JP5127265B2 - 有機el表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置に関する。
液晶表示装置に代表される平面表示装置は、CRTディスプレイに対して、薄型、軽量、低消費電力の特徴を活かして、需要が急速に伸びてきており、携帯情報機器を始め、大型テレビ等の種々のディスプレイに利用されるようになってきている。そして、近年では、液晶表示装置に比べて、自発光型で、高速応答、広視野角、高コントラスト、かつ、更に薄型軽量化が可能な有機エレクトロルミネセンス(EL)素子を用いた表示装置の開発が盛んに行われている。
有機EL素子は、正孔注入電極(陽極)から正孔を、電子注入電極(陰極)から電子を注入し、発光層で正孔と電子を再結合させて発光を得るが、フルカラー表示装置の場合は、赤(R)、緑(G)、青(B)にそれぞれ発光する画素を有し、それぞれの画素に構成される有機EL素子の発光層には発光スペクトルの異なる発光材料が用いられる。このようなフルカラーパネルで、RGB画素のそれぞれの発光効率を最大にするためには、光学設計の観点からは発光スペクトルの波長に応じた膜厚設計が必要である。例えば、発光層から出た発光は、陽極側に進む光と陰極側に進む光があるが、一方の光が反射特性を有する陽極または陰極で反射され、他方の光と干渉を起こす。ここで有機EL素子の膜厚を適切に設計すれば、光学干渉を最適化でき、それにより有効に素子外部へ光を取り出すことが出きるため、発光効率を最大にできるが、RGBはそれぞれ発光スペクトル波長が異なるので、RGB各画素の最適膜厚は異なる。
これを実現するために、一般には、最も電気特性に影響しない、ホール輸送層(HTL)または電子輸送層(EML)の膜厚をRGB各画素で変えて、干渉条件の最適化を図っている。しかしながら、この方法では、HTL蒸着またはETL蒸着がRGB画素毎に3回必要となり、プロセス工程数が多くなり好ましくない。
一方、HTL、EMLをRGB各画素で共通とする場合には、発光層の厚みをRGB各画素で変える必要がある。この場合は、RGBどれか一つの発光層以外は、発光に必要な最低限の膜厚よりも極めて厚く蒸着しなければならず、材料使用量が必要以上に多くなり好ましくない。
特開2003−157973号公報
本発明の目的は、工程数の増加や材料使用量の増加を防ぎ、かつ、RGB各画素の膜厚をそれぞれの効率が最大になるように最適化することで、高生産性で環境に優しく、かつ、低電力のフルカラー有機EL表示装置を提供することにある。
本発明の第1側面によると、絶縁基板と、前記絶縁基板の上方に位置した走査信号線と、前記絶縁基板の上方に位置し、各々が前記走査信号線と交差した第1及び第2映像信号線と、前記絶縁基板の上方で、前記走査信号線と前記第1及び第2映像信号線との交差部に対応してそれぞれ配列した第1及び第2トランジスタと、前記絶縁基板の上方で前記第1及び第2トランジスタに対応してそれぞれ配列した第1及び第2画素電極と、前記走査信号線、前記第1及び第2映像信号線、並びに前記第1及び第2トランジスタの上方に位置し、前記第1及び第2画素電極の位置で開口しており、前記第1及び第2画素電極間の領域に対応した部分は、前記第1及び第2画素電極の配列方向に対して垂直な断面が先細りしている隔壁絶縁層と、前記第1及び第2画素電極並びに前記隔壁絶縁層の上方に形成された対向電極と、一部が前記第1画素電極と前記対向電極との間に介在し、他の一部が前記第2画素電極と前記対向電極との間に介在し、前記第1及び第2画素電極を含む領域に亘って広がった第1発光層と、前記第1及び第2画素電極のうち前記第2画素電極に対応した領域にのみ設けられ、前記第2画素電極と前記対向電極との間で前記第1発光層と重なり合った第2発光層とを具備し、前記第1画素電極と前記対向電極とそれらに挟まれた部分とは光共振器を構成し、前記第2画素電極と前記対向電極とそれらに挟まれた部分とは光共振器を構成している有機EL表示装置が提供される。
本発明の第2側面によると、絶縁基板と、前記絶縁基板の上方に位置した走査信号線と、前記絶縁基板の上方に位置し、各々が前記走査信号線と交差した第1乃至第3映像信号線と、前記絶縁基板の上方で、前記走査信号線と前記第1乃至第3映像信号線との交差部に対応してそれぞれ配列した第1乃至第3トランジスタと、前記絶縁基板の上方で前記第1乃至第3トランジスタに対応してそれぞれ配列した第1乃至第3画素電極と、前記走査信号線、前記第1乃至第3映像信号線、及び前記第1乃至第3トランジスタの上方に位置し、前記第1乃至第3画素電極の位置で開口しており、前記第1及び第2画素電極間の領域に対応した部分は、前記第1及び第2画素電極の配列方向に対して垂直な断面が先細りしており、前記第2及び第3画素電極間の領域に対応した部分は、前記第2及び第3画素電極の配列方向に対して垂直な断面が先細りしている隔壁絶縁層と、前記第1乃至第3画素電極及び前記隔壁絶縁層の上方に形成された対向電極と、一部が前記第1画素電極と前記対向電極との間に介在し、他の一部が前記第2画素電極と前記対向電極との間に介在し、更に他の一部が前記第3画素電極と前記対向電極との間に介在し、前記第1乃至第3画素電極を含む領域に亘って広がった第1発光層と、前記第1乃至第3画素電極のうち前記第2画素電極に対応した領域又は前記第2及び第3画素電極に対応した領域にのみ設けられ、少なくとも前記第2画素電極と前記対向電極との間で前記第1発光層と重なり合った第2発光層と、前記第1乃至第3画素電極のうち前記第3画素電極に対応した領域にのみ設けられ、前記第3画素電極と前記対向電極との間で前記第1発光層と重なり合った第3発光層とを具備し、前記第1画素電極と前記対向電極とそれらに挟まれた部分とは光共振器を構成し、前記第2画素電極と前記対向電極とそれらに挟まれた部分とは光共振器を構成し、前記第3画素電極と前記対向電極とそれらに挟まれた部分とは光共振器を構成している有機EL表示装置が提供される。
本発明の第3側面によると、絶縁基板と、前記絶縁基板の上方で、第1方向に各々が延び、前記第1方向と交差する第2方向に配列した第1乃至第3映像信号線と、前記絶縁基板の上方で前記第1乃至第3映像信号線と交差した複数の走査信号線と、前記絶縁基板の上方で、前記複数の走査信号線と前記第1映像信号線との交差部に対応して配列した複数の第1トランジスタと、前記絶縁基板の上方で、前記複数の走査信号線と前記第2映像信号線との交差部に対応して配列した複数の第2トランジスタと、前記絶縁基板の上方で、前記複数の走査信号線と前記第3映像信号線との交差部に対応して配列した複数の第3トランジスタと、前記絶縁基板の上方で前記複数の第1トランジスタに対応して前記第1方向に配列した複数の第1画素電極からなる第1列と、前記絶縁基板の上方で前記複数の第2トランジスタに対応して前記第1方向に配列した複数の第2画素電極からなり、前記第1列に対して前記第2方向に隣り合った第2列と、前記絶縁基板の上方で前記複数の第3トランジスタに対応して前記第1方向に配列した複数の第3画素電極からなり、前記第2列に対して前記第2方向に隣り合った第3列と、前記複数の走査信号線、前記複数の第1乃至第3映像信号線、及び前記複数の第1乃至第3トランジスタの上方に位置し、前記複数の第1乃至第3画素電極の位置で開口しており、前記第1及び第2画素電極間の領域に対応した部分は、前記第1及び第2画素電極の配列方向に対して垂直な断面が先細りしており、前記第2及び第3画素電極間の領域に対応した部分は、前記第2及び第3画素電極の配列方向に対して垂直な断面が先細りしている隔壁絶縁層と、前記第1乃至第3列及び前記隔壁絶縁層の上方に形成された対向電極と、前記第1乃至第3列と前記対向電極との間に介在し、前記第1乃至第3列を含む領域に亘って広がった第1発光層と、前記第1方向に延びた形状を有し、前記第1乃至第3列のうち前記第2列に対応した領域にのみ設けられ、前記第2列と前記対向電極との間で前記第1発光層と重なり合った第2発光層と、前記第1方向に延びた形状を有し、前記第1乃至第3列のうち前記第3列に対応した領域にのみ設けられ、前記第3列と前記対向電極との間で前記第1発光層と重なり合った第3発光層とを具備し、前記複数の第1画素電極の各々と前記対向電極とそれらに挟まれた部分とは光共振器を構成し、前記複数の第2画素電極の各々と前記対向電極とそれらに挟まれた部分とは光共振器を構成し、前記複数の第3画素電極の各々と前記対向電極とそれらに挟まれた部分とは光共振器を構成している有機EL表示装置が提供される。
本発明の第4側面によると、絶縁基板と、前記絶縁基板の上方で、第1方向に各々が延び、前記第1方向と交差する第2方向に配列した第1乃至第3映像信号線と、前記絶縁基板の上方で前記第1乃至第3映像信号線と交差した複数の走査信号線と、前記絶縁基板の上方で、前記複数の走査信号線と前記第1映像信号線との交差部に対応して配列した複数の第1トランジスタと、前記絶縁基板の上方で、前記複数の走査信号線と前記第2映像信号線との交差部に対応して配列した複数の第2トランジスタと、前記絶縁基板の上方で、前記複数の走査信号線と前記第3映像信号線との交差部に対応して配列した複数の第3トランジスタと、前記絶縁基板の上方で前記複数の第1トランジスタに対応して前記第1方向に配列した複数の第1画素電極からなる第1列と、前記絶縁基板の上方で前記複数の第2トランジスタに対応して前記第1方向に配列した複数の第2画素電極からなり、前記第1列に対して前記第2方向に隣り合った第2列と、前記絶縁基板の上方で前記複数の第3トランジスタに対応して前記第1方向に配列した複数の第3画素電極からなり、前記第2列に対して前記第2方向に隣り合った第3列と、前記複数の走査信号線、前記複数の第1乃至第3映像信号線、及び前記複数の第1乃至第3トランジスタの上方に位置し、前記複数の第1乃至第3画素電極の位置で開口しており、前記第1及び第2画素電極間の領域に対応した部分は、前記第1及び第2画素電極の配列方向に対して垂直な断面が先細りしており、前記第2及び第3画素電極間の領域に対応した部分は、前記第2及び第3画素電極の配列方向に対して垂直な断面が先細りしている隔壁絶縁層と、前記第1乃至第3列及び前記隔壁絶縁層の上方に形成された対向電極と、前記第1乃至第3列と前記対向電極との間に介在し、前記第1乃至第3列を含む領域に亘って広がった第1発光層と、前記第1方向に延びた形状を有し、前記第1乃至第3列のうち前記第2及び第3列に対応した領域にのみ設けられ、前記第2列と前記対向電極との間及び前記第3列と前記対向電極との間で前記第1発光層と重なり合った第2発光層と、前記第1方向に延びた形状を有し、前記第1乃至第3列のうち前記第3列に対応した領域にのみ設けられ、前記第3列と前記対向電極との間で前記第1発光層と重なり合った第3発光層とを具備し、前記複数の第1画素電極の各々と前記対向電極とそれらに挟まれた部分とは光共振器を構成し、前記複数の第2画素電極の各々と前記対向電極とそれらに挟まれた部分とは光共振器を構成し、前記複数の第3画素電極の各々と前記対向電極とそれらに挟まれた部分とは光共振器を構成している有機EL表示装置が提供される。
本発明によると、工程数の増加や材料使用量の増加を防ぎ、かつ、RGB各画素の膜厚をそれぞれの効率が最大になるように最適化することで、高生産性で環境に優しく、かつ、低電力のフルカラー有機EL表示装置を提供することが可能となる。
以下、本発明の態様について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、同様又は類似した機能を発揮する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、本発明の一態様に係る有機EL表示装置を概略的に示す平面図である。図2は、図1の表示装置に採用可能な構造の一例を概略的に示す断面図である。図3は、図2の表示装置が含む有機EL素子に採用可能な構造の一例を概略的に示す断面図である。図4は、図2の表示装置で採用可能な発光層の配置の一例を概略的に示す平面図である。
図1及び図2の表示装置は、アクティブマトリクス型駆動方式を採用した上面発光型の有機EL表示装置である。この表示装置は、表示パネルDPと、映像信号線ドライバXDRと、走査信号線ドライバYDRとを含んでいる。
表示パネルDPは、図1及び図2に示すように、例えば、ガラス基板などの絶縁基板SUBを含んでいる。基板SUB上には、図示しないアンダーコート層が形成されている。アンダーコート層は、例えば、基板SUB上にSiNx層とSiOx層とをこの順に積層してなる。
アンダーコート層上には、例えば不純物を含有したポリシリコンからなる半導体パターンが形成されている。この半導体パターンの一部は、図2の半導体層SCとして利用している。半導体層SCには、ソース及びドレインとして利用する不純物拡散領域が形成されている。また、この半導体パターンの他の一部は、後述するキャパシタCの下部電極として利用している。下部電極は、後述する画素PX1乃至PX3に対応して配列している。
なお、画素PX1乃至PX3は、この順にX方向に並んでおり、トリプレットを構成している。表示領域内では、このトリプレットがX方向とY方向とに配列している。すなわち、表示領域内では、画素PX1をY方向に並べてなる画素列と、画素PX2をY方向に並べてなる画素列と、画素PX3をY方向に並べてなる画素列とがこの順にX方向に並べられ、さらに、これら3つの画素列がX方向に繰り返し並べられている。
半導体パターンは、図2に示すゲート絶縁膜GIで被覆されている。ゲート絶縁膜GIは、例えばTEOS(tetraethyl orthosilicate)などを用いて形成することができる。
ゲート絶縁膜GI上には、図1に示す走査信号線SL1及びSL2が形成されている。走査信号線SL1及びSL2は、各々がX方向に延びており、Y方向に交互に配列している。走査信号線SL1及びSL2は、例えばMoWなどからなる。
ゲート絶縁膜GI上には、キャパシタCの上部電極がさらに配置されている。上部電極は、画素PX1乃至PX3に対応して配列しており、下部電極と向き合っている。上部電極は、例えばMoWなどからなり、走査信号線SL1及びSL2と同一の工程で形成することができる。
走査信号線SL1及びSL2は、半導体層SCと交差している。走査信号線SL1と半導体層SCとの交差部は図1及び図2に示すスイッチングトランジスタSWaを構成しており、走査信号線SL2と半導体層SCとの交差部は図1に示すスイッチングトランジスタSWb及びSWcを構成している。また、下部電極と上部電極とそれらの間に介在した絶縁膜GIとは図1に示すキャパシタCを構成している。上部電極は半導体層SCと交差した延長部を含んでおり、延長部と半導体層SCとの交差部は図1に示す駆動トランジスタDRを構成している。
なお、この例では、駆動トランジスタDR及びスイッチングトランジスタSWa乃至SWcは、トップゲート型のpチャネル薄膜トランジスタである。また、図2に参照符号Gで示す部分は、スイッチングトランジスタSWaのゲートである。
ゲート絶縁膜GI、走査信号線SL1及びSL2、並びに上部電極は、図2に示す層間絶縁膜IIで被覆されている。層間絶縁膜IIは、例えばプラズマCVD(chemical vapor deposition)法により堆積させたSiOxなどからなる。
層間絶縁膜II上には、図1に示す映像信号線DLと電源線PSLとが形成されている。映像信号線DLは、図1に示すように、各々がY方向に延びており、X方向に配列している。電源線PSLは、例えば、各々がY方向に延びており、X方向に配列している。
層間絶縁膜II上には、図2に示すソース電極SE及びドレイン電極DEがさらに形成されている。ソース電極SE及びドレイン電極DEは、画素PX1乃至PX3の各々において素子同士を接続している。
また、ソース電極SEとドレイン電極DEは、層間絶縁膜IIに空けられたコンタクトホールにより、半導体層SCに設けられた不純物拡散領域に接続されている。
映像信号線DLと電源線PSLとソース電極SEとドレイン電極DEとは、例えば、Mo/Al/Moの三層構造を有している。これらは、同一工程で形成可能である。
映像信号線DLと電源線PSLとソース電極SEとドレイン電極DEとは、図2に示すパッシベーション膜PSで被覆されている。パッシベーション膜PSは、例えばSiNxなどからなる。
パッシベーション膜PS上では、図2に示す画素電極PEが、画素PX1乃至PX3に対応して配列している。各画素電極PEは、パッシベーション膜PSに設けたコンタクトホールを介してドレイン電極DEに接続されており、このドレイン電極はスイッチングトランジスタSWaのドレインに接続されている。
画素電極PEは、この例では背面電極である。また、画素電極PEは、この例では陽極である。画素電極PEの材料としては、例えば、ITO(indium tin oxide)などの透明導電性酸化物を使用することができる。この場合、典型的には、図3に示すように、画素電極PEと基板SUBとの間に、例えばアルミニウムなどの金属材料からなる反射層REFを配置する。
パッシベーション膜PS上には、さらに、図2に示す隔壁絶縁層PIが形成されている。隔壁絶縁層PIには、画素電極PEに対応した位置に貫通孔が設けられているか、或いは、画素電極PEが形成する列に対応した位置にスリットが設けられている。ここでは、一例として、隔壁絶縁層PIには、画素電極PEに対応した位置に貫通孔が設けられていることとする。
隔壁絶縁層PIは、例えば、有機絶縁層である。隔壁絶縁層PIは、例えば、フォトリソグラフィ技術を用いて形成することができる。
各画素電極PE上には、有機物層ORGが形成されている。有機物層ORGは、典型的には、図2に示すように、全ての画素PX1乃至PX3を含む表示領域に亘って広がった連続膜である。すなわち、典型的には、有機物層ORGは画素電極PEと隔壁絶縁層PIとを被覆している。
図3に示すように、有機物層ORGのうち、画素PX1の画素電極PEに対応した部分は、発光層EML1を含んでいる。有機物層ORGのうち、画素PX1の画素電極PEに対応した部分は、画素電極PEと発光層EML1との間に正孔輸送層HTLをさらに含むことができる。また、有機物層ORGのうち、画素PX1の画素電極PEに対応した部分は、発光層EML1と後述する対向電極CEとの間に電子輸送層ETLをさらに含むことができる。
有機物層ORGのうち、画素PX2の画素電極PEに対応した部分は、発光層EML1と発光層EML2とを含んでいる。発光層EML2は、画素電極PEと発光層EML1との間に介在している。有機物層ORGのうち、画素PX2の画素電極PEに対応した部分は、画素電極PEと発光層EML2との間に正孔輸送層HTLをさらに含むことができる。また、有機物層ORGのうち、画素PX2の画素電極PEに対応した部分は、発光層EML1と対向電極CEとの間に電子輸送層ETLをさらに含むことができる。
有機物層ORGのうち、画素PX3の画素電極PEに対応した部分は、発光層EML1と発光層EML3とを含んでいる。発光層EML3は、画素電極PEと発光層EML1との間に介在している。有機物層ORGのうち、画素PX3の画素電極PEに対応した部分は、画素電極PEと発光層EML3との間に正孔輸送層HTLをさらに含むことができる。また、有機物層ORGのうち、画素PX3の画素電極PEに対応した部分は、発光層EML1と対向電極CEとの間に電子輸送層ETLをさらに含むことができる。
発光層EML1は、発光色が青色のルミネセンス性有機化合物又は組成物を含んだ薄膜である。発光層EML1は、例えば、ホスト材料とドーパント材料との混合物からなる。発光層EML1は、例えば、画素PX1乃至PX3に対応してX方向とY方向とに配列している。或いは、発光層EML1は、Y方向に延びた帯形状を有しており、画素PX1乃至PX3の列に対応してX方向に配列している。或いは、発光層EML1は、図4に示すように、全ての画素PX1乃至PX3を含む表示領域に亘って広がった連続膜である。一例として、発光層EML1は連続膜であるとする。
発光層EML2は、発光色が緑色のルミネセンス性有機化合物又は組成物を含んだ薄膜である。発光層EML2は、例えば、ホスト材料とドーパント材料との混合物からなる。発光層EML2は、例えば、画素PX2に対応してX方向とY方向とに配列している。或いは、発光層EML2は、図4に示すように、Y方向に延びた帯形状を有しており、画素PX2の列に対応してX方向に配列している。一例として、発光層EML2は、後者の構造を有しているとする。
発光層EML3は、発光色が赤色のルミネセンス性有機化合物又は組成物を含んだ薄膜である。発光層EML3は、例えば、ホスト材料とドーパント材料との混合物からなる。発光層EML3は、例えば、画素PX3に対応してX方向とY方向とに配列している。或いは、発光層EML3は、図4に示すように、Y方向に延びた帯形状を有しており、画素PX1の列に対応してX方向に配列している。一例として、発光層EML3は、後者の構造を有しているとする。
なお、波長が400nm乃至435nmの範囲内にある光の色を紫、波長が435nm乃至480nmの範囲内にある光の色を青、波長が480nm乃至490nmの範囲内にある光の色を緑青、波長が490nm乃至500nmの範囲内にある光の色を青緑、波長が500nm乃至560nmの範囲内にある光の色を緑、波長が560nm乃至580nmの範囲内にある光の色を黄緑、波長が580nm乃至595nmの範囲内にある光の色を黄、波長が595nm乃至610nmの範囲内にある光の色を橙、波長が610nm乃至750nmの範囲内にある光の色を赤、波長が750nm乃至800nmの範囲内にある光の色を赤紫と定義するのが一般的である。ここでは、主波長が400nm乃至490nmの範囲内にある光の色を青色、主波長が490nmより長く且つ595nmよりも短い光の色を緑色、主波長が595nm乃至800nmの範囲内にある光の色を赤色と定義する。
正孔輸送層HTL及び電子輸送層ETLは、典型的には、表示領域に亘って広がった連続膜である。正孔輸送層HTL及び電子輸送層ETLは、例えば、画素PX1乃至PX3に対応して或いはそれらの行又は列に対応してパターニングされていてもよい。
有機物層ORGは、正孔輸送層HTLと発光層EML1との間、正孔輸送層HTLと発光層EML2との間、正孔輸送層HTLと発光層EML3との間に、電子ブロッキング層をさらに含むことができる。また、有機物層ORGは、発光層EML3と電子輸送層ETLとの間に、正孔ブロッキング層をさらに含むことができる。電子ブロッキング層及び正孔ブロッキング層は、典型的には、表示領域に亘って広がった連続膜である。電子ブロッキング層及び正孔ブロッキング層は、例えば、画素PX1乃至PX3に対応して或いはそれらの行又は列に対応してパターニングされていてもよい。
隔壁絶縁層PI及び有機物層ORGは、対向電極CEで被覆されている。この例では、対向電極CEは、画素PX1乃至PX3で共用する共通電極である。また、この例では、対向電極CEは、陰極であり且つ光透過性の前面電極で、マグネシウムMgと銀Agの合金薄膜を使用する。対向電極CEは、例えば、パッシベーション膜PSと隔壁絶縁層PIとに設けられたコンタクトホールを介して、映像信号線DLと同一の層上に形成された電極配線(図示せず)に電気的に接続されている。
画素電極PEと有機物層ORGと対向電極CEとは、画素電極PEに対応して配列した有機EL素子OLEDを形成している。なお、図4において、参照符号EA1乃至EA3は、画素PX1乃至PX3が含む有機EL素子OLEDの発光部をそれぞれ示している。発光部EA1乃至EA3の各々は、Y方向に延びた直角四辺形である。図4の構造では、発光部EA1乃至EA3の面積は、互いに等しい。
図3に示すように、各有機EL素子OLEDは、画素電極PEと有機物層ORGとの間に正孔注入層HILをさらに含むことができる。また、各有機EL素子OLEDは、有機物層ORGと対向電極CEとの間に電子注入層EILをさらに含むことができる。正孔注入層HIL及び電子注入層EILは、典型的には、表示領域に亘って広がった連続膜である。正孔注入層HIL及び電子注入層EILは、例えば、画素PX1乃至PX3に対応して或いはそれらの行又は列に対応してパターニングされていてもよい。
画素PX1乃至PX3の各々は、図1に示すように、駆動トランジスタDRと、スイッチングトランジスタSWa乃至SWcと、有機EL素子OLEDと、キャパシタCとを含んでいる。上記の通り、この例では、駆動トランジスタDR及びスイッチングトランジスタSWa乃至SWcはpチャネル薄膜トランジスタである。また、この例では、画素PX1が含む有機EL素子OLEDは青色に発光し、画素PX2が含む有機EL素子OLEDは緑色に発光し、画素PX3が含む有機EL素子OLEDは赤色に発光する。
駆動トランジスタDRとスイッチングトランジスタSWaと有機EL素子OLEDとは、第1電源端子ND1と第2電源端子ND2との間で、この順に直列に接続されている。この例では、電源端子ND1は高電位電源端子であり、電源端子ND2は低電位電源端子である。
スイッチングトランジスタSWaのゲートは、走査信号線SL1に接続されている。スイッチングトランジスタSWbは映像信号線DLと駆動トランジスタDRのドレインとの間に接続されており、そのゲートは走査信号線SL2に接続されている。スイッチングトランジスタSWcは駆動トランジスタDRのドレインとゲートとの間に接続されており、そのゲートは走査信号線SL2に接続されている。
キャパシタCは、駆動トランジスタDRのゲートと定電位端子ND1’との間に接続されている。この例では、定電位端子ND1’は、電源端子ND1に接続されている。
映像信号線ドライバXDR及び走査信号線ドライバYDRは、基板SUB上に配置されている。すなわち、映像信号線ドライバXDR及び走査信号線ドライバYDRは、COG(chip on glass)実装している。映像信号線ドライバXDR及び走査信号線ドライバYDRは、COG実装する代わりに、TCP(tape carrier package)実装してもよい。或いは、映像信号線ドライバXDR及び走査信号線ドライバYDRは、基板SUB上に形成してもよい。
映像信号線ドライバXDRには、映像信号線DLが接続されている。この例では、映像信号線ドライバXDRには、電源線PSLがさらに接続されている。映像信号線ドライバXDRは、映像信号線DLに映像信号として電流信号を出力するとともに、電源線PSLに電源電圧を供給する。
走査信号線ドライバYDRには、走査信号線SL1及びSL2が接続されている。走査信号線ドライバYDRは、走査信号線SL1及びSL2にそれぞれ第1及び第2走査信号として電圧信号を出力する。
この有機EL表示装置で画像を表示する場合、例えば、走査信号線SL2を順次走査する。すなわち、画素PX1乃至PX3を行毎に選択する。或る行を選択している選択期間では、その行が含む画素PX1乃至PX3に対して書込動作を行う。そして、その行を選択していない非選択期間では、その行が含む画素PX1乃至PX3で表示動作を行う。
或る行の画素PX1乃至PX3を選択する選択期間では、走査信号線ドライバYDRは、先の画素PX1乃至PX3が接続された走査信号線SL1にスイッチングトランジスタSWaを開く(非導通状態とする)走査信号を電圧信号として出力し、続いて、先の画素PX1乃至PX3が接続された走査信号線SL2にスイッチングトランジスタSWb及びSWcを閉じる(導通状態とする)走査信号を電圧信号として出力する。この状態で、映像信号線ドライバXDRは、映像信号線DLに映像信号を電流信号(書込電流)Isigとして出力し、駆動トランジスタDRのゲート−ソース間電圧Vgsを、先の映像信号Isigに対応した大きさに設定する。その後、走査信号線ドライバYDRは、先の画素PX1乃至PX3が接続された走査信号線SL2にスイッチングトランジスタSWb及びSWcを開く走査信号を電圧信号として出力し、続いて、先の画素PX1乃至PX3が接続された走査信号線SL1にスイッチングトランジスタSWaを閉じる走査信号を電圧信号として出力する。これにより、選択期間を終了する。
選択期間に続く非選択期間では、スイッチングトランジスタSWaは閉じたままとし、スイッチングトランジスタSWb及びSWcは開いたままとする。非選択期間では、有機EL素子OLEDには、駆動トランジスタDRのゲート−ソース間電圧Vgsに対応した大きさの駆動電流Idrvが流れる。有機EL素子OLEDは、駆動電流Idrvの大きさに対応した輝度で発光する。ここで、Idrv≒Isigとなり、各画素で、電流信号(書込電流)Isigに対応した発光を得ることができる。
この有機EL表示装置は、例えば、以下の方法により製造することができる。
まず、先に説明した表示パネルDPから対向電極CEと電子注入層EILと有機物層ORGと正孔注入層HILとを除いた構造,すなわちアレイ基板,を準備する。
次に、画素電極PE上に、正孔注入層HILを形成する。正孔注入層HILは、例えば、表示領域に亘って広がった連続膜とする。
次いで、正孔注入層HIL上に、有機物層ORGが含む各層を真空蒸着法によって形成する。発光層EML2及びEML3は、例えば、ファインマスクを用いた真空蒸着法により形成する。正孔注入層HILと正孔輸送層HTLと発光層EML1と電子輸送層ETLと電子注入層EILとは、例えば、ラフマスクを使用した真空蒸着法により形成する。
なお、発光層EML2の形成に使用するファインマスクとしては、例えば、発光層EML2に対応して複数のスリットが形成されたものを使用する。また、発光層EML3の形成に使用するファインマスクとしては、例えば、発光層EML3に対応して複数のスリットが形成されたものを使用する。そして、先のラフマスクとしては、例えば、表示領域に対応した開口が形成されたものを使用する。
その後、電子輸送層ETL上に、電子注入層EIL及び対向電極CEを順次形成する。さらに、有機EL素子OLEDを封止し、表示パネルDPに映像信号線ドライバXDRと走査信号線ドライバYDRとを実装する。以上のようにして、図1及び図2の有機EL表示装置を得る。
ところで、1つの有機EL素子OLEDが発光層EML2又はEML3と発光層EML1とを含んでいると、発光層EML2又はEML3だけでなく、発光層EML1も発光する可能性がある。この場合、画素PX2又はPX3の発光色の純度が低下する。
これを防止するために、画素PX2の有機EL素子OLEDに、発光層EML1及びEML2のうち発光層EML2のみが発光する設計を採用する。同様に、画素PX3の有機EL素子OLEDには、発光層EML1及びEML3のうち発光層EML3のみが発光する設計を採用する。
例えば、電子輸送層ETLの電子移動度を、正孔輸送層HTLの正孔移動度と比較してより大きくする。そして、画素PX2の有機EL素子OLEDでは、電子輸送層ETLと発光層EML1との界面における電子に対する障壁を、正孔輸送層HTLと発光層EML2との界面における正孔の障壁と比較してより小さくする。また、画素PX3の有機EL素子OLEDでは、電子輸送層ETLと発光層EML1との界面における電子に対する障壁を、正孔輸送層HTLと発光層EML3との界面における正孔の障壁と比較してより小さくする。こうすると、画素PX2及びPX3において、発光層EML1が発光するのを抑制することができる。
上述した構造では、発光層EML1は発光色が青色のルミネセンス性有機化合物又は組成物を含み、発光層EML2及びEML3は発光色が緑及び赤色のルミネセンス性有機化合物又は組成物をそれぞれ含んでいる。
但し、発光色が赤色及び緑色のルミネセンス性有機化合物又は組成物は、それぞれ、青色光によって励起されて赤色及び緑色に発光することがある。それゆえ、上述した構造を採用した場合、画素PX2及びPX3の有機EL素子OLEDで発光層EML1が発光したとしても、画素PX2又はPX3の発光色の純度は低下し難い。
また、発光色が青色のルミネセンス性有機化合物又は組成物を含んだ薄膜を発光層EML1とした構造は、以下に説明するように、各有機EL素子OLEDに光共振器としての機能を与えるうえでも有利である。
図3の構造では、画素電極PEと反射層REFとの界面及び電子輸送層ETLと電子注入層EILとの界面は、発光層EML1乃至EML3が放出する光の一部を反射する。それゆえ、反射層REFと電子注入層EILとの間の光路長を最適化すれば、有機EL素子OLED内で繰り返し反射干渉を生じさせること,すなわち、有機EL素子OLEDに光共振器としての機能を与えること,ができる。
光共振器の共振波長は、有機EL素子OLEDに要求される発光色に基づいて定める。換言すれば、先の光路長は、有機EL素子OLEDに要求される発光色に基づいて定める。典型的には、発光色が緑色の有機EL素子OLEDでは、発光色が青色の有機EL素子OLEDと比較して先の光路長をより長くし、発光色が赤色の有機EL素子OLEDでは、発光色が緑青色の有機EL素子OLEDと比較して先の光路長をより長くする。
図3から明らかなように、画素PX1の有機EL素子OLEDでは、画素PX2及び画素PX3の有機EL素子OLEDと比較して、先の光路長がより短い。それゆえ、発光色が青色のルミネセンス性有機化合物又は組成物を含んだ薄膜を発光層EML1とした構造を採用すると、工程数の増加を伴うことなく、各有機EL素子OLEDに光共振器としての機能を与えることができる。
また、画素PX2の有機EL素子OLEDが発光層EML1乃至EML3のうち発光層EML2のみを含み且つ画素PX3の有機EL素子OLEDが発光層EML1乃至EML3のうち発光層EML3のみを含んでいる場合、各有機EL素子OLEDに光共振器としての機能を与えるためには、発光層EML2及びEML3をより厚く形成しなければならない。すなわち、この場合、発光層EML2及びEML3を形成するために、より多くの蒸発材料が必要である。これに対し、図3の構造では、画素PX2の有機EL素子OLEDは発光層EML1及びEML2を含み、画素PX3の有機EL素子OLEDは発光層EML1及びEML3を含んでいる。すなわち、これら有機EL素子OLEDは、複数の発光層を含んでいる。そのため、この構造を採用すると、発光層EML2及びEML3を形成するための蒸発材料の使用量を低減することができる。
図3の構造では、発光層EML2の厚さと発光層EML3の厚さとは等しいが、それらは異なっていてもよい。
図5は、図2の表示装置が含む有機EL素子に採用可能な構造の他の例を概略的に示す断面図である。この構造では、発光層EML3は、発光層EML2と比較してより厚い。それゆえ、画素PX3の有機EL素子OLEDでは、画素PX2の有機EL素子OLEDと比較して、先の光路長がより長い。この構造を採用すると、各有機EL素子OLEDに光共振器としての機能を与えるうえで、設計の自由度がより大きくなる。
図3の構造では、画素PX3は発光層EML2を含んでいないが、画素PX3は発光層EML2をさらに含んでいてもよい。
図6は、図2の表示装置が含む有機EL素子に採用可能な構造の他の例を概略的に示す断面図である。図7は、有機EL素子に図6の構造を採用した場合に、図2の表示装置で採用可能な発光層の配置の一例を概略的に示す平面図である。
図6の構造では、画素PX3の有機EL素子OLEDは、発光層EML1と発光層EML3との間に発光層EML2をさらに含んでいる。この構造を採用すると、各有機EL素子OLEDに光共振器としての機能を与えるうえで、設計の自由度がより大きくなる。
そして、図6の構造では、画素PX2及びPX3の有機EL素子OLEDは、複数の発光層を含んでいる。そのため、この構造を採用すると、図3の構造を採用した場合と同様、発光層EML2及びEML3を形成するための蒸発材料の使用量を低減することができる。
また、図6の構造を採用した場合、隣接した画素PX2及びPX3間で発光層EML2を繋げることができる。したがって、例えば、発光層EML2は、図7に示すように、互いに隣接した画素PX2と画素PX3との組が形成する列と向き合うようにパターニングされたストライプパターンとすることができる。
図6の構造には、様々な変形が可能である。以下、これについて説明する。
図8は、図6の構造の一変形例を示す断面図である。図8の構造は、図6の構造から正孔注入層HILと正孔輸送層HTLと電子注入層EILと電子輸送層ETLとを省略したものに相当している。
この構造を採用した場合、例えば、対向電極CEと発光層EML1との界面における電子の障壁を、画素電極PEと発光層EML1乃至EML3の各々との界面における正孔の障壁と比較してより小さくする。すなわち、対向電極CEから有機物層ORGへの電子の注入を生じさせるために電極PE及びCE間に印加すべき順方向バイアスの最小値を、画素電極PEから有機物層ORGへの正孔の注入を生じさせるために電極PE及びCE間に印加すべき順方向バイアスの最小値と比較してより小さくする。或いは、発光層EML2の正孔移動度をその電子移動度よりも小さくし、発光層EML3の正孔移動度をその電子移動度よりも小さくする。或いは、これら設計の双方を採用する。
こうすると、例えば、画素PX2では、発光層EML1と比較して発光層EML2において励起子の密度をより高くすることができ、画素PX3では、発光層EML1及びEML2と比較して発光層EML3において励起子の密度をより高くすることができる。したがって、画素PX2において発光層EML1が発光するのを抑制できると共に、画素PX3において発光層EML1及びEML2が発光するのを抑制できる。なお、発光層EML1乃至EML3の電子移動度は、例えば、ドーパント濃度を低くすると大きくなり、ドーパント濃度を高めると小さくなる。
図9は、図6の構造の他の変形例を示す断面図である。図9の構造は、発光層EML1乃至EML3の積層順を逆にしたこと以外は図8の構造と同様である。
この構造を採用した場合、例えば、画素電極PEと発光層EML1との界面における正孔の障壁を、対向電極CEと発光層EML1乃至EML3との界面における電子の障壁と比較してより小さくする。或いは、発光層EML1の正孔移動度をその電子移動度よりも大きくし、発光層EML2の正孔移動度をその電子移動度よりも大きくする。或いは、これら設計の双方を採用する。こうすると、画素PX2において発光層EML1が発光するのを抑制できると共に、画素PX3において発光層EML1及びEML2が発光するのを抑制できる。
図10は、図6の構造の他の変形例を示す断面図である。図10の構造は、対向電極CEが光学マッチング層MCで被覆されていること以外は図8の構造と同様である。
光学マッチング層MCは、光透過性の層であって、絶縁基板SUBと封止基板SUB2との間隙にある窒素などの気体層との光学的なマッチングを図る。光学マッチング層MCの屈折率は有機物層ORGの屈折率とほぼ等しい。例えば、光学マッチング層MCとしては、SiON層などの透明無機絶縁層、ITO層などの透明無機導電層、有機物層ORGが含んでいる層などの透明有機物層を使用することができる。光学マッチング層MCを使用すると、光取り出し効率を高めることができる。
図11は、図6の構造の他の変形例を示す断面図である。図11の構造は、対向電極CEが光学マッチング層MCで被覆されていること以外は図9の構造と同様である。
図12は、図6の構造の他の変形例を示す断面図である。図12の構造は、正孔注入層HILと電子注入層EILとを省略し且つ対向電極CEを光学マッチング層MCで被覆したこと以外は図6の構造と同様である。
この構造を採用した場合、例えば、対向電極CEから電子輸送層ETLへの電子の注入を生じさせるために電極PE及びCE間に印加すべき順方向バイアスの最小値を、画素電極PEから正孔輸送層HTLへの正孔の注入を生じさせるために電極PE及びCE間に印加すべき順方向バイアスの最小値と比較してより小さくする。或いは、電子輸送層ETLと発光層EML1との界面における電子に対する障壁を、正孔輸送層HTLと発光層EML1乃至EML3との界面における正孔の障壁と比較してより小さくする。或いは、正孔輸送層HTL及び電子輸送層ETLとの組み合わせとして、正孔輸送層HTLの正孔移動度が電子輸送層ETLの電子移動度と比較してより小さいものを使用する。或いは、発光層EML2の正孔移動度をその電子移動度よりも小さくし、発光層EML3の正孔移動度をその電子移動度よりも小さくする。或いは、これら設計の2以上を採用する。こうすると、画素PX2において発光層EML1が発光するのを抑制できると共に、画素PX3において発光層EML1及びEML2が発光するのを抑制できる。
図13は、図6の構造の他の変形例を示す断面図である。図13の構造は、発光層EML1乃至EML3の積層順を逆にしたこと以外は図12の構造と同様である。
この構造を採用した場合、例えば、画素電極PEから正孔輸送層HTLへの正孔の注入を生じさせるために電極PE及びCE間に印加すべき順方向バイアスの最小値を、対向電極CEから電子輸送層ETLへの電子の注入を生じさせるために電極PE及びCE間に印加すべき順方向バイアスの最小値と比較してより小さくする。或いは、正孔輸送層HTLと発光層EML1との界面における正孔に対する障壁を、電子輸送層ETLと発光層EML1乃至EML3との界面における電子の障壁と比較してより小さくする。或いは、正孔輸送層HTL及び電子輸送層ETLとの組み合わせとして、電子輸送層ETLの電子移動度が正孔輸送層HTLの正孔移動度と比較してより小さいものを使用する。或いは、発光層EML1の正孔移動度をその電子移動度よりも大きくし、発光層EML2の正孔移動度をその電子移動度よりも大きくする。或いは、これら設計の2以上を採用する。こうすると、画素PX2において発光層EML1が発光するのを抑制できると共に、画素PX3において発光層EML1及びEML2が発光するのを抑制できる。
図14は、図6の構造の他の変形例を示す断面図である。図14の構造は、正孔注入層HILを省略し且つ対向電極CEを光学マッチング層MCで被覆したこと以外は図6の構造と同様である。
図14の構造は、電子注入層EILを使用すると共に、正孔注入層HILを省略している。そのため、この構造は、対向電極CEから電子輸送層ETLへの電子の注入を生じさせるために電極PE及びCE間に印加すべき順方向バイアスの最小値を、画素電極PEから正孔輸送層HTLへの正孔の注入を生じさせるために電極PE及びCE間に印加すべき順方向バイアスの最小値と比較してより小さくするうえで有利である。したがって、この構造を採用すると、より容易に、画素PX2において発光層EML1が発光するのを抑制できると共に、画素PX3において発光層EML1及びEML2が発光するのを抑制できる。
図15は、図6の構造の他の変形例を示す断面図である。図15の構造は、正孔輸送層HTLと発光層EML1乃至EML3との間に介在した電子ブロッキング層EBLをさらに含んでいること以外は図14の構造と同様である。
この構造は、図14の構造と同様、対向電極CEから電子輸送層ETLへの電子の注入を生じさせるために電極PE及びCE間に印加すべき順方向バイアスの最小値を、画素電極PEから正孔輸送層HTLへの正孔の注入を生じさせるために電極PE及びCE間に印加すべき順方向バイアスの最小値と比較してより小さくするうえで有利である。また、この構造を採用すると、発光層EML1乃至EML3のうち電子ブロッキング層EBLに隣接している層における電子の密度が高くなる。したがって、この構造を採用すると、より容易に、画素PX2において発光層EML1が発光するのを抑制できると共に、画素PX3において発光層EML1及びEML2が発光するのを抑制できる。加えて、この構造を採用すると、より高い発光効率を実現することができる。
図16は、図6の構造の他の変形例を示す断面図である。図16の構造は、発光層EML1乃至EML3の積層順を逆にし、電子注入層EILを省略し、対向電極CEを光学マッチング層MCで被覆したこと以外は図6の構造と同様である。
図16の構造は、正孔注入層HILを使用すると共に、電子注入層EILを省略している。そのため、この構造は、画素電極PEから正孔輸送層HTLへの正孔の注入を生じさせるために電極PE及びCE間に印加すべき順方向バイアスの最小値を、対向電極CEから電子輸送層ETLへの電子の注入を生じさせるために電極PE及びCE間に印加すべき順方向バイアスの最小値と比較してより小さくするうえで有利である。したがって、この構造を採用すると、より容易に、画素PX2において発光層EML1が発光するのを抑制できると共に、画素PX3において発光層EML1及びEML2が発光するのを抑制できる。
図17は、図6の構造の他の変形例を示す断面図である。図17の構造は、電子輸送層ETLと発光層EML1乃至EML3との間に介在した正孔ブロッキング層HBLをさらに含んでいること以外は図16の構造と同様である。
この構造は、図16の構造と同様、画素電極PEから正孔輸送層HTLへの正孔の注入を生じさせるために電極PE及びCE間に印加すべき順方向バイアスの最小値を、対向電極CEから電子輸送層ETLへの電子の注入を生じさせるために電極PE及びCE間に印加すべき順方向バイアスの最小値と比較してより小さくするうえで有利である。また、この構造を採用すると、発光層EML1乃至EML3のうち正孔ブロッキング層HBLに隣接している層における正孔の密度が高くなる。したがって、この構造を採用すると、より容易に、画素PX2において発光層EML1が発光するのを抑制できると共に、画素PX3において発光層EML1及びEML2が発光するのを抑制できる。加えて、この構造を採用すると、より高い発光効率を実現することができる。
図18は、図6の構造の他の変形例を示す断面図である。図18の構造は、対向電極CEを光学マッチング層MCで被覆したこと以外は図6の構造と同様である。
この構造を採用した場合、例えば、対向電極CEから電子輸送層ETLへの電子の注入を生じさせるために電極PE及びCE間に印加すべき順方向バイアスの最小値を、画素電極PEから正孔輸送層HTLへの正孔の注入を生じさせるために電極PE及びCE間に印加すべき順方向バイアスの最小値と比較してより小さくする。或いは、電子輸送層ETLと発光層EML1との界面における電子に対する障壁を、正孔輸送層HTLと発光層EML1乃至EML3との界面における正孔の障壁と比較してより小さくする。或いは、正孔輸送層HTL及び電子輸送層ETLとの組み合わせとして、正孔輸送層HTLの正孔移動度が電子輸送層ETLの電子移動度と比較してより小さいものを使用する。或いは、発光層EML2の正孔移動度をその電子移動度よりも小さくし、発光層EML3の正孔移動度をその電子移動度よりも小さくする。或いは、これら設計の2以上を採用する。こうすると、画素PX2において発光層EML1が発光するのを抑制できると共に、画素PX3において発光層EML1及びEML2が発光するのを抑制できる。
図19は、図6の構造の他の変形例を示す断面図である。図19の構造は、発光層EML1乃至EML3の積層順を逆にしたこと以外は図18の構造と同様である。
この構造を採用した場合、例えば、画素電極PEから正孔輸送層HTLへの正孔の注入を生じさせるために電極PE及びCE間に印加すべき順方向バイアスの最小値を、対向電極CEから電子輸送層ETLへの電子の注入を生じさせるために電極PE及びCE間に印加すべき順方向バイアスの最小値と比較してより小さくする。或いは、正孔輸送層HTLと発光層EML1との界面における正孔に対する障壁を、電子輸送層ETLと発光層EML1乃至EML3との界面における電子の障壁と比較してより小さくする。或いは、正孔輸送層HTL及び電子輸送層ETLとの組み合わせとして、電子輸送層ETLの電子移動度が正孔輸送層HTLの正孔移動度と比較してより小さいものを使用する。或いは、発光層EML1の正孔移動度をその電子移動度よりも大きくし、発光層EML2の正孔移動度をその電子移動度よりも大きくする。或いは、これら設計の2以上を採用する。こうすると、画素PX2において発光層EML1が発光するのを抑制できると共に、画素PX3において発光層EML1及びEML2が発光するのを抑制できる。
有機EL素子OLEDが図6及び図8乃至図19に示す構造を有している場合、発光層には、図7に示したのとは異なる配置を採用することができる。
図20は、発光層の配置の他の例を概略的に示す平面図である。
この配置では、発光部EA3は直角四辺形である。発光層EML3は、発光部EA3が占有している直角四辺形領域に対応した直角四辺形である。発光層EML3は、画素PX1乃至PX3が構成しているトリプレットに対応してX方向とY方向とに配列している。
発光部EA2は、発光部EA3が占有している直角四辺形領域の辺に沿って折れ曲がっている。発光部EA2及びEA3は、X方向に配列すると共に、Y方向に配列している。これら発光部EA2及びEA3は、直角四辺形の領域内に配置されている。発光層EML2は、発光部EA2及びEA3が占有している領域に対応して直角四辺形である。発光層EML2は、画素PX1乃至PX3が構成しているトリプレットに対応してX方向とY方向とに配列している。
発光部EA1は、発光部EA2及びEA3が占有している直角四辺形領域の辺に沿って折れ曲がっている。発光部EA1乃至EA3は、X方向に配列すると共に、Y方向に配列している。これら発光部EA1乃至EA3は、直角四辺形の領域内に配置されている。発光層EML1は、表示領域に亘って広がった連続膜である。
図20の配置では、発光部EA2は、発光部EA1と比較して面積がより大きく、発光部EA1は、発光部EA2及びEA3と比較して面積がより大きい。それゆえ、図20の配置を採用すると、発光部EA2の一定開口率での通電による輝度劣化が、発光部EA3と比較して大きい場合には、画素PX2及び画素PX3の間で有機EL素子OLEDの寿命をほぼ等しくすることができる。また、発光部EA1の一定開口率での通電による輝度劣化が、発光部EA2及びEA3と比較して大きい場合には、画素PX1と画素PX2乃至画素PX3の間で有機EL素子OLEDの寿命をほぼ等しくすることができる。
これにより、画素PX1乃至PX3間で有機EL素子OLEDの通電による輝度劣化をほぼ等しくすることができ、各色の輝度劣化の差による白色の色シフトが無くなり、製品寿命を大幅に向上させることができる。
ところで、図7の配置を採用した場合、発光部EA1の面積を発光部EA2及びEA3の面積と比較してより大きくするには、通常、発光部EA1のX方向の寸法を大きくし、発光部EA2及びEA3のX方向の寸法を小さくする。発光部EA2及びEA3のX方向の寸法を小さくする場合、これに対応して、発光層EML2及びEML3のX方向の寸法も小さくする必要がある。すなわち、発光層EML2及びEML3を形成するために使用する蒸着マスクに設けられたスリットの幅をより小さくすることが必要である。しかしながら、幅の狭いスリットを形成することは難しく、それゆえ、そのようなスリットが設けられたマスクは高価である。
これに対し、図20の配置を採用した場合、発光部EA1の寸法Lx1及びLy1と、発光部EA2の寸法Lx2及びLy2と、発光部EA3の寸法Lx3及びLy3を同じにしても、発光部EA1の面積を発光部EA2と比較して大きく、発光部EA2の面積を発光部EA3の面積と比較してより大きくすることができる。すなわち、図20の配置を採用した場合、Y方向の寸法Ly1及びLy2を大きくすることにより、発光層EML3およびEML2のX方向の寸法を、図7の配置を採用した場合より大きくすることができる。すなわち、図20の配置を採用した場合、蒸着マスクに設けられたスリットの幅をより小さくすることなく、製造が容易な蒸着マスクを使用して、発光部EA1の面積を発光部EA2と比較して大きく、発光部EA1の面積を発光部EA3の面積と比較してより大きくすることができる。
図20の配置には、様々な変形が可能である。
図21は、発光層の配置の他の例を概略的に示す平面図である。
この配置では、発光部EA3は直角四辺形である。発光層EML3は、発光部EA3が占有している直角四辺形領域に対応した直角四辺形である。発光層EML3は、画素PX1乃至PX3が構成しているトリプレットに対応してX方向とY方向とに配列している。
発光部EA2は、発光部EA3を取り囲んでいる。具体的には、発光部EA2は、発光部EA3が占有している直角四辺形領域の四辺に沿って折れ曲がっている。発光部EA2は、X方向に配列すると共に、Y方向に配列している。発光部EA2は、直角四辺形の領域内に配置されている。発光層EML2は、発光部EA2及びEA3が占有している領域に対応して直角四辺形である。発光層EML2は、画素PX1乃至PX3が構成しているトリプレットに対応してX方向とY方向とに配列している。
発光部EA1は、発光部EA2を取り囲んでいる。具体的には、発光部EA1は、発光部EA2及びEA3が占有している直角四辺形領域の四辺に沿って折れ曲がっている。発光部EA1は、X方向に配列すると共に、Y方向に配列している。発光部EA1は、直角四辺形の領域内に配置されている。発光層EML1は、表示領域に亘って広がった連続膜である。
図21の配置を採用した場合も、図20を参照しながら説明したのと同様の効果を得ることができる。
発光部EA1乃至EA3の面積は、図20及び図21を参照しながら説明した関係を満足していなくてもよい。例えば、図4及び図7に示すように、発光部EA1乃至EA3の面積は互いに等しくてもよい。
有機EL素子OLEDに光共振器としての機能を与える場合、光共振器の反射面間の光路長は、例えば、0次干渉モード:ファーストピークモード(光路長をゼロから大きくしたときに、法線方向に進行する光の強度が最初に極大値を示す光路長)の整数倍に設定する。たとえば、画素PX1乃至PX3の発光色が、それぞれ、青、緑、赤色である場合、画素PX1では先の光路長を66nm乃至87nmの整数倍の範囲内とし、画素PX2では先の光路長を87nmより大きく且つ113nm未満の整数倍のとし、画素PX3では先の光路長を113nm乃至160nmの範囲内の整数倍のとする。
また、光路長を可能な限り短くする、すなわち、より次数の低い干渉モードに設定する、理想的には0次干渉モードに設定することで、有機物層ORGを薄くすることができるため、それに使用する材料の量を低減することができる。加えて、この場合、画素PX1乃至PX3の各々において、共振条件の最適化が容易になる。加えて、有機EL素子OLEDを駆動する電圧を低くすることができ、より低消費電力化が図れる。
なお、先の光路長は、光共振器の反射面間に介在している層の屈折率や厚さを変更することにより変化する。但し、多くの場合、これら層の屈折率を自由に変更することはできない。例えば、通常、有機物層ORG及び画素電極PEに使用する材料の屈折率は1.5乃至3.0である。したがって、通常、先の光路長は、光共振器の反射面間に介在している層の厚さで調節する。尚、材料の屈折率は、波長分散性も考慮する。
典型的には、青色発光層と緑色発光層と赤色発光層とは、この順に形成するか、又は、これとは逆の順に形成する。この場合、画素PX2及びPX3で発光色の純度が低下するのを防止し易い。
本態様では、本発明を上面発光型の有機EL表示装置に適用したが、本発明は下面発光型の有機EL表示装置にも適用可能である。但し、上面発光型の有機EL表示装置では、下面発光型の有機EL表示装置と比較して、光共振器構造を採用することにより得られる効果が大きい。
本態様では、画素回路に映像信号として電流信号を書き込む構成を採用したが、画素回路に映像信号として電圧信号を書き込む構成を採用することも可能である。また、本態様では、pチャネル薄膜トランジスタを使用したが、nチャネル薄膜トランジスタを使用してもよい。
以下、本発明の実施例を説明する。
(実施例1)
以下に説明する方法により、図1及び図2に示す有機EL表示装置を製造した。なお、本例では、画素PX1乃至PX3の有機EL素子OLEDには、図5に示す構造を採用した。また、本例では、発光層EML1乃至EML3に、図4に示す構造を採用した。また、本例では、0次干渉モードの2倍、すなわち1次干渉モードで膜厚を設定した。
まず、上述したアレイ基板を準備した。ここでは、基板SUBとしてガラス基板を使用した。反射層REF及び画素電極PEとしては、厚さ130nmのアルミニウム層及び厚さ50nmのITO層をそれぞれ使用した。隔壁絶縁層PIのX方向についての開口幅は22.5μmとした。
次に、画素電極PE及び隔壁絶縁層PI上に、正孔注入層HILとして、厚さ10nmのアモルファスカーボン層を形成した。この正孔注入層HILは、表示領域に亘って広がった連続膜とした。
次いで、正孔注入層HIL上に、正孔輸送層HTLとして、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(1−ナフチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン(α−NPD)からなる厚さ30nmの層を真空蒸着法により形成した。正孔輸送層HTLは、表示領域に亘って広がった連続膜とした。
その後、正孔輸送層HTL上であって、画素PX3の画素電極PEに対応した位置に、ホスト材料としてトリス(8−ヒドロキシキノラート)アルミニウム(Alq3)を含み、ドーパントとして2−(1,1−ジメチルエチル)−6(2−(2,3,6,7−テトラヒドロ−1,1,7,7−テトラメチル−1H,5H−ベンゾ(ij)キノリジン−9−イル)エテニル)−4H−ピラン−4−イリデン)プロパンジニトリル(DCJTB)を含んだ厚さ80nmの赤色発光層EML3を形成した。発光層EML3は、画素PX3の列に対応して開口が設けられたファインマスクを用いた真空蒸着法により形成した。発光層EML3の位置は、基板SUB上の目標位置に正確に一致させた。
次に、正孔輸送層HTL上であって、画素PX3の画素電極PEに対応した位置に、ホスト材料としてAlq3を含み、ドーパントとしてCoumarin 6を含んだ厚さ30nmの緑色発光層EML2を形成した。発光層EML2は、隣接した画素PX2と画素PX3との組が形成する列に対応して開口が設けられたファインマスクを用いた真空蒸着法により形成した。発光層EML2の位置は、基板SUB上の目標位置に正確に一致させた。
次いで、発光層EML2及びEML3と正孔輸送層HTLとの上に、ホスト材料として4,4’−ビス(2,2’−ジフェニル−エテン−1−イル)−ジフェニル(BPVBI)を含み、ドーパントとしてペリレンを含んだ厚さ30nmの青色発光層EML1を形成した。発光層EML1は、表示領域に対応した開口が形成されたラフマスクを用いた真空蒸着法により形成した。
その後、発光層EML1上に、電子輸送層ETLとして、厚さ30nmのAlq3層を真空蒸着法により形成した。電子輸送層ETLは、表示領域に亘って広がった連続膜とした。
次に、電子輸送層ETL上に、電子注入層EILとして、厚さ1nmの弗化リチウム層を形成した。電子注入層EILは、表示領域に亘って広がった連続膜とした。
続いて、電子注入層EIL上に、光透過性の対向電極CEとして、厚さ20nmのMgAg層を形成した。マグネシウムと銀の比率は、高光透過性を有するためには、銀を60〜98%含有する構成とした。対向電極CEは、表示領域に亘って広がった連続膜とした。
その後、有機EL素子OLEDを封止し、表示パネルDPに映像信号線ドライバXDRと走査信号線ドライバYDRとを実装した。以上のようにして、図1及び図2の有機EL表示装置を得た。この有機EL表示装置をサンプル1と呼ぶ。
サンプル1を、その画面を正面から観察したときに100cd/m2の輝度で(u’,v’)=(0.20,0.46)の基準白色(C)が表示されるように駆動した。
次に、この状態で、画素PX1乃至PX3を順次点灯し、発光色毎に輝度と色度(u’,v’)とを測定した。その結果、画素PX1の有機EL素子OLEDについては、3cd/A、(0.14,0.23)であった。また、画素PX2の有機EL素子OLEDについては、10cd/A、(0.08,0.55)であった。そして、画素PX3の有機EL素子OLEDについては、赤色が2cd/A、(0.39,0.54)であった。
次に、この状態で、画面の法線に対して60°の方向から画面を観察し、表示色の基準白色(C)からの色ずれΔu’v’を測定した。その結果、色ずれΔu’v’は、0.050であった。なお、色ずれΔu’v’は、色度座標u’の変位Δu’の二乗と色度座標v’の変位Δv’の二乗との和の1/2乗である。
(比較例1)
図22は、比較例1に係る有機EL表示装置が含む有機EL素子の構造を概略的に示す断面図である。
本例では、発光層EML1乃至EML3に図22の構造を採用したこと以外はサンプル1について説明したのと同様の方法により、図1及び図2の有機EL表示装置を製造した。具体的には、本例では、発光層EML3は、正孔輸送層HTL上であって、画素PX3の画素電極PEに対応した位置に形成した。発光層EML3は、画素PX3の列に対応して開口が設けられたファインマスクを用いた真空蒸着法により形成した。発光層EML3の位置は、基板SUB上の目標位置に正確に一致させた。発光層EML3の厚さは30nmとした。発光層EML2は、正孔輸送層HTL上であって、画素PX2の画素電極PEに対応した位置に形成した。発光層EML2は、画素PX2の列に対応して開口が設けられたファインマスクを用いた真空蒸着法により形成した。発光層EML2の位置は、基板SUB上の目標位置に正確に一致させた。発光層EML2の厚さは30nmとした。発光層EML1は、正孔輸送層HTL上であって、画素PX1の画素電極PEに対応した位置に形成した。発光層EML1は、画素PX1の列に対応して開口が設けられたファインマスクを用いた真空蒸着法により形成した。発光層EML1の位置は、基板SUB上の目標位置に正確に一致させた。発光層EML1の厚さは30nmとした。この有機EL表示装置をサンプル2と呼ぶ。
サンプル1と同様の試験を、サンプル2に対しても行った。具体的には、サンプル2を、サンプル1と消費電流が等しくなり、且つ、その画面を正面から観察したときに基準白色(C)が表示されるように駆動した。その結果、画面を正面から観察したときの輝度は8cd/m2であった。
次に、この状態で、画素PX1乃至PX3を順次点灯し、発光色毎に輝度と色度(u’,v’)とを測定した。その結果、画素PX1の有機EL素子OLEDについては、3cd/A、(0.14,0.23)であった。また、画素PX2の有機EL素子OLEDについては、5cd/A、(0.13,0.55)であった。そして、画素PX3の有機EL素子OLEDについては、赤色が0.1cd/A、(0.33,0.54)であった。
そして、この状態で、画面の法線に対して60°の方向から画面を観察し、表示色の基準白色(C)からの色ずれΔu’v’を測定した。その結果、色ずれΔu’v’は、0.200であった。
(実施例2)
以下に説明する方法により、図1及び図2に示す有機EL表示装置を製造した。なお、本例では、画素PX1乃至PX3の有機EL素子OLEDには、図6に示す構造を採用した。また、本例では、発光層EML1乃至EML3に、図7に示す構造を採用した。また、本例では、0次干渉モードで膜厚を設定した。
まず、上述したアレイ基板を準備した。ここでは、基板SUBとしてガラス基板を使用した。反射層REF及び画素電極PEとしては、厚さ130nmのアルミニウム層及び厚さ12.5nmのITO層をそれぞれ使用した。隔壁絶縁層PIのX方向についての開口幅は22.5μmとした。
次に、画素電極PE及び隔壁絶縁層PI上に、正孔注入層HILとして、厚さ3nmのアモルファスカーボン層を形成した。この正孔注入層HILは、表示領域に亘って広がった連続膜とした。
次いで、正孔注入層HIL上に、正孔輸送層HTLとして、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(1−ナフチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン(α−NPD)からなる厚さ27.5nmの層を真空蒸着法により形成した。正孔輸送層HTLは、表示領域に亘って広がった連続膜とした。
その後、正孔輸送層HTL上であって、画素PX3の画素電極PEに対応した位置に、ホスト材料としてトリス(8−ヒドロキシキノラート)アルミニウム(Alq3)を含み、ドーパントとして2−(1,1−ジメチルエチル)−6(2−(2,3,6,7−テトラヒドロ−1,1,7,7−テトラメチル−1H,5H−ベンゾ(ij)キノリジン−9−イル)エテニル)−4H−ピラン−4−イリデン)プロパンジニトリル(DCJTB)を含んだ厚さ30nmの赤色発光層EML3を形成した。発光層EML3は、画素PX3の列に対応して開口が設けられたファインマスクを用いた真空蒸着法により形成した。発光層EML3の位置は、基板SUB上の目標位置に正確に一致させた。
次に、正孔輸送層HTL上であって、画素PX2及びPX3の画素電極PEに対応した位置に、ホスト材料としてAlq3を含み、ドーパントとしてCoumarin 6を含んだ厚さ30nmの緑色発光層EML2を形成した。発光層EML2は、隣接した画素PX2と画素PX3との組が形成する列に対応して開口が設けられたファインマスクを用いた真空蒸着法により形成した。発光層EML2の位置は、基板SUB上の目標位置に正確に一致させた。
次いで、発光層EML2及びEML3と正孔輸送層HTLとの上に、ホスト材料として4,4’−ビス(2,2’−ジフェニル−エテン−1−イル)−ジフェニル(BPVBI)を含み、ドーパントとしてペリレンを含んだ厚さ20nmの青色発光層EML1を形成した。発光層EML1は、表示領域に対応した開口が形成されたラフマスクを用いた真空蒸着法により形成した。
その後、発光層EML1上に、電子輸送層ETLとして、厚さ15nmのAlq3層を真空蒸着法により形成した。電子輸送層ETLは、表示領域に亘って広がった連続膜とした。
次に、電子輸送層ETL上に、電子注入層EILとして、厚さ1nmの弗化リチウム層を形成した。電子注入層EILは、表示領域に亘って広がった連続膜とした。
続いて、電子注入層EIL上に、光透過性の対向電極CEとして、厚さ20nmのMgAg層を形成した。マグネシウムと銀の比率は、高光透過性を有するためには、銀を60〜98%含有する構成とした。対向電極CEは、表示領域に亘って広がった連続膜とした。
その後、有機EL素子OLEDを封止し、表示パネルDPに映像信号線ドライバXDRと走査信号線ドライバYDRとを実装した。以上のようにして、図1及び図2の有機EL表示装置を得た。この有機EL表示装置をサンプル3と呼ぶ。
サンプル1と同様の試験を、サンプル3に対しても行った。具体的には、サンプル3を、サンプル1と消費電流が等しくなり、且つ、その画面を正面から観察したときに基準白色(C)が表示されるように駆動した。その結果、画面を正面から観察したときの輝度は300cd/m2であった。
次に、この状態で、画素PX1乃至PX3を順次点灯し、発光色毎に輝度と色度(u’,v’)とを測定した。その結果、画素PX1の有機EL素子OLEDについては、4cd/A、(0.14,0.23)であった。また、画素PX2の有機EL素子OLEDについては、20cd/A、(0.07,0.57)であった。そして、画素PX3の有機EL素子OLEDについては、赤色が10cd/A、(0.44,0.53)であった。
そして、この状態で、画面の法線に対して60°の方向から画面を観察し、表示色の基準白色(C)からの色ずれΔu’v’を測定した。その結果、色ずれΔu’v’は、0.015であった。
また、有機EL素子OLEDの電圧が下がり、消費電力はサンプル1の0.8倍であった。
また、サンプル1と比較して、有機層ORGの材料使用量が、0.5倍になった。
(実施例3)
以下に説明する方法により、図1及び図2に示す有機EL表示装置を製造した。なお、本例では、画素PX1乃至PX3の有機EL素子OLEDには、図10に示す構造を採用した。また、本例では、発光層EML1乃至EML3に、図7に示す構造を採用した。本実施例では、0次干渉モードの2倍、すなわち1次干渉モードで膜厚を設定した。
まず、上述したアレイ基板を準備した。ここでは、基板SUBとしてガラス基板を使用した。反射層REF及び画素電極PEとしては、厚さ100nmのアルミニウム層及び厚さ85nmのITO層をそれぞれ使用した。隔壁絶縁層PIのX方向についての開口幅は22.5μmとした。
次に、画素PX3の画素電極PEに対応した位置に、ホスト材料としてAlq3を含み、ドーパントとして4−(ジシアノメチレン)−2−メチル−6−(ジュロリジン−4−イル−ビニル)−4H−ピラン(DCM2)を含んだ厚さ50nmの赤色発光層EML3を形成した。発光層EML3は、画素PX3の列に対応して開口が設けられたファインマスクを用いた真空蒸着法により形成した。発光層EML3の位置は、基板SUB上の目標位置に正確に一致させた。
次いで、画素PX2及びPX3の画素電極PEに対応した位置に、ホスト材料としてAlq3を含み、ドーパントとしてCoumarin 6を含んだ厚さ30nmの緑色発光層EML2を形成した。発光層EML2は、隣接した画素PX2と画素PX3との組が形成する列に対応して開口が設けられたファインマスクを用いた真空蒸着法により形成した。発光層EML2の位置は、基板SUB上の目標位置に正確に一致させた。
続いて、発光層EML2及びEML3と画素PX1の画素電極PEとの上に、ホスト材料としてビス(2−メチル−8−キノリノラト)(パラ−フェニル−フェノラト)アルミニウム(BAlq)を含み、ドーパントとして4,4’−ビス((2−カルバゾール)ビニレン)ビフェニル)(BczVBi)を含んだ厚さ65nmの青色発光層EML1を形成した。発光層EML1は、表示領域に対応した開口が形成されたラフマスクを用いた真空蒸着法により形成した。
なお、発光層EML1乃至EML3の各々において、ドーパント材料の濃度は20%以下にした。また、ホスト材料として使用したAlq3及びBAlqは、正孔移動度よりも電子移動度が大きな材料である。
次に、発光層EML1上に、光透過性の対向電極CEとして、厚さ20nmのMgAg層を形成した。対向電極CEは、表示領域に亘って広がった連続膜とした。また、高い光透過性を実現するために、対向電極CEにおける銀の濃度は60乃至98原子%とした。
次いで、対向電極CE上に、SiONからなる厚さ140nmの光学マッチング層MCを形成した。その後、有機EL素子OLEDを封止し、表示パネルDPに映像信号線ドライバXDRと走査信号線ドライバYDRとを実装した。さらに、表示面に、図示しない円偏光板を貼り付けた。以上のようにして、図1及び図2の有機EL表示装置を得た。以下、この有機EL表示装置をサンプル4と呼ぶ。
サンプル1と同様の試験を、サンプル4に対しても行った。具体的には、サンプル4を、サンプル1と消費電流が等しくなり、且つ、その画面を正面から観察したときに基準白色(C)が表示されるように駆動した。その結果、画面を正面から観察したときの輝度は150cd/m2であった。
次に、この状態で、画素PX1乃至PX3を順次点灯し、発光色毎に輝度と色度(u’,v’)とを測定した。その結果、画素PX1の有機EL素子OLEDについては、4.5cd/A、(0.14,0.23)であった。また、画素PX2の有機EL素子OLEDについては、15cd/A、(0.08,0.55)であった。そして、画素PX3の有機EL素子OLEDについては、赤色が3cd/A、(0.39,0.54)であった。
次に、この状態で、画面の法線に対して60°の方向から画面を観察し、表示色の基準白色(C)からの色ずれΔu’v’を測定した。その結果、色ずれΔu’v’は、0.030であった。
(実施例4)
以下に説明する方法により、図1及び図2に示す有機EL表示装置を製造した。なお、本例では、画素PX1乃至PX3の有機EL素子OLEDには、図12に示す構造を採用した。また、本例では、発光層EML1乃至EML3に、図7に示す構造を採用した。本実施例では、0次干渉モードの2倍、すなわち1次干渉モードで膜厚を設定した。
まず、サンプル4で使用したのと同様のアレイ基板を準備した。
次に、画素電極PE及び隔壁絶縁層PI上に、真空蒸着法により、α−NPDからなる厚さ30nmの正孔輸送層HTLを形成した。正孔輸送層HTLは、表示領域に対応した開口が形成されたラフマスクを用いた真空蒸着法により形成した。なお、α−NPDの正孔移動度は、5×10-4cm2/V・sである。
次に、サンプル4について説明したのと同様の方法により発光層EML3及びEML2を順次形成した。続いて、厚さを20nmとしたこと以外はサンプル4について説明したのと同様の方法により発光層EML1を形成した。
次に、発光層EML1上に、3−メチルフェニルを有している2,5−ジ(アリール)シロール誘導体(PSP)からなる厚さ15nmの電子輸送層ETLを形成した。電子輸送層ETLは、表示領域に対応した開口が形成されたラフマスクを用いた真空蒸着法により形成した。なお、PSPの電子移動度は、α−NPDの正孔移動度と比較して遥かに大きい。
次いで、電子輸送層ETL上に、サンプル4について説明したのと同様の方法により、対向電極CE及び光学マッチング層MCを順次形成した。
その後、サンプル4について説明したのと同様の方法により、有機EL素子OLEDを封止し、表示パネルDPに映像信号線ドライバXDRと走査信号線ドライバYDRとを実装した。さらに、表示面に、図示しない円偏光板を貼り付けた。以上のようにして、図1及び図2の有機EL表示装置を得た。以下、この有機EL表示装置をサンプル5と呼ぶ。
サンプル1と同様の試験を、サンプル5に対しても行った。具体的には、サンプル5を、サンプル1と消費電流が等しくなり、且つ、その画面を正面から観察したときに基準白色(C)が表示されるように駆動した。その結果、画面を正面から観察したときの輝度は220cd/m2であった。
次に、この状態で、画素PX1乃至PX3を順次点灯し、発光色毎に輝度と色度(u’,v’)とを測定した。その結果、画素PX1の有機EL素子OLEDについては、4.5cd/A、(0.14,0.23)であった。また、画素PX2の有機EL素子OLEDについては、18cd/A、(0.07,0.56)であった。そして、画素PX3の有機EL素子OLEDについては、赤色が5cd/A、(0.42,0.54)であった。
次に、この状態で、画面の法線に対して60°の方向から画面を観察し、表示色の基準白色(C)からの色ずれΔu’v’を測定した。その結果、色ずれΔu’v’は、0.030であった。
(実施例5)
本例では、画素PX1乃至PX3の有機EL素子OLEDに図14に示す構造を採用したこと以外はサンプル5について説明したのと同様の方法により、図1及び図2に示す有機EL表示装置を製造した。具体的には、対向電極CEを形成するのに先立ち、電子輸送層ETL上に、真空蒸着法により、弗化リチウムからなる厚さ1nmの電子注入層EILを形成した。電子注入層EILは、表示領域に対応した開口が形成されたラフマスクを用いた真空蒸着法により形成した。以下、このようにして得られた有機EL表示装置をサンプル6と呼ぶ。
サンプル1と同様の試験を、サンプル6に対しても行った。具体的には、サンプル6を、サンプル1と消費電流が等しくなり、且つ、その画面を正面から観察したときに基準白色(C)が表示されるように駆動した。その結果、画面を正面から観察したときの輝度は300cd/m2であった。
次に、この状態で、画素PX1乃至PX3を順次点灯し、発光色毎に輝度と色度(u’,v’)とを測定した。その結果、画素PX1の有機EL素子OLEDについては、4.5cd/A、(0.14,0.23)であった。また、画素PX2の有機EL素子OLEDについては、22cd/A、(0.07,0.57)であった。そして、画素PX3の有機EL素子OLEDについては、赤色が8cd/A、(0.46,0.53)であった。
次に、この状態で、画面の法線に対して60°の方向から画面を観察し、表示色の基準白色(C)からの色ずれΔu’v’を測定した。その結果、色ずれΔu’v’は、0.030であった。
(実施例6)
本例では、画素PX1乃至PX3の有機EL素子OLEDに図15に示す構造を採用したこと以外はサンプル6について説明したのと同様の方法により、図1及び図2に示す有機EL表示装置を製造した。具体的には、発光層EML3を形成するのに先立ち、正孔輸送層HTL上に、真空蒸着法により、厚さ5nmの電子ブロッキング層EBLを形成した。電子ブロッキング層EBLは、表示領域に対応した開口が形成されたラフマスクを用いた真空蒸着法により形成した。以下、このようにして得られた有機EL表示装置をサンプル7と呼ぶ。
サンプル1と同様の試験を、サンプル7に対しても行った。具体的には、サンプル7を、サンプル1と消費電流が等しくなり、且つ、その画面を正面から観察したときに基準白色(C)が表示されるように駆動した。その結果、画面を正面から観察したときの輝度は340cd/m2であった。
次に、この状態で、画素PX1乃至PX3を順次点灯し、発光色毎に輝度と色度(u’,v’)とを測定した。その結果、画素PX1の有機EL素子OLEDについては、5cd/A、(0.14,0.23)であった。また、画素PX2の有機EL素子OLEDについては、24cd/A、(0.07,0.57)であった。そして、画素PX3の有機EL素子OLEDについては、赤色が9cd/A、(0.48,0.53)であった。
次に、この状態で、画面の法線に対して60°の方向から画面を観察し、表示色の基準白色(C)からの色ずれΔu’v’を測定した。その結果、色ずれΔu’v’は、0.030であった。
(実施例7)
以下に説明する方法により、図1及び図2に示す有機EL表示装置を製造した。なお、本例では、画素PX1乃至PX3の有機EL素子OLEDには、図11に示す構造を採用した。また、本例では、発光層EML1乃至EML3に、図7に示す構造を採用した。
まず、サンプル4で使用したのと同様のアレイ基板を準備した。
次に、画素PX1乃至PX3の画素電極PEに対応した位置に、ホスト材料としてα−NPDを含み、ドーパントとしてBczVBiを含んだ厚さ65nmの青色発光層EML1を形成した。発光層EML1は、表示領域に対応した開口が形成されたラフマスクを用いた真空蒸着法により形成した。
次いで、発光層EML1上であって画素PX2及びPX3の画素電極PEに対応した位置に、ホスト材料としてα−NPDを含み、ドーパントとしてCoumarin 6を含んだ厚さ30nmの緑色発光層EML2を形成した。発光層EML2は、隣接した画素PX2と画素PX3との組が形成する列に対応して開口が設けられたファインマスクを用いた真空蒸着法により形成した。発光層EML2の位置は、基板SUB上の目標位置に正確に一致させた。
続いて、発光層EML1上であって画素PX3の画素電極PEに対応した位置に、ホスト材料としてα−NPDを含み、ドーパントとしてDCM2を含んだ厚さ50nmの発光層EML3を形成した。発光層EML3は、画素PX3が形成する列に対応して開口が設けられたファインマスクを用いた真空蒸着法により形成した。発光層EML3の位置は、基板SUB上の目標位置に正確に一致させた。
なお、ホスト材料として使用したα−NPDは、電子移動度よりも正孔移動度が大きな材料である。
次いで、電子輸送層ETL上に、サンプル4について説明したのと同様の方法により、対向電極CE及び光学マッチング層MCを順次形成した。
その後、サンプル4について説明したのと同様の方法により、有機EL素子OLEDを封止し、表示パネルDPに映像信号線ドライバXDRと走査信号線ドライバYDRとを実装した。さらに、表示面に、図示しない円偏光板を貼り付けた。以上のようにして、図1及び図2の有機EL表示装置を得た。以下、この有機EL表示装置をサンプル8と呼ぶ。
サンプル1と同様の試験を、サンプル8に対しても行った。具体的には、サンプル8を、サンプル1と消費電流が等しくなり、且つ、その画面を正面から観察したときに基準白色(C)が表示されるように駆動した。その結果、画面を正面から観察したときの輝度は150cd/m2であった。
次に、この状態で、画素PX1乃至PX3を順次点灯し、発光色毎に輝度と色度(u’,v’)とを測定した。その結果、画素PX1の有機EL素子OLEDについては、4.5cd/A、(0.14,0.23)であった。また、画素PX2の有機EL素子OLEDについては、15cd/A、(0.08,0.55)であった。そして、画素PX3の有機EL素子OLEDについては、赤色が3cd/A、(0.39,0.54)であった。
次に、この状態で、画面の法線に対して60°の方向から画面を観察し、表示色の基準白色(C)からの色ずれΔu’v’を測定した。その結果、色ずれΔu’v’は、0.030であった。
(実施例8)
以下に説明する方法により、図1及び図2に示す有機EL表示装置を製造した。なお、本例では、画素PX1乃至PX3の有機EL素子OLEDには、図13に示す構造を採用した。また、本例では、発光層EML1乃至EML3に、図7に示す構造を採用した。
まず、サンプル8で使用したのと同様のアレイ基板を準備した。
次に、画素電極PE及び隔壁絶縁層PI上に、真空蒸着法により、α−NPDからなる厚さ30nmの正孔輸送層HTLを形成した。正孔輸送層HTLは、表示領域に対応した開口が形成されたラフマスクを用いた真空蒸着法により形成した。
次いで、サンプル8について説明したのと同様の方法により発光層EML1乃至EML3を順次形成した。
次に、発光層EML3上に、Alq3からなる厚さ15nmの電子輸送層ETLを形成した。電子輸送層ETLは、表示領域に対応した開口が形成されたラフマスクを用いた真空蒸着法により形成した。なお、Alq3の電子移動度は、α−NPDの正孔移動度と比較して小さい。
次いで、電子輸送層ETL上に、サンプル4について説明したのと同様の方法により、対向電極CE及び光学マッチング層MCを順次形成した。
その後、サンプル4について説明したのと同様の方法により、有機EL素子OLEDを封止し、表示パネルDPに映像信号線ドライバXDRと走査信号線ドライバYDRとを実装した。さらに、表示面に、図示しない円偏光板を貼り付けた。以上のようにして、図1及び図2の有機EL表示装置を得た。以下、この有機EL表示装置をサンプル9と呼ぶ。
サンプル1と同様の試験を、サンプル9に対しても行った。具体的には、サンプル9を、サンプル1と消費電流が等しくなり、且つ、その画面を正面から観察したときに基準白色(C)が表示されるように駆動した。その結果、画面を正面から観察したときの輝度は220cd/m2であった。
次に、この状態で、画素PX1乃至PX3を順次点灯し、発光色毎に輝度と色度(u’,v’)とを測定した。その結果、画素PX1の有機EL素子OLEDについては、4.5cd/A、(0.14,0.23)であった。また、画素PX2の有機EL素子OLEDについては、18cd/A、(0.07,0.56)であった。そして、画素PX3の有機EL素子OLEDについては、赤色が5cd/A、(0.42,0.54)であった。
次に、この状態で、画面の法線に対して60°の方向から画面を観察し、表示色の基準白色(C)からの色ずれΔu’v’を測定した。その結果、色ずれΔu’v’は、0.030であった。
(実施例9)
本例では、画素PX1乃至PX3の有機EL素子OLEDに図16に示す構造を採用したこと以外はサンプル9について説明したのと同様の方法により、図1及び図2に示す有機EL表示装置を製造した。具体的には、正孔輸送層HTLを形成するのに先立ち、画素電極PE上に、真空蒸着法により、アモルファスカーボンからなる厚さ5nmの正孔注入層HILを形成した。正孔注入層HILは、表示領域に対応した開口が形成されたラフマスクを用いた真空蒸着法により形成した。以下、このようにして得られた有機EL表示装置をサンプル10と呼ぶ。
サンプル1と同様の試験を、サンプル10に対しても行った。具体的には、サンプル10を、サンプル1と消費電流が等しくなり、且つ、その画面を正面から観察したときに基準白色(C)が表示されるように駆動した。その結果、画面を正面から観察したときの輝度は300cd/m2であった。
次に、この状態で、画素PX1乃至PX3を順次点灯し、発光色毎に輝度と色度(u’,v’)とを測定した。その結果、画素PX1の有機EL素子OLEDについては、4.5cd/A、(0.14,0.23)であった。また、画素PX2の有機EL素子OLEDについては、22cd/A、(0.07,0.57)であった。そして、画素PX3の有機EL素子OLEDについては、赤色が8cd/A、(0.46,0.53)であった。
次に、この状態で、画面の法線に対して60°の方向から画面を観察し、表示色の基準白色(C)からの色ずれΔu’v’を測定した。その結果、色ずれΔu’v’は、0.030であった。
(実施例10)
本例では、画素PX1乃至PX3の有機EL素子OLEDに図17に示す構造を採用したこと以外はサンプル10について説明したのと同様の方法により、図1及び図2に示す有機EL表示装置を製造した。具体的には、電子輸送層ETLを形成するのに先立ち、発光層EML1乃至EML3上に、真空蒸着法により、BAlqからなる厚さ5nmの正孔ブロッキング層HBLを形成した。正孔ブロッキング層HBLは、表示領域に対応した開口が形成されたラフマスクを用いた真空蒸着法により形成した。以下、このようにして得られた有機EL表示装置をサンプル11と呼ぶ。
サンプル1と同様の試験を、サンプル7に対しても行った。具体的には、サンプル7を、サンプル1と消費電流が等しくなり、且つ、その画面を正面から観察したときに基準白色(C)が表示されるように駆動した。その結果、画面を正面から観察したときの輝度は340cd/m2であった。
次に、この状態で、画素PX1乃至PX3を順次点灯し、発光色毎に輝度と色度(u’,v’)とを測定した。その結果、画素PX1の有機EL素子OLEDについては、5cd/A、(0.14,0.23)であった。また、画素PX2の有機EL素子OLEDについては、24cd/A、(0.07,0.57)であった。そして、画素PX3の有機EL素子OLEDについては、赤色が9cd/A、(0.48,0.53)であった。
次に、この状態で、画面の法線に対して60°の方向から画面を観察し、表示色の基準白色(C)からの色ずれΔu’v’を測定した。その結果、色ずれΔu’v’は、0.030であった。
(実施例11)
本例では、画素PX1乃至PX3の有機EL素子OLEDに図18に示す構造を採用したこと以外はサンプル6について説明したのと同様の方法により、図1及び図2に示す有機EL表示装置を製造した。具体的には、正孔輸送層HTLを形成するのに先立ち、画素電極PE上に、真空蒸着法により、アモルファスカーボンからなる厚さ5nmの正孔注入層HILを形成した。正孔注入層HILは、表示領域に対応した開口が形成されたラフマスクを用いた真空蒸着法により形成した。以下、このようにして得られた有機EL表示装置をサンプル12と呼ぶ。
サンプル1と同様の試験を、サンプル12に対しても行った。具体的には、サンプル12を、サンプル1と消費電流が等しくなり、且つ、その画面を正面から観察したときに基準白色(C)が表示されるように駆動した。その結果、画面を正面から観察したときの輝度は340cd/m2であった。
次に、この状態で、画素PX1乃至PX3を順次点灯し、発光色毎に輝度と色度(u’,v’)とを測定した。その結果、画素PX1の有機EL素子OLEDについては、5cd/A、(0.14,0.23)であった。また、画素PX2の有機EL素子OLEDについては、24cd/A、(0.07,0.57)であった。そして、画素PX3の有機EL素子OLEDについては、赤色が9cd/A、(0.48,0.53)であった。
次に、この状態で、画面の法線に対して60°の方向から画面を観察し、表示色の基準白色(C)からの色ずれΔu’v’を測定した。その結果、色ずれΔu’v’は、0.030であった。
(実施例12)
本例では、画素PX1乃至PX3の有機EL素子OLEDに図19に示す構造を採用したこと以外はサンプル10について説明したのと同様の方法により、図1及び図2に示す有機EL表示装置を製造した。具体的には、対向電極CEを形成するのに先立ち、電子輸送層ETL上に、真空蒸着法により、弗化リチウムからなる厚さ1nmの電子注入層EILを形成した。電子注入層EILは、表示領域に対応した開口が形成されたラフマスクを用いた真空蒸着法により形成した。以下、このようにして得られた有機EL表示装置をサンプル13と呼ぶ。
サンプル1と同様の試験を、サンプル13に対しても行った。具体的には、サンプル13を、サンプル1と消費電流が等しくなり、且つ、その画面を正面から観察したときに基準白色(C)が表示されるように駆動した。その結果、画面を正面から観察したときの輝度は340cd/m2であった。
次に、この状態で、画素PX1乃至PX3を順次点灯し、発光色毎に輝度と色度(u’,v’)とを測定した。その結果、画素PX1の有機EL素子OLEDについては、5cd/A、(0.14,0.23)であった。また、画素PX2の有機EL素子OLEDについては、24cd/A、(0.07,0.57)であった。そして、画素PX3の有機EL素子OLEDについては、赤色が9cd/A、(0.48,0.53)であった。
次に、この状態で、画面の法線に対して60°の方向から画面を観察し、表示色の基準白色(C)からの色ずれΔu’v’を測定した。その結果、色ずれΔu’v’は、0.030であった。
(実施例13)
本例では、以下の構成を採用したこと以外はサンプル3について説明したのと同様の方法により、図1及び図2に示す有機EL表示装置を製造した。具体的には、対向電極CE上に、SiONからなる厚さ70nmの光学マッチング層MCを形成した。以下、このようにして得られた有機EL表示装置をサンプル14と呼ぶ。
サンプル1と同様の試験を、サンプル14に対しても行った。具体的には、サンプル14を、サンプル1と消費電流が等しくなり、且つ、その画面を正面から観察したときに基準白色(C)が表示されるように駆動した。その結果、画面を正面から観察したときの輝度は500cd/m2であった。
次に、この状態で、画素PX1乃至PX3を順次点灯し、発光色毎に輝度と色度(u’,v’)とを測定した。その結果、画素PX1の有機EL素子OLEDについては、6cd/A、(0.14,0.23)であった。また、画素PX2の有機EL素子OLEDについては、30cd/A、(0.08,0.58)であった。そして、画素PX3の有機EL素子OLEDについては、赤色が15cd/A、(0.48,0.53)であった。
次に、この状態で、画面の法線に対して60°の方向から画面を観察し、表示色の基準白色(C)からの色ずれΔu’v’を測定した。その結果、色ずれΔu’v’は、0.015であった。
(実施例14)
本例では、図7に示す構造の代わりに図20に示す構造を採用したこと以外はサンプル13について説明したのと同様の方法により、図1及び図2に示す有機EL表示装置を製造した。
具体的には、寸法Lx1及びLy1はそれぞれ22.5μm及び15μmとした。寸法Lx2及びLy2はそれぞれ22.5μm及び15μmとした。寸法Lx3及びLy3はそれぞれ22.5μm及び37.5μmとした。以下、このようにして得られた有機EL表示装置をサンプル15と呼ぶ。
サンプル1と同様の試験を、サンプル15に対しても行った。具体的には、サンプル15を、サンプル1と消費電流が等しくなり、且つ、その画面を正面から観察したときに基準白色(C)が表示されるように駆動した。その結果、画面を正面から観察したときの輝度は500cd/m2であった。
次に、この状態で、画素PX1乃至PX3を順次点灯し、発光色毎に輝度と色度(u’,v’)とを測定した。その結果、画素PX1の有機EL素子OLEDについては、6cd/A、(0.14,0.23)であった。また、画素PX2の有機EL素子OLEDについては、30cd/A、(0.08,0.58)であった。そして、画素PX3の有機EL素子OLEDについては、赤色が15cd/A、(0.48,0.53)であった。
次に、この状態で、画面の法線に対して60°の方向から画面を観察し、表示色の基準白色(C)からの色ずれΔu’v’を測定した。その結果、色ずれΔu’v’は、0.015であった。
また、白色点灯時の通電による基準白色(C)からの色ずれΔu’v’を測定した。その結果、10000時間経過後で、色ずれΔu’v’は、サンプル13の0.150に対し、0.030であった。
(実施例15)
本例では、図7に示す構造の代わりに図21に示す構造を採用したこと以外はサンプル13について説明したのと同様の方法により、図1及び図2に示す有機EL表示装置を製造した。このようにして得られた有機EL表示装置をサンプル15と呼ぶ。
サンプル1と同様の試験を、サンプル15に対しても行った。具体的には、サンプル15を、サンプル1と消費電流が等しくなり、且つ、その画面を正面から観察したときに基準白色(C)が表示されるように駆動した。その結果、画面を正面から観察したときの輝度は500cd/m2であった。
次に、この状態で、画素PX1乃至PX3を順次点灯し、発光色毎に輝度と色度(u’,v’)とを測定した。その結果、画素PX1の有機EL素子OLEDについては、6cd/A、(0.14,0.23)であった。また、画素PX2の有機EL素子OLEDについては、30cd/A、(0.08,0.58)であった。そして、画素PX3の有機EL素子OLEDについては、赤色が15cd/A、(0.48,0.53)であった。
次に、この状態で、画面の法線に対して60°の方向から画面を観察し、表示色の基準白色(C)からの色ずれΔu’v’を測定した。その結果、色ずれΔu’v’は、0.015であった。
また、白色点灯時の通電による基準白色(C)からの色ずれΔu’v’を測定した。その結果、10000時間経過後で、色ずれΔu’v’は、サンプル13の0.150に対し、0.030であった。
(比較例2)
図23は、比較例2に係る有機EL表示装置が含む有機EL素子の構造を概略的に示す断面図である。
本例では、有機EL素子OLEDに図23の構造を採用したこと以外はサンプル2について説明したのと同様の方法により、図1及び図2の有機EL表示装置を製造した。具体的には、本例では、以下の方法により正孔輸送層HTL及び発光層EML1乃至EML3を形成した。
すなわち、画素PX3の画素電極PEに対応した位置に、厚さ110nmの第1正孔輸送材料層を形成した。第1正孔輸送材料層は、画素PX3の列に対応して開口が設けられたファインマスクを用いた真空蒸着法により形成した。そして、画素PX2の画素電極PEに対応した位置に、厚さ60nmの第2正孔輸送材料層を形成した。第2正孔輸送材料層2は、画素PX2の列に対応して開口が設けられたファインマスクを用いた真空蒸着法により形成した。さらに、画素PX1の正孔注入層HILとの上に、厚さ30nmの第3正孔輸送材料層を形成した。
発光層EML3は、正孔輸送層HTL上であって、画素PX3の画素電極PEに対応した位置に形成した。発光層EML3は、画素PX3の列に対応して開口が設けられたファインマスクを用いた真空蒸着法により形成した。発光層EML2は、正孔輸送層HTL上であって、画素PX2の画素電極PEに対応した位置に形成した。発光層EML2は、画素PX2の列に対応して開口が設けられたファインマスクを用いた真空蒸着法により形成した。発光層EML2の厚さは、発光層EML3の厚さと等しくした。発光層EML1は、正孔輸送層HTL上であって、画素PX1の画素電極PEに対応した位置に形成した。発光層EML1は、画素PX1の列に対応して開口が設けられたファインマスクを用いた真空蒸着法により形成した。発光層EML1の厚さは、発光層EML3の厚さと等しくした。以下、このようにして得られた有機EL表示装置をサンプル16と呼ぶ。
サンプル1と同様の試験を、サンプル16に対しても行った。具体的には、サンプル16を、サンプル1と消費電流が等しくなり、且つ、その画面を正面から観察したときに基準白色(C)が表示されるように駆動した。その結果、画面を正面から観察したときの輝度、発光色毎に輝度と色度(u’,v’)、画面の法線に対して60°の方向からの表示色の基準白色(C)からの色ずれΔu’v’は、サンプル1と同等であった。
しかし、サンプル1と比較して、正孔輸送材料の使用量が,10.5倍必要であった。
(比較例3)
図24は、比較例3に係る有機EL表示装置が含む有機EL素子の構造を概略的に示す断面図である。
本例では、有機EL素子OLEDに図24の構造を採用したこと以外はサンプル2について説明したのと同様の方法により、図1及び図2の有機EL表示装置を製造した。具体的には、本例では、発光層EML3は、正孔輸送層HTL上であって、画素PX3の画素電極PEに対応した位置に形成した。発光層EML3は、画素PX3の列に対応して開口が設けられたファインマスクを用いた真空蒸着法により形成した。発光層EML3の厚さを110nmとした。発光層EML2は、正孔輸送層HTL上であって、画素PX2の画素電極PEに対応した位置に形成した。発光層EML2は、画素PX2の列に対応して開口が設けられたファインマスクを用いた真空蒸着法により形成した。発光層EML2の位置は、基板SUB上の目標位置に正確に一致させた。発光層EML2の厚さは60nmとした。発光層EML1は、正孔輸送層HTL上であって、画素PX1の画素電極PEに対応した位置に形成した。発光層EML1は、画素PX1の列に対応して開口が設けられたファインマスクを用いた真空蒸着法により形成した。発光層EML1の位置は、基板SUB上の目標位置に正確に一致させた。発光層EML1の厚さは30nmとした。この有機EL表示装置をサンプル17と呼ぶ。
サンプル1と同様の試験を、サンプル17に対しても行った。具体的には、サンプル17を、サンプル1と消費電流が等しくなり、且つ、その画面を正面から観察したときに基準白色(C)が表示されるように駆動した。その結果、画面を正面から観察したときの輝度、発光色毎に輝度と色度(u’,v’)、画面の法線に対して60°の方向からの表示色の基準白色(C)からの色ずれΔu’v’は、サンプル1と同等であった。
しかし、サンプル1と比較して、発光層EML3の材料使用量は、1.5倍、発光層EML2の材料使用量は、2倍必要であった。
本発明の一態様に係る有機EL表示装置を概略的に示す平面図。 図1の表示装置に採用可能な構造の一例を概略的に示す断面図。 図2の表示装置が含む有機EL素子に採用可能な構造の一例を概略的に示す断面図。 図2の表示装置で採用可能な発光層の配置の一例を概略的に示す平面図。 図2の表示装置が含む有機EL素子に採用可能な構造の他の例を概略的に示す断面図。 図2の表示装置が含む有機EL素子に採用可能な構造の他の例を概略的に示す断面図。 有機EL素子に図6の構造を採用した場合に、図2の表示装置で採用可能な発光層の配置の一例を概略的に示す平面図。 図6の構造の一変形例を示す断面図。 図6の構造の他の変形例を示す断面図。 図6の構造の他の変形例を示す断面図。 図6の構造の他の変形例を示す断面図。 図6の構造の他の変形例を示す断面図。 図6の構造の他の変形例を示す断面図。 図6の構造の他の変形例を示す断面図。 図6の構造の他の変形例を示す断面図。 図6の構造の他の変形例を示す断面図。 図6の構造の他の変形例を示す断面図。 図6の構造の他の変形例を示す断面図。 図6の構造の他の変形例を示す断面図。 発光層の配置の他の例を概略的に示す平面図。 発光層の配置の他の例を概略的に示す平面図。 比較例1に係る有機EL表示装置が含む有機EL素子の構造を概略的に示す断面図。 比較例2に係る有機EL表示装置が含む有機EL素子の構造を概略的に示す断面図。 比較例3に係る有機EL表示装置が含む有機EL素子の構造を概略的に示す断面図。
符号の説明
C…キャパシタ、CE…対向電極、DE…ドレイン電極、DL…映像信号線、DP…表示パネル、DR…駆動トランジスタ、EA1…発光部、EA2…発光部、EA3…発光部、EIL…電子注入層、EML1…発光層、EML2…発光層、EML3…発光層、ETL…電子輸送層、G…ゲート、GI…ゲート絶縁膜、HIL…正孔注入層、HTL…正孔輸送層、II…層間絶縁膜、MC…マッチング層、ND1…電源端子、ND1’…定電位端子、ND2…電源端子、OLED…有機EL素子、ORG…有機物層、PE…画素電極、PI…隔壁絶縁層、PS…パッシベーション膜、PSL…電源線、PX1…画素、PX2…画素、PX3…画素、REF…反射層、SC…半導体層、SE…ソース電極、SL1…走査信号線、SL2…走査信号線、SUB…絶縁基板、SWa…スイッチングトランジスタ、SWb…スイッチングトランジスタ、SWc…スイッチングトランジスタ、XDR…映像信号線ドライバ、YDR…走査信号線ドライバ。

Claims (14)

  1. 絶縁基板と、
    前記絶縁基板の上方に位置した走査信号線と、
    前記絶縁基板の上方に位置し、各々が前記走査信号線と交差した第1及び第2映像信号線と、
    前記絶縁基板の上方で、前記走査信号線と前記第1及び第2映像信号線との交差部に対応してそれぞれ配列した第1及び第2トランジスタと、
    前記絶縁基板の上方で前記第1及び第2トランジスタに対応してそれぞれ配列した第1及び第2画素電極と、
    前記走査信号線、前記第1及び第2映像信号線、並びに前記第1及び第2トランジスタの上方に位置し、前記第1及び第2画素電極の位置で開口しており、前記第1及び第2画素電極間の領域に対応した部分は、前記第1及び第2画素電極の配列方向に対して垂直な断面が先細りしている隔壁絶縁層と、
    前記第1及び第2画素電極並びに前記隔壁絶縁層の上方に形成された対向電極と、
    一部が前記第1画素電極と前記対向電極との間に介在し、他の一部が前記第2画素電極と前記対向電極との間に介在し、前記第1及び第2画素電極を含む領域に亘って広がった第1発光層と、
    前記第1及び第2画素電極のうち前記第2画素電極に対応した領域にのみ設けられ、前記第2画素電極と前記対向電極との間で前記第1発光層と重なり合った第2発光層と
    を具備し、
    前記第1画素電極と前記対向電極とそれらに挟まれた部分とは光共振器を構成し、前記第2画素電極と前記対向電極とそれらに挟まれた部分とは光共振器を構成している有機EL表示装置。
  2. 前記第1及び第2画素電極は陽極であり、前記対向電極は陰極であり、前記第2発光層は前記第1発光層と前記第2画素電極との間に介在している請求項1に記載の有機EL表示装置。
  3. 前記第1画素電極に対応した第1部分は青色に発光し、前記第2画素電極に対応した第2部分は赤色又は緑色に発光する請求項1又は2に記載の有機EL表示装置。
  4. 前記第1画素及び第2画素電極は厚さが等しい請求項1乃至3の何れか1項に記載の有機EL表示装置。
  5. 絶縁基板と、
    前記絶縁基板の上方に位置した走査信号線と、
    前記絶縁基板の上方に位置し、各々が前記走査信号線と交差した第1乃至第3映像信号線と、
    前記絶縁基板の上方で、前記走査信号線と前記第1乃至第3映像信号線との交差部に対応してそれぞれ配列した第1乃至第3トランジスタと、
    前記絶縁基板の上方で前記第1乃至第3トランジスタに対応してそれぞれ配列した第1乃至第3画素電極と、
    前記走査信号線、前記第1乃至第3映像信号線、及び前記第1乃至第3トランジスタの上方に位置し、前記第1乃至第3画素電極の位置で開口しており、前記第1及び第2画素電極間の領域に対応した部分は、前記第1及び第2画素電極の配列方向に対して垂直な断面が先細りしており、前記第2及び第3画素電極間の領域に対応した部分は、前記第2及び第3画素電極の配列方向に対して垂直な断面が先細りしている隔壁絶縁層と、
    前記第1乃至第3画素電極及び前記隔壁絶縁層の上方に形成された対向電極と、
    一部が前記第1画素電極と前記対向電極との間に介在し、他の一部が前記第2画素電極と前記対向電極との間に介在し、更に他の一部が前記第3画素電極と前記対向電極との間に介在し、前記第1乃至第3画素電極を含む領域に亘って広がった第1発光層と、
    前記第1乃至第3画素電極のうち前記第2画素電極に対応した領域又は前記第2及び第3画素電極に対応した領域にのみ設けられ、少なくとも前記第2画素電極と前記対向電極との間で前記第1発光層と重なり合った第2発光層と、
    前記第1乃至第3画素電極のうち前記第3画素電極に対応した領域にのみ設けられ、前記第3画素電極と前記対向電極との間で前記第1発光層と重なり合った第3発光層と
    を具備し、
    前記第1画素電極と前記対向電極とそれらに挟まれた部分とは光共振器を構成し、前記第2画素電極と前記対向電極とそれらに挟まれた部分とは光共振器を構成し、前記第3画素電極と前記対向電極とそれらに挟まれた部分とは光共振器を構成している有機EL表示装置。
  6. 前記第2発光層は、前記第1乃至第3画素電極のうち前記第2画素電極に対応した領域にのみ設けられている請求項5に記載の有機EL表示装置。
  7. 前記第2発光層は、前記第1乃至第3画素電極のうち前記第2及び第3画素電極に対応した領域にのみ設けられている請求項5に記載の有機EL表示装置。
  8. 前記絶縁基板の主面に垂直な方向から観察した場合に、前記第3画素電極に対応した発光部は直角四辺形であり、前記第1画素電極に対応した発光部及び前記第2画素電極に対応した発光部の少なくとも一部は前記直角四辺形の辺に沿って折れ曲がっている請求項7に記載の有機EL表示装置。
  9. 絶縁基板と、
    前記絶縁基板の上方で、第1方向に各々が延び、前記第1方向と交差する第2方向に配列した第1乃至第3映像信号線と、
    前記絶縁基板の上方で前記第1乃至第3映像信号線と交差した複数の走査信号線と、
    前記絶縁基板の上方で、前記複数の走査信号線と前記第1映像信号線との交差部に対応して配列した複数の第1トランジスタと、
    前記絶縁基板の上方で、前記複数の走査信号線と前記第2映像信号線との交差部に対応して配列した複数の第2トランジスタと、
    前記絶縁基板の上方で、前記複数の走査信号線と前記第3映像信号線との交差部に対応して配列した複数の第3トランジスタと、
    前記絶縁基板の上方で前記複数の第1トランジスタに対応して前記第1方向に配列した複数の第1画素電極からなる第1列と、
    前記絶縁基板の上方で前記複数の第2トランジスタに対応して前記第1方向に配列した複数の第2画素電極からなり、前記第1列に対して前記第2方向に隣り合った第2列と、
    前記絶縁基板の上方で前記複数の第3トランジスタに対応して前記第1方向に配列した複数の第3画素電極からなり、前記第2列に対して前記第2方向に隣り合った第3列と、
    前記複数の走査信号線、前記複数の第1乃至第3映像信号線、及び前記複数の第1乃至第3トランジスタの上方に位置し、前記複数の第1乃至第3画素電極の位置で開口しており、前記第1及び第2画素電極間の領域に対応した部分は、前記第1及び第2画素電極の配列方向に対して垂直な断面が先細りしており、前記第2及び第3画素電極間の領域に対応した部分は、前記第2及び第3画素電極の配列方向に対して垂直な断面が先細りしている隔壁絶縁層と、
    前記第1乃至第3列及び前記隔壁絶縁層の上方に形成された対向電極と、
    前記第1乃至第3列と前記対向電極との間に介在し、前記第1乃至第3列を含む領域に亘って広がった第1発光層と、
    前記第1方向に延びた形状を有し、前記第1乃至第3列のうち前記第2列に対応した領域にのみ設けられ、前記第2列と前記対向電極との間で前記第1発光層と重なり合った第2発光層と、
    前記第1方向に延びた形状を有し、前記第1乃至第3列のうち前記第3列に対応した領域にのみ設けられ、前記第3列と前記対向電極との間で前記第1発光層と重なり合った第3発光層と
    を具備し、
    前記複数の第1画素電極の各々と前記対向電極とそれらに挟まれた部分とは光共振器を構成し、前記複数の第2画素電極の各々と前記対向電極とそれらに挟まれた部分とは光共振器を構成し、前記複数の第3画素電極の各々と前記対向電極とそれらに挟まれた部分とは光共振器を構成している有機EL表示装置。
  10. 絶縁基板と、
    前記絶縁基板の上方で、第1方向に各々が延び、前記第1方向と交差する第2方向に配列した第1乃至第3映像信号線と、
    前記絶縁基板の上方で前記第1乃至第3映像信号線と交差した複数の走査信号線と、
    前記絶縁基板の上方で、前記複数の走査信号線と前記第1映像信号線との交差部に対応して配列した複数の第1トランジスタと、
    前記絶縁基板の上方で、前記複数の走査信号線と前記第2映像信号線との交差部に対応して配列した複数の第2トランジスタと、
    前記絶縁基板の上方で、前記複数の走査信号線と前記第3映像信号線との交差部に対応して配列した複数の第3トランジスタと、
    前記絶縁基板の上方で前記複数の第1トランジスタに対応して前記第1方向に配列した複数の第1画素電極からなる第1列と、
    前記絶縁基板の上方で前記複数の第2トランジスタに対応して前記第1方向に配列した複数の第2画素電極からなり、前記第1列に対して前記第2方向に隣り合った第2列と、
    前記絶縁基板の上方で前記複数の第3トランジスタに対応して前記第1方向に配列した複数の第3画素電極からなり、前記第2列に対して前記第2方向に隣り合った第3列と、
    前記複数の走査信号線、前記複数の第1乃至第3映像信号線、及び前記複数の第1乃至第3トランジスタの上方に位置し、前記複数の第1乃至第3画素電極の位置で開口しており、前記第1及び第2画素電極間の領域に対応した部分は、前記第1及び第2画素電極の配列方向に対して垂直な断面が先細りしており、前記第2及び第3画素電極間の領域に対応した部分は、前記第2及び第3画素電極の配列方向に対して垂直な断面が先細りしている隔壁絶縁層と、
    前記第1乃至第3列及び前記隔壁絶縁層の上方に形成された対向電極と、
    前記第1乃至第3列と前記対向電極との間に介在し、前記第1乃至第3列を含む領域に亘って広がった第1発光層と、
    前記第1方向に延びた形状を有し、前記第1乃至第3列のうち前記第2及び第3列に対応した領域にのみ設けられ、前記第2列と前記対向電極との間及び前記第3列と前記対向電極との間で前記第1発光層と重なり合った第2発光層と、
    前記第1方向に延びた形状を有し、前記第1乃至第3列のうち前記第3列に対応した領域にのみ設けられ、前記第3列と前記対向電極との間で前記第1発光層と重なり合った第3発光層と
    を具備し、
    前記複数の第1画素電極の各々と前記対向電極とそれらに挟まれた部分とは光共振器を構成し、前記複数の第2画素電極の各々と前記対向電極とそれらに挟まれた部分とは光共振器を構成し、前記複数の第3画素電極の各々と前記対向電極とそれらに挟まれた部分とは光共振器を構成している有機EL表示装置。
  11. 前記第1乃至第3画素電極は陽極であり、前記対向電極は陰極であり、前記第2発光層は前記第1発光層と前記第2画素電極との間に介在し、前記第3発光層は前記第1発光層と前記第3画素電極との間に介在している請求項5乃至10の何れか1項に記載の有機EL表示装置。
  12. 前記第1画素電極に対応した第1部分は青色に発光し、前記第2画素電極に対応した第2部分は緑色に発光し、前記第3画素電極に対応した第3部分は赤色に発光する請求項5乃至11の何れか1項に記載の有機EL表示装置。
  13. 前記第1乃至第3画素電極は厚さが等しい請求項5乃至12の何れか1項に記載の有機EL表示装置。
  14. 正孔注入層、電子注入層、正孔輸送層、電子輸送層及び正孔ブロッキング層の少なくとも1つを更に具備した請求項1乃至13の何れか1項に記載の有機EL表示装置。
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