JP5159787B2 - 連続鋳造機用の測定システム - Google Patents

Description

本発明は連続鋳造機用の測定システムに関する。特に、本発明は、連続鋳造機がオンラインの間に連続鋳造機のストランドの状態を測定して監視するシステムに関する。

ロール間隔、外側ロールアライメント、および、水冷却効率などの重要なストランドパラメータの正確な測定を行なうために、連続鋳造機のストランドの状態を監視することは極めて重要である。

本願出願人は、ストランドのパラメータを合理的に正確に測定するのに非常に良好であることが証明されたストランド状態モニタを現在販売している。このような監視装置は、本願出願人の先行の欧州特許第１１２８９２１号明細書に開示されている。

この特許は、スチールブランクを鋳造機内を通して引き抜く、チェーンの前方に設けられる従来のダミーバーヘッドに取って代わる監視アセンブリを開示している。このシステムに関連する問題点は、鋳造機がオフラインのときだけにしか、それを設置し、使用し、および、取り外すことができないという点である。鋳造機がオフラインである間、かなりの量の時間および費用が浪費される。

本発明は、鋳造機チェーンに取り付けることができ、そして、鋳造機がオンラインの間に使用することが可能なストランド監視システムを提供することによって、前述した問題を軽減しようとするものである。

従って、本発明の一つの態様においては、連続鋳造機のストランドの状態を測定するための測定システムであって、使用時に鋳造機チェーンに取り付けられるプレート部材を備え、前記プレート部材が、
前記鋳造機チェーンの一方の面から外側へ突出する縁部と、
回動可能に取り付けられ、前記鋳造機チェーンの反対側の面から外側へ突出することが可能なアームと、
使用中に任意の所定の時間間隔をあけて、アームの先端と前記プレート部材の縁部との間の距離を決定する手段と、
を有することを特徴とする測定システム
が提供される。

用語“測定する”とは、鋳造機が伴ったあらゆる異常を特定するために、ストランドの状態を監視することを含むものである。

プレート部材の縁部は、チェーンの下面から外側へ突出し、そして、アームが使用時にチェーンの上面から外側に到達することが好ましい。

システムは、ユーザへの表示を行うための遠隔プロセッサに、計算された距離を伝送するための手段を含んでいることが好ましい。計算された距離は、何からの公知の通信手段によってユーザへ伝送することも勿論可能である。

回動アームは、スプリングによる力が付与されて、外側到達位置に押し付けられていることが好ましい。

プレート部材の縁部は、使用中、鋳造機のフレームに取り付けられる２つ以上のローラとの少なくとも２つの接触点を維持することが好ましい。更に、アームの先端は、外側へ突出して、鋳造機の対向するフレームに取り付けられる１つ以上のローラと接触し、これにより、各フレーム上のローラ間の距離を決定することが可能であることが好ましい。

システムは、チェーンの幅方向に亘って取り付けられた２つのプレート部材を備えることが好ましい。

第２の態様によれば、連続鋳造機のストランドの状態を測定する方法であって、
プレート部材を、前記プレート部材の縁部がチェーンの一方の面から外側に到達するように、鋳造機のチェーンに装着するステップと、
回動アームを、前記回動アームの先端が前記チェーンの反対側の面から外側に到達することが可能なように、前記プレート部材に取り付けるステップと、
前記チェーンが鋳造機を通って移動するときに、前記プレート部材の縁部と前記回動アームの先端との間の距離を、所定の時間間隔をあけて計算するステップと
を含む方法が提供される。

鋳造機がオフラインの間に、上述と同一又は類似の方法を用いることができることは明らかである。

本発明に従って構成された、ストランドの状態監視システムを含む連続鋳造機用のチェーン１０の平面図である。 図１のチェーンの側面図である。 監視システムを具体的に示す図２の拡大図である。

図１は連続鋳造機用のチェーンの平面図である。チェーン１０の構成要素の大部分は通常用いられるものであり、この技術分野において公知である。従って、本発明に関連する特徴のみについて、説明の目的のため、以下に記載する。使用時、チェーン１０は、スチールブランク（図示せず）を鋳造機内を通して矢印で示された方向に引き抜く。

図においては、ダミーバーチェーン１０が上下逆さまに示されている。その理由は、これが、鋳造機内に装着される前のチェーンの通常の状態であるからである。使用時、鋳造機の測定中に、チェーン１０は、９０°方向を変え、次いで、更に９０°方向を変える。

チェーン１０およびスチールブランクは、鋳造機を通って移動し、この鋳造機は、従来技術と同様に、上側および下側フレームに取り付けられた一連のローラを有している。

監視システムは、図２および図３を参照して最も良く理解されるように記載されているが、この監視システムは、チェーン１０の側面に取り付けられたプレート部材、即ち、ブレード１２を備えている。このプレート１２は、スプリングによる力が独立して付与されるように、チェーン１０に取り付けられている。プレート１２は、チェーン１０の外面（下面）１３から僅かに突出して、細長い縁部１４を形成しており、この縁部１４は、使用時に、鋳造機の下側／外側フレームに取り付けられたローラと接触している。縁部１４は、少なくとも２つの点が、ローラと接触可能な十分な長さを有しており、それにより、縁部１４は、安定し、隣接するローラ間にわたって接線方向に向かい、且つそれを維持する。

プレート１２はアーム１６を有しており、このアーム１６は、プレートに回動可能に取り付けられ、アーム１６がチェーン１０の内面（上面）１７から上方へ突出するところの位置へと回動、即ち、揺動できるような位置に配置される。アーム１６を上方位置へと付勢することが可能なスプリング機構を用いて、アーム１６をプレート１２に取り付けてもよい。

アーム１６は先端１８を有しており、この先端は、鋳造機の上側フレーム（内面）に取り付けられたローラと、使用時に、接触する。

図１から理解されるように、関連するアーム１６を有するプレート１２は、チェーン１０の幅全体に亘って取り付けられている。

プレート１２は、チェーン１０の側面に回動可能に取り付けられており、そして、このプレート１２がチェーン１０に対して効果的に“浮遊（ｆｌｏａｔ）”した状態に置かれるように、このプレート１２には、スプリングによる力が独立して付与されている。これにより、チェーン１０が鋳造機を通って移動するときのチェーン１０のいかなるよじれも動きも、プレート１２の縁部１４およびアーム１６の先端１８と上側および下側ローラとの間のそれぞれの接触に影響を及ぼすことはない。

プレート１２の縁部１４は、固有の正確な基準点を提供しており、この基準点から、標準的な検出装置と、チェーン１０に取り付けられた関連する電気回路とを使用して、縁部１４とアーム１６の先端１８との間の距離を正確に且つ連続的に測定することができる。

鋳造機のローラの連続測定に関連するデータは、これを処理し、そして、最終的にエンジニアに対して表示するための遠隔プロセッサに伝送される。

前述した実施形態は単なる一例として与えられたものであり、また、当業者であれば、当然に理解されるように、本発明の範囲から逸脱することなく上述した実施形態に対して多くの変形を施すことができる。

例えば、プレート１２の縁部１４を、チェーン１０の内面１７から突出させ、また、アーム１６を、外面１３から突出させてもよいことは明らかである。また、１つ以上のプレートをチェーン１０の内面および外面１７，１３に取り付けてもよい。

Claims (5)

1. 一連のローラがそれぞれ設けられた上側フレームおよび下側フレームを備える連続鋳造機のストランドの状態を測定するための測定システムであって、
   チェーンであって、その一方の表面にプレート部材が回動可能に取り付けられており、前記プレート部材が、回動可能に取り付けられたアームを有しており、前記アームは、前記プレート部材の一方の表面から外側へ突出しており、そして、前記アームは、使用中に前記一連のローラのうちの１つのローラと接触する先端を有しており、前記プレート部材は細長い縁部を更に有しており、前記縁部は、前記チェーンの前記表面から外側に突出しており、前記表面の反対側から前記プレート部材の前記先端が突出しており、前記縁部は、前記一連のローラのうちの他の少なくとも２つの隣接するローラとの接触点を維持するのに十分な長さを有しているところのチェーンと、
   前記測定システムの使用中に任意の所定の時間間隔をあけて、前記アームの前記先端と前記プレート部材の前記縁部との間の距離を決定する手段と
   を備え、
   前記測定システムの使用中に、前記プレート部材の前記縁部は、安定し、前記一連のローラのうちの他の前記隣接するローラ間にわたって接線方向に向かい、且つそれを維持して、前記プレート部材の前記縁部と、回動可能に取り付けられた前記アームの前記先端との間の正確な基準点を提供する
   ことを特徴とする測定システム。
2. 前記プレート部材の前記縁部が前記チェーンの下面から外側へ突出しており、そして、前記アームが使用時に前記チェーンの上面から外側へ延びている、請求項１に記載の測定システム。
3. 距離を決定する前記手段が、計算された距離を遠隔プロセッサへ通信して、ユーザに対して表示する、請求項１に記載の測定システム。
4. 回動可能な前記アームには、スプリングによる力が付与されて、外側に延びる位置に押し付けられている、請求項１に記載の測定システム。
5. 連続鋳造機のストランドの状態を測定する方法であって、
   プレート部材を、前記連続鋳造機のチェーンに装着して、前記プレート部材の縁部が前記チェーンの一方の表面から外側へ延びるようにし、かつ、前記プレート部材の前記縁部が、前記連続鋳造機の第１のフレーム上に取り付けられた一連のローラのうちの２以上のローラと接触する少なくとも２つの接触点を使用中に維持するのに十分な長さを有するようにするステップと、
   前記プレート部材に回動アームを取り付けて、前記回動アームの先端が前記チェーンの対向する表面から外側へ延びることが可能なようにして、前記連続鋳造機の第２のフレームに取り付けられた第２の一連のローラのうちのローラと接触する接触点を、使用中に維持するステップと、
   前記チェーンが前記連続鋳造機を通って移動するときに、前記プレート部材の前記縁部と前記回動アームの前記先端との間の距離を、所定の時間間隔をあけて計算するステップと、
   を含むことを特徴とする方法。

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