JP5148978B2 - コンデンサ電動機のトルク調整方法およびトルク調整装置 - Google Patents
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Description
この先行技術によると、図6に示すように、電動機100の主巻線101と補助巻線102を共通端子103で接続するとともに、これら主巻線101と補助巻線102の他方端子104,105間に運転用コンデンサ106が接続されている。この運転用コンデンサ106には、互いに直列接続された常時開放型の始動トルク増大用開閉器107と始動用コンデンサ108が並列接続されている。電動機100には開閉器109を介して単相交流電源110が接続されている。
したがってこのままではロボット等の自動機械に用いることができないという問題があった。
また、本発明は、起動トルクを増加させることにより、従来は実質的に使用が不可能だった起動トルク以上のトルク領域での使用を可能にし、電動機が本来持っている性能を十分発揮させることができるコンデンサ電動機のトルク調整方法およびトルク調整装置を提供することを、本発明の他の目的とする。
さらに、本発明は、起動トルクを増加させても拘束状態から復帰できないときには、異常信号を外部へ出力することによって、電動機や電動機を用いた装置を保護することができるコンデンサ電動機のトルク調整方法およびトルク調整装置を提供することを本発明のまた他の目的とする。
またさらに、本発明は、電動機が無負荷状態または軽負荷状態にあるときは、一定時間補助コンデンサを電動機から切断してコンデンサ容量を減らしてトルクを減少させることにより、軽負荷時の電動機損失を減少させることができるコンデンサ電動機のトルク調整方法およびトルク調整装置を提供することを、本発明の他の目的とする。
また、本発明は、本発明は、前記論理処理器の出力信号をタイマー回路で計測し、該タイマー回路によって一定の時間だけ前記常時開放型スイッチを閉状態にすることにある。
さらに、本発明は、前記運転用コンデンサと並列に接続された第2の補助コンデンサを備え、該補助コンデンサは常時閉鎖型スイッチによって開状態または閉状態を選択でき、前記運転用コンデンサの両端の電圧を検出し、該検出値が所定値以上のときには電動機が軽負荷状態にあると判定し、前記常時閉鎖型スイッチを開状態にして補助コンデンサを開状態にして、一時的にコンデンサ容量を減少させて、所定時間トルクを減少させることにある。
また、本発明は、主巻線および補助巻線からなる電動機巻線に運転用コンデンサを接続し、この運転用コンデンサに、互いに直列接続された補助コンデンサおよび常時開放型スイッチを並列接続し、コンデンサ容量が不足して起動不能状態にあるときに該常時開放型スイッチを閉状態にして該補助コンデンサを作動し、前記コンデンサ容量を増加させてトルクを調整するコンデンサ電動機のトルク調整装置において、ツェナーダイオード、フォトカプラ、抵抗を直列接続した回路を前記運転用コンデンサの両端に接続するとともに、フォトカプラ、抵抗を直列接続した回路を前記運転用コンデンサの両端に接続し、かつ、前記2つのフォトカプラからの出力信号を論理処理する論理処理器を設け、前記ツェナーダイオードのツェナー電圧を閾値として、前記運転用コンデンサの両端の電圧を検出する検出回路を設け、該検出回路の検出値が所定値以下のときには電動機が拘束状態にあると判定し、前記常時開放型スイッチを閉状態にして前記補助コンデンサを閉状態にして、一時的にコンデンサ容量を増加させて、所定時間トルクを増加させる制御回路を設けたことにある。
さらに、本発明は、前記運転用コンデンサと並列に接続された第2の補助コンデンサを備え、該補助コンデンサは前記常時閉鎖型スイッチによって開状態または閉状態を選択でき、前記運転用コンデンサの両端の電圧を検出し、該検出値が所定値以上のときには電動機が軽負荷状態にあると判定し、前記常時閉鎖型スイッチを開状態にして補助コンデンサを開状態にして、一時的にコンデンサ容量を減少させて、所定時間トルクを減少させることにある。
また、起動トルクを上げても拘束状態から復帰できない状態を検出でき、異常状態として外部へ信号出力することができるため、装置の異常またはモータの異常を、モータ内蔵サーマルが働く前またはモータ破損にいたる前に検出でき、早急な対応ができる。
同様な方法にて、起動トルクUPだけではなく、軽負荷時の損失低減を目的とした進相コンデンサ調整や、過負荷時のトルクアップが可能となる。
図1は、本発明のコンデンサ電動機のトルク調整装置を示した概念図、図2は、本発明のコンデンサ電動機のトルク調整装置の実施の形態を示す回路図である。
フォトカプラ10、11は、発光素子に、発光ダイオード、受光素子に、フォトトランジスタを用いたものである。フォトカプラ10、11の各フォトトランジスタ部のコレクタ側は、抵抗R1,R2を介して電源に接続されている。
12は、フォトカプラ10、11からの信号が入力される排他的論理和回路(EOR)である。13は排他的論理和回路(EOR)12の出力がベースに入力される出力用トランジスタであり、このトランジスタ13はコレクタ側にアラーム(ALARM)が接続され、エミッタ側が接地(GND)されている。VccはEOR12のゲートに電流を流すゲート駆動用の電源端子である。
19は、排他的論理和回路(EOR)12と出力用トランジスタ13のベースとの間に挿入されたタイマー回路であり、EOR12の信号に基づき、一定時間、出力用トランジスタ13のベースに電流を流すものである。出力用トランジスタ13のコレクタとエミッタ間には前記直流電源Eが接続されている。
コンデンサ電動機はモータの負荷状況により、進相コンデンサ3の両端電圧が変化するため、その電圧値を読み取り、モータの負荷状況を推測する。
図2に示す検出部では、進相コンデンサ3の両端電圧の検出の具体的な方法として、ツェナーダイオード61〜64による電圧検出を用い、本実施の形態においては、5段階でモータの負荷状況を表示する例を示している。
ツェナーダイオード64、フォトカプラ10、抵抗5の直列回路84と、フォトカプラ11、抵抗5の直列回路9を、運転用進相コンデンサ3の両端に各々接続する。
電動機の電源がONされると進相コンデンサ3に電圧が発生し、フォトカプラ11がONする。通常の負荷で電動機が駆動されると進相コンデンサ3にはツェナーダイオード64のツェナー電圧より大きな電圧がかかるためフォトカプラ10もONする。
すると進相コンデンサ3の電圧がツェナーダイオード64のツェナー電圧を下回り、フォトカプラ10はOFFされる。この検出回路により拘束状態を検出した時、タイマー回路19とそれに接続されたトランジスタ13により一定時間、外部リレーRyにより、常時開放型スイッチRyaが閉路し、補助コンデンサC1がONする。
これにより起動時のトルクUPが実現される。仮にモータが本当に拘束状態に有る場合でも、起動トルクを上げている期間は一定期間であるためモータへ過剰な電流供給は行われることはない。また、一定時間トルクを上げたにも関わらず、起動しない(=拘束状態のまま)ということを検出し、異常状態として外部にアラームとして出力させることも可能となる。
この場合、運転用進相コンデンサ3に並列接続された起動トルクUP用コンデンサ(第1の補助コンデンサ)C1と常時開放型スイッチRy1aの直列回路に、軽負荷時のトルク調整用進相コンデンサ(第2の補助コンデンサ)C2と常時閉鎖型スイッチRy2aの直列回路が並列接続されている。常時開放型スイッチRy1aは、直流電源E1によって作動する外部リレーRy1の作動により励磁されて閉成するものである。
常時閉鎖型スイッチRy2aは、直流電源E1とは別の直流電源E2によって作動する外部リレーRy2の作動により励磁されて開放するものである。
また、フォトカプラ102は、トランジスタ部のコレクタ側にタイマー回路172が接続され、トランジスタ132のベースに信号を出力するものである。このトランジスタ132は、コレクタ側を前記外部リレーRy2を介して電源E2の正側に接続され、エミッタ側を電源E2の負側に接続されている。
起動トルクUPについては、図2の実施の形態と同じであり、同様な回路を軽負荷検出部に追加し、進相コンデンサをON/OFF調整する。
また、図5に示すように軽負荷領域で進相コンデンサ容量を調整するのと同様に過負荷領域で進相コンデンサ3を調整する機能をつけることにより、一時的な過負荷状態、例えば紙送り機構での紙詰まりなど、において、一時的に進相コンデンサ容量を増大させ、トルクを上げることにより、過負荷状態を回避する(例として、紙詰まりが解消する)手段となる。
この一時的にトルクを上げることも過負荷状態が回避できないことを想定し、タイマーを設け、一定時間のみトルクを上げるように調整する。
また、起動トルクを上げても拘束状態から復帰できない状態を検出でき、異常状態として外部へ信号出力することができるため、装置の異常またはモータの異常を、モータ内蔵サーマルが働く前またはモータ破損にいたる前に検出でき、早急な対応ができる。
同様な方法にて、起動トルク向上だけではなく、軽負荷時の損失低減を目的とした進相コンデンサ調整や、過負荷時のトルクアップが可能となる。
2 単相電源
3 進相コンデンサ
4,4´ 負荷検出および制御回路
5 抵抗
6,61〜64 ツェナーダイオード
7,71〜74,75 発光ダイオード(LED)
8,81〜84,9 直列回路
10,101,102,11 フォトカプラ
12 排他的論理和回路(EOR)
13,131,132 出力用トランジスタ
171,172 タイマー回路
C1 起動トルクUP用コンデンサ(第1の補助コンデンサ)
C2 軽負荷時のトルク調整用進相コンデンサ(第2の補助コンデンサ)
Ry,Ry1,Ry2 リレー
Rya,Ry1a 常時開放型スイッチ
Ry2a 常時閉鎖型スイッチ
E,E1,E2 直流電源
Claims (5)
- 電動機巻線に接続された運転用コンデンサに補助コンデンサを並列接続し、該補助コンデンサに接続された常時開放型スイッチを閉状態にして該補助コンデンサを作動し、前記コンデンサ容量を増加させてトルクを調整するコンデンサ電動機のトルク調整方法において、
ツェナーダイオード、フォトカプラ、抵抗を直列接続した回路を前記運転用コンデンサの両端に接続するとともに、フォトカプラ、抵抗を直列接続した回路を前記運転用コンデンサに並列接続し、かつ、前記2つのフォトカプラからの出力信号を論理処理器で処理することによって、前記ツェナーダイオードのツェナー電圧を閾値として、前記運転用コンデンサの両端の電圧を検出回路によって検出し、該検出値が所定値以下のときには電動機が拘束状態にあると判定し、前記常時開放型スイッチを閉状態にして前記補助コンデンサを閉状態にして、一時的にコンデンサ容量を増加させて、所定時間、起動トルクを増加させることを特徴とするコンデンサ電動機のトルク調整方法。 - 前記論理処理器の出力信号をタイマー回路で計測し、該タイマー回路によって一定の時間だけ前記常時開放型スイッチを閉状態にすることを特徴とする請求項1に記載のコンデンサ電動機のトルク調整方法。
- 前記運転用コンデンサと並列に接続された第2の補助コンデンサを備え、該補助コンデンサは常時閉鎖型スイッチによって開状態または閉状態を選択でき、前記運転用コンデンサの両端の電圧を検出し、該検出値が所定値以上のときには電動機が軽負荷状態にあると判定し、前記常時閉鎖型スイッチを開状態にして補助コンデンサを開状態にして、一時的にコンデンサ容量を減少させて、所定時間トルクを減少させることを特徴とする請求項1に記載のコンデンサ電動機のトルク調整方法。
- 主巻線および補助巻線からなる電動機巻線に運転用コンデンサを接続し、この運転用コンデンサに、互いに直列接続された補助コンデンサおよび常時開放型スイッチを並列接続し、コンデンサ容量が不足して起動不能状態にあるときに該常時開放型スイッチを閉状態にして該補助コンデンサを作動し、前記コンデンサ容量を増加させてトルクを調整するコンデンサ電動機のトルク調整装置において、
ツェナーダイオード、フォトカプラ、抵抗を直列接続した回路を前記運転用コンデンサの両端に接続するとともに、フォトカプラ、抵抗を直列接続した回路を前記運転用コンデンサの両端に接続し、かつ、前記2つのフォトカプラからの出力信号を論理処理する論理処理器を設け、前記ツェナーダイオードのツェナー電圧を閾値として、前記運転用コンデンサの両端の電圧を検出する検出回路を設け、該検出回路の検出値が所定値以下のときには電動機が拘束状態にあると判定し、前記常時開放型スイッチを閉状態にして前記補助コンデンサを閉状態にして、一時的にコンデンサ容量を増加させて、所定時間トルクを増加させる制御回路を設けたことを特徴とするコンデンサ電動機のトルク調整装置。 - 前記運転用コンデンサと並列に接続された第2の補助コンデンサを備え、該補助コンデンサは前記常時閉鎖型スイッチによって開状態または閉状態を選択でき、前記運転用コンデンサの両端の電圧を検出し、該検出値が所定値以上のときには電動機が軽負荷状態にあると判定し、前記常時閉鎖型スイッチを開状態にして補助コンデンサを開状態にして、一時的にコンデンサ容量を減少させて、所定時間トルクを減少させることを特徴とする請求項4に記載のコンデンサ電動機のトルク調整装置。
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