JP5142606B2 - トラック用フレームおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車用部材に係り、とくにトラック用フレームの高強度化に関する。
近年、地球環境の保全という観点から、自動車の排気ガス規制が強化され、燃費向上のために自動車車体の軽量化が推進されている。このため、自動車用部材の軽量化も強く要求されている。しかし、自動車用部材のうち、例えばトラック用フレームのように、板厚が7.0mm以上、長さが10mにも及ぶ、厚肉大型の部材では、部材重量の軽減のために、使用する鋼板を高強度化すると、加工の難度が急激に増加するという問題がある。また、軽量化のためにあけられる穴部や不可避的に存在する溶接部などの応力集中部で疲労強度が向上しないという問題がある。このため、他の自動車部材とは異なり、トラック用フレームのような厚肉大型の部材では、使用する鋼板を高強度化しても高々、引張強さ:540MPa程度までの高強度化であった。
そのため、より高い強度が必要とされる部分には、インナーと称する補強材を設置して強度の向上を図っていた。しかし、インナーを設置することは、部材重量が増加することになり、部材の軽量化という指針には相反することになる。
最近、自動車用部材への軽量化の要求はさらに強くなり、トラック用フレームのような厚肉大型の部材においても、更なる高強度化が熱望されている。このような要望に対し、例えば、欧米においては、素材である鋼板をプレス加工等で所定形状としたのち、バッチ式に焼入れ焼戻処理を施して、所望の高強度を有するトラック用フレームを製造していた。
バッチ式熱処理では、トラック用フレーム一体ごと、熱処理炉に装入して熱処理を施す必要があり、製造工程が煩雑となるうえ、製造工期が長くなるという問題がある。また、トラック用フレームのような大型部材では熱処理設備も大型化する必要があり、製造コストの高騰を招くという問題もある。また、曲がり等の形状不良が増加する傾向となるという問題もあった。
これに対し、例えば特許文献1には、ウェブと少なくとも1つのフランジを有する炭素鋼製構造部材を、誘導加熱を利用して焼入れ焼戻して製造する技術が記載されている。特許文献1に記載された技術では、炭素鋼製構造部材に、予備誘導加熱と、それに続き、オーステナイト域温度まで加熱する誘導加熱と、ついで、構造部材を拘束しながら行う液体焼入れと、誘導加熱による焼戻と、その後の曲がり等の形状不良発生防止のための各種ロールによる拘束と、を順次施す。これにより、均一マルテンサイト組織を有し、急速焼入れによる曲がり等の形状不良を最小限として、熱処理後の降伏強さが好ましくは110ksi(758MPa)以上、引張強さ:125ksi(861MPa)以上の強度特性を有する構造部材を製造できるとしている。
また、特許文献2には、トラックサイドレール用炭素鋼製構造部材を誘導加熱−拘束焼入れ処理で製造する製造装置が記載されている。特許文献2に記載された技術では、誘導加熱−拘束焼入れ処理後に残留する曲がり等の形状不良を除去するための矯正手段として、複数のローラーとそれらの位置取りの調整手段とを有し、それらローラー間に焼入れ処理後の構造部材を通過させることにより形状不良を矯正するローラーストレートナーをインラインに備えることに特徴があり、これにより、形状不良を除去でき、インラインで調和した速度でチャンネル形状のトラックサイドレール用炭素鋼製構造部材を製造できるとしている。
米国特許第4,394,194号公報 米国特許第5,885,522号公報
しかしながら、特許文献1、特許文献2に記載された技術はいずれも、誘導加熱−拘束焼入れ処理後のトラック用構造部材における形状不良を可能な限り低減することを主目的としている。特許文献1、特許文献2に記載された技術によれば、従来のバッチ式熱処理に比べて、形状不良の発生を低減することができるとしている。しかし、特許文献1、特許文献2には、更なる高強度化について何の言及もなく、特許文献1、特許文献2に記載された技術では、厚肉大型のトラック用構造部材に対する最近の更なる高強度化要求を満足させるまでに至っていないという問題があった。またさらに、特許文献1、特許文献2に記載された技術で製造されたトラック用構造部材は、不必要な個所まで高強度化されており、後工程での加工に支障をきたすという問題もある。
本発明は、上記した従来技術の問題を解決し、フレームの所定の領域が必要に応じて540〜1200MPaの範囲に高強度化されたトラック用フレームおよびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記した目的を達成するために、トラック用フレームを高強度化する方法について鋭意研究した。その結果、所定の靭性を確保しつつ、引張強さ:1200MPaまでの高強度を確保するためには、適正範囲の組成、さらには適正な組織に調整した鋼板を所定形状に成形後、焼入れ焼戻処理を施すことがよいこと、さらに、所定の領域が高強度化されたトラック用フレームを生産性高く製造するためには、成形と熱処理とを連動させ、さらに熱処理を高周波加熱装置を利用したインラインの焼入れ焼戻設備で行うことがよいこと、に想到した。このような高周波加熱を適用したインラインの設備を利用可能とするためには、使用する鋼板は、C:0.10〜0.20質量%とし、適正量のTi、Bとを複合含有し、N:0.005質量%以下と低く調整した適正範囲の組成と、さらに全板厚にわたって均一なベイニティックフェライトの単相組織とを有する鋼板とすることが、よいことを知見した。また、本発明者らは、上記した組成、組織を有する鋼板に焼入れ処理を施したのち、焼戻温度を調整することにより、所定の靭性を確保しつつ、540〜1200MPaの範囲の高強度を自由に付与することが可能であることを知見した。
本発明は、上記した知見に基づき、さらに検討を加えて完成されたものである。すなわち、本発明の要旨は、つぎのとおりである。
(1)厚肉熱延鋼板を所定の形状に加工し、ついで所定の領域に熱処理を施してなるトラック用フレームであって、前記厚肉熱延鋼板が、質量%で、C:0.10〜0.20%、Si:0.01〜1.0%、Mn:0.5〜2.0%、P:0.03%以下、S:0.01%以下、Al:0.01〜0.10%、N:0.005%以下、Ti:0.01〜0.15%、B:0.0010〜0.0050%を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成と、面積率で95%以上のベイニティックフェライト相からなる組織とを有し、引張強さ:440〜640MPaの強度を有する鋼板であり、前記所定の領域が焼戻マルテンサイト相からなる組織を有し、引張強さで540〜1200MPaの高強度を有することを特徴とするトラック用フレーム。
(2)厚肉熱延鋼板を所定形状のフレームに成形する成形工程と、該成形されたフレームの所定の領域に焼入れ焼戻処理を施す熱処理工程とを順次施し、トラック用フレームとするに当たり、前記厚肉熱延鋼板が、質量%で、C:0.10〜0.20%、Si:0.01〜1.0%、Mn:0.5〜2.0%、P:0.03%以下、S:0.01%以下、Al:0.01〜0.10%、N:0.005%以下、Ti:0.01〜0.15%、B:0.0010〜0.0050%を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成と、面積率で95%以上のベイニティックフェライト相からなる組織とを有する鋼板であり、前記焼入れ焼戻処理が、高周波誘導加熱手段により所定の焼入れ温度に加熱した後、冷却手段により所定の焼入れ冷却速度で焼入する焼入れ処理と、高周波誘導加熱手段により所定の焼戻温度に加熱する焼戻処理とからなり、前記トラックフレームの所定の領域が、焼戻マルテンサイト相からなる組織と、引張強さで540〜1200MPaの高強度を有することを特徴とするトラック用フレームの製造方法。
本発明によれば、引張強さが540〜1200MPaの範囲の所望の高強度を有するトラック用フレームを、容易にしかも高い生産能率で製造でき、産業上格段の効果を奏する。また、本発明によれば、従来のトラック用フレームの強度に比べ高強度を有し、インナー等の補強部材を設ける必要もなく、トラック用フレームの軽量化、さらにはトラック車体の軽量化に大きく寄与でき、積載量の増大が可能になるという効果もある。
トラック用フレームは、通常、所定寸法の鋼板をプレス、ロール等により、所定形状、例えばコ字形状、に加工し、必要に応じて熱処理を施されて、製品とされる。
本発明のトラック用フレームは、特定な組成および組織を有する厚肉熱延鋼板を所定の形状に成形し、ついで所定の領域に焼入れ焼戻処理を施し、該所定の領域を焼戻マルテンサイト相からなる組織とし、引張強さで540〜1200MPaの高強度化を達成した、トラック用フレームである。
本発明のトラック用フレーム(製品)は、好ましくはインラインで、厚肉熱延鋼板を所定形状のフレームに成形する成形工程と、該成形されたフレームの所定の領域に焼入れ焼戻処理を施す熱処理工程とを順次施して製造される。本発明で使用する厚肉熱延鋼板は、質量%で、C:0.10〜0.20%、Si:0.01〜1.0%、Mn:0.5〜2.0%、P:0.03%以下、S:0.01%以下、Al:0.01〜0.10%、N:0.005%以下、Ti:0.01〜0.15%、B:0.0010〜0.0050%を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成と、面積率で95%以上のベイニティックフェライト相からなる組織とを有する熱延鋼板とする。なお、ここでいう「厚肉熱延鋼板」とは、板厚が7mm以上の熱延鋼板をいう。
まず、使用する厚肉熱延鋼板の組成限定理由について説明する。なお、以下、組成における質量%は、単に%で記す。
C:0.10〜0.20%
Cは、鋼中では炭化物を形成し、鋼板の強度増加に有効に作用するとともに、焼入れ処理時には、マルテンサイト変態を促進させマルテンサイト相による組織強化に有効に作用する元素であり、本発明では0.10%以上の含有を必要とする。C含有量が0.10%未満では、所望の鋼板強度を確保することが難しく、また所望の熱処理後強度を確保することが難しくなる。一方、0.20%を超える多量の含有は、鋼板強度および熱処理後の強度が高くなりすぎて、加工性や靭性が低下するとともに、溶接性が低下する。このため、Cは0.10〜0.20%の範囲に限定した。
Si:0.01〜1.0%
Siは、固溶強化により鋼の強度を有効に増加させる作用を有する元素であり、このような効果を得るためには、0.01%以上の含有を必要とする。一方、1.0%を超える多量の含有は、表面に赤スケールと呼ばれる凹凸を生じ表面性状を低下させるとともに、疲労強度を低下させる。このため、Siは0.01〜1.0%の範囲に限定した。なお、好ましくは0.35%以下である。
Mn:0.5〜2.0%
Mnは、固溶強化により有効に鋼の強度を増加させるとともに、焼入れ性の向上を介し鋼の強度を増加させる作用を有する元素であり、このような効果を得るためには、0.5%以上の含有を必要とする。一方、2.0%を超える含有は、偏析が顕著となり、鋼板特性および熱処理後の材質の均一性が低下する。このため、Mnは0.5〜2.0%の範囲に限定した。なお、好ましくは1.0〜2.0%である。
P:0.03%以下
Pは、固溶強化により鋼の強度を増加させるが、偏析を生じ材質の均一性を低下させるとともに、熱処理後の靭性を著しく低下させる。このため、本発明ではできるだけ低減することが好ましいが、過度の低減は材料コストを高騰させる。また、0.03%を超えて過剰に含有すると、偏析が顕著となる。このため、Pは0.03%以下に限定した。なお、好ましくは0.02%以下である。
S:0.01%以下
Sは、鋼中では硫化物として存在し、延性を低下させ、曲げ加工性等を低下させるため、できるだけ低減することが好ましいが、過度の低減は材料コストを高騰させる。0.01%を超える含有は、熱処理後の靭性を顕著に低下させる。このため、本発明では、Sは0.01%以下に限定した。なお、好ましくは0.005%以下である。
Al:0.01〜0.10%
Alは、脱酸剤として作用する元素であり、このような効果は0.01%以上の含有で顕著となるが、0.1%を超える含有は、加工性を低下させるとともに、焼入性を低下させる。このため、Alは0.01〜0.1%の範囲に限定した。なお、好ましくは0.05%以下である。
N:0.005%以下
Nは、鋼中ではTiN、AlN等の窒化物を形成し加工性を低下させるとともに、焼入れ時にBNを形成し焼入れ性向上に有効な固溶B量を低減させる。このようなNの悪影響はN含有量が0.005%以下であれば許容できる。このため、本発明では、Nは0.005%以下に限定した。
Ti:0.01〜0.15%
Tiは、熱間圧延後の組織をベイニティックフェライトとするのに有効に作用するとともに、Bよりも優先して窒化物を形成し、熱処理時にBによる焼入性向上効果を発揮させるのに有効に作用する元素である。このような効果は、0.01%以上の含有で認められるが、0.15%を超える含有は、熱間圧延時の変形抵抗を増加させ、圧延荷重を極端に増大させるとともに、熱処理後の靭性を低下させる。このため、Tiは0.01〜0.15%の範囲に限定した。なお、好ましくは0.03〜0.10%である。
B:0.0010〜0.0050%
Bは、熱間圧延後の冷却中にポリゴナルフェライトやパーライトが生成するのを抑制する作用を有し、さらに熱処理時の焼入性・靭性向上に有効に作用する元素である。板厚7mm以上の場合、このような効果は、0.0010%以上の含有で顕著となる。一方0.0050%を超える含有は、熱間圧延時の変形抵抗を増加させ、圧延荷重を極端に増大させるとともに、熱間圧延後にベイナイトやマルテンサイトを生じさせ、板割れ等の不具合を生じさせる。このため、Bは0.0010〜0.0050%の範囲に限定した。なお、好ましくは0.0015〜0.0040%である。
上記した成分以外の残部は、Feおよび不可避的不純物からなる。なお、不可避的不純物としては、例えば、Cu:0.3%以下、Cr:0.3%以下が許容できる。
つぎに、使用する厚肉熱延鋼板の組織限定理由について説明する。
本発明で用いる厚肉熱延鋼板は、上記した組成を有し、さらに全厚に亘り、ベイニティックフェライト相からなる単相組織を有する。ここでいう単相組織とは、面積率で95%以上のベイニティックフェライト相からなる組織をいうものとする。ベイニティックフェライト相には、針状フェライト、アシキュラー状フェライトをも含むものとする。なお、ベイニティックフェライト相以外の組織としては、面積率で5%以下のポリゴナルフェライト相、パーライト相、セメンタイト相、ベイナイト相、およびマルテンサイト相などが許容できる。
上記した組成を有し、全厚に亘り、ベイニティックフェライト相からなる単相組織とすることにより、熱延鋼板として、引張強さ:440〜640MPaの所望の高強度と、伸び:20%以上(GL:50mm)の高延性とを有し、曲げ特性等の加工性に優れ、厚肉大型のトラック用フレームに加工することが可能となる。ベイニティックフェライト相が、面積率で95%未満では、所望の高強度と高延性とを兼備させることができなくなる。また、ベイニティックフェライト相の組織分率が95%未満に低下すると、組織の均一性が低下するため、切断にキャンバーなどを生じて寸法精度が低下するとともに曲げ特性等の加工性が低下する。全厚に亘り、ベイニティックフェライト相からなる単相組織とすることにより、上記した強度、延性を有し、板厚方向の硬度差が平均値に対して10%以内の均一な硬さを有する鋼板となる。
つぎに、本発明で使用する厚肉高張力熱延鋼板の好ましい製造方法について説明する。なお、本発明ではこの製造方法に限定されないことは言うまでもない。
上記した組成の鋼素材に、熱間圧延を施し、板厚7mm以上の厚肉熱延鋼板とする。熱間圧延のための加熱温度は、下記に述べる熱間圧延の仕上圧延終了温度が確保できればよく、とくに限定する必要はないが、1000℃以上とすることが好ましい。加熱温度が1000℃未満では、変形抵抗が増大しすぎて、圧延設備への負荷が増大し、ひいては圧延が困難となるという問題が生じやすい。
熱間圧延は、仕上圧延の圧延終了温度を820〜880℃とする圧延とする。
仕上圧延の圧延終了温度は、820℃以上とすることにより、その後の冷却過程において、フェライト変態が抑制され、面積率で95%以上のベイニティックフェライト相からなる単相組織とすることができる。仕上圧延の圧延終了温度が820℃未満ではその後の冷却過程でフェライト変態が促進され、ベイニティックフェライト単相組織とすることが難しくなる。一方、仕上圧延の圧延終了温度が880℃を超えて高温となると、フェライト変態のみならずベイニティックフェライトヘの変態も抑制され、ベイニティックフェライト単相組織とすることが難しくなり、その結果、ベイナイト相やマルテンサイト相を生じやすくなる。
圧延終了後、熱延鋼板に、鋼板表面の冷却速度で15〜50℃/sとなる冷却を、表面温度が550〜650℃となる温度域まで施す。
表面の冷却速度で15℃/s未満では、板厚中央部等でポリゴナルフェライト相が析出しやすくなり、板厚方向で均一なベイニティックフェライト単相組織とすることが困難となる。一方、表面の冷却速度で50℃/sを超えて急冷されると、表層部にマルテンサイトが生成し、板厚方向で均一なベイニティックフェライト単相組織とすることができなくなる。なお、表面の冷却速度は、表面温度を測定し、仕上圧延終了温度と冷却停止温度との間で平均した値を用いるものとする。
上記した冷却の停止温度は、鋼板の表面温度が550〜650℃となる温度域の温度とする。冷却の停止温度が表面温度で、550℃未満では、ベイナイト相やマルテンサイト相が生成しベイニティックフェライト単相組織とすることができなくなる。一方、冷却の停止温度が650℃を超えて高温となると、ポリゴナルフェライト相やパーライト相が生成しベイニティックフェライト単相組織とすることができなくなる。
冷却を停止したのち、熱延鋼板は、該温度域でコイル状に巻き取られる。コイル巻取り温度が、550℃未満ではベイナイト相やマルテンサイト相が生成し、ベイニティックフェライト単相組織とすることができなくなる。一方、650℃を超えて高温となると、ポリゴナルフェライト相やパーライト相が生成し、ベイニティックフェライト単相組織とすることができなくなり、所望の鋼板強度を確保できなくなるとともに、板厚方向の均一性が低下する。
本発明では、上記した組成と組織を有する鋼板に、図1に示すように、所定形状のフレームに成形する成形工程と、熱処理工程を施す。本発明では、成形工程で使用する成形手段については特に限定する必要はなく、通常のプレス、ロール等の成形手段がいずれも好適である。
成形工程で所定形状に成形されたフレームは、ついで、該フレームの所定の領域に焼入れ焼戻処理を施す熱処理工程を施される。なお、ここでいう「所定の領域」とは、フレーム全域、あるいはフレームの一部領域をいう。本発明では、焼入れ焼戻処理は、好ましくはインラインに設けられた、高周波誘導加熱手段、冷却手段等を用いて行う。図2に、本発明の熱処理工程で使用する高周波誘導加熱手段2(21,22)、冷却手段3の配列の一例を模式的に示す。なお、1は所定形状のフレームである。
また、本発明における焼入れ焼戻処理では、所望の高強度を確保できるような所定の焼入れ加熱温度、焼入れ冷却速度、焼戻温度を選択すればよい。
本発明における焼入れ処理の焼入れ加熱温度は、Ac変態点以上930℃以下とすることが好ましい。これにより、スケール生成を少なくし、板厚方向の強度等の特性の均一化が可能となる。加熱温度がAc変態点未満では、焼入れ加熱時に完全にオーステナイト化できず、焼入れ後の組織を完全なマルテンサイト組織とすることができないため、所望の強度を確保することができない。一方、930℃を超えて高温となると、加熱時にスケール生成が著しくなり、表面品質が低下するとともに、組織が粗大化し、靭性の低下が著しくなる。
本発明では、焼入れ加熱後の冷却速度(所定の焼入れ冷却速度)は、板厚中央部での冷却速度で30℃/s以上とすることが好ましい。なお、焼入れ冷却速度が30℃/s未満では、板厚中心部まで完全なマルテンサイト組織とすることが困難となり、板厚方向の特性分布が不均一となりやすい。なお、冷却手段は、水冷、油冷、空冷等、特に限定されない。
また、本発明における焼戻処理は、焼戻温度をAc変態点以下の温度とし、所望の強度に応じて決定された温度とすることが好ましい。焼戻温度がAc1変態点超えの温度では、焼入れ処理で生じたマルテンサイト相がオーステナイト化し冷却中にパーライト変態して軟質化しやすい。このため、焼戻温度をAc1変態点以下の温度とすることが好ましい。焼入れ処理で肉厚中央部まで完全なマルテンサイト組織とすることができれば、所望の強度に応じた焼戻温度を変化させることにより、所望の特性を確保することが容易となる。
本発明では、上記した焼入れ焼戻処理を、フレームの所望の領域に施す。所望の領域はフレームの全領域、あるいはフレームの一部領域とする。フレームの一部領域に焼入れ焼戻処理を施すことにより、当該領域の強度増加が可能となり、例えば従来、インナー等で補強していた部分の強度を、インナーを使用することなく増加でき、部材の軽量化に寄与できる。フレームの所望の領域に焼入れ焼戻処理を施すことは、高周波誘導加熱手段を使用することにより極めて容易となる。フレームの所望の領域に対応して、高周波誘導加熱手段の稼動を調整すればよい。
表1に示す組成と、表2に示す組織、特性および板厚を有する厚肉熱延鋼板に、断面コ字状のトラック用フレームに成形する成形工程と、該フレームの全領域に、図2に示す焼入れ処理用高周波誘導加熱装置21を用いて、各厚肉熱延鋼板のAc3変態点以上の温度である表3に示す加熱温度に加熱し、冷却装置3で30℃/s以上の冷却速度である、水冷で冷却する焼入れ処理と、焼戻処理用高周波誘導加熱装置22を用いて、各厚肉熱延鋼板のAc1変態点以下の温度である表3に示す焼戻温度に加熱する焼戻処理とを施す熱処理工程と、を順次施した。なお、焼戻処理の焼戻温度からの冷却は水冷とした。
なお、用いた厚肉熱延鋼板についての組織、特性の試験方法は次のとおりとした。
(a)組織観察
得られた熱延鋼板から、組織観察用試験片を採取し、試験片の圧延方向に平行な板厚断面を研磨し、ナイタール腐食したのち、表面から0.1mmの位置、板厚1/4の位置、板厚中央部位置について、走査型電子顕微鏡(SEM)(倍率:3000倍)で金属組織を観察(視野数:各10個所)し撮像して、組織の種類および、画像解析装置を利用して各相の組織分率(面積率)を測定し、ベイニティックフェライト相の面積率について、観察した10視野での測定値を平均して求めた。なお、表面から0.1mmの位置、板厚1/4の位置、板厚中央部位置で求めたベイニティックフェライト相の面積率(10視野での測定値の平均)が全て95%以上である場合を、全厚にわたり面積率で95%以上のベイニティックフェライト相からなる組織(ベイニティックフェライト単相組織)になっていると判断した。
(b)引張試験
得られた熱延鋼板(または試験板)から、引張方向が圧延方向と直角方向となるように、JIS 5号試験片(GL:50mm)を採取し、JIS Z 2241の規定に準拠して引張試験を実施し、引張特性(降伏強さYS、引張強さTS、伸びEl)を求め、強度、延性を評価した。
(c)硬さ試験
得られた熱延鋼板から、硬さ測定用試験片を採取し、試験片の圧延方向に平行な板厚断面を研磨し、表面から板厚方向に全厚に亘り、0.2mmピッチでビッカース硬さHV (荷重:9.8N)を測定した。なお、硬さの測定は表面から0.2mm位置を硬さの測定の開始点とした。つぎに、測定すべき箇所が、もう一方の表面から0.2mm以内となった場合にその箇所については測定せず硬さ測定を終了した。各厚肉熱延鋼板について、得られた板厚方向硬さを算術平均して、平均硬さ(平均値)HVmeanを求めた。また、最高硬さ(表層硬さ)と最低硬さ(板厚中央硬さ)の差、ΔHVを算出し、[ΔHV/HVmean]×100(%)を求め、板厚方向の均一性を評価した。
また、得られたトラック用フレームから、試験片を採取し、組織観察、引張試験を実施した。また、焼入れ処理後の試験材について硬さ試験を実施した。試験方法は次のとおりとした。
(1)組織観察
試験材の長手方向断面が観察面となるように試験片を研磨、腐食(ナイタール)して、走査型電子顕微鏡(倍率:500倍)で、表面、板厚方向の1/4t、および1/2t位置について組織を観察し、各位置での組織分率を特定した。
(2)引張試験
得られた試験材から、試験材の長手方向が引張方向となるように、JIS5号試験片を採取し、JIS Z 2241の規定に準拠して、引張試験を実施し、降伏強さYS、引張強さTS、伸びELを求め、強度、延性を評価した。
(3)硬さ試験
焼入れ処理後の試験材から硬さ試験片を採取し、試験材の長手方向断面が観察面となるように研磨し、表面下0.3mm、および板厚中央部についてビッカース硬さHV(荷重:5kgf(49N))を測定した。なお、測定は各位置5点とし、その平均値を求めた。
得られた結果を表3に示す。
Figure 0005142606
Figure 0005142606
Figure 0005142606
本発明例は、いずれも組織が焼戻マルテンサイト相からなり板厚方向での組織不均一もなく、さらに引張強さ:540〜1200MPaの範囲の高強度を有するトラック用フレームとなっている。しかも、このような特性をフレームの所望の領域に任意に付与することができ、インナーの配設を必要としない高強度トラック用フレームとすることができる。一方、本発明の範囲を外れる比較例は、強度が低いか、表面と板厚中央部との硬さバラツキが大きいトラック用フレームとなっている。
本発明における工程の概要を模式的に示す説明図である。 本発明の熱処理工程に使用して好適な設備の配列の一例を模式的に示す説明図である。
符号の説明
1 フレーム
2 高周波誘導加熱手段
21 焼入れ処理用高周波誘導加熱装置
22 焼戻処理用高周波誘導加熱装置
3 冷却装置(冷却手段)

Claims (2)

  1. 厚肉熱延鋼板を所定の形状に加工し、ついで所定の領域に熱処理を施してなるトラック用フレームであって、
    前記厚肉熱延鋼板が、質量%で、
    C:0.10〜0.20%、 Si:0.01〜1.0%、
    Mn:0.5〜2.0%、 P:0.03%以下、
    S:0.01%以下、 Al:0.01〜0.10%、
    N:0.005%以下、 Ti:0.01〜0.15%、
    B:0.0010〜0.0050%
    を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成と、面積率で95%以上のベイニティックフェライト相からなる組織とを有し、引張強さ:440〜640MPaの強度を有する鋼板であり、前記所定の領域が焼戻マルテンサイト相からなる組織を有し、引張強さで540〜1200MPaの高強度を有することを特徴とするトラック用フレーム。
  2. 厚肉熱延鋼板を所定形状のフレームに成形する成形工程と、該成形されたフレームの所定の領域に焼入れ焼戻処理を施す熱処理工程とを順次施し、トラック用フレームとするに当たり、前記厚肉熱延鋼板が、質量%で、
    C:0.10〜0.20%、 Si:0.01〜1.0%、
    Mn:0.5〜2.0%、 P:0.03%以下、
    S:0.01%以下、 Al:0.01〜0.10%、
    N:0.005%以下、 Ti:0.01〜0.15%、
    B:0.0010〜0.0050%
    を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成と、面積率で95%以上のベイニティックフェライト相からなる組織とを有する鋼板であり、
    前記焼入れ焼戻処理が、高周波誘導加熱手段により所定の焼入れ温度に加熱した後、冷却手段により所定の焼入れ冷却速度で焼入する焼入れ処理と、高周波誘導加熱手段により所定の焼戻温度に加熱する焼戻処理とからなり、前記トラック用フレームの所定の領域が、焼戻マルテンサイト相からなる組織と、引張強さで540〜1200MPaの高強度を有することを特徴とするトラック用フレームの製造方法。
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