JP5125856B2 - 燃料タンクの開閉装置 - Google Patents
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Description
適用例1は、燃料タンクへ燃料を供給する通路を開閉する燃料タンクの開閉装置において、
給油ノズルを挿入するための注入口を経て燃料タンクに接続される燃料通路を有するタンク開口形成部材と、
上記タンク開口形成部材内に配置され、上記給油ノズルを挿入する第1方向とほぼ直角の第2方向上で回動することで上記注入口を開閉するシャッタと、
上記注入口に対して上記給油ノズルの挿入側に配置され、上記第1方向へ移動可能に設けられた作動部材と、
上記作動部材に連結され、上記給油ノズルによる上記第1方向への移動力を受け、この移動力を上記作動部材へ伝える開閉押圧部材を有するノズル規制機構と、
上記作動部材が第1方向へ移動する力を、上記シャッタが上記注入口を開くように回動する力に変換するカム機構と、
を備え、
上記開閉押圧部材は、上記作動部材が所定位置まで移動したときに、上記給油ノズルが上記注入口に挿入されるのを許容するように上記注入口に臨んだ位置から待避するように構成したこと、
を特徴とする。
すなわち、ノズル規制機構の開閉押圧部材が給油ノズルの挿入力を受けて作動部材に伝え、さらにカム機構が作動部材の移動力を、シャッタを開かせる大きな力に変換し、しかも、作動部材の挿入方向のストローク長に応じて、シャッタの開く回転方向の開度を大きくとれる。よって、シャッタに氷結などにより摩擦力が増大していても、確実に開閉動作させることができる。しかも、カム機構は、給油ノズルの挿入力を直接、シャッタに伝達するので、機械的強度も大きく、耐久性に優れている。
なお、シャッタにより開閉される注入口は、燃料通路に配置されていればよく、フラップバルブ機構60の上流側に配置されているか、フラップバルブ機構60の注入口と兼用してもよい。
適用例2は、上記シャッタは、上記注入口を開閉する円板状のシャッタ本体と、該シャッタ本体の端部に形成された回動軸とを備え、該回動軸を中心に回動することにより上記シャッタ本体が上記注入口を開閉するように構成されている。
適用例3は、上記タンク開口形成部材は、上記注入口の上方であって第2方向に配置された円板状の支持板と、該支持板上から第1方向に立設された支持軸と、上記回動軸の端部を支持する支持穴を有する支持体を備え、上記作動部材は、上記支持軸と上記回動軸とにより第1方向に移動可能に支持されている構成である。この構成により、作動部材を移動するための機構を簡単に構成することができる。
適用例4は、上記カム機構は、上記作動部材の下部に形成された上カム部と、上記回動軸に形成された下カム部とを備えた構成である。
適用例5は、上記下カム部は、上記回動軸の外周部に螺旋状に形成された傾斜面である下カム面を備えた構成である。この構成により、カム機構を簡単に実現でき、しかも氷結時などの移動力が大きくなる場合にその回動をバランスよく作動させることが可能である。
適用例6は、上記開閉押圧部材は、上記第2方向へスライド可能に上記作動部材に支持され、作動部材が所定位置に達したときに、上記タンク開口形成部材に設けられた係合穴内に待避するように設けられている構成である。
適用例7は、上記シャッタに対して燃料タンク側に配置され、上記給油ノズルにより押圧されることで上記燃料通路を開くフラップバルブ機構を備えている構成である。この構成によると、車両の衝突時などにシャッタ機構が損傷してもフラップバルブ機構の損傷に至らないから、高いシール性を維持することができる。
燃料タンクを外部に対してシールする手段としては、上記フラップバルブ機構や汎用の燃料キャップを用いる手段やシャッタにシール部材を設ける構成であってもよい。
図1は本発明の一実施例に係るディーゼルエンジンを搭載した自動車の後部を示し、給油蓋を開いた状態を示す斜視図である。自動車の車体の後部には、燃料(軽油)を給油するための給油蓋FLが開閉可能に支持されている。給油蓋FLは、車体の外板に倣った蓋本体FLaがヒンジFLbを介して車体の外板に開閉可能に支持されている。給油蓋FLを開いたスペースは、給油室FRになっており、この給油室FR内に、基板BPに支持された燃料タンクの開閉装置10が配置されている。燃料タンクの開閉装置10は、燃料キャップを用いないで、燃料タンクに燃料を供給するための機構であり、給油蓋FLを開いた後に、給油ノズルからの外力で燃料通路を開閉することで、給油ノズルから燃料タンクへ燃料を供給することができる機構である。以下、燃料タンクの開閉装置の詳細な構成について説明する。
図2は開閉装置10の軸方向に沿った断面図である。図2において、燃料タンクの開閉装置10は、燃料タンク(図示省略)に接続される燃料通路11Pを有するタンク開口形成部材11と、燃料通路11Pを開閉するシャッタ機構20と、フラップバルブ機構60とを備えている。
タンク開口形成部材11は、燃料通路11Pを有する管体であり、燃料タンクに接続される接続管12と、接続管12の上部に固定された開口形成部材16と、接続管12の上部に装着された注入口形成部材18とを備えている。
図3は図2のシャッタ機構20を示す断面図である。シャッタ機構20は、給油ノズルの先端で押されることにより開き動作を行なう機構であり、その主要な構成として、注入口形成部材18に固定された支持体21と、支持体21に回転可能に支持されたシャッタ30と、支持体21に昇降可能に支持されシャッタ30を回動させる作動機構40とを備えている。
なお、挿通孔42aの内径D0は、ガソリン用の給油ノズルFZ(b)の外径Dbより小さい径とした場合であっても、給油ノズルFZ(b)の先端外周部が押圧斜面53bを押圧したときにロック部55が係合部16dから外れず、給油可能にならない径であれば、多少の寸法範囲は許容される。
図2において、フラップバルブ機構60は、開閉部材61と、スプリング62と、ガスケットGSとを備えている。開閉部材61は、注入口形成部材18の嵌合部18cに軸支され、注入口18aを開閉する円板形状の部材である。スプリング62は、弦巻スプリングであり、そのコイル状の一端部が注入口形成部材18に支持され、他端部が開閉部材61の下面に当接して開閉部材61を閉じる方向に付勢している。ガスケットGSは、ゴム材料から形成され、注入口形成部材18の注入口18aの開口周縁部に圧入固定されており、開閉部材に押圧されることでシールした状態で注入口18aを閉じる。なお、フラップバルブ機構60の開閉部材61には、燃料タンクの圧力を調節する調圧弁を設けてもよい。
(3)−1 開き動作
図1に示すように、給油蓋FLを開けると、給油室FR内に配置された燃料タンクの開閉装置10が表れる。図2に示すように給油ノズルFZを開口形成部材16の導入口16cから挿入すると、図7に示すように、給油ノズルFZの先端がノズル検知部材52の押圧斜面53bを押す。押圧斜面53bは、給油ノズルFZから径方向の力を受けると、連結アーム54がスプリング力を蓄積するように撓みつつ、ロック部55が支持軸42cを中心に回動する(図7(B))。これにより、ロック部55が開口形成部材16の係合部16dから外れ、作動部材41が昇降可能になる。
給油を終えて、給油ノズルFZを注入口18aから抜くと、フラップバルブ機構60の開閉部材61がスプリング62の復元力により注入口18aを閉じ、さらにシャッタ30がスプリング36(図4参照)の復元力により挿入孔22aを閉じ、さらに給油蓋FL(図1)を閉じる。
上記実施例にかかる燃料タンクの開閉装置10により、以下の作用効果を奏する。
11…タンク開口形成部材
11P…燃料通路
12…接続管
12a…縮径部
12b…直管部
12c…スカート部
16…開口形成部材
16a…側壁部
16b…上面部
16c…導入口
16d…係合部
16e…拡径部
16f…下部円筒部
16g…爪
16h…軸受凹所
18…注入口形成部材
18a…注入口
18b…円板部
18c…嵌合部
20…シャッタ機構
21…支持体
22…支持板
22a…挿入孔
22b…支持穴
24…支持軸
26…ガイド部材
26b…係合穴
30…シャッタ
31…シャッタ本体
32…拡張部
33…回動軸
34…下カム部
34a…下カム面
36…スプリング
40…作動機構
41…作動部材
42…作動部材本体
42a…挿通孔
42b…傾斜面
42c…支持軸
42d…保持部材
43…支持基部
43a…ガイド孔
43b…スプリング支持凹所
43c…側面部
43d…収納穴
44…スプリング
45…カム機構
46…上カム部
46a…上カム面
51…ノズル検知機構
52…ノズル検知部材
53…導入押圧部
53a…押圧本体
53b…押圧斜面
54…連結アーム
55…ロック部
56…ノズル規制機構
57…開閉押圧部材
57a…傾斜面
57b…復帰用スプリング
60…フラップバルブ機構
61…開閉部材
61a…支持軸
62…スプリング
BP…基板
FL…給油蓋
FLa…蓋本体
FLb…ヒンジ
FR…給油室
FZ…給油ノズル
GS…ガスケット
Claims (7)
- 燃料タンクへ燃料を供給する通路を開閉する燃料タンクの開閉装置において、
給油ノズル(FZ)を挿入するための注入口(18a)を経て燃料タンクに接続される燃料通路(11P)を有するタンク開口形成部材(11)と、
上記タンク開口形成部材(11)内に配置され、上記給油ノズル(FZ)を挿入する第1方向とほぼ直角の第2方向上で回動することで上記注入口(18a)を開閉するシャッタ(30)と、
上記注入口(18a)に対して上記給油ノズル(FZ)の挿入側に配置され、上記第1方向へ移動可能に設けられた作動部材(41)と、
上記作動部材(41)に連結され、上記給油ノズル(FZ)による上記第1方向への移動力を受け、この移動力を上記作動部材(41)へ伝える開閉押圧部材(57)を有するノズル規制機構(56)と、
上記作動部材(41)が第1方向へ移動する力を、上記シャッタ(30)が上記注入口(18a)を開くように回動する力に変換するカム機構(45)と、
を備え、
上記開閉押圧部材(57)は、上記作動部材(41)が所定位置まで移動したときに、上記給油ノズル(FZ)が上記注入口(18a)に挿入されるのを許容するように上記注入口(18a)に臨んだ位置から待避するように構成したこと、
を特徴とする燃料タンクの開閉装置。 - 請求項1に記載の燃料タンクの開閉装置において、
上記シャッタ(30)は、上記注入口(18a)を開閉する円板状のシャッタ本体(31)と、該シャッタ本体(31)の端部に形成された回動軸(33)とを備え、該回動軸(33)を中心に回動することにより上記シャッタ本体(31)が上記注入口(18a)を開閉するように構成されている燃料タンクの開閉装置。 - 請求項2に記載の燃料タンクの開閉装置において、
上記タンク開口形成部材(11)は、上記注入口(18a)の上方であって第2方向に配置された円板状の支持板(22)と、該支持板(22)上から第1方向に立設された支持軸(24)と、上記回動軸(33)の端部を支持する支持穴(22b)を有する支持体(21)を備え、
上記作動部材(41)は、上記支持軸(24)と上記回動軸(33)とにより第1方向に移動可能に支持されている燃料タンクの開閉装置。 - 請求項3に記載の燃料タンクの開閉装置において、
上記カム機構(45)は、上記作動部材(41)の下部に形成された上カム部(46)と、上記回動軸(33)に形成された下カム部(34)とを備えた燃料タンクの開閉装置。 - 請求項4に記載の燃料タンクの開閉装置において、
上記下カム部(34)は、上記回動軸(33)の外周部に螺旋状に形成された傾斜面である下カム面(34a)を備えた燃料タンクの開閉装置。 - 請求項5に記載の燃料タンクの開閉装置において、
上記開閉押圧部材(57)は、上記第2方向へスライド可能に上記作動部材(41)に支持され、作動部材(41)が所定位置に達したときに、上記タンク開口形成部材(11)に設けられた係合穴(26b)内に待避するように設けられている燃料タンクの開閉装置。 - 請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の燃料タンクの開閉装置において、
さらに、上記シャッタ(30)に対して燃料タンク側に配置され、上記給油ノズル(FZ)により押圧されることで上記燃料通路(11P)を開くフラップバルブ機構(60)を備えている燃料タンクの開閉装置。
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