JP5130768B2 - 光学部材用保護フィルム、光学部材用保護フィルムの製造方法、および光学部材用保護フィルム原反 - Google Patents

光学部材用保護フィルム、光学部材用保護フィルムの製造方法、および光学部材用保護フィルム原反 Download PDF

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Description

本発明は、光学部材を、傷や汚れから保護するために用いられる光学部材用保護フィルムに関するものである。
光学部材用保護フィルムは、通常、透明基材と、透明基材上に形成された粘着剤層とを有するものであり、光学部材用保護フィルムが有する粘着剤層を、光学部材に密着させることで、貼り合わせ、光学部材の傷、汚染等の防止を目的として用いられるものである。例えば、偏光板や位相差板等の光学部材を積層して液晶表示装置とするまでの間、上記光学部材を、光学部材用保護フィルムで被覆することにより、流通過程や液晶表示装置の製造工程における表面損傷の防止や汚染等から保護する目的で用いられる。そして、光学部材を積層し、液晶表示装置とし、表面の保護が不要となった段階で、光学部材用保護フィルムは、剥離されて除去される。
ところで、このような光学部材用保護フィルムは、光学部材より剥離する際に、静電気が発生することが知られている。静電気が発生すると、周辺に存在するホコリ等が引き寄せられ、光学部材表面への付着、およびそれによる歩留まりの低下を生じる原因となるため、通常、上記光学部材用保護フィルムには、静電気の発生防止等を目的とした帯電防止層が形成されている(特許文献1)。
ここで、上記帯電防止層の形成位置としては、保護対象である光学部材に近い位置に配置することが好ましい。保護対象である光学部材に近い位置に配置することで、ホコリ等の引き寄せ防止機能および付着防止機能を効果的に発揮することができるからである。しかしながら、帯電防止層を、光学部材用保護フィルムのうち、光学部材と直接接する面、すなわち、粘着剤層上に、帯電防止剤を有する帯電防止剤塗工液を塗工し形成した場合には、粘着剤層が粘着性を発揮することができず、上記光学部材用保護フィルムと光学部材との密着性が著しく低下することになるといった問題があった。また、光学部材用保護フィルムをロール状に巻いた状態から、巻き出す際に途中でひっかかったり滑ったりを繰り返すような現象であるスティックスリップが発生するといった問題があった。このようなスティックスリップが発生すると、上記光学部材用保護フィルムに、巻出し方向に対して垂直方向の横筋が形成されてしまい、上記光学部材用保護フィルムを貼り合わせた状態で、光学部材の表面の光学的検査が困難となる等の問題があった。
特開2002−355919号公報
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、優れた帯電防止性を有し、スティックスリップ性が良好であり、かつ光学部材との粘着性に優れた光学部材用保護フィルムを提供することを主目的とするものである。
上記課題を解決するために、本発明は、透明基材と、上記透明基材の一方の表面上に形成され、粘着剤、エポキシ系架橋剤またはイソシアネート系架橋剤の架橋剤、および金属キレート剤を有する粘着剤層形成材料を含む粘着剤層と、上記粘着剤層上に形成され、帯電防止剤を含む帯電防止剤層形成材料からなる転移部と、上記透明基材の上記粘着剤層が形成されていない他方の表面上に形成され、上記帯電防止剤形成材料からなる表面層とを有することを特徴とする光学部材用保護フィルムを提供する。
本発明によれば、上記転移部が、上記粘着剤層上に形成されていることにより、上記光学部材用保護フィルムを、保護対象である光学部材に貼り合わせた場合、上記転移部が、上記光学部材の表面と直接接する状態とすることができる。このため、上記光学部材から剥離する際の帯電を効果的に防止することができ、ホコリ等の引き寄せおよび付着を効果的に防ぐことができる。
また、上記転移部が、上記粘着剤層上に形成されていることにより、粘着性が適度に調整されることから、上記光学部材用保護フィルムをロール状に巻いた状態から巻き出す際のスティックスリップ性を良好なものとすることができる。
本発明においては、上記光学部材用保護フィルムの粘着力が、0.01N/25mm〜0.49N/25mmであることが好ましい。上記光学部材用保護フィルムの粘着力が、上記範囲であることにより、スティックスリップ性をより良好なものとすることができるからである。また、保護対象である光学部材に十分な強度で密着することができ、かつ不要となった際に光学部材から剥し易いからである。
本発明においては、上記粘着剤が、アクリル系粘着剤であることが好ましい。上記粘着剤が、アクリル系粘着剤であることにより、上記粘着剤層を透明性、耐久性に優れたものとすることができ、光学部材用途として適しているからである。
本発明は、透明基材と、上記透明基材の一方の表面上に形成された粘着剤層と、上記粘着剤層上に形成された転移部と、上記透明基材の上記粘着剤層が形成されていない他方の表面上に形成された表面層と、を有する光学部材用保護フィルムの製造方法であって、上記透明基材の一方の表面上に、帯電防止剤を含む帯電防止剤層形成材料を塗工することにより、帯電防止剤層を形成する、帯電防止剤層形成工程と、上記透明基材の、上記帯電防止剤層が形成されていない他方の表面上に、粘着剤、エポキシ系架橋剤またはイソシアネート系架橋剤の架橋剤、および金属キレート剤を有する粘着剤層形成材料を塗工することにより、粘着剤層を形成し、一方の表面に上記帯電防止剤層が形成され、他方の表面に上記粘着剤層が形成された光学部材用保護フィルム用積層体を形成する粘着剤層形成工程と、上記光学部材用保護フィルム用積層体をロール状に巻き取ることにより、上記帯電防止剤層の一部を上記粘着剤層上に転移させる転移工程と、上記ロール状に巻き取られた光学部材用保護フィルム用積層体を巻きだすことにより上記粘着剤層上に、上記帯電防止剤層形成材料からなる転移部を形成し、上記透明基材表面に、帯電防止剤層形成材料からなる表面層を形成する巻出し工程とを少なくとも有することを特徴とする光学部材用保護フィルムの製造方法を提供する。
本発明によれば、上述した転移工程を行うことにより、上記粘着剤層と、上記帯電防止剤層とを密着させ、上記帯電防止剤層の一部を上記粘着剤層上に転移させることで、巻出し工程後に得られる光学部材用保護フィルムを、上記粘着剤層上に上記転移部が形成されたものとすることができる。このため、最終的に得られる光学部材用保護フィルムを、上記光学部材から剥離する際の帯電を効果的に防止することができ、ホコリ等の引き寄せおよび付着を効果的に防ぐことができるものとすることができる。
また、上記転移部が、上記粘着剤層上に形成されるものであるため、粘着性が適度に調整されることから、本発明の製造方法によって製造される光学部材用保護フィルムを、ロール状に巻いた状態から巻き出す際にスティックスリップが発生することを抑制することができ、スティックスリップ性が良好なものとすることができる。すなわち、上記巻出し工程において、スティックスリップが生じることを抑制することができ、横筋等がない光学部材用保護フィルムを製造することができる。
本発明は、ロール状に巻かれた光学部材用保護フィルム原反であって、巻出し後のフィルムが上述した光学部材用保護フィルムであることを特徴とする光学部材用保護フィルム原反を提供する。
本発明によれば、ロール状に巻かれた光学部材用保護フィルム原反から巻出したフィルムが、上述した光学部材用保護フィルムであることにより、上記光学部材用保護フィルムを容易に得ることができる。
本発明によれば、上記光学部材用保護フィルム原反から、上記光学部材用保護フィルムを巻き出す際の巻出し強度が、0.29N/25mm以下であることが好ましい。上記巻出し強度が上記範囲であることによって、巻出しができない等の巻出し不良を防ぐことができるからである。
本発明は、優れた帯電防止性を有し、スティックスリップ性が良好であり、かつ光学部材との粘着性に優れた光学部材用保護フィルムを提供することを主目的とするものである。
本発明は、光学部材用保護フィルム、光学部材用保護フィルムの製造方法、および光学部材用保護フィルム原反に関するものである。以下、本発明の光学部材用保護フィルム、光学部材用保護フィルムの製造方法、および光学部材用保護フィルム原反について説明する。
A.光学部材用保護フィルム
まず、本発明の光学部材用保護フィルムについて説明する。本発明の光学部材用保護フィルムは、透明基材と、上記透明基材の一方の表面上に形成され、粘着剤、エポキシ系架橋剤またはイソシアネート系架橋剤の架橋剤、および金属キレート剤を有する粘着剤層形成材料を含む粘着剤層と、上記粘着剤層上に形成され、帯電防止剤を含む帯電防止剤層形成材料からなる転移部と、上記透明基材の上記粘着剤層が形成されていない他方の表面上に形成され、上記帯電防止剤形成材料からなる表面層とを有することを特徴とするものである。
このような本発明の光学部材用保護フィルムについて、図を参照しながら説明する。図1は本発明の光学部材用保護フィルムの一例を示す概略断面図である。図1に例示するように、本発明の光学部材用保護フィルム10は、透明基材1と、上記透明基材1の一方の表面上に形成され、粘着剤、エポキシ系架橋剤またはイソシアネート系架橋剤の架橋剤、および金属キレート剤を有する粘着剤層形成材料を含む粘着剤層2と、上記粘着剤層2上に、帯電防止剤を含む帯電防止剤層形成材料が部分的に存在するように形成された転移部3と、上記透明基材1の上記粘着剤層2が形成されていない他方の表面上に形成され、上記帯電防止剤形成材料からなる表面層4とを有することを有するものである。
本発明によれば、上記転移部が、上記粘着剤層上に形成されていることにより、上記光学部材用保護フィルムを、保護対象である光学部材に貼り合わせた場合、上記転移部が、上記光学部材の表面と直接接する状態とすることができる。このため、上記光学部材から剥離する際の帯電を効果的に防止することができ、ホコリ等の引き寄せおよび付着を効果的に防ぐことができる。
また、従来であれば、光学部材用保護フィルムをロール状に巻いた状態から、巻き出す際に、引っかかりが生じ、連続的に巻き出せない現象であるスティックスリップが発生するといった問題があった。このようなスティックスリップが発生すると、上記光学部材用保護フィルムに、巻出し方向に対して垂直方向の横筋が形成されてしまい、上記光学部材用保護フィルムを貼り合わせた状態で、光学部材の表面の光学的検査が困難となる等の問題があった。一方、本発明の光学部材用保護フィルムは、上記光学部材用保護フィルムをロール状に巻いた状態から巻き出す際にスティックスリップが発生することを抑制することができ、スティックスリップ性が良好なものとすることができる。このようにスティックスリップ性が良好になる理由については明らかではないが、上記転移部が、上記粘着剤層上に、上記帯電防止剤層形成材料が部分的に存在するように形成されており、粘着性が適度に調整されているためであると推測される。
本発明の光学機能フィルムは上述したように、透明基材、転移部、表面層、および粘着剤層を有するものである。以下、このような本発明の光学部材用保護フィルムの各構成について説明する。
1.転移部
本発明に用いられる転移部は、後述する粘着剤層上に形成され、帯電防止剤層形成材料からなるものである。
(1)帯電防止剤層形成材料
本発明に用いられる帯電防止剤層形成材料としては、帯電防止剤を含み、所望の帯電防止性を発揮することができるものであり、さらに透明性を有するものであれば特に限定されるものではない。
このような帯電防止剤層形成材料としては、帯電防止剤およびバインダを含むものを用いることができる。
本発明に用いられる帯電防止剤としては、帯電防止性を有し、かつ透明性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば、第4級アンモニウム塩、ピリジウム塩、第1級〜第3級アミノ基等のカチオン性基を有するカチオン性帯電防止剤;スルホン酸塩基、硫酸エステル塩基、リン酸エステル塩基等のアニオン性基を有するアニオン性帯電防止剤;アミノ酸系、アミノ酸硫酸エステル系等の両性帯電防止剤、アミノアルコール系、グリセリン系、ポリエチレングリコール系等のノニオン性帯電防止剤等の界面活性剤型帯電防止剤、さらには、上記界面活性剤型帯電防止剤を含むモノマー成分を高分子量化したポリマー系界面活性剤型帯電防止剤等を用いることができる。
また、アンチモンドープのインジウム・ティンオキサンド(ATO)やインジウム・ティンオキサンド(ITO)、金及び/又はニッケルで表面処理した有機化合物微粒子等を用いることができる。さらに、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリフェニレンビニレン、ポリアセン、またはその各誘導体等の導電性ポリマーも用いることができる。
本発明においては、上記帯電防止剤のいずれも好適に用いることができるが、なかでも、ジラウリルジエトキシル型第4級アンニウム塩、ジセチルジエトキシル型第4級アンモニウム塩、ジステアリル型第4級アンニウム塩等の第4級アンモニウム塩を有するカチオン性帯電防止剤(例えば、コルコート株式会社製コルコートNR−121X等)、ポリアニリン、ポリピロール、ポリアセチレン、ポリチオフェン、ポリ(p−フェニレン)、ポリ(p−フェニレンビニレン)等の導電性ポリマー(例えばコルコート株式会社製コルコートSP−2001等)を好ましく用いることができ、特にジラウリルジエトキシル型第4級アンニウム塩、ジセチルジエトキシル型第4級アンモニウム塩、ジステアリル型第4級アンニウム塩等の第4級アンモニウム塩を有するカチオン性帯電防止剤、を好ましく用いることができる。帯電防止性および透明性に優れているからである。
ポリマー系界面活性剤型帯電防止剤および導電性ポリマー等の高分子系帯電防止剤を用いる場合、上記高分子系帯電防止剤の重量平均分子量が、5,000〜300,000の範囲内であることが好ましく、なかでも50,000〜200,000の範囲内であることが好ましい。上記範囲であることにより、上記転移部を形成することが容易となるからである。すなわち、後述する「B.光学部材用保護フィルムの製造方法」で説明するように、上記転移部が、後述する透明基材の片面に、上記帯電防止剤層形成材料を含む帯電防止剤層の一部を上記粘着剤層上に転移させることにより形成されるものである場合において、上記帯電防止剤層の転移が容易なものとなるからである。
なお、上記重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定した際の、ポリスチレン換算の値である。
本発明に用いられる帯電防止剤の含有量としては、所望の帯電防止性を発揮することができるものであれば特に限定されるものではなく、本発明の光学部材用保護フィルムの用途、用いる帯電防止剤の種類等に応じて異なるものであるが、上記帯電防止剤層形成材料中、4質量%〜99質量%の範囲内であることが好ましく、なかでも10質量%〜80質量%の範囲内であることが好ましい。上記範囲より少ないと十分な帯電防止性を発揮することができないからであり、上記範囲より多くても、帯電防止性に変化がないからである。
本発明に用いられる帯電防止剤層形成材料に含まれるバインダとしては、上記帯電防止剤を安定的に保持することができる透明樹脂であれば、特に限定されるものではなく、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化型樹脂、感光性樹脂等を用いることができる。
上記熱可塑性樹脂としては、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリオレフィン、ポリスチロール、ポリアミド、ポリイミド、ポリビニルクロライド、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリウレタン等を挙げることができる。
上記熱硬化性樹脂としては、加熱によって同一の官能基又は他の官能基との間で重合又は架橋等の大分子量化反応を進行させて硬化させることができる硬化反応性官能基を有するモノマー、オリゴマー及びポリマーを用いることができる。具体的には、アルコキシ基、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、エポキシ基、水素結合形成基等を有するモノマー、オリゴマーを用いることができる。
上記感光性樹脂としては、光の照射を受けた時に直接、又は開始剤の作用を受けて間接的に、重合や二量化等の大分子化を進行させる反応を起こす重合性官能基を有するモノマー、オリゴマー及びポリマーを、光重合開始剤と共に用いることが出来る。本発明においては、主に、アクリル基、ビニル基、アリル基等のエチレン性不飽和結合を有するラジカル重合性のものや、エポキシ基含有化合物のような光カチオン重合性のものを用いることができる。具体的には、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、スチレン、メチルスチレン、N−ビニルピロリドン等の単官能モノマー並びに多官能モノマー、例えば、ポリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
本発明においては、上記バインダのいずれも好適に用いることができるが、なかでもポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリオレフィン、ポリスチロール、ポリアミド、ポリイミド、ポリビニルクロライド、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリウレタン等の熱可塑性樹脂を好適に用いることがで、特にポリエステル、ポリアクリレート等を好適に用いることができる。透明性に特に優れており、基材への密着性に優れているからである。
本発明に用いられるバインダの重量平均分子量(Mw)としては、上記帯電防止剤を安定的に保持することができるものであれば特に限定されるものではないが、3,000〜300,000の範囲内であることが好ましく、なかでも5,000〜100,000の範囲内であることが好ましい。上記範囲より小さいと上記帯電防止剤を安定的に保持することが困難となるおそれがあるからである。また上記範囲より大きいと、上記転移部を形成することが困難となるおそれがあるからである。すなわち後述する「B.光学部材用保護フィルムの製造方法」で説明するように、上記転移部が、後述する透明基材の片面に形成された上記帯電防止剤層形成材料を含む帯電防止剤層の一部を粘着剤層上に転移させることにより形成されるものである場合において、上記帯電防止剤層の転移が困難なものとなる可能性があるからである。
なお、上記重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定した際の、ポリスチレン換算の値である。
本発明に用いられる帯電防止剤層形成材料としては、上記帯電防止剤を含むものであれば特に限定されるものではなく、本発明の光学部材用保護フィルムの用途等に応じて、他の添加剤を含むことができる。
本発明に用いられる他の添加剤としては、例えば、上記バインダが感光性樹脂である場合、光重合を開始させるための光重合開始剤等を挙げることができる。
(2)転移部
本発明に用いられる転移部は、上記帯電防止剤層形成材料からなるものであり、かつ、本発明の光学部材用保護フィルムが粘着性を発揮するように後述する粘着剤層上に形成されたものである。
このような転移部としては、例えば、既に説明した図1に示すように、上記粘着剤層2上に上記帯電防止剤層形成材料が部分的に存在するものを挙げることができる。
本発明に用いられる転移部の厚みとしては、上記転移部を構成する材料の含有量が、連続的に変化するように積層されている場合には、明確に規定できない場合もあるが、0.01μm〜1.0μmの範囲内であることが好ましく、なかでも0.03μm〜0.5μmの範囲内とすることが好ましく、特に0.05μm〜0.2μmの範囲内とすることが好ましい。上記範囲より厚いと本発明の光学部材用保護フィルムが十分な接着性を示さない恐れがあるからであり、上記範囲より薄いと、十分な帯電防止性を発揮することができない恐れがあるからである。
2.粘着剤層
本発明に用いられる粘着剤層は、後述する透明基材上に形成され、粘着剤層形成材料を含むものであり、所望の粘着性を有するものである。
(1)粘着剤層形成材料
本発明に用いられる粘着剤層形成材料は、少なくとも粘着剤、架橋剤および金属キレート剤を含むものである。
(a)粘着剤
本発明に用いられる粘着剤としては、所望の粘着性を有するものであれば特に限定されるものではなく、例えば、ウレタン系、ゴム系、シリコン系、アクリル系粘着剤を挙げることができる。本発明においては、なかでもアクリル系粘着剤が好ましい。透明性、耐久性に優れ、光学部材用途として好ましく、また耐熱性が高く、さらに低コストであるからである。
本発明に用いられるアクリル系粘着剤としては、アクリル酸エステルと、他の単量体とを共重合させたアクリル酸エステル共重合体を挙げることができる。
上記アクリル酸エステルとしては、例えば、アクリル酸エチル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸イソオクチル、アクリル酸イソノニル、アクリル酸ヒドロキシルエチル、アクリル酸プロピレングリコール、アクリルアミド、アクリル酸グリシジル等を挙げることができる。本発明においては、なかでもアクリル酸エチル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル等を好ましく用いることができる。光学部材に対する粘着性が良好だからである。
また、上記アクリル酸アルキルエステルは、単独で用いられてもよく、また、複数が混合されて用いられてもよい。
上記他の単量体としては、例えば、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、スチレン、アクリロニトリル、酢酸ビニル、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、アクリル酸ヒドロキシルエチル、メタクリル酸ヒドロキシルエチル、アクリル酸プロピレングリコール、アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸−tert−ブチルアミノエチル、メタクリル酸nエチルヘキシル等を挙げることができる。本発明においては、なかでもメタクリル酸nエチルヘキシルを好ましく用いることができる。
また、上記他の単量体は、単独で用いられてもよく、また、複数が混合されて用いられてもよい。
本発明においてアクリル系粘着剤として用いられるアクリル酸エステル共重合体に含まれるアクリル酸エステルと、他の単量体とのユニット比(アクリル酸エステル/他の単量体)としては、上記アクリル酸エステル共重合体が所望の粘着力を発揮することができるものであれば特に限定されるものではなく、本発明の光学部材用保護フィルムの用途等に応じて適宜設定することができる。
本発明に用いられるアクリル系粘着剤として用いられるアクリル酸エステル共重合体の重量平均分子量(Mw)としては、上記アクリル系粘着剤が所望の粘着力を発揮するものであれば特に限定されるものではないが、200,000〜2,500,000の範囲内であることが好ましく、なかでも600,000〜2,200,000の範囲内であることが好ましい。上記範囲であることにより、十分な粘着力を発揮するものとすることができるからである。また、上記範囲であることにより、上記粘着剤層を、十分な強度を有したものとすることができ、本発明の光学部材用保護シートを、保護対象である光学部材から剥離する際に、上記粘着剤層が凝集破壊を生じることを防ぐことができるからである。このような凝集破壊の発生を防ぐことによって、上記粘着剤層の一部を上記光学部材表面に残存することを防ぐことができるからである。
なお、上記重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定した際の、ポリスチレン換算の値である。
(b)架橋剤
本発明に用いられる架橋剤は、エポキシ系架橋剤またはイソシアネート系架橋剤であり、上記粘着剤および上記帯電防止剤層形成材料に含まれる帯電防止剤等と架橋することができるものである。
本発明に用いられるエポキシ系架橋剤としては、例えば、多官能エポキシ系化合物を用いることができる。上記多官能エポキシ系化合物としては、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリブタジエンジグリシジルエーテル等を挙げることができる。
本発明に用いられるイソシアネート系架橋剤としては、例えば、ポリイソシアネート化合物、ポリイソシアネート化合物の3量体、ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物とを反応させて得られるイソシアネート基を末端に有するウレタンプレポリマー、又は、このようなウレタンプレポリマーの3量体等が挙げられる。ポリイソシアネート化合物としては、特に限定されず、2,4−トリレンジイソシアネート、2,5−トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、3−メチルジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4′−ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−2,4′−ジイソシアネート、リジンイソシアネート等を挙げることができる。
本発明に用いられる架橋剤としては、上記のいずれも好適に用いることができ、上記粘着剤層形成材料に含まれる他の材料や、上述した転移部に含まれる帯電防止剤層形成材料等に応じて適宜設定することができる。
本発明に用いられる架橋剤の含有量としては、上記架橋剤の種類によっても異なるが、上記粘着剤100重量部に対して、2.0重量部〜10.0重量部の範囲内であることが好ましく、なかでも、3.5重量部〜6.0重量部の範囲内であることが好ましい。上記範囲より少ない場合には、上記粘着剤層が十分な強度を有することが困難となり、光学部材より剥離する際に上記粘着剤層が凝集破壊を起こし、光学部材に残存してしまう恐れや、上記転移部に含まれる帯電防止剤層形成材料が有する帯電防止剤と十分に架橋することができず、上述した転移部に上記帯電防止剤を安定的に保持することが困難となる恐れがあるからである。また上記範囲より多い場合には、上記粘着剤層の強度が低すぎたり、上記粘着剤層が白濁する恐れがあるからである。
(c)金属キレート剤
本発明に用いられる金属キレート剤は、金属元素と、塩形成部位とを有するものであり、上記粘着剤と共に用いた場合、上記金属元素と、粘着剤が有するカルボキシル基等とがキレート結合をすることにより、架橋することができるものである。
このような金属キレートの具体例としては、アルミニウムイソプレピレート、アルミニウムブチレート、アルミニウムエチレート、アルミニウムエチルアセトアセテート、アルミニウムアセチルアセトネート、アルミニウムアセチルアセトネートビス、エチルアセトアセネート、アルミニウムアルキルアセトアセネートなどのアルミニウムキレート化合物やジプロポキシ−ビス(アセチルアセトナト)チタン、ジブトキシチタン−ビス(オクチレングリコレート)、ジプロポキシチタン−ビス(エチルアセトアセテート)、ジプロポキシチタン−ビス(ラクテート)、ジプロポキシチタン−ビス(トリエタノールアミナート)、ジ−n−ブトキシチタン−ビス(トリエタノールアミナート)、トリ−n−ブトキシチタンモノステアレート、ブチルチタネートダイマー、ポリ(チタンアセチルアセトナート)等のチタンキレート化合物やジルコニウムテトラアセチルアセトナート、ジルコニウムモノアセチルアセトナート、ジルコニウムビスアセチルアセトナート、ジルコニウムアセチルアセトナートビスエチルアセトアセテート、ジルコニウムアセテートなどのジルコニウムキレート化合物、オクチル酸亜鉛、ラウリン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、オクチル酸錫等の有機カルボン酸金属塩、アセチルアセトン亜鉛キレート、ベンゾイルアセトン亜鉛キレート、ジベンゾイルメタン亜鉛キレート、アセト酢酸エチル亜鉛キレート等の亜鉛キレート化合物が挙げられる。なかでも本発明においては、アルミニウムイソプレピレート、アルミニウムブチレート、アルミニウムエチレート、アルミニウムエチルアセトアセテート、アルミニウムアセチルアセトネート、アルミニウムアセチルアセトネートビス、エチルアセトアセネート、アルミニウムアルキルアセトアセネートなどのアルミニウムキレート化合物を好ましく用いることができる。上記粘着剤を架橋する架橋速度の調整が容易であるからである。
本発明に用いられる金属キレート剤の含有量としては、上記金属キレート剤の種類によっても異なるが、上記粘着剤100重量部に対して、0.06重量部〜0.50重量部の範囲内であることが好ましい。上記範囲より少ないと、上記粘着剤層を形成する際の架橋速度が遅く生産性が低下したり、上述した帯電防止剤層において、上記帯電防止剤を安定に保持することが困難となる恐れがあるからである。すなわち、上記金属キレート剤は、上記粘着剤層形成材料の主剤である粘着剤との反応速度が速く、上記粘着剤との架橋反応を上記架橋剤よりも優先的に行い、上記粘着剤が有する架橋可能箇所を予め消費することができるため、上記架橋剤を、上記粘着剤との間だけでなく、上記帯電防止剤との間においても架橋させることができる。しかしながら、その含有量が低い場合には、上記架橋剤を、上記帯電防止剤と十分に架橋させることができず、上記転移部に安定的に保持することが困難となる恐れがあるからである。またさらに、上記帯電防止中に安定的に保持することが困難となった場合、後述する「B.光学部材用保護フィルムの製造方法」で説明するように、上記転移部が、後述する透明基材の片面に、上記帯電防止剤層形成材料を含む転移部の一部を上記粘着剤層上に転移させることにより形成されるものである場合において、上記帯電防止剤層の転移が困難なものとなる場合があるからである。
また、上記範囲より多い場合であっても、効果が変わらず、材料費がコストアップとなるからである。
(d)その他添加剤
また、本発明に用いられる粘着剤層形成材料は、上記粘着剤、エポキシ系架橋剤またはイソシアネート系架橋剤の架橋剤、および金属キレート剤を有するものであれば特に限定されるものではなく、他の添加剤を含むものであってもよい。
このような他の添加剤としては、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤等を挙げることができる。また、上記粘着剤が、アクリル系粘着剤を構成する上記アクリル酸エステルおよび他の単量体のような、光照射により硬化する感光性モノマー成分を重合させてなる感光性粘着剤であって、上記粘着剤層を、上記感光性モノマー成分を含む粘着剤層形成材料を塗工した後、紫外線や可視光線の照射により重合させ、硬化させることにより形成する場合においては、上記粘着剤層形成材料に光重合開始剤が添加される。
(2)粘着剤層
本発明に用いられる粘着剤層は、後述する透明基材上に形成され、上記粘着剤層形成材料を含むものであり、粘着性を有するものである。
このような本発明に用いられる粘着剤層の膜厚としては、後述する「B.光学部材用保護フィルムの製造方法」の項に記載するように、上述した転移部を、帯電防止剤層の一部を転移させて形成できるものであれば特に限定されるものではないが、通常3μm〜200μmの範囲内であり、なかでも4μm〜100μmの範囲内であり、特に5μm〜50μmの範囲内であることが好ましい。上記範囲であることにより、上記転移部の形成が容易なものとすることができるからである。
3.表面層
本発明に用いられる表面層は、後述する透明基材上に形成され、上記帯電防止剤層形成材料からなるものである。このような表面層としては、図2に例示するように、表面層4が、上記透明基材1の表面を被覆するように積層された態様、および図3に例示するように、表面層4が、上記透明基材1を完全に被覆することなく、透明基材1の表面に、部分的に付着することにより形成された態様のいずれであってもよい。
本発明に用いられる表面層の膜厚としては、上記表面層が十分な帯電防止性を発揮するために必要となる厚みを有するものであっても良く、実質的に帯電防止性を発揮しない厚みであっても良く、本発明の光学部材用保護フィルムの用途等に応じて適宜設定することができる。
ここで、十分な帯電防止性を発揮するために必要となる厚みとしては、上記透明基材表面を完全に被覆した態様、および上記透明基材表面に部分的に付着した態様であるかによっても異なるが、0.05μm〜5.0μmの範囲内であることが好ましい。
4.透明基材
本発明に用いられる透明基材としては、透明性、可撓性を有し、保護対象である光学部材に傷が付かないように、十分な強度を有するものであれば特に限定されるものではない。
このような透明基材としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール若しくはエチレン−ビニルアルコール共重合体等のオレフィン系樹脂、ポリフッ化エチレン、ポリフッ化ビニリデン若しくはテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体等のフッ素系樹脂、ポリ塩化ビニル若しくはポリ塩化ビニリデン等の塩化ビニル系樹脂、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系樹脂、ポリエーテルスルホン等のスルホン系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン等のケトン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等の熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、又は、ポリアミド系樹脂等を挙げることができる。本発明においては、なかでも、ポリエチレンテレフタレートを好ましく用いることができる。透明性に優れ、光学部材用途に適しているからである。
本発明に用いられる透明基材は、上記粘着剤層との密着力を向上するために、上記透明基材の上記粘着剤層を形成する表面上にコロナ処理、プラズマ処理といった表面処理や下塗り剤(プライマ)の塗布等を行ってもよい。
本発明に用いられる透明基材の膜厚としては、光学部材に張り合わせた際に、密着性よく貼り合わせることができ、傷等から十分に保護することができるものであれば特に限定されるものではなく、本発明の光学部材用保護フィルムの用途等に応じて適宜設定するものであるが、例えば、12μm〜100μmの範囲内であることが好ましく、なかでも16μm〜50μmの範囲内とすることが好ましく、特に25μm〜38μmの範囲内とすることが好ましい。上記範囲より厚いと、光学部材と密着性よく、貼り合わせることが困難となるおそれがあるからである。また上記範囲より薄いと、傷等から十分に保護することが困難となる恐れがあるからである。
5.光学部材用保護フィルム
本発明の光学部材用保護フィルムの粘着力としては、保護対象である光学部材と密着することができるものであれば特に限定されるものではなく、0.01N/25mm〜0.49N/25mmの範囲内であることが好ましく、なかでも、0.03N/25mm〜0.29N/25mmの範囲内であることが好ましく、特に0.05N/25mm〜0.20N/25mmの範囲内であることが好ましい。上記範囲であることにより、上記光学部材用保護フィルムをロール状に巻いた状態から巻き出す際のスティックスリップ性をより良好なものとすることができる。また、保護対象である光学部材に十分な強度で密着することができ、且つ不要となった際に光学部材から剥し易いからである。
なお、上記粘着力の測定方法は、本発明の光学部材用保護フィルムから、巾25mm×長さ150mmの大きさの短冊状の試験片をカットした後、JIS Z0237の規格に準拠した条件でSUS304からなるSUS板にラミネートする。
そして、試験片のフィルムを剥離角180°、剥離速度300mm/分、室温下の条件で、長さ方向に剥がした時の剥離強度を、粘着力として測定する。また、このような180°剥離強度測定には、例えば、インストロン社製の万能試験機5565を用いることができる。
なお、上記光学部材用保護フィルムの粘着力とは、本発明の光学部材用保護フィルムのうち、粘着剤層および転移部が形成された側の表面における粘着力を指すものである。
本発明の光学部材用保護フィルムの転移部が形成された側の表面における表面固有抵抗値としては、光学部材から剥離する際に、ほこり等を引き寄せる帯電を防ぐことができるものであれば特に限定されるものではなく、1.0×1013Ω/□以下であることが好ましく、なかでも1.0×1011Ω/□以下であることが好ましく、特に1.0×1010Ω/□以下であることが好ましい。上記範囲であることにより、十分な帯電防止性を発揮し、剥離時にホコリ等の引き寄せおよび光学部材へのホコリ等の付着を防ぐことができるからである。
なお、上記表面固有抵抗値の測定方法としては、上記光学部材用保護フィルムの転移部が形成された側の表面を、JIS K7194に準拠して、デジタル絶縁計(三菱化学(株)製:ロレスターGP MCP−T610)を用いて測定する。
本発明の光学部材用保護フィルムは、上述した各層を有するものであれば特に限定されるものではなく、必要に応じて他の層が形成されていても良い。
このような他の層としては、例えば、保護フィルムを油脂や転着した粘着剤等による汚染から防止する目的で表面層上に形成される防汚層、紫外線による保護フィルムの劣化防止を目的として表面層上に形成される紫外線吸収層、保護フィルムへの傷付き防止の目的で表面層上に形成されるハードコート層を挙げることができる。
また、本発明の光学部材用保護フィルムの全光線透過率およびヘイズとしては、上記光学部材用保護フィルムを、保護対象である光学部材に貼り付けた際に、上記光学部材表面の異物付着、傷等の光学的品質検査が可能なものであれば特に限定されるものではない。
本発明においては、全光線透過率が、85%〜99%の範囲内であることが好ましく、なかでも、90%〜99%の範囲内であることが好ましい。
また、ヘイズとしては、0.5%〜4.5%の範囲内であることが好ましく、なかでも、0.5%〜3.0%の範囲内であることが好ましい。全光線透過率およびヘイズが、上記範囲であることにより、本発明の光学部材用保護フィルムを光学部材に貼り付けた状態で、光学的品質検査をすることを容易なものとすることができるからである。
なお、上記全光線透過率測定方法としては、JIS K−7361に準じ、積分球式濁度計(日本電色工業株式会社製、NDH2000)により測定する。また、上記ヘイズの測定方法としては、JIS K−7136に準じ、積分球式濁度計(日本電色工業株式会社製、NDH2000)により測定する。
本発明の光学部材用保護フィルムの製造方法としては、上記光学部材用保護フィルムの各構成が十分な強度で密着したものとする方法であれば特に限定されるものではないが、後述する「B.光学部材用保護フィルムの製造方法」の項で記載する内容と同様の方法を用いることができる。
6.用途
本発明の光学部材用保護フィルムの用途としては、例えば、液晶表示装置等のディスプレイを構成する光学部材や、電子基板材料等の種々の部材の表面に貼り合わせて用いることができるが、なかでも、近年、急速に大画面化および高精細化が進められている液晶表示装置等のディスプレイを構成する部材の保護に好適に用いることができる。大画面化により、ホコリ等の付着する可能性が高くなり、また、高精細化により、ホコリ等の付着による歩留まりの低下によるコストへの悪影響がより大きなものとなる場合があるからである。
B.光学部材用保護フィルムの製造方法
次に、本発明の光学部材用保護フィルムの製造方法について説明する。本発明の光学部材用保護フィルムの製造方法は、透明基材と、上記透明基材の一方の表面上に形成された粘着剤層と、上記粘着剤層上に形成された転移部と、上記透明基材の上記粘着剤層が形成されていない他方の表面上に形成された表面層と、を有する光学部材用保護フィルムの製造方法であって、上記透明基材の一方の表面上に、帯電防止剤を含む帯電防止剤層形成材料を塗工することにより、帯電防止剤層を形成する、帯電防止剤層形成工程と、上記透明基材の、上記帯電防止剤層が形成されていない他方の表面上に、粘着剤、エポキシ系架橋剤またはイソシアネート系架橋剤の架橋剤、および金属キレート剤を有する粘着剤層形成材料を塗工することにより、粘着剤層を形成し、一方の表面に上記帯電防止剤層が形成され、他方の表面に上記粘着剤層が形成された光学部材用保護フィルム用積層体を形成する粘着剤層形成工程と、上記光学部材用保護フィルム用積層体をロール状に巻き取ることにより、上記帯電防止剤層の一部を上記粘着剤層上に転移させる転移工程と、上記ロール状に巻き取られた光学部材用保護フィルム用積層体を巻きだすことにより上記粘着剤層上に、上記帯電防止剤層形成材料からなる転移部を形成し、上記透明基材表面に、帯電防止剤層形成材料からなる表面層を形成する巻出し工程とを少なくとも有することを特徴とするものである。
このような本発明の光学部材用保護フィルムの製造方法について、図を参照しながら説明する。図4および図5は本発明の光学部材用保護フィルムの製造方法の一例を示す工程図である。本発明の光学部材用保護フィルムの製造方法は、図4に例示するように、上記透明基材1の一方の表面上に、帯電防止剤を含む帯電防止剤層形成材料を塗工することにより、帯電防止剤層5を形成(図4(a))し、上記透明基材1の、上記帯電防止剤層5が形成されていない他方の表面上に、粘着剤、エポキシ系架橋剤またはイソシアネート系架橋剤の架橋剤、および金属キレート剤を有する粘着剤層形成材料を塗工することにより、粘着剤層2を形成することにより、一方の表面に上記帯電防止剤層5が形成され、他方の表面に上記粘着剤層2が形成された光学部材用保護フィルム用積層体20を形成する(図4(b))。次いで、上記光学部材用保護フィルム用積層体20をロール状に巻き取り、光学部材用保護フィルム原反30(図4(c))を形成することにより、上記帯電防止剤層5および上記粘着剤層2を密着させ(図4(d))、上記帯電防止剤層5の一部を上記粘着剤層2上に転移させる。ここで、図4(d)は、図4(c)のAで示す光学部材用保護フィルムが2層積層した箇所を拡大した図である。
その後、上記光学部材用保護フィルム原反30から上記光学部材用保護フィルム用積層体を巻き出すことにより上記粘着剤層上に、上記帯電防止剤層形成材料からなる、転移部が形成され、上記透明基材表面に、上記帯電防止剤層形成材料からなる上記表面層が形成された上記光学部材用保護フィルム10を製造するものである(図5)。
ここで、図4(a)が帯電防止剤層形成工程であり、図4(b)が、粘着剤層形成工程である。また、図4(c)〜(d)が、転移工程であり、図5が巻出し工程である。
本発明によれば、上述した転移工程を行うことにより、上記粘着剤層と、上記帯電防止剤層とを密着させ、上記帯電防止剤層の一部を上記粘着剤層上に転移させることで、巻出し工程後に得られる光学部材用保護フィルムを、上記粘着剤層上に上記転移部が形成されたものとすることができる。このため、最終的に得られる光学部材用保護フィルムを、上記光学部材から剥離する際の帯電を効果的に防止することができ、ホコリ等の引き寄せおよび付着を効果的に防ぐことができるものとすることができる。
また、上記転移部が、上記粘着剤層上に形成されるものであるため、粘着性が適度に調整されることから、本発明の製造方法によって製造される光学部材用保護フィルムを、ロール状に巻いた状態から巻き出す際にスティックスリップが発生することを抑制することができ、スティックスリップ性が良好なものとすることができる。すなわち、上記巻出し工程において、スティックスリップが生じることを抑制することができ、横筋等がない光学部材用保護フィルムを製造することができる。
ここで、上記転移工程において、上記光学部材用保護フィルム用積層体をロール状に巻き取ることにより、上記帯電防止剤層の一部が上記粘着剤層上に転移される機構は明らかでないが、上記帯電防止剤層に含まれる上記帯電防止剤層形成材料の一部および上記粘着剤層が、上記帯電防止剤層形成材料同士よりも強い力で密着する機構が考えられる。
この場合、本発明の製造方法で製造される光学部材用保護フィルムに含まれる転移部は、上記粘着剤層と強い力で密着した帯電防止剤層形成材料が、上記巻出し工程において、上記帯電防止剤層から剥離し、既に説明した図1に例示するように、粘着剤層2上に、上記帯電防止剤層形成材料が部分的に存在する態様になると考えられる。
また、その結果、上記転移部が、上記粘着剤層の表面に部分的に形成されるため、本発明の製造方法によって製造される光学部材用保護フィルムの粘着性が適度に調整され、上述したスティックスリップ性を良好なものとすることができると考えられる。
本発明の光学部材用保護フィルムの製造方法は、帯電防止剤層形成工程と、粘着剤層形成工程と、転移工程と巻き出し工程とを有するものである。以下、本発明の光学部材用保護フィルムの製造方法の各工程について説明する。
1.帯電防止剤層形成工程
本発明に用いられる帯電防止剤層形成工程は、上記透明基材の一方の表面上に、帯電防止剤を含む帯電防止剤層形成材料を塗工することにより、帯電防止剤層を、均一な膜厚で形成するものである。
本工程において、上記帯電防止剤層形成材料を塗工し、帯電防止剤層を形成する方法としては、例えば、上記帯電防止剤層形成材料を、溶剤に溶解した帯電防止剤溶液を調製し、上記帯電防止剤溶液を上記透明基材上に塗工し、乾燥する方法を挙げることができる。また、上記帯電防止剤層形成材料が、感光性樹脂をバインダとして有するものである場合には、上記帯電防止剤層形成材料を溶剤に溶解させることなく、そのまま塗工し、その塗膜に光照射することにより硬化するものであってもよい。
本工程に用いられる帯電防止剤溶液に含まれる溶剤としては、上記帯電防止剤層形成材料を溶解または均一に分散することができるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロルベンゼン、テトラヒドロフラン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、酢酸エチル、1,4−ジオキサン、1,2−ジクロロエタン、ジクロルメタン、クロロホルム、メタノール、エタノール又はイソプロパノール、蒸留水、イオン交換水等を挙げることができる。
また、本工程に用いられる透明基材、帯電防止剤層形成材料としては、上記「A.光学部材用保護フィルム」の項に記載したものと同様の内容であるので、ここでの記載は省略する。
本工程に用いられる帯電防止剤層の膜厚としては、後述する転移工程において、上記粘着剤層に一部転移させ、後述する巻出し工程によって、転移部および表面層を形成することができるものであれば特に限定されるものではなく、例えば0.05μm〜5.0μmの範囲内であることが好ましく、なかでも0.1μm〜2.0μmの範囲内とすることが好ましい。上記範囲であることにより、上記転移部および表面層を形成することが容易であるからである。
本工程に用いられる帯電防止剤層形成材料の塗工方法としては、上記帯電防止剤層形成材料を均一な膜厚で塗工することができる方法であれば特に限定されるものではなく、公知のコーティング方法を用いることができ、例えば、ロールコート法、グラビアコート法、マイクログラビアコート法、リバースコート法、ロールブラッシュ法、スプレーコート法、エアーナイフコート法、含浸法、カーテンコート法、ダイコート法、ドクターブレード法、コンマコート法等を用いることができる。
本工程において、塗工された帯電防止剤層形成材料の乾燥方法としては、上記溶剤を所望の含有量以下とすることができる方法であれば特に限定されるものではなく、熱風乾燥、赤外線加熱等の公知の方法を用いることができる。
本工程において、上記帯電防止剤層形成材料が、感光性樹脂をバインダとして有するものである場合における、塗工した上記帯電防止剤層形成材料の塗膜への光照射の方法としては、一般的に感光性樹脂の硬化に用いられる光、例えば、紫外線、可視光線又は電子線等を照射することにより硬化させ、帯電防止剤層を形成することができる。
2.粘着剤層形成工程
本発明に用いられる粘着剤層形成工程は、上記透明基材の、上記帯電防止剤層が形成されていない他方の表面上に、粘着剤、エポキシ系架橋剤またはイソシアネート系架橋剤の架橋剤、および金属キレート剤を有する粘着剤層形成材料を塗工することにより、粘着剤層を形成し、一方の表面に上記帯電防止剤層が形成され、他方の表面に上記粘着剤層が形成された光学部材用保護フィルム用積層体を形成する工程である。
本工程において、上記粘着剤層形成材料を塗工し、粘着剤層を形成する方法としては、上記粘着剤層形成材料を溶剤に溶解した粘着剤溶液を調製し、上記粘着剤溶液を塗工する方法を挙げることができる。また、上記粘着剤層形成材料に含まれる粘着剤が液状の感光性粘着剤である場合には、上記粘着剤層形成材料を溶剤に溶解させることなく、そのまま塗工し、その塗膜に光照射することにより硬化する方法であってもよい。
本工程に用いられる溶剤としては、上記粘着剤層形成材料を溶解または均一に分散することができるものであれば特に限定することはなく、具体的には、上記「1.帯電防止剤層形成工程」の項に記載したものと同様のものを用いることができる。
本工程における、上記粘着剤層形成材料の塗工方法、乾燥方法、および光照射方法としては、上記「1.帯電防止剤層形成工程」の項に記載したものと同様の方法を用いることができる。
本工程において用いられる粘着剤層および粘着剤層形成材料としては、上記「A.光学部材用保護フィルム」の「2.粘着剤層」の項に記載したものと同様の内容であるので、ここでの記載は省略する。
3.転移工程
本発明に用いられる転移工程は、上記光学部材用保護フィルム用積層体をロール状に巻き取ることにより、光学部材用保護フィルム原反を形成し、帯電防止剤層の一部を上記粘着剤層上に転移させる工程である。
ここで、上記転移工程において、上記光学部材用保護フィルム用積層体をロール状に巻き取ることにより、上記帯電防止剤層の一部を上記粘着剤層上に転移させる機構としては、上記帯電防止剤層形成材料の一部と上記粘着剤層とが、上記帯電防止剤層形成材料同士よりも強い力で密着する機構が考えられる。
本工程において、上記光学部材用保護フィルム用積層体を、上記粘着剤層と、上記帯電防止剤層とを密着させながらロール状に巻き取る際の、巻き取り方向としては、上記粘着剤層が内側になるように巻き取っても良く、上記帯電防止剤層が内側になるように巻き取ってもよい。
本工程においては、上記光学部材用保護フィルム用積層体を、上記粘着剤層と、上記帯電防止剤層とを密着させながらロール状に巻き取る際に、上記粘着剤層および上記帯電防止剤層を加熱する加熱処理を行っても良い。加熱処理を行うことによって、上記帯電防止剤層を、上記粘着剤層上に転移させることを容易なものとすることができるからである。上記加熱処理における、加熱温度としては、上記粘着剤層および帯電防止剤層を、25℃〜100℃の範囲内とすることが好ましく、なかでも40℃〜80℃の範囲内とすることが好ましい。上記範囲以下では、転移の促進を図ることができず、また上記範囲以上では、上記帯電防止剤層の転移量を調整することが困難となる可能性があるからである。
また、加熱処理をする方法としては、公知の加熱手段を用いることができ、例えば、赤外線等の電磁波を照射する方法を挙げることができる。
4.巻出し工程
本発明に用いられる巻出し工程は、上記ロール状に巻き取られた上記光学部材用保護フィルム用積層体を巻き出すことにより、粘着剤層上に、帯電防止剤層形成材料からなる、転移部を形成し、透明基材表面に、転移部に含まれる帯電防止剤層形成材料と同一の材料からなる表面層を形成する工程である。ここで、上記表面層とは、本工程において、粘着剤層側へ転移せず帯電防止剤層側に残留した帯電防止剤形成材料からなる層をいうものである。
本工程において、上記光学部材用保護フィルム用積層体である上記光学部材用保護フィルム原反から、上記光学部材用保護フィルムを巻き出す際の巻出し強度としては、0.29N/25mm以下であることが好ましく、なかでも、0.01N/25mm〜0.10N/25mmの範囲内であることが好ましい。上記巻出し強度が上記範囲であることによって、巻出し時に、積層した光学部材用保護フィルム同士が密着したまま、巻出すことができない等の巻出し不良を防ぐことができるからである。
なお、上記巻出し強度の測定方法としては、上記光学部材用保護フィルム原反から巾25mm×長さ150mmの大きさの短冊状の試験片を、光学部材用保護フィルム用積層体が2層重なった状態(帯電防止剤層/透明基材/粘着剤層/帯電防止剤層/透明基材/粘着剤層の層構成で重なった状態)のままで切り出す。
そして、試験片の光学部材用保護フィルム用積層体を、もう一方の光学部材用保護フィルム用積層体から剥離角180°、剥離速度300mm/分、室温下の条件で、長さ方向に剥がした時の剥離強度を、巻出し強度として測定する。また、このような180°剥離強度測定には、例えば、インストロン社製の万能試験機5565を用いることができる。
本工程における、上記透明基材の巻出し速度としては、上記転移部および表面層を安定的に形成することができるものであれば特に限定されるものではなく、本発明の製造方法によって製造される光学部材用保護フィルムの用途等に応じて適宜設定される。
本工程において形成される転移部および表面層としては、上記「A.光学部材用保護フィルム」の項に記載したものと同様の内容であるので、ここでの記載は省略する。
5.光学部材用保護フィルムの製造方法
本発明の光学部材用保護フィルムの製造方法は、帯電防止剤層形成工程、粘着剤層形成工程、転移工程、および巻出し工程を有するものであれば特に限定されるものではなく、他の工程を有するものであっても良い。
このような他の工程としては、上記光学部材用保護フィルム用積層体を、上記粘着剤層と、上記帯電防止剤層とを密着させながらロール状に巻き取った後に、粘着剤層の凝集力を向上させるため、また上記粘着剤層上に上記帯電防止剤層の一部を転移し、転移部を形成させるために、一定期間ロール状のまま保持するエイジング工程を有するものであってもよい。
上記エイジング工程における保持期間としては、所望量の上記帯電防止剤層を転移させ、上記転移部を形成することができるものであれば特に限定されるものではなく、本発明の製造方法によって製造される光学部材用保護フィルムの用途等に応じて設定されるものである。
上記エイジング工程においては、上記粘着剤層および帯電防止剤層を加熱する加熱処理を行うものであることが好ましい。上記帯電防止剤層を、上記粘着剤層上に転移させることが容易なものとすることができるからである。上記加熱処理における、加熱温度としては、上記「3.転移工程」の項に記載したものと同様の温度とすることができる。
また、本発明においては、上記転移工程を、上記帯電防止剤層形成工程および上記粘着剤層形成工程の後に行い、上記巻出し工程を、上記転移工程の後に行うものであれば良く、上記帯電防止剤層形成工程および上記粘着剤層形成工程の実施順番は、いずれを先に実施するものであっても良く、同時に実施するものであっても良い。
C.光学部材用保護フィルム原反
次に、本発明の光学部材用保護フィルム原反について説明する。本発明の光学部材用保護フィルム原反は、ロール状に巻かれた光学部材用保護フィルム原反であって、巻出し後の光学部材用保護フィルムが上述した光学部材用保護フィルムであることを特徴とするものである。
このような本発明の光学部材用保護フィルム原反を図を参照しながら説明する。図6は、本発明の光学部材用保護フィルム原反の一例を示す概略断面図であり、図7は、図6のBで示す光学部材用保護フィルムが2層積層した箇所を拡大した概略断面図である。図6に例示するように、本発明の光学部材用保護フィルム原反30は、帯電防止剤層形成材料からなる帯電防止剤層5、透明基材1、粘着剤層2を、この順に積層した光学部材用保護フィルム用積層体20をロール状に巻いたものであって、巻出した際の光学部材用保護フィルムが、図8に例示するように、表面層、透明基材、粘着剤層、転移部を、この順で積層した上記光学部材用保護フィルム10となるものである。
本発明によれば、ロール状に巻かれた光学部材用保護フィルム原反から巻出したフィルムが、上述した光学部材用保護フィルムであることにより、上記光学部材用保護フィルムを容易に得ることができる。
また、通常、上記光学部材用保護フィルムの粘着剤層が形成された表面に密着されるセパレータが不要となり、上記光学部材用保護フィルムの低コスト化を図ることができる。
さらにロール状に巻かれた光学部材用保護フィルム原反から巻出したフィルムが、上述した光学部材用保護フィルムであることにより、フィルムを巻出す際にスティックスリップの発生が少ないものとすることができる。このため、上記光学部材用保護フィルム原反から巻出した光学部材用保護フィルムを横筋等のないものとすることができる。
上記光学部材用保護フィルムとしては、上記「A.光学部材用保護フィルム」の項に記載したものと同様の内容であるため、ここでの記載を省略する。
本発明に用いられる帯電防止剤層としては、上記「B.光学部材用保護フィルムの製造方法」の項に記載したものと同様のものを用いることができるので、ここでの記載を省略する。
このような本発明の光学部材用保護フィルム原反から、上記光学部材用保護フィルムを巻き出す際の巻出し強度としては、0.29N/25mm以下であることが好ましく、なかでも、0.01N/25mm〜0.10N/25mmの範囲内であることが好ましい。上記巻出し強度が上記範囲であることによって、巻出し時に、積層した光学部材用保護フィルム同士が密着したまま、巻出すことができない等の巻出し不良を防ぐことができるからである。
なお、上記巻出し強度の測定方法としては、上記「B.光学部材用保護フィルムの製造方法」の項に記載したものと同様の方法とすることができる。
本発明の光学部材用保護フィルム原反の製造方法としては、巻出し後の光学部材用保護フィルムが、上述した光学部材用保護フィルムとなるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、上記光学部材用保護フィルムと同一の構成である表面層、透明基材、粘着剤層、および転移部が、この順で積層したものを製造した後、ロール状に巻き取る方法や、巻出し時に分離し、転移部および表面層となることができる帯電防止剤層、透明基材、および粘着剤層がこの順で積層した上記光学部材用保護フィルム用積層体を製造した後、ロール状に巻き取る方法を挙げることができる。本発明においては、なかでも後者の方法により製造することが好ましい。工程数が少なく、生産性に優れたものとすることができるからである。このような製造方法の詳細については、上記「B.光学部材用保護フィルムの製造方法」の項に記載した内容と同様の方法を用いることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と、実質的に同一の構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなる場合であっても本発明の技術的範囲に包含される。
例えば、上記光学部材用保護フィルム原反は、図9に例示するように、図6のBで示す光学部材用保護フィルムが積層した箇所を拡大した箇所が、上記光学部材用保護フィルム10が積層した形態を有するものであってもよい。
次に、実施例及び比較例を挙げて、本発明についてさらに具体的に説明する。
[実施例1]
1.帯電防止剤層の形成
厚さが38μmの片面コロナ処理PET(東レ社製S105)を透明基材として用意し、片面コロナ処理PETのコロナ処理面に、下記配合例の帯電防止剤溶液を50℃、30秒の乾燥条件にて、乾燥後膜厚が1μmとなるようにグラビア印刷法にて塗工し、帯電防止剤層を有する帯電防止機能付与PETを得た。
<帯電防止剤溶液>
4級アンモニウム塩+バインダ(コルコート製NR−121X) 100重量部
イソプロピルアルコール 2000重量部
2.粘着剤層の形成
上記帯電防止機能付与PETの未処理面(帯電防止剤を塗工していない面)に下記配合の粘着剤溶液を100℃、1分の乾燥条件にて、乾燥後膜厚が15μmとなるようにダイコート法で塗工して粘着剤層を形成し、光学部材用保護フィルム用積層体を得た。
<粘着剤溶液>
アクリル酸エステル系粘着剤(サイデン化学製ATR340) 100重量部
イソシアネート系架橋剤(サイデン化学製K200) 4.75重量部
金属キレート剤(サイデン化学製M2) 0.12重量部
トルエン 10重量部
3.光学部材用保護フィルムの作製
次いで、上記光学部材用保護フィルム用積層体を、上記粘着剤層と上記帯電防止剤層とが接するようにテープ状に巻き取った後、40℃、72時間のエイジング処理を行った。
テープ状に巻き取った上記光学部材用保護フィルム用積層体を巻き出すことにより、上記粘着剤層上に転移部が形成され、透明基材であるPETのコロナ処理面に表面層が形成された光学部材用保護フィルムを得た。
[比較例1]
粘着剤溶液の配合を下記の通りに変更した以外は、実施例1と同様の作製方法にて光学部材用保護フィルムを得た。
<粘着剤溶液>
アクリル酸エステル系粘着剤(サイデン化学製ATR340) 100重量部
イソシアネート系架橋剤(サイデン化学製K200) 0.030重量部
金属キレート剤(サイデン化学製M2) 0重量部
トルエン 10重量部
[実施例2]
粘着剤溶液の配合を下記の通りに変更した以外は、実施例1と同様に光学部材用保護フィルムを作製した。
<粘着剤溶液>
アクリル酸エステル系粘着剤(綜研化学製SK1439U) 100重量部
エポキシ系架橋剤(綜研化学製E−50C) 10重量部
金属キレート剤(綜研化学製M5A) 0.33重量部
トルエン 10重量部
[比較例2]
粘着剤溶液の配合を下記の通りに変更した以外は実施例1と同様の作製方法にて、光学部材用保護フィルムを得た。
<粘着剤溶液>
アクリル酸エステル系粘着剤(綜研化学製SK1439U) 100重量部
エポキシ系架橋剤(綜研化学製E−50C) 1.8重量部
金属キレート剤(綜研化学製M5A) 0重量部
トルエン 10重量部
[評価]
実施例1〜2および比較例1〜2について、巻き出し強度、光学部材用保護フィルムの粘着力、光学部材用保護フィルムの転移部側および表面層側の表面固有抵抗値について測定し、結果を表1に示す。
なお測定方法については、上述した方法を用いた。
Figure 0005130768
表1に示すように、実施例1〜2では、転移部側の表面固有抵抗値が低く、十分な帯電防止性を有していることが確認できた。また、粘着力が十分あり、かつ巻き出し強度が低いものとすることが確認できた。一方、比較例1〜2では、上記転移部側の表面固有抵抗値が高く、十分な帯電防止性を有しておらず、さらに巻き出し強度が高いものであった。
本発明の光学部材保護フィルムの一例を示す概略断面図である。 本発明に用いられる表面層の一例を示す概略断面図である。 本発明に用いられる表面層の他の例を示す概略断面図である。 本発明に用いられる帯電防止剤層形成工程、粘着剤層形成工程、および転移工程の一例を示す工程図である。 本発明に用いられる巻出し工程の一例を示す工程図である。 本発明の光学部材用保護フィルム原反の一例を示す概略断面図である。 本発明の光学部材用保護フィルム原反における、光学部材用保護フィルムの積層部分の一例を示す断面図である。 本発明の光学部材用保護フィルム原反を説明する説明図である。 本発明の光学部材用保護フィルム原反における、光学部材用保護フィルムの積層部分の他の例を示す断面図である。
符号の説明
1 … 透明基材
2 … 粘着剤層
3 … 転移部
4 … 表面層
5 … 帯電防止剤層
10 … 光学部材用保護フィルム
20 … 光学部材用保護フィルム用積層体
30 … 光学部材用保護フィルム原反

Claims (6)

  1. 透明基材と、
    前記透明基材の一方の表面上に形成され、粘着剤、エポキシ系架橋剤またはイソシアネート系架橋剤の架橋剤、および金属キレート剤を有する粘着剤層形成材料を含む粘着剤層と、
    前記粘着剤層上に形成され、帯電防止剤を含む帯電防止剤層形成材料からなる転移部と、
    前記透明基材の前記粘着剤層が形成されていない他方の表面上に形成され、前記帯電防止剤形成材料からなる表面層と、を有し、
    前記架橋剤および金属キレート剤の含有量が、前記粘着剤100重量部に対して、それぞれ、3.5重量部〜10.0重量部の範囲内および0.06重量部〜0.5重量部の範囲内であり、
    前記転移部は、前記粘着剤層上に帯電防止剤層形成材料が部分的に存在するものであることを特徴とする光学部材用保護フィルム。
  2. 前記光学部材用保護フィルムの粘着力が、0.01N/25mm〜0.49N/25mmであることを特徴とする請求項1に記載の光学部材用保護フィルム。
  3. 前記粘着剤が、アクリル系粘着剤であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光学部材用保護フィルム。
  4. 透明基材と、
    前記透明基材の一方の表面上に形成された粘着剤層と、
    前記粘着剤層上に形成された転移部と、
    前記透明基材の前記粘着剤層が形成されていない他方の表面上に形成された表面層と、
    を有する光学部材用保護フィルムの製造方法であって、
    前記透明基材の他方の表面上に、帯電防止剤を含む帯電防止剤層形成材料を塗工することにより、帯電防止剤層を形成する、帯電防止剤層形成工程と、
    前記透明基材の、前記帯電防止剤層が形成されていない一方の表面上に、粘着剤、エポキシ系架橋剤またはイソシアネート系架橋剤の架橋剤、および金属キレート剤を有する粘着剤層形成材料を塗工することにより、粘着剤層を形成し、他方の表面に前記帯電防止剤層が形成され、一方の表面に前記粘着剤層が形成された光学部材用保護フィルム用積層体を形成する粘着剤層形成工程と、
    前記光学部材用保護フィルム用積層体をロール状に巻き取ることにより、前記帯電防止剤層の一部を前記粘着剤層上に転移させる転移工程と、
    前記ロール状に巻き取られた光学部材用保護フィルム用積層体を巻きだすことにより前記粘着剤層上に、前記帯電防止剤層形成材料からなる転移部を形成し、前記透明基材表面に、前記帯電防止剤層形成材料からなる表面層を形成する巻出し工程と、を少なくとも有し、
    前記架橋剤および金属キレート剤の含有量が、前記粘着剤100重量部に対して、それぞれ、3.5重量部〜10.0重量部の範囲内および0.06重量部〜0.5重量部の範囲内であることを特徴とする光学部材用保護フィルムの製造方法。
  5. ロール状に巻かれた光学部材用保護フィルム原反であって、巻出し後の光学部材用保護フィルムが請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載の光学部材用保護フィルムであることを特徴とする光学部材用保護フィルム原反。
  6. 巻出し強度が0.29N/25mm以下であることを特徴とする請求項5に記載の光学部材用保護フィルム原反。
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