JP5145991B2 - 無線中継局 - Google Patents

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Description

本発明は、無線中継局に関する。本発明は、例えば、マルチホップリレーとも呼ばれる無線中継通信技術に用いることが可能である。
下記の非特許文献1(IEEE Std 802.16(TM)-2004)及び非特許文献2(IEEE Std 802.16e(TM)-2005)を規定したIEEE 802.16 WG(Working Group)では、1台の無線基地局(BS:Base Station)に対して複数の無線端末(MS:Mobile Station)が接続可能なPoint-to-Multipoint(P−MP)通信方式を規定している。
また、IEEE 802.16仕様には、固定通信用途向けのIEEE802.16d(IEEE802.16-2004)と、移動通信用途向けのIEEE802.16e(IEEE802.16e-2005)の2種類がある。いずれも複数の物理層を規定しているが、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)やOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)等の技術が主に使用される。
図8に、OFDMAの無線フレームのフォーマット例を示す。この図8において、縦軸は周波数(サブチャネル)を表わし、横軸は時間(シンボル)を表わす。
同図8に示すように、OFDMAの1無線フレームは、時間方向に対して、固定パターンのプリアンブル(Preamble)信号を先頭に有するダウンリンク(DL)サブフレームと、一定時間(TTG)を挟んで始まるアップリンク(UL)サブフレームと、次のDLサブフレームのプリアンブル信号までの一定時間(RTG)と、を含む。
ここで、DLサブフレームは、無線基地局(BS:Base Station)から無線端末(MS:Mobile Station)へ送信されるフレームであり、ULサブフレームは、逆に、MSからBSへ送信されるフレームである。つまり、DLサブフレームは、BSにとっての送信領域(送信期間)であるとともに、MSにとっての受信領域(受信期間)に相当し、ULサブフレームは、MSにとっての送信領域(送信期間)であるとともに、BSにとっての受信領域(受信期間)に相当する。
また、プリアンブル信号は、MSがBSを検出し、当該BSと無線リンクの同期を確立するために用いられる固定パターンの信号(同期信号)であり、DL−MAP及びUL−MAPは、DLサブフレーム及びULサブフレームの無線リソース(バースト)のMSに対する割当情報(対象MSや使用する変調方式、誤り訂正符号等)が含まれる信号である。また、FCH(Frame Control Header)は、BSに関する情報やMSがDLサブフレーム(バースト)を復調、復号するのに必要な情報(バーストプロファイル)を規定する信号である。
なお、前記TTGは、Transmit/Receive Transition Gapの略で、BSが送信状態から受信状態に遷移する際のデータ保護のために設けられた時間を意味し、前記RTGは、Receive/Transmit Transition Gapの略であり、BSが受信状態から送信状態に遷移する際のデータ保護のために設けられた時間を意味する。同様の保護時間(Gap)がMSの送受する無線フレームにも定義される。
MSは、DLサブフレームのプリアンブル信号を検出することにより、BSから送信されている無線フレームとの同期を確立し、FCHを基にMAPデータ(DL−MAP及びUL−MAP)を復調、復号することで、無線フレームにおいてどのバースト(周波数及びタイミング)でBSと通信を行なえばよいか、また、その通信に、どの変復調方式、誤り訂正符号を用いればよいかを認識することができる。
一方、IEEE 802.16j 委員会(Relay Task Group)では、簡易なサービスエリア(セルカバレッジ)の拡大や通信スループットの向上を目的として、無線中継局(RS:Relay Station)の仕様を検討している(例えば、下記の非特許文献3参照)。
RSは、MSとBSとの間に位置し、両者の通信を中継(Multihop Relay)することで、前記目的を達成しようとするものである。なお、このような無線中継通信システムでのBSは、通常のBSと区別する意味で、MR(Multihop Relay)−BSと呼ばれることもある。
無線中継通信システムでは、既存システムとのコンパチビリティを考慮して、MSは、接続先がBSであるかRSであるかを区別せずに通信を行なうことが可能である。即ち、MSは、RSと通信する場合であってもBSと同様に通信することが可能である。
図9に、無線中継通信システムにおける無線フレームのフォーマット例を示す。このフォーマットは、例えば、非特許文献3や下記の特許文献1に記述がある。
この図9において、(1)に示す無線フレームが、BS(MR−BS)が送受信する無線フレームのフォーマット例を示し、(2)に示す無線フレームが、RSが送受信する無線フレームのフォーマット例を示している。
(1)のBSが送受信する無線フレームの基本構成は、図8と同様である。ただし、DLサブフレーム及びULサブフレームがそれぞれ時間方向にアクセスゾーン(Access Zone)と中継ゾーン(Relay Zone)とに分割されている。即ち、DLサブフレームは、DLアクセスゾーンとDL中継ゾーンとを有し、ULサブフレームは、ULアクセスゾーンとUL中継ゾーンとを有する。
DL/ULアクセスゾーンは、BSが配下のMSと通信するための期間であり、DL/UL中継ゾーンは、BSがRSと通信するための期間である。つまり、BSは、DLアクセスゾーンで配下のMSに対する無線信号の送信を行ない、その後のDL中継ゾーンでRSに対する無線信号の送信を行なう一方、TTG時間後のULアクセスゾーンで配下のMSが送信した無線信号の受信を行ない、さらにその後のUL中継ゾーンでRSが送信した無線信号の受信を行なう。
これを、BSの送受信状態(モード)の時系列的な変化(遷移)としてみると、BSの送受信モードは、1無線フレーム期間において、送信モード(対MS)、送信モード(対RS)、受信モード(対MS)、受信モード(対RS)の順に遷移することになる。
なお、RSがBSとの間で送受信するバーストの割り当ては、DL中継ゾーンにRS用のMAPデータ(R(Relay)−MAP)をマッピングすることで可能となり、このR−MAPを復調、復号するのに必要な情報は、同じくDL中継ゾーンにR(Relay)−FCHをマッピングすることで指定可能となる。ただし、これらのRS用のR−FCHやR−MAPは、MSがBS及びRSの双方から無線フレームを直接受信可能な場合には、BSからのFCH、MAPデータを用いることとして省略あるいはMSにおいて無視することが可能である。
一方、図9の(2)に示すRSが送受信する無線フレームは、DLサブフレーム及びULサブフレームがそれぞれアクセスゾーンと中継ゾーンとに分割される点で前記(1)の無線フレームと共通するが、送受信状態(モード)がBSのものとは異なる点がある。
即ち、DLアクセスゾーンとDL中継ゾーンとの間、ULアクセスゾーンとUL中継ゾーンとの間のそれぞれにデータ保護のための一定時間(Gap)が追加され、RSは、DLサブフレームのDLアクセスゾーンで、配下のMSに対する無線信号の送信を行ない、一定時間(Gap)をおいた後、DL中継ゾーンでBSからの無線信号の受信を行なう一方、TTG時間後のULサブフレームのULアクセスゾーンで配下のMSからの無線信号の受信を行ない、さらに一定時間(Gap)をおいた後のUL中継ゾーンでBSに対する無線信号の送信を行なう。
これを、RSの送受信状態(モード)の時系列的な変化(遷移)としてみると、RSの送受信モードは、送信モード(対MS)、受信モード(対BS)、受信モード(対MS)、送信モード(対BS)の順に遷移することになる。
なお、RSの配下のMSは、DL及びULともにアクセスゾーンだけを用いてRSと通信を行なうことが可能であり、その場合、中継ゾーンに関しては無視することができる。
特開2007−184935号公報 IEEE Std 802.16(TM)-2004 IEEE Std 802.16e(TM)-2005 IEEE 802.16j/D1
上述した従来技術(無線フレームフォーマット)では、必ずしも無線リソース(バースト)を効率的に利用できているとは言い難い。例えば図9に示したフォーマットによれば、BSがRSへ無線信号を送信する期間(DL中継ゾーン)では、当該RSは、BSからの無線信号を受信する受信モードしかとりえないことになっている。
これは、BSのセクタ構成及びその使用周波数、RSの使用周波数の設定によって電波干渉が生じる場合があることを考慮したものである。その一例について、図10及び図11を用いて説明する。
図10は、RSを用いた無線中継通信システムの一例を示す図である。この図10に例示するシステムは、3セクタ(セクタ#1,#2,#3)構成の1台のBSと、このBSのセクタのいずれかと接続する1台のRSと、をそなえる。
BSの3つのセクタ#1〜#3では、それぞれ異なる周波数f1,f2,f3を用いてMS等との通信が行なわれる。なお、周波数f1,f2,f3は、IEEE 802.16仕様が規定する“Segment”に対応させることもできる。
図10の例では、BSは、セクタ#1に配置されたRSと周波数f1を用いて通信し、RSは、周波数f2を用いて配下のMSと通信する。
この場合、セクタ#1では、BSは、図9の(1)に示した無線フレームのDLアクセスゾーンにおいて周波数(サブキャリア)f1を用いて配下のMSと通信を行なうが、DL中継ゾーンでRSに対する送信を行なう場合に、周波数f2や周波数f3は使用できない。使用しても、隣接するセクタ#2(周波数f2)やセクタ#3(周波数f3)との電波干渉が生じるからである。そのため、BSは、DL中継ゾーンでRSへ送信を行なう場合にも、配下のMSとの通信に用いる周波数f1と同じ周波数f1(サブキャリア)を用いるのが好ましい。
一方、RSが周波数f1でBSから無線信号を受信する期間、即ち、図9の(2)に示した無線フレームのDL中継ゾーン(斜線部参照)においては、周波数f2を用いて無線信号をMSに対する送信を行なわない方が好ましい。これは、RS自身が送信する周波数f2の送信信号の送信レベルに比べて、BSから受信する信号の受信レベルがかなり小さいため、周波数f2の送信信号の漏れ電波がBSからの受信信号に対して大きな妨害波となるためである。
そのため、IEEE 802.16j仕様では、RSは、無線フレームのDL中継ゾーン(図9の(2)の斜線部で示す領域)においては、周波数(サブキャリア)によらず、配下のMSに対する送信は行なわずに、BSからの信号を受信できるのみとされている。即ち、図11に簡略化して示すように、RSは、斜線部で示す領域(DL中継ゾーン)の無線リソースをBSからの信号の受信にしか用いることができない。あるいは、あえて使用したとしても、隣接セクタとの電波干渉等が生じて適切な通信を行なえない。
なお、同様のことが、RS向けの無線フレームのUL中継ゾーンについてもいえる。例えば、RSが周波数f1を用いてBSへ送信を行なう期間(UL中継ゾーン)で、周波数f2で配下のMSから信号を受信しようとしても、RS自身が送信する周波数f1の送信信号の漏れ電波がMSからの受信信号に対して大きな妨害波となり得るからである。
以上のとおりであるから、IEEE 802.16j仕様の無線フレームフォーマットでは、無線リソースを効率的に利用できているとは言い難い。
本発明の目的の一つは、無線中継通信における無線リソースの効率的な利用を図ることにある。
なお、前記目的に限らず、後述する発明を実施するための最良の形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本発明の他の目的の一つとして位置付けることができる。
(1)第1の案として、例えば、第1の無線装置からの無線信号と第2の無線装置からの無線信号とを受信処理する受信処理部と、前記第1の無線装置からの無線信号を受信可能な第1の受信期間と、前記第1の無線装置からの無線信号とは異なる周波数で、前記第2の無線装置からの無線信号を受信可能な第2の受信期間と、の少なくとも一部が時間的に重複するように前記受信処理部を制御する制御部と、をそなえ、前記制御部は、前記第1の受信期間と時間的に重複する前記第2の受信期間で受信する無線信号の送信元である前記第2の無線装置を、自局との距離が所定の閾値以下であると判断される無線装置に制限する、無線中継局を用いることができる。
(2)また、第2の案として、例えば、第1の無線装置からの無線信号と第2の無線装置からの無線信号とを受信処理する受信処理部と、前記第1の無線装置からの無線信号を受信可能な第1の受信期間と、前記第1の無線装置からの無線信号とは異なる周波数で、前記第2の無線装置からの無線信号を受信可能な第2の受信期間と、の少なくとも一部が時間的に重複するように前記受信処理部を制御する制御部と、をそなえ、前記制御部は、前記第1の受信期間と時間的に重複しない前記第2の受信期間を、前記第1の受信期間と時間的に重複する期間に続いて設けるように、前記受信処理部を制御する、無線中継局を用いることができる。
(3)さらに、第3の案として、例えば、第1の無線装置からの無線信号と第2の無線装置からの無線信号とを受信処理する受信処理部と、前記第1の無線装置からの無線信号を受信可能な第1の受信期間と、前記第1の無線装置からの無線信号とは異なる周波数で、前記第2の無線装置からの無線信号を受信可能な第2の受信期間と、の少なくとも一部が時間的に重複するように前記受信処理部を制御する制御部と、をそなえ、前記制御部は、前記第1の受信期間と時間的に重複しない前記第2の受信期間に、前記第2の無線装置からオープンループの送信電力制御で送信される無線信号を受信するように、前記受信処理部を制御する、無線中継局を用いることができる。
(4)また、第4の案として、例えば、第1の無線装置からの無線信号と第2の無線装置からの無線信号とを受信処理する受信処理部と、前記第1の無線装置からの無線信号を受信可能な第1の受信期間と、前記第1の無線装置からの無線信号とは異なる周波数で、前記第2の無線装置からの無線信号を受信可能な第2の受信期間と、の少なくとも一部が時間的に重複するように前記受信処理部を制御する制御部と、をそなえ、前記制御部は、前記第1の受信期間と時間的に重複する前記第2の受信期間に無線信号を送信する前記第2の無線装置に対して、前記第1の無線装置からの無線信号の受信電力レベルを基準とした一定範囲内の受信電力レベルとなるように、送信電力の調整値を通知する、無線中継局を用いることができる
)また、第の案として、例えば、第1の無線装置への無線信号と第2の無線装置への無線信号とを送信処理する送信処理部と、前記第1の無線装置へ無線信号を送信可能な第1の送信期間と、前記第1の無線装置からの無線信号とは異なる周波数で、前記第2の無線装置へ無線信号を送信可能な第2の送信期間と、の少なくとも一部が時間的に重複するように前記送信処理部を制御する制御部と、をそなえ、前記制御部は、前記第2の送信期間における送信電力を他の送信期間における送信電力よりも低下させる制御を行なうとともに、前記第1の送信期間と時間的に重複する前記第2の送信期間で送信する無線信号の送信先である前記第2の無線装置を、前記送信電力の低下後も所定の無線チャネル性能が維持可能な無線装置に制限する、無線中継局を用いることができる。
)さらに、第の案として、例えば、第1の無線装置への無線信号と第2の無線装置への無線信号とを送信処理する送信処理部と、前記第1の無線装置へ無線信号を送信可能な第1の送信期間と、前記第1の無線装置からの無線信号とは異なる周波数で、前記第2の無線装置へ無線信号を送信可能な第2の送信期間と、の少なくとも一部が時間的に重複するように前記送信処理部を制御する制御部と、をそなえ、前記制御部は、前記第2の送信期間における、前記第1の送信期間と時間的に重複する期間を含まない期間が、前記時間的に重複する期間後の無送信時間の経過後、前記第2の無線装置に対する同期信号で開始するように、前記送信処理部を制御する、無線中継局を用いることができる
無線中継通信における無線リソースの効率的な利用を図ることが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。ただし、以下に説明する実施形態は、あくまでも例示であり、以下に明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。即ち、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形(各実施例を組み合わせる等)して実施することができる。
〔A〕第1実施形態(2ホップシステム)
図1は、第1実施形態に係る無線リレー通信システム(2ホップシステム)の一例を示す図である。この図1に示すシステムは、例示的に、1台の無線基地局(BS)10と、1台の無線中継局(RS)30と、1又は複数の無線端末(MS)50と、をそなえる。本実施形態では、無線通信方式の一例として、IEEE802.16 WGが規定する通信方式(OFDMA又はOFDM方式)をベースとする。ただし、他の無線通信方式に応用することは容易である。
そして、BS10は、自局10の無線エリア(セルあるいはセクタ)に位置(在圏)する配下のMS50と無線リンクにより通信することができるとともに、自局10の無線エリアに設置されたRS30と無線リンクにより通信することができる。
一方、RS30は、BS10と無線リンクにより通信することができるとともに、自局30の無線エリア(セルあるいはセクタ)に在圏する配下のMS50と無線リンクにより通信することができる。したがって、RS30は、配下のMS50宛の無線信号をBS10から受信して当該MS50へ送信(中継)することができるとともに、配下のMS50が送信したBS10宛の無線信号を受信してBS10へ送信(中継)することができる。
また、MS50は、BS10の無線エリアでは、当該BS10と直接の無線通信が可能であり、RS30の無線エリアでは、当該RS30経由でBS10と無線通信することが可能であり、BS10の無線エリアとRS30の無線エリアとの重複エリアでは、BS10及びRS30の双方と直接の無線通信が可能である。
なお、RS30からみて、BS10は上位局(第1の無線装置)に相当し、MS50(MS#2)は下位局(第2の無線装置)に相当する。
図1に示す例では、BS10は3セクタ(#1,#2,#3)構成をとり、セクタ#1にRS30が設置されている。BS10の3つのセクタ#1,#2,#3では、それぞれ異なる周波数f1,f2,f3を用いてMS50やRS30等との通信が行なわれる。なお、周波数f1,f2,f3は、IEEE 802.16仕様が規定する“Segment”に対応させることもできる。
一方、RS30は、BS10との通信に用いる周波数(図1の例では、周波数f1)とは異なる周波数(図1の例では、周波数f2)を用いて、配下のMS50等と無線通信する。なお、BS10とRS30との間の無線リンクをリレーリンク、BS10又はRS30と、MS50との間の無線リンクをアクセスリンクと呼ぶ。
いずれのリンクもダウンリンク(DL)とアップリンク(UL)とが含まれ、BS10からRS30への方向のリレーリンクがリレーDL、その逆の方向のリレーリンクがリレーULであり、BS10又はRS30からMS50への方向のアクセスリンクがアクセスDLであり、その逆の方向のアクセスリンクがアクセスULである。
BS10又はRS30と無線通信を行なうMS50は、BS10又はRS30が送信する無線フレームに同期する必要がある。したがって、BS10又はRS30は、無線フレームへの同期のための信号(同期信号)を送信する。同期信号は、各BS10又はRS30で異なるパターンのプリアンブル信号とすることができ、MS50は、予め複数種類のプリアンブル信号のパターンを記憶しておき、それらのパターンのうち受信品質(例えば、受信レベル)が好適あるいは最適なものを通信先のBS10又はRS30として選択することができる。
無線通信方式として、例えば、OFDMA(又はOFDM)を利用する場合には、BS10又はRS30は、送信データを各サブキャリアに割り振って、複数のサブキャリア(サブチャネルともいう)を用いて送信を行なうが、プリアンブル信号を所定のパターンで各サブキャリアに割り振り送信することができる。MS50は、その所定のサブキャリアの組み合わせを受信して既知のプリアンブル信号とのマッチングをとって、受信品質が好適あるいは最適なプリアンブル信号を送信するBS10又はRS30に対して同期をとることができる。
また、BS10又はRS30は、同期信号(プリアンブル信号)を基準として無線フレームを構成し、それを送信する。MS50は、同期信号を利用して前記無線フレームのフレーム同期を確立し、同期信号を基準として無線フレームにおけるデータのマッピング情報(MS50の送信又は受信動作を制御するデータ;MAPデータ)を受信する。例えば、同期信号に対して時間的に続いてMAPデータを配置することができる。
MAPデータには、無線フレームの物理チャネル(バースト)にデータをマッピングする際のタイミング、チャネル情報、変調方式および符号化方式等を含めることができ、無線フレームは、当該MAPデータに対応した構造(フォーマット)をもつ。前記物理チャネルには、BS10又はRS30からMS50への方向のDLチャネル(DLバースト)と、MS50からBS10又はRS30への方向のULチャネル(ULバースト)とが含まれる。
更には、MS50をその識別情報を用いて指定して、MS50毎に物理チャネルを指定することができる。もちろん、MS50を特別指定せずに、複数のMS50(例えば1つのBS10又はRS30が形成する無線エリア内のMS50の全て)を対象としてマッピング情報を送信することもできる。
したがって、受信(送信)タイミング、受信(送信)チャネル(受信(送信)サブチャネルパターン情報)等の受信(送信)に必要なパラメータをMS50の識別子に対応付けたデータをMAPデータの一例として用いることができる。
BS10又はRS30の無線エリア内のMS50は、BS10又はRS30からの同期信号を直接(RS30を介さずに)受信し、同期を確立する。そして、MS50は、当該同期信号を基準として、直接MAPデータをBS10又はRS30から受信し、このMAPデータにより指定された受信タイミング、受信チャネルにより無線信号を受信し、MAPデータにより指定された送信タイミング、送信チャネルにより無線信号を送信する。これにより、BS10又はRS30との間で直接(RS30を介さずに)無線通信を行なうことができる。
なお、RS30が配下のMS50に対する通信を提供していない場合、RS30は、MS50と同様に、BS10が送信する、無線フレームの基準となる同期信号に同期することができる。一方、RS30が配下のMS50に対して通信を提供するとき、BS10と同じタイミングで同期信号を配下のMS50に送信することが好ましい。
BS10の無線エリア外であるが、RS30の無線エリア内に位置するMS50(例えば図1のMS#2)が存在する場合は、リレーリンクを介してそのMS50宛のDLデータがBS10から送信されるため、RS30はそれを受信する。例えば、図5の(1)では、BS10は、プリアンブル信号Pに続くアクセスDL期間後のリレーDL期間でRS30に対するDLデータの送信(Tx)を行なう。
そして、RS30は、自局30の無線エリアに対して、同期信号の送信、MAPデータの送信を行ない、そのMAPデータでMS50に通知した送信タイミング、送信チャネル等でMS50宛のDLデータを送信する。
同様に、RS30は、MAPデータを用いてMS50にULデータの送信タイミング等を通知し、その通知に従ってMS50から送信されたULのユーザデータ等を受信し、BS10から送信されたRS用MAPデータ(R−MAP)に従って、リレーリンクを介してBS10にそのユーザデータを送信する。即ち、RS30は、BS10及び配下のMS50の双方との間で無線通信を行なう。なお、BS10とRS30との間の無線リンクであるリレーリンクは、MS50によって受信される必要はない。
ここで、RS30とBS10との間の無線通信(リレーリンク)に用いる周波数と、RS30とMS50との間の無線通信(アクセスリンク)に用いる周波数とが同じであるか、又は、近い周波数である場合、RS30は、BS10から無線信号を受信する期間で、RS30から配下のMS50への送信を行なうと、その送信信号が自局30の受信系にまわり込んでしまい、BS10からの無線信号の受信が正常に行なえないといったことが生じ得る。
そのため、RS30が、BS10から無線信号を受信する期間で、無線信号を配下のMS50に送信することを可能とするには、RS30に、強力な干渉キャンセラが必要となってしまい、RS30の巨大化を招き、実際の運用に適さなくなってしまう場合がある。
そこで、本例においては、RS30がBS10から無線信号を受信する期間に、その受信に用いる周波数とは異なる周波数を用いて、配下のMS50からの無線信号を受信することとする。同様に、RS30が、BS10に対して無線信号を送信する期間に、その送信に用いる周波数とは異なる周波数を用いて、配下のMS50に対して無線信号を送信することとする。これにより、RS30は、BS10及びMS50の双方から無線信号を異なる周波数で同時に受信したり、BS10及びMS50の双方へ無線信号を異なる周波数で同時に送信したりすることが可能となる。
また、BS10は、無線フレームの基準となる同期信号(プリアンブル信号)とは別に、RS用の同期信号(ここでは、中継プリアンブル信号と呼ぶ)をRS30に送信する。RS30は、中継プリアンブル信号がBS10から送信されるタイミングでは、配下のMS50に対する無線信号の送信は行なわずに、BS10から送信される中継プリアンブルを受信し、BS10との同期を確立あるいは維持する。
なお、BS10が同期信号に続いてMAPデータを送信する間は、RS30もMAPデータを配下のMS50に送信することが可能である。その場合、RS30は、BS10から同期信号に続くMAPデータを受信することができない。そこで、中継プリアンブル信号と同様に、BS10は、同期信号に続いて送信されるMAPデータとは別に、RS30用のMAPデータ(R−MAP)をRS30へ送信することが可能である。RS30は、このR−MAPに基づいて、BS10との無線通信を行なう。
以下、上述したBS10、RS30およびMS50の構成(機能)の一例について、図2、図3および図4を用いて詳述する。
(a1)BS10について
図2は、BS10の構成例を示すブロック図である。この図2に示すBS10は、例えば、ネットワーク(NW)インタフェース部11と、パケット識別部12と、送信処理部13として用いられる、パケットバッファ部131、PDU生成部132、符号化部133、変調部134及び無線送信部135と、MAPデータ生成部14と、をそなえる。また、BS10は、受信処理部17として用いられる、無線受信部171、復調部172及び復号化部173と、アンテナ15と、デュプレクサ16と、パケット生成部18と、制御部19と、をそなえる。
アンテナ15は、RS30又はMS50との間で無線信号を送受信する。
デュプレクサ16は、このアンテナ15を送信処理部13と受信処理部17とで共用するためのもので、送信処理部13からの送信無線信号をアンテナ15へ出力し、アンテナ15で受信した無線信号を受信処理部17へ出力する。ただし、アンテナ15は、送信処理部13と受信処理部17とで個別にそなえていてもよい。
NWインタフェース部11は、図示しないルーティング装置(複数のBS10と接続されて、パケットデータ等のデータの方路制御を行なう装置)との間のインタフェースであり、例えばパケット通信に必要なプロトコル変換などの機能を具備する。
パケット識別部12は、NWインタフェース部11から受信したパケットデータに含まれるIPアドレスを識別し、そのIPアドレスに基づき宛先MS50(又は論理的なコネクション)を特定する。この特定は、例えば、IPアドレスとMS50(又は前記コネクション)の識別情報(MS−ID/CID)との対応関係をメモリ等に記憶しておき、識別したIPアドレスに対応するMS−ID/CIDを取得することにより行なうことが可能である。なお、MS1台につき論理的なコネクションも1つであるとすれば、CIDはMS−IDと同等の意味をもつことになる。
付加的に、パケット識別部12は、例えば、MS−ID(又はCID)とQoS(Quality of Services)情報との対応関係もメモリ等に記憶しておき、特定したMS−ID(又はCID)に対応するQoS情報を取得することも可能である。
そして、パケット識別部12は、取得したMS−ID,QoS情報,受信パケットのデータサイズを制御部19に与えて帯域割り当て要求を行ない、NWインタフェース部11から渡されたパケットデータをパケットバッファ部131に格納する。
MAPデータ生成部14は、MS−IDをキーとしてQoS情報に応じた無線フレームのマッピングエリアを決定して、それに従ったフレームを構成するように、PDU生成部132に指示する。その際、送信すべきデータをパケットバッファ部131から読み出し、MAPデータとともにPDU生成部132に引き渡す。
なお、MAPデータ生成部14は、MS50が、BS10の無線エリア内に位置する(例えば図1のMS#1)のか、RS30の配下に位置する(例えば図1のMS#2)のであれば、どのRS30の配下に位置するのかを管理、記憶する。そして、MS50がBS10の無線エリア内に位置する場合は、直接、MS50への送信を行なうようにMAPデータを生成し、MS50がRS30の配下に位置する場合は、当該RS30に対してリレーリンク(リレーDL)を介してMS50への送信データを送信するようにMAPデータを生成する。
PDU生成部132は、同期信号(プリアンブル信号)を基準として形成される無線フレームの各領域にMAPデータ、送信データ(測定制御データも含む)等が格納されるようにPDUを生成し、符号化部133に送出する。
符号化部133は、PDU生成部132により得られたPDUを所定の符号化方式で符号化する。符号化方式の一例としては、畳み込み符号化、ターボ符号化、低密度パリティ検査(LDPC:Low Density Parity Check)符号化等の誤り訂正符号化(FEC:Forward Error Correction)が挙げられる。なお、符号化されたPDUは、図示しないビットインターリーバに入力されて、ビット位置のインターリーブを施される場合がある。
変調部134は、符号化部133により得られた符号化データをQPSKや16QAM,64QAM等の所定の変調方式にて変調する。変調信号は、例えば、DLバーストを規定する、サブチャネル及びシンボルにマッピングされる。
無線送信部135は、変調部134により得られた変調信号について、DA変換や所定の無線周波数への周波数変換(アップコンバージョン)、所定の送信電力への電力増幅などの無線送信処理を施す。これにより得られた無線信号は、デュプレクサ16を介してアンテナ15からMS50又はRS30に向けて送信される。
一方、受信処理部17において、無線受信部171は、アンテナ15で受信されデュプレクサ16を介して入力されるMS50又はRS30からの無線受信信号について、低雑音増幅、ベースバンド周波数への周波数変換(ダウンコンバージョン)、AD変換などの無線受信処理を施す。また、無線受信部171は、受信した無線信号の受信電力レベル、周波数、タイミングのいずれかが所定の範囲内から逸脱しているときは、それらを補正するように送信元に指示するメッセージを生成、送信するために制御部19に依頼することも可能である。
復調部172は、前記無線処理された受信信号を送信元での変調方式(QPSKや16QAM、64QAM等)に対応する復調方式で復調する。この復調にあたって、例えば、受信したバーストを規定する、サブチャネル及びシンボルにマッピングされているPDUの受信ビット列がデマッピングされる。
なお、前記受信ビット列は、送信元において送信符号化ビット列のビットインターリーブが施されている場合等、復号化に先立って、図示しないビットデインターリーバに入力されて、インターリーブパターンに対応するデインターリーブパターンにてデインターリーブされる場合がある。
復号化部(decoder)173は、復調部172で復調された受信ビット列を送信元での符号化方式(畳み込み符号化、ターボ符号化、LDPC符号化等の誤り訂正符号化)に対応する復号方式で復号する。なお、復号結果は、送信元において複数PDUの結合ビット列に対してランダマイザによるランダム化が施されている場合等、図示しないデランダマイザ(de-randomizer)に入力されて、元のビット列に戻すデランダム化を施される場合がある。
パケット生成部18は、復号化部173により得られた復号データをパケット化して、NWインタフェース部11へ転送する。
制御部19は、MAPデータ生成部14、送信処理部13、受信処理部17等をそれぞれ制御することで、BS10の送受信タイミング、送受信チャネルの制御を行なう。また、無線受信部171から送信パラメータの前記補正指示依頼を受信した場合は、その補正を指示する補正メッセージを生成し、他のPDUと同様に送信するように、送信処理部13に指示する。
(a2)RS30について
次に、図3に、RS30の構成例を示す。この図3に示すRS30は、例えば、送信処理部31として用いられる、PDUバッファ部311、符号化部312、変調部313及び無線送信部314と、をそなえる。また、RS30は、アンテナ32と、デュプレクサ33と、受信処理部34として用いられる、無線受信部341、復調部342及び復号化部343と、制御データ抽出部35と、MAPデータ生成部36と、MAPデータ解析部37と、制御部38と、をそなえる。
アンテナ32は、BS10、MS50(例えば図1のMS#2)(若しくは他のRS30)との間で無線信号を送受信する。
デュプレクサ33は、このアンテナ32を送信処理部31と受信処理部34とで共用するためのもので、送信処理部31からの送信無線信号をアンテナ32へ出力し、アンテナ32で受信した無線信号を受信処理部34へ出力する。ただし、アンテナ32は、送信処理部31と受信処理部34とで個別にそなえていてもよい。
MAPデータ生成部36は、制御部38からの指示に従い、配下のMS50(例えば図1のMS#2)との送受信タイミング、送受信チャネル等を指定する、アクセスリンク(アクセスDL)のMAPデータを生成し、送信処理部31のPDUバッファ部311に与える。
PDUバッファ部311は、制御部38からの指示に従い、アクセスリンク(アクセスDL)への送信では、プリアンブル信号を無線フレームの先頭として付加して、MAPデータ生成部36から受信したMAPデータ、及び、配下のMS50への送信データを制御部38から指定された送信タイミング、チャネルで送信できるように、データを符号化部312に与える。一方、リレーリンク(リレーUL)への送信では、PDUバッファ部311は、BS10(又は他のRS30)への送信データを制御部38から指定された送信タイミング、チャネルで送信できるように、データを符号化部312に与える。
符号化部(coder)312は、PDUバッファ部311からのPDUを所定の符号化方式で符号化する。符号化方式の一例としては、畳み込み符号化、ターボ符号化、低密度パリティ検査(LDPC)符号化等の誤り訂正符号化(FEC)が挙げられる。なお、符号化されたPDUは、図示しないビットインターリーバに入力されて、ビット位置のインターリーブを施される場合がある。
変調部313は、符号化部312により得られた符号化データをQPSKや16QAM,64QAM等の所定の変調方式にて変調する。変調信号は、例えば、バーストを規定する、サブチャネル及びシンボルにマッピングされる。
無線送信部314は、変調部313により得られた変調信号について、DA変換や所定の無線周波数への周波数変換(アップコンバージョン)、所定の送信電力への電力増幅などの無線送信処理を施す。これにより得られた無線信号は、デュプレクサ33を介してアンテナ32から配下のMS50又はBS10(若しくは他のRS30)に向けて送信される。
一方、受信処理部34において、無線受信部341は、アンテナ32で受信されデュプレクサ33を介して入力されるMS50又はBS10(若しくは他のRS30)からの無線受信信号について、低雑音増幅、ベースバンド周波数への周波数変換(ダウンコンバージョン)、AD変換などの無線受信処理を施す。無線受信部341は、さらに、下位局から受信した無線信号の受信電力レベル、周波数、タイミングのいずれかが所定の範囲内から逸脱しているときは、それらを補正するように送信元に指示するメッセージを生成・送信するように制御部38に依頼する。
復調部342は、前記無線処理された受信信号をMS50又はBS10(若しくは他のRS30)での変調方式(QPSKや16QAM、64QAM等)に対応する復調方式で復調する。この復調にあたって、例えば、受信したULバーストを規定する、サブチャネル及びシンボルにマッピングされているPDUの受信ビット列がデマッピングされる。
なお、前記受信ビット列は、送信元において送信符号化ビット列のビットインターリーブが施されている場合等、復号化に先立って、図示しないビットデインターリーバに入力されて、インターリーブパターンに対応するデインターリーブパターンにてデインターリーブされる場合がある。
復号化部(decoder)343は、復調部342で復調された受信ビット列を送信元での符号化方式(畳み込み符号化、ターボ符号化、LDPC符号化等の誤り訂正符号化)に対応する復号方式で復号する。なお、復号結果は、送信元において複数PDUの結合ビット列に対してランダマイザによるランダム化が施されている場合等、図示しないデランダマイザ(de-randomizer)に入力されて、元のビット列に戻すデランダム化を施される場合がある。
制御データ抽出部35は、復号化部343により得られた復号データから(BS10から受信した)MAPデータを抽出してMAPデータ解析部37に与えるとともに、BS10から受信したMS50宛のデータをPDUバッファ部311に転送する。MS50から無線信号を受信した場合も同様に、制御データ抽出部35は、BS10に対して送信すべくPDUバッファ部311に受信データを転送する。
MAPデータ解析部37は、制御データ抽出部35で抽出された受信MAPデータを解釈して、BS10との間のリレーリンクを形成するための送受信タイミング、チャネル等の情報を制御部38に与える。
制御部38は、送信処理部31、受信処理部34を制御して、送信タイミング、送信チャネル、受信タイミング、受信チャネルの制御を行なう。また、制御部38は、配下のMS50の送受信タイミングを制御するために、送受信間の切り替え時間や、RS30の同期信号(プリアンブル信号)の送信タイミングからRS30の配下のMS50からの無線信号の受信開始タイミングまでの時間であるUL開始オフセット値を、MAPデータ生成部36に送り、MAPデータに含めて、配下のMS50に通知することが可能である。なお、UL開始オフセット値で定義される、RS30の配下のMS50からの無線信号の受信開始タイミングは、RS30がBS10からのリレーリンクで受信する無線信号とシンボル同期できる値とすることができる。
同様に、制御部38は、プリアンブル信号を先頭としないDL開始オフセット値をMAPデータに含めて配下のMS50に通知することも可能である。なお、DL開始オフセット値で定義される、RS30から配下のMS50への無線信号の送信開始タイミングは、RS30がBS10へリレーリンクで送信する無線信号とシンボル同期できる値とすることができる。
また、制御部38は、無線受信部341から送信パラメータの補正指示依頼を受信した場合、補正を指示する補正メッセージを生成し、他のPDUと同様に送信するように、送信処理部31に指示する。
(a3)MS50について
次に、図4に、MS50の構成例を示す。この図4に示すMS50は、例えば、データ処理部51と、送信処理部52として用いられる、PDUバッファ部521、符号化部522、変調部523及び無線送信部524と、をそなえる。また、MS50は、アンテナ53と、デュプレクサ54と、受信処理部55として用いられる、無線受信部551、復調部552及び復号化部553と、制御データ抽出部56と、MAPデータ解析部57と、制御部58と、をそなえる。
アンテナ53は、RS30又はBS10との間で無線信号を送受信する。デュプレクサ54は、アンテナ53を送信処理部52と受信処理部55とで共用するためのもので、送信処理部52からの送信無線信号をアンテナ53へ出力し、アンテナ53で受信した無線信号を受信処理部55へ出力する。ただし、アンテナ53は、送信処理部52と受信処理部55とで個別にそなえていてもよい。
データ処理部51は、RS30又はBS10宛に送信を希望する送信データ(制御データ以外のユーザデータ等)を生成して送信処理部52のPDUバッファ部521に送出する送信データ処理機能や、自局50宛にRS30又はBS10から送信された受信データ(MAPデータ以外のユーザデータ等)に応じた処理を行なう受信データ処理機能を具備する。受信データ処理機能には、例えば、受信データに含まれる各種データの表示処理、音声出力処理等が含まれ得る。
送信処理部52において、PDUバッファ部521は、制御部58からの指示に従い、データ処理部51からの送信データを、RS30又はBS10から受信したMAPデータにより指定された送信タイミング、送信チャネルで送信できるように、送信処理部52(符号化部522、変調部523)を制御する。
符号化部(coder)522は、PDUバッファ部521から入力されたPDUを所定の符号化方式で符号化する。符号化方式の一例としては、BS10又はRS30での送信処理と同様に、畳み込み符号化、ターボ符号化、LDPC符号化等の誤り訂正符号化(FEC)が挙げられる。なお、符号化されたPDUは、図示しないビットインターリーバに入力されて、ビット位置のインターリーブを施される場合がある。
変調部523は、符号化部522により得られた符号化ビット列をQPSKや16QAM,64QAM等の所定の変調方式にて変調する。変調信号は、例えば、ULバーストを規定する、サブチャネル及びシンボルにマッピングされる。
無線送信部524は、変調部523により得られた変調信号について、DA変換や所定の無線周波数への周波数変換(アップコンバージョン)、所定の送信電力への電力増幅などの無線送信処理を施す。これにより得られた無線信号は、デュプレクサ54を介してアンテナ53からRS30又はBS10に向けて送信される。
一方、受信処理部55において、無線受信部551は、アンテナ53で受信されデュプレクサ54を介して入力されるDLの無線受信信号について、低雑音増幅、ベースバンド周波数への周波数変換(ダウンコンバージョン)、AD変換などの無線受信処理を施す。
復調部552は、前記無線処理された受信信号を送信元であるRS30又はBS10での変調方式(QPSKや16QAM、64QAM等)に対応する復調方式で復調する。この復調にあたって、例えば、受信したDLバーストを規定する、サブチャネル及びシンボルにマッピングされているPDUの受信ビット列がデマッピングされる。
なお、前記受信ビット列は、送信元において送信符号化ビット列のビットインターリーブが施されている場合等、復号化に先立って、図示しないビットデインターリーバに入力されて、インターリーブパターンに対応するデインターリーブパターンにてデインターリーブされる場合がある。
復号化部(decoder)553は、復調部552で復調された受信信号を送信元での符号化方式(ターボ符号化等の誤り訂正符号化)に対応する復号方式で復号する。なお、復号結果は、送信元において複数PDUの結合ビット列に対してランダマイザによるランダム化が施されている場合等、図示しないデランダマイザに入力されて、元のビット列に戻すデランダム化を施される場合がある。
制御データ抽出部56は、復号化部553により得られた復号データから制御データを抽出し、MAPデータであればMAPデータ解析部57に与え、他のデータ(ユーザデータ等)をデータ処理部51へ転送する。
MAPデータ解析部57は、BS10又はRS30から受信したMAPデータを解釈して、BS10又はRS30との間でアクセスリンクにより通信を行なうための送受信タイミング、送受信チャネルを検出し、検出結果を制御部58に与える。
制御部58は、MAPデータ解析部57によるMAPデータの解析結果に基づき、送信処理部52、受信処理部55を制御して、MS50の送受信タイミング、送受信チャネルの制御を行なう。また、制御データ抽出部56により、BS10やRS30からの補正メッセージが抽出されると、その補正値に従って、送信パラメータを調整する。
(a4)動作例
次に、上述したBS10、RS30及びMS50を有する無線中継システムの動作例について、図5に示す無線フレームフォーマットの一例を参照しながら、詳述する。なお、ここでは、IEEE802.16仕様をベースとした無線フレームフォーマットを一例とするが、これに限定されるものではない。また、図5は、無線フレームフォーマットを簡略化して示している。
さらに、図5において、(1)がBS10の扱う無線フレーム(BSフレーム)を表し、(2)がRS30の扱う無線フレーム(RSフレーム)を表し、(3)がMS50(例えば、図1のMS#2)の扱う無線フレーム(MSフレーム)を表している。いずれの無線フレームも、プリアンブル信号(P)を先頭とするフレーム単位で周期的に繰り返し送受信される。なお、BS10、RS30、MS50(MS#1及びMS#2)は、それぞれ、図1に示した配置関係にあるものと仮定する。ただし、MS#1についての無線フレームは図5には図示していない。
(プリアンブル信号)
さて、図5において、Tx、Rxはそれぞれ送信、受信を意味する。したがって、BS10及びRS30は、それぞれ、同一のタイミングでプリアンブル(P)信号(符号A,F参照)を無線フレームの先頭として送信する。その際、BS10は、周波数f1を用いて送信を行ない、RS30は、周波数f1とは異なる周波数f2を用いて送信を行なう。前述したように、プリアンブル信号は、MS50がBS10又はRS30に同期することを可能とするために送信する所定のパターンの既知信号であり、OFDM(又はOFDMA)方式を利用する場合には、所定パターンの信号が各サブチャネルを介して送信されることとなる。
(アクセスDL領域とプリアンブル信号)
そして、BS10及びRS30は、それぞれのプリアンブル信号(符号A,F参照)に時間的に続くアクセスDL領域(期間;符号B,G参照)で、それぞれの配下のMS50に対して、MAPデータを送信する。すなわち、BS10が周波数f1で送信するプリアンブル信号およびMAPデータは、MS#1にて受信され、RS30が周波数f2(≠f1)で送信するプリアンブル信号およびMAPデータは、MS#2にて受信される(符号F,G参照)。
なお、図5では、プリアンブル信号、MAPデータを含むアクセスDL領域(符号A,B,F,G)での送信に用いる周波数をf1あるいはf2と記載しているが、BS10とRS30とが電波干渉を回避する目的で異なる周波数(サブキャリアあるいはサブキャリアグループ(サブチャネル))を用いることを便宜的に表し、例えば、BS10がプリアンブル信号の送信に用いた周波数と同じ周波数を用いてアクセスDLの送信を行なうことを必ずしも意味するものではない。即ち、図5において、周波数f1及びf2は、通信帯域に含まれる複数サブキャリアのうちのいずれか異なる2つのサブキャリアの周波数であれば足りることを表している。以下、同様である。
前述のように、MAPデータは、送受信のタイミング及びチャネルを通知するための制御データであり、例えば、MS50に対してBS10あるいはRS30からのデータを受信するタイミング及びチャネルの情報および使用する変調方式/符号化方式や、BS10あるいはRS30に対して、どのタイミング/チャネルで、どの変調方式/符号化方式を用いて、データを送信すべきかを示す情報を含む。DLのMAPデータ(DL-MAP)であれば、アクセスDL領域(B又はG又はJ)の無線リソースの割当情報が含まれ、ULのMAPデータ(UL-MAP)であれば、アクセスUL領域(D又はH又はI)の無線リソースの割当情報が含まれる。
従って、各MS50は、BS10あるいはRS30から直接にプリアンブル信号を受信することで、BS10又はRS30のフレームタイミングに同期し、それを基準としてDL/UL-MAPを受信し、どのようなタイミング、チャネルで送受信を行なうべきかを把握し、対応するタイミング、チャネルでBS10又はRS30と送受信を行なう。
(リレーDL領域と中継プリアンブル信号)
また、BS10は、アクセスDL領域(B)の送信に続いて、RS30に対する送信をリレーDL領域(C)で行なうことが可能である。この送信についても、他のセルやセクタとの干渉を回避するために、BS10は周波数f1を用いるのが好ましい。
前述したように、RS30は、BS10がアクセスDL領域(B)で送信するMAPデータを受信することができない場合、BS10は、このリレーDL領域(C)を用いてRS30用のMAPデータ(R−MAP)をRS30に送信することが可能である。DLのR−MAPデータであれば、リレーDL領域(C)の無線リソースの割当情報が含まれ、ULのR−MAPであれば、リレーUL領域(E)の無線リソースの割当情報が含まれる。
なお、RS30がBS10との同期を維持するための中継プリアンブル信号もこのリレーDL領域(C)を用いて送信することが可能である。その際、中継プリアンブル信号は、受信側(RS30)での検出を容易にすべく、リレーDL領域(C)の先頭あるいは末尾で送信することが可能である。
(リレーDL/UL領域)
そして、RS30は、DLのRS用MAPデータをリレーDL領域(C)で受信すると、そのMAPデータを解析して、リレーDL領域(C)内の指定されたタイミングおよび周波数(f1)、変調方式および符号化方式を用いて、自局30宛の信号および配下のMS50宛の信号をBS10から受信する。
同様に、RS30は、ULのRS用MAPデータを解析して、リレーUL領域(E)内の指定されたタイミングおよび周波数、変調方式および符号化方式を用いて、自局30からBS10へ送信する信号および配下のMS50から受信した信号をBS10に送信する。このリレーUL領域(E)での送信についても、リレーDL領域(C)と同様、他のセルやセクタとの電波干渉を回避するために、周波数f1を用いるのが好ましい。
(リレーDLとアクセスUL#1の同時受信)
RS30では、BS10からリレーDL領域(C)で周波数f1を用いて送信される無線信号を受信可能な期間において、その受信に用いる周波数f1とは異なる周波数f2を用いて、配下のMS50からの無線信号を受信可能な第1のアクセスUL(#1)領域(H)を定義(設定)する。
この第1のアクセスUL(#1)領域(H)が、配下のMS50に対する送信期間であるアクセスDL#1領域(G)の時間的に後である場合、送受信状態(モード)の遷移(切り替え)が生じるから、各領域間にはデータ保護のための無通信時間(TTGRS)を設けるのが好ましい。
なお、図5では、リレーDL領域(C)と第1のアクセスUL(#1)領域(H)とが互いに同じ開始タイミングで同じ時間幅を有するように表されているが、各領域で異なっていてもよい。少なくとも両領域が時間的に重複する期間が存在すれば足りる。
例えば、リレーDL領域(C)は、時間方向に複数の領域に分割されて、同一セクタ#1に設置された、2以上のRS30に割り振られてもよい。また、代替的あるいは追加的に、第1のアクセスUL(#1)領域(H)も、時間方向に複数の領域に分割されて、2以上の配下のMS50に割り振られてもよい。このような時間方向の領域分割は、RS30における、第1のアクセスDL(#1)領域(G)や、第2のアクセスUL(#2)領域(I)についても、同様に可能である。
RS30は、第1のアクセスUL領域#1(H)において周波数f2を用いて配下のMS50からの無線信号を適切に受信できるように、当該アクセスUL領域#1(H)の割当情報を配下のMS50に対して送信することができる。
その割当情報は、第1のアクセスUL(#1)領域(H)の開始タイミングを無線フレームの先頭(プリアンブル信号:符号F参照)からのオフセット値で表したUL開始オフセット(Uplink Start Offset)値とすることができる。このUL開始オフセット値は、RS30が配下のMS50に対して送信するMAPデータ(UL-MAP)に含めて送信することができる。
つまり、RS30(制御部38)は、上位局に相当するBS10からの無線信号(周波数f1)を受信可能な第1の受信期間(C)と、BS10からの無線信号とは異なる周波数f2で、下位局に相当する配下のMS50からの無線信号を受信可能な第2の受信期間(H)と、の少なくとも一部が時間的に重複するように受信処理部31を制御する、ことが可能である。
ここで、RS30(制御部38)は、BS10および配下のMS50からの無線信号(OFDMシンボル)の受信タイミングや周波数が一定の範囲内に収まるように、例えば配下の各MS50に対して、送信パラメータ(送信タイミング、周波数)の調整値を送信することができる。
また、RS30(制御部38)は、BS10および配下のMS50からのサブキャリアの受信電力が一定の範囲内に収まるように、各MS50に対して、ULの送信電力の調整値を送信することができる。
これらのタイミング、周波数、送信電力の調整は、例えば、レンジングメッセージを用いて行なうことができ、さらに、送信電力の調整は、送信電力制御メッセージを用いて行なうこともできる。
つまり、RS30(制御部38)は、前記第1の受信期間(C)と時間的に重複する前記第2の受信期間(H)に無線信号を送信するMS50に対して、BS10からの無線信号の受信電力レベルを基準とした一定範囲内の受信電力レベルとなるように、送信電力の調整値を通知する、ことが可能である。
なお、第1のアクセスUL(#1)領域(H)でMS50が送信する無線信号は、他のBS10が送信する無線信号と干渉する可能性があるため、RS30(制御部38)は、自局30の近傍に位置するMS50に限定して、無線リソースを割り当てるMAPデータを生成、送信することができる。MS50がRS30の近くに存在するか否かは、受信電力レベル、ラウンドトリップディレイ(Round Trip Delay)等によって判断することができる。
(リレーリンクと重複しないアクセスUL#2領域)
RS30では、上述した第1のアクセスUL(#1)領域(H)に続いて、リレーDL領域(C)及びリレーUL領域(E)と時間的に重複しない領域であって、配下のMS50からの無線信号を周波数f2にて受信可能な第2のアクセスUL(#2)領域(I)を定義(設定)することができる。
RS30は、第2のアクセスUL(#2)領域(I)の割当情報を配下のMS50に対して送信することができる。その割当情報は、第1のアクセスUL(#1)領域(H)の開始タイミングを基準に、第1のアクセスUL(#1)領域(H)に割り当てられたシンボル数後を、第2のアクセスUL(#2)領域(I)の開始タイミングとすることができる。第1のアクセスUL(#1)領域(H)に割り当てられたシンボル数は、RS30が配下のMS50に対して送信するMAPデータ(UL-MAP)に含めて送信することができる。また、第1のアクセスUL(#1)領域(H)と同様に、アクセスUL領域#2(I)の開始タイミングを無線フレームの先頭(プリアンブル信号)からのオフセット値で表した値とすることもでき、RS30が配下のMS50に対して送信するMAPデータ(UL-MAP)に含めて送信することができる。
なお、RS30は、第1のアクセスUL(#1)領域(H)と第2のアクセスUL(#2)領域(I)とを個別にではなく、1つのアクセスUL領域として配下のMS50に割り当てることも可能である。
つまり、RS30(制御部38)は、第1の周波数f1での第1の受信期間(C)と時間的に重複しない第2の周波数f2での第2の受信期間(I)を、前記第1の受信期間(C)と時間的に重複する周波数f2での期間(H)に続いて設けるように、受信処理部34を制御する、ことが可能である。
(アクセスUL#1領域とアクセスUL#2領域の受信信号電力レベル)
前述したように、第1のアクセスUL(#1)領域(H)を用いて送信されるMS50の無線信号は、RS30において、BS10から送信される無線信号の受信電力と同程度で受信されることが望ましいが、第2のアクセスUL(#2)領域(I)については、そのような制限は必要無い。
このような2つの領域(H,I)で、オープンループ型の送信電力制御を行なう場合、RS30は、それぞれの領域で要求される受信電力レベルを配下のMS50に通知することができる。この場合、BS10からの受信信号電力レベルに合わせるのが望ましい第1のアクセスUL(#1)領域(H)では、第2のアクセスUL(#2)領域(I)に比べての受信信号電力レベルが大きくなりやすい。
したがって、新たにRS30に接続を開始するMS50が送信する信号(Initial Ranging CDMA codeなど)は、BS10からの受信信号電力レベルに合わせる必要の無い第2のアクセスUL(#2)領域(I)で受信できるように、レンジング領域を第2のアクセスUL(#2)領域(I)に定義することが好ましい。
あるいは、RS30は、2つの領域(H,I)でそれぞれ要求される受信電力レベルを配下のMS50に通知するのではなく、第1のアクセスUL(#1)領域(H)では、クローズドループの送信電力を行なうMS50と優先的あるいは制限的に通信するように制御することも可能である。
この場合、RS30は、オープンループの送信電力制御で通信するMS50が第2のアクセスUL(#2)領域(I)を優先的あるいは制限的に利用するように、無線リソースの割り当てを制御する。その結果、オープンループの送信電力制御で通信するレンジング領域は、第2のアクセスUL(#2)領域(I)に優先的あるいは制限的に定義されることになる。
つまり、RS30(制御部38)は、前記第1の受信期間(C)と時間的に重複しない前記第2の受信期間(I)に、MS50からオープンループの送信電力制御で送信される無線信号を受信するように、受信処理部34を制御する、ことが可能である。
(リレーULとアクセスDL#2の同時送信)
RS30では、BS10に周波数f1で受信されるリレーUL領域(E)で送信を行なっている期間、その送信に用いている周波数f1とは異なる周波数f2を用いて、配下のMS50に無線信号を送信可能な第2のアクセスDL(#2)領域(J)を定義する。
この第2のアクセスDL(#2)領域(J)が、配下のMS50からの無線信号の受信期間である第2のアクセスUL(#2)領域(I)の時間的に後である場合、受信モードから送信モードへの切り替えとなるから、各領域間にはデータ保護のための無通信時間(RTGRS)を設けるのが好ましい。
なお、図5では、リレーUL領域(E)と第2のアクセスDL(#2)領域(H)とが互いに同じ開始タイミングで同じ時間幅を有するように表されているが、各領域で異なっていてもよい。少なくとも両領域が時間的に重複する期間が存在すれば足りる。
例えば、リレーUL領域(E)は、時間方向に複数の領域に分割されて、同一セクタ#1に設置された、2以上のRS30に割り振られてもよい。また、代替的あるいは追加的に、第2のアクセスDL(#2)領域(J)も、時間方向に複数の領域に分割されて、2以上の配下のMS50に割り振られてもよい。
また、RS30は、MS50がRS30から周波数f2にて適切に無線信号を受信できるように、第2のアクセスDL(#2)領域(J)の割当情報をMS50に送信することができる。第2のアクセスDL(#2)領域(J)の開始タイミングも、例えば、前記の第1のアクセスUL(#1)領域(H)又は第2のアクセスUL(#2)領域(I)の開始タイミングを基準とするオフセット値(シンボル数)、あるいは、プリアンブル信号を基準とするオフセット値(DL開始オフセット値)とすることができる。これらのオフセット値も、RS30が送信するMAPデータ(DL-MAP)に含めて送信することができる。
つまり、RS30(制御部38)は、BS10へ無線信号(周波数f1)を送信可能な第1の送信期間(E)と、BS10からの無線信号とは異なる周波数f2で、配下のMS50へ無線信号を送信可能な第2の送信期間(J)と、の少なくとも一部が時間的に重複するように送信処理部31を制御する、ことが可能である。
ここで、RS30は、前記第2の送信期間(J)で配下のMS50へ無線信号を送信する場合、前記第1の送信期間(E)でBS10へ送信する無線信号による干渉の影響をできるだけ小さくするために、MS50への送信電力レベルとBS10への送信電力レベルとの差分を一定範囲に収めたい場合がある。そのような場合、例えば、MS50へ送信する無線信号の送信電力を、BS10に対する送信電力を基準にして調整することが可能である。
その調整の結果、MS50に対する送信電力が他の送信期間(例えば、第1のアクセスDL(#1)領域(G)での送信電力)よりも低く抑えられることになる場合には、配下のMS50の中でも、電力低下後も所定の通信品質(無線チャネル性能)が維持可能なMS50を無線信号の送信先とすることができる。
つまり、RS30(制御部38)は、前記第1の送信期間(E)と時間的に重複する前記第2の送信期間(J)で送信する無線信号の送信先であるMS50を、所定の無線チャネル性能のMS50に制限する、ことが可能である。
なお、前記無線チャネル性能の指標としては、例えば、CINR(Carrier to Interference and Noise Ratio)やRSSI(Received Signal Strength Indicator)等を用いることができる。また、ARQ(Automatic Repeat Request)やHARQ(Hypbrid ARQ)等の再送制御をRS30がサポートする場合には、受信失敗を表すNAK(NACK)信号の受信数や再送率等も、前記指標として用いることが可能である。
また、RS30は、第2のアクセスDL(#2)領域(J)に続いて、データ保護のための無通信時間(Gap)の経過後に、次の無線フレームの先頭(プリアンブル信号)の送信を開始する。
つまり、RS30(制御部38)は、前記第1の送信期間(E)との重複期間を含まない前記第2の送信期間(J)の期間が、前記重複期間に続いて、信号の無送信時間の経過後、同期信号(プリアンブル信号)で開始するように、送信処理部31を制御する、ことが可能である。
(MSの無線フレームの認識)
上述のように、BS10、RS30は、それぞれ、異なる無線フレームフォーマットを送受信する。MS50は、BS10、RS30が送信する情報を認識して、どの無線フレームフォーマットが使われているかを判別することが可能である。
例えば、UL開始オフセット及びDL開始オフセットを含むMAPデータを受信した場合には、RS30に接続していることを認識し、これらを含まないMAPデータを受信した場合には、BS10に接続していることを認識することができる。
また、BS10、RS30毎に異なるパターンのプリアンブル信号を送信することとして、MS50は、受信するプリアンブル信号のパターンの相違によって、接続先を識別するようにしてもよい。
(MSでの送受信)
MS#2は、接続先がRS30であることを識別した場合、図5の(3)に示すように、RS30から周期的に送信される同期信号(F)を基準とする無線フレーム内において、同期信号をRS30から受信した後、第1のアクセスDL(#1)領域(G)でRS30からの無線信号を周波数f2にて受信し、データ保護のための無通信時間(RTGMS)経過後に、第1のアクセスUL(#1)領域(H)及び第2のアクセスUL(#2)領域(I)で、RS30へ周波数f2にて無線信号を送信し、さらに、データ保護のための無通信時間(TTGMS)経過後に、第2のアクセスDL(#2)領域(J)でRS30からの無線信号を周波数f2にて受信することが可能である。
つまり、MS50(制御部58)は、1無線フレーム内において、RS30からの無線信号を受信可能な第1の受信期間(G)と、その第1の受信期間(G)後の無通信時間(RTGMS)経過後に無線信号を送信可能な送信期間(H,I)と、その送信期間(H,I)後の無通信時間(TTGMS)経過後に、RS30からの無線信号を受信可能な第2の受信期間(J)と、をもつように、送信処理部52および受信処理部55を制御する、ことが可能である。
(RSアクセスリンクのGap)
図5において、RS30のアクセスリンクの無線フレームにおいて2つの無通信時間(TTGRS及びRTGRS)が存在する。それらは以下式(1)及び式(2)で表される条件を満たすようにすることが望ましい。ただし、PRMは、RS30とMS50との間の伝搬遅延を表す。
TTGRS≧RTGMS+2×PRM …(1)
RTGRS≧TTGMS−2×PRM …(2)
すなわち、RS30(制御部38)は、無線フレームにおいて、第1のアクセスUL(#1)領域(H)の前(TTGRSの開始タイミング)までに第1のアクセスDL(#1)領域(G)の送信期間が終了するように送信処理部31を制御する。同様に、RS30(制御部(38)は、第2のアクセスDL(#2)領域(J)の前(RTGRSの開始タイミング)までに第2のアクセスUL(#2)領域(I)の受信期間を終了する。
以上のように、第1実施形態によれば、無線リレー通信システムのRS30において、リレーリンク及びアクセスリンクにおける通信の送受信モードを制御して、BS10に対する送信(受信)とMS50に対する異なる周波数での送信(受信)とが同時に可能な期間を設けることで、不使用の周波数(サブチャネル)を従来よりも削減して、無線周波数の利用効率を向上することが可能となる。
〔B〕第2実施形態(3ホップシステム)
図6は、第2実施形態に係る無線中継システム(2ホップシステム)の一例を示す図である。この図6に示すシステムは、例えば、1台の無線基地局(BS)10と、2台の無線中継局(RS#1,#2)30と、1又は複数の無線端末(MS)50と、をそなえる。
この図6の例では、BS10は3セクタ構成をとり、セクタ#1にはRS#1が設置され、RS#1の無線エリア(セルあるいはセクタ)にはRS#2が設置されている。なお、本実施形態でも、無線通信方式の一例として、IEEE802.16 WGが規定する通信方式(OFDMA又はOFDM方式)をベースとする。ただし、他の無線通信方式に応用することは容易である。
BS10の3つのセクタ#1,#2,#3では、それぞれ異なる周波数(サブチャネル)f1,f2,f3を用いて配下のMS50(図6の例ではMS#1)やRS30(図6の例では、RS#1)等と無線通信する。
RS#1は、BS10との無線通信に用いる周波数(図6の例では、周波数f1)とは異なる周波数(図6の例では、周波数f2)を用いて、配下のMS50(図6の例では、MS#2)及びRS30(図6の例では、RS#2)と無線通信する。
同様に、RS#2は、RS#1との無線通信に用いる周波数(図6の例では、周波数f2)とは異なる周波数(図6の例では、周波数f3)を用いて、配下のMS50(図6の例では、MS#3)と無線通信する。
つまり、RS#1配下のMS#2は、1台のRS#1を介してBS10と無線通信が可能であり、RS#2配下のMS#3は、2台のRS#1,#2を介してBS10と無線通信が可能である。
なお、RS#1からみれば、BS10は上位局(第1の無線装置)に相当し、RS#2及びMS#2は下位局(第2の無線装置)に相当する。同様に、RS#2からみれば、RS#1は上位局(第1の無線装置)に相当し、MS#3は下位局(第2の無線装置)に相当する。
ここで、BS−RS間、RS−RS間の無線リンクをリレーリンク、BS又はRSとMSとの間の無線リンクをアクセスリンクと呼ぶ。いずれのリンクもダウンリンク(DL)とアップリンク(UL)とが含まれ、BS10からMS50側への方向のリレーリンクがリレーDL、その逆の方向のリレーリンクがリレーULであり、BS10又はRS30からMS50への方向のアクセスリンクがアクセスDLであり、その逆の方向のアクセスリンクがアクセスULである。
また、本例において、BS10の構成は、図2と同様であり、各RS30(RS#1,RS#2)の構成は、それぞれ図3と同様であり、各MS50(#1,#2,#3)の構成は、それぞれ図4と同様である。
ただし、RS#1は、直接の通信相手がBS10又は配下のRS#2若しくはMS#2であり、これらの通信相手のいずれかから受信した信号が受信処理部34で処理され、送信処理部31で処理した信号が前記通信相手のいずれかへ送信されることになる。
同様に、RS#2は、直接の通信相手がRS#1又は配下のMS#3であり、これらの通信相手のいずれかから受信した信号が受信処理部34で処理され、送信処理部31で処理した信号が前記通信相手のいずれかへ送信されることになる。
(b1)動作例
次に、上述したBS10、RS30及びMS50を有する無線中継システムの動作例について、図7に示す無線フレームフォーマットの一例を参照しながら、詳述する。なお、本例においても、IEEE802.16仕様をベースとした無線フレームフォーマットを一例とするが、これに限定されるものではない。また、図7は、無線フレームフォーマットを簡略化して示している。
さらに、図7において、(1)がBS10の扱う無線フレーム(BSフレーム)を表し、(2)がRS#1の扱う無線フレーム(RS#1フレーム)を表し、(3)がRS#2の扱う無線フレーム(RS#2フレーム)を表し、(4)がMS#3の扱う無線フレーム(MS#3フレーム)を表している。いずれの無線フレームも、プリアンブル信号(P)を先頭とするフレーム単位で周期的に繰り返し送受信される。なお、BS10、RS#1,RS#2、MS#1,MS#2,MS#3は、それぞれ、図6に示した配置関係にあるものと仮定する。ただし、MS#1及びMS#2についての無線フレームは図7には図示していない。
(プリアンブル信号)
さて、図7において、Tx、Rxはそれぞれ送信、受信を意味する。従って、BS10および各RS#1,#2は、同一のタイミング(A,F,K)でプリアンブル信号(P)を無線フレームの先頭(A,F,K)で送信する。すなわち、BS10は周波数f1を用いて、RS#1は周波数f2を用いて、RS#2は周波数f3を用いて、それぞれプリアンブル信号を送信する。本例においても、プリアンブル信号は、MS50がBS10またはRS30に同期することを可能とするために送信する所定パターンの既知信号であり、OFDMを用いる場合には、所定パターンの信号が各サブチャネルを介して送信されることとなる。
(BS/RS→MS:アクセスDL領域とプリアンブル信号)
そして、BS10及び各RS30は、それぞれ、プリアンブル信号の送信タイミング(A,F,K)に続くアクセスDL領域(B,G,L)で、それぞれの配下のMS50に対して、MAPデータを送信する。
すなわち、BS10が周波数f1で送信するプリアンブル信号およびMAPデータは、MS#1に受信され、RS#1が周波数f2で送信するプリアンブル信号およびMAPデータは、MS#2に受信され、RS#2が周波数f3で送信するプリアンブル信号およびMAPデータは、MS#3に受信される。
ここで、プリアンブル信号、MAPデータを含むアクセスDL領域での送信に用いる周波数をf1、f2、あるいはf3と記載しているが、BS10、RS30が電波干渉を回避する目的で同時に異なる周波数(サブキャリアあるいはサブキャリアグループ(サブチャネル))を用いることを便宜的に表し、例えば、BS10、RS30がプリアンブル信号の送信に用いた周波数と同じ周波数を用いてアクセスDLの送信を行なうことを必ずしも意味するものではない。即ち、図7において、周波数f1,f2,f3は、通信帯域に含まれる複数サブキャリアのうちのいずれか異なる3つのサブキャリアの周波数であれば足りることを表している。以下、同様である。
前述のように、MAPデータは、送受信タイミング及び送受信チャネルについて通知するための制御データであり、例えば、MS50に対してBS10あるいはRS30からの信号を受信するタイミング及びチャネルの情報および使用する変調方式/符号化方式や、BS10あるいはRS30に対して、どのタイミング/チャネルで、どの変調方式/符号化方式を用いて、信号を送信すべきかを示す情報を含む。DLのMAPデータ(DL-MAP)であれば、アクセスDL領域(B又はG又はL又はM)の無線リソースの割当情報が含まれ、ULのMAPデータ(UL-MAP)であれば、アクセスUL領域(D又はI又はN又はO)の無線リソースの割当情報が含まれる。
従って、各MS50は、BS10又はRS30から直接プリアンブル信号を受信することで、BS10又はRS30のフレームタイミングに同期し、それを基準としてDL/UL-MAPを受信し、どのようなタイミング、チャネルでBS10又はRS30と送受信を行うべきかを把握し、対応するタイミング、チャネルでBS10又はRS30と送受信を行なう。
(BS→RS#1:リレーDL領域と中継プリアンブル信号)
また、BS10は、アクセスDL領域(B)の送信に続いて、RS#1に対する送信をリレーDL領域(C)で行なう。この送信についても、他のセルやセクタとの干渉を回避するために、周波数f1を用いるのが好ましい。
前述したように、BS10がアクセスDL領域(B)で送信するMAPデータをRS#1が時間的に受信することができない場合、BS10は、このリレーDL領域(C)を用いてRS#1用のMAPデータを送信することが可能である。DLの中継用MAPデータであれば、リレーDL領域(C)の無線リソースの割当情報が含まれ、ULの中継用MAPデータであれば、リレーUL領域(E)の無線リソースの割当情報が含まれる。
なお、RS#1がBS10との同期を維持するための中継プリアンブル信号もこのリレーDL領域(C)を用いて送信することができる。その際、中継プリアンブル信号は、受信側(RS#1)での検出を容易にすべく、リレーDL領域(C)の先頭あるいは最後尾で送信することが可能である。
(BS⇔RS#1:リレーDL/UL領域)
そして、RS#1は、BS10から受信したDLの中継用MAPデータを解析して、リレーDL領域(C)内の指定されたタイミングおよび周波数、変調方式および符号化方式を用いて、自局宛の信号、配下のMS#2あるいはRS#2宛の信号をBS10から受信する。
同様に、RS#1は、BS10から受信したULの中継用MAPデータを解析して、リレーUL領域(E)内の指定されたタイミングおよび周波数、変調方式および符号化方式を用いて、自局からBS10への信号、配下のMS#2あるいはRS#2からの信号をBS10に送信する。このリレーUL領域(E)での送信についても、リレーDL領域(C)と同様、他のセルやセクタとの電波干渉を回避するために、周波数f1を用いるのが好ましい。
(BS,RS#2→RS#1:リレーDL(f1)とリレーUL(f2)の同時受信)
RS#1では、第1実施形態のBS10とRS30との関係と同様に、BS10からリレーDL領域(C)で周波数f1を用いて送信される無線信号を受信可能な期間において、その周波数f1とは異なる周波数f2を用いて、配下のRS#2からの無線信号を受信可能なリレーUL#1領域(H)を定義する。
このリレーUL領域(H)が、配下のMS#2に対する送信期間であるアクセスDL#1領域(G)の時間的に後である場合、送信モードから受信モードへの切り替えとなるから、各領域間にはデータ保護のための無通信時間(TTGRS1)を設けるのが好ましい。
なお、図7では、周波数f1でのリレーDL領域(C)と周波数f2でのリレーUL領域(H)とが互いに同じ開始タイミングで異なる時間幅を有するように表されているが、各領域で異なる開始タイミングや同じ時間幅であってもよい。少なくとも両領域が時間的に重複する期間が存在すれば足りる。
例えば、リレーDL領域(C)は、時間方向に複数の領域に分割されて、同一セクタ#1に設置された、RS#1を含む2以上のRS30に割り振られてもよい。また、代替的あるいは追加的に、第1のアクセスUL(#1)領域(H)も、時間方向に複数の領域に分割されて、同一セクタ(あるいはセル)に設置された、RS#2を含むRS#1配下の2以上のRS30に割り振られてもよい。このような時間方向の領域分割は、RS#1における、アクセスDL領域(G)や、アクセスUL領域(I)についても、同様に可能である。
RS#1は、リレーUL領域(H)において周波数f2を用いて配下のRS#2からの無線信号を適切に受信できるように、当該リレーUL領域(H)の割当情報を配下のRS#2に対して送信することができる。その割当情報は、リレーUL領域(H)の開始タイミングを無線フレームの先頭(プリアンブル信号:符号F参照)からのオフセット値で表したUL開始オフセット(Uplink Start Offset)値とすることができる。このUL開始オフセット値は、RS#1が配下のRS#2に対して送信するMAPデータ(ULの中継用MAPデータ)に含めて送信することができる。なお、UL開始オフセット値で定義される、RS#1の配下のRS#2からの無線信号の受信開始タイミングは、RS#1がBS10からのリレーリンクで受信する無線信号とシンボル同期できる値とすることができる。
つまり、RS#1(制御部38)は、上位局に相当するBS10からの無線信号を第1の周波数f1にて受信可能な第1の受信期間(C)と、BS10からの無線信号とは異なる周波数f2で、下位局に相当する配下のRS#2からの無線信号を受信可能な第2の受信期間(H)と、の少なくとも一部が時間的に重複するように受信処理部31を制御する、ことが可能である。
ただし、周波数f2のリレーUL領域(H)のMAPデータは、その後の周波数f2のリレーDL領域(J)にてRS#2に送信することができる。したがって、この場合のMAPデータは、現無線フレームのリレーUL領域(H)のMAPデータではなく、1つ以上次の無線フレームにおける周波数f2のリレーUL領域(H)のMAPデータを表すことになる。
さらに、BS10及び配下のRS#2からの無線信号(OFDMシンボル)の受信タイミングや周波数が一定の範囲内に収まるように、RS#1は、RS#2に対して、送信タイミングおよび周波数の調整値を送信することができる。また、BS10及び配下のRS#2からのサブキャリアの受信電力が一定の範囲内に収まるように、RS#1は、RS#2に対して、送信電力の調整値を送信することができる。
これらのタイミング、周波数、送信電力の調整は、例えば、レンジングメッセージを用いて行なうことができ、さらに、送信電力の調整は、送信電力制御メッセージを用いて行なうこともできる。
なお、リレーUL領域(H)でRS#2が送信する無線信号は、他のBS10が送信する無線信号と干渉する可能性があるため、RS#1は、自局の近傍に位置するMS50、RS#2に限定して、無線リソースを割り当てるMAPデータを生成、送信することができる。RS#2、MS50がRS#1の近くに存在するか否かは、受信電力レベル、ラウンドトリップディレイ(Round Trip Delay)等によって判断することができる。ただし、RS#1配下の他のRS30については、その配置関係に応じて、予め無線リソースを割り当てるRS30を制限する設定が可能である。
また、ここでは、周波数f1のリレーDL領域(C)と一部又は全部が時間的に重複する周波数f2のUL領域をRS#1がRS#2と通信(受信)するためのリレーUL領域(H)としているが、RS#1が周波数f2で配下のMS#2と直接通信するための領域としてもよい。この場合、RS#1は、周波数f2のアクセスDL領域(G)を用いてMAPデータをMS#2に通知することができる。
(MS#2→RS#1:リレーリンク(f1)と重複しないアクセスUL(f2))
RS#1は、上述した配下のRS#2からの無線信号を受信可能な周波数f2のリレーUL領域(H)に続いて、同様に、配下のMS#2からの無線信号を受信するアクセスUL領域(I)を定義することができる。なお、この領域(I)をRS#2との通信に用いることも可能である。その場合、RS#1は、例えば、1つ以上前の無線フレームにおける、周波数f2のリレーDL領域(J)を用いて、周波数f2のリレーUL領域(H)のMAPデータを送信することができる。
(RS#2,MS#2→RS#1:リレーUL(f2)とアクセスUL(f2)の受信信号電力レベル)
前述のように、周波数f2のリレーUL領域(H)を用いてRS#2からRS#1へ送信される無線信号は、RS#1において、BS10から周波数f1のリレーDL領域(C)で受信される無線信号の受信電力と同程度で受信されることが望ましい。一方、周波数f2のアクセスUL領域(I)では、そのような制限は無い。
このような両領域で、オープンループ型の送信電力制御を行なう場合、RS#1は、それぞれの領域で要求される受信電力レベルを配下のRS#2およびMS#2に通知する。
この場合、BS10からの受信信号電力レベルに合わせるのが望ましいリレーUL領域(H)では、アクセスUL領域(I)に比べての受信信号電力レベルが大きくなりやすい。したがって、新たにRS#1に接続を開始するMS50が送信する信号(Initial Ranging CDMA codeなど)は、アクセスUL領域(I)で受信できるように、レンジング領域をアクセスUL領域(I)に定義することができる。
あるいは、2つの領域でそれぞれ要求される受信電力レベルを配下のRS#2およびMS#2に通知するのではなく、RS#1は、リレーUL領域(H)ではクローズドループの送信電力を行なうRS#2及びMS#2を優先してあるいはこれらに制限して通信するように制御することも可能である。
この場合、RS#1は、オープンループの送信電力制御で通信するRS#2、MS50がアクセスUL領域(I)を優先的あるいは制限的に利用するように、無線リソースの割り当てを制御する。その結果、オープンループの送信電力制御で通信するレンジング領域は、アクセスUL領域(I)に優先的あるいは制限的に定義されることになる。
(RS#1→BS,RS#2:リレーUL(f1)とリレーDL(f2)の同時送信)
RS#1では、BS10に周波数f1で受信されるリレーUL領域(E)を送信可能な期間において、BS10への送信に用いる周波数f1とは異なる周波数f2を用いて、配下のRS#2に無線信号を送信可能なリレーDL領域(J)を定義する。
このリレーDL領域(J)が、配下のMS#2(又はRS#2)からの無線信号の受信期間であるアクセスUL領域(I)の時間的に後である場合、受信モードから送信モードへの切り替えとなるから、各領域間にはデータ保護のための無通信時間(RTGRS1)を設けるのが好ましい。
なお、図7では、リレーUL領域(E)とリレーDL領域(J)とが互いに同じ開始タイミングで同じ時間幅を有するように表されているが、各領域で異なっていてもよい。少なくとも両領域が時間的に重複する期間が存在すれば足りる。
例えば、リレーUL領域(E)は、時間方向に複数の領域に分割されて、同一セクタ#1に設置された、RS#1を含む2以上のRS30に割り振られてもよい。また、代替的あるいは追加的に、リレーDL領域(J)も、時間方向に複数の領域に分割されて、同一セクタ(あるいはセル)に設置された、RS#2を含むRS#1配下の2以上のRS30に割り振られてもよい。
また、RS#1は、RS#2がRS#1から周波数f2にて正常に無線信号を受信できるように、リレーDL領域(J)の割当情報をRS#2に送信することができる。リレーDL領域(J)の開始タイミングも、例えば、リレーUL領域(H)又はアクセスUL領域(I)の開始タイミングを基準とするオフセット値(シンボル数)、あるいは、プリアンブル信号を基準とするオフセット値(DL開始オフセット値)とすることができる。これらのオフセット値も、RS#1がRS#2へ送信するMAPデータ(DLの中継用MAPデータ)に含めて送信することができる。なお、DL開始オフセット値で定義される、RS#1から配下のRS#2への無線信号の送信開始タイミングは、RS#1がBS10へリレーリンクで送信する無線信号とシンボル同期できる値とすることができる。
つまり、RS#1(制御部38)は、上位局に相当するBS10へ第1の周波数f1で無線信号を送信可能な第1の送信期間(E)と、BS10からの第1の周波数f1の無線信号とは異なる周波数f2で、下位局に相当する配下のRS#2へ無線信号を送信可能な第2の送信期間(J)と、の少なくとも一部が時間的に重複するように送信処理部31を制御する、ことが可能である。
なお、ここでは、RS#2を送信先の対象としたが、RS#1配下のMS#2も送信先の対象とすることができる。この場合、DL開始オフセット値は、RS#2が送信する、プリアンブル信号に続くアクセスDL領域(G)でDLのMAPデータに含めて送信することができる。
また、RS#1は、前記第2の送信期間(J)で配下のRS#2又はMS#2へ無線信号を送信する場合、前記第1の送信期間(E)で上位局であるBS10へ送信する無線信号による干渉の影響をできるだけ小さくするために、RS#2又はMS#2への送信電力レベルとBS10への送信電力レベルとの差分を一定範囲に収めたい場合がある。そのような場合、例えば、RS#2又はMS#2へ送信する無線信号の送信電力を、BS10に対する送信電力を基準にして調整することが可能である。
その調整の結果、RS#2又はMS#2に対する送信電力が他の送信期間(例えば、アクセスDL領域(G)での送信電力)よりも低く抑えられることになる場合には、配下のRS#2又はMS#2の中でも、電力低下後も所定の通信品質(無線チャネル性能)が維持可能なRS#2又はMS#2を無線信号の送信先とすることができる。
つまり、RS#1(制御部38)は、前記第1の送信期間(E)と時間的に重複する前記第2の送信期間(J)で送信する無線信号の送信先を、配下の所定の無線チャネル性能のRS#2又はMS#2に制限する、ことが可能である。
なお、本例においても、前記無線チャネル性能の指標としては、例えば、CINRやRSSI等を用いることができる。また、ARQやHARQ等の再送制御をRS#1がサポートする場合には、受信失敗を表すNAK信号の受信数や再送率等も、前記指標として用いることが可能である。
(RS#1→RS#2:リレーDLと中継プリアンブル信号)
RS#1は、RS#2に対して周波数f2のリレーDL領域(J)を用いて無線信号の送信を行なう。前述したように、RS#2は、RS#1が周波数f2のアクセスDL領域(G)で送信するMAPデータを受信することができない場合、RS#1は、このリレーDL領域(J)を用いてRS#2用のMAPデータを送信することができる。DLの中継用MAPデータであれば、周波数f2のリレーDL領域(J)の無線リソースの割当情報が含まれ、ULの中継用MAPデータであれば、周波数f2のリレーUL領域(H)の無線リソースの割当情報が含まれる。
なお、RS#1は、RS#2がRS#1との同期を維持するための中継プリアンブル信号もこのリレーDL領域(J)を用いて送信することが可能である。その中継プリアンブル信号は、受信側(RS#2)での検出を容易にすべく、リレーDL領域(J)の先頭あるいは最後尾で送信されることが好ましい。
(RS#2→MS:アクセスDL#2の送信)
RS#2は、1無線フレームにおいて、プリアンブル信号を送信(K)した後、周波数f3で配下のMS#3に対する送信を行なうことが可能な第1のアクセスDL(#1)領域(L)の経過後、データ保護のための無通信時間(Gap)を介して、RS#2配下のMS#3に対して周波数f3で送信が可能な第2のアクセスDL(#2)領域(M)を定義する。この第2のアクセスDL(#2)領域(M)は、RS#2が、RS#1に対して周波数f2で送信が可能なリレーUL領域(H)の一部又は全部と時間的に重複して定義される。
なお、図7では、周波数f2でのリレーUL領域(H)と周波数f3でのアクセスDL領域(M)とが互いに同じ開始タイミングで同じ時間幅を有するように表されているが、各領域で異なっていてもよい。少なくとも両領域が時間的に重複する期間が存在すれば足りる。
例えば、リレーUL領域(H)は、時間方向に複数の領域に分割されて、RS#1の配下に設置された、RS#2を含む2以上のRS30に割り振られてもよい。また、代替的あるいは追加的に、第2のアクセスDL(#2)領域(M)も、時間方向に複数の領域に分割されて、RS#2配下の、MS#3を含む2以上のRS30に割り振られてもよい。このような時間方向の領域分割は、RS#2における、第1のアクセスDL(#1)領域(L)や、第1のアクセスUL(#1)領域(N)についても、同様に可能である。
RS#2は、第2のアクセスDL(#2)領域(M)において周波数f3を用いて配下のMS#3が無線信号を適切に受信できるように、当該第2のアクセスDL(#2)領域(M)の割当情報を配下のMS#2に対して送信することができる。その割当情報は、第2のアクセスDL(#2)領域(M)の開始タイミングを無線フレームの先頭(プリアンブル信号:符号K参照)からのオフセット値で表したDL開始オフセット(Downlink Start Offset)値とすることができる。このDL開始オフセット値は、RS#2が配下のMS50へ送信するMAPデータ(DL-MAP)に含めて送信することができる。なお、DL開始オフセット値で定義される、RS#2から配下のMS50への無線信号の送信開始タイミングは、RS#2がRS#1へリレーリンクで送信する無線信号とシンボル同期できる値とすることができる。
つまり、RS#2(制御部38)は、上位局に相当するRS#1へ無線信号を周波数f2にて送信する第1の送信期間(H)と少なくとも一部が時間的に重複し、かつ、RS#1への無線信号とは異なる周波数f3で配下のMS50への無線信号を送信する第2の送信期間(M)が、配下のMS50へのプリアンブル信号の送信期間(K)を含む第3の送信期間(K,L)後の一定時間(Gap)後に開始するように送信処理部31を制御する、ことが可能である。
ここで、RS#2は、前記第2の送信期間(M)で配下のMS50(MS#3)へ無線信号を送信する場合、前記第1の送信期間(H)で上位局であるRS#1へ送信する無線信号による干渉の影響をできるだけ小さくするために、配下のMS#3への送信電力レベルと上位局であるRS#1への送信電力レベルとの差分を一定範囲に収めたい場合がある。そのような場合、例えば、MS#3へ送信する無線信号の送信電力を、RS#1に対する送信電力を基準にして調整することができる。
その調整の結果、MS#3に対する送信電力が他の送信期間(例えば、第1のアクセスDL(#1)領域(L)での送信電力)よりも低く抑えられることになる場合には、配下のMS#3の中でも、電力低下後も所定の通信品質(無線チャネル性能)が維持可能なMS#3を無線信号の送信先とすることができる。
つまり、RS#2(制御部38)は、前記第1の送信期間(H)と時間的に重複する前記第2の送信期間(M)で送信する無線信号の送信先を、配下の所定の無線チャネル性能のMS#3に制限する、ことが可能である。
なお、本例においても、前記無線チャネル性能の指標としては、例えば、CINRやRSSI等を用いることができる。また、ARQやHARQ等の再送制御をRS#1がサポートする場合には、受信失敗を表すNAK信号の受信数や再送率等も、前記指標として用いることが可能である。
(MS→RS#2:アクセスUL#1の送信)
RS#2は、周波数f3で配下のMS#3に対して送信を行なうことが可能な第1のアクセスDL(#1)領域(L)、第2のアクセスDL(#2)領域(M)に続いて、周波数f3で配下のMS#3から無線信号を受信可能な第1のアクセスUL(#1)領域(N)を定義することができる。
なお、周波数f3の第1のアクセスDL(#1)領域(L)と第2のアクセスDL(#2)領域(M)との間では、RS#2に送受信状態(モード)の遷移は生じないが、RS#1−RS#2間の伝搬遅延PRRに応じて、データ保護のための無通信時間(Gap)を設けることもできる。また、第2のアクセスDL(#2)領域(M)と第1のアクセスUL(#1)領域(N)との間では、送信状態から受信状態への状態遷移が生じるから、データ保護のための無通信時間(TTGRS2)を設けることができる。
RS#2は、配下のMS#3からの無線信号を第1のアクセスUL(#1)領域(N)で周波数f3を用いて適切に受信できるように、第1のアクセスUL(#1)領域(N)の割当情報を当該MS#3に送信することができる。その割当情報も、例えば、第2のアクセスDL(#2)領域(M)の開始タイミングを基準とするオフセット値(シンボル数)、あるいは、プリアンブル信号を基準とするオフセット値(UL開始オフセット値)とすることができる。これらのオフセット値も、RS#2が配下のMS50へ送信するMAPデータ(UL-MAP)に含めて送信することができる。
(RS#1,MS→RS#2:リレーDLとアクセスUL#2の同時受信)
RS#2は、RS#1から周波数f2でリレーDL領域(J)を受信する期間において、その周波数f2とは異なる周波数f3を用いて、配下のMS#3からの無線信号を受信可能な第2のアクセスUL(#2)領域(O)を定義することができる。
なお、図7では、周波数f2でのリレーDL領域(J)と周波数f3での第2のアクセスUL(#2)領域(O)とが互いに同じ開始タイミングで同じ時間幅を有するように表されているが、各領域で異なっていてもよい。少なくとも両領域が時間的に重複する期間が存在すれば足りる。
例えば、リレーDL領域(J)は、時間方向に複数の領域に分割されて、RS#1配下の、RS#2を含む2以上のRS30に割り振られてもよい。また、代替的あるいは追加的に、第2のアクセスUL(#2)領域(O)も、時間方向に複数の領域に分割されて、RS#2配下の、MS#3を含む2以上のMS50に割り振られてもよい。
RS#2は、第2のアクセスUL(#2)領域(O)において周波数f3を用いて配下のMS#3から無線信号を適切に受信できるように、当該第2のアクセスUL(#2)領域(O)の割当情報を配下のMS#3に対して送信することができる。その割当情報は、第2のアクセスUL(#2)領域(O)の開始タイミングを無線フレームの先頭(プリアンブル信号)〔あるいは、アクセスUL(#1)領域(N)又はアクセスDL(#2)領域(M)の開始タイミングでもよい〕からのオフセット値で表した第2のUL開始オフセット(2nd Uplink Start Offset)値とすることができる。この第2のDL開始オフセット値は、RS#2が配下のMS50へ送信するMAPデータ(UL-MAP)に含めて送信することができる。なお、第2のUL開始オフセット値で定義される、RS#2の配下のMS#3からの無線信号の受信開始タイミングは、RS#2がRS#1からのリレーリンクで受信する無線信号とシンボル同期できる値とすることができる。
つまり、RS#2(制御部38)は、上位局に相当するRS#1からの無線信号を周波数f2にて受信する第1の受信期間(J)と少なくとも一部が時間的に重複し、かつ、RS#1からの無線信号とは異なる周波数f3で配下のMS50からの無線信号を受信する第2の受信期間(O)が、前記第1の受信期間(J)と時間的に重複しない期間であって配下のMS50からの無線信号を周波数f3で受信する第3の受信期間(N)、の一定時間(Gap)後に開始するように受信処理部34を制御する、ことが可能である。
さらに、RS#1及び配下のMS#3からの無線信号(OFDMシンボル)の受信タイミングや周波数が一定の範囲内に収まるように、RS#2は、配下のMS50に対して、送信パラメータ(送信タイミング、周波数等)の調整値を送信することができる。また、RS#2は、RS#1及び配下のMS#3からのサブキャリアの受信電力が一定の範囲内に収まるように、配下のMS50に対して、ULの送信電力の調整値を送信することも可能である。
これらの、送信パラメータ(送信タイミング、周波数、送信電力)の調整は、レンジングメッセージによって行なうことができ、さらに、送信電力の調整については、送信電力制御メッセージにより行なうこともできる。
第2のアクセスUL(#2)領域(O)でMS#3が送信する無線信号は、他のBS10が送信する無線信号と干渉する可能性があるため、RS#2は、RS#2近傍に位置するMS50に対して制限的あるいは優先的に、無線リソースを割り当てるMAPデータを生成することができる。MS50がRS#2の近くに存在するか否かは、受信電力レベル、ラウンドトリップディレイなどによって判断することができる。
(MSの無線フレームの認識)
上述のように、BS10、RS#1及びRS#2は、それぞれ、異なる無線フレームフォーマットを送受信する。MS50は、BS10、RS#1及びRS#2が送信する情報を認識して、どの無線フレームフォーマットが使われているかを判別することが可能である。
例えば、UL開始オフセット及びDL開始オフセットを含むMAPデータを受信した場合には、RS#1に接続していることを認識し、DL開始オフセット、UL開始オフセット及び第2のUL開始オフセットを含むMAPデータを受信した場合には、RS#2に接続していることを認識することができる。
また、BS10、RS30毎に異なるパターンのプリアンブル信号を送信することとして、MS50は、受信するプリアンブル信号のパターンの相違によって、接続先を識別するようにしてもよい。
(MSでの送受信)
MS#3は、接続先がRS#2であることを識別した場合、図7の(4)に示すように、1無線フレームにおいて、プリアンブル信号をRS#2から受信した後、第1のアクセスDL(#1)領域(L)でRS#2からの無線信号を周波数f3にて受信し、データ保護のための無通信時間(Gap)経過後に、第2のアクセスDL(#2)領域(M)で、再度、RS#2からの無線信号を周波数f3にて受信することが可能である。
そして、MS#3は、さらにその後、データ保護のための無通信時間(RTGMS)をおいて、第1のアクセスUL(#1)領域(N)で、RS#2へ周波数f3にて無線信号を送信し、データ保護のための無通信時間(TTGMS)経過後に、第2のアクセスUL(#2)領域(O)で、再度、RS#2へ周波数f3にて無線信号を送信することが可能である。
つまり、MS#3(制御部58)は、RS#2から周期的に送信される同期信号を基準とする無線フレーム内において、プリアンブル信号を含むRS#2からの無線信号を受信可能な第1の受信期間(K,L)と、その第1の受信期間(K,L)後の無通信時間(Gap)経過後に、再度、RS#2からの無線信号を受信可能な第2の受信期間(M)と、この第2の受信期間(M)後の無通信時間(RTGMS)経過後に、RS#2に無線信号を送信可能な第1の送信期間(N)と、その第1の送信期間(N)後の無通信時間(Gap)経過後に、再度、RS#2に無線信号を送信可能な第2の送信期間(O)と、をもつように、送信処理部52および受信処理部55を制御する、ことが可能である。
(RS#2のアクセスリンクのGap)
図7において、RS#2のアクセスリンクの無線フレームにおけるTTGRS2、RTGRS2は、それぞれ以下の式(3)及び(4)で表される条件を満たすのが望ましい。ただし、PRMは、RS#2とMS#3との間の伝搬遅延を表す。

TTGRS2≧RTGMS+2×PRM ・・・(3)
RTGRS2≧TTGMS−2×PRM ・・・(4)
すなわち、RS#2(制御部38)は、第1のアクセスUL(#1)領域(L)の前(TTGRS2の開始タイミング)までに第2のアクセスDL領域(L,M)の送信期間が終了するように送信処理部31を制御する。同様に、RS#2(制御部38)は、次の無線フレームのプリアンブル信号の前(RTGRS2の開始タイミング)までに第2のアクセスUL(#2)領域(O)が受信期間を終了するように受信処理部34を制御する。
以上のように、第2実施形態(3ホップシステム)においても、無線リレー通信システムのRS30において、リレーリンク及びアクセスリンクにおける通信の送受信モードを制御して、上位局(BS10又はRS#1)に対する送信(受信)と配下の下位局(RS#2又はMS50)に対する異なる周波数での送信(受信)とが同時に可能な期間を設けることで、不使用の周波数(サブチャネル)を従来よりも削減して、無線周波数の利用効率を向上することが可能となる。
なお、4ホップ以上のリレー通信システムについても、第1及び第2実施形態で説明したように、リレーリンク及びアクセスリンクにおける通信の送受信モードを制御することで、無線周波数の利用効率を向上することが可能である。
〔C〕付記
(付記1)
第1の無線装置からの無線信号と第2の無線装置からの無線信号とを受信処理する受信処理部と、
前記第1の無線装置からの無線信号を受信可能な第1の受信期間と、前記第1の無線装置からの無線信号とは異なる周波数で、前記第2の無線装置からの無線信号を受信可能な第2の受信期間と、の少なくとも一部が時間的に重複するように前記受信処理部を制御する制御部と、
をそなえたことを特徴とする、無線中継局。
(付記2)
前記制御部は、
前記第1の受信期間と時間的に重複する前記第2の受信期間で受信する無線信号の送信元である前記第2の無線装置を、所定の送信電力以下の無線装置に制限する、ことを特徴とする、付記1記載の無線中継局。
(付記3)
前記制御部は、
前記第1の受信期間と時間的に重複しない前記第2の受信期間を、前記第1の受信期間と時間的に重複する期間に続いて設けるように、前記受信処理部を制御する、ことを特徴とする、付記1記載の無線中継局。
(付記4)
前記制御部は、
前記第1の受信期間と時間的に重複しない前記第2の受信期間に、前記第2の無線装置からオープンループの送信電力制御で送信される無線信号を受信するように、前記受信処理部を制御する、ことを特徴とする、付記1記載の無線中継局。
(付記5)
前記制御部は、
前記第1の受信期間と時間的に重複する前記第2の受信期間に無線信号を送信する前記第2の無線装置に対して、前記第1の無線装置からの無線信号の受信電力レベルを基準とした一定範囲内の受信電力レベルとなるように、送信電力の調整値を通知する、ことを特徴とする、付記1記載の無線中継局。
(付記6)
前記制御部は、
前記第2の受信期間の開始タイミングを、前記第2の無線装置へ通知する、ことを特徴とする、付記1記載の無線中継局。
(付記7)
第1の無線装置への無線信号と第2の無線装置への無線信号とを送信処理する送信処理部と、
前記第1の無線装置へ無線信号を送信可能な第1の送信期間と、前記第1の無線装置からの無線信号とは異なる周波数で、前記第2の無線装置へ無線信号を送信可能な第2の送信期間と、の少なくとも一部が時間的に重複するように前記送信処理部を制御する制御部と、
をそなえたことを特徴とする、無線中継局。
(付記8)
前記制御部は、
前記第1の送信期間と時間的に重複する前記第2の送信期間で送信する無線信号の送信先である前記第2の無線装置を、所定の無線チャネル性能の無線装置に制限する、ことを特徴とする、付記7記載の無線中継局。
(付記9)
前記制御部は、
前記第2の送信期間における、前記第1の送信期間と時間的に重複する期間を含まない期間が、前記時間的に重複する期間後の無送信時間の経過後、前記第2の無線装置に対する同期信号で開始するように、前記送信処理部を制御する、ことを特徴とする、付記7記載の無線中継局。
(付記10)
前記制御部は、
前記第2の送信期間の開始タイミングを、前記第2の無線装置に通知する、ことを特徴とする、付記7記載の無線中継局。
(付記11)
前記第1の無線装置は無線基地局であり、前記第2の無線装置は無線端末である、ことを特徴とする、付記1〜10のいずれか1項に記載の無線中継局。
(付記12)
第1の無線装置からの無線信号と第2の無線装置からの無線信号とを受信処理する受信処理部と、
前記第1の無線装置への無線信号と前記第2の無線装置への無線信号とを送信処理する送信処理部と、
前記第1の無線装置からの無線信号を受信可能な第1の受信期間と、前記第1の無線装置からの無線信号とは異なる周波数で、前記第2の無線装置からの無線信号を受信可能な第2の受信期間と、の少なくとも一部が時間的に重複するように前記受信処理部を制御するとともに、前記第1の無線装置へ無線信号を送信可能な第1の送信期間と、前記第1の無線装置からの無線信号とは異なる周波数で、前記第2の無線装置へ無線信号を送信可能な第2の送信期間と、の少なくとも一部が時間的に重複するように前記送信処理部を制御する制御部と、
をそなえたことを特徴とする、無線中継局。
(付記13)
前記制御部は、
前記第2の受信期間の開始タイミングと、前記第2の送信期間の開始タイミングとを、前記第2の無線装置へ通知する、ことを特徴とする、付記12記載の無線中継局。
(付記14)
無線中継局との間で無線信号を送受信する送受信処理部と、
前記無線中継局から周期的に送信される同期信号を基準とする無線フレーム内において、前記同期信号を含む前記無線中継局からの無線信号を受信可能な第1の受信期間と、前記第1の受信期間後の無通信時間経過後に無線信号を前記無線中継局へ送信可能な送信期間と、前記送信期間後の無通信時間経過後に、前記無線中継局からの無線信号を受信可能な第2の受信期間と、をもつように前記送受信処理を制御する制御部と、
をそなえたことを特徴とする、無線端末。
(付記15)
第1の無線装置への無線信号と第2の無線装置への無線信号とを送信処理する送信処理部と、
前記第1の無線装置へ前記無線信号を送信可能な第1の送信期間と少なくとも一部が時間的に重複し、かつ、前記第1の無線装置への無線信号とは異なる周波数で前記第2の無線装置への無線信号を送信可能な第2の送信期間が、前記第2の無線装置に送信する同期信号を含む第3の送信期間後の一定時間後に開始するように前記送信処理部を制御する制御部と、
をそなえたことを特徴とする、無線中継局。
(付記16)
前記制御部は、
前記第2の送信期間の開始タイミングを、前記第2の無線装置へ通知する、ことを特徴とする、付記15記載の無線中継局。
(付記17)
第1の無線装置からの無線信号と第2の無線装置からの無線信号とを受信処理する受信処理部と、
前記第1の無線装置から前記無線信号を受信可能な第1の受信期間と少なくとも一部が重複し、かつ、前記第1の無線装置からの無線信号とは異なる周波数で、前記第2の無線装置からの無線信号を受信可能な第2の受信期間が、前記第1の受信期間と時間的に重複しない期間であって前記第2の無線装置から無線信号を受信可能な第3の受信期間、の一定時間後に開始するように受信処理部を制御する制御部と、
をそなえたことを特徴とする、無線中継局。
(付記18)
前記制御部は、
前記第2の受信期間の開始タイミングと、前記第3の受信期間の開始タイミングとを、前記第2の無線装置へ通知する、ことを特徴とする、付記17記載の無線中継局。
(付記19)
第1の無線装置への無線信号と第2の無線装置への無線信号とを送信処理する送信処理部と、
前記第1の無線装置からの無線信号と前記第2の無線装置からの無線信号とを受信処理する受信処理部と、
前記第1の無線装置へ前記無線信号を送信可能な第1の送信期間と少なくとも一部が時間的に重複し、かつ、前記第1の無線装置への無線信号とは異なる周波数で前記第2の無線装置への無線信号を送信可能な第2の送信期間が、前記第2の無線装置に送信する同期信号を含む第3の送信期間後の一定時間後に開始するように前記送信処理部を制御するとともに、前記第1の無線装置から前記無線信号を受信可能な第1の受信期間と少なくとも一部が重複し、かつ、前記第1の無線装置からの無線信号とは異なる周波数で、前記第2の無線装置からの無線信号を受信可能な第2の受信期間が、前記第1の受信期間と時間的に重複しない期間であって前記第2の無線装置から無線信号を受信可能な第3の受信期間、の一定時間後に開始するように受信処理部を制御する制御部と、
をそなえたことを特徴とする、無線中継局。
(付記20)
前記制御部は、
前記第2の送信期間の開始タイミングと、前記第2の受信期間の開始タイミングと、前記第3の受信期間の開始タイミングと、を前記第2の無線装置へ通知する、ことを特徴とする、付記19記載の無線中継局。
(付記21)
前記第1の無線装置は、他の第2の無線中継局であり、前記第2の無線装置は、無線端末又はさらに他の第3の無線中継局である、ことを特徴とする、付記16〜20のいずれか1項に記載の無線中継局。
(付記22)
無線中継局との間で無線信号を送受信する送受信処理部と、
前記無線中継局から周期的に送信される同期信号を基準とする無線フレーム内において、前記同期信号を含む前記無線中継局からの無線信号を受信可能な第1の受信期間と、前記第1の受信期間後の無通信時間経過後に、再度、前記無線中継局からの無線信号を受信可能な第2の受信期間と、前記第2の受信期間後の無通信時間経過後に、前記無線中継局に無線信号を送信可能な第1の送信期間と、前記第1の送信期間後の無通信時間経過後に、再度、前記無線中継局に無線信号を送信可能な第2の送信期間と、をもつように、前記送受信処理部を制御する制御部と、
をそなえたことを特徴とする、無線端末。
第1実施形態に係る無線リレー通信システム(2ホップシステム)の一例を示す図である。 図1に示す無線基地局(BS)の構成例を示すブロック図である。 図1に示す無線中継局(RS)の構成例を示すブロック図である。 図1に示す無線端末(MS)の構成例を示すブロック図である。 図1に示すシステムで用いる無線フレームフォーマットの一例を示す図である。 第2実施形態に係る無線リレー通信システム(3ホップシステム)の一例を示す図である。 図6に示すシステムで用いる無線フレームフォーマットの一例を示す図である。 OFDMA方式で用いられる無線フレームフォーマットの一例を示す図である。 無線中継通信システムにおける無線フレームフォーマットの一例を示す図である。 無線中継通信システムの一例を示す図である。 図9に示す無線フレームフォーマットの一部を簡略化して示す図である。
符号の説明
10 無線基地局(BS)
11 ネットワーク(NW)インタフェース部
12 パケット識別部
13 送信処理部
131 パケットバッファ部
132 PDU生成部
133 符号化部
134 変調部
135 無線送信部
14 MAPデータ生成部
15 アンテナ
16 デュプレクサ
17 受信処理部
171 無線受信部
172 復調部
173 復号化部
18 パケット生成部
19 制御部
30 無線中継局(RS)
31 送信処理部
311 PDUバッファ部
312 符号化部
313 変調部
314 無線送信部
32 アンテナ
33 デュプレクサ
34 受信処理部
341 無線受信部
342 復調部
343 復号化部
35 制御データ抽出部
36 MAPデータ生成部
37 MAPデータ解析部
38 制御部
50 無線端末(MS)
51 データ処理部
52 送信処理部
521 PDUバッファ部
522 符号化部
523 変調部
524 無線送信部
53 アンテナ
54 デュプレクサ
55 受信処理部
551 無線受信部
552 復調部
553 復号化部
56 制御データ抽出部
57 MAPデータ解析部
58 制御部

Claims (6)

  1. 第1の無線装置からの無線信号と第2の無線装置からの無線信号とを受信処理する受信処理部と、
    前記第1の無線装置からの無線信号を受信可能な第1の受信期間と、前記第1の無線装置からの無線信号とは異なる周波数で、前記第2の無線装置からの無線信号を受信可能な第2の受信期間と、の少なくとも一部が時間的に重複するように前記受信処理部を制御する制御部と、をそなえ、
    前記制御部は、
    前記第1の受信期間と時間的に重複する前記第2の受信期間で受信する無線信号の送信元である前記第2の無線装置を、自局との距離が所定の閾値以下であると判断される無線装置に制限する、
    ことを特徴とする、無線中継局。
  2. 第1の無線装置からの無線信号と第2の無線装置からの無線信号とを受信処理する受信処理部と、
    前記第1の無線装置からの無線信号を受信可能な第1の受信期間と、前記第1の無線装置からの無線信号とは異なる周波数で、前記第2の無線装置からの無線信号を受信可能な第2の受信期間と、の少なくとも一部が時間的に重複するように前記受信処理部を制御する制御部と、をそなえ、
    前記制御部は、
    前記第1の受信期間と時間的に重複しない前記第2の受信期間を、前記第1の受信期間と時間的に重複する期間に続いて設けるように、前記受信処理部を制御する、
    ことを特徴とする、無線中継局。
  3. 第1の無線装置からの無線信号と第2の無線装置からの無線信号とを受信処理する受信処理部と、
    前記第1の無線装置からの無線信号を受信可能な第1の受信期間と、前記第1の無線装置からの無線信号とは異なる周波数で、前記第2の無線装置からの無線信号を受信可能な第2の受信期間と、の少なくとも一部が時間的に重複するように前記受信処理部を制御する制御部と、をそなえ、
    前記制御部は、
    前記第1の受信期間と時間的に重複しない前記第2の受信期間に、前記第2の無線装置からオープンループの送信電力制御で送信される無線信号を受信するように、前記受信処理部を制御する、
    ことを特徴とする、無線中継局。
  4. 第1の無線装置からの無線信号と第2の無線装置からの無線信号とを受信処理する受信処理部と、
    前記第1の無線装置からの無線信号を受信可能な第1の受信期間と、前記第1の無線装置からの無線信号とは異なる周波数で、前記第2の無線装置からの無線信号を受信可能な第2の受信期間と、の少なくとも一部が時間的に重複するように前記受信処理部を制御する制御部と、をそなえ、
    前記制御部は、
    前記第1の受信期間と時間的に重複する前記第2の受信期間に無線信号を送信する前記第2の無線装置に対して、前記第1の無線装置からの無線信号の受信電力レベルを基準とした一定範囲内の受信電力レベルとなるように、送信電力の調整値を通知する、
    ことを特徴とする、無線中継局
  5. 第1の無線装置への無線信号と第2の無線装置への無線信号とを送信処理する送信処理部と、
    前記第1の無線装置へ無線信号を送信可能な第1の送信期間と、前記第1の無線装置からの無線信号とは異なる周波数で、前記第2の無線装置へ無線信号を送信可能な第2の送信期間と、の少なくとも一部が時間的に重複するように前記送信処理部を制御する制御部と、をそなえ、
    前記制御部は、
    前記第2の送信期間における送信電力を他の送信期間における送信電力よりも低下させる制御を行なうとともに、前記第1の送信期間と時間的に重複する前記第2の送信期間で送信する無線信号の送信先である前記第2の無線装置を、前記送信電力の低下後も所定の無線チャネル性能が維持可能な無線装置に制限する、
    ことを特徴とする、無線中継局。
  6. 第1の無線装置への無線信号と第2の無線装置への無線信号とを送信処理する送信処理部と、
    前記第1の無線装置へ無線信号を送信可能な第1の送信期間と、前記第1の無線装置からの無線信号とは異なる周波数で、前記第2の無線装置へ無線信号を送信可能な第2の送信期間と、の少なくとも一部が時間的に重複するように前記送信処理部を制御する制御部と、をそなえ、
    前記制御部は、
    前記第2の送信期間における、前記第1の送信期間と時間的に重複する期間を含まない期間が、前記時間的に重複する期間後の無送信時間の経過後、前記第2の無線装置に対する同期信号で開始するように、前記送信処理部を制御する、
    ことを特徴とする、無線中継局
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