JP5119712B2 - テーラードブランク材の設計方法、テーラードブランク材の設計装置、テーラードブランク材の設計プログラム及び記録媒体 - Google Patents

テーラードブランク材の設計方法、テーラードブランク材の設計装置、テーラードブランク材の設計プログラム及び記録媒体 Download PDF

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本発明は、テーラードブランク材の設計方法、テーラードブランク材の設計装置、テーラードブランク材の設計プログラム及び記録媒体に関し、特に、異なる種類のブランク材を接合して形成されるテーラードブランク材について、接合線及び接合される各ブランク材の板厚を設定する技術に関する。
近年、自動車の安全性の確保と対環境性能に対する要請の高まりにより、自動車ボディについて、強度の向上と軽量化とを両立させつつコストを下げることが要求されている。
このような要求に応えるため、一枚の素材のうち高い強度の必要な部分にだけ、部分的に、板厚の厚いもの又は高強度の材質のものを用いて形成されたテーラードブランク材が開発され、注目されている。
テーラードブランク材によれば、異なる種類の金属板(ブランク材)を接合することにより一枚の素材の中の特性を部分的に変えることができ、部品点数の削減及び軽量化を図ることが可能となる。
ここで、従来から使用されている一枚のブランク材でも、割れ等の欠陥が発生する場合があった。したがって、複数のブランク材を接合して一枚の素材としたテーラードブランク材では、さらに欠陥が発生し易くなる。
そのため、テーラードブランク材における割れ等の欠陥の発生を低減又は管理する方法として、従来から多くの技術が開発されている。
例えば、ブランク材を溶接してテーラードブランク材として需要家に出荷する過程における欠陥の発生を低減及び管理する方法として、テーラードブランク材の素材情報及び溶接加工情報を関連付けた識別記号をレーザマーキング手段によってテーラードブランク材に記録する方法が開示されている(特許文献1参照)。かかる方法によれば、需要家でのプレス加工を経た後のテーラードブランク材の欠陥の発生時に、テーラードブランク材に記録された識別記号に基づき溶接加工からプレス加工に至るまでの欠陥の発生原因を究明することが可能となる。また、テーラードブランク材に記録された識別記号に基づき需要家がテーラードブランク材のプレス加工を行う際のプレス条件を管理することができ、プレス加工時の欠陥の発生を低減することが可能となる。
また、ブランク材を溶接してテーラードブランク材を形成する際における欠陥の発生を検査する方法として、入熱方向下流側の板面から突出する溶接ビードの先端までの突出高さを非破壊で測定し、当該突出高さから溶接の良否を判断する方法が開示されている(特許文献2参照)。一方、溶接時における欠陥の発生を低減する方法として、溶接されるブランク材が固定される冶具ベースに、ブランク材の溶接部に形成される溶接ビードに相対する位置に凹部を設ける方法が開示されている(特許文献3参照)。かかる方法によれば、冶具ベースに設けられた凹部により、溶融した溶接部及び溶接ビードが冶具ベースに溶着することを防ぐことができるとともに、溶接部にシール用ガスを流通させることができるため、溶接部における欠陥の発生を低減することが可能となる。
また、テーラードブランク材をプレス成形する際におけるテーラードブランク材の接合部での欠陥の発生を低減する方法として、テーラードブランク材の接合部の近傍に、周長が伸びる方向に変形する凹部を形成する方法が開示されている(特許文献4参照)。
さらに、テーラードブランク材の接合部の材料特性は、素材となったブランク材の材料特性と比較して低下するため、テーラードブランク材のプレス成形時に接合部で欠陥が発生し易くなる。かかる状況に鑑み、テーラードブランク材をプレス成形する際におけるテーラードブランク材の接合部での欠陥の発生を低減する方法として、残留オーステナイト分率が2体積%未満で強度が650MPa以上である高強度鋼板と、残留オーステナイトが2%以上の変態誘起塑性型鋼板との異種材料を接合してテーラードブランク材を形成する方法が開示されている(特許文献5参照)。
特開2006−65490号公報 特開2005−279653号公報 特開2005−279688号公報 特開2005−152975号公報 特開2004−211134号公報
ここで、テーラードブランク材をプレス成形して得られる成形製品の特性は、テーラードブランク材における接合線の設定及び接合される各ブランク材の板厚の設定により、非常に大きな影響を受けることとなる。
しかしながら、従来においては、テーラードブランク材を形成する際のテーラードブランク材における接合線の設定及び接合される各ブランク材の板厚の設定は、技術者の経験に基づいて行われていた。
すなわち、テーラードブランク材の形成に際しては、技術者の経験によるテーラードブランク材における接合線及び各ブランク材の板厚の設定と、かかる設定に基づいて実際に形成されたテーラードブランク材についての解析とをトライアンドエラーで繰り返し、プレス成形可能な設定まで落とし込んでいくことが業界標準となっている。
ここで、従来の、技術者の経験に基づいて接合線及び各ブランク材の板厚を設定してテーラードブランク材を形成する方法であっても、問題のないテーラードブランク材を形成することは可能である。
しかしながら、技術者の経験に基づいて接合線及び各ブランク材の板厚を設定してテーラードブランク材を形成する方法では、接合線及び各ブランク材の板厚の設定に多くの時間が必要となるとともに、テーラードブランク材の特性を高めつつ軽量化を図ることが困難であるという問題がある。
本発明は上記した従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、テーラードブランク材について特性を高めつつ設計時間を短縮することが可能なテーラードブランク材の設計方法、テーラードブランク材の設計装置、テーラードブランク材の設計プログラム及び記録媒体を提供することにある。
また、本発明の別の目的は、テーラードブランク材について特性を高めつつ軽量化を図ることが可能なテーラードブランク材の設計方法、テーラードブランクの材設計装置、テーラードブランク材の設計プログラム及び記録媒体を提供することにある。
本発明のうち請求項1記載のテーラードブランク材の設計方法は、板厚及び材質のうち少なくとも一方が異なる複数のブランク材を所定の接合線で接合して形成され、プレス成形により成形製品形状に成形されるテーラードブランク材について、有限要素法を用いて前記接合線の設定を行うテーラードブランク材の設計方法であって、
予め設定された仮接合線を用いて仮のテーラードブランク材モデルを作成する工程と、
作成された前記仮のテーラードブランク材モデルについて有限要素法によるプレス成形解析を行い、前記仮のテーラードブランク材モデルを前記成形製品形状にプレス成形した成形製品形状モデルを作成する工程と、
作成された前記成形製品形状モデルについて有限要素法による撓み試験、ねじれ試験、及び振動試験のいずれかの変形試験を行い、前記成形製品形状モデルの変形量を算出する工程と、
算出された前記変形量が弾性限界内となるように、前記仮接合線を修正して前記接合線を設定する工程とを有することを特徴とする。
本発明のうち請求項2記載のテーラードブランク材の設計方法は、板厚及び材質のうち少なくとも一方が異なる複数のブランク材を所定の接合線で接合して形成され、プレス成形により成形製品形状に成形されるテーラードブランク材について、有限要素法を用いて前記接合線の設定を行うテーラードブランク材の設計方法であって、
予め設定された仮接合線を用いて仮のテーラードブランク材モデルを作成する工程と、
作成された前記仮のテーラードブランク材モデルについて有限要素法によるプレス成形解析を行い、前記仮のテーラードブランク材モデルを前記成形製品形状にプレス成形した成形製品形状モデルを作成する工程と、
作成された前記成形製品形状モデルについて有限要素法による撓み試験、ねじれ試験、及び振動試験のいずれかの変形試験を行い、前記成形製品形状モデルの変形量を算出する工程と、
算出された前記変形量を弾性限界内としつつ、前記成形製品形状モデルを最も軽量化することが可能となるように、前記仮接合線を修正して前記接合線を設定する工程とを有することを特徴とする。
本発明のうち請求項3記載のテーラードブランク材の設計方法は、板厚及び材質のうち少なくとも一方が異なる複数のブランク材を接合して形成され、プレス成形により成形製品形状に成形されるテーラードブランク材について、有限要素法を用いて前記ブランク材の板厚の設定を行うテーラードブランク材の設計方法であって、
予め仮の板厚が設定された前記各ブランク材を接合して仮のテーラードブランク材モデルを作成する工程と、
作成された前記仮のテーラードブランク材モデルについて有限要素法によるプレス成形解析を行い、前記仮のテーラードブランク材モデルを前記成形製品形状にプレス成形した成形製品形状モデルを作成する工程と、
作成された前記成形製品形状モデルについて有限要素法による撓み試験、ねじれ試験、及び振動試験のいずれかの変形試験を行い、前記成形製品形状モデルの変形量を算出する工程と、
算出された前記変形量が弾性限界内となるように、接合される前記ブランク材のうち少なくとも一のブランク材の前記仮の板厚を修正して前記各ブランク材の板厚を設定する工程とを有することを特徴とする。
本発明のうち請求項4記載のテーラードブランク材の設計方法は、板厚及び材質のうち少なくとも一方が異なる複数のブランク材を接合して形成され、プレス成形により成形製品形状に成形されるテーラードブランク材について、有限要素法を用いて前記ブランク材の板厚の設定を行うテーラードブランク材の設計方法であって、
予め仮の板厚が設定された前記各ブランク材を接合して仮のテーラードブランク材モデルを作成する工程と、
作成された前記仮のテーラードブランク材モデルについて有限要素法によるプレス成形解析を行い、前記仮のテーラードブランク材モデルを前記成形製品形状にプレス成形した成形製品形状モデルを作成する工程と、
作成された前記成形製品形状モデルについて有限要素法による撓み試験、ねじれ試験、及び振動試験のいずれかの変形試験を行い、前記成形製品形状モデルの変形量を算出する工程と、
算出された前記変形量を弾性限界内としつつ、前記成形製品形状モデルを最も軽量化することが可能となるように、接合される前記ブランク材のうち少なくとも一のブランク材の前記仮の板厚を修正して前記各ブランク材の板厚を設定する工程とを有することを特徴とする。
本発明のうち請求項5記載のテーラードブランク材の設計方法は、板厚及び材質のうち少なくとも一方が異なる複数のブランク材を所定の接合線で接合して形成され、プレス成形により成形製品形状に成形されるテーラードブランク材について、有限要素法を用いて前記接合線及び前記各ブランク材の板厚の設定を行うテーラードブランク材の設計方法であって、
予め設定された仮接合線を用いて、予め仮の板厚が設定された前記各ブランク材を接合して仮のテーラードブランク材モデルを作成する工程と、
作成された前記仮のテーラードブランク材モデルについて有限要素法によるプレス成形解析を行い、前記仮のテーラードブランク材モデルを前記成形製品形状にプレス成形した成形製品形状モデルを作成する工程と、
作成された前記成形製品形状モデルについて有限要素法による撓み試験、ねじれ試験、及び振動試験のいずれかの変形試験を行い、前記成形製品形状モデルの変形量を算出する工程と、
算出された前記変形量を弾性限界内としつつ、前記成形製品形状モデルを最も軽量化することが可能となるように、前記仮接合線を修正及び接合される前記ブランク材のうち少なくとも一のブランク材の前記仮の板厚の修正のうち少なくとも一方を行い、前記接合線及び前記各ブランク材の板厚を設定する工程とを有することを特徴とする。
本発明のうち請求項6記載のテーラードブランク材の設計方法は、板厚及び材質のうち少なくとも一方が異なる複数のブランク材を所定の接合線で接合して形成され、プレス成形により成形製品形状に成形されるテーラードブランク材について、有限要素法を用いて前記接合線の設定を行うテーラードブランク材の設計方法であって、
予め設定された仮接合線を用いて仮のテーラードブランク材モデルを作成する工程と、
作成された前記仮のテーラードブランク材モデルについて有限要素法によるプレス成形解析を行い、前記仮のテーラードブランク材モデルを前記成形製品形状にプレス成形した成形製品形状モデルを作成する工程と、
作成された前記成形製品形状モデルについて有限要素法による撓み試験、ねじれ試験、及び振動試験のいずれかの変形試験を行い、前記成形製品形状モデルの変形量を算出する工程と、
算出された前記変形量を弾性限界内としつつ、前記成形製品形状モデルを最も軽量化することが可能となるように、前記成形製品形状モデルの各メッシュ要素に板厚を設定する工程と、
前記各メッシュ要素について板厚が設定された前記成形製品形状モデルについて、設定された板厚に差がある前記メッシュ要素間の境界線を結んで前記接合線を設定する工程とを有することを特徴とする。
本発明のうち請求項7記載のテーラードブランク材の設計装置は、板厚及び材質のうち少なくとも一方が異なる複数のブランク材を所定の接合線で接合して形成され、プレス成形により成形製品形状に成形されるテーラードブランク材について、有限要素法を用いて前記接合線の設定を行うテーラードブランク材の設計装置であって、
予め設定された仮接合線を用いて仮のテーラードブランク材モデルを作成する第一のテーラードブランク材モデル設計手段と、
前記第一のテーラードブランク材モデル設計手段により作成された前記仮のテーラードブランク材モデルについて有限要素法によるプレス成形解析を行い、前記仮のテーラードブランク材モデルを前記成形製品形状にプレス成形した成形製品形状モデルを作成する解析モデル作成手段と、
前記解析モデル作成手段により作成された前記成形製品形状モデルについて有限要素法による撓み試験、ねじれ試験、及び振動試験のいずれかの変形試験を行い、前記成形製品形状モデルの変形量を算出する変形解析手段と、
前記変形解析手段により算出された前記変形量が弾性限界内となるように、前記仮接合線を修正して前記接合線を設定する第二のテーラードブランク材モデル設計手段とを有することを特徴とする。
本発明のうち請求項8記載のテーラードブランク材の設計装置は、板厚及び材質のうち少なくとも一方が異なる複数のブランク材を所定の接合線で接合して形成され、プレス成形により成形製品形状に成形されるテーラードブランク材について、有限要素法を用いて前記接合線の設定を行うテーラードブランク材の設計装置であって、
予め設定された仮接合線を用いて仮のテーラードブランク材モデルを作成する第一のテーラードブランク材モデル設計手段と、
前記第一のテーラードブランク材モデル設計手段により作成された前記仮のテーラードブランク材モデルについて有限要素法によるプレス成形解析を行い、前記仮のテーラードブランク材モデルを前記成形製品形状にプレス成形した成形製品形状モデルを作成する解析モデル作成手段と、
前記解析モデル作成手段により作成された前記成形製品形状モデルについて有限要素法による撓み試験、ねじれ試験、及び振動試験のいずれかの変形試験を行い、前記成形製品形状モデルの変形量を算出する変形解析手段と、
前記変形解析手段により算出された前記変形量を弾性限界内としつつ、前記成形製品形状モデルを最も軽量化することが可能となるように、前記仮接合線を修正して前記接合線を設定する第二のテーラードブランク材モデル設計手段とを有することを特徴とする。
本発明のうち請求項9記載のテーラードブランク材の設計装置は、板厚及び材質のうち少なくとも一方が異なる複数のブランク材を接合して形成され、プレス成形により成形製品形状に成形されるテーラードブランク材について、有限要素法を用いて前記ブランク材の板厚の設定を行うテーラードブランク材の設計装置であって、
予め仮の板厚が設定された前記各ブランク材を接合して仮のテーラードブランク材モデルを作成する第一のテーラードブランク材モデル設計手段と、
前記第一のテーラードブランク材モデル設計手段により作成された前記仮のテーラードブランク材モデルについて有限要素法によるプレス成形解析を行い、前記仮のテーラードブランク材モデルを前記成形製品形状にプレス成形した成形製品形状モデルを作成する解析モデル作成手段と、
前記解析モデル作成手段により作成された前記成形製品形状モデルについて有限要素法による撓み試験、ねじれ試験、及び振動試験のいずれかの変形試験を行い、前記成形製品形状モデルの変形量を算出する変形解析手段と、
前記変形解析手段により算出された前記変形量が弾性限界内となるように、接合される前記ブランク材のうち少なくとも一のブランク材の前記仮の板厚を修正して前記各ブランク材の板厚を設定する第二のテーラードブランク材モデル設計手段とを有することを特徴とする。
本発明のうち請求項10記載のテーラードブランク材の設計装置は、板厚及び材質のうち少なくとも一方が異なる複数のブランク材を接合して形成され、プレス成形により成形製品形状に成形されるテーラードブランク材について、有限要素法を用いて前記ブランク材の板厚の設定を行うテーラードブランク材の設計装置であって、
予め仮の板厚が設定された前記各ブランク材を接合して仮のテーラードブランク材モデルを作成する第一のテーラードブランク材モデル設計手段と、
前記第一のテーラードブランク材モデル設計手段により作成された前記仮のテーラードブランク材モデルについて有限要素法によるプレス成形解析を行い、前記仮のテーラードブランク材モデルを前記成形製品形状にプレス成形した成形製品形状モデルを作成する解析モデル作成手段と、
前記解析モデル作成手段により作成された前記成形製品形状モデルについて有限要素法による撓み試験、ねじれ試験、及び振動試験のいずれかの変形試験を行い、前記成形製品形状モデルの変形量を算出する変形解析手段と、
前記変形解析手段により算出された前記変形量を弾性限界内としつつ、前記成形製品形状モデルを最も軽量化することが可能となるように、接合される前記ブランク材のうち少なくとも一のブランク材の前記仮の板厚を修正して前記各ブランク材の板厚を設定する第二のテーラードブランク材モデル設計手段とを有することを特徴とする。
本発明のうち請求項11記載のテーラードブランク材の設計装置は、板厚及び材質のうち少なくとも一方が異なる複数のブランク材を所定の接合線で接合して形成され、プレス成形により成形製品形状に成形されるテーラードブランク材について、有限要素法を用いて前記接合線及び前記各ブランク材の板厚の設定を行うテーラードブランク材の設計装置であって、
予め設定された仮接合線を用いて、予め仮の板厚が設定された前記各ブランク材を接合して仮のテーラードブランク材モデルを作成する第一のテーラードブランク材モデル設計手段と、
前記第一のテーラードブランク材モデル設計手段により作成された前記仮のテーラードブランク材モデルについて有限要素法によるプレス成形解析を行い、前記仮のテーラードブランク材モデルを前記成形製品形状にプレス成形した成形製品形状モデルを作成する解析モデル作成手段と、
前記解析モデル作成手段により作成された前記成形製品形状モデルについて有限要素法による撓み試験、ねじれ試験、及び振動試験のいずれかの変形試験を行い、前記成形製品形状モデルの変形量を算出する変形解析手段と、
前記変形解析手段により算出された前記変形量を弾性限界内としつつ、前記成形製品形状モデルを最も軽量化することが可能となるように、前記仮接合線を修正及び接合される前記ブランク材のうち少なくとも一のブランク材の前記仮の板厚の修正のうち少なくとも一方を行い、前記接合線及び前記各ブランク材の板厚を設定する第二のテーラードブランク材モデル設計手段とを有することを特徴とする。
本発明のうち請求項12記載のテーラードブランク材の設計装置は、板厚及び材質のうち少なくとも一方が異なる複数のブランク材を所定の接合線で接合して形成され、プレス成形により成形製品形状に成形されるテーラードブランク材について、有限要素法を用いて前記接合線の設定を行うテーラードブランク材の設計装置であって、
予め設定された仮接合線を用いて仮のテーラードブランク材モデルを作成する第一のテーラードブランク材モデル設計手段と、
前記第一のテーラードブランク材モデル設計手段により作成された前記仮のテーラードブランク材モデルについて有限要素法によるプレス成形解析を行い、前記仮のテーラードブランク材モデルを前記成形製品形状にプレス成形した成形製品形状モデルを作成する解析モデル作成手段と、
前記解析モデル作成手段により作成された前記成形製品形状モデルについて有限要素法による撓み試験、ねじれ試験、及び振動試験のいずれかの変形試験を行い、前記成形製品形状モデルの変形量を算出する変形解析手段と、
前記変形解析手段により算出された前記変形量を弾性限界内としつつ、前記成形製品形状モデルを最も軽量化することが可能となるように、前記成形製品形状モデルの各メッシュ要素に板厚を設定するとともに、前記各メッシュ要素について板厚が設定された前記成形製品形状モデルについて、設定された板厚に差がある前記メッシュ要素間の境界線を結んで前記接合線を設定する第二のテーラードブランク材モデル設計手段とを有することを特徴とする。
本発明のうち請求項13記載のテーラードブランク材の設計プログラムは、板厚及び材質のうち少なくとも一方が異なる複数のブランク材を所定の接合線で接合して形成され、プレス成形により成形製品形状に成形されるテーラードブランク材について、有限要素法を用いて前記接合線の設定を行うテーラードブランク材の設計プログラムであって、
コンピュータに、
予め設定された仮接合線を用いて仮のテーラードブランク材モデルを作成するステップと、
作成された前記仮のテーラードブランク材モデルについて有限要素法によるプレス成形解析を行い、前記仮のテーラードブランク材モデルを前記成形製品形状にプレス成形した成形製品形状モデルを作成するステップと、
作成された前記成形製品形状モデルについて有限要素法による撓み試験、ねじれ試験、及び振動試験のいずれかの変形試験を行い、前記成形製品形状モデルの変形量を算出するステップと、
算出された前記変形量が弾性限界内となるように、前記仮接合線を修正して前記接合線を設定するステップとを実行させることを特徴とする。
本発明のうち請求項14記載のテーラードブランク材の設計プログラムは、板厚及び材質のうち少なくとも一方が異なる複数のブランク材を所定の接合線で接合して形成され、プレス成形により成形製品形状に成形されるテーラードブランク材について、有限要素法を用いて前記接合線の設定を行うテーラードブランク材の設計プログラムであって、
コンピュータに、
予め設定された仮接合線を用いて仮のテーラードブランク材モデルを作成するステップと、
作成された前記仮のテーラードブランク材モデルについて有限要素法によるプレス成形解析を行い、前記仮のテーラードブランク材モデルを前記成形製品形状にプレス成形した成形製品形状モデルを作成するステップと、
作成された前記成形製品形状モデルについて有限要素法による撓み試験、ねじれ試験、及び振動試験のいずれかの変形試験を行い、前記成形製品形状モデルの変形量を算出するステップと、
算出された前記変形量を弾性限界内としつつ、前記成形製品形状モデルを最も軽量化することが可能となるように、前記仮接合線を修正して前記接合線を設定するステップとを実行させることを特徴とする。
本発明のうち請求項15記載のテーラードブランク材の設計プログラムは、板厚及び材質のうち少なくとも一方が異なる複数のブランク材を接合して形成され、プレス成形により成形製品形状に成形されるテーラードブランク材について、有限要素法を用いて前記ブランク材の板厚の設定を行うテーラードブランク材の設計プログラムであって、
コンピュータに、
予め仮の板厚が設定された前記各ブランク材を接合して仮のテーラードブランク材モデルを作成するステップと、
作成された前記仮のテーラードブランク材モデルについて有限要素法によるプレス成形解析を行い、前記仮のテーラードブランク材モデルを前記成形製品形状にプレス成形した成形製品形状モデルを作成するステップと、
作成された前記成形製品形状モデルについて有限要素法による撓み試験、ねじれ試験、及び振動試験のいずれかの変形試験を行い、前記成形製品形状モデルの変形量を算出するステップと、
算出された前記変形量が弾性限界内となるように、接合される前記ブランク材のうち少なくとも一のブランク材の前記仮の板厚を修正して前記各ブランク材の板厚を設定するステップとを実行させることを特徴とする。
本発明のうち請求項16記載のテーラードブランク材の設計プログラムは、板厚及び材質のうち少なくとも一方が異なる複数のブランク材を接合して形成され、プレス成形により成形製品形状に成形されるテーラードブランク材について、有限要素法を用いて前記ブランク材の板厚の設定を行うテーラードブランク材の設計プログラムであって、
コンピュータに、
予め仮の板厚が設定された前記各ブランク材を接合して仮のテーラードブランク材モデルを作成するステップと、
作成された前記仮のテーラードブランク材モデルについて有限要素法によるプレス成形解析を行い、前記仮のテーラードブランク材モデルを前記成形製品形状にプレス成形した成形製品形状モデルを作成するステップと、
作成された前記成形製品形状モデルについて有限要素法による撓み試験、ねじれ試験、及び振動試験のいずれかの変形試験を行い、前記成形製品形状モデルの変形量を算出するステップと、
算出された前記変形量を弾性限界内としつつ、前記成形製品形状モデルを最も軽量化することが可能となるように、接合される前記ブランク材のうち少なくとも一のブランク材の前記仮の板厚を修正して前記各ブランク材の板厚を設定するステップとを実行させることを特徴とする。
本発明のうち請求項17記載のテーラードブランク材の設計プログラムは、板厚及び材質のうち少なくとも一方が異なる複数のブランク材を所定の接合線で接合して形成され、プレス成形により成形製品形状に成形されるテーラードブランク材について、有限要素法を用いて前記接合線及び前記各ブランク材の板厚の設定を行うテーラードブランク材の設計プログラムであって、
コンピュータに、
予め設定された仮接合線を用いて、予め仮の板厚が設定された前記各ブランク材を接合して仮のテーラードブランク材モデルを作成するステップと、
作成された前記仮のテーラードブランク材モデルについて有限要素法によるプレス成形解析を行い、前記仮のテーラードブランク材モデルを前記成形製品形状にプレス成形した成形製品形状モデルを作成するステップと、
作成された前記成形製品形状モデルについて有限要素法による撓み試験、ねじれ試験、及び振動試験のいずれかの変形試験を行い、前記成形製品形状モデルの変形量を算出するステップと、
算出された前記変形量を弾性限界内としつつ、前記成形製品形状モデルを最も軽量化することが可能となるように、前記仮接合線を修正及び接合される前記ブランク材のうち少なくとも一のブランク材の前記仮の板厚の修正のうち少なくとも一方を行い、前記接合線及び前記各ブランク材の板厚を設定するステップとを実行させることを特徴とする。
本発明のうち請求項18記載のテーラードブランク材の設計プログラムは、板厚及び材質のうち少なくとも一方が異なる複数のブランク材を所定の接合線で接合して形成され、プレス成形により成形製品形状に成形されるテーラードブランク材について、有限要素法を用いて前記接合線の設定を行うテーラードブランク材の設計プログラムであって、
コンピュータに、
予め設定された仮接合線を用いて仮のテーラードブランク材モデルを作成するステップと、
作成された前記仮のテーラードブランク材モデルについて有限要素法によるプレス成形解析を行い、前記仮のテーラードブランク材モデルを前記成形製品形状にプレス成形した成形製品形状モデルを作成するステップと、
作成された前記成形製品形状モデルについて有限要素法による撓み試験、ねじれ試験、及び振動試験のいずれかの変形試験を行い、前記成形製品形状モデルの変形量を算出するステップと、
算出された前記変形量を弾性限界内としつつ、前記成形製品形状モデルを最も軽量化することが可能となるように、前記成形製品形状モデルの各メッシュ要素に板厚を設定するステップと、
前記各メッシュ要素について板厚が設定された前記成形製品形状モデルについて、設定された板厚に差がある前記メッシュ要素間の境界線を結んで前記接合線を設定するステップとを実行させることを特徴とする。
本発明のうち請求項19記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、請求項13乃至18のうちいずれか1項記載のテーラードブランク材の設計プログラムを記録したことを特徴とする。
本願請求項1乃至5のうちいずれか1項に係るテーラードブランク材の設計方法、請求項7乃至11のうちいずれか1項に係るテーラードブランク材の設計装置又は請求項13乃至17のうちいずれか1項に係るテーラードブランク材の設計プログラムによれば、設計されるテーラードブランク材の特性を高めつつ設計時間を短縮することが可能となる。また、設計されるテーラードブランク材について特性を高めつつ軽量化を図ることが可能となる。
また、本願請求項6に係るテーラードブランク材の設計方法、請求項12に係るテーラードブランク材の設計装置又は請求項18に係るテーラードブランク材の設計プログラムによれば、テーラードブランク材の設計時間をさらに短縮することが可能となる。
テーラードブランク材とは、板厚及び材質のうち少なくとも一方が異なる複数のブランク材を接合して形成されたプレス素材をいう。
ここで、ブランク材同士の接合方法としては、種々の接合方法を用いることが可能であるが、テーラードブランク材の成形性等の観点から、一般的に溶接が用いられる。また、溶接方法としては、レーザ溶接、マッシュシーム溶接、プラズマ溶接等を用いることが可能である。
そして、テーラードブランク材は、接合対象となるブランク材の端面を所定の接合線(接合線)で突き合わせ、接合線に沿って両ブランク材を溶接することにより形成される。
ブランク材としては、一般的な冷延鋼板、熱延鋼板に限定されず、亜鉛などのめっき鋼板、ステンレス鋼板、さらには、アルミニウム板、アルミニウム合金板、マグネシウム板等の非鉄金属も含む板が用いられる。
そして、テーラードブランク材は、プレス成形により所望の成形製品形状に成形されて自動車の車体、部品等の成形製品とされる。また、テーラードブランク材は、自動車産業分野のみならず、プレス成形により製品を形成する電気、電子等の他産業分野にも広く応用が可能である。
次に、本発明の第一実施形態に係るテーラードブランク材の設計装置10を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第一実施形態に係るテーラードブランク材の設計装置の概略構成図である。図2は、図1に示すテーラードブランク材の設計装置における処理を説明する図である。図3は、図1に示すテーラードブランク材の設計装置における処理の流れを説明するフローチャートである。
テーラードブランク材の設計装置10は、図1に示すように、第一の解析モデル作成手段11と、第二の解析モデル作成手段(解析モデル作成手段)12と、変形解析手段13と、第一のテーラードブランク材モデル設計手段14と、第二のテーラードブランク材モデル設計手段15とを備えている。
なお、テーラードブランク材の設計装置10は、第一の解析モデル作成手段11、第二の解析モデル作成手段12、変形解析手段13、第一のテーラードブランク材モデル設計手段14、第二のテーラードブランク材モデル設計手段15などの各機能をコンピュータソフトウェア上で、すなわちコンピュータ読み取り可能なシミュレーションプログラムを実行することで実現するためのコンピュータシステムである。そして、コンピュータが、ハードウェアに予め記憶された各種専用のコンピュータプログラムを、あるいは、CD−ROMやDVD−ROM、フレキシブルディスク(FD)などの記録媒体を介して、またはインターネットなどの通信ネットワークを介して、ハードウェアにインストールされた各種専用のコンピュータプログラムを実行することにより、前述したような各部の機能をソフトウェア上で実現できるようになっている。
第一の解析モデル作成手段11は、予め設定された仮接合線L1(図2(a)(1)参照)を用いて、仮のテーラードブランク材モデル1a(図2(a)(1)参照)を作成する。ここで、第一の解析モデル作成手段11には、予め、テーラードブランク材を形成するブランク材の板厚、特性等の情報、形成されるテーラードブランク材の形状情報等が入力される。仮接合線L1は、成形製品の特性等に基づいて予め任意に設定される。また、仮のテーラードブランク材モデル1aを形成する各ブランク材モデル2a,2b(図2(a)(1)参照)の選択、各ブランク材モデル2a,2bの板厚及び各ブランク材モデル2a,2bの配置は、成形製品の特性等に基づいて予め任意に設定される。そして、仮のテーラードブランク材モデル1aは、仮接合線L1を用いてブランク材モデル2aとブランク材モデル2bとを接合して形成される。
第二の解析モデル作成手段(解析モデル作成手段)12は、第一の解析モデル作成手段11により形成された仮のテーラードブランク材モデル1aを成形製品の形状にプレス成形した場合についての有限要素法によるプレス成形解析を行い、成形製品形状モデル3(図2参照)を作成する。ここで、第二の解析モデル作成手段12には、予め、成形製品の金型情報、テーラードブランク材を成形製品形状にプレス成形する場合のプレス条件情報等が入力される。また、第二の解析モデル作成手段12は、後述する仮接合線設定部14bにより形成された仮のテーラードブランク材モデル1aを成形製品の形状にプレス成形した場合についての有限要素法によるプレス成形解析をも行い、成形製品形状モデル3を作成する。
変形解析手段13は、第二の解析モデル作成手段12により作成された成形製品形状モデル3について有限要素法による所定の変形試験を行い、成形製品形状モデル3の変形量を算出する。所定の変形試験は、撓み試験、ねじれ試験、振動試験等いずれの試験であっても構わない。変形量は、撓み試験の場合には撓み量、ねじれ試験の場合にはねじれ量、振動試験の場合には共振周波数として算出される。
第一のテーラードブランク材モデル設計手段14は、判定部14aと、仮接合線設定部14bとを備えている。
判定部14aは、変形解析手段13により算出された成形製品形状モデル3の変形量が、予め設定された範囲内となっているか否かを判定する。ここで、予め設定された範囲内とは、通常は、弾性限界内を意味しており、全ての変形が弾性限界内となるようにその範囲を設定する。
以下に、図2(a)(3)を参照して、成形製品形状モデル3の変形量について、ヒンジ部4、荷重部5及び撓み量6を考えた場合の例に基づいて説明する。この場合、後述するように、自動車のドア部分に使用されるテーラードブランク材モデル1を設計する場合について検討を実施しているため、ヒンジ部4は、自動車の車体に固定された状態で完全固定(平進移動及び回転を考慮しない)しているものとする。また、荷重部5への荷重は、垂直方向のみの印加とし、500Nを印加している。その際に、撓み量6の範囲は、ドアの長さ7をWとし、撓み量6をJとした場合に、J/W≦0.005となるように予め設定している。すなわち、この例では、上記予め設定された範囲内とは、撓みに換算して0.005以下をいう。また、他の場合においても、基準長さに対して、弾性限界内にて、撓み量が0.005以下となるようにする。ただし、目的によっては、さらに厳しい場合、緩い場合等があり、それぞれの目的に応じて適宜設定範囲を検討し、適用するものとする。
仮接合線設定部14bは、変形解析手段13により算出された変形量を前記予め設定された範囲内としつつ、成形製品形状モデル3を最も軽量化することが可能となる仮接合線L1を再設定する。すなわち、仮接合線設定部14bは、判定部14aにより成形製品形状モデル3の変形量が前記予め設定された範囲内となっていないと判定された場合に、成形製品形状モデル3において、算出された変形量を前記予め設定された範囲内としつつ、成形製品形状モデル3を最も軽量化することが可能な仮接合線L1を再設定する。また、仮接合線設定部14bは、判定部15bにより成形製品形状モデル3の重量が後記予め定められた重量以下となっていないと判定された場合に、成形製品形状モデル3において、算出された変形量を前記予め設定された範囲内としつつ、成形製品形状モデル3を最も軽量化することが可能な仮接合線L1を再設定する。仮接合線設定部14bによる仮接合線L1の再設定は、再設定される前の仮接合線L1を移動することにより行われる。この場合、仮接合線L1は、成形製品の製造条件に基づき移動範囲が設定され、かかる範囲内で自由に移動可能となっている。そして、仮接合線設定部14bは、成形製品形状モデル3を展開した状態の仮接合線L1を用いてブランク材モデル2aと別のブランク材モデル2bとを接合し、仮のテーラードブランク材モデル1aを再形成する。
第二のテーラードブランク材モデル設計手段15は、重量算出部15aと、判定部15bと、接合線設定部15cとを備えている。
重量算出部15aは、判定部14aにより成形製品形状モデル3の変形量が前記予め設定された範囲内となっていると判定された場合に、成形製品形状モデル3の重量を算出する。ここで、製品形状モデル3の重量とは、製品形状モデル3に基づいて実際に成形製品を形成した場合の、かかる成形製品の重量をいう(以下、同様)。
判定部15bは、重量算出部15aにより算出された成形製品形状モデル3の重量が、予め定められた重量以下となっているか否かを判定する。ここで、予め定められた重量は、本実施形態では、成形製品形状モデル3を両ブランク材モデル2a,2bのうち重量が大きい方のみにより形成した場合の重量の80〜85%に設定される。
接合線設定部15cは、判定部15bにより成形製品形状モデル3の重量が前記予め定められた重量以下となっていると判定された場合に、成形製品形状モデル3を展開した状態の仮接合線L1をテーラードブランク材モデル1(図2参照)における接合線L(図2参照)に設定する。そして、接合線設定部15cは、設定された接合線Lを用いてブランク材モデル2aと別のブランク材モデル2bとを接合し、テーラードブランク材モデル1を形成する。
次に、テーラードブランク材の設計装置10によりテーラードブランク材モデル1を設計する際の処理の流れを説明する。
本実施形態では、自動車のドア部分に使用されるテーラードブランク材モデル1を設計する場合を例にして説明する。
テーラードブランク材の設計装置10によりテーラードブランク材モデル1を設計する際には、図2(a)(1)及び図3に示すように、まず、第一の解析モデル作成手段11が、仮接合線L1を用いてブランク材モデル2aとブランク材モデル2bとを接合して、仮のテーラードブランク材モデル1aを作成する(ステップS101)。この場合、本実施形態では、ドアの開閉のためのヒンジが接続される側に、ブランク材モデル2aと比較して板厚が大きいブランク材モデル2bが配置される。
次に、図2(a)(2)に示すように、第二の解析モデル作成手段12が、第一の解析モデル作成手段11により形成された仮のテーラードブランク材モデル1aを成形製品の形状にプレス成形した場合についてのプレス成形解析を行い、成形製品形状モデル3を作成する(ステップS102)。
そして、図2(a)(3)に示すように、変形解析手段13が、第二の解析モデル作成手段12により作成された成形製品形状モデル3について所定の変形試験を行い、成形製品形状モデル3の変形量を算出する(ステップS103)。
所定の変形試験として、本実施形態では、成形製品形状モデル3について撓み試験を行っている。すなわち、図2(a)(3)に示すように、成形製品形状モデル3のブランク材モデル2b側の側面にヒンジ部4を2箇所設定するとともに、成形製品形状モデル3の上面のブランク材モデル2a側に荷重部5を設定する。そして、両ヒンジ部4を固定した状態で、荷重部5に荷重を加えたときの成形製品形状モデル3の撓み量6を算出している。
次に、第一のテーラードブランク材モデル設計手段14の判定部14aが、変形解析手段13により算出された成形製品形状モデル3の撓み量6が予め設定された範囲内となっているか否かを判定する(ステップS104)。
そして、判定部14aにより成形製品形状モデル3の撓み量6が予め設定された範囲内となっていないと判定された場合には、第一のテーラードブランク材モデル設計手段14の仮接合線設定部14bが、仮接合線L1を再設定する(ステップS105)。
また、図2(b)(1)に示すように、仮接合線設定部14bが、成形製品形状モデル3を展開した状態の仮接合線L1を用いてブランク材モデル2aと別のブランク材モデル2bとを接合し、仮のテーラードブランク材モデル1aを再形成する(ステップS106)。
そして、図2(b)(2)に示すように、再びステップS102の処理に戻され、第二の解析モデル作成手段12が、仮接合線設定部14bにより再形成された仮のテーラードブランク材モデル1aを成形製品の形状にプレス成形した場合についてのプレス成形解析を行い、成形製品形状モデル3を作成する。
そして、ステップS104で判定部14aにより成形製品形状モデル3の撓み量6が予め設定された範囲内となっていると判定されるまでステップS102からステップS106を繰り返す。
一方、判定部14aにより成形製品形状モデル3の撓み量6が予め設定された範囲内となっていると判定された場合には、第二のテーラードブランク材モデル設計手段15の重量算出部15aが、成形製品形状モデル3の重量を算出する(ステップS107)。
また、第二のテーラードブランク材モデル設計手段15の判定部15bが、重量算出部15aにより算出された成形製品形状モデル3の重量が予め定められた重量以下となっているか否かを判定する(ステップS108)。
そして、判定部15aにより成形製品形状モデル3の重量が予め定められた重量以下となっていないと判定された場合には、ステップS105の処理に移行し、仮接合線設定部14bが、仮接合線L1を再設定する。
一方、判定部15aにより成形製品形状モデル3の重量が予め定められた重量以下となっていると判定された場合には、第二のテーラードブランク材モデル設計手段15の接合線設定部15cが、成形製品形状モデル3を展開した状態の仮接合線L1をテーラードブランク材モデル1における接合線Lに設定する(ステップS109)。
そして、図2(c)に示すように、接合線設定部15cが、設定された接合線Lを用いてブランク材モデル2aと別のブランク材モデル2bとを接合し、テーラードブランク材モデル1を形成する(ステップS110)。
これにより、テーラードブランク材の設計装置10によるテーラードブランク材モデル1の設計が完了する。
なお、ステップS102からステップS108を繰り返しても、初期に設定された成形製品の特性より必要となる条件を満たす接合線Lが設定されない場合には、最適な接合線Lとしての解がないものとして、成形製品の再設計を実施する必要がある。
このように、テーラードブランク材の設計装置10によれば、設計されるテーラードブランク材モデル1の特性を高めつつ設計時間を短縮することが可能となる。また、テーラードブランク材の設計装置10によれば、設計されるテーラードブランク材モデル1について特性を高めつつ軽量化を図ることが可能となる。
ここで、本実施形態における計算方法としては、オリジナルの計算ソフト、汎用の計算ソフト又はオリジナルの計算ソフトと汎用の計算ソフトとを組み合わせたものを用いることができる。
また、設定される仮接合線L1及び接合線Lはテーラードブランク材の加工性より直線又は多直線で構成されることが好ましいが、これに限定されるものではなく、曲線又は曲線を含む接合線若しくは多直線で構成しても構わない。
なお、本実施形態においては、第二のテーラードブランク材モデル設計手段15の判定部15bが、重量算出部15aにより算出された成形製品形状モデル3の重量が予め定められた重量以下となっているか否かを判定する構成となっている。しかしながら、判定部15bの替わりにカウンタ手段(図示せず)を備える構成とし、上記ステップS108で、カウンタ手段が予め定められた数をカウント(本実施形態では、例えば、30回程度)するまでステップS105の処理に移行し、カウンタ手段が予め定められた数をカウントした場合にステップS109に移行する構成としても構わない。
また、ステップS102からステップS108を繰り返す回数を予め設定しておき、設定された回数に繰り返し回数が到達した場合には、最適な接合線Lとしての解がないものとして、成形製品の再設計を実施する構成としても構わない。
次に、本発明の第二実施形態に係るテーラードブランク材の設計装置20を図面を参照して説明する。図4は、本発明の第二実施形態に係るテーラードブランク材の設計装置の概略構成図である。図5は、図4に示すテーラードブランク材の設計装置における処理を説明する図である。図6は、図4に示すテーラードブランク材の設計装置における処理の流れを説明するフローチャートである。
テーラードブランク材の設計装置20の基本構成は、テーラードブランク材の設計装置10と同様であるため、同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
テーラードブランク材の設計装置20は、図4に示すように、テーラードブランク材の設計装置10の構成において、第一の解析モデル作成手段11に替えて第一の解析モデル作成手段21を、第一のテーラードブランク材モデル設計手段14の仮接合線設定部14bに替えて仮板厚設定部24を、第二のテーラードブランク材モデル設計手段15の接合線設定部15cに替えて板厚設定部25を備えてなる。
第一の解析モデル作成手段21は、予め設定された接合線L(図5(a)(1)参照)を用いて、仮の板厚Ta1に設定されたブランク材モデル2a(図5(a)(1)参照)と仮の板厚Tb1に設定されたブランク材モデル2b(図5(a)(1)参照)とを接合して、仮のテーラードブランク材モデル1a(図5(a)(1)参照)を作成する。ここで、第一の解析モデル作成手段21には、予め、テーラードブランク材を形成するブランク材の板厚、特性等の情報、形成されるテーラードブランク材の形状情報等が入力される。この場合、ブランク材モデル2aの仮の板厚Ta1及びブランク材モデル2bの仮の板厚Tb1は、成形製品の特性等に基づいて予め任意に設定される。また、接合線Lは、成形製品の特性等に基づいて予め任意に設定される。さらに、仮のテーラードブランク材モデル1aを形成する各ブランク材モデル2a,2bの選択及び各ブランク材モデル2a,2bの配置は、成形製品の特性等に基づき、予め任意に設定される。
仮板厚設定部24は、変形解析手段13により算出された変形量を前記予め設定された範囲内としつつ、成形製品形状モデル3(図5(a)(3)参照)を最も軽量化することが可能となるように、ブランク材モデル2aの仮の板厚Ta1及びブランク材モデル2bの仮の板厚Tb1のうち少なくとも一方を再設定する。すなわち、仮板厚設定部24は、判定部14aにより成形製品形状モデル3の変形量が前記予め設定された範囲内となっていないと判定された場合に、算出された変形量を前記予め設定された範囲内としつつ、成形製品形状モデル3を最も軽量化することが可能となるように、ブランク材モデル2aの仮の板厚Ta1及びブランク材モデル2bの仮の板厚Tb1のうち少なくとも一方を再設定する。また、仮板厚設定部24は、判定部15bにより成形製品形状モデル3の重量が前記予め定められた重量以下となっていないと判定された場合に、算出された変形量を前記予め設定された範囲内としつつ、成形製品形状モデル3を最も軽量化することが可能となるように、ブランク材モデル2aの仮の板厚Ta1及びブランク材モデル2bの仮の板厚Tb1のうち少なくとも一方を再設定する。ここで、ブランク材モデル2aの仮の板厚Ta1及びブランク材モデル2bの仮の板厚Tb1を再設定は、各仮の板厚Ta1,Tb1を所定量ずつ(例えば、本実施形態では、0.1mmずつ)増減することにより行う構成としても構わない。そして、仮板厚設定部24は、再設定された仮の板厚Ta1のブランク材モデル2aと再設定された仮の板厚Tb1のブランク材モデル2bとを接合し、仮のテーラードブランク材モデル1aを再形成する。
板厚設定部25は、判定部15bにより成形製品形状モデル3の重量が前記予め定められた重量以下となっていると判定された場合に、成形製品形状モデル3を形成するブランク材モデル2aの仮の板厚Ta1を板厚Taに設定するとともに、ブランク材モデル2bの仮の板厚Tb1を板厚Tbに設定する。そして、板厚設定部25は、板厚Taのブランク材モデル2aと板厚Tbのブランク材モデル2bとを接合してテーラードブランク材モデル1(図5参照)を形成する。
次に、テーラードブランク材の設計装置20によりテーラードブランク材モデル1を設計する際の処理の流れを説明する。
本実施形態では、自動車のドア部分に使用されるテーラードブランク材モデル1を設計する場合を例にして説明する。
テーラードブランク材の設計装置20によりテーラードブランク材モデル1を設計する際には、図5(a)(1)及び図6に示すように、まず、第一の解析モデル作成手段21が、予め設定された接合線Lを用いて、仮の板厚Ta1に設定されたブランク材モデル2aと仮の板厚Tb1に設定されたブランク材モデル2bとを接合して、仮のテーラードブランク材モデル1aを作成する。(ステップS201)。この場合、ドアの開閉のためのヒンジが接続される側に、ブランク材モデル2aと比較して板厚が大きいブランク材モデル2bが配置される。
次に、図5(a)(2)に示すように、第二の解析モデル作成手段12が、第一の解析モデル作成手段11により形成された仮のテーラードブランク材モデル1aを成形製品の形状にプレス成形した場合についてのプレス成形解析を行い、成形製品形状モデル3を作成する(ステップS202)。
そして、図5(a)(3)に示すように、変形解析手段13が、第二の解析モデル作成手段12により作成された成形製品形状モデル3について所定の変形試験を行い、成形製品形状モデル3の撓み量6を算出する(ステップS203)。
次に、第一のテーラードブランク材モデル設計手段14の判定部14aが、変形解析手段13により算出された成形製品形状モデル3の撓み量6が予め設定された範囲内となっているか否かを判定する(ステップS204)。
そして、判定部14aにより成形製品形状モデル3の撓み量6が予め設定された範囲内となっていないと判定された場合には、図5(a)(3)に示すように、第一のテーラードブランク材モデル設計手段14の仮板厚設定部24が、ブランク材モデル2aの仮の板厚Ta1及びブランク材モデル2bの仮の板厚Tb1のうち少なくとも一方を再設定する(ステップS205)。
そして、図5(b)(1)に示すように、仮板厚設定部24が、再設定された仮の板厚Ta1のブランク材モデル2aと再設定された仮の板厚Tb1のブランク材モデル2bとを接合し、仮のテーラードブランク材モデル1aを再形成する(ステップS206)。
そして、図5(b)(2)に示すように、再びステップS202の処理に戻され、第二の解析モデル作成手段12が、仮板厚設定部24により再形成された仮のテーラードブランク材モデル1aを成形製品の形状にプレス成形した場合についてのプレス成形解析を行い、成形製品形状モデル3を作成する。
そして、ステップS204で判定部14aにより成形製品形状モデル3の撓み量6が予め設定された範囲内となっていると判定されるまでステップS202からステップS206を繰り返す。
一方、判定部14aにより成形製品形状モデル3の撓み量6が予め設定された範囲内となっていると判定された場合には、第二のテーラードブランク材モデル設計手段15の重量算出部15aが、成形製品形状モデル3の重量を算出する(ステップS207)。
また、第二のテーラードブランク材モデル設計手段15の判定部15bが、重量算出部15aにより算出された成形製品形状モデル3の重量が予め定められた重量以下となっているか否かを判定する(ステップS208)。
そして、判定部15aにより成形製品形状モデル3の重量が予め定められた重量以下となっていないと判定された場合には、ステップS205の処理に移行し、仮板厚設定部24が、ブランク材モデル2aの仮の板厚Ta1及びブランク材モデル2bの仮の板厚Tb1のうち少なくとも一方を再設定する。
一方、判定部15aにより成形製品形状モデル3の重量が予め定められた重量以下となっていると判定された場合には、第二のテーラードブランク材モデル設計手段15の板厚設定部25が、成形製品形状モデル3を形成するブランク材モデル2aの仮の板厚Ta1を板厚Taに設定するとともに、ブランク材モデル2bの仮の板厚Tb1を板厚Tbに設定する(ステップS209)。
そして、図5(c)に示すように、板厚設定部25が、板厚Taのブランク材モデル2aと板厚Tbのブランク材モデル2bとを接合してテーラードブランク材モデル1を形成する(ステップS210)。
これにより、テーラードブランク材の設計装置20によるテーラードブランク材モデル1の設計が完了する。
なお、ステップS202からステップS208を繰り返しても、初期に設定された成形製品の特性より必要となる条件を満たす板厚Ta及び板厚Tbが設定されない場合には、最適な板厚Ta及び板厚Tbとしての解がないものとして、成形製品の再設計を実施する必要がある。
ここで、本発明の第一実施形態と同様に、ステップS202からステップS208を繰り返す回数を予め設定しておき、設定された回数に繰り返し回数が到達した場合には、最適な板厚Ta及び板厚Tbとしての解がないものとして、成形製品の再設計を実施する構成としても構わない。
このように、テーラードブランク材の設計装置20によれば、設計されるテーラードブランク材モデル1の特性を高めつつ設計時間を短縮することが可能となる。また、テーラードブランク材の設計装置20によれば、設計されるテーラードブランク材モデル1について特性を高めつつ軽量化を図ることが可能となる。
ここで、本実施形態における計算方法としては、オリジナルの計算ソフト、汎用の計算ソフト又はオリジナルの計算ソフトと汎用の計算ソフトとを組み合わせたものを用いることができる。
次に、本発明の第三実施形態に係るテーラードブランク材の設計装置30を図面を参照して説明する。
図7は、本発明の第三実施形態に係るテーラードブランク材の設計装置の概略構成図である。図8は、図7に示すテーラードブランク材の設計装置における処理を説明する図である。図9は、図7に示すテーラードブランク材の設計装置における処理の流れを説明するフローチャートである。
テーラードブランク材の設計装置30は、図7に示すように、第一の解析手段31と、第二の解析手段32とを備えている。
なお、テーラードブランク材の設計装置30は、第一の解析手段31、第二の解析手段32などの各機能をコンピュータソフトウェア上で、すなわちコンピュータ読み取り可能なシミュレーションプログラムを実行することで実現するためのコンピュータシステムである。そして、コンピュータが、ハードウェアに予め記憶された各種専用のコンピュータプログラムを、あるいは、CD−ROMやDVD−ROM、フレキシブルディスク(FD)などの記録媒体を介して、またはインターネットなどの通信ネットワークを介して、ハードウェアにインストールされた各種専用のコンピュータプログラムを実行することにより、前述したような各部の機能をソフトウェア上で実現できるようになっている。
第一の解析手段31は、図7に示すように、第一の解析モデル作成手段33と、第二の解析モデル作成手段(解析モデル作成手段)34と、変形解析手段35と、第一のテーラードブランク材モデル設計手段36と、第二のテーラードブランク材モデル設計手段37とを備えている。
第一の解析モデル作成手段33は、予め設定された仮接合線L1(図8(a)(1)参照)を用いて、仮の板厚Ta1に設定されたブランク材モデル2aと仮の板厚Tb1に設定されたブランク材モデル2bとを接合して、仮のテーラードブランク材モデル1aを作成する。ここで、第一の解析モデル作成手段30には、予め、テーラードブランク材を形成するブランク材の板厚、特性等の情報、形成されるテーラードブランク材の形状情報等が入力される。この場合、仮接合線L1は、成形製品の特性等に基づいて予め任意に設定される。また、ブランク材モデル2aの仮の板厚Ta1及びブランク材モデル2bの仮の板厚Tb1は、成形製品の特性等に基づいて予め任意に設定される。さらに、仮のテーラードブランク材モデル1aを形成する各ブランク材モデル2a,2bの選択及び各ブランク材モデル2a,2bの配置は、成形製品の特性等に基づき、予め任意に設定される。そして、仮のテーラードブランク材モデル1aは、仮接合線L1を用いてブランク材モデル2aとブランク材モデル2bとを接合して形成される。
第二の解析モデル作成手段(解析モデル作成手段)34は、第一の解析モデル作成手段33により形成された仮のテーラードブランク材モデル1aを成形製品の形状にプレス成形した場合についての有限要素法によるプレス成形解析を行い、成形製品形状モデル3(図8(a)(2)参照)を作成する。ここで、第二の解析モデル作成手段34には、予め、成形製品の金型情報、テーラードブランク材を成形製品形状にプレス成形する場合のプレス条件情報等が入力される。また、第二の解析モデル作成手段34は、後述する仮設計部36bにより形成された仮のテーラードブランク材モデル1aを成形製品の形状にプレス成形した場合についての有限要素法によるプレス成形解析を行い、成形製品形状モデル3を作成する。
変形解析手段35は、第二の解析モデル作成手段34により作成された成形製品形状モデル3について有限要素法による所定の変形試験を行い、成形製品形状モデル3の変形量を算出する。変形解析手段35による所定の変形試験は、変形解析手段13と同様の方法により行われる。
第一のテーラードブランク材モデル設計手段36は、判定部36aと、仮設計部36bとを備えている。
判定部36aは、変形解析手段35により算出された成形製品形状モデル3の変形量が、予め設定された範囲内となっているか否かを判定する。ここで、予め設定された範囲内とは、第一実施形態で説明した範囲内をいう。
仮設計部36bは、変形解析手段35により算出された変形量を前記予め設定された範囲内としつつ、成形製品形状モデル3を最も軽量化することが可能となるように、仮接合線L1、ブランク材モデル2aの仮の板厚Ta1及びブランク材モデル2bの仮の板厚Tb1のうち少なくとも一つを再設定する。すなわち、仮設計部36bは、判定部36aにより成形製品形状モデル3の変形量が前記予め設定された範囲内となっていないと判定された場合に、算出された変形量を前記予め設定された範囲内としつつ、成形製品形状モデル3を最も軽量化することが可能となるように、仮接合線L1、ブランク材モデル2aの仮の板厚Ta1及びブランク材モデル2bの仮の板厚Tb1のうち少なくとも一つを再設定する。また、仮設計部36bは、判定部37bにより成形製品形状モデル3の重量が予め定められた重量以下となっていないと判定された場合に、算出された変形量を前記予め設定された範囲内としつつ、成形製品形状モデル3を最も軽量化することが可能となるように、仮接合線L1、ブランク材モデル2aの仮の板厚Ta1及びブランク材モデル2bの仮の板厚Tb1のうち少なくとも一つを再設定する。仮設計部36bによる仮接合線L1の再設定は、仮接合線設定部14bと同様の方法により行われる。また、仮設計部36bによるブランク材モデル2aの仮の板厚Ta1及びブランク材モデル2bの仮の板厚Tb1を再設定は、仮板厚設定部24と同様の方法により行われる。そして、仮設計部36bは、成形製品形状モデル3を展開した状態の再設定された仮接合線L1を用いて、再設定された仮の板厚Ta1のブランク材モデル2aと再設定された仮の板厚Tb1のブランク材モデル2bとを接合し、仮のテーラードブランク材モデル1aを再形成する。
第二のテーラードブランク材モデル設計手段37は、重量算出部37aと、判定部37bと、設計部37cとを備えている。
重量算出部37aは、判定部36aにより成形製品形状モデル3の変形量が前記予め設定された範囲内となっていると判定された場合に、成形製品形状モデル3の重量を算出する。
判定部37bは、重量算出部37aにより算出された成形製品形状モデル3の重量が、予め定められた重量以下となっているか否かを判定する。ここで、予め定められた重量は、本実施形態では、成形製品形状モデル3を両ブランク材モデル2a,2bのうち重量が大きい方のみにより形成した場合の重量の80〜85%に設定される。
設計部37cは、判定部37bにより成形製品形状モデル3の重量が予め定められた重量以下となっていると判定された場合に、成形製品形状モデル3を展開した状態の仮接合線L1を仮接合線L2(図8参照)に設定する。また、設計部37cは、成形製品形状モデル3を形成するブランク材モデル2aの仮の板厚Ta1を板厚Taに設定するとともに、ブランク材モデル2bの仮の板厚Tb1を板厚Tbに設定する。そして、設計部37cは、設定された仮接合線L2を用いて、板厚Taのブランク材モデル2aと板厚Tbのブランク材モデル2bとを接合し、仮のテーラードブランク材モデル1b(図8参照)を形成する。
第二の解析手段32は、図7に示すように、プレス成系解析部32aと、判定部32bと、接合線設定部32cと、仮接合線設定部32dとを備える。
プレス成系解析部32aは、設計部37cにより形成された仮のテーラードブランク材1bを成形製品の形状にプレス成形した場合についての有限要素法によるプレス成形解析を行い、プレス成形された仮のテーラードブランク材モデル1bにおける欠陥発生危険部位を算出する。また、プレス成系解析部32aは、仮接合線設定部32dにより形成された仮のテーラードブランク材モデル1bを成形製品の形状にプレス成形した場合についての有限要素法によるプレス成形解析を行い、プレス成形された仮のテーラードブランク材モデル1bにおける欠陥発生危険部位を算出する。ここで、欠陥とは、割れ、ネッキング、シワ等をいうが、本実施形態においては主として割れをいう。そして、プレス成系解析部32aによる欠陥発生危険部位の算出は、板厚減少率、相当応力、塑性歪及び成形限界図(以下、FLDという)における最大主歪み方向における破断限界までのひずみ余裕量のうち1つ以上を基準にして、所定の閾値との対比において算出される。ここで、相当応力とは、塑性域に入ったときの応力をいう。
判定部32bは、プレス成系解析部32aにより算出された欠陥発生危険部位に基づき、仮のテーラードブランク材モデル1bの仮接合線L2付近における欠陥発生危険部位の算出を判定する。判定部32bによる仮のテーラードブランク材モデル1bの仮接合線L2付近における欠陥発生危険部位の算出の判定は、仮接合線L2から所定の範囲内にあるメッシュに欠陥発生危険部位が算出されたか否かにより行われる。ここで、仮接合線L2から所定の範囲内とは、仮のテーラードブランク材モデル1bの板厚をtとした場合の、10t〜20tの範囲内いう。
接合線設定部32cは、判定部32bにより仮接合線L2付近において欠陥発生危険部位が算出されないと判定された場合に、仮接合線L2をテーラードブランク材モデル1における接合線L(図8参照)に設定する。そして、接合線設定部32cは、接合線Lを用いて、板厚Taのブランク材モデル2aと板厚Tbのブランク材モデル2bとを接合し、テーラードブランク材モデル1(図8参照)を形成する。
仮接合線設定部32dは、判定部32bにより仮接合線L2付近における欠陥発生危険部位が算出されたと判定された場合に、プレス成形された仮のテーラードブランク材モデル1bにおいて、算出された欠陥発生危険部位を避けることが可能となる仮接合線L2を再設定する。仮接合線設定部32dによる仮接合線L2の再設定は、板厚減少率、相当応力又は塑性歪の値が最小となるメッシュ要素の代表点又は境界を通るように行われる。また、仮接合線設定部32dによる仮接合線L2の再設定は、FLDにおける最大主歪み方向における破断限界までのひずみ余裕量が最大となるメッシュ要素の代表点又は境界を通るように行っても構わない。なお、仮接合線設定部32dによる仮接合線L2の再設定は、成形製品の特性より必要な条件を満たすように行われる。そして、仮接合線設定部32dは、プレス成形された仮のテーラードブランク材モデル1bを展開した状態の仮接合線L2を用いて、板厚Taのブランク材モデル2aと板厚Tbのブランク材モデル2bとを接合し、仮のテーラードブランク材モデル1bを再形成する。
次に、テーラードブランク材の設計装置30によりテーラードブランク材モデル1を設計する際の処理の流れを説明する。
本実施形態では、自動車のドア部分に使用されるテーラードブランク材モデル1を設計する場合を例にして説明する。
テーラードブランク材の設計装置30によりテーラードブランク材モデル1を設計する際には、図8(a)(1)及び図9に示すように、まず、第一の解析モデル作成手段33が、仮接合線L1を用いて、仮の板厚Ta1に設定されたブランク材モデル2aと仮の板厚Tb1に設定されたブランク材モデル2bとを接合して、仮のテーラードブランク材モデル1aを作成する(ステップS301)。この場合、ドアの開閉のためのヒンジが接続される側に、ブランク材モデル2aと比較して板厚が大きいブランク材モデル2bが配置される。
次に、図8(a)(2)に示すように、第二の解析モデル作成手段34が、第一の解析モデル作成手段33により形成された仮のテーラードブランク材モデル1aを成形製品の形状にプレス成形した場合についてのプレス成形解析を行い、成形製品形状モデル3を作成する(ステップS302)。
そして、図8(a)(3)に示すように、変形解析手段35が、第二の解析モデル作成手段34により作成された成形製品形状モデル3について所定の変形試験を行い、成形製品形状モデル3の撓み量6を算出する(ステップS303)。
次に、第一のテーラードブランク材モデル設計手段36の判定部36aが、変形解析手段35により算出された成形製品形状モデル3の撓み量6が予め設定された範囲内となっているか否かを判定する(ステップS304)。
そして、判定部36aにより成形製品形状モデル3の撓み量6が予め設定された範囲内となっていないと判定された場合には、図8(a)(3)に示すように、第一のテーラードブランク材モデル設計手段36の仮設計部36bが、仮接合線L1、ブランク材モデル2aの仮の板厚Ta1及びブランク材モデル2bの仮の板厚Tb1のうち少なくとも一つを再設定する(ステップS305)。
また、図8(b)(1)に示すように、仮設計部36bが、成形製品形状モデル3を展開した状態の再設定された仮接合線L1を用いて、再設定された仮の板厚Ta1のブランク材モデル2aと再設定された仮の板厚Tb1のブランク材モデル2bとを接合し、仮のテーラードブランク材モデル1aを再形成する(ステップS306)。
そして、図8(b)(2)に示すように、再びステップS302の処理に戻され、第二の解析モデル作成手段34が、仮設計部36bにより再形成された仮のテーラードブランク材モデル1aを成形製品の形状にプレス成形した場合についてのプレス成形解析を行い、成形製品形状モデル3を作成する。
そして、ステップS304で判定部36aにより成形製品形状モデル3の撓み量6が予め設定された範囲内となっていると判定されるまでステップS302からステップS306を繰り返す。
一方、判定部36aにより成形製品形状モデル3の撓み量6が予め設定された範囲内となっていると判定された場合には、第二のテーラードブランク材モデル設計手段37の重量算出部37aが、成形製品形状モデル3の重量を算出する(ステップS307)。
また、第二のテーラードブランク材モデル設計手段37の判定部37bが、重量算出部37aにより算出された成形製品形状モデル3の重量が予め定められた重量以下となっているか否かを判定する(ステップS308)。
そして、判定部37aにより成形製品形状モデル3の重量が予め定められた重量以下となっていないと判定された場合には、ステップS305の処理に移行し、仮設計部36bが、仮接合線L1を再設定する。
一方、判定部37aにより成形製品形状モデル3の重量が予め定められた重量以下となっていると判定された場合には、第二のテーラードブランク材モデル設計手段37の設計部37cが、成形製品形状モデル3を展開した状態の仮接合線L1を仮接合線L2に設定する。また、設計部37cが、成形製品形状モデル3を形成するブランク材モデル2aの仮の板厚Ta1を板厚Taに設定するとともに、ブランク材モデル2bの仮の板厚Tb1を板厚Tbに設定する(ステップS309)。
そして、図8(c)に示すように、設計部37cが、設定された仮接合線L2を用いて、板厚Taのブランク材モデル2aと板厚Tbのブランク材モデル2bとを接合し、仮のテーラードブランク材モデル1bを形成する(ステップS310)。
なお、ステップS302からステップS308を繰り返しても、初期に設定された成形製品の特性より必要となる条件を満たす仮接合線L2、板厚Ta及び板厚Tbが設定されない場合には、最適な仮接合線L2、板厚Ta及び板厚Tbとしての解がないものとして、成形製品の再設計を実施する必要がある。
ここで、本発明の第一実施形態と同様に、ステップS302からステップS308を繰り返す回数を予め設定しておき、設定された回数に繰り返し回数が到達した場合には、最適な仮接合線L2、板厚Ta及び板厚Tbとしての解がないものとして、成形製品の再設計を実施する構成としても構わない。
次に、第二の解析手段32のプレス成系解析部32aが、設計部37cにより形成された仮のテーラードブランク材1bを成形製品の形状にプレス成形した場合についてのプレス成形解析を行い、プレス成形された仮のテーラードブランク材1bにおける欠陥発生危険部位を算出する(ステップS311)。
また、第二の解析手段32の判定部32bが、プレス成系解析部32aにより算出された欠陥発生危険部位に基づき、仮のテーラードブランク材1bの仮接合線L2付近における欠陥発生危険部位の算出を判定する(ステップS312)。
そして、判定部32bにより仮接合線L2付近における欠陥発生危険部位が算出されたと判定された場合には、第二の解析手段32の仮接合線設定部32dが、プレス成形された仮のテーラードブランク材1bにおいて、仮接合線L2を再設定する(ステップS313)。
また、仮接合線設定部32dが、プレス成形された仮のテーラードブランク材モデル1bを展開した状態の仮接合線L2を用いて、板厚Taのブランク材モデル2aと板厚Tbのブランク材モデル2bとを接合し、仮のテーラードブランク材モデル1bを再形成する(ステップS314)。
そして、再びステップS311の処理に戻され、プレス成系解析部32aが、仮接合線設定部32dにより再形成されたテーラードブランク材1bを成形製品の形状にプレス成形した場合についてのプレス成形解析を行い、プレス成形されたテーラードブランク材1bにおける欠陥発生危険部位を算出する。
そして、ステップS312で判定部32bにより仮接合線L2付近における欠陥発生危険部位が算出されないと判定されるまでステップS311からステップS314を繰り返す。
一方、判定部32bにより仮接合線L2付近における欠陥発生危険部位が算出されないと判定された場合には、第二の解析手段32の接合線設定部32cが、仮接合線L2をテーラードブランク材モデル1における接合線Lに設定する(ステップS315)。
そして、接合線設定部32cが、接合線Lを用いて、板厚Taのブランク材モデル2aと板厚Tbのブランク材モデル2bとを接合し、テーラードブランク材モデル1を形成する(ステップS316)。
これにより、テーラードブランク材の設計装置30によるテーラードブランク材モデル1の設計が完了する。
なお、ステップS311からステップS314を繰り返しても、初期に設定された成形製品の特性より必要となる条件を満たす接合線Lが設定されない場合には、最適な接合線Lとしての解がないものとして、成形製品の再設計を実施する必要がある。
なお、接合線Lを移動させる場合、大きく移動させてしまうと、特性が異なり、ステップS302より再度実施する必要があるため、接合線Lは、10t〜20t(板厚をtとした場合)の範囲を移動させるものとする。
このように、テーラードブランク材の設計装置30によれば、設計されるテーラードブランク材モデル1の特性を高めつつ設計時間を短縮することが可能となる。また、テーラードブランク材の設計装置30によれば、設計されるテーラードブランク材モデル1について特性を高めつつ軽量化を図ることが可能となる。
ここで、本実施形態における計算方法としては、オリジナルの計算ソフト、汎用の計算ソフト又はオリジナルの計算ソフトと汎用の計算ソフトとを組み合わせたものを用いることができる。
なお、本実施形態においては、テーラードブランク材の設計装置30は、第一の解析手段31と第二の解析手段32とを備える構成となっているが、テーラードブランク材の設計装置30を第一の解析手段31のみにより構成しても構わない。この場合、上記ステップS309でテーラードブランク材モデル設計手段37の設計部37cが設定する仮接合線L2が、接合線Lとなる。そして、上記ステップS310において、設計部37cが、設定された接合線Lを用いて、板厚Taのブランク材モデル2aと板厚Tbのブランク材モデル2bとを接合し、テーラードブランク材モデル1を形成することとなる。
また、本実施形態においては、第二のテーラードブランク材モデル設計手段37の判定部37bが、重量算出部37aにより算出された成形製品形状モデル3の重量が予め定められた重量以下となっているか否かを判定する構成となっている。しかしながら、判定部37bの替わりにカウンタ手段(図示せず)を備える構成とし、上記ステップS308で、カウンタ手段が予め定められた数をカウント(本実施形態では、例えば、30回程度)するまでステップS305の処理に移行し、カウンタ手段が予め定められた数をカウントした場合にステップS309に移行する構成としても構わない。
次に、本発明の第四実施形態に係るテーラードブランク材の設計装置40を図面を参照して説明する。図10は、本発明の第四実施形態に係るテーラードブランク材の設計装置の概略構成図である。図11は、図10に示すテーラードブランク材の設計装置における処理を説明する図である。図12は、図10に示すテーラードブランク材の設計装置における処理の流れを説明するフローチャートである。
テーラードブランク材の設計装置40の基本構成は、テーラードブランク材の設計装置30と同様であるため、同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
テーラードブランク材の設計装置40は、図10に示すように、テーラードブランク材の設計装置30の構成において、第一のテーラードブランク材モデル設計手段36の仮設計部36bに替えて、仮設計部41を備えてなる。
仮設計部41は、変形解析手段35により算出された変形量を前記予め設定された範囲内としつつ、成形製品形状モデル3を最も軽量化することが可能となるように、成形製品形状モデル3(図11(a)(3)参照)の各メッシュ要素について最適な板厚を設定する。そして、仮設計部41は、各メッシュ要素について最適な板厚が設定された成形製品形状モデル3について、設定された板厚に差があるメッシュ要素間の境界線を結んで仮接合線L1(図11(a)(3)参照)を再設定する。また、仮設計部41は、仮接合線L1を介して設定された各メッシュ要素の板厚を、ブランク材モデル2a(図11(a)(3)参照)の仮の板厚Ta1、ブランク材モデル2b(図11(a)(3)参照)の仮の板厚Tb1として再設定する。すなわち、仮設計部41は、判定部36aにより成形製品形状モデル3の変形量が前記予め設定された範囲内となっていないと判定された場合に、算出された変形量を前記予め設定された範囲内としつつ、成形製品形状モデル3を最も軽量化することが可能となるように、仮接合線L1、ブランク材モデル2aの仮の板厚Ta1及びブランク材モデル2bの仮の板厚Tb1を再設定する。また、仮設計部41は、判定部37bにより成形製品形状モデル3の重量が前記予め定められた重量以下となっていないと判定された場合に、算出された変形量を前記予め設定された範囲内としつつ、成形製品形状モデル3を最も軽量化することが可能となるように、仮接合線L1、ブランク材モデル2aの仮の板厚Ta1及びブランク材モデル2bの仮の板厚Tb1を再設定する。そして、仮設計部41は、成形製品形状モデル3を展開した状態の再設定された仮接合線L1を用いて、再設定された仮の板厚Ta1のブランク材モデル2aと再設定された仮の板厚Tb1のブランク材モデル2bとを接合し、仮のテーラードブランク材モデル1a(図11(b)(1)参照)を再形成する。
次に、テーラードブランク材の設計装置40によりテーラードブランク材モデル1を設計する際の処理の流れを説明する。
本実施形態では、自動車のドア部分に使用されるテーラードブランク材モデル1を設計する場合を例にして説明する。
テーラードブランク材の設計装置40によりテーラードブランク材モデル1を設計する際には、図11(a)(1)及び図12に示すように、まず、第一の解析モデル作成手段33が、仮接合線L1を用いて、仮の板厚Ta1に設定されたブランク材モデル2aと仮の板厚Tb1に設定されたブランク材モデル2bとを接合して、仮のテーラードブランク材モデル1aを作成する(ステップS401)。この場合、ドアの開閉のためのヒンジが接続される側に、ブランク材モデル2aと比較して板厚が大きいブランク材モデル2bが配置される。
次に、図11(a)(2)に示すように、第二の解析モデル作成手段34が、第一の解析モデル作成手段33により形成された仮のテーラードブランク材モデル1aを成形製品の形状にプレス成形した場合についてのプレス成形解析を行い、成形製品形状モデル3を作成する(ステップS402)。
そして、図11(a)(3)に示すように、変形解析手段35が、第二の解析モデル作成手段34により作成された成形製品形状モデル3について所定の変形試験を行い、成形製品形状モデル3の撓み量6を算出する(ステップS403)。
次に、第一のテーラードブランク材モデル設計手段36の判定部36aが、変形解析手段35により算出された成形製品形状モデル3の撓み量6が予め設定された範囲内となっているか否かを判定する(ステップS404)。
そして、図11(a)(3)に示すように、判定部36aにより成形製品形状モデル3の撓み量6が予め設定された範囲内となっていないと判定された場合には、第一のテーラードブランク材モデル設計手段36の仮設計部41が、仮接合線L1、ブランク材モデル2aの仮の板厚Ta1及びブランク材モデル2bの仮の板厚Tb1を再設定する(ステップS405)。
また、図11(b)(1)に示すように、仮設計部41が、成形製品形状モデル3を展開した状態の再設定された仮接合線L1を用いて、再設定された仮の板厚Ta1のブランク材モデル2aと再設定された仮の板厚Tb1のブランク材モデル2bとを接合し、仮のテーラードブランク材モデル1aを再形成する(ステップS406)。
そして、図11(b)(2)に示すように、再びステップS402の処理に戻され、第二の解析モデル作成手段34が、仮設計部36bにより再形成された仮のテーラードブランク材モデル1aを成形製品の形状にプレス成形した場合についてのプレス成形解析を行い、成形製品形状モデル3を作成する。
そして、ステップS404で判定部36aにより成形製品形状モデル3の撓み量6が予め設定された範囲内となっていると判定されるまでステップS402からステップS406を繰り返す。
一方、判定部36aにより成形製品形状モデル3の撓み量6が予め設定された範囲内となっていると判定された場合には、第二のテーラードブランク材モデル設計手段37の重量算出部37aが、成形製品形状モデル3の重量を算出する(ステップS407)。
また、第二のテーラードブランク材モデル設計手段37の判定部37bが、重量算出部37aにより算出された成形製品形状モデル3の重量が予め定められた重量以下となっているか否かを判定する(ステップS408)。
そして、判定部37aにより成形製品形状モデル3の重量が予め定められた重量以下となっていないと判定された場合には、ステップS405の処理に移行し、仮設計部41が、仮接合線L1を再設定する。
一方、判定部37aにより成形製品形状モデル3の重量が予め定められた重量以下となっていると判定された場合には、第二のテーラードブランク材モデル設計手段37の設計部37cが、成形製品形状モデル3を展開した状態の仮接合線L1を仮接合線L2に設定する。また、設計部37cが、成形製品形状モデル3を形成するブランク材モデル2aの仮の板厚Ta1を板厚Taに設定するとともに、ブランク材モデル2bの仮の板厚Tb1を板厚Tbに設定する(ステップS409)。
そして、図11(c)に示すように、設計部37cが、設定された仮接合線L2を用いて、板厚Taのブランク材モデル2aと板厚Tbのブランク材モデル2bとを接合し、仮のテーラードブランク材モデル1bを形成する(ステップS410)。
なお、ステップS402からステップS408を繰り返しても、初期に設定された成形製品の特性より必要となる条件を満たす仮接合線L2、板厚Ta及び板厚Tbが設定されない場合には、最適な仮接合線L2、板厚Ta及び板厚Tbとしての解がないものとして、成形製品の再設計を実施する必要がある。
ここで、本発明の第一実施形態と同様に、ステップS402からステップS408を繰り返す回数を予め設定しておき、設定された回数に繰り返し回数が到達した場合には、最適な仮接合線L2、板厚Ta及び板厚Tbとしての解がないものとして、成形製品の再設計を実施する構成としても構わない。
次に、第二の解析手段32のプレス成系解析部32aが、設計部37cにより形成された仮のテーラードブランク材1bを成形製品の形状にプレス成形した場合についてのプレス成形解析を行い、プレス成形された仮のテーラードブランク材1bにおける欠陥発生危険部位を算出する(ステップS411)。
また、第二の解析手段32の判定部32bが、プレス成系解析部32aにより算出された欠陥発生危険部位に基づき、仮のテーラードブランク材1bの仮接合線L2付近における欠陥発生危険部位の算出を判定する(ステップS412)。
そして、判定部32bにより仮接合線L2付近における欠陥発生危険部位が算出されたと判定された場合には、第二の解析手段32の仮接合線設定部32dが、プレス成形された仮のテーラードブランク材1bにおいて、仮接合線L2を再設定する(ステップS413)。
また、仮接合線設定部32dが、プレス成形された仮のテーラードブランク材モデル1bを展開した状態の仮接合線L2を用いて、板厚Taのブランク材モデル2aと板厚Tbのブランク材モデル2bとを接合し、仮のテーラードブランク材モデル1bを再形成する(ステップS414)。
そして、再びステップS411の処理に戻され、プレス成系解析部32aが、仮接合線設定部32dにより再形成されたテーラードブランク材1bを成形製品の形状にプレス成形した場合についてのプレス成形解析を行い、プレス成形されたテーラードブランク材1bにおける欠陥発生危険部位を算出する。
そして、ステップS412で判定部32bにより仮接合線L2付近における欠陥発生危険部位が算出されないと判定されるまでステップS411からステップS414を繰り返す。
一方、判定部32bにより仮接合線L2付近における欠陥発生危険部位が算出されないと判定された場合には、第二の解析手段32の接合線設定部32cが、仮接合線L2をテーラードブランク材モデル1における接合線Lに設定する(ステップS415)。
そして、接合線設定部32cが、接合線Lを用いて、板厚Taのブランク材モデル2aと板厚Tbのブランク材モデル2bとを接合し、テーラードブランク材モデル1を形成する(ステップS416)。
これにより、テーラードブランク材の設計装置40によるテーラードブランク材モデル1の設計が完了する。
なお、ステップS411からステップS414を繰り返しても、初期に設定された成形製品の特性より必要となる条件を満たす接合線Lが設定されない場合には、最適な接合線Lとしての解がないものとして、成形製品の再設計を実施する必要がある。
このように、テーラードブランク材の設計装置40によれば、設計されるテーラードブランク材モデル1の特性を高めつつ設計時間をさらに短縮することが可能となる。また、テーラードブランク材の設計装置40によれば、設計されるテーラードブランク材モデル1について特性を高めつつ軽量化を図ることが可能となる。
ここで、本実施形態における計算方法としては、オリジナルの計算ソフト、汎用の計算ソフト又はオリジナルの計算ソフトと汎用の計算ソフトとを組み合わせたものを用いることができる。
なお、本実施形態においては、テーラードブランク材の設計装置40は、第一の解析手段31と第二の解析手段32とを備える構成となっているが、テーラードブランク材の設計装置40を第一の解析手段31のみにより構成しても構わない。この場合、上記ステップS409でテーラードブランク材モデル設計手段37の設計部37cが設定する仮接合線L2が、接合線Lとなる。そして、上記ステップS410において、設計部37cが、設定された接合線Lを用いて、板厚Taのブランク材モデル2aと板厚Tbのブランク材モデル2bとを接合し、テーラードブランク材モデル1を形成することとなる。
また、本実施形態においては、第二のテーラードブランク材モデル設計手段37の判定部37bが、重量算出部37aにより算出された成形製品形状モデル3の重量が予め定められた重量以下となっているか否かを判定する構成となっている。しかしながら、判定部37bの替わりにカウンタ手段(図示せず)を備える構成とし、上記ステップS408で、カウンタ手段が予め定められた数をカウント(本実施形態では、例えば、30回程度)するまでステップS405の処理に移行し、カウンタ手段が予め定められた数をカウントした場合にステップS409に移行する構成としても構わない。
次に、本発明の実施例に係るテーラードブランク材の設計方法を用いてテーラードブランク材を設計した場合と、比較例に係る経験と成形製品の特性に基づいた技術者の勘とによりテーラードブランク材を設計する方法(以下、従来方法という)を用いてテーラードブランク材を設計した場合とを比較してその効果を説明する。
図13(a)は本実施例で使用した各ブランク材モデルの特性を示す図である。図13(b)から図13(d)は本発明の実施例に係るテーラードブランク材の設計方法を用いて設計されたテーラードブランク材モデルの特性と、比較例に係る従来方法を用いて設計されたテーラードブランク材モデルの特性との比較を示す図である。
以下に説明する実施例では、図13(a)に特性を示した鋼板を用いて検討を行った。すなわち、0.7mm厚の冷延鋼板(記号1)をモデル化したブランク材2aと、1.2mm厚の冷延鋼板(記号2)をモデル化したブランク材2bとを用いてテーラードブランク材モデル1の設計を行った。
また、プレス成形解析は、ドローのみ(トリムから、リストライク成形までは実施せず)で実施した。また、プレス成形時のブランクホルダーの圧力は588kNに設定し、シングルアクションでプレス成形を実施した。さらに、丸ビード相当の数値ビートを用いて流入調整を行った。
また、テーラードブランク材モデル1は、シート形状を1200×1050mmに設定し、変形の高さの最大は100mmに設定した。
変形解析手段35による変形試験は、成形製品形状モデル3のブランク材モデル2b側の側面にヒンジ部4を2箇所設定するとともに、成形製品形状モデル3の上面のブランク材モデル2a側に荷重部5を設定し、両ヒンジ部4を固定した状態で、荷重部5に荷重を加えたときの成形製品形状モデル3の撓み量6を算出した。この場合、変形解析手段35による変形試験は、捩りがないように純粋に撓みのみを算出した。算出された撓み量6は、荷重部5における撓みとして算出している。
また、判定部36aにより判定される成形製品形状モデル3の撓み量6の許容値は、0.5mmに設定した。
さらに、各ブランク材モデル2a,2bの板厚の再設定は、0.7mmから1.2mmの間で0.1mm刻みで行った。
まず、本発明の第一実施例を図面を参照して説明する。
本発明の第一実施例に係るテーラードブランク材の設計方法(以下、第一実施例に係る方法という)では、上記本発明の第三実施形態に係るテーラードブランク材の設計装置30によりテーラードブランク材モデル1を設計した。
本実施例では、仮設計部36bが仮のテーラードブランク材モデル1aを再形成する毎にメッシュを再度作成している。
図13(b)に示すように、第一実施例に係る方法を用いて設計されたテーラードブランク材モデル1(記号B1)及び従来方法を用いて設計されたテーラードブランク材モデル(記号B2)は、共に必要な特性を満たしている。
しかしながら、第一実施例に係る方法を用いて設計されたテーラードブランク材モデル1の重量は、従来方法を用いて設計されたテーラードブランク材モデルの重量に対して30%程度軽くなっている。
また、従来方法によるテーラードブランク材モデルの設計時間は8時間であるのに対して、第一実施例に係る方法による設計時間は5時間となっており、第一実施例に係る方法によれば設計時間を短縮することが可能となっている。
次に、本発明の第二実施例を図面を参照して説明する。
本発明の第二実施例に係るテーラードブランク材の設計方法(以下、第二実施例に係る方法という)では、上記本発明の第三実施形態に係るテーラードブランク材の設計装置30によりテーラードブランク材モデル1を設計した。
本実施例では、仮設計部36bが仮のテーラードブランク材モデル1aを再形成する毎にメッシュを再度作成せずにテーラードブランク材モデル1の設計を行った。すなわち、メッシュの各ノードを金型のサーフェイスに従属させ、第一のテーラードブランク材モデル設計手段36の仮設計部41による仮接合線L1の再設定を、仮接合線L1を金型のサーフェイスに沿わせて移動することにより行う構成としている。
図13(c)に示すように、第二実施例に係る方法を用いて設計されたテーラードブランク材モデル1(記号C1)及び従来方法を用いて設計されたテーラードブランク材モデル(記号B2)は、共に必要な特性を満たしている。
しかしながら、第二実施例に係る方法を用いて設計されたテーラードブランク材モデル1の重量は、従来方法を用いて設計されたテーラードブランク材モデルの重量に対して30%程度軽くなっている。
また、従来方法によるテーラードブランク材モデルの設計時間は8時間であるのに対して、第二実施例に係る方法による設計時間は3時間となっており、第二実施例に係る方法によれば設計時間をさらに短縮することが可能となっている。
次に、本発明の第三実施例を図面を参照して説明する。
本発明の第三実施例に係るテーラードブランク材の設計方法(以下、第三実施例に係る方法という)では、上記本発明の第四実施形態に係るテーラードブランク材の設計装置によりテーラードブランク材モデル1を設計した。
図13(d)に示すように、第三実施例に係る方法を用いて設計されたテーラードブランク材モデル1(記号D1)及び従来方法を用いて設計されたテーラードブランク材モデル(記号B2)は、共に必要な特性を満たしている。
しかしながら、第三実施例に係る方法を用いて設計されたテーラードブランク材モデル1の重量は、従来方法を用いて設計されたテーラードブランク材モデルの重量に対して30%程度軽くなっている。
また、従来方法によるテーラードブランク材モデルの設計時間は8時間であるのに対して、第三実施例に係る方法による設計時間は2.6時間となっており、第三実施例に係る方法によれば設計時間をさらに短縮することが可能となっている。
本発明の第一実施形態に係るテーラードブランク材の設計装置の概略構成図である。 図1に示すテーラードブランク材の設計装置における処理を説明する図である。 図1に示すテーラードブランク材の設計装置における処理の流れを説明するフローチャートである。 本発明の第二実施形態に係るテーラードブランク材の設計装置の概略構成図である。 図4に示すテーラードブランク材の設計装置における処理を説明する図である。 図4に示すテーラードブランク材の設計装置における処理の流れを説明するフローチャートである。 本発明の第三実施形態に係るテーラードブランク材の設計装置の概略構成図である。 図7に示すテーラードブランク材の設計装置における処理を説明する図である。 図7に示すテーラードブランク材の設計装置における処理の流れを説明するフローチャートである。 本発明の第四実施形態に係るテーラードブランク材の設計装置の概略構成図である。 図10に示すテーラードブランク材の設計装置における処理を説明する図である。 図10に示すテーラードブランク材の設計装置における処理の流れを説明するフローチャートである。 本発明の実施例に係るテーラードブランク材の設計方法を用いて設計されたテーラードブランク材モデルの特性と、比較例に係る従来方法を用いて設計されたテーラードブランク材モデルの特性との比較を示す図である。
符号の説明
1 テーラードブランク材モデル
1a 仮のテーラードブランク材モデル
1b 仮のテーラードブランク材モデル
2a ブランク材モデル
2b ブランク材モデル
3 成形製品形状モデル
L1 仮接合線
L2 仮接合線
4 ヒンジ部
5 荷重部
6 撓み量
7 ドアの長さ
10 テーラードブランク材の設計装置
11 第一の解析モデル作成手段
12 第二の解析モデル作成手段
13 変形解析手段
14 第一のテーラードブランク材モデル設計手段
14a 判定部
14b 仮接合線設定部
15 第二のテーラードブランク材モデル設計手段
15a 重量算出部
15b 判定部
15c 接合線設定部
20 テーラードブランク材の設計装置
21 第一の解析モデル作成手段
24 仮板厚設定部
25 板厚設定部
30 テーラードブランク材の設計装置
31 第一の解析手段
32 第二の解析手段
32a プレス成系解析部
32b 判定部
32c 接合線設定部
32d 仮接合線設定部
33 第一の解析モデル作成手段
34 第二の解析モデル作成手段
35 変形解析手段
36 第一のテーラードブランク材モデル設計手段
36a 判定部
36b 仮設計部
37 第二のテーラードブランク材モデル設計手段
37a 重量算出部
37b 判定部
37c 設計部
40 テーラードブランク材の設計装置
41 仮設計部

Claims (19)

  1. 板厚及び材質のうち少なくとも一方が異なる複数のブランク材を所定の接合線で接合して形成され、プレス成形により成形製品形状に成形されるテーラードブランク材について、有限要素法を用いて前記接合線の設定を行うテーラードブランク材の設計方法であって、
    予め設定された仮接合線を用いて仮のテーラードブランク材モデルを作成する工程と、
    作成された前記仮のテーラードブランク材モデルについて有限要素法によるプレス成形解析を行い、前記仮のテーラードブランク材モデルを前記成形製品形状にプレス成形した成形製品形状モデルを作成する工程と、
    作成された前記成形製品形状モデルについて有限要素法による撓み試験、ねじれ試験、及び振動試験のいずれかの変形試験を行い、前記成形製品形状モデルの変形量を算出する工程と、
    算出された前記変形量が弾性限界内となるように、前記仮接合線を修正して前記接合線を設定する工程とを有することを特徴とするテーラードブランク材の設計方法。
  2. 板厚及び材質のうち少なくとも一方が異なる複数のブランク材を所定の接合線で接合して形成され、プレス成形により成形製品形状に成形されるテーラードブランク材について、有限要素法を用いて前記接合線の設定を行うテーラードブランク材の設計方法であって、
    予め設定された仮接合線を用いて仮のテーラードブランク材モデルを作成する工程と、
    作成された前記仮のテーラードブランク材モデルについて有限要素法によるプレス成形解析を行い、前記仮のテーラードブランク材モデルを前記成形製品形状にプレス成形した成形製品形状モデルを作成する工程と、
    作成された前記成形製品形状モデルについて有限要素法による撓み試験、ねじれ試験、及び振動試験のいずれかの変形試験を行い、前記成形製品形状モデルの変形量を算出する工程と、
    算出された前記変形量を弾性限界内としつつ、前記成形製品形状モデルを最も軽量化することが可能となるように、前記仮接合線を修正して前記接合線を設定する工程とを有することを特徴とするテーラードブランク材の設計方法。
  3. 板厚及び材質のうち少なくとも一方が異なる複数のブランク材を接合して形成され、プレス成形により成形製品形状に成形されるテーラードブランク材について、有限要素法を用いて前記ブランク材の板厚の設定を行うテーラードブランク材の設計方法であって、
    予め仮の板厚が設定された前記各ブランク材を接合して仮のテーラードブランク材モデルを作成する工程と、
    作成された前記仮のテーラードブランク材モデルについて有限要素法によるプレス成形解析を行い、前記仮のテーラードブランク材モデルを前記成形製品形状にプレス成形した成形製品形状モデルを作成する工程と、
    作成された前記成形製品形状モデルについて有限要素法による撓み試験、ねじれ試験、及び振動試験のいずれかの変形試験を行い、前記成形製品形状モデルの変形量を算出する工程と、
    算出された前記変形量が弾性限界内となるように、接合される前記ブランク材のうち少なくとも一のブランク材の前記仮の板厚を修正して前記各ブランク材の板厚を設定する工程とを有することを特徴とするテーラードブランク材の設計方法。
  4. 板厚及び材質のうち少なくとも一方が異なる複数のブランク材を接合して形成され、プレス成形により成形製品形状に成形されるテーラードブランク材について、有限要素法を用いて前記ブランク材の板厚の設定を行うテーラードブランク材の設計方法であって、
    予め仮の板厚が設定された前記各ブランク材を接合して仮のテーラードブランク材モデルを作成する工程と、
    作成された前記仮のテーラードブランク材モデルについて有限要素法によるプレス成形解析を行い、前記仮のテーラードブランク材モデルを前記成形製品形状にプレス成形した成形製品形状モデルを作成する工程と、
    作成された前記成形製品形状モデルについて有限要素法による撓み試験、ねじれ試験、及び振動試験のいずれかの変形試験を行い、前記成形製品形状モデルの変形量を算出する工程と、
    算出された前記変形量を弾性限界内としつつ、前記成形製品形状モデルを最も軽量化することが可能となるように、接合される前記ブランク材のうち少なくとも一のブランク材の前記仮の板厚を修正して前記各ブランク材の板厚を設定する工程とを有することを特徴とするテーラードブランク材の設計方法。
  5. 板厚及び材質のうち少なくとも一方が異なる複数のブランク材を所定の接合線で接合して形成され、プレス成形により成形製品形状に成形されるテーラードブランク材について、有限要素法を用いて前記接合線及び前記各ブランク材の板厚の設定を行うテーラードブランク材の設計方法であって、
    予め設定された仮接合線を用いて、予め仮の板厚が設定された前記各ブランク材を接合して仮のテーラードブランク材モデルを作成する工程と、
    作成された前記仮のテーラードブランク材モデルについて有限要素法によるプレス成形解析を行い、前記仮のテーラードブランク材モデルを前記成形製品形状にプレス成形した成形製品形状モデルを作成する工程と、
    作成された前記成形製品形状モデルについて有限要素法による撓み試験、ねじれ試験、及び振動試験のいずれかの変形試験を行い、前記成形製品形状モデルの変形量を算出する工程と、
    算出された前記変形量を弾性限界内としつつ、前記成形製品形状モデルを最も軽量化することが可能となるように、前記仮接合線を修正及び接合される前記ブランク材のうち少なくとも一のブランク材の前記仮の板厚の修正のうち少なくとも一方を行い、前記接合線及び前記各ブランク材の板厚を設定する工程とを有することを特徴とするテーラードブランク材の設計方法。
  6. 板厚及び材質のうち少なくとも一方が異なる複数のブランク材を所定の接合線で接合して形成され、プレス成形により成形製品形状に成形されるテーラードブランク材について、有限要素法を用いて前記接合線の設定を行うテーラードブランク材の設計方法であって、
    予め設定された仮接合線を用いて仮のテーラードブランク材モデルを作成する工程と、
    作成された前記仮のテーラードブランク材モデルについて有限要素法によるプレス成形解析を行い、前記仮のテーラードブランク材モデルを前記成形製品形状にプレス成形した成形製品形状モデルを作成する工程と、
    作成された前記成形製品形状モデルについて有限要素法による撓み試験、ねじれ試験、及び振動試験のいずれかの変形試験を行い、前記成形製品形状モデルの変形量を算出する工程と、
    算出された前記変形量を弾性限界内としつつ、前記成形製品形状モデルを最も軽量化することが可能となるように、前記成形製品形状モデルの各メッシュ要素に板厚を設定する工程と、
    前記各メッシュ要素について板厚が設定された前記成形製品形状モデルについて、設定された板厚に差がある前記メッシュ要素間の境界線を結んで前記接合線を設定する工程とを有することを特徴とするテーラードブランク材の設計方法。
  7. 板厚及び材質のうち少なくとも一方が異なる複数のブランク材を所定の接合線で接合して形成され、プレス成形により成形製品形状に成形されるテーラードブランク材について、有限要素法を用いて前記接合線の設定を行うテーラードブランク材の設計装置であって、
    予め設定された仮接合線を用いて仮のテーラードブランク材モデルを作成する第一のテーラードブランク材モデル設計手段と、
    前記第一のテーラードブランク材モデル設計手段により作成された前記仮のテーラードブランク材モデルについて有限要素法によるプレス成形解析を行い、前記仮のテーラードブランク材モデルを前記成形製品形状にプレス成形した成形製品形状モデルを作成する解析モデル作成手段と、
    前記解析モデル作成手段により作成された前記成形製品形状モデルについて有限要素法による撓み試験、ねじれ試験、及び振動試験のいずれかの変形試験を行い、前記成形製品形状モデルの変形量を算出する変形解析手段と、
    前記変形解析手段により算出された前記変形量が弾性限界内となるように、前記仮接合線を修正して前記接合線を設定する第二のテーラードブランク材モデル設計手段とを有することを特徴とするテーラードブランク材の設計装置。
  8. 板厚及び材質のうち少なくとも一方が異なる複数のブランク材を所定の接合線で接合して形成され、プレス成形により成形製品形状に成形されるテーラードブランク材について、有限要素法を用いて前記接合線の設定を行うテーラードブランク材の設計装置であって、
    予め設定された仮接合線を用いて仮のテーラードブランク材モデルを作成する第一のテーラードブランク材モデル設計手段と、
    前記第一のテーラードブランク材モデル設計手段により作成された前記仮のテーラードブランク材モデルについて有限要素法によるプレス成形解析を行い、前記仮のテーラードブランク材モデルを前記成形製品形状にプレス成形した成形製品形状モデルを作成する解析モデル作成手段と、
    前記解析モデル作成手段により作成された前記成形製品形状モデルについて有限要素法による撓み試験、ねじれ試験、及び振動試験のいずれかの変形試験を行い、前記成形製品形状モデルの変形量を算出する変形解析手段と、
    前記変形解析手段により算出された前記変形量を弾性限界内としつつ、前記成形製品形状モデルを最も軽量化することが可能となるように、前記仮接合線を修正して前記接合線を設定する第二のテーラードブランク材モデル設計手段とを有することを特徴とするテーラードブランク材の設計装置。
  9. 板厚及び材質のうち少なくとも一方が異なる複数のブランク材を接合して形成され、プレス成形により成形製品形状に成形されるテーラードブランク材について、有限要素法を用いて前記ブランク材の板厚の設定を行うテーラードブランク材の設計装置であって、
    予め仮の板厚が設定された前記各ブランク材を接合して仮のテーラードブランク材モデルを作成する第一のテーラードブランク材モデル設計手段と、
    前記第一のテーラードブランク材モデル設計手段により作成された前記仮のテーラードブランク材モデルについて有限要素法によるプレス成形解析を行い、前記仮のテーラードブランク材モデルを前記成形製品形状にプレス成形した成形製品形状モデルを作成する解析モデル作成手段と、
    前記解析モデル作成手段により作成された前記成形製品形状モデルについて有限要素法による撓み試験、ねじれ試験、及び振動試験のいずれかの変形試験を行い、前記成形製品形状モデルの変形量を算出する変形解析手段と、
    前記変形解析手段により算出された前記変形量が弾性限界内となるように、接合される前記ブランク材のうち少なくとも一のブランク材の前記仮の板厚を修正して前記各ブランク材の板厚を設定する第二のテーラードブランク材モデル設計手段とを有することを特徴とするテーラードブランク材の設計装置。
  10. 板厚及び材質のうち少なくとも一方が異なる複数のブランク材を接合して形成され、プレス成形により成形製品形状に成形されるテーラードブランク材について、有限要素法を用いて前記ブランク材の板厚の設定を行うテーラードブランク材の設計装置であって、
    予め仮の板厚が設定された前記各ブランク材を接合して仮のテーラードブランク材モデルを作成する第一のテーラードブランク材モデル設計手段と、
    前記第一のテーラードブランク材モデル設計手段により作成された前記仮のテーラードブランク材モデルについて有限要素法によるプレス成形解析を行い、前記仮のテーラードブランク材モデルを前記成形製品形状にプレス成形した成形製品形状モデルを作成する解析モデル作成手段と、
    前記解析モデル作成手段により作成された前記成形製品形状モデルについて有限要素法による撓み試験、ねじれ試験、及び振動試験のいずれかの変形試験を行い、前記成形製品形状モデルの変形量を算出する変形解析手段と、
    前記変形解析手段により算出された前記変形量を弾性限界内としつつ、前記成形製品形状モデルを最も軽量化することが可能となるように、接合される前記ブランク材のうち少なくとも一のブランク材の前記仮の板厚を修正して前記各ブランク材の板厚を設定する第二のテーラードブランク材モデル設計手段とを有することを特徴とするテーラードブランク材の設計装置。
  11. 板厚及び材質のうち少なくとも一方が異なる複数のブランク材を所定の接合線で接合して形成され、プレス成形により成形製品形状に成形されるテーラードブランク材について、有限要素法を用いて前記接合線及び前記各ブランク材の板厚の設定を行うテーラードブランク材の設計装置であって、
    予め設定された仮接合線を用いて、予め仮の板厚が設定された前記各ブランク材を接合して仮のテーラードブランク材モデルを作成する第一のテーラードブランク材モデル設計手段と、
    前記第一のテーラードブランク材モデル設計手段により作成された前記仮のテーラードブランク材モデルについて有限要素法によるプレス成形解析を行い、前記仮のテーラードブランク材モデルを前記成形製品形状にプレス成形した成形製品形状モデルを作成する解析モデル作成手段と、
    前記解析モデル作成手段により作成された前記成形製品形状モデルについて有限要素法による撓み試験、ねじれ試験、及び振動試験のいずれかの変形試験を行い、前記成形製品形状モデルの変形量を算出する変形解析手段と、
    前記変形解析手段により算出された前記変形量を弾性限界内としつつ、前記成形製品形状モデルを最も軽量化することが可能となるように、前記仮接合線を修正及び接合される前記ブランク材のうち少なくとも一のブランク材の前記仮の板厚の修正のうち少なくとも一方を行い、前記接合線及び前記各ブランク材の板厚を設定する第二のテーラードブランク材モデル設計手段とを有することを特徴とするテーラードブランク材の設計装置。
  12. 板厚及び材質のうち少なくとも一方が異なる複数のブランク材を所定の接合線で接合して形成され、プレス成形により成形製品形状に成形されるテーラードブランク材について、有限要素法を用いて前記接合線の設定を行うテーラードブランク材の設計装置であって、
    予め設定された仮接合線を用いて仮のテーラードブランク材モデルを作成する第一のテーラードブランク材モデル設計手段と、
    前記第一のテーラードブランク材モデル設計手段により作成された前記仮のテーラードブランク材モデルについて有限要素法によるプレス成形解析を行い、前記仮のテーラードブランク材モデルを前記成形製品形状にプレス成形した成形製品形状モデルを作成する解析モデル作成手段と、
    前記解析モデル作成手段により作成された前記成形製品形状モデルについて有限要素法による撓み試験、ねじれ試験、及び振動試験のいずれかの変形試験を行い、前記成形製品形状モデルの変形量を算出する変形解析手段と、
    前記変形解析手段により算出された前記変形量を弾性限界内としつつ、前記成形製品形状モデルを最も軽量化することが可能となるように、前記成形製品形状モデルの各メッシュ要素に板厚を設定するとともに、前記各メッシュ要素について板厚が設定された前記成形製品形状モデルについて、設定された板厚に差がある前記メッシュ要素間の境界線を結んで前記接合線を設定する第二のテーラードブランク材モデル設計手段とを有することを特徴とするテーラードブランク材の設計装置。
  13. 板厚及び材質のうち少なくとも一方が異なる複数のブランク材を所定の接合線で接合して形成され、プレス成形により成形製品形状に成形されるテーラードブランク材について、有限要素法を用いて前記接合線の設定を行うテーラードブランク材の設計プログラムであって、
    コンピュータに、
    予め設定された仮接合線を用いて仮のテーラードブランク材モデルを作成するステップと、
    作成された前記仮のテーラードブランク材モデルについて有限要素法によるプレス成形解析を行い、前記仮のテーラードブランク材モデルを前記成形製品形状にプレス成形した成形製品形状モデルを作成するステップと、
    作成された前記成形製品形状モデルについて有限要素法による撓み試験、ねじれ試験、及び振動試験のいずれかの変形試験を行い、前記成形製品形状モデルの変形量を算出するステップと、
    算出された前記変形量が弾性限界内となるように、前記仮接合線を修正して前記接合線を設定するステップとを実行させることを特徴とするテーラードブランク材の設計プログラム。
  14. 板厚及び材質のうち少なくとも一方が異なる複数のブランク材を所定の接合線で接合して形成され、プレス成形により成形製品形状に成形されるテーラードブランク材について、有限要素法を用いて前記接合線の設定を行うテーラードブランク材の設計プログラムであって、
    コンピュータに、
    予め設定された仮接合線を用いて仮のテーラードブランク材モデルを作成するステップと、
    作成された前記仮のテーラードブランク材モデルについて有限要素法によるプレス成形解析を行い、前記仮のテーラードブランク材モデルを前記成形製品形状にプレス成形した成形製品形状モデルを作成するステップと、
    作成された前記成形製品形状モデルについて有限要素法による撓み試験、ねじれ試験、及び振動試験のいずれかの変形試験を行い、前記成形製品形状モデルの変形量を算出するステップと、
    算出された前記変形量を弾性限界内としつつ、前記成形製品形状モデルを最も軽量化することが可能となるように、前記仮接合線を修正して前記接合線を設定するステップとを実行させることを特徴とするテーラードブランク材の設計プログラム。
  15. 板厚及び材質のうち少なくとも一方が異なる複数のブランク材を接合して形成され、プレス成形により成形製品形状に成形されるテーラードブランク材について、有限要素法を用いて前記ブランク材の板厚の設定を行うテーラードブランク材の設計プログラムであって、
    コンピュータに、
    予め仮の板厚が設定された前記各ブランク材を接合して仮のテーラードブランク材モデルを作成するステップと、
    作成された前記仮のテーラードブランク材モデルについて有限要素法によるプレス成形解析を行い、前記仮のテーラードブランク材モデルを前記成形製品形状にプレス成形した成形製品形状モデルを作成するステップと、
    作成された前記成形製品形状モデルについて有限要素法による撓み試験、ねじれ試験、及び振動試験のいずれかの変形試験を行い、前記成形製品形状モデルの変形量を算出するステップと、
    算出された前記変形量が弾性限界内となるように、接合される前記ブランク材のうち少なくとも一のブランク材の前記仮の板厚を修正して前記各ブランク材の板厚を設定するステップとを実行させることを特徴とするテーラードブランク材の設計プログラム。
  16. 板厚及び材質のうち少なくとも一方が異なる複数のブランク材を接合して形成され、プレス成形により成形製品形状に成形されるテーラードブランク材について、有限要素法を用いて前記ブランク材の板厚の設定を行うテーラードブランク材の設計プログラムであって、
    コンピュータに、
    予め仮の板厚が設定された前記各ブランク材を接合して仮のテーラードブランク材モデルを作成するステップと、
    作成された前記仮のテーラードブランク材モデルについて有限要素法によるプレス成形解析を行い、前記仮のテーラードブランク材モデルを前記成形製品形状にプレス成形した成形製品形状モデルを作成するステップと、
    作成された前記成形製品形状モデルについて有限要素法による撓み試験、ねじれ試験、及び振動試験のいずれかの変形試験を行い、前記成形製品形状モデルの変形量を算出するステップと、
    算出された前記変形量を弾性限界内としつつ、前記成形製品形状モデルを最も軽量化することが可能となるように、接合される前記ブランク材のうち少なくとも一のブランク材の前記仮の板厚を修正して前記各ブランク材の板厚を設定するステップとを実行させることを特徴とするテーラードブランク材の設計プログラム。
  17. 板厚及び材質のうち少なくとも一方が異なる複数のブランク材を所定の接合線で接合して形成され、プレス成形により成形製品形状に成形されるテーラードブランク材について、有限要素法を用いて前記接合線及び前記各ブランク材の板厚の設定を行うテーラードブランク材の設計プログラムであって、
    コンピュータに、
    予め設定された仮接合線を用いて、予め仮の板厚が設定された前記各ブランク材を接合して仮のテーラードブランク材モデルを作成するステップと、
    作成された前記仮のテーラードブランク材モデルについて有限要素法によるプレス成形解析を行い、前記仮のテーラードブランク材モデルを前記成形製品形状にプレス成形した成形製品形状モデルを作成するステップと、
    作成された前記成形製品形状モデルについて有限要素法による撓み試験、ねじれ試験、及び振動試験のいずれかの変形試験を行い、前記成形製品形状モデルの変形量を算出するステップと、
    算出された前記変形量を弾性限界内としつつ、前記成形製品形状モデルを最も軽量化することが可能となるように、前記仮接合線を修正及び接合される前記ブランク材のうち少なくとも一のブランク材の前記仮の板厚の修正のうち少なくとも一方を行い、前記接合線及び前記各ブランク材の板厚を設定するステップとを実行させることを特徴とするテーラードブランク材の設計プログラム。
  18. 板厚及び材質のうち少なくとも一方が異なる複数のブランク材を所定の接合線で接合して形成され、プレス成形により成形製品形状に成形されるテーラードブランク材について、有限要素法を用いて前記接合線の設定を行うテーラードブランク材の設計プログラムであって、
    コンピュータに、
    予め設定された仮接合線を用いて仮のテーラードブランク材モデルを作成するステップと、
    作成された前記仮のテーラードブランク材モデルについて有限要素法によるプレス成形解析を行い、前記仮のテーラードブランク材モデルを前記成形製品形状にプレス成形した成形製品形状モデルを作成するステップと、
    作成された前記成形製品形状モデルについて有限要素法による撓み試験、ねじれ試験、及び振動試験のいずれかの変形試験を行い、前記成形製品形状モデルの変形量を算出するステップと、
    算出された前記変形量を弾性限界内としつつ、前記成形製品形状モデルを最も軽量化することが可能となるように、前記成形製品形状モデルの各メッシュ要素に板厚を設定するステップと、
    前記各メッシュ要素について板厚が設定された前記成形製品形状モデルについて、設定された板厚に差がある前記メッシュ要素間の境界線を結んで前記接合線を設定するステップとを実行させることを特徴とするテーラードブランク材の設計プログラム。
  19. 請求項13乃至18のうちいずれか1項記載のテーラードブランク材の設計プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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