JP5165451B2 - 電磁波遮蔽材ロール体の製造方法、電磁波遮蔽材ロール体、及び電磁波遮蔽シート - Google Patents

電磁波遮蔽材ロール体の製造方法、電磁波遮蔽材ロール体、及び電磁波遮蔽シート Download PDF

Info

Publication number
JP5165451B2
JP5165451B2 JP2008112707A JP2008112707A JP5165451B2 JP 5165451 B2 JP5165451 B2 JP 5165451B2 JP 2008112707 A JP2008112707 A JP 2008112707A JP 2008112707 A JP2008112707 A JP 2008112707A JP 5165451 B2 JP5165451 B2 JP 5165451B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
electromagnetic wave
shielding material
wave shielding
mesh pattern
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008112707A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009266953A (ja
Inventor
直宏 野村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujimori Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Fujimori Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujimori Kogyo Co Ltd filed Critical Fujimori Kogyo Co Ltd
Priority to JP2008112707A priority Critical patent/JP5165451B2/ja
Publication of JP2009266953A publication Critical patent/JP2009266953A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5165451B2 publication Critical patent/JP5165451B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Shielding Devices Or Components To Electric Or Magnetic Fields (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Description

本発明は、電磁波遮蔽材ロール体の製造方法、電磁波遮蔽材ロール体、及び電磁波遮蔽シートに関し、さらに詳細には、透明基材の片面に形成された導電性の金属メッシュパターンの凹部及び凸部を埋めることが可能であり、生産性に優れた連続ロールシート状態で供給される電磁波遮蔽材ロール体の製造方法、電磁波遮蔽材ロール体、及び電磁波遮蔽シートに関する。
なお、本発明において、長尺の電磁波遮蔽材ロール体から切り出して、任意の長さのシート状の電磁波遮蔽材としたものを電磁波遮蔽シートと称する。
近年、各種の電子機器から発生する電磁波が人体に悪影響を与えたり、周囲の電子機器を誤動作させることが問題とされるようになり、さらには、無線LANの普及により建物内の通信データが建物の外部に漏洩して傍受されるのを防止したり、非接触ICタグ(RFID)のスキミングを防止する必要が生じており、電磁波遮蔽の対策がますます重要視されつつある。
従来、電子機器から発生する電磁波が外部に漏洩して人体への悪影響を防ぐという要求に対して、種々の透明導電性フィルムおよび電磁波遮蔽フィルムが開発されている。公知の電磁波遮蔽材は、大きくは、透明導電膜による電磁波遮蔽材と、導電性の金属メッシュによる電磁波遮蔽材の2つに区分される。このうち、透明導電膜による電磁波遮蔽材は、金属メッシュによる電磁波遮蔽材に比べて透明性に優れる反面、表面抵抗率が大きく、電磁波遮蔽性能に劣る。このため、PDP等の強い電磁波を発生させる機器からの電磁波を遮蔽する用途などでは、電磁波遮蔽性能に優れている金属メッシュによる電磁波遮蔽材が好ましい。
さらに、導電性の金属メッシュによる電磁波遮蔽材の作製方法としては、下記の(1)〜(3)に示す方法が挙げられる。
(1)透明基材に金属箔を貼り合わせ、または透明基材に金属の薄膜を蒸着した後、フォトリソグラフ法により導電性金属パターンを形成するエッチング法(例えば、特許文献1参照)。
(2)透明基材の上に導電性の金属ペーストをメッシュパターンに印刷した後にメッキして導電性金属パターンを形成する印刷−メッキ法(例えば、特許文献2参照)。
(3)細線パターンを写真製法により現像された金属銀で形成した後、この金属銀を物理現像および/またはメッキすることにより導電性金属パターンを形成する写真銀−メッキ法(例えば、特許文献3および特許文献4参照)。
そして、写真製法により金属銀でメッシュパターンを形成する方法には、下記の(a)、(b)に示す2通りがある。
(a)支持体上に設けられた銀塩を含有する銀塩含有層を露光し、現像処理することにより金属銀部と光透過性部とを形成し、さらに前記金属銀部を物理現像及び/又はメッキ処理することにより前記金属銀部に導電性金属粒子を担持させた導電性金属部を形成する方法(例えば、特許文献3参照)。この方法は、露光マスクに覆われて露光されなかった部分には現像銀は発現せず、露光マスクに覆われていなくて露光された部分に現像銀が発現する、したがって、露光マスクと比較して反転した形に現像銀が表れるネガ型の露光・現像法である。
(b)透明基材上に、物理現像核層とハロゲン化銀乳剤層とをこの順で有する感光材料を露光し、物理現像核上に任意の細線パターンで金属銀を析出させ、次いで前記物理現像核上に設けられた層を除去した後、前記物理現像された金属銀を触媒核として金属をめっきする方法(例えば、特許文献4参照)。この方法は、露光マスクに覆われて露光されなかった部分には現像銀が発現し、露光マスクに覆われていなくて露光された部分には現像銀が発現しない、したがって、露光マスクと同じ形に現像銀が表れるポジ型の露光・現像法(銀錯塩拡散転写法、以降DTR法と称す。)である。
また、支持基材の上に金属メッシュパターンを形成した際、金属メッシュパターンの細線が有る部分と無い部分とで凸凹が生じる。このため金属メッシュパターンの上に粘着材付きのフィルムを積層すると気泡が残留するのを防ぐため、粘着材付きのフィルムを積層した電磁波遮蔽材に加圧処理を施して脱気している(例えば、特許文献5、6を参照)。
また、電磁波遮蔽シートを生産性よく導電性メッシュが埋め込まれた状態で製造するため、帯状の導電性メッシュ繊維と帯状の熱可塑性樹脂フィルムとを加熱しながら加圧する方法(熱ラミネート方法)にて積層する方法が開示されている(例えば、特許文献7、8を参照)。
特開平10−075087号公報 特開平11−170420号公報 特開2004−221564号公報 国際公報第2004/007810号 特開平10−261891号公報 特開平2000−137441号公報 特開2000−059084号公報 特開2005−260194号公報
上記(1)のエッチング法においては、エッチングにより細線部分となるほんのわずかな部分のみを残し、それ以外のほとんど大部分の金属を溶解除去するのは資源を節減するという観点から問題である。また、市販されている金属箔の最大規格寸法幅が約600mm以下であるから、金属箔を貼り合わせる方法ではこれ以上の寸法幅が広い電磁波遮蔽材は製造できない。また、金属薄膜を蒸着する場合は、膨大な設備費が必要となることから簡単に製造を行うことができないという問題があった。
上記(2)の印刷−メッキ法においては、印刷方法として導電性ペーストの塗布量を調整するように特別に工夫したグラビア輪転印刷機などを用いれば、ロールtoロールで製造でき生産性が高いことから好ましい製造方法である。
また、上記(3)の写真銀−メッキ法においては、高い電磁波遮蔽性が得られ、また、透明基材の寸法に制約を受けることが無く、ロールtoロールで製造でき非常に生産性が高いことから好ましい製造方法である。
ところで、従来の金属メッシュパターンを用いた電磁波遮蔽材では、形成された金属メッシュパターンの凸凹に起因して、金属メッシュパターンの上に粘着材付きのフィルムを積層すると、気泡が残留する。この残留している気泡を除去するために、粘着材付きのフィルムを積層した電磁波遮蔽材に加圧処理を施して脱気している。
例えば、特許文献5では、段落0028において、「粘着材または接着剤を用いて貼り合せた時に部材間に入り込んだ空気を、脱泡または、粘着材または接着剤に固溶させ、部材間の密着力を向上させる為に、加圧、加温の条件で養生を行なうことが肝要である。」とし、加圧条件としては数気圧〜20気圧以下程度を開示している。
また、特許文献6の作成実施例では、脱泡の条件として、40〜80℃での加温処理と4〜5Kg/cmでの加圧処理を15〜30分間行なうことが開示されている。
このように、脱気工程では、加圧・加温工程を伴うバッチ処理で行なうことから生産性が低くコストの低減が困難であるいう問題があった。
一方、電磁波遮蔽シートを生産性よく導電性メッシュが埋め込まれた状態で製造するため、帯状の導電性メッシュ繊維と帯状の熱可塑性樹脂フィルムとを加熱しながら加圧する方法(熱ラミネート方法)にて積層する方法が開示されている(例えば、特許文献7、8を参照)。
しかし、特許文献7に記載の方法は、帯状の導電性メッシュ繊維と、加熱して軟化させた帯状の熱可塑性樹脂フィルムとを加圧ロールにて密着させ、熱可塑性樹脂を押し込んで導電性メッシュの繊維間の空隙部を貫通させることを目的としているが、熱可塑性樹脂層に完全に導電性メッシュ繊維を埋め込むことが困難であった。熱可塑性樹脂フィルムと接する面とは反対側の導電性メッシュ繊維の一部が表面に出してしまうという問題を有していた。
また、特許文献8に記載の方法は、ロール状に巻いた帯状の導電性メッシュを巻き戻して帯状の熱可塑性樹脂フィルムに貼り合せる時に導電性メッシュの目崩れを防止することを目的に、特許文献7に記載された方法を改善したものであって、帯状の導電性フィルムに剥離性フィルムを積層した帯状の導電性メッシュを使用することを特徴としている。
しかし、特許文献7の方法と同様に、熱可塑性樹脂フィルムと接する面とは反対側の導電性メッシュ繊維の一部が表面に出してしまうという問題を有していた。
このため、透明基材の片面に形成された導電性の金属メッシュパターンの凹部及び凸部を埋めることが可能であって、生産性に優れた連続ロールシート状態で供給される電磁波遮蔽材ロール体が求められていた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、従来の製造方法では得られない、透明基材の片面に形成された導電性の金属メッシュパターンの凹部及び凸部を埋めることが可能であり、生産性に優れた連続ロールシート状態で供給される電磁波遮蔽材ロール体の製造方法、電磁波遮蔽材ロール体、及び電磁波遮蔽シートを提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、ロールの状態で供給される電磁波遮蔽材ロール体の製造方法であって、長尺の透明基材の片面に、導電性の金属薄膜層からなる細線メッシュパターンが設けられた金属メッシュパターンの長尺フィルムを準備する工程と、低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレンメタクリル酸共重合体からなる樹脂群から選択されたいずれか1種の熱可塑性樹脂を、溶融押出しダイからフィルム状に押出した後、ゴムロールおよび冷却ロールにて、前記細線メッシュパターンの凹部及び凸部の上に、前記熱可塑性樹脂からなる溶融押出しラミネート層を埋設すると同時に、前記ラミネート層を介して長尺の透明樹脂フィルムを積層する工程とを含むことを特徴とする電磁波遮蔽材ロール体の製造方法を提供する。
前記課題を解決するため、本発明は、ロールの状態で供給される電磁波遮蔽材ロール体の製造方法であって、長尺の透明基材の片面に、導電性の金属薄膜層からなる細線メッシュパターンが設けられた金属メッシュパターンの長尺フィルムを準備する工程と、低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレンメタクリル酸共重合体からなる樹脂群から選択されたいずれか1種の熱可塑性樹脂を、溶融押出しダイからフィルム状に押出した後、ゴムロールおよび冷却ロールにて、前記細線メッシュパターンの凹部及び凸部の上に、前記熱可塑性樹脂からなる溶融押出しラミネート層を埋設する工程とを含むことを特徴とする電磁波遮蔽材ロール体の製造方法を提供する。
また、前記細線メッシュパターンの金属薄膜層は、写真製法により生成された現像銀層からなる金属層、導電性ペーストを印刷することにより生成された金属層、もしくは金属蒸着層のいずれかであることが好ましい。
また、前記細線メッシュパターンの金属薄膜層は、写真製法により生成された現像銀層からなる金属層の上にメッキ層を積層した積層体、導電性ペーストを印刷することにより生成された金属層の上にメッキ層を積層した積層体、もしくは金属蒸着層の上にメッキ層を積層した積層体のいずれかであることが好ましい。
また、前記金属蒸着層は、フォトレジストパターンまたは溶剤溶解性の印刷材料を印刷したパターンのいずれかを遮蔽マスクとして用いて真空蒸着を行った後に遮蔽マスクを除去して形成された、剥離(リフトオフ)法による細線メッシュパターンの金属薄膜層であることが好ましい。
前記課題を解決するため、本発明は、ロールの状態で供給される電磁波遮蔽材ロール体であって、長尺の透明基材の片面に、導電性の金属薄膜層からなる細線メッシュパターンが設けられ、前記細線メッシュパターンの凹部及び凸部の上には、熱可塑性樹脂からなる溶融押出しラミネート層が埋設され、前記熱可塑性樹脂は、低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレンメタクリル酸共重合体からなる樹脂群から選択されたいずれか1種であり、前記ラミネート層を介して長尺の透明樹脂フィルムが積層されてなる、請求項1に記載の電磁波遮蔽材ロール体の製造方法で得られた電磁波遮蔽材ロール体を提供する。
前記課題を解決するため、ロールの状態で供給される電磁波遮蔽材ロール体であって、長尺の透明基材の片面に、導電性の金属薄膜層からなる細線メッシュパターンが設けられ、前記細線メッシュパターンの凹部及び凸部の上には、熱可塑性樹脂からなる溶融押出しラミネート層が埋設されてなり、前記熱可塑性樹脂は、低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレンメタクリル酸共重合体からなる樹脂群から選択されたいずれか1種である、請求項2に記載の電磁波遮蔽材ロール体の製造方法で得られた電磁波遮蔽材ロール体を提供する。
また、本発明は、上記記載の電磁波遮蔽材ロール体を用いた電磁波遮蔽シートを提供する。
また、前記細線メッシュパターンの金属薄膜層は、写真製法により生成された現像銀層からなる金属層、導電性ペーストを印刷することにより生成された金属層、もしくは金属蒸着層のいずれかであることが好ましい。
また、前記金属メッシュパターンは、線幅が10〜50μm、ピッチが200〜350μm、線高さが0.5〜15μm程度であることが好ましい。
また、前記細線メッシュパターンの金属薄膜層は、写真製法により生成された現像銀層からなる金属層の上にメッキ層を積層した積層体、導電性ペーストを印刷することにより生成された金属層の上にメッキ層を積層した積層体、もしくは金属蒸着層の上にメッキ層を積層した積層体のいずれかであることが好ましい。
また、前記ラミネート層は、低密度熱可塑性樹脂(LDPE、EVA、PP等)であることが好ましい。
また、前記写真製法により生成された現像銀層の、導電性の金属薄膜層からなる金属メッシュパターンの生成は、露光した部分に現像銀が発現するネガ型の現像方法、露光しない部分に現像銀が発現するポジ型の現像方法のいずれによっても行うことができる。
本発明によれば、金属メッシュパターンの凹部及び凸部の上に、熱可塑性樹脂からなる溶融押出しラミネート層を介して長尺の透明樹脂フィルムが積層されている電磁波遮蔽材ロール体の製造方法、及び電磁波遮蔽材ロール体を提供することができる。
このため、本発明によれば、金属メッシュパターンの上に粘着材付きのフィルムを積層した後に実施している加圧脱気処理の工程を省くことができるので、ロールtoロールで電磁波遮蔽材を連続製造して供給することができ、製造コストを大幅に低減することが可能である。
以下、最良の形態に基づき、図面を参照して本発明を説明する。
図1は、本発明において、ロールtoロールで金属メッシュパターンの凹部及び凸部の上に、溶融押出しラミネート層を埋め込み、前記ラミネート層を介して長尺の透明樹脂フィルムを同時に積層する製造方法の一例を示す概略概念図である。
図2(a)は、本発明に係る導電性の金属薄膜層からなる細線メッシュパターンの一例を示す部分平面図であり、図2(b)は、図2(a)におけるA−A矢視による部分断面図であり、図2(c)は、図2(b)におけるB部の拡大図の例を示す部分断面図であり、図2(d)は、図2(b)におけるB部の拡大図の別の例を示す部分断面図である。
図3は、本発明の電磁波遮蔽材の例を示す部分断面図である。
図4は、本発明の電磁波遮蔽材の別の例を示す部分断面図である。
図5は、本発明において、ロールtoロールで細線メッシュパターンの凹部及び凸部の上に、溶融押出しラミネート層を埋設されてなる長尺の電磁波遮蔽材ロール体の製造方法の一例を示す概略概念図である。
図6は、本発明の電磁波遮蔽材の別の例を示す部分断面図である。
図7は、本発明の電磁波遮蔽材の別の例を示す部分断面図である。
図1に、本願発明に係わる、金属メッシュパターンの凹部及び凸部の上に、溶融押出しラミネート層を埋め込み、ラミネート層を介して透明樹脂フィルムが積層された電磁波遮蔽材ロール体の製造方法の概略概念を示す。
図1では、ロールtoロールで金属メッシュパターンの凹部及び凸部の上に、溶融押出しラミネート層を埋め込み、前記ラミネート層を介して長尺の透明樹脂フィルムを同時に積層する製造方法の一例を示している。
長尺の透明基材の少なくとも一方の面に、細線メッシュパターンが形成された金属メッシュパターンの長尺フィルム4が、ロール状に巻き取られた金属メッシュパターンの長尺フィルムロール体1から、巻き戻されて同図の左から右に移送される。一方、長尺の透明樹脂フィルム6が、ロール状に巻き取られた透明樹脂フィルムのロール体10から、巻き戻されて同図の右から左に移送される。
溶融押出しダイ11から供給された溶融状態の樹脂12が、バックアップロール8および冷却ロール9により金属メッシュパターンの凹部及び凸部に押し込まれながら溶融押出しラミネート層を形成すると同時に透明樹脂フィルム6が積層され、長尺の電磁波遮蔽材ロール体13として巻き取られる。
図3に示す電磁波遮蔽材は、透明基材2の上に形成された導電性の金属薄膜層からなる細線メッシュパターン3の凹部及び凸部に埋められた、溶融押出しラミネート層5を介して、透明樹脂フィルム6が積層されている。
図4に示す電磁波遮蔽材は、透明基材2の上に形成された導電性の金属薄膜層3の上にメッキ層16が積層されてなる細線メッシュパターンの凹部及び凸部に埋められた、溶融押出しラミネート層5を介して、透明樹脂フィルム6が積層されている。
図5に、本願発明に係わる、金属メッシュパターンの凹部及び凸部の上に、溶融押出しラミネート層を埋め込まれた電磁波遮蔽材ロール体の製造方法の概略概念を示す。
図5では、ロールtoロールで金属メッシュパターンの凹部及び凸部の上に、溶融押出しラミネート層を埋め込まれた長尺の透明樹脂フィルムを同時に積層する製造方法の一例を示している。
長尺の透明基材の少なくとも一方の面に、細線メッシュパターンが形成された金属メッシュパターンの長尺フィルム4が、ロール状に巻き取られた金属メッシュパターンの長尺フィルムロール体1から、巻き戻されて同図の左から右に移送される。
溶融押出しダイ11から供給された溶融状態の樹脂12が、押出しロール8、9により金属メッシュパターンの凹部及び凸部に押し込まれながら溶融押出しラミネート層が積層され、長尺の電磁波遮蔽材ロール体15として巻き取られる。
図6に示す電磁波遮蔽材は、透明基材2の上に形成された導電性の金属薄膜層からなる細線メッシュパターン3の凹部及び凸部に埋められた溶融押出しラミネート層5が積層されている。
図7に示す電磁波遮蔽材は、透明基材2の上に形成された導電性の金属薄膜層3の上にメッキ層16が積層されてなる細線メッシュパターンの凹部及び凸部に埋められた溶融押出しラミネート層5が積層されている。
(透明基材)
本発明に使用される透明基材2としては、可視領域で透明性を有し、一般に全光線透過率が90%以上のものが好ましい。中でも、フレキシブル性を有する樹脂フィルムは、取扱い性が優れている点で、好適に用いられる。透明基材2に使用される透明樹脂フィルムの具体例としては、熱可塑性テレフタレート(PET)や熱可塑性ナフタレート(PEN)等のポリエステル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ジアセテート樹脂、トリアセテート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリスルフォン樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、環状ポリオレフィン樹脂等からなる厚さ50〜300μmの単層フィルム又は前記透明樹脂からなる複数層の複合フィルムが挙げられる。
(透明樹脂フィルム)
細線メッシュパターンの凹部及び凸部の上には、熱可塑性樹脂からなる溶融押出しラミネート層5が埋設され、前記ラミネート層5を介して透明樹脂フィルム6が積層される。
透明樹脂フィルムは、上記に示された透明基材に使用される材料の中から選択して用いることができる。樹脂フィルムの単層あるいは積層体を使用して必要とされる厚みとするのが好ましい。
(溶融押出しラミネート層)
金属メッシュパターンの凹部及び凸部の上に埋め込む溶融押出しラミネート層5に使用される材料としては、熱可塑性樹脂が挙げられる。その中でも、一般的かつ大量に使用されているため安価に調達が可能であり、ラミネートの容易な低密度熱可塑性樹脂(LDPE、EVA、PP等)が好ましい。ラミネート層の厚みは、金属メッシュパターンの凹部を完全に覆い、更に凸部の上に数μm〜100μm程度を覆う厚みであることが好ましい。金属メッシュパターンの凸部を完全に覆わないと、ラミネート層を介して長尺の透明樹脂フィルムを積層した時の密着力が低下するからである。また、金属メッシュパターンの凸部の上に100μm以上の厚みをラミネートするとコストが増加し、層高が嵩張るからである。
ラミネート層は、単層であっても良いし、熱可塑性樹脂であれば異なる複数の材質からなる多層で形成されていても構わない。
図1において、金属メッシュパターンの長尺フィルム4と長尺の透明樹脂フィルム6とが、合流する箇所において上部からラミネート層の樹脂が押出しダイ11からフィルム状に押出され、ゴムロール8および冷却ロール9にて金属メッシュパターンの凹部及び凸部の上に、溶融押出しラミネート層を埋め込むと同時に、前記ラミネート層5を介して長尺の透明樹脂フィルム6が同時に積層され、長尺の電磁波遮蔽材7が形成される。長尺の電磁波遮蔽材7は、電磁波遮蔽材ロール体13として巻き取られる。
長尺フィルム4と長尺の透明樹脂フィルム6とを貼り合わせるとき、長尺フィルム4上の金属メッシュパターンは、透明樹脂フィルム6と向かい合う面に配される。本形態例によれば、ゴムロール8および冷却ロール9で両側から加圧することにより、溶融状態の樹脂12が細線メッシュパターンの凹部及び凸部にムラなく入り込み、かつ長尺フィルム4と長尺の透明樹脂フィルム6との間の空気を上方に逃がすことができるので、溶融押出しラミネート層5に気泡が生じるのを効果的に抑制することができる。
また、図5に示すように、長尺の透明樹脂フィルムとの貼り合わせを省略する場合にもいても、一対の押出しロール8,9で両側から加圧することにより、溶融状態の樹脂12が細線メッシュパターンの凹部及び凸部にムラなく入り込み、かつ長尺フィルム4と押出しロール9との間の空気を上方に逃がすことができるので、溶融押出しラミネート層5に気泡が生じるのを効果的に抑制することができる。
空気が抜けやすくするため、溶融状態の樹脂12は、通常の押出しラミネートよりも高温で、低粘度とすることが好ましい。例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)の場合、溶融状態の樹脂12の温度は、300℃以上が好ましい。
図2は、本発明に係る導電性の金属薄膜層からなる細線メッシュパターンの一例を示す部分平面図であり、図2(b)は、図2(a)におけるA−A矢視による部分断面図であり、図2(c)は、図2(b)におけるB部の拡大図の例を示す部分断面図であり、図2(d)は、図2(b)におけるB部の拡大図の別の例を示す部分断面図である。
図2(c)の例では、細線メッシュパターン3は、導電性の金属薄膜層からなる細線パターンであり、導電性ペーストを印刷することにより生成する金属層、または写真製法により生成された現像銀層から生成する金属層のいずれかであることが好ましい。
図2(d)の例では、細線メッシュパターンは、導電性の金属薄膜層からなる細線パターン3の上にメッキ層16が積層されたものであり、導電性ペーストを印刷することにより生成する金属層の上にメッキを積層する方法、または写真製法により生成された現像銀層の上にメッキを積層する方法のいずれかで形成されたものであることが好ましい。
図2(c)及び図2(d)において、導電性の金属薄膜層からなる細線メッシュパターン3またはその上にメッキ層16が積層された細線パターンにおいて、細線の線幅は、いずれも15〜80μmが好ましく、さらには15〜50μmであることがより好ましい。線幅を15μm未満の微細線にすると、金属薄膜層の細線パターンを導電性のペーストを用いて印刷して形成するためのスクリーン印刷の原版や、金属薄膜層の細線パターンを写真製法で形成するための露光マスクの製造コストが著しく上昇するので好ましくない。逆に線幅を太くして80μmを超えると、導電性は高くなるが透視性は低下するので好ましくない。
また、金属薄膜層の細線メッシュパターンの厚みは、所望とする特性により任意に変えることができるが、好ましくは0.05〜15μmの範囲であり、より好ましくは0.05〜10μmの範囲である。金属薄膜層の細線パターンの膜厚が薄いと電磁波遮蔽性能が低くなり過ぎてしまい、又、細線メッシュパターンの膜厚が厚いとコスト高の要因となってしまう。
本発明では、細線メッシュパターンの金属薄膜層の作製方法として、導電性ペーストを印刷することにより生成する方法、導電性ペーストを印刷することにより生成した金属層の上にメッキする方法、写真製法により生成された現像銀層から生成する方法、写真製法により生成された現像銀層の上にメッキする方法、金属蒸着する方法、蒸着により生成された金属蒸着層の上にメッキする方法などを用いることができるが、以下にそれぞれの方法による金属薄膜層による細線パターンの作製方法と、併せて金属メッキ層について順に説明する。
(印刷による金属薄膜層の生成)
本発明に用いる導電性ペーストは、導電性の金属薄膜層からなる細線メッシュパターンとなるものであるから、通常は金属粉末をバインダーとなる樹脂成分に混ぜ込んだ導電性ペーストが用いられる。前記の金属粉末としては、銅、銀、ニッケル、アルミニウム等の金属粉が用いられるが、導電性、価格の点から銅または銀の微粉末を用いるのが好ましい。
印刷した細線メッシュパターンに含まれる金属粉末に起因する金属光沢を消して外光の反射を抑え、視認性を高めるために、導電性ペーストの中にカーボンブラックなどの黒色顔料を混ぜ込むのが好ましい。黒色顔料は、導電性ペーストの中に0.1〜10重量%で含有させるのが好ましい。
印刷する細線メッシュパターンの線幅は15〜80μm程度であることから、導電性ペーストに用いる金属粉末は、特別な超微粒子である必要性はなく、金属粉末の粒子径は0.1〜5μmであればよい。
導電性ペーストに用いられる樹脂成分としては、好ましくは、ポリエステル樹脂、(メタ)アクリル樹脂、熱可塑性樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂などの熱可塑性樹脂が用いられる。また、エポキシ樹脂、アミノ樹脂、ポリイミド樹脂、(メタ)アクリル樹脂などの熱硬化型であってもよい。
導電性ペーストは、これらの樹脂成分に金属粉末、及び黒色顔料を混ぜ込んだ後にアルコールやエーテルなどの有機溶剤を加えて粘度調整を行なう。
図3、4、6、7の透明基材2の片面に、導電性ペーストを用いて細線メッシュパターン3を印刷し、溶剤を乾燥除去して、細線メッシュパターン及び細線パターンを硬化させる。
導電性ペーストを塗布して細線メッシュパターンを形成する方法は特に制限されないが、簡便さからスクリーン印刷やグラビア印刷などの方法で印刷するのが好ましい。
(写真製法による現像銀層からの金属薄膜層の生成)
現像銀層を生成するための写真製法に基づく露光現像法には、(a)露光マスクに覆われていなくて露光された部分に現像銀が発現する、即ち、露光マスクと反対の形に現像銀が表れるいわゆるネガ型の露光現像方法と、(b)露光マスクに覆われて露光されなかった部分には現像銀が発現する、即ち、露光マスクと同じ形に現像銀が表れるいわゆるポジ型の露光現像方法の2通りがある。
本発明には、上記の2つの写真製法である(a)ネガ型の露光・現像方法と、(b)ポジ型の露光・現像方法のいずれでも適用できる。
(写真製法)
以下、ポジ型の露光・現像方法(DTR法)による現像銀メッシュパターンの作製方法について説明する。DTR法の場合、透明基材表面には、予め物理現像核層が設けられていることが好ましい。物理現像核としては、重金属あるいはその硫化物からなる微粒子(粒子サイズは1〜数十nm程度)が用いられる。例えば、金、銀等のコロイド、パラジウム、亜鉛等の水溶性塩と硫化物を混合した金属硫化物等が挙げられる。これらの物理現像核の微粒子層は、真空蒸着法、カソードスパッタリング法、コーティング法等によって透明基材上に設けることができる。生産効率の面からコーティング法が好ましく用いられる。物理現像核層における物理現像核の含有量は、固形分で1平方メートル当たり0.1〜10mg程度が適当である。
図3、4、6、7の透明基材2には、塩化ビニリデンやポリウレタン等のポリマーラテックス層の接着層を設けることができ、また接着層と物理現像核層との間にはゼラチン等の親水性バインダーからなる中間層を設けることもできる。
物理現像核層は、親水性バインダーを含有するのが好ましい。親水性バインダー量は物理現像核に対して10〜300質量%程度が好ましい。親水性バインダーとしては、ゼラチン、アラビアゴム、セルロース、アルブミン、カゼイン、アルギン酸ナトリウム、各種デンプン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、アクリルアミドとビニルイミダゾールの共重合体等を用いることができる。物理現像核層には親水性バインダーの架橋剤を含有することもできる。
物理現像核層や前記中間層等の塗布には、例えばディップコーティング、スライドコーティング、カーテンコーティング、バーコーティング、エアーナイフコーティング、ロールコーティング、グラビアコーティング、スプレーコーティングなどの塗布方式で塗布することができる。本発明において物理現像核層は、上記したコーティング法によって、通常連続した均一な層として設けることが好ましい。
物理現像核層に金属銀を析出させるためのハロゲン化銀の供給は、基材上に物理現像核層とハロゲン化銀乳剤層をこの順に一体的に設ける方法、あるいは別の紙やプラスチック樹脂フィルム等の基材上に設けられたハロゲン化銀乳剤層から可溶性銀錯塩を供給する方法がある。コスト及び生産効率の面からは前者の物理現像核層とハロゲン化銀乳剤層を一体的に設けるのが好ましい。
前記ハロゲン化銀乳剤は、ハロゲン化銀写真感光材料の一般的なハロゲン化銀乳剤の製造方法に従って製造することができる。ハロゲン化銀乳剤は、通常、硝酸銀水溶液、塩化ナトリウムや臭化ナトリウムのハロゲン水溶液をゼラチンの存在下で混合熟成することによって作られる。
前記ハロゲン化銀乳剤層のハロゲン化銀組成は、塩化銀を80モル%以上含有するのが好ましく、特に90モル%以上が塩化銀であることが好ましい。塩化銀含有率を高くすることによって形成された物理現像銀の導電性が向上する。
前記ハロゲン化銀乳剤層は、各種の光源に対して感光性を有している。本発明において物理現像銀により現像銀メッシュパターンを形成する場合、ハロゲン化銀乳剤層の露光方法として、現像銀メッシュパターンの透過原稿とハロゲン化銀乳剤層を密着して露光する方法、あるいは各種レーザー光を用いて走査露光する方法等がある。前者の密着露光は、ハロゲン化銀の感光性は比較的低くても可能であるが、レーザー光を用いた走査露光の場合は比較的高い感光性が要求される。従って、後者の露光方法を用いる場合は、ハロゲン化銀の感光性を高めるために、ハロゲン化銀は化学増感あるいは増感色素による分光増感を施してもよい。
化学増感としては、金化合物や銀化合物を用いた金属増感、硫黄化合物を用いた硫黄増感、あるいはこれらの併用が挙げられる。好ましくは、金化合物と硫黄化合物を併用した金−硫黄増感である。上記したレーザー光で露光する方法においては、450nm以下の発振波長の持つレーザー光、例えば400〜430nmに発振波長を有する青色半導体レーザー(バイオレットレーザーダイオードともいう)を用いることによって、明室下(明るいイエロー蛍光灯下)でも取り扱いが可能となる。
物理現像核層が設けられる基材上の任意の位置、たとえば接着層、中間層、物理現像核層あるいはハロゲン化銀乳剤層、保護層、または支持体を挟んで設けられる裏塗り層にハレーションないしイラジエーション防止用の染料もしくは顔料を含有させてもよい。
物理現像核層の上に直接にあるいは中間層を介してハロゲン化銀乳剤層が塗設された感光材料を用いて現像銀を生成する場合は、現像銀メッシュパターンの透過原稿と上記感光材料を密着して露光、あるいは、現像銀メッシュパターンのデジタル画像を各種レーザー光の出力機で上記感光材料に走査露光した後、可溶性銀錯塩形成剤と還元剤の存在下でアルカリ液中で処理することにより銀錯塩拡散転写現像(DTR現像)が起こり、未露光部のハロゲン化銀が溶解されて銀錯塩となり、物理現像核上で還元されて金属銀が析出して現像銀メッシュパターンの物理現像銀薄膜を得ることができる。露光された部分はハロゲン化銀乳剤層中で化学現像されて黒化銀となる。現像後、ハロゲン化銀乳剤層及び中間層、あるいは必要に応じて設けられた保護層は水洗除去されて、現像銀メッシュパターンの物理現像銀薄膜が表面に露出する。
DTR現像後、物理現像核層の上に設けられたハロゲン化銀乳剤層等の除去方法は、水洗除去あるいは剥離紙等に転写剥離する方法がある。水洗除去は、スクラビングローラ等を用いて温水シャワーを噴射しながら除去する方法や温水をノズル等でジェット噴射しながら水の勢いで除去する方法がある。
一方、物理現像核層が塗布された基材とは別の基材上に設けたハロゲン化銀乳剤層から可溶性銀錯塩を供給する場合、前述と同様にハロゲン化銀乳剤層に露光を与えた後、物理現像核層が塗布された基材と、ハロゲン化銀乳剤層が塗布された別の感光材料とを、可溶性銀錯塩形成剤と還元剤の存在下でアルカリ液中で重ね合わせて密着し、アルカリ液中から取り出した後、数十秒〜数分間経過した後に、両者を剥がすことによって、物理現像核上に析出した現像銀メッシュパターンの物理現像銀薄膜が得られる。
次に、銀錯塩拡散転写現像のために必要な可溶性銀錯塩形成剤、還元剤、及びアルカリ液について説明する。可溶性銀錯塩形成剤は、ハロゲン化銀を溶解し可溶性の銀錯塩を形成させる化合物であり、還元剤はこの可溶性銀錯塩を還元して物理現像核上に金属銀を析出させるための化合物であり、これらの作用はアルカリ液中で行われる。
本発明に用いられる可溶性銀錯塩形成剤としては、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸アンモニウムのようなチオ硫酸塩、チオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸アンモニウムのようなチオシアン酸塩、アルカノールアミン、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素カリウムのような亜硫酸塩、T.H.ジェームス編のザ・セオリー・オブ・ザ・フォトグラフィック・プロセス4版の474〜475項(1977年)に記載されている化合物等が挙げられる。
前記還元剤としては、写真現像の分野で公知の現像主薬を用いることができる。例えば、ハイドロキノン、カテコール、ピロガロール、メチルハイドロキノン、クロルハイドロキノン等のポリヒドロキシベンゼン類、1−フェニル−4,4−ジメチル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4−メチル−4−ヒドロキシメチル−3−ピラゾリドン等の3−ピラゾリドン類、パラメチルアミノフェノール、パラアミノフェノール、パラヒドロキシフェニルグリシン、パラフェニレンジアミン等が挙げられる。
上記した可溶性銀錯塩形成剤及び還元剤は、物理現像核層と一緒に基材に塗布してもよいし、ハロゲン化銀乳剤層中に添加してもよいし、またはアルカリ液中に含有させてもよく、更に複数の位置に含有してもよいが、少なくともアルカリ液中に含有させるのが好ましい。
アルカリ液中への可溶性銀錯塩形成剤の含有量は、現像液1リットル当たり、0.1〜5モルの範囲で用いるのが適当であり、還元剤は現像液1リットル当たり0.05〜1モルの範囲で用いるのが適当である。
アルカリ液のpHは10以上が好ましく、更に11〜14の範囲が好ましい。銀錯塩拡散転写現像を行うためのアルカリ液の適用は、浸漬方式であっても塗布方式であってもよい。浸漬方式は、例えば、タンクに大量に貯流されたアルカリ液中に、物理現像核層及びハロゲン化銀乳剤層が設けられた基材を浸漬しながら搬送するものであり、塗布方式は、例えばハロゲン化銀乳剤層上にアルカリ液を1平方メートル当たり40〜120ml程度塗布するものである。
透視性(目視されないこと)を確保するため、金属薄膜層からなる細線により細線メッシュパターンを構成する。細線メッシュパターンの金属薄膜層の線幅は、15〜80μmが好ましく、さらには15〜50μmであることがより好ましい。細線メッシュパターンの金属薄膜層の厚みは、所望とする特性により任意に変えることができるが、好ましくは0.05〜15μmの範囲であり、より好ましくは0.05〜10μmの範囲である。
前述したように、本発明の細線メッシュパターンの線幅を細くして15μm未満にすると、透視性(目視されないこと)は上がるが導電性(及び遮蔽する波長の電磁波の遮蔽性)は低下し、逆に線幅を大きくして80μmを超えると、透視性は低下するが導電性は高くなる。また、線幅を15μm未満の微細線にすると、金属層の細線パターンを写真製法で形成するための露光マスクの製造コストが著しく上昇するので好ましくない。
本発明に係る透明基材上に形成された任意の細線パターンの物理現像による現像銀層は、膜厚みが極めて薄いが導電性が高いので、細線化することが可能であり電磁波遮蔽材の透視性を高くすることができる。
また、この物理現像による現像銀層自身は、現像処理後に得られた現像銀層を形成する金属銀粒子が極めて小さく、かつ、現像銀層中に存在する親水性バインダー量が極めて少ないことにより、現像銀層を形成する金属銀粒子が最密充填状態に近い状態で現像銀層が形成されて通電性を有しているため、銅やニッケルなどの金属による鍍金(メッキ)を施すことが可能であり、必要に応じて、現像銀層の上に金属メッキ層を積層することができる。
(露光装置)
上記のハロゲン化銀乳剤層を露光する露光装置としては、枚葉式の露光マスク(フォトマスク)を用いる枚葉処理方式の露光装置と、連続したパターンが形成できる連続露光装置とがある。枚葉処理方式の露光装置は、所定のマスクパターンが形成された枚葉式の露光マスク(フォトマスク)を用いて、基材を間欠送りで露光装置に送り、装置内を真空排気して露光マスクと基材とを密着させて隙間を無くしてから、例えば紫外線で露光する。枚葉処理方式の露光装置では、真空排気、露光、大気開放を間欠的に行うので、連続的な生産ができず、処理速度は遅くなる。
これに対して、基材を連続的に露光できる連続露光装置を用いると、枚葉処理方式の露光装置に比較して処理速度が速く、連続的な生産が可能になるという長所がある。
連続露光装置の一例としては、写真製法における露光に用いられる光を透過する材質からなる円筒ドラムと、円筒ドラムの外周壁に設けられたメッシュパターンが形成された露光マスクフィルムと、円筒ドラムの内部に配設された露光用光源とを備え、円筒ドラムの内側の光源から出射した光によって円筒ドラムに巻き付けられた基材を露光する装置である。
(金属蒸着による金属薄膜層の生成)
本発明で使用される金属蒸着層の細線メッシュパターンは、剥離(リフトオフ)法を用いて形成されるのが好ましい。フォトレジストパターンまたは溶剤溶解性の印刷材料を印刷したパターンのいずれかを遮蔽マスクとして用いて真空蒸着を行った後に遮蔽マスクを除去して、細線メッシュパターンの金属薄膜層が形成される。
フォトレジストパターンを遮蔽マスクとして用いて行なう、剥離(リフトオフ)法による細線メッシュパターンの形成方法は、次による。
まず、基材上にレジストを塗布した後、熱処理(プリベーク)を行い、レジストから溶媒を除去する。次に、フォトマスクを用いてレジストに所望のパターンを露光した後、レジストパターンを現像して遮蔽マスクとなるレジストパターンを形成する。次に、基材とレジストパターンからなる遮蔽マスクの上に、全面に渡って蒸着膜を形成した後、レジスト剥離剤を用いて遮蔽マスクとその上に乗っている蒸着膜とを同時に除去し、基材の上に残された蒸着膜からなる細線メッシュパターンの金属薄膜層を得る。
溶剤溶解性の印刷材料を印刷したパターンを遮蔽マスクとして用いて行なう、剥離(リフトオフ)法による細線メッシュパターンの形成方法は、次による。
まず、基材上に溶剤溶解性の樹脂を主成分とする印刷材料で遮蔽マスクとなる部分を印刷する。次に、基材の上と印刷材料からなる遮蔽マスクの上に、全面に渡って蒸着膜を形成した後、溶剤を用いて遮蔽マスクとその上に乗っている蒸着膜とを同時に除去して、基材の上に残された蒸着膜からなる細線メッシュパターンの金属薄膜層を得る。
(金属メッキ層)
細線メッシュパターンの金属薄膜層である現像銀層の上に金属メッキ層を積層するときに用いるメッキ法は、無電解メッキ法、電解メッキ法あるいは両者を組み合わせたメッキ法のいずれでも可能である。
本発明において、金属メッキ法は公知の方法で行うことができるが、例えば無電解メッキ法は、銅、ニッケル、銀、金、スズ、はんだ、あるいは銅/ニッケルの多層あるいは複合系などの従来公知の方法を使用でき、これらについては、「無電解めっき 基礎と応用;日刊工業新聞社、1994年5月30日初版」等の文献を参照することができる。
メッキが容易で、かつメッキ層の導電性が優れ、さらに厚膜にメッキでき、低コストであるなどの理由により、メッキに用いる金属としては、銅(Cu)および/またはニッケル(Ni)が好ましい。金属メッキ層は、メッキを複数回行うことにより、同種の金属または異種の金属を複数層積層することも好ましい。例えば、現像銀層の上に第1のメッキ層、さらにその上に第2のメッキ層を積層する場合に、一方のメッキ層が無電解ニッケルメッキ層であり、他方のメッキ層が無電解銅メッキ層である組み合わせが好ましい。
メッキに使用するメッキ槽の型式は、竪型、横型のいずれであっても構わないが、所定のメッキ滞留時間を確保できるように長さを決定する。
(黒化処理)
前記金属メッキ層の表面に黒化処理を施すことにより、反射率を低下させるための黒化層を形成してもよい。黒化層は、光を反射しにくい暗色の層であればよく、真黒だけでなく、例えば黒っぽい茶色や黒っぽい緑色等でもよい。黒化層の形成により、金属細線が一層目立ちにくくなり、例えば、窓ガラス等に電磁波遮蔽材積層体を貼り付けて用いる場合に透明基材を通して向こう側が見やすくなるため、好ましい。
黒化層は、黒色インクの塗布によるインキ処理、ルテニウムやニッケル、スズなどの表面が黒色を呈する金属のメッキによる黒化メッキ処理、金属細線の化成処理(酸化処理等)などにより形成することができる。このうち化成処理では、金属層の表面に金属酸化物の薄膜が形成されることにより、黒色を呈するようになる。
上記方法によって得られる電磁波遮蔽材ロール体は、金属メッシュパターンが0.5〜15μmの厚み及び10〜50μmの線幅であるとき、全光線透過率50%以上、かつ表面抵抗率が10オーム/□以下という優れた透光性能と導電性能を持ち、30MHz〜1,000MHzのような広い周波数帯に亘って30dB以上の遮蔽効果を発揮することができる。
(実施例1)
図4の構成を有する電磁波遮蔽材ロール体13において、金属メッシュパターン長尺フィルム4は、透明基材2上に写真製法により生成された現像銀層からなる金属層3の上にメッキ層16を積層した積層体を用い、溶融押出しラミネート層5を構成する樹脂として低密度ポリエチレン(DLZ19A:東ソー(株)製)を用いた。前記低密度ポリエチレンを単軸押出し機で熱溶融し、Tダイよりフィルム状に押出して、金属メッシュパターン長尺フィルム4と透明樹脂フィルム6(二軸延伸PETフィルム、厚さ100μ、片面をコロナ処理したもの)との間にライン速度50m/minの速度でサンドラミネートして電磁波遮蔽材ロール体13を得た。熱溶融状態の樹脂温度は325℃であった。得られた電磁波遮蔽材ロール体13から切り出して電磁波遮蔽シートを作成した。作成した電磁波遮蔽シートを、デジタルマイクロスコープ((株)キーエンス製:VHX−500)を用いて観察し、溶融押出しラミネート層5の埋設状態の拡大写真をもとに作成したスケッチ図を図9に示した。
(実施例2)
溶融押出しラミネート層5としてエチレン−酢酸ビニル共重合体(三井・デュポン ポリケミカル(株):P1007)とし、熱溶融状態の樹脂温度を250℃とした以外は実施例1と同様にして電磁波遮蔽材ロール体13から切り出して電磁波遮蔽シートを作成した。作成した電磁波遮蔽シートを、デジタルマイクロスコープ((株)キーエンス製:VHX−500)を用いて観察し、溶融押出しラミネート層5の埋設状態の拡大写真をもとに作成したスケッチ図を図10に示した。
(実施例3)
溶融押出しラミネート層5としてエチレンメタクリル酸共重合樹脂(EMAA、三井・デュポン ポリケミカル(株)製:AN4228C)とし、熱溶融状態の樹脂温度を305℃とした以外は実施例1と同様にして電磁波遮蔽材ロール体13から切り出して電磁波遮蔽シートを作成した。作成した電磁波遮蔽シートを、デジタルマイクロスコープ((株)キーエンス製:VHX−500)を用いて観察し、溶融押出しラミネート層5の埋設状態の拡大写真をもとに作成したスケッチ図を図11に示した。
(比較例)
図8の構成を有する電磁波遮蔽材22において、透明樹脂フィルム6(二軸延伸PETフィルム、厚さ100μ、片面をコロナ処理したもの)に粘着剤21(綜研化学(株)製:SKダイン2094)を塗布して乾燥した後、剥離フィルムを貼り合せて巻き取り、粘着フィルムを得た。40℃で72時間エージングした後、剥離フィルムを剥がしながら、金属メッシュパターン長尺フィルム4とラミネーター(大成ラミネーター(株)製)で貼り合せて、電磁波遮蔽材22を得た。得られた電磁波遮蔽材22を、デジタルマイクロスコープ((株)キーエンス製:VHX−500)を用いて観察し、粘着剤層21の埋設状態の拡大写真をもとに作成したスケッチ図を図12に示した。図12におけるC−C矢視による部分断面図を図13に示した。
(ヘイズの測定装置、測定方法)
形成された導電性メッシュパターンのヘイズ値の測定は、ヘイズメータ(メーカ:日本電色工業(株)、型式:NDH2000)を用い、JIS K7136、「プラスチック−透明材料のヘーズの求め方」に基づいて行なった。
(気泡の面積比率の測定方法)
デジタルマイクロスコープ((株)キーエンス製:VHX−500)を用いて観察した埋設状態の拡大写真をもとに、「(気泡の面積)÷(メッシュの目の内側の面積)×100%」として算出した。
全光線透過率、ヘイズおよび面積比率の測定結果を表1に示す。
Figure 0005165451
本発明に係わる実施例1〜3の溶融押出しラミネート層5の埋設状態を示す拡大写真図をもとに作成したスケッチ図9〜11において、図9及び図11のスケッチ図には、若干、メッシュ枠の隅に小さな気泡17、19が見られるものの充分な透視性を有する電磁波遮蔽材が得られていることを示している。特に図10に示す実施例3では、メッシュ枠を縁取るような細い空気層18の筋が認められるが、気泡が見られず良好な結果が得られた。
また、比較例に係わる図12のスケッチ図及び図13のC−C矢視による部分断面図においては、黒く見える細線メッシュパターン3で区切られた四角枠の中央部に空気層23が残留して空気溜まりを形成しているのが認められる。さらに、ヘイズ値が高く、粘着剤層21の全面が気泡による白濁によって不透明となっていることを示している。従って、比較例では、空気層及び気泡を除去するための後工程として、加熱加圧による透明化処理が必要である。
本発明による電磁波遮蔽材ロール体及び電磁波遮蔽シートは、各種の電磁波遮蔽材として使用することが可能である。
本発明によれば、従来の製造方法では必要であった金属メッシュパターンの上に粘着材付きのフィルムを積層した後に実施している加圧脱気処理の工程を省くことができるので、ロールtoロールで電磁波遮蔽材を連続製造して供給することができ、生産性の向上とコスト削減などに益するところが大である。
本発明において、ロールtoロールで細線メッシュパターンの凹部及び凸部の上に、溶融押出しラミネート層を埋設すると同時に、前記ラミネート層を介して長尺の透明樹脂フィルムを同時に積層する製造方法の一例を示す概略概念図である。 (a)は、本発明に係る導電性の金属薄膜層からなる細線メッシュパターンの一例を示す部分平面図であり、(b)は、(a)におけるA−A矢視による部分断面図であり、(c)は、(b)におけるB部の拡大図の例を示す部分断面図であり、(d)は、(b)におけるB部の拡大図の別の例を示す部分断面図である。 本発明の電磁波遮蔽シートの例を示す部分断面図である。 本発明の電磁波遮蔽シートの別の例を示す部分断面図である。 本発明において、ロールtoロールで細線メッシュパターンの凹部及び凸部の上に、溶融押出しラミネート層を埋設されてなる長尺の透明樹脂フィルムの製造方法の一例を示す概略概念図である。 本発明の電磁波遮蔽シートの別の例を示す部分断面図である。 本発明の電磁波遮蔽シートの別の例を示す部分断面図である。 比較例の電磁波遮蔽シートの例を示す部分断面図である。 実施例1で得た電磁波遮蔽材ロール体の樹脂埋設状態を示す部分拡大写真をもとに作成したスケッチ図である。 実施例2で得た電磁波遮蔽材ロール体の樹脂埋設状態を示す部分拡大写真をもとに作成したスケッチ図である。 実施例3で得た電磁波遮蔽材ロール体の樹脂埋設状態を示す部分拡大写真をもとに作成したスケッチ図である。 比較例で得た電磁波遮蔽材ロール体の樹脂埋設状態を示す部分拡大写真をもとに作成したスケッチ図である。 図12におけるC−C矢視による部分断面図である。
符号の説明
1…金属メッシュパターンの長尺フィルムロール体、2…透明基材、3…細線メッシュパターン、4…金属メッシュパターンの長尺フィルム、5…ラミネート層、6…透明樹脂フィルム、7,14…電磁波遮蔽材、8…押出しロール(バックアップロール)、9…押出しロール(冷却ロール)、10…透明樹脂フィルムのロール体、11…溶融押出しダイ、12…溶融状態の樹脂、13、15…電磁波遮蔽材ロール体、16…メッキ層、21…粘着剤、22…比較例の電磁波遮蔽材。

Claims (9)

  1. ロールの状態で供給される電磁波遮蔽材ロール体の製造方法であって、長尺の透明基材の片面に、導電性の金属薄膜層からなる細線メッシュパターンが設けられた金属メッシュパターンの長尺フィルムを準備する工程と低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレンメタクリル酸共重合体からなる樹脂群から選択されたいずれか1種の熱可塑性樹脂を、溶融押出しダイからフィルム状に押出した後、ゴムロールおよび冷却ロールにて、前記細線メッシュパターンの凹部及び凸部の上に、前記熱可塑性樹脂からなる溶融押出しラミネート層を埋設すると同時に、前記ラミネート層を介して長尺の透明樹脂フィルムを積層する工程とを含むことを特徴とする電磁波遮蔽材ロール体の製造方法。
  2. ロールの状態で供給される電磁波遮蔽材ロール体の製造方法であって、長尺の透明基材の片面に、導電性の金属薄膜層からなる細線メッシュパターンが設けられた金属メッシュパターンの長尺フィルムを準備する工程と低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレンメタクリル酸共重合体からなる樹脂群から選択されたいずれか1種の熱可塑性樹脂を、溶融押出しダイからフィルム状に押出した後、ゴムロールおよび冷却ロールにて、前記細線メッシュパターンの凹部及び凸部の上に、前記熱可塑性樹脂からなる溶融押出しラミネート層を埋設する工程とを含むことを特徴とする電磁波遮蔽材ロール体の製造方法。
  3. 前記細線メッシュパターンの金属薄膜層は、写真製法により生成された現像銀層からなる金属層、導電性ペーストを印刷することにより生成された金属層、もしくは金属蒸着層のいずれかであることを特徴とする請求項またはに記載の電磁波遮蔽材ロール体の製造方法。
  4. 前記細線メッシュパターンの金属薄膜層は、写真製法により生成された現像銀層からなる金属層の上にメッキ層を積層した積層体、導電性ペーストを印刷することにより生成された金属層の上にメッキ層を積層した積層体、もしくは金属蒸着層の上にメッキ層を積層した積層体のいずれかであることを特徴とする請求項またはに記載の電磁波遮蔽材ロール体の製造方法。
  5. ロールの状態で供給される電磁波遮蔽材ロール体であって、長尺の透明基材の片面に、導電性の金属薄膜層からなる細線メッシュパターンが設けられ、前記細線メッシュパターンの凹部及び凸部の上には、熱可塑性樹脂からなる溶融押出しラミネート層が埋設され、前記熱可塑性樹脂は、低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレンメタクリル酸共重合体からなる樹脂群から選択されたいずれか1種であり、前記ラミネート層を介して長尺の透明樹脂フィルムが積層されてなる、請求項1に記載の電磁波遮蔽材ロール体の製造方法で得られた電磁波遮蔽材ロール体。
  6. ロールの状態で供給される電磁波遮蔽材ロール体であって、長尺の透明基材の片面に、導電性の金属薄膜層からなる細線メッシュパターンが設けられ、前記細線メッシュパターンの凹部及び凸部の上には、熱可塑性樹脂からなる溶融押出しラミネート層が埋設されてなり、前記熱可塑性樹脂は、低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレンメタクリル酸共重合体からなる樹脂群から選択されたいずれか1種である、請求項2に記載の電磁波遮蔽材ロール体の製造方法で得られた電磁波遮蔽材ロール体。
  7. 前記細線メッシュパターンの金属薄膜層は、写真製法により生成された現像銀層からなる金属層、導電性ペーストを印刷することにより生成された金属層、もしくは金属蒸着層のいずれかであることを特徴とする請求項またはに記載の電磁波遮蔽材ロール体。
  8. 前記細線メッシュパターンの金属薄膜層は、写真製法により生成された現像銀層からなる金属層の上にメッキ層を積層した積層体、導電性ペーストを印刷することにより生成された金属層の上にメッキ層を積層した積層体、もしくは金属蒸着層の上にメッキ層を積層した積層体のいずれかであることを特徴とする請求項またはに記載の電磁波遮蔽材ロール体。
  9. 請求項のいずれかに記載の電磁波遮蔽材ロール体を用いたことを特徴とする電磁波遮蔽シート。
JP2008112707A 2008-04-23 2008-04-23 電磁波遮蔽材ロール体の製造方法、電磁波遮蔽材ロール体、及び電磁波遮蔽シート Active JP5165451B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008112707A JP5165451B2 (ja) 2008-04-23 2008-04-23 電磁波遮蔽材ロール体の製造方法、電磁波遮蔽材ロール体、及び電磁波遮蔽シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008112707A JP5165451B2 (ja) 2008-04-23 2008-04-23 電磁波遮蔽材ロール体の製造方法、電磁波遮蔽材ロール体、及び電磁波遮蔽シート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009266953A JP2009266953A (ja) 2009-11-12
JP5165451B2 true JP5165451B2 (ja) 2013-03-21

Family

ID=41392446

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008112707A Active JP5165451B2 (ja) 2008-04-23 2008-04-23 電磁波遮蔽材ロール体の製造方法、電磁波遮蔽材ロール体、及び電磁波遮蔽シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5165451B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4725902B2 (ja) * 2008-12-10 2011-07-13 雅和 山内 小麦粉を使用せず、米糠を代替えにするケーキおよびその製造方法
CN103811105B (zh) * 2012-11-09 2016-11-16 深圳欧菲光科技股份有限公司 透明导电体及其制备方法
US9510456B2 (en) 2012-11-09 2016-11-29 Shenzhen O-Film Tech Co., Ltd. Transparent conductor and preparation method thereof
KR101469683B1 (ko) 2013-05-31 2014-12-05 주식회사 불스원신소재 무전해 및 전해 연속 공정에 의해 제조된 구리 및 니켈 도금 탄소 섬유를 이용한 전자파 차폐 복합재의 제조 방법 및 전자파 차폐 복합재
WO2014193169A1 (ko) * 2013-05-31 2014-12-04 주식회사 불스원신소재 무전해 및 전해 연속 공정에 의해 제조된 구리 및 니켈 도금 탄소 섬유를 이용한 전자파 차폐 복합재의 제조 방법 및 전자파 차폐 복합재

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61253751A (ja) * 1985-05-02 1986-11-11 Mitsubishi Plastics Ind Ltd 電磁波遮蔽フイルタ
JPH10161553A (ja) * 1996-11-29 1998-06-19 Kyodo Printing Co Ltd 電磁波シールド光学フィルターおよびその製造方法
JP2000059084A (ja) * 1998-08-12 2000-02-25 Sumitomo Chem Co Ltd 透明電磁波シールド板の製造方法
JP2004207600A (ja) * 2002-12-26 2004-07-22 Mitsubishi Rayon Co Ltd 電磁波シールドフィルム及びその製法
DE112005000179T5 (de) * 2004-01-13 2006-11-30 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Abschirmfolie für elektromagnetische Wellen und Verfahren zur Herstellung dieser
DE112005001528T5 (de) * 2004-07-12 2007-05-24 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Abschirmfilter für elektromagnetische Wellen
JP2006054291A (ja) * 2004-08-11 2006-02-23 Dainippon Printing Co Ltd ロール状電磁波遮蔽シート、電磁波遮蔽部材及びディスプレイ用フィルタ
JP2007103426A (ja) * 2005-09-30 2007-04-19 Dainippon Printing Co Ltd 長尺光学フィルタ、枚葉の光学フィルタ、及びそれらの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009266953A (ja) 2009-11-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5222634B2 (ja) 周波数選択型の電磁波シールド材を用いた電磁波吸収体
JP5079369B2 (ja) 周波数選択遮蔽型の電磁波シールド積層体
JP2007237807A (ja) 車両用窓ガラス及びその製造方法
JP5165451B2 (ja) 電磁波遮蔽材ロール体の製造方法、電磁波遮蔽材ロール体、及び電磁波遮蔽シート
JP2007220789A (ja) ディスプレイ用光学フィルター及びその製造方法
JP5238370B2 (ja) ディスプレイ用前面板および前面板用の積層フィルムの製造方法
JP2007242728A (ja) ディスプレイ用光学フィルター及びその製造方法
JP2007180114A (ja) 周波数選択遮蔽型の電磁波シールド材およびその製造方法
JP2009071024A (ja) ディスプレイ用光学フィルター、及びディスプレイ用光学フィルターの製造方法
JP4884948B2 (ja) 電磁波シールド材ロール体及びその製造方法、ディスプレイ用電磁波シールドフィルム
JP2008277428A (ja) 電磁波シールド材及びディスプレイパネル
JP2007143003A (ja) アンテナ回路装置ならびにそれを備えた非接触icカード及び無線タグ、ならびにアンテナ回路装置の製造方法
JP5058583B2 (ja) 周波数選択遮蔽型の電磁波シールド材およびその製造方法
JP4799982B2 (ja) 電磁波シールド材ロール体及びその製造方法
JP5323970B2 (ja) 周波数選択遮蔽型の電磁波シールド材およびその製造方法
JP4889982B2 (ja) ディスプレイ用電磁波シールド材ロール体及びその製造方法
JP2006276208A (ja) ディスプレイ用光学フィルター
JP4846360B2 (ja) 周波数選択透過型の電磁波シールド材およびその製造方法
JP2007264351A (ja) マイクロレンズアレイシート及びその製造方法
JP4799970B2 (ja) 電磁波シールド材ロール体の製造方法
JP5297612B2 (ja) ディスプレイ用光学フィルターの製造方法、及びディスプレイ用光学フィルター
JP4799971B2 (ja) 電磁波シールド材ロール体及びその製造方法
JP2007115882A (ja) 電磁波シールド材及びその製造方法
JP4754312B2 (ja) 電磁波シールド材ロール体及びその製造方法
JP5059213B2 (ja) 電磁波シールド材ロール体及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110117

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120509

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120515

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120704

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120814

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121023

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20121030

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121211

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121219

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151228

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5165451

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250