JP5159590B2 - 画像形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成方法に関する。
インクジェット記録ヘッドを備えた画像形成装置を用いて、記録用紙等の記録媒体に画像を形成する画像形成方法が広く知られている。このような画像形成方法では、記録ヘッドの真下に記録媒体を搬送し、画像を形成する。
かかる画像形成方法においては、ヘッド面と記録媒体との距離が不均一であると描画が変形してしまう。最悪の場合には、記録ヘッドと記録媒体とが接触して、記録ヘッドの破損や記録媒体のJAMが発生することが考えられる。このため、記録媒体の形状を矯正することが従来から行われてきている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−232500号公報
しかしながら、特許文献1に記載の画像記録装置を用いた画像形成方法においても記録媒体の搬送障害が発生する場合があり、またより一層の印画速度の向上が求められている。
本発明は、画像形成時の搬送障害の発生が抑制され、高画質で印画速度が向上した画像形成方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための具体的手段は以下の通りである。
<1> 透気度が300秒以上であるインクジェット記録媒体の一方面を調湿する調湿工程と、前記調湿されたインクジェット記録媒体を、前記インクジェット記録媒体を搬送する搬送路に対して凸となる向きにカールした状態で前記搬送路に送給する送給工程と、前記送給されたインクジェット記録媒体を、前記搬送路に吸着しつつ搬送する吸着搬送工程と、前記搬送路に吸着されたインクジェット記録媒体上に、インクジェット方式でインクを付与して画像を描画する描画工程と、を備えた画像形成方法。
<2> 前記インクジェット記録媒体は、樹脂被覆された支持体と前記支持体上に設けられたインク受容層とを含む、前記<1>に記載の画像形成方法。
<3> 前記インクジェット記録媒体は、樹脂被覆された支持体と前記支持体の両面に設けられたインク受容層とを含む、前記<1>または<2>に記載の画像形成方法。
<4> 前記描画工程で描画されたインクジェット記録媒体の画像が描画された面側に空気を送風して乾燥する乾燥工程をさらに備え、前記調湿工程は、前記インクジェット記録媒体の一方面に、前記乾燥工程に用いられた空気を送風する工程を備えた、前記<1>〜<3>のいずれか1項に記載の画像形成方法。
<5> 前記吸着搬送工程は、前記搬送路に前記インクジェット記録媒体を吸着するように負圧吸引する工程を備え、前記調湿工程は、前記インクジェット記録媒体の一方面に、前記負圧吸引する工程で排出された空気を送風する工程を備えた、前記<1>〜<3>のいずれか1項に記載の画像形成方法。
<6> 前記描画工程で描画されたインクジェット記録媒体の画像が描画された面側に空気を送風して乾燥する乾燥工程をさらに備え、前記調湿工程は、前記インクジェット記録媒体の一方面に、前記乾燥工程で用いられた空気と前記負圧吸引する工程で排出された空気とを送風する工程を備えた、前記<5>に記載の画像形成方法。
本発明によれば、画像形成時の搬送障害の発生が抑制され、高画質で印画速度が向上した画像形成方法を提供することができる。
本発明の画像形成方法は、透気度が300秒以上であるインクジェット記録媒体の一方面を調湿する調湿工程と、前記調湿されたインクジェット記録媒体を、前記インクジェット記録媒体を搬送する搬送路に対して凸となる向きにカールした状態で、前記搬送路に送給する送給工程と、前記送給されたインクジェット記録媒体を前記搬送路に吸着しつつ搬送する吸着搬送工程と、前記搬送路に吸着されたインクジェット記録上に、インクジェット方式でインクを付与して画像を描画する描画工程と、を備える。
搬送路に送給されるインクジェット記録媒体が、特定方向にカールしていることで、より効率的に搬送路に吸着することが可能になり、搬送障害および画質障害の発生が抑制され、また印画速度も向上できる。
[調湿工程]
本発明における調湿工程は、透気度が300秒以上であるインクジェット記録媒体の一方面を調湿する。インクジェット記録媒体の一方面を調湿することでインクジェット記録媒体に所望の方向性を有するカールを発生させることができる。また、所望の方向性を有するカールが発生するように、一方面と他方面とを条件を変えて調湿してもよい。
本発明に用いられるインクジェット記録媒体は、透気度が300秒以上であれば特に制限はないが、樹脂被覆された支持体と前記支持体上に設けられたインク受容層とを含んで構成されることが好ましい。また、樹脂被覆された支持体と前記支持体の両面に設けられたインク受容層とを含んで構成されることがより好ましい。
本発明においてインクジェット記録媒体の透気度とは、J.TAPPI No.5Bに準拠して、王研式透気度平滑度試験機(EYO型:旭精工(株)製)を用いて測定されるものである。本発明におけるインクジェット記録媒体の透気度は300秒以上であるが、1000秒以上であることが好ましく、3000秒であることがより好ましい。透気度が300秒未満のインクジェット記録媒体では後述する搬送吸着工程において、搬送路へのインクジェット記録媒体の吸着性が低下することがある。
インクジェット記録媒体の透気度は、例えば、インクジェット記録媒体を構成する支持体の透気度を制御することで所望の透気度を有するインクジェット記録媒体を得ることができる。またインクジェット記録媒体を構成する支持体の透気度は、支持体の材質、厚み、密度等を制御したり、支持体上に樹脂被覆層を設けたりすること等によって制御することができる。
本発明におけるインクジェット記録媒体は、例えば以下のような支持体とインク受容層とを含んで構成することができる。
(支持体)
本発明における支持体としては、プラスチック等の透明材料よりなる透明支持体、紙等の不透明材料からなる不透明支持体のいずれをも使用できる。インク受容層の透明性を生かす上では、透明支持体又は高光沢性の不透明支持体を用いることが好ましい。
上記透明支持体に使用可能な材料としては、透明性で、OHPやバックライトディスプレイで使用される時の輻射熱に耐え得る性質を有する材料が好ましい。該材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル類;ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリアミド等を挙げることができる。中でも、ポリエステル類が好ましく、特にポリエチレンテレフタレートが好ましい。
上記透明支持体の厚みとしては、特に制限はないが、取り扱い易い点で、50〜200μmが好ましい。
高光沢性の不透明支持体としては、インク受容層の設けられる側の表面が40%以上の光沢度を有するものが好ましい。上記光沢度は、JIS P−8142(紙及び板紙の75度鏡面光沢度試験方法)に記載の方法に従って求められる値である。具体的には、下記支持体が挙げられる。
例えば、アート紙、コート紙、キャストコート紙、銀塩写真用支持体等に使用されるバライタ紙等の高光沢性の紙支持体;ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル類、ニトロセルロース、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート等のセルロースエステル類、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリアミド等のプラスチックフィルムに白色顔料等を含有させて不透明にした(表面カレンダー処理が施されていてもよい。)高光沢性のフィルム;或いは、上記各種紙支持体、上記透明支持体若しくは白色顔料等を含有する高光沢性のフィルムの表面に、白色顔料を含有若しくは含有しないポリオレフィンの被覆層が設けられた支持体(例えば、レジンコート紙)等が挙げられる。
また白色顔料含有発泡ポリエステルフィルム(例えば、ポリオレフィン微粒子を含有させ、延伸により空隙を形成した発泡PET)も好適に挙げることができる。
上記不透明支持体の厚みについても特に制限はないが、取り扱い性の点で、50〜300μmが好ましい。
また、上記支持体の表面には、濡れ特性及び接着性を改善するために、コロナ放電処理、グロー放電処理、火炎処理、紫外線照射処理等を施したものを使用してもよい。
次に、前記レジンコート紙に用いられる原紙について詳述する。
上記原紙としては、木材パルプを主原料とし、必要に応じて木材パルプに加えてポリプロピレンなどの合成パルプ、あるいはナイロンやポリエステルなどの合成繊維を用いて抄紙される。上記木材パルプとしては、LBKP、LBSP、NBKP、NBSP、LDP、NDP、LUKP、NUKPのいずれも用いることができるが、短繊維分の多いLBKP、NBSP、LBSP、NDP、LDPをより多く用いることが好ましい。
但し、LBSP及び/又はLDPの比率としては、10質量%以上、70質量%以下が好ましい。
上記パルプは、不純物の少ない化学パルプ(硫酸塩パルプや亜硫酸パルプ)が好ましく用いられ、漂白処理をおこなって白色度を向上させたパルプも有用である。
原紙中には、高級脂肪酸、アルキルケテンダイマー等のサイズ剤、炭酸カルシウム、タルク、酸化チタンなどの白色顔料、スターチ、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール等の紙力増強剤、蛍光増白剤、ポリエチレングリコール類等の水分保持剤、分散剤、4級アンモニウム等の柔軟化剤などを適宜添加することができる。
抄紙に使用するパルプの濾水度としては、CSFの規定で200〜500mlが好ましく、また、叩解後の繊維長が、JIS P−8207に規定される24メッシュ残分質量%と42メッシュ残分の質量%との和が30〜70%が好ましい。尚、4メッシュ残分の質量%は20質量%以下であることが好ましい。
原紙の坪量としては、30〜250gが好ましく、特に50〜200gが好ましい。原紙の厚さとしては、40〜250μmが好ましい。原紙は、抄紙段階または抄紙後にカレンダー処理して高平滑性を与えることもできる。原紙密度は0.7〜1.2g/cm(JIS P−8118)が一般的である。
更に、原紙剛度としては、JIS P−8143に規定される条件で20〜200gが好ましい。
原紙表面には表面サイズ剤を塗布してもよく、表面サイズ剤としては、上記原紙中添加できるサイズと同様のサイズ剤を使用できる。
原紙のpHは、JIS P−8113で規定された熱水抽出法により測定された場合、5〜9であることが好ましい。
原紙表面および裏面を被覆するポリエチレンは、主として低密度のポリエチレン(LDPE)および/または高密度のポリエチレン(HDPE)であるが、他のLLDPEやポリプロピレン等も一部使用することができる。
特に、インク受容層を形成する側のポリエチレン層は、写真用印画紙で広くおこなわれているように、ルチルまたはアナターゼ型の酸化チタン、蛍光増白剤、群青をポリエチレン中に添加し、不透明度、白色度および色相を改良したものが好ましい。ここで、酸化チタン含有量としては、ポリエチレンに対して、概ね3〜20質量%が好ましく、4〜13質量%がより好ましい。ポリエチレン層の厚みは特に限定はないが、表裏面層とも10〜50μmが好適である。さらにポリエチレン層上にインク受容層との密着性を付与するために下塗り層を設けることもできる。該下塗り層としては、水性ポリエステル、ゼラチン、PVAが好ましい。また、該下塗り層の厚みとしては、0.01〜5μmが好ましい。
ポリエチレン被覆紙(レジンコート紙)は、光沢紙として用いることも、また、ポリエチレンを原紙表面上に溶融押し出してコーティングする際に、いわゆる型付け処理をおこなって通常の写真印画紙で得られるようなマット面や絹目面を形成したものも使用できる。
支持体にはバックコート層を設けることもでき、このバックコート層に添加可能な成分としては、白色顔料や水性バインダー、その他の成分が挙げられる。
バックコート層に含有される白色顔料としては、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、珪藻土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、アルミナ、リトポン、ゼオライト、加水ハロイサイト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム等の白色無機顔料、スチレン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチックピグメント、ポリエチレン、マイクロカプセル、尿素樹脂、メラミン樹脂等の有機顔料等が挙げられる。
バックコート層に用いられる水性バインダーとしては、例えば、スチレン/マレイン酸塩共重合体、スチレン/アクリル酸塩共重合体、ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、澱粉、カチオン化澱粉、カゼイン、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン等の水溶性高分子、スチレンブタジエンラテックス、アクリルエマルジョン等の水分散性高分子等が挙げられる。
バックコート層に含有されるその他の成分としては、消泡剤、抑泡剤、染料、蛍光増白剤、防腐剤、耐水化剤等が挙げられる。
(インク受容層)
本発明におけるインク受容層は、無機微粒子と水溶性樹脂とを含み、必要に応じて架橋剤、含窒素有機カチオンポリマー、硫黄系化合物、水溶性多価金属塩、界面活性剤等のその他の成分を含んで構成されることが好ましい。
−無機微粒子−
本発明におけるインク受容層は少なくとも1種の無機微粒子を含むことが好ましい。無機微粒子は、インク受容層を形成した際に多孔質構造を形成し、インクの吸収性能を向上させる役割を持つ。
特に、該無機微粒子のインク受容層における固形分含有量が50質量%以上、より好ましくは60質量%を超えていると、更に良好な多孔質構造を形成することが可能となり、十分なインク吸収性を備えたインクジェット記録媒体が得られるので好ましい。ここで、微粒子のインク受容層における固形分含有量とは、インク受容層を構成する組成物中の水以外の成分に基づき算出される含有量である。
本発明における無機微粒子としては、例えば、特開2008−246988号公報の段落番号[0034]〜[0042]に記載の無機微粒子を挙げることができ、好ましい態様も同様である。
−水溶性樹脂−
本発明におけるインク受容層は、少なくとも1種の水溶性樹脂を含むことが好ましい。本発明における水溶性樹脂としては、例えば、特開2008−246988号公報の段落番号[0043]〜[0048]に記載の水溶性樹脂を挙げることができ、好ましい態様も同様である。
本発明においては、透明性を保持する観点からは、無機微粒子特にシリカ微粒子に組み合わされる水溶性樹脂の種類が重要となる。前記気相法シリカを用いる場合には、該水溶性樹脂としては、ポリビニルアルコール系樹脂が好ましく、その中でも、鹸化度70〜100%のポリビニルアルコール系樹脂がより好ましく、鹸化度80〜99.5%のポリビニルアルコール系樹脂が特に好ましい。
〜無機微粒子と水溶性樹脂との含有比〜
無機微粒子(x)と水溶性樹脂(y)との質量含有比〔PB比(x:y)〕を最適化することで、インク受容層の膜構造及び膜強度を、さらに向上させることが可能である。
インク受容層中における上記質量含有比〔PB比(x:y)〕としては、該PB比が大き過ぎることに起因する、膜強度の低下や乾燥時のひび割れを防止し、且つ該PB比が小さ過ぎることによって、該空隙が樹脂によって塞がれ易くなり、空隙率が減少することでインク吸収性が低下するのを防止する観点から、1.5:1〜10:1が好ましい。
特に、インク受容層の上側半分のx/y比が、下側半分のx/y比以上(上側半分と下側半分でPB比が等しいか、または下側半分の方がバインダーリッチ)であることが好ましく、上側半分と下側半分のPB比が等しいことが特に好ましい。
インクジェットプリンターの搬送系を通過する場合、記録用媒体に応力が加わることがあるので、インク受容層は十分な膜強度を有していることが必要である。またシート状に裁断加工する場合、インク受容層の割れや剥がれ等を防止する上でも、インク受容層には十分な膜強度を有していることが必要である。これらの場合を考慮すると、前記質量比(x:y)としては5:1以下がより好ましく、一方インクジェットプリンターで、高速インク吸収性を確保する観点からは、2:1以上であることがより好ましい。
例えば、平均一次粒子径が20nm以下の気相法シリカ微粒子と水溶性樹脂とを、質量比(x:y)2:1〜5:1で水溶液中に完全に分散した塗布液を支持体上に塗布し、該塗布層を乾燥した場合、シリカ微粒子の二次粒子を網目鎖とする三次元網目構造が形成され、その平均細孔径が30nm以下、空隙率が50〜80%、細孔比容積が0.5ml/g以上、比表面積が100m/g以上の、透光性の多孔質膜を容易に形成することができる。
−架橋剤−
本発明におけるインク受容層は、前記水溶性樹脂を架橋する観点から、架橋剤を少なくとも1種含有することが好ましい。
本発明におけるインク受容層は、特に前記無機微粒子と前記水溶性樹脂とを併用し、さらに該架橋剤と水溶性樹脂との架橋反応によって硬化された多孔質層である態様が好ましい。
本発明における架橋剤としては、例えば、特開2008−246988号公報の段落番号[0127]〜[0129]に記載の架橋剤を挙げることができ、好ましい態様も同様である。
−含窒素有機カチオンポリマー−
本発明におけるインク受容層は、記録された画像のにじみを抑制する観点、シリカを分散する観点より、必須成分として含窒素有機カチオンポリマーを少なくとも1種含有することが好ましい。
本発明における含窒素有機カチオンポリマーとしては、特に限定はないが、第1級〜第3級アミノ基、又は第4級アンモニウム塩基を有するポリマーが好適である。
前記含窒素有機カチオンポリマーとしては、第1級〜第3級アミノ基およびその塩、又は第4級アンモニウム塩基を有する単量体(含窒素有機カチオンモノマー)の単独重合体や、前記含窒素有機カチオンモノマーと他の単量体との共重合体又は縮重合体として得られるものが好ましい。また、これらの含窒素有機カチオンポリマーは、水溶性ポリマー又は水分散性ラテックス粒子のいずれの形態でも使用できる。
本発明における含窒素有機カチオンポリマーの具体例としては、例えば、特開2008−246988号公報の段落番号[0024]〜[0031]に記載の含窒素有機カチオンポリマーを挙げることができ、好ましい態様も同様である。
−硫黄系化合物−
本発明におけるインク受容層は、耐オゾン性をより向上させる観点から、硫黄系化合物を少なくとも1種含有することが好ましい。
前記硫黄系化合物としては、チオエーテル系化合物、チオウレア系化合物、ジスルフィド系化合物、スルフィン酸系化合物、チオシアン酸系化合物、硫黄含有複素環式化合物、及びスルホキシド系化合物から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
本発明における硫黄系化合物の具体例としては、例えば、特開2008−246988号公報の段落番号[0054]〜[0118]に記載の硫黄系化合物を挙げることができ、好ましい態様も同様である。
−水溶性多価金属塩−
本発明におけるインク受容層は、水溶性多価金属塩の少なくとも1種を含むことが好ましい。水溶性多価金属塩は、例えば媒染剤として作用することで形成される画像の耐候性をより向上させることができる。
本発明における水溶性多価金属塩の具体例としては、例えば、特開2008−246988号公報の段落番号[0122]〜[0124]に記載のマグネシウム塩や、同公報の段落番号[0131]〜[0137]に記載の水溶性多価金属塩を挙げることができ、好ましい態様も同様である。
−その他の成分−
本発明におけるインク受容層は、上記含窒素有機カチオンポリマー、マグネシウム塩、及び水溶性多価金属塩以外の他の媒染剤や、各種界面活性剤等、その他の成分を含有してもよい。
その他の成分としては、特開2005−14593号公報中の段落番号[0088]〜[0117]に記載されている成分や、特開2006−321176号公報中の段落番号[0138]〜[0155]に記載されている成分等を、適宜選択して用いることができる。
本発明におけるインク受容層の層厚としては、液滴を全て吸収するだけの吸収容量を得る観点から、層中の空隙率との関連で決定することが好ましい。 例えば、インク量が8nL/mmで、空隙率が60%の場合であれば、層厚が約15μm以上の膜が必要となる。
この点を考慮すると、インク受容層の層厚としては、10〜50μmが好ましく、20〜40μmがより好ましい。
また、インク受容層の細孔径は、メジアン径で0.005〜0.030μmが好ましく、0.01〜0.025μmがより好ましい。
上記空隙率および細孔メジアン径は、水銀ポロシメーター((株)島津製作所製の商品名「ポアサイザー9320−PC2」)を用いて測定することができる。
本発明におけるインクジェット記録媒体は、通常の方法で製造することができる。例えば、特開2008−246988号公報の段落番号[0160]〜[0203]に記載に記載のインクジェット記録媒体の製造方法を本発明におけるインクジェット記録媒体の製造にも適用することができる。
本発明における調湿工程においては、上記したインクジェット記録媒体の一方面(以下、「被調湿面」ということがある)を調湿する。本発明における調湿方法としては特に制限はないが、より効率的に所望の方向性を有するカールを発生させる観点から、インクジェット記録媒体の一方面の相対湿度を低下させる方法であることが好ましい。インクジェット記録媒体の被調湿面の相対湿度を低下させることで、被調湿面の表面(例えば、インク受容層)が収縮し、被調湿面が凹となるようにカールが発生する。
本発明においてインクジェット記録媒体の一方面の湿度を低下させる方法としては、特に制限はなく、例えば、被調湿面に空気を送風する方法を挙げることができる。本発明において被調湿面に送風される空気としては、特に制限はないが、本発明に用いられるインクジェット記録装置の小型化の観点から、後述する乾燥工程に用いられた空気であることが好ましく、後述する負圧吸引する工程に用いられた送風であることも装置小型化の観点で好ましく、乾燥工程に用いられた空気と負圧吸引する工程に用いられた送風の両方であることがより好ましい。
調湿工程において送風される空気としては、カール形成性の観点から、例えば、相対湿度を1〜70%RHとすることができ、40〜70%RHであることが好ましい。また温度を20〜80℃とすることができ、20〜30℃とすることが好ましい。また風速としては、例えば、0.1〜10m/sとすることができ、1〜5m/sとすることが好ましい。
また空気を送風する方法としては、通常用いられる送風方法を特に制限なく用いることができる。
前記送給工程において、被調湿面が凹となるようにカールが発生した状態となっているインクジェット記録媒体は、インクジェット記録媒体の被調湿面が搬送路に対向するように、搬送路に送給される。これによりインクジェット記録媒体が搬送路に対して凸となる向きにカールした状態となる。
本工程における送給方法としては、通常用いられる方法を特に制限なく用いることができる。例えば、ロール状の記録媒体またはシート状の記録媒体を、給紙ローラ及び副走査ローラを介して記録部へ送給する方法等を挙げることができる。
前記吸着搬送工程において、搬送路に対して凸となる向きにカールした状態で送給されたインクジェット記録媒体は、搬送路に吸着されつつ搬送される。インクジェット記録媒体が搬送路に対して凸となる向きにカールした状態で送給されることで、より効率的に搬送路へインクジェット記録媒体を吸着することができる。本発明においてインクジェット記録媒体の搬送路への吸着方法としては、画像形成と吸着効率の観点から、負圧吸引による吸着方法であることが好ましい。
負圧吸引による吸着方法としては、通常用いられる方法を特に制限なく適用することができる。例えば、搬送路に吸引ファンを備える方法、搬送路を負圧吸引する方法等を挙げることができる。
前記描画工程においては、搬送路に吸着されたインクジェット記録媒体上に、インクジェット方式でインクを付与して画像を描画する。インクジェット記録媒体が搬送路に吸着された状態でインクが付与されるため、ヘッドと記録媒体の接触や画像損傷が抑制され、高画質かつ高速に画像を描画することができる。
本発明においてインクジェット方式については特に制限はなく、公知の方式、例えば静電誘引力を利用してインクを吐出させる電荷制御方式、ピエゾ素子の振動圧力を利用するドロップオンデマンド方式(圧力パルス方式)、電気信号を音響ビームに変えインクに照射して、放射圧を利用してインクを吐出させる音響インクジェット方式、及びインクを加熱して気泡を形成し、生じた圧力を利用するサーマルインクジェット方式等を用いることができる。また、前記インクジェット方式には、フォトインクと称する濃度の低いインクを小さい体積で多数射出する方式、実質的に同じ色相で濃度の異なる複数のインクを用いて画質を改良する方式や無色透明のインクを用いる方式が含まれる。
本発明における描画工程におけるインク付与量としては特に制限はないが、カール形成性の観点から、例えば、16mL/m未満とすることが好ましい。
以下、本発明の画像形成方法に用いることができる画像形成装置について図面を参照して説明する。
図1、図2に示すように、本発明における画像形成装置10は、インクジェット記録媒体(以下、「記録用紙」ということがある)に画像を描画する描画部12を備えている。描画部12は、記録用紙に向けてインク滴を吐出するインクジェット記録ヘッド14と、インクジェット記録ヘッド14を保持するキャリッジ16とを有する。ここでは、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の4色で画像を形成するカラー式の画像形成装置10として説明するが、モノクロ式の画像形成装置であっても適用可能である。
また、画像形成装置10は、インクジェット記録ヘッド14で画像が形成された記録用紙面側に乾燥風を送給してインク滴を固化させるドライヤー18と、記録用紙を切断するカッター20と、記録用紙をインクジェット記録ヘッド14、ドライヤー18、カッター20へ順次搬送するメイン搬送部22と、を備えている。ドライヤー18には、送風するファンと、このファンの上流側あるいは下流側に配置されたヒーターとが設けられている。なお、図1ではカッター20には2枚の刃を描いているが、刃の枚数は1枚であってもよい。
また、画像形成装置10は、シート状の記録用紙を給紙するシート式給紙部24と、長尺状の記録用紙を給紙する第1ロール式給紙部26及び第2ロール式給紙部28と、を備えている。シート式給紙部24は、記録用紙の上面側が大気開放面側となるように記録用紙を収容する給紙カセット25を備えている。そして、シート式給紙部24、第1ロール式給紙部26、及び、第2ロール式給紙部から送り出された何れの記録用紙であっても、後述の副走査ローラ40によって反転されてメイン搬送部22に送給されるようになっている。
(搬送機構)
以下、画像形成装置10の搬送機構について、メイン搬送部22も含めて詳細に説明する。
画像形成装置10は、シート式給紙部24から送り出されたシート状の記録用紙PSを搬送するシート搬送部30と、第1ロール式給紙部26から巻き出された長尺状の記録用紙PR1を搬送する第1ロール搬送部32と、第2ロール式給紙部28から巻き出された長尺状の記録用紙PR2を搬送する第2ロール搬送部34と、を備えている(以下、説明の都合上、記録用紙PS、PR1、PR2の総称を記録用紙Pと記載して説明する)。
また、画像形成装置10は、シート式給紙部24、第1ロール式給紙部26及び第2ロール式給紙部28からの記録用紙をメイン搬送部22に送給するとともに後述のスイッチバック搬送路74からの記録用紙をデカール処理するデカール搬送部38を備えている。なお、デカール搬送部38は、シート式給紙部24から送給された記録用紙PSについても若干のデカール処理をする。
このデカール搬送部38は、シート搬送部30、第1ロール搬送部32及び第2ロール搬送部34から搬送されてきた何れの記録用紙Pであってもメイン搬送部22へ送給する副走査ローラ40を備えている。
副走査ローラ40は、シート式給紙部24から送給された記録用紙PSを搬送する際には、シート式給紙部24に収容された状態での記録用紙PSの上面側を巻付け側の面(すなわちローラ外周面に当接する面)としており、描画面が外周面となるように巻き付けている。また、副走査ローラ40は、第1ロール式給紙部26から巻き出された記録用紙PR1及び第2ロール式給紙部28から巻き出された記録用紙PR2を搬送する際には、巻き出し前の状態での内周面側を巻付け側の面としている。
メイン搬送部22には吸着搬送部42が設けられている。この吸着搬送部42は、副走査ローラ40から搬出された記録用紙Pを吸着しつつ描画部12で描画される領域(すなわちインクジェット記録ヘッド14の直下)に搬送し、更にドライヤー18からの乾燥風が当たる領域に吸着搬送するようになっている。また、メイン搬送部22は、吸着搬送部42から搬出される記録用紙Pをカッター20で切断される領域に搬送するカッター搬送部21を備えている。
吸着搬送部42は、上側に搬送路44を形成している搬送路形成部材46と、搬送路44の下側に搬送路形成部材46との間で空気室(チャンバー)48を形成する凹状の空気室形成部材50と、を備えている。搬送路形成部材46には、空気室48と搬送路44の上側とを連通させるための多数の開口部49が配置されている。
更に、吸着搬送部42は、空気室形成部材50の下方側に3つの吸引ファン52、54、56を吸着搬送部42の搬送方向Uに沿って順次備えている。そして、吸引ファン52、54、56がそれぞれ空気室48と連通するように、空気室形成部材50の底側にはそれぞれ開口62、64、66が形成されており、搬送する際に、吸引ファン52、54、56の負圧吸引によって記録用紙Pが搬送路44に吸着されつつ搬送されるようになっている。
本発明における画像形成装置では、搬送路44の搬入側の吸引ファン52、すなわち副走査ローラ40に最も近い吸引ファン52の吸引力が強く、インクジェット記録ヘッド14の真下側を吸引する吸引ファン54の吸引力が弱く、搬送路44の搬出側の吸引ファン56、すなわちドライヤー18に最も近い吸引ファン56の吸引力が中程度とされている。このような吸引力分布を搬送路44の搬送方向Uに沿って形成することにより、搬送路44には搬送方向Uに沿って吸着力分布が形成されている。
また本発明においては、図4に示すように、搬送路44上での記録用紙Pの搬送方向先端位置を検出するセンサ81と、センサ81から受信した信号に基づいて各吸引ファン52、54、56の吸引力を制御する制御部82とが設けることができる。この構成により、制御部82によって、搬送方向Uに沿った吸引力分布が制御され、搬送方向Uに沿った搬送路44上の吸着力分布が制御されている。
これにより、記録用紙Pの搬送位置に応じて吸着力分布を調整することができ、記録用紙Pの先端を浮き上がらせずに搬送する効果を更に顕著に奏することができる。
さらに図5に示すように、本発明における画像形成装置では、前記空気室形成部材50に代えて空気室形成部材90が設けられていてもよい。空気室形成部材90には、搬送路形成部材46との間に搬送方向Uの上流側から下流側にかけて3つの空気室92、94、96を形成するように、隔壁部98、100が設けられている。そして、吸引ファン52、54、56は、それぞれ、空気室92、94、96を負圧吸引するように設けられている。従って、吸引ファン52で強吸引(流量が高い吸引)をし、吸引ファン54で弱吸引(流量が低い吸引)をし、吸引ファン56で中吸引(流量が中程度の吸引)をする。
なお、図6に示すように、インクジェット記録ヘッド14の直下の空気室94を吸引しない構成にしてもよい。これにより、インクジェット記録ヘッド14の直下での空気流をより乱さない負圧吸引をすることができる。
また、図7に示すように、センサ81及び制御部82を設けて、吸引ファン52、54、56の吸引力を制御してもよい。これにより、記録用紙Pの先端PTの位置をセンサ81で検出し、記録用紙Pの先端PTがインクジェット記録ヘッド14の直下(真下)を通過するまで対面する負圧吸引を行わない、すなわち、記録用紙Pの先端PTがインクジェット記録ヘッド14の直下を通過するまで吸引ファン54、56による負圧吸引を行わない、という制御をすることが可能である。従って、インクジェット記録ヘッド14の直下での空気流をより乱さない負圧吸引をすることができ、より良好な画像を形成することができる。
また、画像形成装置10は、吸着搬送部42及びカッター搬送部21と並行するスイッチバック搬送路74を吸着搬送部42及びカッター搬送部21の下方に有する。スイッチバック搬送路74には、カッター搬送部21の下流側直後に配置された一対の搬送ローラ70A、70Bと、その下流側に配置された一対の搬送ローラ72A、72Bとの間に形成された分岐部76から分岐し、デカール搬送部38にまで到達している。そして、吸引ファン52、54、56から排気された空気がスイッチバック搬送路74で搬送中の記録用紙Pの上面側に送風されるようになっている。
さらに本発明における画像形成装置は、図8に示すように、搬送路形成部材46の下側を搬送方向Uに沿って往復移動可能とされたシャッター110が設けられていてもよい。そして、シャッター110の移動位置によって搬送路44の吸着力分布が変更可能とされている。
シャッター110の搬送方向長さは、搬送するシート状の記録用紙PSよりも短くされている。また、搬送路44で負圧吸引する領域が、記録用紙PSの幅方向両端(搬送方向Uに直交する方向の両端であり、図8での紙面直交方向の両端)よりも内側の領域となるように、搬送路44に形成された開口部49の配置位置が調整されている。
また、3つの吸引ファン52、54、56に代えて1つの吸引ファン112が設けられている。また、搬送路44の下側に1つの空気室114を形成する空気室形成部材120が空気室形成部材50に代えて設けられている。空気室形成部材120には、吸引ファン112と空気室114とを連通させる1つの開口118が形成されている。
インクジェット記録ヘッド14の近傍でのシャッター110の移動は制御部82によって制御されている。制御部82は、記録用紙Pの先端PT、後端PBの通過に同期してシャッター110を移動させて開口部118の開閉を制御する。
かかる画像形成装置においては、記録用紙Pとしてシート状の記録用紙PSを搬送する場合、図8(A)に示すように、インクジェット記録ヘッド14の真下を記録用紙PSの先端PTが通過するときには、シャッター110は先端PTの周囲の真下を遮蔽するように位置制御されている。そして、図8(B)に示すように、インクジェット記録ヘッド14の真下を記録用紙PSの後端PBが通過するときには、シャッター110は後端PBの周囲の真下を遮蔽するように位置制御されている。
これにより、インクジェット記録ヘッド14の真下では、記録用紙PSの先端PT、後端PBの周囲における空気流を確実に乱さないで負圧吸引をすることができる。このことは、記録用紙PSの先端縁まで画像を形成する場合(例えば、縁なしの写真プリントで画像形成する場合)に特に効果的である。また、吸引ファンの設置数を低減させることができる。
なお、記録用紙Pとして長尺状の記録用紙PR1、PR2を搬送して描画する場合には、記録用紙PR1、PR2の先端PTがインクジェット記録ヘッド14の真下を通過するときに、シャッター110は先端PT及びその周囲の真下を遮蔽するように位置制御されていればよい。
さらに本発明における画像形成装置は、図9に示すように、描画部12から搬出直後の記録用紙に向けてドライヤー18から送風された温風をスイッチバック搬送路74から排気された空気に混入させ、給紙カセット25に収容されたシート状の記録用紙PSの上面側に送風するようにダクト132が設けられていてもよい。
かかる画像形成装置においては、給紙カセット25の記録用紙PSのうち最上の記録用紙PSUでは、上面側である一方面で、吸湿度が下面側に比べて低くなっているとともに温度が下面側に比べて高くなっており、一方面の側へ凹となるようにカールし易い状態となっている。
よって、このような記録用紙PSUが給紙カセット25からデカール搬送部38に送り出されて副走査ローラ40から吸着搬送部42へ送り出される際には、一方面が搬送路側となっており、搬送路44に対して凸となる向きに充分にカールした状態で記録用紙PSUが送給される。
また、ドライヤー18の送風の温度は、常温でも調湿の効果があるが、70℃近傍の設定とすることで著しい調湿の効果を得ることが可能である。
このような画像形成装置では、描画部12から搬出直後の記録用紙に向けてドライヤー18から送風された温風と、記録用紙を搬送路44に吸着するために負圧吸引した空気と、を利用して給紙カセット25の記録用紙PSUの一方面の調湿を行っている。従って、調湿機構を簡素な構成とすることができるとともに記録用紙PSUの調湿をより短時間で効率的に行うことができ、省エネ効果が得られる。
また、上記した吸着力分布が形成されていなくても、搬送路44で記録用紙PSUの先端が浮き上がることを充分に抑えて吸着搬送することができる。また、デカール搬送部38によるデカール処理の効果がたとえ大きくなくても、搬送路44で記録用紙PSUの先端が浮き上がることを充分に抑えて吸着搬送することができるので、デカール搬送部38の設計の自由度が大幅に広くなる。
また、ドライヤー18の送風温度を70℃近傍に設定することで、スイッチバック搬送路74での搬送で乾燥を促進させるとともに記録用紙の温度を上昇させ、デカール搬送部38でのデカール効果を充分に得ることができる。
なお、このような調湿によって記録用紙PSUの一方面が充分に凹となる場合には、デカール搬送部38に代えて、デカール処理を有さなくて単に搬送路44へ搬送するだけの機構を設けてもよい。これにより、装置の小型化を図ることができる。
また、かかる画像形成装置では、描画部12から搬出直後の記録用紙に向けてドライヤー18から送風された温風をスイッチバック搬送路74から排気された空気に混入させて給紙カセット25の記録用紙PSUの上面側に当てているが、ドライヤー18から送風された温風を給紙カセット25の記録用紙PSUの上面側に直接に当てても良い。これにより、給紙カセット25の記録用紙PSUは、上面側が更に昇温されて乾燥が促進され、上に凹(スイッチバック搬送路74に対して凹)の形状に更に変形し易くなる。
次に、本発明の画像形成方法を上記した画像形成装置を用いて実施する方法について説明する。給紙カセット25からデカール搬送部38に送り出されて副走査ローラ40から間欠搬送されて吸着搬送部42へ送り出された記録用紙PSは、デカール搬送部38で若干のデカール処理をされており、搬送路44に対して若干凸となる向きにカールして搬送路44上に送り出される。
そして、吸引ファン52による強吸引力によって記録用紙PSが記録用紙PSの先端PTから搬送路44に吸着保持されつつ搬送される。ここで、図3に示すように、吸着力が作用していないときでは記録用紙P(PS、PR1、PR2)は搬送路44に対して若干凸となる向きにカールしているので、吸着力が作用したときには、記録用紙PSは搬送路形状に沿った平坦形状にされて搬送される。従って、記録用紙PSが搬送路44に対して凹となる向きにカールしている場合のように先端PTが搬送路44から浮き上がることがない。すなわち、記録用紙が搬送路に対して凹となる向きにカールしている場合、記録用紙を梁として見ると、記録用紙の先端側の浮き上がり部と搬送路44との接触点と記録用紙先端との距離が小さくなるに連れて梁の長さが小さくなり、記録用紙の先端を搬送路に吸着するのに必要な吸着力が増大してしまうが、本発明における画像形成装置ではこのようなことが回避される。
また、このようなカールにより、記録用紙PSの後端も搬送路44から浮き上がることがない。そして、このようなカールにより、インクジェット記録ヘッド14の直下の吸引ファン54の吸引力が弱くても、先端PT及び後端が搬送路44から浮き上がることがない。
記録用紙PSはこのように搬送路44を搬送され、描画部12でインクジェット記録ヘッド14からのインク吐出滴により記録用紙PSの上面側に画像が描画される。そして、インク吐出滴に含まれている溶媒が、記録用紙PSのコーティング層もしくは紙の繊維に吸収され、記録用紙PSの上面側が下面側よりも吸湿して伸長する。このため、記録用紙PSには、上面側に更に凸となるようにカールする力が作用する。
そして、ドライヤー18からの温風が当てられ、カッター搬送部21、分岐部76を順次通過した記録用紙PSは、片面にのみ描画する場合には一対の搬送ローラ72A、72Bから搬出されるが、両面に描画する場合には、搬送方向が逆方向に切り換えられてスイッチバック搬送路74上を搬送される。そして、スイッチバック搬送路74で搬送中に、吸引ファン52、54、56から排気された空気が記録用紙PSの上面側に当てられる。ここで、画像形成装置10のドライヤー18などの作用により装置内部の空気温度は上昇しており、大気に比べて湿度が相対的に低下している。従って、記録用紙PSの上面側では、吸湿度が低くなり、しかも昇温される。
更に、記録用紙PSはスイッチバック搬送路74からデカール搬送部38に搬送されてデカール処理をされる。このように、スイッチバック搬送路74で上面側の吸湿低下及び昇温が行われ、更にデカール搬送部38でデカール処理された記録用紙PSは、カール方向が反転する。すなわち、デカール搬送部38から搬出された状態では記録用紙PSは上に凸、すなわち搬送路44に対して凸にカールしている。従って、2回目の画像形成(反対面側への画像形成)で搬送路44を記録用紙PSが搬送される際、1回目の画像形成のときと同様、記録用紙PSは搬送路形状に沿った形状にされて搬送され、記録用紙の先端が搬送路44に対して凹となる向きにカールしている場合のように先端が搬送路44から浮き上がることがない。
記録用紙PSが搬送路44上でこのように搬送されつつ、インクジェット記録ヘッド14からのインク吐出滴により記録用紙PSの上面側に画像が描画される。そして、ドライヤー18からの温風で乾燥され、カッター搬送部21、一対の搬送ローラ70A、70B、分岐部76、一対の搬送ローラ72A、72Bを順次経由して搬出される。
以上説明したように、本発明における画像形成装置では、片面側に画像形成する場合であっても、スイッチバック搬送路74を用いて両面に画像を形成する場合であっても、記録用紙PSは搬送路形状に沿った形状にされて搬送され、記録用紙の先端が搬送路44に対して凹となる向きにカールしている場合のように先端が搬送路44から浮き上がることがない。
また、インクジェット記録ヘッド14の真下には、3つの吸引ファン52、54、56のうち最も弱い吸引力で吸引する吸引ファン54が配置されている。従って、インクジェット記録ヘッド14の下方では、インク滴を意図する位置に着弾させる上で妨げとなる強い空気流が生じることを防止できる。このことは、記録用紙PSの先端縁まで画像を形成する場合(例えば、縁なしの写真プリントで画像形成する場合)に特に効果的である。
また、第1ロール式給紙部26から給紙された記録用紙PR1や第2ロール式給紙部28から給紙された記録用紙PR2は、給紙前からロールに巻かれているので巻き出された状態ではカール方向が既に決まっている。すなわち、搬送路44に供給された記録用紙PR1、PR2は搬送路44に対して予め凸となる向きにカールしている。よって、シート式給紙部24から供給されたシート状の記録用紙PSで両面に画像を形成するのと同等以上に搬送路44を良好に搬送でき、良好な画像を両面に形成することができる。
なお、本発明における画像形成装置では、スイッチバック搬送路74で搬送中に、吸引ファン52、54、56から排気された空気を記録用紙Pの上面側に当てることにより、記録用紙Pの上面側の吸湿度を低くするとともに記録用紙Pの上面側を昇温しているが、描画部12から搬出直後の記録用紙Pに向けてドライヤー18から送風された温風を、吸引ファン52、54、56から排気された空気に導入してもよい。これにより、スイッチバック搬送路74で搬送中の記録用紙Pは、上面側が更に昇温されて乾燥が促進され、上に凹の形状に更に変形し易くなるので、デカール搬送部38を経由した後の記録用紙Pは、吸着搬送部42の搬送路44に対して更に凸になり易くなる。従って、デカール搬送部38のデカール処理能力をさほど高くしなくて済み、更には、デカール処理を有さなくて単に搬送路44へ搬送するだけの機構をデカール搬送部38に代えて設けることも可能である。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、特に断りのない限り、「部」及び「%」は質量基準である。
[実施例1]
≪インクジェット記録媒体の作製≫
<樹脂被覆された支持体の作製>
アカシアからなるLBKP50部及びアスペンからなるLBKP50部をそれぞれディスクリファイナーによりカナディアンフリーネス300mlに叩解し、パルプスラリーを調製した。
次いで、前記で得られたパルプスラリーに、対パルプ当たり、カチオン性デンプン(日本NSC製 CAT0304L)1.3%、アニオン性ポリアクリルアミド(星光化学製 ポリアクロンST−13)0.15%、アルキルケテンダイマー(荒川化学製 サイズパインK)0.29%、エポキシ化ベヘン酸アミド0.29%、ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン(荒川化学製 アラフィックス100)0.32%を加えた後、消泡剤0.12%を加えた。
前記のようにして調製したパルプスラリーを長網抄紙機で抄紙し、ウェッブのフェルト面をドラムドライヤーシリンダーにドライヤーカンバスを介して押し当てて乾燥する工程において、ドライヤーカンバスの引張り力を1.6Kg/cmに設定して乾燥を行った後、サイズプレスにて原紙の両面にポリビニルアルコール((株)クラレ製 KL−118)を1g/m塗布して乾燥し、カレンダー処理を行った。なお、原紙の坪量は157g/mで抄造し、厚さ157μmの原紙(基紙)を得た。
得られた基紙の一方の面にコロナ放電処理を施し、該一方の面側に、10質量%の酸化チタンを有する密度0.93g/cmのポリエチレンを、24g/mになるように溶融押出機を用いて320℃で押し出しコーティングした。
引き続き、他方の面にもコロナ放電処理を施し、該他方の面側に、10質量%の酸化チタンを有する密度0.93g/cmのポリエチレンを、24g/mになるように溶融押出機を用いて320℃で押し出しコーティングした。
以上より、原紙の両面がポリエチレンで被覆されたポリエチレン樹脂被覆紙(樹脂被覆された支持体)を得た。
<インク受容層形成用塗布液の調製>
下記組成に示した、(1)気相法シリカ微粒子と、(2)イオン交換水と、(3)「シャロールDC−902P」と、(4)「ZA−30」と、を混合し、液液衝突型分散機(アルティマイザー、スギノマシン社製)を用いて分散させた後、得られた分散液を45℃に加熱し20時間保持した。その後、分散液に(5)ホウ酸と、(6)ポリビニルアルコール溶解液と、(7)カチオン変性ポリウレタンと、を30℃で加え、受容層塗布液を調製した。
シリカ微粒子と水溶性樹脂との質量比(PB比=(1):(6))は、4.9:1であり、塗布液のpHは、3.4で酸性を示した。
〜インク受容層形成用塗布液の組成〜
(1)気相法シリカ微粒子(無機微粒子) … 8.9部
(AEROSIL300SF75、日本アエロジル(株)製)
(2)イオン交換水 … 47.3部
(3)「シャロールDC−902P」(51.5%水溶液) … 0.78部
(分散剤、含窒素有機カチオンポリマー、第一工業製薬(株)製)
(4)「ZA−30」 … 0.48部
(第一稀元素化学工業(株)製、酢酸ジルコニル)
(5)ホウ酸(7.5%水溶液) … 4.38部
(6)ポリビニルアルコール(水溶性樹脂)溶解液 … 26.0部
(7)カチオン変性ポリウレタン … 1.8部
(スーパーフレックス650−5(25%溶液)、第一工業製薬(株)製)
〜ポリビニルアルコール溶解液の組成〜
・JM33 … 1.81部
(ポリビルアルコール;鹸化度95.5%、重合度3300:日本酢ビ・ポバール(株)製)
・HPC−SSL … 0.08部
(水溶性セルロース、日本曹達(株)製)
・イオン交換水 … 22.96部
・ジエチレングリコールモノブチルエーテル … 0.55部
(ブチセノール20P:協和発酵ケミカル(株))
・エマルゲン109P … 0.6部
(界面活性剤、花王(株)製)
<インク受容層の形成>
上記で得られた樹脂被覆された支持体の一方の面にコロナ放電処理を行った後、該一方の面に、以下のようにして、インク受容層形成用塗布液をエクストルージョンダイコーターにて塗布して塗布層を形成した。
具体的には、インク受容層形成用塗布液を150g/mで、下記インライン液を10g/mの速度(塗布量)でインライン混合した後、支持体に塗布した。
〜 インライン液の組成 〜
(1)アルファイン83(大明化学工業株式会社製) ・・・ 2.0部
(2)イオン交換水 ・・・ 7.8部
(3)ハイマックスSC−507 ・・・ 0.2部
(ジメチルアミン・エピクロロヒドリン重縮合物、ハイモ(株)製)
上記塗布により形成された塗布層を、熱風乾燥機にて80℃で(風速3〜8m/秒)で塗布層の固形分濃度が36%になるまで乾燥させた。この塗布層は、この間は恒率乾燥速度を示した。その直後、下記組成の塩基性化合物を含む液に3秒間浸漬して上記塗布層上にその13g/mを付着させ、更に72℃下で10分間乾燥させ(乾燥工程)、樹脂被覆された支持体の一方の面にインク受容層を形成した。この受像層のDEG(ジエチレングリコール)吸収容量は18mL/mであった。
〜 塩基性化合物を含む液の組成 〜
(1)ホウ酸 … 0.65部
(2)炭酸アンモニウム(1級:関東化学(株)製) … 5.0部
(3)イオン交換水 … 88.35部
(4)ポリオキシエチレンラウリルエーテル(界面活性剤) … 6.0部
(花王(株)製「エマルゲン109P」(10%水溶液)、HLB値13.6)
引き続き、上記樹脂被覆された支持体の他方の面にコロナ放電処理を施し、上記一方の面と同様の方法により、他方の面にもインク受容層を形成した。
以上により、樹脂被覆された支持体の両面に、インク受容層がそれぞれ形成されたインクジェット記録媒体(インク受容層の層厚(片面当たり)は29μm)を得た。
得られたインクジェット記録媒体の透気度を、王研式透気度平滑度試験機(EYO型:旭精工(株))を用い、J.TAPPI No.5Bに準じて測定したところ、3000秒(測定装置の測定信頼限界)以上であった。
≪画像形成≫
上記で得られたインクジェット記録媒体を用い、図9に示したインクジェット記録装置を用い、25℃、60%RHの環境下で、画像形成を行ない、以下のようにして評価した。尚、画像を描画するインクとしてフロンティアドライミニラボDL410用インク(富士フイルム(株)製)を用いた。
<評価>
〜搬送障害〜
上記で得られたインクジェット記録媒体(両面受像紙、A4サイズ)に全面黒ベタ画像を、搬送速度1000mm/s(最高速度)の間欠送りで10枚印画した。両面とも印画でき、排紙トレイに排紙できた枚数に基づき、下記評価基準に従って搬送性を評価したところ、全数排紙可能(A評価)であった。
〜評価基準〜
A:全数排紙可能であった。
B:1枚排紙されなかった。
C:2枚排紙されなかった。
D:3枚以上排紙されなかった。
[比較例1]
実施例1において、図9に示したインクジェット記録装置において、ドライヤー18を設置しなかった以外は、実施例1と同様にして画像形成を行なった。
その結果、1枚も排紙されず、D評価であった。また副走査ローラ部におけるインクジェット記録媒体の状態を観察したところ、搬送路に対して凹となる向きにカールした状態であった。
[比較例2]
実施例1におけるインクジェット記録媒体の代わりに、透気度が15秒の両面光沢紙(SP−101D、キャノン(株)製)を用いた以外は実施例1と同様にして、画像形成を行なった。
その結果、3枚以上排紙されず、D評価であった。また副走査ローラ部におけるインクジェット記録媒体の状態を観察したところ、搬送路に対して凸となる向きにカールした状態であったが、搬送路で搬送障害が発生していた。
以上より、本発明の画像形成方法によれば、インクジェット記録媒体の搬送障害および画質障害の発生が抑制され、印画速度が向上できることが分かる。
本発明に係る画像形成装置の構成の一例を示す側面図である。 本発明に係る画像形成装置で記録用紙が吸着搬送されることを示す側面断面図である。 本発明に係る画像形成装置で、記録用紙が搬送路から浮き上がらずに搬送されることを説明する側面断面図である。 本発明に係る画像形成装置の構成を示す側面図である。 図5(A)及び(B)は、それぞれ、本発明に係る画像形成装置で記録用紙が吸着搬送されることを示す側面断面図である。 本発明に係る画像形成装置の吸着搬送部の一例を示す側面断面図である。 図7(A)及び(B)は、それぞれ、本発明に係る画像形成装置で、記録用紙がインクジェット記録ヘッドの真下を通過し終える前、及び、記録用紙がインクジェット記録ヘッドの真下を通過し終えた後、を示す側面断面図である。 図8(A)及び(B)は、それぞれ、本発明に係る画像形成装置のインクジェット記録ヘッドの真下で、記録用紙の搬送方向先端の真下にシャッターが位置すること、及び、記録用紙の搬送方向後端の真下にシャッターが位置することを示す側面断面図である。 本発明に係る画像形成装置の構成を示す側面図である。
符号の説明
10 画像形成装置
12 描画部
18 ドライヤー(送風部)
24 シート式給紙部(給紙部、調湿手段)
40 副走査ローラ
42 吸着搬送部
44 搬送路
52 吸引ファン(吸引部)
54 吸引ファン(吸引部)
56 吸引ファン(吸引部)
112 吸引ファン(吸引部)
130 画像形成装置
132 ダクト(調湿手段)
P 記録用紙(インクジェット記録媒体)
PS 記録用紙(インクジェット記録媒体)
PSU 記録用紙(インクジェット記録媒体)
PR1 記録用紙(インクジェット記録媒体)
PR2 記録用紙(インクジェット記録媒体)

Claims (6)

  1. 透気度が300秒以上であるインクジェット記録媒体の一方面を調湿する調湿工程と、
    前記調湿されたインクジェット記録媒体を、前記インクジェット記録媒体を搬送する搬送路に対して凸となる向きにカールした状態で前記搬送路に送給する送給工程と、
    前記送給されたインクジェット記録媒体を、前記搬送路に吸着しつつ搬送する吸着搬送工程と、
    前記搬送路に吸着されたインクジェット記録媒体上に、インクジェット方式でインクを付与して画像を描画する描画工程と、
    を備えた画像形成方法。
  2. 前記インクジェット記録媒体は、樹脂被覆された支持体と前記支持体上に設けられたインク受容層とを含む、請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 前記インクジェット記録媒体は、樹脂被覆された支持体と前記支持体の両面に設けられたインク受容層とを含む、請求項1または請求項2に記載の画像形成方法。
  4. 前記描画工程で描画されたインクジェット記録媒体の画像が描画された面側に空気を送風して乾燥する乾燥工程をさらに備え、
    前記調湿工程は、前記インクジェット記録媒体の一方面に、前記乾燥工程に用いられた空気を送風する工程を備えた、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  5. 前記吸着搬送工程は、前記搬送路に前記インクジェット記録媒体を吸着するように負圧吸引する工程を備え、
    前記調湿工程は、前記インクジェット記録媒体の一方面に、前記負圧吸引する工程で排出された空気を送風する工程を備えた、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  6. 前記描画工程で描画されたインクジェット記録媒体の画像が描画された面側に空気を送風して乾燥する乾燥工程をさらに備え、
    前記調湿工程は、前記インクジェット記録媒体の一方面に、前記乾燥工程で用いられた空気と前記負圧吸引する工程で排出された空気とを送風する工程を備えた、請求項5に記載の画像形成方法。
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