JP5127984B2 - ファスナーストリンガー - Google Patents

ファスナーストリンガー Download PDF

Info

Publication number
JP5127984B2
JP5127984B2 JP2011518123A JP2011518123A JP5127984B2 JP 5127984 B2 JP5127984 B2 JP 5127984B2 JP 2011518123 A JP2011518123 A JP 2011518123A JP 2011518123 A JP2011518123 A JP 2011518123A JP 5127984 B2 JP5127984 B2 JP 5127984B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fastener
cross
sectional area
meshing
tooth
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011518123A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2010140231A1 (ja
Inventor
和夫 田村
昌洋 草山
亮 三熊
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
YKK Corp
Original Assignee
YKK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by YKK Corp filed Critical YKK Corp
Publication of JPWO2010140231A1 publication Critical patent/JPWO2010140231A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5127984B2 publication Critical patent/JP5127984B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A44HABERDASHERY; JEWELLERY
    • A44BBUTTONS, PINS, BUCKLES, SLIDE FASTENERS, OR THE LIKE
    • A44B19/00Slide fasteners
    • A44B19/02Slide fasteners with a series of separate interlocking members secured to each stringer tape
    • A44B19/04Stringers arranged edge-to-edge when fastened, e.g. abutting stringers
    • A44B19/06Stringers arranged edge-to-edge when fastened, e.g. abutting stringers with substantially rectangular members having interlocking projections and pieces
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A44HABERDASHERY; JEWELLERY
    • A44BBUTTONS, PINS, BUCKLES, SLIDE FASTENERS, OR THE LIKE
    • A44B19/00Slide fasteners
    • A44B19/24Details
    • A44B19/40Connection of separate, or one-piece, interlocking members to stringer tapes; Reinforcing such connections, e.g. by stitching
    • A44B19/403Connection of separate interlocking members

Landscapes

  • Slide Fasteners (AREA)

Description

本発明は、過大な横引力が加わった際に務歯が破断するスライドファスナーのファスナーストリンガーに関する。
スライドファスナーを閉じて務歯列同士が噛合している状態において、左右一対のファスナーストリンガー同士を引き離す方向に引張力を加えてゆくと、所定の横引力を越えたときにファスナーテープ又は務歯が破断する。このとき、ファスナーテープにおいて破断が発生してしまうと、その破断したファスナーテープを修復することは困難な作業となる。
これに対し、過大な横引力を加えた際に、務歯において破断が発生した場合には、破断した務歯を新たな務歯に付け替えることによって、スライドファスナーを修復することは比較的容易である。特に、大型の務歯を用いているスライドファスナーでは、破断した務歯に代えて補修用の務歯を取り付けることで、スライドファスナーを修復することができる。
従来、務歯列のうちの一部の務歯が欠如してしまったファスナーストリンガーに、新たに務歯を射出成形により取着する際に用いる手動型射出成形機が実開昭53−71661号公報(特許文献1)に示されている。
特許文献1に記載されている手動型射出成形機では、欠如してしまった務歯の隣の務歯を用いて成形用の金型を位置決めすることにより、新たに射出成形によって取着する務歯の取付位置や、取付ピッチを定めることができるとしている。
また、従来、射出成形により務歯をファスナーテープに取着する際に、ファスナーテープと務歯との取付強さを大幅に増大させることを目的として、務歯をファスナーテープに取着する脚部に、最大厚さの60%以下の厚さを有する急速冷却部分を備えたスライドファスナーが、特公昭60−35127号公報(特許文献2)に示されている。
特許文献2に記載されているスライドファスナーでは、脚部に凹部を形成するなどして射出成形後の冷却を推進して、冷却時において務歯の内部発生する空洞を減少させることで、ファスナーテープと務歯との取付強さを大幅に増大させることができるとしている。
実開昭53−71661号公報 特公昭60−35127号公報
近年では、魚の養殖用の定置網の接合部にスライドファスナーを用いたものが知られている。例えば、マグロの養殖に用いられる定置網を形成する際に、複数の網片をスライドファスナーを用いて接合して形成することにより、網の製造や組み立てが容易になるとともに、使用により損傷した網の補修も容易となる。
ところが、マグロの成長に伴って、2年、3年と定置網の使用を継続しているうちに、網自体に損傷が発生するだけでなく、接合に用いているスライドファスナーにも損傷が発生する場合がある。なお、このような定置網の接合用に用いるスライドファスナーは、強い横引力(例えば250kg/25mm)に耐えるものが用いられている。
このスライドファスナーに過大な横引力が加わって、ファスナーストリンガーに取着されている務歯が破損した場合には、特許文献1に記載されている手動型射出成形機を用いることにより、破損した務歯に代えて新たな務歯をファスナーテープに取着することができる。しかし、新たに務歯を取着する際には、特許文献1に示されているような金型や射出成形機が備わっている修理場に網を持ち込んで修繕作業を行う必要があった。したがって、野外や船上等において手軽に務歯を取着することは困難であった。
また、特許文献1の第2図に記載されているように、樹脂製の務歯がファスナーテープから完全に外れている場合には、その後直ちに務歯が欠如している部分に新たな務歯を取着する作業に取りかかることができるが、務歯が噛合首部で破断してしまった場合には、新たに務歯を取着する作業を行う前に、先ず務歯の脚部をファスナーテープから取り外さなければならない。
図14に、噛合状態にある従来のスライドファスナー910に強い横引力を加えた場合に、スライドファスナー910の務歯914及びファスナーテープにおいて発生する損傷の状態を説明する図である。以下、従来のスライドファスナー910において発生し得る損傷状態について説明する。
スライドファスナー910は、左右一対のファスナーストリンガー916、917を有している。ファスナーストリンガー916、917は、それぞれのファスナーテープの対向側縁に複数の務歯912、913、914を取着して形成されている。なお、図14に示す例では、左右一対のファスナーストリンガー916、917同士の噛合及び分離を行うためのスライダーの記載は省略してある。
噛合状態にあるスライドファスナー910に対して、図14に示す左右方向に横引力を加え、その力を増大させてゆくと、スライドファスナー910が耐えうる最大の横引力を超えたときに、スライドファスナー910に損傷が発生する。
スライドファスナー910に発生する損傷としては、先ず噛合状態にある務歯912、913、914において発生する破断を挙げることができる。噛合状態にある務歯912、913、914に加える横引力を増大させてゆくと、一般的には最も断面積が少ない括れた噛合首部78において破断921が発生することになる。図14に示す例では、務歯914の噛合頭部70よりも断面積が小さい噛合首部78において破断921が発生した状態を表している。
これに対し、スライドファスナー910における務歯912、913、914の破断強度が強い場合には、ファスナーストリンガー916、917のファスナーテープにおいて破断920が発生することになる。
ところが、務歯914の噛合首部78において破断921が発生した場合には、噛合状態にあった噛合頭部70が脱落することにより、スライドファスナー910が一気に分離状態に至る可能性が高い。スライドファスナー910が分離状態になると、網同士の接合が解かれて、養魚が定置網から逃げ出してしまうなどの重大な損失を生ずることとなる。また、破断した務歯の脚部は依然としてファスナーテープの端縁を跨いで取着された状態を維持している。したがって、破断した務歯に代えて新たに務歯を取着するためには、それに先立って破断した務歯を取り外す作業を行わなくてはならない。
この、ファスナーテープから務歯を取り外す作業は、一般に容易ではなく、特に、定置網の接合に用いるスライドファスナーの務歯のように、取付ピッチが15mm〜30mm程にもなる大型の務歯を取り外す作業は、困難となる。
また、務歯912、913、914において破断が発生しないように、務歯912、913、914の強度を高くしてしまうと、図14に示すようにファスナーテープにおいて破断920が発生してしまう。ファスナーテープにおいて破断920が発生すると、ファスナーストリンガー917を交換する必要があるなど、その修復は更に困難なものとなる。
したがって、修復が必要となる用途に用いるスライドファスナーは、耐え得る横引力が強いことのみでなく、ファスナーテープにおいて破断が発生せず、務歯の噛合首部以外の部分で破断や変形が発生する構造であることが好ましい。なお、特許文献2に記載されているスライドファスナーの脚部には凹部が形成されているが、この凹部を形成した目的は、射出成形後の冷却を推進することによってファスナーテープと務歯との取付強さを増大させることにある。したがって、特許文献2に記載されているスライドファスナーに横引力を加えて、その横引力を増大させていった場合には、やはり断面積の少ない噛合首部にて破断が発生してスライドファスナーが分離状態になってしまう。
本発明は上記従来の課題に鑑みてなされたものであって、破断強度を越える横引力が加わって務歯の一部が破断した場合であっても、破断した務歯の噛合頭部及び噛合首部は相手側の務歯と噛合状態を維持しつつ、ファスナーテープには破断した務歯の破片が残らない務歯を備えたファスナーストリンガーを提供することを目的としている。
上記目的を達成するために本発明は、左右一対のファスナーテープの対向側縁にそれぞれ複数の務歯を取着したファスナーストリンガーにおいて、前記務歯は、前記ファスナーテープ面に垂直な方向の一面を第1面とし他の面を第2面とした場合に、前記ファスナーテープの端縁を跨いで第1面側に取着する第1脚部と、第2面側に取着する第2脚部と、前記第1及び第2脚部から相手側の務歯に向けて延出する噛合首部と、当該噛合首部から更に同方向に延出するとともにファスナーテープ長さ方向に膨出する噛合頭部とを有してなり、前記噛合首部における最小の断面積をSnとし、前記第1及び第2脚部の少なくとも一方のファスナーテープ幅方向における少なくとも一部の断面であって、ファスナーテープの長さ方向に平行な断面の断面積をSfとした場合に、Sn>Sfの関係を満たすことを特徴とする。
また、前記左右一対のファスナーテープの対向端縁に、ファスナーテープよりも厚手に形成した芯部を延設し、前記務歯の第1及び第2脚部は、前記芯部を跨いで前記ファスナーテープの対向端縁に取着され、前記断面積Sfは、前記延設されている芯部に平行且つ当該芯部を通る面の断面積とすることが好ましい。
また、前記断面積Snと前記断面積Sfとの間で、0.8×Sn>Sfの関係を満たすように構成することが好ましい。
また、前記第1及び第2脚部の少なくとも一方に、噛合首部の厚さ方向の寸法よりも薄く、かつ前記断面積Sfを減ずる薄肉部を形成することが好ましい。
また、前記薄肉部を、前記第1及び第2脚部の少なくとも一方に、凹形状に形成することが好ましい。
また、前記凹形状の薄肉部のテープ長さ方向の寸法を、噛合首部のテープ長さ方向の寸法よりも大きく形成することが好ましい。
また、樹脂製の務歯列からなるファスナーストリンガーの一部で、前記樹脂製の務歯列上に、金属製で表裏方向に2分割された補修用務歯を、ファスナーテープを挟み込むようにし、ボルトで螺合してファスナーテープに取着することが好ましい。
本発明に係るファスナーストリンガーによれば、ファスナーストリンガーの対向端縁に列設した務歯の前記噛合首部における最小の断面積Snと、脚部の断面積Sfとの間で、Sn>Sfの関係を満たすように構成したので、左右一対のファスナーストリンガー同士を互いに引き離す方向に強い横引力を加えた際に、噛合首部において破断が発生する前に、断面積が少ない脚部にて破断が発生するようになる。
噛合首部よりも先に務歯の脚部において破断が発生すると、その務歯は、それまで取着していたファスナーテープから外れる。脚部において破断が発生した場合であっても、務歯の噛合頭部及び噛合首部は、依然相手側の務歯列と噛合した状態に維持されている。務歯の脚部において破断が発生しても、噛合頭部及び噛合首部の形状は保持されているので、左右一対のファスナーストリンガー同士の噛合状態は維持されることになる。また、務歯の脚部において破断が発生することにより、継続して使用することが不可能となったが務歯はファスナーテープから外れるので、次に新たな務歯を取着する補修を行う際に、破断した務歯を取り外す作業が不要となる。
また、左右一対のファスナーテープの対向端縁にファスナーテープよりも厚手に形成した芯部を延設し、務歯の脚部がこの芯部を跨いで取着されている場合に、前記ファスナーテープに延設されている芯部に平行で、且つ当該芯部を通る面の断面積をSfとし、噛合首部における最小の断面積をSnとした場合に、Sn>Sfの関係を満たすようにした。これにより、破断強度以上の横引力を加えた際に、断面積Snの噛合首部よりも先に、芯部を通る断面積Sfの脚部で破断を発生させることができる。
また、前記噛合首部における断面積Snと、前記脚部における断面積Sfとの関係を、0.8×Sn>Sfを満たすように構成することにより、より確実に、断面積Snの噛合首部よりも先に、芯部を通る断面積Sfの脚部で破断を発生させることができる。
また、前記第1又は第2脚部に、噛合首部の厚さ方向の寸法よりも薄く、かつ前記断面積Sfを減ずる薄肉部を形成することにより、脚部の強度を維持してスライドファスナーにおける所定の横引力を確保しつつ、断面積Snの噛合首部よりも先に、芯部を通る断面積Sfの脚部で破断を発生させることができる。
また、前記第1又は第2脚部の薄肉部を凹形状に形成することにより、第1又は第2脚部に少量の異物が付着している場合であっても、スライダーを摺動させた際に当該異物が凹形状の薄肉部に入り込むので、スライダーを円滑に摺動させることができる。特に海中にスライドファスナーを没して使用する場合のように、務歯列の清掃が容易でない用途において好適となる。
また、前記凹形状の薄肉部のテープ長さ方向の寸法を、噛合首部のテープ長さ方向の寸法よりも大きく形成することにより、好適に破断を発生させることができる。
また、樹脂製の務歯が破断した際には、破断した務歯に代えて、金属製で表裏方向に2分割された補修用務歯をファスナーテープに挟み込んでボルトで螺合することで、容易にファスナーストリンガーの補修を行うことができる。
図1は、スライドファスナーを魚の養殖用の定置網における接合用に適用した使用例を示す図である。 図2は、定置網の網同士を接合しているスライドファスナー付近の拡大平面図である。 図3は、図2に示した噛合状態にあるファスナーストリンガーの一部を拡大して表した斜視図である。 図4は、図2及び図3に示す務歯の拡大平面図である。 図5は、図4に示した噛合首部のV−V断面の形状と、その噛合首部における断面積Snについて説明する図である。 図6は、図4に示した脚部のVI−VI断面の形状と、その脚部における断面積Sfについて説明する図である。 図7は、務歯の脚部において破断が発生したことにより、務歯がファスナーストリンガーから脱落した状態を示す斜視図である。 図8は、ファスナーストリンガーにおけるファスナーテープの対向端縁に取着した務歯の、他の実施形態を示す斜視図である。 図9は、図8に示す左右一対のファスナーストリンガーにおける務歯同士を噛合させた噛合状態を示す図である。 図10は、図9に示した噛合首部のX−X断面の形状と、その噛合首部における断面積Snについて説明する図である。 図11は、図9に示した脚部のXI−XI断面の形状と、その脚部における断面積Sfについて説明する図である。 図12は、補修用務歯をファスナーストリンガーに取着する前の状態を表した断面図である。 図13は、補修用務歯をファスナーストリンガーに取着した状態を表す断面図である。 図14は、従来のスライドファスナーに強い横引力を加えた場合に発生する損傷状態を説明する図である。
以下、本発明に係るファスナーストリンガーを適用したスライドファスナーの代表的な実施形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
図1は、本発明に係るファスナーストリンガー16、17を適用したスライドファスナー10を、魚の養殖用の定置網2における接合用に適用した使用例を示す図である。また、図2は、定置網2の網4同士を接合しているスライドファスナー10付近の拡大平面図である。
図1に示す実施例では、周囲が20m程の定置網2を構成する網4同士の接合用として、複数のスライドファスナー10を用いている。例えば図1に示す定置網2はマグロの養殖用であり、継続して3年以上使用するものである。図1及び図2に示すように、複数の網4をスライドファスナー10を用いて接合して定置網2を形成することにより、網4及び定置網2の製造や組み立て、分解が容易になるとともに、使用により損傷が発生した網4の補修も容易となる。
次に、図2を用いて、スライドファスナー10の構成について説明する。図2に示すように、スライドファスナー10は、左右一対のファスナーストリンガー16、17及びスライダー50とから構成されている。左右一対のファスナーストリンガー16、17を構成するファスナーテープの対向側縁には、それぞれ複数の務歯12、13が芯部14を跨ぐ形で列状に取着されている。図2に示す実施形態では、務歯12、13をファスナーテープの対向端縁に膨出する形で厚手に延設した芯部14を跨いで取着した実施形態を示してあるが、本発明はファスナーテープの対向端縁に芯部14を形成した実施形態に限定するものではなく、芯部14を備えていないファスナーテープに取り付ける務歯に対しても適用することが可能である。
図2に示す状態では、ファスナーストリンガー16、17の対向端縁に列設した務歯12、13列の一端(図2に示す例では上端部。)に、スライダー50の脱落を防止するとともに移動範囲を制限する上止具18をそれぞれ連接してある。また、ファスナーストリンガー17の一端縁に列設した務歯13列の他端(図2に示す例では下端部。)には、スライダー50の脱落を防止するとともに移動範囲を制限する箱体19を取着してある。上止具18は、それぞれのファスナーストリンガー16、17に一つずつ連接してあるが、箱体19は、ファスナーストリンガー17側にのみ取着してある。
また、ファスナーストリンガー16の一端縁に列設した務歯12列の他端(図2に示す例では下端部。)には、箱体19に開設されている嵌挿部に対して嵌挿可能な蝶棒30を連接してある。なお、務歯12、13、箱体19、及び蝶棒30の素材として、ポリアセタール等の樹脂成形品を用いることができる。
図2に示す状態から、スライダー50を図2に示す下方に向けて下げてゆくと、スライダー50下方に開口している後口から、噛合状態にある務歯12、13が導入される。他方、スライダー50上方の左右に開口している肩口からは、分離状態となった左右の務歯12、13が出てくる。更にスライダー50を下げてゆくと、スライダー50の後口が箱体19に当接して最下位に至る。この状態で、ファスナーストリンガー16を図2に示す上方に向けて引き上げると、蝶棒30が箱体19から抜けて、左右のファスナーストリンガー16、17同士が分離する。
分離状態にある左右のファスナーストリンガー16、17同士を再び結合させる場合には、先ずスライダー50の後口が箱体19に当接する最下位まで下げる。そして、ファスナーストリンガー16一端縁に取着してある蝶棒30を、図2に示すスライダー50の左側の肩口から挿入して、箱体19の嵌挿部に挿入する。その後、スライダー50を引き上げる(図2に示す上方に向けて移動させる)。
すると、スライダー50の上部左右に開口している肩口から、分離状態にある左右の務歯12、13を導入して、噛合状態となった務歯12、13がスライダー50の後口から出てくる。このようにして、網4同士の分離と接合とを容易に行うことができる。この、網4同士を分離させたり、接合させたりする作業は、簡単な作業であるので、水中において行うこともできる。
次に、図3及び図4を用いて、本発明に係るファスナーストリンガー16、17の構成と、その対向端縁に列設されている務歯12、13の構成について説明する。図3は、図2に示した噛合状態にあるファスナーストリンガー16、17の一部を拡大して表した斜視図である。図4は、図2及び図3に示す務歯12、13の拡大平面図である。
図3に示すように、左右一対のファスナーストリンガー16、17の対向端縁には、それぞれ務歯12、13を列設してある。左右一対のファスナーストリンガー16、17を構成するファスナーテープの対向端縁には、ファスナーテープよりも厚手に膨出させた芯部14を延設してある。そして、この芯部14を跨ぐ形(芯部14を囲んで表裏を挟み込む形)で、務歯12、13をファスナーテープに取着してある。
図4に示すように、務歯12、13は、ファスナーテープの端縁を跨いでファスナーテープの表裏(ファスナーテープの第1面及び第2面)に取着する脚部72U及び脚部72D(第1脚部及び第2脚部)を備えている。なお、図3及び図4に示す状態では、ファスナーストリンガー16、17のファスナーテープ面に垂直な2面のうち、第1面側から観察しているので、第2面側の脚部72Dは裏面に隠れて見えていない。
脚部72U及び脚部72Dからは、相手側の務歯13、12に向けて噛合首部78が延出している。噛合首部78からは、更に相手側の務歯13、12に向けて噛合頭部70が膨出する形で延出している。噛合首部78は、脚部72U、72Dと噛合頭部70との間に形成されている括れた部分である。当該噛合首部78は、噛合時に相手側の務歯13、12の膨出した噛合頭部70が入り込む部分であり、噛合首部78と噛合頭部70とが交互に噛み合わさることにより、左右一対のファスナーストリンガー16、17同士を引き離す方向の横引力に耐えることができる。
また、図4に示すように、務歯12、13における噛合首部78の括れた部分から脚部72U、72Dにかけて、ファスナーテープと平行に噛合首部78の両側に2つの表裏噛合突片71を延出させてある。前記表裏噛合突片71のテープ長さ方向の寸法は、脚部72U、72Dのテープ長さ方向の寸法よりも大きくしている。また、噛合頭部70の頂部(脚部72U、72Dと反対側の端部の厚さ方向)中央には、ファスナーテープと平行な表裏噛合凹部73が開設されている。この表裏噛合凹部73は、噛合時に相手側の務歯13、12の表裏噛合突片71を嵌入する部分である。噛合時において、この表裏噛合凹部73に相手側の務歯13、12の表裏噛合突片71を嵌入させておくことで、ファスナーテープ面に対して垂直方向(厚さ方向)に加わる突上力に耐えて、噛合状態にある務歯12、13同士がファスナーテープ面に対して垂直方向にずれることを防止する。
図2及び図3に示す実施形態では、脚部72U、72Dにおけるファスナーテープ面とは反対側の表面の一部には、平面視長方形に陥没させた凹形状の薄肉部72Pを形成してある。この薄肉部72Pを形成した目的は、ファスナーテープの側縁に延設されている芯部14に平行且つファスナーテープに対して垂直で、当該芯部14を通る断面における、脚部72U、72Dの断面積を減少させるために形成したものである。
務歯12、13における噛合首部78の断面形状と、薄肉部72Pの断面形状とについて、図5及び図6を用いて説明する。図5は、図4に示した噛合首部78のV−V断面の形状と、その噛合首部78における断面積Snについて説明する図である。図6は、図4に示した脚部72U、72DのVI−VI断面の形状と、その脚部72U、72Dにおける断面積Sfについて説明する図である。
図5に示すように、務歯12、13の噛合首部78の断面は、務歯12、13の厚さ方向(ファスナーテープ面に対して直角な方向)に対して長く、芯部14の長さ方向に対しては短い略長方形の断面を有している。なお噛合首部78の括れた両側壁からは、芯部14の長さ方向と平行に、2つの表裏噛合突片71が延出している。ここで、図5に示す噛合首部78における最小の断面積を、Snと定義する。図5に示す実施形態では、ファスナーテープの長さ方向に平行且つファスナーテープ面に対して直交する面の断面積を表してあるが、本発明はこの切断面の断面積に限定するものではなく、断面積Snの断面は、噛合首部78における最小の断面積が得られる断面であればよい。
次に、図6を用いて、脚部72U、72Dの断面形状について説明する。図6は、ファスナーテープの長さ方向に平行且つファスナーテープ面に対して直交する面であって、芯部14の略中央部を通る脚部72U、72Dの断面を表している。なお、芯部14については断面とせずに外観を表してある。
図6に示すように、脚部72U、72Dの断面形状は、脚部72U、72Dにおける芯部14の長さ方向の両側部を高く設定することで、脚部72U、72Dの剛性を維持することができる。そして、噛合状態にある左右一対のファスナーストリンガー16、17に横引力を加えた際においても、脚部72U、72Dが開いて芯部14が脱落しないようにすることができる。
一般に、スライドファスナーを海中に沈めた状態で数年経過すると、藻や貝などの異物が付着してスライダーの摺動を妨げるが、上記務歯12、13を設けたスライドファスナー10では、務歯12、13の脚部72U、72Dに形成する薄肉部72Pが、その脚部72U、72Dの表面よりも凹んだ箇所であるため、スライダー50を摺動すると、異物が凹みに入り込み、摺動が円滑に行える効果もある。
脚部72U、72Dが芯部14を跨いでファスナーテープに取着している部分の裏側の、務歯12、13における開放側の表面の一部には、凹形状の薄肉部72Pを形成してある。この薄肉部72Pを形成することによって、芯部14を通る面における脚部72U、72Dの断面積を減少させることができる。なお、図2〜図4及び図6に示すように、務歯12、13における開放側の表面の一部に凹形状の薄肉部72Pを形成し、務歯12、13の外形を従来の務歯と同等な寸法に維持しておくことで、務歯12、13の噛合、分離用のスライダーとして、標準のスライダーを用いることができる。
ここで、図6に示すように、ファスナーテープの長さ方向に平行な脚部72U、72Dの断面積をそれぞれSfとした場合に、前記噛合首部78の断面積Snとの関係を、Sn>Sfを満たすように形成することにより、左右一対のファスナーストリンガー16、17同士を互いに引き離す方向に強い横引力を加えた際に、噛合首部78において破断が発生する前に、断面積が少ない脚部72U、72Dにおいて破断が発生する可能性が高くなる。
更に、噛合首部78における断面積Snと、脚部72U、72Dにおける断面積Sfとの関係を、0.8×Sn>Sfを満たすように構成することにより、より確実に、断面積Snの噛合首部78よりも先に、断面積Sfの脚部72U、72Dにおいて破断を発生させることができる。
また、上記した断面積Sfと断面積Snとの関係に加え、薄肉部72Pのテープ長さ方向の寸法を、噛合首部78のテープ長さ方向の寸法よりも大きくすることで、より破断を発生させるのに適した形状とできる。
上記務歯12、13の一例で、脚部72U、72Dのテープ長さ方向の寸法を11.8mm、噛合首部78のテープ長さ方向寸法を5.4mm、務歯12、13の厚さ方向の寸法を11.6mm、芯部14の厚さ方向寸法を2.2mmとした務歯12、13では、Sf=41mm2、Sn=56mm2であり、上記の0.8×Sn>Sfの関係を満たしている。また、務歯12、13の取付強度の維持及び、脚部72U、72Dの変形を防止するため、薄肉部72Pにおける脚部72U、72Dの表面からの厚さ方向の寸法(薄肉部72Pの深さ寸法)に対し、薄肉部72Pにおける脚部72U、72Dのファスナーテープ面からの厚さ方向の寸法が大きく形成される。好ましくは、脚部72U、72Dのファスナーテープ面からの厚さ方向で最大の寸法を100%とすると、その位置での薄肉部72Pの深さは45%よりも小さく、ファスナーテープ面からの厚さは55%以上がよい。断面積Sfと断面積Snとは、破断した務歯で算出でき、又は、破断した務歯とは別のファスナーストリンガー16、17上の任意の務歯で算出することができる。
噛合首部78よりも先に脚部72U、72Dにおいて破断が発生すると、それまで取着していたファスナーテープから務歯12、13が外れる。この状態では、脚部72U、72Dにおいて破断が発生した務歯12、13の噛合頭部70及び噛合首部78は、依然相手側の務歯13、12と噛合した状態が維持されている。
務歯の脚部72U、72Dにおいて破断が発生しても、噛合頭部70及び噛合首部78の形状は保持されているので、左右一対のファスナーストリンガー16、17同士の噛合状態は維持される。また、務歯の脚部72U、72Dにおいて破断が発生することにより、継続して使用することが不可能となったが務歯はファスナーテープから脱落するので、次に新たな務歯を取着する補修を行う際に、破断した務歯12、13を敢えて取り外す作業が不要となる。
図6に示す実施形態では、脚部72U及び脚部72Dの双方に凹形状の薄肉部72Pを形成した実施形態を示してあるが、薄肉部72Pを脚部72U及び脚部72Dの何れか一方に形成して、脚部72U及び脚部72Dの何れか一方の断面積Sfを、噛合首部78の断面積Snよりも小さく形成することで、断面積Snの噛合首部78よりも先に、断面積Sfの脚部72U又は脚部72Dにおいて破断を発生させることができる。また、この破断する強度は、ファスナーテープが破断する強度よりも低い。
次に、図7を用いて、左右一対のファスナーストリンガー16、17に対して過大な横引力を加えた場合に発生する、務歯12、13の破断状況について説明する。図7は、務歯12、13の脚部72Uにおいて破断が発生したことにより、務歯12、13がファスナーストリンガー16、17から脱落して外れた状態を示す斜視図である。なお、図3及び図4に示した部位と同一の部位については同一の符号を付して、その説明は省略する。
図3に示したように、噛合状態にある左右一対のファスナーストリンガー16、17に対して過大な横引力を加えてゆくと、破断強度を強く設定してあるファスナーテープや、断面積が大きな噛合首部78よりも先に、少ない断面積Sfに形成された脚部72U(又は脚部72D)において破断が発生する。すると、務歯12、13のファスナーテープに対する取着の強度は略無くなって、務歯12、13がファスナーテープから外れる。図7に示す実施形態では、脚部72U、72Dの少なくとも一部に断面積Sfに形成した部分を形成してあるので、より確実に、断面積Sfの脚部において破断を発生させることができる。
次に、図8〜図11を用いて、スライドファスナーの務歯において、噛合首部の断面積Snよりも脚部の断面積Sfを減少させるための他の実施例について説明する。
図8は、ファスナーストリンガー116、117におけるファスナーテープの対向端縁に取着した務歯112、113の他の実施形態を示す斜視図である。図9は、図8に示す左右一対のファスナーストリンガー116、117における務歯112、113同士を噛合させた噛合状態を示す図であり、ファスナーストリンガー116、117の長さ方向に対して直角な断面で切断した断面図である。図10は、図9に示した噛合首部78のX−X断面の形状とその断面積Snについて説明する図である。図11は、図9に示した脚部172U、172DのXI−XI断面の形状とその断面積Sfについて説明する図である。なお、図4に示した務歯12、13における部位と同一の機能を有する部位については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図8及び図9に示すように、務歯112、113は、ファスナーテープの端縁を跨いでファスナーテープの表裏(ファスナーテープの第1面及び第2面)に取着する脚部172U及び脚部172D(第1脚部及び第2脚部)を備えている。なお、図8に示す斜視図では、第2面側の脚部172Dは裏面に隠れて見えていない。
務歯112、113における脚部712U、172Dの薄肉部172Pは、噛合首部78に対しファスナーテープと平行に一段下がった薄型に形成してある。この薄肉部172Pは、ファスナーテープの側縁に延設されている芯部14に平行且つファスナーテープに対して垂直で、当該芯部14を通る面における脚部172U、172Dの断面積を減少させるために形成した部分である。
務歯112、113同士を噛合状態又は分離状態にするスライダー150を、図9に破線で示す。図9に示すスライダー150は、噛合状態にある務歯112、113同士を挿通している状態を、スライダー150の後口側から見た図である。スライダー150の内部には、務歯112、113を挿通させるための務歯案内通路が、上翼片52、下翼片53、及びフランジ50Fで囲まれて形成されている。なお、上翼片52の両端縁から延出するフランジ50Fと、下翼片53の両端縁から延出するフランジ50Fとの間には、ファスナーテープを挿通するためのテープ挿通路が形成されている。なお、上翼片52の上部中央から図9に示す上側に向けて立設しているのは、スライダー150の引手を取り付けるための引手支持部56である。
務歯112、113における噛合首部78の断面形状と、薄肉部172Pの断面形状とについて、図10及び図11を用いて説明する。図10は、図9に示した噛合首部78のX−X断面の形状と、その噛合首部78における断面積Snについて説明する図である。図11は、図9に示した脚部172U、172DのXI−XI断面の形状と、その脚部172U、172Dの断面積Sfについて説明する図である。
図10に示すように、務歯112、113の噛合首部78の断面は、務歯112、113の厚さ方向(ファスナーテープ面に対して直角な方向)に対して長く、芯部14の長さ方向に対しては短い略長方形の断面を有している。なお噛合首部78の括れた両側壁からは、芯部14の長さ方向と平行に、2つの表裏噛合突片71が延出している。ここで、図10に示す噛合首部78における最小の断面積を、Snと定義する。図10に示す実施形態では、ファスナーテープの長さ方向に平行且つファスナーテープ面に対して直交する面の断面積を表してあるが、本発明はこの切断面の断面積に限定するものではなく、噛合首部78における最小の断面積となる断面であればよい。
次に、図11を用いて、脚部172U、172Dの断面形状について説明する。図11は、ファスナーテープの長さ方向に平行且つファスナーテープ面に対して直交する面であって、芯部14の略中央部を通る脚部172U、172Dの断面を表している。なお、芯部14については断面とせずに外観を表してある。
脚部172U、172Dが芯部14を跨いでファスナーテープに取着している部分の裏側の、務歯112、113における開放側の表面は、噛合首部78よりも薄い形状の薄肉部172Pを形成してある。この薄肉部172Pを形成することによって、芯部14を通る面における脚部172U、172Dの断面積を減少させることができる。
ここで、図11に示すように、ファスナーテープの長さ方向に平行な脚部172U、172Dの断面積をSfとした場合に、前記噛合首部78の断面積Snとの関係を、Sn>Sfを満たすように形成することにより、左右一対のファスナーストリンガー116、117同士を互いに引き離す方向に強い横引力を加えた際に、噛合首部78において破断が発生する前に、断面積が少ない脚部172U、172Dにおいて破断が発生する可能性が高くなる。
更に、噛合首部78における断面積Snと、脚部172U、172Dにおける断面積Sfとの関係を、0.8×Sn>Sfを満たすように構成することにより、より確実に、断面積Snの噛合首部78よりも先に、断面積Sfの脚部172U、172Dにおいて破断を発生させることができる。
噛合首部78よりも先に脚部172U、172Dにおいて破断が発生すると、それまで取着していたファスナーテープから務歯112、113が外れる。この状態では、脚部172U、172Dにおいて破断が発生した務歯112、113の噛合頭部70及び噛合首部78は、依然相手側の務歯113、112と噛合した状態が維持される。
務歯の脚部172U、172Dにおいて破断が発生しても、噛合頭部70及び噛合首部78の形状は保持されているので、左右一対のファスナーストリンガー116、117同士の噛合状態は維持される。また、務歯の脚部172U、172Dにおいて破断が発生することにより、継続して使用することが不可能となったが務歯はファスナーテープから脱落するので、次に新たな務歯を取着する補修を行う際に、破断した務歯112、113を敢えて取り外す作業が不要となる。
なお、図10及び図11に示す実施形態では、左右一対のファスナーテープの対向端縁にファスナーテープよりも厚手に形成した芯部14を延設した実施形態を示してあるが、本発明はファスナーテープに芯部14を有するファスナーストリンガー116、117に限定するものではなく、芯部14を有しない平面状のファスナーテープを有するファスナーストリンガーに適用することもできる。
また、図11に示す実施形態では、脚部172U及び脚部172Dの双方に薄肉部172Pを形成した実施形態を示してあるが、薄肉部172Pを脚部172U及び脚部172Dの何れか一方に薄肉部172Pを形成して、脚部172U及び脚部172Dの何れか一方の断面積Sfを、噛合首部78の断面積Snよりも小さく形成することで、断面積Snの噛合首部78よりも先に、断面積Sfの脚部172U又は脚部172Dにおいて破断を発生させることができる。
次に、図7に示したように、過大な横引力が加わったこと等により、ファスナーストリンガー16、17から務歯12、13が脱落した場合に、この務歯12、13が脱落した部分に新たに取り付ける補修用務歯212の構成について、図12及び図13を用いて説明する。図12は、補修用務歯212をファスナーストリンガー16、17に取着する前の状態を表した図であり、ファスナーテープの長さ手方向に対して直交する断面で切断した状態を表す断面図である。また、図13は、補修用務歯212をファスナーストリンガー16、17に取着した状態を表す断面図である。なお、図4に示した務歯12、13における部位と同一の機能を有する部位については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図12及び図13に示すように、補修用務歯212は表裏方向に2分割された務歯である。図12及び図13に示す2つの補修用務歯212は、同一の形状のものを用いているが、異なる形状のものを組み合わせることもできる。
補修用務歯212をファスナーストリンガー16、17に取着する際には、先ず治具などを用いてファスナーストリンガー16、17の所定の位置に2つの補修用務歯212をファスナーテープ表裏方向から挟み込むように位置決めする。そして、ファスナーテープに取着用の孔を開けて、2つの補修用務歯212のボルト孔212Hと前記開設した取着用の孔にボルト210を挿通する。そして、反対側からナット211を締結して、2つの補修用務歯212をファスナーテープに取着する。このようにして、簡単にファスナーストリンガー16、17の補修を行うことができる。この作業は、定置網2を引き上げた船上において行うことも可能である。なお、補修用務歯212の素材として、ステンレスや銅合金などの金属を用いることができる。
本発明に係るファスナーストリンガーの用途は、定置網同士の接合の用途に限定するものではない。
2 定置網
4 網
10、910 スライドファスナー
12、13、112、113、912、913 務歯
14 芯部
16、17、916、917 ファスナーストリンガー
18 上止具
19 箱体
50、150 スライダー
50F フランジ
52 上翼片
53 下翼片
56 引手支持部
70 噛合頭部
71 表裏噛合突片
72U、72D、172U、172D 脚部
72P、172P 薄肉部
73 表裏噛合凹部
78 噛合首部
210 ボルト
211 ナット
212 補修用務歯
212H ボルト孔
920 破断
921 破断
Sn 務歯の噛合首部における断面積
Sf 務歯の脚部における断面積

Claims (7)

  1. 左右一対のファスナーテープの対向側縁にそれぞれ複数の務歯(12,13)を取着したファスナーストリンガーにおいて、
    前記務歯(12,13)は、前記ファスナーテープ面に垂直な方向の一面を第1面とし他の面を第2面とした場合に、前記ファスナーテープの端縁を跨いで第1面側に取着する第1脚部(72U)と、第2面側に取着する第2脚部(72D)と、前記第1及び第2脚部(72U,72D)から相手側の務歯(13,12)に向けて延出する噛合首部(78)と、当該噛合首部(78)から更に同方向に延出するとともにファスナーテープ長さ方向に膨出する噛合頭部(70)とを有してなり、
    前記噛合首部(78)における最小の断面積をSnとし、前記第1及び第2脚部(72U,72D)の少なくとも一方のファスナーテープ幅方向における少なくとも一部の断面であって、ファスナーテープの長さ方向に平行な断面の断面積をSfとした場合に、Sn>Sfの関係を満たすことを特徴とするファスナーストリンガー。
  2. 請求項1に記載のファスナーストリンガーにおいて、
    前記左右一対のファスナーテープの対向端縁に、ファスナーテープよりも厚手に形成した芯部(14)を延設し、
    前記務歯(12,13)の第1及び第2脚部(72U,72D)は、前記芯部(14)を跨いで前記ファスナーテープの対向端縁に取着され、
    前記断面積Sfは、前記延設されている芯部(14)に平行且つ当該芯部(14)を通る面の断面積であることを特徴とするファスナーストリンガー。
  3. 請求項2に記載のファスナーストリンガーにおいて、
    前記断面積Snと断面積Sfとの間で、0.8×Sn>Sfの関係を満たすことを特徴とするファスナーストリンガー。
  4. 請求項2又は3のいずれかに記載のファスナーストリンガーにおいて、
    前記第1及び第2脚部(72U,72D)の少なくとも一方に、噛合首部(78)の厚さ方向の寸法よりも薄く、かつ前記断面積Sfを減ずる薄肉部を形成したことを特徴とするファスナーストリンガー。
  5. 請求項4に記載のファスナーストリンガーにおいて、
    前記薄肉部(72P)は、前記第1及び第2脚部(72U,72D)の少なくとも一方に、凹形状に形成されてなることを特徴とするファスナーストリンガー。
  6. 請求項5に記載のファスナーストリンガーにおいて、
    前記凹形状の薄肉部(72P)のテープ長さ方向の寸法が、噛合首部(78)のテープ長さ方向の寸法よりも大きく形成されてなることを特徴とするファスナーストリンガー。
  7. 請求項1に記載のファスナーストリンガーにおいて、
    樹脂製の務歯(12,13)列からなるファスナーストリンガー(16,17)の一部で、前記樹脂製の務歯(12,13)列上に、金属製で表裏方向に2分割された補修用務歯(212)を、ファスナーテープを挟み込むようにし、ボルト(210)で螺合してファスナーテープに取着してなることを特徴とするファスナーストリンガー。
JP2011518123A 2009-06-03 2009-06-03 ファスナーストリンガー Active JP5127984B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2009/060135 WO2010140231A1 (ja) 2009-06-03 2009-06-03 ファスナーストリンガー

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2010140231A1 JPWO2010140231A1 (ja) 2012-11-15
JP5127984B2 true JP5127984B2 (ja) 2013-01-23

Family

ID=43297378

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011518123A Active JP5127984B2 (ja) 2009-06-03 2009-06-03 ファスナーストリンガー

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JP5127984B2 (ja)
CN (1) CN102395290B (ja)
TW (1) TWI446885B (ja)
WO (1) WO2010140231A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9854880B2 (en) 2013-09-30 2018-01-02 Ykk Corporation Slide fastener chain and slide fastener
BR112020003361A2 (pt) * 2017-08-30 2020-08-18 Ykk Corporation elemento para fecho deslizante

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57104906U (ja) * 1980-12-19 1982-06-28
JPH0779815A (ja) * 1993-09-10 1995-03-28 Ykk Kk スライドファスナー用テープおよびスライドファスナー
JP2000004911A (ja) * 1998-06-22 2000-01-11 Shinagawa Shoko Kk スライドファスナー

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5636272Y2 (ja) * 1975-11-13 1981-08-26
US4718150A (en) * 1980-10-02 1988-01-12 Talon, Inc. Projection cooling of molded slide fastener elements and product
PH21498A (en) * 1981-10-28 1987-11-10 Yoshida Kogyo Kk Slide fastener assembly
JP3685255B2 (ja) * 2001-06-18 2005-08-17 Ykk株式会社 気密防水用スライドファスナー
JP4312676B2 (ja) * 2004-07-26 2009-08-12 Ykk株式会社 スライドファスナー用ストリンガー
CN2754414Y (zh) * 2004-11-15 2006-02-01 陈德宁 一种拉链
JP5043688B2 (ja) * 2008-01-08 2012-10-10 Ykk株式会社 スライドファスナー

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57104906U (ja) * 1980-12-19 1982-06-28
JPH0779815A (ja) * 1993-09-10 1995-03-28 Ykk Kk スライドファスナー用テープおよびスライドファスナー
JP2000004911A (ja) * 1998-06-22 2000-01-11 Shinagawa Shoko Kk スライドファスナー

Also Published As

Publication number Publication date
TWI446885B (zh) 2014-08-01
JPWO2010140231A1 (ja) 2012-11-15
CN102395290B (zh) 2014-10-01
CN102395290A (zh) 2012-03-28
WO2010140231A1 (ja) 2010-12-09
TW201102013A (en) 2011-01-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4726876B2 (ja) 逆開きスライドファスナー
JP5430674B2 (ja) ファスナーストリンガー及びスライドファスナー
KR101209400B1 (ko) 금속제 편면 엘리먼트 및 양방향 슬라이드 파스너
JP5127984B2 (ja) ファスナーストリンガー
WO2010113275A1 (ja) スライドファスナー用スライダー並びにクイックオープン式スライドファスナー
CN102858200B (zh) 金属制两面啮合齿以及拉链
AU2017240072B2 (en) Metal one piece slide and pull for slide fastener
CN1372858A (zh) 用于拉链的前码装置
DE102007030014B4 (de) Verbinder, Verbinderanordnung und Verbindungsverfahren
MXPA05004961A (es) Tope de extremo inferior para cierre de cremellera.
TWI754635B (zh) 拉鏈用金屬單件式滑件及拉件
JP4293978B2 (ja) フロス清掃用具の製造方法
EP3672888A1 (de) Trennelement zur unterteilung des innenraumes eines draht-korbes
EP2793634A1 (en) Fastener element for a slide fastener, and methods for the manufacture thereof
WO2017104008A1 (ja) 止具を有するスライドファスナー
JP5707060B2 (ja) 樹脂成形品
CN102398726A (zh) 束带改良结构
CN211030875U (zh) 一种侧抽芯结构、模具
CN210676842U (zh) 浇铸***
CN218362008U (zh) 一种发动机缸体模具油道铸销结构
CN201896844U (zh) 永固型螺母
WO2010100755A1 (ja) スライドファスナー用スライダー
CN113329657A (zh) 拉链用金属一体式滑件和拉件
DE2718034A1 (de) Verfahren sowie formsatz zum formen eines gegenstandes
JPH08114678A (ja) 時計用歯車の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121030

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121030

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5127984

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151109

Year of fee payment: 3