JP5168894B2 - 電気泳動表示装置の駆動方法及び電気泳動表示装置 - Google Patents
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また、前記パルス電圧を印加する際には、当該パルス電圧の電圧値を変化させながら印加しても良い。
また、前記パルス電圧を印加する際には、前記所定の周波数を変化させながら印加しても良い。
また、パルス電圧を前記画素電極と前記共通電極とに交互に印加しても良い。
本発明の一態様に係る電気泳動表示装置は、複数の画素を有すると共に、当該各画素について設けられた画素電極と、前記画素電極に印加される電圧を保持する保持容量と、前記画素電極と前記保持容量との間の電気的接続の有無を切り替える切替制御手段と、当該画素電極に対向して設けられた共通電極と、帯電粒子を分散させてなり前記画素電極と前記共通電極との間に設けられた電気泳動材料とを有する表示部を備え、前記画素電極と前記共通電極との間に電圧を印加することにより前記帯電粒子を移動させて画像を表示する電気泳動表示装置であって、前記画素電極と前記共通電極との間に電圧を印加する電圧印加手段と、前記電圧印加手段によって前記画素電極と前記共通電極との間に印加される電圧を制御する電圧制御手段とを具備し、前記電圧制御手段が、前記切替制御手段により、前記画素電極と前記保持容量との間が電気的に切断されるように制御し、前記表示部で表示する画像を消去する際に前記画素電極及び前記共通電極のうち少なくとも一方に所定の周波数でパルス電圧を印加することで、前記荷電粒子の周りに集合したイオンを前記荷電粒子から分離させ、前記イオンを前記荷電粒子から分離させた後、前記画素電極と前記共通電極との間に前記表示画像を消去する消去電圧を印加するように、前記電圧印加手段を制御することを特徴とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る電気泳動表示装置の駆動方法は、複数の画素を有すると共に、当該各画素について設けられた画素電極と、前記画素電極に印加される電圧を保持する保持容量と、前記画素電極と前記保持容量との間の電気的接続の有無を切り替える切替制御手段と、当該画素電極に対向して設けられた共通電極と、帯電粒子を分散させてなり前記画素電極と前記共通電極との間に設けられた電気泳動材料とを有する表示部を備え、前記画素電極と前記共通電極との間に電圧を印加することにより前記帯電粒子を移動させて画像を表示する電気泳動表示装置の駆動方法であって、前記表示部で表示する画像を消去する際に、前記切替制御手段により、前記画素電極と前記保持容量との間が電気的に切断されるように制御し、前記画素電極及び前記共通電極のうち少なくとも一方に所定の周波数でパルス電圧を印加し、前記パルス電圧を印加した後、前記画素電極と前記共通電極との間に前記表示画像を消去する消去電圧を印加することを特徴とする。
一般に電気泳動表示装置に用いられる帯電粒子は、電界の周波数が一定以上になると、電界にほとんど反応せず、動きにくくなることが知られている。これに対して、帯電粒子の周りのイオンは、帯電粒子に比べて粒子径がはるかに小さいので、電界の周波数が一定以上になっても電界に応じて動くことが知られている。
本発明によれば、表示部で表示する画像を消去する際に、画素電極及び共通電極のうち少なくとも一方に所定の周波数でパルス電圧を印加することとしたので、当該所定の周波数のパルス電圧によって帯電粒子の周りに集合したイオンを帯電粒子から引き離すことができる。イオンが帯電粒子から引き離されることにより、帯電粒子の周りに形成される電気二重層が解消するので、帯電粒子の泳動速度を高くすることができ、クーロン力的に安定の状態を解消することができる。したがって、このパルス電圧を印加した後、画素電極と共通電極との間に表示画像を消去する消去電圧を印加する際において、帯電粒子の動きの鈍化を回避することができ、表示部に残像が形成されるのを抑制することができる。これにより、残像が形成されにくい電気泳動表示装置を得ることができる。
また、画素電極に接続された保持容量の電位は、電荷がチャージされる間、過渡曲線を描いて徐々に上昇する。この時定数が数μ秒程度であるため、パルス電圧の所定の周波数が数百kHzほどの高い周波数の場合、保持容量を接続したまま当該パルス電圧を印加することが困難となる。本発明によれば、画素電極と保持容量との間において電気的接続の有無を切り替える切替制御手段が設けられており、パルス電圧を印加する際には、画素電極と前記保持容量との間が電気的に切断されるように制御することとしたので、保持容量の時定数に関わらず、高い周波数のパルス電圧を画素電極に印加することができる。
本発明によれば、パルス電圧を印加する際には、当該パルス電圧の電圧値を変化させながら印加することとしたので、画素電極と共通電極との間に発生する電界の大きさを変化させることができる。これにより、帯電粒子とイオンとを攪拌することができるので、帯電粒子とイオンとの分離を促進することができる。
本発明によれば、パルス電圧を印加する際に、所定の周波数を変化させながら印加することとしたので、帯電粒子を移動させずにイオンのみを移動させることもできるし、帯電粒子を移動させることもできる。特に、帯電粒子を移動させることにより、帯電粒子同士が分離するので、電気二重層の塊径が大きい場合であっても、当該塊をほぐすように解消することができるという利点がある。
本発明によれば、パルス電圧を画素電極と共通電極とに交互に印加することとしたので、画素電極と共通電極との間に形成される電界の向きがそのつど入れ替わることになる。これにより、帯電粒子やイオンを振動させながら攪拌することができるので、帯電粒子とイオンとの分離を一層促進することができる。
本発明によれば、表示部で表示する画像を消去する際に、画素電極及び共通電極のうち少なくとも一方に所定の周波数でパルス電圧を印加し、このパルス電圧を印加した後、画素電極と共通電極との間に表示画像を消去する消去電圧を印加するように、電圧印加手段を制御するので、当該所定の周波数のパルス電圧によって帯電粒子をほとんど動かすことなく当該帯電粒子の周りに集合したイオンのみを拡散させることができる。イオンが拡散することにより、帯電粒子の周りに形成される電気二重層が解消するので、帯電粒子の泳動速度を高くすることができると共にクーロン力的に安定な電気二重層の塊状態を解消することができる。これにより、帯電粒子の動きの鈍化を防ぐことができ、表示部に残像が形成されるのを抑制することができる。
また、本発明によれば、画素電極に印加される電圧を保持する保持容量が設けられており、画素電極と保持容量との間において電気的接続の有無を切り替える切替制御手段が設けられているので、パルス電圧を印加する際に、画素電極と保持容量との間の電気的接続を切断することができる。これにより、保持容量の時定数に関わらず、高い周波数のパルス電圧を画素電極に印加することができる。
本発明の第1実施形態を図面に基づき説明する。
図1は、本実施形態に係る電気泳動表示装置1の構成を示す模式図である。
同図に示すように、電気泳動表示装置1は、表示領域に画素7がマトリクス状に配列された表示部2と、画素7の間の領域を表示部2の図中短手方向に延在するデータ線5と、画素7の間の領域を表示部2の長手方向に延在する走査線6と、画素7の間の領域を表示部2の図中長手方向に走査線6に沿って延在する制御線8と、データ線5に信号を供給するデータ線駆動回路3と、走査線6及び制御線8に信号を供給する走査線駆動回路4とを含んで構成されている。
同図に示すように、表示部2は、素子基板10と、保護シート20と、マイクロカプセル30とを主体として構成されている。
マイクロカプセル30は、例えば50μm程度の粒径を有すると共にポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル等のアクリル樹脂、ユリア樹脂、アラビアゴム等の光透過可能な高分子樹脂によって形成されたカプセルである。このマイクロカプセル30は、共通電極21と上述の画素電極11との間に挟持されており、一つの画素内に複数のマイクロカプセル30が縦横に配列された構成になっている。マイクロカプセル30の周囲を埋めるように、当該マイクロカプセル30を固定するバインダ(図示しない)が設けられている。
分散剤31は、例えば水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、オクタノール、メチルセルソルブ等のアルコール系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル等の各種エステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、ぺンタン、ヘキサン、オクタン等の脂肪族炭化水素、シクロへキサン、メチルシクロへキサン等の脂環式炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキシルベンゼン、ヘブチルベンゼン、オクチルベンゼン、ノニルベンゼン、デシルベンゼン、ウンデシルベンゼン、ドデシルベンゼン、トリデシルベンゼン、テトラデシルベンゼン等の長鎖アルキル基を有するベンゼン類等の芳香族炭化水素、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素、カルボン酸塩又はその他の種々の油類等の単独又はこれらの混合物に界面活性剤等を配合したものからなり、白色粒子32と着色粒子33とを分散させる液体である。
白色粒子32は、例えば、二酸化チタン、亜鉛華、三酸化アンチモン等の白色顔料からなる粒子(高分子あるいはコロイド)であり、例えば負に帯電されている。
着色粒子33は、例えば、アニリンブラック、カーボンブラック等の黒色顔料からなる粒子(高分子あるいはコロイド)であり、例えば正に帯電されている。
同図に示すように、画素電極11はTFT41を介してデータ線5に接続されており、共通電極21は所定の電位を設定可能な電源等に接続されている。画素電極11とデータ線5との間にはTFT(Thin Film Transistor)41が設けられている。TFT41のうちゲート電極41Gは走査線6に接続されており、ソース電極41Sはデータ線5に接続されており、ドレイン電極41Dは画素電極11に接続されている。
共通電極21にパルス電圧を印加しない期間には、画素電極11と共通電極21との電位が同じであるため、電界は発生しない。したがって、帯電粒子及びイオンの移動は起こらない。
次に、本発明の第2実施形態係る電子機器について、電子ブックを例に挙げて説明する。
図19は、電子ブックの構成を示す斜視図である。
同図に示すように、電子ブック131は、ブック形状のフレーム132と、このフレーム132に開閉可能なカバー133とを有する。フレーム132には、その表面に表示面を露出させた状態で表示部134が設けられ、さらに、操作部135が設けられている。フレーム132の内部には、コントローラ、カウンタ及びメモリも内蔵されている。この表示部134として、上記の電気泳動表示装置1が搭載されている。
上記実施形態においては、電気泳動表示装置1のうちデータ線5を介して画素電極11にパルス電圧を印加するように制御したが、これに限られることは無く、例えば図20に示すように、走査線6を介して画素電極11にパルス電圧を印加する制御であっても構わない。
Claims (5)
- 複数の画素を有すると共に、当該各画素について設けられた画素電極と、前記画素電極に印加される電圧を保持する保持容量と、前記画素電極と前記保持容量との間の電気的接続の有無を切り替える切替制御手段と、当該画素電極に対向して設けられた共通電極と、帯電粒子を分散させてなり前記画素電極と前記共通電極との間に設けられた電気泳動材料とを有する表示部を備え、
前記画素電極と前記共通電極との間に電圧を印加することにより前記帯電粒子を移動させて画像を表示する電気泳動表示装置の駆動方法であって、
前記表示部で表示する画像を消去する際に、
前記切替制御手段により、前記画素電極と前記保持容量との間が電気的に切断されるように制御し、
前記画素電極及び前記共通電極のうち少なくとも一方に所定の周波数でパルス電圧を印加することで、前記荷電粒子の周りに集合したイオンを前記荷電粒子から分離させ、
前記イオンを前記荷電粒子から分離させた後、前記画素電極と前記共通電極との間に前記表示画像を消去する消去電圧を印加する
ことを特徴とする電気泳動表示装置の駆動方法。 - 前記パルス電圧を印加する際には、当該パルス電圧の電圧値を変化させながら印加する
ことを特徴とする請求項1に記載の電気泳動表示装置の駆動方法。 - 前記パルス電圧を印加する際には、前記所定の周波数を変化させながら印加する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電気泳動表示装置の駆動方法。 - 前記パルス電圧を前記画素電極と前記共通電極とに交互に印加する
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちいずれか一項に記載の電気泳動表示装置の駆動方法。 - 複数の画素を有すると共に、当該各画素について設けられた画素電極と、前記画素電極に印加される電圧を保持する保持容量と、前記画素電極と前記保持容量との間の電気的接続の有無を切り替える切替制御手段と、当該画素電極に対向して設けられた共通電極と、帯電粒子を分散させてなり前記画素電極と前記共通電極との間に設けられた電気泳動材料とを有する表示部を備え、
前記画素電極と前記共通電極との間に電圧を印加することにより前記帯電粒子を移動させて画像を表示する電気泳動表示装置であって、
前記画素電極と前記共通電極との間に電圧を印加する電圧印加手段と、
前記電圧印加手段によって前記画素電極と前記共通電極との間に印加される電圧を制御する電圧制御手段と
を具備し、
前記電圧制御手段が、
前記切替制御手段により、前記画素電極と前記保持容量との間が電気的に切断されるように制御し、前記表示部で表示する画像を消去する際に前記画素電極及び前記共通電極のうち少なくとも一方に所定の周波数でパルス電圧を印加することで、前記荷電粒子の周りに集合したイオンを前記荷電粒子から分離させ、前記イオンを前記荷電粒子から分離させた後、前記画素電極と前記共通電極との間に前記表示画像を消去する消去電圧を印加するように、前記電圧印加手段を制御する
ことを特徴とする電気泳動表示装置。
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