JP5158958B2 - Ofdmシンボル検出方法、ofdm受信装置、集積回路および回路モジュール - Google Patents

Ofdmシンボル検出方法、ofdm受信装置、集積回路および回路モジュール Download PDF

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Description

本発明は、例えば電力線通信などにおいて、他の通信装置から送信されるOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)信号のシンボルを検出するOFDMシンボル検出方法、及びこのOFDMシンボル検出部を備える通信装置に関する。
OFDM方式等の複数のサブキャリアを用いた伝送方式は、過酷な伝送路でも高品質の通信が可能となるという大きな利点を持っており、無線通信だけでなく電力線通信等の有線通信にも利用されている。
複数のサブキャリアを用いた通信を行うマルチキャリア通信装置においては、送信側で、送信すべきビットデータをシンボルデータに変換し、シンボルデータにしたがってシンボルマッピングを行い、逆FFT変換や逆ウェーブレット変換を行って時間軸上のデータに変換し、並列直列変換を行い、DA変換を行ってベースバンドアナログ信号に変換し、送信する。また、受信側では、受信信号をAD変換してデジタル信号に変換し、直列並列変換を行い、FFT変換やウェーブレット変換を行って周波数軸上のデータに変換し、デマッピングして受信ビットデータを得る。
このようなマルチキャリア通信装置は、他の機器が伝送路に信号を送出している最中か否かを判断するキャリア検出機能を備えており、他の機器が伝送路を使用していないときに、送信要求があれば送信処理を行うようになっている。
マルチキャリア通信装置におけるキャリア検出方法としては、例えば、AD変換後のデジタル波形データを周波数軸上のデータに変換した後の信号に基づき、全サブキャリアの平均値などを求めてマルチキャリア信号の有無を検出するものがある(特許文献1参照)。このキャリア検出において、複数のサブキャリアが等間隔に並んでいるというOFDMの特徴を踏まえ、隣接するサブキャリア間における周波数領域での相関を利用することにより、高い検出精度を得ることができる。
また、キャリア検出方法の他の例として、隣接するサブキャリア間での相関をとる際に、複素座標上における信号点の分布に基づいて相関を判定したり、1本おきに隣接するサブキャリア間で相関をとることで、マルチキャリア信号の有無を検出するものがある(特許文献2参照)。OFDMの場合、フレーム先頭のプリアンブルでは、全サブキャリアにおいて隣り合うサブキャリアの位相差が同じになるので、複素座標上の信号点の分布を求めることで、マルチキャリア信号であるか否かを精度良く判定できる。
特開2005−57644号公報 特開2007−281577号公報
上記特許文献1のように、全サブキャリアの平均値などによってキャリア検出を行う方法では、通信に用いる周波数の一部に狭帯域のノイズが発生している状態ではキャリア検出が可能であるが、例えば広帯域にわたってレベルの大きいノイズが重畳された状態などには対応が困難であり、キャリア検出ができないという課題がある。
また、上記特許文献2のように、複素座標上における信号点の分布によってキャリア間相関をとってキャリア検出を行う方法では、キャリア間相関によって精度良くキャリア検出が可能である。しかし、例えば半数以上のサブキャリアがノイズに埋もれるなどして受信できず、少数のサブキャリアしか受信できない状態などでは、隣り合うサブキャリアの位相差が所定範囲にある確率が下がるので、正常にキャリア検出ができない場合が多くなるという課題がある。
このように、従来のキャリア検出方法では、広帯域にわたってレベルの大きいノイズが発生している場合などに、信号が存在しているにも関わらず正常にキャリア検出ができないことがあった。特に、電力線通信のように、伝送路となる電力線に他の電気機器が接続されて伝達特性が変化したり、他の電気機器によりノイズが発生する環境下では、受信すべき信号かあるかどうかを正常に判定できなかったり、信号かどうかの判定に時間がかかる場合があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、マルチキャリア信号の有無を精度良く短時間に判定することが可能なOFDMシンボル検出方法及び通信装置を提供することを目的とする。
本発明は、他の通信装置から送信される複数のキャリアから構成されるOFDM信号のシンボル検出方法であって、所望OFDM信号のうち受信した信号の各キャリアの中で、時間軸上で隣接するシンボルの位相差が所定の値より小さい第1キャリアを選択する第1選択ステップと、前記選択した第1キャリアの中で、他のキャリアとの間で所望OFDM信号の所定の関係の位相を有する第2キャリアを選択する第2選択ステップと、前記第1キャリア及び前記第2キャリアの選択結果に基づいて、前記受信した信号が前記他の通信装置から送信された所望OFDM信号のシンボルかどうか判断するキャリア判定ステップと、を含むOFDMシンボル検出方法を提供する。
上記により、複数のキャリアについて、OFDM信号における異なる周波数のキャリアの位相が持つ特徴を用いて所望OFDM信号のシンボルであるか判断するので、シンボルかどうかの精度の高い検出が可能となる。
また、本発明は、上記のシンボル検出方法であって、前記第2選択ステップにおいて、前記所定の関係の位相として、周波数軸上に等間隔に配置された複数のキャリアのうちの1つである基本キャリアの位相と当該キャリアの次数とに基づき、キャリアの次数がNの場合に、(前記基本キャリアの位相×N)の位相を備えるキャリアを第2キャリアとして選択するものを含む。
上記により、複数のキャリアのうちの2つ〜全ての任意の数のキャリアの位相を用いて第2キャリアを選択することができるので、第2キャリアを選択する条件を広くすることができ、信号を有効に用いることが可能となる。
また、本発明は、上記のシンボル検出方法であって、前記第2選択ステップにおいて、前記所定の関係の位相として、隣接するキャリアとの位相差が、周波数軸上に等間隔に配置された複数のキャリアのうちの1つである基本キャリアの位相に基づく位相であるキャリアを第2キャリアとして選択するものを含む。
上記により、複数のキャリアのうちの隣接するキャリアを用いて判断するので、低い周波数から高い周波数へ、あるいは高い周波数から低い周波数へ、順に隣接するキャリアの位相差を判断するだけで全部のキャリアの判断ができ、キャリア判定に関する処理の高速化を図れる。
また、本発明は、上記のシンボル検出方法であって、前記第2選択ステップにおいて、前記隣接するキャリアの位相差を示す複素座標が同一の象限にあるキャリアを第2キャリアとして選択するものを含む。
上記により、複素座標上の実部と虚部の符号により複数のキャリアの位相差を判断できるので、キャリア判定に関する処理を簡略化でき、さらなる高速化を図れる。
また、本発明は、上記のシンボル検出方法であって、前記キャリア判定ステップにおいて、前記第1キャリアの数に対する前記第2キャリアの数が所定割合以上の場合に所望OFDM信号のシンボルであると判断するものを含む。
上記により、第1キャリアの選択結果と第2キャリアの選択結果とを合わせて、精度の高いキャリア検出が可能となる。
また、本発明は、上記のシンボル検出方法であって、前記第1選択ステップにおいて、当該キャリアとこれに隣接するキャリアにおいて共に時間軸上で隣接するシンボルの位相差が所定の値より小さいキャリアの数をキャリア間総数として検出し、前記キャリア判定ステップにおいて、前記キャリア間総数に対する前記第2キャリアの数の割合が所定の閾値以上の場合に所望OFDM信号のシンボルであると判断するものを含む。
上記により、第1キャリアの選択において求めたキャリア間総数に対する、第2キャリアの数の割合が所定の閾値以上の場合に、所望OFDM信号のシンボルであると判断することで、精度の高いキャリア検出が可能となる。
また、本発明は、上記のシンボル検出方法であって、前記受信した信号は、パケットのプリアンブルであるものを含む。
これにより、パケットの先頭部分が精度良く検出できるので、パケットの受信エラーが削減し、受信性能が向上する。
また、本発明は、上記のシンボル検出方法であって、前記受信した信号は、パケットのポストアンブルであるものを含む。
これにより、パケットの末尾部分が精度良く検出できるので、パケットの途中に雑音が重畳したときでも、データ受信から次のパケットの待ち受けに状態を切り替えることができ、受信性能が向上する。
また、本発明は、上記のシンボル検出方法であって、前記受信した信号は、他の装置が送信する共存信号であるものを含む。
これにより、他の通信装置の共存信号を精度よく受信することができるので、他の装置のデータ送信を妨げることがない。
本発明は、他の通信装置から送信されるOFDM信号を受信する受信部と、前記受信部で受信した信号においてOFDM信号のシンボルを検出することによりキャリア検出を行うキャリア検出器とを備える通信装置であって、前記キャリア検出器は、所望OFDM信号のうち受信した信号の各キャリアの中で、時間軸上で隣接するシンボルの位相差が所定の値より小さい第1キャリアを選択する第1選択部と、前記選択した第1キャリアの中で、他のキャリアとの間で所望OFDM信号の所定の関係の位相を有する第2キャリアを選択する第2選択部と、前記第1キャリア及び前記第2キャリアの選択結果に基づいて、前記受信した信号が前記他の通信装置から送信された所望OFDM信号のシンボルかどうか判断するキャリア判定部と、を有する通信装置を提供する。
上記により、受信した信号における複数のキャリアに相当する周波数について、OFDM信号における異なる周波数のキャリアの位相が持つ特徴を用いて所望OFDM信号のシンボルであるかどうか判断するので、精度の高いキャリア検出が可能となる。
本発明は、通信媒体とのインタフェースを行うカプラを介して他の通信装置から送信されるOFDM信号を受信する受信部と、前記受信部で受信した信号においてOFDM信号のシンボルを検出することによりキャリア検出を行うキャリア検出器とを備える集積回路であって、前記キャリア検出器は、所望OFDM信号のうち受信した信号の各キャリアの中で、時間軸上で隣接するシンボルの位相差が所定の値より小さい第1キャリアを選択する第1選択部と、前記選択した第1キャリアの中で、他のキャリアとの間で所望OFDM信号の所定の関係の位相を有する第2キャリアを選択する第2選択部と、前記第1キャリア及び前記第2キャリアの選択結果に基づいて、前記受信した信号が前記他の通信装置から送信された所望OFDM信号のシンボルかどうか判断するキャリア判定部と、を有する集積回路を提供する。
本発明は、通信媒体とのインタフェースを行うカプラと、前記カプラを介して他の通信装置から送信されるOFDM信号を受信する受信部と、前記受信部で受信した信号においてOFDM信号のシンボルを検出することによりキャリア検出を行うキャリア検出器とを備える回路モジュールであって、前記キャリア検出器は、所望OFDM信号のうち受信した信号の各キャリアの中で、時間軸上で隣接するシンボルの位相差が所定の値より小さい第1キャリアを選択する第1選択部と、前記選択した第1キャリアの中で、他のキャリアとの間で所望OFDM信号の所定の関係の位相を有する第2キャリアを選択する第2選択部と、前記第1キャリア及び前記第2キャリアの選択結果に基づいて、前記受信した信号が前記他の通信装置から送信された所望OFDM信号のシンボルかどうか判断するキャリア判定部と、を有する回路モジュールを提供する。
本発明によれば、マルチキャリア信号の有無を精度良く短時間に判定することが可能なOFDMシンボル検出方法及び通信装置を提供できる。
以下の実施形態では、本発明に係るOFDMシンボル検出方法及び通信装置を、電力線を伝送路として通信を行う電力線通信装置において適用した例を説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る電力線通信システムの構成を示す図である。図1の電力線通信システムは、電力線900に接続された複数台の通信装置であるPLC(Power Line Communication)モデム100M、100T1、100T2、100T3、・・、100TNを備える。図1には、5台のPLCモデムが示されているが、接続台数は任意である。PLCモデム100Mは、親機として機能するものであり、子機として機能する他のPLCモデム100T1、・・100TNの接続状態(リンク状態)の管理を行うものである。ただし、親機として機能するPLCモデムは、必須ではない。
なお、以降の説明において、親機及び特定の子機について言及する場合は、PLCモデム100M、100T1、100T2、100T3、・・、100TNのように記述し、子機一般に言及する場合は、PLCモデム100Tと記述する。また、親機、子機の限定がないPLCモデムに言及する場合は、単に、PLCモデム100と記述する。
電力線900は、図1では1本の線で示されているが、実際には2本以上の導線であり、PLCモデム100は、その内の2本に接続されている。
図2は、PLCモデム100の概観を示す図であり、図2(a)は前面を示す外観斜視図、図2(b)は前面図、図2(c)は背面図である。図2に示すPLCモデム10は、筐体101を有しており、筐体101の前面には、図2(a)(b)に示すようにLED(Light Emitting Diode)105A、105B、105Cからなる表示部105が設けられている。また、筐体101の背面には、図2(c)に示すように電源コネクタ102、及びRJ45等のLAN(Local Area Network)用モジュラージャック103、及び動作モード等の切換えのための切換えスイッチ104が設けられている。電源コネクタ102には、電源ケーブル(図2では図示せず)が接続され、モジュラージャック103には、LANケーブル(図2では図示せず)が接続される。なお、PLCモデム100には、さらにDsub(D−subminiature)コネクタを設け、Dsubケーブルを接続するようにしてもよい。
図3は、PLCモデム100のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。PLCモデム100は、図3に示すように、回路モジュール200及びスイッチング電源300を有している。スイッチング電源300は、各種(例えば、+1.2V、+3.3V、+12V)の電圧を回路モジュール200に供給するものであり、例えば、スイッチングトランス、DC−DCコンバータ(いずれも図示せず)を含んで構成される。
回路モジュール200には、メインIC(Integrated Circuit)210、AFE・IC(Analog Front END・Integrated Circuit)220、イーサネットPHY・IC(Physic layer・Integrated Circuit)230、メモリ240、ローパスフィルタ(LPF)251、ドライバIC252、バンドパスフィルタ(BPF)260、及びカプラ270が設けられている。スイッチング電源300及びカプラ270は、電源コネクタ102に接続され、さらに電源ケーブル600、電源プラグ400、コンセント500を介して電力線900に接続される。なお、メインIC2100は電力線通信を行う制御回路として機能する。
メインIC210は、CPU(Central Processing Unit)211、PLC・MAC(Power Line Communication・Media Access Control layer)ブロック212、及びPLC・PHY(Power Line Communication・Physical layer)ブロック213で構成されている。CPU211は、32ビットのRISC(Reduced Instruction Set Computer)プロセッサを実装している。PLC・MACブロック212は、送受信信号のMAC層(Media Access Control layer)を管理し、PLC・PHYブロック213は、送受信信号のPHY層(Physical layer)を管理する。AFE・IC220は、DA変換器(DAC;D/A Converter)221、AD変換器(ADC;A/D Converter)222、及び可変増幅器(VGA;Variable Gain Amplifier)223で構成されている。カプラ270は、コイルトランス271、及びカップリング用コンデンサ272a、272bで構成されている。なお、CPU211は、メモリ211に記憶されたデータを利用して、PLC・MACブロック212、及びPLC・PHYブロック213の動作を制御するとともに、PLCモデム100全体の制御も行う。
PLCモデム100による通信は、概略次のように行われる。モジュラージャック103から入力されたデータは、イーサネットPHY・IC230を介してメインIC210に送られ、デジタル信号処理を施すことによってデジタル送信信号が生成される。生成されたデジタル送信信号は、AFE・IC220のDA変換器(DAC)221によってアナログ信号に変換され、ローパスフィルタ251、ドライバIC252、カプラ270、電源コネクタ102、電源ケーブル600、電源プラグ400、コンセント500を介して電力線900に出力される。
電力線900から受信された信号は、カプラ270を経由してバンドパスフィルタ260に送られ、AFE・IC220の可変増幅器(VGA)223でゲイン調整がされた後、AD変換器(ADC)222でデジタル信号に変換される。そして、変換されたデジタル信号は、メインIC210に送られ、デジタル信号処理を施すことによって、デジタルデータに変換される。変換されたデジタルデータは、イーサネットPHY・IC230を介してモジュラージャック103から出力される。
PLCモデム100は、OFDM方式による複数のサブキャリアを用いたマルチキャリア通信を行うものであり、通信信号に関するデジタル信号処理はメインIC210によって実現される。ここで、送信データをOFDM送信信号に変換する処理、OFDM受信信号を受信データに変換する処理、送信されたOFDM信号の有無を検出するキャリア検出処理などのデジタル信号処理は、主としてPLC・PHYブロック213で行われる。
図4は、本実施形態に係る通信装置の受信部の入力部の構成を示すブロック図である。受信部には、オートゲインコントロール回路(以下、AGC回路)451と、アナログ−デジタル変換器(以下、AD変換器)453と、キャリア検出器455と、シンボル同期回路457と、レベル判定器459とが設けられる。この図4の構成を図3に示したPLCモデム100に対応させた場合、AGC回路451はAFE・IC220のVGA223に対応し、AD変換器453はADC222に対応する。また、キャリア検出器455、シンボル同期回路457、レベル判定器459は、メインIC210のPLC・PHYブロック213及びCPU211において構成され、各部の機能が実現される。
受信信号は、AGC回路451において所定のゲインでレベル調整された後、AD変換器453でデジタル信号に変換されてキャリア検出器455に入力される。レベル判定器459は、AGC回路451からのゲインレベルと所定のしきい値とを比較し、ゲインレベルの大小によって、キャリア検出器455及びシンボル同期回路457にON信号またはOFF信号を出力する。
キャリア検出器455は、OFDM信号の受信信号について、シンボル間相関を求めてキャリアである確率が高いサブキャリアを選択した後、キャリア間相関を求めてマルチキャリア信号であるか否かを判断することで、キャリア検出処理を行う。このキャリア検出を行う構成及びその方法の詳細については後述する。シンボル同期回路457は、キャリア検出器455の検出結果に基づき、キャリアが検出された受信信号のシンボルの同期をとるシンボル同期処理を行う。このキャリア検出出力及びシンボル同期出力は、受信信号の複素データへの変換等を行う検波部へフィードバックする。
まず、所望信号が受信信号に存在しない場合は、AGC回路451のゲインは最大ゲインの設定となる。所望信号が受信信号に存在する場合は、受信信号のレベルに合わせてAGC回路451のゲインを設定する。所望信号が存在する場合に設定されるAGC回路451のゲインは、最大値よりも小さくなっている。レベル判定器459は、しきい値とAGC回路451のゲインレベルとを比較判定する。ゲインレベルがしきい値よりも大きい場合には、レベル判定器459は、キャリア検出器455とシンボル同期回路457に対して動作させないOFF信号を出力する。一方、ゲインレベルがしきい値よりも小さい場合には、レベル判定器459は、キャリア検出器455及びシンボル同期回路457に対して動作させるON信号を出力する。これにより、所望信号が受信信号に存在する場合のみ、キャリア検出器455及びシンボル同期回路457を動作させることができる。
次に、キャリア検出を行うOFDM信号について説明する。図5は、本実施形態の通信装置が取り扱う通信信号のフレーム構成の一例を示す図である。OFDM信号による通信信号のフレームは、プリアンブル511、同期シンボル512、ヘッダ513、ペイロード514、ポストアンブル515を有して構成される。
プリアンブル511は、フレームの頭に付加される既知信号であり、このプリアンブル511の部分を受信して判別することで、フレームの先頭を知ることができる。プリアンブル511は、キャリア検出処理、同期処理、等化処理等に使用される。同期シンボル512は、同期確立等に使用される既知信号である。ヘッダ513は、データの送信元、送信先など、フレームパケットの各種付加情報を含む部分である。ペイロード514は、伝送するデータ本体の部分である。ポストアンブル515は、フレームの後尾に付加される既知信号であり、このポストアンブル515の部分を受信して判別することで、フレームの終わりを知ることができる。
また、当該フレームの通信信号を送信する第1の通信装置とは別に、さらに他の第2の通信装置が存在し、同時に通信を行う場合には、プリアンブル511の期間において共存信号516が第2の通信装置から送信される。共存信号516は、他通信方式の通信システムなど、複数の通信システムが共存するために、通信システム間で予め決められた既知信号であり、この共存信号516の有無によって、各通信システムによる伝送路の使用割当を決定する。
ここで、共存信号について以下に説明する。図6は、共存信号を含む通信信号受信時の動作の一例を示すタイムチャートである。通信装置は、共存信号として用いるリクエスト信号RSを出力する際に、図示しないゼロクロス回路が、商用交流電圧ACのゼロクロスZCを検出する。図6では、家屋やビル等の建物内で通信する宅内通信による通信システム(宅内系)の通信方式「A」、同じく宅内系の通信方式「B」、屋外の伝送路を用いて外部と通信するアクセス系通信による通信システム(アクセス系)の通信方式「C」の3つの通信方式が共存可能な例を示している。
通信装置は、使用したいチャネルに空きがあるか否かをゼロクロスZCに同期して判定する。「チャネル」は時間及び周波数帯域の少なくとも一方であればよいが、ここでは周波数帯域であるとする。この際、通信装置は、制御期間Tcにおいて、リクエスト信号RSをサーチする。例えば、時点t81でゼロクロスZCを検出した場合、通信装置のPLC・PHYブロック213における制御部は、時点t81からt82まで、リクエスト信号RSが出力されているか否かをキャリア検出によって判定する。
なお、図6の例では、制御期間Tcの各タイムスロットは、「C」、「A」、「B」、・・・の通信方式の順番で割り当てられているものとする。また、データ期間Tdは、通信方式「A」、「B」、…でデータ通信が行われる場合、通信方式「A」、「B」、…で時間分割される。さらに、通信方式「A」、「B」、…とともに通信方式「C」でデータ通信が行われる場合は、データ期間Tdでは、通信方式「A」、「B」、…に16〜30MHzを、通信方式「C」に2〜16MHzを割り当て、使用周波数帯域が周波数分割される。これらタイムスロットの割り当て、及びどのリクエスト信号RSが出力されたらどの多元接続方式を採用するかの情報は、各通信装置のメモリ240が記憶しているものとする。
例えば、通信方式「A」を用いる通信装置a1が2〜30MHzの周波数帯域を使用したい場合に、時点t81からt82までの期間においてリクエスト信号RSが出力されていないと、通信装置a1の制御部は、次のデータ期間Td(時点t84からt86)は、通信方式「C」がデータ通信を行わないので、使用したいチャネルに空きがあると判定する。従って、時点t84で、位相ベクトルの変更処理等を行うことなく、通信装置a1は2〜30MHzの周波数帯域を用いてデータ通信を行う。このとき、通信装置a1は、時点t82でリクエスト信号RSを出力する。また、時点t83で通信方式「B」を用いる通信装置b1がリクエスト信号RSを出力する。通信装置a1は、通信装置b1からのリクエスト信号RSを検出した場合、データ期間Tdにおいて通信方式「A」と通信方式「B」とが時間分割してデータ通信を行うと判定する。このため、データ期間Tdでは、通信装置a1、通信装置b1が交互のデータ通信を行う。
本実施形態では、上述した通信信号のプリアンブル、ポストアンブル、及び共存信号の少なくともいずれかにおいて、受信側の通信装置のキャリア検出器455がキャリア検出動作を行う。プリアンブルにおいて本実施形態のキャリア検出を行うことで、パケットの先頭部分が精度良く検出できるので、パケットの受信エラーを削減でき、通信装置の受信性能を向上できる。また、ポストアンブル5において本実施形態のキャリア検出を行うことで、パケットの末尾部分が精度良く検出できるので、パケットの途中に雑音が重畳したときでも、データ受信から次のパケットの待ち受けに状態を切り替えることができ、通信装置の受信性能を向上できる。また、共存信号において本実施形態のキャリア検出を行うことで、他の通信装置の共存信号を精度よく受信することができるので、他の装置のデータ送信を妨げることを防止できる。
次に、OFDM信号の各サブキャリアの周波数及び位相について説明する。図7は、OFDM信号の各サブキャリアの配置例を示す図である。OFDM信号では、周波数軸上にリニアに等間隔にサブキャリアを配置する。図7には、サブキャリアとして基本波、2倍波、3倍波…を用いたOFDM信号fc1〜fc10の例を示している。この場合、送信側の通信装置から出力される送信信号s(t)は次式(1)のようになる。
Figure 0005158958
ここで、fは搬送波帯域OFDMでの基本キャリアの周波数、fは隣接するサブキャリア間の周波数間隔、nはサブキャリアの次数を表す。θnは各サブキャリアに与える予め決められた位相角である。受信側の通信装置では、キャリア検出を行う際に、まずこの位相角θnを逆回転させてキャンセルする。
続いて、OFDM信号のシンボル間の位相差の特性について説明する。図8は、図7に示したOFDM信号の各サブキャリアの波形を示す図である。図8の例では、OFDM信号の各サブキャリアのOFDMシンボル2つ分を示している。シンボル間の位相に着目した場合、送信側の通信装置から送信されるOFDM信号は、時間軸上で連続するOFDMシンボルにおいて各サブキャリア毎の位相が同じとなるように送信される。この場合、受信側の通信装置で受信される受信信号において、時間軸上で連続した複数のOFDMシンボルの位相は、全てのサブキャリアにおいて同じ位相となる。すなわち、受信したOFDM信号の各サブキャリアについて、時間軸上で連続するOFDMシンボルをシンボル長(1シンボル区間)で区切ると、隣り合うシンボル間の位相差はゼロとなる。
上記OFDM信号の性質を利用して、シンボル間の相関を求めることにより、所望信号を搬送するキャリアが存在するか否かを判別できる。シンボル間相関としては、時間軸上で連続するOFDMシンボルにおける位相差φsの分布度合いを判定することにより、位相差φsが0付近に集中して分布する場合はキャリア有り、そうでない場合はキャリア無しと判別できる。例えば、位相差φsの絶対値がπ/4以下かどうかで判定する。なお、位相差φsを求める代わりに、隣接するシンボルの信号点の複素共役と自シンボルの信号点との積を求めてその分布を判定してもよい。
次に、OFDM信号のキャリア間の位相差の特性について説明する。図9〜図11はOFDM信号の各サブキャリア間の位相差を示す図である。図9〜図11の例では、OFDM信号の8つのサブキャリアについてOFDMシンボル2つ分を示している。キャリア間の位相に着目した場合、送信側の通信装置から送信されるOFDM信号は、シンボルの同期タイミングにおいて全てのサブキャリアの位相が同じとなるように送信される。この場合、受信側の通信装置で受信される受信信号においては、隣り合うサブキャリアの位相差が同じになる。すなわち、隣り合うサブキャリア同士はある一定の位相差φfを持つ形になる。
図9のように受信信号の受信タイミングがシンボル区間の同期タイミングと合っている場合は、隣り合うサブキャリアにおいてキャリア間の位相差がゼロ、すなわち全てのサブキャリアの位相が同じになる。図10のように受信信号の受信タイミングがシンボル区間の同期タイミングから1/4シンボルずれている場合は、隣り合うサブキャリアにおいてキャリア間の位相差がπ/4(90度)となる。図11のように受信信号の受信タイミングがシンボル区間の同期タイミングから1/2シンボルずれている場合は、隣り合うサブキャリアにおいてキャリア間の位相差がπ/2(180度)となる。他のタイミングにおいても同様に、全サブキャリアにおいて隣り合うキャリア間の位相差は一定になる。
図12は、OFDM信号の各サブキャリアの複素表現を極座標上で示した図である。このように、各サブキャリアの複素表現を極座標にマッピングした場合、各サブキャリアは隣り合うサブキャリアとの間である一定の位相差φfをもってそれぞれ配置される。すなわち、隣り合うサブキャリア間の位相差φfが全てのサブキャリアで等しくなっている。
上記OFDM信号の性質を利用して、キャリア間の相関を求めることにより、所望信号を搬送するキャリアが存在するか否かを判別できる。キャリア間相関としては、あるキャリアが他のキャリアとの間で所望OFDM信号の所定の関係の位相を有するかどうかでキャリアの有無を判定できる。この場合、基本キャリアの位相と当該キャリアの次数とに基づき、キャリアの次数がNの場合に、(基本キャリアの位相×N)の位相を備える場合に、所望OFDM信号のシンボルを持つキャリアであると判定できる。あるいは、隣接するキャリアとの位相差が基本キャリアの位相に基づく位相である場合に、所望OFDM信号のシンボルを持つキャリアであると判定できる。キャリア間の位相差を判定する場合、隣接するキャリアの位相差を示す複素座標が同一の象限にあるかどうかでキャリアの有無を判定可能である。
上記複素座標を判定する場合、隣り合うサブキャリアとの位相差φfの分布度合いを判定することにより、位相差φfが複素平面上である象限に集中して分布する場合はキャリア有り、そうでない場合はキャリア無しと判別できる。例えば、隣り合うサブキャリアの組の75%以上(図12の例では9個のうち7個以上)が同じ象限に存在するかどうかで判定する。なお、位相差φfを求める代わりに、隣接するキャリアの信号点の複素共役と自キャリアの信号点との積を求めてその分布を判定してもよい。
図13は、図7に示したOFDM信号においてノイズ等によりサブキャリアが半数以上正常に受信できない状態を示した図である。図13の例のように、60%のサブキャリアがノイズに埋もれるなどして正常に受信できず、40%のサブキャリアしか存在しない場合、所望信号のキャリアの有無を正常に判定できない可能性が高くなる。キャリア間相関によってキャリア検出を行う場合、受信できた40%のサブキャリアだけでは、隣り合うサブキャリア間の位相差φfが同じ象限に存在する確率が下がるので、位相差φfの分布判定を正常に行えない場合が多くなる。シンボル間相関を用いる場合も同様に、正常に受信できないサブキャリアについては連続するシンボル間の位相差φsがばらついて0付近に存在する確率が下がるので、キャリア有りを判定できない場合が多くなる。
そこで、本実施形態では、シンボル間相関による判定処理とキャリア間相関による判定処理とを組み合わせることで、キャリア検出精度を高めるようにする。まず、第1ステップ(第1選択ステップ)として、各サブキャリアについてシンボル間の相関を算出して位相差φsが0付近となるサブキャリアを選択する。次に、第2ステップ(第2選択ステップ)として、第1ステップで選択したサブキャリアについて、隣り合うサブキャリアのキャリア間の相関を算出して位相差φfが複素平面上で同象限に存在するサブキャリアの組を抽出する。そして、第2ステップで抽出したサブキャリアの組の数が第1ステップで選択したサブキャリア数に対して所定割合以上である場合に、所望OFDM信号のシンボルを持つキャリア有りと判定する。なお、第2ステップにおいてキャリア間の相関を算出する際、隣り合うサブキャリアに限らず、理論上位相差が同一となる所定の周波数差を持つサブキャリア間で位相差を求めて相関の有無を判定してもよい。
次に、本実施形態に係るキャリア検出方法及び通信装置の具体的な例について詳細に説明する。図14は、本実施形態に係る通信装置のキャリア検出器の構成を示すブロック図である。本実施形態のキャリア検出器は、FFT部611、位相逆回転部612、シンボル間演算部613、キャリア間演算部614、キャリア選択部615、象限毎カウンタ616、比較部617を備えて構成される。FFT部611は、高速フーリエ変換によって受信信号を時間領域から周波数領域に変換し、OFDM信号の各サブキャリアの受信データを抽出する。位相逆回転部612は、各サブキャリアの受信データの位相を所定量逆回転させ、送信装置において各サブキャリアに与えられた位相角θnを元に戻す。
シンボル間演算部613は、複素共役算出部621、1シンボル遅延部622、乗算器623を有して構成され、各サブキャリアについて連続するシンボル間の位相差を算出する。すなわち、シンボル間演算部613は、あるサブキャリアの信号について、複素共役算出部621にて現時点のシンボルの複素共役を算出し、1シンボル遅延部622にて1シンボル期間遅延させ、乗算器623にて現シンボルの共役複素表現と1シンボル前の複素表現とを乗算してこれらの積を求める。この演算結果が時間軸上で連続するシンボル間の位相差φsに相当する値となり、シンボル間演算部613から出力される。
ここで、シンボル間演算について詳しく説明する。同一サブキャリアにおいて、あるシンボル(第1シンボル)S1の複素ベクトルをCS1、その複素座標を(IS1,QS1)、これに時間軸上で隣接するシンボル(第2シンボル)S2の複素ベクトルをCS2、その複素座標を(IS2,QS2)とする。これらの隣接するシンボルS1、S2の位相差を求めるために、複素数の割り算を用いると、複素座標ではこれらの商は次式(2)に示すように算出される。
Figure 0005158958
シンボル間の相関の有無を判定するには、上記式(2)の値が所定の範囲にあるかどうかを判断すればよい。
あるいは、次式(3)のように、第1シンボルS1の複素表現と、第2シンボルS2の共役複素表現との積を用いて、この式(3)の値が所定の範囲にあるかどうかを判断すればよい。
Figure 0005158958
上記式(3)を用いる場合、シンボル間の位相差|φs|≦π/4を判断するために、下記式(4)のように、実数部がゼロより大きく、実数部が虚数部の絶対値より大きいという条件によって判断することができる。
Figure 0005158958
このようにして、同一サブキャリアにおける隣り合うシンボルが、位相が連続する状態で続いているかどうかを各サブキャリアごとに演算して判断する。
また、隣り合うシンボルS1とS2の位相差φS1S2は、式(3)の実数部と虚数部を用いて、次式(5)のようにして順に求める。
Figure 0005158958
そして、上記式(5)により求めた位相差φS1S2が所定の閾値より小さいかどうか、次式(6)の条件によって判断する。なお、(IS1S2+QS1S2)と(QS1S2−IS1S2)とによるテーブルを予め準備してもよい。
Figure 0005158958
キャリア選択部615は、シンボル間演算部613の演算結果を用いて、連続するシンボル間の位相差がゼロまたはその近傍となるサブキャリアを選択する。ここでは、シンボル間の位相差がπ/4以下となるサブキャリアを選択する。そして、サブキャリアの選択結果を象限毎カウンタ616に出力し、選択したサブキャリアとこれに隣接するサブキャリアにおいて共にシンボル間の位相差がπ/4以下となるサブキャリアの数をキャリア間総数として比較部617に出力する。ここで、シンボル間演算部613及びキャリア選択部615が第1選択部としての機能を有する。
キャリア間演算部614は、複素共役算出部631、1サンプル遅延部632、乗算器633を有して構成され、隣り合うサブキャリア間の位相差を算出する。すなわち、キャリア間演算部614は、複素共役算出部631にてあるサブキャリアの複素共役を算出し、1サンプル遅延部632にて隣接するサブキャリアを1サンプル期間遅延させ、乗算器633にて上記サブキャリアの共役複素表現と隣接するサブキャリアの複素表現とを乗算してこれらの積を求める。この演算結果が周波数軸上で隣り合うサブキャリア間の位相差φfに相当する値となり、キャリア間演算部614から出力される。
ここで、キャリア間演算について詳しく説明する。あるサブキャリア(第1キャリア)f1の複素ベクトルをCf1、その複素座標を(If1,Qf1)、これに周波数軸上で隣接するサブキャリア(第2キャリア)f2の同一シンボルの複素ベクトルをCf2、その複素座標を(If2,Qf2)とする。これらの隣接するキャリアf1、f2の位相差を求めるために、複素数の割り算を用いると、複素座標ではこれらの商は次式(7)に示すように算出される。
Figure 0005158958
キャリア間の相関の有無を判定するには、上記式(7)の値が所定の範囲にあるかどうかを判断すればよい。
あるいは、次式(8)のように、第1キャリアf1の複素表現と、第2キャリアf2の共役複素表現との積を用いて、この式(8)の値が所定の範囲にあるかどうかを判断すればよい。
Figure 0005158958
また、隣り合うキャリアf1とf2の位相差φf1f2は、式(8)の実数部と虚数部を用いて、次式(9)のようにして順に求める。
Figure 0005158958
さらに、キャリア間の相関を簡易的に求める方法として、上記式(8)の値を複素平面上で表した信号点の分布が、第I象限、第II象限、第III象限、第IV象限のうち同じ象限に存在するかどうかによって判断してもよい。隣り合うサブキャリア間の位相差が同一であれば、その位相差を示す位相角は全サブキャリアにおいて同じになるので、式(8)の実数部と虚数部により複素平面上で表現される信号点は、全サブキャリアについて同じ象限に存在することになる。この性質を用いて、複数の隣り合うサブキャリアの組について、サブキャリア間の位相差を示す位相角が同一象限にあるかどうかを判断する。なお、同一象限にあるかどうかを判定する場合、位相角が0、π/2、π、3π/2を中心に分布する場合を考慮し、第I象限と第II象限、第II象限と第III象限、第III象限と第IV象限、第IV象限と第I象限のように、同一の隣接する2つの象限内にあるかを判断する。
象限毎カウンタ616は、キャリア間演算部614の演算結果を用いて、キャリア選択部615で選択されたサブキャリアについて、隣り合うサブキャリア間の位相差を示す信号点が複素平面上のどの象限にあるか、前記信号点が位置する象限毎にカウントする。ここで、キャリア間演算部614及び象限毎カウンタ616が第2選択部としての機能を有する。
比較部617は、キャリア判定部としての機能を有するもので、象限毎カウンタ616によりカウントされた象限毎のカウント値と、キャリア選択部615より出力されるキャリア間総数とを比較し、キャリア間総数に対して特定象限のカウント値が所定割合以上であるかを判定する。ここで、キャリア間総数に対して特定象限のカウント値が所定割合以上である場合は、比較部617はキャリア有無判定信号として「キャリア有り」(例えばハイレベル)を出力する。一方、キャリア間総数に対して特定象限のカウント値が所定割合未満である場合は、比較部617はキャリア有無判定信号として「キャリア無し」(例えばローレベル)を出力する。
例えば、図7に示したOFDM信号fc1〜fc10の例において、シンボル間演算の結果からサブキャリアfc1、fc2、fc3、fc4、fc7、fc10が選択されたとすると、隣接するサブキャリアの組を作ることができるfc1−fc2、fc2−fc3、fc3−fc4の3組を選択し、これら3つのサブキャリアの組についてキャリア間演算を行う。そして、これらのサブキャリア間の位相差が同一象限に存在するかを判定することで、所望信号を搬送するキャリアの有無を判定する。このような処理を行うことによって、キャリア検出の検出精度を向上できる。
次に、上記のように構成された本実施形態に係るキャリア検出器の動作例について説明する。図15は、本実施形態のキャリア検出器における動作の第1例の処理手順を示すフローチャートである。図14に示した本実施形態のキャリア検出器は、図3のPLC・PHYブロック213及びCPU211において、図15に示したフローチャートの手順を含むソフトウェアプログラムを実行することにより各部の機能が実現される。この際、メモリ211に受信信号や各演算処理に関するデータが格納される。もちろん、本実施形態に係るキャリア検出器をハードウェアで構成することも可能である。
キャリア検出器は、まず、変数の初期化処理として、前のシンボルにおけるFFT結果を示す変数Yについて、Y(i)←0を代入して初期化する(ステップS11)。ここで、「i」は個々のキャリアに対応するパラメータである。次いで、受信データの代入処理として、時間軸上の受信データを示す変数xについて、x(i)=受信データとして代入する(ステップS12)。そして、FFT演算処理として、周波数軸上の受信データを示す変数Xについて、FFT部611においてX=FFT(x)を演算する(ステップS13)。
次に、シンボル間位相差演算処理として、シンボル間位相差を示す変数Aについて、シンボル間演算部613においてA=X・Yを演算し、シンボル間の位相差を求める(ステップS14)。ここで、「・」は乗算を、「」は複素共役を示す。そして、キャリア選択部615において、シンボル間演算部613の演算結果に基づき、シンボル間相関の高いサブキャリアを選択するためのキャリア選択を行う(ステップS15)。この際、|arctan[A(i)]|<π/4かつ|arctan[A(i+1)]|<π/4の場合、IC_tone(i)=1、Nic=Nic+1とする。つまり、あるサブキャリアのシンボル間位相差A(i)の絶対値がπ/4未満であり、かつ、その隣のサブキャリアのシンボル間位相差A(i+1)の絶対値がπ/4未満である場合、すなわち隣り合うキャリアにおいてシンボル間位相差Aの絶対値が共にπ/4未満であれば、キャリア間相関演算の対象として選択し、変数Nicを1増分する。ここで、IC_tone(i)は各サブキャリアについてキャリア選択の有無を示す係数であり、Nicは選択した隣接サブキャリアの組の数であるキャリア間総数を示す変数である。一方、上記条件を満たさない場合、すなわちシンボル間位相差Aがπ/4以上である場合は、IC_tone(i)=0とする。この演算処理を全てのサブキャリアについて実行する。
その後、キャリア間位相差演算処理として、キャリア間位相差を示す変数Bについて、キャリア間演算部614においてB(i)=X(i)・X(i+1)・IC_tone(i)を演算し、サブキャリア間の位相差を求める(ステップS16)。この際、IC_tone(i)を掛けることで、ステップS15で求めたキャリア選択結果を反映している。これにより、シンボル間演算結果に基づき選択されたサブキャリアについてのみ、隣接するサブキャリア間の位相差が算出される。IC_tone(i)=0となり選択されなかったサブキャリアについてはB(i)=0となる。
次に、象限毎カウント処理として、象限毎カウンタ616において、複素平面上の象限毎にステップS16で求めたキャリア間位相差を示すB(i)の数をカウントする(ステップS17)。これにより、隣り合うサブキャリア間の位相差を示す信号点が複素平面上でどの象限に存在するか、該当する象限毎に隣接サブキャリアの組の数がカウントされる。この際、real(B(i))>0、すなわちB(i)の実数部が正であり、第I象限または第II象限に存在する場合は、Nrep=Nrep+1とする。また、real(B(i))<0、すなわちB(i)の実数部が負であり、第III象限または第IV象限に存在する場合は、Nren=Nren+1とする。また、imag(B(i))>0、すなわちB(i)の虚数部が正であり、第I象限または第IV象限に存在する場合は、Nimp=Nimp+1とする。また、imag(B(i))<0、すなわちB(i)の虚数部が負であり、第II象限または第III象限に存在する場合は、Nimn=Nimn+1とする。ここで、Nrep、Nren、Nimp、Nimnは、それぞれの象限に存在する隣接サブキャリアの組数のカウント値を示す変数である。
そして、カウント最大値算出処理として、象限毎カウンタ616においてステップS17で求めた象限毎のカウント値Nrep、Nren、Nimp、Nimnの最大値を求める(ステップS18)。この際、Nmax=MAX[Nrep Nren Nimp Nimn]により最大値Nmaxを算出する。
次に、カウント値比較処理として、比較部617においてステップS18で求めたカウント値の最大値Nmaxが所定値より大きいかどうかを判定する(ステップS19)。この際、Nmax/Nic>Th1かどうか、すなわち象限毎カウント値の最大値をキャリア間総数で割った値が閾値Th1より大きいかを判定する。これにより、シンボル間相関の高いサブキャリアの組の総数(Nic)のうち、キャリア間相関の高い隣接サブキャリアの組数(Nmax)が占める割合(Nmax/Nic)が、所定値(Th1)以上かどうかを判定できる。閾値Th1は、例えば0.75ぐらいがよい。
ステップS19において、Nmax/Nic>Th1の場合はキャリア有りと判定し(ステップS20)、処理を終了する。一方、Nmax/Nic≦Th1の場合は、キャリア無しと判定し、Y=Xとしてその他の変数は初期化し(ステップS21)、ステップS12に戻って次のシンボルに関して同様の処理を繰り返す。
上記手順により、例えば総サブキャリア数の半数以下のサブキャリアしか正常に受信できないような状態であっても、シンボル間相関演算とキャリア間相関演算とを組み合わせて精度の高いキャリア検出を行うことができる。
図16は、本実施形態のキャリア検出器における動作の第2例の処理手順を示すフローチャートである。第2例は、図15に示した第1例の変形例であり、ステップS14とS15の間にステップS31のシンボル間演算結果判定処理を追加し、ステップS32のカウント値比較処理の内容をステップS19から変更している。ここでは図15の第1の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
ステップS14でシンボル間演算部613においてA=X・Yを演算した後、キャリア選択部615において、シンボル間演算部613の演算結果をキャリア毎に判定する(ステップS31)。この際、|arctan[A(i)]|<π/4の場合、Nis=Nis+1とする。つまり、あるサブキャリアのシンボル間位相差A(i)の絶対値がπ/4未満である場合、シンボル間相関の高いサブキャリアの数である受信キャリア総数を示す変数であるNisを1増分する。その後、ステップS15でキャリア選択部615においてシンボル間演算部613の演算結果に基づいてキャリア選択を行い、シンボル間相関の高い隣接サブキャリアの組を選択する。その後のステップS16〜S18では図15に示した第1の実施形態と同様に処理を行う。
ステップS18で象限毎カウンタ616において象限毎のカウント値Nrep、Nren、Nimp、Nimnの最大値を求めた後、カウント値比較処理として、比較部617においてステップS18で求めたカウント値の最大値Nmaxが所定値より大きいかどうかを判定する(ステップS32)。この際、Nmax/Nic>Th1、かつ、Nmax/Nis>Th2かどうかを判定する。すなわち、象限毎カウント値の最大値をキャリア間総数で割った値が第1閾値Th1より大きく、かつ、象限毎カウント値の最大値を受信キャリア総数で割った値が第2閾値Th2より大きいかを判定する。これにより、キャリア間相関の高いサブキャリアの組数(Nmax)に関して、シンボル間相関の高い隣接サブキャリアの組の総数(Nic)に対して占める割合(Nmax/Nic)が所定値(Th1)以上であり、かつ、シンボル間相関の高いサブキャリアの総数(Nis)に対して占める割合(Nmax/Nis)が所定値(Th2)以上であるがどうかを判定できる。第1閾値Th1は例えば0.75ぐらい、第2閾値Th2は例えば0.5ぐらいがよい。
上記手順により、シンボル間相関が高いと判定されたサブキャリアにおけるキャリア間相関の高いサブキャリアの割合を判定する際、隣接したサブキャリアでシンボル間相関が高いサブキャリアの組の総数と共に、サブキャリア単位でシンボル間相関が高いサブキャリアの総数とを用いて判定することで、シンボル間相関が高いサブキャリアが連続していない場合を識別できる。シンボル間相関が高いと判定されたサブキャリアが連続していない場合は、正常にサブキャリアが受信できていない場合など、シンボル間相関の誤検出が考えられ、このような場合を判定結果から排除できるので、キャリアの誤検出を削減でき、キャリア検出の精度をさらに向上できる。
上述したように、本実施形態では、受信した信号における所望OFDM信号の各キャリアに相当する周波数に関して、OFDM信号における異なる周波数のキャリアの位相が持つ特徴を用いて、シンボル間相関に基づく第1のキャリア選択とキャリア間相関に基づく第2のキャリア選択とを行い、これらの結果から所望OFDM信号のシンボルであるかどうか判断するので、精度の高いキャリア検出を行うことができる。また、キャリア間の相関を求める際に、隣接するキャリア間の位相差を算出して複素平面上で同一象限にあるかどうかを判断することで、簡単かつ高精度にキャリアの有無を判断でき、キャリア判定にかかる処理を高速化できる。したがって、本実施形態によれば、マルチキャリア信号の有無を精度良く短時間に判定することができるようになる。
なお、本発明は上記の実施形態において示されたものに限定されるものではなく、明細書の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者が変更、応用することも本発明の予定するところであり、保護を求める範囲に含まれる。
本発明は、マルチキャリア信号の有無を精度良く短時間に判定することが可能となる効果を有し、例えば電力線通信などにおいて、他の通信装置から送信されるOFDM信号のシンボルを検出するOFDMシンボル検出方法、及びこのOFDMシンボル検出部を備える通信装置等として有用である。
本発明の実施形態に係る電力線通信システムの構成を示す図 本実施形態に係るPLCモデムの概観を示す図 本実施形態に係るPLCモデムのハードウェア構成の一例を示すブロック図 本実施形態に係る通信装置の受信部の入力部の構成を示すブロック図 本実施形態の通信装置が取り扱う通信信号のフレーム構成の一例を示す図 共存信号を含む通信信号受信時の動作の一例を示すタイムチャート OFDM信号の各サブキャリアの配置例を示す図 図7に示したOFDM信号の各サブキャリアの波形を示す図 OFDM信号の各サブキャリア間の位相差を示す図 OFDM信号の各サブキャリア間の位相差を示す図 OFDM信号の各サブキャリア間の位相差を示す図 OFDM信号の各サブキャリアの複素表現を極座標上で示した図 図7に示したOFDM信号においてノイズ等によりサブキャリアが半数以上正常に受信できない状態を示した図 本実施形態に係る通信装置のキャリア検出器の構成を示すブロック図 本実施形態のキャリア検出器における動作の第1例の処理手順を示すフローチャート 本実施形態のキャリア検出器における動作の第2例の処理手順を示すフローチャート
符号の説明
100 PLCモデム
100M PLCモデム(親機)
100T、100T1〜100TN PLCモデム(子機)
101 筐体
102 電源コネクタ
103 モジュラージャック
104 切換えスイッチ
105 表示部
200 回路モジュール200
210 メインIC
211 CPU
212 PLC・MACブロック
213 PLC・PHYブロック
220 AFE・IC
221 DA変換器(DAC)
222 AD変換器(ADC)
223 可変増幅器(VGA)
230 イーサネットPHY・IC
251 ローパスフィルタ(LPF)
252 ドライバIC
260 バンドパスフィルタ(BPF)
270 カプラ
271 コイルトランス
272a、272b カップリング用コンデンサ
300 スイッチング電源
400 電源プラグ
500 コンセント
600 電源ケーブル
900 電力線
451 AGC回路
453 AD変換器
455 キャリア検出器
457 シンボル同期回路
459 レベル判定器
511 プリアンブル
512 同期シンボル
513 ヘッダ
514 ペイロード
515 ポストアンブル
516 共存信号
611 FFT部
612 位相逆回転部
613 シンボル間演算部
614 キャリア間演算部
615 キャリア選択部
616 象限毎カウンタ
617 比較部
621 複素共役部
622 1シンボル遅延部
623 乗算器
631 複素共役部
632 1サンプル遅延部
633 乗算器

Claims (12)

  1. 他の通信装置から送信される複数のキャリアから構成されるOFDM信号のシンボル検出方法であって、
    所望OFDM信号のうち受信した信号の各キャリアの中で、時間軸上で隣接するシンボルの位相差が所定の値より小さい第1キャリアを選択する第1選択ステップと、
    前記選択した第1キャリアの中で、他のキャリアとの間で所望OFDM信号の所定の関係の位相を有する第2キャリアを選択する第2選択ステップと、
    前記第1キャリア及び前記第2キャリアの選択結果に基づいて、前記受信した信号が前記他の通信装置から送信された所望OFDM信号のシンボルかどうか判断するキャリア判定ステップと、
    を含むOFDMシンボル検出方法。
  2. 請求項1に記載のシンボル検出方法であって、
    前記第2選択ステップにおいて、前記所定の関係の位相として、周波数軸上に等間隔に配置された複数のキャリアのうちの1つである基本キャリアの位相と当該キャリアの次数とに基づき、キャリアの次数がNの場合に、(前記基本キャリアの位相×N)の位相を備えるキャリアを第2キャリアとして選択するOFDMシンボル検出方法。
  3. 請求項1に記載のシンボル検出方法であって、
    前記第2選択ステップにおいて、前記所定の関係の位相として、隣接するキャリアとの位相差が、周波数軸上に等間隔に配置された複数のキャリアのうちの1つである基本キャリアの位相に基づく位相であるキャリアを第2キャリアとして選択するOFDMシンボル検出方法。
  4. 請求項3に記載のシンボル検出方法であって、
    前記第2選択ステップにおいて、前記隣接するキャリアの位相差を示す複素座標が同一の象限にあるキャリアを第2キャリアとして選択するOFDMシンボル検出方法。
  5. 請求項1に記載のシンボル検出方法であって、
    前記キャリア判定ステップにおいて、前記第1キャリアの数に対する前記第2キャリアの数が所定割合以上の場合に所望OFDM信号のシンボルであると判断するOFDMシンボル検出方法。
  6. 請求項5に記載のシンボル検出方法であって、
    前記第1選択ステップにおいて、当該キャリアとこれに隣接するキャリアにおいて共に時間軸上で隣接するシンボルの位相差が所定の値より小さいキャリアの数をキャリア間総数として検出し、
    前記キャリア判定ステップにおいて、前記キャリア間総数に対する前記第2キャリアの数の割合が所定の閾値以上の場合に所望OFDM信号のシンボルであると判断するOFDMシンボル検出方法。
  7. 請求項1に記載のシンボル検出方法であって、
    前記受信した信号は、パケットのプリアンブルであるOFDMシンボル検出方法。
  8. 請求項1に記載のシンボル検出方法であって、
    前記受信した信号は、パケットのポストアンブルであるOFDMシンボル検出方法。
  9. 請求項1に記載のシンボル検出方法であって、
    前記受信した信号は、他の装置が送信する共存信号であるOFDMシンボル検出方法。
  10. 他の通信装置から送信されるOFDM信号を受信する受信部と、
    前記受信部で受信した信号においてOFDM信号のシンボルを検出することによりキャリア検出を行うキャリア検出器とを備える通信装置であって、
    前記キャリア検出器は、
    所望OFDM信号のうち受信した信号の各キャリアの中で、時間軸上で隣接するシンボルの位相差が所定の値より小さい第1キャリアを選択する第1選択部と、
    前記選択した第1キャリアの中で、他のキャリアとの間で所望OFDM信号の所定の関係の位相を有する第2キャリアを選択する第2選択部と、
    前記第1キャリア及び前記第2キャリアの選択結果に基づいて、前記受信した信号が前記他の通信装置から送信された所望OFDM信号のシンボルかどうか判断するキャリア判定部と、
    を有する通信装置。
  11. 通信媒体とのインタフェースを行うカプラを介して他の通信装置から送信されるOFDM信号を受信する受信部と、
    前記受信部で受信した信号においてOFDM信号のシンボルを検出することによりキャリア検出を行うキャリア検出器とを備える集積回路であって、
    前記キャリア検出器は、
    所望OFDM信号のうち受信した信号の各キャリアの中で、時間軸上で隣接するシンボルの位相差が所定の値より小さい第1キャリアを選択する第1選択部と、
    前記選択した第1キャリアの中で、他のキャリアとの間で所望OFDM信号の所定の関係の位相を有する第2キャリアを選択する第2選択部と、
    前記第1キャリア及び前記第2キャリアの選択結果に基づいて、前記受信した信号が前記他の通信装置から送信された所望OFDM信号のシンボルかどうか判断するキャリア判定部と、
    を有する集積回路。
  12. 通信媒体とのインタフェースを行うカプラと、
    前記カプラを介して他の通信装置から送信されるOFDM信号を受信する受信部と、
    前記受信部で受信した信号においてOFDM信号のシンボルを検出することによりキャリア検出を行うキャリア検出器とを備える回路モジュールであって、
    前記キャリア検出器は、
    所望OFDM信号のうち受信した信号の各キャリアの中で、時間軸上で隣接するシンボルの位相差が所定の値より小さい第1キャリアを選択する第1選択部と、
    前記選択した第1キャリアの中で、他のキャリアとの間で所望OFDM信号の所定の関係の位相を有する第2キャリアを選択する第2選択部と、
    前記第1キャリア及び前記第2キャリアの選択結果に基づいて、前記受信した信号が前記他の通信装置から送信された所望OFDM信号のシンボルかどうか判断するキャリア判定部と、
    を有する回路モジュール。
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