JP5158114B2 - 通信端末装置、およびデータ転送制御装置 - Google Patents

通信端末装置、およびデータ転送制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、通信端末装置、およびデータ転送制御装置に関する。さらに詳細には、移動する通信装置に対する改良されたアドレス設定および通信処理を実現する通信端末装置、およびデータ転送制御装置に関する。
近年、携帯型のパーソナルコンピュータ、携帯電話などが普及し、多くのユーザがこれら通信機能、情報処理機能を有する小型の装置を携帯し、屋外であるいは移動先においてネットワークに接続してネットワークを介する通信を行なっている。
このようないわゆるモバイルコンピューティング環境では、ネットワークに接続してサービスを受ける装置(ex.パーソナルコンピュータ)であるノードは移動することが前提となる。このようなノードはノード位置が変化しても継続して通信可能な状態を維持することが要請される。
インターネットでは通信プロトコルとしてIP(InternetProtocol)が用いられている。現在多く使用されているIPはIPv4であり、発信元/宛先として32ビットからなるアドレス(IPアドレス)が用いられている。インターネット通信においては、32ビットIPアドレスを各発信元/宛先にユニークに割り当てるグローバルIPアドレスを採用し、IPアドレスに応じて、個々の発信元/宛先を判別している。しかし、インターネットの世界は急速に広がりを見せており、IPv4の限られたアドレス空間、すなわちグローバルアドレスの枯渇が問題となってきている。これを解決するためにIETF(Internet Engineering Task Force)では、次世代IPアドレスとしてIPアドレス空間を32ビットから128ビットに拡張する新しいIPv6(Internet Protocol version 6)を提案している。
さらに、モバイルコンピューティング環境におけるノードの通信方法として、IETF(Internet Engineering Task Force)で提案しているMobil IPv6や、本特許出願人の提唱するLIN6などがある。
Mobil IPv6においては、ノードはホームアドレスおよび気付アドレス(Care of address)という2つのIPアドレスを有する。気付アドレスはノードの移動に伴って接続されているサブネットワークに対応して変化する。ホームアドレスはノードの移動に関わらず一定である。通信相手のノードは、移動するノードのホームアドレスを指定することにより移動するノードの位置、すなわち接続されているサブネットワークの位置に関わらず移動ノードとの通信が可能となる。
この移動ノードとの通信を可能とする処理を実行するのがMobil IPv6におけるホームエージェントである。ホームエージェントは、ノードのホームアドレスに対応するサブネットワークに接続されるノードであり、通信ノードが移動したとしき、移動したノードから新たな気付アドレスを含むバインディング(束縛)更新パケット(binding update packet)を受信してホームアドレス(不変)と気付アドレス(可変)の対応を記憶したバインディング・キャッシュ(binding cache)を更新する。また、ホームエージェントは移動するノードのホームアドレス宛に対応する経路情報をネットワークにアナウンスする。
図1は気付アドレスの登録手順を説明する図である。ノードである端末装置301が移動したとき、端末装置301は移動先のサブネットワークから気付アドレスを取得する。端末装置(移動ノード)301はホームアドレス、気付アドレス、および端末装置301の認証データを含むバインディング・アップデートパケットを生成してホームエージェント302に送信する。
図2はIPv6パケットのIPv6ヘッダのフォーマットを説明する図である。IPv6には図2に示すように4ビットのプロトコルバージョン、優先度を認識し区別するための8ビットのトラフィッククラス、通信中継装置としてのルータで特殊な操作実行を要求するパケットを識別するための20ビットのフローラベル等が配置され、パケットを送信したノードのアドレスである送信元アドレス、パケットを受信するアドレスである送信先アドレス、およびオプションである拡張ヘッダが配置される。
図3は、IPv6アドレスのフォーマットを示す図である。IPv6アドレスの上位64ビットは経路情報であり、下位64ビットはノードが有するネットワークインタフェースをノードが接続しているサブネットワーク内で識別するためのインタフェース識別子である。インタフェース識別子はサブネットワーク内で一意であり、インタフェース識別子としてMACアドレス等が利用される。
図4は従来のバインディング・アップデートパケット(binding update packet)、をすなわち移動ノードからホームエージェントに対してノード移動情報を伝えるためのパケットを説明する図である。IPv6ヘッダの送信元アドレスには、端末装置301の気付アドレスが設定され、送信先アドレスには、ホームエージェントのアドレスが設定される。
拡張ヘッダには送信先ヘッダとして端末装置301のホームアドレス、およびこのパケットがアップデート(更新)処理を要求することを示すデータが格納され、さらに認証ヘッダが格納される。
図5は認証ヘッダを説明する図である。認証ヘッダにはSPI(Security parameters Index)、シーケンスナンバー、および認証データなどが含まれる。ホームエージェント302は、図6に示すように送信先のアドレスおよび認証ヘッダのSPIを基にSA(Security Association)を判別して認証用の鍵、または暗号化方式などを決定する。
ホームエージェント302はバインディング・アップデートパケットを受信すると認証データが正しいか否かを謹呈し、認証データが正しいと判定された場合、ホームエージェント302内のバインディングキャッシュに受信したバインディング・アップデートパケットに含まれている気付アドレスを登録する。ホームエージェント302は、ホームエージェント302内のバインディングキャッシュを更新し、端末装置301に応答パケットを送信する。
次に、従来の端末装置303が移動する端末装置301にパケットを送信する手順について図7を参照して説明する。端末装置303は端末装置301のホスト名を示してドメインネームサーバ(Domain Name Server)304に端末装置301のホームアドレスを問い合わせる。ドメインネームサーバ304は、図8に示すようにホスト名とホームアドレスの対応付けを記憶しているので、ホスト名を基に端末装置301のホームアドレスをを検索して端末装置303に返答する。端末装置303は送信先アドレスに端末装置301のホームアドレスを設定した図9に示すようなパケットを生成して送信する。
端末装置303が送信したパケットはホームエージェント302がネットワークに対してアナウンスしている経路情報により、ホームエージェント302に到達する。ホームエージェント302は図10に示すように受信したパケットにさらに送信先のアドレスに端末装置301の気付アドレスを設定したIPv6ヘッダを追加(カプセル化)して送信する。このパケットは通常の経路制御に従い、端末装置301に到達する。端末装置301は受信したパケットからホームエージェント302が付加したIPv6ヘッダを取り除いて元のパケットを取得する。
端末装置301は認証ヘッダおよび端末装置301の気付アドレスを含んだバインディング・アップデートパケットを生成して端末装置303に送信し、端末装置301の気付アドレスを端末装置303に通知する。端末装置303はバインディング・アップデートパケットを受信すると認証データを検査して正しいと判定した場合、バインディングキャッシュに端末装置301の気付アドレスを登録する。端末装置303は登録後、端末装置301に確認応答パケットを送信する。
端末装置301から端末装置303へ送信されるパケットは図11に示すように送信元アドレスとして端末装置301の気付アドレスが設定され、ホームアドレスは拡張ヘッダの宛先オプションヘッダ(destination options header)に格納される。このパケットは最適経路を経由して端末装置303に到達する。
バインディング・アップデートパケットを受信したあと、端末装置303が端末装置301に送信するパケットは図12に示すようにルーティングヘッダ(routing header)が付加され、最適な経路で端末装置301に到達する。
この状態で端末装置301が移動すると、端末装置301は、新しい気付アドレスを端末装置303およびホームエージェント302に送信する。新しい気付アドレスを受信した端末装置303は、ホームエージェント302と同様に端末装置301のホームアドレストと気付アドレスとの対応をバインディングキャッシュとして保持する。端末装置301は、ホームエージェント302および端末装置303に対して定期的にバインディング・アップデートパケットを送信し、端末装置303にバインディングキャッシュの更新処理を実行させる。
端末装置301が移動したときの動作を図13を参照して説明する。端末装置301は、移動先のサブネットワークから気付アドレスを取得する。端末装置301は、図14に示す端末装置301のホームアドレスなどを含んだバインディング・アップデートパケットを生成して、端末装置303に送信する。端末装置303はバインディング・アップデートパケットを受信するとバインディング・アップデートパケットに格納されている認証データが正しいか否かを判定して、認証データが正しいと判定された場合、バインディング・アップデートパケットに格納されている端末装置301の気付アドレスをバインディングキャッシュに登録する。端末装置303は、登録処理後、端末装置301に確認応答パケットを送信する。
端末装置301は、図15に示す端末装置301のホームアドレス等を含んだバインディング・アップデートパケットを生成し、ホームエージェント302に送信する。ホームエージェント302はバインディング・アップデートパケットを受信すると、バインディング・アップデートパケットに格納されている認証データが正しいか否かを判定し、認証データが正しいと判定された場合、バインディング・アップデートパケットに格納されている端末装置301の気付アドレスをバインディングキャッシュに登録する。ホームエージェント302は、登録処理後、端末装置301に確認応答パケットを送信する。
また、本出願人は、特願2000−5560号においてMobile IPv6と異なる手法(LIN6)を提案した。特願2000−5560号に開示した一実施例の手法は、ドメインネームサーバに移動ノードのマッピングエージェントのアドレスとノード識別子を登録設定する。マッピングエージェントは移動ノードの移動情報を受信して、移動ノードのノード識別子に対応する現在位置指示子の更新処理を行なう。現在位置指示子は、移動ノードの移動に伴い更新される位置指示子である。
移動ノードとの通信を行なおうとする端末装置は、ドメインネームサーバに対して移動ノードのホスト名に基づく問い合わせを実行し、ドメインネームサーバは移動ノードのマッピングエージェントのアドレスとノード識別子とを端末装置に伝える。端末装置は、マッピングエージェントに対してノード識別子を問い合わせ、ノードの現在位置指示子を取得し、取得した現在位置指示子と移動ノードのノード識別子に基づくIPv6アドレスを構成して送信する。
しかしながら、従来のMobile IPv6、あるいは上記した特願2000−5560号の手法のいずれにおいても、移動ノードは、少なくともホームエージェントに対してノードの移動情報を定期的にあるいはサブネットワーク間の移動に際して送信する処理を実行することが要請される。
また、Mobile IPv6、あるいは上記した特願2000−5560号の手法のいずれにおいても、ネットワークプレフィックスベース(network prefix(IPv6 addressの上位64bit)base)でのIP層での移動のサポートは実現しているが、頻繁に端末が移動する場合、短時間で移動先へのデータパケット受け渡しすなわちハンドオフ(hand-off)が実現できない。
また、ホストベースによるIP層での移動をサポートすることにより、より高速に移動先へのハンドオフ(hand-off)を実現する構成が提案されているが、本構成によると各端末の経路にかかわるすべてのルータ(router)がホストベース(host base)の情報、すなわちルーティングテーブルを保持することが要求され、接続される端末が増えてくるとその情報量が大きくなり、スケーラビリティが悪くなり、高速移動サポートが機能しなくなる。
本発明は、上述の点を鑑みてなされたものであり、Mobile IPv6等において必要としていたノードがサブネット間を移動するたびの位置変更通知処理を削減し、ネットワークに対する負荷を軽減する構成を実現する。
さらに、本発明は、端末が頻繁にサブネット(subnet)間もしくはノード(node)間を移動する環境において、IP層での移動を実現したいネットワーク(network(ex. Radio Access Network))の構成において、プレフィックスベース(prefix base)に従うルーティングプロトコル(routing protocol)及び、ホストベース(host base)に従うルーティングプロトコル(routing protocol)の2つの異なるルーティングプロトコル(routing protocol)で通信領域(Network area)を2つに階層化することにより、それぞれの長所を引き出してスケーラビリティと高速なハンドオフ(hand-off)を実現する改良された通信処理システム、通信処理方法、および通信端末装置、データ転送制御装置、並びにプログラムを提供することを目的とする。
本発明の第1の側面は、
ネットワークを介するデータ転送制御を実行するデータ転送制御装置であり、
移動端末の生成した現在の移動端末に対するアドレスと、サブネット移動前の移動端末に対して設定されていた旧移動端末アドレス、および、移動前のサブネットに対応する旧物理ネットワークプレフィックス(Old−PNP)を格納した真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM)の受信に基づいて移動端末へルーティングを行うためのキャッシュ(Paging CacheまたはRouting CacheまたはMapping Cache)の作成、更新、または確認を実行する構成を有することを特徴とするデータ転送制御装置にある。
さらに、本発明の第2の側面は、
ネットワークを介するデータ転送制御を実行するデータ転送制御装置であり、
移動端末の移動前の古いアドレスへ送信されたデータパケットを移動後の新しいアドレスへ転送するための情報を格納したキャッシュとして、移動端末の旧アドレスと、新アドレスを対応付けたマッピングキャッシュを有し、転送データパケットの終点アドレスと前記マッピングキャッシュの旧アドレスが一致する場合に該終点アドレスを該マッピングキャッシュに格納した新アドレスに書き換えて前記転送データパケットの転送処理を実行する構成を有することを特徴とするデータ転送制御装置にある。
さらに、本発明の第3の側面は、
ネットワークを介するデータ転送制御を実行するデータ転送制御装置であり、
移動端末の移動前の古いアドレスへ送信されたデータパケットを移動後の新しいアドレスへ転送するための情報を格納したキャッシュとして、移動端末の旧アドレスと、新アドレスを対応付けたマッピングキャッシュを有し、
現在の移動端末に対するアドレスと、サブネット移動前の移動端末に対して設定されていた旧移動端末アドレス、および、移動前のサブネットに対応する旧物理ネットワークプレフィックス(Old−PNP)を格納したキャッシュアップデートメッセージの受信に基づいて、前記マッピングキャッシュの作成または更新処理を実行する構成を有することを特徴とするデータ転送制御装置にある。
さらに、本発明の第4の側面は、
ネットワークを介するデータ転送制御を実行するデータ転送制御装置であり、
現在の移動端末に対するアドレスと、サブネット移動前の移動端末に対して設定されていた旧移動端末アドレス、および、移動前のサブネットに対応する旧物理ネットワークプレフィックス(Old−PNP)を格納したルーティングアップデートメッセージの受信に基づいて、前記旧物理ネットワークプレフィックス(Old−PNP)に従って求められる次ホップルータに前記移動端末の移動前のルーティング情報を格納したルーティングキャッシュの削除処理を要求するルーティングティアダウンメッセージの送信処理を実行する構成を有することを特徴とするデータ転送制御装置にある。
さらに、本発明の第5の側面は、
ネットワークを介するデータ転送制御を実行するデータ転送制御装置であり、
ネットワーク接続されたアイドル(idle)状態の移動端末を記憶しておくためのキャッシュとして、移動端末対応アドレスを格納したページングキャッシュを有し、移動端末の生成した現移動端末アドレスを格納したメッセージ(ページングアップデートメッセージ)の受信に応じて前記ページングキャッシュの作成または更新を実行する構成を有することを特徴とするデータ転送制御装置にある。
さらに、本発明の第6の側面は、
ネットワークを介するデータ転送制御を実行するデータ転送制御装置であり、
プレフィックスベースのルーティング処理を実行する疑似マイクロモビリティネットワーク(QMMN)と、プレフィックスベースのルーティングに加え、移動端末宛てのパケットに対してはホストベースのルーティング処理を実行可能とする真マイクロモビリティネットワーク(PMMN)の境界に位置し、
移動端末の生成した現在の移動端末に対するアドレスと、サブネット移動前の移動端末に対して設定されていた旧移動端末アドレス、および、移動前のサブネットに対応する旧物理ネットワークプレフィックス(Old−PNP)を格納した真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM)の受信に基づいて、該移動端末の移動が、異なる仮想ネットワークプレフィックスの設定されたPMMN間移動であると判定した場合、該移動端末の移動前の旧仮想ネットワークプレフィックスに対応する真マイクロモビリティネットワーク(PMMN)のデータ転送制御装置に対して、現在の移動端末に対するアドレスと、サブネット移動前の移動端末に対して設定されていた旧移動端末アドレス、および、移動前のサブネットに対応する旧物理ネットワークプレフィックス(Old−PNP)を格納したキャッシュアップデートメッセージを送信する構成を有することを特徴とするデータ転送制御装置にある。
さらに、本発明の第7の側面は、
ネットワークを介するデータ転送制御を実行するデータ転送制御装置であり、
移動端末に対する現在のアドレスの重複検査を実行し、該結果を格納した真マイクロ登録確認(PMR−Ack)メッセージを前記移動端末の接続アクセスルータに送信する構成を有することを特徴とするデータ転送制御装置にある。
さらに、本発明の第8の側面は、
ネットワークを介するデータ転送制御を実行するデータ転送制御装置であり、
ルーティングを行うためのキャッシュ(Paging CacheまたはRouting CacheまたはMapping Cache)に対応するページングアップデートメッセージ、ルーティングアップデートメッセージ、キャッシュアップデートメッセージに格納され、移動端末の生成した値に基づいて前記キャッシュ(Paging CacheまたはRouting CacheまたはMapping Cache)の保持時間(Life time)を設定する構成であることを特徴とするデータ転送制御装置にある。
さらに、本発明の第9の側面は、
ネットワークを介するデータ転送制御を実行するデータ転送制御装置であり、
通信端末に対するアドレスとシーケンスナンバー、ページングアップデート(更新)インターバルタイムを格納したページングアップデートメッセージ(Paging Update Message)を受信し、
接続しているアイドル(idle)状態の移動端末を記憶しておくためのページングキャッシュがない場合は、前記ページングアップデートメッセージ(Paging Update Message)に基づいてページングキャッシュを生成し、ページングキャッシュが生成済みである場合は、前記シーケンスナンバーに基づいて生成済みのページングキャッシュが更新すべきであるかを確認し、更新すべき場合には更新処理を実行する構成を有することを特徴とするデータ転送制御装置にある。
さらに、本発明の第10の側面は、
ネットワークを介するデータ転送制御を実行するデータ転送制御装置であり、
移動端末の生成した現移動端末アドレスを格納したメッセージ(ページングアップデートメッセージ)の受信し、受信したページングアップデートメッセージの現移動端末アドレスフィールドの値に対応するアドレスに対する経路を格納したキャッシュとして、アクティブ(active)状態の移動端末へルーティングを行うためのルーティングキャッシュ(Routing Cache)があれば、そのルーティングキャッシュ(Routing Cache)を削除する処理を実行する構成を有することを特徴とするデータ転送制御装置にある。
さらに、本発明の第11の側面は、
ネットワークを介するデータ転送制御を実行するデータ転送制御装置であり、
データパケットを受信し、データパケットの終点アドレスに関する経路情報がアクティブ(active)状態の移動端末へルーティングを行うためのルーティングテーブル(Routing Table)もしくはルーティングキャッシュ(Routing Cache)にあればそれに従ってデータパケットを転送し、ルーティングテーブル(Routing Table)もしくはルーティングキャッシュ(Routing Cache)に前記経路情報がなく、アイドル(idle)状態の移動端末を記憶しておくためのページングキャッシュ(Paging Cache)に前記終点アドレスに関する情報が存在している場合は、ページング要求メッセージ(Paging Request Message)を下流のサブネット(Subnet)へブロードキャスト(Broadcast)する処理を実行する構成を有することを特徴とするデータ転送制御装置にある。
さらに、本発明の第12の側面は、
ネットワークを介するデータ転送制御を実行するデータ転送制御装置であり、
データパケットを受信し、データパケットの終点アドレスに関する経路情報がアクティブ(active)状態の移動端末へルーティングを行うためのルーティングテーブル(Routing Table)もしくはルーティングキャッシュ(Routing Cache)、もしくはアイドル(idle)状態の移動端末を記憶しておくためのページングキャッシュ(Paging Cache)になければ、移動端末の旧アドレスと、新アドレスを対応付けたマッピングキャッシュ(Mapping Cache)に、前記データパケットの終点アドレスの値と同じ旧移動端末アドレスが存在しているか調べ、存在している場合は、データパケットの終点アドレスフィールドを、マッピングキャッシュ(Mapping Cache)の新移動端末アドレスフィールドの値に書き換え、書き換えた終点アドレスに従ってデータパケットを転送する処理を実行し、存在しない場合はデータパケットを廃棄する処理を実行する構成を有することを特徴とするデータ転送制御装置にある。
さらに、本発明の第13の側面は、
ネットワークを介する通信処理を実行する通信端末装置であり、
自己の設定アドレスの重複の有無を示すメッセージを受信し、
アドレス重複が確認された場合、新たなIDを生成し、生成IDに基づく新たなアドレスを再設定してアドレス設定要求メッセージとしての真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM)として送信する構成を有することを特徴とする通信端末装置にある。
さらに、本発明の第14の側面は、
ネットワークを介する通信処理を実行する通信端末装置であり、
移動端末へルーティングを行うためのキャッシュ(Paging CacheまたはRouting CacheまたはMapping Cache)の保持時間の設定許容範囲データを格納したルータ通知(Router Advertisement)を受信し、
受信ルータ通知(Router Advertisement)内のキャッシュ(Paging CacheまたはRouting CacheまたはMapping Cache)の保持時間の設定許容範囲データに従って、各キャッシュの保持時間を設定し、設定値を前記キャッシュ(Paging CacheまたはRouting CacheまたはMapping Cache)に対応するルーティングアップデートメッセージ、または現在の移動端末に対するアドレスと、サブネット移動前の移動端末に対して設定されていた旧移動端末アドレス、および、移動前のサブネットに対応する旧物理ネットワークプレフィックス(Old−PNP)を格納した真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM)、または現在の端末に対するアドレスとシーケンスナンバー、ページングアップデート(更新)インターバルタイムを格納したページングアップデートメッセージ(Paging Update Message)に格納する処理を実行する構成を有することを特徴とする通信端末装置にある。
さらに、本発明の第15の側面は、
ネットワークを介する通信処理を実行する通信端末装置であり、
アイドル(idle)状態の移動端末に対するページング要求メッセージ(Paging Request Message)を受信し、
受信ページング要求メッセージ(Paging Request Message)に自己のアドレスが格納されている場合に、現端末アドレスを格納したメッセージ(ルーティングアップデートメッセージ)を生成して接続サブネットのアクセスルヘータに送信する処理を実行する構成を有するステップと、
を有する構成を有することを特徴とする通信端末装置にある。
さらに、本発明の第16の側面は、
ネットワークを介する通信処理を実行する通信端末装置であり、
通信状態から待機状態への移行時に、現在の端末に対するアドレスとシーケンスナンバー、ページングアップデート(更新)インターバルタイムを格納したページングアップデートメッセージ(Paging Update Message)を生成して接続サブネットのアクセスルヘータに送信する構成を有することを特徴とする通信端末装置にある。
さらに、本発明の第17の側面は、
移動端末が接続可能な1以上のサブネットワークを含むドメイン内のデータ転送制御装置であり、
移動端末の生成した現移動端末アドレスを格納したメッセージ(ルーティングアップデートメッセージ)の受信に応じて、移動端末へホストルーティングを行うためのキャッシュである移動端末対応アドレスと次ホップルータアドレスとを対応付けたルーティングキャッシュの作成または更新処理を実行し、
上位のデータ転送制御装置からの現在の移動端末に対するアドレスと、サブネット移動前の移動端末に対して設定されていた、移動前のサブネットに対応する旧物理ネットワークプレフィックス(Old−PNP)を格納したルーティングティアダウンメッセージの受信に応じて前記移動端末の移動前のルーティング情報を格納したルーティングキャッシュの削除処理を実行する構成を有することを特徴とするデータ転送制御装置にある。
さらに、本発明の第18の側面は、
移動端末が接続可能な1以上のサブネットワークを含むドメイン内のデータ転送制御装置であり、
移動端末から、現在の移動端末に対するアドレスと、サブネット移動前の移動端末に対して設定されていた旧移動端末アドレス、および、移動前のサブネットに対応する旧物理ネットワークプレフィックス(Old−PNP)を格納した真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM)を受信し、
前記真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM)を、プレフィックスベースのルーティング処理を実行する疑似マイクロモビリティネットワーク(QMMN)と、プレフィックスベースのルーティングに加え、移動端末宛てのパケットに対してはホストベースのルーティング処理を実行可能とする真マイクロモビリティネットワーク(PMMN)との境界に位置する真マイクロゲートウェイルータ(PMGR)に転送し、
前記真マイクロゲートウェイルータ(PMGR)の生成した現在の移動端末に重複するアドレスが登録済みか否かの判定結果を格納した真マイクロ登録確認(PMR−Ack)メッセージを、前記真マイクロゲートウェイルータ(PMGR)から受信し、
前記真マイクロ登録確認(PMR−Ack)メッセージを前記移動端末へ送信する構成を有することを特徴とするデータ転送制御装置にある。
さらに、本発明の第19の側面は、
移動端末が接続可能な1以上のサブネットワークを含むドメイン内のデータ転送制御装置であり、
ルーティングを行うためのキャッシュ(Paging CacheまたはRouting CacheまたはMapping Cache)の保持時間の設定許容範囲データを格納した情報報告としてのルータ通知(Router Advertisement)を生成し、
生成ルータ通知(Router Advertisement)を移動端末に送信する構成を有することを特徴とするデータ転送制御装置にある。
さらに、本発明の第20の側面は、
移動端末が接続可能な1以上のサブネットワークを含むドメイン内のデータ転送制御装置であり、
移動端末から、現在の移動端末に対するアドレスとシーケンスナンバー、ページングアップデート(更新)インターバルタイムを格納したページングアップデートメッセージ(Paging Update Message)を受信し、
該受信ページングアップデートメッセージ(Paging Update Message)をプレフィックスベースのルーティング処理を実行する疑似マイクロモビリティネットワーク(QMMN)と、プレフィックスベースのルーティングに加え、移動端末宛てのパケットに対してはホストベースのルーティング処理を実行可能とする真マイクロモビリティネットワーク(PMMN)との境界に位置する真マイクロゲートウェイルータ(PMGR)にそのまま転送する処理を実行する構成を有することを特徴とするデータ転送制御装置にある。
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施例や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。
本発明の一実施例の構成によれば、モバイルノードの専用プレフィックスとして仮想ネットワークプレフィックスを用いることにより、携帯電話網のようなマクロセル(Macro-cell)、またはワイヤレス−ラン(wireless LAN)のようなマイクロセル(Micro-cell)、いずれに対しても、フレキシブルなマイクロモビリティをサポートネットワーク構成が実現される。
気付アドレスの登録の手順を説明する図である。 IPv6ヘッダのフォーマットを説明する図である。 IPv6アドレスのフォーマットを説明する図である。 従来のバインディングアップデートパケットを説明する図である。 認証ヘッダを説明する図である。 認証の処理の概要を説明する図である。 従来の端末装置から移動端末に対するパケット送信手順を説明する図である。 ドメインネームサーバが記憶するホスト名とホームアドレスの対応付けを説明する図である。 端末装置の送信するパケット構成を説明する図である。 ホームエージェントが送信するパケットを説明する図である。 端末装置の送信するパケット構成を説明する図である。 端末装置の送信するパケットに付加されるルーティングヘッダを説明する図である。 端末装置が移動したときの動作を説明する図である。 バインディングアップデートパケット構成を説明する図である。 バインディングアップデートパケット構成を説明する図である。 本発明の構成が適用されるネットワーク構成例を示す図である。 本発明の構成において適用されるIPv6アドレス構成を示す図である。 本発明の構成において適用されるツリー構造のルータ接続ネットワーク構成例を示す図である。 本発明の構成において適用されるアービトラリー構造のルータ接続ネットワーク構成例を示す図である。 本発明の構成中のノード構成を示す図である。 本発明の構成中のルータ構成を示す図である。 本発明の構成において、適用される仮想ネットワークプレフィックス情報オプションのフォーマット例を示す図である。 本発明の構成において、適用される真マイクロ登録要求メッセージのフォーマット例を示す図である。 本発明の構成において、適用される真マイクロ登録確認メッセージのフォーマット例を示す図である。 本発明の構成において、適用されるページングアップデートメッセージのフォーマット例を示す図である。 本発明の構成において、適用されるルーティングアップデートメッセージのフォーマット例を示す図である。 本発明の構成において、適用されるページング要求メッセージのフォーマット例を示す図である。 本発明の構成において、適用されるルーティングティアダウンメッセージのフォーマット例を示す図である。 本発明の構成において、適用されるキャッシュアップデートメッセージのフォーマット例を示す図である。 本発明の構成における同一PMMN内の移動端末の移動時の処理を説明するフロー図である。 本発明の構成における同一ドメイン内の異なるPMMN内の移動端末の移動時の処理を説明するフロー図である。
本発明の通信処理システム、および通信処理方法が適用されるネットワーク構成例を図16に示す。ネットワークを構成するノードはIPv6アドレスを基に通信を実行する。
IPv6アドレスは図17に示すように128ビット構成であり、下位64ビットがインターネットまたはサブネット上でノードを一意に識別するためのノード識別子としてのインタフェースID(Interface ID)であり、上位64ビットがノードが接続しているサブネットワークを示す位置指示子としてのネットワークプレフィックス(Network Prefix)である。従って、基本的に同一のサブネットワークに属する端末装置は、IPv6アドレスの上位64ビットの示すネットワークプレフィックス(Network Prefix)が同一なものとなる。
図16の構成においてマイクロモビリティネットワーク(Micro Mobility Network(MMN))9は、複数のサブネットワークで構成されているドメインである。ここで、ドメインとは複数のサブネットワークの集合である。まずマイクロモビリティネットワーク(Micro Mobility Network(MMN))9内の最上位に疑似マイクロモビリティネットワーク(Quasi-Micro Mobility Network(QMMN))11が存在し、疑似マイクロモビリティネットワーク(Quasi-Micro Mobility Network(QMMN))11の下位に真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))8−1,8−2が存在し、さらに真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))8−1、8−2の下位にサブネットワーク(Subnet)2−1,2−2,2−3,2−4が存在する構成となっている。
移動端末(MN)1は、各サブネットワーク(Subnet)2−1,2−2,2−3,2−4に接続して、例えばマイクロモビリティネットワーク(Micro Mobility Network(MMN))9外のグローバルインターネット13に接続された通信相手ノード(CN: Correspondent Node)14との通信を行なう。
なお、図においては、マイクロモビリティネットワーク(Micro Mobility Network(MMN))9内に、真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))8−1,8−2を2つ、サブネットワーク(Subnet)(以下サブネットと呼ぶ)を4つ存在する構成例を示しているが、これらの数は図に示す数に限定されるものではなく、任意の数のネットワークを接続可能である。
マイクロモビリティネットワーク(Micro Mobility Network(MMN))9内の疑似マイクロモビリティネットワーク(Quasi-Micro Mobility Network(QMMN))11、真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))8−1,8−2、サブネット(Subnet)2−1,2−2,2−3,2−4の相互間および各ネット内はルータによって接続されている。
図16の構成において、マイクロモビリティネットワーク(Micro Mobility Network(MMN))9を構成するサブネット(Subnet)が、例えば3ffe:501:100c:0000::/64 〜 3ffe:501:100c:ffff::/64の範囲のネットワークプレフィックスを割り当てられている場合、これらのサブネットワークを含むマイクロモビリティネットワーク(Micro Mobility Network(MMN))9は、例えば3ffe:501:100c::/48というアドレス空間を割り当てられたドメインとして定義される。
通常、ネットワークプレフィックスは、サブネット単位に割り当てられ、端末装置としてのノード(ホスト)(例えば図16のノード(MN)1)があるサブネットに接続すると、ノード(ホスト)は、そのサブネットに割り当てられているネットワークプレフィックスを用いてアドレス設定処理としてステートレス自動設定(Stateless Auto Configuration, RFC2462)を行う。すなわち、ノード(ホスト)は、ローカルに自分自身で生成可能な情報としてのインタフェース識別子と、ルータから通知される情報としてのネットワークプレフィックスによりIPv6アドレスの生成処理を実行する。前述したようにIPv6アドレスはネットワークプレフィックスとインタフェース識別子とからなり、通信を実行するノードとしてのホストは、ステートレス自動設定(Stateless Auto Configuration, RFC2462)により自分自身のアドレスを設定する。
ルータから通知される情報は、ルータ通知(Router Advertisement, RFC2461)メッセージと呼ばれ、リンク情報としてのネットワークプレフィックス、インターネットパラメータなどが含まれる。ルータ通知は、ホストからのルータ要請(Router Solicitation)メッセージに応答して、あるいは定期的にルータから送信される。
このようなアドレス設定処理を実行する構成では、ノード(ホスト)が移動端末(ノード)である場合、ノードがネットワークプレフィックスの異なる別のサブネット間を移動するたびにネットワークプレフィックスが変化するため、それに伴い、ノードのIPv6アドレスの変更処理を実行することが必要となる。なお、通常、各サブネットへのネットワークプレフィックスは、そのサブネットを形成している組織(ISP、企業、大学など)の管理者によって、その組織に割り当てられたアドレス空間の範囲の中から割り当てられる。
本発明の構成では、上述のようなサブネット間移動時におけるノードのIPv6アドレスの変更処理を簡略化した構成を持つ。すなわち、ドメイン内に移動端末(ノード)の専用プレフィックスとして仮想ネットワークプレフィックスという概念を適用する。仮想ネットワークプレフィックスとは、異なるサブネット間を移動しても変化しない特殊なマイクロモビリティ用のネットワークプレフィックスである。
例えば図16のマイクロモビリティネットワーク(Micro Mobility Network(MMN))9に3ffe:501:100c::/48というアドレス空間が割り当てられているとする。さらに、マイクロモビリティネットワーク(Micro Mobility Network(MMN))9の真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))8−1,8−2にそれぞれ、3ffe:501:100c:a000::/52 〜 3ffe:501:100c:b000::/52のアドレス空間を割り当てる。
そこで、真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))8−1では、物理ネットワークプレフィックスとして3ffe:501:100c:a000::/64 〜 3ffe:501:100c:affe::/64を使い、仮想ネットワークプレフィックスとして3ffe:501:100c:afff::/64を使う。同様に真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))8−2では、物理ネットワークプレフィックスとして3ffe:501:100c:b000::/64 〜 3ffe:501:100c:bffe::/64を使い、仮想ネットワークプレフィックスとして3ffe:501:100c:bfff::/64を使う。なお、物理ネットワークプレフィックス(PNP:Physical Network Prefix)は、ドメイン内に実在するサブネットに対応して設定されるネットワークプレフィックスであり、仮想ネットワークプレフィックス(VNP:Virtual Network Prefix)は、ドメイン内に実在するサブネットに対応して設定されるネットワークプレフィックスではなくマイクロモビリティ用のネットワークプレフィックスとして定義される。
仮想ネットワークプレフィックス(VNP)の割り当て方針/運用方針は、各ドメインの管理者によって決定される。基本的にドメイン内のサブネットに割り当てられていないネットワークプレフィックスをマイクロモビリティ用に割り当てることで、ドメイン内におけるルーティング(経路制御)処理を実行するルータはマイクロモビリティ用のネットワークプレフィックスであることを識別可能となる。
仮想ネットワークプレフィックスをサポートしたドメイン内のあるサブネットに接続したノードは、その仮想ネットワークプレフィックスを用いてステートレス自動設定を行うことで、ドメイン内における共通の仮想ネットワークプレフィックスを持つ範囲(PMMN)内のサブネットワーク間の移動発生時に、仮想ネットワークプレフィックスとインタフェースIDからなるIPv6アドレスを変更する必要がない。仮想ネットワークプレフィックスは、各PMMN内のすべてサブネットにおいて共通に使用可能であるからである。
従って移動端末(ノード)はアドレス更新処理を実行することなくPMMN内の異なるサブネット間を自由に移動でき、これによってマイクロモビリティがサポートされる。なお、仮想ネットワークプレフィックスを用いて設定されたIPv6アドレスを持つノードへのPMMN内でのルーティング(経路制御)にはIPv6アドレスの下位64ビットのインタフェースIDに基づく経路設定処理であるホストルーティングを用いる。ルーティング処理の詳細については、後段で説明する。
さらに、仮想ネットワークプレフィックスをサポートしたドメイン内のあるサブネットに接続したノードは、ドメイン内における異なる仮想ネットワークプレフィックスを持つ真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))間の移動発生時においても、ドメイン内の上位ネットワークである疑似マイクロモビリティネットワーク(Quasi-Micro Mobility Network(QMMN))における特殊な処理によって経路変更が可能となり、前述したホームエージェントまたはマッピングエージェントに対する通知(バインディングアップデートパケット)を実行する必要がなくなる。これらの具体的処理については、後段で説明する。
図16の、ネットワーク構成について説明する。サブネット(Subnet)2−1,2−2,2−3,2−4は、有線/無線、もしくは共有メディア/ポイント・ツー・ポイントメディアなどの通信メディアを介してサブネットワークを形成しており、さらに、サブネット(Subnet)2−1,2−2,2−3,2−4は複数の端末装置(移動ノード)、例えばノード(MN)1が接続できる構成を持つ。サブネット(Subnet)2−1,2−2,2−3,2−4のそれぞれには物理ネットワークプレフィックス(PNP:Physical Network Prefix)A,B,C,Dがそれぞれ割り当てられている。
真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))8−1,8−2内には複数のルータ5−xx、6−xxがネットワーク接続されて存在し、ネットワーク境界ルータとしての真マイクロゲートウェイルータ(PMGR: Pure-Micro Gateway Router)7−1,7−2によって上位の疑似マイクロモビリティネットワーク(Quasi-Micro Mobility Network(QMMN))11と接続され、さらに、下位のサブネットに対しては、それぞれアクセスルータ(AR: Access Router)3−1,3−2,3−3,3−4によって接続している。
真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))8−1,8−2内の複数のルータ5−xx、6−xxは、各ネットワーク内でそれぞれ真マイクロゲートウェイルータ(PMGR: Pure-Micro Gateway Router)7−1,7−2を根とした構造(ツリー構造:Tree Router Topology)を構成している。図18に真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))8−1内の複数のルータ5−xxによって構成される構造(ツリー構造:Tree Router Topology)の例を示す。
なお、真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))8−1内のルータ5−xxのうち、アクセスルータ(AR)3−1への経路とアクセスルータ(AR)3−2への経路の分岐点となるルータを特にクロスオーバルータ(Cross over router)4−1と呼ぶ。真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))8−2内のルータ6−xxのうち、アクセスルータ(AR)3−3への経路とアクセスルータ(AR)3−4への経路の分岐点となるルータを特にクロスオーバルータ(Cross over router)4−2と呼ぶ。
真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))8−1,8−2は、それぞれ、異なる仮想ネットワークプレフィックス(VNP:Virtual Network Prefix)A,Bが割り当てられている。すなわち、真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))8−1に接続されたサブネット(Subnet)2−1,2−2のいずれかに移動端末(ノード)MN1が接続されている場合、移動端末(ノード)MN1のプレフィックスとして真マイクロモビリティネットワーク8−1の仮想ネットワークプレフィックス(VNP:Virtual Network Prefix)Aを適用することが可能であり、真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))8−2に接続されたサブネット(Subnet)2−3,2−4のいずれかに移動端末(ノード)MN1が接続されている場合、移動端末(ノード)MN1のプレフィックスとして真マイクロモビリティネットワーク8−2の仮想ネットワークプレフィックス(VNP:Virtual Network Prefix)Bを適用することが可能である。これらの詳細については後述する。
疑似マイクロモビリティネットワーク(Quasi-Micro Mobility Network(QMMN))11は、真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))8−1,8−2の上位に接続され、マイクロモビリティネットワーク(Micro Mobility Network(MMN))9外のグローバルインターネット13とネットワーク境界ルータとしての疑似マイクロゲートウェイルータ(QMGR: Quasi-Micro Gateway Router)12−1,12−2,12−3によって接続され、さらに、下位の真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))8−1,8−2に対しては、それぞれ真マイクロゲートウェイルータ(PMGR: Pure-Micro Gateway Router)7−1,7−2によって接続している。
疑似マイクロモビリティネットワーク(Quasi-Micro Mobility Network(QMMN))11内は、複数のルータ10−xxによって接続される。ルータの接続構成はツリー構造に限らず任意の接続構成(Arbitrary Topology)をとることができる。図19に疑似マイクロモビリティネットワーク(Quasi-Micro Mobility Network(QMMN))11内の複数のルータ10−xxによる接続構成(Arbitrary Topology)の例を示す。
ドメイン内の移動端末(ノード)(MN:Mobile Node)1と通信を実行するドメイン外部の通信相手端末装置(CN: correspondent Node)14は、グローバルインターネット13に接続されており、ドメインネームシステム(DNS)17に対する問い合わせによって取得したアドレスに基づいてインターネット13、疑似マイクロモビリティネットワーク(Quasi-Micro Mobility Network(QMMN))11、真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))8−1,8−2のいずれか、さらにサブネット(Subnet)2−1,2−2,2−3,2−4のいずれかを介して移動端末(ノード)(MN:Mobile Node)1と通信する。
ドメイン境界ルータとしての疑似マイクロゲートウェイルータ(QMGR: Quasi-Micro Gateway Router)12−1,12−2,12−3、疑似マイクロモビリティネットワーク(Quasi-Micro Mobility Network(QMMN))11内の複数のルータ10−xx(図19参照)は、IPv6アドレス(図17参照)の上位64ビットのプレフィックスに基づいてパケットを制御(ルーティング)する。
また、真マイクロゲートウェイルータ(PMGR: Pure-Micro Gateway Router)7−1,7−2、真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))8−1,8−2内の複数のルータ5−xx、6−xx(図18参照)、さらにアクセスルータ(AR)3−1,3−2,3−3,3−4はIPv6アドレスの上位64ビットノネットワークプレフィックスに基づくルーティングに加え、IPv6アドレスの下位64ビットのインタフェースIDに基づいてパケットを制御(ルーティング)する。
ここでルーティングについて簡単に説明する。例えばインターネット13上では、移動端末(ノード)(図16の場合、端末装置(MN)1)へ送信するデータパケットのIPv6ヘッダの終点アドレスフィールドに記述されているIPv6アドレスの上位64ビットのネットワークプレフィックスに基づいてルーティング(プレフィックスベース・ルーティング)が実行される。また、マイクロモビリティネットワーク(Micro Mobility Network(MMN))9内の疑似マイクロモビリティネットワーク(Quasi-Micro Mobility Network(QMMN))11においてもIPv6アドレスの上位64ビットのネットワークプレフィックスに基づいてルーティング(プレフィックスベース・ルーティング)が実行される。
真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))8−1,8−2、さらにサブネット(Subnet)2−1,2−2,2−3,2−4でのルーティングにはデータパケットのIPv6ヘッダの終点アドレスフィールドに記述されているIPv6アドレスの上位64ビットのネットワークプレフィックスが真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))8−1,8−2内のサブネットに対応する物理ネットワークプレフィックスである場合は、通常の物理ネットワークプレフィックスベースのルーティングを実行し、データパケットのIPv6ヘッダの終点アドレスフィールドに記述されているIPv6アドレスの上位64ビットのネットワークプレフィックスが仮想ネットワークプレフィックスである場合は、仮想ネットワークプレフィックスを持つIPv6アドレスを設定した移動端末(ノード)へパケットを配送するためにホストルーティング、すなわちIPv6アドレスの下位64ビットのインタフェースIDに基づくルーティング(経路制御)を行う。
前述したようにIPv6アドレスはネットワークプレフィックスとインタフェースIDとからなり、通信を実行するノードとしてのホストは、ステートレス自動設定(Stateless Auto Configuration, RFC2462)により自分自身のアドレスを設定する。ホストは、ローカルに自分自身で生成可能な情報と、ルータから通知される情報を用いて自分自身のアドレスとしてIPv6アドレスを生成する。
ルータから通知される情報は、ルータ通知(Router Advertisement, RFC2461)メッセージと呼ばれ、リンク情報、インターネットパラメータなどが含まれる。ルータ通知は、ホストからのルータ要請(Router Solicitation)メッセージに応答して、あるいは定期的にルータから送信される。
本発明のシステムでは、ノード(ホスト)に対するルータ通知(Router Advertisement)にノードが接続しているサブネットの物理ネットワークプレフィックスのみではなく、マイクロモビリティ用のネットワークプレフィックスである仮想ネットワークプレフィックスを含ませて通知する。
仮想ネットワークプレフィックスのルータ通知(Router Advertisement)に対する格納方法としては、仮想ネットワークプレフィックス格納用として、ルータ通知に新しいオプション(Virtual Network Prefix Information Option)を新設する構成が可能である。図22に仮想ネットワークプレフィックス情報オプション(Virtual Network Prefix Information Option)のフォーマットを示す。
図22に示す仮想ネットワークプレフィックス情報オプション(Virtual Network Prefix Information Option)フォーマットの主な格納情報は、このオプションのオプション番号を示すタイプ(Type)、コード(Code)、リザーブ(Reserved)最小ルーティングアップデートインターバルタイム(Routing Update Interval Time Min)〜最大マッピングキャッシュホールドタイム(Mapping Cache Hold Time Max)、仮想ネットワークプレフィックス(Virtual Network Prefix)情報であり、これらの情報オプションがルータ通知に含められて送信される。
すなわち、サブネットに接続したノードは、接続したサブネットの物理ネットワークプレフィックスに加え、マイクロモビリティ用のネットワークプレフィックスである仮想ネットワークプレフィックス情報をルータ通知として受け取ることになる。ルータ通知を受信したノードは、ローカルに自分自身で生成可能な情報としてのインタフェースIDと、ルータから通知される情報である物理ネットワークプレフィックス、または仮想ネットワークプレフィックスのいずれかを選択してステートレス自動設定(Stateless Auto Configuration)によりIPv6アドレスを生成する。
上述したように、真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))8−1,8−2、さらにサブネット(Subnet)2−1,2−2,2−3,2−4内でのルーティングには通常の物理ネットワークプレフィックスベースのルーティングに加え、仮想ネットワークプレフィックスベースのIPv6アドレスを設定した移動端末(ノード)へパケットを配送するためにホストルーティング、すなわちIPv6アドレスの下位64ビットのインタフェースIDに基づくルーティング(経路制御)を行う。
ホストルーティングを行うため、真マイクロモビリティネットワークゲートウェイルータ(Pure-Micro Mobility Network Gateway Router(PMGR))7−1,7−2、ルータ(Router)5−xx、6−xxさらにアクセスルータ3−1,3−2,3−3,3−4は、移動端末(ノード)ごと、すなわち各ホストエントリに対応して設定される次のパケット送信先(Next Hop)の情報をルーティングテーブルとして保持しなければならない。
移動端末(ノード)(ホスト)は、サブネット間移動に伴い、ルーティングアップデートメッセージをルータに対して送信する。ルーティングアップデートメッセージを受信したルータはメッセージに従った処理を実行する。すなわち、ルータが移動ノード(ホスト)に対する経路上にあり、ルータが保持するルーティングテーブルに対応するホストのエントリが無い場合にはホストエントリの生成を実行し、ルータが移動ノード(ホスト)に対する経路上にあり、すでにホストエントリがある場合には必要に応じて更新処理を実行する。
本発明の構成では、移動ノード(ホスト)は、サブネット間の移動態様、すなわち、同一の真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))の下位サブネット間の移動、異なる真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))の下位サブネット間の移動、異なるドメインのサブネット間移動に応じて、各上位ルータに対する異なる通知処理を実行することになる。これらの処理の詳細については後述する。
また、移動端末(ノード)が、Mobile IPv6(もしくはLIN6)のようなマクロモビリティプロトコルを実装している場合は、その移動端末(ノード)を管轄するホームエージェント(HA)16に、気付アドレス(CoA:Care-of-Address)として、仮想ネットワークプレフィックスに基づくアドレス生成処理によって生成したIPv6アドレス(仮想ネットワークプレフィックスベースIPv6アドレス)を格納して、バインディングアップデートメッセージを送信する。LIN6の場合は、移動端末(ノード)の管轄エージェントであるマッピングエージェント(MA)15に、Current Locatorとして仮想ネットワークプレフィックスを格納して、マッピングアップデートメッセージを送信する。
Mobil IPv6においては、ノードはホームアドレスおよび気付アドレス(Care-of-address)という2つのIPアドレスを有する。気付アドレスはノードの移動に伴って接続されているサブネットワークに対応して変化するアドレスであり、この場合仮想ネットワークプレフィックスベースIPv6アドレスである。ホームアドレスはノードの移動に関わらず一定である。
Mobil IPv6におけるホームエージェント(HA)16は、ノードのホームアドレスに対応するサブネットワークを管理するノードであり、通信ノードが移動したとき、移動したノードから新たな気付アドレス、この場合仮想ネットワークプレフィックスベースIPv6アドレスを含むバインディングアップデートパケット(binding update packet)を受信してホームアドレスと仮想ネットワークプレフィックスベースIPv6アドレスの対応を記憶したバインディング・キャッシュ(binding cache)を更新する。
次に図16に示すノード(端末装置)MN1の構成について図20を用いて説明する。CPU(Central processing Unit)101は、各種アプリケーションプログラムや、OS(Operating System)を実際に実行する。ROM(Read-Only-Memory)102は、CPU101が実行するプログラム、あるいは演算パラメータとしての固定データを格納する。RAM(Random Access Memory)103は、CPU101の処理において実行されるプログラム、およびプログラム処理において適宜変化するパラメータの格納エリア、ワーク領域として使用される。
ホストバス104はブリッジ105を介してPCI(Peripheral Component Internet/Interface)バスなどの外部バス106に接続されている。
キーボード108はCPU101に各種の指令を入力するためにユーザにより操作され、ポインティングデバイス109はディスプレイ110の画面上の位置指定、コマンド指定などの際にユーザによって操作される。ディスプレイ110は例えばDRT、液晶ディスプレイ等であり、各種情報をテキストまたはイメージ等により表示する。HDD(Hard Disk Drive)111は、情報記憶媒体としてのハードディスクを駆動し、ハードディスクからのプログラム、データの読み取りまたはハードディスクに対するプログラム、データの書き込みを実行する。
ドライブ112は、フロッピー(登録商標)ディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magneto optical)ディスク,DVD(Digital Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体113の記録再生を実行するドライブであり、各リムーバブル記録媒体113からのプログラムまたはデータ再生、リムーバブル記録媒体113に対するプログラムまたはデータ格納を実行する。
各記憶媒体に記録されたプログラムまたはデータを読み出してCPU101において実行または処理を行なう場合は、読み出したプログラム、データはインタフェース107、外部バス106、ブリッジ105、ホストバス104を介して例えば接続されているRAM103に供給する。
キーボード108乃至ドライブ112はインタフェース107に接続されており、インタフェース107は外部バス106、ブリッジ105、およびホストバス104を介してCPU101に接続されている。
通信部114はノードの接続されたサブネットのルータ等と通信し、CPU101、HDD111等から供給されたデータをパケット化して送信したり、ルータを介してパケットを受信する処理を実行する。通信部103は外部バス106、ブリッジ105、およびホストバス104を介してCPU101に接続されている。
次に、マイクロモビリティネットワーク(Micro Mobility Network(MMN))9内においてパケットの中継処理を実行するルータ、QMGR12−1,12−2,12−3、ルータ(Router)10−xx,5−xx,6−xx、PMGR7−1,7−2、クロスオーバルータ(Cross Over Router)4−1,4−2、アクセスルータ(AR)3−1,3−2,3−3,3−4の構成について図21を参照して説明する。
CPU(Central processing Unit)201は、各種アプリケーションプログラムや、OS(Operating System)を実際に実行する。ROM(Read-Only-Memory)202は、CPU201が実行するプログラム、あるいは演算パラメータとしての固定データを格納する。RAM(Random Access Memory)203は、CPU201の処理において実行されるプログラム、およびプログラム処理において適宜変化するパラメータの格納エリア、ワーク領域として使用される。
ドライブ205は、フロッピー(登録商標)ディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magneto optical)ディスク,DVD(Digital Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体206の記録再生を実行するドライブであり、各リムーバブル記録媒体206からのプログラムまたはデータ再生、リムーバブル記録媒体206に対するプログラムまたはデータ格納を実行する。各記憶媒体に記録されたプログラムまたはデータを読み出してCPU201において実行または処理を行なう場合は、読み出したプログラム、データはバス204を介して例えば接続されているRAM203、通信部206、通信部207に供給される。
通信部207は上位ルータまたはインターネット接続通信部であり、CPU101のデータ処理によって生成したパケットを送信したり、インターネット、上位ルータを介してパケットを受信する処理を実行する。通信部207はサブネットに接続され、上位ルータから受信したパケットをサブネットを介して下位ルータあるいはノードに対して送信する処理を実行する。
CPU201乃至通信部208はバス204によって相互接続され、データの転送が可能な構成となっている。
以下、本発明の構成において実行される処理の各フェーズにおける詳細についての説明、および各機器の詳細について説明する。説明は以下の順に行なう。
I.本発明のシステムにおける処理
(A)登録処理(Registration)
(B)呼び出し処理(Paging)
(C)同一の真マイクロモビリティネットワーク(PMMN)内における移動
(D)ドメイン内での異なる真マイクロモビリティネットワーク(PMMN)内における移動
(E)キャッシュアップデートメッセージの流れ
II.本発明のシステムにおける機器
(a)移動端末
(b)アクセスルータ(AR)
(c)真マイクロモビリティネットワーク(PMMN)内のルータ
(d)真マイクロゲートウェイルータ(PMGR)
(e)疑似マイクロモビリティネットワーク(QMMN)内のルータ
I.本発明のシステムにおける処理
(A)登録処理(Registration)
まず、図16における移動端末(ノード)MN1がマイクロモビリティネットワーク(Micro Mobility Network(MMN))9内のサブネット(Subnet)2−1に接続した際の処理について説明する。
(A−1)
まず、移動端末(MN)1に電源が投入されると、物理層(無線・有線)・MAC層により移動端末(MN)1とマイクロモビリティネットワーク(Micro Mobility Network(MMN))9内のサブネット(Subnet)2−1との間のリンクを確立する。
(A−2)
次に移動端末(MN)1は、IP層を使い、サブネット(Subnet)2−1のアクセスルータ(AR)3−1に対してルータ要請(RS:Router Solicitation)メッセージを送信、もしくはアクセスルータ(AR)3−1から定期的に流れてくる仮想ネットワークプレフィックスオプション(Virtual Network Prefix Information Option)(図22参照)を含んだルータ通知(RA:Router Advertisement)メッセージを受信し、真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))8−1の仮想ネットワークプレフィックス(VNP:Virtual Network Prefix)Aおよび接続サブネット(Subnet)2−1の物理ネットワークプレフィックス(PNP:Physical Network Prefix)Aを入手する。
前述したようにIPv6アドレスはネットワークプレフィックスとインタフェースIDとからなり、通信を実行するノードとしてのホストは、ステートレス自動設定(Stateless Auto Configuration, RFC2462)により自分自身のアドレスを設定する。ホストは、ローカルに自分自身で生成可能な情報と、ルータから通知される情報を用いて自分自身のアドレスとしてIPv6アドレスを生成する。
ルータから通知される情報は、ルータ通知(Router Advertisement, RFC2461)メッセージと呼ばれ、リンク情報、インターネットパラメータなどが含まれる。ルータ通知は、ホストからのルータ要請メッセージに応答して、あるいは定期的にルータから送信される。
本発明のシステムでは、ノード(ホスト)に対するルータ通知(Router Advertisement)にノードが接続しているサブネットの物理ネットワークプレフィックスのみではなく、マイクロモビリティ用のネットワークプレフィックスである仮想ネットワークプレフィックスを含ませて通知する。
仮想ネットワークプレフィックスのルータ通知(Router Advertisement)に対する格納方法としては、仮想ネットワークプレフィックス格納用として、ルータ通知に新しいオプション(Virtual Network Prefix Information Option)を新設する構成が可能である。図22に仮想ネットワークプレフィックス情報オプション(Virtual Network Prefix Information Option)のフォーマットを示す。
タイプ(Type)フィールドはこのオプションのオプション番号、コード(Code)フィールドはこのオプションのコード、リザーブ(Reserved)フィールドは将来の拡張用であり、以下、最小ルーティングアップデートインターバルタイム(Routing Update Interval Time Min)〜最大マッピングキャッシュホールドタイム(Mapping Cache Hold Time Max)は、ルーティングキャッシュ(Routing Cache)、ページングキャッシュ(Paging Cache)、マッピングキャッシュ(Mapping Cache)の保持時間の許容範囲に関する情報を格納するフィールドであり、最後の仮想ネットワークプレフィックス(Virtual Network Prefix)フィールドに仮想ネットワークプレフィックスを格納する。このオプションを、物理ネットワークプレフィックスが格納されたプレフィックス情報(Prefix Information)オプションとともにルータ通知に含めて送信する。
すなわち、サブネットに接続したノードは、接続したサブネットの物理ネットワークプレフィックスに加え、マイクロモビリティ用のネットワークプレフィックスである仮想ネットワークプレフィックス情報をルータ通知として受け取ることになる。
(A−3)
次に移動端末(MN)1は、受信したルータ通知内の仮想ネットワークプレフィックス(Virtual Network Prefix)Aと移動端末(MN)1のグローバルユニーク(Global unique)な識別子(ID)、もしくはインタフェースIDとをつなぎ合わせてIPv6アドレスを生成する。[Ex. IPv6アドレス:VNP A(上位64bit) + Global uniqueなID or Interface ID(下位64bit) )
すなわち、ルータ通知を受信したノードは、例えばローカルに自分自身で生成可能な情報としてのインタフェース識別子と、ルータから通知される情報である物理ネットワークプレフィックス、または仮想ネットワークプレフィックスのいずれかを選択してステートレス自動設定(Stateless Auto Configuration)によりIPv6アドレスを生成する。
(A−4)
次に移動端末(MN)1は生成したIPv6アドレスの登録(Registration)を行うために真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM:Pure-Micro Registration Request Message)(図23参照)をアクセスルータ(AR)3−1に送信する。アクセスルータ(AR)3−1は移動端末(MN)1から真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM:Pure-Micro Registration Request Message)を受信するとその真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM:Pure-Micro Registration Request Message)を真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))8−1を介して真マイクロゲートウェイルータ(PMGR: Pure-Micro Gateway Router)7−1へ転送する。
真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM:Pure-Micro Registration Request Message)は、図23に示すように、現在の移動端末(MN)1に対する移動端末IPv6アドレス(Current MN IPv6 Address)と、過去のすなわち、サブネット移動前の移動端末(MN)1に対して設定されていた旧移動端末IPv6アドレス(Old MN IPv6 Address)、および、旧物理ネットワークプレフィックス(Old PNP:Old Physical Network Prefix)を格納したパケット(ex.UDP)として構成される。ただし、移動端末(MN)1の電源投入時には、旧移動端末IPv6アドレス(Old MN IPv6 Address)、および、旧物理ネットワークプレフィックス(Old PNP:Old Physical Network Prefix)は存在せず、これらの情報については格納されない。
(A−5)
真マイクロゲートウェイルータ(PMGR: Pure-Micro Gateway Router )7−1は真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM:Pure-Micro Registration Request Message)を受信すると、まず、真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM:Pure-Micro Registration Request Message)に格納されている移動端末(MN)1のIPv6アドレスがページング・キャッシュ(Paging Cache)とルーティングキャッシュ(Routing Cache)に存在するかどうかを調べる。すなわちアドレス重複検査を実行する。
ページングキャッシュ(Paging Cache)は、真マイクロゲートウェイルータ(PMGR: Pure-Micro Gateway Router )によって保持、管理されるキャッシュであり、真マイクロゲートウェイルータ(PMGR: Pure-Micro Gateway Router)の管轄する真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))内に存在するアイドル(idle)状態の移動端末(ノード)のIPv6アドレスに関する情報であり、以下の情報を対応付けて格納している。
*移動端末(MN)のIPv6アドレス:MN IPv6 Address (16byte)
*ライフタイム:Lifetime (4byte)
*シーケンスナンバー:Sequence Number (4byte)
ルーティングキャッシュ(Routing Cache)は、真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))内に存在するルータ(router)によって保持、管理されるキャッシュであり、真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))内のアクティブ(active)状態の移動端末(ノード)へホストルーティングを行うため、以下の情報を対応付けて格納している。
*移動端末(MN)のIPv6アドレス:MN IPv6 Address (16byte)
*次ホップルータのIPv6アドレス:Next hop router's IPv6 Address (16byte)
*ライフタイム:Lifetime (4byte)
*シーケンスナンバー:Sequence Number (4byte)
(A−6)
真マイクロゲートウェイルータ(PMGR: Pure-Micro Gateway Router )7−1による重複検査の結果、真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM:Pure-Micro Registration Request Message)に格納されている移動端末(MN)1のIPv6アドレスがページング・キャッシュ(Paging Cache)とルーティングキャッシュ(Routing Cache)に存在していない(重複していない)場合は、真マイクロゲートウェイルータ(PMGR: Pure-Micro Gateway Router )7−1は移動端末(MN)1のIPv6アドレスに関するページングキャッシュ(Paging Cache)を作成する。作成後、登録完了を通知するために真マイクロ登録確認メッセージ(PMR-Ack Message)(図24)をアクセスルータ(AR)3−1に送信する。なお、移動端末(MN)1に関するページングキャッシュ(Paging Cache)を作成する前に認証処理として例えば、AAA(Authentication, Authorization, and Accounting)を行ってもよい。
真マイクロ登録確認メッセージ(PMR-Ack Message)は図24に示すように、図23に示す真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM:Pure-Micro Registration Request Message)の現在の移動端末(MN)1に対する移動端末IPv6アドレス(Current MN Ipv6 Address)とシーケンスナンバー、および重複していたかどうかを示すコード(Code)を格納したパケット(ex.UDP)として構成される。
(A−7)
真マイクロゲートウェイルータ(PMGR: Pure-Micro Gateway Router )7−1による重複検査の結果、真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM:Pure-Micro Registration Request Message)に格納されている移動端末(MN)1のIPv6アドレスがページング・キャッシュ(Paging Cache)とルーティングキャッシュ(Routing Cache)に存在している(重複している)場合は、真マイクロゲートウェイルータ(PMGR: Pure-Micro Gateway Router )7−1はアドレス重複による登録不許可を通知するために真マイクロ登録確認メッセージ(PMR-Ack Message)をアクセスルータ(AR)3−1に送信する。なお、各移動端末(MN)1を含む真マイクロゲートウェイルータ(PMGR: Pure-Micro Gateway Router )7−1に登録されている移動端末に関するページングキャッシュ(Paging Cache)はソフトステートにより管理される。すなわち、各移動端末(MN)1を含む真マイクロゲートウェイルータ(PMGR: Pure-Micro Gateway Router )7−1に登録されている移動端末からのページングアップデートメッセージ(Paging Update Message)(図25)を受信しない限り、一定期間(生存期間)後そのページングキャッシュ(Paging Cache)は削除される。
ページングアップデートメッセージ(Paging Update Message)は図25に示すように、図23に示す真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM:Pure-Micro Registration Request Message)の現在の移動端末(MN)1に対する移動端末IPv6アドレス(Current MN IPv6 Address)とシーケンスナンバー、ページングアップデート(更新)インターバルタイムを格納したパケット(ex.UDP)として構成される。
(A−8)
アクセスルータ(AR)3−1は真マイクロ登録確認メッセージ(PMR-Ack Message)を真マイクロゲートウェイルータ(PMGR: Pure-Micro Gateway Router )7−1から受信すると、移動端末(MN)1に受信したその真マイクロ登録確認メッセージ(PMR-Ack Message)を転送する。
(A−9)
移動端末(MN)1は、アクセスルータ(AR)3−1から真マイクロ登録確認メッセージ(PMR-Ack Message)を受信する。なお、一定時間待っても真マイクロ登録確認メッセージ(PMR-Ack Message)を受信しない場合は真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM:Pure-Micro Registration Request Message)の再送を実行する。
移動端末(MN)1は、アクセスルータ(AR)3−1から真マイクロ登録確認メッセージ(PMR-Ack Message)を受信し、移動端末(MN)1が先に生成したIPv6アドレスが重複していることが判明した場合、もしくは数回再送しても真マイクロ登録確認メッセージ(PMR-Ack Message)を受信できない場合は、同じ仮想ネットワークプレフィックス(VNP:Virtual Network Prefix)Aを使い、IPv6アドレスの下位64Bitの移動端末(MN)1識別子としてのインタフェースID(Interface ID)を再度生成しなおして、新たなIPv6アドレスを生成後、(A−4)へ戻り登録(Registration)処理を再度行う。
なお、上記登録処理を複数回(予め定められた上限回数)試みても登録できない場合は、真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))8−1に対応して設定された仮想ネットワークプレフィックス(VNP:Virtual Network Prefix)Aを使用したアドレス設定を放棄して、物理ネットワークプレフィックス(PNP:Physical Network Prefix)を使用したアドレス設定に移行する。この場合は、移動端末(MN)1は、サブネット(Subnet)2−1に接続しているので、サブネット(Subnet)2−1の物理ネットワークプレフィックス(PNP:Physical Network Prefix)Aを使用したアドレス設定を行なう。
なお、本出願人が先に出願した特願2000-005560号に開示されたプロトコルLIN6をサポートしている移動端末であれば、仮想ネットワークプレフィックス(VNP:Virtual Network Prefix)の登録に失敗した場合、即座に物理ネットワークプレフィックス(PNP:Physical Network Prefix)を用いたステートレス自動設定(Stateless Auto Configuration, RFC2462)を実行する。
(A−10)
移動端末(MN)1は、IPv6アドレスの登録(Registration)完了後、マクロモビリティ(Macro Mobility)をサポートしてもらう場合、マッピングエージェント(MA(Mapping Agent))15もしくは、ホームエージェント(HA:(Home Agent))16に対して移動端末(MN)1の現在位置情報を更新するためにマッピングアップデートメッセージ(Mapping Update Message)もしくは、バインディングアップデートメッセージ(Binding Update Message)を送る。
移動端末(ノード)が、Mobile IPv6(もしくはLIN6)のようなマクロモビリティプロトコルを実装している場合は、その移動端末(ノード)のホームエージェント(HA)16に、気付アドレス(CoA:Care-of-Address)として、仮想ネットワークプレフィックスを使ってステートレス自動設定により生成したIPv6アドレス(仮想ネットワークプレフィックスベースIPv6アドレス)を格納して、バインディングアップデートメッセージを送信する。LIN6の場合は、移動端末(ノード)の管轄エージェントであるマッピングエージェント(MA)に、Current Locatorとして仮想ネットワークプレフィックスを格納して、マッピングアップデートメッセージを送信する。
前述したように、MobileIPv6においては、ノードはホームアドレスおよび気付アドレス(Care-of-address)という2つのIPアドレスを有する。気付アドレスはノードの移動に伴って接続されているサブネットワークに対応して変化するアドレスであり、この場合仮想ネットワークプレフィックスベースIPv6アドレスである。ホームアドレスはノードの移動に関わらず一定である。
Mobil IPv6におけるホームエージェント(HA)16は、ノードのホームアドレスに対応するサブネットワークを管理するノードであり、通信ノードが移動したとしき、移動したノードから新たな気付アドレス、この場合仮想ネットワークプレフィックスベースIPv6アドレスを含むバインディングアップデートパケット(binding update packet)を受信してホームアドレスと仮想ネットワークプレフィックスベースIPv6アドレスの対応を記憶したバインディング・キャッシュ(binding cache)を更新する。
LIN6を実装している場合は、移動端末(ノード)は、移動端末(ノード)の管轄エージェントであるマッピングエージェント(MA)15に、Current Locatorとして仮想ネットワークプレフィックスを格納して、マッピングアップデートメッセージを送信する。マッピングエージェント(MA)15は、受信したマッピングアップデートメッセージに基づいてホームアドレスと仮想ネットワークプレフィックスベースIPv6アドレスの対応を記憶したバインディング・キャッシュ(binding cache)を更新する。
また、移動端末(ノード)が、Mobile IPv6(もしくはLIN6)のようなマクロモビリティプロトコルを実装していない場合、またはサポートの必要が無い場合は、バインディングアップデートパケット(binding update packet)送信処理を実行せず処理を終了する。
なお、以後、移動端末(ノード)は、パケットを送受信の際は、設定した仮想ネットワークプレフィックスベースIPv6アドレス、または物理ネットワークプレフィックスベースIPv6アドレスを使う。
(A−11)
さらに移動端末(MN)1は、待機状態である場合は、真マイクロゲートウェイルータ(PMGR: Pure-Micro Gateway Router)7−1で保持されているページングキャッシュ(Paging Cache)を維持するために、定期的にページングアップデートメッセージ(Paging Update Message)(図25参照)をアクセスルータ(AR)3−1に送信する。ページングアップデートメッセージ(Paging Update Message)を受信したアクセスルータ(AR)3−1は、真マイクロゲートウェイルータ(PMGR: Pure-Micro Gateway Router)7−1へページングアップデートメッセージ(Paging Update Message)をそのまま転送する。ページングアップデートメッセージ(Paging Update Message)を受信した真マイクロゲートウェイルータ(PMGR: Pure-Micro Gateway Router)7−1は、移動端末(MN)1に関するページングキャッシュ(Paging Cache)のLifetime [生存期間](4byte)を初期化する。なお、ページングアップデートメッセージ(Paging Update Message)には例えばUDPを用いる。
(A−12)
さらに移動端末(MN)1は、待機状態から通信状態へ移行する場合は、データパケットを送信/受信するのに先駆けて、アクセスルータ(AR)3−1に対してルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)(図26)を即座に投げることにより真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))8−1内のルータ(router)5−xx上に移動端末(MN)1に関するルーティングキャッシュ(Routing Cache)を作成する。なお、ルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)には例えばUDPを用いる。
ルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)は、移動端末(MN)からアクセスルータ(AR)に対して送信され、真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))内のルータ(router)上の移動端末(MN)に関するルーティングキャッシュ(Routing Cache)を生成、更新するために送信されるパケットであり、図26に示すように、現在の移動端末(MN)に対する移動端末IPv6アドレス(Current MN IPv6 Address)と、過去のすなわち、サブネット移動前の移動端末(MN)1に対してて設定されていた旧物理ネットワークプレフィックス(Old PNP:Old Physical Network Prefix)を格納したパケット(ex.UDP)として構成される。ただし、移動端末(MN)1の電源投入時には、旧物理ネットワークプレフィックス(Old PNP:Old Physical Network Prefix)は存在せず、これらの情報については格納されない。
(A−13)
真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))8−1内のルータ5−xxのネットワーク接続構成が、図18に示すようなツリー(Tree)構造と仮定するならば、移動端末(MN)1から送信されたルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)を受信したアクセスルータ(AR)3−1は、移動端末(MN)1に関するルーティングキャッシュ(Routing Cache)を作成後、上位ルータ(router(Parent))にルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)を転送する。同様な動作が、アクセスルータ(AR)3−1から真マイクロゲートウェイルータ(PMGR: Pure-Micro Gateway Router)7−1の経路上のルータ(router)5−xxで行われる。ルータ(router)5−xxの保持する移動端末(MN)に関するルーティングキャッシュ(Routing Cache)はページングキャッシュ(Paging cache)と同様にソフトステートにより管理される。つまり、その移動端末(MN)からのルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)を受信しない限り、一定期間(生存期間)後そのルーティングキャッシュ(Routing Cache)は削除される。
(A−14)
真マイクロゲートウェイルータ(PMGR: Pure-Micro Gateway Router)7−1はルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)を受信すると、真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))8−1内のルータ(router)5−xxと同様に、移動端末(MN)1に関するルーティングキャッシュ(Routing Cache)を作成し、さらに移動端末(MN)1に関するページングキャッシュ(Paging Cache)を消去する。なお、ルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)はこれ以上の上位ルータには転送されない。すなわち、疑似マイクロモビリティネットワーク(Quasi-Micro Mobility Network(QMMN))11には転送されない。
なお、上記の例では、ルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)としてUDPを用いる構成例を示したが、UDP以外としては、後段で詳細に説明するキャッシュアップデートメッセージ(Cache Update Message)(図29参照)と同様にIPv6ホップバイホップオプション(IPv6 Hop-by-Hop Option)ヘッダを用いてもよい。
(B)呼び出し処理(Paging)
次に、図16に示すインターネット接続の通信相手端末(ノード)(CN)14がマイクロモビリティネットワーク(Micro Mobility Network(MMN))9内の移動端末(MN)1にデータパケットを送信する処理について説明する。なお、移動端末(MN)1は、真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))8−1の下位のサブネット(Subnet)2−1に接続され、仮想ネットワークプレフィックス(VNP:Virtual Network Prefix)AによるIPv6アドレスが設定されているものとし、通信相手端末(ノード)(CN)14と移動端末(MN)1間の通信は、Mobile IPv6(もしくはLIN6)のようなマクロモビリティプロトコルに従った処理を実行するものとして説明する。
(B−1)
通信相手端末(CN)14が、マクロモビリティプロトコルLIN6を用いている場合は、マッピングエージェント(MA)15に問い合わせ、移動端末(MN)1に関する現ネットワークプレフィックス(Current Network Prefix)として、真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))8−1内で用いられる仮想ネットワークプレフィックス(VNP:Virtual Network Prefix)Aを取得し、それをIPv6アドレスにおける終点アドレスの上位64bitとして用い、下位64bitは移動端末(MN)1のグローバルユニークな識別子であるLIN−IDとして設定し、通信相手端末(CN)14から移動端末(MN)1へデータパケットを送信する。
またマクロモビリティプロトコルMobile IPv6を用いている場合は、移動端末(MN)1のホームアドレス(Home address)に向けていったんデータパケットを送信する。そのデータパケットを受信したホームエージェント(HA)16は、ホームエージェント(HA)16で登録されている移動端末(MN)1に関する気付アドレス(CoA:Care of Address) に向けてさらにデータパケットを転送する。なお、ホームエージェント(HA)16で登録されている移動端末(MN)1に関する気付アドレス(CoA:Care of Address)の上位64bitは仮想ネットワークプレフィックス(VNP:Virtual Network Prefix)Aである。
マクロモビリティプロトコルLIN6を用いている場合、マクロモビリティプロトコルMobile IPv6を用いている場合、いずれの場合も、データパケットは真マイクロゲートウェイルータ(PMGR: Pure-Micro Gateway Router)7−1までひとまず転送される。
インターネット13上では、移動端末(MN)1へ送信するデータパケットのIPv6ヘッダの終点アドレスフィールドに記述されているIPv6アドレスの上位64ビットのネットワークプレフィックス、この場合は、真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))8−1内で用いられる仮想ネットワークプレフィックス(VNP:Virtual Network Prefix)Aに基づいてルーティング(プレフィックスベース・ルーティング)が実行される。また、マイクロモビリティネットワーク(Micro Mobility Network(MMN))9内の疑似マイクロモビリティネットワーク(Quasi-Micro Mobility Network(QMMN))11においてもIPv6アドレスの上位64ビットのネットワークプレフィックス、すなわち真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))8−1内で用いられる仮想ネットワークプレフィックス(VNP:Virtual Network Prefix)Aに基づいてルーティング(プレフィックスベース・ルーティング)が実行される。
(B−2)
次に真マイクロゲートウェイルータ(PMGR: Pure-Micro Gateway Router)7−1は、届いたデータパケットの終点アドレスに関する経路が、ルーティングキャッシュ(Routing Cache)、すなわち真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))8−1内のアクティブ(active)状態の移動端末(MN)1へホストルーティングを行うための情報を対応付けて格納したルーティングキャッシュ、もしくは通常のルーティングテーブル内に存在していれば、それに従ってデータパケットを転送する。
ルーティングキャッシュ(Routing Cache)や通常のルーティングテーブル内に移動端末(MN)1への経路が設定されていない場合には、次にデータパケットの終点アドレスに関するページングキャッシュ(Paging Cache)、すなわち、真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))8−1内に存在するアイドル(idle)状態の移動端末(MN)1のIPv6アドレスに関する情報を格納したキャッシュに存在しているかどうか確認する。存在している場合は、移動端末(MN)1は待機状態だと判断し、受信したデータパケットをいったん保存し、即座にページング要求メッセージ(Paging Request Message)(図27参照)を下流のルータ(router)へブロードキャスト(Broadcast)する。
ページング要求メッセージ(Paging Request Message)は、図27に示すように、移動端末(MN)のIPv6アドレスを格納したパケット(ex.UDP)である。
ページング要求メッセージ(Paging Request Message)を受信した真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))8−1内のルータ(router)5−xxはさらに下流のルータ(router)へページング要求メッセージ(Paging Request Message)をブロードキャスト転送(Broadcast)する。
最終的にページング要求メッセージ(Paging Request Message)は移動端末(MN)1まで転送され、ページング要求メッセージ(Paging Request Message)を受信した移動端末(MN)1は、即座にルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)(図26参照)を送信し、真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))8−1内のルータ(router)に移動端末(MN)1に関するルーティングキャッシュ(Routing Cache)を作成する。
真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))8−1の最上位ノードである真マイクロゲートウェイルータ(PMGR: Pure-Micro Gateway Router)7−1で移動端末(MN)1に関するルーティングキャッシュ(Routing Cache)が作成された時点で、真マイクロゲートウェイルータ(PMGR: Pure-Micro Gateway Router)7−1は保存しておいたデータパケットをルーティングキャッシュ(Routing Cache)に従って転送する。その際、ページングキャッシュは消去する。
上述の方法に従って、図16に示すインターネット接続の通信相手端末(ノード)(CN)14からドメイン内の移動端末(MN)1へのデータパケットの送信処理が実行される。
なお、上述の(B−2)で説明では、ページング要求メッセージ(Paging Request Message)を送信して、端末の呼び出し処理としてのページング(Paging)を行う方法を説明したが、受信したデータパケットの終点アドレスがページングキャッシュ(Paging Cache)に存在している場合は、呼び出し処理としてのページング(Paging)を実行せず、直接、データパケット自体をブロードキャスト(Broadcast)して移動端末(MN)1のページング(Paging)とし、パケット送信を一括して処理する構成としてもよい。
(C)同一の真マイクロモビリティネットワーク(PMMN)内における移動
次に、図16に示す移動端末(MN)1が、同一の真マイクロモビリティネットワーク(PMMN)8−1内におけるサブネット間移動を行なった場合の処理について説明する。この処理については、受信待機時と通信中においてそれぞれ説明する。
(C1)受信待機時
まず、図16に示す移動端末(MN)1が、受信待機時において同一の真マイクロモビリティネットワーク(PMMN)8−1内のサブネット間移動を行なった場合の処理について説明する。
(C1−1)
移動端末(MN)1が待機状態で、サブネット(Subnet)2−1のアクセスルータ(AR)3−1から、同一の真マイクロモビリティネットワーク(PMMN)8−1内のサブネット(Subnet)2−2のアクセスルータ(AR)3−2へ移動して下位層(物理層/MAC層)で無線リンクが変更された場合、移動端末(MN)1は即座にアクセスルータ(AR)3−2に対してルータ要請(RS:Router Solicitation)メッセージを送信、もしくはアクセスルータ(AR)3−2から定期的に流れてくるルータ通知(RA:Router Advertisement)メッセージを受信する。
アクセスルータ(AR)3−2から受信するルータ通知(RA:Router Advertisement)メッセージには、移動端末(MN)1が接続しているサブネットの物理ネットワークプレフィックスのみではなく、マイクロモビリティ用のネットワークプレフィックスである仮想ネットワークプレフィックスを含まれる。移動端末(MN)1が接続しているサブネットの物理ネットワークプレフィックスは、この場合、サブネット(Subnet)2−2の物理ネットワークプレフィックスPNP(Physical Network Prefix)Bであり、マイクロモビリティ用のネットワークプレフィックスである仮想ネットワークプレフィックスVNP(Virtual Network prefix)は、真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))8−1に対応して設定されたVNP(Virtual Network prefix)Aとなる。
ルータ通知に格納されている仮想ネットワークプレフィックスの値は、移動前に設定していた移動ノードのIPv6アドレスのネットワークプレフィックス部分(つまり、移動前のサブネット上のルータから受信したルータ通知に格納されていたネットワークプレフィックス値)と等しいので、そのまま同じIPv6アドレス、つまり、真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))8−1に対応して設定されたVNP(Virtual Network prefix)AベースのIPv6アドレスを使い続けることができる。なお、この時点では、移動端末(MN)1は待機状態であるためルーティングアップデートメッセージの送信は行なわない。
(C2)通信中
次に、図16に示す移動端末(MN)1が、通信中である場合において同一の真マイクロモビリティネットワーク(PMMN)内のサブネット間移動を行なった場合の処理について説明する。図30に示す処理フローを参照して説明する。
(C2−1)
移動端末(MN)1が通信相手端末(CN)14と通信を行っている最中にアクセスルータ(AR)3−1からアクセスルータ(AR)3−2へ移動(図30:S101)して下位層(物理層/MAC層)で無線リンクが変更された場合は、移動端末(MN)1は即座にルータ要請(RS:Router Solicitation)メッセージをアクセスルータ(AR)3−2に送信、もしくはアクセスルータ(AR)3−2から定期的に流れてくるルータ通知(RA:Router Advertisement)メッセージを受信(S102)する。
アクセスルータ(AR)3−2から受信するルータ通知(RA:Router Advertisement)メッセージには、移動端末(MN)1が接続しているサブネットの物理ネットワークプレフィックスのみではなく、マイクロモビリティ用のネットワークプレフィックスである仮想ネットワークプレフィックスが含まれる。移動端末(MN)1が接続しているサブネットの物理ネットワークプレフィックスは、この場合、サブネット(Subnet)2−2の物理ネットワークプレフィックスPNP(Physical Network prefix)Bであり、マイクロモビリティ用のネットワークプレフィックスである仮想ネットワークプレフィックスVNP(Virtual Network prefix)は、真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))8−1に対応して設定されたVNP(Virtual Network prefix)Aとなる。
ルータ通知に格納されている仮想ネットワークプレフィックスの値は、移動前に設定していた移動ノードのIPV6アドレスのネットワークプレフィックス部分(つまり、移動前のサブネット上のルータから受信したルータ通知に格納されていたネットワークプレフィックス値)と等しい(S103)ので、そのまま同じIPv6アドレス、つまり、真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))8−1に対応して設定されたVNP(Virtual Network prefix)AベースのIPv6アドレスを使い続けることができる。
さらに、新しいアクセスルータ(AR)3−2に対してルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)を即座に送信(S104)することにより真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))8−1内のルータ5−xx上の移動端末(MN)1に関するルーティングキャッシュ、すなわち、真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))8−1内のアクティブ(active)状態の移動端末(MN)1へホストルーティングを行うための情報を対応付けて格納したキャッシュを作成/更新する。
(C2−2)
真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))8−1が、ツリー(Tree)構造(図18参照)と仮定するならば、移動端末(MN)1から送信されたルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)を受信したアクセスルータ(AR)3−2は、移動端末(MN)1に関するルーティングキャッシュ(Routing Cache)を作成/更新後、上位ルータ(router(Parent))にルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)を転送する。同様な動作が、アクセスルータ(AR)3−2から真マイクロゲートウェイルータ(PMGR:Pure-Micro Gateway Router)7−1の経路上のルータ(router)5−xxで行われる(S105,S106)。
なお、真マイクロゲートウェイルータ(PMGR:Pure-Micro Gateway Router)7−1からアクセスルータ(AR)3−1への経路とアクセスルータ(AR)3−2への経路の分岐点となるクロスオーバルータ(Cross over router)4−1は、ルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)に含まれる旧PNP(移動前のサブネットサブネット(Subnet)2−1の物理ネットワークプレフィックス:PNP)Aを使って、アクセスルータ(AR)3−1へ向かってルーティングティアダウンメッセージ(Routing Tear-Down Message)(図28参照)を送信(S107)することにより、その経路上のルータ(router)5−xxに存在している、移動端末(MN)1に関する古いルーティングキャッシュ(Routing Cache)を廃棄(S108)する。
具体的には、移動端末(MN)1に関する古いルーティングキャッシュ(Routing Cache)を廃棄した後、旧PNP(移動前のサブネットサブネット(Subnet)2−1の物理ネットワークプレフィクス:PNP)Aへ転送するための次ホップルータ(next hop router)をルーティングテーブル(routing table)から取得し、その次ホップルータ(next hop router)へルーティングティアダウンメッセージ(Routing Tear-Down Message)を転送する。この動作をクロスオーバルータ(Cross over router)4−1からアクセスルータ(AR)3−1までの途中の経路上のルータ(router)5−xxで繰り返す。
ルーティングティアダウンメッセージ(Routing Tear-Down Message)は、クロスオーバルータ(Cross over router)からアクセスルータ(AR)に対して送信され、真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))内のルータ(router)上の移動端末(MN)に関する移動前のルーティング情報を格納したルーティングキャッシュ(Routing Cache)を廃棄するために送信されるパケットであり、図28に示すように、移動端末(MN)に対する移動端末IPv6アドレス(MN IPv6 Address)と、サブネット移動前の移動端末(MN)1に対して設定されていた旧物理ネットワークプレフィックス(Old PNP:Old Physical Network Prefix)を格納したパケット(ex.UDP)として構成される。なお、ルーティングティアダウンメッセージ(Routing Tear-Down Message)には例えばUDPを用いる。
(C2−3)
ルーティングティアダウンメッセージ(Routing Tear-Down Message)を受信したアクセスルータ(AR)3−1は、移動端末(MN)1に関する古いすなわち、移動端末(MN)1の移動前のルーティングキャッシュ(Routing Cache)を廃棄(S108)する。ルーティングティアダウンメッセージ(Routing Tear-Down Message)がアクセスルータ(AR)3−1に至った後は、これ以上ルーティングティアダウンメッセージ(Routing Tear-Down Message)を転送しない。
(C2−4)
ルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)を受信した真マイクロゲートウェイルータ(PMGR:Pure-Micro Gateway Router)7−1は、真マイクロモビリティネットワーク(PMMN:Pure-Micro Mobility Network)8−1内のルータ(router)5−xxと同様に、移動端末(MN)1に関するルーティングキャッシュ(Routing Cache)を作成/更新する。作成/更新後、ルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)はこれ以上転送しない。
上述のように、移動端末が同一の仮想ネットワークプレフィックスの適用されるサブネット間を移動した場合は、ルーティングアップメッセージによる真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))内のルータの有するルーティングキャッシュの作成/更新が実行され、さらに真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))内のクロスオーバルータから移動端末の旧接続サブネットのアクセスルータまでの経路のルータにおいてティアダウンメッセージによるルーティングキャッシュの廃棄が実行される。この処理の結果、真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))においては、ルーティングキャッシュに基づくホストベースルーティング処理によって移動端末への経路制御が実行される。
(D)ドメイン(MMN)内での異なる真マイクロモビリティネットワーク(PMMN)内における移動
次に、図16に示す移動端末(MN)1が、マイクロモビリティネットワーク(Micro Mobility Network(MMN))内で異なる真マイクロモビリティネットワーク(PMMN)間のサブネット間移動を行なった場合の処理について説明する。
(D−1)
移動端末(MN)1は、アクセスルータ(AR)3−2からアクセスルータ(AR)3−3へ移動して下位層(物理層/MAC層)で無線リンクが変更されると、移動端末(MN)1は即座にアクセスルータ(AR)に対してルータ要請(Router Solicitation)メッセージを送信、もしくはアクセスルータ(AR)2−3から定期的に送信されるルータ通知(RA:Router Advertisement)メッセージを受信する。
アクセスルータ(AR)3−3から受信するルータ通知(RA:Router Advertisement)メッセージには、移動端末(MN)1が接続しているサブネットの物理ネットワークプレフィックスのみではなく、マイクロモビリティ用のネットワークプレフィックスである仮想ネットワークプレフィックスが含まれる。移動端末(MN)1が接続しているサブネットの物理ネットワークプレフィックスは、この場合、サブネット(Subnet)2−3の物理ネットワークプレフィックスPNP(Physical Network prefix)Cであり、マイクロモビリティ用のネットワークプレフィックスである仮想ネットワークプレフィックスVNP(Virtual Network prefix)は、真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))8−2に対応して設定されたVNP(Virtual Network prefix)Bとなる。
移動端末(MN)1は、アクセスルータ(AR)3−3から受信したルータ通知(RA:Router Advertisement)メッセージ内の仮想ネットワークプレフィックス情報オプション(Virtual Network Prefix Information Option)(図22参照)に含まれる仮想ネットワークプレフィックス(Virtual Network prefix)(VNP A))が仮想ネットワークプレフィックスB(Virtual Network prefix(VNP B))に変更されている場合、異なる真マイクロモビリティネットワーク(PMMN: Pure-Micro Mobility Network)間を移動したと判断する。
(D−2)
次に、移動端末1は、アクセスルータ(AR)3−3から受信したルータ通知(RA:Router Advertisement)メッセージに含まれる仮想ネットワークプレフィックスB(Virtual Network prefix(VNP B))と移動端末(MN)1のグローバルユニーク(Global unique)な識別子(ID)、もしくはインタフェースID(Interface ID)とをつなぎ合わせて新たなIPv6アドレスをステートレス自動設定処理(stateless auto-configuration)により生成する。
(D−3)
次に移動端末(MN)1は生成したIPv6アドレスの登録(Registration)を行うために真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM:Pure-Micro Registration Request Message)(図23参照)をアクセスルータ(AR)3−3に送信する。アクセスルータ(AR)3−3は 移動端末(MN)1から真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM:Pure-Micro Registration Request Message)を受信するとその真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM:Pure-Micro Registration Request Message)を真マイクロゲートウェイルータ(PMGR:Pure-Micro Gateway Router)7−2へ転送する。
真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM:Pure-Micro Registration Request Message)は、図23に示すように、現在の移動端末(MN)に対する移動端末IPv6アドレス(Current MN IPv6 Address)と、過去のすなわち、サブネット移動前の移動端末(MN)に対して設定されていた旧移動端末IPv6アドレス(Old MN IPv6 Address)、および、旧物理ネットワークプレフィックス(Old PNP:Old Physical Network Prefix)を格納したパケット(ex.UDP)として構成される。
(D−4)
真マイクロゲートウェイルータ(PMGR:Pure-Micro Gateway Router)7−2は真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM:Pure-Micro Registration Request Message)を受信すると、まず、真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM:Pure-Micro Registration Request Message)に格納されている 移動端末(MN)1のIPv6アドレスが真マイクロゲートウェイルータ(PMGR:Pure-Micro Gateway Router)7−2の保持するページングキャッシュ(Paging Cache)とルーティングキャッシュ(Routing Cache)に存在するかどうかを調べる(アドレス重複検査)。
(D−5)
真マイクロゲートウェイルータ(PMGR: Pure-Micro Gateway Router)7−2による重複検査の結果、真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM:Pure-Micro Registration Request Message)に格納されている移動端末(MN)1のIPv6アドレスがページング・キャッシュ(Paging Cache)とルーティングキャッシュ(Routing Cache)に存在していない(重複していない)場合は、真マイクロゲートウェイルータ(PMGR: Pure-Micro Gateway Router )7−2は移動端末(MN)1のIPv6アドレスに関するページングキャッシュ(Paging Cache)を作成する。作成後、真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM:Pure-Micro Registration Request Message)に含まれている旧仮想ネットワークプレフィックスA(old VNP(VNP A))(移動端末の旧IPv6アドレスの上位64ビット)に対応する真マイクロモビリティネットワーク(PMMN:Pure-Micro Mobility Network)8−1内の真マイクロゲートウェイルータ(PMGR:Pure-Micro Gateway Router)7−1に向けてキャッシュアップデートメッセージ(Cache Update Message)を送信する。キャッシュアップデートメッセージ(Cache Update Message)の送信処理については後段において説明する。
真マイクロゲートウェイルータ(PMGR: Pure-Micro Gateway Router)7−2から真マイクロゲートウェイルータ(PMGR:Pure-Micro Gateway Router)7−1に対するキャッシュアップデートメッセージ(Cache Update Message)を送信後、真マイクロゲートウェイルータ(PMGR: Pure-Micro Gateway Router)7−2は、登録完了を通知するために真マイクロ登録確認メッセージ(PMR-Ack Message)(図24)をアクセスルータ(AR)3−3に送信する。なお、移動端末(MN)1に関するページングキャッシュ(Paging Cacheを作成する前に、認証処理として例えば、AAA(Authentication, Authorization, and Accounting)を行ってもよい。
真マイクロ登録確認メッセージ(PMR-Ack Message)は図24に示すように、図23に示す真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM:Pure-Micro Registration Request Message)の現在の移動端末(MN)1に対する移動端末IPv6アドレス(Current MN Ipv6 Address)とシーケンスナンバー、および重複をしていたかどうかを示すコード(Code)を格納したパケット(ex.UDP)として構成される。
(D−6)
真マイクロゲートウェイルータ(PMGR: Pure-Micro Gateway Router)7−2による重複検査の結果、真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM:Pure-Micro Registration Request Message)に格納されている移動端末(MN)1のIPv6アドレスがページング・キャッシュ(Paging Cache)またはルーティングキャッシュ(Routing Cache)に存在している(重複している)場合は、真マイクロゲートウェイルータ(PMGR: Pure-Micro Gateway Router )7−2はアドレス重複による登録不許可を通知するために真マイクロ登録確認メッセージ(PMR-Ack Message)をアクセスルータ(AR)3−3に送信する。
(D−7)
アクセスルータ(AR)3−3は真マイクロ登録確認メッセージ(PMR-Ack Message)を真マイクロゲートウェイルータ(PMGR:Pure-Micro Gateway Router)7−2から受信すると、移動端末(MN)1に受信したその真マイクロ登録確認メッセージ(PMR-Ack Message)を転送する。
(D−8)
移動端末(MN)1は、アクセスルータ(AR)3−3から真マイクロ登録確認メッセージ(PMR-Ack Message)を受信し、移動端末(MN)1が先に生成したIPv6アドレスが重複していることが判明した場合、もしくは数回再送しても真マイクロ登録確認メッセージ(PMR-Ack Message)を受信できない場合は、同じ仮想ネットワークプレフィックス(VNP:Virtual Network Prefix)Bを使い、IPv6アドレスの下位64Bitの移動端末(MN)1の識別子としてのインタフェースID(Interface ID)を再度生成しなおして、新たなIPv6アドレスを生成後、(D−3)へ戻り登録(Registration)処理を再度行う。
なお、上記登録処理を複数回(予め定められた上限回数)試みても登録できない場合は、真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))8−2に対応して設定された仮想ネットワークプレフィックス(VNP:Virtual Network Prefix)Bを使用したアドレス設定を放棄して、物理ネットワークプレフィックス(PNP:Physical Network Prefix)を使用したアドレス設定に移行する。この場合は、移動端末(MN)1は、サブネット(Subnet)2−3に接続しているので、サブネット(Subnet)2−3の物理ネットワークプレフィックス(PNP:Physical Network Prefix)Cを使用したアドレス設定を行なう。
なお、本出願人が先に出願した特願2000-005560号に開示されたプロトコルLIN6をサポートしている移動端末であれば、仮想ネットワークプレフィックス(VNP:Virtual Network Prefix)の登録に失敗した場合、即座に物理ネットワークプレフィックス(PNP:Physical Network Prefix)を用いたステートレス自動設定(Stateless Auto Configuration, RFC2462)を実行する。
(D−9)
移動端末(MN)1は、IPv6アドレスの登録(Registration)完了後、マクロモビリティ(Macro Mobility)をサポートしてもらう場合、マッピングエージェント(MA(Mapping Agent))15もしくは、ホームエージェント(HA:(Home Agent))16に対して移動端末(MN)1の現在位置情報を更新するためにマッピングアップデートメッセージ(Mapping Update Message)もしくは、バインディングアップデートメッセージ(Binding Update Message)を送る。
移動端末(ノード)が、Mobile IPv6(もしくはLIN6)のようなマクロモビリティプロトコルを実装している場合は、その移動端末(ノード)のホームエージェント(HA)16に、気付アドレス(CoA:Care-of-Address)として仮想ネットワークプレフィックスベースIPv6アドレスを格納して、バインディングアップデートメッセージを送信する。LIN6の場合は、移動端末(ノード)の管轄エージェントであるマッピングエージェント(MA)15に、Current Locatorとして仮想ネットワークプレフィックスを格納して、マッピングアップデートメッセージを送信する。
(D−10)
さらに、 移動端末(MN)1は受信待機状態での移動の場合はなにもしないが、通信中での移動の場合は、すみやかに通信が再開できるように、ルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)をアクセスルータ(AR)3−3に送信し、真マイクロモビリティネットワーク(PMMN:Pure-Micro Mobility Network)8−2内のルータrouter6−xx上に移動端末(MN)1に関するルーティングキャッシュ(Routing Cache)を生成する。
ルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)は、移動端末(MN)からアクセスルータ(AR)に対して送信され、真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))内のルータ(router)上の移動端末(MN)に関するルーティングキャッシュ(Routing Cache)を生成、更新するために送信されるパケットであり、図26に示すように、現在の移動端末(MN)に対する移動端末IPv6アドレス(Current MN Ipv6 Address)と、過去のすなわち、サブネット移動前の移動端末(MN)に対してて設定されていた旧物理ネットワークプレフィックス(Old PNP:Old Physical Network Prefix)を格納したパケット(ex.UDP)として構成される。
真マイクロモビリティネットワーク(PMMN:Pure-Micro Mobility Network)8−2が、Tree構造(図4)と仮定するならば、移動端末(MN)1から送信されたルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)を受信したアクセスルータ(AR)3−3は、移動端末(MN)1に関するルーティングキャッシュ(Routing Cache)を作成後、上位ルータ(router(Parent))にルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)を転送する。同様な動作が、アクセスルータ(AR)3−3から真マイクロゲートウェイルータ(PMGR:Pure-Micro Gateway Router)7−2の経路上のルータ(router)6−xxで行われる。真マイクロゲートウェイルータ(PMGR:Pure-Micro Gateway Router)7−2はルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)を受信すると、真マイクロモビリティネットワーク(PMMN:Pure-Micro Mobility Network)8−2内のルータ(router)6−xxと同様に、移動端末(MN)1に関するルーティングキャッシュ(Routing Cache)を作成し、さらに移動端末(MN)1に関するページングキャッシュ(Paging Cache)を消去する。なお、ルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)はこれ以上の上位ルータには転送されない。すなわち、疑似マイクロモビリティネットワーク(Quasi-Micro Mobility Network(QMMN))11には転送されない。
以上の処理によって図16に示すマイクロモビリティネットワーク(Micro Mobility Network(MMN))9内の異なる真マイクロモビリティネットワーク(PMMN:Pure-Micro Mobility Network)のサブネット間移動が実現する。
(E)キャッシュアップデートメッセージの流れ
次に、図16に示す移動端末(MN)1が、マイクロモビリティネットワーク(Micro Mobility Network(MMN))9内で異なる真マイクロモビリティネットワーク(PMMN)間のサブネット間移動を行なった場合に異なる真マイクロモビリティネットワーク(PMMN)のトップノード間で、疑似マイクロモビリティネットワーク(Quasi-Micro Mobility Network(QMMN))11のルータ10−xxを介して転送されるキャッシュアップデートメッセージ(図29参照)の流れについて図31のフローを参照しながら説明する。
キャッシュアップデートメッセージは、移動端末が、同一ドメイン(MMN)内の異なる真マイクロモビリティネットワーク(PMMN)間の移動を行なったときに真マイクロゲートウェイルータ(PMGR:Pure-Micro Gateway Router)間で、疑似マイクロモビリティネットワーク(Quasi-Micro Mobility Network(QMMN))21のルータを介して転送されるメッセージであり、図29に示すように、現在の移動端末(MN)に対する移動端末IPv6アドレス(Current MN Ipv6 Address)と、過去のすなわち、サブネット移動前の移動端末(MN)に対して設定されていた旧移動端末IPv6アドレス(Old MN Ipv6 Address)、および、旧物理ネットワークプレフィックス(Old PNP:Old Physical Network Prefix)を格納したメッセージである。
(E−1)
真マイクロゲートウェイルータ(PMGR:Pure-Micro Gateway Router)7−2は、キャッシュアップデートメッセージ(Cache Update Message)を送信する前に、真マイクロゲートウェイルータ(PMGR:Pure-Micro Gateway Router)7−2が属しているドメインマイクロモビリティネットワーク(ドメインMMN9)(疑似マイクロモビリティネットワーク(QMMN)11と真マイクロモビリティネットワーク(PMMN)8−1,8−2を含めたネットワーク)を示す上位bit(ex. 48bit)の値と、先の(D−3)、(D−4)の処理において移動端末(MN)1から送信されアクセスルータ(AR)3−3を介して受信した真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM:Pure-Micro Registration Request Message)に含まれている移動端末(MN)1の移動前の旧仮想ネットワークプレフィックス(old VNP(VNP))A(旧移動端末IPv6アドレスの上位64ビット)の上位bit(ex.48bit)の値を比較する。
この比較において、値が異なる場合は、真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM:Pure-Micro Registration Request Message)に含まれている移動端末1の移動前の旧仮想ネットワークプレフィックス(old VNP)(旧移動端末IPv6アドレスの上位64ビット)は異なるマイクロモビリティネットワーク(MMN)に属し、この移動は異なるドメイン間のマイクロモビリティネットワーク(MMN)間移動であると判断し、キャッシュアップデートメッセージ(Cache Update Message)は送信しない。
(E−2)
真マイクロゲートウェイルータ(PMGR:Pure-Micro Gateway Router)7−2が属しているドメインマイクロモビリティネットワーク(ドメインMMN)9を示す上位bit(ex. 48bit)の値と、先の(D−3)、(D−4)の処理において移動端末(MN)1から送信されアクセスルータ(AR)3−3を介して受信した真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM:Pure-Micro Registration Request Message)に含まれている移動端末(MN)1の移動前の旧仮想ネットワークプレフィックス(old VNP(VNP))A(旧移動端末IPv6アドレスの上位64ビット)の上位bit(ex.48bit)の値が等しい場合は、移動端末(MN)1の移動は、同一マイクロモビリティネットワーク(MMN)9内、すなわち共通ドメイン内の真マイクロモビリティネットワーク(PMMN)間移動であると判断(図31のフロー:S201〜S203)する。
この場合は、移動端末(MN)1が新規接続したPMMN8−2の真マイクロゲートウェイルータ(PMGR:Pure-Micro Gateway Router)7−2は、受信した真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM:Pure-Micro Registration Request Message)に含まれている移動端末(MN)1の移動前の旧仮想ネットワークプレフィックス(old VNP)A(旧移動端末IPv6アドレスの上位64ビット)に対応するPMMN8−1の真マイクロゲートウェイルータ(PMGR:Pure-Micro Gateway Router)7−1へキャッシュアップデートメッセージ(Cache Update Message)を(Quasi-Micro Mobility Network(QMMN))11を介して送信(S204)する。具体的には、IPv6 Hop-by-Hop Option Headerを用い、終点アドレスとして上位64bitを旧仮想ネットワークプレフィックス(old VNP(VNP))Aとし、下位64bitをall zeroとしたエニーキャストアドレス(any cast address)を指定して送信する。
(E−3)
疑似マイクロモビリティネットワーク(QMMN)11内のルータ(route)10−xxにおいて、キャッシュアップデートメッセージ(Cache Update Message)を認識できるルータ(router)および移動後のPMGRの場合は、キャッシュアップデートメッセージ(Cache Update Message)に含まれている旧移動端末IPv6アドレスと新移動端末IPv6アドレスの情報を取り出しマッピングキャッシュ(Mapping Cache)として登録(S205)する。
すなわち、その後、旧移動端末IPv6アドレスを終点としたデータパケットを受信した場合、そのデータパケット終点を新移動端末IPv6アドレスに書き換えて転送できるように、キャッシュアップデートメッセージ(Cache Update Message)に基づいてマッピングキャッシュ(Mapping Cache)を作成/更新する。
マッピングキャッシュ(Mapping Cache)は、同一ドメイン内の異なる真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))間を移動した移動端末の移動前の古いアドレスへ送信されたデータパケットを移動後の新しいアドレスへ転送するための情報を格納したキャッシュであり、疑似マイクロモビリティネットワーク(Quasi-Micro Mobility Network(QMMN))のキャッシュアップデートメッセージ(Cache Update Message)を受信し、認識できるルータ(router)および移動前の真マイクロゲートウェイルータ(PMGR)において一時的に保持/管理される情報であり、以下の情報を対応付けて格納している。
*移動端末(MN)の旧IPv6アドレス:Old MN IPv6 Address (16byte)
*移動端末(MN)の新IPv6アドレス:New MN IPv6 Address (16byte)
*ライフタイム:Lifetime (4byte)
*シーケンスナンバー:Sequence Number (4byte)
なお、マッピングキャッシュ(Mapping Cache)はソフトステートで管理され一定時間後消去される。疑似マイクロモビリティネットワーク(Quasi-Micro Mobility Network(QMMN))のルータは、マッピングキャッシュ(Mapping Cache)の作成/更新後、キャッシュアップデートメッセージ(Cache Update Message)を次ホップルータ(next hop router)へ転送する。なお、キャッシュアップデートメッセージ(Cache Update Message)を認識できない疑似マイクロモビリティネットワーク(Quasi-Micro Mobility Network(QMMN))のルータ(router)は単に無視してマッピングキャッシュ(Mapping Cache)に関する処理を実行することなく、次ホップルータ(next hop router)へ転送する。
(E−4)
キャッシュアップデートメッセージ(Cache Update Message)を受信した真マイクロゲートウェイルータ(PMGR:Pure-Micro Gateway Router)7−1は、疑似マイクロモビリティネットワーク(QMMN)内のルータ(route)10−xxと同様に、移動端末(MN)1に関するマッピングキャッシュ(Mapping Cache)を作成/更新(S206)する。作成/更新後、キャッシュアップデートメッセージ(Cache Update Message)に含まれている旧物理ネットワークプレフィックス(old PNP(PNP))Bで示される旧サブネット(subnet)2−2に接続したアクセスルータ(AR)3−2に向かってルーティングティアダウンメッセージ(Routing Tear-Down Message)を送信する(S207)。送信後、キャッシュアップデートメッセージ(Cache Update Message)は廃棄する。また、ルーティングキャッシュ(Routing Cache)、ページングキャッシュ(Paging Cache)があれは廃棄する。
ルーティングティアダウンメッセージ(Routing Tear-Down Message)は、移動端末(MN)の移動前の真マイクロゲートウェイルータ(PMGR:Pure-Micro Gateway Router)から移動前の旧サブネット(old subnet)のアクセスルータ(AR)に向かって送信され、真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))内のルータ(router)上の移動端末(MN)に関する移動前のルーティング情報を格納したルーティングキャッシュ(Routing Cache)を廃棄するために送信されるパケットであり、図28に示すように、移動端末(MN)1に対する移動端末IPv6アドレス(MN IPv6 Address)と、サブネット移動前の移動端末(MN)1に対して設定されていた旧物理ネットワークプレフィクス(Old PNP:Old Physical Network Prefix)を格納したパケット(ex.UDP)として構成される。なお、ルーティングティアダウンメッセージ(Routing Tear-Down Message)には例えばUDPを用いる。
ルーティングティアダウンメッセージ(Routing Tear-Down Message)を受信した、真マイクロモビリティネットワーク(PMMN:Pure-Micro Mobility Network)8−1内のルータ(router)5−xxは、保持されているルーティングキャッシュ(Routing Cache)の移動端末(MN)1に関するホストエントリ(host entry)を廃棄(S208)し、ルーティングティアダウンメッセージを下位(次の)ルータに転送する。具体的には、真マイクロモビリティネットワーク(PMMN:Pure-Micro Mobility Network)8−1内のルータ(router)5−xxは、移動端末(MN)1に関する古いホストエントリ(host entry)を廃棄した後、旧物理ネットワークプレフィックス(old PNP(PNP))Bへ転送するための次ホップルータ(next hop router)をルーティングテーブル(routing table)から取得し、その次ホップルータ(next hop router)へルーティングティアダウンメッセージ(Routing Tear-Down Message)を転送する。この動作を真マイクロゲートウェイルータ(PMGR:Pure-Micro Gateway Router)7−1からアクセスルータ(AR)3−2までの途中の経路上のルータ(router)5−xxで繰り返す。
(E−5)
アクセスルータ(AR)3−2は、ルーティングティアダウンメッセージ(Routing Tear-Down Message)を受信すると、ルーティングキャッシュ(Routing Cache)内の移動端末(MN)1に関する古いホストエントリ(host entry)を削除した後、ルーティングティアダウンメッセージ(Routing Tear-Down Message)を廃棄する。
以上の処理によって図16に示す移動端末(MN)1が、ドメイン内で異なる真マイクロモビリティネットワーク(PMMN)間のサブネット間移動を行なった場合に転送されるキャッシュアップデートメッセージ(図29参照)に関する処理が完結する。
II.本発明のシステムにおける機器
次に、本発明のシステムにおける機器毎の処理について詳細に説明する。説明は、以下の手順で行なう。
(a)移動端末
(b)アクセスルータ(AR)
(c)真マイクロモビリティネットワーク(PMMN)内のルータ
(d)真マイクロゲートウェイルータ(PMGR)
(e)疑似マイクロモビリティネットワーク(QMMN)内のルータ
(a)移動端末
まず、図16に示す移動端末1について説明する。
(a1)移動端末の保持データ
移動端末は、上述したサブネット間移動に応じた各処理を実行するためにレジスタに以下の値を保持する。
*Current_IPv6_Addressレジスタ(現在設定しているIPv6アドレス)
*Old_IPv6_Addressレジスタ(移動前に設定していたIPv6アドレス)
*Old_PNPレジスタ(移動前に接続していたサブネットの物理ネットワークプレフィックス(PNP))
*Routing_Update_Interval_timeレジスタ(ルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)の送信間隔)
*Paging_Update_Interval_timeレジスタ(ページングアップデートメッセージ(Paging Update Message)の送信間隔)
*Mapping_Cache_Hold_timeレジスタ(マッピングキャッシュ(Mapping Cache)のライフタイム(lifetime)の値(希望値))
*PMR_Interval_timeレジスタ(真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM:Pure-Micro Registration Request Message)の再送待ち時間)
なお、移動端末はシーケンス生成装置(Sequence_Gen)を有する。シーケンス生成装置は、シーケンス番号を生成する装置であり、初期値は1で、呼び出されるごとに、返す値を1ずつ増やす。上限に達した場合は1に戻る。
次に、端末装置の実行する処理について説明する。
(a2.1)
データリンク層からのリンク確立完了メッセージを受信した時の動作
端末装置がいずれかのサブネットと接続すると、サブネットと端末装置とのリンクが確立される。その後、端末装置は以下の処理を実行する。
(a2.1−1)
ルータ通知要請(RS:router solicitation)メッセージをリンクを確立したサブネット(subnet)内に送信。
(a2.1−2)
ルータ通知(RA(router advertisement)メッセージを受信。
(a2.1−3)
ルータ通知(RA(router advertisement))メッセージに仮想ネットワークプレフィックス(VNP)情報オプション(Virtual Network Prefix Information Option)(図22参照)が含まれているか確認する。
[ルータ通知にVNPが含まれていない場合]
(a2.1−4(1))
接続サブネットの物理ネットワークプレフィックス(PNP)を使い、ステートレス自動設定(stateless auto configuration)によりIPv6アドレスを生成。
(a2.1−4(2))
マクロモビリティをサポートしているならば、マッピンクアップデート(MU:Mapping update)メッセージもしくはバインディングアップデート(BU:Binding update)メッセージをマッピングエージェント(MA)もしくはホームエージェント(HA)へ送信する。
[ルータ通知にVNPが含まれている場合]
(a2.1−5(1))
ルータ通知の仮想ネットワークプレフィックス(VNP)情報オプション(Virtual Network Prefix Information Option)内の仮想ネットワークプレフィックス(Virtual Network Prefix)フィールドに記載されている仮想ネットワークプレフィックス(VNP)を使い、移動端末(MN)のグローバルユニーク(Global unique)な識別子(ID)、もしくはインタフェースID(Interface ID)とをつなぎ合わせてIPv6アドレスを生成する。生成したIPv6アドレスを移動端末内のCurrent_IPv6_Addressレジスタ(記憶媒体)に保存。
(a2.1−5(2))
ルータ通知の仮想ネットワークプレフィックス(VNP)情報オプション(Virtual Network Prefix Information Option)(図22参照)内のルーティングアップデート最小・最大インターバルタイム(Routing Update Interval time {min.,max.})フィールド、ページングルーティングアップデート最小・最大インターバルタイム(Paging Update Interval time {min.,max.})フィールド・及びマッピングキャッシュホールド最小・最大タイム(Mapping Cache Hold time {min.,max.})フィールドを取得し、各値、すなわち、Routing Update Interval Time/Paging Update Interval Time/Mapping Cache Hold Timeの値を、各{min. , max.}の範囲で決定する。決定後、各値をRouting_Update_Interval_timeレジスタ、Paging_Update_Interval_timeレジスタ、Mapping_Cache_Hold_timeレジスタにそれぞれ保存。
(a2.1−5(3))
現IPv6アドレス(Current_IPv6_Address)レジスタの値、旧IPv6アドレス(Old_IPv6_Address)レジスタの値、Paging_Update_Interval_timeレジスタの値 、Mapping_Cache_Hold_timeレジスタの値、旧物理ネットワークプレフィックス(Old_PNP)レジスタの値、およびSequence_Gen装置にて生成したシーケンス番号(Sequence Number)を、真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM:Pure-Micro Registration Request Message)の現移動端末IPv6アドレス(Current MN IPv6 Address)フィールド、旧移動端末IPv6アドレス(old MNIPv6 Address)フィールド、Paging Update Interval Timeフィールド、Mapping Cache Hold Timeフィールド、旧物理ネットワークプレフィックス(old PNP)フィールド、Sequence Numberフィールドにそれぞれ格納する。格納処理の後、真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM:Pure-Micro Registration Request Message)をアクセスルータ(AR(default router))に送信する。なお、その際、始点アドレスは不特定アドレス(unspecified address)、終点アドレスは、デフォルトルータのリンクローカルアドレス(default router's link-local address)とする。
(a2.1−5(4))
真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM:Pure-Micro Registration Request Message)を送信後、真マイクロ登録要求メッセージ(PMR)タイマを起動する。初期値は、PMR_Interval_timeフィールドに設定した値となる。
(a2.2)
次に移動端末が真マイクロ登録確認メッセージ(PMR-Ack Message)(図24)を接続したサブネットのアクセスルータ(AR)から受信した場合の処理について説明する。
(a2.2−1)
移動端末が真マイクロ登録確認メッセージ(PMR-Ack Message)を受信したら、移動端末に設定してある真マイクロ登録要求メッセージ(PMR)タイマを停止する。
(a2.2−2)
受信した真マイクロ登録確認メッセージ(PMR-Ack Message)の移動端末IPv6アドレス(MN IPv6 Address)フィールドに記載されている値が、現IPv6アドレス(Current_IPv6_Address)レジスタの値と等しい場合(異なる場合は何もしない)は、受信した真マイクロ登録確認メッセージ(PMR-Ack Message)のコード(Code)フィールドを参照する。
アドレスが重複している場合は、移動端末がマクロモビリティプロトコルLIN6をサポートしているならば、上記したデータリンク層からのリンク確立完了メッセージを受信時の動作中の[ルータ通知にVNPが含まれていない場合]の処理へ移行する。移動端末がマクロモビリティプロトコルMobile IPv6をサポートしているならば、インタフェースID(Interface-ID)として新しい値を再生成し、上記したデータリンク層からのリンク確立完了メッセージを受信時の動作中の[ルータ通知にVNPが含まれている場合])の処理へ移行する。アドレスが重複していない場合は、移動端末内に保持している現IPv6アドレス(Current_IPv6_Address)レジスタの値を、旧IPv6アドレス(Old_IPv6_Address)レジスタへ保存する。また、ルータ通知(RA)により取得した接続サブネットの物理ネットワークプレフィックス(PNP)の値を、旧物理ネットワークプレフィックス(Old_PNP)レジスタに保存する。
(a2.2−3)
移動端末(MN)が、現在待機中ならば、ページングアップデート(Paging Update)タイマを起動する。なお、初期値は、Paging_Update_Interval_timeレジスタの値である。移動端末(MN)が、現在通信中ならば、Current_IPv6_Addressレジスタの値、Routing_Update_Interval_timeレジスタの値、旧物理ネットワークプレフィックス(Old_PNP)レジスタの値、およびSequence_Gen装置にて生成したシーケンス番号(Sequence Number)を、ルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)(図26参照)の現移動端末IPv6アドレス(Current MNIPv6 Address)フィールド、Routing Update Interval Timeフィールド、旧物理ネットワークプレフィックス(old PNP)フィールド、およびSequence Numberフィールドにそれぞれ格納する。格納後、ルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)を接続サブネットのアクセスルータ(AR)に送信する。なお、その際、始点アドレスを移動端末のリンクローカルアドレス(MN's link-local address)とし、終点アドレスをデフォルトルータのリンクローカルアドレス(default router's link-local address)とする。ルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)送信後、ルーティングアップデート(Routing Update)タイマを起動する。なお、初期値は、Routing_Update_Interval_timeレジスタの値である。
(a2.3)
次に移動端末がページング要求メッセージ(Paging Request Message)(図27参照)を受信した場合の処理について説明する。
(a2.3−1)
移動端末は、受信したページング要求メッセージ(Paging Request Message)の移動端末IPv6アドレス(MN IPv6 Address)フィールドに記載されている値が、移動端末の保持する現IPv6アドレス(Current_IPv6_Address)レジスタの値と等しい場合(異なる場合は何もしない)は、現IPv6アドレス(Current_IPv6_Address)レジスタの値、Routing_Update_Interval_timeレジスタの値、旧物理ネットワークプレフィックス(Old_PNP)レジスタの値、およびSequence_Gen装置にて生成したシーケンス番号(Sequence Number)を、ルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)の現移動端末IPv6アドレス(Current MN IPv6 Address)フィールド、Routing Update Interval Timeフィールド、旧物理ネットワークプレフィックス(Old_PNP)フィールド、およびSequence Numberフィールドにそれぞれ格納する。格納後、ルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)を接続サブネットのアクセスルータ(AR)に送信する。なお、その際、ルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)は、始点アドレスは移動端末リンクローカルアドレス(MN's link-local address)、終点アドレスは、デフォルトルータ・リンクローカルアドレス(default router's link-local address)とする。
(a2.3−2)
ルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)を接続サブネットのアクセスルータ(AR)に送信後、ルーティングアップデート(Routing Update)タイマを再起動する。なお、初期値はRouting_Update_Interval_timeレジスタの値とする。さらに、ページングアップデート(Paging Update)タイマを停止する。
(a2.4)
次に移動端末が真マイクロ登録要求(PMR:Pure-Micro Registration)タイマからの割り込み要求を受信した時の処理について説明する。
(a2.4−1)
移動端末から送信する真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM:Pure-Micro Registration Request Message)の再送回数が一定回数を越えた場合は、上記の(a2.1)データリンク層からのリンク確立完了メッセージを受信した時の動作中の[ルータ通知にVNPが含まれていない場合])の処理へ移行する。
(a2.4−2)
移動端末から送信する真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM:Pure-Micro Registration Request Message)の再送回数が一定回数をまだ越えていない場合は、現IPv6アドレス(Current_IPv6_Address)レジスタの値、旧IPv6アドレス(Old_IPv6_Address)レジスタの値、Paging_Update_Interval_timeレジスタの値 、Mapping_Cache_Hold_timeレジスタの値、旧物理ネットワークプレフィックス(Old_PNP)レジスタの値、およびSequence_Gen装置にて生成したシーケンス番号(Sequence Number)を、真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM:Pure-Micro Registration Request Message)の現移動端末IPv6アドレス(Current MN IPv6 Address)フィールド、旧移動端末IPv6アドレス(old MN IPv6 Address)フィールド、Paging Update Interval Timeフィールド、Mapping Cache Hold Timeフィールド、旧物理ネットワークプレフィックス(Old_PNP)フィールド、Sequence Numberフィールドにそれぞれ格納する。格納後、真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM:Pure-Micro Registration Request Message)をアクセスルータ(AR:default router)に送信(再送)する。なお、その際、始点アドレスを不特定アドレス(unspecified address),終点アドレスをデフォルトルータのリンクローカルアドレス(default router's link-local address)とする。
(a2.4−3)
移動端末から真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM:Pure-Micro Registration Request Message)送信後、PMRタイマを再起動する。
(a2.5)
次に移動端末がページングアップデート(Paging Update)タイマからの割り込み要求を受信した時の処理について説明する。
(a2.5−1)
移動端末の保持する現IPv6アドレス(Current_IPv6_Address)レジスタの値、Paging_Update_Interval_timeレジスタの値、およびSequence_Gen装置にて生成したシーケンス番号(Sequence Number)を、ページングアップデートメッセージ(Paging Update Message)(図25参照)の現移動端末IPv6アドレス(Current MN IPv6 Address)フィールド、Paging Update Interval Timeフィールド、およびSequence Numberフィールドにそれぞれ格納する。格納後、ページングアップデートメッセージ(Paging Update Message)を接続サブネットのアクセスルータ(AR)に送信する。なお、その際、始点アドレスは移動端末のリンクローカルアドレス(MN's link-local address)、終点アドレスはデフォルトルータのリンクローカルアドレス(default router's link-local address)となる。
(a2.5−2)
移動端末からページングアップデートメッセージ(Paging Update Message)を接続サブネットのアクセスルータ(AR)に送信後、Paging Updateタイマを再起動する。
(a2.6)
次に移動端末がルーティングアップデート(Routing Update)タイマからの割り込み要求を受信した時の処理について説明する。
(a2.6−1)
移動端末の保持する現IPv6アドレス(Current_IPv6_Address)レジスタの値、Routing_Update_Interval_timeレジスタの値、旧物理ネットワークプレフィックス(Old_PNP)レジスタの値、およびSequence_Gen装置にて生成したシーケンス番号(Sequence Number)を、ルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)の現移動端末IPv6アドレス(Current MN IPv6 Address)フィールド、Routing Update Interval Timeフィールド、旧物理ネットワークプレフィックス(old PNP)フィールド、およびSequence Numberフィールドにそれぞれ格納する。格納後、ルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)を接続サブネットのアクセスルータ(AR)に送信する。なお、その際、始点アドレスは移動端末のリンクローカルアドレス(MN's link-local address)、終点アドレスはデフォルトルータのリンクローカルアドレス(default router's link-local address)となる。
(a2.6−2)
移動端末からルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)を接続サブネットのアクセスルータ(AR)に送信後、Routing Updateタイマを再起動する。
(a2.7)
次に移動端末が待機状態から通信状態への移行する際、すなわち発呼時の処理について説明する。
(a2.7−1)
まず、移動端末はPaging Updateタイマを止める。
(a2.7−2)
移動端末の保持する現IPv6アドレス(Current_IPv6_Address)レジスタの値、Routing_Update_Interval_timeレジスタの値、旧物理ネットワークプレフィックス(Old_PNP)レジスタの値、およびSequence_Gen装置にて生成したシーケンス番号(Sequence Number)を、ルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)の現移動端末IPv6アドレス(Current MN IPv6 Address)フィールド、Routing Update Interval Timeフィールド、旧物理ネットワークプレフィックス(old PNP)フィールド、およびSequence Numberフィールドにそれぞれ格納する。格納後、ルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)を接続サブネットのアクセスルータ(AR)に送信する。なお、その際、始点アドレスは移動端末のリンクローカルアドレス(MN's link-local address)、終点アドレスはデフォルトルータのリンクローカルアドレス(default router's link-local address)となる。ルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)送信後、Routing Updateタイマを起動する。なお、初期値は、Routing_Update_Interval_timeレジスタの値とする。
(a2.8)
次に移動端末が通信状態から待機状態への移行する際、すなわち終話時の処理について説明する。
(a2.8−1)
まず、移動端末は、ルーティングアップデート(Routing Update)タイマを止める。
(a2.8−2)
次に、移動端末が保持する現IPv6アドレス(Current_IPv6_Address)レジスタの値、Paging_Update_Interval_timeレジスタの値、およびSequence_Gen装置にて生成したシーケンス番号(Sequence Number)を、ページングアップデートメッセージ(Paging Update Message)の現移動端末IPv6アドレス(Current MN IPv6 Address)フィールド、Paging Update Interval Timeフィールド、およびSequence Numberフィールドにそれぞれ格納する。格納後、ページングアップデートメッセージ(Paging Update Message)を接続サブネットのアクセスルータ(AR)に送信する。なお、その際、始点アドレスは移動端末のリンクローカルアドレス(MN's link-local address)、終点アドレスはデフォルトルータのリンクローカルアドレス(default router's link-local address)となる。ページングアップデートメッセージ(Paging Update Message)送信後、Paging Updateタイマを起動する。なお、初期値は、Paging_Update_Interval_timeレジスタの値である。
(a2.9)
次に移動端末がデータパケットを送信する際の処理について説明する。
(a2.9.1)
データパケットの始点アドレスとして、移動端末の保持する現IPv6アドレス(Current_IPv6_Address)レジスタの値を設定してパケットを送信する。
(b)アクセスルータ(AR)
次に各サブネットに対応して設定されるアクセスルータ(AR)について説明する。
(b1)アクセスルータの保持データ
アクセスルータは、上述した移動端末のサブネット間移動に応じた各処理を実行するために以下のデータを保持する。
保持しているキャッシュ(Cache)
ルーティングキャッシュ(Routing Cache)
ルーティングキャッシュ(Routing Cache)は、真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))内に存在するルータ(router)によって保持、管理されるキャッシュであり、真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))内のアクティブ(active)状態の移動端末(ノード)へホストルーティングを行うため、以下の情報を対応付けて格納している。
*移動端末(MN)のIPv6アドレス:MN IPv6 Address (16byte)
*次ホップルータのIPv6アドレス:Next hop router's IPv6 Address (16byte)
*ライフタイム:Lifetime (4byte)
*シーケンスナンバー:Sequence Number (4byte)
保持しているレジスタ
*Announced_Routing_Update_Interval_time_{min.,max.}レジスタ(ルータ通知(RA)に格納するルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)の送信間隔の範囲{下限、上限})
*Announced_Paging_Update_Interval_time_{min.,max.}レジスタ(ルータ通知(RA)に格納するページングアップデートメッセージ(Paging Update Message)の送信間隔の範囲{下限、上限})
*Announced_Mapping_Cache_Hold_time_{min.,max.}レジスタ(ルータ通知(RA)に格納するマッピングキャッシュ(Mapping Cache)のライフタイム(lifetime)の値の範囲{下限、上限})
*RC_Life_Time_Plusレジスタ(ルーティングキャッシュ(RC:Routing Cache)の作成/更新時にルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)のRouting Update Interval timeフィールドの値に加える値)
*PMGR_Addressレジスタ(アクセスルータ(AR)が属している真マイクロモビリティネットワーク(PMMN)の真マイクロゲートウェイルータ(PMGR)のグローバルIPv6アドレス(global IPv6 Address)の値)
(b2.1)
アクセスルータがルータ通知(RA:Router Advertisement)メッセージを送信する際の処理について説明する。なお、ルータ通知(RA:Router Advertisement)には図22に示す仮想ネットワークプレフィックス情報オプション(Virtual Network Prefix Information Option)が含まれる。
(b2.1−1)
Announced_Routing_Update_Interval_time_{min.,max.}レジスタの値、Announced_Paging_Update_Interval_time_{min.,max.}レジスタの値、Announced_Mapping_Cache_Hold_time_{min.,max.}レジスタの値、Announced_Virtual_Network_Prefixレジスタの値を、ルータ通知(RA:Router Advertisement)の仮想ネットワークプレフィックス情報オプション(Virtual Network Prefix Information Option)のRouting Update Interval time {min.,max}フィールド、Paging Update Interval time {min.,max.}フィールド、Mapping Cache Hold time {min.,max.}フィールド、Virtual Network Prefixフィールドに値をそれぞれ格納する。格納後、その仮想ネットワークプレフィックス情報オプション(Virtual Network Prefix Information Option)を含めたルータ通知(RA:Router Advertisement)を定期的にサブネット内のノードに対して送信する。
(b2.2)
アクセスルータがルータ要請(RS:Router Solicitation)メッセージを受信した際の処理について説明する。
(b2.2−1)
アクセスルータがルータ要請(RS:Router Solicitation)メッセージを受信した際は、上記のルータ通知(RA:Router Advertisement)メッセージ送信処理を実行する。この際のルータ通知(RA:Router Advertisement)には図22に示す仮想ネットワークプレフィックス情報オプション(Virtual Network Prefix Information Option)が含まれる。
(b2.3)
アクセスルータが真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM:Pure-Micro Registration Request Message)(図23)を受信した時の処理について説明する。
(b2.3−1)
アクセスルータが真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM:Pure-Micro Registration Request Message)(図23)を受信すると、 受信した真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM:Pure-Micro Registration Request Message)をそのまま、真マイクロゲートウェイルータ(PMGR: Pure-Micro Gateway Router)へ転送する。なお、その際、始点アドレスはアクセスルータのグローバルアドレス(AR's global address)、終点アドレスは、PMGR_Addressレジスタに格納された真マイクロゲートウェイルータ(PMGR: Pure-Micro Gateway Router)のグローバルアドレス(PMGR's global address)となる。
(b2.4)
アクセスルータが真マイクロ確認メッセージ(PMR-Ack Message)(図24)を受信した時の処理について説明する。
(b2.4−1)
アクセスルータが真マイクロ確認メッセージ(PMR-Ack Message)を受信すると、受信した真マイクロ確認メッセージ(PMR-Ack Message)を、下流のサブネットへブロードキャスト(Broadcast)する。なお、その際、始点アドレスはアクセスルータのリンクローカルアドレス(AR's link-local address)、終点アドレスは全ノードマルチキャストアドレス(all-node multicast address)となる。
(b2.5)
アクセスルータがページングアップデートメッセージ(Paging Update Message)(図27)を受信した時の処理について説明する。
(b2.5−1)
アクセスルータがページングアップデートメッセージ(Paging Update Message)を受信すると、受信したページングアップデートメッセージ(Paging Update Message)をそのまま、真マイクロゲートウェイルータ(PMGR: Pure-Micro Gateway Router)へ転送する。なお、その際、始点アドレスはアクセスルータのグローバルアドレス(AR's global address)、終点アドレスは、PMGR_Addressレジスタに格納された真マイクロゲートウェイルータ(PMGR: Pure-Micro Gateway Router)のグローバルアドレス(PMGR's global address)となる。
(b2.6)
アクセスルータがルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)(図26)を受信した時の処理について説明する。
(b2.6−1)
アクセスルータがルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)を受信すると、受信したルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)の現移動端末IPv6アドレス(Current MN IPv6 Address)フィールドに記載されている値に関するルーティングキャッシュ(Routing Cache)が無い場合、ルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)の現移動端末IPv6アドレス(Current MN IPv6 Address)フィールドの値、Routing Update Interval timeフィールドの値にRC_Life_Time_Plusレジスタの値を加えた値、Sequence Numberフィールドの値、および(IPv6ヘッダの)始点アドレスの値を、それぞれMN IPv6 Addressフィールド、Lifetimeフィールド、Sequence Numberフィールド、およびNext Hop Router's IPv6 Addressフィールドにそれぞれ格納したルーティングキャッシュ(Routing Cache)を新規作成する。アクセスルータは、移動端末の生成した現移動端末アドレスを格納したメッセージ(ルーティングアップデートメッセージ)の受信に応じて、ルーティングアップデートメッセージに含まれるルーティング更新インターバルタイム(Routing Update Interval Time)の値に応じ、移動端末毎に異なるルーティングキャッシュの保持時間(Life time)を設定することが可能となる。
既にアクセスルータがルーティングキャッシュ(Routing Cache)を有し、かつ、そのルーティングキャッシュ(Routing Cache)のSequence Numberフィールドの値よりも、受信したルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)のSequence Numberフィールドに記載された値の方が大きい場合(小さい場合はそのRouting Update Messageは単に廃棄する)には、受信したルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)のRouting Update Interval timeフィールドの値にRC_Life_Time_Plusレジスタの値を加えた値、Sequence Numberフィールドの値、および(IPv6ヘッダの)始点アドレスの値を、ルーティングキャッシュ(Routing Cache)のLifetimeフィールド、Sequence Numberフィールド、および次ホップルータIpv6アドレス(Next Hop Router's IPv6 Address)フィールドに格納する。
(b2.6−2)
ルーティングキャッシュ(Routing Cache)を作成/更新後、受信したルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)を、上流のルータ(router)に転送する。
(b2.7)
アクセスルータがルーティングティアダウンメッセージ(Routing Tear-Down Message)(図28)を受信した時の処理について説明する。
(b2.7−1)
アクセスルータがルーティングティアダウンメッセージ(Routing Tear-Down Message)を受信すると、受信したルーティングティアダウンメッセージ(Routing Tear-Down Message)の移動端末IPv6アドレス(MN IPv6 Address)フィールドの値に関するルーティングキャッシュ(Routing Cache)があり(なければ何もしない)、かつ、そのRouting CacheのSequence Numberフィールドの値よりも、ルーティングティアダウンメッセージ(Routing Tear-Down Message)のSequence Numberフィールドの値の方が大きい場合(小さい場合は何もしない)は、該当するルーティングキャッシュ(Routing Cache)を削除する。
(b2.8)
アクセスルータがページング要求メッセージ(Paging Request Message)(図27)を受信した時の処理について説明する。
(b2.8−1)
アクセスルータがページング要求メッセージ(Paging Request Message)(図27)を受信した場合、受信したページング要求メッセージ(Paging Request Message)をそのまま下流のサブネット(subnet)へブロードキャスト(Broadcast)する。なお、その際、始点アドレスはアクセスルータのリンクローカルアドレス(AR's link-local address)、終点アドレスは全ノードマルチキャストアドレス(all-node multicast address)となる。
(b2.9)
アクセスルータがタイマからの割り込み要求を受信した時の処理について説明する。
(b2.9−1)
アクセスルータは、存在している各ルーティングキャッシュ(Routing Cache)のLife timeフィールドの値をX(X:タイマの割り込みの間隔)だけ減らす。0以下になったら、そのルーティングキャッシュ(Routing Cache)を消去する。
(c)真マイクロモビリティネットワーク(PMMN)内のルータ
次に真マイクロモビリティネットワーク(PMMN)内のルータについて説明する。
(c1)真マイクロモビリティネットワーク(PMMN)内のルータの保持データ
真マイクロモビリティネットワーク(PMMN)内のルータは、上述した移動端末のサブネット間移動に応じた各処理を実行するために以下のデータを保持する。
保持しているキャッシュ(Cache)
ルーティングキャッシュ(Routing Cache)
ルーティングキャッシュ(Routing Cache)は、真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))内に存在するルータ(router)によって保持、管理されるキャッシュであり、真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))内のアクティブ(active)状態の移動端末(ノード)へホストルーティングを行うため、以下の情報を対応付けて格納している。
*移動端末(MN)のIPv6アドレス:MN IPv6 Address (16byte)
*次ホップルータのIPv6アドレス:Next hop router's IPv6 Address (16byte)
*ライフタイム:Lifetime (4byte)
*シーケンスナンバー:Sequence Number (4byte)
保持しているレジスタ
*RC_Life_Time_Plusレジスタ(ルーティングキャッシュ(Routing Cache)の作成/更新時にルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)のRouting Update Interval timeフィールドの値に加える値)
(c2.1)
真マイクロモビリティネットワーク(PMMN)内のルータがルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)(図26)を受信した時の処理について説明する。
(c2.1−1)
真マイクロモビリティネットワーク(PMMN)内のルータがルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)を受信すると、受信したルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)の現移動端末IPv6アドレス(Current MN IPv6 Address)フィールドに記載されている値に関するルーティングキャッシュ(Routing Cache)が無い場合、ルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)の現移動端末IPv6アドレス(Current MN IPv6 Address)フィールドの値、Routing Update Interval timeフィールドの値にRC_Life_Time_Plusレジスタの値を加えた値、Sequence Numberフィールドの値、および(IPv6ヘッダの)始点アドレスの値を、それぞれMN IPv6 Addressフィールド、Lifetimeフィールド、Sequence Numberフィールド、およびNext Hop Router's IPv6 Addressフィールドにそれぞれ格納したルーティングキャッシュ(Routing Cache)を新規作成する。真マイクロモビリティネットワーク(PMMN)内のルータは、移動端末の生成した現移動端末アドレスを格納したメッセージ(ルーティングアップデートメッセージ)の受信に応じて、ルーティングアップデートメッセージに含まれるルーティング更新インターバルタイム(Routing Update Interval Time)の値に応じ、移動端末毎に異なるルーティングキャッシュの保持時間(Life time)を設定することが可能となる。
既に真マイクロモビリティネットワーク(PMMN)内のルータがルーティングキャッシュ(Routing Cache)を有し、かつ、そのルーティングキャッシュ(Routing Cache)のSequence Numberフィールドの値よりも、受信したルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)のSequence Numberフィールドに記載された値の方が大きい場合(小さい場合はそのRouting Update Messageは単に廃棄する)には、受信したルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)のRouting Update Interval timeフィールドの値にRC_Life_Time_Plusレジスタの値を加えた値、Sequence Numberフィールドの値、および(IPv6ヘッダの)始点アドレスの値を、ルーティングキャッシュ(Routing Cache)のLifetimeフィールド、Sequence Numberフィールド、および次ホップルータIPv6アドレス(Next Hop Router's IPv6 Address)フィールドに格納する。
(c2.1−2)
ルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)の旧物理ネットワークプレフィックス(old PNP)フィールドの値で示されるサブネット(Subnet)へ送信するための次ホップルータ(next hop router)をルーティングテーブル(Routing Table)から取得し、取得した次ホップルータ(next hop router)のアドレスが、ルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)のIPv6ヘッダの始点アドレスフィールドの値と異なる場合(同じ場合は何もしない)は、その次ホップルータ(next hop router)へ、ルーティングティアダウンメッセージ(Routing Tear-Down Message)を送信する。IPv6ヘッダの始点アドレスは、そのルータ(router)のリンクローカルアドレス(link-local Address)、IPv6ヘッダの終点アドレスは次ホップルータ(next hop router)のアドレスであり、ルーティングティアダウンメッセージ(Routing Tear-Down Message)の移動端末IPv6アドレス(MN IPv6 Address)フィールド、Sequence Numberフィールド、および旧物理ネットワークプレフィックス(old PNP)フィールドには、ルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)の移動端末IPv6アドレス(MN IPv6 Address)フィールドの値、Sequence Timeフィールドの値、旧物理ネットワークプレフィックス(old PNP)フィールドの値をそれぞれ格納する。
(c2.1−3)
真マイクロモビリティネットワーク(PMMN)内のルータは、受信したルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)を、上流のルータ(router)に転送する。
(c2.2)
真マイクロモビリティネットワーク(PMMN)内のルータがルーティングティアダウンメッセージ(Routing Tear-Down Message)(図28)を受信した時の処理について説明する。
(c2.2−1)
真マイクロモビリティネットワーク(PMMN)内のルータがルーティングティアダウンメッセージ(Routing Tear-Down Message)を受信すると、受信したルーティングティアダウンメッセージ(Routing Tear-Down Message)の移動端末IPv6アドレス(MN IPv6 Address)フィールドの値に関するルーティングキャッシュ(Routing Cache)があり(なければ何もしない)、かつ、そのRouting CacheのSequence Numberフィールドの値よりも、ルーティングティアダウンメッセージ(Routing Tear-Down Message)のSequence Numberフィールドの値の方が大きい場合(小さい場合は何もしない)は、該当するルーティングキャッシュ(Routing Cache)を削除する。
(c2.2−2)
ルーティングキャッシュ(Routing Cache)を削除したかしないかに関係なく、ルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)の旧物理ネットワークプレフィックス(old PNP)フィールドの値で示されるサブネット(Subnet)へ送信するための次ホップルータ(next hop router)をルーティングテーブル(Routing Table)から取得し、取得した次ホップルータ(next hop router)のアドレスへ、受信したルーティングティアダウンメッセージ(Routing Tear-Down Message)を転送する。
(c2.3)
真マイクロモビリティネットワーク(PMMN)内のルータがページング要求メッセージ(Paging Request Message)(図27)を受信した時の処理について説明する。
(c2.3−1)
真マイクロモビリティネットワーク(PMMN)内のルータがページング要求メッセージ(Paging Request Message)(図27)を受信した場合、受信したページング要求メッセージ(Paging Request Message)をそのまま下流のサブネット(subnet)へブロードキャスト(Broadcast)する。なお、その際、始点アドレスはアクセスルータのリンクローカルアドレス(AR's link-local address)、終点アドレスは全ノードマルチキャストアドレス(all-node multicast address)となる。
(c2.4)
真マイクロモビリティネットワーク(PMMN)内のルータがタイマからの割り込み要求を受信した時の処理について説明する。
(c2.4−1)
真マイクロモビリティネットワーク(PMMN)内のルータは、存在している各ルーティングキャッシュ(Routing Cache)のLife timeフィールドの値をX(X:タイマの割り込みの間隔)だけ減らす。0以下になったら、そのルーティングキャッシュ(Routing Cache)を消去する。
(d)真マイクロゲートウェイルータ(PMGR)
次に真マイクロゲートウェイルータ(PMGR)について説明する。
(d1)真マイクロゲートウェイルータ(PMGR)の保持データ
真マイクロゲートウェイルータ(PMGR)は、上述した移動端末のサブネット間移動に応じた各処理を実行するために以下のデータを保持する。
保持しているキャッシュ(Cache)
ルーティングキャッシュ(Routing Cache)
ルーティングキャッシュ(Routing Cache)は、真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))内に存在するルータ(router)によって保持、管理されるキャッシュであり、真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))内のアクティブ(active)状態の移動端末(ノード)へホストルーティングを行うため、以下の情報を対応付けて格納している。
*移動端末(MN)のIPv6アドレス:MN IPv6 Address (16byte)
*次ホップルータのIPv6アドレス:Next hop router's IPv6 Address (16byte)
*ライフタイム:Lifetime (4byte)
*シーケンスナンバー:Sequence Number (4byte)
ページングキャッシュ(Paging Cache)
ページングキャッシュ(Paging Cache)は、真マイクロゲートウェイルータ(PMGR: Pure-Micro Gateway Router )によって保持、管理されるキャッシュであり、真マイクロゲートウェイルータ(PMGR: Pure-Micro Gateway Router)の管轄する真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))内に存在するアイドル(idle)状態の移動端末(ノード)のIPv6アドレスに関する情報であり、以下の情報を対応付けて格納している。
*移動端末(MN)のIPv6アドレス:MN IPv6 Address (16byte)
*ライフタイム:Lifetime (4byte)
*シーケンスナンバー:Sequence Number (4byte)
マッピングキャッシュ(Mapping Cache)
マッピングキャッシュ(Mapping Cache)は、同一ドメイン内の異なる真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))間を移動した移動端末の移動前の古いアドレスへ送信されたデータパケットを移動後の新しいアドレスへ転送するための情報を格納したキャッシュであり、疑似マイクロモビリティネットワーク(Quasi-Micro Mobility Network(QMMN))のキャッシュアップデートメッセージ(Cache Update Message)を受信し、認識できるルータ(router)において一時的に保持/管理される情報であり、以下の情報を対応付けて格納している。
*移動端末(MN)の旧IPv6アドレス:Old MN IPv6 Address (16byte)
*移動端末(MN)の新IPv6アドレス:New MN IPv6 Address (16byte)
*ライフタイム:Lifetime (4byte)
*シーケンスナンバー:Sequence Number (4byte)
保持しているレジスタ
*RC_Life_Time_Plusレジスタ(Routing Cacheの作成/更新時にRouting Update MessageのRouting Update Interval timeフィールドの値に加える値)
*PC_Life_Time_Plusレジスタ(Paging Cacheの作成/更新時にPRM MessageもしくはPaging Update MessageのPaging Update Interval timeフィールドの値に加える値)
*MMN_Prefix_Lenレジスタ(PMGRが属するMMNを示しているNetwork Prefixのbit数)
保持しているキュー
*Send_Waitキュー(待機中のMN宛のデータパケットを一時的に保存する待ち行列)
(d2.1)
真マイクロゲートウェイルータ(PMGR)が真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM:Pure-Micro Registration Request Message)(図23)を受信した時の処理について説明する。
(d2.1−1)
真マイクロゲートウェイルータ(PMGR)が真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM:Pure-Micro Registration Request Message)(図23)を受信すると、 受信した真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM:Pure-Micro Registration Request Message) の現移動端末IPv6アドレス(Current MN IPv6 Address)の値に関するページングキャッシュ、ルーティングキャッシュ、マッピングキャッシュ(Paging Cache/Routing Cache/Mapping Cache)が在れば、アドレス重複による登録不許可という旨をCodeフィールドに記載した真マイクロ登録確認メッセージ(PMR-Ack Message)をアクセスルータ(AR)に送信する。
この際、始点アドレスは、真マイクロゲートウェイルータ(PMGR)のグローバルIPv6アドレス(global IPv6 Address)、終点アドレスは、真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM:Pure-Micro Registration Request Message)の始点アドレスフィールドの値、つまりアクセスルータ(AR)のグローバルIPv6アドレス(global IPv6 Address)であり、真マイクロ登録確認メッセージ(PMR-Ack Message)の移動端末IPv6アドレス(MN IPv6 Address)フィールドおよびSequence Numberフィールドには、真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM:Pure-Micro Registration Request Message)の現移動端末IPv6アドレス(Current MN IPv6 Address)フィールドの値およびSequence Numberフィールドの値をそれぞれ記載する。
(d2.1−2)
真マイクロゲートウェイルータ(PMGR)が受信した真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM:Pure-Micro Registration Request Message)の現移動端末IPv6アドレス(Current MN IPv6 Address)の値に関するページングキャッシュ、ルーティングキャッシュ、マッピングキャッシュ(Paging Cache/Routing Cache/Mapping Cache)がなければ、(アドレス)登録完了という旨をCodeフィールドに記載した真マイクロ登録確認メッセージ(PMR-Ack Message)をアクセスルータ(AR)に送信する。
この際、始点アドレスは、真マイクロゲートウェイルータ(PMGR)のグローバルIPv6アドレス(global IPv6 Address)、終点アドレスは、真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM:Pure-Micro Registration Request Message)の始点アドレスフィールドの値、つまりアクセスルータ(AR)のグローバルIPv6アドレス(global IPv6 Address)であり、真マイクロ登録確認メッセージ(PMR-Ack Message)の移動端末IPv6アドレス(MN IPv6 Address)フィールドおよびSequence Numberフィールドには、真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM:Pure-Micro Registration Request Message)の現移動端末IPv6アドレス(Current MN IPv6 Address)フィールドの値およびSequence Numberフィールドの値をそれぞれ記載する。さらに、真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM:Pure-Micro Registration Request Message)の現移動端末IPv6アドレス(Current MN IPv6 Address)フィールド、Paging Update Interval timeフィールドの値にPC_Life_Time_Plusレジスタの値を加えた値、およびSequence Numberフィールドの値を、移動端末IPv6(MN IPv6)アドレスフィールド、Life Timeフィールド、Sequence Numberフィールドにそれぞれ格納したページングキャッシュ(Paging Cache)を新規作成する。真マイクロゲートウェイルータ(PMGR)は、真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM)に含まれるページング更新インターバルタイム(Paging Update Interval Time)の値に応じて移動端末毎に異なるページングキャッシュの保持時間(Life time)を設定することが可能となる。
(d2.1−3)
さらに、真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM:Pure-Micro Registration Request Message)の旧移動端末IPv6アドレス(old MN IPv6 Address)フィールドの上位Xbit(X:MMN_Prefix_Lenレジスタの値)の値と、真マイクロゲートウェイルータ(PMGR: Pure-Micro Gateway Router)のグローバルIPv6アドレス(global IPv6 Address)の上位Xbit(X:MMN_Prefix_Lenレジスタの値)の値を比較する。同じ場合(異なる場合は何もしない)は、同じマイクロモビリティネットワーク(MMN)内の異なる真マイクロモビリティネットワーク(PMMN)間の移動であると判断し、キャッシュアップデートメッセージ(Cache Update Message)(図29参照)を送信する。
このキャッシュアップデートメッセージ(Cache Update Message)の始点アドレスは、真マイクロゲートウェイルータ(PMGR: Pure-Micro Gateway Router)自身のグローバルIPv6アドレス(global IPv6 Address)、終点アドレスは、上位64bitを真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM:Pure-Micro Registration Request Message)の旧移動端末IPv6アドレス(old MN IPv6 Address)フィールドの上位64bitの値、下位64bitをオールゼロ(all zero)としたエニーキャストアドレス(Anycast Address)を使い、キャッシュアップデートメッセージ(Cache Update Message)の現移動端末IPv6アドレス(Current MN IPv6 Address)フィールド、旧移動端末IPv6アドレス(Old MN IPv6 Address)フィールド、旧物理ネットワークプレフィックス(Old PNP)フィールド、Mapping Cache Hold timeフィールド、およびSequence Numberフィールドには、真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM:Pure-Micro Registration Request Message)の現移動端末IPv6アドレス(Current MN IPv6 Address)フィールドの値、旧移動端末IPv6アドレス(Old MN IPv6 Address)フィールドの値、旧物理ネットワークプレフィックス(Old PNP)フィールドの値、Mapping Cache Hold timeフィールドの値、およびSequence Numberフィールドの値をそれぞれ格納する。
(d2.2)
真マイクロゲートウェイルータ(PMGR)がページングアップデートメッセージ(Paging Update Message)(図25)を受信した時の処理について説明する。
(d2.2−1)
真マイクロゲートウェイルータ(PMGR)は、受信したページングアップデートメッセージ(Paging Update Message)の現移動端末IPv6アドレス(Current MN IPv6 Address)フィールドに記載されている値に関するページングキャッシュ(Paging Cache)が無い場合、真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM:Pure-Micro Registration Request Message)の現移動端末IPv6アドレス(Current MN IPv6 Address)フィールド、Paging Update Interval timeフィールドの値にPC_Life_Time_Plusレジスタの値を加えた値、およびSequence Numberフィールドの値を、移動端末IPv6(MN IPv6)アドレスフィールド、Life Timeフィールド、Sequence Numberフィールドにそれぞれ格納したページングキャッシュ(Paging Cache)を新規作成する。
ページングキャッシュ(Paging Cache)が既にあり、かつ、そのページングキャッシュ(Paging Cache)のSequence Numberフィールドの値よりも、ページングアップデートメッセージ(Paging Update Message)のSequence Numberフィールドに記載された値の方が大きい場合(小さい場合はそのページングアップデートメッセージ(Paging Update Message)は単に廃棄する)には、ページングアップデートメッセージ(Paging Update Message)のPaging Update Interval timeフィールドの値にPC_Life_Time_Plusレジスタの値を加えた値、およびSequence Numberフィールドの値をPaging CacheのLifetimeフィールド、およびSequence Numberフィールドにそれぞれ格納する。
(d2.2−2)
真マイクロゲートウェイルータ(PMGR)は、受信したページングアップデートメッセージ(Paging Update Message)の現移動端末IPv6アドレス(Current MN IPv6 Address)フィールドの値に関するルーティングキャッシュ(Routing Cache)があれば、そのルーティングキャッシュ(Routing Cache)を削除する。
(d2.3)
真マイクロゲートウェイルータ(PMGR)がルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)(図26)を受信した時の処理について説明する。
(d2.3−1)
真マイクロゲートウェイルータ(PMGR)は、受信したルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)の現移動端末IPv6アドレス(Current MN IPv6 Address)フィールドに記載されている値に関するルーティングキャッシュ(Routing Cache)が無い場合、ルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)の現移動端末IPv6アドレス(Current MN IPv6 Address)フィールドの値、Routing Update Interval timeフィールドの値にRC_Life_Time_Plusレジスタの値を加えた値、Sequence Numberフィールドの値、および(IPv6ヘッダの)始点アドレスの値を、移動端末IPv6アドレス(MN IPv6 Address)フィールド、Lifetimeフィールド、Sequence Numberフィールド、および次ホップルータIPv6アドレス(Next Hop Router's IPv6 Address)フィールドにそれぞれ格納したルーティングキャッシュ(Routing Cache)を新規作成する。真マイクロゲートウェイルータ(PMGR)は、移動端末の生成した現移動端末アドレスを格納したメッセージ(ルーティングアップデートメッセージ)の受信に応じて、ルーティングアップデートメッセージに含まれるルーティング更新インターバルタイム(Routing Update Interval Time)の値に応じ、移動端末毎に異なるルーティングキャッシュの保持時間(Life time)を設定することが可能となる。
真マイクロゲートウェイルータ(PMGR)は、ルーティングキャッシュ(Routing Cache)作成後、ルーティングキャッシュ(Routing Cache)の移動端末IPv6アドレス(MN IPv6 Address)フィールドの値を終点アドレスとするデータパケットが送信待機(Send_Wait)キューに存在するか確認し、存在している場合(存在していない場合は何もしない)は、そのデータパケットを送信待機(Send_Wait)キューから取り出し、ルーティングキャッシュ(Routing Cache)の登録情報に従って転送する。
(d2.3−2)
既に真マイクロゲートウェイルータ(PMGR)内にルーティングキャッシュ(Routing Cache)があり、かつ、そのルーティングキャッシュ(Routing Cache)のSequence Numberフィールドの値よりも、ルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)のSequence Numberフィールドに記載された値の方が大きい場合(小さい場合はそのルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)は単に廃棄する)には、ルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)のRouting Update Interval timeフィールドの値にRC_Life_Time_Plusレジスタの値を加えた値、Sequence Numberフィールドの値、および(IPv6ヘッダの)始点アドレスの値を、ルーティングキャッシュ(Routing Cache)のLifetimeフィールド、Sequence Numberフィールド、および次ホップルータIPv6アドレス(Next Hop Router's IPv6 Address)フィールドに格納する。
(d2.3−3)
ルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)の旧物理ネットワークプレフィックス(old PNP)フィールドの値で示されるサブネット(Subnet)へ送信するための次ホップルータ(next hop router)をルーティングテーブル(Routing Table)から取得し、取得した次ホップルータ(next hop router)のアドレスが、ルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)のIPv6ヘッダの始点アドレスフィールドの値と異なる場合(同じ場合は何もしない)は、その次ホップルータ(next hop router)へ、ルーティングティアダウンメッセージ(Routing Tear-Down Message)を送信する。その際、ルーティングティアダウンメッセージ(Routing Tear-Down Message)のIPv6ヘッダの始点アドレスは、そのルータ(router)のリンクローカルアドレス(link-local Address)、IPv6ヘッダの終点アドレスは次ホップルータ(next hop router)のアドレスを使い、ルーティングティアダウンメッセージ(Routing Tear-Down Message)の移動端末IPv6アドレス(MN IPv6 Address)フィールド、Sequence Numberフィールド、および旧物理ネットワークプレフィックス(old PNP)フィールドには、ルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)の移動端末IPv6アドレス(MN IPv6 Address)フィールドの値、Sequence Timeフィールドの値、old PNPフィールドの値をそれぞれ格納する。
(d2.3−4)
真マイクロゲートウェイルータ(PMGR)は、受信したルーティングアップデートメッセージ(Routing Update Message)の現移動端末IPv6アドレス(Current MN IPv6 Address)フィールドの値に関するページングキャッシュ(Paging Cache)があれば、そのページングキャッシュ(Paging Cache)を削除する。
(d2.4)
真マイクロゲートウェイルータ(PMGR)がキャッシュアップデートメッセージ(Cache Update Message)(図29)を受信した時の処理について説明する。
(d2.4−1)
真マイクロゲートウェイルータ(PMGR)は、既にあるマッピングキャッシュ(Mapping Cache)のうち、新移動端末IPv6アドレス(new MN IPv6 Address)フィールドの値が、受信したキャッシュアップデートメッセージ(Cache Update Message)の旧移動端末IPv6アドレス(old MN IPv6 Address)フィールドの値と等しいものがあるか調べる。ある場合(ない場合は何もしないで(d2.4−2)へ)で、かつ、そのマッピングキャッシュ(Mapping Cache)のSequence Numberフィールドの値よりも、キャッシュアップデートメッセージ(Cache Update Message)のSequence Numberフィールドの値の方が大きい場合に以下の処理を実行する。小さい場合は何もせずキャッシュアップデートメッセージ(Cache Update Message)を廃棄する。
キャッシュアップデートメッセージ(Cache Update Message)のSequence Numberフィールドの値の方が大きい場合は、マッピングキャッシュ(Mapping Cache)の新移動端末IPv6アドレス(new MN IPv6 Address)フィールドの値を、キャッシュアップデートメッセージ(Cache Update Message)の現移動端末IPv6アドレス(Current MN IPv6 Address)フィールドの値に書き換える。さらに、マッピングキャッシュ(Mapping Cache)のSequence Numberフィールド、Lift timeフィールドに、キャッシュアップデートメッセージ(Cache Update Message)のSequence Numberフィールドの値、Mapping Cache Hold Timeフィールドの値をそれぞれ格納する。
(d2.4−2)
さらに、キャッシュアップデートメッセージ(Cache Update Message)の現移動端末IPv6アドレス(Current MN IPv6 Address)フィールドの値、旧移動端末IPv6アドレス(old MN IPv6 Address)フィールドの値、Mapping Cache Hold timeフィールドの値、およびSequence Numberフィールドの値を、新移動端末IPv6アドレス(new MN IPv6 Address)フィールド、旧移動端末IPv6アドレス(old MN IPv6 Address)フィールド、Lifetimeフィールド、Sequence Numberフィールドにそれぞれ格納したマッピングキャッシュ(Mapping Cache)を新規作成する。
疑似マイクロモビリティネットワーク(QMMN)内のルータは、キャッシュアップデートメッセージに含まれるマッピングキャッシュ保持時間(Mapping Cache Hold Time)の値に応じて移動端末毎に異なるマッピングキャッシュの保持時間(Life time)を設定することが可能である。
(d2.4−3)
真マイクロゲートウェイルータ(PMGR)は、受信したキャッシュアップデートメッセージ(Cache Update Message)の移動端末IPv6アドレス(MN IPv6 Address)フィールドの値に関するルーティングキャッシュ、ページングキャッシュ(Routing/Paging Cache)があれば、該当するルーティングキャッシュ、ページングキャッシュ(Routing/Paging Cache)を削除する。
(d2.4−4)
真マイクロゲートウェイルータ(PMGR)は、削除したかどうかに関係なく、キャッシュアップデートメッセージ(Cache Update Message)の旧物理ネットワークプレフィックス(old PNP)フィールドの値で示されるサブネット(subnet)へ送信するための次ホップルータ(next hop router)をルーティングテーブル(Routing Table)から取得し、取得した次ホップルータ(next hop router)のアドレスへ、ルーティングティアダウンメッセージ(Routing Tear-Down Message)を送信する。なお、ルーティングティアダウンメッセージ(Routing Tear-Down Message)のIPv6ヘッダの始点アドレスは、真マイクロゲートウェイルータ(PMGR)のリンクローカルアドレス(link-local Address)、IPv6ヘッダの終点アドレスは次ホップルータ(next hop router)のアドレスを使い、ルーティングティアダウンメッセージ(Routing Tear-Down Message)の移動端末IPv6アドレス(MN IPv6 Address)フィールド、Sequence Numberフィールド、および旧物理ネットワークプレフィックス(old PNP)フィールドには、キャッシュアップデートメッセージ(Cache Update Message)の移動端末IPv6アドレス(MN IPv6 Address)フィールドの値、Sequence Timeフィールドの値、旧物理ネットワークプレフィックス(old PNP)フィールドの値をそれぞれ格納する。
(d2.5)
真マイクロゲートウェイルータ(PMGR)がデータパケットを受信した時の処理について説明する。
(d2.5−1)
真マイクロゲートウェイルータ(PMGR)がデータパケットを受信すると、データパケットの終点アドレスに関する経路情報が真マイクロゲートウェイルータ(PMGR)の有するルーティングテーブル(Routing Table)もしくはルーティングキャッシュ(Routing Cache)にあればそれに従ってデータパケットを転送する。ルーティングテーブル(Routing Table)もしくはルーティングキャッシュ(Routing Cache)になければ、データパケットの終点アドレスに関するページングキャッシュ(Paging Cache)が存在している場合は、ページング要求メッセージ(Paging Request Message)を下流のサブネット(Subnet)へブロードキャスト(Broadcast)する。なお、この際、始点アドレスは、真マイクロゲートウェイルータ(PMGR)のリンクローカルアドレス(link local address)、終点アドレスは全ノードマルチキャストアドレス(all-node multicast address)であり、ページング要求メッセージ(Paging Request Message)の移動端末IPv6アドレス(MN IPv6 Address)フィールドには、データパケットの終点アドレスの値を格納する。格納後、データパケットを送信待機(Send_Wait)キューに保存する。
(d2.5−2)
真マイクロゲートウェイルータ(PMGR)に対応するページングキャッシュ(Paging Cache)が存在しない場合は、データパケットの終点アドレスの値と同じ旧移動端末IPv6アドレス(old MN IPv6 Address)フィールドをもつマッピングキャッシュ(Mapping Cache)が存在しているか調べる。存在している場合(存在しない場合はデータパケットは廃棄する)は、データパケットの終点アドレスフィールドを、マッピングキャッシュ(Mapping Cache)の新移動端末IPv6アドレス(new MN IPv6 Address)フィールドの値に書き換える。書き換え後、書き換えた終点アドレスに従ってデータパケットを転送する。
(d2.6)
真マイクロゲートウェイルータ(PMGR)が-タイマからの割り込み要求を受信した時の処理について説明する。
(d2.6−1)
真マイクロゲートウェイルータ(PMGR)がタイマからの割り込み要求を受信すると、真マイクロゲートウェイルータ(PMGR)内に存在している各ルーティングキャッシュ、ページングキャッシュ、マッピングキャッシュ(Routing Cache/Paging Cache/Mapping Cache)のLife timeフィールドの値をX(X:タイマの割り込みの間隔)だけ減らす。0以下になったら、その各ルーティングキャッシュ、ページングキャッシュ、マッピングキャッシュ(Routing Cache/Paging Cache/Mapping Cache)を消去する。
(e)疑似マイクロモビリティネットワーク(QMMN)内のルータ
次に疑似マイクロモビリティネットワーク(QMMN)内のについて説明する。
(e1)疑似マイクロモビリティネットワーク(QMMN)内のルータの保持データ
疑似マイクロモビリティネットワーク(QMMN)内のルータは、上述した移動端末のサブネット間移動に応じた各処理を実行するために以下のデータを保持する。
保持しているキャッシュ(Cache)
マッピングキャッシュ(Mapping Cache)
マッピングキャッシュ(Mapping Cache)は、同一ドメイン内の異なる真マイクロモビリティネットワーク(Pure-Micro Mobility Network(PMMN))間を移動した移動端末の移動前の古いアドレスへ送信されたデータパケットを移動後の新しいアドレスへ転送するための情報を格納したキャッシュであり、疑似マイクロモビリティネットワーク(Quasi-Micro Mobility Network(QMMN))のキャッシュアップデートメッセージ(Cache Update Message)を受信し、認識できるルータ(router)において一時的に保持/管理される情報であり、以下の情報を対応付けて格納している。
*移動端末(MN)の旧IPv6アドレス:Old MN IPv6 Address (16byte)
*移動端末(MN)の新IPv6アドレス:New MN IPv6 Address (16byte)
*ライフタイム:Lifetime (4byte)
*シーケンスナンバー:Sequence Number (4byte)
(e2.1)
疑似マイクロモビリティネットワーク(QMMN)内のルータがキャッシュアップデートメッセージ(Cache Update Message)を受信した時の動作について説明する。
疑似マイクロモビリティネットワーク(QMMN)内のルータには、キャッシュアップデートメッセージ(Cache Update Message)を認識できるルータとできないルータが混在し、それぞれにおいて以下の処理が実行される。
(e2.1−1)
[キャッシュアップデートメッセージ(Cache Update Message)を認識できない場合]
キャッシュアップデートメッセージ(Cache Update Message)を受信した場合においても、単に無視して、キャッシュアップデートメッセージ(Cache Update Message)を中継するのみの処理を実行する。
[キャッシュアップデートメッセージ(Cache Update Message)を認識できる場合]
ルータに既にあるマッピングキャッシュ(Mapping Cache)のうち、新移動端末IPv6アドレス(new MN IPv6 Address)フィールドの値が、受信したキャッシュアップデートメッセージ(Cache Update Message)の旧移動端末IPv6アドレス(old MN IPv6 Address)フィールドの値と等しいものがあるか調べる。ない場合は何もしないで(e2.1−2)へ進。ある場合で、かつ、そのマッピングキャッシュ(Mapping Cache)のSequence Numberフィールドの値よりも、キャッシュアップデートメッセージ(Cache Update Message)のSequence Numberフィールドの値の方が大きい場合(小さい場合は何もせずCache Update Messageを廃棄する)は、そのマッピングキャッシュ(Mapping Cache)の新移動端末IPv6アドレス(new MN IPv6 Address)フィールドの値を、キャッシュアップデートメッセージ(Cache Update Message)の現移動端末IPv6アドレス(Current MN IPv6 Address)フィールドの値に書き換える。さらに、マッピングキャッシュ(Mapping Cache)のSequence Numberフィールド、Lift timeフィールドに、キャッシュアップデートメッセージ(Cache Update Message)のSequence Numberフィールドの値、Mapping Cache Hold Timeフィールドの値をそれぞれ格納する。
(e2.1−2)
さらに、キャッシュアップデートメッセージ(Cache Update Message)の現移動端末IPv6アドレス(Current MN IPv6 Address)フィールドの値、旧移動端末IPv6アドレス(old MN IPv6 Address)フィールドの値、Mapping Cache Hold timeフィールドの値、およびSequence Numberフィールドの値を、新移動端末IPv6アドレス(new MN IPv6 Address)フィールド、旧移動端末IPv6アドレス(old MN IPv6 Address)フィールド、Lifetimeフィールド、Sequence Numberフィールドにそれぞれ格納したマッピングキャッシュ(Mapping Cache)を新規作成する。
(e2.1−3)
疑似マイクロモビリティネットワーク(QMMN)内のルータは、キャッシュアップデートメッセージ(Cache Update Message)を次のルータ(router)へ中継する。
(e2.2)
疑似マイクロモビリティネットワーク(QMMN)内のルータがデータパケットを受信した時の動作について説明する。
(e2.2−1)
疑似マイクロモビリティネットワーク(QMMN)内のルータがデータパケットを受信すると、データパケットの終点アドレスの値と同じ旧移動端末IPv6アドレス(old MN IPv6 Address)フィールドをもつマッピングキャッシュ(Mapping Cache)が存在しているか調べる。存在しない場合は通常どおりルーティングテーブル(Routing Table)を参照して転送する。マッピングキャッシュ(Mapping Cache)が存在している場合は、データパケットの終点アドレスフィールドを、マッピングキャッシュ(Mapping Cache)の新移動端末IPv6アドレス(new MN IPv6 Address)フィールドの値に書き換える。書き換え後、書き換えた終点アドレスに従ってルーティングテーブル(Routing Table)を参照してデータパケットを転送する。
(e2.3)
疑似マイクロモビリティネットワーク(QMMN)内のルータがタイマからの割り込み要求を受信した時の動作について説明する。
(e2.3−1)
疑似マイクロモビリティネットワーク(QMMN)内のルータがタイマからの割り込み要求を受信すると、ルータ内に存在している各マッピングキャッシュ(Mapping Cache)のLife timeフィールドの値をX(X:タイマの割り込みの間隔)だけ減らす。0以下になったら、そのマッピングキャッシュ(Mapping Cache)を消す。
以上、特定の実施例を参照しながら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施例の修正や代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、限定的に解釈されるべきではない。本発明の要旨を判断するためには、冒頭に記載した特許請求の範囲の欄を参酌すべきである。
なお、明細書中において説明した一連の処理はハードウェア、またはソフトウェア、あるいは両者の複合構成によって実行することが可能である。ソフトウェアによる処理を実行する場合は、処理シーケンスを記録したプログラムを、専用のハードウェアに組み込まれたコンピュータ内のメモリにインストールして実行させるか、あるいは、各種処理が実行可能な汎用コンピュータにプログラムをインストールして実行させることが可能である。
例えば、プログラムは記録媒体としてのハードディスクやROM(Read Only Memory)に予め記録しておくことができる。あるいは、プログラムはフロッピー(登録商標)ディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magneto optical)ディスク,DVD(Digital Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体に、一時的あるいは永続的に格納(記録)しておくことができる。このようなリムーバブル記録媒体は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することができる。
なお、プログラムは、上述したようなリムーバブル記録媒体からコンピュータにインストールする他、ダウンロードサイトから、コンピュータに無線転送したり、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介して、コンピュータに有線で転送し、コンピュータでは、そのようにして転送されてくるプログラムを受信し、内蔵するハードディスク等の記録媒体にインストールすることができる。
なお、明細書に記載された各種の処理は、記載に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されてもよい。また、本明細書においてシステムとは、複数の装置の論理的集合構成であり、各構成の装置が同一筐体内にあるものには限らない。
以上説明してきたように、本発明の構成によれば、モバイルノードの専用プレフィックスとして仮想ネットワークプレフィックスを用いることにより、携帯電話網のようなマクロセル(Macro-cell)、またはワイヤレス−ラン(wireless LAN)のようなマイクロセル(Micro-cell)、いずれに対しても、フレキシブルなマイクロモビリティをサポートネットワーク構成が実現さける。
さらに、本発明の構成によれば、アドレスのプレフィックス(prefix)ベースのルーティングプロトコル(routing protocol)及び、ホスト(host)ベースに従うルーティングプロトコル(routing protocol)の2つの異なるルーティングプロトコル(routing protocol)で経路設定を行なう異なるネットワーク領域を、疑似マイクロモビリティネットワーク(QMMN:Quasi-Micro mobility network)と真マイクロモビリティネットワーク(PMMN:Pure-Micro mobility network)として階層化することにより、端末のサブネット(subnet)間移動の態様に応じて、QMMN,PMMN内それぞれにおいて最低限の経路変更処理を実行する構成が可能となり、スケーラビリティと高速な経路変更処理、すなわちデータパケットの転送処理における高速ハンドオフ(hand-off)が実現される。
また、本発明の構成によれば、真マイクロモビリティネットワーク(PMMN:Pure-Micro mobility network)上に疑似マイクロモビリティネットワーク(QMMN:Quasi-Micro mobility network)エリアを持つ構成としたことにより、疑似マイクロモビリティネットワーク(QMMN:Quasi-Micro mobility network)の上位層とつながるゲートウェイ(Access Gate Way)12−1,2,3の複数配置が可能となり、ゲートウェイの1点障害を避けるための構成(ex.アービトラリー構造)を取ることができる。これらの構成は従来のマクロモビリティプロトコル(Macro Mobility Protocol)に変更を加えることなく実現可能となる。
さらに、真マイクロモビリティネットワーク(PMMN:Pure-Micro mobility network)上の疑似マイクロモビリティネットワーク(QMMN:Quasi-Micro mobility network)エリアにて、移動端末に対するアドレスを集約情報の保持が可能となる。また、両ネットワーク境界の真マイクロゲートウェイルータ(PMGR:Pure-Micro Gateway Router)が保持するページングキャッシュ(Paging Cache)を参照した呼び出しが可能となり、端末にアイドル、スリープ等の機能を提供できる。また、真マイクロゲートウェイルータ(PMGR:Pure-Micro Gateway Router)が保持するページングキャッシュ(Paging cache)、ルーティングキャッシュ(Routing cache)により移動端末の識別子としての(interface ID)の重複を防止のための重複判定の迅速化が可能となる。
さらに真マイクロゲートウェイルータ(PMGR:Pure-Micro Gateway Router)のマッピングキャッシュの各メッセージに基づく動的更新、および疑似マイクロモビリティネットワーク(QMMN:Quasi-Micro mobility network)内のルータ(Router)におけるキャッシュアップデートメッセージに基づくアドレス書き換え処理により、高速な移動端末へのデータ転送サポートが可能である。また、マッピングキャッシュ(Mapping Cache)は保有しておく時間が短くて済むので、管理する情報量が減り、スケーラビリティが改善される。また、マッピングキャッシュ(Mapping Cache)はキャッシュアップデートメッセージ(Cache Update Message)内にマッピングキャッシュ(Mapping Cache)の保持時間を規定したので、必要な場合にのみマッピングキャッシュ(Mapping Cache)を利用した移動サポートが実現できる。
さらに、ルータ通知の仮想ネットワークプレフィックス情報オプション(Virtual Network Prefix Information Option Message)にルーティングアップデート、ページングアップデート、マッピングキャッシュの保持時間の許容範囲等を記録したので、移動端末の状態、及び起動中のアプリケーションの状態に応じて、ネットワークをフレキシブルに対応させることができる。
また、ルーティングティアダウンメッセージ(Routing tear-Down Message)により不要なルーティング用のデータを削除する構成としたので、誤った経路設定の実行が防止され、各ルータの保持データの削減が可能となる。
1 移動端末(MN)
2 サブネット
3 アクセスルータ
4 クロスオーバルータ
5,6,10 ルータ
7 真マイクロゲートウェイルータ(PMGR)
8 真マイクロモビリティネットワーク(PMMN)
9 マイクロモビリティネットワーク(MMN)
11 疑似マイクロモビリティネットワーク(QMMN)
12 疑似マイクロゲートウェイルータ(QMGR)
13 インターネット
14 通信相手端末(CN)
15 マッピングエージェント(MA)
16 ホームエージェント(HA)
17 ドメインネームシステム(DNS)
101 CPU
102 ROM
103 RAM
105 ブリッジ
108 キーボード
109 ポインティングデバイス
110 ディスプレイ
111 HDD
112 ドライブ
113 リムーバブル記憶媒体
114 通信部
201 CPU
202 ROM
203 RAM
205 ドライブ
206 リムーバブル記憶媒体
207 通信部
208 通信部
301 端末装置
302 ホームエージェント
303 端末装置
304 ドメインネームシステム

Claims (1)

  1. ネットワークを介するデータ転送制御を実行するデータ転送制御装置であり、
    移動端末の生成した現在の移動端末に対するアドレスと、サブネット移動前の移動端末に対して設定されていた旧移動端末アドレス、および、移動前のサブネットに対応する旧物理ネットワークプレフィックス(Old−PNP)を格納した真マイクロ登録要求メッセージ(PMR−RM)の受信に基づいて移動端末へルーティングを行うためのキャッシュ(Paging CacheまたはRouting CacheまたはMapping Cache)の作成、更新、または確認を実行する構成を有することを特徴とするデータ転送制御装置。
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