JP5170927B2 - N−ハロゲン置換有機化合物の製造方法 - Google Patents

N−ハロゲン置換有機化合物の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5170927B2
JP5170927B2 JP2001553272A JP2001553272A JP5170927B2 JP 5170927 B2 JP5170927 B2 JP 5170927B2 JP 2001553272 A JP2001553272 A JP 2001553272A JP 2001553272 A JP2001553272 A JP 2001553272A JP 5170927 B2 JP5170927 B2 JP 5170927B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reaction mixture
halogen
compound
imide
amide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2001553272A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003520275A (ja
JP2003520275A5 (ja
Inventor
エルナガー,ハツサン・ワイ
ピータース,ブルース・シー
スピールマン,エドガー・イー,ジユニア
トーマス,ダステイン・エイチ
Original Assignee
アルベマール・コーポレーシヨン
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=23925854&utm_source=***_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP5170927(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by アルベマール・コーポレーシヨン filed Critical アルベマール・コーポレーシヨン
Publication of JP2003520275A publication Critical patent/JP2003520275A/ja
Publication of JP2003520275A5 publication Critical patent/JP2003520275A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5170927B2 publication Critical patent/JP5170927B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D233/00Heterocyclic compounds containing 1,3-diazole or hydrogenated 1,3-diazole rings, not condensed with other rings
    • C07D233/54Heterocyclic compounds containing 1,3-diazole or hydrogenated 1,3-diazole rings, not condensed with other rings having two double bonds between ring members or between ring members and non-ring members
    • C07D233/66Heterocyclic compounds containing 1,3-diazole or hydrogenated 1,3-diazole rings, not condensed with other rings having two double bonds between ring members or between ring members and non-ring members with hetero atoms or with carbon atoms having three bonds to hetero atoms with at the most one bond to halogen, e.g. ester or nitrile radicals, directly attached to ring carbon atoms
    • C07D233/72Two oxygen atoms, e.g. hydantoin
    • C07D233/80Two oxygen atoms, e.g. hydantoin with hetero atoms or acyl radicals directly attached to ring nitrogen atoms
    • C07D233/82Halogen atoms

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【0001】
(技術分野)
本発明は、N−ハロゲン置換アミドもしくはイミド、例えばN−ハロゲン置換ヒダントイン、スクシナミド、スクシニミド、フタルアミド、フタルイミド、シアヌール酸およびグリコルリルなどの高度に効率の良い新規な製造方法に関する。本発明の好適な面は、1,3−ジハロ−5,5−ジメチルヒダントインの高度に効率の良い新規な製造方法に関する。ハロゲン、ハロゲン置換およびハロの如き用語を本明細書で用いる場合、これらは臭素および/または塩素を指す。
【0002】
(背景)
いろいろなN−ハロゲン置換アミドおよびイミドが有機合成における化学中間体、ハロゲン化剤(halogenating agents)、そして殺生物剤として公知の有用性を有する。例えば米国特許第2,868,787号、2,920,997号および2,971,959号を参照のこと。
【0003】
1,3−ジハロ−5,5−ジアルキルヒダントイン、特に1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン、1,3−ジクロロ−5,5−ジメチルヒダントイン、1−ブロモ−3−クロロ−5,5−ジメチルヒダントインおよび1−クロロ−3−ブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン、またはこれらの2種以上の混合物は水処理で用いられる殺生物剤である。このような化合物は一般に水に難溶である。1,3−ブロモ−5,5−ジメチルヒダントインを除くそのような化合物は各々圧密固体形態、例えば顆粒、錠剤または練炭などの形態で供給され、それらは処理を受けさせるべき水に水流でエロージョンフィーダー(erosion feeder)に通して送り込まれる。知る限りでは、1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン粉末をそのような使用目的で圧密形態に変換することは行われていない。
【0004】
N−ハロゲン置換アミドもしくはイミドを製造する改良方法を探求する努力が数年に渡ってかなり行われてきた。米国特許第2,971,960号では、アルキルヒダントインに臭素による処理を次亜塩素酸塩が入っている酸性水溶液中で好適には1から4のpHで受けさせることでN−臭素置換化合物、例えばN−臭素置換5,5−ジ−低級アルキルヒダントインを生じさせている。しかしながら、選択された方法はアルキルヒダントインにハロゲン置換を塩基性の水性媒体中で受けさせる方法であった。ハロゲンをアルキルヒダントインが入っている水性媒体に導入するか或はハロゲンを水性媒体中でインシトウー生成させることが必ずと言っていいほど行われてきた。これに関連して、米国特許第2,398,598号、2,779,764号、2,868,787号、2,920,997号、2,971,959号、3,121,715号、3,147,259号、4,532,330号、4,560,766号4,654,424号、4,677,130号、4,745,189号、1997年11月20日付けで公開されたWO 97/43264、OraziおよびMeseri、Anales Assoc.Quim.Argentina、1949、37、182−196、OraziおよびMeseri、Anales Assoc.Quim.Argentina、1950、38、5−11、CorralおよびOrazi、J.Org.Chem.、1963、23、1100−1104、Jolles、Bromine and its Compounds、Ernest Benn、London、1966、365頁、そしてMarkishおよびArrad、Ind.Eng.Chem.Res.、1995、34、2125−2127を参照のこと。
【0005】
アミドおよびイミドの従来のN−ハロゲン置換方法の欠点には、温度を注意深く管理する必要があること(特に突発的発熱を回避する目的で)、反応時間が長いこと、反応体および/または反応生成物の分解が原因で気体が発生することで発泡が起こること、そして製品の品質が一定でないことが含まれる。
【0006】
1,3−ジハロ−5,5−ジメチルヒダントインの場合、生成物を比較的大型の粒子として生じさせることを可能にする方法の提供が望ましい目的である。米国特許第4,745,189号には、比較的大型の粒子を構成しているN,N’−ブロモクロロ−5,5−ジメチルヒダントイン生成物を生じさせることが示されている。しかしながら、不幸なことには、そのような方法ではジメチルヒダントインのハロゲン置換をハロゲン置換脂環式有機化合物、例えばジクロロメタンなどの存在下の水性混合物中でアルカリ性条件下で行う必要がある。
【0007】
この上に示した欠点を回避するか或は少なくともその度合を最小限にしながらN−ハロゲン置換アミドもしくはイミドをもたらす新規な方法を見つけだすことができれば、これはかなりの利点になるであろう。また、今までに知られていた方法を用いた時にもたらされていた平均粒子サイズよりも大きな平均粒子サイズを有する1,3−ジハロ−5,5−ジメチルヒダントインをもたらす方法を見つけだすことができれば、これも多大な利点になるであろう。また、反応混合物にハロゲン置換有機溶媒を含める必要なく平均粒子サイズが大きい生成物の製造を達成することができれば、これもかなりの利点になるであろう。
【0008】
本発明はそのような目的を最も有効かつ効率の良い様式で満足させるものであると考えている。
【0009】
(発明の要約)
本発明に従い、効率が高く、製品の均一さに一貫性があり、製品の色が良好でありかつ反応体の利用効率が良いことを特徴とする方法を提供する。本発明は、加うるに、N−ハロゲン置換の発熱反応を費用のかかる冷蔵の使用なしに行うことを可能にするものである。その上、本発明の方法はバッチ様式(batch mode)、半バッチ様式または連続様式で実施可能であり、かつ非常に淡い黄色からほとんど純粋に白色の製品が高い収率で得られるように発色基を持たない製品を製造しようとする時に、そのような様式のいずれも使用可能である。加うるに、本発明の方法では如何なる種類のハロ有機溶媒も共溶媒も用いる必要がない。
【0010】
更に、本発明は、工程中に如何なるハロゲン置換溶媒も共溶媒も用いることなく大きな平均粒子サイズを有する1,3−ジハロ−5,5−ジメチルヒダントインの製造を可能にするものである。現在では、本発明に従い、例えば少なくとも175ミクロンの平均粒子サイズを有する1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインを容易に生じさせることができる。実際、本発明の方法を用いて平均粒子サイズが300ミクロンを超える1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインを製造した。本明細書の以下から分かるであろうように、いろいろな商業源から入手した数種の市販1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインのサンプルに対して実施した測定により、そのような市販品の最大平均粒子サイズはほんの約162ミクロンであることが分かった。
【0011】
本発明の態様の1つは、ハロゲン置換可能な(halogenatable)アミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する化合物のN−ハロゲン置換(N−halogenation)方法である。この方法は、(a)N−ハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する化合物、(b)無機塩基、(c)臭素化剤(brominating agent)および/または塩素化剤および(d)水を同時または実質的に同時に供給することを含んで成り、ここでは、(a)、(b)、(c)および(d)の供給を、これらの供給材料(feeds)が反応ゾーン内で一緒になるように個別および/または任意組み合わせ1種または2種以上で行う。加うるに、供給する(a)、(b)、(c)および(d)の比率を、前記アミドもしくはイミドの少なくとも1個の窒素原子が臭素もしくは塩素原子で置換されて水性反応混合物中で沈澱を起こす生成物が生じかつ前記水性反応混合物のpHが前記供給を行っている間の時間全部または実質的に全部に渡って連続的または実質的に連続的に5.5から8.5の範囲に維持されるような比率にする。
【0012】
ハロゲン置換可能なアミドもしくはイミド官能基を分子中に少なくとも1個有する化合物のN−ハロゲン置換を伴う別の態様は、別の同時供給方法である。この場合には、反応槽に個別であるが同時または実質的に同時に供給する供給材料を少なくとも2種類存在させる。一方の前記供給材料は臭素化剤または塩素化剤である。もう一方または更に他の個別供給材料によって、N−ハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する化合物と無機塩基と水を反応槽に送り込む。この態様の好適な方法は、反応ゾーンへの
A)(i)ハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する化合物と無機塩基から生じさせた水溶液もしくはスラリーと(ii)臭素化剤および/または塩素化剤の個別供給材料、または
B)臭素化剤および/または塩素化剤が1つの供給材料でありそして(a)および(b)から選択される少なくとも1つと(c)および(d)から選択される少なくとも1つが他の少なくとも2つの供給材料である少なくとも3つの個別の供給材料[ここで、
(a)は、無機塩基から生じさせた水溶液もしくはスラリーであり、
(b)は、ハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する化合物と無機塩基から生じさせた水溶液もしくはスラリーであり、
(c)は、ハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する化合物であり、そして
(d)は、ハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する化合物から生じさせた水溶液もしくはスラリーである]
の同時供給をこの同時供給を行っている間の時間全部または実質的に全部に渡って前記アミドもしくはイミドの少なくとも1個の窒素原子が臭素もしくは塩素原子で置換されて水性反応混合物中で連続または実質的に連続的に沈澱を起こす生成物が連続的または実質的に連続的に生じかつ前記混合物のpHが前記同時供給を行っている間の時間全部または実質的に全部に渡って連続的または実質的に連続的に5.5から8.5の範囲に維持されるような比率で行うことを含んで成る。
【0013】
ハロゲン置換可能なアミドもしくはイミド官能基を分子中に少なくとも1個有する化合物のN−ハロゲン置換の別の好適な方法は、所望の反応が起こるように個別の供給材料を本質的に2つ存在させる方法である。このような方法は、供給材料が反応混合物を形成するか或は形成し続けるように個別の供給材料を反応ゾーンに同時に供給することを含んで成る。これらの個別の供給材料を、(i)ハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する化合物と無機塩基から生じさせた水溶液もしくはスラリーと(ii)臭素化剤および/または塩素化剤で構成させ、これらの比率を、この同時供給を行っている間の時間全部または実質的に全部に渡って前記アミドもしくはイミドの少なくとも1個の窒素原子が臭素もしくは塩素原子で置換されそしてその結果として生じた生成物が水性反応混合物中で連続的または実質的に連続的に沈澱を起こしかつ前記混合物のpHが連続的または実質的に連続的に6.5から8.5の範囲に維持されるような比率にする。
【0014】
本発明の実施で用いる特に好適な群の反応体を5−ヒドロカルビル、特に5,5−ジヒドロカルビルヒダントインで構成させる。これらの反応体の中で5,5−ジアルキルヒダントインが更により好適である。従って、本発明の更に別の好適な態様は1,3−ジハロ−5,5−ジメチルヒダントインの製造方法であり、この方法は、(i)個別および/または任意組み合わせ1種または2種以上で供給する水と無機塩基と5,5−ジメチルヒダントインと(ii)臭素化剤および/または塩素化剤の個別供給材料を同時に供給して互いの供給流れを接触させることを含んで成り、ここでは、それらの比率を、この同時供給を行っている間の時間全部または実質的に全部に渡って1,3−ジハロ−5,5−ジメチルヒダントインが水性反応混合物(この混合物のpHを連続的または実質的に連続的に6.5から8.5の範囲に維持する)中で生じて前記1,3−ジハロ−5,5−ジメチルヒダントインが沈澱を起こすような比率にする。
【0015】
本発明の別の方法は、N−ハロゲン置換を半バッチ、より好適には連続を基礎に実施する方法である。このような方法は、
I)水性反応混合物が入っている反応槽への
A)(i)ハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する化合物と無機塩基から生じさせた水溶液もしくはスラリーと(ii)臭素化剤および/または塩素化剤の個別供給材料、または
B)臭素化剤および/または塩素化剤が1つの供給材料でありそして(a)および(b)から選択される少なくとも1つと(c)および(d)から選択される少なくとも1つが他の少なくとも2つの供給材料である少なくとも3つの個別の供給材料[ここで、
(a)は、無機塩基から生じさせた水溶液もしくはスラリーであり、
(b)は、ハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する化合物と無機塩基から生じさせた水溶液もしくはスラリーであり、
(c)は、ハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する化合物であり、そして
(d)は、ハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する化合物から生じさせた水溶液もしくはスラリーである]
の同時連続供給をこの同時供給を行っている間の時間全部または実質的に全部に渡って前記アミドもしくはイミドの少なくとも1個の窒素原子が臭素もしくは塩素原子で置換されそしてその結果として生じた生成物の沈澱物が水性反応混合物中で沈澱を起こしかつ前記反応混合物のpHが連続的または実質的に連続的に5.5から8.5の範囲に維持されるような比率で行い、そして
II)沈澱物および前記反応混合物の一部を前記反応槽から定期的または連続的に取り出す、
ことを含んで成る。
【0016】
この上に示した方法のいずれでも臭素化剤を用いる場合には、本発明に従い、本方法で臭化物として生じた臭素価(bromine values)を回収することができる。このような操作を行うと本方法全体の経済性が向上する。本発明のそのような1つの態様は、
a)反応槽への(i)水と無機塩基とハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する化合物(これらの成分を個別および/または任意組み合わせ1種または2種以上で供給する)と(ii)臭素化剤の個別供給材料の同時供給を(iii)前記アミドもしくはイミドの少なくとも1個の窒素原子が臭素原子で置換され、(iv)生成物が水性反応混合物(これのpHを連続的または実質的に連続的に5.5から8.5の範囲に維持する)中で連続的または実質的に連続的に沈澱しそして(v)共生成物(co−product)である無機臭化物塩の水溶液が生じるような比率で行い、
b)沈澱物を前記水溶液から分離し、そして
c)前記溶液に入っている共生成物である無機臭化物塩に酸化を受けさせて元素状の臭素を生じさせる、
ことを含んで成る。
【0017】
この上に示した態様の各々でpHを好適には6.5から8.5の範囲に維持する。特に前記N−ハロゲン置換可能反応体がヒダントインの時には前記pHを6.8から7.2の範囲内に維持しながら前記方法を実施するのが特に好適である。
【0018】
この上に示したように、本発明の方法は各々バッチ様式、半バッチ様式または連続様式で実施可能である。
【0019】
以下に行う説明および添付請求の範囲から本発明の他の態様および特徴が更に明らかになるであろう。
【0020】
(さらなる詳細な説明)
本発明は、ハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する幅広く多様な化合物のN−ハロゲン置換に適用可能である。従って、そのような化合物が有するハロゲン置換可能官能性は1個のみであってもよいか或はそれらはそのようなハロゲン置換可能官能基を複数含有していてもよい。その上、このような化合物はハロゲン置換可能なアミド官能性とハロゲン置換可能なイミド官能性の両方を分子中に含んでいてもよい。本発明の方法で使用可能な典型的なN−ハロゲン置換可能化合物は、とりわけ、ヒダントイン、スクシナミド、スクシニミド、フタルアミド、フタルイミド、シアヌール酸、グリコルリル(glycolurils)、オキサゾリジノン、スルホンアミド、バルビツレート、イミダゾリノン、尿素およびオキサゾールの如き種類の化合物である。そのような化合物の言及を容易にする目的で、そのような化合物を本明細書では以降時としてN−ハロゲン置換可能化合物と呼ぶ。
【0021】
アミド基(窒素原子がこれの置換基として水素原子を2原子持ち得る場合)を伴う反応を言及する場合の用語「N−ハロゲン置換可能」は、本開示の全体に渡って、本文でその水素原子の一方のみを除去すべきであるか或はその水素原子の両方を除去すべきであると明らかに示さない限り、脱プロトン化(deprotonation)およびハロゲン置換を受けさせる窒素原子から一方の水素原子または両方の水素原子が除去されることを指す。
【0022】
大部分のケースで、本発明の方法をN−ハロゲン置換可能アミド、特に環状アミドのN−ハロゲン置換にか或はN−ハロゲン置換可能イミド、特に環状イミドのN−ハロゲン置換に適用する。しかしながら、そのようなN−ハロゲン置換可能化合物の中でヒダントインが好適である。5−ヒドロカルビルおよび5,5−ジヒドロカルビルヒダントインがより好適である。特に好適なヒダントインは5−アルキルおよび5,5−ジアルキルヒダントイン、特に各アルキル基が含有する炭素原子の数が約6以下のそのようなヒダントインである。各アルキル基が独立して炭素原子を3個以下の数で含有する5,5−ジアルキルヒダントインが更により好適である。5,5−ジメチルヒダントインが最も特に好適である。
【0023】
幅広く多様な無機塩基が本発明の方法で用いるに適する。それらは典型的にはアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の水溶性の塩基性塩もしくは酸化物である。好適な塩基には酸化ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、酸化カリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウムまたはこれらのいずれか2種以上の混合物が含まれる。
【0024】
本発明に従う反応は水と無機塩基とN−ハロゲン置換可能化合物をいろいろな比率で用いて実施可能である。そのような無機塩基が一価カチオンを有する場合、供給する水1リットル当たりに脱プロトン化を受けさせるべきハロゲン置換可能アミドおよび/またはイミドの窒素原子が0.5から2.5モルと前記塩基が0.5から2.5モル存在するように前記供給材料を管理かつ維持すべきである。他方、そのような無機塩基が二価カチオンを有する場合、供給する水1リットル当たりに脱プロトン化を受けさせるべきハロゲン置換可能アミドおよび/またはイミドの窒素原子が0.5から2.5モルと前記塩基が0.25から1.25モル存在するように前記供給材料を管理かつ維持すべきである。
【0025】
好適な態様では、供給する水と無機塩基とN−ハロゲン置換可能化合物の間の比率を下記:
A)前記無機塩基が一価カチオンを有する場合には、水1リットル当たりにハロゲン置換可能アミドおよび/またはイミドの窒素原子が1.0から1.5モルおよび前記塩基が1.0から1.5モル存在し、そして
B)前記塩基が二価カチオンを有する場合には、水1リットル当たりにハロゲン置換可能アミドおよび/またはイミドの窒素原子が1.0から1.5モルおよび前記塩基が0.5から0.75モル存在する、
ような比率にする。
【0026】
5,5−ジアルキルヒダントイン、特に5,5−ジメチルヒダントインの使用を伴う本発明の好適な態様を実施する場合には、供給する水と無機塩基と5,5−ジメチルヒダントインの比率を、一価カチオンを有する無機塩基を用いる場合には供給する水1リットル当たりに5,5−ジメチルヒダントインが0.5から2.5モルおよび前記塩基が1.0から5.0モル存在、好適には供給する水1リットル当たりに5,5−ジメチルヒダントインが1.0から1.5モルおよび前記塩基が2.0から3.0モル存在し得るような比率にすべきである。二価カチオンを有する無機塩基を用いる場合には供給する水1リットル当たりに5,5−ジメチルヒダントインが0.5から2.5モルおよび前記塩基が0.5から2.5モル存在、好適には供給する水1リットル当たりに5,5−ジメチルヒダントインが1.0から1.5モルおよび前記塩基が1.0から1.5モル存在し得るような比率にすべきである。
【0027】
最良の結果を達成しようとする時には、使用する塩基の量を、N−ハロゲン置換可能化合物が有する少なくとも1個のイミド基の窒素原子を脱プロトン化するに理論的に必要な化学量論的量にするか或は実質的に化学量論的量にするか或は前記化合物が有する少なくとも1個のイミド基のハロゲン原子を完全またはある程度脱プロトン化する。このように、N−ハロゲン置換可能化合物がハロゲン置換可能イミド基を分子中に1個のみ有する(かつハロゲン置換可能アミド基を持たない)場合には、用いる塩基の量を、そのイミド基の窒素原子を完全に脱プロトン化するに充分な量にする。同様に、N−ハロゲン置換可能化合物がハロゲン置換可能イミド基を分子中に2つ以上有する場合には、用いる塩基の量を、前記イミド基の望まれる数の窒素原子を脱プロトン化するに充分な量にする。N−ハロゲン置換可能化合物がハロゲン置換可能アミド基(即ち、式−CO−NH2で表される基)を分子中に1個のみ有する場合には、用いる塩基の量を、そのような窒素原子をある程度脱プロトン化する(それによって、窒素原子に対して一ハロゲン置換を達成する)に充分な量にするか或はそのような窒素原子を完全に脱プロトン化する(それによって、窒素原子に対して二ハロゲン置換を達成する)に充分な量にする。N−ハロゲン置換可能化合物がハロゲン置換可能アミド基を分子中に2つ以上有する場合には、用いる塩基の量を、そのようなアミドの窒素原子の1つ以上を所望度合にまで脱プロトン化するような量にしてもよい。N−ハロゲン置換可能化合物がハロゲン置換可能アミド基を少なくとも1つとハロゲン置換可能イミド基を少なくとも1つ含有する(例えばヒダントインの場合のように)場合には、アミド基に有意な影響を与えることなくイミド基の窒素原子を選択的に脱プロトン化することができる。これは、前記塩基をイミド基(即ち、酸性度が大きい方の官能基)の窒素原子の脱プロトン化に化学量論的に必要な量で用いると達成される。別法として、そのような基の両方が有する窒素原子を脱プロトン化するに充分な量で塩基を用いることによってイミド基の窒素原子とアミド基の窒素原子を脱プロトン化することも可能である。
【0028】
前記水と無機塩基とN−ハロゲン置換可能化合物の供給は個別にか或は任意の組み合わせまたは混合物として実施可能である。しかしながら、前記無機塩基を水溶液としてN−ハロゲン置換可能化合物の共存在(co−presence)の有り無しで供給するのが有利である。このようにして、塩基を水に溶解させる時に起こる熱の発生を、そのような塩基の水溶液を反応ゾーンに導入する前に起こさせる。最も好適には、無機塩基の水溶液を生じさせた後、この溶液にN−ハロゲン置換可能化合物を添加する。そのような手順を用いると過度の熱発生に対する防護が得られる(このようにしないとN−ハロゲン置換可能化合物が悪影響を受ける可能性がある)ばかりでなく供給操作および供給すべき比率の制御が簡潔になる。最良の結果を得ようとする場合には、N−ハロゲン置換可能化合物が水1リットル当たりに0.5から2.5モルの範囲で入っている供給材料溶液(feed slutions)を用いるのが望ましい。そのような溶液を生じさせる時、塩基が水1リットル当たりに0.5から5.0モルの範囲で入っているアルカリ性溶液の使用が好適である。
【0029】
本発明の実施では、臭素化剤および/または塩素化剤を用いてN−ハロゲン置換可能化合物のハロゲン置換を達成する。このように、臭素、塩素、塩化臭素、臭素と塩素、臭化物塩と塩素、および/または次亜塩素酸塩アニオンの源、または有機臭素化剤もしくは有機塩素化剤、例えばN−ブロモスクシニミド、N−クロロスクシニミドまたは三臭化ピリジニウムなどを用いてもよい。このようなハロゲン化剤の中で臭素、塩素、塩化臭素、臭素と塩素、臭化物塩と塩素、および/または次亜塩素酸塩アニオンの源が好適である。臭素、および臭素と塩素の混合物(これは塩化臭素を含有するか或はから成る)が特に好適である。理論的考察で範囲を限定することを望むものではないが、水性反応混合物中でハロゲン置換を起こす実際の種には例えばBr2、Cl2、BrCl、OBr-、OCl-、Br3 -、BrCl2 -、Cl3 -、Cl+およびBr+の中の1つ以上が含まれ得ると考えている。実際のハロゲン化種が如何なる種であろうとも、重要なことは、ハロゲン置換を受けさせる化合物が有するアミドもしくはイミド基の少なくとも1個の窒素原子のN−ハロゲン置換をもたらすに適切なハロゲン化剤を水性反応混合物に供給することである。
【0030】
臭素と塩素の両方を用いる場合、それらを個別の供給材料として供給してもよい。別法として、それらを所望の任意比率で前以て混合しておいてもよく、それによって、供給すべき混合物が塩化臭素を含有するようにし、そしてもしそれらを1:1以外のモル比で混合すると、このような混合物はまた過剰量で用いた方のハロゲンも含有するであろう。塩素の代わりにアルカリもしくはアルカリ土類金属の次亜塩素酸塩を塩素源として用いることも可能である。このような次亜塩素酸塩を典型的には水溶液またはスラリーの形態で供給する。しかしながら、また、固体状の次亜塩素酸塩、例えば次亜塩素酸カルシウムなどを前記水性反応混合物に直接供給することも可能である。臭素置換が望まれる場合の供給材料は、アルカリ金属の臭化物またはアルカリ土類金属の臭化物と、臭素をインシトウーで生じさせるに充分な量の塩素源、例えば塩素またはアルカリもしくはアルカリ土類金属の次亜塩素酸塩の水溶液もしくはスラリー、例えば次亜塩素酸ナトリウム溶液などであってもよい。また、臭素をインシトウーで生じさせる目的で固体状の次亜塩素酸塩、例えば次亜塩素酸カルシウムなどを前記水性反応混合物に供給することも可能である。この種類の供給材料を用いると通常は臭素と塩素の両方を分子中に含有する生成物が生じるであろう。原則として、臭素または塩素の他の源、例えば緩く結合した臭素または塩素を含有する有機化合物などを用いることも可能であるが、そのような有機ハロゲン化剤を用いると生成物の処理および回収操作が複雑になる可能性があることから好適ではない。その上、そのような有機ハロゲン化剤の方が臭素もしくは塩素または臭化ナトリウムと塩素の如き給源に比べて高価である傾向がある。
【0031】
臭素または塩素が使用するN−ハロゲン置換化合物と密に接触することを確保する目的で臭素または塩素を反応ゾーンに入っている水相の表面下に供給すべきである。臭素をインシトウーで生じさせる目的でアルカリ金属の臭化物もしくはアルカリ土類金属の臭化物と塩素を用いる場合には、そのような臭化物塩を個別の供給材料、典型的には水溶液として供給してもよいか、或はそれを水溶性塩基とN−ハロゲン置換可能化合物から生じさせた水溶液もしくはスラリーと一緒に供給してもよい。そのような如何なる場合にも、それと一緒に用いる塩素を反応ゾーンに入っている水相の表面下に供給すべきである。
【0032】
塩素を典型的には液体として反応混合物に供給するが、望まれるならば気体の状態で供給することも可能である。臭素は気体または液体として反応混合物に供給可能である。この臭素を好適には蒸気の状態で前記水性反応混合物の液相の表面下に供給し、そしてそのように気体状の臭素を不活性ガス、例えば窒素またはアルゴンなどとの混合物の状態で供給するのが望ましい。
【0033】
二原子ハロゲン(Cl2、Br2、BrClまたはこれらの混合物、そしてCl2自身を塩素化剤として用いるか或は臭素源、例えばアルカリ金属の臭化物および/またはアルカリ土類の臭化物と組み合わせて用いる場合)を水性反応混合物の液相の表面下に供給するのが望ましくかつ好適ではあるが、このような供給を達成する他の方法を用いることも可能である。他の1つの方法は、蒸気状の二原子ハロゲンを反応槽の塔頂空間部(headspace)に供給しながら水性反応混合物を噴霧しそして/または水を噴霧または霧状にして前記反応槽内でそのような蒸気と密に接触させる方法である。二原子ハロゲンと残りの成分(これらを用いて水性反応混合物を生じさせる)の密な接触を達成する他の方法には、ハロゲンを液体としておよび/または溶液として水性反応混合物に供給しそしてこの場合には前記ハロゲンを望まれるならば水性反応混合物の表面の上に供給してもよいことが含まれる。簡単に述べると、本発明は、ハロゲンの供給を意図したN−ハロゲン置換反応が起こるように成分を互いに密に接触させると言った目的を達成すると考えられる如何なる方法で行ってもよいことを意図する。あらゆるケースで、そのような水性反応混合物を撹拌するのが有利である。
【0034】
本資料のどこか(請求の範囲を包含)で用語「表面下」を用いる場合、この用語は、反応ゾーンの塔頂空間部であるべきでないことを表すことを特記する。例えば、反応ゾーンが水性反応混合物で完全に満たされている(入って来る流れの速度と出て行く流れの速度が同じである)とすると、この場合の用語「表面下」は、表面下に供給すべき物質を水性反応混合物の本体(これの表面は反応ゾーンを取り囲んでいる壁で限定されている)の中に直接供給することを意味する。
【0035】
これに関連して、本発明の態様の1つでは、N−ハロゲン置換可能化合物、無機塩基、臭素化剤および/または塩素化剤および水を個別および/または任意の組み合わせ1種または2種以上(そのような成分全部の組み合わせを包含)で供給してもよい。そのような成分全部を互いの組み合わせとして供給すると、結果として前記成分は典型的な反応槽または反応容器の外側で一緒になる可能性がある。そのような供給を実施する時、前記成分を最初に前記反応槽もしくは反応容器から離れてはいるがそれの近くに位置する混合装置の中で互いに接触させてもよい。適切な混合装置には固定式ミキサー(static mixer)、導管(好適には乱流を存在させる導管)、またはジェットミキサー(高速の流出流れをもたらす)が含まれる。そのような全てのケースで、前記成分の全部が最初に互いに接触する混合装置自身が反応ゾーンの一部である。
【0036】
本発明の方法は多様な操作様式の中の如何なる操作様式で実施されてもよい。例えば、本方法はバッチ様式、一定したオーバーフロー(overflow)を伴う半バッチ様式、オーバーフローを伴わない半バッチ様式または連続様式で実施可能である。そのような工程操作様式に関する工学詳細は、例えばPerry’s Chemical Engineer’s Hnadbook、第4版、McGraw−Hill、著作権1963を証拠として本技術分野で良く知られている。
【0037】
連続操作(これが一般的で好適である)では、前記成分の全部が最初に一緒になる混合装置から出た流出液を容積がより大きな反応槽または反応容器(この中に前記水性反応混合物の本体を入れておく)に供給する。反応は前記成分が互いに接触すると本質的に直ぐに始まることから、反応は一般に前記混合装置内で始まって前記反応槽または反応容器(勿論これもまた反応ゾーンの一部である)に入っている水性反応混合物中で継続して起こる。このように、混合装置を用いる場合には、この混合装置をより大きな容積の反応槽もしくは反応容器に非常に近い所に位置させそして前記成分を前記混合装置の中に迅速に入り込ませ、そこを迅速に通して、そこから迅速に容積がより大きな反応槽または反応容器の中に入っている体積がより大きい水性反応混合物の中に入り込ませるのが望ましい。このようにして前記成分の全部が最初に接触する時と前記水性反応混合物が体積がより大きい水性反応混合物に接触する時の間の時間が反応混合物の温度が如何なる操作段階でも約90℃以下、好適には約70℃以下であるに充分なほど短時間であるように管理する。混合装置を用いる場合には、これを望まれるならば冷却用もしくは冷蔵流体との間接的熱交換で冷却してもよい。
【0038】
連続操作で中に乱流を起こさせる導管を混合装置として用いる場合、そのような導管自身が反応槽または反応容器全体を構成するようにしてもよい。言い換えれば、前記反応槽または反応容器自身を管状反応槽にしてもよいが、この場合には、これにこれの中で反応と沈澱物の生成が起こるに充分な長さと容積を持たせる。
【0039】
反応体を好適には少なくとも1基の反応槽で構成されている反応ゾーンに同時供給し、その場合には、それらの成分の全部を個別にか或は任意の副次的組み合わせ1種または2種以上で供給するかに拘らず、前記反応ゾーンの中で全部が初て一緒になりそしてN−ハロゲン置換反応が始まりそして起こる。
【0040】
本発明の方法における同時供給は好適には連続供給である。また、この供給が共供給(co−feed)である、即ち2つの供給材料、即ち(i)ハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する化合物と無機塩基から生じさせた水溶液もしくはスラリーと(ii)臭素化剤および/または塩素化剤を用いるのも好適である。しかしながら、また、三供給(tri−feed)または他の多供給方法の実施も本発明の範囲内である。実際、例えば共供給および三供給の両方を用いることも可能である(このような操作を行っても特に利点は得られないが)。全てのケースで、供給材料の比率を、分子中に存在するアミドもしくはイミドの少なくとも1個の窒素原子が臭素もしくは塩素原子で置換されるような比率にする。そのような反応成分が互いに接触するとほとんど直ちに生成物の生成が起こり、そして先行する反応に由来する固体含有ヒール(solids−containing heel)も固体を含まない母液(Solids−free mother liquor)も用いない時には、その後直ぐ沈澱が始まる。沈澱が始まると、同時供給を行っている間、生成物の生成と沈澱が連続的または実質的に連続的に起こる。先行する反応に由来する固体含有ヒールまたは固体を含まない母液を用いる場合には、同時供給を行うと沈澱がほとんど直ちに始まりそしてその間連続的または実質的に連続的に継続して起こる。前記供給材料の比率を、前記水性反応混合物が示すpHが5.5から8.5の範囲、好適には6.5から8.5の範囲、最も好適には6.8から7.2の範囲に維持されるか或は実質的に連続的に維持されるような比率にする。本方法を実施する時、前記同時供給材料に入っている材料が迅速に互いに密に接触するようにすべきである。従って、そのような迅速で密な接触が起こりそしてその結果として供給した成分が相互作用するように、個別であるが同時の供給材料を互いに近い所または相対的に非常に近い所に導入しかつに充分に撹拌するのが好適である。
【0041】
本発明の方法の実施では、今日までの観察により、反応と沈澱物の生成が極めて速く起こることが分かっている。先行する反応に由来する固体含有ヒールも固体を含まない母液も用いない時には、同時供給を開始した時に起こる沈澱物生成の開始が若干遅れるが、これは単に前記水性反応混合物が生成物で適切に飽和状態になるのに時間が要することによるものであると考えている。先行する反応に由来する固体含有ヒールまたは固体を含まない母液を用いると、同時供給開始時に起こる沈澱物生成の開始が遅れることはないか或はほとんど遅れない。この反応は迅速に起こることから、同時供給を停止した後に水性反応混合物中で継続して起こる沈澱は非常に短時間のみであり得る。
【0042】
用語「同時」の使用は、供給中に取るに足らない中断が起こる可能性を排除するものではない。また、この用語は供給を時間的に正確に同じ瞬間に開始すべきであることを意味するものでもない。共供給方法の場合、2つの供給の開始を、この開始と開始の間に時間的な間隔が存在するように行ってもよい(そのような間隔が工程全体に実質的な悪影響が生じないに充分なほど短い限り)。三供給または多供給操作を行う場合にも同様に個々の供給の間に1種または2種以上の異なる時間的間隔を伴わせてもよいが、この場合も再びそのような時間的間隔が工程全体に実質的な悪影響が生じないに充分なほど短いことを条件とする。
【0043】
本発明の方法をバッチ様式でか或は半バッチ様式でか或は連続様式で実施するかに拘らず、好適には、供給、反応、沈澱物生成および指定pHの維持の如き事項が反応中に「連続的に」起こるように本方法を実施する。しかしながら、そのような事項の1つ以上に関して取るに足らない障害が起こる可能性はないと言った印象を与えるべきでないほど強力にそれを強調することはできないであろう。本方法の実施に実質的な影響を与えない障害を本発明の範囲から排除するものではない。超技術的で形式的な言葉(hypertechnical legalistic word)の解釈に対して保護を与える目的で、本発明の記述で「実質的に連続」の如き用語を用いるのが賢明であると考えた。しかしながら、その用いる用語が如何なる用語であろうとも、本方法は本開示全体を完全かつ偏見なしに読んだ後にその読んだことで得た本発明の精神を保持している本分野の通常の技術を持つ技術者が本方法を実施するであろうように実施されるべきである。
【0044】
これをバッチ様式で実施するか或は半バッチまたは連続方法を開始する時には、生じさせるべき生成物をもたらした先行する反応で生じた反応混合物の固体含有ヒールまたはそのような先行する反応に由来する固体を含まない母液のいずれかを空の反応槽に最初に仕込むのが好適である(必要ではないが)。そのようなヒールまたは母液は典型的に6から7の範囲のpHを示しかつ通常は生成物および/またはこれの前駆体を2重量%以下の量で含有する。次に、適切な比率の供給材料の供給を同時に典型的には室温で開始するとほとんど直ちに沈澱物の生成が始まる(如何なる場合でも数分以内に)。バッチ操作の場合には、供給を典型的には反応槽が所望レベルにまで満たされるか或は反応槽1基または2基以上が所望レベルにまで満たされるまで継続する。通常は、その時点で供給を停止し、生成して沈澱を起こしたN−ハロゲン置換生成物を典型的には濾過、遠心分離またはデカンテーションで回収する。この反応は発熱的で急速に起こることから、通常は、供給が終了した時点で長期のライド期間(ride periods)を置く必要はない。
【0045】
操作が連続様式でありそして連続供給を開始した時点で、定常状態の操作で望まれる操作条件を確立して維持する目的で操作を微調整する時に前記供給材料を調整してもよい。そのような操作は典型的に休止、例えばプラント保守のための休止を行う前に長期間に渡って問題なく実施可能である。
【0046】
従って、操作をバッチ様式でか或は半バッチ様式でか或は連続様式で行うかに拘らず、ヒールまたは母液を用いて反応を開始させると効率の良い定常状態の操作をヒールも母液も用いなかった時よりも迅速に達成することができることが分かるであろう。
【0047】
前記臭素化剤および/または塩素化剤を前記反応槽に供給する時、そのようなハロゲン源を反応槽内の液体の本体の中、即ち反応を開始する時にはヒールもしくは母液の表面の下、そして反応が始まった後では水性反応混合物の表面の下に直接導入すると最良の結果が達成される。それによって、反応槽内の塔頂空間部にハロゲンがいくらか残存する可能性が最小限になり、従ってそれが反応に参与することはない。また、反応槽の内容物の液相の表面下に供給を行うと、例えば液状の臭素が水性混合物の表面に当たる時に起こる可能性がある跳ね返りも回避される。
【0048】
バッチ操作では、前記供給材料によって水性反応混合物の大部分が作り出されかつ体積が増大する。操作をバッチ、半バッチまたは連続様式で行う場合、反応成分の徹底的な混合を確保する目的で反応混合物を激しく撹拌するのが非常に望ましい。
【0049】
反応の時間と沈澱が起こる時間が短い(これが本発明の方法の特徴である)ことから、本方法を半バッチ様式、より好適には連続様式で実施することができ、実際その方が好適である。このことそれ自身が珍しいことである、と言うのは、アミドもしくはイミドのN−ハロゲン置換に関する文献にはバッチのみの操作を伴う教示が豊富に示されているからである。連続様式にすると、製品産出量を損なうことなく反応槽の大きさを実質的に小さくすることができる。
【0050】
この反応を充分な大きさの反応槽内で実施するならば、反応槽内容物の体積が反応槽内容物の高い体積に到達した時点で迅速な排出を開始させそして前記体積が反応槽内容物の低い体積に到達した時点で排出を停止させることで、その体積を前以て決めておいた低い体積と高い体積の間で循環させることができる。しかしながら、前記反応槽の内容物の体積が一定または実質的に一定であるままであるように前記反応槽の内容物の体積とこの反応槽から取り出す沈澱物と反応混合物の一部の体積が等しいか或は実質的に等しくなるように本方法を実施するのが好適である。このようにすると、体積がより小さい反応槽を用いることが可能になる。
【0051】
このように、連続反応槽では定常状態の条件を一度達成した後、個別の供給材料を連続を基礎に適切な比率で供給して反応槽の内容物を実質的に無限の時間に渡って適切な反応条件下に維持することができる。同時に、沈澱物を含有する前記反応混合物(この混合物は典型的にスラリーの形態である)の一部を前記反応混合物から一般におよび好適には連続的に取り出し、その結果として、前記反応槽の内容物の体積が多少とも一定のままであるようにする。
【0052】
本発明の別の特徴は、共生成物が比較的高純度の塩水溶液であることで環境上および処分の問題が最小限である点にある。その上、本方法で臭素をハロゲンとして用いかつアルカリもしくはアルカリ土類金属の塩または酸化物を塩基として用いると、結果として生じる共生成物はアルカリもしくはアルカリ土類金属の臭化物が入っている水溶液であり、この溶液に例えば塩素などによる処理を受けさせて臭化物のイオンを酸化させて元素状臭素を生じさせることで臭素を回収することができる。
【0053】
典型的なバッチ操作を適切に実施すると、個別の供給材料を同時に供給している間の時間の少なくとも約80%、好適には前記時間の少なくとも約90%に渡って典型的には本質的に高純度の生成物(例えば純度が少なくとも約97%、しばしば純度が99.9%の如く高い生成物)である沈澱物が生じる。また、この所望生成物は反応で用いたハロゲン置換可能アミドもしくはイミドの窒素原子を少なくとも1個有する化合物の量を基準にして典型的には少なくとも約80%、しばしば94%以上の高い収率で生じる。典型的な連続操作を適切に実施すると、定常状態の操作を達成した後、(a)典型的にはまた純度が少なくとも約96%、しばしば99.9%の如く高い沈澱物が連続的に生じかつ(b)本方法で反応体として供給したハロゲン置換可能アミドもしくはイミドの窒素原子を少なくとも1個有する化合物の量を基準にして典型的には少なくとも約85%の実質的に連続した収率で生じる。
【0054】
本発明の方法を適切に実施すると、平均粒子サイズが少なくとも約200ミクロン、しばしばこれよりも有意に大きい1,3−ジハロ−5,5−ジメチルヒダントインが生じ得る。
【0055】
臭素をインシトウーで生じさせる場合には、これを、適切な酸化物、好適には塩素などと臭素源、例えばアルカリもしくはアルカリ土類金属の水溶性臭化物などの間の反応で最良に達成する。
【0056】
本発明の方法はいろいろな様式、例えばバッチ様式、半バッチ様式、または好適には連続様式で実施可能である。これを連続様式で実施する時には、平均滞留時間(residence time)が15から100分の範囲、好適には30から60分の範囲内になるように操作を設計するのが望ましい。本明細書に示した数値範囲の全部と同様に、それからの逸脱が必要であるか或は望ましいと思われる場合にはいつでも容認されるが、但しそのような逸脱によって本方法の効率も有効性も実質的に悪化しないことをただ1つの条件とする。
【0057】
本発明の重要な特徴は、この上に示した個別の供給材料を同時に供給することにある。再び、用語「同時」は供給を正確に同じ時に開始する必要があることを意味するものでも供給を正確に同じ時に止めるべきであることも意味するものでないことを強調すべきであろう。この用語を、むしろ、示した供給を反応時間の実質的に全体に渡って維持する意味で用いる。また、そのような同時供給は好適には連続同時供給であるが、供給に若干の中断があってもこの中断の期間が反応が実質的に悪化しないに充分なほど短いことを条件として受け入れられることも理解されるべきである。このように、用語「同時」および「連続」を本明細書で用いる場合、これらの用語はこの直ぐ上に示した主要でない逸脱を包含すると理解されるべきである。現実に、本分野の技術者は、同時でない時間ができるだけ短くなるように同時供給を利用する努力をするであろう。同様に、本分野の技術者は、勿論、操作を実施する所定環境下で中断の回数ができるだけ少なくなるように連続供給を維持することを探求するであろう。しかしながら、一般に数日間ならば反応混合物を組成の実質的な変化なしに放置することができることから、完成していない操作(この実施がバッチ様式であるか或は半バッチ様式であるか或は連続様式であるかに拘らず)を中断が必要ならばその時間に渡って中断することも可能である。
【0058】
本発明の別の非常に重要な特徴は、前記水性反応混合物の正確なpHを反応時間の実質的に全体に渡って維持することにある。ここでも再び、pHの若干の逸脱が特に反応の開始時に起こる可能性がある。そのような逸脱は勿論そのような逸脱の結果として実質的な悪影響に直面しないことを条件として本発明の範囲内である。この上に示したように、本発明の方法を典型的には5.5から8.5の範囲、好適には6.5から8.5の範囲内のpHで実施する。しかしながら、最良の結果を得ようする場合にはpHを最も好適には6.8から7.2の範囲内に維持する。
【0059】
前記水性反応混合物の所望pHを維持しよとする時に前記塩基およびハロゲン化剤の供給材料を供給する速度が重要な役割を果たす。特にハロゲンをpHが所望レベル(例えば5.5、好適には6.5、最も好適には6.8)未満に抑えられるほどの速度で供給すべきでなくまたインシトウーで生じさせるべきでない。言い換えれば、ハロゲンの供給またはハロゲンのインシトウー生成を前記反応混合物のpHが如何なる実質的な時間に渡っても有意に約5.5未満のpHにまで低下する(酸性度が高くなる)ように行うべきでない。同様に、前記塩基(単独で供給するか、或は塩基の水溶液として添加するか、或は水との混合物として供給するかに拘らず)とN−ハロゲン置換化合物もpHが所望レベル(例えば8.5、好適には7.2)より高くなるほどの速度で供給すべきでない。このように、前記供給材料を前記反応混合物のpHが本明細書に指定する範囲内に維持されるように適切に調整すべきである。
【0060】
他方、このpH制御問題に関していくつかの追加的指摘を行うことは考慮に価する。まず最初に、操作を低いpH(即ち5.5から6.5の範囲)で行うことは技術的に可能ではあるが、ハロゲンを反応混合物に不必要に過剰量で存在させることになることから経済性の観点からあまり望ましくはない。加うるに、そのように酸性度が高い条件にすると製品の品質がいくらか低下する可能性もあり得る。他方、pHが変動していくらか有意な時間に渡って約8.5より高いpHになってしまうような操作は望ましくない、と言うのは、所望生成物が水性反応混合物中で示す溶解度は一般にそのようにpHが高い条件下では高くなってしまう傾向があるからである。理想的な操作条件(これをプラント規模の操作で達成することができるとしても稀である)下では、本方法を正確に7.0のpHで行う。しかしながら、実際事項として不可避的にそのような理想的な条件からの逸脱に遭遇することになるであろう。このように、本発明の方法を用いた操作を微調整する時に、少なくとも反応時間の大部分に渡って、ハロゲン置換が所望レベルに到達する所まで完了することが達成されることを確保する目的でN−ハロゲン置換可能化合物を基準にしてハロゲン源が化学量論的量より非常に僅かに過剰量で供給されるようにする努力を払うべきである。例えば、ハロゲン置換可能窒素原子を2つ以上有するN−ハロゲン置換可能化合物に一ハロゲン置換を受けさせることを望む場合には、供給を実施している時間の実質的に全体に渡ってN−ハロゲン置換可能化合物を基準にしてハロゲンが1当量より若干高い量で存在するように反応混合物を維持するのが好ましい。同様に、ハロゲン置換可能窒素原子を2つ以上有するN−ハロゲン置換可能化合物に多ハロゲン置換を受けさせることを望む場合には、不完全ハロゲン置換(underhalogenation)の度合を最小限にする目的で、このN−ハロゲン置換可能化合物に導入すべきハロゲン原子の当量数よりも若干多い量でハロゲンを用いるべきでありかつそれを供給を実施している時間の実質的に全体に渡って反応混合物中に維持すべきである。
【0061】
N−ハロゲン置換可能化合物に対する臭素化剤および/または塩素化剤の比率を、ハロゲンがハロゲン置換を受けさせるべきハロゲン置換可能アミドもしくはイミドの窒素原子1個当たりに1.9から2.1原子の範囲で存在するような比率にすべきである。従って、5,5−ジヒドロカルビルヒダントイン、例えば5,5−ジメチルヒダントインの場合に反応ゾーンに同時供給すべき比率は、ハロゲンが5,5−ジアルキルヒダントイン1分子当たりに3.8から4.2原子の範囲で存在するような比率である。この上に示したように、理想的な条件下ではハロゲン置換を受けさせるべきイミドもしくはアミドの窒素原子1原子当たりのハロゲン原子の数は、正確には、選択した化学量論からの如何なる逸脱も起こらないとしたならば、所望生成物をもたらすに必要な量であろう。この上に示した範囲がそのような理想的な比率よりも下であることおよびそれよりも上であることは、単に、実際の大規模なプラント操作条件下で達成することができる最適な結果に比べて実質的な悪影響なしに理想的な比率よりも若干低いか或は理想的な比率よりも若干高い比率で操作しても構わないことを示している。可能な度合までであるが、反応混合物に入っているN−ハロゲン置換可能化合物を基準にしてハロゲンが若干過剰(即ち、ハロゲン置換を受けさせるべきハロゲン置換可能アミドもしくはイミドの窒素原子1原子当たり2.0から2.1原子の範囲のハロゲン)の状態で操作を行う方が好適である(2.0から1.9の範囲で連続的に操作するよりも)。それによって、ハロゲンを過剰量で用いることなく、従って原料の損失なしに、ハロゲン置換が所望度合にまで充分に起こることが確保される。
【0062】
このように、臭素を用いるか或は臭素をインシトウーで生じさせそして白色の生成物、例えば1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインを生じさせようとする時に臭素添加速度または臭素生成速度を監視する便利な方法は、反応混合物の色が明るい黄色から赤色がかった黄色になるような速度で臭素を供給するか或は発生させる方法である。反応混合物を見た時の色が赤色がかっていることは、臭素が過剰量で存在していることを示している。望まれるならば、ハロゲンの存在を監視する他の方法を用いることも可能であり、例えばpHメーターおよび/または化学的pH指示装置などを用いることも可能である。また、pHを測定するに適した任意の2つ以上の方法を組み合わせてハロゲンの供給または発生を監視することも可能であり、例えばこのパラグラフの上に記述した如き色観察と1つ以上のpHメーターの使用を同時もしくは逐次的または他の何らかの適切な様式で組み合わせることなどで監視を行うことも可能である。2つ以上のpH測定方法の組み合わせを用いそしてpH測定結果が偶然に異なる時には、最も正確で再現可能な結果を得る目的で、実際の実施で以前に測定した方法に頼るべきである。較正を注意深く受けさせておいた市販のpHメーターの使用が最も信頼できるpH測定方法の1つであると現在のところ考えているが、本発明の範囲をpHメーターの使用に限定することを意図するものでない。
【0063】
本発明の更に別の特徴は、前記成分を同時に供給すると反応を大部分のN−ハロゲン置換可能化合物またはN−ハロゲン置換を受けたそれの生成物が実質的な分解を起こすことなく高温(例えば40から約90℃)で実施することが可能になるに充分なほど低い濃度の水性反応混合物を反応槽の中に維持することができる点にある(勿論、これは用いる個々の化合物が示す熱分解温度に依存するが)。それとは正に対照的に、今までは、ハロゲンを添加する装置内に塩基を過剰量で存在させていたことから、そのような分解の問題を軽減する目的で反応槽を約5℃の如き低い温度に冷却することが一般に行われていた。本発明に従い、操作を連続様式で実施する時には、水性反応混合物を構成する成分を、(i)水性反応混合物の体積(リットルで表す)と(ii)前記反応混合物に1分当たりに供給するN−ハロゲン置換可能化合物のモルの比率が1分当たりに1モル当たり10から100リットルの範囲、好適には1分当たりに1モル当たり30から60リットルの範囲の比率になるような量で供給するのが好適である。前記供給材料を少なくとも1基の反応槽に供給するバッチ様式で操作を行う場合にも同様に反応混合物の体積が反応槽1基または2基以上の全体積の50パーセントに到達するまでは前記反応混合物に供給する前記供給材料を(i)リットルで表す前記反応混合物の体積と(ii)前記反応混合物に1分当たりに供給するN−ハロゲン置換可能化合物のモルの比率が1分当たりに1モル当たり10から100リットル、好適には1分当たりに1モル当たり20から80リットルの範囲の比率になるように維持する。前記反応混合物の体積が反応槽1基または2基以上の全体積の50パーセント以上の時には、前記反応混合物に供給する供給材料を(i)リットルで表す前記反応混合物の体積と(ii)反応混合物に1分当たりに供給するN−ハロゲン置換可能化合物のモルの比率が1分当たりに1モル当たり30から60リットルの範囲の比率になるようにする。前記比率を用いて操作を連続、半バッチまたはバッチ方法で行うと、N−ハロゲン置換可能化合物およびN−ハロゲン置換を受けたそれの誘導体が本質的に中性のpH条件(例えば6.8−7.2)下で反応熱によって熱分解を起こす感受性が低下する。
【0064】
本発明の方法を実施する時の反応温度はかなりの範囲内で多様であり得る。この反応温度は典型的に0から90℃の範囲内であるが、特定の状況下のある種の条件下では前記温度範囲からの逸脱も容認され得る。しばしば20から80℃もしくは90℃の範囲の温度がより有効であることが分かるであろう。しかしながら、30から70℃の範囲の温度で反応を実施すると生成物が最も高い収率で生じる傾向があることから、そのような温度が一般に好適である。特に5,5−ジメチルヒダントインの如きヒダントインを用いかつ臭素をハロゲン源として用いた時には反応を40から60℃の範囲の温度で実施するのが最も好適である。40から60℃の範囲の温度が最も好適である、と言うのは、操作をそのような範囲内で行うと大きな粒子サイズを有する生成物が速い反応速度および最も高い費用効果的様式で高収率で生じるからである。このN−ハロゲン置換反応を供給するハロゲンの沸騰温度より高い温度で実施する時には、このハロゲンを水性反応混合物の液相の表面下に供給するのが望ましい。そのような場合には、ハロゲンを不活性ガスで希釈して供給するのが特に望ましい。
【0065】
典型的には、本発明の水性反応混合物を本質的に4種類の成分、即ちN−ハロゲン置換可能化合物、臭素化剤および/または塩素化剤、無機塩基および水から生じさせる。この水性反応混合物に含める成分の数を最小限にするのが好ましくても、そのような混合物に追加的成分を1種以上含めることも可能であるが、但し、勿論、そのような他の成分1種または2種以上が反応にも沈澱物の生成にも実質的な悪影響をもたらさないことを条件とする。例えば、通常は推奨しないが、特定の有機溶媒、特に水に混和し得る有機溶媒を前記水性反応混合物に含めることも可能である。そのような有機溶媒1種または2種以上の比率を結果として溶液中に残存する所望のN−ハロゲン置換を受けた最終生成物が不調和に多量にならないような比率にすべきである(勿論、前記溶媒を後で例えば蒸留などで除去しない場合であるが)。有機溶媒の少なくとも1つの可能な有益な使用は、反応ゾーン内に蓄積して来る可能性がある沈澱物外皮を溶解させるか或は除去する目的で、本方法を連続様式で操作する場合の反応ゾーンに供給する供給材料に1種以上の有機溶媒を定期的に入れることを伴う。有機溶媒を水性反応混合物に入れる場合には、その溶媒は意図したN−ハロゲン置換反応に不必要に悪影響を与えるべきでないことに加えて通常の状況下で臭素も塩素も消費すべきでない。また、この溶媒は意図したN−ハロゲン置換生成物と反応すべきでなく、臭素のインシトウー生成(もしこれを利用する場合)を妨害すべきでなく、かつ結果として処理不能であるか或は過度にペースト状もしくは粘着性の沈澱物の生成をもたらすべきでない、即ち、一般的には本方法の実施にもさらなる実施にも決して他の実質的な悪影響を与えるべきでない。使用を考慮してもよい有機溶媒の数例はN,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキサイド、1種以上のC1-4アルカノール、テトラヒドロフランまたは他の飽和エーテルなどである。従って、用語「水性反応混合物」を本資料のどこか(請求の範囲を包含)で用いる場合、これは、特に明記しない限り、1種以上の有機溶媒の存在を排除するものではないが、但しそのような溶媒1種または2種以上が反応混合物全体の総量を基準にした存在量で存在することによって反応にも沈澱物の生成にも生成物の特徴にも実質的な悪影響を与えないことを条件とする。
【0066】
この反応混合物の成分の撹拌をハロゲンが局所的に濃縮することも塩基が局所的に濃縮することも回避されるに充分な度合で行うべきである。従って、例えば実験室規模の操作で反応容器内に良好な混合を達成しようとする時には300−600rpmの範囲の撹拌速度が望ましいことを確認した。従って、プラント規模の操作では連続撹拌式反応槽の使用を推奨する。
【0067】
本発明の更に別の特徴は、本方法を反応槽による処理率を実質的に低下させることなく断熱的に実施することができる点にある。従って、本方法を反応混合物に熱エネルギーを添加することも冷蔵を頼みにすることも流動する液体である伝熱剤を用いることも他の様式の冷却(反応槽の壁を通して取り巻いている大気に至る通常は補助なしの伝熱が起こる可能性を除いて)を用いることもなく実施した時でも、供給速度を実質的に遅くすることなく発熱反応による熱蓄積を容易に制御することができる。このような制御は、例えば反応混合物の体積と1分当たりに供給するN−ハロゲン置換可能化合物のモルの比率を本明細書の上に記述した如き比率で用いて連続、半バッチまたはバッチ方法を操作することなどで水性反応混合物を希釈された状態に維持することで達成可能である。それにも拘らず、そのような希釈を行ったとしても、反応および沈澱物の生成はそのような断熱条件下で迅速に進行し得る。
【0068】
本発明の方法を特に連続様式で実施する時に断熱操作を行うことは可能であるが、反応混合物中に定常状態の温度条件が維持されることを確保する目的で、反応槽の内容物との間接的な熱交換が起こるように冷却水または他の熱交換液の流れを用いる方が好適である。しかしながら、望まれるならば、冷蔵を用いて本発明の方法を実施することも可能である。
【0069】
本発明は高品質の生成物が迅速な反応で高収率でもたらされるように調節可能な反応変数を相互に関係させることを伴うことがこの上に示したことから分かるであろう。このように、本発明は、とりわけ、反応成分を同時供給することに加えて供給速度を用いてpHの指定制御を行うことを特徴とする。好適な態様では、温度を調整および制御することで大きな粒子サイズを有する生成物を高い収率で迅速に生じさせることができる。また、好適な態様では反応混合物を高度に希釈された状態で用い、これが高い収率に実質的に貢献しかつ操作温度の柔軟度をより高くしている。その上、定常状態で沈澱物が迅速に生じることから、連続操作の時に短い滞留時間を用いることが可能になり、従って、このことがプラントの処理率が実質的に向上することに貢献している。
【0070】
本明細書の以下に示す実施例から容易に分かるであろうように、本発明を用いると大きな平均粒子サイズを有する1,3−ジハロ−5,5−ジメチルヒダントインを生じさせることができる。例えば、本発明を用いると、現在では、少なくとも約175ミクロンの平均粒子サイズを有する粒状の1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン固体を製造することができる。実際、本方法の技術を用いて200ミクロン以上、300ミクロン以上、そして500ミクロンさえ超える如き大きな平均粒子サイズを有する粒状の1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン固体を得た。ある種のヒダントイン化合物ではこれが大きな粒子を構成するように製造を行うことは可能であるが、知る限りでは、今までに製造された1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインの平均粒子サイズは175ミクロン以上ではなかった。その上、本発明の方法では1,3−ジハロ−5,5−ジメチルヒダントインを製造する時に如何なるハロゲン置換有機溶媒も存在させず、例えば塩化メチレンなどを存在させないで生成物を生じさせることから、これには有機ハロゲン化物である溶媒の残渣が痕跡量も存在しない。
【0071】
本発明を用いると反応生成物である1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインを直接生じさせることができかつその回収した粒状の1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン固体が少なくとも175ミクロンの平均粒子サイズを有することから、本技術分野に非常に大きないくつかの進展をもたらし得る。例えば、平均粒子サイズが175ミクロンを超える粒状の1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン固体は
a)粉じんを発生する傾向がずっと低いことから取り扱いがずっと容易であり、
b)パイプおよび導管を通す時の流動特性およびホッパーから入れる時の流動特性がずっと優れており、
c)結合剤を用いなくても形状を保持する錠剤を破壊なしに圧縮固化させることができる(一方、いくつかの異なる給源から商業的に入手した粒状の1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン固体のサンプルを同じ様式で錠剤に変換した時、この変換を破壊なしに行うのは不可能であった)、
ことを見いだした。
【0072】
以下に示す実施例は本発明の実施そして本発明が可能にする利点を説明する目的で示すものである。本実施例は本発明の範囲を本明細書に記述する特別な操作にも条件にも限定することを意図したものでなくかつ限定するとして解釈されるべきでない。実施例1−10および実施例13の各実験でpHメーターを用いてpHを監視しそして臭素の供給をCole−Parmer Masterflexコンピューター制御ドライブ(computerized drive)およびEasy−Load(商標)ポンプヘッドを用いて行った。実施例9および10の連続操作を実施する時には、結果として生じた反応スラリーを反応槽の下部から手で時々集めた。各画分を500mLのフラスコに集めた。
【0073】
(実施例)
実施例1
1800gの水にNaOHを235グラム(5.85モル)溶解させた後、このNaOH溶液に5,5−ジメチルヒダントインを375g(2.93モル)加える。臭素貯蔵槽にBr2を935g(5.58モル)存在させる。1リットルのジャケット付きフラスコに前記Br2と5,5−ジメチルヒダントイン/NaOH溶液を供給して冷却用浴で25℃に維持する。前記5,5−ジメチルヒダントイン/NaOH溶液をBr2とは別であるが同時に前記反応フラスコに共供給する。Br2の供給を開始する直前(例えば3−4分前)に前記5,5−ジメチルヒダントイン/NaOH溶液の供給を開始した。この5,5−ジメチルヒダントイン/NaOH溶液の供給速度を10mL/分にしそしてBr2の供給速度を1.60−1.70mL/分にした。機械的撹拌機を用いて反応混合物を350−400rpmの速度で撹拌する。反応中のpHは7.4から7.9の範囲であった。反応の進行につれて生じたスラリーを反応フラスコに入っている溶液のレベルが一定のままであるような速度で集める。この反応フラスコの下部から生成物の500mL画分を1画分当たり30分の平均時間で集める。前記5,5−ジメチルヒダントイン/NaOH溶液の供給が終了した時点で前記臭素貯蔵槽内に残存しているBr2は86g(0.54モル)である。
【0074】
各生成物画分を濾過し、500mLづつの水で3回洗浄した後、その固体を窒素流下で乾燥させる。1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインの単離収量は673gであり、5,5−ジメチルヒダントインを基準にした収率は80%であり、またはBr2を基準にした収率は89%である。ヨウ素滴定で測定した時の活性臭素含有量は少なくとも99%である。
【0075】
実施例2
338gの水にNaOHを44グラム(1.1モル)溶解させた後、このNaOH溶液に5,5−ジメチルヒダントインを70.4g(0.55モル)加える。臭素貯蔵槽にBr2を175.1g(1.1モル)存在させる。反応フラスコに前記Br2と5,5−ジメチルヒダントイン/NaOH溶液を供給して加熱用浴で35℃に維持する。この反応フラスコに1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン濾液(母液)のヒールを〜200mL(238g)仕込む。前記5,5−ジメチルヒダントイン/NaOH溶液をBr2とは別であるが同時に前記反応フラスコに共供給する。機械的撹拌機を用いて反応混合物を400rpmの速度で撹拌する。反応中のpHは6.9から8.2の範囲であった。この反応温度は0.5時間の添加時間に渡って37℃で安定であった。反応体の添加が終了した時点で、オレンジ色のスラリーを35℃で濾過した後、650mLの水で洗浄した。結果として得た白色固体を窒素流下で一晩乾燥させる。1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインの単離収量は147.6gであり、収率は94%であり、そしてヨウ素滴定で測定した時の1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインの活性臭素含有量は55.1重量%(理論値の98.6%)である。
【0076】
実施例3
338gの水にNaOHを44グラム(1.1モル)溶解させた後、このNaOH溶液に5,5−ジメチルヒダントインを70.4g(0.55モル)加える。臭素貯蔵槽にBr2を172.0g(1.07モル)存在させる。反応フラスコに前記Br2と5,5−ジメチルヒダントイン/NaOH溶液を供給して加熱用浴で67℃に維持する。この反応フラスコに1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン濾液(母液)のヒールを〜200mL(238g)仕込む。前記5,5−ジメチルヒダントイン/NaOH溶液をBr2とは別であるが同時に前記反応フラスコに共供給する。前記臭素を窒素で希釈して、前記反応フラスコに入っている溶液の表面の下方に供給する。機械的撹拌機を用いて反応混合物を400rpmの速度で撹拌し、反応中のpHは6.7から7.1の範囲であった。この反応温度は0.5時間の添加時間に渡って67℃で安定であった。反応体の添加が終了した時点で、オレンジ色のスラリーを反応フラスコから排出させてビーカーに入れた後、ゆっくり冷却した。このスラリーを〜45℃で濾過した後、500mLづつの水で2回洗浄した。結果として得た白色固体を窒素流下で一晩乾燥させる。1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインの単離収量は130.5gであり、5,5−ジメチルヒダントインを基準にした収率は〜83%であり、またはBr2を基準にした収率は〜85%である。ヨウ素滴定で測定した時の1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインの活性臭素含有量は55.9重量%(理論値の100%)である。この操作で生じた1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン生成物の代表的な乾燥サンプルを基にした粒子サイズデータを表1に要約する。
表1
粒子サイズ分類 生成物の粒子サイズ
平均 237.5μ
10%が 371.6μより大きい
25%が 309.8μより大きい
50%が 239.1μより大きい
75%が 165.6μより大きい
90%が 99.81μより大きい
範囲 0.040−541.9μ
実施例4
2700gの水にNaOHを354グラム(8.85モル)溶解させる。このNaOH溶液に5,5−ジメチルヒダントインを562g(4.386モル)加える。この反応フラスコに1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン濾液(母液)のヒールを500mL仕込む。そのジャケット付きフラスコを加熱も冷却もしないでこれに前記5,5−ジメチルヒダントイン/NaOH溶液をBr2とは別であるが同時に共供給する。この5,5−ジメチルヒダントイン/NaOH溶液の供給速度を10mL/分にし、そしてBr2の供給速度を最初は1.70mL/分にしたが、後で反応混合物のpHを〜7.0に維持する目的で1.86mL/分に調整した。機械的撹拌機を用いて反応混合物を400rpmの速度で撹拌し、反応温度を約42℃で安定させる。反応の進行につれて生じたスラリーを反応フラスコに入っている溶液のレベルが一定のままであるような速度で集める。この反応フラスコの下部から生成物の500mL画分を1画分当たり30分の平均時間で8画分集める。この反応中に添加されたBr2の総量は1374.5g(8.59モル)である。
【0077】
各生成物画分を濾過し、500mLの水で1回洗浄した後、その固体を真空オーブンに入れて50℃で一晩乾燥させる。1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインの単離総収量は1152gであり、5,5−ジメチルヒダントインを基準にした収率は92%であり、またはBr2を基準にした収率は94%である。ヨウ素滴定で測定した時の1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインの活性臭素含有量は55.4重量%から55.7重量%(理論値の99.1%から99.7%)の範囲である。この1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインの平均粒子サイズは150μを超えている。
【0078】
実施例5
676gの水にNaOHを89グラム(2.2モル)溶解させた後、このNaOH溶液に5,5−ジメチルヒダントインを141g(1.1モル)加える。臭素貯蔵槽にBr2を350g(2.2モル)存在させる。反応フラスコに前記Br2と5,5−ジメチルヒダントイン/NaOH溶液を供給して加熱用浴で67℃に維持する。この反応フラスコに1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン濾液(母液)のヒールを〜400mL(483g)仕込む。前記5,5−ジメチルヒダントイン/NaOH溶液をBr2とは別であるが同時に前記反応フラスコに共供給する。機械的撹拌機を用いて反応混合物を400rpmの速度で撹拌する。反応中のpHは6.8から7.1の範囲であった。この反応温度は66分の添加時間に渡って67℃で安定であった。反応体の添加が終了した時点で、オレンジ色のスラリーを43℃で濾過した後、1000mLの水(2x500mL)で洗浄した。結果として得た白色固体を窒素流下で一晩乾燥させる。前記反応フラスコに供給されたBr2は307.3g(1.92モル)であった。1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインの単離収量は212.5gであり、Br2を基準にした収率は77%であり、そして5,5−ジメチルヒダントインを基準にした収率は68%であり、ヨウ素滴定で測定した時の1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインの活性臭素含有量は55.9重量%(理論値の100%)である。
【0079】
実施例6
338gの水にNaOHを88グラム(2.2モル)溶解させた後、このNaOH溶液に5,5−ジメチルヒダントインを140.8g(1.1モル)加える。臭素貯蔵槽にBr2を352g(2.2モル)存在させる。反応フラスコに前記Br2と5,5−ジメチルヒダントイン/NaOH溶液を供給して加熱用浴で69℃に維持する。この反応フラスコに1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン濾液(母液)のヒールを〜200mL(240g)仕込む。前記5,5−ジメチルヒダントイン/NaOH溶液をBr2とは別であるが同時に前記反応フラスコに共供給する。機械的撹拌機を用いて反応混合物を400rpmの速度で撹拌し、反応中のpHは6.8から7.0の範囲であった。この反応温度は39分の添加時間に渡って68−69℃で安定であった。反応体の添加が終了した時点で、オレンジ色のスラリーを40℃で濾過した後、500mLの水で洗浄する。結果として得た白色固体を窒素流下で一晩乾燥させる。前記反応フラスコに供給されたBr2は285.5g(1.78モル)であった。1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインの単離収量は186.8gであり、Br2を基準にした収率は73%であり、そして5,5−ジメチルヒダントインを基準にした収率は60%であり、ヨウ素滴定で測定した時の1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインの活性臭素含有量は53.4重量%(理論値の96%)である。
【0080】
表2に実施例5および6の生成物に関する粒子サイズデータを要約する。
Figure 0005170927
実施例7
338gの水にNaOHを44.2グラム(1.1モル)溶解させた後、このNaOH溶液に5,5−ジメチルヒダントインを70.4g(0.55モル)加える。臭素貯蔵槽にBr2を173g(1.08モル)存在させる。反応フラスコに前記Br2と5,5−ジメチルヒダントイン/NaOH溶液を供給して加熱用浴で57℃に維持する。この反応フラスコに1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン濾液(母液)のヒールを〜200mL(244g)仕込む。前記5,5−ジメチルヒダントイン/NaOH溶液をBr2とは別であるが同時に前記反応フラスコに共供給する。機械的撹拌機を用いて反応混合物を400rpmの速度で撹拌する。反応中のpHは6.8から7.2の範囲であった。臭素の供給速度を調整することで所望pHの維持を達成した。この反応温度は33分の添加時間に渡って57℃で安定であった。反応体の添加が終了した時点で、オレンジ色のスラリーを38℃で濾過した後、500mLの水で洗浄した。結果として得た白色固体を窒素流下で一晩乾燥させる。1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインの単離収量は139.8gであり、Br2を基準にした収率は91%であり、そして5,5−ジメチルヒダントインを基準にした収率は89%であり、ヨウ素滴定で測定した時の1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインの活性臭素含有量は55.7重量%(理論値の99.7%)である。
【0081】
実施例8
338gの水にNaOHを44.2グラム(1.1モル)溶解させた後、このNaOH溶液に5,5−ジメチルヒダントインを70.3g(0.55モル)加える。臭素貯蔵槽にBr2を172.5g(1.08モル)存在させる。反応フラスコに前記Br2と5,5−ジメチルヒダントイン/NaOH溶液を供給して加熱用浴で48℃に維持する。この反応フラスコに1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン濾液(母液)のヒールを〜200mL仕込む。前記5,5−ジメチルヒダントイン/NaOH溶液をBr2とは別であるが同時に前記反応フラスコに共供給する。機械的撹拌機を用いて反応混合物を400rpmの速度で撹拌する。反応中のpHは6.8から7.2の範囲であった。臭素の供給速度を調整することで所望pHの維持を達成した。この反応温度は34分の添加時間に渡って48℃で安定であった。反応体の添加が終了した時点で、オレンジ色のスラリーを38℃で濾過した後、500mLの水で洗浄した。結果として得た白色固体を窒素流下で一晩乾燥させる。1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインの単離収量は144.8gであり、Br2を基準にした収率は94%であり、そして5,5−ジメチルヒダントインを基準にした収率は92%であり、ヨウ素滴定で測定した時の1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインの活性臭素含有量は55.0重量%(理論値の98.4%)である。
【0082】
表3に実施例7および8の生成物に関する粒子サイズデータを要約する。
Figure 0005170927
実施例9
この実施例では工程を連続様式で実施した。9重量%のNaOH溶液に5,5−ジメチルヒダントインを5,5−ジメチルヒダントインの濃度が約1.1Mになるような量で添加することで5,5−ジメチルヒダントイン/NaOHの供給材料溶液を生じさせた。この5,5−ジメチルヒダントイン/NaOH溶液をBr2とは別であるが同時に前記反応フラスコに共供給した。このフラスコを加熱浴の中に吊るした。機械的撹拌機を用いて反応混合物を500rpmの速度で撹拌した。この反応混合物を約7.0±0.2のpHに維持しかつ反応温度を85℃に維持した。生成物の画分を1画分当たり30分の平均時間で集めた。1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインの単離収率は5,5−ジメチルヒダントインを基準にして90%でありそして添加したBr2を基準にして92%であった。白色の結晶性生成物である1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインの純度は理論的臭素含有量を基準にして99.8%であった。画分5−10は、定常状態の操作条件中に生じたままの生成物の粒子サイズに相当する。表4に、連続方法の定常状態操作中に取り出したそのような画分各々のサンプルを基にした画分5−10に関する平均粒子サイズデータおよび粒子サイズ分布データを要約する。測定の結果、生じた生成物は二頂分布を示すことが分かった。この生成物が全体として示した平均粒子サイズは512.3ミクロンであった。
【0083】
【表1】
Figure 0005170927
【0084】
実施例10
実施例9の様式に類似した様式で別の連続操作を実施した。3550gの水に355g(8.87モル)溶解させることを通して供給材料の溶液を生じさせた。この溶液に5,5−ジメチルヒダントインを560g(4.37モル)加えた。水性反応混合物のpHが7.0±0.2に維持されるように同時供給を調整した。温度を55℃に維持した。供給した臭素(Br2)の総量は1359.4g(8.50モル)であった。実施例9と同様にして反応混合物を10画分集めた。しかしながら、この操作では、平均滞留時間が1画分当たり約1時間になるように添加速度を調整した。1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインの総単離収率は使用した5,5−ジメチルヒダントインを基準にして88%でありそして添加した臭素を基準にして90%であった。この1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン生成物を白色の結晶性固体として得た。表5に、この反応で生じた生成物に関する平均粒子サイズデータおよび生成物分布データを要約する。画分5−10は、定常状態の操作条件中に生じたままの生成物の粒子サイズに相当する。この生じた生成物は実施例9の場合と同様に二頂であった。表5に示す「n.d.」は粒子サイズが大きい方の画分の粒子サイズ測定を行わなかったことを示しており、用いた装置では粒子サイズが2000ミクロンを超える粒子を測定するのは不可能であった。この生成物が全体として示した平均粒子サイズは少なくとも455.5ミクロンであった。
【0085】
【表2】
Figure 0005170927
【0086】
実施例11
市販のN,N’−ジハロ−5,5−ジメチルヒダントインのサンプルを入手して、これらにCoulter(商標)LS Particle Size Analyzerを用いた標準的な試験手順を受けさせることで、それらの平均粒子サイズを測定した。表6に、それらの平均粒子サイズ測定の結果を要約し、かつまた、実施例4で生じさせた本発明の1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン生成物の代表的なサンプルに対して同じ様式で得たデータも挙げる。表7に、市販1,3−ジハロ−5,5−ジメチルヒダントインに関する粒子サイズ分布データを要約する。表7では下記の省略形を用いる:DCDMHは1,3−ジクロロ−5,5−ジメチルヒダントインであり、BCDMHはN,N’−ブロモクロロ−5,5−ジメチルヒダントインであり、そしてDBDMHは1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインである。
【0087】
【表3】
Figure 0005170927
【0088】
【表4】
Figure 0005170927
【0089】
実施例12
Hunter Lab Color Quest Model 450装置を用いて、実施例6に示した臭素含有N,N’−ジハロ−5,5−ジメチルヒダントインのサンプルが示す色の特徴を測定した。この試験では、ASTM試験表示E313−96「Standard Practice for Calculating Yellowness and Whiteness Indices from Instrumentally Measured Color Coordinates」に従って使用が認められている前記装置を用いて粉末の黄色指数を測定した。前記装置には、色の特徴に関する試験を受けさせるべき粉末が入るるつぼを受け取るステーション(station)と前記るつぼの上に位置する1対の光源が含まれている。1番目の前記光源は光線を前記るつぼの内容物の水平な上表面に対して90゜の角度で導くように前記るつぼおよびこれの内容物の表面の上に間隔を置いて直接配置されている。2番目の前記光源は光線を前記るつぼの内容物の水平な上表面に対して45゜の角度で導くように間隔を置いて配置されている。1つの光電子倍増管検出器(photomultiplier detector)が前記1番目の光源から出た光線を受けた表面から反射して来る光を受け取るように前記1番目の光源の直ぐ上に配置されている。別の光電子倍増管検出器が前記2番目の光源から出た光線を受けた表面から反射して来る光を受け取るように前記2番目の光源から出る光線に対して90°の角度で配置されている。前記光電子倍増管は各々が反射して来る光線の波長および量を測定しそしてそのデータをこのデータから粉末の黄色指数値を計算するようにプログラムされているマイクロプロセッサーに入力する。これらの評価の結果を前記黄色指数(YI)に関して表8に要約する。黄色指数の数値が高ければ高いほど生成物がより黄色である。
【0090】
【表5】
Figure 0005170927
【0091】
実施例13
ガラス製反応槽を用いて、これに5,5−ジメチルヒダントインとNaOHから生じさせた水溶液と臭素の個別供給材料を連続を基礎に同時供給することで、別の連続操作を実施した。9重量%のNaOH水溶液に5,5−ジメチルヒダントインを添加することで、前記水溶液を生じさせた。この溶液の5,5−ジメチルヒダントイン含有量は約22.4重量%でNaOH含有量は7重量%であった。外径が72ミリメートルの錨型撹拌機が備わっている内径が82ミリメートルのジャケット付き1リットル反応槽を用い、前記ジャケットの中にシリコン流体(Rhodersil 4720V20流体;Rhone−Poulenc)を循環させた。反応温度を38℃に調節した。両方の供給をポンプで調節し、Prominent Gammma G/4Aポジティブディスプレースメントポンプ(positive displacement pump)を用いて前記5,5−ジメチルヒダントイン/NaOH溶液を15.84グラム/分の平均供給速度で供給し、そしてMasterflex Easy−Loadぜん動ポンプを用いて臭素を4.67グラム/分の平均供給速度で供給した。反応混合物を400rpmで撹拌した。pHメーターを用いて流出液のpHを測定することで反応のpHを監視し、反応中のpHは6.06から6.36の範囲であった。この反応槽から出て来る生成物もまたポンプで集めた。滞留時間は1画分当たり平均で30分であり、各画分は約500mLであった。1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインを前記反応槽に供給した5,5−ジメチルヒダントインの量を基準にして90.5%の収率で得た。この1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインの活性臭素含有量は標準的ヨウ素滴定で測定して>55.3%であった。従って、この生成物の純度は99.0%を超えていた。
【0092】
表9に、実施例13の連続操作で生じた1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン生成物に関する粒子サイズデータを要約する。これらのデータは、連続操作中に定常状態になった後の異なる時間、即ち本質的に定常状態に到達した後に採取した2サンプルを基にした平均データである。
表9
粒子サイズ分類 生成物の粒子サイズ
平均 188.9μ
10%が 295.2μより大きい
25%が 255.6μより大きい
50%が 203.1μより大きい
75%が 122.5μより大きい
90%が 55.9μより大きい
範囲 0.872−356.5μ
本資料で用語「水溶性」を用いる場合、この用語は、記述した物質がこの物質が入っている溶液を用いた操作をこの溶液の個々の使用条件下で実施することを可能にするに少なくとも充分な量で当該物質(恐らくはイオン化した形態の)が溶解している水溶液が生じるに少なくとも充分な溶解度を水中で示すことを意味する。当然、この物質の溶解度がこれがそのような条件下の水中で示すそれよりも高い方が望ましい。しかしながら、この用語は当該物質がそのような条件下の水にあらゆる比率で溶解すべきであることを意味するものでない。
【0093】
本資料のどこかで化学名または化学式を用いて化合物を言及する場合、この言及が単数であるか或は複数であるかに拘らず、それらが別の物質[化学名または化学タイプで言及する](例えば別の成分または溶媒)に接触する前にそれらが存在するようにそれらを同定する。結果として生じる混合物または溶液中でどんな予備的化学変化(もしあれば)が起ころうとも問題でない、と言うのは、そのような変化は特定の物質を本開示に従って要求する条件下で一緒にする結果として自然に起こる事であるからである。また、本請求の範囲で物質を現在時制(「含んで成る」または「である」)で言及することがあり得るかもしれないが、そのような言及は、本開示に従ってそれを他の1種以上の物質に最初に接触、ブレンドまたは混合する直ぐ前の時間にそれが存在していたように当該物質を指すものである。
【0094】
他の様式で明らかに示すこともあり得るが、それ以外は、冠詞「a」または「an」を本明細書で用いる場合、クレーム(claim)を前記冠詞で示す単一のエレメント(element)に限定することを意図するものでなく、限定するとして解釈されるべきでない。むしろ、冠詞「a」または「an」を本明細書で用いる場合、本文で他の様式であると明らかに示さない限り、それに1種以上のそのようなエレメントを包含させることを意図する。
【0095】
また、用語「実質的な」および「実質的に」は化学過程が通常は絶対を伴わないことを意味する。従って、変数を絶対値として記述するのではなく、そのような変数がその示した変数の実質的な周辺に存在するとして記述する方がずっとより現実的である。例えば、化学量論的量を記述する時にはその量を実質的に化学量論的な量として示す方がずっとより現実的である、と言うのは、本分野の技術者は絶対的化学量論から若干逸脱しても結果にはあまり大きな差が生じないであろうことを充分に理解している。従って、如何なる面においてもあらゆる面においても本資料は常識を適用して読まれるべきである。
【0096】
本発明は本発明の実施においてかなりの変形を受け易い。従って、この上に行った説明は本発明を本明細書の上に示した特別な例示に限定することを意図するものでなくかつ限定として解釈されるべきでない。むしろ、保護することを意図する事項は本請求の範囲に挙げる如き事項および法の問題として許可されるそれの相当物である。
以下に本発明の主な特徴と態様を列挙する。
1 N−ハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する化合物のN−ハロゲン置換方法であって、(a)N−ハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する化合物、(b)無機塩基、(c)臭素化剤および/または塩素化剤および(d)水を同時または実質的に同時に供給するが、前記(a)、(b)、(c)および(d)を、これらの供給材料が反応ゾーン内で一緒になるように、個別におよび/または任意の組み合わせで供給し、供給する前記(a)、(b)、(c)および(d)の比率を、前記アミドもしくはイミドの少なくとも1個の窒
素原子が臭素もしくは塩素原子で置換されることで水性反応混合物の液相中で沈澱を起こす生成物が生じかつ前記液相のpHが前記供給を行っている間の時間全部または実質的に全部に渡って連続的または実質的に連続的に5.5から8.5の範囲に維持されるような比率にする、ことを含んで成る方法。
2 前記pHを6.5から8.5の範囲にする1記載の方法。
3 少なくとも(a)と(b)を前以て生じさせておいた単一の水溶液もしくはスラリーの形態で供給する1記載の方法。
4 少なくとも(a)を個別に前以て生じさせておいた水溶液もしくはスラリーの形態で供給そして少なくとも(b)を個別に前以て生じさせておいた水溶液もしくはスラリーの形態で供給する1記載の方法。
5 前記方法の開始時に前記供給を(i)生じさせるべき生成物をもたらした先行する反応で生じた反応混合物の固体含有ヒールまたは(ii)生じさせるべき生成物をもたらした先行する反応で生じた反応混合物の固体を含まない母液を入れておいた反応槽への供給を行うことで開始する1記載の方法。
6 前記供給を最初に混合装置への供給を行うことで行い、それによって、(a)と(b)、または(a)と(d)、(b)と(d)、または(c)と(d)、または(a)と(b)と(d)から流出流れを生じさせ、そして前記流出流れを前記水性反応混合物がより大きな体積で入っている反応槽に供給し、前記流出流れの温度が約90℃を超える前に前記流れに希釈を前記水性反応混合物中で受けさせ、そして前記水性反応混合物の温度を前記供給を行っている間の時間全部または実質的に全部に渡って0から90℃の範囲に維持する1記載の方法。
7 前記混合装置が固定式ミキサーでありそして前記ミキサーから出た流出流れを前記水性反応混合物の液相の表面下に供給する6記載の方法。
8 前記混合装置が高速の流れをもたらすジェットミキサーであり、前記流れを前記水性反応混合物の液相の表面下に供給する6記載の方法。
9 前記水性反応混合物を0から90℃の範囲内の1種以上の温度にする1記載の方法。
10 (a)が各アルキル基が独立して炭素原子を約3個以下の数で有する5,5−ジアルキルヒダントインであり、(b)が水溶性アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の塩基性塩もしくは酸化物であり、前記塩基の量を前記ヒダントインが有する少なくとも1個の窒素原子を脱プロトン化するに理論的に必要な化学量論的量にするか或は実質的に化学量論的量にし、(c)が(i)臭素、(ii)塩素、(iii)塩化臭素、(iv)アルカリ金属の臭化物もしくはこれの水溶液またはアルカリ土類金属の臭化物もしくはこれの水溶液と臭素をインシトウーで生じさせるに充分な量の塩素または次亜塩素酸塩もしくは次亜塩素酸塩水溶液、または(v)(i)、(ii)、(iii)および(iv)の中のいずれか2つ以上の組み合わせであり、少なくとも気体状態の(c)の全部またはそのような部分がもしあればそれを前記水性反応混合物の液相の表面下に供給し、前記水性反応混合物の温度を前記供給を行っている間の時間全部または実質的に全部に渡って連続的または実質的に連続的に30から90℃の範囲にし、そして前記供給材料の比率を供給する5,5−ジアルキルヒダントインにN−ハロゲン置換を受けさせる目的で供給する(c)の総量がハロゲンが5,5−ジアルキルヒダントイン1分子当たり3.8から4.2原子の範囲で存在するような総量であるような比率にする1記載の方法。
11 前記方法を連続様式で実施し、この場合には、定常状態条件下で前記供給材料1種または2種以上を(i)リットルで表す前記反応混合物の体積と(ii)前記反応混合物に1分当たりに供給する(a)の前記化合物のモルの比率が1分当たりに1モル当たり10から100リットルの範囲であるように維持する1、2または9のいずれか記載の方法。
12 前記方法を少なくとも1基の反応槽内でバッチ様式で実施し、この場合には、反応混合物の体積が反応槽1基または2基以上の全体積の50パーセントに到達するまでは前記反応混合物に供給する前記供給材料を(i)リットルで表す前記反応混合物の体積と(ii)前記反応混合物に1分当たりに供給する(a)の前記化合物のモルの比率が1分当たりに1モル当たり10から100リットルの範囲であるように維持し、そして反応混合物の体積が反応槽1基または2基以上の全体積の50パーセント以上の時には、前記反応混合物に供給する前記供給材料を(i)リットルで表す前記反応混合物の体積と(ii)前記反応混合物に1分当たりに供給する(a)の前記化合物のモルの比率が1分当たりに1モル当たり30から60リットルの範囲であるように維持する1
、2または9のいずれか記載の方法。
13 ハロゲン置換可能なアミドもしくはイミド官能基を分子中に少なくとも1個有する化合物のN−ハロゲン置換方法であって、反応ゾーンへのA)(i)ハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する化合物と無機塩基から生じさせた水溶液もしくはスラリーと(ii)臭素化剤および/または塩素化剤の個別供給材料、またはB)臭素化剤および/または塩素化剤が1つの供給材料でありそして(a)および(b)から選択される少なくとも1つと(c)および(d)から選択される少なくとも1つが他の少なくとも2つの供給材料である少なくとも3つの個別の供給材料、の同時供給をこの同時供給を行っている間の時間全部または実質的に全部に渡って前記アミドもしくはイミドの少なくとも1個の窒素原子が臭素もしくは塩素原子で置換されることで水性反応混合物の液相中で沈澱を起こす生成物が連続的または実質的に連続的に生じかつ前記液相のpHが前記供給を行っている間の時間全部または実質的に全部に渡って連続的または実質的に連続的に5.5から8.5の範囲に維持されるような比率で行うことを含んで成り、ここで、
(a)が無機塩基から生じさせた水溶液もしくはスラリーであり、
(b)がハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する化合物と無機塩基から生じさせた水溶液もしくはスラリーであり、
(c)がハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する化合物であり、そして
(d)がハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する化合物から生じさせた水溶液もしくはスラリーである、
方法。
14 前記pHを6.5から8.5の範囲にする13記載の方法。
15 ハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する前記化合物が環状アミドもしくは環状イミドであり、そして前記臭素化剤および/または塩素化剤が臭素、塩素、塩化臭素またはこれらのいずれか2つまたは3つ全部の組み合わせであり、そしてこれを前記反応混合物の液相の表面下に供給する14記載の方法。
16 ハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する前記化合物が環状アミドもしくは環状イミドであり、そして前記臭素化剤および/または塩素化剤が(i)アルカリ金属の臭化物またはアルカリ土類金属の臭化物と(ii)臭素をインシトウーで生じさせるに充分な量の塩素、次亜塩素酸塩もしくは次亜塩素酸塩水溶液であり、そしてもし(ii)が塩素の場合には少なくとも前記塩素を前記反応混合物の液相の表面下に供給する14記載の方法。
17 前記無機塩基がアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の水溶性の塩基性塩もしくは酸化物であり、そして前記塩基の量を前記化合物が有する少なくとも1個のイミド基を脱プロトン化するか或は前記化合物が有する少なくとも1個のアミド基を完全またはある程度脱プロトン化するに理論的に必要な化学量論的量にするか或は実質的に化学量論的量にする14記載の方法。
18 前記水性反応混合物を0から90℃の範囲内の1種以上の温度にし、そしてもし前記臭素化剤および/または塩素化剤が蒸気の形態の時には前記蒸気を前記反応混合物の液相の表面下に供給する13記載の方法。
19 前記方法を連続様式で実施し、この場合には、定常状態条件下で前記供給材料1種または2種以上を(i)リットルで表す前記反応混合物の体積と(ii)前記反応混合物に1分当たりに供給するハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する前記化合物のモルの比率が1分当たりに1モル当たり10から100リットルの範囲であるように維持する13−16のいずれか記載の方法。
20 前記方法を少なくとも1基の反応槽内でバッチ様式で実施し、この場合には、反応混合物の体積が反応槽1基または2基以上の全体積の50パーセントに到達するまでは前記反応混合物に供給する前記供給材料を(i)リットルで表す前記反応混合物の体積と(ii)前記反応混合物に1分当たりに供給する(a)の前記N−ハロゲン置換可能化合物のモルの比率が1分当たりに1モル当たり10から100リットルの範囲であるように維持し、そして前記反応混合物の体積が反応槽1基または2基以上の全体積の50パーセント以上の時には、前記反応混合物に供給する前記供給材料を(i)リットルで表す前記反応混合物の体積と(ii)反応混合物に1分当たりに供給する前記N−ハロゲン置換可能化合物のモルの比率が1分当たりに1モル当たり30から60リットルの範囲であるように維持する13−16のいずれか記載の方法。
21 前記pHを6.8から7.2の範囲にする13記載の方法。
22 ハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する前記化合物が5−アルキルヒダントインまたは5,5−ジアルキルヒダントインであり、前記反応混合物の温度を20から80℃の範囲にし、そしてもし前記臭素化剤および/または塩素化剤の全部または一部が蒸気の形態の場合には前記蒸気を前記反応混合物の液相の表面下に供給する21記載の方法。
23 供給する水と無機塩基と前記化合物の比率を、
A)前記無機塩基が一価カチオンを有する場合には、水1リットル当たりにハロゲン置換可能アミドもしくはイミドの窒素原子が0.5から2.5モルおよび前記塩基が0.5から2.5モル存在し、そして
B)前記塩基が二価カチオンを有する場合には、水1リットル当たりにハロゲン置換可能アミドもしくはイミドの窒素原子が0.5から2.5モルおよび前記塩基が0.25から1.25モル存在する、
ような比率にする13記載の方法。
24 供給する水と無機塩基と前記化合物の比率を、
A)前記無機塩基が一価カチオンを有する場合には、水1リットル当たりにハロゲン置換可能アミドもしくはイミドの窒素原子が1.0から1.5モルおよび前記塩基が1.0から1.5モル存在し、そして
B)前記塩基が二価カチオンを有する場合には、水1リットル当たりにハロゲン置換可能アミドもしくはイミドの窒素原子が1.0から1.5モルおよび前記塩基が0.5から0.75モル存在する、
ような比率にする13記載の方法。
25 前記方法をバッチ様式で実施する13記載の方法。
26 少なくとも約97%の純度を有する沈澱物が前記同時の個別供給を実施している時間の少なくとも約80%に渡って生じるようにする25記載の方法。
27 前記方法を連続様式で実施し、前記水性反応混合物の温度を20から90℃の範囲にし、そしてハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する前記化合物および前記無機塩基を水中の個別の溶液またはスラリーとしてか或は水中の単一の溶液またはスラリーとして供給する13記載の方法。
28 定常状態の操作中では(a)少なくとも約97%の純度を有しかつ(b)前記反応槽に供給するハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を少なくとも1個有する前記化合物の量を基準にして少なくとも約85%の連続的または実質的に連続的な収率で形成される沈澱物が連続的に生じるようにする27記載の方法。
29 アミドもしくはイミド官能基を分子中に少なくとも1個有する前記化合物がヒダントインであり、これの5位に位置する2つの置換基の各々が独立して水素原子またはヒドロカルビル基である13記載の方法。
30 前記ヒダントインが5−アルキルヒダントインまたは5,5−ジアルキルヒダントインである29記載の方法。
31 前記方法を連続様式で実施し、この場合には、定常状態条件下で前記供給材料1種または2種以上を(i)リットルで表す前記反応混合物の体積と(ii)前記反応混合物に1分当たりに供給する前記ヒダントインのモルの比率が1分当たりに1モル当たり10から100リットルの範囲であるように維持する30記載の方法。
32 前記比率を1分当たりに1モル当たり30から60リットルの範囲にする31記載の方法。
33 前記方法を少なくとも1基の反応槽内でバッチ様式で実施し、この場合には、反応混合物の体積が反応槽1基または2基以上の全体積の50パーセントに到達するまでは前記反応混合物に供給する前記供給材料を(i)リットルで表す前記反応混合物の体積と(ii)前記反応混合物に1分当たりに
供給する(a)の前記化合物のモルの比率が1分当たりに1モル当たり10から100リットルの範囲であるように維持し、そして反応混合物の体積が反応槽1基または2基以上の全体積の50パーセント以上の時には、前記反応混合物に供給する前記供給材料を(i)リットルで表す前記反応混合物の体積と(ii)反応混合物に1分当たりに供給する前記ヒダントインのモルの比率が1分当たりに1モル当たり30から60リットルの範囲であるように維持する30記載の方法。
34 前記反応混合物の体積が反応槽1基または2基以上の全体積の50パーセントに到達するまでは前記反応混合物に供給する前記供給材料を前記比率が1分当たりに1モル当たり20から80リットルの範囲であるように維持する33記載の方法。
35 ハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する前記化合物が各アルキル基が独立して炭素原子を約6個以下の数で有する5,5−ジアルキルヒダントインであり、前記無機塩基がアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の塩基性塩もしくは酸化物であり、前記塩基の量を前記ヒダントインが有する少なくとも1個の窒素原子を脱プロトン化するに理論的に必要な化学量論的量にするか或は実質的に化学量論的量にし、前記臭素化剤および/または塩素化剤が(i)臭素、(ii)塩素、(iii)塩化臭素、(iv)アルカリ金属の臭化物もしくはこれの水溶液またはアルカリ土類金属の臭化物もしくはこれの水溶液と臭素をインシトウーで生じさせるに充分な量の塩素または次亜塩素酸塩もしくは次亜塩素酸塩水溶液、または(v)(i)、(ii)、(iii)および(iv)の中のいずれか2つ以上の組み合わせであり、少なくとも気体状態の臭素化剤および/または塩素化剤の全部またはそのような部分がもしあればそれを前記水性反応混合物の液相の表面下に供給し、前記水性反応混合物の温度を前記供給を行っている間の時間全部または実質的に全部に渡って連続的または実質的に連続的に20から80℃の範囲に維持し、そして前記方法を連続様式で実施し、この場合には、定常状態条件下で前記反応混合物に供給する前記供給材料を(i)リットルで表す前記反応混合物の体積と(ii)前記反応混合物に1分当たりに供給する前記5,5−ジアルキルヒダントインのモルの比率が1分当たりに1モル当たり30から60リットルの範囲であるように維持する13記載の方法。
36 ハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する前記化合物が各アルキル基が独立して炭素原子を約6個以下の数で有する5,5−ジアルキルヒダントインであり、前記無機塩基がアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の塩基性塩もしくは酸化物であり、前記塩基の量を前記ヒダントインが有する少なくとも1個の窒素原子を脱プロトン化するに理論的に必要な化学量論的量にするか或は実質的に化学量論的量にし、前記臭素化剤および/または塩素化剤が(i)臭素、(ii)塩素、(iii)塩化臭素、(iv)アルカリ金属の臭化物またはアルカリ土類金属の臭化物と臭素をインシトウーで生じさせるに充分な量の塩素、次亜塩素酸塩もしくは次亜塩素酸塩水溶液、または(v)(i)、(ii)、(iii)および(iv)の中のいずれか2つ以上の組み合わせであり、少なくとも気体状態の前記臭素化剤および/または塩素化剤の全部またはそのような部分がもしあればそれを前記水性反応混合物の液相の表面下に供給し、前記水性反応混合物の温度を前記供給を行っている間の時間全部または実質的に全部に渡って連続的または実質的に連続的に20から80℃の範囲に維持し、そして前記方法を少なくとも1基の反応槽内でバッチ様式で実施し、この場合には、反応混合物の体積が反応槽1基または2基以上の全体積の50パーセントに到達するまでは前記反応混合物に供給する前記供給材料を(i)リットルで表す前記反応混合物の体積と(ii)前記反応混合物に1分当たりに供給する前記5,5−ジアルキルヒダントインのモルの比率が
1分当たりに1モル当たり20から80リットルの範囲であるように維持し、そして反応混合物の体積が反応槽1基または2基以上の全体積の50パーセント以上の時には、前記反応混合物に供給する供給材料を(i)リットルで表す前記反応混合物の体積と(ii)反応混合物に1分当たりに供給する前記5,5−ジアルキルヒダントインのモルの比率が1分当たりに1モル当たり30から60リットルの範囲であるように維持する13記載の方法。
37 前記pHを6.8から7.2の範囲にする35記載の方法。
38 前記pHを6.8から7.2の範囲にする36記載の方法。
39 前記5,5−ジアルキルヒダントインが5,5−ジメチルヒダントインである35記載の方法。
40 5,5−ジアルキルヒダントインが5,5−ジメチルヒダントインである36記載の方法。
41 前記pHを6.8から7.2の範囲にし、前記温度を30から70℃の範囲にしそして前記臭素化剤および/または塩素化剤が臭素である39記載の方法。
42 前記pHを前記供給を行っている間の時間全部または実質的に全部に渡って連続的または実質的に連続的に6.8から7.2の範囲に維持し、前記水性反応混合物の前記温度を前記供給を行っている間の時間全部または実質的に全部に渡って30から70℃の範囲に維持しそして前記臭素化剤および/または塩素化剤が臭素である30記載の方法。
43 ハロゲン置換可能なアミドもしくはイミド官能基を分子中に少なくとも1個有する化合物のN−ハロゲン置換方法であって、反応ゾーンへの(i)ハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する化合物と無機塩基から生じさせた水溶液もしくはスラリーと(ii)臭素化剤および/または塩素化剤の個別供給材料の同時供給をこの同時供給を行っている間の時間全部または実質的に全部に渡って前記アミドもしくはイミドの少なくとも1個の窒素原子が臭素もしくは塩素原子で置換されそしてその結果として生じた生成物が反応混合物の液相中で沈澱を起こしかつ前記混合物のpHが前記同時供給を行っている間の時間全部または実質的に全部に渡って連続的または実質的に連続的に6.5から8.5の範囲に維持されるような比率で行うことを含んで成る方法。
44 (ii)が臭素、塩素、塩化臭素またはこれらのいずれか2つまたは3つ全部の組み合わせでありそしてこれを前記反応混合物の液相の表面下に供給する43記載の方法。
45 (ii)がアルカリ金属の臭化物またはアルカリ土類金属の臭化物と臭素をインシトウーで生じさせるに充分な量の塩素、次亜塩素酸塩もしくは次亜塩素酸塩水溶液であり、そしてもし(ii)が塩素の場合には前記塩素を前記反応混合物の液相の表面下に供給する43記載の方法。
46 前記無機塩基がアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の水溶性の塩基性塩もしくは酸化物であり、そして前記塩基の量を前記化合物が有する少なくとも1個のイミド基を脱プロトン化するか或は前記化合物が有する少なくとも1個のアミド基を完全またはある程度脱プロトン化するに理論的に必要な化学量論的量にするか或は実質的に化学量論的量にする43記載の方法。
47 前記塩基性塩もしくは酸化物が酸化ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、酸化カリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウムまたはこれらのいずれか2種以上の混合物から本質的に成る46記載の方法。
48 前記pHを6.8から7.2の範囲にする43記載の方法。
49 前記反応混合物の温度を0から90℃の範囲にし、そしてもし(ii)が蒸気の形態の場合には(ii)を前記反応混合物の液相の表面下に供給する43記載の方法。
50 前記反応混合物の温度を30から70℃の範囲にし、そしてもし(ii)が蒸気の形態の場合には(ii)を前記反応混合物の液相の表面下に供給する43記載の方法。
51 供給する水と無機塩基と前記化合物の比率を、
A)前記無機塩基が一価カチオンを有する場合には、水1リットル当たりにハロゲン置換可能アミドもしくはイミドの窒素原子が0.5から2.5モルおよび前記塩基が0.5から2.5モル存在し、そして
B)前記塩基が二価カチオンを有する場合には、水1リットル当たりにハロゲン置換可能アミドもしくはイミドの窒素原子が0.5から2.5モルおよび前記塩基が0.25から1.25モル存在する、
ような比率にする43記載の方法。
52 供給する水と無機塩基と前記化合物の比率を、
A)前記無機塩基が一価カチオンを有する場合には、水1リットル当たりにハロゲン置換可能アミドもしくはイミドの窒素原子が1.0から1.5モルおよび前記塩基が1.0から1.5モル存在し、そして
B)前記塩基が二価カチオンを有する場合には、水1リットル当たりにハロゲン置換可能アミドもしくはイミドの窒素原子が1.0から1.5モルおよび前記塩基が0.5から0.75モル存在する、
ような比率にする43記載の方法。
53 前記方法を少なくとも1基の反応槽内でバッチ様式で実施し、この場合には、反応混合物の体積が反応槽1基または2基以上の全体積の50パーセントに到達するまでは前記反応混合物に供給する前記供給材料を(i)リットルで表す前記反応混合物の体積と(ii)前記反応混合物に1分当たりに供給する(a)の前記N−ハロゲン置換可能化合物のモルの比率が1分当たりに1モル当たり10から100リットルの範囲であるように維持し、そして前記反応混合物の体積が反応槽1基または2基以上の全体積の50パーセント以上の時には、前記反応混合物に供給する前記供給材料を(i)リットルで表す前記反応混合物の体積と(ii)反応混合物に1分当たりに供給する前記N−ハロゲン置換可能化合物のモルの比率が1分当たりに1モル当たり30から60リットルの範囲であるように維持する43記載の方法。
54 前記方法を連続様式で実施し、この場合には、定常状態条件下で前記供給材料1種または2種以上を(i)リットルで表す前記反応混合物の体積と(ii)前記反応混合物に1分当たりに供給する前記N−ハロゲン置換可能化合物のモルの比率が1分当たりに1モル当たり10から100リットルの範囲であるように維持する43記載の方法。
55 アミドもしくはイミド官能基を分子中に少なくとも1個有する前記化合物がヒダントインであり、これの5位に位置する2つの置換基の各々が独立して水素原子またはヒドロカルビル基である43記載の方法。
56 前記ヒダントインが5−アルキルヒダントインまたは5,5−ジアルキルヒダントインである55記載の方法。
57 前記方法の開始時に前記供給を(i)生じさせるべき生成物をもたらした先行する反応で生じた反応混合物の固体含有ヒールまたは(ii)生じさせるべき生成物をもたらした先行する反応で生じた反応混合物の固体を含まない母液を入れておいた反応槽への供給を行うことで開始する43記載の方法。
58 1,3−ジハロ−5,5−ジメチルヒダントインの製造方法であって、反応ゾーンへの(i)個別および/または任意組み合わせ1種または2種以上で供給する水と無機塩基と5,5−ジメチルヒダントインと(ii)臭素化剤および/または塩素化剤の個別供給材料の同時供給をこの同時供給を行っている間の時間全部または実質的に全部に渡って1,3−ジハロ−5,5−ジメチルヒダントインが生じて水性反応混合物の液相中で沈澱を起こしかつ前記液相のpHが前記同時供給を行っている間の時間全部または実質的に全部に渡って連続的または実質的に連続的に6.5から8.5の範囲に維持されるような比率で行うことを含んで成る方法。
59 前記pHを6.8から7.2の範囲にする58記載の方法。
60 (ii)が臭素でありそしてこれを前記反応混合物の液相の表面下に供給する58記載の方法。
61 (ii)が塩素、個別または組み合わせて供給する臭素と塩素の混合物または塩化臭素でありそしてこれを前記反応混合物の液相の表面下に供給する58記載の方法。
62 (ii)がアルカリ金属の臭化物またはアルカリ土類金属の臭化物と臭素をインシトウーで生じさせるに充分な量の塩素、次亜塩素酸塩もしくは次亜塩素酸塩水溶液であり、そしてもし塩素を用いる場合にはこれを前記反応混合物の液相の表面下に供給する58記載の方法。
63 前記水性反応混合物の温度を20から80℃の範囲にする58記載の方法。
64 前記水性反応混合物の温度を30から70℃の範囲にする58記載の方法。
65 前記水性反応混合物の温度を40から60℃の範囲にする58記載の方法。
66 供給する水と無機塩基と5,5−ジメチルヒダントインの比率を、
A)前記無機塩基が一価カチオンを有する場合には、水1リットル当たりに5,5−ジメチルヒダントインが0.5から2.5モルおよび前記塩基が1.0から5.0モル存在し、そして
B)前記塩基が二価カチオンを有する場合には、水1リットル当たりに5,5−ジメチルヒダントインが0.5から2.5モルおよび前記塩基が0.5から2.5モル存在する、
ような比率にする58記載の方法。
67 供給する水と無機塩基と5,5−ジメチルヒダントインの
比率を、
A)前記無機塩基が一価カチオンを有する場合には、水1リットル当たりに5,5−ジメチルヒダントインが1.0から1.5モルおよび前記塩基が2.0から3.0モル存在し、そして
B)前記塩基が二価カチオンを有する場合には、水1リットル当たりに5,5−ジメチルヒダントインが1.0から1.5モルおよび前記塩基が1.0から1.5モル存在する、
ような比率にする58記載の方法。
68 (ii)が臭素であり、前記pHを6.8から7.2の範囲にし、前記水性反応混合物の温度を30から70℃の範囲にし、そしてもし前記温度が前記臭素の沸点より高い時には前記臭素を前記反応混合物の液相の表面下に供給する67記載の方法。
69 (ii)が臭素であり、前記塩基が水酸化ナトリウムであり、前記pHを6.8から7.2の範囲にし、前記水性反応混合物の温度を40から60℃の範囲にし、そしてもし前記温度が前記臭素の沸点より高い時には前記臭素を前記反応混合物の液相の表面下に供給する67記載の方法。
70 (i)の水と無機塩基と5,5−ジメチルヒダントインの導入を5,5−ジメチルヒダントインと無機塩基の水溶液を混合してそれらの3者全部から生じさせた供給材料溶液として行う58記載の方法。
71 前記供給材料溶液を生じさせる時に用いた無機塩基がアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の水溶性の塩基性塩もしくは酸化物であり、そして前記pHを6.8から7.2の範囲にする70記載の方法。
72 前記供給材料溶液を生じさせる時に用いた無機塩基が酸化ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、酸化カリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウムまたはこれらのいずれか2種以上の混合物から本質的に成り、前記塩基の量を前記供給材料溶液を生じさせる時に用いた5,5−ジメチルヒダントインを完全に脱プロトン化するに理論的に必要な化学量論的量にするか或は実質的に化学量論的量にする58記載の方法。
73 前記方法を(a)生じさせるべき1,3−ジハロ−5,5−ジメチルヒダントインをもたらした先行する反応で生じた反応混合物の固体含有ヒールまたは(b)生じさせるべき1,3−ジハロ−5,5−ジメチルヒダントインをもたらした先行する反応で生じた反応混合物の固体を含まない母液を入れておいた反応槽への(i)と(ii)の同時供給を開始しそして(i)と(ii)の同時供給を前記反応槽が所望レベルにまで満たされた時点で中止することによるバッチ様式で実施する58記載の方法。
74 前記方法を(a)生じさせるべき1,3−ジハロ−5,5−ジメチルヒダントインをもたらした先行する反応で生じた反応混合物の固体含有ヒールまたは(b)生じさせるべき1,3−ジハロ−5,5−ジメチルヒダントインをもたらした先行する反応で生じた反応混合物の固体を含まない母液を入れておいた反応槽への(i)と(ii)の同時供給を開始しそして(i)と(ii)の同時供給を前記反応槽が所望レベルにまで満たされた時点で中止することによるバッチ様式で実施する70記載の方法。
75 供給する前記臭素化剤および/または塩素化剤とハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する前記化合物の比率をハロゲンがハロゲン置換を受けさせるべきハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子1原子当たりに1.9から2.1原子の範囲で存在するような比率にする1、13、14または43のいずれか記載の方法。
76 供給する前記臭素化剤および/または塩素化剤と5,5−ジメチルヒダントインの比率をハロゲンが5,5−ジメチルヒダントイン1分子当たり3.8から4.2原子の範囲で存在するような比率にする58、59、60、61、62または69のいずれか記載の方法。
77 (ii)が臭素でありそして供給する(i)と(ii)の速度を前記反応混合物の色が黄色から赤色がかった黄色になるような速度にする56または58記載の方法。
78 ハロゲン置換可能なアミドもしくはイミド官能基を分子中に少なくとも1個有する化合物のN−ハロゲン置換方法であって、
I)水性反応混合物が入っている反応槽への
A)(i)ハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する化合物と無機塩基から生じさせた水溶液もしくはスラリーと(ii)臭素化剤および/または塩素化剤の個別供給材料、または
B)臭素化剤および/または塩素化剤が1つの供給材料でありそして(a)および(b)から選択される少なくとも1つと(c)および(d)から選択される少なくとも1つが他の少なくとも2つの供給材料である少なくとも3つの個別の供給材料、の同時連続供給をこの同時供給を行っている間の時間全部または実質的に全部に渡って前記アミドもしくはイミドの少なくとも1個の窒素原子が臭素もしくは塩素原子で置換されそしてその結果として生じた生成物の沈澱物が水性反応混合物の液相中で沈澱を起こしかつ前記反応混合物のpHが前記同時供給を行っている間の時間全部または実質的に全部に渡って連続的または実質的に連続的に5.5から8.5の範囲に維持されるような比率で行い、そしてII)沈澱物および前記反応混合物の一部を前記反応槽から定期的または連続的に取り出す、
ことを含んで成り、ここで、
(a)が無機塩基から生じさせた水溶液もしくはスラリーであり、
(b)がハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する化合物と無機塩基から生じさせた水溶液もしくはスラリーであり、
(c)がハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する化合物であり、そして
(d)がハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する化合物から生じさせた水溶液もしくはスラリーである、
方法。
79 前記反応槽の内容物の体積が一定または実質的に一定であるようにI)において前記反応槽に供給する供給材料の体積とII)において前記反応槽から取り出す沈澱物および反応混合物の一部の体積を等しくするか或は実質的に等しくする78記載の方法。
80 前記pHを6.5から8.5の範囲にする78記載の方法。
81 前記pHを6.8から7.2の範囲にする78記載の方法。
82 I)において前記水性反応混合物の温度を20から90℃の範囲にしそしてもし前記臭素化剤および/または塩素化剤が蒸気の形態の時には前記蒸気を前記反応混合物の液相の表面下に供給する78記載の方法。
83 I)において前記水性反応混合物の温度を30から70℃の範囲にしそしてもし前記臭素化剤および/または塩素化剤が蒸気の形態の時には前記蒸気を前記反応混合物の液相の表面下に供給する80記載の方法。
84 供給する水と無機塩基と前記化合物の比率を、
A)前記無機塩基が一価カチオンを有する場合には、水1リットル当たりにハロゲン置換可能アミドもしくはイミドの窒素原子が0.5から2.5モルおよび前記塩基が0.5から2.5モル存在し、そして
B)前記塩基が二価カチオンを有する場合には、水1リットル当たりにハロゲン置換可能アミドもしくはイミドの窒素原子が0.5から2.5モルおよび前記塩基が0.25から1.25モル存在する、ような比率にする78記載の方法。
85 供給する水と無機塩基と前記化合物の比率を、
A)前記無機塩基が一価カチオンを有する場合には、水1リットル当たりにハロゲン置換可能アミドもしくはイミドの窒素原子が1.0から1.5モルおよび前記塩基が1.0から1.5モル存在し、そして
B)前記塩基が二価カチオンを有する場合には、水1リットル当たりにハロゲン置換可能アミドもしくはイミドの窒素原子が1.0から1.5モルおよび前記塩基が0.5から0.75モル存在する、
ような比率にする78記載の方法。
86 I)において前記臭素化剤および/または塩素化剤が臭素、塩素、塩化臭素またはこれらのいずれか2つまたは3つ全部の組み合わせでありそしてこれを前記反応混合物の液相の表面下に供給する78記載の方法。
87 I)において前記臭素化剤および/または塩素化剤がアルカリ金属の臭化物またはアルカリ土類金属の臭化物と臭素をインシトウーで生じさせるに充分な量の塩素、次亜塩素酸塩もしくは次亜塩素酸塩水溶液であり、そしてもし塩素を用いる場合には前記塩素を前記反応混合物の液相の表面下に供給する78記載の方法。
88 I)において前記臭素化剤および/または塩素化剤が臭素でありそしてこの臭素を前記水性反応混合物の液相の表面下に供給する78記載の方法。
89 前記臭素を臭素の蒸気と少なくとも1種の不活性ガスの混合物として供給する88記載の方法。
90 ハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する前記化合物と前記無機塩基を水中の個別の溶液もしくはスラリーとしてか或は水中の単一の溶液もしくはスラリーとして供給する78記載の方法。
91 前記溶液1種および/または2種以上および/またはスラリー1種および/または2種以上を生じさせる時に用いた無機塩基がアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の水溶性の塩基性塩もしくは酸化物である90記載の方法。
92 前記溶液1種および/または2種以上および/またはスラリー1種および/または2種以上を生じさせる時に用いた無機塩基が酸化ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、酸化カリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウムまたはこれらのいずれか2種以上の混合物から本質的に成る90記載の方法。
93 I)において前記pHを6.8から7.2の範囲にし、前記水性反応混合物の温度を30から90℃の範囲にし、そしてもし前記臭素化剤および/または塩素化剤が蒸気の形態の場合には前記蒸気を前記反応混合物の液相の表面下に供給し、そしてハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する前記化合物と前記無機塩基を水中の個別の溶液もしくはスラリーとしてか或は水中の単一の溶液もしくはスラリーとして供給する84記載の方法。
94 I)において前記溶液もしくはスラリーを生じさせる時に用いた無機塩基がアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の水溶性の塩基性塩もしくは酸化物であり、前記臭素化剤および/または塩素化剤が臭素でありそして前記臭素を前記水性反応混合物の液相の表面下に供給する93記載の方法。
95 前記臭素を臭素の蒸気と少なくとも1種の不活性ガスの混合物として供給する94記載の方法。
96 I)において前記pHを6.8から7.2の範囲にし、前記水性反応混合物の温度を30から70℃の範囲にし、もし前記臭素化剤および/または塩素化剤の全部または一部が蒸気の形態の場合には少なくとも前記蒸気を前記反応混合物の液相の表面下に供給し、そしてハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する前記化合物と前記無機塩基を水中の個別の溶液もしくはスラリーとしてか或は水中の単一の溶液もしくはスラリーとして供給する85記載の方法。
97 I)において用いた無機塩基がアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の水溶性の塩基性塩もしくは酸化物であり、前記臭素化剤および/または塩素化剤が臭素でありそしてこの臭素を前記水性反応混合物の液相の表面下に供給する96記載の方法。
98 前記臭素を臭素の蒸気と少なくとも1種の不活性ガスの混合物として供給する97記載の方法。
99 アミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する前記化合物がヒダントインであり、これの5位に位置する2つの置換基の各々が独立して水素原子またはヒドロカルビル基である78記載の方法。
100 前記ヒダントインが5−アルキルヒダントインまたは5,5−ジアルキルヒダントインである99記載の方法。
101 前記ヒダントインが5,5−ジメチルヒダントインであり、そして前記pHを6.8から7.2の範囲にする99記載の方法。
102 I)において前記水性反応混合物の温度を20から80℃の範囲にし、そしてもし前記臭素化剤および/または塩素化剤の全部または一部が蒸気の形態の場合には少なくとも前記蒸気を前記反応混合物の液相の表面下に供給する101記載の方法。
103 前記温度を40から60℃の範囲にする102記載の方法。
104 供給する水と無機塩基と5,5−ジメチルヒダントインの比率を、
A)前記無機塩基が一価カチオンを有する場合には、水1リットル当たりに5,5−ジメチルヒダントインが0.5から2.5モルおよび前記塩基が1.0から5.0モル存在し、そして
B)前記塩基が二価カチオンを有する場合には、水1リットル当たりに5,5−ジメチルヒダントインが0.5から2.5モルおよび前記塩基が0.5から2.5モル存在する、
ような比率にする101記載の方法。
105 供給する水と無機塩基と5,5−ジメチルヒダントインの比率を、
A)前記無機塩基が一価カチオンを有する場合には、水1リットル当たりに5,5−ジメチルヒダントインが1.0から1.5モルおよび前記塩基が2.0から3.0モル存在し、そして
B)前記塩基が二価カチオンを有する場合には、水1リットル当たりに5,5−ジメチルヒダントインが1.0から1.5モルおよび前記塩基が1.0から1.5モル存在する、
ような比率にする101記載の方法。
106 I)において前記臭素化剤および/または塩素化剤が臭素、塩素、塩化臭素またはこれらのいずれか2つまたは3つ全部の組み合わせでありそしてこれを前記水性反応混合物の液相の表面下に供給する101記載の方法。
107 I)において前記臭素化剤および/または塩素化剤がアルカリ金属の臭化物またはアルカリ土類金属の臭化物と臭素をインシトウーで生じさせるに充分な量の塩素、次亜塩素酸塩もしくは次亜塩素酸塩水溶液であり、そしてもし塩素を用いる場合には前記塩素を前記水性反応混合物の液相の表面下に供給する101記載の方法。
108 I)において前記臭素化剤および/または塩素化剤が臭素でありそしてこの臭素を前記水性反応混合物の表面下に供給する101記載の方法。
109 前記臭素を臭素の蒸気と少なくとも1種の不活性ガスの混合物として供給する108記載の方法。
110 前記無機塩基と前記5,5−ジメチルヒダントインを水中の個別の溶液もしくはスラリーとしてか或は水中の単一の溶液もしくはスラリーとして供給する101記載の方法。
111 前記溶液1種および/または2種以上および/またはスラリー1種および/または2種以上を生じさせる時に用いた無機塩基がアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の水溶性の塩基性塩もしくは酸化物である110記載の方法。
112 前記溶液1種および/または2種以上および/またはスラリー1種および/または2種以上を生じさせる時に用いた無機塩基が酸化ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、酸化カリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウムまたはこれらのいずれか2種以上の混合物から本質的に成る101記載の方法。
113 I)において前記水性反応混合物の温度を40から60℃の範囲にし、もし前記臭素化剤および/または塩素化剤の全部または一部が蒸気の形態の場合には少なくとも前記蒸気を前記水性反応混合物の液相の表面下に供給し、そして供給する水と無機塩基と5,5−ジメチルヒダントインの比率を、
A)前記無機塩基が一価カチオンを有する場合には、水1リットル当たりに5,5−ジメチルヒダントインが0.5から2.5モルおよび前記塩基が1.0から5.0モル存在し、そして
B)前記塩基が二価カチオンを有する場合には、水1リットル当たりに5,5−ジメチルヒダントインが0.5から2.5モルおよび前記塩基が0.5から2.5モル存在する、
ような比率にする110記載の方法。
114 I)において前記臭素化剤および/または塩素化剤が臭素でありそしてこの臭素を前記水性反応混合物の液相の表面下に供給する113記載の方法。
115 前記臭素を臭素の蒸気と少なくとも1種の不活性ガスの混合物として供給する114記載の方法。
116 供給する水と無機塩基と5,5−ジメチルヒダントインの比率を、
A)前記無機塩基が一価カチオンを有する場合には、水1リットル当たりに5,5−ジメチルヒダントインが1.0から1.5モルおよび前記塩基が2.0から3.0モル存在し、そして
B)前記塩基が二価カチオンを有する場合には、水1リットル当たりに5,5−ジメチルヒダントインが1.0から1.5モルおよび前記塩基が1.0から1.5モル存在する、
ような比率にする113記載の方法。
117 I)において前記臭素化剤および/または塩素化剤が臭素でありそしてこの臭素を前記水性反応混合物の液相の表面下に供給する116記載の方法。
118 前記臭素を臭素の蒸気と少なくとも1種の不活性ガスの混合物として供給する117記載の方法。
119 ハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する前記化合物が環状アミドもしくは環状イミドである78記載の方法。
120 前記方法を断熱的に前記水性反応混合物を撹拌しながら実施する13または78記載の方法。
121 前記ハロゲンが臭素でありそして前記供給材料を供給する速度を前記反応混合物の色が黄色から赤色がかった黄色になるような速度にする100または101記載の方法。
122 供給する前記臭素化剤および/または塩素化剤とハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する前記化合物の比率をハロゲンがハロゲン置換を受けさせるべきハロゲン置換可能なアミドもしくはイミド基1個当たり1.9から2.1原子の範囲で存在するような比率にする78、93、96または119のいずれか記載の方法。
123 供給するハロゲンと5,5−ジメチルヒダントインの比率をハロゲンが5,5−ジメチルヒダントイン1分子当たり3.8から4.2原子の範囲で存在するような比率にする101、102、106、107、110、113、116または117のいずれか記載の方法。
124 分子中のハロゲン置換可能なアミドもしくはイミド官能基を分子中に少なくとも1個有する化合物のN−ハロゲン置換方法であって、
a)反応槽への(i)個別および/または任意組み合わせ1種または2種以上で供給する水と無機塩基とハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する前記化合物と(ii)臭素化剤の個別供給材料の同時供給を(iii)前記アミドもしくはイミドの少なくとも1個の窒素原子が臭素原子で置換され、(iv)この同時供給を行っている間の時間全部または実質的に全部に渡ってpHを連続的または実質的に連続的に5.5から8.5の範囲に維持している水性反応混合物の液相中で生成物が沈澱を起こしそして(v)共生成物である無機臭化物塩の水溶液が生じるような比率で行い、
b)沈澱物を前記水溶液から分離し、そして
c)前記溶液に入っている共生成物である無機臭化物塩に酸化を受けさせて元素状の臭素を生じさせる、
ことを含んで成る方法。
125 前記酸化を塩素を用いて達成する124記載の方法。
126 前記pHを6.5から8.5の範囲にする124記載の方法。
127 ハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を少なくとも1個有する前記化合物が5,5−ジアルキルヒダントインであり、前記無機塩基がアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の水溶性の塩基性塩もしくは酸化物であり、そして前記臭素化剤が臭素であり、前記臭素を前記水性反応混合物の液相の表面下に供給する124−126のいずれか記載の方法。
128 ハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する前記化合物が5,5−ジアルキルヒダントインであり、前記pHを6.8から7.2の範囲に維持しそして前記反応混合物の温度を40から60℃の範囲に維持する124記載の方法。
129 a)において前記供給材料を前記水性反応混合物の色が黄色から赤色がかった黄色になるように供給する124記載の方法。
130 前記臭素化剤および/または塩素化剤が臭素化剤であり、それによって共生成物である無機臭化物塩の水溶液が生じ、沈澱物を前記水溶液から分離し、そして前記溶液に入っている共生成物である無機臭化物塩に酸化を受けさせて元素状の臭素を生じさせる13、43または58のいずれか記載の方法。
131 前記臭素化剤および/または塩素化剤が臭素化剤であり、それによって共生成物である無機臭化物塩が前記水性反応混合物中に生じ、前記沈澱物をそこから除去した後に残存する水溶液に入っている無機臭化物塩に酸化を受けさせて元素状の臭素を生じさせる78記載の方法。

Claims (24)

  1. N−ハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する化合物のN−ハロゲン置換方法であって、(a)N−ハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する化合物、(b)無機塩基、(c)臭素化剤および/または塩素化剤および(d)水を同時または実質的に同時に供給するが、前記(a)、(b)、(c)および(d)を、これらの供給材料が反応ゾーン内で一緒になるように、個別におよび/または任意の組み合わせで供給し、供給する前記(a)、(b)、(c)および(d)の比率を、前記アミドもしくはイミドの少なくとも1個の窒素原子が臭素もしくは塩素原子で置換されることで水性反応混合物の液相中で沈澱を起こす生成物が生じかつ前記液相のpHが前記供給を行っている間の時間全部または実質的に全部に渡って連続的または実質的に連続的に5.5から8.5の範囲に維持されるような比率にする、ことを含んで成り、ここで、(a)の前記化合物がヒダントイン化合物であり;ここで(c)が(i)臭素、(ii)塩素または(iii)塩化臭素であり;ここで(c)が水性反応混合物の液相の表面下に供給される、上記方法。
  2. 前記水性反応混合物を0から90℃の範囲内の1種以上の温度にする請求項1記載の方法。
  3. (a)が各アルキル基が独立して炭素原子を約3個以下の数で有する5,5−ジアルキルヒダントインであり、(b)が水溶性アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の塩基性塩もしくは酸化物であり、前記塩基の量を前記ヒダントインが有する少なくとも1個の窒素原子を脱プロトン化するに理論的に必要な化学量論的量にするか或は実質的に化学量論的量にし、(c)が(i)臭素、(ii)塩素、(iii)塩化臭素、(iv)アルカリ金属の臭化物もしくはこれの水溶液またはアルカリ土類金属の臭化物もしくはこれの水溶液と臭素をインシトウーで生じさせるに充分な量の塩素または次亜塩素酸塩もしくは次亜塩素酸塩水溶液、または(v)(i)、(ii)、(iii)および(iv)の中のいずれか2つ以上の組み合わせであり、少なくとも気体状態の(c)の全部またはそのような部分がもしあればそれを前記水性反応混合物の液相の表面下に供給し、前記水性反応混合物の温度を前記供給を行っている間の時間全部または実質的に全部に渡って連続的または実質的に連続的に30から90℃の範囲にし、そして前記供給材料の比率を供給する5,5−ジアルキルヒダントインにN−ハロゲン置換を受けさせる目的で供給する(c)の総量がハロゲンが5,5−ジアルキルヒダントイン1分子当たり3.8から4.2原子の範囲で存在するような総量であるような比率にする請求項1記載の方法。
  4. 前記方法を連続様式で実施し、この場合には、定常状態条件下で前記供給材料1種または2種以上を(i)リットルで表す前記反応混合物の体積と(ii)前記反応混合物に1分当たりに供給する(a)の前記化合物のモルの比率が1分当たりに1モル当たり10から100リットルの範囲であるように維持する請求項1または2のいずれか記載の方法。
  5. 前記方法を少なくとも1基の反応槽内でバッチ様式で実施し、この場合には、反応混合物の体積が反応槽1基または2基以上の全体積の50パーセントに到達するまでは前記反応混合物に供給する前記供給材料を(i)リットルで表す前記反応混合物の体積と(ii)前記反応混合物に1分当たりに供給する(a)の前記化合物のモルの比率が1分当たりに1モル当たり10から100リットルの範囲であるように維持し、そして反応混合物の体積が反応槽1基または2基以上の全体積の50パーセント以上の時には、前記反応混合物に供給する前記供給材料を(i)リットルで表す前記反応混合物の体積と(ii)前記反応混合物に1分当たりに供給する(a)の前記化合物のモルの比率が1分当たりに1モル当たり30から60リットルの範囲であるように維持する請求項1または2のいずれか記載の方法。
  6. ハロゲン置換可能なアミドもしくはイミド官能基を分子中に少なくとも1個有する化合物のN−ハロゲン置換方法であって、反応ゾーンへのA)(i)ハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する化合物と無機塩基から生じさせた水溶液もしくはスラリーと(ii)臭素化剤および/または塩素化剤の個別供給材料、またはB)臭素化剤および/または塩素化剤が1つの供給材料でありそして(a)および(b)から選択される少なくとも1つと(c)および(d)から選択される少なくとも1つが他の少なくとも2つの供給材料である少なくとも3つの個別の供給材料、の同時供給をこの同時供給を行っている間の時間全部または実質的に全部に渡って前記アミドもしくはイミドの少なくとも1個の窒素原子が臭素もしくは塩素原子で置換されることで水性反応混合物の液相中で沈澱を起こす生成物が連続的または実質的に連続的に生じかつ前記液相のpHが前記供給を行っている間の時間全部または実質的に全部に渡って連続的または実質的に連続的に5.5から8.5の範囲に維持されるような比率で行うことを含んで成り、ここで、
    (a)が無機塩基から生じさせた水溶液もしくはスラリーであり、
    (b)がハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する化合物と無機塩基から生じさせた水溶液もしくはスラリーであり、
    (c)がハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する化合物であり、そして
    (d)がハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する化合物から生じさせた水溶液もしくはスラリーであり、
    ここで、ハロゲン置換可能なアミドもしくはイミド官能基を分子中に少なくとも1個有する前記化合物が、ヒダントイン化合物である、
    上記方法。
  7. 前記pHを6.5から8.5の範囲にし、前記無機塩基がアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の水溶性の塩基性塩もしくは酸化物であり、そして前記塩基の量を前記化合物が有する少なくとも1個のイミド基を脱プロトン化するか或は前記化合物が有する少なくとも1個のアミド基を完全またはある程度脱プロトン化するに理論的に必要な化学量論的量にするか或は実質的に化学量論的量にする、請求項6記載の方法。
  8. 供給する水と無機塩基と前記化合物の比率を、
    A)前記無機塩基が一価カチオンを有する場合には、水1リットル当たりにハロゲン置換可能アミドもしくはイミドの窒素原子が0.5から2.5モルおよび前記塩基が0.5から2.5モル存在し、そして
    B)前記塩基が二価カチオンを有する場合には、水1リットル当たりにハロゲン置換可能アミドもしくはイミドの窒素原子が0.5から2.5モルおよび前記塩基が0.25から1.25モル存在する、
    ような比率にする請求項6記載の方法。
  9. 前記方法をバッチ様式で実施する請求項6記載の方法。
  10. 前記方法を連続様式で実施し、前記水性反応混合物の温度を20から90℃の範囲にし、そしてハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する前記化合物および前記無機塩基を水中の個別の溶液またはスラリーとしてか或は水中の単一の溶液またはスラリーとして供給する請求項6記載の方法。
  11. 定常状態の操作中では(a)少なくとも約97%の純度を有しかつ(b)前記反応槽に供給するハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を少なくとも1個有する前記化合物の量を基準にして少なくとも約85%の連続的または実質的に連続的な収率で形成される沈澱物が連続的に生じるようにする請求項10記載の方法。
  12. アミドもしくはイミド官能基を分子中に少なくとも1個有する前記化合物がヒダントインであり、これの5位に位置する2つの置換基の各々が独立して水素原子またはヒドロカルビル基である請求項6記載の方法。
  13. 前記ヒダントインが5−アルキルヒダントインまたは5,5−ジアルキルヒダントインであり、前記pHを前記供給を行っている間の時間全部または実質的に全部に渡って連続的または実質的に連続的に6.8から7.2の範囲に維持し、前記水性反応混合物の前記温度を前記供給を行っている間の時間全部または実質的に全部に渡って30から70℃の範囲に維持しそして前記臭素化剤および/または塩素化剤が臭素である、請求項12記載の方法。
  14. ハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する前記化合物が各アルキル基が独立して炭素原子を約6個以下の数で有する5,5−ジアルキルヒダントインであり、前記無機塩基がアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の塩基性塩もしくは酸化物であり、前記塩基の量を前記ヒダントインが有する少なくとも1個の窒素原子を脱プロトン化するに理論的に必要な化学量論的量にするか或は実質的に化学量論的量にし、前記臭素化剤および/または塩素化剤が(i)臭素、(ii)塩素、(iii)塩化臭素、(iv)アルカリ金属の臭化物もしくはこれの水溶液またはアルカリ土類金属の臭化物もしくはこれの水溶液と臭素をインシトウーで生じさせるに充分な量の塩素または次亜塩素酸塩もしくは次亜塩素酸塩水溶液、または(v)(i)、(ii)、(iii)および(iv)の中のいずれか2つ以上の組み合わせであり、少なくとも気体状態の臭素化剤および/または塩素化剤の全部またはそのような部分がもしあればそれを前記水性反応混合物の液相の表面下に供給し、前記水性反応混合物の温度を前記供給を行っている間の時間全部または実質的に全部に渡って連続的または実質的に連続的に20から80℃の範囲に維持し、そして前記方法を連続様式で実施し、この場合には、定常状態条件下で前記反応混合物に供給する前記供給材料を(i)リットルで表す前記反応混合物の体積と(ii)前記反応混合物に1分当たりに供給する前記5,5−ジアルキルヒダントインのモルの比率が1分当たりに1モル当たり30から60リットルの範囲であるように維持する請求項6記載の方法。
  15. ハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する前記化合物が各アルキル基が独立して炭素原子を約6個以下の数で有する5,5−ジアルキルヒダントインであり、前記無機塩基がアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の塩基性塩もしくは酸化物であり、前記塩基の量を前記ヒダントインが有する少なくとも1個の窒素原子を脱プロトン化するに理論的に必要な化学量論的量にするか或は実質的に化学量論的量にし、前記臭素化剤および/または塩素化剤が(i)臭素、(ii)塩素、(iii)塩化臭素、(iv)アルカリ金属の臭化物またはアルカリ土類金属の臭化物と臭素をインシトウーで生じさせるに充分な量の塩素、次亜塩素酸塩もしくは次亜塩素酸塩水溶液、または(v)(i)、(ii)、(iii)および(iv)の中のいずれか2つ以上の組み合わせであり、少なくとも気体状態の前記臭素化剤および/または塩素化剤の全部またはそのような部分がもしあればそれを前記水性反応混合物の液相の表面下に供給し、前記水性反応混合物の温度を前記供給を行っている間の時間全部または実質的に全部に渡って連続的または実質的に連続的に20から80℃の範囲に維持し、そして前記方法を少なくとも1基の反応槽内でバッチ様式で実施し、この場合には、反応混合物の体積が反応槽1基または2基以上の全体積の50パーセントに到達するまでは前記反応混合物に供給する前記供給材料を(i)リットルで表す前記反応混合物の体積と(ii)前記反応混合物に1分当たりに供給する前記5,5−ジアルキルヒダントインのモルの比率が
    1分当たりに1モル当たり20から80リットルの範囲であるように維持し、そして反応混合物の体積が反応槽1基または2基以上の全体積の50パーセント以上の時には、前記反応混合物に供給する供給材料を(i)リットルで表す前記反応混合物の体積と(ii)反応混合物に1分当たりに供給する前記5,5−ジアルキルヒダントインのモルの比率が1分当たりに1モル当たり30から60リットルの範囲であるように維持する請求項6記載の方法。
  16. 前記pHを6.8から7.2の範囲にし、そして前記5,5−ジアルキルヒダントインが5,5−ジメチルヒダントインである、請求項14記載の方法。
  17. ハロゲン置換可能なアミドもしくはイミド官能基を分子中に少なくとも1個有する化合物のN−ハロゲン置換方法であって、反応ゾーンへの(i)ハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する化合物と無機塩基から生じさせた水溶液もしくはスラリーと(ii)臭素化剤および/または塩素化剤の個別供給材料の同時供給をこの同時供給を行っている間の時間全部または実質的に全部に渡って前記アミドもしくはイミドの少なくとも1個の窒素原子が臭素もしくは塩素原子で置換されそしてその結果として生じた生成物が反応混合物の液相中で沈澱を起こしかつ前記混合物のpHが前記同時供給を行っている間の時間全部または実質的に全部に渡って連続的または実質的に連続的に6.5から8.5の範囲に維持されるような比率で行うことを含んで成り、
    ここで、ハロゲン置換可能なアミドもしくはイミド官能基を分子中に少なくとも1個有する前記化合物が、ヒダントイン化合物である、
    上記方法。
  18. 前記方法を少なくとも1基の反応槽内でバッチ様式で実施し、この場合には、反応混合物の体積が反応槽1基または2基以上の全体積の50パーセントに到達するまでは前記反応混合物に供給する前記供給材料を(i)リットルで表す前記反応混合物の体積と(ii)前記反応混合物に1分当たりに供給する(a)の前記N−ハロゲン置換可能化合物のモルの比率が1分当たりに1モル当たり10から100リットルの範囲であるように維持し、そして前記反応混合物の体積が反応槽1基または2基以上の全体積の50パーセント以上の時には、前記反応混合物に供給する前記供給材料を(i)リットルで表す前記反応混合物の体積と(ii)反応混合物に1分当たりに供給する前記N−ハロゲン置換可能化合物のモルの比率が1分当たりに1モル当たり30から60リットルの範囲であるように維持され、
    ここで、ハロゲン置換可能なアミドもしくはイミド官能基を分子中に少なくとも1個有する前記化合物が、ヒダントイン化合物である、
    請求項17記載の方法。
  19. 1,3−ジハロ−5,5−ジメチルヒダントインの製造方法であって、反応ゾーンへの(i)個別および/または任意組み合わせ1種または2種以上で供給する水と無機塩基と5,5−ジメチルヒダントインと(ii)臭素化剤および/または塩素化剤の個別供給材料の同時供給をこの同時供給を行っている間の時間全部または実質的に全部に渡って1,3−ジハロ−5,5−ジメチルヒダントインが生じて水性反応混合物の液相中で沈澱を起こしかつ前記液相のpHが前記同時供給を行っている間の時間全部または実質的に全部に渡って連続的または実質的に連続的に6.5から8.5の範囲に維持されるような比率で行うことを含んで成る方法。
  20. 供給する水と無機塩基と5,5−ジメチルヒダントインの比率を、
    A)前記無機塩基が一価カチオンを有する場合には、水1リットル当たりに5,5−ジメチルヒダントインが0.5から2.5モルおよび前記塩基が1.0から5.0モル存在し、そして
    B)前記塩基が二価カチオンを有する場合には、水1リットル当たりに5,5−ジメチルヒダントインが0.5から2.5モルおよび前記塩基が0.5から2.5モル存在する、
    ような比率にする請求項19記載の方法。
  21. 前記供給材料溶液を生じさせる時に用いた無機塩基が酸化ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、酸化カリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウムまたはこれらのいずれか2種以上の混合物から本質的に成り、前記塩基の量を前記供給材料溶液を生じさせる時に用いた5,5−ジメチルヒダントインを完全に脱プロトン化するに理論的に必要な化学量論的量にするか或は実質的に化学量論的量にする請求項19記載の方法。
  22. 供給する前記臭素化剤および/または塩素化剤とハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する前記化合物の比率をハロゲンがハロゲン置換を受けさせるべきハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子1原子当たりに1.9から2.1原子の範囲で存在するような比率にする請求項1、6、7または17のいずれか記載の方法。
  23. 請求項6記載の方法であって、
    I)水性反応混合物が入っている反応槽への
    A)(i)ハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する化合物と無機塩基から生じさせた水溶液もしくはスラリーと(ii)臭素化剤および/または塩素化剤の個別供給材料、または
    B)臭素化剤および/または塩素化剤が1つの供給材料でありそして(a)および(b)から選択される少なくとも1つと(c)および(d)から選択される少なくとも1つが他の少なくとも2つの供給材料である少なくとも3つの個別の供給材料、の同時連続供給をこの同時供給を行っている間の時間全部または実質的に全部に渡って前記アミドもしくはイミドの少なくとも1個の窒素原子が臭素もしくは塩素原子で置換されそしてその結果として生じた生成物の沈澱物が水性反応混合物の液相中で沈澱を起こしかつ前記反応混合物のpHが前記同時供給を行っている間の時間全部または実質的に全部に渡って連続的または実質的に連続的に5.5から8.5の範囲に維持されるような比率で行い、そしてII)沈澱物および前記反応混合物の一部を前記反応槽から定期的または連続的に取り出す、
    ことを含んで成り、ここで、
    (a)が無機塩基から生じさせた水溶液もしくはスラリーであり、
    (b)がハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する化合物と無機塩基から生じさせた水溶液もしくはスラリーであり、
    (c)がハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する化合物であり、そして
    (d)がハロゲン置換可能なアミドもしくはイミドの窒素原子を分子中に少なくとも1個有する化合物から生じさせた水溶液もしくはスラリーである、
    上記方法。
  24. 供給する水と無機塩基と前記化合物の比率を、
    A)前記無機塩基が一価カチオンを有する場合には、水1リットル当たりにハロゲン置換可能アミドもしくはイミドの窒素原子が1.0から1.5モルおよび前記塩基が1.0から1.5モル存在し、そして
    B)前記塩基が二価カチオンを有する場合には、水1リットル当たりにハロゲン置換可能アミドもしくはイミドの窒素原子が1.0から1.5モルおよび前記塩基が0.5から0.75モル存在する、
    ような比率にする請求項23記載の方法。
JP2001553272A 2000-01-18 2001-01-17 N−ハロゲン置換有機化合物の製造方法 Expired - Lifetime JP5170927B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US09/484,844 2000-01-18
US09/484,844 US6809205B1 (en) 2000-01-18 2000-01-18 Process for producing N-halogenated organic compounds
PCT/US2001/001544 WO2001053270A2 (en) 2000-01-18 2001-01-17 Process for producing n-halogenated organic compounds

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2003520275A JP2003520275A (ja) 2003-07-02
JP2003520275A5 JP2003520275A5 (ja) 2008-03-06
JP5170927B2 true JP5170927B2 (ja) 2013-03-27

Family

ID=23925854

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001553272A Expired - Lifetime JP5170927B2 (ja) 2000-01-18 2001-01-17 N−ハロゲン置換有機化合物の製造方法

Country Status (9)

Country Link
US (1) US6809205B1 (ja)
EP (1) EP1250327B1 (ja)
JP (1) JP5170927B2 (ja)
AT (1) ATE346048T1 (ja)
CA (1) CA2397423A1 (ja)
DE (1) DE60124668T2 (ja)
ES (1) ES2276765T3 (ja)
PT (1) PT1250327E (ja)
WO (1) WO2001053270A2 (ja)

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20050049420A1 (en) * 2000-01-18 2005-03-03 Elnagar Hassan Y. Process for producing N-halogenated organic compounds
US6565868B1 (en) * 2000-01-18 2003-05-20 Albemarle Corporation Methods for microbiological control in aqueous systems
US7999118B2 (en) * 2000-01-18 2011-08-16 Albemarle Corporation Process for producing N-halogenated hydantoins
US20040086463A1 (en) * 2002-05-06 2004-05-06 Hansen Richard L. Nasal solution containing a broad spectrum microbicide and a method for its use
US7901276B2 (en) 2003-06-24 2011-03-08 Albemarle Corporation Microbiocidal control in the processing of meat-producing four-legged animals
AR064779A1 (es) * 2007-01-12 2009-04-22 Albemarle Corp Tratamiento microbicida de frutas y verduras comestibles
US9629376B2 (en) 2007-01-12 2017-04-25 Albemarle Corporation Microbiocidal treatment of edible fruits and vegetables
AR064778A1 (es) * 2007-01-12 2009-04-22 Albemarle Corp Biocidas a base de bromo adecuados para el procesamiento de alimentos
US8933244B2 (en) * 2009-07-27 2015-01-13 Lonza Inc. Stabilized active halogen solutions
CN102285922B (zh) * 2011-08-22 2013-07-17 河北亚光精细化工有限公司 用作医药中间体合成的二氯海因的生产方法
US9028807B2 (en) * 2012-04-05 2015-05-12 Ues, Inc. Synthesis models for antimicrobial agents via the halogenation of organic/inorganic composites
BR112015016426A2 (pt) 2013-01-11 2017-07-11 Albemarle Corp tratamento microbiocida de frutas e vegetais comestíveis
JP6280101B2 (ja) 2013-03-19 2018-02-14 日宝化学株式会社 ハロヒダントイン化合物の製造方法
CN110305065B (zh) * 2019-07-26 2022-05-17 河北利仕化学科技有限公司 溴氯海因连续式生产设备及生产方法

Family Cites Families (68)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB1054243A (ja) 1900-01-01
US2969360A (en) * 1961-01-24 Continuous chlorination of cyan uric
US2130805A (en) 1936-02-26 1938-09-20 Du Pont Sterilizing agent
US2398598A (en) 1942-10-14 1946-04-16 Du Pont 1, 3-dichloro-5-methyl-5-isobutyl hydantoin and method of preparation
US2392505A (en) 1944-06-06 1946-01-08 Du Pont Monochlorohydantions and salts thereof
US2779764A (en) 1954-06-22 1957-01-29 Drug Res Inc Halogenated hydantoins
US2868787A (en) 1956-08-06 1959-01-13 Drug Res Inc Process of preparing n-brominated halogen compounds
US2795556A (en) 1954-07-26 1957-06-11 Theobald Ind Composition providing available chlorine and process of making same
US2920997A (en) 1955-02-14 1960-01-12 Pittsburgh Coke And Chemical C Fungicidal composition of a hydantoin selected from the group consisting of 5, 5 polymethylene and 5, 5 diaryl, and 5, 5 aryl, alky hydantion
US3147259A (en) 1956-06-22 1964-09-01 Drug Res Inc Process of preparing halogen carriers
US3121715A (en) 1957-05-10 1964-02-18 Thomas D Waugh Production of n-brominated organic compounds
US2971959A (en) 1958-04-14 1961-02-14 Thomas D Waugh Production of nu-brominated organic nitrogen compounds
US2971960A (en) 1958-12-29 1961-02-14 Thomas D Waugh Production of nu-brominated imides and hydantoins
US3345371A (en) 1961-04-07 1967-10-03 Drug Res Inc N-brominated-n-chlorinated organic compounds and process for preparing same
US4327151A (en) 1976-08-25 1982-04-27 Lever Brothers Company Encapsulated bleaches and methods for their preparation
US4078099A (en) 1976-08-25 1978-03-07 Lever Brothers Company Encapsulated bleaches and methods for their preparation
GB1600289A (en) 1978-05-31 1981-10-14 Fisons Ltd Sterilisation of water for nutrient film systems
US4242216A (en) 1979-09-27 1980-12-30 Chemed Corporation Stabilized dichlorodimethyl hydantoin
US4465839A (en) 1981-11-11 1984-08-14 Bayer Aktiengesellschaft Process for the production of hydantoins
US4427692A (en) 1981-12-15 1984-01-24 Glyco, Inc. Agglomerated halo-hydantoins
US4621096A (en) 1982-09-30 1986-11-04 Great Lakes Chemical Corporation Densified halogenated dimethylhydantoins
US4532330A (en) 1982-09-30 1985-07-30 Great Lakes Chemical Corporation Process for producing densified halogenated dimethylhydantoins
CA1230825A (en) 1982-11-08 1987-12-29 Bristol-Myers Squibb Company Apparatus and method for disinfecting water and hydantoin disinfectant tablets therefor
US4560766A (en) 1983-02-02 1985-12-24 Glyco Chemicals, Inc. Shaped halogenated hydantoins
US4654424A (en) 1983-02-02 1987-03-31 Glyco Inc. Method for preparing halogenated hydantoins
US4571333A (en) 1983-06-14 1986-02-18 Syntex (U.S.A.) Inc. Controlled release naproxen and naproxen sodium tablets
US4537697A (en) 1983-12-16 1985-08-27 Glyco, Inc. Method of enhancing solubility of halogenated hydantoins
US4597941A (en) 1984-03-28 1986-07-01 The Drackett Company Toilet cleaning article and method for codispensing disinfectant and dye having resistance to spectral degradation
DE3485328D1 (de) 1984-09-13 1992-01-16 Lonza Ag Verfahren zur hestellung halogenierter hydantoine.
GB8515181D0 (en) 1985-06-14 1985-07-17 Jeyes Group Ltd Lavatory cleansing compositions
US4677130A (en) 1985-10-07 1987-06-30 Great Lakes Chemical Corporation Process of densification of N-halohydantoin compositions and products thereof
US4698165A (en) 1985-10-18 1987-10-06 Glyco Inc. Shock treatment of aqueous systems
EP0228593A3 (en) 1985-12-10 1989-10-18 Chesebrough-Pond's Inc. Composition for cleaning water-containing devices
US4713079A (en) 1985-12-31 1987-12-15 Lever Brothers Company Particles containing dihalohydantoin bleach in a diluted core
US4745189A (en) 1986-06-23 1988-05-17 Ethyl Corporation Method of preparing N-halogenated organic heterocyclic compounds
US4925866A (en) 1986-10-31 1990-05-15 Great Lakes Chemical Corporation Method for controlling plant diseases and microoganisms in the presence of plants
US4867895A (en) 1987-01-13 1989-09-19 The Clorox Company Timed-release bleach coated with an amine with reduced dye damage
US4728453A (en) 1987-01-13 1988-03-01 The Clorox Company Timed-release bleach coated with an inorganic salt and an amine with reduced dye damage
AU623411B2 (en) 1988-05-05 1992-05-14 Great Lakes Chemical Corporation Biocidal composition
US4919841A (en) 1988-06-06 1990-04-24 Lever Brothers Company Wax encapsulated actives and emulsion process for their production
MX173174B (es) 1989-11-06 1994-02-04 Bio Lab Inc Composiciones de n-halogeno con pigmento azul estable
CA2042430A1 (en) 1990-05-29 1991-11-30 Charles G. Parsons Water treatment blend in solid form
GB9108574D0 (en) 1991-04-22 1991-06-05 Jeyes Ltd Lavatory cleansing blocks
US5614528A (en) 1991-09-06 1997-03-25 Bio-Lab, Inc. Compositions and methods for inhibiting the formation of chloramines and trihalomethanes in aqueous media
ZA926651B (en) 1991-09-06 1993-03-16 Bio Lab Inc Compositions and methods for controlling the growth of microbials in aqueous media.
US5670451A (en) 1994-12-13 1997-09-23 Bio-Lab, Inc. Compositions and methods for controlling the growth of microbials in aqueous media
US5339889A (en) 1992-08-19 1994-08-23 Bigham Fred L Controlled biocide feeder for cooling water systems
GB9225338D0 (en) 1992-12-03 1993-01-27 Jeyes Group Plc Lavatory cleansing blocks
US5422126A (en) 1993-03-24 1995-06-06 Great Lakes Chemical Corporation Halogen compositions for water treatment and method of preparation thereof
US5578559A (en) 1993-05-14 1996-11-26 Block Drug Company, Inc. Lavatory cleaning block
US5603941A (en) 1994-05-03 1997-02-18 Lonza, Inc. Multifunctional biodispersant/biocidal compositions
US5565109B1 (en) 1994-10-14 1999-11-23 Lonza Ag Hydantoin-enhanced halogen efficacy in pulp and paper applications
US5565576A (en) 1994-10-27 1996-10-15 Lonza Inc. Halohydantoin and fatty amide composition for compaction, process of compacting and product produced thereby
US6055679A (en) 1995-03-03 2000-05-02 S. C. Johnson & Son, Inc. Passive lavatory cleanser dispensing system
GB2300423A (en) 1995-03-27 1996-11-06 Jeyes Group Plc Lavatory cleansing
WO1997015652A1 (en) 1995-10-27 1997-05-01 The Clorox Company Toilet bowl cleaning tablet
US5750061A (en) 1995-11-07 1998-05-12 Lonza Inc. Halohydantoin forms produced by melt extrusion and method for making
EP0778341A1 (en) 1995-12-07 1997-06-11 The Procter & Gamble Company Use of amido compounds in halogen bleach-comprising compositions for improved mildness to the skin
US6015782A (en) 1995-12-07 2000-01-18 The Procter & Gamble Company Process for manufacturing bleaching compositions
IL116545A (en) 1995-12-25 2000-12-06 Bromine Compounds Ltd Method for stabilizing halogenated alkyl hydantoins and compositions containing them
WO1997043264A1 (en) 1996-05-14 1997-11-20 Great Lakes Chemical Corporation Compositions and methods utilizing 1,3-bromochloro-5-methyl-5-propylhydantoin
HUP9903494A3 (en) 1996-05-15 2001-10-29 Procter & Gamble Process for manufacturing bleaching compositions comprising cholorine and bromine sources and product thereof
US5942153A (en) 1996-08-14 1999-08-24 Bush Boake Allen Inc. Stable fragrances for bleaching compounds
AU5605298A (en) 1996-12-12 1998-07-03 Lonza Inc. Cleaning compositions containing a halogen bleaching agent and a sulfosuccinate salt
US5859060A (en) 1997-01-15 1999-01-12 Platt; Chris Timed release tablet comprising naproxen and pseudoepherine
US5972864A (en) 1997-02-14 1999-10-26 Lonza Inc. Bleaching and cleaning compositions containing fragrances
US5756440A (en) 1997-05-27 1998-05-26 The Clorox Company Solid, water-degradable disinfectant and cleanser composition, and associated methods of manufacture and use
US6447722B1 (en) 1998-12-04 2002-09-10 Stellar Technology Company Solid water treatment composition and methods of preparation and use

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003520275A (ja) 2003-07-02
ATE346048T1 (de) 2006-12-15
ES2276765T3 (es) 2007-07-01
WO2001053270A3 (en) 2002-02-14
PT1250327E (pt) 2007-01-31
EP1250327B1 (en) 2006-11-22
DE60124668T2 (de) 2007-09-13
CA2397423A1 (en) 2001-07-26
US6809205B1 (en) 2004-10-26
WO2001053270A2 (en) 2001-07-26
DE60124668D1 (de) 2007-01-04
EP1250327A2 (en) 2002-10-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5170927B2 (ja) N−ハロゲン置換有機化合物の製造方法
US9029562B2 (en) Process for producing N-halogenated hydantoins
JP5752869B2 (ja) N−ハロゲン置換有機化合物の製造方法
US3121715A (en) Production of n-brominated organic compounds
US3035056A (en) Potassium dichloroisocyanurate
US3035057A (en) Dichloroisocyanurate process and products
JP2003520275A5 (ja)
NL8103527A (nl) Werkwijze voor het bereiden van korrelvormige metaalzeep.
US2956056A (en) Process for preparing trichlorocyanuric acid
US4233444A (en) Continuous process for the production of monoalkali metal cyanurates
US4276433A (en) Continuous preparation of anthranilic acid
SU906992A1 (ru) Способ получени натриевой соли дихлоризоциануровой кислоты
JP3547536B2 (ja) 有機過酸前駆体の脱色方法
US4281122A (en) Preparation of sodium dichloro-s-triazine trione compositions
JP2627443B2 (ja) 2,3―エポキシ―2,3―ジヒドロー1,4―ナフトキノンの製造方法
JPH01111726A (ja) 抽出水電導度の低い三酸化アンチモンの製造方法
HU194826B (en) Process for producing phtalimide
IL47057A (en) Process for the preparation of 2 - amino-5 - chloropyridine
JPH0656772A (ja) N−置換ジカルボン酸イミドの製造方法
JPH01261360A (ja) パークロロメチルメルカプタンの製造法
HU217717B (hu) Eljárás amino-(trifluor-metil)-benzolok és amino- és klórszubsztituenst tartalmazó (trifluor-metil)-benzolok monoklórozására
JP2003212858A (ja) 置換基のα位ににハロゲン原子を有する5,5−二置換ヒダントイン類およびその製造方法
SK87994A3 (sk) Spôsob prípravy alkalických solí benzotiazol-2-yl sulľónovej kyseliny
CS209304B1 (cs) Způsob výrob?/ l,5-endometylén-3,7-dinitroso-l,3,5,7-tetraazac?/klooktanu
JP2001139551A (ja) 2,3,5,6−テトラフルオロピリジンの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080115

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080115

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20080202

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110517

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20110815

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20110822

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20110909

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20110916

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111115

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120515

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120914

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20120926

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121113

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121116

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121218

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121225

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5170927

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term