JP5123010B2 - 撮像装置、撮像方法及び撮像装置が備えるコンピュータに撮像方法を実行させるためのプログラム - Google Patents
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Description
例えば特許文献1では、被写体が撮像された画面を複数のエリアに分割し、各エリアの色情報を取得し、色情報の分布から光源種を判別して、光源種に適したホワイトバランス制御を行っている。
また、特許文献2では、撮像素子からの信号を複数のブロックに分割し、ブロック毎に色評価値群を算出し、予め設定された白抽出範囲から算出した第1の色温度情報と、色評価値群と予め設定された肌検出範囲から算出した第2の色温度情報と距離情報を基に、第3の色温度情報を算出してホワイトバランスを調整している。
その結果、ブロック毎に得られた評価値が、予め設定された白抽出枠内に収まらず、白抽出ブロックを光源色として、当該白抽出ブロックの評価値が白になるようなゲインを画面全体に掛けるホワイトバランス補正処理において、実際の光源に最適なホワイトバランスが掛からないといった問題がある。この問題はホワイトバランス評価値の分布の変化によって起こるものであり、画角の変化の大小の問題ではない。従って、画角の変化が小さくても、ホワイトバランスの調整が不安定となってしまい、正確な色の再現ができない場合が生ずる。
本発明は上記のような実情に鑑みてなされたものであり、静止画撮影で多少の画角の違いにより白抽出できる場合とできない場合とでホワイトバランスが不安定となるシーンにおいても安定したホワイトバランスを得ることが可能な撮像装置を提供することを目的としたものである。
図1は、本実施形態に係わる撮像装置(以下、デジタルカメラと呼ぶ)の外観構成を示す図である。
図1に示すように、本実施形態に係るデジタルカメラの上面側には、レリーズボタン(シャッタボタン)1、電源ボタン2、撮影・再生切替ダイアル3が設けられており、デジタルカメラの正面(前面)側には、撮影レンズ系(撮像光学系)を有する鏡胴ユニット4、ストロボ発光部5、光学ファインダ6が設けられている。
デジタルカメラの背面側には、液晶モニタ(LCDディスプレイ)7、前記光学ファインダ6の接眼レンズ部8、広角側ズーム(W)スイッチ9、望遠側ズーム(T)スイッチ10、メニュー(MENU)ボタン11、確定ボタン(OKボタン)12等が設けられている。また、デジタルカメラの側面内部には、撮影した画像データを保存するためのメモリカード13を収納するメモリカード収納部(図示せず)が設けられている。
図2に示すように、このデジタルカメラ内には、鏡胴ユニット4に設置した撮影レンズ系を通して入射される被写体画像が受光面上に結像する固体撮像素子としてのCCD21、CCD21から出力される電気信号(アナログRGB画像信号)をデジタル信号に処理するアナログフロントエンド部(AFE部)22、AFE部22から出力されるデジタル信号を処理する信号処理部23、データを一時的に格納するSDRAM24、制御プログラム等が記憶されたROM25、モータドライバ26等が設けられている。
鏡胴ユニット4は、ズームレンズやフォーカスレンズ等を有する撮影レンズ系、絞りユニット、メカシャッタユニットを備えており、撮影レンズ系、絞りユニット、メカシャッタユニットの各駆動ユニット(不図示)は、モータドライバ26によって駆動される。モータドライバ26は、信号処理部23の制御部(CPU)231からの駆動信号により駆動制御される。
CCD21は、CCD21を構成する複数の画素上に色分解フィルタとしてのRGB原色フィルタが配置されており、RGB3原色に対応した電気信号(アナログRGB画像信号)が出力される。
信号処理部23は、AFE部22のTG221へ画面水平同期信号(HD)と画面垂直同期信号(VD)の出力を行い、これらの同期信号に合わせて、AFE部22のA/D224から出力されるRAW−RGBデータを取り込むCCDインターフェース(CCDI/F)232と、SDRAM24を制御するメモリコントローラ233と、取り込んだRAW−RGBデータを表示や記録が可能なYUV形式の画像データに変換するYUV変換部234と、表示や記録される画像データのサイズに合わせて画像サイズを変更するリサイズ処理部235と、画像データの表示出力を制御する表示出力制御部236と、画像データをJPEG形成などで記録するためのデータ圧縮部237と、画像データをメモリカード13へ書き込み、又はメモリカード13に書き込まれた画像データを読み出すメディアインターフェース(メディアI/F)238と、操作部からの操作入力情報に基づき、ROMに記憶された制御プログラムに基づいてデジタルカメラ全体のシステム制御等を行う制御部231を備えている。
SDRAM24には、CCDI/F232に取り込まれたRAW−RGBデータが保存されると共に、YUV変換部234で変換処理されたYUVデータ(YUV形式の画像データ)が保存され、更に、データ圧縮部237で圧縮処理されたJPEG形成などの画像データが保存される。
なお、YUVデータのYUVは、輝度データ(Y)と、色差(輝度データと青色(B)成分データの差分(U)と、輝度データと赤色(R)成分データの差分(V))の情報で色を表現する形式である。
先ず、撮影者が電源ボタン2をONし、撮影・再生切替ダイアル3を撮影モード(静止画撮影モード)に設定することで、デジタルカメラが記録モードで起動する。電源ボタン2がONされて、撮影・再生切替ダイアル3が撮影モードに設定されたことを制御部231が検知すると、制御部231はモータドライバ26に制御信号を出力して、鏡胴ユニット4を撮影可能位置に移動させ、かつ、CCD21、AFE部22、信号処理部23、SDRAM24、ROM25、液晶モニタ7等を起動させる。
そして、鏡胴ユニット4の撮影レンズ系を被写体に向けることにより、撮影レンズ系を通して入射される被写体画像がCCD21の各画素の受光面上に結像する。そして、CCD21から出力される被写体画像に応じた電気信号(アナログRGB画像信号)は、CDS222、AGC223を介してA/D224に入力され、A/D224により12ビット(bit)のRAW−RGBデータに変換する。
そして、SDRAM24からメモリコントローラ233を介して読み出したYUVデータは、表示出力制御部236を介して液晶モニタ7へ送られ、撮影画像(又は動画)が表示される。液晶モニタ7に撮影画像を表示しているモニタリング時においては、CCDI/F232による画素数の間引き処理により1/30秒の時間で1フレームを読み出している。
なお、このモニタリング動作時は、電子ファインダとして機能する液晶モニタ7に撮影画像(又は動画)が表示されているだけで、まだレリーズボタン1が押圧(半押も含む)操作されていない状態である。
そして、信号処理部23のCCDI/F232は、取り込まれたRAW−RGBデータより、AF(自動合焦)評価値、AE(自動露出)評価値、AWB(オートホワイトバランス)評価値を算出する。
AE評価値とAWB評価値は、RAW−RGBデータにおけるRGB値のそれぞれの積分値から算出される。例えば、CCD21の全画素の受光面に対応した画面を256エリア(ブロック)に等分割(水平16分割、垂直16分割)し、それぞれのエリア(ブロック)のRGB積算値を算出する。
そして、制御部231は、算出されたRGB積算値を読み出し、AE処理では、画面のそれぞれのエリア(ブロック)の輝度を算出して、輝度分布から適正な露光量を決定する。決定した露光量に基づいて、露光条件(CCDの電子シャッタ回数、絞りユニットの絞り値、NDフィルタの出し入れ等)を設定する。また、AWB処理では、RGBの分布から被写体の光源の色に合わせたAWBの制御値を決定する。このAWB処理により、YUV変換部でYUVデータに変換処理するときのホワイトバランスを合わせる。なお、前述したAE処理とAWB処理は、モニタリング時には連続的に行われている。
即ち、レリーズボタン1が押圧(半押しから全押し)操作されると、制御部231からモータドライバ26への駆動指令により撮影レンズ系のフォーカスレンズが移動し、例えば、いわゆる山登りAFと称されるコントラスト評価方式のAF動作が実行される。
AF(合焦)対象範囲が無限から至近までの全領域であった場合、撮影レンズ系のフォーカスレンズは、至近から無限、又は無限から至近までの間の各フォーカス位置に移動し、CCDI/F232で算出されている各フォーカス位置におけるAF評価値を制御部231が読み出す。そして、各フォーカス位置のAF評価値が極大になる点を合焦位置としてフォーカスレンズを合焦位置に移動させ、合焦させる。
そして、このRAW−RGBデータは、信号処理部23のCCDI/F232に取り込まれ、YUV変換部234でYUVデータに変換されて、メモリコントローラ233を介してSDRAM24に保存される。そして、このYUVデータはSDRAM24から読み出されて、リサイズ処理部235で記録画素数に対応するサイズに変換され、データ圧縮部237でJPEG形式等の画像データへと圧縮される。圧縮されたJPEG形式等の画像データは、SDRAM24に書き戻された後にメモリコントローラ233を介してSDRAM24から読み出され、メディアI/F238を介してメモリカード13に保存される。
ステップS1では、撮影画像に対し検波処理を行う。ここで検波とは、撮影画像からRGB積算値を算出することである。
前述のように、最初に撮影画像はRAW−RGBとして、信号処理前のデータがSDRAM24に格納される。このデータは制御部231からの制御により、SDRAM24から読み出され、CCDI/F232に入力される。CCDI/F232は検波回路を備えており、予めROM25に設定された所定の検波枠のサイズ及び分割数を基に、画面全体を格子状のブロックに分割する。例えば、CCD21の全画素の受光面に対応した画面を256エリア(ブロック)に等分割(水平16分割、垂直16分割)する。そして、それぞれのエリア(ブロック)のRGB積算値を算出する。RGB積算値は、SDRAM24若しくは制御部231より読み出し可能なレジスタに出力される(ステップS1)。
ここで白抽出処理とは、撮影画像データ中から白い画素(白画素)であると思われる位置のデータを取り出すことであり、上述の分割ブロック毎にこの処理を行う。まず、ブロック単位で取得されたRGB積算値から、AWB評価値であるG/R、G/Bをブロック毎に算出する。そして、G/R、G/Bの組合せが予め設定された範囲内に収まるか否かを判断する。各ブロックが白抽出ブロックであると判断される範囲は、図4のように示される。
このようにして検波範囲内から検出された白抽出ブロックについて、本発明ではブロックの数を計数し、白抽出ブロックの数が所定の基準以上か否かを判断する(ステップS3)。白抽出ブロック数が所定の基準以上である場合(ステップS3でYes)、ステップS4に移行し、各白抽出ブロックのG/R、G/Bに対して、それに対応するAE評価値の重み付けによって1ブロックあたりのG/R、G/Bを算出する(ステップS4)。計算式は式1である。
しかし、検出された白抽出ブロックの数が所定数に満たない場合は(ステップS3でNo)、ステップS5に移行し、本発明の特徴的構成である検波枠変更処理を行う。検波枠変更処理は、検波枠のサイズ及び分割数を変更する処理である。
例えば、ステップS5では(a)に示すように、変更前検波枠51aに対して変更後検波枠51bを水平方向に半ブロック分ずらして設定する。このとき、斜線で示した左端部51Lと右端部51Rは、ブロックをずらしたことによって1ブロック分の大きさを確保できなくなるので、変更後検波枠51bには含めないで検波枠を設定する。つまり、変更前の検波サイズに比し変更後の検波サイズは小さくなっている。
あるいは(b)に示すように、変更前検波枠52aに対して変更後検波枠52bを、垂直方向に半ブロック分ずらして設定してもよい。このとき、(a)の例と同様に、斜線で示した最上部52Uと最下部52Bは、変更後検波枠52bには含めないで検波枠を設定する。このように、分割ブロックの変更形態は、特に限定されるものではない。
制御部231は、再度SDRAM24よりRAW−RGBを読み出して、CCD−I/F232に入力する。そして変更後検波枠の分割ブロックに基づいて再度、画面全体の左右端部又は上下端部を除く部分を格子状のブロックに分割し、それぞれのエリア(ブロック)のRGB積算値を算出する。算出されたRGB積算値は、SDRAM24若しくは制御部231より読み出し可能なレジスタに出力される(ステップS6)。
ステップS7では、制御部231が算出されたRGB積算値を読み出し、再度の特徴検出処理(第二白抽出処理)を行う。具体的な白抽出処理の方法は、ステップS2と同様なので、説明を省略する。
一方、白抽出ブロックの数が所定の基準を満たさなかった場合は(ステップS8でNo)、ステップS9に移行する。
このようにステップS4、ステップS9にて算出した1ブロックあたりのG/R、G/BからG/R、G/Bの色座標上のエリア別に補正を加えた後、G/RをRgain、G/BをBgainとするホワイトバランス補正係数とする(ステップS10)。
その後、画面全体のR、Bデータそれぞれに対して、ホワイトバランス補正係数Rgain、Bgainを掛けて(ステップS11)、一連のホワイトバランス補正を終了する。
このように、本発明では、白抽出ブロックが所定量検出されなかった場合に検波枠を変更して再度白抽出処理を行っているので、変更前の検波枠では白抽出ができなくても、変更後の検波枠で白抽出できる可能性が高まる。従って、従来であれば微妙な画角の変化でブロック内の無彩色と有彩色の割合が変化することが原因で、白抽出できたりできなかったりするような場合においても、白抽出精度を高くすることができ、ホワイトバランスの調整精度を高めることができる。
まず、第一の実施形態と同様にステップS1、S2の処理を行い、ステップS3にて白抽出ブロックの数が所定の基準以上か否かを判断する。予め設定された検波枠で検出された白抽出ブロックが所定量に満たなかった場合には(ステップS3でNo)、ステップS5に移行し、検波枠変更処理を行う。第二の実施形態では、検波枠のブロックサイズを変更する処理を行う。
そして変更した検波枠の分割ブロックに基づいて再度検波を行う(ステップS6)。以降の処理は第一の実施形態と同様なので、説明を省略する。
Claims (3)
- 撮像光学系から入射した光を電気信号に変換して撮像信号として出力する撮像素子と、前記撮像素子から出力された撮像信号に対して検波範囲を設定する検波範囲設定手段と、前記検波範囲設定手段によって設定された検波範囲を格子状のブロックに分割するブロック分割手段と、前記ブロック分割手段によって得られた各ブロックの撮像信号から第一のホワイトバランス用の評価値を取得する第一ホワイトバランス評価値取得手段と、前記第一ホワイトバランス評価値取得手段によって取得された評価値と予め設定された白抽出範囲とに基づいて前記各ブロックの白抽出を行う第一白抽出手段と、前記第一白抽出手段により抽出されたブロックが一定数に満たない場合に検波範囲を変更する検波範囲変更手段と、前記検波範囲変更手段による検波範囲の変更により得られた各変更ブロックの撮像信号から第二のホワイトバランス用の評価値を取得する第二ホワイトバランス評価値取得手段と、前記第二ホワイトバランス評価値取得手段によって取得された評価値と予め設定された白抽出範囲とに基づいて前記各変更ブロックの白抽出を行う第二白抽出手段と、を備えたことを特徴とする撮像装置。
- 撮像素子が撮像光学系から入射した光を電気信号に変換して撮像信号として出力する撮像工程と、検波範囲設定手段が撮像信号に対して検波範囲を設定する検波範囲設定工程と、ブロック分割手段が検波範囲を格子状のブロックに分割するブロック分割工程と、第一ホワイトバランス評価値取得手段が各ブロックの撮像信号から第一のホワイトバランス用の評価値を抽出する第一ホワイトバランス評価値取得工程と、第一白抽出手段が第一のホワイトバランス用の評価値と予め設定された白抽出範囲とに基づいて前記各ブロックの白抽出を行う第一白抽出工程と、白抽出されたブロックが一定数に満たない場合に検波範囲変更手段が検波範囲を変更する検波範囲変更工程と、検波範囲が変更された各変更ブロックの撮像信号から第二ホワイトバランス評価値取得手段が第二のホワイトバランス用の評価値を取得する第二ホワイトバランス評価値取得工程と、第二白抽出手段が第二のホワイトバランス用の評価値と予め設定された白抽出範囲とに基づいて前記各変更ブロックの白抽出を行う第二白抽出工程と、を有することを特徴とする撮像方法。
- 撮像装置が備えるコンピュータに、請求項2に記載の方法を実行させるためのプログラム。
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