JP5139117B2 - 送出軸構造及びこれを備えた転写具 - Google Patents

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Description

本発明は、使用者が基材を引き出すためのトルクを意識的に調整する必要がなく、構造的に大がかりとならずに、該基材の引き出しのトルクの上昇を抑え、使い始めの使用感を使い終わりまで維持した状態で安定させることができる転写具の送出軸構造に関する。
転写媒体を紙などの被転写体に転写する転写具は、筐体内に、送出軸部、巻取軸部、及び転写部を備えている。送出軸部は、転写媒体を塗布した基材をその回転により送り出し、巻取軸部は、被転写体に転写媒体を転写した後の基材をその回転により巻き取る。
これら巻取軸部と送出軸部は例えばギアで噛合しており、基材の送り出しによる送出軸部の回転に伴って巻取軸部も回転する。転写部は、筐体の一端部に形成した開口から突出した状態で設けている。転写部は、転写媒体を塗布した基材を送出軸部から送り出し、被転写体に転写媒体を転写し、その後、該基材を巻取軸部へ送る。
転写具は、送出軸部と巻取軸部との間の基材の張力(以下、基材についての張力を「テンション」という)が、高過ぎても低過ぎても不具合が生じる。すなわち、テンションが低過ぎると、基材が弛み、巻取軸部で上手く巻き取れなかったり、送出軸部から基材が適切に送り出されないことがある。
一方、テンションが高過ぎると、基材の送り出し又は巻き取りの操作(以下、「走行」という)に、転写部を被転写体に強く押しつけてその状態で大きな力で該被転写体上を移動させなければ上手く使用できず、ついには基材が動かなくなって走行不能となってしまう虞がある。
こうした現象は、巻取軸部と送出軸部の回転速度に起因しており、例えば転写部を被転写体に押しつけてその状態で該被転写体上を移動させることにより送出軸部から基材を引き出すための力(以下、「引出トルク」という)に対して、巻取軸部もそれに適切に応答して回転する場合は上記不具合は生じない。引出トルクに対して、巻取軸部が異常に早く回転する場合は走行不能となり、逆に巻取軸部が異常に遅く回転する場合は弛みが生じてしまう。
そこで、この種の転写具では、上記不具合を解消するために、通常、送出軸部とされる転写テープの送出(供給)の構造が、ギアなどの駆動部分の軸(以下、送出駆動軸という)と基材の巻装部分の軸(以下、送出軸という)とを分離し、上記弛みを防止する目的で、送出軸の回転にブレーキをかけ、巻取軸を送出軸より常に速く回転させるようにする、あるいは、走行不能を防止する目的で、送出軸部と送出駆動軸を互いにスリップさせる、という構造となっている。
すなわち、この種の転写具における送出軸と送出駆動軸との関係は、上記構造により、常時、基材が弛まないように巻装部分の軸にブレーキをかけつつ巻取軸を送出軸より常に速く回転させ、また、基材のテンションが高くなって走行不能となることを回避するために送出軸と送出駆動軸との間でスリップしていることとなる。
また、転写具は、上記スリップとブレーキを発揮する構造とすると共に、例えば送出駆動軸と巻取駆動軸がギヤの噛合である場合は、できるだけ使い始めから使い終わりまで快適な使用感を維持できるようなギヤ比を予め設定している。
このように各種考慮された構成の転写具においてもなお、以下の不具合が生じることが知られている。例えば、転写具の使い始めは、上記ブレーキ及びスリップが生じる構造並びにギヤ比が、送出軸の転写テープの巻き径(以下、「巻装径」という)が大きくかつ巻取軸の(基材の)巻装径が小さい状態を想定して設定(設計)されているので、通常、走行が滑らかである。
しかし、転写具の使い終わりに近づくと、使い始め時の状態が想定して設定(設計)された構成(不変要素)のまま、送出軸の基材の巻装径が小さく、巻取軸の巻装径が大きくなる(変動要素)から、以下のように、走行に支障を来すこととなる。
すなわち、転写具の使い終わりが近づくにしたがい、送出軸の巻装径は小さくなり、同じ長さを転写するにしても、送出軸は使用開始時と比較して非常に多く回転しなければならず、巻取駆動軸と送出駆動軸のギヤ比は固定的に一定であるから、送出軸と送出駆動軸との間でスリップを多発させる必要が生じるが、上記のとおりブレーキ及びスリップもまた使い始めの状態を想定して設定されているから、この時点で適切にスリップをさせるには、極めて大きな引出トルクを要することとなり、その結果、使用者に走行が重いと感じさせることとなるのである。
そこで、従来、上記した転写具の使用が終了に近付くにしたがって走行が重くなって使用感が悪化することを抑制する構成を具備した、あるいは直接的に前記目的ではないが本願の構成に関連する例えば以下の特許文献1〜7が知られている。
特開平9−1986号公報 特開平9−71097号公報 特開2002−283795号公報 特表2003/022600号公報 特開平8−40630号公報 実開平7−13857号公報 実開平7−35445号公報
特許文献1,2は、使い終わりに向けて高くなる引出トルクに応じて、ブレーキを低下させるよう調整するために、送出駆動軸と送出軸との間に介在させた、Oリング(特許文献1)による両軸内外周間の、コイルばね(特許文献2)による両軸端面の、それぞれ摩擦力の調整を、使用者が可変ボタンを螺入出操作により行う構成である。
特許文献3は、使い終わりに向けて高くなる引出トルクに応じて、ブレーキを低下させるよう調整するために、巻取軸部(巻取軸と巻取駆動軸)を、基材のテンションによって送出軸部(送出軸及び送出駆動軸)の方向に移動させ、巻取軸部と送出軸部との距離を小さくするよう調整する構成である。
特許文献4は、使い終わりに向けて高くなる引出トルクに応じて、ブレーキを低下させるよう調整するために、送出軸と送出駆動軸との間に介在させたコイルばねによる両軸端面の摩擦力を調整すべく、前記送出駆動軸と送出軸との速度差に応じて、前記コイルばねを付勢する可動板を該コイルばねの付勢力を減少させるよう相対回転させる構成である。
特許文献5は、送出軸内周と送出駆動軸外周との間で互いに係合した部材が、設定以上の相対回転力が作用したときに非伝導状態に弾性変形可能することで、両軸にスリップを生じさせる構成である。
特許文献6,7は、送出軸内周と送出駆動軸外周との間に、該送出駆動軸にその一端が係止されると共に、常時該巻装部分の軸内周を付勢するコイルばねを介在させる構成としている。
しかしながら、特許文献1,2の構造では、引出トルクの調整が可能であるが、可変ボタンの操作を使用者が適宜行う必要があり、そのような操作を使用者に強いることで利便性が低下するという問題がある。また、使用者は使用量と引出トルクの関係を特別意識していないので、実際に引出トルクを一定に維持することは極めて困難であるという問題がある。
特許文献3の構造では、巻取軸部と送出軸部との駆動部分に掛けられたベルトの張力を調整するものであるから、ベルトが使用の状態、環境、などによって劣化したり、劣化に伴って張力が変動したりすることで狙い通りの効果を維持することができないという問題がある。
特許文献4の構造では、使用上の大きな問題はないが、構成上、可動板の移動空間を設ける必要があるために、それらの分だけ転写具全体が大型化する、あるいは小型化できないといった不具合が内在している。
特許文献5は、設定以上の相対回転力が作用したときにしかスリップが生じないので、しだいに引出トルクが高くなる状況では作用せず、使い始めの使用感を維持して使い終わりまで使用することができないといった問題がある。
特許文献6,7は、コイルばねの付勢力が絶えず一定であるため、上記前提とした問題、すなわち、スリップが多発させる必要があるにも拘わらず、一定のブレーキ及びスリップとされているため、極めて大きな引出トルクを要することとなり、その結果、使用者に走行が重いと感じさせることとなってしまうという問題がある。
仮に、特許文献5の、送出軸内周と送出駆動軸外周との間で互いに係合した部材に、特許文献6,7のコイルばねを採用したとしても、該特許文献5が設定以上の相対回転力が作用したときに非伝導状態に弾性変形するものであるので、使い終わりに向けて高くなる引出トルクに対して無段階的にスリップを発生しやすくすることができないのである。
本発明が解決しようとする問題点は、特許文献1,2では使い終わりに向けて高くなる引出トルクを抑制すべくスリップしやすくするために使用者がその都度操作する必要があり、特許文献3ではベルト部材の劣化によって効果が不確実となる可能性があり、特許文献4では転写具自体の大型化を強いられたり、また、特許文献5〜7では無段階的にスリップの発生具合を調整できない、というものである。
上記の問題点を解消するために、本発明は、送出軸と送出駆動軸間とを、常に両者を付勢する弾性部材とこの弾性部材の付勢力が低下するよう摩耗する摩耗部材とを介在させてスリップ可能に配置したものである。より具体的には、本発明は、送出軸に送出駆動軸を挿入したときに両軸間に形成される空間に、該送出軸と送出駆動軸とが互いに離間する方向へ付勢する弾性部材を介在させ、空間のうち弾性部材により付勢される片面又は該弾性部材の該空間を付勢する部分、に摩耗部材を設けたのである。
上記構成の本発明は、送出軸と送出駆動軸との間の空間に弾性部材が介在するので、筐体内において送出軸や送出駆動軸の外部に大きな部材が配置されることがなく、よって、転写具全体のデザインや小型化などの妨げになることがない。
また、本発明は、上記空間において送出軸と送出駆動軸とを互いに離間する方向に付勢する弾性部材は、例えば送出軸の内周と送出駆動軸の外周との間に介在して互いの対向周面間隔が拡径する方向に付勢するものであっても構わないし、例えば送出軸端面と送出駆動軸端面とが互いに離間する方向に付勢するものであっても構わない。
そして、本発明において、上記空間のうち弾性部材により付勢される片面に摩耗部材を設けるとは、送出軸又は送出駆動軸の面に設けることを意味し、一方、上記空間のうち弾性部材の該空間を付勢する部分に摩耗部材を設けるとは、弾性部材に設けることを意味する。すなわち、摩耗部材は、該空間を形成する送出軸又は送出駆動軸、弾性部材、のいずれか一方、つまり常に弾性部材の付勢力を受ける部位に設けられているのである。
摩耗部材は、弾性部材の付勢力を受けてしだいに無段階的に摩耗する。この作用から、転写具の使用開始時は、上記空間において摩耗部材が摩耗していないので、該摩耗部材によって該空間で弾性部材が十分に圧縮された状態となっている。弾性部材が圧縮されているときは、高い付勢力が付与されているから、大きなブレーキがかかり、基材が弛んだりすることが抑制される。
一方、転写具の使用が進行し、使用の終了に近付くにしたがって、摩耗部材がしだいに摩耗し、圧縮されていた弾性部材の付勢力がしだいに解放されてスリップがしやすくなり、引出トルクの上昇が抑えられ、結果として走行が重くなるとった使用感の悪化が抑制される。
また、本発明の転写具は、送出駆動軸(送出軸部)と巻取駆動軸(巻取軸部)との間の距離を調整するためにベルトの張力を調整する手法に対して、ベルトを使用しないから、ベルトの劣化に起因して該ベルトの駆動のための張力が不足し、該距離を調整するどころか使用そのものが不安定になるということがなく、よって作用効果や動作を安定させることができる。
さらに、本発明の転写具は、設定以上の相対回転力が作用したときにしか非伝導状態に弾性変形可能とされたものと較べて、摩耗部材の経時的な摩耗によりブレーキを低下させて抑制、つまりブレーキは、使用の終了にしたがって高くなる引出トルクに反比例して、無段階的にスリップがしやすくなるよう低下する状態となるから、使用開始から使用終了まで使用感が安定した状態とすることができる。
本発明は、以下の形態により実施可能である。図1〜図3は本発明の第1形態を示す。図4及び図5は本発明の第2形態を示す。図6は本発明の第3形態を示す。図7及び図8は本発明の第4形態を示す。図9は本発明の第5形態を示す。
本発明の転写具1は、次の構成とされる。ここで、図1〜図9では、本発明の転写具1は、本発明の送出軸構造に関する点のみを示し、他の構成については通常と同様であるため図示を省略して、概略を第1形態において説明する。また、第2〜第5形態については、先の形態と重複する説明は省略し、異なる構成についてのみ説明する。
(第1形態)
転写具1は、筐体内に以下の構成を有している。すなわち、転写具1は、基材に転写媒体が塗布された転写テープが巻装された送出コア2(送出軸)と、送出コア2から送り出された転写テープのうち、被転写体に転写媒体を転写した後の基材を巻き取る巻取コア(巻取軸)と、送出コア2と巻取コアとを各々回転駆動すべく互いに噛合した送出ギヤ3(送出駆動軸)と巻取ギヤ(巻取駆動軸)と、を有している。
また、転写具1は、上記送出コア2と巻取コアとの間で形成された転写テープの搬送経路途中に、筐体からその先端部が露出すると共に該転写テープが架けられ、使用時に被転写体に押しつけられる転写部を有している。
送出コア2は、筒状体とされ、外周面に転写テープが巻装されると共に内周に後述送出ギヤ3のボス部3Aが挿入される挿入部2Aが形成されている。一方、送出ギヤ3は、円形板部材の周端面に歯が形成されると共に該円形板部材の中心部に筒状のボス部3Aが立設されている。ボス部3Aの内周には、筐体の内側面から立設された軸部1A(図1参照)が挿入される。
本発明の転写具1は、送出コア2の挿入部2Aにおける内周面と送出ギア3のボス部3Aにおける外周面とで形成される空間Pに、該空間Pを拡径する方向へ付勢する後述の弾性部材を介在させ、対向する周面のうち弾性部材により付勢される片面又は弾性部材の該対向周面を付勢する部分、に後述する摩耗部材を設けた構成、すなわち本発明の送出軸構造を有した点を特徴としている。
図1〜図3に示す第1形態について説明する。第1形態は、ボス部3Aに切欠部3aが形成されており、ここに弾性部材である例えば渦巻きばね4の一端が係止され、この他端が挿入部2Aの内周面を空間Pを拡径する方向へ付勢すべく開放されている。
第1形態においては、上記渦巻きばね4の他端に、発泡ゴムである例えばウレタンゴムを材料とする摩耗部材5が設けられている。なお、この摩耗部材5は、前記ウレタンゴムの他、天然ゴム、ニトリルゴム(NBR)、イソプレンゴム、スチレンゴム、などの発泡ゴムやエラストマー、特に好ましくは発泡ゴムを採用すればよい。
摩耗部材5は、上記列挙した材料から、空間Pの間隔と渦巻きばね4の付勢力、及び転写テープの長さ(巻装径)を変数として、硬さ(摩耗具合)が適切な材料とその厚みとを決定する。すなわち、摩耗部材5は、使用が終了に近付くにしたがって高くなる引出トルクに比例して摩耗して、渦巻きばね4の付勢力を低下させるような材料と厚みとされる。
図1及び図2においては、摩耗部材5は、渦巻きばね4の他端に設けられており、転写具1の使用により、送出コア2と送出ギヤ3との回転速度の差により挿入部2Aの内周面に擦れて摩耗する。
また、図3に示す構成においては、摩耗部材5が、挿入部2Aの内周面に設けられており、転写具1の使用により、送出コア2と送出ギヤ3との回転速度の差により渦巻きばね4の他端に擦れて摩耗する。
したがって、使用の終了に向けてしだいに渦巻きばね4の付勢力が低下し、スリップがしやすくなるから、引出トルクの上昇が抑制されて使用感は使用開始直後の快適なままで維持される。
つまり摩耗部材5は、転写具1の使用の開始から、常に摩耗しつづけるが、摩耗部材5の摩耗量が少ないとき、空間Pにおいては、渦巻きばね4は摩耗していない摩耗部材5が介在して圧縮された状態となっているから、送出ギヤ3に対して送出コア2がスリップしにくい状態、つまり高いブレーキが与えられた状態となっている。なお、転写具1においては使用開始当初から常にスリップしており、使用開始当初はスリップがわずかなだけである。
上記のように、転写具1の使用が終了に近付くと、巻取コア(巻取ギヤ)側における基材の巻装径が大きくなる一方、送出コア2側の転写テープの巻装径は小さくなり、同じ長さを転写するにしても、送出コア2は使用開始時と比較して非常に多く回転しなければならず、巻取ギヤと送出ギヤ3のギヤ比は固定的に一定であるから、送出コア2と送出ギヤ3との間でスリップを多発させる必要が生じるが、このときには上記のように摩耗部材5がかなり摩耗して、渦巻きばね4の圧縮状態が開放されているから付勢力が低下する。
渦巻きばね4の付勢力が低下すると、上記したブレーキは弱くなるから、送出コア2(の挿入部2A)と送出ギヤ3(ボス部3A)はスリップしやすくなり、このスリップにより引出トルクの上昇が抑制されるのである。
なお、摩耗部材5は摩耗かすが生じ、このかすが例えば送出ギヤ3と巻取ギヤとの噛合状態を悪化させる可能性や、転写テープの転写媒体面に貼着する可能性があるため、本形態では、送出コア2の転写テープ巻装端面に、送出ギヤ3のボス部3Aの外径の大きさとされた孔が形成されたシートSが貼着されている。
上記シートSを貼着することで、摩耗部材5の摩耗かすが空間Pから排出されて転写媒体に貼着する可能性や、ギヤの噛合状態を悪化させることが防止されると共に、転写媒体が巻装端面からはみ出して走行に悪影響を及ぼす可能性も防止できる。
以上のように、本発明は、使用が終了に近付くにしたがって増大する該挿入部2Aとボス部3Aとの回転量の差に応じて、渦巻きばね4の付勢力を低下させるよう、摩耗部材5が適切かつ無段階的に摩耗させているから、使用の開始から使用の終了まで、使用の開始のときと同じような一定の操作感を得ることができる。
(第2形態)
図4及び図5に示す第2形態は、摩耗部材5をより確実に摩耗するために、摩耗部材5と接触する部位に凹凸部Paを形成した点が、上記第1形態とは異なる構成である。
図4に示す構成は、摩耗部材5が渦巻きばね4の他端に設けられており、摩耗部材5と接触する部位である挿入部2Aの内周面、つまり図4(a)において便宜上ハッチングで示す部位に、図4(b)に示す凹凸部Paが形成されている。
図5に示す構成は、摩耗部材5が挿入部2Aの内周面に設けられており、摩耗部材5と接触する部位である渦巻きばね4の他端、つまり図5(a)において便宜上ハッチングで示す部位に、図5(b)に示す凹凸部Paが形成されている。
なお、凹凸部Paは、摩耗部材5との摩擦力をいたずらに増大することがないと共に速やかな摩耗部材5の摩耗を促進するよう、図示するように正面視(軸方向から見た状態)で尖塔状の山部が軸方向に伸びる形状とすることが好ましいが、周面視で円錐状の形状であってもよい。その場合、円錐状の凹凸部Paを周方向及び軸方向に列状に配置し、該凹凸部Paの一つ一つが周方向及び軸方向の互いの間隔の間に配置されるようにすれば、摩耗部材5の面が均一的に摩耗される。また、凹凸部Paはシボ状であってもよい。
第2形態の場合、凹凸部Paの凹凸により摩耗部材5との摩擦力が増大する点を考慮して、摩耗部材5の材料や厚み、渦巻きバネ4の付勢力の設定を勘案する必要があるものの、転写具1の終了が近付くにしたがって第1形態に較べて摩耗部材5が凹凸部Paにより確実に摩耗するので、第1形態よりさらに確実な作用効果を得ることができる。
(第3形態)
図6に示す第3形態は、弾性部材を渦巻きばね4に代えて例えばトーションばね4’にすると共に、該トーションばね4’の両端に凹凸部Paを設け、挿入部2Aの内周面に設けた摩耗部材5を摩耗する構成とし、ボス部3Aにおける切欠部3aが存在しない点が、上記第1形態と異なる点である。もちろん、原則的は、摩耗部材5をトーションばね4’の両端に設けて、凹凸部Paを挿入部2Aの内周面に設ける構成としてもよい。
このように、弾性部材として図6に示すようなトーションばね4’を採用すれば、渦巻きばね4に較べて大きな付勢力を付与することができ、大きな付勢力を付与することができるから、摩耗部材5も必要に応じて速やかに摩耗させることができる。
(第4形態)
図7及び図8に示す第4形態は、弾性部材として具体的に渦巻きばね4やトーションばね4’を採用することに代えて例えばボス部3A(図7)や挿入部2A(図8)をばねのように弾性力を有する構成にする点が、上記第1形態と異なる構成である。
図7に示す構成における弾性部材は、送出ギヤ3のボス部3Aの挿入端部に切欠きを形成して、周方向に分割された部分が拡径方向に開いた状態とされており、ここが常時挿入部2Aの内周面を付勢する弾性部3Bとされている。図7(a)は、摩耗部材5が弾性部3Bにおける挿入部2Aと対向する部位に設けられた構成を、図7(b)は、摩耗部材5が挿入部2Aの内周面に設けられた構成を、各々示している。
図8に示す構成における弾性部材は、送出コア2の挿入部2Aの被挿入端部に向かって縮径する複数の突片が形成されており、ここが常時ボス部3Aの外周面を付勢する弾性部2Bとされている。図8は、例えば、摩耗部材5がボス部3Aの外周面に設けられた構成を示している。
このように、弾性部材を挿入部2Aやボス部3Aにより構成すれば、渦巻きばね4やトーションばね4’といった物理的なばね材料を省略できるので、コストアップを抑制して、高機能でありながら価格を低廉化することが可能となる。
なお、図7及び図8には示していないが、凹凸部Paを摩耗部材5と接触する箇所に設ける、例えば弾性部3Bをボス部3Aで形成し、該弾性部3Bとしたボス部3Aに摩耗部材5を設けている場合は挿入部2Aの内周面又は摩耗部材5を挿入部2Aの内周面に設けている場合は該弾性部3Bとしたボス部3Aに、また、例えば弾性部3Bを挿入部2Aで形成し、該弾性部3Bとした挿入部2Aに摩耗部材5を設けている場合はボス部3Aの外周面又は摩耗部材5をボス部3Aの外周面に設けている場合は該弾性部3Bとした挿入部2Aに、各々設けることで、より確実に摩耗部材5を摩耗させることができる。
(第5形態)
図9に示す第5形態は、図1の第1形態と次の構成が異なる。すなわち、第5形態では、渦巻きばね4に代えてコイルばね4”を採用している。そして、送出コア2は、該ボス部3Aの挿入終端面が閉じており、ここに挿入終端面部2Cが形成されている。この挿入終端面部2Cの中央には孔2aが形成されており、この孔2aに軸部1Aに形成された係合部1aが挿入され係合している。一方、送出ギヤ3には、ボス部3Aの立設端面に内径端面部3Cが形成されている。
また、第5形態においては、引出トルクは、コイルばね4”の付勢力による、送出コア2と送出ギヤ3の間で生じるスリップと、挿入終端面部2C上面と係合部1a下面との接触摩擦とにより生成されている点が、それまでの形態において弾性部材の付勢力による送出コア2と送出ギヤ3との間で生じるスリップのみで引出トルクが生成されている点と異なっている。
このコイルばね4”は、ボス部3Aの外周でかつ送出コア2の内周(挿入部2A)間に挿嵌されて、挿入終端面部2Cと内径端面部3Cの空間Sを互いに離間するよう付勢している。摩耗部材5は、該挿入終端面部2Cにおける内径端面部3Cと対向する面に設けている。なお、摩耗部材5は、コイルばね4”における挿入終端面部2C側端部に設けた構成としても構わない。
第5形態においては、コイルばね4”の付勢力が、内径端面部3Cと挿入終端面部2Cとの空間を互いに離間するよう作用しており、摩耗部材5は、使用するにしたがって該コイルばね4”前記付勢力を低減するよう摩耗する。このようにしても、第1形態と同様の作用効果を得ることができると共に、凹凸部Paを摩耗部材5と接する側に設けることで第2形態と同様の作用効果を得ることもできる。
本発明の転写具の第1形態の主構成部分を示す分解斜視図である。 本発明の第1形態を示す正面方向から見た図である。 本発明の第1形態の他の構成を示す正面方向から見た図である。 本発明の第2形態を示し、(a)は正面方向から見た図、(b)は(a)の丸印の部分拡大図、である。 本発明の第2形態の他の構成を示し、(a)は正面方向から見た図、(b)は(a)の丸印の部分拡大図、である。 本発明の第3形態を示し、(a)は正面方向から見た図、(b)は(a)の丸印の部分拡大図、である。 本発明の第4形態であり、(a)は摩耗部材を弾性部材側に設けた構成、(b)は摩耗部材を送出軸部内周面側に設けた構成、を各々示す軸縦断面図である。 本発明の第4形態の他の構成を示す軸縦断面図である。 本発明の第5形態の構成を示す分解斜視図である。
符号の説明
1 転写具
1A 軸部
2 送出コア(送出軸部)
2A 挿入部
2B 弾性部(弾性部材)
3 送出ギヤ(送出駆動軸)
3A ボス部
3B 弾性部(弾性部材)
4 渦巻きばね(弾性部材)
4’ トーションばね(弾性部材)
4” コイルばね(弾性部材)
5 摩耗部材
P 空間
Pa 凹凸部

Claims (7)

  1. 基材に転写媒体が塗布された転写テープが巻装された送出軸と、この送出軸を回転駆動するための送出駆動軸とによる転写具の送出軸構造において、前記送出軸と前記送出駆動軸間とを、常に両者を付勢する弾性部材とこの弾性部材の付勢力が低下するよう摩耗する摩耗部材とを介在させてスリップ可能に配置したことを特徴とする送出軸構造。
  2. 送出軸に送出駆動軸を挿入したときにこれら両軸間に形成される空間に、該送出軸と送出駆動軸とが互いに離間する方向へ付勢する弾性部材を介在させ、前記空間のうち前記弾性部材により付勢される片面又は該弾性部材の該空間を付勢する部分、に摩耗部材を設けたことを特徴とする請求項1記載の送出軸構造。
  3. 摩耗部材と接触する部位に凹凸部を形成したことを特徴とする請求項1又は2記載の送出軸構造。
  4. 摩耗部材が発泡ゴム材料でなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の送出軸構造。
  5. 弾性部材が、渦巻きばね、トーションばね、コイルばねのいずれかであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の送出軸構造。
  6. 送出軸部の転写テープ巻装端面に、送出駆動軸の外径の孔が形成されたシートを貼着したことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の送出軸構造。
  7. 請求項1〜6のいずれかの送出軸構造を備えたことを特徴とする転写具。
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