JP5147014B2 - 高コントラスト偏光板および液晶表示装置 - Google Patents

高コントラスト偏光板および液晶表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、表示が明瞭な高コントラスト液晶表示装置、および、それに用いる偏光板に関する発明である。
偏光フィルムは、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムに二色性色素を吸着配向させたものとして、広く用いられている。そして、ヨウ素を二色性色素とするヨウ素系偏光フィルムや、二色性直接染料を二色性色素とする染料系偏光フィルムなどが知られている。これらの偏光フィルムは通常、その片面又は両面にポリビニルアルコール系樹脂の水溶液からなる接着剤を介してトリアセチルセルロースやシクロオレフィンなどの透明保護フィルムを貼合して、偏光板とされる。
偏光板は液晶表示装置用光学部品として広く用いられている。液晶表示装置は液晶テレビ、パソコン用モニター、ノートパソコン、携帯電話などの表示画面としてその市場が拡大している。特に、携帯電話は世代を問わず普及しており、その進歩も著しい。特に、軽量化、薄膜化、コストダウンとともに、表示品質の向上が要求されている。また、液晶テレビもこのところ普及率が著しく伸びてきており、こちらもコストダウンとならんで表示品質の向上が要求されている。
このような表示品質の中にコントラストという特性があり、これは、

表示装置のコントラスト=(白表示時の輝度)/(黒表示時の輝度)

で定義される数値である。ここで輝度とは、市販の輝度計などで測定される明るさの指標であり、例えば(株)TOPCONなどが販売している色彩輝度計(BM−5A)や、分光放射計(SR−UL1)などで測定できる値である。これらは視感度補正と呼ばれる補正をかけて人間の目の感度にあわせるような工夫がなされた数値である。視感度補正については後で詳しく述べる。コントラストが高いと、白黒が明瞭になり、よりはっきりした画像が得られることから、この分野では視認性の指標として一般に用いられている。
このコントラストを向上させるための手法の1つに、液晶表示装置の必須部材である偏光板の偏光性能を向上させる方法がある。ここで言う偏光性能とは、主に単体透過率と偏光度とよばれる数値のことであり、下記式で定義される数値である。

単体透過率(λ)=0.5×(Tp(λ)+Tc(λ))

偏光度(λ)=100×(Tp(λ)−Tc(λ))/(Tp(λ)+Tc(λ))

ここで、Tp(λ)は、入射する波長λnmの直線偏光とパラレルニコルの関係で測定した偏光フィルムの透過率(%)であり、Tc(λ)は、入射する波長λnmの直線偏光とクロスニコルの関係で測定した偏光フィルムの透過率(%)であり、共に分光光度計による偏光紫外可視吸収スペクトル測定で得られる測定値である。また、各波長毎に求めた単体透過率(λ)および偏光度(λ)に、視感度補正と呼ばれる感度補正をかけたものを視感度補正単体透過率(Ty)および視感度補正偏光度(Py)と呼ぶ。視感度補正については、後で詳しく述べる。Ty、Pyは例えば、日本分光(株)製の分光光度計(型番:V7100)などで簡便に測定できる。
これまでは、まだ偏光板のPy、Tyを改良する余地があったため、Py向上などによって偏光板の偏光性能を向上させることで、液晶表示装置のコントラストを向上させていたが、最近では偏光板の偏光性能もほぼ飽和しつつあり、理論上の限界値にも近づいているため、偏光性能による大幅な向上は望めない状況にある。V7100で測定したTy、Py値でいうと、近年のもっとも良い部類の偏光板の偏光性能はPy=99.996%、Ty=42.5%程度であるが、これ以上に性能を高めた偏光板を安定的に製造することは実質的に難しい。例えば、偏光度を上げようとすると透過率が下がり暗くなる、逆に透過率を上げようとすると偏光度が下がるなど、それらを両立することが難しいのが現状である。
しかしながら、一方で液晶表示装置のコントラスト向上の要求は依然として高まるばかりであるのが実状であり、上述のような改良方法から根本的に脱却した新たな考え方によるブレークスルーが必要であると言える。
本発明の目的は、従来よりも高いコントラストを有する液晶表示装置を提供することにある。また、それを達成するための偏光板を提供すること、および、その偏光板を製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく、コントラストという数値の原理、原則に遡り鋭意研究を行った結果、これまでのような偏光板単品での評価に基づいた指標である視感度補正単体透過率や視感度補正偏光度などの考え方では、これ以上の高コントラスト化を達成し得ない理由に気付き、液晶表示装置の発光特性を理解した上で偏光板の波長ごとの特性を規定することで、今以上に液晶表示装置としてのコントラストを高められる画期的な方法を見出し、本発明に至った。具体的には、バックライトの発光波長特性、および、偏光板の偏光フィルム単体コントラスト(SCR)の波長依存性をある特定の関係とすることが重要であることに気付き、本発明に至った。また、そのような特性を有する偏光板を製造するための方法も見出すことに成功した。
すなわち、本発明は、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムに二色性色素が吸着配向している偏光フィルムを含む偏光板であって、前記偏光フィルムの下記式(1)で定義される各波長における偏光フィルム単体コントラスト(SCR(λ))が、下記式(2)および(3)の関係を満たすことを特徴とする偏光板である。
Figure 0005147014
(ここで、
Figure 0005147014
であり、Tp(λ)は、入射する波長λnmの直線偏光とパラレルニコルの関係で測定した偏光フィルムの透過率(%)であり、Tc(λ)は、入射する波長λnmの直線偏光とクロスニコルの関係で測定した偏光フィルムの透過率(%)であり、共に分光光度計による偏光紫外可視吸収スペクトル測定で得られる測定値である。)

[(SCR(550)+SCR(600))/2]≧30,000 …(2)

3,000≦SCR(450)<30,000 …(3)

本発明の偏光板は、前記偏光フィルムの一方の面に接着剤層を介して酢酸セルロース系樹脂フィルムを、他方の面に接着剤層を介してシクロオレフィン系樹脂フィルムを積層したものであるか、あるいは、前記偏光フィルムの一方の面に接着剤層を介して酢酸セルロース系樹脂フィルムを、他方の面に粘着剤層を介して剥離可能な自己粘着性プロテクトフィルムを積層したものであることが好ましい。また、前記接着剤層は水系の接着剤から形成されることが好ましい。
また、本発明の偏光板は、バックライトと液晶セルとを含む液晶表示装置に用いられる偏光板であって、前記液晶表示装置は、前記バックライトに液晶セルのみを乗せ、バックライトを点灯した状態で測定したスペクトルにおいて、青色の発光ピーク波長(Bmax)および赤色の発光ピーク波長(Rmax)が下記式(4)を満たすものであることが好ましい。

(Rmax−550)<(550−Bmax) …(4)

また、本発明は、前記偏光板の製造方法であって、水分率9%以上の偏光フィルムの両面にフィルムを積層し、積層直後から40秒以内に70℃以上の温度で加熱処理を行う偏光板の製造方法にも関する。
さらに、本発明は、バックライトと液晶セルと前記偏光板を含む液晶表示装置であって、
前記バックライトに液晶セルのみを乗せ、バックライトを点灯した状態で測定したスペクトルにおいて、青色の発光ピーク波長(Bmax)および赤色の発光ピーク波長(Rmax)が下記式(4)を満たすことを特徴とする液晶表示装置にも関する。

(Rmax−550)<(550−Bmax) …(4)
本発明の偏光板は、偏光板単体での視感度補正偏光度(Py)や視感度補正単体透過率(Ty)が従来の偏光板と同じであっても、バックライトおよび液晶セル(カラーフィルター)の発光波長特性を有する液晶表示装置に用いた場合に、その液晶表示装置の画面のコントラストを従来の偏光板を用いた場合よりも大幅に向上させることができる。
以下、本発明について具体的に述べる。
通常の液晶表示装置において、バックライトから液晶セルのカラーフィルターを通過して発される光を調べると全波長で一様ではなく、波長ごとに強弱が存在する。この強弱は、バックライトからの発光スペクトルとカラーフィルターの設計によって決まるものである。
バックライトはタイプによって発光スペクトルの形状がある程度決まり、その種類によってその形状は異なる。例えば、図1に示すような発光スペクトルを有する冷陰極管(Cold Cathode Fluorescent Lamp:CCFL)タイプのものや、図2に示すような発光スペクトルを有する発光ダイオード(Light Emitting Diode:LED)などがある。それぞれ発光の原理が異なることから、スペクトル形状もある程度特徴的なものとなる。
また、一方で、液晶セルのカラーフィルターの設計は、表示装置の色作りに重要であるため、各社ごとに設計の違いがある。通常は、赤(R)、緑(G)、青(B)の3色で構成されるものが多い。
注目すべきは、バックライトと液晶セル(カラーフィルター)の組合せによって作られるスペクトルにおいて、R、G、Bの3色のピーク波長であるRmax、Gmax、Bmaxが必ずしも等間隔に設計できないことである。これは表示装置としての色作りの問題であり、バックライトの波長特性由来とカラーフィルターに由来する。例えば、白色LEDを用いた携帯電話などの場合、色作りの観点や、バックライトの特性を考えると、Bmaxは450nm程度、Gmaxは550nm程度、Rmaxは600nm程度にあることが好ましい。
Rmax(赤色の発光ピーク波長)、Gmax(緑色の発光ピーク波長)、Bmax(青色の発光ピーク波長)の定義について述べておくが、携帯電話などのようなLEDバックライトタイプのものは、図2に示したようにピークがはっきりしており、非常に分かりやすいが、大型液晶テレビなどで見られるCCFLタイプのバックライトでは、図1に示すように、1色が細かい複数のピークから構成されているものもある。Bmaxは、ピーク位置が380〜500nmの間にある発光ピークの内、積分面積が最大となるピークとする。ノイズのような微細な飛び跳ねなどはピークとはカウントせず、必要に応じて適切な正規分布近似などのフィッティング手法を行ってピーク位置を決めればよい。Gmaxはピーク位置が500〜570nm、Rmaxはピーク位置が570〜700nmの範囲にあるものから同様にして選べばよい。
ここで、視感度補正の考え方を取り入れる。人間の目の感度はおよそ550nmの波長の光が一番高く、それから離れた波長の光ほど、感度が悪くなっていく。これを考慮したものが、視感度補正の概念であり、図3で示すような左右対称の正規分布型の補正曲線を、実際のスペクトルに掛け合わせて、視感度補正輝度を算出することとなる。この補正曲線のピークは550nmの位置にあり、この波長の光がもっとも輝度計や人間の目の感度が高いことを意味しており、逆に550nmから離れた波長であればあるほど感度が下がっていく。例えば、550nmでの視感度補正の率を1.0とすると、450nmにおいては、0.04以下の比率しかなく、すなわち、同じ発光量でも450nmの波長の光は、550nmの光の1/25の輝度としか計測されないこととなる。
これらを考慮して改めてバックライトを見ると、550nmからBmaxの間は100nm程度の間隔であるが、550nmからRmaxの間は50nm程度しか間がない。すなわち、下記式(4)の関係にある。

(Rmax−550)<(550−Bmax) …(4)

これはすなわち、輝度として数値を測定する場合に、赤色の光と比べて青色の光はかなり弱く計測されることを意味している。逆に言うと、赤色のピークの方が青色のピークよりも輝度への寄与がかなり高いということになる。
この傾向は、特に白色LEDなどをバックライトに用いる携帯電話やPDAなどのようなモバイル用途の場合には、その原理上、長波長側のピークに制約が出来るために、上記式(4)の関係が、より顕著である場合が多い。しかしながら、CCFLなどで設計される大型TVなどにおいても、(4)式を満たすものが色作りなどの観点から好ましいことが多く、同じ傾向にある。
本発明は、上述のようなバックライトを有する液晶表示装置に適用する偏光板において、波長依存性を考慮した設計とすることで、偏光板のTyやPyを向上させずとも、表示装置のコントラストを飛躍的に向上させることができるものである。
このことは、このような表示装置に適用する偏光板においても、波長ごとの重要度が異なってくることを示しており、上述のバックライトに組合せる場合、赤色領域の偏光性能を重視したものであることが効率がよい。
現状の偏光板は、どちらかと言うと可視光の全波長領域をケアする形で偏光性能を追い求めている傾向にある。特に従来の偏光性能の指標であった視感度補正単体透過率や視感度補正偏光度は、その名のとおり、視感度補正がかかった数値である。この視感度補正はすなわち、図3の曲線そのものである。この指標では、例えば、図4に示すような直交透過率(Tp(λ))のスペクトルを有する(B、G、Rの全波長において比較的均一な直交透過率を有する)偏光板であっても、図5に示すような直交透過率(Tp(λ))のスペクトルを有する(G、Rの波長での透過率が低くBの波長での透過率が高い)偏光板であっても、550nmを中心として対称に感度が落ちていくために、視感度補正をかけた場合にはどちらも同じような数値となる。
しかしながら、上記で述べたようなバックライトやカラーフィルターの特性を考えた場合には、赤色の波長領域の方が輝度への寄与が大きいことから、図5のようなタイプの偏光板がより好ましいと言える。
視感度補正偏光度を上げようと思うと、全波長領域において全体的に偏光度を向上させる必要があるため、理論上の限界値に近づきつつある現状では、かなり難しいのだが、図4のタイプから図5のタイプへの改良という方向性に視点を切り替えた場合、そこに改良し得る余地が生まれ、これが大きなブレークスルーとなり得たのである。
図6、7はそれぞれ、図4、5に示すような直交透過率Tc(λ)のスペクトルをもつ偏光フィルムについて上記式(1)で定義される偏光フィルム単体コントラスト(SCR(λ))を示したグラフである。偏光フィルム単体コントラスト(SCR(λ))は、直交透過率や偏光度などといった指標よりも、偏光板を2枚重ねた状態の自然光の透過率の最小値に対する最大値の比率であるため、より実際の液晶表示装置のコントラストの優劣に近いと考えられる指標である。
(偏光フィルム単体コントラストの測定方法)
以下、偏光フィルム単体コントラスト(SCR(λ))の測定方法について記載する。
<測定装置>
Tp(λ)、Tc(λ)の測定装置としては分光光度計を用いる。Tc(λ)値をより正しく評価するためには、より高い吸光度領域まで測定可能な分光光度計を用いる必要があり、本発明においては吸光度7〜8程度の測定が可能である装置を用いる必要がある。このような分光光度計としては、日本分光(株)製の分光光度計(型番:V7100)などが挙げられる。
直線偏光光を入光させる方法としては、方解石などからなる偏光プリズムを用いる方法が一般的に知られており、本発明においては偏光プリズムの消光比を10-5以下とする。
<測定サンプル>
偏光板は、偏光フィルムの片面又は両面に透明保護フィルムが貼合されている事が多いが、透明保護フィルムが位相差特性を有し、その遅相軸が偏光フィルムの吸収軸と平行も直交もしないように貼合されている場合、入光される直線偏光光が透明保護フィルムの位相差特性により楕円偏光となり、上記Tp(λ)、Tc(λ)を正しく測定できない事になる。このような偏光板を評価する場合には、透明保護フィルムを偏光板より乖離して測定する必要がある。透明保護フィルムが実質的に位相差特性を有しない場合や、透明保護フィルムが位相差特性を有していても、その遅相軸が偏光フィルムの吸収軸と平行または直交するように貼合されている場合は、透明保護フィルムを偏光板より乖離しなくても、上記Tp(λ)、Tc(λ)を正しく測定できる。
<測定>
上記分光光度計を用いて、偏光フィルムに直線偏光光(波長λnm)を入光し、直線偏光光とパラレルニコルの関係で測定した透過率(平行透過率:Tp(λ))、クロスニコルの関係で測定した透過率(直交透過率:Tc(λ))を、各波長にてそれぞれ測定する。さらに測定したTp(λ)、Tc(λ)から上記式(1)に従ってSCR(λ)を求める。
(偏光フィルムの特性)
本発明における液晶表示装置に用いる偏光板の特性は、上記式(1)で定義される各波長の偏光フィルム単体コントラスト(SCR(λ))が、下記式(2)の関係を満たす偏光板であることが必要である。

[(SCR(550)+SCR(600))/2]≧30,000 …(2)

ここで、上述の式(2)における[(SCR(550)+SCR(600))/2]は30000以上であり、好ましくは40000以上あるものの方が表示装置のコントラストは良くなる。逆に30000未満の場合には、表示装置のコントラストが得られない不具合を生じる。SCR(550)およびSCR(600)は、それぞれ単独で、30000以上であるのが好ましく、40000以上であるのがより好ましい。
図6に示されるようなSCR(λ)特性を有する偏光板から図7に示されるようなSCR(λ)特性を有するタイプの偏光板への変換を行うことによって、550nmや600nmでのSCRは高くなるが、450nm付近でのSCRは逆に低下することとなり、

[(SCR(550)+SCR(600))/2]>SCR(450)

の関係になる。これは、例えば、ヨウ素を吸着配向させた偏光フィルムの場合、後述する高温高湿処理により、偏光フィルム中のヨウ素のうちI5の割合が増加することにより高波長側の吸収が増加し、それに伴ってI3の割合が減少することにより低波長側の吸収が減少することによるものである。なお、高温高湿処理によりヨウ素自体の配向度が多少上昇するという現象もあり、これによる全体的なSCRの上昇も認められる。
上記のようにB(青)領域の波長での偏光フィルム単体コントラストが低下しても、青色の寄与が少ないLEDバックライトやカラーフィルターに適用する場合には、視感度補正を考慮すればあまり問題とならないため、R(赤)、G(緑)領域の波長での偏光フィルム単体コントラストが優先することが、液晶表示装置の画面のコントラストを向上させることになる。
これは、従来、偏光板に求めてきたTyやPyといった視点とは全く異なる視点に立って表示装置のコントラスト特性を追求したものであり、現状、偏光性能が理論上の限界付近にある偏光板の開発において、表示装置の高コントラスト化へのブレークスルーであると言える。
(偏光板の作製方法)
本発明の偏光板は、例えば以下のようにして作製することが出来るがこれに限定されるものではない。
(1) 偏光フィルム作製工程
偏光フィルムを構成するポリビニルアルコール系樹脂は、通常、ポリ酢酸ビニル系樹脂をケン化することにより得られる。ポリビニルアルコール系樹脂のケン化度は、通常85モル%以上、好ましくは90モル%以上、より好ましくは99〜100モル%である。ポリ酢酸ビニル系樹脂としては、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルの他、酢酸ビニルとこれに共重合可能な他の単量体との共重合体、たとえばエチレン−酢酸ビニル共重合体などが挙げられる。酢酸ビニルと共重合可能な他の単量体としては、たとえば不飽和カルボン酸類、オレフィン類、ビニルエーテル類、不飽和スルホン酸類などが挙げられる。ポリビニルアルコール系樹脂の重合度は、通常1000〜10000の範囲内、好ましくは1500〜5000の範囲内である。
これらのポリビニルアルコール系樹脂は変性されていてもよく、たとえばアルデヒド類で変性されたポリビニルホルマール、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラールなども使用し得る。通常、偏光フィルム製造の開始材料としては、厚みが20〜100μm、好ましくは30〜80μmのポリビニルアルコール系樹脂フィルムの未延伸フィルムを用いる。工業的には、フィルムの幅は1500〜4000mmが実用的である。この未延伸フィルムを、膨潤処理、染色処理、ホウ酸処理、水洗処理の順に処理し、ホウ酸処理までの工程で一軸延伸を施し、最後に乾燥して得られる偏光フィルムの厚みは、たとえば5〜50μmである。
偏光フィルムの作製方法としては、大きく分けて2つの製造方法がある。第1の方法は、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを、空気あるいは不活性ガス中で一軸延伸後、膨潤処理工程、染色処理工程、ホウ酸処理工程および水洗処理工程の順に溶液処理し、最後に乾燥を行う方法である。第2の方法は、未延伸のポリビニルアルコール系樹脂フィルムを水溶液で膨潤処理工程、染色処理工程、ホウ酸処理工程および水洗処理工程の順に溶液処理し、ホウ酸処理工程および/またはその前の工程で湿式にて一軸延伸を行い、最後に乾燥を行う方法である。
いずれの方法においても、一軸延伸は、1つの工程で行ってもよいし、2つ以上の工程で行ってもよい。延伸方法は、公知の方法を採用することができ、たとえばフィルムを搬送する2つのニップロール間に周速差をつけて延伸を行うロール間延伸、たとえば特許第2731813号に記載されたような熱ロール延伸法、テンター延伸法などがある。また、基本的に工程の順序は、上述のとおりであるが、処理浴の数や、処理条件などに制約はない。また、上記第1および第2の方法に記載されていない工程を別の目的で付加してもよい。かかる工程の例としては、ホウ酸処理後に、ホウ酸を含まないヨウ化物水溶液による浸漬処理(ヨウ化物処理)またはホウ酸を含まない塩化亜鉛などを含有する水溶液による浸漬処理(亜鉛処理)などが挙げられる。
膨潤処理工程は、フィルム表面の異物除去、フィルム中の可塑剤除去、次工程での易染色性の付与、フィルムの可塑化などの目的で行われる。処理条件は、これらの目的が達成できる範囲で、かつ基材フィルムの極端な溶解、失透などの不具合が生じない範囲で決定される。予め気体中で延伸したフィルムを膨潤させる場合には、たとえば20〜70℃、好ましくは30〜60℃の水溶液にフィルムを浸漬して行われる。フィルムの浸漬時間は、30〜300秒間、好ましくは60〜240秒間である。はじめから未延伸の原反フィルムを膨潤させる場合には、たとえば10〜50℃、好ましくは20〜40℃の水溶液にフィルムを浸漬して行われる。フィルムの浸漬時間は、30〜300秒間、好ましくは60〜240秒間である。
膨潤処理工程では、フィルムが幅方向に膨潤してフィルムにシワが入るなどの問題が生じやすいため、拡幅ロール(エキスパンダーロール)、スパイラルロール、クラウンロール、クロスガイダー、ベンドバー、テンタークリップなどの公知の拡幅装置でフィルムのシワを取りつつフィルムを搬送することが好ましい。浴中のフィルム搬送を安定化させる目的で、膨潤浴中での水流を水中シャワーで制御したり、EPC(Edge Position Control装置:フィルムの端部を検出し、フィルムの蛇行を防止する装置)などを併用することも有用である。本工程では、フィルムの搬送方向にもフィルムが膨潤拡大するので、搬送方向のフィルムのたるみを無くすために、たとえば処理槽前後の搬送ロールの速度をコントロールするなどの手段を講ずることが好ましい。また、使用する膨潤処理浴は、純水の他、ホウ酸(特開平10−153709号公報に記載)、塩化物(特開平06−281816号公報に記載)、無機酸、無機塩、水溶性有機溶媒、アルコール類などを0.01〜0.1重量%の範囲で添加した水溶液も使用可能である。
二色性色素による染色処理工程は、フィルムに二色性色素を吸着、配向させるなどの目的で行われる。処理条件は、これらの目的が達成できる範囲で、かつ基材フィルムの極端な溶解、失透などの不具合が生じない範囲で決定される。二色性色素としてヨウ素を用いる場合、たとえば10〜45℃、好ましくは20〜35℃の温度条件下、重量比でヨウ素/ヨウ化カリウム/水=0.003〜0.2/0.1〜10/100の濃度の水溶液を用いて、30〜600秒間、好ましくは60〜300秒間浸漬処理を行う。ヨウ化カリウムに代えて、他のヨウ化物、たとえばヨウ化亜鉛などを用いてもよい。また、他のヨウ化物をヨウ化カリウムと併用してもよい。さらに、ヨウ化物以外の化合物、たとえばホウ酸、塩化亜鉛、塩化コバルトなどを共存させてもよい。ホウ酸を添加する場合、ヨウ素を含む点で下記のホウ酸処理と区別される。水100重量部に対し、ヨウ素を0.003重量部以上含んでいるものであれば染色槽とみなすことができる。
二色性色素として水溶性二色性染料を用いる場合、たとえば20〜80℃、好ましくは30〜70℃の温度条件下、重量比で二色性染料/水=0.001〜0.1/100の濃度の水溶液を用いて、30〜600秒、好ましくは60〜300秒浸漬処理を行う。使用する二色性染料の水溶液は、染色助剤などを含有していてもよく、たとえば硫酸ナトリウムなどの無機塩、界面活性剤などを含有していてもよい。二色性染料は単独でもよいし、2種類以上の二色性染料を併用することもできる。
上述したように、染色槽でフィルムを延伸させてもよい。延伸は染色槽の前後のニップロールに周速差を持たせるなどの方法で行われる。また、膨潤処理工程と同様に、拡幅ロール(エキスパンダーロール)、スパイラルロール、クラウンロール、クロスガイダー、ベンドバーなどを、染色浴中および/または浴出入口に設置することもできる。
ホウ酸処理は、水100重量部に対してホウ酸を1〜10重量部含有する水溶液に、二色性色素で染色したポリビニルアルコール系樹脂フィルムを浸漬することにより行われる。二色性色素がヨウ素の場合、ヨウ化物を1〜30重量部含有させることが好ましい。ヨウ化物としては、ヨウ化カリウム、ヨウ化亜鉛などが挙げられる。また、ヨウ化物以外の化合物、たとえば塩化亜鉛、塩化コバルト、塩化ジルコニウム、チオ硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、硫酸ナトリウムなどを共存させてもよい。
ホウ酸処理は、架橋による耐水化や色相調整(青味がかるのを防止するなど)などのために実施される。架橋による耐水化のためにホウ酸処理が行われる場合には、必要に応じて、ホウ酸以外に、またはホウ酸と共に、グリオキザール、グルタルアルデヒドなどの架橋剤も使用することができる。なお、耐水化のためのホウ酸処理を、耐水化処理、架橋処理、固定化処理などの名称で呼称する場合もある。また、色相調整のためのホウ酸処理を、補色処理、再染色処理などの名称で呼称する場合もある。
このホウ酸処理は、その目的によって、ホウ酸およびヨウ化物の濃度、処理浴の温度を適宜変更して行われる。耐水化のためのホウ酸処理、色相調整のためのホウ酸処理は特に区別されるものではないが、下記の条件で実施することができる。原反フィルムを膨潤処理、染色処理、ホウ酸処理する場合であって、ホウ酸処理が架橋による耐水化を目的としている場合には、水100重量部に対してホウ酸を3〜10重量部、ヨウ化物を1〜20重量部含有するホウ酸処理浴を使用し、通常、50〜70℃、好ましくは55〜65℃の温度で行われる。浸漬時間は、90〜300秒である。なお、予め延伸したフィルムに染色処理、ホウ酸処理を行う場合、ホウ酸処理浴の温度は、通常、50〜85℃、好ましくは55〜80℃である。
耐水化のためのホウ酸処理の後、色相調整のためのホウ酸処理を行うようにしてもよい。たとえば、二色性染料がヨウ素の場合、この目的のためには、水100重量部に対してホウ酸を1〜5重量部、ヨウ化物を3〜30重量部含有するホウ酸処理浴を使用し、通常、10〜45℃の温度で行われる。浸漬時間は、通常、3〜300秒、好ましくは10〜240秒である。続く色相調整のためのホウ酸処理は、耐水化のためのホウ酸処理と比較して、通常、低いホウ酸濃度、高いヨウ化物濃度、低い温度で行われる。
これらのホウ酸処理は複数の工程からなっていてもよく、通常、2〜5の工程で行われることが多い。この場合、使用する各ホウ酸処理槽の水溶液組成、温度は上述した範囲内で、同じであっても異なっていてもよい。上記耐水化のためのホウ酸処理、色相調整のためのホウ酸処理をそれぞれ複数の工程で行ってもよい。
なお、ホウ酸処理工程においても、染色処理工程と同様にフィルムの延伸を行ってもよい。最終的な積算延伸倍率は、4〜7倍、好ましくは4.5〜6.5倍である。ここでいう積算延伸倍率は、原反フィルムの長さ方向基準長さが、全ての延伸処理終了後のフィルムにおいてどれだけの長さになったかを意味し、たとえば、原反フィルムにおいて1mであった部分が全ての延伸処理終了後のフィルムにおいて5mとなっていれば、そのときの積算延伸倍率は5倍となる。
ホウ酸処理の後、水洗処理が行われる。水洗処理は、耐水化および/または色相調整のためにホウ酸処理したポリビニルアルコール系樹脂フィルムを水に浸漬、水をシャワーとして噴霧、あるいは浸漬と噴霧とを併用することによって行われる。水洗処理における水の温度は、通常、2〜40℃であり、浸漬時間は2〜120秒である。
ここで、延伸処理後のそれぞれの工程において、フィルムの張力がそれぞれ実質的に一定になるように張力制御を行ってもよい。具体的には、染色処理工程で延伸を終了した場合、以後のホウ酸処理工程および水洗処理工程で張力制御を行う。染色処理工程の前工程で延伸が終了している場合には、染色処理工程およびホウ酸処理工程を含む以後の工程で張力制御を行う。ホウ酸処理工程が複数のホウ酸処理工程からなる場合には、最初または最初から2段目までのホウ酸処理工程で前記フィルムを延伸し、延伸処理を行ったホウ酸処理工程の次のホウ酸処理工程から水洗工程までのそれぞれの工程において張力制御を行うか、最初から3段目までのホウ酸処理工程で前記フィルムを延伸し、延伸処理を行ったホウ酸処理工程の次のホウ酸処理工程から水洗工程までのそれぞれの工程において張力制御を行うことが好ましいが、工業的には、最初または最初から2段目までのホウ酸処理工程で前記フィルムを延伸し、延伸工程を行ったホウ酸処理工程の次のホウ酸処理工程から水洗工程までのそれぞれの工程において張力制御を行うことがより好ましい。なお、ホウ酸処理後に、上述したヨウ化物処理または亜鉛処理を行う場合には、これらの工程についても張力制御を行うことができる。
張力制御するためのニップロール、フィルムの搬送方向を制御するためのガイドロールとしては、ゴムロール、ステンレススチール製研磨ロール、スポンジゴムロールなどを用いることができる。ゴムロールとしては、NBRなどからなり、その硬度がJIS K 6301の試験方法で測定したJISショアCスケールで、60〜90度、さらには70〜80度であることが好ましい。ステンレススチール製研磨ロールとしては、SUS304、SUS316などからなり、膜厚の均一化を図る上から、であるものが好ましい。スポンジゴムロールとしては、スポンジの硬度がJIS K 6301の試験方法で測定したJISショアCスケールで20〜60度、さらには25〜50度、密度が0.4〜0.6g/m3、さらには0.42〜0.57g/cm3であることが好ましい。
膨潤処理から水洗処理までのそれぞれの工程における張力は同じであってもよく、異なっていてもよい、張力制御におけるフィルムへの張力は、特に限定されるものではなく、単位幅当たり、150〜2000N/m、好ましくは600〜1500N/mの範囲内で適宜設定される。張力が150N/mを下回ると、フィルムにシワなどができやすくなる。一方、張力が2000N/mを超えると、フィルムの破断やベアリングの磨耗による低寿命化などの問題が生じる。また、この単位幅当たりの張力は、その工程の入口付近のフィルム幅と張力検出器の張力値から算出する。なお、張力制御を行った場合に、不可避的に若干延伸・収縮される場合があるが、本発明においては、これは延伸処理に含めない。
偏光フィルム作製工程の最後には、乾燥処理が行われる。乾燥処理は、張力を少しずつ変えて多くの段数で行う方が好ましいが、設備上の制約などから、通常、2〜3段で行われる。2段で行われる場合、前段における張力は600〜1500N/mの範囲から、後段における張力は250〜1200N/mの範囲から設定されることが好ましい。張力が大きくなりすぎると、フィルムの破断が多くなり、小さくなりすぎるとシワの発生が多くなり好ましくない。また、前段の乾燥温度を30〜90℃の範囲から、後段の乾燥温度を40〜100℃の範囲から設定することが好ましい。温度が高くなりすぎると、フィルムの破断が多くなり、また光学特性が低下し、温度が低くなりすぎるとスジが多くなり好ましくない。乾燥処理温度は、たとえば60〜600秒とすることができ、各段における乾燥時間は同一でも異なっていてもよい。時間が長すぎると、生産性の面で好ましくなく、時間が短すぎると乾燥が不十分になり好ましくない。
こうして、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムに、一軸延伸、二色性色素による染色処理およびホウ酸処理が施されて、偏光フィルムが得られる。この偏光フィルムの厚みは、通常、5〜40μmの範囲内である。
(2) 偏光フィルムに式(2)、(3)を満たす特性を付与する方法
本発明の偏光板は、用いられる偏光フィルムが下記式(2)で表される特性を有する。本特性を有する偏光フィルムは、偏光フィルムが特定の環境下に保持される事で得られる。すなわち、偏光フィルムの少なくとも流れ方向(吸収軸方向)の収縮が抑制された状態かつ、高温高湿度環境下に保持される必要がある。

[(SCR(550)+SCR(600))/2]≧30,000 …(2)

偏光フィルムの収縮が抑制されない状態では、一軸延伸されて作製された偏光フィルムは大きく収縮し偏光性能が失われる。偏光フィルムの収縮が抑制された状態は、偏光フィルムに張力を保持した状態で高温高湿槽に保持する方法、水分率の高い偏光フィルムの両面にフィルムを積層し、偏光フィルムの水分が高い状態で高温を付与する方法などが挙げられる。前者における張力は、15×104N/m2から1500×104N/m2、より好ましくは150×104N/m2から1200×104N/m2である。15×104N/m2を下回ると偏光性能が失われ易くなり、1500×104N/m2以上では破断し易くなる。
後者の場合、偏光フィルムの両面に後述の透明保護フィルム等のフィルムを積層することで偏光フィルムの収縮が抑制される。また、この方法は積層された偏光板を加熱するだけで偏光フィルムが高温高湿下に置かれることとなるため、偏光フィルムを高温高湿環境下に保持する際に、高温高湿槽を設置する必要がなく、簡便であり好ましい。
高温高湿環境下とは、温度が40℃から90℃かつ湿度が50%〜95%RH、より好ましい範囲は、温度が60℃〜80℃かつ湿度が60%〜90%RHの環境を指す。温度が40℃未満の場合、あるいは湿度が50%RH未満の場合には温湿度が不十分であるため式(3)記載の特性を得る事が困難となる。温度が90℃以上となると偏光フィルムが劣化し著しく青ヌケし易くなり、湿度が95%RH以上では結露し易くなる。
高温高湿環境下に晒す時間は、10秒から1200秒、より好ましくは20秒から600秒である。時間が短いと十分な処理効果を得る事が出来ず、長すぎると偏光フィルムが劣化し著しく青ヌケし易くなり好ましくない。
偏光フィルムの両面にフィルムを積層し、偏光フィルムの水分が高い状態で高温を付与する方法では、偏光フィルムが晒される温湿度環境を数値化することが困難であるため、貼合後に高温を付与する際の条件を規定する。かかる温度は70℃以上、好ましくは75℃以上であり、また通常100℃以下、好ましくは90℃以下である。温度が低すぎると十分な処理効果を得る事が出来ず、高すぎると偏光フィルムが劣化し著しく青ヌケし易くなり好ましくない。
かかる処理は、貼合直後から40秒以内、好ましくは30秒以内、より好ましくは20秒以内に高温を付与する。高温を付与するまでの時間が長いと、偏光フィルムの水分が低下し、処理効果を得る事が難しくなる。
貼合後に高温を付与する時間は、10秒から1200秒、より好ましくは20秒から600秒である。時間が短いと十分な処理効果を得る事が出来ず、長すぎると偏光フィルムが劣化し著しく青ヌケし易くなり好ましくない。
水分率の高い偏光フィルムとは、水分率が9%以上、好ましくは10%以上の偏光フィルムである。9%よりも低いと、偏光フィルムの両面にフィルムを積層し高温を付与しても処理効果を得難くなる。水分率が高すぎると偏光フィルムの両面にフィルムを積層した場合にシワなどが発生するため好ましくない。水分率の上限としては、通常、20%以下であり、より好ましくは15%以下である。
偏光フィルムの水分率は、(株)フジワーク製の赤外線水分率計IM−3SCV MODEL−1900(L)にて測定した値を元に下記式により求めたものである。

水分率=(1/28)*(1.2145*測定値−941.662)

尚、本式は水分率の異なる偏光フィルムの水分率計数値と、105℃1hr熱処理前後での水分量変化から得られる水分率との値がほぼ直線関係になることから得られた関係式である。
上述した好適な範囲内の水分率を有する偏光フィルムは、たとえば偏光フィルムの乾燥温度および乾燥時間を制御することで得ることができ、低水分率の偏光フィルムは乾燥炉の温度を低く、および/または乾燥時間を短くする事で得られ、高水分率の偏光フィルムは乾燥炉の温度を高く、および/または乾燥時間を長くすることで得る事が出来る。
本発明において、式(3)の性能を得ようとする場合、偏光フィルムの両面にフィルムを積層し、偏光フィルムの水分が高い状態で高温を付与する方法では、上述した温度、時間、水分率の組合せが重要である。
乾燥後はさらに、室温またはそれよりやや高い温度、たとえば20〜50℃程度の温度で12〜600時間程度養生することもできる。養生の際の温度は、乾燥時に採用した温度よりも低く設定されるのが一般的である。
(3) 透明保護フィルム等のフィルムの偏光フィルムへの積層
偏光フィルムの両面に透明保護フィルム等のフィルムを積層する方法としては、接着剤層を介してまたは直接フィルムを積層させる。偏光フィルムの片面のみにフィルムを積層した場合、その後高温を付与しても偏光フィルムが高湿度環境下に保持され難いため好ましくない。
フィルムの積層は、偏光フィルムとフィルムとをロールなどを用いて、片面づつ逐次に、または両面同時に貼合すれば良い。製造効率の面から両面同時貼合する事が好ましい。貼合温度は、通常15〜30℃程度の範囲である。接着剤層を介して積層する場合には、たとえば、偏光フィルムおよび/または透明保護フィルムの表面に接着剤を均一に塗布し、塗布面にもう一方のフィルムを重ねてロールなどにより貼合し、乾燥する方法などが挙げられる。通常、接着剤は、その調製後、15〜40℃の温度下で塗布される。
接着剤を介する場合の接着剤は、水溶媒系接着剤、有機溶媒系接着剤、ホットメルト系接着剤、無溶剤型接着剤などを用いる事ができる。水溶媒系接着剤としては、たとえば、ポリビニルアルコール系樹脂水溶液、水系二液型ウレタン系エマルジョン接着剤などが、有機溶媒系接着剤としては、たとえば二液型ウレタン系接着剤などが、無溶剤型接着剤としては、たとえば一液型ウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤などが、それぞれ挙げられる。
ポリビニルアルコール系樹脂水溶液を用いる場合、接着剤として用いるポリビニルアルコール系樹脂には、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルをケン化処理して得られるビニルアルコールホモポリマーのほか、酢酸ビニルとこれに共重合可能な他の単量体との共重合体をケン化処理して得られるビニルアルコール系共重合体、さらにそれらの水酸基を部分的に変性した変性ポリビニルアルコール系重合体などがある。この接着剤には、多価アルデヒド、水溶性エポキシ化合物、メラミン系化合物、ジルコニア化合物、亜鉛化合物などが添加剤として添加されていてもよい。このような水系の接着剤を用いた場合、それから得られる接着剤層は、通常1μm以下となり、通常の光学顕微鏡で断面を観察しても、その接着剤層は事実上観察されない。
接着剤として、光硬化型接着剤を用いることもできる。光硬化型接着剤としては、たとえば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、オキタセン樹脂、ウレタン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂などに、ラジカル重合型開始剤および/またはカチオン重合型開始剤を加えたものが挙げられる。中でも、脂環式エポキシ樹脂と脂環式構造を有しないエポキシ樹脂との混合物にカチオン重合型開始剤を加えたものが好ましい。
光硬化型接着剤を用いて偏光フィルムとそれに貼合されるフィルムとを接合する場合には、接合後、活性エネルギー線を照射することによって光硬化性接着剤を硬化させる。活性エネルギー線の光源は特に限定されないが、波長400nm以下に発光分布を有する活性エネルギー線が好ましく、具体的には、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライドランプ等が好ましく用いられる。光硬化型接着剤への光照射強度は、該光硬化性接着剤の組成によって適宜決定され、特に限定されないが、重合開始剤の活性化に有効な波長領域の照射強度が0.1〜6000mW/cm2であることが好ましい。該照射強度が0.1mW/cm2以上である場合、反応時間が長くなりすぎず、6000mW/cm2以下である場合、光源から輻射される熱および光硬化型接着剤の硬化時の発熱によるエポキシ樹脂の黄変や偏光フィルムの劣化を生じるおそれが少ない。光硬化型接着剤への光照射時間は、硬化させる光硬化型接着剤ごとに制御されるものであって特に限定されないが、上記の照射強度と照射時間との積として表される積算光量が10〜10000mJ/cm2となるように設定されることが好ましい。光硬化型接着剤への積算光量が10mJ/cm2以上である場合、重合開始剤由来の活性種を十分量発生させて硬化反応をより確実に進行させることができ、10000mJ/cm2以下である場合、照射時間が長くなりすぎず、良好な生産性を維持できる。なお、活性エネルギー線照射後の接着剤層の厚みは、通常0.001〜5μm程度であり、好ましくは0.01μm以上、また好ましくは2μm以下、さらに好ましくは1μm以下である。
活性エネルギー線の照射によって光硬化型接着剤を硬化させる場合、偏光フィルムの偏光度、透過率および色相などの偏光板の諸機能が低下しない条件で硬化を行なうことが好ましい。
偏光フィルムの両面にフィルムを積層する際に、接着剤層を介して積層させる場合、フィルムは透明保護フィルムであることが好ましい。
透明保護フィルムとしては、たとえば、シクロオレフィン系樹脂フィルム、酢酸セルロース系樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレートのようなポリエステル系樹脂フィルム、ポリカーボネート系樹脂フィルム、アクリル系樹脂フィルム、ポリプロピレン系樹脂フィルムなど、当分野において従来より広く用いられてきているフィルムを挙げることができる。
シクロオレフィン系樹脂は、適宜の市販品、たとえばTopas(Ticona社製)、アートン(JSR(株)製)、ゼオノア(ZEONOR)(日本ゼオン(株)製)、ゼオネックス(ZEONEX)(日本ゼオン(株)製)、アペル(三井化学(株)製)などを好適に用いることができる。このようなシクロオレフィン系樹脂を製膜してフィルムとする際には、溶剤キャスト法、溶融押出法などの公知の方法が適宜用いられる。また、たとえばエスシーナ(積水化学工業(株)製)、SCA40(積水化学工業(株)製)、ゼオノアフィルム((株)オプテス製)などの予め製膜されたシクロオレフィン系樹脂製のフィルムの市販品を用いてもよい。
シクロオレフィン系樹脂フィルムは、一軸延伸または二軸延伸されたものであってもよい。延伸することで、シクロオレフィン系樹脂フィルムに任意の位相差値を付与することができる。延伸は、通常、フィルムロールを巻き出しながら連続的に行われ、加熱炉にて、ロールの進行方向、その進行方向と垂直の方向、あるいはその両方へ延伸される。加熱炉の温度は、通常、シクロオレフィン系樹脂のガラス転移温度近傍からガラス転移温度+100℃の範囲が、採用される。延伸の倍率は、通常1.1〜6倍、好ましくは1.1〜3.5倍である。
シクロオレフィン系樹脂フィルムが延伸されたものである場合、その延伸方向は任意であるが、フィルムの流れ方向に対して、0°、45°、90°であるものが一般的である。延伸方向が0°であるフィルムの位相差特性は完全一軸性、45°、90°であるフィルムの位相差特性は弱い二軸性を帯びることが多い。その特性は表示装置の視野角に影響してくるが、適用する液晶表示装置のタイプや複合偏光板のタイプによって適時選択すればよい。位相差値は、通常λ/4、λ/2などと呼ばれるものが良く使われ、λ/4だと90〜170nm、λ/2だと200〜300nmの位相差範囲となることが多い。
シクロオレフィン系樹脂フィルムは、ロール状態にあると、フィルム同士が接着してブロッキングを生じ易い傾向にあるので、通常は、プロテクトフィルムを貼合してロール巻きとされる。またシクロオレフィン系樹脂フィルムは、一般に表面活性が劣るため、偏光フィルムと接着させる表面には、プラズマ処理、コロナ処理、紫外線照射処理、フレーム(火炎)処理、ケン化処理などの表面処理を行うのが好ましい。中でも、比較的容易に実施可能なプラズマ処理、コロナ処理が好適である。
透明保護フィルムに用いられ得る酢酸セルロース系樹脂は、セルロースの部分または完全酢酸エステル化物であって、たとえばトリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、セルロースアセテートプロピオネートなどが挙げられる。
このようなセルロースエステル系樹脂のフィルムとしては、適宜の市販品、たとえばフジタックTD80(富士フィルム(株)製)、フジタックTD80UF(富士フィルム(株)製)、フジタックTD80UZ(富士フィルム(株)製)、KC8UX2M(コニカミノルタオプト(株)製)、KC4UY(コニカミノルタオプト(株)製)などを好適に用いることができる。
また、位相差特性を付与した酢酸セルロース系樹脂フィルムも好適に用いられ、かかる位相差特性が付与された酢酸セルロース系樹脂フィルムの市販品としては、WV BZ 438(富士フィルム(株)製)、KC4FR−1(コニカミノルタオプト(株)製)などが挙げられる。酢酸セルロースは、アセチルセルロースとも、セルロースアセテートとも呼ばれる。
セルロース系樹脂フィルムは、特に水系の接着剤を用いて偏光フィルムと積層させる場合には、偏光フィルムとの接着性を高めるため、ケン化処理が施される。ケン化処理としては、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムのようなアルカリの水溶液に浸漬する方法が採用できる。
シクロオレフィン系樹脂フィルム、酢酸セルロース系樹脂フィルムの表面には、用途に応じて、防眩処理、ハードコート処理、帯電防止処理、反射防止処理などの表面処理が施されてもよい。また、視野角特性を改良するため液晶層などを形成させてもよい。
偏光フィルムの両面にフィルムを積層する際に、フィルムは、少なくとも一方の面を透湿度の低い樹脂フィルムとする方がより好ましい。透湿度が低いと、積層し高温を付与する際に偏光フィルムが高湿度環境下に保持されやくなる。
好ましい透湿度とは40℃90%RH環境下で400(g/m2・24hr)以下、好ましくは300g以下、より好ましくは100g以下、更に好ましくは50g以下である。
透明保護フィルムは、ロール状態にあると、フィルム同士が接着してブロッキングを生じ易い傾向にあるので、通常はロール端部に凹凸加工を施したり、端部にリボンを挿入したり、プロテクトフィルムを貼合したりしてロール巻きとされたものが用いられる。
透明保護フィルムの厚みは薄いものが好ましいが、薄すぎると、強度が低下し、加工性に劣るものとなる。一方、厚すぎると、透明性が低下したり、積層後に必要な養生時間が長くなったりするなどの問題が生じる。したがって、透明保護フィルムの適当な厚みは、たとえば5〜200μmであり、好ましくは10〜150μm、より好ましくは20〜100μmである。
偏光フィルムの両面に直接フィルムを積層する場合、フィルムは剥離可能なプロテクトフィルムであることが好ましい。プロテクトフィルムは、たとえば偏光板の偏光フィルム面に粘着剤層を形成する場合など、必要がなくなった段階で剥離される。
プロテクトフィルムと偏光フィルムとの間の剥離力は、0.01〜5N/25mmであり、好ましくは0.01〜2N/25mm、より好ましくは0.01〜0.5N/25mmである。剥離力が0.01N/25mm未満であると、偏光フィルムとプロテクトフィルムとの密着力が小さいため、プロテクトフィルムの部分的な剥がれが生じることがある。また、剥離力が5N/25mmを超えると、偏光フィルムからプロテクトフィルムを剥離するのが困難となるため好ましくない。
プロテクトフィルムの材質としては、ハンドリングが容易であり、ある程度の透明性が確保される、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂などを好ましく用いることができ、これらの1種または2種以上を単層または多層状に成形したフィルムを保護フィルムとして用いることができる。
このようなプロテクトフィルムとしては、具体的には、ポリエチレン樹脂フィルム表面に粘着剤層が形成されているサニテクト((株)サンエー化研より販売)、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム表面に粘着剤層が形成されているE−マスク(日東電工(株)製)、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム表面に粘着剤層が形成されているマスタック(藤森工業(株)製)などの市販品が挙げられる。
中でも単独で偏光フィルムに対して粘着性を有する自己粘着性のプロテクトフィルムは、プロテクトフィルム表面の粘着剤層を保護する必要性が無いことから簡便であり、より好適に使用できる。上記偏光フィルムに対して好適な剥離力を示す自己粘着性樹脂フィルムの市販品としては、たとえば、ポリエチレン樹脂からなるトレテック(東レ(株)製)などを挙げることができる。
なお、透明保護フィルムはフィッシュアイなどの欠陥が少ない方が好ましい。欠陥があると、偏光フィルムに形状が転写され、偏光フィルムの欠陥となる場合がある。
上記のようにして製造される偏光板は、その保護フィルム面または粘着剤層面に、偏光板以外の光学機能を有する光学フィルムを積層してもよい。かかる光学フィルムの例としては、基材表面に液晶性化合物が塗布され、配向されている光学補償フィルム、ある種の偏光光を透過し、それと逆の性質を示す偏光光を反射する反射型偏光フィルム、ポリカーボネート系樹脂からなる位相差フィルム、環状ポリオレフィン系樹脂からなる位相差フィルム、表面に凹凸形状を有する防眩機能付きフィルム、表面反射防止機能付きフィルム、表面に反射機能を有する反射フィルム、反射機能と透過機能とを併せ持つ半透過反射フィルムなどが挙げられる。基材表面に液晶性化合物が塗布され、配向されている光学補償フィルムに相当する市販品としては、WVフィルム(富士フィルム(株)製)、NHフィルム(新日本石油(株)製)、NRフィルム(新日本石油(株)製)などが挙げられる。ある種の偏光光を透過し、それと逆の性質を示す偏光光を反射する反射型偏光フィルムに相当する市販品としては、たとえばDBEF(3M社製、日本では住友スリーエム(株)から入手できる)、APF(3M社製、日本では住友スリーエム(株)から入手できる)などが挙げられる。また、環状ポリオレフィン系樹脂からなる位相差フィルムに相当する市販品としては、たとえばアートンフィルム(JSR(株)製)、エスシーナ(積水化学工業(株)製)、ゼオノアフィルム((株)オプテス製)などが挙げられる。
このような他の光学フィルムを上記した偏光板の保護フィルム側に設ける場合は、通常両者が粘着剤を介して積層される。この場合の粘着剤には、上で説明したのと同様のものを用いることができるが、貯蔵弾性率はさほど大きくなくてもよい。また、他の光学フィルムを上記した偏光板の粘着剤層側に設ける場合は、その粘着剤層により、光学フィルムが接着される。この場合は、その光学フィルムの外側に、液晶セルへの貼合のための粘着剤層を設けるのが通例である。
本発明の製造方法により製造された粘着剤層付きの偏光板は、通常、大型のロール材料やシート材料の形態を有しており、所望の形状と透過軸を有する偏光板を得るためには、鋭利な刃を持った切断工具により切断(チップカット)される。このため、切断して得られる偏光板チップには、外周端部において偏光フィルムが外部へ露出した状態が生じてしまう。
この状態の偏光板チップを、たとえばヒートショック試験などの耐久性試験にかけると、一般的に使用されている偏光板、すなわち、偏光フィルムの両面をセルロース系樹脂フィルムなどで保護した偏光板に比べ、剥離やクラックといった不具合が生じ易い傾向にある。このような不具合を回避するため、本発明で得られた偏光板チップは、外周端面をフライカット法などで連続的に切削する方が好ましい。
(偏光板の液晶セルへの貼合)
上述のような製造方法によって製造された偏光板は、粘着剤層を介して液晶表示装置の液晶セルに貼合される。
このような粘着剤層は、従来から液晶セルと偏光板の貼合に用いられてきた種々の粘着剤、たとえば、アクリル系、ゴム系、ウレタン系、シリコーン系、ポリビニルエーテルなどの粘着剤を用いて形成されたものが一般的に用いられる。また、エネルギー線硬化型、熱硬化型の粘着剤を用いてもよく、これらの中でも、透明性、耐候性、耐熱性などに優れるアクリル系樹脂をベースポリマーとしたアクリル系粘着剤が好適である。
粘着剤層は、偏光フィルム表面に直接形成される場合には、23〜80℃の温度範囲において0.15〜1MPaの貯蔵弾性率を有するものが好ましく、その他の場合にはこのような高弾性率を有しないものでも良い。
アクリル系粘着剤は特に制限されるものではないが、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルのような(メタ)アクリル酸エステル系ベースポリマーや、これらの(メタ)アクリル酸エステルなどを2種類以上用いた共重合系ベースポリマーが好適に用いられる。さらに、これらのベースポリマー中に極性モノマーが共重合されている。極性モノマーとしては、たとえば(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレートのような、カルボキシ基、水酸基、アミド基、アミン基、エポキシ基などの官能基を有するモノマーを挙げることができる。
これらのアクリル系粘着剤は、単独でも勿論使用可能であるが、通常は架橋剤が併用される。架橋剤としては、2価または多価の金属塩であって、カルボキシル基との間でカルボン酸金属塩を形成するもの、ポリアミン化合物であって、カルボキシル基との間でアミド結合を形成するもの、ポリエポキシ化合物やポリオール化合物であって、カルボキシル基との間でエステル結合を形成するもの、ポリイソシアネート化合物であって、カルボキシル基との間でアミド結合を形成するものなどが例示される。中でも、ポリイソシアネート化合物が、有機系架橋剤として広く使用されている。
エネルギー線硬化型粘着剤とは、紫外線や電子線などのエネルギー線の照射を受けて硬化する性質を有しており、エネルギー線照射前においても粘着性を有してフィルムなどの被着体に密着し、エネルギー線の照射により硬化して密着力の調整ができる性質を有する粘着剤である。エネルギー線硬化型粘着剤としては、特に紫外線硬化型粘着剤を用いることが好ましい。エネルギー線硬化型粘着剤は、一般にはアクリル系粘着剤と、エネルギー線重合性化合物とを主成分とする。通常は、さらに架橋剤が配合されており、また必要に応じて、光重合開始剤や光増感剤を配合することもできる。
粘着剤組成物には、上述したベースポリマーおよび架橋剤のほか、必要に応じて、粘着剤の粘着力、凝集力、粘性、弾性率、ガラス転移温度などを調整するために、たとえば天然物や合成物である樹脂類、粘着性付与樹脂、酸化防止剤、紫外線吸収剤、染料、顔料、消泡剤、腐食抑制剤、光重合開始剤などの適宜の添加剤を配合することもできる。さらに微粒子を含有させて、光散乱性を示す粘着剤層とすることもできる。
粘着剤層の厚みは1〜40μmであることが好ましいが、本発明の目的である薄型偏光板を得るためには加工性、耐久性の特性を損なわない範囲で、薄く塗ることが望ましく、良好な加工性を保ち、且つ偏光子の寸法変化を押さえる点から、より好ましくは3〜25μmである。粘着剤層が薄すぎると粘着性が低下し、厚すぎると粘着性がはみ出すなどの不具合を生じ易くなる。
偏光フィルム表面に直接形成される粘着剤は、上述したように、23〜80℃の温度範囲における貯蔵弾性率がいずれも0.15〜1MPaであることが好ましい。通常の画像表示装置またはそれ用の光学フィルムに用いられている感圧接着剤は、その貯蔵弾性率が高々0.1MPa程度であり、それに比べ、本発明に用いられる粘着剤の好ましい貯蔵弾性率0.15〜1MPaは高い値となる。なお、貯蔵弾性率は、市販の粘弾性測定装置、たとえばDYNAMIC ANALYZER RDA II(REOMETRIC社製)を用いて測定することができる。
なお、本発明の偏光板の製造方法において、粘着剤層を偏光フィルムに形成する方法としては特に制限されるものではなく、偏光フィルムの他方の面に、上記したベースポリマーをはじめとする各成分を含む溶液を塗布し、乾燥して粘着剤層を形成した後、シリコーン系などの離型処理が施されているセパレータを積層して得てもよいし、セパレータ上に粘着剤層を形成した後、偏光フィルムに転写して積層してもよい。また、粘着剤層を偏光フィルムに形成する際には、必要に応じて偏光フィルムおよび粘着剤層の少なくとも一方に密着処理、たとえばコロナ処理などを施してもよい。なお、形成された粘着剤層の表面は通常、離型処理が施されたセパレータフィルムで保護されており、セパレータフィルムは、液晶セルや他の光学フィルムなどへこの偏光板を貼合する前に剥がされる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
[実施例1]
(偏光フィルムの作製)
平均重合度約2400、ケン化度99.9モル%以上で厚さ75μmのポリビニルアルコールフィルムを、乾式で約5倍に一軸延伸し、さらに緊張状態に保ったまま、60℃の純水に1分間浸漬した後、ヨウ素/ヨウ化カリウム/水の重量比が0.1/5/100の水溶液に28℃で60秒間浸漬した。その後、ヨウ化カリウム/ホウ酸/水の重量比が10.5/7.5/100の水溶液に72℃で300秒間浸漬した。引き続き10℃の純水で5秒間洗浄した後、400Nの張力で保持した状態で、60℃で75秒、次いで75℃で30秒乾燥し、水分率が10.9%のヨウ素が吸着配向された偏光フィルムを得た。
(接着剤の調製)
別途、100重量部の水に、カルボキシル基変性ポリビニルアルコール(クラレポバールKL318((株)クラレ製)3重量部と、水溶性ポリアミドエポキシ樹脂(スミレーズレジン650(住化ケムテックス(株)製)(固形分濃度30%の水溶液)1.5重量部を溶解させて、ポリビニルアルコール系樹脂を主成分とする水系の接着剤(A)を調製した。また、カルボキシル基変性ポリビニルアルコールと水溶性ポリアミドエポキシ樹脂とをそれぞれ2重量部と1.0重量部とした接着剤(B)を調整した。
(偏光板の作製)
先に得られた偏光フィルムの一方の面に、ケン化処理が施されたトリアセチルセルロースからなる厚み40μmのフィルム(KC4UY、コニカミノルタオプト(株)製)を上記接着剤(A)を用いて、また他方の面には、予めコロナ処理が施されたノルボルネン系樹脂製の位相差フィルム(ゼオノアフィルム ZD14−141158−A1340((株)オプテス製)、厚み:32μm)を上記接着剤(B)を用いて、ニップロールにより貼合した。貼合物の張力を430N/mに保ちながら、室温で貼合から5秒経過した後に、順に60℃で11秒、80℃で141秒、70℃で93秒の乾燥を連続で行ない偏光板を得た。
[実施例2]
(偏光フィルムの作製)
40℃で60秒、50℃で25秒乾燥した以外は実施例1と同様にして水分率が13.9%の偏光フィルムを得た。
(偏光板の作製)
貼合物の張力を430N/mに保ちながら、室温で貼合から4秒経過した後に、順に60℃で9秒、80℃で113秒、70℃で75秒の乾燥を連続で行なった以外は、実施例1と同様にして偏光板を得た。
[実施例3]
(偏光フィルムの作製)
40℃で60秒、50℃で25秒乾燥した以外は実施例1と同様にして水分率が13.9%の偏光フィルムを得た。
(偏光板の作製)
貼合物の張力を430N/mに保ちながら、室温で貼合から4秒経過した後に、順に60℃で9秒、90℃で39秒、80℃で74秒、70℃で75秒の乾燥を連続で行なった以外は、実施例1と同様にして偏光板を得た。
[比較例1]
(偏光フィルムの作製)
90℃で106秒乾燥した以外は、実施例1と同様にして水分率が8.7%の偏光フィルムを得た。
(偏光板の作製)
貼合物の張力を430N/mに保ちながら、室温で貼合から4秒経過した後に、順に50℃で10秒、65℃で43秒、80℃で83秒、70℃で84秒の乾燥を連続で行なった以外は、実施例1と同様にして偏光板を得た。
[比較例2]
(偏光フィルムの作製)
実施例1と同様にして水分率が10.6%の偏光フィルムを得た。
(偏光板の作製)
貼合物の張力を430N/mに保ちながら、室温で貼合から4秒経過した後に、順に50℃で10秒、65℃で43秒、80℃で167秒の乾燥を連続で行なった以外は、実施例1と同様にして偏光板を得た。
[比較例3]
(偏光フィルムの作製)
90℃で106秒乾燥した以外は、実施例1と同様にして水分率が8.7%の偏光フィルムを得た。
(偏光板の作製)
貼合物の張力を430N/mに保ちながら、室温で貼合から4秒経過した後に、順に50℃で10秒、70℃で43秒、80℃で83秒、90℃で84秒の乾燥を連続で行なった以外は、実施例1と同様にして偏光板を得た。
[各偏光板のSCRの測定]
上記実施例1〜3および比較例1〜3で得られた偏光板サンプルについて、位相差フィルムを剥がし、実質的に位相差特性を有しないトリアセチルセルロースフィルムは貼合されたままの状態で、日本分光(株)製の分光光度計(型番:V7100)で波長450nm、550nm、600nmにおける各偏光板のSCRを測定した。結果を表2に示す。
(液晶表示装置のコントラスト評価)
ある白色LEDバックライトとVA型の液晶セルからなる携帯電話モジュール(偏光板を含まない状態)の発光スペクトルを測定してBmaxおよびRmaxを求めた結果を表1に示す。上記携帯電話モジュールのBmaxおよびRmaxは、上記式(4)を満たすものであった。このモジュールの液晶セルの両面に実施例1〜3および比較例1で作製した偏光板を貼合し、このモジュールを組み込んだ液晶表示装置(携帯電話)の液晶画面のコントラストを(株)TOPCON製の分光放射計(SR−UL1)で測定した。結果を表2に示す。実施例1〜3の偏光板を用いた液晶表示装置は非常に良好なコントラスト比が得られたが、比較例の偏光板を用いた液晶表示装置は実施例と比べて低いコントラスト比しか得られなかった。
Figure 0005147014
Figure 0005147014
CCFLタイプのバックライトにカラーフィルターを乗せて測定した発光スペクトルの一例を示すグラフである。 LEDタイプのバックライトにカラーフィルターを乗せて測定した発光スペクトルの一例を示すグラフである。 視感度補正曲線の一例を示すグラフである。 従来の偏光板に用いられる偏光フィルムの直交透過率スペクトルを示すグラフである。 本発明の偏光板に用いられる偏光フィルムの直交透過率スペクトルを示すグラフである。 図4と同様の偏光フィルムの偏光フィルム単体コントラストを示すグラフである。 図5と同様の偏光フィルムの偏光フィルム単体コントラストを示すグラフである。

Claims (7)

  1. ポリビニルアルコール系樹脂フィルムに二色性染料が吸着配向している偏光フィルムを含む偏光板であって、前記偏光フィルムの下記式(1)で定義される波長λnmにおける偏光フィルム単体コントラスト(SCR(λ))が、下記式(2)および(3)の関係を満たすことを特徴とする偏光板。
    Figure 0005147014
    (ここで、
    Figure 0005147014
    であり、Tp(λ)は、入射する波長λnmの直線偏光とパラレルニコルの関係で測定した偏光フィルムの透過率(%)であり、Tc(λ)は、入射する波長λnmの直線偏光とクロスニコルの関係で測定した偏光フィルムの透過率(%)であり、共に分光光度計による偏光紫外可視吸収スペクトル測定で得られる測定値である。)

    [(SCR(550)+SCR(600))/2]≧30,000 …(2)

    3,000≦SCR(450)<30,000 …(3)
  2. 前記偏光フィルムの一方の面に接着剤層を介して酢酸セルロース系樹脂フィルムを、他方の面に接着剤層を介してシクロオレフィン系樹脂フィルムを積層した請求項1に記載の偏光板。
  3. 前記偏光フィルムの一方の面に接着剤層を介して酢酸セルロース系樹脂フィルムを、他方の面に剥離可能な自己粘着性プロテクトフィルムを積層した請求項1に記載の偏光板。
  4. 前記接着剤層が水系の接着剤から形成される請求項2または3に記載の偏光板。
  5. バックライトと液晶セルとを含む液晶表示装置に用いられる偏光板であって、
    前記液晶表示装置は、前記バックライトに液晶セルのみを乗せ、バックライトを点灯した状態で測定したスペクトルにおいて、青色の発光ピーク波長(Bmax)および赤色の発
    光ピーク波長(Rmax)が下記式(4)を満たす、請求項1に記載の偏光板。

    (Rmax−550)<(550−Bmax) …(4)
  6. 請求項2〜4のいずれかに記載の偏光板の製造方法であって、水分率9%以上の偏光フィルムの両面にフィルムを積層し、積層直後から40秒以内に70℃以上の温度で加熱処理を行う偏光板の製造方法。
  7. バックライトと液晶セルと請求項1に記載の偏光板を含む液晶表示装置であって、
    前記バックライトに液晶セルのみを乗せ、バックライトを点灯した状態で測定したスペクトルにおいて、青色の発光ピーク波長(Bmax)および赤色の発光ピーク波長(Rmax)が下記式(4)を満たすことを特徴とする液晶表示装置。

    (Rmax−550)<(550−Bmax) …(4)
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