JP5172719B2 - 蓄電デバイス及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、大容量・高電圧の蓄電デバイス及びその製造方法に関するものである。
太陽光発電や風力発電等の負荷平準化装置、コンピュータ等に代表される電子機器の瞬時電圧低下対策装置、電気自動車やハイブリッドカーのエネルギー回生装置などのような蓄電システムにおいては、エネルギー容量が大きくてかつ急速充放電が可能な蓄電デバイスが必要とされる。そして、このような用途に有望な蓄電デバイスの一種として、近年、非水系蓄電デバイスが注目されている(例えば、特許文献1参照)。特に輸送機などに使用する非水系蓄電デバイスにおいては、高出力性に加えて耐振動性が要求されている。
現在、この種の蓄電デバイスの主流は、電気二重層機能を使用したキャパシタ(いわゆる電気二重層キャパシタ)である。しかしながら、電気二重層キャパシタは、容量が小さくて電圧が低いため、大容量・高電圧を実現しようとすると装置全体が大型化するという問題がある。そこで、この問題を解決しうる新たな蓄電デバイスとして、リチウムプレドープ型リチウムイオンキャパシタが提案されている。このタイプのリチウムイオンキャパシタでは、リチウムの吸蔵及び放出が可能な材料からなる負極電極を用い、その負極電極にリチウムをプレドープすることにより、負極電位を下げている。その結果、電池として高い電圧を得ることができ、これによりエネルギー容量も大きくすることができるようになっている。
リチウムイオンキャパシタとしては、平板状の正極、負極及びセパレータを積層してなる積層電極群を備えたものや、あるいは、正極、負極及びセパレータをロール状に巻回してなる巻回電極群を備えたものが従来知られている。また、積層電極群や巻回電極群を収容する容器としては、扁平状のアルミラミネート容器や円筒状の金属容器などが従来使用されている(例えば、特許文献1,2参照)。
特開2000−90892号公報 特開2006−12702号公報
積層電極群をアルミラミネート容器内に収容してなるリチウムイオンキャパシタの場合、平板状ないし直方体状に形成した積層電極群を特に問題なく容器内に収容することが可能であり、また、正極集電体や負極集電体といった外部引き出し用の導体をそれぞれ太く形成することも可能である。よって、高出力用途に適した構造とすることができるという利点がある。ところが、アルミラミネート容器は柔らかくて剛性がないため、機器に対して確実に固定することができず、優れた耐振動性を付与することが難しいという欠点がある。
また、巻回電極群を金属容器内に収容してなるリチウムイオンキャパシタの場合、容器にある程度剛性があることから、機器に対して確実に固定することができ、耐振動性用途に適した構造とすることができるという利点がある。ところが、巻回電極群は平板状ないし直方体状に形成することができないため、正極集電体や負極集電体といった外部引き出し用の導体をそれぞれ太く形成することができず、優れた高出力性を付与することが難しいという欠点がある。より具体的にいうと、一端に開口部を有する金属容器を採用してこれに巻回電極群を収容する場合、構造上、底部側に位置する集電体と底部との接続を図ることができない。よって、開口部側に正極集電体及び負極集電体の2つを配置せざるを得なくなり、各々について太さの制約を受けてしまうことになる。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、高出力でかつ耐振動性に優れた蓄電デバイス及びその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するための手段[1]〜[7]を以下に列挙する。
[1]筒部の一端に開口部を有しかつ前記筒部の他端に底部を有する角型金属缶と、第1電極を第1集電体上に形成した構造の第1極と、前記第1電極とは電気的性質が異なる第2電極を第2集電体上に形成した構造の第2極と、前記第1極及び前記第2極の間に介在されたセパレータとを備え、前記第1極、前記第2極及び前記セパレータを積層することにより積層電極群が構成され、その積層電極群が電解質とともに前記角型金属缶内に収容されている蓄電デバイスにおいて、前記底部と等しい面積を有する導電金属製の接続板が前記底部の内面に溶接され、前記筒部において前記積層電極群の厚さ方向に位置していない面に膨出部が設けられ、前記膨出部の内部空間に、絶縁性の剛体からなり前記接続板を押さえかつ前記積層電極群を保持する保持部材が配置され、前記第1極が前記接続板に接続され、前記角型金属缶の前記開口部に絶縁性のガスケットを介して固定された導電金属製の蓋体に前記第2極が接続されていることを特徴とする蓄電デバイス。
従って、手段1に記載の発明によると、積層電極群を構成する第1極の第1集電体を接続板に接続し、第2極の第2集電体を導電金属製の蓋体に接続する構造を採用したことで、外部引き出し用の導体である各々の集電体の太さが制約を受けにくくなり、高出力用途に適した構造とすることができる。また、積層電極群を剛性のある角型金属缶内に収容する構造を採用した結果、機器に対して確実に固定可能となり、耐振動性用途に適した構造とすることができる。しかも、角型金属缶における所定面に設けた膨出部の内部空間に絶縁性の剛体からなる保持部材を配置し、この保持部材により接続板を押さえかつ積層電極群を保持した結果、これら部材のガタツキや位置ずれが防止される。このことも耐振動性の向上に寄与している。
[2]前記筒部の前記開口部側から見たときの前記膨出部の形状が半円形状であることを特徴とする上記手段1に記載の蓄電デバイス。
従って、手段2に記載の発明によると、例えば角型金属缶の筒部の外周面全周にわたってかしめ加工を施すような場合において、筒部の外周面に角部がなくなることから、加工が行いやすくなる。
[3]前記保持部材は一対の柱状部の基端部を平板部の両端に連結してなる構造を有するとともに、前記筒部の前記開口部側から見たときの前記柱状部の形状が半円形状であることを特徴とする上記手段2に記載の蓄電デバイス。
従って、手段3に記載の発明によると、膨出部の内部空間に配置された半円形状の柱状部によって、接続板が押さえられかつ積層電極群が保持されることで、これら部材のガタツキや位置ずれが防止される。また、一対設けた膨出部の各々に柱状部を配置したいような場合であっても、1個の保持部材を用いれば足りるため、部品点数の増加を回避することができる。
[4]前記第1極は、前記第1電極であって炭素材料からなる正極電極を、前記第1集電体である正極集電体上に形成した構造の正極であり、前記第2極は、前記第2電極であってリチウムの吸蔵及び放出が可能な材料からなる負極電極を、前記第2集電体である負極集電体上に形成した構造の負極であり、前記電解質がリチウム塩を含んでおり、前記保持部材において前記積層電極群に臨む箇所に、プレドープ用のリチウム金属を支持するための導電金属製のリチウム金属支持体が配置され、前記リチウム金属支持体が、前記負極に電気的に接続され、または、前記正極及び前記負極から絶縁された給電用端子に電気的に接続されていることを特徴とする上記手段1乃至3のいずれか1項に記載の蓄電デバイス。
従って、手段4に記載の発明によると、リチウム金属を導電金属製のリチウム金属支持体に支持させたことにより、リチウム金属の取り扱い性が向上することに加え、負極電極に対して当該リチウム金属を早く均一にドーピングすることができる。また、保持部材において積層電極群に臨む箇所に、リチウム金属支持体に支持させたプレドープ用のリチウム金属を配置したことにより、積層電極群を構成する負極電極に対して当該リチウム金属が移動しやすくなり、ドーピングを効率よく行うことが可能となる。さらに、給電用端子を備えるものとした場合には、その給電用端子を介してリチウム金属支持体に給電を行うことができるため、ドーピングをいっそう効率よく行うことが可能となる。
[5]上記手段1乃至4のいずれか1項に記載の蓄電デバイスの製造方法であって、前記積層電極群の前記第1極を前記接続板に溶接しかつ前記第2極を前記蓋体に溶接する電極溶接工程と、前記電極溶接工程を経た前記積層電極群を前記角型金属缶内に収容する収容工程と、前記収容工程の後、前記角型金属缶における前記膨出部の内部空間に配置した前記保持部材で前記接続板を押圧しつつ、前記角型金属缶の外側から溶接を行うことにより、前記接続板を前記底部の内面に溶接する接続板溶接工程とを含むことを特徴とする蓄電デバイスの製造方法。
従って、手段5に記載の発明によると、収容工程に先立ち電極溶接工程を行うことで、積層電極群の第1極を接続板に確実にかつ容易に接続し、第2極を蓋体に確実にかつ容易に接続することができる。続く接続板溶接工程では、膨出部の内部空間に配置した保持部材で接続板を押圧することにより、角型金属缶の外側から溶接を行うことが可能となるため、積層電極群収容状態であっても接続板を底部の内面に確実にかつ容易に接続することができる。よって、底部側に位置する第1極と角型金属缶の底部とを電気的に接続することができる。
[6]上記手段4に記載の蓄電デバイスの製造方法であって、前記積層電極群の前記正極を前記接続板に溶接しかつ前記負極を前記蓋体に溶接する電極溶接工程と、前記電極溶接工程を経た前記積層電極群を前記角型金属缶内に収容する収容工程と、前記収容工程の後、前記角型金属缶における前記膨出部の内部空間に配置した前記保持部材で前記接続板を押圧しつつ、前記角型金属缶の外側から溶接を行うことにより、前記接続板を前記底部の内面に溶接する接続板溶接工程とを含み、少なくとも前記接続板溶接工程よりも前の段階にて、プレドープ用のリチウム金属を支持した状態の導電金属製のリチウム金属支持体を前記保持部材において前記積層電極群に臨む箇所に配置するとともに、前記リチウム金属支持体を、前記負極に電気的に接続しておくリチウム金属配置工程を行い、前記接続板溶接工程よりも後の段階にて、前記角型金属缶内に前記電解質を注入する電解質注入工程を行うことを特徴とする蓄電デバイスの製造方法。
従って、手段6に記載の発明によると、収容工程に先立ち電極溶接工程を行うことで、積層電極群の正極を接続板に確実にかつ容易に接続し、負極を蓋体に確実にかつ容易に接続することができる。続く接続板溶接工程では、膨出部の内部空間に配置した保持部材で接続板を押圧することにより、角型金属缶の外側から溶接を行うことが可能となるため、積層電極群収容状態であっても接続板を底部の内面に確実にかつ容易に接続することができる。よって、底部側に位置する正極と角型金属缶の底部とを電気的に接続することができる。そしてこの後、リチウム金属配置工程及び電解質注入工程を行うことで、負極に対するリチウム金属のプレドープを確実に行い、蓄電デバイスを得ることができる。
[7]上記手段4に記載の蓄電デバイスの製造方法であって、前記積層電極群の前記正極を前記接続板に溶接しかつ前記負極を前記蓋体に溶接する電極溶接工程と、前記電極溶接工程を経た前記積層電極群を前記角型金属缶内に収容する収容工程と、前記収容工程の後、前記角型金属缶における前記膨出部の内部空間に配置した前記保持部材で前記接続板を押圧しつつ、前記角型金属缶の外側から溶接を行うことにより、前記接続板を前記底部の内面に溶接する接続板溶接工程とを含み、少なくとも前記接続板溶接工程よりも前の段階にて、プレドープ用のリチウム金属を支持した状態の導電金属製のリチウム金属支持体を前記保持部材において前記積層電極群に臨む箇所に配置するとともに、前記リチウム金属支持体を、前記正極及び前記負極から絶縁された給電用端子に電気的に接続しておくリチウム金属配置工程を行い、前記接続板溶接工程の後の段階にて、前記角型金属缶内に前記電解質を注入する電解質注入工程、前記給電用端子に正の電圧を印加しかつ前記負極に負の電圧を印加して給電を行う給電工程及び前記給電用端子が非露出となるように絶縁体で封止する封止工程をこの順序で行うことを特徴とする蓄電デバイスの製造方法。
従って、手段7に記載の発明によると、収容工程に先立ち電極溶接工程を行うことで、積層電極群の正極を接続板に確実にかつ容易に接続し、負極を蓋体に確実にかつ容易に接続することができる。続く接続板溶接工程では、膨出部の内部空間に配置した保持部材で接続板を押圧することにより、角型金属缶の外側から溶接を行うことが可能となるため、積層電極群収容状態であっても接続板を底部の内面に確実にかつ容易に接続することができる。よって、底部側に位置する正極と角型金属缶の底部とを電気的に接続することができる。そしてこの後、リチウム金属配置工程、電解質注入工程、給電工程等を行うことで、負極に対するリチウム金属のプレドープをいっそう効率よく確実に行うことができる。
以上詳述したように、請求項1〜4に記載の発明によると、高出力でかつ耐振動性に優れた蓄電デバイスを提供することができる。また、請求項5〜7に記載の発明によると、上記の優れた蓄電デバイスを確実にかつ容易に得ることができる蓄電デバイスの製造方法を提供することができる。
第1実施形態のリチウムイオンキャパシタを底部側から見たときの斜視図。 同リチウムイオンキャパシタを蓋体側から見たときの斜視図。 (a)は同リチウムイオンキャパシタの断面図、(b)は(a)のA−A線断面図、(c)は接続板の平面図。 (a)は第1実施形態における保持部材の正面図、(b)はその平面図、(c)は変形例1における保持部材の正面図、(d)はその平面図、(e)は変形例2における保持部材の正面図、(f)はその平面図。 同リチウムイオンキャパシタの製造手順を説明するための図。 同リチウムイオンキャパシタの製造手順を説明するための図。 同リチウムイオンキャパシタの製造手順を説明するための図。 (a)は第2実施形態のリチウムイオンキャパシタの断面図、(b)は(a)のB−B線断面図。 第3実施形態のリチウムイオンキャパシタの断面図。 別の実施形態のリチウムイオンキャパシタの断面図。 別の実施形態のリチウムイオンキャパシタの断面図。
[第1実施形態]
以下、本発明の蓄電デバイスを、リチウムイオンキャパシタに具体化した一実施の形態を図1〜図7に基づき詳細に説明する。図1,図2は本実施形態のリチウムイオンキャパシタ11の斜視図である。図3(a)は上記リチウムイオンキャパシタ11の断面図、図3(b)はそのA−A線断面図、図3(c)は接続板の平面図である。図4(a)は実施形態における保持部材の正面図、図4(b)はその平面図、図4(c)は変形例1における保持部材の正面図、図4(d)はその平面図、図4(e)は変形例2における保持部材の正面図、図4(f)はその平面図である。図5〜図7はリチウムイオンキャパシタ11の製造手順を説明するための図である。
図3に示されるように、本実施形態のリチウムイオンキャパシタ11は、正極31(第1極)、負極41(第2極)及びセパレータ46を複数枚ずつ積層してなる積層電極群51を備えている。なお、正極31や負極41の枚数は図示されたものに限定されず、これよりも多くても少なくてもよい。
正極31は、炭素材料からなる正極電極(第1電極;図示略)を正極集電体33(第1集電体)上に形成した構造を有している。
正極電極を形成する炭素材料の例としては、適度な粉砕処理が施された各種の天然黒鉛、合成黒鉛、膨張黒鉛等の黒鉛材料、炭素化処理されたメソカーボンマイクロビーズ、メソフェーズピッチ系炭素繊維、気相成長炭素繊維、熱分解炭素、石油コークス、ピッチコークス及びニードルコークス等の炭素材料に黒鉛化処理を施した合成黒鉛材料、またはこれらの混合物等が挙げられる。これらの炭素材料は、必要に応じて導電剤及びバインダとともに混練され、成形される。
上記導電剤としては各種黒鉛材料やカーボンブラックが挙げられるが、なかでも導電性カーボンブラック類を使用することが好ましい。その具体例としては、チャンネルブラック、オイルファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック等があるが、液体保持力に優れかつ電気抵抗が低いという点でアセチレンブラックを選択することが特に好ましい。
上記バインダとしては、有機電解質に対して不溶のものであればよく、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニル(PVF)等のフッ素系樹脂、カルボキシメチルセルロースのアルカリ金属塩またはアンモニウム塩、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアクリル酸及びポリアクリル酸ソーダ等の有機高分子化合物が好適である。
上記正極集電体33は、正極電極を支持しつつ集電を行うための部材であって、例えばアルミニウム、ステンレス等のような導電性金属箔あるいは導電性金属板の使用が好適である。ステンレスは、リチウムと合金化せず、かつ、電気化学的酸化が起こりにくいという点で、好適な材料であるといえる。
正極集電体33は容器である角型金属缶21内に収容可能な大きさの矩形平板状に形成されており、その一部がセパレータ46の下辺側から突出している。
負極41は、リチウムイオンの吸蔵及び放出が可能な材料からなる負極電極(第2電極;図示略)を負極集電体43(第2集電体)上に形成した構造を有している。ここで、リチウムイオンを供給する金属としては、リチウム金属単体のみを指すばかりでなく、リチウム−アルミニウム合金のように、少なくともリチウムを含有し、リチウムイオンを供給することができる物質全てを広く指している。
負極電極はリチウムイオンの吸蔵及び放出が可能な材料によって形成される。その具体例としては、リチウム金属、リチウム−アルミニウム合金、黒鉛材料、易黒鉛化性炭素材料、難黒鉛化性炭素材料、五酸化ニオブ(Nb)、チタン酸リチウム(LiTi12)、一酸化珪素(SiO)、一酸化錫(SnO)、錫とリチウムとの複合酸化物(LiSnO)、リチウム・リン・ホウ素の複合酸化物(例えばLiP0.40.62.9)、等がある。これらのなかでも、黒鉛材料、易黒鉛化性炭素材料、難黒鉛化性炭素材料等の炭素材料は、可逆性が高い等の性質を有するため、負極材料として好適である。
負極電極を形成する炭素材料の例としては、適度な粉砕処理が施された各種の天然黒鉛、合成黒鉛、膨張黒鉛等の黒鉛材料、炭素化処理されたメソカーボンマイクロビーズ、メソフェーズピッチ系炭素繊維、気相成長炭素繊維、熱分解炭素、石油コークス、ピッチコークス及びニードルコークス等の炭素材料、またはこれらの混合物等がある。ここに列挙した負極電極用の炭素材料は、必要に応じて導電剤及びバインダとともに混練され、成形される。なお、導電剤及びバインダとしては、正極電極の説明の際に例示した材料をそのまま使用することができる。
負極41及び正極31の間に介在されるセパレータ46は、有機電解質や電極活物質等に対して耐久性があり、連通気孔を有する非導電性の多孔体等からなる。通常、ガラス繊維、ポリエチレン、ポリプロピレン等からなる布、不織布あるいは多孔体が用いられる。セパレータ46の厚さは、キャパシタの内部抵抗を小さくするために薄いほうが好ましいが、有機電解質の保持量、流通性、強度等を勘案して適宜設定することができる。
かかるセパレータ46には通常液状の有機電解質が含浸されているが、漏液を防止するためにゲル状または固体状にした有機電解質を用いることもできる。ここで前記有機電解質は、ドーピングされうるリチウムイオンを生成しうる化合物を、非プロトン性有機溶媒に溶解させてなるものである。上記化合物としては有機リチウム塩を挙げることができ、その好適例としては、LiPFと表記されるリチウムヘキサフルオロフォスフェート、LiN(CFSOと表記されるリチウムビス(トリフルオロメタンスルホン)イミド、LiN(CSOと表記されるリチウムビス(ペンタフルオロエタンスルホン)イミド等がある。また、上記非プロトン性有機溶媒の好適例としては、例えば、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ブチレンカーボネート(BC)、γ−ブチロラクトン(GBL)、ビニレンカーボネート(VC)、アセトニトリル(AN)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、メチルプロピルカーボネート(MPC)及びこれらの誘導体、あるいはそれらの混合溶媒等がある。
負極集電体43は負極電極を支持しつつ集電を行うための部材であって、例えば銅、ニッケル、ステンレス等のような導電性金属箔あるいは導電性金属板の使用が好適である。
負極集電体43は角型金属缶21内に収容可能な大きさの矩形平板状に形成されており、その一部がセパレータ46の上辺側から突出している。
図1〜図3に示されるように、本実施形態のリチウムイオンキャパシタ11は、上記の積層電極群51を収容するための容器である角型金属缶21を備えている。この角型金属缶21は、筒部22の一端に開口部を有しかつ筒部22の他端に底部23を有している。この開口部には、合成樹脂等からなる絶縁性のガスケット53を介して蓋体54がかしめ加工により固定されている。角型金属缶21の筒部22の外周面には、かしめ加工により生じた溝部26が形成されている。蓋体54は板状本体54aとその板状本体54aから突出するタブ部54bとを有する導電金属製の部材であり、特にタブ部54bは負極41についての外部引き出し用の導体の一部として機能している。そして、このような蓋体54の板状本体54aの下面側には、負極集電体43が溶接により固定されている(図3(a)参照)。
底部23は筒部22に対して接合されていてもよいが、同じ導電金属材料を用いて一体形成されていてもよい。底部23の内面側には、その底部23とほぼ等しい形状及び面積を有する導電金属製の接続板52が設置されるとともに、底部23の内面に対して溶接により固定されている(図1にて示す溶接部27を参照)。
ここで、筒部22は一対の大きな平行面を有しており、これら平行面に対して平行になるようにして積層電極群51が角型金属缶21内に収容されるようになっている。筒部22において積層電極群51の厚さ方向に位置していない面には、一対の膨出部24が設けられている。膨出部24の形状は特に限定されないが、本実施形態では筒部22の開口部側から見たときの形状が半円形状の膨出部24が形成されている。これら膨出部24の内側には内部空間25が存在しており、その内部空間25には保持部材61が配置されている。図4(a),(b)に示す本実施形態の保持部材61は、絶縁性の剛体からなる部材であって、角型金属缶21への収容状態において接続板52を押さえかつ積層電極群51を保持する役割を果たしている。絶縁性の剛体であれば任意の材料(合成樹脂やセラミックなど)を使用することができるが、コスト性や加工性などの観点からエポキシ等の合成樹脂の使用が好ましい。ちなみに、ここでいう「剛体」とは、例えばガスケット用の合成樹脂材料と同等以上の強度を有するものなどを指す。保持部材61は筒部22の開口部側から見たときの形状が半円形状である一対の柱状部62を有している。一対の柱状部62は互いの平坦面62aを対向させた状態で離間配置されるとともに、各々の基端部が平板部63の両端に連結されている。平板部63には、正極集電体33の幅に相当する幅を有する矩形状の切欠部64が形成されており、その切欠部64には正極集電体33が配置されるようになっている。正極集電体33は上述した接続板52の上面に対して溶接により固定されている(図3(a)参照)。
図4(c),図4(d)は変形例1の保持部材61Aを示し、この保持部材61Aにおいては切欠部64の代わりに矩形状の貫通溝65が形成されている。図4(e),(f)は変形例2の保持部材61Bを示し、これにおいては連結部分である平板部63が省略されている。
次に、本実施形態のリチウムイオンキャパシタ11を製造する方法の一例を図5〜図7に基づいて説明する。
まず、正極31、負極41及びセパレータ46を積層してなる積層電極群51を作製して準備しておく(図5参照)。本実施形態では正極31の正極集電体33及び負極41の負極集電体43をそれぞれ反対方向に突出させているため、それぞれ十分な太さに形成することが可能となっている。勿論、このことは高出力化に寄与している。
正極31の作製は下記の手順で行う。まず、炭素材料、導電剤及びバインダを含む混合スラリーを用意し、これを正極集電体33である厚さ20μmのアルミニウム箔に塗布して、正極電極を形成する。正極電極の乾燥及びプレスを行った後、金型で所定サイズに裁断して、正極31とする。負極41の作製は下記の手順で行う。まず、炭素材料及びバインダを含む混合スラリーを用意し、これを負極集電体43である厚さ12μmの銅箔に塗布して、負極電極を形成する。次いで、負極電極の乾燥及びプレスを行った後、金型で所定サイズに裁断して、負極41とする。そして、正極31及び負極41間にセパレータ46を介在させて積層し、積層電極群51とする。
次に、積層電極群51における正極31の各々の正極集電体33を接続板52に溶接して固定し、かつ負極41の各々の負極集電体43を蓋体54に溶接して固定する(電極溶接工程;図6参照)。溶接の方法としては特に限定されず、例えばアーク溶接、電子ビーム溶接、レーザービーム溶接、抵抗溶接、超音波溶接などの従来周知の手法を任意に選択することができる。いずれの溶接法を採用した場合であっても、収容工程に先立ち電極溶接工程を行うことで、正極集電体33の接続や負極集電体43の接続を確実にかつ容易に行うことができる。なお、正極集電体33の溶接及び負極集電体43の溶接は、どちらを先に行ってもよい。
次に、上記積層電極群51に対して保持部材61を配置する。より詳細には、保持部材61の平板部63に形成された切欠部64に正極集電体33を位置させるようにして、積層電極群51の下面と接続板52の上面との間に平板部63を挟み込む。この場合、保持部材61における一対の柱状部62が積層電極群51の側面に配置されるとともに、柱状部62の平坦面62aが積層電極群51の側面を臨む状態となる。また、蓋体54の板状本体54aの外周部を包囲するようにして、上記積層電極群51に対してガスケット53を配置する。図6によると、ガスケット53の下面が一対の柱状部62の先端面に当接して支持されている。従って、本実施形態の保持部材61は結果的にガスケット53を支持する台座としての役割も果たしている。なお、ガスケット53や保持部材61は電極溶接工程を行う前に配置してもよい。
次に、所定形状の角型金属缶21を準備しておき、電極溶接工程を経た図6の状態の積層電極群51を、接続板52のある側を下側にして角型金属缶21内に収容する(収容工程)。収容後において接続板52は角型金属缶21の底部23の内面に接した状態で配置される。また、角型金属缶21における一対の膨出部24の内部空間25には、保持部材61の有する一対の柱状部62が配置される。そしてこの後、保持部材61に下向きの力を加えて接続板52を底部23の内面側に押圧しつつ、底部23の外面側に抵抗溶接用電極81を接触させて角型金属缶21の外側から溶接を行う(接続板溶接工程;図7参照)。その結果、接続板52を底部23の内面に溶接して固定することで、積層電極群51の正極31が接続板52を介して角型金属缶21に電気的に接続される。この場合、抵抗溶接に代えて、アーク溶接、電子ビーム溶接、のレーザービーム溶接、超音波溶接などを行ってもよい。本実施形態によれば、積層電極群収容状態であっても保持部材61で接続板52を押圧可能なため、角型金属缶21の外側から溶接を行うことができ、それゆえ接続板52を確実にかつ容易に接続することができる。
次に、筒部22の開口部付近をその外周面全体にわたってかしめ加工することにより、ガスケット53を介して蓋体54を当該開口部に固定し、角型金属缶21を封口する。本実施形態では、膨出部24が半円状であり筒部22の外周面に角部がないことから、かしめ加工を比較的容易に行うことができる。さらに、図示しない穴を介して真空引きを行いつつ電解質を注入し、角型金属缶21内に電解質を確実に満たすようにして、図1に示すリチウムイオンキャパシタ11を完成させる。
従って、本実施の形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)本実施形態のリチウムイオンキャパシタ11では、積層電極群51を構成する正極31の正極集電体33を接続板52に接続し、負極41の負極集電体43を導電金属製の蓋体54に接続する構造を採用している。その結果、外部引き出し用の導体である正極集電体33や負極集電体43の太さが制約を受けにくくなり、高出力用途に適した構造とすることができる。また、積層電極群51を剛性のある角型金属缶21内に収容する構造を採用した結果、機器に対して確実に固定可能となり、耐振動性用途に適した構造とすることができる。しかも、角型金属缶21における所定面に設けた膨出部24の内部空間25に絶縁性の剛体からなる保持部材61を配置し、この保持部材61により接続板52を押さえかつ積層電極群51を保持するようにしている。従って、これら部材のガタツキや位置ずれを防止することができる。このことも耐振動性の向上に寄与している。
以上のことから、本実施形態によれば、高出力でかつ耐振動性に優れたリチウムイオンキャパシタ11を提供することができる。
(2)本実施形態の保持部材61は、一対の柱状部62の基端部を平板部63の両端に連結してなる構造を有しており、筒部22の開口部側から見たときの柱状部62の形状が半円形状になっている。従って、半円形状の柱状部62によって接続板52が押さえられかつ積層電極群51が保持されることで、これら部材のガタツキや位置ずれが防止される。また、一対設けた膨出部24の各々に柱状部62を配置したいような場合であっても、1個の保持部材61を用いれば足りるため、部品点数の増加を回避することができる。
(3)電極溶接工程、収容工程、接続板溶接工程を順次行う本実施形態の製造方法によれば、高出力でかつ耐振動性に優れた上記の優れたリチウムイオンキャパシタ11を確実にかつ容易に得ることができる。
[第2実施形態]
以下、本発明の蓄電デバイスを、リチウムプレドープ型リチウムイオンキャパシタに具体化した第2実施形態を図8に基づき詳細に説明する。図8(a)は上記リチウムイオンキャパシタ11Aの断面図、図8(b)はそのB−B線断面図である。
本実施形態のリチウムプレドープ型リチウムイオンキャパシタ11Aは、先に説明した第1実施形態のリチウムイオンキャパシタ11とほぼ共通の同様であるが、以下の点について相違している。即ち、このリチウムイオンキャパシタ11は、角型金属缶21内にプレドープ用のリチウム金属71(例えばリチウム金属箔)をあらかじめ収容した構造となっている。プレドープ用のリチウム金属71は、銅板のような導電金属製のリチウム金属支持体72上に支持されている。リチウム金属71を支持したリチウム金属支持体72は、保持部材61において積層電極群51に臨む箇所、具体的には一対の柱状部62の平坦面62aに配置されている。なお、リチウム金属支持体72は、少なくともプレドープ前に例えば負極集電体43に対して電気的に接続される。
以上のような構造のリチウムイオンキャパシタ11Aは、先に説明した第1実施形態の製造手順に準じて製造される。その際、リチウム金属71を支持したリチウム金属支持体72を備える保持部材61を用いて収容工程以降の工程を実施すればよい。そして、製造の最終段階において電解質注入工程を行った後に所定時間保持してプレドープを進行させる。その結果、負極41にリチウムイオンを十分に行き渡らせることができ、プレドープを速やかにかつ確実に進行させることができる。以上の結果、図8に示すリチウムイオンキャパシタ11Aが完成する。なお、プレドープが完了すると、通常、リチウム金属71は溶解して消失してしまう。
以上説明した第2実施形態であっても、高出力でかつ耐振動性に優れたリチウムイオンキャパシタ11Aを提供することができ、また、上記の優れたリチウムイオンキャパシタ11Aを確実にかつ容易に得ることができる。
[第3実施形態]
以下、本発明の蓄電デバイスを、リチウムプレドープ型リチウムイオンキャパシタに具体化した第3実施形態を図9に基づき詳細に説明する。
このリチウムイオンキャパシタ11Bは、第2実施形態と同様にリチウム金属71を支持したリチウム金属支持体72を備えている。ただし、本実施形態のリチウム金属支持体72は負極41に対して接続されていない。また、リチウム金属支持体72の上端部は延設されることで給電用端子73とされており、蓋体54の板状本体54aにおいて2箇所設けられた端子用貫通孔に到っている。給電用端子73と端子用貫通孔との隙間は樹脂製の絶縁体74が充填される結果、リチウム金属支持体72が蓋体54からも絶縁されている。
以上のような構造のリチウムイオンキャパシタ11Bは、先に説明した第2実施形態の製造手順に準じて製造可能であるが、電解質注入工程を行った後、正極31からも負極41からも絶縁された給電用端子73に正の電圧を印加し、かつ負極41に負の電圧を印加して給電を行う(給電工程)。その結果、負極41に対するリチウム金属71のプレドープをいっそう効率よく確実に行うことができる。プレドープ完了後、給電用端子73が非露出となるようにさらに絶縁体74で封止する封止工程を行い、図9に示すリチウムイオンキャパシタ11Bを完成させる。
以上説明した第3実施形態であっても、高出力でかつ耐振動性に優れたリチウムイオンキャパシタ11Bを提供することができ、また、上記の優れたリチウムイオンキャパシタ11Bを確実にかつ容易に得ることができる。
なお、本発明の実施の形態は以下のように変更してもよい。
・上記第2、第3実施形態では、リチウム金属71をリチウム金属支持体72に支持させ、そのリチウム金属支持体72を保持部材61に取り付けていたが、これを別の位置に取り付けてもよい。例えば、図10に示す別の実施形態のリチウムイオンキャパシタ11Cでは、積層電極群51と接続板52との間のスペースや、積層電極群51と蓋体54との間のスペースに、リチウム金属71をリチウム金属支持体72上に支持した構造物が配置されている。なお、このような構造物は負極集電体43に対して何らかの手段により接続されてもよいほか、負極集電体43上に直に接合されてもよい。図11に示す別の実施形態のリチウムイオンキャパシタ11Dも同様の構造を有しているが、保持部材61の内部には給電用端子73が設けられ、その給電用端子73に対して、リチウム金属71をリチウム金属支持体72上に支持した構造物が接続されている。従って、この給電用端子73を利用して給電工程を行えば、負極41に対するリチウム金属71のプレドープをいっそう効率よく確実に行うことが可能である。
・上記各実施形態では、ある程度剛性のある充実体(非多孔質体)からなる材料を用いて保持部材を構成したが、多孔体からなる材料を用いて保持部材を構成してもよい。この場合には電解質の保液性を向上させることができる。
・上記各実施形態では半円状の膨出部24を設けたが、半円状以外の形状(例えば矩形状や三角形状など)の膨出部を設けることとしてもよい。また、上記実施形態では膨出部24を一対設けたが、いずれか片方のみ設けることとしてもよい。
・上記第2実施形態では、正極31や負極41とのショートを未然に防ぐために、保持部材61における柱状部62の平坦面62aと積層電極群51との間に隙間を設けたが、平坦面62aにリチウム金属71を配置しない場合にはその隙間をなくしてもよい。
・上記第2、第3実施形態では、本発明をリチウムプレドープ型リチウムイオンキャパシタに具体化したが、リチウム以外のアルカリ金属をプレドープさせるタイプのアルカリ金属イオンキャパシタに具体化することもできる。あるいは、本発明を非水系二次電池や電気二重層キャパシタなどといった蓄電デバイスに具体化することもできる。
・上記各実施形態では、蓋体54を角型金属缶21の開口部にかしめ加工により固定したが、かしめ加工以外の方法により固定してもよい。
・上記各実施形態では、正極31を第1極としかつ負極41を第2極としたが、この関係を逆にしてもよい。即ち、負極41を第1極として接続板52に溶接する一方、正極31を第2極として蓋体54に溶接した構成を採用してもよい。
11,11A,11B,11C,11D…蓄電デバイスとしてのリチウムイオンキャパシタ
21…角型金属缶
22…筒部
23…底部
24…膨出部
25…膨出部の内部空間
33…第1集電体としての正極集電体
31…第1極としての正極
41…第2極としての負極
43…第2集電体としての負極集電体
46…セパレータ
51…積層電極群
52…接続板
53…ガスケット
54…蓋体
61,61A,61B…保持部材
62…柱状部
63…平板部
71…リチウム金属
72…リチウム金属支持体
73…給電用端子
74…絶縁体

Claims (7)

  1. 筒部の一端に開口部を有しかつ前記筒部の他端に底部を有する角型金属缶と、第1電極を第1集電体上に形成した構造の第1極と、前記第1電極とは電気的性質が異なる第2電極を第2集電体上に形成した構造の第2極と、前記第1極及び前記第2極の間に介在されたセパレータとを備え、前記第1極、前記第2極及び前記セパレータを積層することにより積層電極群が構成され、その積層電極群が電解質とともに前記角型金属缶内に収容されている蓄電デバイスにおいて、
    前記底部と等しい面積を有する導電金属製の接続板が前記底部の内面に溶接され、
    前記筒部において前記積層電極群の厚さ方向に位置していない面に膨出部が設けられ、
    前記膨出部の内部空間に、絶縁性の剛体からなり前記接続板を押さえかつ前記積層電極群を保持する保持部材が配置され、
    前記第1極が前記接続板に接続され、前記角型金属缶の前記開口部に絶縁性のガスケットを介して固定された導電金属製の蓋体に前記第2極が接続されている
    ことを特徴とする蓄電デバイス。
  2. 前記筒部の前記開口部側から見たときの前記膨出部の形状が半円形状であることを特徴とする請求項1に記載の蓄電デバイス。
  3. 前記保持部材は一対の柱状部の基端部を平板部の両端に連結してなる構造を有するとともに、前記筒部の前記開口部側から見たときの前記柱状部の形状が半円形状であることを特徴とする請求項2に記載の蓄電デバイス。
  4. 前記第1極は、前記第1電極であって炭素材料からなる正極電極を、前記第1集電体である正極集電体上に形成した構造の正極であり、
    前記第2極は、前記第2電極であってリチウムの吸蔵及び放出が可能な材料からなる負極電極を、前記第2集電体である負極集電体上に形成した構造の負極であり、
    前記電解質がリチウム塩を含んでおり、
    前記保持部材において前記積層電極群に臨む箇所に、プレドープ用のリチウム金属を支持するための導電金属製のリチウム金属支持体が配置され、前記リチウム金属支持体が、前記負極に電気的に接続され、または、前記正極及び前記負極から絶縁された給電用端子に電気的に接続されている
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の蓄電デバイス。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の蓄電デバイスの製造方法であって、
    前記積層電極群の前記第1極を前記接続板に溶接しかつ前記第2極を前記蓋体に溶接する電極溶接工程と、
    前記電極溶接工程を経た前記積層電極群を前記角型金属缶内に収容する収容工程と、
    前記収容工程の後、前記角型金属缶における前記膨出部の内部空間に配置した前記保持部材で前記接続板を押圧しつつ、前記角型金属缶の外側から溶接を行うことにより、前記接続板を前記底部の内面に溶接する接続板溶接工程と
    を含むことを特徴とする蓄電デバイスの製造方法。
  6. 請求項4に記載の蓄電デバイスの製造方法であって、
    前記積層電極群の前記正極を前記接続板に溶接しかつ前記負極を前記蓋体に溶接する電極溶接工程と、
    前記電極溶接工程を経た前記積層電極群を前記角型金属缶内に収容する収容工程と、
    前記収容工程の後、前記角型金属缶における前記膨出部の内部空間に配置した前記保持部材で前記接続板を押圧しつつ、前記角型金属缶の外側から溶接を行うことにより、前記接続板を前記底部の内面に溶接する接続板溶接工程と
    を含み、
    少なくとも前記接続板溶接工程よりも前の段階にて、プレドープ用のリチウム金属を支持した状態の導電金属製のリチウム金属支持体を前記保持部材において前記積層電極群に臨む箇所に配置するとともに、前記リチウム金属支持体を、前記負極に電気的に接続しておくリチウム金属配置工程を行い、
    前記接続板溶接工程よりも後の段階にて、前記角型金属缶内に前記電解質を注入する電解質注入工程を行う
    ことを特徴とする蓄電デバイスの製造方法。
  7. 請求項4に記載の蓄電デバイスの製造方法であって、
    前記積層電極群の前記正極を前記接続板に溶接しかつ前記負極を前記蓋体に溶接する電極溶接工程と、
    前記電極溶接工程を経た前記積層電極群を前記角型金属缶内に収容する収容工程と、
    前記収容工程の後、前記角型金属缶における前記膨出部の内部空間に配置した前記保持部材で前記接続板を押圧しつつ、前記角型金属缶の外側から溶接を行うことにより、前記接続板を前記底部の内面に溶接する接続板溶接工程と
    を含み、
    少なくとも前記接続板溶接工程よりも前の段階にて、プレドープ用のリチウム金属を支持した状態の導電金属製のリチウム金属支持体を前記保持部材において前記積層電極群に臨む箇所に配置するとともに、前記リチウム金属支持体を、前記正極及び前記負極から絶縁された給電用端子に電気的に接続しておくリチウム金属配置工程を行い、
    前記接続板溶接工程の後の段階にて、前記角型金属缶内に前記電解質を注入する電解質注入工程、前記給電用端子に正の電圧を印加しかつ前記負極に負の電圧を印加して給電を行う給電工程及び前記給電用端子が非露出となるように絶縁体で封止する封止工程をこの順序で行う
    ことを特徴とする蓄電デバイスの製造方法。
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