順番に、領域401は−90度、領域402は+90度、領域403は0度、領域404は−90度、領域405は+90度の位相をそれぞれ有する。ここで、図14(b)を参照し、領域402、403、404について、領域403を中心に位相の平均的な変化をみると、破線4030に示すように、グラフ上で斜めの傾きを持っている。これは回折された光ビームの波面がこの方向に傾いていることに相当し、光ディスク上に集光された光ビームの光量分布の中心が光軸に対してずれることを意味する。
一方、本実施の形態2の回折格子440の場合、位相分布は図15(a)を参照して、左から順番に、領域441は−90度、領域442は+90度、領域443は0度、領域446は+180度、領域444は−90度、領域445は+90度の位相をそれぞれ有する。このような分布では、図15(b)に示すように、図14(b)で見られるような平均的な位相変化は見られない。このため、回折された光ビームの波面の傾きはなく、光ディスク上に集光された光ビームの光量分布の中心は光軸に対してずれない。したがって、光ディスク上のスポットが対称になるというメリットが得られることとなる。
(実施の形態3)
図16は、本発明の実施の形態3による回折格子460の構成を示す。本実施の形態3の回折格子この例では、実施の形態1の回折格子210の構成において、領域401に相当する位相差を与える部分を省いていることを特徴とする。図16を参照して、左から順番に領域462は回折格子210の領域402に相当し、領域463は領域403に相当し、領域464は領域404に相当し、領域465は領域405に相当する。領域463の位相を0度とすると、領域462の位相は+90度、領域464は−90度、領域465は+90度の位相を有する。ただし、領域462の面積は、実施の形態1の回折格子210の領域401と402の総和に対応する、又は当該総和よりも小さいものとする。
実施の形態1の回折格子210の領域401は、CDの対物レンズシフトを考慮したとしても、光ビームが達することが実際上ないと考えられる領域であって、DVDを再生する際の、対物レンズシフトの方向による振幅変化の影響を同じにするために設けられたものである。
図12の各図で見たようにDVDの場合はDVD−RもDVD−RAMも対物レンズシフトによる振幅変化はもともと小さく抑えられている。したがって、この領域401を省いた構成とすることで、回折格子460は、中心軸に対して左右非対称なパターンを有することとなり、回折格子460の方向が簡単に見分けられるため、光ヘッドを組み立てる際の方向の間違いをなくすことができる。
(実施の形態4)
図17は、本発明の実施の形態4による光情報装置としての光ディスクドライブ500の全体の構成例を示す図である。図17に示すように、光ディスク107はクランパー501とターンテーブル502ではさんで固定され、モーター(回転系)503によって回転させられる。本実施の形態1の光ヘッド装置200はトラバース(本発明の移送系に相当する)504上に乗っており、光が照射される点が、光ディスク107の内周から外周まで移動できるようにしている。本発明の制御回路に相当する制御回路505は光ヘッド装置200から受けた信号をもとにフォーカス制御、トラッキング制御、トラバース制御、モーターの回転制御等を行う。また信号処理回路506は再生信号から情報の再生を行い入出力回路507に出力したり、入出力回路507から入ってきた信号を制御回路505を通じて光ヘッド装置200へ送出する。
このように本実施の形態1の光ヘッド装置200を用いた光ディスクドライブ500によると、異なる規格の光ディスクを記録・再生するときに、対物レンズのトラック横断方向への移動があっても、トラッキング誤差信号の振幅の変化が小さいため安定なトラッキング制御を実現できる。本実施の形態2、3の回折格子440、460を備えた光ヘッドにおいても同様の効果が得られる。
また、二つの波長の光を発する2波長半導体レーザ201を用いることにより、2つの半導体レーザを用いる場合より、光源の関係を安定に固定することができ、温度や経時変化による光源の相対位置ずれを小さくすることができる。2つの半導体レーザを並べるとパッケージが邪魔をして発光点の間隔を大きく取らないといけないが、この間隔が大きいと対物レンズに入射する光線の画角が大きくなり、収差を小さくすることが難しくなる。また、プリズム等を用いて2つの光ビームを合波すると、プリズムが余計に必要となり部品点数が増える。このような問題は2波長半導体レーザを用いれば起こらない。
尚、ここまでの各実施の形態では、光ビームとして、赤色光(660nm付近)と赤外光(785nm付近)を用いた、DVDとCDの例を述べてきたが、本発明はこれらに限定されるものではなく、青色光(405nm付近)を用いるBlu−rayディスク(BD)やHD DVD等の高密度ディスクと赤色光を用いるDVDとの組み合わせ、や青色光のBDやHD DVDと赤外光のCDとの組み合わせでも、同様の効果を得ることができる。
ここで図18(a)は、青色光の光ビームと赤色光の光ビームを用いた光ヘッド600の構成の例を示す図である。
図18(a)において、光源としての半導体レーザ601は2波長半導体レーザ(2波長光源)である。図18(b)に示すように、半導体レーザ601は1つの素子に2つの発光点を備える。例えば、第1の波長としての赤色(660nm前後)の光ビーム(第1の光ビーム)を発光する第1の光源としての第1の発光点601aと、第2の波長としての青色(405nm前後)の光ビーム(第2の光ビーム)を発光する第2の光源としての第2の発光点601bとを有する活性層601cを備えている。通常、各光の発光点は所定の間隔L2だけ(100μm程度)離れて位置する。
図18(a)の説明を続ける。半導体レーザ601の赤色側の第1の発光点601aから出た光ビーム602(第1の光ビーム)は、本発明の回折素子としての回折格子610を通り、インライン差動プッシュプル法のサブビームとなる±1次光回折光(図示せず)を生じる。回折格子610を通った光ビームは、本発明の分岐手段としてのビームスプリッタ611で反射した後、コリメータレンズ604で平行光になり、2波長対応のλ/4波長板612を通って円偏光となり、本発明の集光光学系としての互換対物レンズ(以下、対物レンズと略する)613に入射し、収束光となる。この収束光は本発明の情報記録媒体としての光ディスク107(例えばDVD)に照射される。
光ディスク107の情報層108で反射・回折された光は再び対物レンズ613を通り、λ/4波長板612、コリメータレンズ604を通った後、ビームスプリッタ611を透過する。対物レンズ613はアクチュエータ609により光軸方向及びトラック垂直方向に移動される。ビームスプリッタ611を透過した光ビームは検出レンズ614を通り、光検出器620に入射する。
一方、半導体レーザ601の青色側の第2の発光点601bから出た光ビーム630(第2の光ビーム)は、回折格子610を通り、インライン差動プッシュプル法のサブビームとなる±1次光回折光(図示せず)を生じる。回折格子610を通った光ビームは、ビームスプリッタ611で反射した後、コリメータレンズ604で平行光になり、2波長対応のλ/4波長板612を通って円偏光となり、互換対物レンズ613に入射し、収束光となる。この収束光は、本発明の情報記録媒体としての光ディスク631(例えばBru−layディスク)に照射される。光ディスク631の情報層632で反射・回折された光は再び対物レンズ613を通り、λ/4波長板612、コリメータレンズ604を通った後、ビームスプリッタ611を透過する。ビームスプリッタ611を透過した光ビームは検出レンズ614を通り、光検出器620に入射する。
以上のような構成でも、各実施の形態に示したような本発明の回折格子を用いることで、2波長レーザを用いて回折格子を共用する構成で、Bru−layディスクで対物レンズのトラック横断方向の移動があっても、トラッキング誤差信号の振幅の低下を抑えることができ、安定なトラッキング制御を行うことができる。
また、フォーカス制御は非点収差法を用いるものとして述べたが、これに限定されることはなく、スポットサイズ法やナイフエッジ法など、他の方法で実現しても良い。
また、上記の各実施の形態において、本発明の回折格子は、中央の領域の位相を0度とし、その両端を+90度と−90度である構成としたが、両端どうしの位相差が180度に近ければ、必ずしも+90度と−90度の関係にある必要は無く、個別の位相の値は任意であってよい。例えば+60度と−120度という関係であってもよいし、+95度と−95度という関係でも良い。この場合、得られるトラッキング誤差信号の振幅がやや低下したり、振幅変化が最小となるトラックの溝深さが異なる場合があるが、本発明の上記各実施の形態で示したような基本的な構成で得られるトラッキング誤差信号の振幅変化を抑える効果を得ることができる。
また、上記の各実施の形態においては、本発明は光ヘッド装置として実施するものとして説明を行ったが、本発明は回折格子210、440、460等の回折素子単体として実施してもよい。
本発明にかかる光ヘッド装置、及び光情報装置等によれば、2つの光源を使用したインライン差動プッシュプル法を行う時にトラッキング制御を安定に行うことができる効果を有する。ひいては、低い情報誤まり率を実現できることができ、コンピュータの外部記憶装置等として有用である。例えば、DVDレコーダーやBDレコーダー、HD DVDレコーダー等の映像記録装置や映像再生装置等の用途にも応用できる。さらに、カーナビゲーションシステムや、携帯音楽プレーヤー、デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラの記憶装置の用途にも応用できる。
101 半導体レーザ(光源)
102 回折格子
103 ビームスプリッタ
106 対物レンズ(集光光学系)
107 光ディスク(情報記録媒体)
109 アクチュエータ
110 検出レンズ
111 光検出器
121〜123 領域
130 光ビーム
140 回折格子
141〜144 領域
200 光ヘッド装置
201 半導体レーザ(2波長光源)
201a 第1の発光点
201b 第2の発光点
201c 活性層
202 第1の光ビーム
210 回折格子
211 ビームスプリッタ
213 対物レンズ(集光光学系)
220 光検出器
230 第2の光ビーム
231 光ディスク(情報記録媒体)
250 メインビーム
251,252 サブビーム
301,351 メインビーム
302,303,352,353 サブビーム
311,361 4分割受光部
312,313,362,363 受光部
401〜405 領域
440 回折格子
441〜446 領域
460 回折格子
462〜45 領域
500 光ディスクドライブ(光情報装置)
501 クランパー
502 ターンテーブル
503 モーター(回転系)
504 トラバース(移送系)
505 制御回路
506 信号処理回路
507 入出力回路

Claims (10)

  1. 第1の光ビームを発する第1の光源と、
    第2の光ビームを発する第2の光源と、
    前記第1の光源及び前記第2の光源から選択的に出射された光ビームを、トラックを有する情報記録媒体に収束光として集光する集光光学系と、
    前記光源から前記情報記録媒体に向かう光ビームの一部を回折する回折素子と、
    前記情報記録媒体で反射又は回折された光ビームを前記光源に向かう方向と異なる方向に分岐する分岐手段と、
    前記分岐手段で分岐された光ビームを受光する光検出器とを備え、
    前記回折素子は前記情報記録媒体の前記トラックの接線方向に沿った分割線で少なくとも4つの領域に分割されており、
    前記4つの領域は第1番目,第2番目,第3番目,第4番目の領域が番号順に配列されており、
    前記トラックの接線方向と直交する方向において、前記第2番目の領域と前記第3番目の領域との配置の関係は、前記回折素子における前記第1の光ビームの光軸と前記第2の光ビームの光軸との配置の関係に対応しており、
    前記第2番目の領域は、前記第1の光ビームの光軸と交差する位置に配置され、
    前記第1番目の領域の位相と前記第3番目の領域の位相との位相差が180度であり、
    前記第3番目の領域の位相と前記第4番目の領域の位相との位相差が180度であり、
    前記第1番目の領域の位相は、前記2番目の領域の位相に対して90度の位相差を有し、
    前記第3番目の領域の幅は、前記第2の光ビームの前記情報記録媒体による±1次回折光の、0次回折光からの位置ずれの量以下である、
    光ヘッド装置。
  2. 前記第2番目の領域の位相は0度又は180度であって、
    前記第1番目の領域の位相は、+90度又は−90度である、請求項記載の光ヘッド装置。
  3. 前記第2番目の領域は、2つに分割された領域であって、
    前記2つに分割された領域同士の位相の位相差が180度である、請求項記載の光ヘッド装置。
  4. 前記2つに分割された領域の一方の位相は0度であって、他方の位相は180度である、請求項記載の光ヘッド装置。
  5. 前記回折素子は、前記第1番目の領域に隣接する第5番目の領域を有し、
    前記第5番目の領域の位相と前記第1番目の領域の位相との位相差は180度である、請求項1記載の光ヘッド装置。
  6. 前記第1の光ビームのうち前記集光光学系の開口に相当する光ビームの前記回折素子上の直径をD1とすると、前記第2番目の領域の幅はD1の10%〜30%の間にある、請求項1記載の光ヘッド装置。
  7. 前記第2の光ビームのうち前記集光光学系の開口に相当する光ビームの前記回折素子上の直径をD2とし、前記第2の光源により記録又は再生する前記情報記録媒体のトラック間隔をTpとし、前記第2の光ビームの波長をλとし、前記第2の光ビームの集光光学系の開口数をNAとして、
    前記第3番目の領域の幅W2は、λ・D2/(2Tp・NA)以下である、請求項1記載の光ヘッド装置。
  8. 前記第1の光源及び前記第2の光源は、同一の発光素子上に作成されており、
    前記第1の光源から発せられる前記第1のビームと、前記第2の光源から発せられる前記第2のビームとは、互いに波長が異なる、請求項1記載の光ヘッド装置。
  9. 情報記録媒体から情報を読み出し、又は情報記録媒体へ情報を記録する、請求項1記載の光ヘッド装置と、
    前記情報記録媒体と前記光ヘッド装置の相対位置を変更する移送系と、
    前記移送系及び前記光ヘッド装置の制御を行う制御回路とを備えた光情報装置。
  10. 第1の光ビームを発する第1の光源と、第2の光ビームを発する第2の光源と、前記第1の光源及び前記第2の光源から選択的に出射された光ビームを、トラックを有する情報記録媒体に収束光として集光する集光光学系と、前記情報記録媒体で反射又は回折された光ビームを前記光源に向かう方向と異なる方向に分岐する分岐手段と、前記分岐手段で分岐された光ビームを受光する光検出器とを備えた光ヘッド装置において、前記光源から前記情報記録媒体に向かう光ビームの一部を回折する回折素子であって、
    前記情報記録媒体の前記トラックの接線方向に沿った分割線で分割された少なくとも4つの領域を有し、
    前記4つの領域は第1番目,第2番目,第3番目,第4番目の領域が番号順に配列されており、
    前記トラックの接線方向と直交する方向において、前記第2番目の領域と前記第3番目の領域との配置の関係は、前記第1の光ビームの光軸と前記第2の光ビームの光軸とが通過する場所の位置関係に対応しており、
    前記第2番目の領域は、前記第1の光ビームの光軸と交差する位置に配置され、
    前記第1番目の領域の位相と前記第3番目の領域の位相との位相差が180度であり、
    前記第3番目の領域の位相と前記第4番目の領域の位相との位相差が180度であり、
    前記第1番目の領域の位相は、前記2番目の領域の位相に対して90度の位相差を有し、
    前記第3番目の領域の幅は、前記第2の光ビームの前記情報記録媒体による±1次回折光の、0次回折光からの位置ずれの量以下である、
    回折素子。
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