JP5146869B2 - 高強度成形品の製造方法及びそれにより得られる高強度成形品及び高強度小ねじ - Google Patents

高強度成形品の製造方法及びそれにより得られる高強度成形品及び高強度小ねじ Download PDF

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Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、頭部の厚さが薄い高強度小ねじのように、その最薄肉厚部の厚さQが薄い成形品であって、高強度で且つ耐遅れ破壊特性にも優れた鋼製成形品乃至ねじ部品に関するものであり、特に上記高強度小ねじについていえば、ワーク(後出の図13中、符号17参照)にねじ込まれたねじの頭部をワークからできるだけ突出さないようにするために、ねじの頭部の厚さをできるだけ薄くし、しかも、ねじとしてのねじ込み締結機能に優れ、遅れ破壊特性にも優れ、しかもねじの外径(めねじの場合は内径)ができるだけ小さいものまでを対象とする技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
最近の電化製品及び情報機器製品においては、持ち運びが便利で且つ性能が優れたもの、例えば、電子手帳、ノート型パソコン、HDD、携帯電話、デジタルカメラ等の電子機器が急速に広く普及している。このような製品においては、小型化・コンパクト化のために、製品厚さが薄いことも要請され、これを組み立てるためのねじ部品も必然的に小径のもの、具体的には呼び径が2mm(ねじの呼びでM2)以下の小径の小ねじが使用されている。そして一層の小型化・コンパクト化、薄肉製品化のためには、この小ねじを更に小さくする必要がある。その際、ねじの頭部の厚さを薄くして、頭部がワークから突出しないようにし、美観を損なうことなく、また製品使用時にこのねじの頭部による引っ掛かりが発生しないようにし、しかもねじ本来の基本性能を十分に備えたねじ製品が要求されている。
【0003】
一般に、ねじの頭部にはドライバビットに係合させるための係合溝を形成させる必要があるので、上記要求に対応してねじ部品の頭部の厚さを薄くした場合には、この係合溝の形状・寸法を保持する限り、係合溝の底部先端位置がねじの軸部にまで食い込んでくことを避けることができない。そのため、係合溝の底部領域の内壁と頭部座面への最近接距離、又は係合溝の底部領域の内壁とねじ部(頭部の首下部及び不完全ねじ部を含む。これはJIS B0101 番号2102 の規定による)の表面との間の最短距離(以下、本明細書において「頭部首下付近の最薄肉厚部の厚さ」という)が小さくなる。こうして、頭部の厚さを相当に薄くした場合には、(1)上記頭部首下付近の最薄肉厚部の厚さが0となる領域が発生して孔が開いたり、あるいは(2)この部分の構造が弱体化してねじ込みの標準トルク値が確保できなくなる。また、(3)頭部の厚さを薄くした上に、係合溝の深さを浅くして、頭部の首下付近の最薄肉厚部の厚さを所要値に確保した場合には、ねじ込み時に頭部に形成された係合溝がなめる(壊れる)ということも発生し、有効なトルク値が著しく低下する。
【0004】
このように頭部の厚さを薄くした場合に発生するねじに関する上記問題は、更に、呼び径が小さくなるほど一層重大な問題となり、ねじ本来の基本性能を損なうので、上記問題の解決は一層困難となる。
【0005】
上述した状況に対応して、従来、ねじの頭部の厚さを薄くした薄頭付きねじが提案されている。そして、この薄頭付きねじにおいては、頭部を薄くしたことによる上述した問題を解決するために、頭部の首下部に「補強部」と称するねじ無しの部分を形成させている。
【0006】
この補強部に関しては、例えば特許文献1には、次の技術が開示されている。即ち、図9は、その薄頭付きねじの一例を説明するための正面図であり、図10は、図9の部分切欠き断面を伴なう要部の拡大正面図であり、図11は、図9のねじを組み込んだ使用状態を示す縦断面図である。
【0007】
これらの図において、1が従来の薄頭付きねじであり、この薄頭付きねじ1は、頭部2と、ねじ山3を有する軸部4と、首下部に形成されたねじ無し部の補強部10とで構成されている。このねじ1の頭部2には十字形状の係合溝(十字穴)5が形成されており、この係合溝5は先端が軸部4にまで食い込んで達している。ここで、頭部2は、その厚みが通常のねじの頭部よりかなり薄く形成されており、この頭部2の厚さはこのねじ1の呼び径に対して、その1/3程度あるいはそれ以下に設定されている。即ち、例えば、呼び径が2mmのM2においては、頭部2の厚さは0.67mm程度乃至これ以下、呼び径が1.2mmのM1.2においては、頭部2の厚さは0.4mm程度乃至これ以下となることになる。
【0008】
また、頭部2の座面7と軸部4のねじ山3との間に形成された補強部10は、その形状は例えば図10に示すように、縦断面における外形が比較的大きな円弧形状を呈し、上端部の横断面の直径は下端面のそれよりも大きく形成されており、この補強部10の上端側が頭部2の座面7に接続する位置P10の軌跡円の直径は、ねじの外径D0よりも僅かに大きくなっている。また、係合溝5の内壁8と頭部2の頂面6とが交叉する軌跡円の直径mを、ねじの谷径Dより小さく設定している(m<D)。更には、この係合溝5は頭部2の頂面6から軸部4にかけて深くなるにつれて軸部4の軸心方向に傾斜している。こうして、係合溝5の内壁8と補強部10との間には、ねじ込み時に駆動力をねじ1に伝達するのに十分な厚みが確保されている。
【0009】
特許文献2には、更に、上述した補強部10における係合溝5の内壁8との間の肉厚部の厚みδを更に厚くして、ねじの最小破壊トルク値を向上させるために、図12に示すように、補強部10が頭部2の座面7に接続する位置P10の軌跡円の直径を、ねじの外径D0よりも大きく形成すること、そして、ねじ締結時に補強部10の下端部に応力集中が発生するのを防ぐために、補強部10が軸部4側に接続する部分の形状を、不完全ねじ部9に対して滑らかな曲面形状で連続する弧状部11に形成することが、開示されている。図13は、図12のねじを組み込んだ使用状態を示す縦断面図である。17は被締結部材であり、18はワークである。
【0010】
このように、従来技術においては、ねじ1の頭部2の厚さを薄くするために、頭部2の首下にねじ無しの補強部10を形成させると共に、補強部10の形状及び寸法、並びに係合溝5の形状及び寸法を適切に設計することにより、頭部首下付近の最薄肉厚部の厚さを確保して、ねじ1のねじ込み時にねじ本来の締結機能が発揮されるように工夫されている。また、ねじによる締結時に、首下部への応力集中の緩和が図られるようにも工夫されている。
【0011】
【特許文献1】
:特開2002−054617
【特許文献2】
:特開2002−139010
【0012】
上述した従来技術の提案によれば、ねじの頭部の厚さが薄くなったので、製品におけるねじの頭部の出っ張りが小さくなり、また製品の薄肉化・軽量化に寄与する。更に、締結時の首下部への応力集中の緩和により、耐遅れ破壊特性の向上が図られている。
【0013】
しかしながら、上述したねじ頭部の薄肉化の従来技術によっても、高性能な携帯用電子機器製品の一層の小型化・コンパクト化のためには、下記問題点が残されている。即ち、頭部の首下に補強部が形成されているが、これにはねじが形成されていないので、この補強部は直接的な締結機能を有しない。そして、この補強部の高さの分だけ、被締結部材(図13中の符号18)の厚さが厚くなるのは避けられない。そのため、機器製品全体としての厚さの低減効果が若干損なわれる。更に、補強材の上端側部の直径はねじの外径よりも大きいので、被締結部材の下穴の径をねじの外径以上にしなければならず、機器製品のコンパクト化効果が損なわれる。
【0014】
次に、一般のねじ部品に関する場合と同様、情報機器製品等において使用される小ねじにおいても、その製造工程は、素材の予備成形及び頭部成形のための冷間圧造、並びに、次いで行われるねじ部成形のための転造を行なうために、長時間を要する球状化焼なましに代表される軟化処理を施して、冷間における成形性を向上させる必要がある。次いで、こうして得られた成形体に対して、ねじ部表面層の硬さの向上のために、浸炭焼入れ・焼戻しあるいは窒化処理等の表面硬化処理が施されている。しかしながら、このような表面硬化の熱処理を施された小ねじにあっては、当該表面硬化層領域については、その硬さ及び強度は優れているが、一方、この領域は脆く、靭性に劣っているという問題点がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
上述した問題点に鑑み、本発明の課題は、(1)薄頭付き小ねじの頭部の首下に形成されるねじ無しの補強部形成による被締結部材の下穴の径の縮小化を図ること、及び、(2)小ねじの成形素材に対する球状化焼なまし等の軟化処理が不要であり、更に、小ねじの成形体に対して表面硬化のための熱処理を施す必要のない、薄頭付きの強靭な小ねじを製造することである。
【0016】
従って、本発明の目的は、上記課題を解決することにより、頭部の厚さの薄い小ねじであって、表面硬化のための熱処理が不要である小ねじを製造し、携帯用電子機器等の小型化・コンパクト化の向上に寄与し、更にこの製造技術の応用範囲を拡大して、小ねじに制限されず、薄肉部を有する成形品において当該薄肉部の強度及び靱性の向上により当該成形品の用途が拡大され、またねじ部品を包含する成形品の高強度化・高靱性化が可能となり、しかも成形体の素材の軟化処理工程、及び成形体の強靭化処理工程を省略可能な製造技術を提供し、もって産業の発達に寄与することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記課題を解決するために、本発明者等は鋭意研究を重ねた。本発明者等は、先ず、本発明により製造すべき成形品、ねじ類又はねじに使用するための素材とすべき鋼は、その機械的性質の内、引張強さTSが800MPaの水準を超えること、望ましく1000MPa以上であって、絞りRAが70%の水準を超えることを目標とした。このような高強度で且つ高延性を有するものを得るためには、本発明者等の研究成果に基づく本出願人による特許出願(特願2004−116168及び特願2004−116242)における知見より、得ようとする鋼の素材に対して適切な温度範囲における温間加工を施すことにより、相変態による強化機構を実質的に利用せずに鋼の結晶粒径を所定値以下に微細化し、次いで、こうして得られた微細粒組織鋼に対して更に、所要の冷間加工を施す。こうすることにより、結晶粒が冷間加工方向に伸びたフェライトが主相のバンブーストラクチャーを呈する鋼を調製し、これにより、当該加工方向に垂直な断面における粒径を上記温間圧延後の材料におけるよりも更に小さくすることにより、強度が確実に上昇すると共に、冷間加工性の低下量は上記温間圧延後における状態の絞りRAを指標として、これに比較して極めて小さく抑えることが可能であり、上記引張強さTS及び絞りRAを同時に満足することを見出している。更に、上記研究において、この現象は、鋼の化学成分として特別な元素を添加しなくても得られることもわかった。
【0018】
本発明者等は、上述した製造法により得られた鋼が、700MPa程度以上の高強度フェライト鋼であるにもかかわらず、絞りRAが70%以上の高水準を備えているという予想外の新しい知見に基づき、この鋼に冷間圧造ないし転造等の成形加工等を施すに際して、当該鋼に対して球状化焼なましによる軟化処理を施すことなく使用することに着眼し、特に頭部の厚さの薄い小ねじ(「薄頭付きねじ」という)に成形した。その結果、成形性が良好であると共に、更に、当該成形された小ねじに対して焼入処理、焼戻し処理、浸炭処理、及び浸炭窒化処理の内のいずれの熱処理を施さなくても、薄頭付きねじに必要な基本性能を有していることを見出した。
【0019】
明細書において本願発明における成形品とは、ねじ、ボルト、ナット、シャフト、リベット、ピン、スタッドボルト、ファスナー類、歯車、軸類、バネ、その他機械構造部品(日本鉄鋼協会発行、渡辺敏幸著 機械用構造用鋼 P46、P97)等であって、これらの素材の形状は、棒鋼、鋼線材又は鋼線のいずれでもよく、また、薄板を素材とした成形品であってもよい。
また、最薄肉厚部には、ねじ部品のねじ山の頂付近は含まないものとする。
【0020】
明細書において本願発明におけるねじ部品とは、JIS B0101 ねじ用語の番号2101で規定された通りのボルト、ナット等のように、その一部にねじをもった部品である。
【0021】
本願の第1の発明に係る高強度成形品は、最薄肉厚部の厚さQが0.25mm以下である肉厚部分を有する成形品であって、この最薄肉厚部は、その肉厚部領域における少なくとも1方向の断面における平均結晶粒径が200nm以下のフェライト組織を有する超微細組織鋼で構成されており、しかも焼入処理、焼戻し処理、浸炭処理、及び浸炭窒化処理の内いずれの熱処理をも施されていないものであると共に、前記成形品の成形素材に対する球状化焼なまし等の軟化処理が不要であることに特徴を有するものである。
【0022】
本願の第の発明に係る高強度成形品は、第の発明において、上記成形品が、その一部にねじ部が形成されているねじ部品であることに特徴を有するものである。
なお、ここで、最薄肉厚部には、上記ねじ部のねじ山は含まないものとする。
【0023】
本願の第の発明に係る高強度成形品は、第1又は2の発明において、上記成形品の化学成分組成の内、C含有量を規定するものであって、そのC含有量が0.010質量%以下であるものであることに特徴を有するものである。
【0024】
以下は、本願発明に係る高強度薄頭小ねじに関するものである。
本願の第4の発明に係る高強度薄頭小ねじは、回転駆動力を伝達するドライバビットが係合する係合溝が形成された頭部と、ねじ部が形成された軸部とが一体化して形成された小ねじであって、次の通り構成されたものである。即ち、上記係合溝の内壁と上記頭部の座面との最短距離をQbsとし、また上記係合溝の内壁と上記軸部のねじ部(頭部の首下部及び不完全ねじ部を含む)の表面との最短距離をQshとしたとき、これら最短距離Qbs及びQshの内、少なくともいずれか一方は0.20mm以下であり、またねじ頭部の厚さkが、k≦0.25mmであり、しかも焼入処理、焼戻し処理、浸炭処理、及び浸炭窒化処理の内いずれの熱処理をも施されることなく、前記最短距離Qbs又はQshが0.20mm以下である部位は、当該部位における少なくとも1方向の断面における平均結晶粒径が200nm以下のフェライト組織を有する超微細組織鋼で構成されていると共に、前記小ねじの成形素材に対する球状化焼なまし等の軟化処理が不要であることに特徴を有するものである。
【0025】
なお、本明細書において本願発明における小ねじとは、JIS B0101 ねじ用語の番号2402で規定された通りの比較的軸径の小さい頭付きのねじ、及びこれよりも軸径の小さい頭付きのねじ、並びにこれらに準じるものである。
【0026】
本願の第の発明に係る高強度薄頭小ねじは、第の発明において、上記頭部と上記軸部との間には、ねじが形成されていない補強部が形成されており、この補強部の上端が上記頭部の座面に接続する軌跡円の直径Drifは、ねじの外径Dよりも小さいか、又は同じであるものであることに特徴を有するものである。
【0027】
本願の第の発明に係る高強度薄頭小ねじは、第4または5のいずれかの発明において、上記係合溝の翼と上記頭部の頂面とが交叉する軌跡円の直径である穴の翼長さmが、上記ねじ部に形成されたねじの谷の径Dよりも小さいか又は同一であることが付加されているものであることに特徴を有するものである。
【0028】
本願の第の発明に係る高強度薄頭小ねじは、第から第のいずれかの発明において、上記ねじの外径Dは、D≦1.0mmであるものであることに特徴を有するものである。
【0029】
本願の第の発明に係る高強度薄頭小ねじは、第から第のいずれかの発明において、ビッカース硬さHVが250以上のものであることに特徴を有するものである。
【0030】
なお、本明細書において本願発明におけるねじ部の表層部とは、呼び径が指定されたときに行なわれる通常の浸炭処理により、表層部が硬化される程度の厚さを意味し、ねじ部の表面から凡そ0.1mm程度の深さまでの領域をいう。
【0031】
本願の第の発明に係る高強度薄頭小ねじは、第から第のいずれかの発明において、上記係合溝の形態が、十字穴であるか、又は上記頭部の軸芯を中心とする円周上に等間隔でn等分されて(但し、nは、n=3又はn≧5の自然数であって)放射状に形成された穴であるものであることに特徴を有するものである。
【0032】
本願の第10の発明に係る高強度薄頭小ねじは、第から第のいずれかの発明において、上記ねじの化学成分組成が、そのC含有量が0.010質量%以下であるものであることに特徴を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】圧延条件パラメータZと平均フェライト粒径との関係を例示するグラフである。
【図2】本発明に係る薄頭付きねじの実施の形態を示す正面図である。
【図3】実施例1の小ねじの軸芯を通る縦断研磨面の3%ナイタール腐食の拡大写真である。
【図4】実施例2の小ねじの軸芯を通る縦断研磨面の3%ナイタール腐食の拡大写真である。
【図5】実施例3の小ねじの軸芯を通る縦断研磨面の3%ナイタール腐食の拡大写真である。
【図6】実施例1の概観の拡大写真である。
【図7】実施例2の概観の拡大写真である。
【図8】実施例3の概観の拡大写真である。
【図9】従来技術における薄頭付きねじの一例を説明するための正面図である。
【図10】図9の部分切欠き断面を伴なう要部の拡大正面図である。
【図11】図9のねじを組み込んだ使用状態を示す縦断面図である。
【図12】他の従来技術における薄頭付きねじの一例を説明するための正面図である。
【図13】図12のねじを組み込んだ使用状態を示す縦断面図である。
【符号の説明】
【0034】
なお、図中の符号は次のものを示す。
1 ねじ
2 頭部
3 ねじ山
4 軸部
5 係合溝
6 頂面
7 座面
8 係合溝の内壁
9 不完全ねじ部
10 補強部
11 弧状部
12 十字穴(クロスリセス)
13 翼
15 小ねじ
16 首下部
17 被締結部材
18 ワーク
19 下穴(取付け穴)
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
本発明は前述した通りの構成とそれにかかわる特徴を有するものである。そこで、次に、本発明の基本的実施形態の限定理由、及び当該実施形態における態様の限定理由について述べる。
【0036】
(1)本発明品の基本的製造方法(熱間加工又は温間加工+冷間加工の組合せからなる工程の規定)
本発明に係る高強度成形品及び高強度小ねじの製造方法において、根幹を成す構成要件は、所定の粒径以下のフェライト組織を有する超微細組織鋼を素材として、これを用いて所望の形態の成形品又は小ねじを成形することにある。ここで、素材の所定の結晶粒径は、鋼塊、鋳片、鋼片又は鋼材半成品に温間加工を施し、次いで更に冷間加工を施し、この冷間加工の最終加工方向に垂直な断面における平均結晶粒径が500nm以下、望ましくは200nm以下とする。
このように素材の粒径を規定する理由は、かかる素材を用いれば、(1)この素材に球状化焼なまし等の軟化処理を施すことなく、小ねじ等の成形体に加工することが可能であること、及び(2)得られた成形体に表面硬化熱処理等の強靭化熱処理を施さなくても、小ねじ等成形品本来の基本性能が具備された製品が得られること、を知見したからである。ここで、上記小ねじ等成形品の形状・寸法には重要な規定をする。即ち、当該成形品の最も肉厚が薄い部位の厚さ(本願発明において「最薄肉厚部の厚さ」といい、Qで表わす)が、0.25mm以下であることを規定する。
【0037】
更に、上記熱間加工又は温間加工により調製される材料の結晶粒径は、これを規定することが必要であり、当該熱間加工又は温間加工の最終加工方向に垂直な断面における平均結晶粒径が3μm以下とすることを規定する。かかる熱間加工又は温間圧延材料に対して、適切な条件下での冷間加工を施すと言うものであり、この冷間加工により、C方向断面における結晶粒が、一層微細化された組織鋼を得るというものであり、その粒径として、冷間加工工程の最終加工方向に垂直な断面において、500nm以下に超微細化する。そして望ましくは更に微細化して、200nm以下にする。
【0038】
上記において、熱間加工又は温間加工後の材料を上記の通り規定された微細粒組織鋼調製し、これを用いて冷間加工を施すと、材料強度が著しく上昇するにもかかわらず、極めて好都合なことには、加工性の低下が極めて小さいことが見出された。従来予想が困難であったこの新規知見は、本願発明の完成に重要な地位を占める。
このように、上記素材を用いれば、当該素材の球状化焼なまし等の軟化処理を施す必要が無くなり、しかも、成形体の表面硬化熱処理等の強靭化熱処理を施す必要が無くなる理由は、当該素材が機械的性質において、引張強さTSと絞りRAとが共に優れている、即ち、両特性値が良好なバランスを備えつつ両特性値の水準が優れているからである。
【0039】
(2)鋼の成分組成
本発明品の製造方法において、温間加工の素材として用いる鋼塊、鋳片、鋼片又は鋼材半成品の化学成分組成は、炭素鋼成分及び低合金鋼のいずれであっても、鋼の標準組織において主相がフェライト又はフェライトのみであれることが必要であり、C含有量が0.45質量%以下であればよい。本発明においては、前述した通り、上記鋼材半成品等に対して適切な温間加工を施すことにより、相変態による強化機構を実質的に利用せずに鋼の結晶粒径を所定値以下に微細化し、次いで、こうして得られた微細粒組織鋼に対して更に、所要の冷間加工を施すことにより、一層微細な超微細組織鋼を調製することにより、高強度且つ高延性を有する素材を得る。
【0040】
本発明においては、焼入れ処理により、マルテンサイト変態を起こさない化学成分組成であってもよいことが重要な特徴である。その理由は、本願発明の他の構成要件を満たしていれば、熱間加工又は温間加工及び冷間加工後の材料の目標とする引張強さ800MPa以上、望ましくは900MPa以上、更に望ましくは1200MPa以上、そして更に望ましくは1500MPa以上が得られ、しかも当該引張強さに応じて絞りRAも高水準に維持された鋼が得られるからである。
特に、C含有量が0.010質量%以下、更に望ましくは、0.002質量%未満の極低炭素鋼成分であっても、高強度が得られる。ここで、C含有量が0.002質量%未満であれば、冷間加工後の材料に対する焼鈍が不要となる。
高強度で且つ高延性という両者のバランスに優れた機械的特性が得られるのは、冷間加工性を劣化させる要因である硬質なセメンタイトが実質的に生成していない点に大きく依存している。
【0041】
なお、本発明に係る成形品又は小ねじにおいて、実質的にセメンタイトフリーであるか否かの判断は、実際問題としては必ずしも容易ではない。そこで、日常操業において実際的なC含有量の定量分析値により精度よく推定することができる。そこで、金相学的判断からC含有量がAe1点におけるフェライト相中の炭素の固溶限以下であることと規定した。更には、通常の低合金鋼ないし炭素鋼の成分系においては、セメンタイトが生成しないと考えられるC含有量の範囲として、0.010質量%以下、更に望ましくは、上記焼鈍不要の観点から0.002質量%未満に規定した。
上記において、Ae1点におけるフェライト相中の固溶C濃度(質量%)以下となっているために、セメンタイトフリーの組織となっている。炭素鋼及び低合金鋼のいずれにおいても、このセメンタイトフリーが得られるC濃度(質量%)は、例えば計算ソフトThermo−calcを用いて計算することができる。
【0042】
このように、本発明においては、セメンタイトフリーのフェライト組織を有する鋼材において、上述したような高強度を有し、且つ冷間加工性にも優れている材料(強度と加工性とのバランスに優れた高強度鋼)の設計が可能となった。従来、かかる成分設計による冷間加工性に優れた高強度鋼線又は棒鋼が実現された例は見当たらない。
【0043】
本発明においては、上述した通り高強度特性を得るために、セメンタイトフリーの鋼であることを重視するものである。そこで、上記化学成分組成の規定に際しても、合金元素の添加に依存させることは、望ましくは不要である。そこで、焼入れ性向上を促進させる元素、例えばCrやMo、その他の同類元素の添加、並びに、固溶強化元素であるCuやNi、その他の同類元素の添加は敢えて添加する必要が無い。そればかりか、上記合金元素は製造コスト低減上からも添加しないことが望ましい。従って、上記元素はいずれも、鋼の精錬・溶製工程において不可避的に混入する以上の含有量は、無い方が望ましい。更に、本発明では特に規定するものではないが、析出強化に有効な元素であるTiやNb、その他の合金元素も添加するには及ばない。本発明のセメンタイトフリーの成分系により、十分な引張強さを確保することができるからであり、製造コストの低減にも役立つ。
【0044】
なお、上述した化学成分の内、C含有量に関しては、本発明における本発明品の製造方法を実施する限り、0.010質量%超えであっても類似した作用・効果が得られる。この観点から、C含有量は0.45質量%以下であればよい。
また、上述したCをはじめとする各種の化学成分組成は、本願発明における鋼塊、鋳片、鋼片又は鋼材半成品から高強度成形品又は小ねじまでの製造工程において、その含有量は実質的に変化しないとみなすことができる。
【0045】
(3)熱間加工又は、温間加工及び冷間加工における温度及びひずみ条件
(3−1)熱間加工又は温間加工条件:上記高強度成形品又は小ねじの製造工程の実施の形態として、まず所定の鋼塊、鋳片又は鋼片乃至鋼材に対する一方、温間加工の望ましいは条件は、加工温度が350〜800℃の範囲内とすべきである。更に、その際に材料中へ導入されて残留する塑性ひずみを確保すべきである。この塑性ひずみ量は、公知の3次元有限要素法による計算で求めることができる。その値を「ε」で表記すると、ε≧0.7以上であることが望ましい。このような温間加工条件を採用したのは、相変態による強化機構を実質的に利用せずに鋼の高強度、且つ高延性を実現する方法として、C方向断面における平均結晶粒径を3μm以下にするためである。
【0046】
なお、上記熱間加工又は温間加工条件において、ひずみとしてεを指標とする代わりに、操業上比較的簡便に求めることができる材料のひずみ(この出願の発明明細書において「工業的ひずみ」といい、「e」で表記する)により、実用的に代替することができる。工業的ひずみeは、材料の総減面率Rの関数であり、下記(1)式:
e=−ln(1−R/100)‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥(1)
で表わされる。但し、Rは下記(2)式:
R={(S−S)/S}×100‥‥‥‥‥‥‥‥(2)
但し、R:鋼塊、鋳片又は鋼片乃至鋼材に対して施される総減面率(%)
:熱間加工又は温間加工開始直前の鋼塊、鋳片又は鋼片乃至鋼材のC方向断面積
S:熱間加工又は温間加工終了後に得られる材料のC方向断面積
で表わされる総減面率Rである。
上記(1)式及び(2)式を用いて、ε≧0.7に相当するRの値を計算すると、R≧50%が得られる。従って、熱間加工又は温間加工においては、上記塑性ひずみε≧0.7の代わりに、材料の総減面率R≧50%を採用してもよい。
【0047】
更に、一方、本発明者等は、温間強加工(温間における1パスによる大ひずみ加工)によって形成される超微細粒の平均粒径は、加工温度とひずみ速度に依存することに着眼し、圧延条件パラメータとして、下記(3)式:
Z=log[(ε/t)exp{Q/(8.31(T+273))}]
‥‥‥‥‥‥‥‥‥(3)
但し、ε:平均塑性ひずみ
t:圧延開始から終了までの時間(S)
Q:定数(結晶組織がbccのとき、254000J/mol)
T:圧延温度(℃)、多パス圧延の場合は各パスの圧延温度を平均した温度
で表わされるZener−Hollomon parameterを導入し(但し、対数形式で表記)、結晶粒径は、圧延条件パラメータZの増加につれて微細化することを見出した。図1に、圧延条件パラメータZと平均フェライト粒径との関係を例示する。即ち、図1は、Z≧11となるように圧延を制御することにより、平均フェライト粒径が1μm以下の微細粒組織が得られることを示している。従って、温間圧延温度をZ≧11を満たすように制御することにより、素材の平均フェライト粒径を3μm未満にすることが可能となる。
【0048】
更に、温間加工法としては、温間圧延及び温間鍛造のいずれを採用してもよく、その際、複数バス(温間鍛造の場合は、複数回の鍛造スケジュールとする)により複数方向に加工することにより、材料内への塑性ひずみの均一化が図られるので、望ましい。
【0049】
(3−2)冷間加工条件:次に、上記の通り温間加工により調製された微細粒組織を有し、高強度で且つ加工性に優れている材料に対して、予め施すべき望ましい冷間加工条件は、冷間加工温度が350℃未満であることが望ましい。加工発熱により、冷間加工中にこれよりも高い温度に達すると、引張強さの上昇度合いが低下して望ましくない。次に、冷間加工により材料中へ導入される残留ひずみを、所望する引張強さに応じて確保することが必要である。このような観点から、3次元有限要素法により求められる塑性ひずみεが、少なくとも0.05以上となるように冷間加工を施すことが望ましい。これにより結晶の冷間加工組織は加工方向に延伸した形態を呈し、加工方向に対するC方向断面における粒径も細粒化されて、引張強さの上昇が確保される。その際、絞りRAの低下量は小さく抑えられる。
【0050】
上記冷間加工条件において、加工量としてεを指標とする代わりに、前記(1)式により説明した「工業的ひずみ」であるeを媒介することにより、ε≧0.05に相当する材料の総減面率Rを計算すると、R≧5%が得られる。従って、冷間加工においては、上記塑性ひずみε≧0.05の代わりに、材料の総減面率R≧5%を採用してもよい。
なお、上記冷間加工においては、公知の冷間伸線法及び冷間圧延法のいずれを採用してもよい。
【0051】
(4)最薄肉厚部の厚さ及び結晶粒径
本発明に係る成形品においては、その最薄肉厚部の厚さが0.25mm以下であるものを対象としている。このように肉厚が薄い部分を有する成形品であって、この部分においても高強度を必要とするものにあって、焼入処理、焼戻し処理、あるいは浸炭焼入・焼戻し又は窒化処理を施さないでもよいものとして、当該最薄肉厚部における少なくとも1方向の断面における平均結晶粒径が500nm以下のフェライト組織となっていればよい。そして、このような超微細組織鋼で構成された成形品は延性にも優れている。この平均結晶粒径は200nm以下であれば最薄肉厚部の強度が一層上昇して望ましい。ここで、そのような成形品として、ねじ部品のように肉厚が薄い部分を有する物に対して望ましい条件であり、更に、小ねじの内でも特にその頭部の厚さが薄いものの場合には望ましい条件である。なお、このような高強度で且つ高延性を有する成形体乃至小ねじは、上記(1)〜(3)に記載した製造技術に基づく本発明に係る製造方法により得ることができる。
【0052】
(5)薄頭付きの小ねじ
図2に、本発明に係る薄頭付きねじの実施の形態を示す正面図である。
図2において、15は小ねじであって、頭部2とこの頭部と一体をなしねじ山3を有する軸部4とからなっている。この小ねじ15の頭部2には軸部4の軸芯線上に回転駆動力を伝達するドライバビットが係合することができる係合溝5として十字円錐形状の十字穴(クロスリセス)12が形成され、この係合溝5(11)は先端が軸部4に達している。また、この係合溝5の内壁8は、頭部2の頂面6から軸部4にかけて深くなるにつれて軸部4の軸芯方向に傾斜している。
上記十字穴からなる係合溝5の内壁8と頭部2の座面7との最短距離Qbs、及び、係合溝5の内壁8と軸部4のねじ部(頭部2の首下部16及び不完全ねじ部9を含む)の表面との最短距離Qshの内、少なくともいずれか一方は0.20mm以下に形成されている。
【0053】
また、頭部2は、その厚みが通常の小ねじの頭部よりかなり薄く形成され、頭部2の厚さ(kで表わす)は、ねじの外径(Dで表わす)の1/5〜1/6程度である。従って、例えば、ねじの外径D=1.2〜1.4mmの小ねじ15(M1.2〜M1.4)の場合、頭部の厚さk≒0.24mm程度であり、ねじの外径D≦1.0mmとなると、頭部の厚さk≦0.2mmとなる。また、頭部2の外径(dkで表わす)は、ねじ1の外径Dの1.7〜2.2倍程度である。従って、M1.2の場合、頭部2の外径dk≒2.5mm程度、M1.4の場合、頭部2の外径dk≒2.7mm程度である。
【0054】
上記の通り、上記最短距離Qbs又はQshが0.20mm以下と、係合溝5の最小肉厚部が極めて薄いので、ねじ締付け時の最小破壊トルク値の確保が重要となり、また、頭部の厚さが薄いので、ねじ締付け時に係合溝がなめる(破壊する)のを避ける必要がある。これに対して、本発明に係る小ねじは、焼入処理、焼戻し処理、浸炭処理、及び浸炭窒化処理の内いずれの熱処理をも施されていないが、当該各部位を含めて、少なくとも1方向の断面における平均結晶粒径が500nm以下の、更に望ましくは200nm以下のフェライト組織を有する超微細組織鋼で構成しているので、上記最小破壊トルク値の確保及びなめりの防止がなされる。
【0055】
次に、頭部2と軸部4との間には、ねじが形成されていない補強部10が形成されている。そして、この補強部10は、僅かに上広がりの円錐台形状を呈し、その上端が頭部2の座面7に接続する軌跡円の直径Drifは、ねじの外径D以下となるように、補強部10は形成されている。このように、Drif≦Dとすることにより、頭部2の座面7の下側に接して締結される被締結部材(図示せず。但し、図13の符号17参照)に開けるべき下穴(取付け穴)(図13の符号19参照)の径を大きくする必要がなくなる。また、補強部10の高さは、できるだけ低くしてある。即ち、頭部の厚さkを薄くしたので、係合溝5の翼13が頭部2の頂面6と交叉する軌跡円の直径、即ち穴の翼長さmを短くすることにより、係合溝5の内壁8の最小厚さである前記Qbs、及びQshが、薄くなり過ぎるのを防止して、係合溝5に係合されたドライバビットの回転駆動力をねじの軸部4に十分に伝達するためである。この際、上記穴の翼長さmを、ねじの谷の径D以下となるように形成することにより、上記Qbs、及びQshの大きさが確保され、一層望ましい。
【0056】
本発明に係る小ねじの外径Dは、携帯用電子機器等製品の小型化・コンパクト化の要請の観点から小さいことが望ましい。上述した小ねじにおいて、Dを1.0mm以下に設計することにより、上記要請に対して一層好ましい。小ねじの外径Dを小さくするほど、前記Qbs、及びQshが薄くなるので、一層高強度の小ねじが必要となる。本発明に係る小ねじはこの肉薄部における超微細組織鋼の構成により、このような高強度化の要請を満たすものである。
そして、本発明に係る小ねじの係合溝の形態は、ねじ締付け時に穴が一層なめらないようにするために、十字形状に限定されることなく、三叉形状の穴とすることができ、その他円周を4以上に等分した放射状穴を形成することもできる。こうすることにより、機器製品の開放を防ぐ防犯対策にもなる。
【実施例】
【0057】
以下、この出願の発明を実施例により更に詳しく説明する。
表1に示した化学成分組成を有する成分No.1及び2の鋼を真空溶解炉を用いて溶製し、鋼塊に鋳造した。
【表1】
【0058】
得られた各鋼塊を熱間鍛造により12mmφの棒鋼に成形した。これから温間圧延用素材を採取し、温間における多方向の多パスカリバー圧延により12mmφに成形し、水冷して棒鋼を調製した。この温間圧延の条件は、550℃に加熱した後、圧延温度450〜530℃の範囲内において、6mmφに成形した。この間、圧延の各パス毎に材料を長さ方向軸芯の周りに回転させて圧下方向を変化させ、多方向の多パス圧延を行なった。温間圧延用素材である12mmφからこの6mmφへの総減面率は75%である。なお、このときの平均塑性ひずみεは、前記(1)及び(2)式を参照して、ε=2.9とみなすことができる。そして、この温間圧延された6mmφの線材のフェライト粒径は、C方向断面において、0.5μmとなっていた。
【0059】
次に、上記温間圧延により調製された成分No.1、2及び3の6mmφの線材のそれぞれを冷間伸線により、1.15mmφ、1.0mmφ及び0.8mmφの3サイズの鋼線に調製した。なお、このときの伸線率はそれぞれ96%、97%及び98%であり、このときの平均塑性ひずみεは、前記(1)及び(2)式を参照して、ε=3.2、ε=3.5及びε=3.9とみなすことができる。そして、上記成分No.1から冷間伸線された1.15mmφ及び0.8mmφのフェライト平均粒径は、C方向断面においてそれぞれ105nm及び88nmであり、そして成分No.2から冷間伸線された1.0mmφのフェライト平均粒径は、C方向断面において95nmであった。
【0060】
次に、これら3種の鋼線の内、1.15mmφの鋼線(成分No.1)からM1.4(呼び径1.4mm)の薄頭付きの小ねじを、0.8mmφの鋼線(成分No.1)からM1.0(呼び径1.0mm)の薄頭付きの小ねじを製造した。また、1.0mmφの鋼線(成分No.2)からM1.2(呼び径1.2mm)の薄頭付きの小ねじを製造した。これらの小ねじを順番にそれぞれ、実施例1、実施例3及び実施例2という。表2及び表3に、製造された実施例である各小ねじの各部位の寸法を示す。実施例1〜3において、係合溝の内壁と前記頭部の座面との最短距離Qbs、又は係合溝の内壁と前記軸部のねじ部の表面との最短距離Qshであって、0.12〜0.20mmの範囲にある。これに対して、ねじの頭部の厚さkは、0.22〜0.26mmの範囲にある。即ち、実施例1〜3においてはいずれも、頭部の厚さkよりもQbs又はQshの方が薄く、最薄肉厚部の厚さQは、実施例1では0.12mm、実施例2では0.20mm、そして実施例3では0.18mmという極めて薄い肉厚部を有するねじである。また、表2には、更に、係合溝の内壁と頭部の座面との最短距離Qbs、及び係合溝の内壁と軸部のねじ部(前記頭部の首下部及び不完全ねじ部を含む)の表面との最短距離Qshの内、短い距離の方の部位に相当する位置(「係合溝の最薄肉部」と略称する)における断面の平均結晶粒径(フェライト粒径)の値を併記した。
【0061】
【表2】
【0062】
【表3】
【0063】
次に、実施例1、2及び3のそれぞれの小ねじにつき、その軸芯を通る縦断面の研磨面につき、3%ナイタール腐食面のそれぞれの拡大写真を図3(実施例1)、図4(実施例2)及び図5(実施例3)に示し、また、それぞれの概観の拡大写真を図6、図7及び図8に示す。なお、係合溝の穴翼の形態は、実施例1及び実施例2においては十字形状であり、実施例3においては三叉形状である。
【0064】
一方、実施例1〜3のそれぞれの小ねじにつき、次の位置のビッカース硬さHVを測定した。即ち、(1)表2に記載した「係合溝の最薄肉部」の係合溝の内壁直近部、外周表面直近部及び肉厚中心部、(2)係合溝の底面直近部、(3)ねじ山表面直近部及びねじ山中間部、並びに(4)ねじの長さ中央部における軸芯部において測定した。その結果、実施例1〜3の全てにつき、上記測定値の全ての位置において、ビッカース硬さHVは250以上であり、係合部表面は300以上あった。
【0065】
上述した各実施例の小ねじにつき、係合溝の穴(リセス)がなめらないかどうか(破壊しないかどうか)のリセス強度試験、首下部の破壊トルク試験、及びねじ締め状態における遅れ破壊試験を行なった。その結果、全ての実施例につき、良好な結果が得られた。
【発明の効果】
【0066】
本発明は以上述べた通りの構成を有するので、次の効果が発揮される。先ず、薄頭付きの高強度小ねじをはじめとする高強度成形品の製造において、成形体に加工するための素材として、超微細結晶を有するフェライト組織鋼を使用する。この素材は高強度であるにもかかわらず、延性にも優れているので、その成形体への加工に先立って、従来行なわれている極めて長時間を要する球状化焼なまし等の軟化処理をその素材に施す必要がない。更に、加工後のこの成形体には、上記素材の材料特性である高強度が引き継がれ、さらに延性も強度とバランスよく引き継がれる。従って、加工後の成形体に対して、従来行なわれている表面硬化熱処理や焼入処理、焼戻し処理等の強靭化のための熱処理を施す必要がない。そして、得られる薄頭付きの高強度小ねじをはじめとする成形品は、強度及び靭性に優れている。特に、肉厚が極めて薄い部分を有する成形品の製造において、当該部分の強靭性向上のために行なわれる表面硬化熱処理の内、浸炭焼入・焼戻し処理のように、その硬化層の厚さを所定範囲内に薄く制御しなければならないという、困難な技術を要する場合であっても、本発明品であれば、そのような熱処理も一切不要である。従って、また低コストで製造され、特に薄頭付きの小ねじのような製品については、安定した高品質の成形品が製造され得る。具体的には、薄頭付きねじであって、現状のJISでは規定されていないような軸径の小さい頭付きの小ねじ(マイクロねじ)であっても、ねじの基本性能が発揮される製品が得られる。即ち、ねじの頭部の厚さを薄くし、ねじの外径を小さくしても、ねじの締付け時に係合溝の穴(リセス)が破壊されず、締付けによるねじの破壊トルク値が十分であり、しかも締結後の遅れ破壊が起こらない。こうして、特に携帯用等の精密電子機器の小型化・コンパクト化及び軽量化に寄与しうる。

Claims (10)

  1. 最薄肉厚部の厚さQが0.25mm以下である肉厚部分を有する成形品であって、焼入れ、焼戻し、浸炭処理、及び浸炭窒化処理の内いずれの熱処理をも施されることなく、前記最薄肉厚部は、当該肉厚部領域における少なくとも1方向の断面における平均結晶粒径が200nm以下のフェライト組織を有する超微細組織鋼で構成されていると共に、前記成形品の成形素材に対する球状化焼なまし等の軟化処理が不要であることを特徴とする、高強度成形品。
  2. 前記成形品は、その一部にねじ部が形成されたねじ部品であることを特徴とする、請求項1に記載の高強度成形品。
  3. 前記成形品の化学成分組成は、そのC含有量が0.010質量%以下であることを特徴とする、請求項1または2に記載の高強度成形品。
  4. 回転駆動力を伝達するドライバビットが係合する係合溝が形成された頭部と、ねじ部が形成された軸部とが一体化して形成された小ねじにおいて、
    前記係合溝の内壁と前記頭部の座面との最短距離Qbs、及び前記係合溝の内壁と前記軸部のねじ部(前記頭部の首下部及び不完全ねじ部を含む)の表面との最短距離Qshの内、少なくともいずれか一方は0.20mm以下であり、またねじ頭部の厚さkが、k≦0.25mmであり、焼入れ、焼戻し、浸炭処理、及び浸炭窒化処理の内いずれの熱処理をも施されることなく、
    前記最短距離Qbs又はQshが0.20mm以下である部位は、当該部位における少なくとも1方向の断面における平均結晶粒径が200nm以下のフェライト組織を有する超微細組織鋼で構成されていると共に、
    前記小ねじの成形素材に対する球状化焼なまし等の軟化処理が不要であることを特徴とする、高強度薄頭小ねじ。
  5. 前記頭部と前記軸部との間には、ねじが形成されていない補強部が形成されており、前記補強部の上端が前記頭部の座面に接続する軌跡円の直径Drifは、ねじの外径Dよりも小さいか、又は同じであることを特徴とする、請求項4に記載の高強度薄頭小ねじ。
  6. 更に、前記係合溝の翼と前記頭部の頂面とが交叉する軌跡円の直径である穴の翼長さmが、前記ねじ部に形成されたねじの谷の径Dよりも小さいか又は同一であることを特徴とする、請求項4又は5に記載の高強度薄頭小ねじ。
  7. 前記ねじの外径Dは、D≦1.0mmであることを特徴とする、請求項4ないし6のいずれかに記載の高強度薄頭小ねじ。
  8. ビッカース硬さHVは250以上であることを特徴とする、請求項4ないし7のいずれかに記載の高強度薄頭小ねじ。
  9. 前記係合溝の形態は、十字穴であるか、又は前記頭部の軸芯を中心とする円周上に等間隔でn等分されて(但し、nは、n=3又はn≧5の自然数であって)放射状に形成された穴であることを特徴とする、請求項4ないし8のいずれかに記載の高強度薄頭小ねじ。
  10. 前記ねじの化学成分組成は、そのC含有量が0.010質量%以下であることを特徴とする、請求項4ないし9のいずれかに記載の高強度薄頭小ねじ。
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