JP5125623B2 - 回転電機の固定子及び回転電機 - Google Patents

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Description

本発明は、回転電機の固定子及び回転電機に関する。
近年、電動機及び発電機として使用される回転電機において、小型高出力及び高品質が求められている。
車両に搭載される回転電機においては、搭載するためのスペースが小さくなる一方で、車両負荷の増大による発電出力の向上が求められている。回転電機の小型高出力化のためには、各相巻線の巻線抵抗値の低減、固定子の磁気回路内に納める電気導体の占積率の向上、さらには各相巻線のターン部の整列化及び高密度化が必要であった。
また、車両に搭載される回転電機の場合、信頼性の向上が求められている。信頼性の向上のためには、コイルの絶縁性を高める必要がある。
このような回転電機としては、図16に示すものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。この回転電機は、円筒状の固定子71と、固定子71の中に挿入された回転子72と、を備えている。
固定子71は、図17に示すように、固定子コア73と、固定子コア73のスロット73bにスロット収容部75a(図19参照。)が挿入された複数の各相巻線から形成されるコイル75と、絶縁部材79(図16参照。)と、を備えている。
固定子71は、連続した各相巻線で図19に示すような平面状コイル75を作り、それを円筒状にし、図18に示すようなティース部73aで区画されるスロット73bが周方向に所定のピッチで複数形成された円筒状の固定子コア73に挿入することで、作製されていた。
特開2004−320886号公報
上記従来の回転電機の固定子71では、固定子コア73の内径より小さい外径の円柱状挿入治具に図19の平面状コイル75を巻き付けて円柱状コイルにし、それを固定子コア73の中に入れて円柱状コイル75を拡張させて全てのスロット収容部75aを対応するスロット73bに一気に挿入していた。図20は、固定子71の部分断面図で、スロット73bへのスロット収容部75aの挿入状態を示すが、円筒状コイル75を拡張させてスロット収容部75aをスロット73bに挿入して組み付ける際、スロット73bを区画するティース部73aのエッジでスロット収容部75aの挿入が阻害されるため、スロット73bの幅をスロット収容部75aの幅(コイル75の巻線40の幅)より大きくする必要があり、スロット73bにおける巻線の占積率が低かった。また、スロット73bにスロット収容部73bを挿入する際、絶縁部材79や巻線40の絶縁皮膜(不図示)が損傷されたりする問題があった。円柱状コイル75を拡張させると変形しやすく、変形すると益々挿入が阻害される。スロット収容部75aの挿入が阻害されると、コイルの形状がそれによっても変形する。コイルが変形すると出力低下の原因になる。また、絶縁皮膜が損傷されると、最悪の場合回転電機の故障に繋がる。
本発明は、上記従来の固定子の問題に鑑みてなされたものであり、スロットへの巻線挿入がスムーズで巻線の絶縁皮膜が損傷されない、スロット占積率の高い固定子コアを有する回転電機の固定子及び回転電機を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するためになされた本発明の回転電機の固定子は、分割コアが周方向の全周にわたって配設されてなり、深さ方向が径方向に一致する複数のスロットを周方向に区画する固定子コアと、前記スロットに組み付けられたコイルと、を備えた回転電機の固定子であって、前記分割コアは、前記スロットの底面と前記底面に背向した前記固定子コアの表面の一部を区画するコアバック部と、前記コアバック部の前記底面の両端から径方向に突出して、その側面と前記底面との間で前記スロットを区画する二本のティース部と、を持ち、前記固定子コアを形成したときに、周方向に隣接する二つの前記分割コアの互いに近接した位置に形成された二つの前記ティース部が前記スロットを区画し、異なる前記分割コア間に区画された前記スロットの幅は、一つの前記分割コア間に区画された前記スロットの幅以下であることを特徴とする。
また、上記固定子において、前記スロットは、前記コイルを構成する各相巻線が径方向に一列に配列した状態で収容するとよい。
また、上記固定子において、異なる前記分割コア間に区画された前記スロットの幅は、前記各相巻線の幅であるとよい。
また、上記固定子において、前記コイルは、複数の前記各相巻線が、前記固定子コアの周方向で波状をなすように巻回されてなるとよい。
また、上記固定子において、前記スロットの内、少なくとも一つの分割コアのティース部で区画されるスロットの内表面は、滑らかに形成されているとよい。
また、上記固定子において、前記二本のティース部の少なくとも対向する側のコーナが面取り又はR仕上げされているとよい。
また、上記固定子において、前記分割コアは、一枚のまたは積層した二枚以上の金属板よりなるとよい。
課題を解決するためになされた本発明の回転電機は、上記の回転電機の固定子を用いてなることを特徴とする。
分割コアは、スロットの底面とその底面に背向した固定子コアの表面の一部を区画するコアバック部と、そのコアバック部の底面の両端から径方向に突出して、その側面と底面との間でスロットを区画する二本のティース部と、を持つので、分割コアのティース部を円環状コイルの外周から該コイルの隣接するスロット収容部の間に挿入することで、該スロット収容部がスロットに収容される。したがって、コイルに何らの力も加わらず、コイルが変形することがなく、スロットの内表面やティース部のコーナで巻線の絶縁皮膜が損傷されることがない。
また、固定子コアを形成したときに、周方向に隣接する二つの分割コアの互いに近接した位置に形成された二つのティース部がスロットを区画するようにすることで、このスロットへのスロット収容部の挿入時はスロットが区画されていないようになる。したがって、この異なる分割コア間に区画されたスロットの幅を、一つの分割コア間に区画されたスロットの幅以下にしても巻線の絶縁皮膜の損傷がない。また、このスロットの幅を一つの分割コア間に区画されたスロットの幅以下とすることで、このスロットの巻線占積率が高くなる。
また、スロットは、コイルを構成する各相巻線が径方向に一列に配列した状態で収容するようにすることで、コイルに何らの力も加わらず、コイルが変形することがなく、スロットの内表面で巻線の絶縁皮膜が損傷されることが一層なくなる。
また、異なる分割コア間に区画されたスロットの幅は、各相巻線の幅であるようにすることで、このスロットの巻線占積率を100%にすることができる。
また、コイルは、複数の各相巻線が、固定子コアの周方向で波状をなすように巻回されてなるようにすることで、径方向に放射状に延びるコイルのスロット収容部が周方向に所定の間隔を隔てて配置される。したがって、隣接するスロット収容部の間に外周側から分割コアのティース部を容易に挿入することができ、スロットの内表面で巻線の絶縁皮膜が損傷されることが、より一層なくなる。
また、スロットの内、少なくとも一つの分割コアのティース部で区画されるスロットの内表面は、滑らかに形成されているようにすることで、固定子組み立て初期からスロット幅が一定でも巻線挿入時に絶縁皮膜が損傷されることがない。
また、分割コアの二本のティース部の少なくとも対向する側のコーナが面取り又はR仕上げされているようにすると、固定子組み立て初期からスロット幅が一定でも巻線挿入時に絶縁皮膜が損傷されることがない。
また、分割コアは、一枚のまたは積層した二枚以上の金属板よりなるようにすることで、スロットの内表面を滑らかに形成することやティース部のコーナの面取り又はR仕上げが容易になる。
本発明の回転電機は、上記の効果を持つ固定子を用いてなるものであり、上記の効果を発揮する。
最良の形態の回転電機の固定子及び回転電機を図面を参照して説明する。
本発明に係る回転電機1は、図1に示すように、略有底筒状の一対のハウジング部材100、101とが開口部同士で接合されてなるハウジング10と、ハウジング10に軸受け110、111を介して回転自在に支承される回転軸20に固定された回転子2と、ハウジング10の内部で回転子2を包囲する位置でハウジング10に固定された固定子3と、を備えている。
回転子2は、永久磁石により周方向に交互に異なる磁極を、固定子3の内周側と向き合う外周側に複数形成している。回転子2の磁極の数は、回転電機により異なるため限定されるものではない。本形態の回転電機では、8極(N極:4、S極:4)の回転子が用いられている。
固定子3は、図2に示すように、固定子コア30と、複数の各相巻線から形成される三相のコイル4と、固定子コア30とコイル4との間に配された絶縁紙5と、を備えた構成を有している。
固定子コア30は、図3に示すように、コア片部材が複数積層された分割コア32を分割コア32を構成するコア片部材の一部分が重なるように周方向に複数(本形態の固定子コアでは、24個)連結したもので、内周に深さ方向が径方向と一致する複数のスロット31a、31bが形成された円環状をしている。固定子コア30に形成されたスロットの数は、回転子2の磁極数に対し、コイル4の一相当たり2個の割合で形成されている。すなわち、8×3×2=48個のスロットが形成されている。33a、33bは、スロット31a、31bを区画するティース部である。
図4は、分割コア32の正面視図、図5は図4のA矢視図である。分割コア32は、後述する図6に示す電磁鋼板からなるコア片部材32aを前半、表−表−表・・・にし、後半、裏−裏−裏・・・として積層したものである。なお、積層の仕方は、これに限定されるものでなく、例えば、表−裏−表−裏・・・のように、表と裏を交互に積層してもよい。
分割コア32は、図4に示すように、スロット31aの底面とその底面に背向した固定子コアの表面の一部を区画するコアバック部34と、コアバック部34の底面の両端から径方向に突出して、その側面と底面との間でスロット31aを区画する二本のティース部33a、33bと、を持つ。分割コア32を周方向に連結すると、隣接する分割コア32は、それぞれの隣接するティース部33bと33aとで新たに一つのスロット31bを区画するようになる(図3参照。)。
コア片部材32aは、図6に示すように、厚さ0.3mmの電磁鋼板からプレスで打ち抜かれたもので、固定子コア30の外周の一部を成す円弧状辺321aと辺321aに対向する底辺321bとで構成される略平行四辺形状のコアバック321及び底辺321bの両端部から所定の距離aだけ離れた底辺321bの2カ所から径方向に伸びる二つのティース320a、320bを持ち、二つのティース320a、320bは、積層されてティース部33a、33bとなり、幅w(=2a)のスロット31aを区画する。なお、上述のように、ティース320aと、左隣のコア片部材のティース320bとは、積層されてティース部33a、33bとなり、幅2a(=w)のスロット31bを区画する。同様に、ティース320bと、右隣のコア片部材のティース320aとは、積層されてティース部33b、33aとなり、幅2a(=w)のスロット31bを区画する。
プレスで打ち抜いたままのコア片では、外周縁部にバリが発生することがある。外周縁部の内、コイルの巻線に面する底辺321bの両端部からティース320aまでの区間(イ−ロ)、320bまでの区間(ヌ−リ)、中央の区間(ホ−ヘ)及びティース320aの外周縁部(ロ−ハ−ニ−ホ)、320bの外周縁部(ヘ−ト−チ−リ)のバリ取り処理を行っている。したがって、固定子コアのスロットの内周面が滑らかで、後述するように、スロット31a、31bにコイルのスロット収容部を挿入しても巻線の絶縁皮膜が損傷されることがない。
バリ取り処理のような加工をスロット31aの内周面(ニ−ホ−ヘ−ト)に施す場合、時間がかかるが、スロット31bを区画する区間(イ−ロ−ハ)、(チ−リ−ヌ)は、一方が開放されているので、処理時間が短くて済む。すなわち、本実施形態の二つのティースを持つコア片部材の場合、処理時間が長い内周面を持つスロット31aが全体の半分(24個)であり、その分、加工処理時間を半減することができる。
本実施形態では、上記のように、コア片部材の外周縁部の内、コイルの巻線に面する外周縁部全てをバリ取り処理しているが、コイルの巻線と接して擦れる頻度の高いティース先端部及びその周辺だけバリ取り処理しても絶縁皮膜の損傷を抑制することができる。
図7は、図6の点線円内を模式的に示した図であるが、外周縁部のバリ取り処理を行う代わりに同図(a)のように、コーナ部を面取り処理してもよいし、同図(b)のようにR処理を行ってもよい。また、後述するように、固定子の組み立ての際、一つの分割コアのティース部33aと33bとで区画されるスロット部31aの幅は、最初から一定であるのに対して、隣接する二つの分割コアのティース部33bと33aとで区画されるスロット部31bは、組み立て初期は区画されず、組み立てが進むにつれてティース部33bと33aの間隔が狭まる。したがって、スロット部31bへのコイルの挿入では擦れることがなく、図7の上段のように、ティース部33a、33bのうちスロット部31aを区画する側のみ面取り或いはR仕上げするだけでよい。
コイル4は、複数の巻線40を所定の巻回方法で巻回してなる。コイル4を構成する巻線40は、図8に示すように、銅製の導体41と、導体41の外周を覆い導体41を絶縁する内層420及び外層421からなる絶縁被膜42とから形成されている。内層420及び外層421を合わせた絶縁被膜42の厚みは、100μm〜200μmの間に設定されている。
コイル4は、図9に示すように、それぞれ二本の三相巻線(U1,U2,V1,V2,W1,W2)により形成されている。
また、コイル4は、図10に示すように、複数の巻線40を所定の形状に巻回してなる。コイル4を構成する巻線40は、固定子コア30の内周側で周方向に沿って波巻きされた形状で成形されている。そして、固定子コア30に形成されたスロット31a、31bに収容される直線上のスロット収容部44と、隣り合ったスロット収容部44同士を接続するターン部45と、を備えている。スロット収容部44は、所定のスロット数(本形態の固定子では、3相×2個=6個)ごとのスロット31a又は31bに収容され、ターン部45は、固定子コア30の軸方向の端面から突出して形成されている(図2参照。)。
コイル4の1相は、周方向に沿って波状に巻装された2本の巻線40を他方の端部同士で溶接で接合して形成されている。2本の巻線40は、同一スロット31a又は31bにスロット収容部44が収容される。このとき、第一の巻線40のスロット収容部44と、第二の巻線40のスロット収容部44とは、スロット31a、31bの深さ方向で交互にスロット収容部44が位置するように設置されている。そして、2本の巻線40a、40bの接合部45は、2本の巻線40の巻装される方向が反転するスロット収容部44よりなる折り返し部46に形成されている。
コイル4は、図11に展開図で示したように、互いに巻装方向が異なる二つの巻線部40a、40bを持つ成形体を各相(U1,U2,V1,V2,W1,W2)ごとに、6組用いて形成されている。二つの巻線部40a、40bのそれぞれは、中性点側の端部及び相端子側の端部とは反対の端部側が、スロット収容部44(折り返し部46)を介して接続されている。各相の巻線40の結線方法は同様である。
コイル4は、図11に示した展開成形体を形成し、この成形体を折り返し部46が軸心側に位置するように所定の巻数(例えば、4回)に巻回して製造される。製造されたコイル4は、図10に示したように、各相の巻線40のスロット収容部44が径方向に放射状に並んだ状態で形成されている。このとき、径方向に並んだスロット収容部44は、コイル4の周方向で小間隔を隔てた状態で位置している。
次に、図4及び図5に示す分割コア32を分割コア32を構成するコア片部材の一部分が重なるように周方向に複数連結して図2に示す固定子3に組み付ける方法を説明する。
先ず、図4及び図5に示す分割コア32を所定数(本形態の固定子では、24個)及び図10に示す円環状コイル4を1個準備する。次に、図12(a)(図12は、簡単のために左右二つの分割コアの連結を模式的に示してある。)に示すように、分割コア32を矢印方向に移動させティース部33a、33bをコイル4のスロット収容部44の間に挿入し(スロット収容部44をスロット31a、31bに挿入し)、図12(b)に示す状態にする。
本実施形態の固定子コアの場合、図12(a)の挿入時は、スロット31bが左側の分割コア32のティース部33bと右側の分割コア32のティース部33aで区画される前の状態であり、ティース部33b、33aの周壁とスロット収容部44との間の隙間が大きい。
したがって、図12(a)の挿入時、左側の分割コア32のティース部33a、33bが左側のスロット収容部44と擦れないように矢印方向に移動させ、同様に右側の分割コア32のティース部33a、33bが右側のスロット収容部44と擦れないように矢印方向に移動させて組み付けることができる。その結果、図12(a)の挿入時にティース部33a、33bとスロット収容部44を構成する巻線40とが擦れて絶縁皮膜42(図8参照。)が損傷されることがない。
ティース部33a、33bとスロット収容部44を構成する巻線40とが擦れる確率は、スロット収容部44とティース部33a、33bとの隙間α(図12(b)参照。)に依存する。本実施形態の固定子では、コア片部材32aのティース320a、320bは、上述のようにバリ取りされているので、擦れても絶縁皮膜42が損傷されない。したがって、隙間αを極力小さくできる。その結果、スロット内のコイルの占積率を高めることができる。
なお、バリ取りしてあっても、擦れると、絶縁皮膜42が損傷される恐れがある。しかし本実施形態の固定子コアの場合、図12(a)の挿入時は、上述のようにスロット31bが左側の分割コア32のティース部33bと右側の分割コア32のティース部33aで区画される前の状態であり、ティース部33b、33aの周壁とスロット収容部44との間の隙間が大きい。したがって、スロット31bに挿入されるスロット収容部44を構成する巻線40がティース部33b、33aと擦れることがなく、絶縁皮膜42(図8参照。)が損傷されることがない。このような挿入時に隙間が大きいスロット31bが全体のスロットの半数あるので、擦れて絶縁皮膜42が損傷する確率を半減させることができる。
図12(b)に示すティース部33a、33bのスロット収容部44間への挿入後、図13(コイルのスロット収容部44を省略)に示すように、ティース部固定治具50、50’を装着して分割コア32を周方向及び径方向に揃え、溶接部位35を溶接する。ティース部固定治具50、50’は、それぞれ、周方向固定凸部51、51’と径方向固定凸部52、52’を有している。
本実施形態の固定子コアは、二つのティース部33a、33bを持つ分割コア32を所定数連結したものであり、ティース部固定治具50、50’の周方向固定凸部51、51’は、1スロットおきでよい。したがって、ティース固定治具の固定箇所を少なくでき、固定子の組み付け精度が上がる。
分割コア32は、図4に示す形状に限らず、例えば、図14に示すようなコアバック部34の形状が異なっているものでもよい。すなわち、この変形形態の分割コア32の場合、周方向に連結すると、コアバック部34は、隣接する分割コアのコアバック部と重なることなく、コアバック部34の側辺34dが隣接する分割コアの側辺34dと当接することになる。なお、この分割コア32は、紙面方向にコア片部材を積層したものでなく、積層して得られる厚さに相当する厚さの電磁鋼板から切り出されたものである。また、この分割コアは、w>2a=d(dは、スロット収容部44の周方向の幅である。)に設定されている。
次に、図14に示す分割コア32を周方向に連結して固定子3に組み付ける方法を説明する。
先ず、図14に示す分割コア32を24個準備して、図15(a)に示すように(図15は、簡単のために二つの分割コアの連結を模式的に示してある。)矢印方向に移動させ、ティース部33a、33bをコイル4のスロット収容部44の間に挿入し(スロット収容部44をスロット31a、31bに挿入し)、図15(b)に示す状態にする。
本変形態様の分割コア32を連結した固定子コアのスロット31aの幅はwであり、スロット31bの幅は2aである。そして、wと2aの間には、w>2a=dの関係がある。図15(a)に示す挿入時は、スロット31bが左側の分割コア32のティース部33bと右側の分割コア32のティース部33aで区画される前の状態であり、ティース部33b、33aの周壁とスロット収容部44との間の隙間βが大きい。したがって、スロット31bに挿入されるスロット収容部44を構成する巻線40がティース部33b、33aと擦れることがなく、絶縁皮膜42(図8参照。)が損傷されることがない。その結果、w>2a=d、すなわち、スロット31bの幅2aをスロット31aの幅wより小さくしてスロット収容部44の幅dに等しくしても絶縁皮膜42を損傷することがない。組み付け終了後の隙間β’(図15(b)参照。)はゼロであり、スロット31bのコイルの占積率を100%にすることができる。
また、スロット31aは、最初からティース部33a、33bで区画されているので、図15aの挿入時は、スロット31aに挿入されるスロット収容部44を構成する巻線40がティース部33a、33bの周壁と擦れる可能性がある。しかし、スロット31aの幅wをスロット31bの幅2aより大きくしてあるので、ティース部33a、33bの周壁とスロット収容部44との間の隙間αを大きくできる。したがって、スロット31aに挿入されるスロット収容部44を構成する巻線40がティース部33a、33bと擦れることがなく、絶縁皮膜42(図8参照。)が損傷されることがない。
図15(b)に示すように、組み付け完了後の固定子は、スロット幅がw、2aと1個おきに異なるので、固定子の組み付け時にコイルや絶縁皮膜を傷つけることなく、固定子或いは本固定子を用いた回転電機全体としての総ティース幅を確保することができる。また、スロット数の周期性が弱まるため、スロット高調波に起因する磁気加振力が低減され、耳障りな磁気音がなくなる。
最良の形態の回転電機の断面図である。 最良の形態の回転電機の固定子の正面視(軸方向視)図である。 最良の形態の回転電機の固定子コアの正面視(軸方向視)図である。 最良の形態の回転電機の分割コアの正面視図である。 図4のA矢視図である。 図4及び図5に示す分割コアを構成するコア片部材の正面視図である。 図6の点線円内を模式的に示す図である。 最良の形態の回転電機のコイルを構成する各相巻線の断面図である。 最良の形態の回転電機のコイルの結線を示す図である。 最良の形態の回転電機のコイルの斜視図である。 最良の形態の回転電機のコイルの展開図である。 最良の形態の回転電機の固定子を組み立てる方法を示す図である。 最良の形態の回転電機の固定子を組み立てる方法を示す図である。 変形形態の分割コアの正面視図である。 変形形態の回転電機の固定子を組み立てる方法を示す図である。 従来の回転電機の断面図である。 図16の固定子の斜視図である。 図16の固定子コアの斜視図である。 図16のコイルの平面状成形状態図である。 図16の固定子の部分断面図である。
符号の説明
1・・・・・・・・・・・・・・・・回転電機
2・・・・・・・・・・・・・・・・回転子
3・・・・・・・・・・・・・・・・固定子
30・・・・・・・・・・・・・・固定子コア
31a、31b ・・・・・・・・・スロット
32・・・・・・・・・・・・・・分割コア
34・・・・・・・・・・・・・・コアバック部
33a、33b・・・・・・・・・・ティース部
4・・・・・・・・・・・・・・・・コイル
w、2a・・・・・・・・・・・・・スロットの幅
d・・・・・・・・・・・・・・・・コイルの巻線の幅

Claims (8)

  1. 分割コアが周方向の全周にわたって配設されてなり、深さ方向が径方向に一致する複数のスロットを周方向に区画する固定子コアと、
    前記スロットに組み付けられたコイルと、
    を備えた回転電機の固定子であって、
    前記分割コアは、前記スロットの底面と前記底面に背向した前記固定子コアの表面の一部を区画するコアバック部と、前記コアバック部の前記底面の両端から径方向に突出して、その側面と前記底面との間で前記スロットを区画する二本のティース部と、を持ち、
    前記固定子コアを形成したときに、周方向に隣接する二つの前記分割コアの互いに近接した位置に形成された二つの前記ティース部が前記スロットを区画し、
    異なる前記分割コア間に区画された前記スロットの幅は、一つの前記分割コア間に区画された前記スロットの幅以下であることを特徴とする回転電機の固定子。
  2. 前記スロットは、前記コイルを構成する各相巻線が径方向に一列に配列した状態で収容する請求項1に記載の回転電機の固定子。
  3. 異なる前記分割コア間に区画された前記スロットの幅は、前記各相巻線の幅である請求項記載の回転電機の固定子。
  4. 前記コイルは、複数の前記各相巻線が、前記固定子コアの周方向で波状をなすように巻回されてなる請求項1〜のいずれかに記載の回転電機の固定子。
  5. 前記スロットの内、少なくとも一つの分割コアのティース部で区画されるスロットの内表面は、滑らかに形成されている請求項1〜のいずれかに記載の回転電機の固定子。
  6. 前記二本のティース部の少なくとも対向する側のコーナが面取り又はR仕上げされている請求項1〜のいずれかに記載の回転電機の固定子。
  7. 前記分割コアは、一枚のまたは積層した二枚以上の金属板よりなる請求項1〜のいずれかに記載の回転電機の固定子。
  8. 請求項1〜のいずれか1項に記載の回転電機の固定子の内周側又は外周側に、周方向に異なる磁極を形成している回転子を備えたことを特徴とする回転電機。
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