JP5168419B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、1又は複数のアクチュエータを操作して内燃機関の運転を制御する制御装置に関し、詳しくは、エンジン状態量からアクチュエータ操作量を演算する過程においてモデルを使用する制御装置に関する。
自動車用の内燃機関(以下、エンジン)には、例えばドライバビリティ、排気ガス性能、燃料消費率といった種々の性能が求められている。制御装置は、それら要求を満たすべく各種のアクチュエータを操作してエンジンを制御している。制御装置によるアクチュエータ操作量の演算過程においては、エンジンの機能や特性をモデル化した各種のモデルが用いられている。ここでいうモデルには、物理モデル、統計モデル及びそれらの複合モデル等、各種のモデルが含まれる。エンジン制御に用いられるモデルの例としては、スロットルの操作に対する吸入空気量の応答特性をモデル化したエアモデルをあげることができる。また、点火時期を決定する点火時期マップ等の各種のマップやマップ群もモデルの1つの例としてあげることができる。さらに、そのような要素レベルのモデルではなく、特開2009−47102号公報に記載された制御装置のように、エンジン全体をモデル化した大規模なモデルが用いられる場合もある。
当然のことながら、演算に使用するモデルの精度が高いほど、より高い精度でアクチュエータ操作量を決定することができる。しかし、その反面、モデルの精度が高くなるほどそれを用いた演算にかかる負荷も大きくなる。制御装置の演算能力は年々高まっているものの、やはり限界はある。このため、従来の制御装置では、いくら精度の高い優れたモデルであっても、演算負荷の点において使用することのできない場合があった。特に、一定のクランク角ごとに演算が行われるモデルを使用する場合には、エンジン回転数によって演算負荷が変化することになる。このため、演算負荷が高くなる高回転域を基準にしてモデルの内容を決定せざるをえなかった。別の表現を用いれば、従来の制御装置では、通常多用される低回転域での演算負荷には余裕があるにもかかわらず、高回転域での演算負荷が制約となって、あまり高い精度のモデルを使用することは難しかった。
本発明は、制御装置の演算能力を最大限に活かしてより高い精度でアクチュエータ操作量を決定可能にすることを課題とする。そして、そのような課題を達成するために、本発明は、次のような内燃機関の制御装置を提供する。
本発明が提供する制御装置の1つの態様によれば、この制御装置は、センサにより計測されるエンジン状態量を用いてアクチュエータの操作量を演算する演算要素を有し、演算要素はその演算過程においてモデルを使用する。モデルは、階層的序列を有する複数のサブモデルからなる。各サブモデルは、物理モデルでもよく、統計モデルでもよく、或いはそれらの複合モデルであってもよい。序列において連続する2つのサブモデルのうち上位のサブモデルで計算されるパラメータと、下位のサブモデルで計算されるパラメータとは目標と手段との関係にある。最上位サブモデルは、内燃機関の性能に関する要求が数値化されたパラメータを計算するサブモデルであって、エンジン状態量を用いてパラメータの値を計算するように構築されている。最上位以外の各サブモデルは、直接の上位のサブモデルが使用されている場合には、当該上位モデルで算出されたパラメータの値を目標値として、エンジン状態量から当該目標値を達成するためのパラメータの値を算出し、直接の上位のサブモデルが使用されていない場合には、エンジン状態量のみからパラメータの値を算出するように構築されている。演算要素は、最下位サブモデルで算出されたパラメータの値を用いてアクチュエータ操作量を演算し、内燃機関の運転状況に応じて最下位サブモデルと組み合わせて使用する上位サブモデルの個数を変更することができる。
以上のように構成される制御装置によれば、最下位サブモデルと組み合わせて使用する上位サブモデルの個数によって、モデルの精度と演算負荷とのバランスを任意に調整することができる。例えば、モデルとして最下位サブモデルのみを用いることで、制御装置の演算負荷を最小限に抑えることができる。最下位サブモデルに直接の上位のサブモデルを組み合わせた場合には、演算負荷は増加するもののモデルの精度は高くなる。また、組み合わせる上位サブモデルを序列に従って増やしていくことで、モデルの精度をより高くすることができる。そして、最上位サブモデルを含む全ての階層の上位サブモデルが最下位サブモデルに組み合わされた場合に、モデルの精度は最も高くなって、最も高い精度でアクチュエータ操作量を決定できるようになる。上述の制御装置によれば、以上のような組み合わせの選択を内燃機関の運転状況、例えば、機関回転数に応じて行うことによって、制御装置の演算能力を最大限に活かすことができる。
上述の態様においては、演算要素は、演算負荷の指標となる負荷指標値をサブモデルごとに、且つ、内燃機関の運転状況ごとに記憶しておくことができる。そして、負荷指標値の積算値が基準値を超えない範囲内で、最下位サブモデルと組み合わせて使用する上位サブモデルの階層をより上位に上げていくこともできる。これによれば、制御装置の演算能力を常に限界まで活用することが可能となる。また、演算要素は、リアルタイムに演算負荷を計測してそれをサブモデルの組み合わせに反映するというフィードバック制御を行うこともできる。
また、上述の態様においては、異なるアクチュエータ操作量をそれぞれ演算するために、構造の異なる複数のモデルが演算要素に具備されていてもよい。その場合、複数のモデル間には優先順位が付けられる。演算要素は、負荷指標値の積算値が基準値を超えない範囲内で、優先順位の高いモデルから順に、最下位サブモデルと組み合わせて使用する上位サブモデルの階層をより上位に上げていくことができる。これによれば、制御装置の演算能力は優先順位の高いモデルの演算に優先的に振り向けられるので、制御装置の演算能力を有効に活用することが可能となる。
なお、複数のモデル間の優先順位は、内燃機関の運転状況に応じて可変にすることもできる。そうすることで、現状において最も優先度の高いモデルの演算に制御装置の演算能力が振り向けられるので、制御装置の演算能力をより有効に活用することが可能となる。
また、本発明が提供する制御装置のもう1つの態様によれば、この制御装置は、センサにより計測されるエンジン状態量を用いてアクチュエータの操作量を演算する演算要素を有し、演算要素はその演算過程においてモデルを使用する。演算要素は、同一のアクチュエータ操作量の演算のために規模の異なる複数のモデルからなるモデル群を有している。複数のモデルの間には規模順に序列が付けられ、序列において連続する2つのモデルのうち規模の大きい方のモデルは、規模の小さい方のモデルに相当する下位サブモデルと、下位サブモデルに結合された上位サブモデルとからなる。下位サブモデルは、上位サブモデルで算出されたパラメータの値を目標値として、エンジン状態量から当該目標値を達成するためのパラメータの値を算出するように構築されている。演算要素は、アクチュエータ操作量の演算に使用するモデルをモデル群の中から内燃機関の運転状況に応じて選択する。そして、選択したモデルで算出されたパラメータの値を用いてアクチュエータ操作量を演算する。
以上のように構成される制御装置によれば、選択するモデルの規模によって、モデルの精度と演算負荷とのバランスを任意に調整することができる。例えば、最小規模のモデルを選択することで、制御装置の演算負荷を最小限に抑えることができる。最小規模のモデルよりも序列において1つ上の規模のモデルが選択された場合には、内包する上位サブモデルで算出されたパラメータの値を目標値として、下位サブモデル(すなわち、最小規模モデル)による演算が行われる。これによれば、制御装置の演算負荷は増加するものの、モデル全体としての精度は高くなる。同様に、序列においてより上位の規模のモデルを選択することで、モデル全体としての精度をより高くすることができる。そして、最大規模のモデルが選択されたときには、モデル全体としての精度は最も高くなって、最も高い精度でアクチュエータ操作量を決定できるようになる。上述の制御装置によれば、以上のようなモデル選択を内燃機関の運転状況、例えば、機関回転数に応じて行うことによって、制御装置の演算能力を最大限に活かすことができる。
上述の態様においては、演算要素は、演算負荷の指標となる負荷指標値をモデルごとに、且つ、内燃機関の運転状況ごとに記憶しておくことができる。そして、負荷指標値が基準値を超えない範囲内で最大となるモデルをモデル群の中から選択することもできる。これによれば、制御装置の演算能力を常に限界まで活用することが可能となる。
また、上述の態様においては、異なるアクチュエータ操作量をそれぞれ演算するために、複数のモデル群が演算要素に具備されていてもよい。その場合、複数のモデル群間には優先順位が付けられる。演算要素は、負荷指標値が基準値を超えない範囲内で、優先順位の高いモデル群から順に、アクチュエータ操作量の演算に使用するモデルの規模を大きくしていくことができる。これによれば、制御装置の演算能力は優先順位の高いモデル群の演算に優先的に振り向けられるので、制御装置の演算能力を有効に活用することが可能となる。
なお、複数のモデル群間の優先順位は、内燃機関の運転状況に応じて可変にすることもできる。そうすることで、現状において最も優先度の高いモデル群の演算に制御装置の演算能力が振り向けられるので、制御装置の演算能力をより有効に活用することが可能となる。
本発明の実施の形態1のモデル構造を示す図である。 本発明の実施の形態1のモデル構造を示す図である。 本発明の実施の形態1のモデル構造を示す図である。 本発明の実施の形態1のモデル構造の応用例を示す図である。 本発明の実施の形態1のモデル構造の別の応用例を示す図である。 本発明の実施の形態2のモデル構造を示す図である。 本発明の実施の形態2のモデル構造を示す図である。 本発明の実施の形態2のモデル構造の応用例を示す図である。 本発明の実施の形態2のモデル構造の別の応用例を示す図である。 図8に示すモデル構造の変形例を示す図である。
実施の形態1.
本発明の実施の形態1について図を参照して説明する。
本発明の実施の形態1の制御装置は自動車用の内燃機関(以下、エンジンという)に適用される。適用されるエンジンの種別には限定はなく、火花点火式エンジン、圧縮着火式エンジン、4ストロークエンジン、2ストロークエンジン、レシプロエンジン、ロータリーエンジン、単気筒エンジン、多気筒エンジン等、様々な種別のエンジンに適用することができる。本制御装置は、そのようなエンジンに備えられる1又は複数のアクチュエータ(例えばスロットル、点火装置、燃料噴射弁など)を操作することによりエンジンの運転を制御することができる。
本制御装置は、エンジンに取り付けられた種々のセンサから得たエンジン状態量をもとに各アクチュエータの操作量を演算する機能を有している。エンジン状態量には、例えばエンジン回転数、吸入空気量、空燃比、吸気管圧、筒内圧、排気温、水温、油温等が含まれる。本制御装置の演算要素は、アクチュエータ操作量の演算過程においてモデルを使用する。ここでいうモデルとは、エンジンの機能や特性をモデル化したものであって、物理モデル、統計モデル及びそれらの複合モデル等、各種のモデルが含まれる。また、エンジン全体をモデル化した全体モデルに限らず、エンジンの一部の機能をモデル化した部分モデルも含まれる。さらに、エンジンの機能や特性を因果関係において順方向にモデル化した順モデルのみならず、その逆モデルもここでいうモデルに含まれている。
本制御装置がアクチュエータ操作量の演算に用いるモデルの構造は、本実施の形態の1つの特徴となっている。図1は本実施の形態のモデル構造を示すブロック図である。図1に示すように、本実施の形態で用いられるモデル1は、複数のサブモデル11,12,13が階層的に連結された構造を有している。階層的序列の最上位にあたるのがサブモデル11であり、最下位にあたるのがサブモデル13である。最下位サブモデル13で計算されるパラメータ(図1に示すパラメータP13)が、モデル1から最終的に出力されるパラメータとなる。本制御装置はこのパラメータP13をアクチュエータ操作量の演算に使用する。
モデル1には、センサによって取得された各種のエンジン状態量が入力されている。入力されたエンジン状態量は、各サブモデルにおけるパラメータの計算に用いられる。各サブモデルはそれ自体がエンジンの機能や特性をモデル化したものであって、各サブモデルで計算されるパラメータはエンジンの制御量に関連するパラメータである。計算されるパラメータはサブモデルごとに異なっている。詳しくは、序列において連続する2つのサブモデルのうち上位のサブモデルで計算されるパラメータと、下位のサブモデルで計算されるパラメータとは目標と手段との関係になっている。
具体例を挙げると、最上位のサブモデル11で算出されるパラメータP11は、下位のサブモデル12で算出されるパラメータP12の目標である。言い換えれば、パラメータP11を達成するための手段がパラメータP12である。サブモデル12では、パラメータP13の値を目標値として、各種のエンジン状態量から当該目標値を達成するためのパラメータP12の値が算出される。同様に、サブモデル13では、パラメータP12の値を目標値として、各種のエンジン状態量から当該目標値を達成するためのパラメータP13の値が算出される。
最上位サブモデル11では、エンジン状態量のみからパラメータP11の値が算出される。最上位サブモデル11で計算されるパラメータP11は最終的な目標であって、ドライバビリティ、排気ガス性能、燃料消費率といったエンジンの性能に関する要求はこのパラメータP11の値に反映される。つまり、エンジンの性能に関する要求が数値化されたものが、最上位サブモデル11で計算されるパラメータP11である。
また、下位のサブモデル12,13の特徴として、これらは直接の上位のサブモデルが使用されていない場合であってもパラメータの値を算出することができる。つまり、下位のサブモデル12,13は、最上位サブモデル11と同じく、エンジン状態量のみから各パラメータの値を算出できるように構築されている。例えば、サブモデル13では、サブモデル12が使用されている場合には、パラメータP12の値を目標値としてそれを達成するための最適解がパラメータP13の値として算出される。一方、サブモデル12が使用されていない場合には、エンジン状態量から予測される1つの好適解がパラメータP13の値として算出される。
以上のサブモデル11,12,13の機能から分かるように、本制御装置で用いられるモデル1はそのモデル構造が可変である。つまり、図1に示すように、全てのサブモデルを使用した演算だけでなく、図2或いは図3に示すように一部のサブモデルのみを使用した演算も可能である。
図1に示すモデル構造によれば、モデル1では、まず、最上位サブモデル11においてエンジン状態量からパラメータP11の値が算出される。次に、サブモデル12において、パラメータP11の値を目標値として、エンジン状態量からパラメータP12の値が算出される。さらに、サブモデル13において、パラメータP12の値を目標値として、エンジン状態量からパラメータP13の値が算出される。このようなモデル構造が採られた場合には、エンジンの性能に関する要求を最終的なパラメータP13の値に的確に反映させることができる。ただし、その反面、制御装置の演算負荷は高くなる。
一方、図2に示すモデル構造によれば、モデル1で使用されるのはサブモデル12とサブモデル13であり、まず、サブモデル12においてエンジン状態量からパラメータP12の値が算出される。次に、サブモデル13においてパラメータP12の値を目標値として、エンジン状態量からパラメータP13の値が算出される。このようなモデル構造が採られた場合には、モデル1の精度は低下するものの制御装置の演算負荷は軽減することができる。
そして、図3に示すモデル構造によれば、モデル1で使用されるのはサブモデル13のみであり、サブモデル13においてエンジン状態量からパラメータP13の値が算出される。このようなモデル構造が採られた場合には、制御装置の演算負荷を最小限に抑えることができる。
以上のように、本制御装置が有するモデル1によれば、最下位のサブモデル13と組み合わせて使用する上位サブモデルの個数によって、モデル1の精度と演算負荷とのバランスを任意に調整することができる。本制御装置は、このような組み合わせの選択をエンジンの運転状況、例えば、エンジン回転数に応じて行う。モデル1を用いた演算が一定のクランク角ごとに行われる場合、その演算にかかる負荷はエンジン回転数が高くなるほど大きくなるからである。具体的には、低回転域では図1に示すモデル構造を採り、中回転域では図2に示すモデル構造を採り、高回転域では図3に示すモデル構造を採る。このようにエンジン回転数に応じてモデル構造を変化させることで、制御装置の演算能力を最大限に活かすことが可能となる。
なお、本実施の形態のモデルは3つの階層を有しているが、より多数の階層を有するモデルを用いることもできる。階層を増やすことで、より精度の高いモデルを構築することができる。逆に、上位と下位の2層のみのモデルも許容される。また、本実施の形態のモデルでは1つの階層には1つのサブモデルが設定されているが、1つの階層に複数のサブモデルを設定することも可能である。
図4は、図1に示すモデル構造を基本構造とした場合の応用例を示す図である。この応用例では2つのモデルが並列に演算されるようになっている。1つのモデルは、上位のサブモデルCと下位のサブモデルA,Bとから構成される階層型のモデルαである。もう1つのモデルは階層構造を有しないモデルDである。モデルαの最下位の各サブモデルA,Bで算出されるパラメータとモデルDで算出されるパラメータは、それぞれ異なるアクチュエータ操作量に変換される。
ここで、図4に示すモデル構造を例にとって、モデル(サブモデル)の組み合わせの選択方法について検討する。最も好ましい組み合わせは、制御装置の演算能力を超えること無く、かつ、演算能力をぎりぎりまで使い尽くすことのできる組み合わせである。その組み合わせはエンジンの運転状況によって、特にエンジン回転数によって異なったものとなる。そこで、本制御装置は、演算負荷の指標となる負荷指標値をモデル(サブモデル)ごとに、且つ、エンジン回転数ごとに設定し、その設定をメモリに記憶している。そして、アクチュエータ操作量の演算時には、負荷指標値の積算値が基準値を超えない範囲内で、最下位サブモデルと組み合わせて使用する上位サブモデルの階層をより上位に上げていくようにしている。
例えば、各エンジン回転数における負荷指標値が以下のように設定されていたとする。

回転数(rpm) 負荷指標値
サブモデルA [1000 2000 3000] [10 20 30]
サブモデルB [1000 2000 3000] [10 20 30]
サブモデルC [1000 2000 3000] [40 40 50]
モデルD [1000 2000 3000] [30 35 40]
ここでは負荷指標値の積算値の基準値(許容最大値)を100とする。この場合、エンジン回転数が1000rpmのときには、演算能力に余裕があることから、モデルαではサブモデルA,BにサブモデルCを組み合わせて使用することができる。つまり、モデルDによる計算と並行してサブモデルA,B及びCによる計算を行うことができる。一方、エンジン回転数が2000rpmや3000rpmのときには、演算能力に余裕が無くなるために、モデルαではサブモデルA,BにサブモデルCを組み合わせることはできない。このため、モデルDによる計算と並行して、モデルαではサブモデルA,Bのみによる計算が行われることになる。このように、演算に使用するモデル構造を負荷指標値によって判断することで、制御装置の演算能力を常に限界まで活用することが可能となる。
図5は、図1に示すモデル構造を基本構造とした場合の別の応用例を示す図である。この応用例では3つのモデルが並列に演算されるようになっている。1つ目のモデルは、上位のサブモデルCと下位のサブモデルA,Bとから構成される階層型のモデルαである。2つ目のモデルは階層構造を有しないモデルDである。そして、3つ目のモデルは、上位のサブモデルGと下位のサブモデルE,Fとから構成される階層型のモデルβである。モデルαの最下位の各サブモデルA,Bで算出されるパラメータと、モデルDで算出されるパラメータと、モデルβの最下位の各サブモデルE,Fで算出されるパラメータとは、それぞれ異なるアクチュエータ操作量に変換される。
図5に示すように階層構造を有するモデルが複数存在する場合、負荷指標値の積算値が基準値を超えない範囲内で様々なモデル(サブモデル)の組み合わせを選択することができる。その場合、階層構造を有するモデル間で優先順位を付け、優先順位の高いモデルから優先的に、最下位サブモデルに上位サブモデルを組み合わせるようにしてもよい。例えば、モデルαの優先順位を1位、モデルβの優先順位を2位とすると、まず、モデルαにおいて最下位サブモデルA,Bに上位サブモデルCが組み合わせられる。そして、演算能力にまだ余裕がある場合に、モデルβにおいて最下位サブモデルE,Fに上位サブモデルGが組み合わせられる。これによれば、制御装置の演算能力は優先順位の高いモデルの演算に優先的に振り向けられるので、制御装置の演算能力を有効に活用することが可能となる。
なお、図5に示す例において、階層構造を有するモデル間の優先順位をエンジンの運転状況に応じて可変にすることもできる。例えば、排気ガス性能が優先される状況ではモデルαの優先順位を高くし、燃費性能が優先される状況ではモデルβの優先順位を高くするといったことも可能である。そうすることで、現状において最も優先度の高いモデルの演算に制御装置の演算能力が振り向けられるので、制御装置の演算能力をより有効に活用することが可能となる。
実施の形態2.
次に、本発明の実施の形態2について図を参照して説明する。
本実施の形態と実施の形態1との相違は、制御装置がアクチュエータ操作量の演算に用いるモデルの構造にある。図6は本実施の形態のモデル構造を示す図である。図6に示すように、本制御装置の制御要素は、規模の異なる複数のモデル2,4,6からなるモデル群を有している。各モデル2,4,6には、センサによって取得された各種のエンジン状態量が入力されている。入力されたエンジン状態量は、各モデル2,4,6におけるパラメータの計算に用いられる。各モデルで計算されるパラメータは同一であり、何れのパラメータも同一のアクチュエータ操作量の演算のために用いられる。
各モデル2,4,6の規模の違いは精度の違いを表している。最大規模のモデル2が最も精度が高い。その反面、制御装置の演算負荷も最も大きくなる。逆に、最小規模のモデル6は、精度は低下するものの、制御装置の演算負荷は最も低くなる。本実施の形態のモデルは、規模の大きいモデルが規模の小さいモデルを内包する構成になっている。詳しくは、序列において連続する2つのモデルのうち規模の大きい方のモデルは、規模の小さい方のモデルに相当する下位サブモデルと、下位サブモデルに結合された上位サブモデルとから構成されている。図7は、図6に示すモデル構造を展開して示す図である。
図7に示すように、最大規模のモデル2は、中規模のモデル4に相当する下位サブモデル22と上位サブモデル21とが結合された構成になっている。モデル2に入力されたエンジン状態量は、各サブモデルにおけるパラメータの計算に用いられる。上位サブモデル21で算出されるパラメータP21と、下位サブモデル22で算出されるパラメータP2とは目標と手段との関係になっている。上位サブモデル21は、エンジン状態量からパラメータP21の値を算出するように構築されている。ドライバビリティ、排気ガス性能、燃料消費率といったエンジンの性能に関する要求はこのパラメータP21の値に反映される。つまり、エンジンの性能に関する要求が数値化されたものが、上位サブモデル21で計算されるパラメータP21である。下位サブモデル22は、上位サブモデル21で算出されたパラメータP21の値を目標値として、エンジン状態量から当該目標値を達成するためのパラメータP2の値を算出するように構築されている。
また、中規模のモデル4は、最小規模のモデル6に相当する下位サブモデル42と上位サブモデル41とが結合された構成になっている。モデル4に入力されたエンジン状態量は、各サブモデルにおけるパラメータの計算に用いられる。上位サブモデル41で算出されるパラメータP41と、下位サブモデル42で算出されるパラメータP4とは目標と手段との関係になっている。上位サブモデル41は、エンジン状態量からパラメータP41の値を算出するように構築されている。下位サブモデル42は、上位サブモデル41で算出されたパラメータP41の値を目標値としてエンジン状態量から当該目標値を達成するためのパラメータP4の値を算出するように構築されている。
そして、最小規模のモデル6は、エンジン状態量のみからパラメータP6の値を算出するように構築されている。
各モデル2,4,6で計算されるパラメータP2,P4,P6は、同一のアクチュエータ操作量の演算のために用いられる同一のパラメータである。ただし、その値は必ずしも一致しない。モデル2で計算されるパラメータP2は、エンジンの性能に関する要求が数値化されたパラメータP21を目標として決定されるものであるので、エンジン性能に関する要求の達成という点では最も精度が高い。ただし、その反面、制御装置の演算負荷は高くなる。一方、モデル4で計算されるパラメータP4は、パラメータP41を目標として決定されるものであるが、パラメータP41はパラメータP21を達成するための最適解ではなく、エンジン状態量から予測される1つの好適解である。このため、エンジン性能に関する要求の達成という点では、パラメータP4はパラメータP2よりも精度は低くなるが、制御装置の演算負荷は軽減される。そして、モデル6で計算されるパラメータP6は、エンジン状態量のみから予測される1つの好適解であるため、エンジン性能に関する要求の達成精度の点では他のパラメータP2,P4よりも低いものとなる。しかし、制御装置の演算負荷は最小限に抑えることができる。
以上のように、本制御装置によれば、モデル群の中から選択するモデルの規模によって、モデルの精度と演算負荷とのバランスを任意に調整することができる。本制御装置は、このようなモデル選択をエンジンの運転状況、例えば、エンジン回転数に応じて行う。モデルを用いた演算が一定のクランク角ごとに行われる場合、その演算にかかる負荷はエンジン回転数が高くなるほど大きくなるからである。具体的には、低回転域ではモデル2を選択し、中回転域ではモデル4を選択し、高回転域ではモデル6を選択する。このようにエンジン回転数に応じて選択するモデルを変更することで、制御装置の演算能力を最大限に活かすことが可能となる。
なお、本実施の形態のモデル群は3つのモデルを含んでいるが、規模の異なるより多くのモデルを含むこともできる。モデルの規模を大きくすることで、より精度の高いモデルを構築することができる。逆に、規模の異なる2つのモデルからなるモデル群も許容される。また、本実施の形態のモデル群は全てのモデルにおいて規模が異なっているが、同一規模のモデルを複数含むことも可能である。
図8は、図6及び図7に示すモデル構造を基本構造とした場合の応用例を示す図である。この応用例ではモデルA,B,C′からなるモデル群が用いられている。モデルAとモデルBは同一規模のモデルであって、それぞれ異なるアクチュエータ操作量の演算のために用いられるパラメータを計算する。モデルC′はモデルAとモデルBを内包するより規模の大きいモデルであって、前述の各パラメータをモデルA,Bよりも高い精度で計算することができる。この応用例では、モデルA,Bによる計算とモデルC′による計算の何れか一方が選択される。モデルDは前記のモデル群とは独立したモデルであって、前記のモデル群から選択されるモデルと並行して計算が行われる。
ここで、図8に示すモデル構造を例にとって、モデルの選択方法について検討する。最も好ましい組み合わせは、制御装置の演算能力を超えること無く、かつ、演算能力をぎりぎりまで使い尽くすことのできる組み合わせである。その組み合わせはエンジンの運転状況によって、特にエンジン回転数によって異なったものとなる。そこで、本制御装置は、演算負荷の指標となる負荷指標値をモデルごとに、且つ、エンジン回転数ごとに設定し、その設定をメモリに記憶している。そして、アクチュエータ操作量の演算時には、負荷指標値の積算値が基準値を超えない範囲内で、選択するモデルの規模を大きくしていくようにしている。
例えば、各エンジン回転数における負荷指標値が以下のように設定されていたとする。

回転数(rpm) 負荷指標値
モデルA [1000 2000 3000] [10 20 30]
モデルB [1000 2000 3000] [10 20 30]
モデルC′ [1000 2000 3000] [60 80 100]
モデルD [1000 2000 3000] [30 35 40]
ここでは負荷指標値の積算値の基準値(許容最大値)を100とする。この場合、エンジン回転数が1000rpmのときには、演算能力に余裕があることから、モデル群からはモデルC′を選択することができる。つまり、モデルDによる計算と並行してモデルC′による計算を行うことができる。一方、エンジン回転数が2000rpmや3000rpmのときには、演算能力に余裕が無くなるために、モデル群からはモデルC′を選択することはできない。このため、モデル群からはモデルA,Bが選択され、モデルDによる計算と並行してモデルA,Bによる計算が行われることになる。このように、演算に使用するモデルの選択を負荷指標値によって判断することで、制御装置の演算能力を常に限界まで活用することが可能となる。
図9は、図6及び図7に示すモデル構造を基本構造とした場合の別の応用例を示す図である。この応用例では2つのモデル群が用意されている。モデルA,B,C′からなるモデル群と、モデルE,F,G′からなるモデル群である。モデルG′はモデルEとモデルFを内包するより規模の大きいモデルであって、モデルE,Fよりも高い精度でパラメータを計算することができる。この応用例では、2つのモデル群間に予め優先順位を付けておき、負荷指標値が基準値を超えない範囲内で、優先順位の高いモデル群から順に、アクチュエータ操作量の演算に使用するモデルの規模を大きくすることが行われる。そうすることで、制御装置の演算能力は優先順位の高いモデル群の演算に優先的に振り向けられるので、制御装置の演算能力を有効に活用することが可能となる。
なお、図9に示す例において、モデル群間の優先順位をエンジンの運転状況に応じて可変にすることもできる。例えば、排気ガス性能が優先される状況ではモデルA,B,C′からなるモデル群の優先順位を高くし、燃費性能が優先される状況ではモデルE,F,G′からなるモデル群の優先順位を高くするといったことも可能である。そうすることで、現状において最も優先度の高いモデル群の演算に制御装置の演算能力が振り向けられるので、制御装置の演算能力をより有効に活用することが可能となる。
その他.
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば、図10は、図8に示すモデル構造の変形例を示す図である。この変形例では、モデルC′とモデルBとを用いた計算が可能になっている。つまり、モデルA,B,C′からなるモデル群が担当するアクチュエータ操作量の演算用の2つのパラメータのうち、1つのパラメータは小規模のモデルBで計算するが、もう1つのパラメータは大規模のモデルC′で計算する。同様に、1つのパラメータはモデルC′で計算して、もう1つのパラメータは小規模のモデルAで計算するようにしてもよい。この場合、より高い精度が求められるパラメータを優先して大規模モデルC′で計算することで、制御装置の演算能力をより有効に活用することが可能となる。
1 モデル
11 サブモデル(最上位)
12 サブモデル(中間)
13 サブモデル(最下位)
2 モデル(大規模)
4 モデル(中規模)
6 モデル(小規模)
21,41 上位サブモデル
22,42 下位サブモデル

Claims (8)

  1. 1又は複数のアクチュエータを操作して内燃機関の運転を制御する制御装置において、
    前記内燃機関の状態を示す複数種の状態量(以下、エンジン状態量)を取得するための複数種のセンサと、
    前記エンジン状態量からアクチュエータ操作量を演算する演算要素であって、その演算過程においてモデルを使用する演算要素と、を備え、
    前記モデルは、階層的序列を有する複数のサブモデルからなり、
    序列において連続する2つのサブモデルのうち上位のサブモデルで計算されるパラメータと、下位のサブモデルで計算されるパラメータとは目標と手段との関係にあり、
    最上位サブモデルは、前記内燃機関の性能に関する要求が数値化されたパラメータを計算するサブモデルであって、前記エンジン状態量を用いてパラメータの値を計算するように構築され、
    最上位以外の各サブモデルは、直接の上位のサブモデルが使用されている場合には、当該上位モデルで算出されたパラメータの値を目標値として前記エンジン状態量から当該目標値を達成するためのパラメータの値を算出し、直接の上位のサブモデルが使用されていない場合には、前記エンジン状態量のみからパラメータの値を算出するように構築され、
    前記演算要素は、最下位サブモデルで算出されたパラメータの値を用いて前記アクチュエータ操作量を演算し、前記内燃機関の運転状況に応じて前記最下位サブモデルと組み合わせて使用する上位サブモデルの個数を変更することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記演算要素は、演算負荷の指標となる数値(以下、負荷指標値)をサブモデルごとに、且つ、前記内燃機関の運転状況ごとに記憶していて、負荷指標値の積算値が基準値を超えない範囲内で、前記最下位サブモデルと組み合わせて使用する上位サブモデルの階層をより上位に上げていくことを特徴とする請求項1記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記演算要素は、異なるアクチュエータ操作量をそれぞれ演算するために構造の異なる複数のモデルを有し、
    前記複数のモデル間には優先順位が付けられていて、
    前記演算要素は、負荷指標値の積算値が基準値を超えない範囲内で、優先順位の高いモデルから順に、最下位サブモデルと組み合わせて使用する上位サブモデルの階層をより上位に上げていくことを特徴とする請求項2記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記演算要素は、前記内燃機関の運転状況に応じて、前記複数のモデル間の優先順位を変更することを特徴とする請求項3記載の内燃機関の制御装置。
  5. 1又は複数のアクチュエータを操作して内燃機関の運転を制御する制御装置において、
    前記内燃機関の状態を示す複数種の状態量(以下、エンジン状態量)を取得するための複数種のセンサと、
    前記エンジン状態量からアクチュエータ操作量を演算する演算要素であって、その演算過程においてモデルを使用する演算要素と、を備え、
    前記演算要素は、同一のアクチュエータ操作量の演算のために規模の異なる複数のモデルからなるモデル群を有し、
    前記複数のモデルの間には各モデルで行われる演算の規模順に序列が付けられ、
    序列において連続する2つのモデルのうち規模の大きい方のモデルは、情報の伝達系統において上流に位置する上位サブモデルと、前記上位サブモデルの下流に位置して前記上位サブモデルに結合された下位サブモデルとからなり、
    序列において連続する2つのモデルのうち規模の小さい方のモデルは、前記規模の大きい方のモデルを構成する前記下位サブモデルに相当し、
    前記下位サブモデルは、前記上位サブモデルで算出されたパラメータの値を目標値として前記エンジン状態量から当該目標値を達成するためのパラメータの値を算出するように構築され、
    前記上位サブモデルは、当該上位サブモデルが最大規模のモデルを構成する場合には、前記エンジン状態量から前記内燃機関の性能に関する要求が数値化されたパラメータの値を算出するように構築され、当該上位サブモデルが最大規模以外のモデルを構成する場合には、1つ上の規模のモデルの上位サブモデルで算出されるパラメータの値を前記エンジン状態量から予測してその予測値を達成するためのパラメータの値を算出するように構築され、
    前記演算要素は、前記アクチュエータ操作量の演算に使用するモデルを前記モデル群の中から前記内燃機関の運転状況に応じて選択し、選択したモデルで算出されたパラメータの値を用いて前記アクチュエータ操作量を演算することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  6. 前記演算要素は、前記アクチュエータ操作量とは別のアクチュエータの操作量を演算するために前記モデル群とは独立したモデルを有し、
    前記演算要素は、演算負荷の指標となる数値(以下、負荷指標値)をモデルごとに、且つ、前記内燃機関の運転状況ごとに記憶していて、負荷指標値の積算値が基準値を超えない範囲内で最大となるモデルを前記モデル群の中から選択することを特徴とする請求項5記載の内燃機関の制御装置。
  7. 前記演算要素は、異なるアクチュエータ操作量をそれぞれ演算するために複数のモデル群を有し、
    前記複数のモデル群間には優先順位が付けられていて、
    前記演算要素は、演算負荷の指標となる数値(以下、負荷指標値)をモデルごとに、且つ、前記内燃機関の運転状況ごとに記憶していて、負荷指標値の積算値が基準値を超えない範囲内で、優先順位の高いモデル群から順に、前記アクチュエータ操作量の演算に使用するモデルの規模を大きくしていくことを特徴とする請求項5記載の内燃機関の制御装置。
  8. 前記演算要素は、前記内燃機関の運転状況に応じて、前記複数のモデル群間の優先順位を変更することを特徴とする請求項7記載の内燃機関の制御装置。
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