JP5172356B2 - 測定装置、測定方法およびプログラム - Google Patents

測定装置、測定方法およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、測定対象体の電圧などの物理量を測定可能に構成された測定装置、測定方法およびプログラムに関するものである。
この種の測定装置として、特開平6−242166号公報において開示された電圧測定装置が知られている。
この電圧測定装置(距離補償型表面電位計)は、圧電音叉および検知電極を用いたセンサ部と、音叉駆動回路と、センサ部の検知電極に接続されたプリアンプ回路と、増幅回路と、同期検波回路と、積分回路と、高圧増幅回路とを有して構成されている。この電圧測定装置では、センサ部、プリアンプ回路、増幅回路、同期検波回路、積分回路、高圧増幅回路の一次側、トランスを用いた電源回路の2次側、およびそのシールドを電源からフローティングさせ、かつ高圧増幅回路の発生電圧を少なくともセンサ部のコモングランドに帰還させて、この発生電圧を測定対象体の電圧と等しくなるようにフィードバック制御している。この電圧測定装置によれば、高圧増幅回路の発生電圧を検出することにより、測定対象体の電圧を測定することができる。
特開平6−242166号公報報(第13−15頁、第2図)
ところで、この種の測定装置で用いられているフィードバック制御には偏差が発生するという特性があり、さらに、例えば比例制御のときには、この偏差はフィードバックループの利得(ゲイン)によって変化し、利得が大きいときには小さくなり、利得が小さいときには大きくなる。このため、この種の測定装置では、通常は、測定精度などを考慮して許容し得る偏差を決定し、決定した偏差に対応する利得となるようにフィードバックループの利得を設定している。
ところが、上記の電圧測定装置のように、測定対象体の電圧を非接触で測定する構成の装置では、測定対象体との間の距離を一定にしたとしても、湿度などの変化によって測定対象体と検知電極との間の静電結合の度合いが変化し、この結果、センサ部の利得が変化してフィードバックループの利得も予め想定した値とは異なる値に変化する。また、この電圧測定装置では、実際のフィードバックループの利得を確認するすべもない。このため、この電圧測定装置のような測定装置には、測定時における実際のフィードバックループの利得が許容し得る偏差を確保できる利得よりも小さい値となったときにも、通常通りに電圧を測定するため、測定の信頼性を確保できないという問題点が存在している。他方、湿度などの変化によってフィードバックループの利得が変化した場合であっても、十分な利得を確保し得るように、最初からフィードバックループの利得を十分に大きな値に設定しておく方法も考えられるが、フィードバックループの利得を大きくし過ぎると、フィードバックループの耐ノイズ特性が低下して、やはり、測定の信頼性を確保できない状況が発生するという問題点もある。
本発明は、上記の問題を解決すべくなされたものであり、測定の信頼性を確保し得る測定装置、測定方法およびプログラムを提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載の測定装置は、測定対象体の物理量に対応する参照物理量を前記物理量との差が減少するようにフィードバック制御によって生成すると共に、前記参照物理量に基づいて前記測定対象体の前記物理量を算出する測定装置であって、前記フィードバック制御の利得を変更して当該変更の前後における前記参照物理量を測定し、当該測定した2つの参照物理量の差分を当該2つの参照物理量のうちのいずれか一方で除算した算出値が予め決められた基準値未満になる前記フィードバック制御の前記利得が良好な状態において、当該算出値と、前記変更前の利得に対する前記変更後の利得の倍率と、当該2つの参照物理量のうちの高利得時の参照物理量とに基づいて、前記測定対象体の前記物理量を算出する。
また、請求項2記載の測定装置は、測定対象体の物理量に対応する参照物理量を前記物理量との差が減少するようにフィードバック制御によって生成すると共に、前記参照物理量に基づいて前記測定対象体の前記物理量を算出する測定装置であって、前記フィードバック制御の利得を2倍に変更して当該変更の前後における前記参照物理量を測定し、当該測定した2つの参照物理量のうちの高利得時の参照物理量を低利得時の参照物理量で除算した算出値が予め決められた基準値未満になる前記フィードバック制御の前記利得が良好な状態において、当該算出値と、当該高利得時の参照物理量とに基づいて、前記測定対象体の前記物理量を算出する。
また、請求項記載の測定装置は、請求項または記載の測定装置において、前記算出した前記物理量を出力部に出力させる。
また、請求項4記載の測定方法は、測定対象体の物理量に対応する参照物理量を前記物理量との差が減少するようにフィードバック制御によって生成すると共に、前記参照物理量に基づいて前記測定対象体の前記物理量を算出する測定方法であって、前記フィードバック制御の利得を変更して当該変更の前後における前記参照物理量を測定し、当該測定した2つの参照物理量の差分を当該2つの参照物理量のうちのいずれか一方で除算し、当該除算によって算出された算出値が予め決められた基準値未満になる前記フィードバック制御の前記利得が良好な状態において、当該算出値と、前記変更前の利得に対する前記変更後の利得の倍率と、当該2つの参照物理量のうちの高利得時の参照物理量とに基づいて、前記測定対象体の前記物理量を算出する。
また、請求項5記載の測定方法は、測定対象体の物理量に対応する参照物理量を前記物理量との差が減少するようにフィードバック制御によって生成すると共に、前記参照物理量に基づいて前記測定対象体の前記物理量を算出する測定方法であって、前記フィードバック制御の利得を2倍に変更して当該変更の前後における前記参照物理量を測定し、当該測定した2つの参照物理量のうちの高利得時の参照物理量を低利得時の参照物理量で除算し、当該除算によって算出された算出値が予め決められた基準値未満になる前記フィードバック制御の前記利得が良好な状態において、当該算出値と、当該高利得時の参照物理量とに基づいて、前記測定対象体の前記物理量を算出する。
また、請求項6記載のプログラムは、コンピュータに、測定対象体の物理量に対応する参照物理量を生成すると共に、当該測定対象体の前記物理量と当該参照物理量との差分を検出して、当該差分が減少するように前記参照物理量をフィードバック制御するフィードバック制御部と、前記参照物理量を測定する測定部とを備えた測定装置における前記フィードバック制御部に対してフィードバックループの利得を変更させる手順と、前記測定部によって測定された前記利得の変更の前後における前記参照物理量を取得する手順と、当該取得した2つの前記参照物理量の差分を当該2つの参照物理量のうちのいずれか一方で除算して算出値を算出する手順と、前記算出値が予め決められた基準値未満になる前記フィードバック制御の前記利得が良好な状態において、当該算出値と、前記変更前の利得に対する前記変更後の利得の倍率と、前記2つの参照物理量のうちの高利得時の参照物理量とに基づいて、前記測定対象体の前記物理量を算出する手順とを実行させる。
また、請求項7記載のプログラムは、コンピュータに、測定対象体の物理量に対応する参照物理量を生成すると共に、当該測定対象体の前記物理量と当該参照物理量との差分を検出して、当該差分が減少するように前記参照物理量をフィードバック制御するフィードバック制御部と、前記参照物理量を測定する測定部とを備えた測定装置における前記フィードバック制御部に対してフィードバックループの利得を2倍に変更させる手順と、前記測定部によって測定された前記利得の変更の前後における前記参照物理量を取得する手順と、当該取得した2つの前記参照物理量のうちの高利得時の参照物理量を低利得時の参照物理量で除算して算出値を算出する手順と、前記算出値が予め決められた基準値未満になる前記フィードバック制御の前記利得が良好な状態において、当該算出値と、前記高利得時の参照物理量とに基づいて、前記測定対象体の前記物理量を算出する手順とを実行させる。
求項記載の測定装置、請求項記載の測定方法および請求項記載のプログラムによれば、フィードバック制御におけるフィードバックループの利得が良好な状態においてこの利得を変更すると共に変更の前後において参照物理量を測定し、測定された2つの参照物理量の差分を2つの参照物理量のうちのいずれか一方で除算し、除算によって算出された算出値と、変更前の利得に対する変更後の利得の倍率と、2つの参照物理量のうちの高利得時の参照物理量とに基づいて、測定対象体の物理量を算出することにより、測定装置による測定対象体の物理量測定についての信頼性(測定精度)を高めることができる。
また、請求項記載の測定装置、請求項記載の測定方法および請求項記載のプログラムによれば、フィードバック制御におけるフィードバックループの利得が良好な状態においてこの利得2倍に変更すると共に変更の前後において参照物理量を測定し、測定された2つの参照物理量のうちの高利得時の参照物理量を低利得時の参照物理量で除算し、除算によって算出された算出値と、高利得時の参照物理量とに基づいて、測定対象体の物理量を算出することにより、測定装置による測定対象体の物理量測定についての信頼性(測定精度)を高めることができる。
また、請求項記載の測定装置によれば、算出した測定対象体の物理量を表示装置などの出力部に出力することにより、出力部において測定対象体の物理量を確認することができると共に、測定装置に他の出力装置を接続する手間を省くことができる。
以下、添付図面を参照して、測定装置、測定方法およびプログラムの最良の形態について、電圧測定装置に適用した例を挙げて説明する。
最初に、この電圧測定装置1について、図面を参照して説明する。
電圧測定装置1は、図1に示すように、プローブユニット2および本体ユニット3を備え、測定対象体4の電圧V1(本発明における物理量の一例)を非接触で測定可能に構成されている。
プローブユニット2は、図1に示すように、ケース11、検出電極12、可変容量回路19、電流検出器15およびプリアンプ16を備え、本発明におけるセンサ部として機能する。ケース11は、導電性材料(例えば金属材料)を用いて構成されている。検出電極12は、例えば、平板状に形成されると共に、その一方の面側がケース11の外表面に露出し、かつ他方の面側がケース11の内部に露出するようにしてケース11に固定されている。一例として、検出電極12は、ケース11に設けられている孔(図示せず)に、この孔を閉塞し、かつケース11に対して電気的に絶縁された状態で取り付けられている。また、本例では、一例として、ケース11は、その表面が樹脂材などで形成された絶縁被膜で覆われている。この場合、検出電極12は、この絶縁被膜で覆われていてもよいし、絶縁被膜から露出していてもよい。
可変容量回路19は、図1に示すように、1つの容量変化機能体13および1つの駆動回路14を備えている。また、可変容量回路19(具体的には容量変化機能体13)は、第1の構成単位31、第2の構成単位32、第3の構成単位33および第4の構成単位34がこの順に環状(ブリッジ状)に接続されて、いわゆるブリッジ回路に構成されている。具体的には、各構成単位31,32,33,34は、図2に示すように、第1電気的要素E11,E12,E13,E14(以下、特に区別しないときには「第1電気的要素E1」ともいう)をそれぞれ1つずつ含んで構成されている。
この場合、各第1電気的要素E1は、一端が他端に対して高電位のときに抵抗体として機能し、かつ他端が一端に対して高電位のときに容量体としてそれぞれ機能する一対の第1素子41a,41b(以下、特に区別しないときには第1素子41ともいう)をそれぞれ1つずつ含み、各第1素子41が互いに逆向きに直列接続されて構成されている。これにより、各第1電気的要素E1は、直流信号の通過を阻止しつつ印加電圧の絶対値の大きさに応じて容量が変化するように構成されている。本例では、一例として、各第1素子41は、互いに接合されたP型半導体およびN型半導体を有して構成され、具体的には1つのダイオード(一例として可変容量ダイオード。バリキャップやバラクタダイオードともいう。)で構成され、各第1電気的要素E1は、これら2つのダイオードが逆向きに直列接続されて(アノード端子同士が接続されて)構成されている。また、各第1素子41a,41bには同一またはほぼ同一の特性の可変容量ダイオードが使用されて、第1の構成単位31および第3の構成単位33の各インピーダンスの積と、第2の構成単位32および第4の構成単位34の各インピーダンスの積とが同一またはほぼ同一(一例として数%程度の範囲内で相違する状態)に設定されている。
なお、図2に示す容量変化機能体13では、各第1電気的要素E1は、一対の第1素子41a,41bの一端同士を接続して(一対のダイオードのアノード端子同士を接続して)構成されているが、図3に示す容量変化機能体13のように、一対の第1素子41a,41bの他端同士を接続して(一対のダイオードのカソード端子同士を接続して)、各第1電気的要素E1を構成することもできる。また、可変容量ダイオードは、電圧を逆方向に印加したときにダイオードのPN接合における空乏層の厚みが変化することによる静電容量(接合容量)の変化を利用したものであり、この静電容量の変化を大きくしたものをいう。他方、PN接合で構成される一般的なダイオード(シリコンダイオード)においても、可変容量ダイオードと比べて少ないものの、上記した静電容量(接合容量)の変化は発生する。このため、図2,3に示す各容量変化機能体13におけるすべての第1素子41a,41bを、一般的なダイオードで構成された第1素子51a,51b(以下、区別しないときには、第1素子51ともいう)に置き換えた構成(図4,5参照)であっても、容量変化機能体13を構成することができる。また、図示はしないが、ゲート端子をソース端子に接続することによってオフ状態に維持されたMOS−FETも、ドレイン−ソース間に印加される電圧に基づいて容量が変化する可変容量コンデンサとして機能することが知られている。したがって、このようにゲート端子がソース端子に接続された1つのMOS−FETを可変容量ダイオードに代えて使用して容量変化機能体13を構成することもできる。
また、可変容量回路19は、図1に示すように、検出電極12と参照電位Vrとなる部位(本例ではケース11)との間に、容量変化機能体13における第1の構成単位31および第4の構成単位34の接続点Aが検出電極12側に接続されると共に第2の構成単位32および第3の構成単位33の接続点Cがケース11側に接続された状態で配設されている。具体的には、可変容量回路19は、容量変化機能体13の接続点Aが検出電極12に直接接続されると共に、容量変化機能体13の接続点Cが電流検出器15を介してケース11に接続されて検出電極12とケース11との間に配設されている。また、第1の構成単位31および第2の構成単位32の接続点Bと、第3の構成単位33および第4の構成単位34の接続点Dとが駆動回路14に接続されている。また、可変容量回路19は、ケース11の外部に露出しない状態で、ケース11内部に配設されている。
駆動回路14は、例えば、トランスおよびフォトカプラなどの絶縁用電子部品を用いて構成されて、本体ユニット3から入力した駆動信号S1を、この駆動信号S1と電気的に絶縁されると共に駆動信号S1と同一の周波数f1の駆動信号S2に変換して容量変化機能体13に出力(印加)する。本例では、一例として、駆動回路14は、図1に示すように、一次巻線Tr1aおよび二次巻線Tr1bを備えた絶縁型のトランスTr1を用いて構成されている。この場合、二次巻線Tr1bの各端部が容量変化機能体13の接続点B,Dに接続されている。駆動回路14では、入力した駆動信号S1に基づいて一次巻線Tr1aが励磁されることで、トランスTr1が二次巻線Tr1bに駆動信号S2を発生させる。この構成により、駆動回路14は、駆動信号S1を低歪みで駆動信号S2に変換し、この駆動信号S2を容量変化機能体13の各接続点B,D間に印加する。本例では、後述するように一例として駆動信号S1として正弦波信号を用いているため、駆動信号S2も正弦波信号として出力される。また、上記の駆動回路14に代えて、本体ユニット3から駆動信号S1を入力することなく駆動信号S2を単独で出力するフローティング信号源(図示せず)をプローブユニット2内に配設することもできる。
電流検出器15は、一例として絶縁型のトランスTr2で構成されて本発明における検出回路として機能する。また、電流検出器15は、トランスTr2の一次巻線Tr2aの一端部が可変容量回路19(具体的には可変容量回路19における容量変化機能体13の接続点C)に接続され、かつ他端部がケース11に接続されて、可変容量回路19とケース11との間に接続されている。これにより、電流検出器15(つまりトランスTr2)は、可変容量回路19と直列に接続された状態で検出電極12とケース11との間に配設されて、可変容量回路19の容量変化機能体13に流れている電流iを検出すると共に、この電流iの電流値(振幅)に比例した振幅の電圧V2を二次巻線Tr2bに誘起(発生)させる。プリアンプ16は、トランスTr2の二次巻線Tr2bに誘起される電圧V2を増幅して、検出信号S3として出力する。この場合、電圧V2は電流iの値に比例して変化するため、この電圧V2を増幅して生成された検出信号S3も電流iの値に比例して変化する。また、上記した電流検出器15およびプリアンプ16は、可変容量回路19と共にケース11内部に配設されている。
本体ユニット3は、図1に示すように、制御部3a、電圧生成部3b、処理部3c、電圧計3dおよび出力部3eを備えて構成されている。この場合、制御部3aは、センサ部としてのプローブユニット2、および電圧生成部3bと共に本発明に係るフィードバック制御部FCを構成し、入力した検出信号S3に基づいて後述するアナログ信号S5と極性信号S8とを生成して電圧生成部3bに出力し、電圧生成部3bに対して参照電位Vrの電圧を変化させる。具体的には、制御部3aは、発振回路21、フィルタ回路22、増幅回路23、検波回路24および極性判定回路25を備えている。発振回路21は、一定の周期T1(周波数f1)の駆動信号S1を生成してプローブユニット2に出力する。また、発振回路21は、周期T1の二分の一の周期T2(周波数f2=2×f1)の検波用信号S11を駆動信号S1に同期させて生成して極性判定回路25に出力する。この場合、本例では、発振回路21は、駆動信号S1および検波用信号S11として正弦波信号を生成する。フィルタ回路22は、プローブユニット2から入力した検出信号S3に含まれている容量変化機能体13の容量変調周波数f2と同じ周波数の信号S3aを選択的に通過させる。
増幅回路23は、フィルタ回路22から入力した信号S3aを増幅して、検出信号S4として出力する。また、増幅回路23は、動作開始直後においては予め設定された初期利得(初期増幅率Ga0)で信号S3aを増幅し、処理部3cから制御信号S12を入力したときには、利得をα倍して利得Ga1(=α×Ga0)に変更する。これにより、電圧測定装置1の後述するフィードバックループの利得もα倍となる。また、本例では、容量変化機能体13の容量変調周波数f2は、駆動信号S2の周波数f1の2倍であるため、容量変化機能体13の静電容量C1の変化によって生じる電流iの周波数も駆動信号S1の周波数f1の2倍となり、プリアンプ16で生成される検出信号S3中には周波数f1,f2の各信号成分が含まれるものの、増幅回路23から出力される検出信号S4の周波数はフィルタ回路22によるフィルタリングによってf2となる。検波回路24は、例えば包絡線検波方式によって検出信号S4を検波することにより、アナログ信号S5を生成する。この場合、アナログ信号S5は、その振幅(電圧値)が可変容量回路19を流れる電流iの電流値に比例して変化する。したがって、検出信号S3も電流iの振幅(電流値)に比例して変化する信号であるため、アナログ信号S5と検出信号S3とは、互いに同期し、かつ比例した信号となる。極性判定回路25は、検波用信号S11および検出信号S4を入力して検波用信号S11に対する検出信号S4の位相を検出する。また、極性判定回路25は、検出した位相に基づいて、測定対象体4およびケース11の各電圧V1,Vrの電位差(V1−Vr)の極性を判定すると共に、この極性を示す極性信号S8を生成して出力する。一例として、本例では、極性判定回路25は、電位差(V1−Vr)の極性と同じ極性で極性信号S8を出力する。
処理部3cは、一例としてCPUおよび内部メモリを備えたコンピュータで構成されている。この場合、この処理部3cでは、CPUが内部メモリに記憶されているプログラムに従い、フィードバック制御部FCが実行するフィードバック制御におけるフィードバックループの利得を変更する(本例では変更前の利得をα(>1)倍して変更する)利得変更処理(利得を変更させる手順)と、この利得の変更の前後において電圧計3dで測定された2つの参照電位信号S7の電圧(参照電位Vr。本発明における参照物理量)を取得する電圧取得処理(参照物理量を取得する手順)と、この取得した2つの参照電位Vrの差分ΔVrをいずれか一方の参照電位Vrで除算して参照電位Vrの変化率H(=ΔVr/Vr。本発明における算出値)を算出する変化率算出処理(算出値を算出する手順)と、変化率Hに基づいてフィードバック制御の利得の良否を判別する良否判別処理(判別処理を実行する手順)と、変化率H、倍率αおよび取得した2つの参照電位Vrに基づいて測定対象体4の電圧V1を算出する電圧算出処理(測定対象体の物理量を算出する手順)と、並びに良否判別処理の結果および算出した電圧V1を示すデータD1を出力部3eに出力する出力処理(出力処理を実行する手順)とを実行する。なお、内部メモリには、上記の各処理をCPUに対して実行させる上記のプログラムと、倍率αと、良否判別処理で使用される基準値Drとが予め記憶されている。また、処理部3cは、上記構成に代えて、FPGA、ゲートアレイなどのプログラマブルロジックなどで構成することもできる。
電圧生成部3bは、電圧生成回路27およびトランス(昇圧トランス)Tr3を備えて構成されている。電圧生成回路27は、電圧信号S6を生成して出力する。この場合、電圧生成回路27は、出力している電圧信号S6の電圧を、入力したアナログ信号S5の振幅(電圧値)に比例した量だけ、入力した極性信号S8の極性が「正」のときには増加させ、逆に「負」のときには減少させる。トランスTr3は、絶縁型のトランスであって、一次巻線Tr3a(巻数:n1)および二次巻線Tr3b(巻数:n2>n1)を備えて昇圧トランスとして構成されている。この場合、一次巻線Tr3aおよび二次巻線Tr3bは、それぞれの一端部が接地(グランドに接続)されている。また、一次巻線Tr3aの他端部は電圧生成回路27に、二次巻線Tr3bの他端部はプローブユニット2のケース11にそれぞれ接続されている。この構成により、トランスTr3は、一次巻線Tr3aに入力した電圧信号S6を昇圧して、参照電位信号S7として二次巻線Tr3bの他端部に出力すると共に、プローブユニット2のケース11に印加する。このようにしてケース11は、その電位(参照電位)Vrが参照電位信号S7の電圧に規定される。
電圧計3dは、本発明における測定部であって参照電位信号S7の電圧(参照電位Vr)を繰り返し測定すると共に、測定の都度、測定した参照電位信号S7の電圧値(参照電位Vr)を示すデータD2を処理部3cに出力する。出力部3eは、本例では一例として表示装置で構成されて、処理部3cからのデータD1に基づいて、例えば、現在のフィードバックループの利得が良好なものであるか否かを示す情報、および算出した電圧V1の少なくとも一方を表示する。一例として出力部3eは、フィードバックループの利得が良好であるときには「利得が良好」(または「測定値は有効」)という文字情報(日本語や英語などの言語で使用される文字で表された情報)と共に電圧V1を表示し、良好でない(不良の)ときには、電圧V1は表示せずに「利得が良好でない」(または「測定は無効」)という文字情報を表示する。なお、出力部3eとしては、表示装置以外に、上記情報を印刷する印刷装置を採用することもできるし、現在のフィードバックループの利得が良好なものである旨(または良好なものではない旨)をブザー音、音声およびLEDの表示状態(点灯、消灯、点滅若しくは点灯させる色、またはこれらの組み合わせ)で報知する報知装置や、その旨を示すデータを送信する伝送装置を採用することができる。
次いで、電圧測定装置1の測定動作について説明する。なお、発明の理解を容易にするため、一例として、電圧生成回路27は、電圧測定装置1の測定動作開始時(時刻t0)は、ゼロボルトの電圧信号S6を生成し、その後、その電圧を増加または減少させるものとする。したがって、電圧生成部3bは、図7において実線で示すように、参照電位信号S7をゼロボルトから生成し始めるものとする。
まず、電圧V1の測定に際して、検出電極12が非接触な状態で測定対象体4に対向するように、プローブユニット2を測定対象体4の近傍に配設する。これにより、図1に示すように、検出電極12と測定対象体4との間に静電容量C0が形成された状態となる。この場合、静電容量C0の容量値は、検出電極12と測定対象体4の距離に反比例して変化するが、プローブユニット2を配設し終えた後は、湿度などの環境条件が一定のもとでは一定となる(変動しない)。ただし、静電容量C0は、湿度等の環境条件が変化したときには変動する。
次いで、電圧測定装置1の起動状態において、制御部3aでは、発振回路21が駆動信号S1および検波用信号S11の生成を開始して、駆動信号S1をプローブユニット2に、また検波用信号S11を極性判定回路25に出力する。プローブユニット2では、可変容量回路19の駆動回路14が、入力した駆動信号S1を駆動信号S2に変換して容量変化機能体13の各接続点B,D間に印加(出力)する。容量変化機能体13では、各接続点B,D間に印加された駆動信号S2が分圧されて、第1の構成単位31、第2の構成単位32、第3の構成単位33および第4の構成単位34にそれぞれ印加される。
この場合、図6に示すように、駆動信号S2の1周期T1のうちの期間Ta(接続点Dを基準として接続点Bの電位が高電位になり、かつ相互間の電位差が徐々に大きくなる期間)では、各第1電気的要素E1における逆電圧が印加されて(逆バイアスされて)コンデンサとして機能する各第1素子41の各静電容量が徐々に減少する。具体的には、各第1電気的要素E11,E14では、逆バイアスされている各第1素子41bの静電容量が、また各第1電気的要素E12,E13では、逆バイアスされている各第1素子41aの静電容量が徐々に減少する。また、駆動信号S2の1周期T1のうちの期間Tb(接続点Dを基準として接続点Bの電位が高電位になり、かつ相互間の電位差が徐々に小さくなる期間)では、逆バイアスされている各第1素子41、具体的には各第1電気的要素E11,E14では各第1素子41b、また各第1電気的要素E12,E13では各第1素子41aの各静電容量が徐々に増加する。
また、駆動信号S2の1周期T1のうちの期間Tc(接続点Dを基準として接続点Bの電位が低電位になり、かつ相互間の電位差が徐々に大きくなる期間)では、逆バイアスされてコンデンサとして機能する各第1素子41、具体的には各第1電気的要素E11,E14では各第1素子41a、また各第1電気的要素E12,E13では各第1素子41bの各静電容量が徐々に減少する。また、駆動信号S2の1周期T1のうちの期間Td(接続点Dを基準として接続点Bの電位が低電位になり、かつ相互間の電位差が徐々に小さくなる期間)では、逆バイアスされている各第1素子、具体的には各第1電気的要素E11,E14では各第1素子41a、また各第1電気的要素E12,E13では各第1素子41bの各静電容量が徐々に増加する。なお、各第1電気的要素E1に含まれている第1素子41a,41bのうちの順電圧が印加されている(順バイアスされている)第1素子41a,41bは等価的に抵抗として機能している。このため、各第1電気的要素E1の静電容量は、駆動信号S2の1周期T1内において、減少および増加を2回繰り返す。
このようにして、駆動信号S2の1周期T1内において、各構成単位31〜34に含まれている各第1電気的要素E1の静電容量が増加および減少を2回ずつ繰り返すため、これらの静電容量を合成してなる容量変化機能体13の静電容量C1(接続点A,B間の静電容量)も増加および減少を2回繰り返す。つまり、可変容量回路19は、入力した駆動信号S2の周期T1に同期して、かつ周期T1の二分の一の周期T2(周波数f2=2×f1)でその静電容量C1を連続的(本例では周期的)に変化させる動作を実行する。この場合、上記したように、可変容量回路19は電流検出器15を介在させた状態でケース11と検出電極12との間に直列に接続されているため、その静電容量C1と、測定対象体4および検出電極12の間に形成される静電容量C0とは、測定対象体4とケース11との間に直列に接続された状態になっている。このため、静電容量C1が周波数f2(容量変調周波数)で周期的に変化することにより、測定対象体4とケース11との間の静電容量C2(各静電容量C0,C1の直列合成容量)も、図6に示すように、駆動信号S2の周期T1に同期して、かつ周期T1の二分の一の周期T2(周波数f2)で変化する。
また、可変容量回路19では、上記したように、容量変化機能体13の各第1素子41には同一またはほぼ同一の特性の可変容量ダイオード(または一般的なダイオード)が使用され、この結果、第1の構成単位31および第3の構成単位33の各インピーダンスの積と、第2の構成単位32および第4の構成単位34の各インピーダンスの積とが同一またはほぼ同一に設定されている。したがって、ブリッジ回路でもある容量変化機能体13は、ブリッジ回路としての平衡条件を満足しているため、駆動信号S2の電圧成分(駆動信号S1と同じ周波数f1の電圧信号)が各接続点A,C間にほとんど発生しない状態で、その静電容量C1を周期T2で変化させている。また、接続点Aに接続されている各構成単位31,34に含まれている各第1電気的要素E11,E14の組、および接続点Cに接続されている各構成単位32,33に含まれている各第1電気的要素E12,E13の組のうちの少なくとも一方の組に含まれている2つの第1電気的要素E1が共に常時コンデンサとして機能しているため、検出電極12とケース11とは、可変容量回路19を介して交流的に接続されているものの直流的には短絡されない状態に維持されている。
このため、静電容量C1の周期T2での周期的な変化に基づいて測定対象体4とケース11との間の静電容量C2が周期T2で周期的に変化することにより、可変容量回路19には、測定対象体4およびケース11の各電圧V1,Vrの電位差(V1−Vr)に応じた振幅の電流i(周期T2)が流れる。具体的には、電流iは、電位差(V1−Vr)が大きいときにはその振幅(電流値)が大きくなり、電位差(V1−Vr)が小さいときにはその電流値が小さくなる。
したがって、図7に示すように、測定対象体4の電圧V1が正の電圧のとき(時刻t0)に、電圧測定装置1が測定動作を開始したときには、電位差(V1−Vr)は正の電圧となり、電流iは、図示はしないが、その周期がT2であって、その振幅が電位差(V1−Vr)に応じて変化する交流信号として流れる。プリアンプ16は、この電流iに起因して電流検出器15を構成するトランスTr2の二次巻線Tr2bに誘起される電圧V2を増幅して、検出信号S3として出力する。この場合、検出信号S3には、電流iの周波数f2と同一の周波数成分が主として含まれると共に、駆動信号S2の周波数f1と同一の周波数成分も含まれている。
本体ユニット3の制御部3aでは、フィルタ回路22が、検出信号S3に含まれている周波数f2の信号成分を信号S3aとして選択的に出力し、増幅回路23は、この信号S3aを初期増幅率Ga0で増幅して検出信号S4を生成して検波回路24に出力する。次いで、検波回路24は、入力した検出信号S4を検波してアナログ信号S5を生成して電圧生成部3bに出力する。この場合、アナログ信号S5は、その振幅が電位差(V1−Vr)の値に比例して変化する信号となる。また、極性判定回路25は、検波用信号S11および検出信号S4を入力して検波用信号S11に対する検出信号S4の位相を検出することにより、電位差(V1−Vr)の極性と同じ極性となる極性信号S8を生成して電圧生成部3bに出力する。
本体ユニット3の電圧生成部3bでは、電圧生成回路27が、出力している電圧信号S6の電圧を、入力したアナログ信号S5の振幅(電圧値)に比例した量だけ、入力した極性信号S8の極性が「正」のときには増加させ、逆に「負」のときには減少させる。したがって、図7に示すように、測定対象体4の電圧V1が正の電圧のとき(時刻t0)に、電圧測定装置1が測定動作を開始したときには、電圧信号S6は当初ゼロボルトであるため、参照電位信号S7もゼロボルトである。この結果、電位差(V1−Vr)は正の電圧となり、これによって極性信号S8の極性も正となる。このため、電圧生成部3bでは、電圧生成回路27が、入力したアナログ信号S5の振幅に比例した量だけ、電圧値を増加させて電圧信号S6を出力する。次いで、トランスTr3が電圧信号S6を昇圧して参照電位信号S7を出力してケース11に印加する。この結果、電流検出器15、プリアンプ16、フィルタ回路22、増幅回路23、検波回路24および電圧生成部3b(電圧生成回路27とトランスTr3)で構成されるフィードバックループ(本発明におけるセンサ部および電圧生成部を含むフィードバックループの一例)内で、測定対象体4とケース11との間の電位差(V1−Vr:)が徐々に低下(減少)するように負のフィードバックが行われる。
したがって、電流iは、電流値(振幅)が徐々に低下(減少)していく。一般的には、電圧測定装置1では、測定対象体4の電圧V1への参照電位Vrの収束が短時間で完了するように、その過渡特性が設定される。このため、参照電位信号S7は、図7に示すように、電圧V1に対して時刻t1において、フィードバックループの現在の利得に対応する偏差内に収束する。なお、収束に際してオーバーシュートが発生して、参照電位Vrが測定対象体4の電圧V1を上回ったときには、電位差(V1−Vr)は負の電圧となり、これによって極性信号S8の極性も負となる。このため、電圧生成部3bでは、電圧生成回路27が、入力したアナログ信号S5の振幅に比例した量だけ、電圧値を減少させて電圧信号S6を出力する。その後は、電圧測定装置1は、上記のフィードバック動作を継続することにより、変化する測定対象体4の電圧V1に対して一定の偏差内に収まるように参照電位信号S7の電圧値(参照電位Vr)を変化させる。この場合、参照電位信号S7(および電圧信号S6)は、測定対象体4の電圧V1に同期して変化する交流信号となる。電圧計3dは、参照電位信号S7の電圧をリアルタイムで計測して、その電圧値(参照電位Vr)を示すデータD2を処理部3cに出力する。
一方、処理部3cは、測定開始(時刻t0)から時間(t1−t0)だけ経過した後に、図8に示す電圧測定処理100を短期間で実行する動作を周期的に繰り返す。本例における短期間とは、測定対象体4の電圧V1についての変動周期と比較して十分に短い期間であり、この期間中における電圧V1がほぼ一定値とみなせる期間をいう。この電圧測定処理100では、処理部3cは、まず、1回目の電圧取得処理を実行する(ステップ101)。この電圧取得処理では、処理部3cは、増幅回路23の増幅率がGa0のときの参照電位信号S7の電圧値(参照電位Vr)を利得変更前の参照電位Vr1として電圧計3dから取得して、内部メモリ(図示せず)に記憶する。
続いて、処理部3cは、利得変更処理を実行する(ステップ102)。この利得変更処理では、処理部3cは、制御信号S12を増幅回路23に出力する。これにより、増幅回路23は、初期利得Ga0をそのα倍の利得Ga1に変更する。したがって、制御部3aの利得がα倍され、その結果としてフィードバックループの利得も変更前の利得に対してα倍された利得に変更される。なお、制御部3aの利得を変更する構成に代えて、電圧生成部3bやプローブユニット2の利得を変更する構成とすることもできる。一例として、図1において破線で示すように、処理部3cが電圧生成回路27の利得を変更して電圧測定装置1のフィードバックループの利得を変更するように構成してもよい。さらには、図示はしないが、フィードバック制御部FC内に増幅回路23以外の増幅回路を設けてこの増幅回路の利得を変更することで、フィードバックループの利得を変更するようにしてもよい。さらに、可変容量回路19に出力する駆動信号S1の電圧値を変更することもできる。
次いで、処理部3cは、2回目の電圧取得処理を実行する(ステップ103)。この電圧取得処理では、処理部3cは、フィードバックループの利得が変更された後の(増幅回路23の増幅率がGa1のときの)参照電位信号S7の電圧値(参照電位Vr)を利得変更後の参照電位(高利得時の参照電位)Vr2として電圧計3dから取得して、内部メモリに記憶する。なお、処理部3cは、2回目の電圧取得処理の完了後、制御信号S12への増幅回路23の出力を停止することにより、フィードバックループの利得を初期利得Ga0に戻す。
続いて、処理部3cは、変化率算出処理を実行する(ステップ104)。この変化率算出処理では、処理部3cは、内部メモリに記憶されている参照電位Vr2から参照電位(低利得時の参照電位)Vr1を減算することにより、差分ΔVr(=Vr2−Vr1)を算出して内部メモリに記憶する。また、この差分ΔVrを参照電位Vr1,Vr2のうちのいずれか一方(本例では高利得時の参照電位Vr2)で除算することにより、変化率H(=ΔVr/Vr2。)を算出して内部メモリに記憶する。次いで、処理部3cは、良否判別処理を実行する(ステップ105)。この良否判別処理では、処理部3cは、内部メモリに記憶されている変化率Hと基準値Drとを比較して、変化率Hが基準値Dr以上の(または超える)ときには、変更後のフィードバックループの利得が良好でない(利得が十分でない)と判別し、一方、変化率Hが基準値Dr未満の(または以下の)ときには、変更後のフィードバックループの利得が良好である(利得が十分である)と判別する。また、処理部3cは、この判別結果を内部メモリに記憶する。
フィードバック制御においては、フィードバックループの変更の前後での利得が共に十分であるときには、各利得において測定される参照電位Vr1,Vr2は共に、測定対象体4の電圧V1に近い値となる結果、参照電位Vrの変化率Hは小さくなる。一方、変更の前後のフィードバックループの各利得が共に良好でないときや、変更後のフィードバックループの利得が十分なものであっても、変更前のフィードバックループの利得が十分なものでないときには、参照電位Vrの変化率Hは大きな値となる。このため、例えば、シミュレーションや実験などを行って、予めフィードバックループの利得が良好なときの参照電位Vr1,Vr2を算出すると共に、両者から変化率Hを求め、この求めた値を基準値Drとしておくことにより、この基準値Drと変化率Hとの比較によってフィードバックループの利得が良好なものであるか否かを判別可能となる。
続いて、処理部3cは、内部メモリに記憶した良否判別処理の結果を基にして、電圧算出処理を実行するか否かを判別し(ステップ106)、変更後のフィードバックループの利得が良好であると判別したときに電圧算出処理を実行する(ステップ107)。
この電圧算出処理では、処理部3cは、まず、内部メモリに記憶されている変化率Hと倍率αとから、下記式(1)に基づいて誤差率eを算出する。
誤差率e=H/(α−1) ・・・・・・・・・・・・・・・・・ (1)
なお、本例では上記したように、変化率算出処理において、差分ΔVrを高利得時の参照電位Vr2で除算することにより、高利得時の変化率H(=ΔVr/Vr2)を算出しているため、誤差率eとして、フィードバックループが高利得時(利得をα倍したとき)の誤差率e2が算出される。
ここで、この式(1)について説明する。図1に示す電圧測定装置1は、図9に示すように、電圧V1を入力として、出力である参照電位Vrを双方の差分U(入力に対する出力の誤差でもあるため、以下では「誤差U」ともいう)がゼロに近づくようにフィードバック制御するモデルとみなすことができる。このため、プローブユニット2、制御部3aおよび処理部3cで構成されるフィードバック制御部FC全体の変更前の利得をGとしたときには、下記の式(2),(3)が成り立つ。
U=V1−Vr1 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ (2)
Vr1=G×U ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ (3)
また、このとき、入力であるV1に対する誤差Uの割合を誤差率e1として考えたときに、この誤差率e1は、下記の式(4)で表される。
誤差率e1=U/V1=1/(1+G) ・・・・・・・・・・・ (4)
一方、利得変更後においては、フィードバック制御部FC全体の変更後の利得はα×Gとなるため、下記の式(5),(6)が成り立つ。
U=V1−Vr2 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ (5)
Vr2=α×G×U ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ (6)
また、このとき、入力であるV1に対する誤差Uの割合を誤差率e2として考えたときに、この誤差率e2は、下記の式(7)で表される。
誤差率e2=U/V1=1/(1+α×G) ・・・・・・・・・・(7)
次に、両誤差率e1,e2の差をεとすると、εは下記式(8)で表される。
ε=e1−e2
=(V1−Vr1)/V1−(V1−Vr2)/V1
=1/(1+G)−1/(1+α×G)
=(α−1)×G/(1+(α+1)×G+α×G) ・・・・ (8)
なお、εは下記式(9)とも表される。
ε=e1−e2
=(V1−Vr1)/V1−(V1−Vr2)/V1
=(−Vr1+Vr2)/V1
=ΔVr/V1 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ (9)
ところで、利得Gは通常、百数十〜数百程度の値に設定されて数値1よりも十分に大きい(G≫1)。また、倍率αも2〜3程度で良いため、Gはこの倍率αとの関係においても十分に大きな値となっている。したがって、上記式(8)は下記式(10)のように近似することができる。
ε≒(α−1)×(1/(1+α×G)) ・・・・・・・・・・ (10)
また、この式(10)の右式の(1/(1+α×G))は、式(7)より誤差率e2であることから、さらに下記式(11)のように表される。
ε≒(α−1)×e2 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ (11)
また、上記のように利得GがG≫1であるときには、各参照電位Vr1,Vr2は電圧V1と完全には一致しないものの、ほぼ電圧V1とみなしてよい程度に電圧V1に接近した値となっているが、利得の変更後(α×G)の参照電位Vr2の方が電圧V1に接近したものとなっていると考えられる。このため、上記式(9)中のV1を参照電位Vr1,Vr2のうちの高利得時の参照電位(本例では参照電位Vr2)とすることにより、εは下記式(12)のように近似することができ、これはステップ104において算出した変化率Hと一致する。
ε≒ΔVr/Vr2(=H) ・・・・・・・・・・・・・・・・ (12)
したがって、上記式(11),(12)に基づいて、誤差率e2、すなわち利得を大きくしたときの誤差率eは上記式(1)で表される。
最後に、この電圧算出処理では、処理部3cは、変化率Hと倍率αとに基づいて上記式(1)によって算出した誤差率e(本例ではe2)と、測定した参照電位Vr2を下記式(13)に代入することにより、電圧V1を算出すると共に内部メモリに記憶する。これにより、電圧算出処理が完了する。
V1=Vr2/(1−e2) ・・・・・・・・・・・・・・・・ (13)
ここで、この式(13)は、利得変更後、つまり利得を大きくしたときに成り立つ上記式(5),(7)から導出されたものである。したがって、フィードバック制御部FCの利得を変更する前に測定した参照電位Vr1と、この利得をα倍した後に測定した参照電位Vr2と、この既知の倍率αとに基づいて、変更の前後におけるフィードバック制御部FCの利得が良好なものであるという条件下において、測定対象体4の電圧V1を直接的に算出できることが理解される。
ステップ107での電圧算出処理が完了したとき、およびステップ106での判別において変更後のフィードバックループの利得が良好でないと判別したときには、処理部3cは、出力処理を実行する(ステップ108)。この出力処理では、処理部3cは、電圧算出処理を実行したときには、ステップ105において実行した良否判別処理の結果(変更後のフィードバックループの利得が良好である旨の結果)と共に、電圧算出処理の結果(算出した電圧V1)を示すデータD1を出力部3eに出力する。この場合、出力部3eは、「利得が良好」という文字情報と共に電圧V1を表示する。一方、処理部3cは、電圧算出処理を実行しなかったときには、ステップ105において実行した良否判別処理の結果(変更後のフィードバックループの利得が良好でない旨の結果)を示すデータD1を出力部3eに出力する。この場合、出力部3eは、「利得が良好でない」という文字情報を表示する。これにより、1回の電圧測定処理が完了する。
上記したように、処理部3cが電圧測定処理100を短期間で実行する動作を周期的に繰り返すため、フィードバック制御部FCのフィードバックループの利得が良好なときには、出力部3eには、フィードバックループの利得が良好である旨を示す上記の文字情報と共に、測定対象体4の電圧V1が所定の周期で連続的に表示される。これにより、測定対象体4の電圧V1が直流電圧であっても、また周期的に変化する交流電圧や、不規則に変化する電圧であったとしても、電圧V1が出力部3eに表示される。
一方、フィードバック制御部FCのフィードバックループの利得が良好でないときには、その旨を示す上記文字情報のみが出力部3eに継続して表示される。このため、作業者は、フィードバック制御部FCのフィードバックループの利得が好ましくないと判断でき、現在のフィードバックループの利得(つまり測定条件)をより良好なものとすべく(改善すべく)、例えば、プローブユニット2と測定対象体4との位置関係を調整するなどの作業を実施することが可能となる。
このように、この電圧測定装置1、この電圧測定装置1が実行する測定方法およびこの電圧測定装置1が実行するプログラムによれば、フィードバック制御部FCについてのフィードバックループの利得を変更すると共に、変更の前後において測定された2つの参照電位Vr1,Vr2の差分ΔVrをこの2つの参照電位Vr1,Vr2のうちのいずれか一方(本例では参照電位Vr2)で除算して変化率H(算出値)を求め、この変化率Hが予め決められた基準値Dr以上のときにフィードバック制御(つまり測定条件)が良好でない(不良である)と判別してその旨を出力し、かつ変化率Hが基準値Dr未満のときにフィードバック制御が良好であると判別してその旨を出力する出力処理を実行することにより、換言すれば、2つの参照電位Vr1,Vr2に基づいて電圧測定装置1のフィードバック制御の動作状態の良否を判別してその結果を出力(表示)させることにより、出力される結果に基づいて、フィードバック制御が良好であるか否かを確実に認識することができ、これによって、例えば測定された電圧V1が信頼性のあるものか否かを認識することができる結果、電圧測定装置1による測定対象体4の電圧測定についての信頼性を確保することができる。
なお、変化率Hと基準値Drとの比較に基づいて、上記のようにフィードバック制御の良否を判別してその旨を出力する構成に代えて、変化率Hと基準値Drとの比較の結果だけを出力する構成とすることもできる。この構成においても、作業者が、変化率Hが基準値Dr以上である旨の出力に基づいてフィードバック制御(つまり測定条件)が良好でない(不良である)と判別でき、また変化率Hが基準値Dr未満である旨の出力に基づいてフィードバック制御が良好であると判別することができ、これによって電圧測定装置1による測定電圧の信頼性を確保することができる。
また、この電圧測定装置1によれば、フィードバック制御の良否結果を表示装置などの出力部3eに出力することにより、出力部3eにおいてフィードバック制御の良否結果、つまり電圧測定装置1による測定電圧の信頼性を確認することができると共に、電圧測定装置1に他の出力装置を接続する手間を省くことができる。
また、この電圧測定装置1、この電圧測定装置1が実行する測定方法およびこの電圧測定装置1が実行するプログラムによれば、変化率Hと、変更前の利得に対する変更後の利得の倍率αと、2つの参照電位Vr1,Vr2のうちの高利得時の参照物理量とに基づいて、測定対象体4の電圧V1を算出することにより、電圧測定装置1による測定対象体4の電圧測定についての信頼性(測定精度)を高めることができる。
さらに、この電圧測定装置1では、測定対象体4の電圧V1に対応する参照電位Vrを生成する電圧生成部3bと、測定対象体4の電圧V1と参照電位Vrとの間の電位差(差分U)に応じて振幅が変化する検出信号S3を出力するプローブユニット2と、検出信号S3の振幅が減少するように電圧生成部3bに対して参照電位Vrを変化させる制御部3aとを備えてフィードバック制御部FCが構成され、処理部3cによって制御部3a、電圧生成部3bおよびプローブユニット2のうちの少なくとも1つの利得が制御されてフィードバック制御部FCのフィードバックループの利得が変更させられる。したがって、この電圧測定装置1によれば、フィードバック制御部FCのフィードバックループの利得を自動的にしかも短時間で変更できるため、測定対象体4の電圧V1が変動する場合においても、電圧測定装置1による測定対象体4の電圧測定についての信頼性を確保しつつ電圧V1をリアルタイムで測定することができる。
また、この電圧測定装置1では、測定対象体4に対向可能な検出電極12と、検出電極12に接続されてその静電容量C1を変化可能に構成された可変容量回路19と、電流検出器15とを備えてプローブユニット2がセンサ部として構成されている。したがって、この電圧測定装置1によれば、検出電極12をプローブユニット2の表面に配設し、かつ可変容量回路19および電流検出器15をプローブユニット2の内部に配設した状態で測定対象体4の電圧V1を測定することができるため、可変容量回路19を測定対象体4と直接対向させるための孔を設けることなくプローブユニット2を構成することができる。したがって、この電圧測定装置1によれば、この孔を介して異物がプローブユニット2内に誤って挿入される事態、およびこの誤挿入に起因したプローブユニット2内の部品の破損を確実に回避することができるため、電圧測定装置1による測定対象体4の電圧測定についての信頼性を確保しつつ装置全体としての信頼性を向上させることができる。
また、この電圧測定装置1によれば、直流信号の通過を阻止しつつ印加電圧の絶対値の大きさに応じて容量が変化する第1電気的要素E1を含んで可変容量回路19を構成したことにより、駆動信号S2の周波数f1の2倍の周波数f2で静電容量C1を変化させることができ、ひいては測定対象体4とケース11との間の静電容量C2を周波数f2で変化させることができる。したがって、電圧測定装置1によれば、電流検出器15〜電圧生成部3b(電圧生成回路27とトランスTr3)のフィードバックループの応答速度を高速化できるため、参照電位信号S7(参照電位Vr)を電圧V1に正確に追従させることができ、これにより、測定対象体4の電圧V1を正確に測定することができる結果、電圧測定装置1による測定対象体4の電圧測定についての信頼性を十分に確保することができる。
また、この電圧測定装置1によれば、ブリッジ状に接続された4つの第1電気的要素E1を備えて可変容量回路19を構成し、かつ可変容量回路19がブリッジ回路としての平衡条件を満足するように各第1電気的要素E1の各インピーダンスを設定したことにより、可変容量回路19は、その各接続点B,D間に駆動信号S2が印加されているときに、駆動信号S2の電圧成分(駆動信号S2と同じ周波数f1の電圧信号)が各接続点A,C間にほとんど発生しない状態(発生したとしても、非常にレベルの小さい電圧信号が発生している状態)で、その静電容量C1を周期T2で変化させることができる。したがって、この可変容量回路19を用いた電圧測定装置1によれば、静電容量変化時において可変容量回路19に発生する電流iへの駆動信号S2の影響を排除できるため、この電流iをプローブユニット2においてより正確に検出することができ、これにより、測定対象体4の電圧V1をより正確に測定することができる結果、電圧測定装置1による測定対象体4の電圧測定についての信頼性を十分に確保することができる。
なお、本発明は、上記の構成に限定されない。例えば、上記した電圧測定装置1において、倍率αを「2」としたときには、上記の誤差率e2(すなわち高利得時の誤差率e)は上記式(1)から下記式(14)のように表される。
e2=(Vr2−Vr1)/Vr2 ・・・・・・・・・・・・・ (14)
また、これにより、電圧V1を算出するための上記式(13)は、下記式(15)のように表される。
V1=Vr2/(1−(Vr2−Vr1)/Vr2)
=Vr2×(Vr2/Vr1) ・・・・・・・・・・・・ (15)
一方、上記式(15)は、参照電位Vr1,Vr2のうちの参照電位Vr2で差分ΔVr(=Vr2−Vr1)を除算して求めた変化率Hを使用したものであるが、差分ΔVrを参照電位Vr1で除算した変化率H(=ΔVr/Vr1)を使用することもできる。この場合には、上記の誤差率e2は下記式(16)のように表され、これにより、電圧V1を算出するための上記式(13)は、下記式(17)のように表される。
e2=(Vr2−Vr1)/Vr1 ・・・・・・・・・・・・・ (16)
V1=Vr2/(1−(Vr2−Vr1)/Vr1)
=Vr2/(1−(Vr2/Vr1−1))
ここで、(Vr2/Vr1−1)≪1となるため、電圧V1は下記式のように近似される。
V1≒Vr2×(1+(Vr2/Vr1−1))
=Vr2×(Vr2/Vr1) ・・・・・・・・・・・・・ (17)
このように上記の各式(15),(17)から明らかなように、倍率αが「2」のときには、電圧V1は、(Vr2/Vr1)にVr2を乗算することで算出することができる。したがって、上記の電圧測定装置1において、測定した2つの参照物理量Vr1,Vr2のうちの高利得時の参照物理量Vr2を低利得時の参照物理量Vr1で除算し、この除算によって算出された算出値(Vr2/Vr1)と、高利得時の参照物理量Vr2とに基づいて電圧V1を算出する構成を採用することもできる。
また、例えば、上記した電圧測定装置1では、フィードバックループの利得を変化させる方式として、電圧測定装置1のフィードバックループ内の信号(アナログ信号S5や電圧信号S6など)に対する増幅率を変化させる方式を採用しているが、検出電極12の測定対象体4に対する有効面積を変化させたり、検出電極12の測定対象体4に対する結合距離を変化させる方式を採用することもできる。この場合、検出電極12の測定対象体4に対する有効面積を変化させる構成としては、検出電極12を複数の電極で構成してこの電極の数を変化させる構成や、検出電極12の表面に遮蔽部材を配置してこの遮蔽部材によって覆われる検出電極12の面積(遮蔽面積)を変化させる構成を採用することができる。また、検出電極12の測定対象体4に対する結合距離を変化させる構成としては、検出電極12をボールねじなどで駆動する構成を採用することができる。また、上記した電圧測定装置1では、処理部3cがフィードバックループの利得を自動的に変化させる構成を採用しているが、作業者がフィードバックループの利得を手動で変更する構成とすることもできる。
また、上記した電圧測定装置1では、図2〜図5に示すように、第1電気的要素E11〜E14のみをそれぞれ含むようにしてすべての構成単位31〜34を構成しているが、これに限定されるものではなく、同各図に示す容量変化機能体13において、第1〜第4の構成単位31〜34のうちの第1の構成単位31と第4の構成単位34との組、および第2の構成単位32と第3の構成単位33との組のうちの一方の組の各構成単位に含まれている第1電気的要素を、交流信号の通過を許容する第2電気的要素で置き換えて、容量変化機能体を構成することもできる。この場合、第2電気的要素は、コンデンサ、コイル、抵抗および共振体のうちの少なくとも1つを含んで構成される。一例として、図10に示す容量変化機能体13Aは、図2に示す容量変化機能体13における第2の構成単位32および第3の構成単位33の各第1電気的要素E12,E13を第2電気的要素E22,E23(電気的特性の同じコンデンサ62,63)でそれぞれ置き換えて構成された第2の構成単位32Aおよび第3の構成単位33Aを含んで構成されている。なお、コンデンサ62,63に代えて、電気的特性(インダクタンス値)の同じ一対のコイル62a,63aを使用してもよいし、電気的特性(抵抗値)の同じ一対の抵抗62b,63bを使用してもよいし、または電気的特性(周波数−インピーダンス特性)の同じ一対の共振体62c,63cを使用してもよい。この場合、共振体62c,63cについては、駆動信号S2の周波数f1の2倍の周波数(容量変調周波数)f2のときにインピーダンスが最小となり、かつそれ以外の周波数のときに十分に高いインピーダンスとなる電気的特性の共振体を使用する。具体的には、セラミック共振器、水晶振動子、およびコイルとコンデンサとで構成されたLC共振回路(直列共振回路)などの各種共振体を用いることができる。また、この共振体62c,63cについては、直流電流の通過を許容する構成でもよい。
また、図2〜図5に示す容量変化機能体13において、第1〜第4の構成単位31〜34のうちの第1の構成単位31と第2の構成単位32との組、および第3の構成単位33と第4の構成単位34との組のうちの一方の組の各構成単位に含まれている第1電気的要素E1を、直流信号の通過を阻止しつつ交流信号の通過を許容する第3電気的要素で置き換えて、容量変化機能体を構成することもできる。この場合、第3電気的要素は、コンデンサおよび共振体のうちの少なくとも1つを含んで構成される。一例として、図11に示す容量変化機能体13Bは、図2に示す容量変化機能体13における第3の構成単位33および第4の構成単位34の各第1電気的要素E13,E14を第3電気的要素E33,E34(一例として電気的特性の同じコンデンサ63,64)でそれぞれ置き換えて構成された第3の構成単位33Bおよび第4の構成単位34Aを含んで構成されている。なお、コンデンサ63,64に代えて、電気的特性(周波数−インピーダンス特性)の同じ一対の共振体63d,64aを使用してもよい。この場合、共振体63d,64aについては、駆動信号S2の周波数f1の2倍の周波数(容量変調周波数)f2のときにインピーダンスが最小となり、かつそれ以外の周波数のときに十分に高いインピーダンスとなる電気的特性の共振体を使用する。具体的には、セラミック共振器、水晶振動子、およびコイルとコンデンサとで構成されたLC共振回路(直列共振回路)などの各種共振体を用いることができる。また、この共振体63d,64aについては、直流電流の通過を阻止する構成とする。
なお、図10,11に示す容量変化機能体13A,13Bについては、上記の構成に限定されるものではなく、図示はしないが、例えば、第1電気的要素E11,E12,E14を可変容量ダイオードに代えて、一般的なダイオード(シリコンダイオード)で構成してもよいし、またカソード端子同士が接続されて直列接続された一対のダイオード(可変容量ダイオードやシリコンダイオード)で構成することもできる。
また、図4に示す容量変化機能体13では、各構成単位31〜34を一対の第1素子51(具体的には一般的なダイオード)でそれぞれ構成しているが、各構成単位31〜34を構成する一対のダイオードは、アノード端子同士が接続されることにより、互いに逆向きに直列接続されている。すなわち、各構成単位31〜34は、P型半導体とN型半導体とが、N−P−P−Nというように配列されて構成されている。このため、図4に示す容量変化機能体13において各構成単位31〜34を構成する一対の第1素子51(ダイオード)を1つのNPN型バイポーラトランジスタTR1〜TR4で置き換えることにより、各構成単位31〜34に含まれている各第1電気的要素E11〜E14を1つのトランジスタでそれぞれ構成して、図12に示す容量変化機能体13Cを構成することもできる。この容量変化機能体13Cでは、各トランジスタTR1〜TR4が、各々の入力端子(コレクタ端子およびエミッタ端子の一方)および出力端子(コレクタ端子およびエミッタ端子の他方)がそれぞれ接続されて(それぞれ接続点となって)、各構成単位31〜34で構成される環状経路内に配設されている。なお、各トランジスタTR1〜TR4の制御端子(ベース端子)は未接続となる(接続点とはならない)。
また、図4に示す容量変化機能体13では、各接続点A,B,C,Dを挟んで、構成単位31,34、構成単位31,32、構成単位32,33、および構成単位33,34の各第1電気的要素E1に含まれている1つのダイオード同士が互いに隣接している(具体的には、各ダイオード同士が互いに逆向きに直列接続されている)。このように、逆向きに直列接続された一対のダイオードで第1電気的要素E1が構成され、かつ少なくとも2つの隣接する構成単位がこの第1電気的要素E1を含んでいる容量変化機能体13では、この2つの構成単位間の接続点を挟んで、各第1電気的要素E1に含まれている1つのダイオード同士が互いに逆向きに直列接続された構成となる。このため、図13に示すように、破線で囲んだ一対のダイオードを1つのPNP型バイポーラトランジスタTR5〜TR8で置き換えることにより、容量変化機能体13Dを構成することもできる。この場合、各第1電気的要素E1は、1つのトランジスタの一部と、他の1つのトランジスタの一部とで構成されることになる。この容量変化機能体13Dでも、容量変化機能体13Cと同様にして、各トランジスタTR5〜TR8が、各々の入力端子(コレクタ端子およびエミッタ端子の一方)および出力端子(コレクタ端子およびエミッタ端子の他方)がそれぞれ接続されて(それぞれ接続点となって)、各構成単位31〜34で構成される環状経路内に配設されている。他方、各トランジスタTR5〜TR8の制御端子(ベース端子)は、容量変化機能体13Cとは異なり、接続点A,B,C,Dとして使用される。
また、カソード端子同士が接続されて互いに直列に接続された一対のダイオードで各構成単位31〜34の各第1電気的要素E11〜E14が構成されている図5に示す容量変化機能体13についても、図4に示す容量変化機能体13と同様にして、各第1電気的要素E11〜E14を構成する一対のダイオードをPNP型バイポーラトランジスタTR5〜TR8で置き換えることにより、図14に示す容量変化機能体13Eを構成することができ、また、上記した各ダイオードの組(各接続点A,B,C,Dを挟んで隣接する一対のダイオードでそれぞれ構成される4つの組)をNPN型バイポーラトランジスタTR1〜TR4で置き換えることにより、図15に示す容量変化機能体13Fを構成することができる。また、トランジスタとして、バイポーラトランジスタを使用する例について説明しているが、NPN型バイポーラトランジスタに代えて同型のMOSFET(電界効果型トランジスタ)を使用してもよいし、またはPNP型バイポーラトランジスタに代えて同型のMOSFET(電界効果型トランジスタ)を使用してもよいのは勿論である。この場合、MOSFETについては、その入力端子はドレイン端子およびソース端子の一方となり、出力端子はドレイン端子およびソース端子の他方となる。また、図13,15に示す構成においては、制御端子としてのゲート端子が接続点A,B,C,Dとして使用される。このようにトランジスタTR1〜TR4(またはTR5〜TR8)を用いて第1電気的要素E1を構成することにより、より少ない部品点数で、簡易、かつ安価に容量変化機能体13C〜13Fを構成することができる。
また、図16に示す電圧測定装置1Aのように、電流検出器15を配設せずに、容量変化機能体13,13A,・・,13F(特に区別しないときには、これらを容量変化機能体13ともいう)の両端間電圧V3をプリアンプ16で検出して検出信号S3としてプローブユニット2A(センサ部)を採用することもできる。ここで、容量変化機能体13の両端間電圧V3とは、容量変化機能体13における検出電極12側の端部(接続点A)と、容量変化機能体13におけるケース11側の端部(接続点C)との間に発生する電圧をいう。この場合、プリアンプ16における一対の入力端子のうちの一方の入力端子は、同図に示すように、コンデンサ17を介して容量変化機能体13における検出電極12側の端部に接続され、他方の入力端子は、容量変化機能体13におけるケース11側の端部に接続されている。なお、この構成以外の構成については、電圧測定装置1Aは電圧測定装置1と同一のため、同図では、電圧測定装置1の各構成要素と同一の構成要素については同一の符号を付して重複する説明を省略する。この電圧測定装置1Aにおいても、可変容量回路19の両端間電圧V3への駆動信号S2の影響が排除されるため、この両端間電圧V3に基づいて本体ユニット3が測定対象体4の電圧V1に参照電位信号S7を正確に追従させることができる結果、測定対象体4の電圧V1を正確に測定することができる。
また、電圧測定装置1では、可変容量回路19とケース11との間に電流検出器15を配設しているが、検出電極12と可変容量回路19との間に電流検出器15を配設することもできる。また、電圧測定装置1,1Aでは、フィルタ回路22、増幅回路23および検波回路24についてはアナログ信号で作動する回路構成としているが、フィルタ回路22、増幅回路23、検波回路24、極性判定回路25および処理部3cを1つまたは複数のDSP(Digital Signal Processor)で構成することもできる。
また、上記した各容量変化機能体13の各構成単位については、図2〜図5、および図10〜図15に示すように、第1電気的要素E1(一例として互いに逆向きに直列接続された2つのダイオード(図12〜図15の場合には等価的に2つのダイオード))、第2電気的要素E22,E23、および第3電気的要素E33,E34のいずれかで構成した例について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、図2に示す第1の構成単位31を例に挙げて、第1電気的要素E11を含む構成単位に関して説明すると、1つの第1電気的要素E11と共にこの第1電気的要素E11以外の構成要素を含んで第1の構成単位31を構成することもできる。具体的には、接続点Aと第1素子41aとの間、接続点Bと第1素子41bとの間の少なくとも1つに、抵抗、コンデンサ、コイルおよび他のダイオードの少なくとも1つを配設することもできる。また、各第1素子41a,41b以外の構成要素を含んで第1電気的要素E1を構成することもできる。具体的には、各第1素子41a,41b間に、抵抗、コンデンサおよびコイルの少なくとも1つを配設して、第1電気的要素E1を構成することもできる。また、第1素子41a,41bの各々、および第1素子41a,41b全体の少なくとも1つに対してコンデンサを並列に接続することもできる。
また、例えば、図10に示す構成単位32Aを例に挙げて、第2電気的要素E22(E23)を含む構成単位に関して説明すると、接続点Bと第2電気的要素E22との間、および接続点Cと第2電気的要素E22との間の少なくとも1つに、抵抗、コンデンサ、およびコイルのうちの少なくとも1つを配設することもできる。また、第2電気的要素E22に対してコンデンサを並列に接続することもできる。また、例えば、図11に示す構成単位33Bを例に挙げて、第3電気的要素E33(E34)を含む構成単位に関して説明すると、接続点Cと第3電気的要素E33との間、および接続点Dと第3電気的要素E33との間の少なくとも1つに、抵抗、コンデンサ、およびコイルの少なくとも1つを配設することもできる。また、第3電気的要素E33に対して他のコンデンサを並列に接続することもできる。
また、可変容量ダイオードも一般的なダイオードも基本的な構成が同じであるため、例えば図2に示す容量変化機能体13において、各第1電気的要素E1を構成する第1素子41a,41bとしての可変容量ダイオードのうちの一方を一般的なダイオードを使用して構成するなど、可変容量ダイオードと一般的なダイオードとを混在して使用することもできる。ただし、可変容量ダイオードと一般的なダイオードとは、逆バイアスが印加されたときの静電容量が異なるため、ブリッジ回路の平衡条件を満足し、かつ接続点A,Cを基準としてその両側に配設されている各構成単位31,32と各構成単位34,33とが線対称となるか、または接続点B,Dを基準としてその両側に配設されている各構成単位31,34と各構成単位32,33とが線対称となるように構成する必要がある。
また、上記した電圧測定装置1,1A等では、電流検出器15としてトランスTr2を使用しているが、抵抗や共振体を使用し、これらの両端間電圧を電圧V2としてプリアンプ16に入力する構成を採用することもできる。
また、本発明における可変容量回路は、上記のようにダイオードなどを使用した構成に限定されるものではなく、例えば、従来例として説明した特開平6−242166号公報に開示されている構成、すなわち、圧電音叉と検知電極(本願の検出電極12に相当する電極)を利用した機械式の構成を採用することもできる。さらには、特開平4−305171号公報に開示されている構成、すなわち、検出電極および振動体を備えた構成(図示せず)を利用して構成することもできる。この構成の可変容量回路(可変容量機構)では、振動体によって検出電極(検出電極12とは別の電極)が検出電極12に対して接離動されることにより、その静電容量C1、つまり検出電極と検出電極12との間の静電容量C1が変化する。また、可変容量回路は、特開平7−244103号公報に開示されている構成、すなわち、導体セクターおよび検出電極(検出電極12とは別の電極)を備えた構成(図示せず)を利用して構成することもできる。この構成の可変容量回路(可変容量機構)では、検出電極を検出電極12に対向させて配設すると共にこの両電極間に導体セクターを配置して、この状態において導体セクターが検出電極12から検出電極に達する電気力線に対して遮蔽と開放とを繰り返すことにより、その静電容量C1、つまり検出電極12と検出電極との間の静電容量C1が変化する。さらに、特開平8−181038号公報や特開平9−153436号公報にそれぞれ開示されている可変容量コンデンサ、すなわち、近接して配設した一対の電極の少なくとも一方を弾性変形させることによって両電極間の距離を変化させて静電容量C1を変化させる可変容量コンデンサ(いずれも図示せず)を可変容量回路として用いることもできる。
また、上記した電圧測定装置1,1A等は、電圧測定装置単体として構成しても良いし、電流測定装置への適用や、公知の電流測定装置と組み合わせた電力測定装置への適用など、各種の測定装置への適用が可能である。
電圧測定装置1のブロック図である。 図1の容量変化機能体13の回路図である。 図1の容量変化機能体13の他の回路図である。 図1の容量変化機能体13の他の回路図である。 図1の容量変化機能体13の他の回路図である。 容量変化機能体13の動作を説明するための駆動信号S2と静電容量C2との関係図である。 電圧V1および参照電位信号S7の関係を示す波形図である。 電圧測定処理100のフローチャートである。 電圧測定装置1のモデル図である。 容量変化機能体13Aの回路図である。 容量変化機能体13Bの回路図である。 容量変化機能体13Cの回路図である。 容量変化機能体13Dの回路図である。 容量変化機能体13Eの回路図である。 容量変化機能体13Fの回路図である。 電圧測定装置1Aのブロック図である。
符号の説明
1,1A 電圧測定装置
2 プローブユニット(センサ部)
3 本体ユニット
3a 制御部
3b 電圧生成部
3c 処理部
3d 電圧計
3e 出力部
4 測定対象体
11 ケース
12 検出電極
14 駆動回路
15 電流検出器
19 可変容量回路
100 利得設定処理
E11〜E14 第1電気的要素
E22,E23 第2電気的要素
E33,E34 第3電気的要素
Tr3 トランス
S3 検出信号
V1 測定対象体の電圧
Vr 参照電位

Claims (7)

  1. 測定対象体の物理量に対応する参照物理量を前記物理量との差が減少するようにフィードバック制御によって生成すると共に、前記参照物理量に基づいて前記測定対象体の前記物理量を算出する測定装置であって、
    前記フィードバック制御の利得を変更して当該変更の前後における前記参照物理量を測定し、当該測定した2つの参照物理量の差分を当該2つの参照物理量のうちのいずれか一方で除算した算出値が予め決められた基準値未満になる前記フィードバック制御の前記利得が良好な状態において、当該算出値と、前記変更前の利得に対する前記変更後の利得の倍率と、当該2つの参照物理量のうちの高利得時の参照物理量とに基づいて、前記測定対象体の前記物理量を算出する測定装置。
  2. 測定対象体の物理量に対応する参照物理量を前記物理量との差が減少するようにフィードバック制御によって生成すると共に、前記参照物理量に基づいて前記測定対象体の前記物理量を算出する測定装置であって、
    前記フィードバック制御の利得を2倍に変更して当該変更の前後における前記参照物理量を測定し、当該測定した2つの参照物理量のうちの高利得時の参照物理量を低利得時の参照物理量で除算した算出値が予め決められた基準値未満になる前記フィードバック制御の前記利得が良好な状態において、当該算出値と、当該高利得時の参照物理量とに基づいて、前記測定対象体の前記物理量を算出する測定装置。
  3. 前記算出した前記物理量を出力部に出力させる請求項1または2記載の測定装置。
  4. 測定対象体の物理量に対応する参照物理量を前記物理量との差が減少するようにフィードバック制御によって生成すると共に、前記参照物理量に基づいて前記測定対象体の前記物理量を算出する測定方法であって、
    前記フィードバック制御の利得を変更して当該変更の前後における前記参照物理量を測定し、当該測定した2つの参照物理量の差分を当該2つの参照物理量のうちのいずれか一方で除算し、当該除算によって算出された算出値が予め決められた基準値未満になる前記フィードバック制御の前記利得が良好な状態において、当該算出値と、前記変更前の利得に対する前記変更後の利得の倍率と、当該2つの参照物理量のうちの高利得時の参照物理量とに基づいて、前記測定対象体の前記物理量を算出する測定方法。
  5. 測定対象体の物理量に対応する参照物理量を前記物理量との差が減少するようにフィードバック制御によって生成すると共に、前記参照物理量に基づいて前記測定対象体の前記物理量を算出する測定方法であって、
    前記フィードバック制御の利得を2倍に変更して当該変更の前後における前記参照物理量を測定し、当該測定した2つの参照物理量のうちの高利得時の参照物理量を低利得時の参照物理量で除算し、当該除算によって算出された算出値が予め決められた基準値未満になる前記フィードバック制御の前記利得が良好な状態において、当該算出値と、当該高利得時の参照物理量とに基づいて、前記測定対象体の前記物理量を算出する測定方法。
  6. コンピュータに、
    測定対象体の物理量に対応する参照物理量を生成すると共に、当該測定対象体の前記物理量と当該参照物理量との差分を検出して、当該差分が減少するように前記参照物理量をフィードバック制御するフィードバック制御部と、前記参照物理量を測定する測定部とを備えた測定装置における前記フィードバック制御部に対してフィードバックループの利得を変更させる手順と、
    前記測定部によって測定された前記利得の変更の前後における前記参照物理量を取得する手順と、
    当該取得した2つの前記参照物理量の差分を当該2つの参照物理量のうちのいずれか一方で除算して算出値を算出する手順と、
    前記算出値が予め決められた基準値未満になる前記フィードバック制御の前記利得が良好な状態において、当該算出値と、前記変更前の利得に対する前記変更後の利得の倍率と、前記2つの参照物理量のうちの高利得時の参照物理量とに基づいて、前記測定対象体の前記物理量を算出する手順とを実行させるためのプログラム。
  7. コンピュータに、
    測定対象体の物理量に対応する参照物理量を生成すると共に、当該測定対象体の前記物理量と当該参照物理量との差分を検出して、当該差分が減少するように前記参照物理量をフィードバック制御するフィードバック制御部と、前記参照物理量を測定する測定部とを備えた測定装置における前記フィードバック制御部に対してフィードバックループの利得を2倍に変更させる手順と、
    前記測定部によって測定された前記利得の変更の前後における前記参照物理量を取得する手順と、
    当該取得した2つの前記参照物理量のうちの高利得時の参照物理量を低利得時の参照物理量で除算して算出値を算出する手順と、
    前記算出値が予め決められた基準値未満になる前記フィードバック制御の前記利得が良好な状態において、当該算出値と、前記高利得時の参照物理量とに基づいて、前記測定対象体の前記物理量を算出する手順とを実行させるためのプログラム。
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