JP5147173B2 - 検査トレイ - Google Patents
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Description
請求項3の発明によれば、保持部が前記貫通孔の軸心を中心とした円上に位置し、かつ、前記テーパー面上若しくは前記テーパー面に接していることにより、保持部がテーパー面に載置された光学部の外径よりも外側となる。このため、眼内レンズの光学部をテーパー面に載せる操作の際に保持部が該操作の邪魔になることがなく、該操作の操作性の向上ができる。
図1に示すように眼内レンズ検査装置(以下、単に検査装置10という)は、検査トレイ20、一対の照明装置30A,30B、一対のX−Y−Zステージ40A、40B、各X−Y−Zステージ40A、40Bに設けられた一対のCCDカメラ50A,50B,コントローラ60、モニタ70、及び外部装置80等を備えている。検査トレイ20は、有蓋四角箱状をなす枠体110を介して、テーブル等の台100に載置されている。
図1に示すように、枠体110の上壁111は、その中央に、図13(b)に示すように上下に貫通する断面四角形をなす透孔112が形成されている。又、上壁111において、透孔112の周縁には、四角環状の突部114が形成されている。
検査トレイ20は、透明のポリプロピレンからなり、図13(a)に示すように有蓋四角箱状のベース200と、該ベース200から上方に突出された低円筒状をなす試料支持部210を備えている。該ベース200は、その下面周縁に四角環状の嵌合壁205が形成されており、同嵌合壁205にて、枠体110の突部114に対して着脱自在に嵌合されている。
この理由は、下記の通りである。
次に、照明手段としての一対の照明装置30A,30Bについて説明する。
枠体110内において、台100上には、光源となる照明装置30Aが配置されており、検査トレイ20の裏面全体に対して裏面側(図1において、下面側)から照明可能である。照明装置30Aは、バックライト方式の青色LED(発光ダイオード)照明装置で構成されている。
CCDカメラ50Aを支持するX−Y−Zステージ40Aは、検査トレイ20の上方に位置するように図示しない支持装置にて支持されている。X−Y−Zステージ40Aは、X軸モータ45a、Y軸モータ45b、Z軸モータ(図示しない)を備えている。そして、前記各モータをそれぞれ駆動制御することにより、CCDカメラ50Aを、図1において図面に直交する方向(X方向)、図面の左右方向(Y方向)、及び図1において上下方向(Z方向)の3次元的に移動可能である。CCDカメラ50Aは、X−Y−Zステージ40Aにて互いに直交するX,Y,Z方向へ移動することにより、検査トレイ20上に配置される試料(すなわち、眼内レンズ)を平面視した状態で撮像可能である。このCCDカメラ50Aが撮像する方向(すなわち、Z方向)は、第1方向に相当する。
(コントローラ60)
コントローラ60は、パーソナルコンピュータ等のCPUからなり、入力装置(図示しない)を備えるとともに、図示しない記憶装置に格納した画像処理プログラムに基づいて、画像処理部60aを制御する。画像処理部60aは、前記コントローラ60の制御を受け、前記画像データを入力すると、該画像データに基づいて画像処理を行う。又、コントローラ60は、照明装置30A,30Bのオンオフ制御が可能であり、CCDカメラ50A,50Bに撮像開始の信号を出力する前に、照明装置30Aに対して照明のオン信号を出力し、CCDカメラ50A,50Bの撮像終了後に、照明装置30A,30Bに対してオフ信号を出力する。
外部装置80は、パーソナルコンピュータ等のCPUからなる。外部装置80は、X−Y−Zステージ40A,40BのX,Y,Z方向への駆動制御を行うために、X軸モータドライバ81A,81B、Y軸モータドライバ82A,82B、Z軸モータドライバ83A,83Bを備えている。外部装置80は、各ドライバを介して、前記X軸モータ45a、47a,Y軸モータ45b,47b、Z軸モータ(図示しない)をそれぞれ制御する。
眼内レンズ500の検査を行う場合、検査員は、図14(a),(b)に示すように検査トレイ20上に、眼内レンズ500を配置する。このとき、光学部510は、下方に向かう光学面の周囲のエッジが図14(b)に示すようにテーパー面222上に接することにより、支持される。又、一対の支持部520は、それぞれピン250,251間、及びピン260,261間に通される。このように支持部520がピン250,251間、及びピン260,261間に通されることにより、該ピンに係止保持されるため、眼内レンズ500に力が加わっても眼内レンズ500が、例えば、テーパー孔220において回転することがない。
次に、S40の処理の詳細な説明を図4〜図12を参照して説明する。S40では、大きく分けて、CCDカメラ50Aで撮像して得られた眼内レンズ500の上方画像の処理及び計測と、CCDカメラ50Bで撮像して得られた眼内レンズ500の側方画像の処理及び計測とが、それぞれ行われる。
図4のS100では、画像処理部60aは、予め図示しない記憶装置に格納されて眼内レンズ500を載置していない検査トレイ20の上方画像である基準画像を基に正規化相関を用いたパターンマッチングによる基準点算出を行う、すなわち、入力した上方画像の基準点を決定する(図6(a)参照)。前記基準点は、任意の箇所であり、予め基準画像を基にして設定されている。又、前記基準画像は、眼内レンズ500が撮像されていない、検査トレイ20のみを平面視した状態の画像であり、棒材270,271の画像を含むものである。そして、本実施形態では、基準画像中の棒材270を含む所定領域と、眼内レンズ500が撮像された画像中の、棒材270の領域をマッチング箇所としている。
S102では、画像処理部60aは、開口部242上の光学部エッジの中から異なる位置に位置する点P1〜P3を検出する(図6(b)参照)。S103では、画像処理部60aは、点P1〜P3を通る円を算出し、半径とその円の中心を算出する。S104では、画像処理部60aは、S103で算出した半径の2倍を光学部径Aとし、中心を光学部中心Dとする。このように、S102〜S104は、光学部径A及び光学部中心Dの計測処理である。
S105では、画像処理部60aは図示しない記憶装置の最長距離B1,B2の記憶領域を0にリセットする。
S119では、画像処理部60aは図示しない記憶装置の最短距離C1,C2の記憶領域を100にセットする。このセットされる数値は、画素数であり、この数値は、有効光学部径Cの想定される長さに応じて予め設定された数である。
続いて、CCDカメラ50Bから入力した側方画像の画像処理及び計測について説明する。図8〜図10は、CCDカメラ50Bから入力した側方画像に基づき画像処理部60aが行う画像処理のフローチャートである。
(光学部中心厚さFの計測処理)
続いて、図11(b)に示すようにS202では、画像処理部60aは、光学部510の上側の光学面のエッジ上において、異なる3点を検出する。この3点をそれぞれ点P11,P12,P13とする。又、S203では、画像処理部60aは、光学部510の下側の光学面のエッジ上において、異なる3点を検出する。図11(b)に示すように、この3点をそれぞれ点P14,P15,P16とする。なお、本実施形態では、眼内レンズ500の光学部510は、両光学面が凸であるバイコンベックスである。
次に、画像処理部60aは、S212では、円R2上の交点Q4を通る接線Jを算出し(図12(a)参照)、S213では、各支持部520における上面側のエッジにおいて、それぞれ2つの点(すなわち、合計4点)の検出を行う。これらの点をそれぞれ点P17〜P20で表す(図12(b)参照)。次に、画像処理部60aは、S214では、一方の支持部520側の点P17,P18を通る直線M2を算出し、S215では、他方の支持部520側の点P19,P20を通る直線M3を算出する。
続いて、画像処理部60aは、S219では、図示しない記憶装置の最長距離W1,W2の記憶領域を0にリセットする。次に、S220では、画像処理部60aは、支持部最高点検出領域V1,V2が、支持部520の終点に達しているか否かを判定する。支持部最高点検出領域V1,V2は、図12(a)に示す接線Jに直交するように配置された走査窓であり、図12(c)に示すように、支持部520が検出可能な領域に設定される。そして、支持部最高点検出領域V1,V2は、図12(c)に示す走査方向(接線Jが延びる方向)に平行移動されることにより、支持部520の最高点が検出可能である。この支持部最高点検出領域V1,V2は、所定の初期位置、例えば、図12(c)に示す位置から走査を開始する。
(1) 上記の眼内レンズ500の形状計測方法及び検査装置10では、眼内レンズ500を異なる2方向からそれぞれCCDカメラ50A,50Bにて撮像し、眼内レンズ500をZ方向及びY方向から撮像して得られた画像を連続で画像処理するようにした。そして、Z方向から撮像して得られた上方画像の画像処理により、眼内レンズ500の光学部径A、全長B、有効光学部径C、及び光学部中心Dの形状計測を行うようした。又、Y方向から撮像して得られた側方画像の画像処理により、眼内レンズ500の支持部角度E1,E2、サジッタH、ボールトハイトG、及び光学部中心厚さFの形状計測を行うようにした。
(1) 前記実施形態では、眼内レンズの光学部径A、全長B、有効光学部径C、光学部中心D、眼内レンズの支持部角度E1,E2、サジッタH、ボールトハイトG、及び光学部中心厚さFを計測したが、これらの全てを計測するのではなく、下記のようにしてもよい。
(8) 前記実施形態では、一対の光遮断性部材として、棒材270,271を設けたが、形状は棒形状に限定するものではなく、他の形状でもよい。
20…検査用トレイ
30A…照明装置(照明手段)
30B…照明装置(照明手段)
40A,40B…X−Y−Zステージ(ステージ手段)
50A…CCDカメラ(撮像手段、第1の撮像手段)
50B…CCDカメラ(撮像手段、第2の撮像手段)
60…コントローラ
60a…画像処理部(測定手段)
70…モニタ
80…外部装置(検査手段)
Claims (3)
- 眼内レンズの形状に関する検査をするために、前記眼内レンズを載置するための載置部を備えた検査トレイにおいて、
前記載置部はベースから上方に突出して備えられ、前記載置部の表面には、前記眼内レンズの光学部を載置可能なテーパー面を備えるテーパー孔が形成され、
前記テーパー面は断面円形をなし、下部へ行くほどその断面円形の径が短くなるように形成され、
前記テーパー孔と連通するとともに、前記載置部を貫通する貫通孔が形成され、
前記載置部の表面には、前記テーパー面の軸心を横切るように溝が形成され、
前記溝の幅は、前記貫通孔の直径以下とされており、
貫通孔の軸心方向からと、溝が延びる方向からの観察することにより行われる測定による検査ができることを特徴とする検査トレイ。 - 前記載置部には、眼内レンズを保持するための保持部を備え、
該保持部は、眼内レンズの光学部から突出された支持部毎に、2個以上設けられたことを特徴とする請求項1に記載の検査トレイ。 - 眼内レンズの支持部毎に設けられた前記保持部のうち、前記貫通孔の軸心に最も近い保持部は、前記貫通孔の軸心を中心とした円上に位置し、かつ、前記テーパー面上若しくは前記テーパー面に接していることを特徴とする請求項2に記載の検査トレイ。
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