JP5158523B2 - 脱窒処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、脱窒処理装置に係り、特に被処理水が流入する脱窒槽内に脱窒菌を担持した担体を充填して脱窒処理を行う脱窒処理装置に関する。
従来、廃水中のアンモニアを処理する装置として硝化・脱窒装置が知られている(例えば特許文献1)。この硝化・脱窒装置は、アンモニアの効率的な除去を目的として、硝化菌を含有する微生物(例えば活性汚泥)を担持材料に担持した担体を硝化槽内に充填して硝化槽内の硝化菌濃度を高めることにより、硝化効率を上げることが通常行われている。
担体としては、スポンジ、発泡プラスチックなどの担持材料の表面に細菌を付着させる付着担体と、ゲル中に細菌を包括固定する包括化担体とがある。
担体が充填された硝化槽は、硝化効率を高めるために被処理水や担体を硝化槽内で流動させることが重要であり、流動手段が設けられる。硝化槽での硝化反応は好気性反応であるため、流動手段としてエア曝気装置が通常使用される。
また、硝化槽の処理水出口にはスクリーンを設け、担体が処理水に同伴して流出するのを防止している。この場合、特許文献2に示すように、スクリーンの前面側にガイド板を設置して、エア曝気装置のエアによるエアリフトによる水流をガイド板とスクリーンとの間に導いて水流でスクリーンを洗浄することにより、担体がスクリーンに目詰まりすることを防止している。
即ち、流動手段としてエア曝気装置を使用できる硝化槽の場合には、スクリーンを設けてもエア曝気のエアによってスクリーンに目詰り防止できる。
ところで、硝化・脱窒装置の脱窒反応の効率化のためには、脱窒槽にも脱窒菌を含有する微生物(例えば活性汚泥)を担持した担体を充填することが好ましい。
しかし、脱窒槽での脱窒反応は、嫌気性反応であるため被処理水や担体の流動及びスクリーンの目詰まり防止にエア曝気装置を使用できないという問題がある。そうかと言って、エア以外の気体である窒素ガスや二酸化炭素ガス等を曝気したのでは、窒素や二酸化炭素が処理水に溶解してしまい問題があると共にランニングコストが莫大になってしまう。
したがって、従来の脱窒槽には、被処理水や担体の流動を行うための手段として脱窒槽内に水中攪拌機を設けられているのが通常である。
特開2000−288581号公報 特開平09−117785号公報
しかしながら、担体が充填された脱窒槽に水中攪拌機を設けると、付着担体の場合には、担体が攪拌機に接触することによって付着した細菌が剥離されてしまい、脱窒性能が低下するという問題がある。これにより、付着担体を脱窒処理に使用する効果が十分に発揮されないという欠点がある。
一方、包括担体の場合には、攪拌機への接触や攪拌剪断力によって担持材料であるゲルが細かく破壊されてしまい、スクリーンから流出してしまうという問題がある。これにより、包括担体を脱窒処理に使用する効果が十分に発揮されないという欠点がある。
また、脱窒槽は、硝化槽のようにスクリーンの目詰まり防止にエア曝気装置が使用できなので、スクリーンが目詰まりし易く、頻繁に掃除しなくてはならないいという問題がある。このことから、脱窒槽に担体を充填して脱窒処理の効率化を図るためには、スクリーンを設けなくてもよい脱窒槽が要望されている。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、脱窒槽に充填される担体から微生物が剥離されたり、担体が破損したりすることがないように脱窒槽内で被処理水や担体を流動させることができ、しかも担体流出防止用のスクリーンを設ける必要もない脱窒処理装置を提供することを目的とする。
本発明の請求項1は、前記目的を達成するために、被処理水が流入する脱窒槽内に脱窒菌を担持した多数の担体を充填して前記被処理水の脱窒処理を行う脱窒処理装置において、前記脱窒槽の被処理水中に縦向きに設けられ、前記脱窒槽内を前記担体が充填される筒外と該筒外と連通する筒内とに区画する複数の筒状部材と、前記複数の筒状部材の筒内それぞれに攪拌羽根が設けられ、該攪拌羽根の回転で前記複数の筒内に下降流を生じさせると共に前記複数の筒外に前記下降流が槽底部で反転した上向流を生じさせて前記脱窒槽内の被処理水に縦向きの循環流を発生させることによって、前記複数の筒外の上向流中に前記担体の流動床を形成する攪拌手段と、前記複数の筒状部材の筒内それぞれに設けられた攪拌羽根の回転数をそれぞれ調整して前記上向流の流速を変えることによって前記担体の流動床の膨張率を被処理水の流入側から処理水の排出側にかけて段階的に小さく、又は大きく制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする脱窒処理装置を提供する。
ここで、「脱窒菌を担持した」とは、脱窒菌のみに限らず脱窒菌を主として含む微生物群(例えば活性汚泥)を担持する場合も含む。また、脱窒槽には、担体と一緒に浮遊活性汚泥が存在していてもよい。
本発明によれば、脱窒槽内を筒状部材によって、脱窒菌を担持した多数の担体が充填される筒外と、該筒外に連通する筒内とに区画すると共に、筒内に攪拌機の攪拌羽根を設けるようにした。そして、攪拌羽根を回転させて、筒内に下降流が筒外に上向流が生じるようにして、担体が充填された筒外に、上向流中で多数の担体が流動する流動床を形成するようにした。
これにより、脱窒槽内に流入した被処理水には、流動床を通過する縦向きの循環流が形成されるので、担体と被処理水との接触効率が良くなり、脱窒効率を向上することができる。
更に、本発明では、攪拌手段を制御する制御手段を設け、攪拌羽根の回転数を調整して上向流の流速を変えることによって流動床の膨張率を制御するようにした。これにより、流動床の担体が筒状部材の筒内に流入して攪拌羽根に接触したり、脱窒槽から流出したりすることがない。
したがって、脱窒槽に充填される担体から微生物が剥離されたり、担体が破損したりすることがないように脱窒槽内で被処理水や担体を流動させることができ、しかも担体流出防止用のスクリーンを設ける必要もない脱窒処理装置を提供できる。
本発明において、前記流動床の上端を検出する検出手段を設け、前記制御手段は、前記検出手段の検出結果に基づいて前記攪拌羽根の回転数を調整することが好ましい。
これにより、流動床の担体が筒状部材の筒内に流入して攪拌羽根に接触したり、脱窒槽から流出したりすることを確実に防止できる。
本発明において、前記制御手段は、前記攪拌羽根の回転を停止した状態での前記流動床の膨張率を100%としたときに、前記膨張率が150〜200%の範囲になるように前記攪拌羽根の回転数を調整することが好ましい。
流動床の膨張率が150%未満であると、流動床を形成する担体同士の隙間が不十分なために、被処理水中の固形分が流動床を閉塞させ易くなる。また、膨張率が200%を超えると、担体が筒状部材の筒内に流入し易くなる。
本発明において、前記脱窒槽底部のコーナーにはテーパが形成されていることが好ましい。これによって、筒内に形成された下降流が筒外においてスムーズに上向流に反転されるので、脱窒槽底部のコーナーに被処理水の滞留が形成されない。
本発明において、前記担体は、脱窒菌をゲルに包括固定した包括担体であることが好ましい。
本発明の脱窒処理装置によれば、脱窒槽に充填される担体から微生物が剥離されたり、担体が破損したりすることがないように脱窒槽内で被処理水や担体を流動させることができ、しかも担体流出防止用のスクリーンを設ける必要もない。
本発明の脱窒処理装置の概念図 本発明の脱窒処理装置で、脱窒槽内にユニットを複数設け場合の概念図 従来の脱窒処理装置の概念図 本発明の実施例における試験Aの試験結果を説明する説明図 本発明の実施例における試験Bの試験結果を説明する説明図
以下、添付図面に従って本発明の脱窒処理装置の好ましい実施の形態について説明する。
図1に示すように、本発明の脱窒処理装置10は、主として、脱窒槽12と、脱窒槽12の被処理水中に縦向きに設けられた筒状部材14と、筒状部材14の筒内に攪拌羽根16が配置された攪拌手段18と、攪拌羽根16の回転数を制御する制御手段20と、で構成される。
脱窒槽12の底部には流入配管22が接続され、流入配管22にはポンプ24が設けられる。これにより、被処理水(例えば図示しない硝化槽からの硝化液)が流入配管22を流れて脱窒槽12内に流入する。また、脱窒槽12の上部には処理水配管26が接続され、脱窒槽12で脱窒処理された処理水が槽外に排出される。脱窒槽底部のコーナーにはテーパ13が形成されていることが好ましい。
筒状部材14の上端開口14Aは被処理水の水面下に形成されると共に、下端開口14Bは脱窒槽12底部から離間した位置に形成される。これにより、筒状部材14の筒外と筒内とが連通されて、被処理水が流通することができる。筒状部材14は、脱窒槽12の幅方向中央部に配置されることが好ましい。また、筒状部材14の筒内上部には攪拌羽根16が設けられ、攪拌羽根16を回転させる回転軸17が脱窒槽12の上方に配置されたモータ28に連結される。モータ28は図示しない支持部材に支持される。
また、脱窒槽12内であって筒状部材14の筒外には、脱窒菌を担持した多数の担体30、30…が充填される。担体30の充填率としては、脱窒槽有効容積の10〜20容積%(V/V%)の範囲が好ましい。
そして、モータ28は、筒状部材14の筒内に被処理水の下降流が生じる回転方向に攪拌羽根16を回転させる。この結果、筒内で生じた下降流は、筒状部材14の下端開口14Bから脱窒槽12底部に向けて吐出され、脱窒槽12底部に衝突して流れが反転する。反転した流れは脱窒槽12内の筒外を上向流となって上昇し、再び筒状部材14の上端開口14Aから取り込まれる。これにより、脱窒槽12内には、被処理水が筒状部材14の筒内を下降流となって流れ、筒外を上向流となって流れる縦向きの循環流が形成され、この上向流中に担体30の流動床32が形成される。
流動床32を形成する担体30としては、担体材料の表面に脱窒菌を付着した付着担体や、ゲル内部に脱窒菌を包括した包括担体を使用できる。ここで、「脱窒菌を担持した」とは、脱窒菌のみに限らず脱窒菌を主として含む微生物群(例えば活性汚泥)を担持する場合も含む。
また、使用される担体30の比重は、攪拌羽根16を回転しない状態、即ち筒状部材14の筒外に上向流が発生せずに静置された状態では脱窒槽12底部に沈降し、上向流を発生させることにより上向流中で流動することが必要である。具体的には、担体30の比重は付着担体及び包括担体のいずれの場合であっても1.01以上、1.10以下であることが好ましい。より好ましくは、1.02〜1.05の範囲である。
付着担体は、担体材料の表面に脱窒菌を付着保持して生物膜を形成するものであり、球状担体、筒状担体、紐状担体、ゲル状担体、不織布材料等のように表面積が大きく表面に凹凸の多い担体材料を使用すると脱窒菌を多く保持することができる。
包括担体は、少なくとも脱窒菌と担体材料であるモノマー、あるいはプレポリマーを混合し、この混合物を重合することでゲルの内部に脱窒菌を保持したものである。モノマー材料としては、アクリルアミド、メチレンビスアクリルアミド、トリアクリルフォルマール等を好適に使用できる。プレポリマーとしては、ポリエチレングリコールジアクリレートやポリエチレングリコールメタクリレートを好適に使用することができる。包括担体の形状は球状、矩形状であることが好ましく、この場合担体表面から担体中心まで半径長さが2.5mm以下(直径で5mm以下)であることが好ましい。包括担体は、窒素ガスが生成される脱窒反応が担体内部で生じるが、半径2.5mm以内であれば、発生した窒素ガスが担体内部に蓄積されずにスムーズに担体外部に排出できる。
また、付着担体及び包括担体のいずれの担体の場合にも、脱窒菌が10個/担体mL以上が担持されていることが好ましい。
制御手段20には、流動床32の上端を検出する検出手段34が設けられと共に、検出手段34は筒状部材14の上端開口14Aよりも下方位置に配置される。検出手段34の配置位置としては、例えば筒状部材14の上端開口から30〜50cm程度下方であることが好ましい。検出手段34で検出された検出データは制御手段20に逐次入力されると共に、制御手段20は攪拌手段18のモータ28に信号ケーブルを介して接続される。検出手段34としては、界面計を好適に使用できる。
そして、制御手段20は、検出手段34の検出結果に基づいて攪拌羽根16の回転数を制御する。具体的には、膨張率が150〜200%の範囲になるように攪拌羽根16の回転数を調整することが好ましい。ここで、流動床32の膨張率とは、攪拌羽根16の回転を停止して担体30が沈降した状態での流動床32の膨張率を100%としたときに、攪拌羽根16の回転によって発生する上向流によって流動床32の層厚みが上方に膨張する比率をいう。例えば膨張率200%とは、上向流によって流動床32の層厚みの2倍に膨張したことを意味する。
流動床32の膨張率が150%未満であると、流動床32を形成する担体30同士の隙間が不十分なために、被処理水中の固形分が流動床32を閉塞させ易くなる。また、膨張率が200%を超えると、担体30が筒状部材14の筒内に流入し易くなり担体30が攪拌羽根16で破壊される。したがって、膨張率200%のときの流動床32の上端位置に検出手段34が配置されることが好ましい。
次に、上記の如く構成された脱窒処理装置10の作用について説明する。
脱窒槽12の被処理水中に配設された筒状部材14の筒外に多数の担体30が充填される。この状態で、制御手段20は攪拌手段18の攪拌羽根16を最初低速で回転させて、脱窒槽12内に、筒状部材14の筒内と筒外との間を循環する低速な循環流を形成する。これにより、筒状部材14の筒外には膨張率が100%を少し超える程度の流動床32が形成される。
次に、制御手段20は、攪拌羽根16の回転数を徐々に上昇させていく。この結果、流動床32が膨張して流動床32の上端が検出手段34によって検出されるので、制御手段20は攪拌羽根16の回転数を維持する。これにより、膨張率が150〜200%の流動床32が形成される。したがって、脱窒槽12内に流入した被処理水には、流動床32を通過する縦向きの循環流が形成されるので、担体30と被処理水との接触効率が良くなり、脱窒効率を向上することができる。更には、流動床32の担体30が筒状部材14の筒内に流入して攪拌羽根16に接触したり、脱窒槽12から流出したりすることがない。
これにより、脱窒槽12に充填される担体30から微生物が剥離されたり、担体30が破損したりすることがないように脱窒槽12内で被処理水や担体30を流動させることができ、しかも担体流出防止用のスクリーンを設ける必要もない。
図2の脱窒処理装置40は、脱窒槽12内に、筒状部材14と攪拌手段18とを備えた被処理水の循環ユニット42を、複数本並設させたものである。筒状部材14及び攪拌手段18の説明は、図1の場合と同様であるので省略すると共に、図1と同じ部材には同符号を付して説明する。また、循環ユニット42の本数を図2に示す3基の例で以下に説明するが、これに限定されるものではない。
図2に示すように、脱窒槽12の一方端側に被処理水の流入配管22が接続されると共に、他方端側に処理水の処理水配管26が接続される。そして、流入配管22側から処理水配管26側にかけて、第1の循環ユニット42A、第2の循環ユニット42B、第3の循環ユニット42Cが配設される。
各循環ユニット42A,42B,42Cにおける攪拌手段18のモータ28は、信号ケーブルを介して制御手段20に接続されると共に、流動床32の上端を検出する検出手段34からは検出結果が制御手段20に逐次送られる。
これにより、流入配管22から流入した被処理水は、先ず第1の循環ユニット42Aで脱窒処理され、次に第2の循環ユニット42Bで脱窒処理され、最後に第3の循環ユニット42Cで脱窒処理された後、処理水配管26から排出される。即ち、図2の如く脱窒処理装置40を構成することによって、図1で説明したと同じ効果を奏するだけでなく、1つの脱窒槽12内で脱窒処理を多段に行うことができる。この場合、制御手段20は、各循環ユニット42A,42B,42Cの攪拌羽根16の回転数を変えることによって、各循環ユニット42A,42B,42Cが形成する流動床32の膨張率を変えることができる。例えば、流入配管22側から処理水配管26側にかけて流動床32の膨張率を段階的に小さくしたり、その逆に段階的に大きくしたりすることができるので、被処理水の水質に応じた柔軟性のある脱窒処理を行うことができる。
次に本発明の実施例を説明する。
[試験A]
試験Aは、本発明の脱窒処理装置(実施例)と従来の脱窒処理装置(比較例)とについて、脱窒性能、及び担体の状態を比較した対比試験である。
実施例の脱窒処理装置10は図1に示した装置を使用した。
また、比較例の脱窒処理装置50としては、図3に示す装置を使用した。図3に示すように、脱窒槽52の一方端下部に流入配管54からポンプ56によって被処理水が流入し、脱窒槽52の他方端上部から処理水配管58を流れて処理水が排出される。また、脱窒槽52に流入した被処理水及び充填された担体60は、槽底部に配設された水中攪拌機62の攪拌羽根62Aが回転することによって流動される。
(試験方法)
実施例及び比較例ともに、被処理水として、硝酸性窒素濃度(NO−N)が40mg/Lの合成廃水を使用し、1カ月の連続運転を行った。脱窒反応を行うためのBOD源としては、実施例及び比較例ともにBOD/Nの比=3になるようにメタノールを添加した。
実施例及び比較例ともに、担体30、60の条件を同じにして試験した。即ち、担体充填率は脱窒槽12、52の有効容積(1m)の15容積%とした。使用した担体30は、包括担体と付着担体(プラスチックの担体材料)を使用し、それぞれの担体30、60で試験した。包括担体、付着担体ともに、3mm角のペレット形状のもので、担体30、60の比重が1.02のものを使用した。
そして、実施例では、流動床32の膨張率が150%になるように、制御手段20によって攪拌羽根16の回転数を制御した。一方、比較例では水中攪拌機62の攪拌羽根62Aの回転数を実施例と同じにした。
また、実施例及び比較例ともに、処理水が処理水配管26、58に流入する脱窒槽12、52位置に1.5mm目幅の担体流出防止用のスクリーン63を設けた。
(試験結果)
試験結果を図4の表に示す。
図4の表から分かるように、包括担体を使用した比較例の脱窒処理装置50は、担体60が水中攪拌機62の攪拌羽根62Aに接触して破壊された。これにより、試験1カ月後には、元の3mm角の大きさの担体60は、全体の20%まで減少した。また、担体60が破壊されて細かくなった結果、スクリーン63から処理水と一緒に流出し易くなり、試験を続けるにしたがって脱窒性能が低下した。
これに対して、包括担体を使用した実施例の脱窒処理装置10は、筒状部材14の筒外に担体30の流動床32を形成し、筒内に流入したり、スクリーンから流出したりすることはなかった。これにより、担体30が筒内の攪拌羽根16に接触しないので、担体30の破壊は認められなかったと共に、スクリーンは不要であった。したがって、試験1カ月を通して高い脱窒性能を安定的に維持することができた。
また図4の表から分かるように、付着担体を使用した比較例の脱窒処理装置50は、担体材料がプラスチックであり水中攪拌機62によって破壊されることはなかった。しかし、担体材料に付着する付着菌体が剥離してしまった。これにより、剥離した付着菌体が処理水と一緒に脱窒槽52から流出するので、試験を続けるにしたがって脱窒性能が低下した。
これに対して、付着担体を使用した実施例の脱窒処理装置10は、担体30が筒状部材14の筒外に流動床32を形成し、筒内に流入したり、スクリーンから流出したりすることはなかった。これにより、担体30が筒内の攪拌羽根16に接触しないので、付着菌体が剥離することがないと共に、スクリーンは不要であった。したがって、試験1カ月を通して高い脱窒性能を維持することができた。
[試験B]
試験Bは、図1の本発明の脱窒処理装置10を包括担体に適用した場合と付着担体に適用した場合との脱窒率を対比したものである。なお、担体充填率は20体積%(V/V%)とした。試験運転は担体馴養後に窒素容積負荷3kg/m・日で約50日間連続運転した。その他は試験Aと同様である。
(試験結果)
試験結果を図5の表に示す。
図5の表から分かるように、包括担体を使用した場合には、脱窒反応によって発生した窒素ガスは担体内部に滞留することなく担体30から排出され、脱窒率95%の高い脱窒性能で安定した運転を行うことができた。
一方、付着担体の場合には、脱窒反応によって発生した窒素ガスが担体表面に付着して浮上し易くなると共に、付着菌体が増加して生物膜が厚くなると、担体30同士や担体30と脱窒槽12内壁との擦れによって生物膜が剥離する。このため、脱窒反応が包括担体に比べて不安定になり、運転約20日後及び約40日後において脱窒率が80%近くまで低下した。これにより、本発明の脱窒処理装置は、担体として付着担体よりも包括担体を使用する方が脱窒性能が向上する。
10、40…脱窒処理装置、12…脱窒槽、14…筒状部材、16…攪拌羽根、18…攪拌手段、20…制御手段、22…流入配管、24…ポンプ、26…処理水配管、28…モータ、30…担体、32…流動床、34…検出手段、42A,42B,42C…循環ユニット

Claims (4)

  1. 被処理水が流入する脱窒槽内に脱窒菌を担持した多数の担体を充填して前記被処理水の脱窒処理を行う脱窒処理装置において、
    前記脱窒槽の被処理水中に縦向きに設けられ、前記脱窒槽内を前記担体が充填される筒外と該筒外と連通する筒内とに区画する複数の筒状部材と、
    前記複数の筒状部材の筒内それぞれに攪拌羽根が設けられ、該攪拌羽根の回転で前記複数の筒内に下降流を生じさせると共に前記複数の筒外に前記下降流が槽底部で反転した上向流を生じさせて前記脱窒槽内の被処理水に縦向きの循環流を発生させることによって、前記複数の筒外の上向流中に前記担体の流動床を形成する攪拌手段と、
    前記複数の筒状部材の筒内それぞれに設けられた攪拌羽根の回転数をそれぞれ調整して前記上向流の流速を変えることによって前記担体の流動床の膨張率を被処理水の流入側から処理水の排出側にかけて段階的に小さく、又は大きく制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする脱窒処理装置。
  2. 前記流動床の上端を検出する検出手段を設け、
    前記制御手段は、前記検出手段の検出結果に基づいて前記攪拌羽根の回転数を調整することを特徴とする請求項1の脱窒処理装置。
  3. 前記脱窒槽底部のコーナーにはテーパが形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の脱窒処理装置。
  4. 前記担体は、脱窒菌をゲルに包括固定した包括担体であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1の脱窒処理装置。
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