JP5155964B2 - グロープラグの通電制御装置及び発熱システム - Google Patents

グロープラグの通電制御装置及び発熱システム Download PDF

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Description

本発明は、ディーゼルエンジンの予熱などに使用するグロープラグの通電制御装置、及び、通電制御装置を備えてなる発熱システムに関する。
従来、自動車等のエンジンの始動補助や安定駆動のために、通電によって発熱するグロープラグが用いられている。グロープラグは、例えば、発熱抵抗体(発熱コイルやセラミックヒータなど)と、発熱抵抗体へ供給される電力の経路となる制御コイルやリード部(中軸)や主体金具等を備えて構成される。このようなグロープラグへの通電の制御方式としては、定電力制御方式や抵抗値制御方式が知られている。
定電力制御方式は、グロープラグに印加した電圧及び流した電流から投入した電力を求め、さらにこれを積分して求めた積算電力量が所定の電力量となるようにグロープラグへの通電を行う制御方式である。当該制御方式によれば、投入された電力量に応じてグロープラグが発熱するため、所定の電力量を投入すれば、グロープラグを所定の温度とすることができる。
ところが、エンジン回転数や負荷(スロットル開度)、水温の変化等による外乱に伴ってグロープラグの発熱抵抗体が冷却された場合など、グロープラグが外部からの温度影響を受けた場合には、温度を一定に維持することが難しい。ここで、温度を一定に維持するためには、例えばECUからエンジン回転数や負荷等の情報を得るとともに、当該情報に基づいて印加する実効電圧を制御する必要がある(例えば、特許文献1等参照)。
しかしながら、通電制御をするにあたり、エンジン回転数や負荷、水温等の各種パラメータの変化に応じて印加すべき実効電圧を算出することは処理負担の増大を招いてしまうおそれがある。これらの実現に際しては、処理能力の高いマイコンを用いて通電制御装置を作製する等のコストアップが不可避である。これに対して、処理負担の軽減を図るべく、前記各種パラメータ及び目標温度から印加すべき実効電圧を一義的に決定可能なマップを作成し、当該マップに基づいて通電制御をすることが考えられる。ところが、マップを作成する際には、上述した各種パラメータを勘案して、複雑な処理を行う必要があり、結局のところ、処理負担の増大を免れることができない。若しくは、このマップの作成に要する工期が長くなる等、製品の作製工数の増大が避けられない。
一方で、抵抗値制御方式は、グロープラグの抵抗値が、目標温度に対応した目標抵抗値に近づくように、グロープラグへの通電を制御する方式である。当該制御方式によれば、グロープラグに外乱による温度変化の影響があっても、その外乱に伴うグロープラグの抵抗値変動に応じて、印加する実効電圧を変動させればよい。従って、前記方式と比較して処理負担の増大を招くことなく、グロープラグを比較的容易に一定温度に維持することができるとされている。
特開2004−278513号公報
しかしながら、地球規模での環境意識の高まる今日、従来の抵抗値制御方式では上記外乱に対するグロープラグの温度制御が不十分となることが懸念される。すなわち、従来の抵抗値制御方式は、グロープラグの抵抗値の変動の全てがグロープラグの発熱の要部である発熱抵抗体のみに生じるものとの前提の下、その発熱抵抗体の抵抗値の変動に対応した分の通電量を変化させるべく目標抵抗値を設定し、グロープラグがその目標抵抗値を有するように通電を行う方式であった。ところが、グロープラグの抵抗値として計測される値(以下、「グロープラグ全体の抵抗値」ともいう)は、発熱抵抗体の抵抗値だけでなく、発熱抵抗体の抵抗値に、制御コイル及びリード部や、グロープラグに接続される電力供給用のハーネスの抵抗値、また、主体金具の抵抗値をも加えた値となる。そのため、例えば、エンジンの駆動(クランキングの開始)後において、燃焼室内にて生じるスワール等の外乱によって、グロープラグの発熱抵抗体が部分的に冷却されてしまった場合等では、発熱抵抗体の温度低下に伴い、発熱抵抗体の抵抗値が減少するが、グロープラグ全体の抵抗値はそれほど減少しない。従って、抵抗値の減少分に対応した分だけ投入電力(実効電圧)を増加させたとしても、増加投入した電力が制御コイル等の発熱などに使われてしまい、発熱抵抗体の温度をスワール等の影響によって低下した分ほど上昇させることができず、ひいては、グロープラグの温度を目標温度に維持することが困難になってしまうおそれがある。従来はこのような燃焼室内にて生じる外乱がグロープラグに及ぼす影響について十分な検討がされておらず、より精度の高い温度制御がなされていなかったのである。
この現象の理解を助けるため、数値を例示して説明する。まず、グロープラグ全体の抵抗値が1.2Ωに維持され、一定の発熱が行われている状況を想定する。グロープラグ全体の抵抗値が1.2Ωに維持されていることは、通電制御装置によって算出・計測されることによって確認され得る。ここで、グロープラグ全体の抵抗値のうち、抵抗発熱体の有する抵抗値が1.0Ωとすると、制御コイルやリード部等の残余の部分が有する抵抗値は0.2Ωである。この状況に対して、外乱によって発熱抵抗体が局所的に冷却される事態が生じたことを想定する。すると、発熱抵抗体の有する抵抗値は、例えば、0.9Ωへと低下する。従って、グロープラグ全体の抵抗値は1.1Ωとなる。発熱抵抗体のみの局所的な冷却であるため、残余の部分が有する抵抗値は0.2Ωから不変であるためである。
ここで従来の抵抗値制御方式では、グロープラグの発熱温度を維持すべく、グロープラグ全体の抵抗値を目標抵抗値として定められている1.2Ωに戻すために、グロープラグへ投入する電力を増加させる。こうして、計測されるグロープラグ全体の抵抗値が1.2Ωとなることが実現されるのである。しかしながら、投入電力の増加分の全てが、発熱抵抗体において使用されている保証はなく、発熱抵抗体と残余の部分とのそれぞれで投入電力の増加分が使用されることが考えられる。すなわち、発熱抵抗体で主の発熱が行われる一方で、残余の部分でも僅かな発熱が行われてしまう事態である。この結果、発熱抵抗体の有する抵抗値は、例えば、0.9Ωから0.95Ωとなり、残余の部分が有する抵抗値は0.25Ωになる。
このようにグロープラグ全体の抵抗値が1.2Ωとなることから、あたかも外乱が生じる前と同様の発熱が行われているように見えていても、その実、発熱抵抗体の発する温度は外乱の生じる前と比較すると、外乱の生じた後では低下してしまっているのである。尚、ここで使用した数値は便宜的に例示したものであり、実際の数値とは異なることに問題はない。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、グロープラグの抵抗値が目標抵抗値と一致するように通電を制御する抵抗値制御方式によってグロープラグへの通電を制御するグロープラグの通電制御装置であって、スワール等の外乱による温度低下を抑制することができ、目標温度を安定的に維持することができるグロープラグの通電制御装置及び発熱システムを提供することにある。
以下、上記目的を解決するのに適した各構成につき、項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する構成に特有の作用効果を付記する。
構成.本構成のグロープラグの通電制御装置は、通電によって発熱するとともに、自身の温度変化に応じて自身の抵抗値が変化するグロープラグについて、前記グロープラグの抵抗値が所定の目標抵抗値と一致するように通電を制御する抵抗値制御方式によって前記グロープラグへの印加電圧を制御するグロープラグの通電制御装置であって、
前記グロープラグが取付けられる内燃機関の駆動が停止されているときに、前記グロープラグに通電することで、前記グロープラグの第1抵抗値を取得する第1取得手段と、
少なくとも前記第1抵抗値に基づいて前記目標抵抗値の中間値を設定する中間値設定手段と、
前記内燃機関の駆動が停止されているときにおける、前記グロープラグへの印加電圧及び前記グロープラグの温度の関係を示す第1関係式を用いて、前記グロープラグを目標温度とするために印加すべき電圧である基準実効電圧を設定する基準実効電圧設定手段と、
前記内燃機関の駆動が停止されているときにおける、前記グロープラグの抵抗値及び前記グロープラグの温度の関係を示す第2関係式を用いて、前記グロープラグの目標温度に対応する前記グロープラグの抵抗値である基準抵抗値を設定する基準抵抗値設定手段と、
前記内燃機関が駆動しているときにおける、前記グロープラグへの印加電圧及び前記グロープラグの抵抗値の関係に基づいて得られた、前記グロープラグへの印加電圧に対応する、前記グロープラグの抵抗値及び前記基準抵抗値の差分に基づく抵抗補正値の関係を示す第3関係式を用いて、前記抵抗補正値から外乱補正値を設定する補正値設定手段と、
前記内燃機関の駆動開始後において、前記目標抵抗値の中間値及び前記外乱補正値を用いて、前記目標抵抗値を設定する目標抵抗値設定手段と、
前記基準実効電圧及び目標抵抗値に基づいて、グロープラグに印加すべき実効電圧を決定する実効電圧決定手段と
を備えることを特徴とする。
尚、第1関係式は、内燃機関の駆動を停止させた状態(外乱のない状態)における、グロープラグに印加する実効電圧と、当該実効電圧を印加されたときのグロープラグの温度との関係に基づいて導出でき、例えば、図9に示すような、所定の一次の相関を有する式として表すことができる。
また、第2関係式は、内燃機関の駆動を停止させた状態(外乱のない状態)で、グロープラグを所定の温度とするために必要な電力量を投入し、そのときのグロープラグの抵抗値を計測することで導出することができ、例えば、図10に示すような、所定の一次式として表すことができる。
さらに、第3関係式は、内燃機関を駆動させた状態(外乱のある状態)で、例えば、水温を一定として、実効電圧とエンジン回転数や負荷(スロットル開度)とを種々変更することで得られたグロープラグの抵抗値と実効電圧との関係式、及び、内燃機関の駆動を停止させた状態における、グロープラグの抵抗値と実効電圧との関係式を用いて得ることができる。例えば、第3関係式は、図12に示すような、駆動時の実効電圧及び非駆動時の実効電圧(基準実効電圧等)の差分(実効電圧差分)と駆動時の抵抗値及び非駆動時の抵抗値の差分に基づく抵抗補正値とが所定の相関を有するものとして表すことができる。
加えて、「内燃機関の駆動が停止されているとき」とあるのは、内燃機関の動作が停止しているときに加え、例えば、内燃機関がアイドル状態にあるときなど、外乱が安定しているときも含む。
本構成1によれば、制御コイル等の抵抗部位における発熱などの影響を考慮して、目標抵抗値が設定される。そのため、スワール等の影響によって発熱抵抗体が部分的に冷却されてしまった場合であっても、例えば、抵抗部位において消費される電力の分だけ投入電力を増加させること等により、発熱抵抗体を目標温度に維持するために投入すべき電力を、発熱抵抗体へとより確実に投入することができる。これにより、グロープラグ(発熱抵抗体)について、スワール等による温度低下を抑制することができ、目標温度を安定的に維持することができる
前述同様に数値を用いてこの構成を説明すれば、目標抵抗値を外乱が生じる前の1.2Ωに設定する(戻す)のではなく、例えば、1.3Ωに設定するということである。これにより、発熱抵抗体の有する抵抗値は1.0Ωになり、残余の部分が有する抵抗値は0.3Ωとなる。グロープラグ全体の抵抗値は外乱の生じる前後で0.1Ω異なるのであるが、主として燃焼室の加熱に寄与する発熱抵抗体が有する抵抗値は、外乱の生じる前後で変化はなく、温度を維持することが可能となるのである。
これに加えて、定電力制御方式を利用する際に必要となるような高度な通信手段を設ける必要がなく、製造コストの抑制を図ることができる。
さらに、上記構成によれば、内燃機関の駆動が開始した後には、第3関係式を用いて得られた外乱補正値を用いて目標抵抗値が設定される。ここで、第3関係式は、上述の通り、内燃機関が駆動しているとき(すなわち、スワール等が発生しているとき)を鑑みたものであり、グロープラグへの印加電圧に応じた、グロープラグの抵抗値と基準抵抗値(外乱が発生していないときの抵抗値)との差分に基づく抵抗補正値を示す。従って、当該抵抗補正値から得られた外乱補正値を用いて、内燃機関が駆動していない(すなわち、スワール等が発生していない)状態で得られた基準抵抗値に基づく目標抵抗値の中間値を補正することで、スワール等の影響を考慮した適切な目標抵抗値を設定することができる。その結果、スワール等による温度低下をより確実に防止することができ、グロープラグの温度を目標温度に安定的に維持することができる。
尚、各グロープラグの基準実効電圧にはばらつきがあり得る。そのため、ある1つのグロープラグの基準実効電圧に基づいて得られた第3関係式を共通に用いて複数のグロープラグを制御すると、各グロープラグごとに抵抗補正値(外乱補正値)のばらつきが大きくなってしまい、目標抵抗値を適切に設定することができないおそれがある。そこで、各グロープラグごとにそれぞれ異なる第3関係式を用いて、各グロープラグを制御することとしてもよい。また、第3関係式の実効電圧差分として、グロープラグへの印加電圧と、グロープラグの品番ごとに設定された標準的な基準実効電圧である標準実効電圧との差分を用いてもよい。標準実効電圧は、各グロープラグの基準実効電圧に近い値となるため、共通の第3関係式を用いた場合であっても、各グロープラグごとに適切な目標抵抗値を設定することができる。
構成.本構成のグロープラグの通電制御装置は、上記構成において、前記補正値設定手段は、内燃機関の駆動後からグロープラグの温度が飽和するまでの間、昇温に伴うグロープラグの抵抗値の増大に対応して前記外乱補正値を変動させることを特徴とする。
内燃機関の駆動(クランキング)開始から所定時間が経過する前には、グロープラグのうちの発熱抵抗体以外の部分は十分に昇温していないおそれがある。そのため、グロープラグ全体の抵抗値は十分に飽和していない可能性があり、前記第3関係式から得られた抵抗補正値をそのまま外乱補正値として使用すると、グロープラグの過昇温を招いてしまうおそれがある。
この点、上記構成によれば、内燃機関の駆動後からグロープラグの温度が飽和するまでの間、グロープラグの抵抗値は昇温に伴い増大し得るため、その増大に合わせて外乱補正値が変動させられる(例えば、当初の外乱補正値を低めに設定し、グロープラグへの通電に伴いグロープラグの抵抗値が増大していくのに対応して、徐々に外乱補正値を上昇させる等)。従って、スワール等の影響による温度低下を効果的に抑制しつつ、併せてグロープラグの過昇温をより確実に防止することができる。
尚、グロープラグの温度が飽和する(ほぼ一定となる)までに要する時間を予め定めておき、内燃機関の駆動の開始からその時間が経過するまで間、抵抗補正値を変動させることとしてもよい。
構成.本構成のグロープラグの通電制御装置は、上記構成又はにおいて、前記グロープラグが使用される環境に応じた環境温度の情報を取得するとともに、
前記中間値設定手段は、前記環境温度の情報に基づいて、前記目標抵抗値の中間値を設定することを特徴とする。
尚、「環境温度」とあるのは、内燃機関の水温や外気温等をいう。
上記構成によれば、目標抵抗値の中間値を設定する際に、基準抵抗値に加えて、水温の変化等を示す環境情報が参酌される。そのため、制御目標となる目標抵抗値をより適切に設定することができ、グロープラグの温度をより安定的に目標温度に維持することができる。
構成.上記構成1乃至のいずれかに記載のグロープラグの通電制御装置、及び、グロープラグを備える発熱システム。
上記構成のように、上記技術思想をグロープラグを備える発熱システムに具現化することとしてもよい。この場合には、基本的に上記構成1等と同様の作用効果が奏されることとなる。
GCUによってグロープラグへの通電を制御するシステムの構成を示すブロック図である。 GCUにおいて行われる通電制御プログラムのメインルーチンのフローチャートである。 通電制御プログラムのメインルーチンからコールされる通電処理のフローチャートである。 交換チェック割込が行われる際の処理を示すフローチャートである。 保温通電を行う際の処理を示すフローチャートである。 調整補正値設定処理を行う際の処理を示すフローチャートである。 スワール補正処理を行う際の処理を示すフローチャートである。 グロープラグの温度、及び、目標抵抗値の推移を示すグラフである。 電圧温度関係式の例を示すグラフである。 抵抗温度関係式の例を示すグラフである。 水温補正式の例を示すグラフである。 補正式の例を示すグラフである。 通電時間に対する目標抵抗値補正係数の変動を示すグラフである。 (a)は、本実施形態のグロープラグの一部破断正面図であり、(b)は、グロープラグ先端部の部分拡大断面図である。 エンジン動作状態を種々変更したときの、本発明に係るGCUを用いた場合のグロープラグの温度と、従来例に係るGCUを用いた場合のグロープラグの温度とを示すグラフである。
以下に、一実施形態について図面を参照しつつ説明する。通電制御装置としてのグロー制御装置(GCU)21は、自動車のディーゼルエンジン(以下、「エンジン」と称す)ENの始動補助及び駆動安定性の向上のために用いられるグロープラグ1の通電を制御するものである。
まず、GCU21の説明に先立って、GCU21によって制御されるグロープラグ1の概略構成を説明する。
図14(a),(b)に示すように、グロープラグ1は、筒状の主体金具2と、主体金具2に装着されたシースヒータ3とを備えている。
主体金具2は、軸線CL1方向に貫通する軸孔4を有するとともに、その外周面には、エンジンENへの取付用のねじ部5と、トルクレンチ等の工具を係合させるための断面六角形状の工具係合部6とが形成されている。
シースヒータ3は、チューブ7と中軸8とが軸線CL1方向に一体化されて構成されている。
チューブ7は、鉄(Fe)又はニッケル(Ni)を主成分とする先端部が閉じた筒状チューブであり、前記チューブ7の後端は、中軸8との間で環状ゴム16により封止されている。加えて、前記チューブ7の内側には、チューブ7先端に接合される発熱コイル9(本発明における「発熱抵抗体」に相当する)と、当該発熱コイル9の後端に直列接続された制御コイル10とが酸化マグネシウム(MgO)粉末等の絶縁粉末11とともに封入されている。
発熱コイル9は、例えば、Fe−クロム(Cr)−アルミニウム(Al)系合金からなる抵抗発熱線により構成されている。一方で、制御コイル10は、例えばNiを主成分とする抵抗発熱線により構成されている。
加えて、チューブ7には、スウェージング加工等によって、その先端部に発熱コイル9等を収容する小径部7aが形成されるとともに、その後端側において小径部7aよりも径の大きい大径部7bが形成されている。そして、この大径部7bが、主体金具2の軸孔4に形成された小径部4aに対し圧入接合されることにより、チューブ7が主体金具2の先端より突出した状態で保持されている。
中軸8は、自身の先端がチューブ7内に挿入され、制御コイル10の後端と電気的に接続されるとともに、主体金具2の軸孔4に挿通されている。中軸8の後端は主体金具2の後端から突出しており、この主体金具2の後端部においては、ゴム製等のOリング12、樹脂製等の絶縁ブッシュ13、絶縁ブッシュ13の脱落を防止するための押さえリング14、及び、通電用のケーブル接続用のナット15が先端側からこの順序で中軸8に嵌め込まれた構造となっている。
次に、本発明の特徴であるグロー制御装置(GCU)21について説明する。
図1は、GCU21によってグロープラグ1への通電制御を行うシステムの概略構成を示すブロック図である。尚、図1では、グロープラグ1を1つのみ示しているが、実際のエンジンENには複数の気筒が設けられており、各気筒に対応してグロープラグ1や後述のスイッチ37が設けられる。また、GCU21による通電制御は、各グロープラグ1に対して独立で行われるが、制御方法は同一である。従って、以下においては、任意のひとつのグロープラグ1に対してGCU21が行う通電制御について説明する。
GCU21は、バッテリVAから供給される電力によって動作するものであり、CPU32やROM33、RAM34等を有するマイクロコンピュータ31を備えている。
マイクロコンピュータ31は、発振周波数の高い動作クロックで動作する通常モードと、通常モードよりも低い発振周波数の動作クロックで動作する省電力モードとを有しており、エンジンENの駆動が停止した状態(エンジンキーEKがオフの状態)において、省電力モードに移行される。省電力モードにおいて、マイクロコンピュータ31は各種プログラムの実行を停止し、割込信号の入力待ちを行う。そして、割込信号が入力されると、マイクロコンピュータ31は通常モードに復帰し、各種プログラムを実行する。一般に、CPU32の起動時にはイニシャライズ(例えば、内部レジスタやRAM34のクリア、各種フラグやカウンタへの初期値の設定など、いわゆる初期化処理)が行われる。本実施形態におけるマイクロコンピュータ31は、このような省電力モードを搭載することにより、内燃機関の駆動が停止されているとき等の待機中の電力消費が低減できる。
また、マイクロコンピュータ31は、割込タイマ35を内蔵しており、割込タイマ35から定期的(例えば、60秒ごと)に発せられる信号が、割込信号としてCPU32に入力される。さらに、マイクロコンピュータ31は、エンジンキーEKがオン又はオフの状態であることを知らせる信号が入力されるように構成されており、当該信号も省電力モードにおいては割込信号として機能する。
加えて、GCU21には、スイッチ37が設けられている。ここで、GCU21によるグロープラグ1への通電制御は、PWM制御により行われ、スイッチ37は、マイクロコンピュータ31からの指示に従い、グロープラグ1への通電のオン・オフを切り替えるようになっている。また、本実施形態において、グロープラグ1の抵抗値を測定するため、スイッチ37は、電流検知機能を有するFET(電界効果トランジスタ)を、NPN型トランジスタ等を介して動作させるように構成されている。
尚、スイッチ37として、電流検知機能を備えない比較的低廉なFETを用いることとしてもよい。この場合には、例えば、スイッチ37及びグロープラグ1間にシャント抵抗を設け、当該シャント抵抗を流れる電流を測定することにより、グロープラグ1の抵抗値を測定することとしてもよい。また、スイッチ37に対して並列に電流検知用の抵抗を設け、グロープラグ1への通電がオフのときに所定の電流を流し、得られる分圧に基づいて、グロープラグ1の抵抗値を算出することとしてもよい。
また、GCU21は、自動車の電子制御装置(ECU)41と、所定の通信手段(例えば、CAN等)を介して接続されている。ECU41には、エンジンENの冷却水の水温を測定する水温センサSEの測定値が入力されており、GCU21は、環境温度の情報としてECU41から冷却水の水温(水温情報)を取得する。尚、GCU21は、ECU41から水温情報を取得することなく、水温センサSEから水温情報を直接取得することとしてもよい。
さらに、グロープラグ1の電力供給用の端子に対して、分圧抵抗38,39を介して、マイクロコンピュータ31が接続されており、マイクロコンピュータ31には、グロープラグ1に印加される電圧(GCU21から出力される電圧)を分圧した電圧が入力される。マイクロコンピュータ31は、入力された電圧に基づいてグロープラグ1への印加電圧を算出することができ、また、当該印加電圧と前記スイッチ37のFETによって測定されるグロープラグ1に流れる電流とからグロープラグ1の抵抗値を得ることができる。
尚、「グロープラグ1の抵抗値」として測定される値は、厳密にグロープラグ1の有する抵抗値(すなわち、直列的に接続された発熱コイル9、制御コイル10、及び、中軸8等の抵抗値)だけでなく、スイッチ37とグロープラグ1とを接続するハーネス等の抵抗値を含めたものである。つまり、本実施形態における「グロープラグ1の抵抗値」は、発熱コイル9の抵抗値と、制御コイル10、中軸8、及び、前記ハーネス等からなる発熱コイル9への電力供給経路(本発明における「抵抗部位」に相当する)の抵抗値と、前記主体金具2等の抵抗値との和に基づくものである。このため、本実施形態では、「グロープラグ1の抵抗値」を「グロープラグ全体の抵抗値」ともいう。
また、上記のように構成されるGCU21においては、グロープラグ1への通電制御を行う上で、グロープラグ1の温度と抵抗値との相関関係に対し、キャリブレーション(補正/調整)を行って、グロープラグ1についての補正前抵抗値(「第1抵抗値」に相当する)を得ている。
ここで、キャリブレーションは次のように行われる。すなわち、個々のグロープラグの抵抗値には、諸要因によるばらつきがあり、同一品番のものであっても、温度と抵抗値との関係は、そのばらつきの影響を受けるが、投入電力の積算量と発熱量との関係は、グロープラグの発熱抵抗体(発熱コイル9)の材質によるものであり、ばらつきが比較的小さい。従って、基準となる発熱抵抗体に通電し、その温度上昇を、制御目標とする温度(目標温度)で飽和するように通電し、そのときの投入電力の積算量(積算電力量)を求める。そして、この積算電力量を、キャリブレーションの対象とするグロープラグに投入すれば、当該グロープラグの温度は目標温度となる。換言すれば、このとき(前記積算電力量を投入したとき)の発熱抵抗体の抵抗値を各グロープラグ1ごとに補正前抵抗値として求め、各グロープラグ1をそれぞれの補正前抵抗値に基づいて抵抗値制御を行えば、複数のグロープラグ1同士の固体間のバラツキが無くなるように補正、すなわちキャリブレーションが実現される。尚、本実施形態では、こうして求めた抵抗値を補正前抵抗値として用いているが、本発明において、キャリブレーションの方法はこの方法のみに限定されるものではない。
GCU21では、上記のようなグロープラグ1に対するキャリブレーションを、グロープラグ1の交換がなされたことを検知した際に、新たに取り付けられたグロープラグ1に対して実施している。そして、キャリブレーションによって得られた補正前抵抗値を、それ以降、エンジンENが駆動される度に(グロープラグ1が使用される度に)、そのグロープラグ1に対して適用している。換言すると、エンジンENを駆動する度に、グロープラグ1に対するキャリブレーションが行われるわけではない。尚、グロープラグ1の交換を検知すべく、本実施形態におけるGCU21は、グロープラグ1に対する通電制御を行うだけでなく、後述するグロープラグ1の交換確認も併せて行うようになっている。
次に、GCU21がグロープラグ1に対して行う通電制御の具体例について、図2〜図7のフローチャートに従って説明する。図2は、GCU21において行われる通電制御プログラムのメインルーチンのフローチャートである。図3は、通電制御プログラムのメインルーチンからコールされる通電処理のフローチャートである。図4は、交換チェック割込が行われる際の処理を示すフローチャートである。また、図5は、保温通電を行う際の処理を示すフローチャートである。図6は、保温通電を行う際にコールされる調整補正値設定処理を示すフローチャートであり、図7は、保温通電を行う際にコールされるスワール補正処理を示すフローチャートである。
まず、通電制御について説明する前に、通電制御プログラムにて使用される各種変数やフラグについて説明する(但し、保温通電処理の際に使用される各種変数やフラグについては後述する)。尚、各フラグや変数は、RAM34に記憶されるが、マイクロコンピュータ31の駆動モードの如何に関わらず、CPU32のイニシャライズが行われない限り、その値が保持されるようになっている。
「チェックフラグ」は、グロープラグ1の交換確認(交換チェック)を実施する際に立てられるフラグである。具体的には、チェックフラグは、割込タイマ35からの割込信号が発せられた際に立てられる。通電制御プログラムにおいては、チェックフラグの成立が確認されると、グロープラグ1の交換確認を行う一連の処理が実施される。
「初回フラグ」は、通電制御プログラムにおいて、エンジンキーEKがオンの場合に繰り返し実行される一連の処理の中で、特定の処理部分(後述するS23〜S28)の実行を、エンジンキーEKをオンにした初回時にのみ実行させるため、その判定条件に用いられるフラグである。初回フラグは、エンジンキーEKがオンになり特定の処理部分が実行されたときに成立され、エンジンキーEKがオフになると非成立とされる。
「交換フラグ」は、グロープラグ1の交換確認を行う一連の処理において、グロープラグ1の交換がなされたことを検知した場合に立てられるフラグである。通電制御プログラムでは、交換フラグの成立した場合に、グロープラグ1に対するキャリブレーションが実施されるようになっている。
「補正フラグ」は、キャリブレーションを実施する場合の判断に用いられるフラグである。上述のように、キャリブレーションは、グロープラグ1の交換を確認した場合に実施されるが、キャリブレーションによって求められる補正前抵抗値がクリアな状態(すなわち0)であった場合にも行われる。補正前抵抗値はRAM34に記憶されるが、例えばバッテリVAの交換時や初回出荷時など、RAM34がクリアとされる状況が生じた場合にも、キャリブレーションの実施によって新たな補正前抵抗値が求められるように補正フラグが成立させられる。
「補正前抵抗値」は、キャリブレーションによって取得される抵抗値であり、グロープラグ1の維持(保温)目標とする温度(目標温度)に対応するグロープラグ1の抵抗値(目標抵抗値)を算出する上で、そのもととなるグロープラグ1の抵抗値をいう。初期状態(初回出荷時やバッテリVAの交換時など、RAM34がクリアされ、値が0となっている場合)には、予め定められた初期値が設定される。
〔通常動作時の動作〕
次に、グロープラグ1に対する通電制御の詳細について説明する。まず、通常動作時(グロープラグ1の交換等が行われていない状態)において、グロープラグ1に対して行われる通電制御について説明する。尚、この状態では、チェックフラグ、初回フラグ、交換フラグ、補正フラグの値が、いずれも0とされている。
まず、エンジンENの駆動が停止した状態(エンジンキーEKがオフの状態)において、マイクロコンピュータ31は省電力モードへ移行されており、割込タイマ35による割込信号の入力待ちが行われている。
この状態において、エンジンキーEKがオンにされると、マイクロコンピュータ31にオンの状態を知らせる割込信号が入力される。するとマイクロコンピュータ31の動作クロックが高い発振周波数のものに切り替えられ、省電力モードから通常モードへの移行が行われる。通常モードへの移行に伴い、図2に示す、通電制御プログラムの実行が開始され、通常モードにおいてグロープラグ1の通電制御を行う上で必要な各種設定が行われる(S11)。さらに、割込禁止処理が行われ(S12)、以降、割込禁止処理が解除される(S19)までの間、マイクロコンピュータ31に入力される割込信号が無視される。
次に、チェックフラグが参照される(S13)。尚、通常動作時にはグロープラグ1の交換確認を行わないのでチェックフラグは非成立となっている。そのため、S18に進み、図3に示す、通電処理のサブルーチンがコールされる。図3に示すように、通電処理にあたっては、まず、エンジンキーEKに接続されたマイクロコンピュータ31の端子電圧から、エンジンキーEKがオンであるか否かが確認される(S21)。このとき、エンジンキーEKがオンに操作されているときには、S22に進む。そして、エンジンキーEKがオンとされている間は、後述する急速昇温通電や保温通電を行うべく、グロープラグ1への通電が制御されることとなる。
通常モードへの復帰後における初回の通電処理の実行時には、前記チェックフラグと同様、初回フラグも初期状態では0とされている。初回フラグは、上述したように、S22〜S28を通常モードへの復帰後に一度だけ実施するためのフラグである。従って、次回以降のS22ではスキップしてS29に進むことができるように、S23で初回フラグが1にセットされる。
次いで、補正前抵抗値の読み出し(値の参照)が行われる(S24)。ここで、補正前抵抗値が0でなければ、すでにキャリブレーションが実施されたことを意味する。その後、交換フラグが参照される(S27)。交換フラグは、上述のとおり、グロープラグ1の交換がなされたことを検知した場合(グロープラグ1の交換がなされた場合の処理は後述する)に立てられるものであるが、通常動作時では、交換フラグは0である。そのため、S29に進むこととなる。
S29〜S36では、グロープラグ1に対して実際に電力が印加される。すなわち、グロープラグ1への通電を開始してからグロープラグ1の温度を所定の昇温目標温度とするまでの間は(S29;No)、図8に示すように、グロープラグ1の温度を速やかに上昇させるための通電(急速昇温通電)が行われる(S30)。
この急速昇温通電では、グロープラグ1に投入される電力と経過時間との関係を示す曲線を、予め作成した基準となる曲線に一致させることで、グロープラグ1の特性によらずグロープラグ1を急速(例えば約2秒)に昇温目標温度まで昇温させる。具体的には、予め定めた上記基準とする曲線を示す関係式又はテーブルを用い、通電開始からの経過時間に応じた各時点においての投入すべき電力を求める。グロープラグ1に流れる電流と、その時点においての投入すべき電力の値との関係から、グロープラグ1に印加すべき電圧を求め、PWM制御により、グロープラグ1に印加する電圧を制御する。これにより、基準とする曲線と同じカーブを描くようにして電力の投入が行われ、昇温過程の各時点までに投入された電力の積算量に応じ、グロープラグ1が発熱する。従って、上記基準とする曲線に沿った電力の投入が完了すれば、グロープラグ1は基準曲線通りの時間で昇温目標温度に到達する。
その後S21に戻り、急速昇温通電が終了するまでの間、S30の処理を繰り返して、グロープラグ1の急速昇温通電を継続する。尚、S23において初回フラグが成立されているので、その後S22では、S23〜S28の処理を行うことなく、S29に進むこととなる。
尚、本実施形態では、S29における急速昇温通電の終了時期を以下の3つの条件のうち、いずれかが成立した場合としている。1つ目は、急速昇温通電の開始からの経過時間が所定時間(例えば3.3秒)に達した場合である。2つ目は、グロープラグ1に投入された積算電力量が所定電力量(例えば約214J)となった場合である。これらの場合には、グロープラグ1の温度が昇温目標温度に到達していると考えられるため、急速昇温通電を終了する。3つ目は、マイクロコンピュータ31によって測定されるグロープラグ1の抵抗値Rが、所定の抵抗値(例えば780mΩ)となった場合である。すなわち、グロープラグ1への電力の投入が開始された時点でグロープラグ1の温度が既にある程度高い場合(例えば、前回の通電停止後、十分に冷却されることなく再度の通電が行われた場合など)には、グロープラグの抵抗値Rが所定の抵抗値に達したときに電力の投入が停止される。これにより、グロープラグ1の過昇温を防止することができる。
S29〜S30が繰り返されて急速昇温通電が継続されるうちに、上述した終了条件のいずれが満たされ、急速昇温通電が終了したと判断された場合(S29;Yes)、グロープラグ1への急速昇温通電が停止される(S31)。ここで、本実施形態では、急速昇温通電後に保温通電(いわゆるアフターグロー通電)を行い、グロープラグ1の温度を目標温度に維持することで、エンジンENの始動後の駆動安定性を高めている。尚、保温通電時の動作については、後に詳述する。
S32〜S35が繰り返されて保温通電が継続された後、保温通電が終了したと判断された場合(S32;Yes)、グロープラグ1への電力の投入が停止される(S36)。以降、エンジンキーEKがオンである間は、グロープラグ1に対する通電は行われないこととなる。尚、保温通電処理の終了条件としては、例えば、保温通電の開始から所定時間(例えば、180s)が経過したときとすることができる。
エンジンキーEKがオフに操作され、エンジンENの駆動が停止されると(S21;No)、次回のエンジンENの駆動時にS23等の処理が行われるように、初回フラグがリセットされる(S41)。ここで、エンジンキーEKがオフとされたときに、グロープラグ1に対する急速昇温通電や保温通電が行われている最中であった場合には(S42;Yes)、通電を停止し(S43)、そうでなければそのままS44に進む。S44では補正フラグが参照され、キャリブレーションが行われている場合には、補正フラグが非成立となっているため、そのままメインルーチンに戻る。一方で、補正フラグが成立している場合には、キャリブレーションが行われる(キャリブレーション時の動作については、後述する)。
図2に戻り、補正フラグが非成立であったとき(S44;No)には、S18の通電処理が終了し、割込が許可される(S19)。これにより、再びマイクロコンピュータ31に入力される割込信号が受け付けられるようになる。そして省電力モードへ移行するにあたって必要な各種設定が行われてから(S20)、マイクロコンピュータ31の動作クロックが低い発振周波数のものに切り替えられる。これにより、通常モードから省電力モードへの移行が行われ、通電制御プログラムが停止する。
〔交換確認時の動作〕
次に、グロープラグ1の交換確認が行われる際の一連の処理について説明する。グロープラグ1の交換確認は、エンジンENの非駆動時、すなわち、マイクロコンピュータ31が省電力モードにあるときに定期的に行われる。本実施形態では、グロープラグ1の交換確認を60秒ごとに行っており、この時間間隔は、エンジンENに対するグロープラグ1の取外しから取付けまでに要する時間よりも短い時間となるように設定されている。すなわち、グロープラグ1がエンジンENから取外されている最中に、グロープラグ1の交換確認が行われるように前記時間間隔が設定されている。
マイクロコンピュータ31が省電力モードにあるときに、割込タイマ35から、上記の時間間隔ごとに発せられる割込信号がCPU32に入力されると、割込信号が受付けられ、マイクロコンピュータ31は通常モードに移行する。割込タイマ35から割込信号が入力された場合には、図4に示す、交換チェック割込処理のプログラムが実行され、チェックフラグが成立される(S51)。これにより、図2に示す、通電制御プログラムが実行されると、S13においてチェックフラグの成立が確認されて(S13;Yes)、グロープラグ1の交換確認を行う一連の処理(S14〜S17)が実施される。
まず、グロープラグ1側へと短時間(例えば、25ms)の通電が行われ、そのときに印加された電圧と流された電流とから、グロープラグ1側の抵抗値(通電抵抗値)が取得される(S14)。そして、チェックフラグをリセットした後(S15)、前記通電抵抗値が所定の閾値(交換判定値)よりも大きいか否かが比較される。グロープラグ1がエンジンENから取外されている場合には、グロープラグ1が存在しないため、電流は流れず、その結果、通電抵抗値が非常に大きなものとなる。従って、通電抵抗値が交換判定値よりも大きければ、グロープラグ1が取外された、すなわちグロープラグ1が交換されたものと判定され(S16;Yes)、交換フラグが成立される(S17)。一方で、通電抵抗値が交換判定値以下の場合には(S16;No)、グロープラグ1は交換されていないものと判定される。以降は、上述したS19以降の処理を行って、省電力モードへと移行する。
〔キャリブレーション時の動作〕
次に、グロープラグ1に対するキャリブレーションを実施する際の動作について説明する。上述したように、グロープラグ1のキャリブレーションは、グロープラグ1の交換が検知された場合(すなわち、交換フラグが成立した場合)や、補正前抵抗値がクリアである場合に行われる。そして、例えばスワールや燃料による冷却などの外乱の影響を避けるため、エンジンENの非駆動時に行われる。また、キャリブレーションではグロープラグ1を、エンジンENの始動時における温度と同程度に加熱するため、電力の消費量が大きい。従って、エンジンENが駆動され、次いで停止されたとき、つまり、バッテリVAの充電がなされたことが見込まれるときにキャリブレーションが行われるようになっている。
エンジンキーEKがオンに操作され、エンジンENが駆動した場合には、通常モードへの復帰後、図3に示すように、通常通りのグロープラグ1の通電制御が行われる(S21〜S36)。上記同様、エンジンキーEKがオンに操作された後、初めてS21〜S36の処理が行われる際には、初回フラグが0であるので(S22;No)、S23〜S28が実行される。このとき、交換フラグが成立しているか(S27;Yes)、或いは補正前抵抗値がクリアな状態であれば(S25;Yes)、補正フラグの成立が行われるとともに、交換フラグがリセットされる(S26)。また、この時点でRAM34に保存されている補正前抵抗値は、交換前のグロープラグ1のものであり得るため、補正前抵抗値は初期値に設定され(S28)、その後、上述したグロープラグ1に対する通電処理が行われる(S29〜S36)。
尚、補正前抵抗値の初期値は、次のように設定されている。すなわち、当該初期値から算出した目標抵抗値を用い特性の異なる他のグロープラグの抵抗値制御を行った場合であっても、いずれのグロープラグも過昇温となることがないものである。
このように、グロープラグ1の交換後や、補正前抵抗値のクリア後(自動車の初回出荷時やバッテリVAの交換時など)に、初めてエンジンキーEKがオンに操作され、エンジンENが駆動された場合には、通常通り、グロープラグ1の通電制御が行われる。そして、エンジンキーEKがオフに操作されると(S21;No)、今回は補正フラグが成立していることから、S44においてS45に進み、キャリブレーションが行われる(S44;Yes)。
上述したように、キャリブレーションでは、グロープラグ1に、目標温度が得られる積算電力量を投入し、グロープラグ1の温度上昇が飽和して、その温度が目標温度で安定したときの抵抗値を、補正前抵抗値として取得している。本実施形態では、キャリブレーションの開始からの時間が所定時間(例えば60秒)となったときに、グロープラグ1の温度上昇が飽和したとみなしている。従って、キャリブレーションの開始とともに、図示しないタイマをスタートさせ、飽和にかかる時間が経過するまでは(S45;No)、グロープラグ1に対し、最終的な投入電力量が所定の積算電力量となるよう、時間あたり一定の電力を投入する補正通電を行う(S46)。その後、S21に戻り、補正通電を継続する。
補正通電の開始から所定時間が経過した場合には、S47に進む。このときグロープラグ1の温度は目標温度に達しているので、そのときのグロープラグ1の抵抗値を求め、これを補正前抵抗値としてRAM34に保存する(S47)。さらに、ECU41から水温センサSEの水温情報を取得し、当該水温情報を補正前抵抗値とともにRAM34に保存する(S48)。そして、キャリブレーションが終了したとして補正フラグをリセットするとともに(S49)、グロープラグ1への通電を停止して補正通電を終了し(S50)、図2のメインルーチンへと戻る。尚、補正前抵抗値(第1抵抗値)を取得するCPU32が、本発明における「第1取得手段」に相当する。
メインルーチンに戻ると、割込が許可されるとともに(S19)、各種設定が行われる(S20)。そして、省電力モードへの移行が行われ、通電制御プログラムが停止される。尚、キャリブレーションが行われている最中にエンジンキーEKがオンに操作された場合には、急速昇温通電及び保温通電が行われることとなる。しかしながら、キャリブレーションは完了していないため、補正前抵抗値は取得されておらず、補正前抵抗値には初期値が設定され、グロープラグ1の通電制御が行われる。従って、エンジンキーEKがオフにされたときに、再びキャリブレーションが行われることとなる。
〔保温通電時の動作〕
次いで、本発明の特徴である保温通電時における通電制御について説明する。まず、保温通電プログラムで使用する各種変数やフラグについて説明する。
「初回計算終了フラグ」は、保温通電の際に用いられる各種値を初期値に設定する際に使用されるものである。初回計算終了フラグは、前記各種値が初期値に設定されたときに成立し、初期値の設定前は非成立とされている。
「初期目標温度」は、保温通電時におけるグロープラグ1の目標温度として当初設定される温度である。
「基準実効電圧V0」は、外乱のない状態におけるグロープラグ1の温度と当該温度に到達させるためにグロープラグ1へと印加すべき実効電圧との関係式(電圧温度関係式)から、設定された目標温度に基づいて取得されるものである。尚、本実施形態において、電圧温度関係式は、予め用意されており、図9に示すように、グロープラグの温度と基準実効電圧V0とがほぼ一次の相関を有するものとされている。また、電圧温度関係式が、本発明における「第1関係式」に相当する。
「制御実効電圧V1」は、グロープラグ1に対して実際に印加される実効電圧である。
「平均実効電圧V2」は、所定時間内における前記制御実効電圧V1の平均値である。
「標準実効電圧V3」は、グロープラグを目標温度にするにあたり、印加すべき実効電圧としてグロープラグの種類(品番)ごとに設定された値である。本実施形態では、標準実効電圧V3として、グロープラグ1の種類に対応した値が予め設定されている。
「基準抵抗値R0」は、外乱のない状態における、グロープラグ1の温度と当該温度のときのグロープラグ1の抵抗値との関係を示す関係式(抵抗温度関係式)から、設定された目標温度に基づいて取得されるものである。本実施形態において、抵抗温度関係式は予め用意されており、例えば、図10に示すように、グロープラグの温度と抵抗値とが所定の一次の相関を有するものである。尚、抵抗値と温度の関係は、上述のようにプラグごとに大きくばらつくが、温度に対する抵抗値の増加割合(傾き)については、プラグごとのばらつきが比較的小さい。従って、プラグごとに抵抗値と温度の関係を算出して抵抗温度関係式を導出する必要はなく、抵抗温度関係式としては、例えば、上述したキャリブレーションを行った際の目標温度、及び、キャリブレーションで得られた補正前抵抗値の座標を通り、予め設定した所定の傾きを有する式を用いることができる。尚、抵抗温度関係式が、本発明における「第2関係式」に相当する。
「調整補正値R1」は、後述する目標抵抗値RTAR(目標抵抗値中間値R4)を算出する際に、基準抵抗値R0を補正すべく、基準抵抗値R0に対して加算される数値であり、後述する調整値設定処理により順次更新される。尚、本実施形態において、調整補正値R1の初期値は、所定の数値(例えば0mΩ)に予め設定されている。
「目標温度変化分補正値R2」は、上述した温度と抵抗値との関係式(抵抗温度関係式)に基づいて、現時点において設定された目標温度に基づいて算出される値である。より詳しくは、前記抵抗温度関係式から導出される初期目標温度における抵抗値と、抵抗温度関係式から導出される現在設定された目標温度における抵抗値との差分であり、目標温度が変更された際に目標抵抗値RTAR(標抵抗値中間値R4)の補正に用いられる。
「水温変化分補正値R3」は、水温と補正値との関係を示す、予め設定された補正式(水温補正式)に基づいて、水温センサSEにより計測された水温とキャリブレーション時に保存された水温との差分から導出されるものである。尚、水温補正式は、各型式のエンジンごとに特定可能であり(換言すれば、プラグの種類によっては変化しないものであり)、例えば、図11に示すように、水温と補正値とが所定の一次の相関を有するものとして導出することができる。
「目標抵抗値中間値R4」は、前記基準抵抗値R0を、調整補正値R1や目標温度変化分補正値R2、水温変化分補正値R3の分だけ補正した結果、算出されるものである。
「スワール補正値R5」は、本発明における「外乱補正値」に相当するものであって、エンジン始動後におけるスワール等の影響を考慮して、エンジン始動後に目標抵抗値中間値R4に対して加算されるものである。
「目標抵抗値補正係数α」は、前記スワール補正値R5を導出する際に用いられる数値である。尚、本実施形態において、前記スワール補正値R5は、「(V2−V3)/α」の式で表される。
「目標抵抗値RTAR」は、目標抵抗値中間値R4やスワール補正値R5に基づいて算出され、グロープラグ1を目標温度とするにあたり、抵抗値制御の目標となる抵抗値である。尚、目標抵抗値RTARは、後述する処理を経ることにより、随時更新されるようになっている。
次に、保温通電時における通電制御の詳細について説明する。まず、図5に示すように、初回計算終了フラグがチェックされ(S61)、抵抗値制御(すなわち、保温通電)が行われたか否かが確認される。これが行われたことがないときときには、初期設定処理(S62〜S65)が行われる。一方で、保温通電が行われたことがある場合には、後述する調整補正値設定処理(S66)へと移行する。
初期設定処理においては、まず、初期目標温度と補正前抵抗値とに基づいて、基準抵抗値R0が設定される(S62)。具体的には、上述の抵抗温度関係式を参照して得られた初期目標温度における抵抗値から、所定の抵抗値(例えば、180mΩ)だけ減じた値が基準抵抗値R0として設定される。尚、基準抵抗値R0を設定するCPU32が、本発明における「基準抵抗値設定手段」に相当する。
また、電圧温度関係式を参照して、初期目標温度における実効電圧が基準実効電圧V0として設定される(S63)。加えて、目標抵抗値補正係数αが所定の初期値に設定されるとともに(S64)、以降の保温通電処理の間、S61において、初期設定処理(S62〜S65)側に分岐しないように初回計算終了フラグが成立される(S65)。
一方で、初回計算終了フラグが成立している場合(S61;No)には、調整補正値設定処理(S66)において、調整補正値R1が決定される。
詳述すると、図6及び図8に示すように、保温通電の開始から予め設定された第1基準時T1(例えば、2.5s)を経過するまでの間(S661;No)、所定の第1時間間隔(例えば、50ms)ごとに、調整補正値R1の初期値に対して所定の調整値Rn(例えば、1mΩ)が加算される(S663)。また、第1基準時T1から予め設定された第2基準時T2(例えば、6.4s)を経過するまでの間(S662;No)、所定の第2時間間隔(例えば、80ms)ごとに前記調整値Rnが調整補正値R1に加算される(S665)。さらに、第2基準時T2から予め設定された第3基準時T3(例えば、6.4s)を経過するまでの間には(S664;No)、予め設定された第3時間間隔(例えば、500ms)ごとに前記調整値が調整補正値R1に加算される(S666)。
次いで、図5に戻り、基準抵抗値R0等に基づいて、目標抵抗値中間値R4が設定される(S67)。具体的には、基準抵抗値R0と、調整補正値R1と、水温変化分補正値R3とを加算した値が目標抵抗値中間値R4として設定される。但し、初期目標温度と異なる目標温度が設定されている場合には、目標抵抗値中間値R4に対して目標温度変化分補正値R2がさらに加算される。すなわち、目標抵抗値中間値R4は、「R4=R0(基準抵抗値)+R1(調整補正値)+R2(目標温度変化分補正値)+R3(水温変化分補正値)」の式に基づいて決定される。従って、上述したように調整補正値R1の単位時間当たりの増加量が3段階で変化していくため、目標温度変化分補正値R2や水温変化分補正値R3を考慮しない場合には、図8に示すように、目標抵抗値中間値R4は、徐々に傾きを低減させつつ、増加していくこととなる。尚、目標抵抗値中間値R4を算出・設定するCPU32が、本発明における「中間値設定手段」に相当する。
尚、基準抵抗値R0に対して調整補正値R1を加算していくことで、最終的には、S62において設定された基準抵抗値R0の減少分が補完される。換言すれば、調整補正値R1は、基準抵抗値R0の減少分を最終的に補完できるように、その増加割合等が設定されている。
ところで、このように徐々に増大する調整補正値R1を用いて基準抵抗値R0を補正するのは、次の理由による。すなわち、グロープラグ1の抵抗値として計測されるのは、上述の通り、発熱部分(発熱コイル9)の抵抗値だけでなく、GCU21と発熱部分(発熱コイル9)とを電気的に接続するハーネスや制御コイル10等の抵抗値を含めたグロープラグ全体の抵抗値である。ところが、保温通電の開始直後においては、グロープラグ1のうち発熱部分(発熱コイル9)の温度は比較的高く、抵抗値が比較的大きい一方で、その他の部位(制御コイル10等)については発熱部分からの温度が十分に伝わっておらず、抵抗値が比較的低い(すなわち、グロープラグ1の抵抗値は飽和していない)。
そこで、本実施形態においては、保温通電の開始直後からしばらくの間は、制御コイル10等の抵抗値が比較的低いことを考慮して、基準抵抗値R0が低めの値に設定され、ひいては、目標抵抗値RTARを導出する基礎となる目標抵抗値中間値R4が比較的低い値とされるようになっている。一方で、加熱が進み、制御コイル10等の抵抗値が大きくなってきたときには、基準抵抗値R0に対して調整補正値R1が加算されていくことで、目標抵抗値中間値R4(ひいては目標抵抗値RTAR)がグロープラグ1の抵抗値の変動に対応して増大するようになっている。
保温通電制御の説明に戻り、目標抵抗値中間値R4の設定(S67)後、電圧温度関係式に基づいて、現時点において設定された目標温度から基準実効電圧V0が設定される(S68)。尚、基準実効電圧V0を設定するCPU32が、本発明における「基準実効電圧設定手段」に相当する。
次に、クランキング前(エンジン始動前)であるか否かが確認され(S69)、クランキングの前後で、後述するPI制御(S74)において、制御実効電圧V1を算出される際に用いられる制御式〔V1=V0+K×{(RTAR−R)+(TS/TI)×Σ(RTAR−R)}〕中の比例項係数K,積分項係数TIが変更させられる。〔尚、TSは、サンプリング時間であり、本実施形態では、TSとして所定時間(例えば、25ms)が予め設定されている。〕
クランキング前(S69;Yes)においては、エンジン状態の変動が少ない。そのため、急速昇温直後におけるオーバーシュート(過昇温)を防止すべく、グロープラグ1の抵抗値を目標抵抗値へと寄せるスピードが比較的下げられるように、前記係数K,TIが所定数値(例えば、K=20V/Ω、TI=5s)に設定される(S70)。一方で、クランキング後においては、エンジン回転数の変動などに対応して、グロープラグ1の温度を目標温度へとより追従させやすくするために、グロープラグ1の抵抗値を目標抵抗値へと寄せるスピードを比較的上げるべく、前記係数K,TIが所定数値(例えば、K=80V/Ω、TI=1.25s)に設定される(S71)。
クランキング前であると判定された場合(S69;Yes)には、係数K,TIの設定(S70)に続いて、目標抵抗値RTARとして、目標抵抗値中間値R4がそのまま設定される(S72)。目標抵抗値RTARを設定するCPU32が、本発明における「目標抵抗値設定手段」に相当する。
一方で、クランキング後であると判定された場合(S69;No)には、係数K,TIの設定(S71)に続いて、スワール補正処理(S73)が行われる。尚、スワール補正処理については、後に詳述する。
S72において目標抵抗値RTARが設定された後、当該目標抵抗値RTARと計測されたグロープラグ1の抵抗値Rとを用いて、グロープラグ1に印加すべき制御実効電圧V1が算出される(S74)。すなわち、「V1=V0+K×{(RTAR−R)+(TS/TI)×Σ(RTAR−R)}」の式に基づいて、制御実効電圧V1が設定される。制御実効電圧V1を設定するCPU32が、本発明における「実効電圧決定手段」に相当する。
また、今までに設定された制御実効電圧V1に基づいて平均実効電圧V2が算出される(S75)。本実施形態において、CPU32の動作クロックに対応して、制御実効電圧V1が所定時間(例えば、25ms)ごとに1回計算されるようになっているため、平均実効電圧V2としては、前記所定時間よりも十分に大きな時間(例えば250ms)内における制御実効電圧V1の平均値が算出される。
その後、制御実効電圧V1とGCU21からグロープラグ1への出力電圧(コントローラ出力電圧)とに基づいて、Duty比が計算され(S76)、当該Duty比に基づいてグロープラグ1への通電が制御される。以降、保温通電処理の終了条件が満たされる(すなわち、S32が「Yes」となる)までの間、S61〜S76までの処理が繰り返し行われる。尚、GCU21からの出力電圧に代えて、バッテリVAの供給電圧を用いてDuty比を計算することとしてもよい。
次いで、スワール補正処理(S73)について説明するにあたって、まず、スワール補正処理において用いられる第3関係式としての補正式について説明する。
本実施形態では、机上試験において、エンジン回転数や負荷、水温等を種々変更してエンジン単体を駆動させることで得られた、制御実効電圧V1の平均値である平均実効電圧V2から標準実効電圧V3を減じて得た差分(実効電圧差分)、及び、当該差分に対応する抵抗補正値(エンジン駆動時のグロープラグの抵抗値R及びエンジン非駆動時の基準抵抗値R0の差分に相当する)の関係式(図12参照)が前記補正式として予め設定されている。特に本実施形態では、実効電圧差分と抵抗補正値とがほぼ一次の相関を有するものと経験的に認められることを鑑みて、平均実効電圧V2が標準実効電圧V3と等しいときに抵抗補正値が0となる点を基準点とした上で、エンジン回転数や負荷等を変更して得られた実効電圧差分と抵抗補正値との関係を示す数点の座標を用いて一次式を導出し、当該一次式を補正式として用いている。尚、当該補正式は、制御コイル10等の抵抗部位における発熱などの影響を考慮して投入すべき電力量を増大させるべく、目標抵抗値Rに対して加えるべき抵抗値を示している。また、当該補正式は、各グロープラグ1の通電制御を行うにあたって共通に用いられる。
スワール補正処理の説明に戻り、図7に示すように、クランキング開始から所定時間(例えば20s)経過しているか否かに場合分けして(S731)、上述した抵抗補正値からスワール補正値R5が設定される。
すなわち、クランキング開始から所定時間が経過する前(S731;No)には、グロープラグ1のうちの発熱部分以外の部位は十分に昇温していない等の理由により、グロープラグ1の抵抗値が十分に飽和していないおそれがある。従って、上記補正式から得られた抵抗補正値をそのまま使用すると、過昇温を招いてしまうおそれがある。そのため、過昇温を防止するという観点から、本実施形態では、上述したクランキング開始から所定時間が経過するまでの間、スワール補正値R5は低めに設定されており、時間経過に伴って徐々に増大するようになっている。具体的には、スワール補正値R5は、上記補正式を参酌して「(V2−V3)/α」と表せるところ、目標抵抗値補正係数αを所定時間(例えば1秒間)ごとに所定量(例えば、1)だけ減少させていく(S732)ことで、最終的に(すなわち、クランキング開始から所定時間経過後に)、前記補正式から導出される抵抗補正値とスワール補正値R5とが等しくなるように、目標抵抗値補正係数αの初期値や目標抵抗値補正係数αの単位時間当たりの減少割合が設定されている。
一方で、クランキング開始から所定時間が経過している場合(S731;Yes)には、グロープラグ1の抵抗値は飽和状態にあると考えられる。そのため、スワール補正値R5として、上記補正式から導出される抵抗補正値に対応する比較的大きな値が設定される。尚、スワール補正値R5を設定するCPU32が、本発明における「補正値設定手段」に相当する。
尚、本実施形態では、所定の目標温度(例えば、1200℃)において、図13に示すように、目標抵抗値補正係数αの逆数(1/α)が、所定時間(例えば20s)の間に、所定の第1設定値(例えば、8.8mΩ/V)から所定の第2設定値(例えば、13.5mΩ/V)へと増大するように目標抵抗値補正係数αの初期値や変化割合が設定されている。
スワール補正値の設定に続いて、平均実効電圧V2が標準実効電圧V3以上であるか否かが判定される(S733)。ここで、平均実効電圧V2が標準実効電圧V3以上である場合(S733;Yes)には、エンジン始動後の状態と考えられるため、スワールに対する補正を行う必要がある。従って、目標抵抗値中間値R4に対して、スワール補正値R5を加算した値が、目標抵抗値RTARとして設定される(S734)。
一方で、平均実効電圧V2が標準実効電圧V3未満である場合(S733;No)には、エンジン始動前と考えられるため、スワールに対する補正を行う必要はない。そのため、目標抵抗値中間値R4の値がそのまま目標抵抗値RTARとして設定される(S735)。
以降においては、保温通電の終了条件を満たすまでの間、随時設定(更新)される目標抵抗値RTARに基づいて、S61〜S76の保温通電制御が行われる。
以上詳述したように、本実施形態によれば、クランキング後においては、制御コイル10等の抵抗部位における発熱などの影響を考慮して、目標抵抗値中間値R4に前記補正式を用いて得られたスワール補正値R5を加えた値が、目標抵抗値RTARとして設定される。ここで、前記補正式は、エンジンが駆動しているとき(すなわち、スワールが発生しているとき)を鑑みたものであり、グロープラグ1への印加電圧に応じた、グロープラグの抵抗値と基準抵抗値R0(外乱が発生していないときの抵抗値)との差分に基づく抵抗補正値を示す。従って、当該抵抗補正値から得られたスワール補正値R5を用いて、エンジンENが駆動していない(すなわち、スワールが発生していない)状態で得られた基準抵抗値R0(目標抵抗値中間値R4)を補正することで、スワールの影響を考慮した適切な目標抵抗値RTARを設定することができる。その結果、スワールによる温度低下をより確実に防止することができ、グロープラグ1の温度を目標温度に安定的に維持することができる。
また、エンジンENの駆動後からグロープラグ1の温度が飽和するまでの間、グロープラグ1の抵抗値は昇温に伴い増大するため、その増大に合わせてスワール補正値R5が変動させられる。すなわち、本実施形態では、当初のスワール補正値R5を低めに設定し、グロープラグ1への通電時間に対応して徐々にスワール補正値R5を上昇させるようになっている。従って、スワールによる温度低下を十分に抑制しつつ、併せてグロープラグ1の過昇温をより確実に防止することができる。
併せて、目標抵抗値中間値R4を設定する際に、基準抵抗値R0に加えて、水温の変化等を示す環境情報(水温変化分補正値R3)が参酌される。そのため、制御目標となる目標抵抗値RTARをより適切に設定することができ、グロープラグ1の温度を目標温度により安定的に維持することができる。
また、スワール補正値R5は、標準実効電圧V3を用いて導出される。ここで、例えば標準実効電圧V3に代えてあるひとつのグロープラグの基準実効電圧V0を用いることも考えられるが、その場合には、当該基準実効電圧V0とその他のプラグの基準実効電圧V0とがそれぞれ異なるため、各グロープラグに対して適切なスワール補正値R5を設定できないおそれがある。この点、本実施形態では、各グロープラグの基準実効電圧V0のそれぞれに対して、比較的接近した値である標準実効電圧V3を用いているため、各グロープラグの通電制御に共通の補正式を用いたとしても、各グロープラグを精度よく通電制御することができる。
さらに、制御実効電圧V1の平均値である平均実効電圧V2との差分に基づいて抵抗補正値を設定することで、抵抗補正値の変動が極端に大きくなってしまうことを防止できる。その結果、グロープラグ1の温度変動が極端に大きくなってしまうことをより確実に防止できる。
次に、本発明によって奏される作用効果を確認すべく、実施例に係るGCU(スワール補正処理を行うもの)、及び、比較例(従来例)に係るGCU(スワール補正処理を行わないもの)のそれぞれを用いてエンジンの状態を種々変更し、各GCUにより制御されるグロープラグの温度(プラグ温度)をそれぞれ測定した。エンジンの状態は、無負荷を含む低負荷側の例としてエンジン始動前(停止状態)、アイドリング、回転数2000rpm、3000rpm、4000rpmの5つの状態、及び、高負荷側の例として回転数4000rpmの合計6つの状態で比較を行っている。図15に、当該試験の結果を示す。尚、グロープラグの目標温度は1250℃とした。また、図15においては、実施例に係るGCUを用いて制御したグロープラグの温度を黒四角(■)でプロットし、比較例に係るGCUを用いて制御したグロープラグの温度をバツ印(×)でプロットした。
図15に示すように、エンジンの回転数が大きくなるにつれて(換言すれば、スワール等の外乱の影響が強くなるにつれて)、比較例に係るGCUにより制御されるグロープラグについては、その温度が大きく減少してしまい(本試験では、始動前から最大で84℃も低下してしまい)、目標温度の維持が難しいことが明らかとなった。
これに対して、実施例に係るGCUによりグロープラグを制御した場合には、エンジンの回転数が大きくなったり、あるいは負荷の度合いが変化しても、最高温度と最低温度との差が極めて小さい(本試験では、12℃)状態で(つまり安定的に)、グロープラグを目標温度に維持できることがわかった。これは、エンジン始動後に、スワール等の影響によって発熱抵抗体が部分的に冷却されてしまった場合等であっても、スワール補正処理を行ったことで、発熱抵抗体を目標温度に維持するために投入すべき電力を発熱抵抗体へとより確実に投入することができたためであると考えられる。
以上、上記試験の結果を勘案して、グロープラグを安定的に目標温度に維持するためには、例えば、補正式に基づくスワール補正値を目標抵抗値に加算する等、グロープラグに電力を投入した際における制御コイル等の抵抗部位の及ぼす影響を考慮して目標抵抗値を設定することが望ましいといえる。
尚、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
(a)上記実施形態では、GCU21は、環境温度の情報としてECU41から冷却水の水温(水温情報)を取得し、当該環境温度の情報を用いて、目標抵抗値中間値R4(目標抵抗値RTAR)が算出されている。これに対して、環境温度の情報を用いることなく、目標抵抗値中間値R4(目標抵抗値RTAR)を算出することとしてもよい。この場合には、GCU21とECU41や水温センサSEとの間に通信手段を設ける必要がなく、製造コストの抑制を図ることができる。
(b)上記実施形態では、GCU21は、発熱コイル9を有するグロープラグ1(メタルグロープラグ)の通電を制御するように構成されているが、GCU21による制御の対象は、これに限定されるものではない。例えば、各部材の寸法やコイルの組成等は、GCU21で制御しやすいものに適宜変更可能である。また、グロープラグとしてもメタルグロープラグに限定されるものではない。従って、GCU21が、セラミックヒータを有するセラミックグロープラグの通電を制御するように構成することとしてもよい。
(c)上記実施形態では、制御コイル10等が十分に昇温するまでの間、調整補正値R1を加算していくことで目標抵抗値中間値R4(目標抵抗値RTAR)が調整されている(S66,S67)が、調整補正値R1を加算していくことなく、上述の抵抗温度関係式から得られた目標温度における抵抗値をそのまま基準抵抗値R0として設定し、当該基準抵抗値R0から目標抵抗値中間値R4を算出することとしてもよい。すなわち、クランキング開始直後においてグロープラグ1の抵抗値が既に飽和状態にあるものとして通電制御を行うこととしてもよい。
(d)上記実施形態では、目標抵抗値補正係数αを減少させることによって、スワール補正値R5が通電時間の経過に伴い徐々に増大させられているが、スワール補正値R5を通電時間の経過に伴って変動しないように構成することとしてもよい〔但し、スワール補正値R5が変動しないというわけではなく、スワール補正値R5は、実効電圧の差分(平均実効電圧V2と標準実効電圧V3との差分)に応じて変動する〕。
(e)上記実施形態では特に記載していないが、吸排気バルブの開口タイミングの制御情報やエアフローセンサ等の流速、燃料噴射量の変化等、グロープラグ1の配置された燃焼室の温度に変化を与える外乱が発熱コイル9以外の抵抗部位に及ぼす影響を考慮して、目標抵抗値を設定することとしてもよい。この場合には、発熱温度をより一層安定した状態で維持することができる。
1…グロープラグ、9…発熱コイル(発熱抵抗体)、21…通電制御装置としてのグロー制御装置(GCU)、EN…エンジン(内燃機関)。

Claims (4)

  1. 通電によって発熱するとともに、自身の温度変化に応じて自身の抵抗値が変化するグロープラグについて、前記グロープラグの抵抗値が所定の目標抵抗値と一致するように通電を制御する抵抗値制御方式によって前記グロープラグへの印加電圧を制御するグロープラグの通電制御装置であって、
    前記グロープラグが取付けられる内燃機関の駆動が停止されているときに、前記グロープラグに通電することで、前記グロープラグの第1抵抗値を取得する第1取得手段と、
    少なくとも前記第1抵抗値に基づいて前記目標抵抗値の中間値を設定する中間値設定手段と、
    前記内燃機関の駆動が停止されているときにおける、前記グロープラグへの印加電圧及び前記グロープラグの温度の関係を示す第1関係式を用いて、前記グロープラグを目標温度とするために印加すべき電圧である基準実効電圧を設定する基準実効電圧設定手段と、
    前記内燃機関の駆動が停止されているときにおける、前記グロープラグの抵抗値及び前記グロープラグの温度の関係を示す第2関係式を用いて、前記グロープラグの目標温度に対応する前記グロープラグの抵抗値である基準抵抗値を設定する基準抵抗値設定手段と、
    前記内燃機関が駆動しているときにおける、前記グロープラグへの印加電圧及び前記グロープラグの抵抗値の関係に基づいて得られた、前記グロープラグへの印加電圧に対応する、前記グロープラグの抵抗値及び前記基準抵抗値の差分に基づく抵抗補正値の関係を示す第3関係式を用いて、前記抵抗補正値から外乱補正値を設定する補正値設定手段と、
    前記内燃機関の駆動開始後において、前記目標抵抗値の中間値及び前記外乱補正値を用いて、前記目標抵抗値を設定する目標抵抗値設定手段と、
    前記基準実効電圧及び目標抵抗値に基づいて、グロープラグに印加すべき実効電圧を決定する実効電圧決定手段と
    を備えることを特徴とするグロープラグの通電制御装置。
  2. 前記補正値設定手段は、内燃機関の駆動後からグロープラグの温度が飽和するまでの間、昇温に伴うグロープラグの抵抗値の増大に対応して前記外乱補正値を変動させることを特徴とする請求項に記載のグロープラグの通電制御装置。
  3. 前記グロープラグが使用される環境に応じた環境温度の情報を取得するとともに、
    前記中間値設定手段は、前記環境温度の情報に基づいて、前記目標抵抗値の中間値を設定することを特徴とする請求項又はに記載のグロープラグの通電制御装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のグロープラグの通電制御装置、及び、グロープラグを備える発熱システム。
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