JP5169533B2 - インパルス応答加工装置、残響付与装置およびプログラム - Google Patents
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Description
w(n)=0.5−0.5cos(nπ/N) ……(1)
以上に例示した形態には様々な変形が加えられる。具体的な変形の態様を例示すれば以下の通りである。なお、以下の例示から2以上の態様を任意に選択して組合せてもよい。
以上の形態においては初期反射音区間Q1のみについて反射音間ブロックBbを伸縮したが、初期反射音区間Q1と後部残響音区間Q2との区別は本発明において必須ではない。すなわち、後部残響音区間Q2についても主要反射音ブロックBaと反射音間ブロックBbとに区分したうえで反射音間ブロックBbを伸縮する構成が採用される。もっとも、残響音の聴感上の印象を特徴づける直接音や初期反射音の殆どは初期反射音区間Q1に含まれるから、後部残響音区間Q2について反射音間ブロックBbを伸縮しても、残響音の受聴者が知覚する音場の広がり感には殆ど影響しない。したがって、初期反射音区間Q1のみについて反射音間ブロックBbを伸縮する形態によれば、後部残響音区間Q2の伸縮させる構成と比較して、主要反射音ブロックBaと反射音間ブロックBbとの区分や各反射音間ブロックBbの伸縮のための演算量を削減しながら、受聴者が知覚する音場の広がり感を有効に制御できるという利点がある。
以上の形態においては初期反射音区間Q1内の総ての反射音間ブロックBbを伸縮したが、所定の条件を満たす反射音間ブロックBbのみを伸縮の対象とする構成も好適である。例えば、残響音の受聴者が知覚する音場の広がり感は、時間長が長い反射音間ブロックBbを伸縮した場合に特に顕著に変化する(時間長が短い反射音間ブロックBbを伸縮しても音場の広がり感には余り影響しない)という傾向を考慮すると、時間長(サンプルの個数)が所定の閾値を上回る反射音間ブロックBbのみを伸縮部34が伸縮する(閾値を下回る時間長の反射音間ブロックBbについては伸縮を省略する)構成も好適である。以上の構成によれば、受聴者が知覚する音場の広がり感の変化量を極端に減少させることなく、反射音間ブロックBbの伸縮のための演算量を削減することが可能である。
反射音間ブロックBbの伸縮に適用される制御値Rを経時的に変化させる構成も好適である。例えば、図10に示すように、初期反射音区間Q1の始点(t=0)から終点tEにかけて制御値Rを経時的に減少させる構成が採用される。制御値Rは、例えば以下の式(1)で定義されるように初期値R0から「1」まで減少する。初期値R0は、利用者が入力装置16から指示した数値である。
R=1+(R0−1)×{cos(nπ/tE)} ……(2)
式(2)の変数nは、各反射音間ブロックBbの先頭のサンプルの番号(初期反射音区間Q1の始点から計数してn番目)を意味し、変数tEは、初期反射音区間Q1の最後のサンプルの番号を意味する。式(2)から理解されるように、初期インパルス応答H0において後方に位置する反射音間ブロックBbほど伸縮部34による伸縮の度合(制御値R)が低下し、制御値Rが「1」となる終点tEの近傍の反射音間ブロックBbについては殆ど伸縮されない。以上の構成によれば、総ての反射音間ブロックBbについて共通の制御値Rが適用される構成と比較して、初期反射音区間Q1と後部残響音区間Q2との境界で残響音が聴感上において不連続と知覚される可能性が低減される。
伸長処理部342の構成は任意である。例えば第2処理部52は省略される。すなわち、第1処理部51が生成したK個の中間ブロックCb[1]〜Cb[K]を時間軸上に配列することで合成部53は補間ブロックBcを生成する。また、反射音間ブロックBbから抽出されたブロックD1aやブロックD2aが合成部53に供給される構成(すなわち窓関数FwAや窓関数FwBの乗算を省略した構成)も採用される。第1処理部51の窓掛部512や移相部514を省略してもよい。例えば、反射音間ブロックBbから抽出されたブロックC0を複数個に複製したうえで時間軸上に配列することで補間ブロックBcが生成される。
K個の中間ブロックCb[1]〜Cb[K]の各々の周波数特性を相違させるための構成は、位相の回転角θkを中間ブロックCb毎に変化させる方法に限定されない。例えば、窓掛部512が生成した中間ブロックCaの波形の始点と終点とを時間軸の方向に逆転させた中間ブロックCbと窓掛部512が生成した中間ブロックCaとを交互に配列した集合がK個の中間ブロックCb[1]〜Cb[K]として利用される。もっとも、K個の中間ブロックCb[1]〜Cb[K]の波形(周波数特性)が共通する構成(すなわち移相部514を省略した構成)も採用される。
以上の形態においては初期インパルス応答H0の後部残響音区間Q2をそのまま新規インパルス応答HNEWにおいても使用したが、初期インパルス応答H0の後部残響音区間Q2を加工したうえで主要反射音ブロックBaと補間ブロックBcとの配列に後続させて新規インパルス応答HNEWを生成する構成も好適である。例えば、後部残響音区間Q2は、制御値Rが「1」を上回る場合には伸長され、制御値Rが「1」を下回る場合には短縮される。後部残響音区間Q2の伸長または短縮には公知の技術が任意に採用される。
以上の形態においては伸縮部34が反射音間ブロックBbの伸長および短縮の双方を実行する構成を例示したが、伸縮部34が反射音間ブロックBbの伸長および短縮の一方のみを実行する構成(すなわち伸長処理部342および短縮処理部344の一方を省略した構成)も採用される。
以上の形態においては利用者が制御値Rを指定したが、制御値Rを指定する方法は任意である。例えば、制御値Rを時系列に指定するデータを記憶装置14から順次に取得して新規インパルス応答HNEWの生成に適用する構成も採用される。
以上の形態においてはインパルス応答加工部22と残響付与部24とを具備する残響付与装置100を例示したが、図1の残響付与装置100から残響付与部24を省略したインパルス応答加工装置(インパルス応答加工部22)としても本発明は成立する。インパルス応答加工装置が生成した新規インパルス応答HNEWは、例えば、可搬型の記録媒体や通信網を介して別個の残響付与装置100(残響付与部24)に提供されて残響音の生成に使用される。
Claims (12)
- 初期インパルス応答を、強度のピークを含む主要反射音ブロックと前記主要反射音ブロック以外の反射音間ブロックとに時間軸上で区分する波形区分手段と、
前記反射音間ブロックを時間軸上で伸長または短縮して補間ブロックを生成する伸縮手段と、
前記波形区分手段が区分した前記主要反射音ブロックと前記伸縮手段が生成した前記補間ブロックとを連結することで新規インパルス応答を生成する波形合成手段と
を具備するインパルス応答加工装置。 - 前記波形区分手段は、前記初期インパルス応答の初期反射音区間のみを前記主要反射音ブロックと前記反射音間ブロックとに区分する
請求項1のインパルス応答加工装置。 - 前記波形区分手段は、
前記初期インパルス応答の強度の時間的な変動を抑制した第1波形を生成する第1平滑手段と、
前記初期インパルス応答の強度の時間的な変動を前記第1波形よりも抑制した第2波形を生成する第2平滑手段とを含み、
前記第1波形の強度が前記第2波形の強度を上回る区間を前記主要反射音ブロックとして特定する
請求項1または請求項2のインパルス応答加工装置。 - 前記第1平滑手段は、前記初期インパルス応答における第1個数のサンプルの移動平均の時系列を前記第1波形として算定し、
前記第2平滑手段は、前記初期インパルス応答における前記第1個数よりも多い第2個数のサンプルの移動平均の時系列を前記第2波形として算定する
請求項3のインパルス応答加工装置。 - 前記伸縮手段は、前記反射音間ブロックを伸張する場合に、前記反射音間ブロックの少なくとも一部の波形を変形させた中間ブロックを生成する第1処理手段を含み、前記中間ブロックから前記補間ブロックを生成する
請求項1から請求項4の何れかのインパルス応答加工装置。 - 前記第1処理手段は、両端部に接近するほど関数値が減少する窓関数を前記反射音間ブロックの少なくとも一部に乗算して中間ブロックを生成する窓掛手段を含む
請求項5のインパルス応答加工装置。 - 前記第1処理手段は、前記反射音間ブロックの少なくとも一部について相異なる角度だけ位相を回転させた複数の中間ブロックを生成する移相手段を含み、
前記伸縮手段は、前記移相手段が生成した複数の中間ブロックを時間軸上に配列することで前記補間ブロックを生成する
請求項5または請求項6のインパルス応答加工装置。 - 前記伸縮手段は、前記反射音間ブロックを伸張する場合に、当該反射音間ブロックのうち始点を含む区間を強度が経時的に減少するように加工した第1ブロックと、当該反射音間ブロックのうち終点を含む区間を強度が経時的に増加するように加工した第2ブロックとを生成する第2処理手段を含み、前記第1ブロックを先頭に配置するとともに前記第2ブロックを最後尾に配置することで前記補間ブロックを生成する
請求項1から請求項7の何れかのインパルス応答加工装置。 - 前記伸縮手段は、前記反射音間ブロックを短縮する場合に、前記反射音間ブロックの始点を含む第1ブロックと前記反射音間ブロックの終点を含む第2ブロックとの時間差を短縮することで前記補間ブロックを生成する短縮処理手段を含む
請求項1から請求項8の何れかのインパルス応答加工装置。 - 前記短縮処理手段は、前記第1ブロックと前記第2ブロックとをクロスフェードすることで前記補間ブロックを生成する
請求項9のインパルス応答加工装置。 - 請求項1から請求項10の何れかのインパルス応答加工装置と、
前記インパルス応答加工装置が生成した新規インパルス応答と音響信号との畳込み演算を実行する残響付与手段と
を具備する残響付与装置。 - 初期インパルス応答を、強度のピークを含む主要反射音ブロックと前記主要反射音ブロック以外の反射音間ブロックとに時間軸上で区分する波形区分処理と、
前記反射音間ブロックを時間軸上で伸縮することで補間ブロックを生成する伸縮処理と、
前記波形区分処理で区分した前記主要反射音ブロックと前記伸縮処理で生成した前記補間ブロックとを連結することで新規インパルス応答を生成する波形合成処理と
をコンピュータに実行させるプログラム。
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