JP5119257B2 - 燃料電池セルスタック装置、燃料電池セルスタック連結装置および燃料電池装置 - Google Patents

燃料電池セルスタック装置、燃料電池セルスタック連結装置および燃料電池装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5119257B2
JP5119257B2 JP2009534386A JP2009534386A JP5119257B2 JP 5119257 B2 JP5119257 B2 JP 5119257B2 JP 2009534386 A JP2009534386 A JP 2009534386A JP 2009534386 A JP2009534386 A JP 2009534386A JP 5119257 B2 JP5119257 B2 JP 5119257B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel cell
cell stack
support member
plate portion
heat insulating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009534386A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2009041532A1 (ja
Inventor
仁英 大嶋
則光 深水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP2009534386A priority Critical patent/JP5119257B2/ja
Publication of JPWO2009041532A1 publication Critical patent/JPWO2009041532A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5119257B2 publication Critical patent/JP5119257B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
    • H01M8/24Grouping of fuel cells, e.g. stacking of fuel cells
    • H01M8/241Grouping of fuel cells, e.g. stacking of fuel cells with solid or matrix-supported electrolytes
    • H01M8/2425High-temperature cells with solid electrolytes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
    • H01M8/02Details
    • H01M8/0202Collectors; Separators, e.g. bipolar separators; Interconnectors
    • H01M8/0247Collectors; Separators, e.g. bipolar separators; Interconnectors characterised by the form
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
    • H01M8/02Details
    • H01M8/0202Collectors; Separators, e.g. bipolar separators; Interconnectors
    • H01M8/0258Collectors; Separators, e.g. bipolar separators; Interconnectors characterised by the configuration of channels, e.g. by the flow field of the reactant or coolant
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
    • H01M8/02Details
    • H01M8/0297Arrangements for joining electrodes, reservoir layers, heat exchange units or bipolar separators to each other
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
    • H01M8/24Grouping of fuel cells, e.g. stacking of fuel cells
    • H01M8/2465Details of groupings of fuel cells
    • H01M8/247Arrangements for tightening a stack, for accommodation of a stack in a tank or for assembling different tanks
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
    • H01M8/24Grouping of fuel cells, e.g. stacking of fuel cells
    • H01M8/2465Details of groupings of fuel cells
    • H01M8/2484Details of groupings of fuel cells characterised by external manifolds
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Sustainable Development (AREA)
  • Sustainable Energy (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Fuel Cell (AREA)

Description

本発明は、複数個の柱状の燃料電池セルを立設させた状態で一列に配列して電気的に接続してなる燃料電池セルスタックを含む燃料電池セルスタック装置、該燃料電池セルスタック装置を連結してなる燃料電池セルスタック連結装置、ならびに燃料電池装置に関する。
近年、次世代エネルギーとして、燃料ガス(水素含有ガス)と酸素含有ガス(通常、空気である)とを用いて電力を得ることができる燃料電池セルの複数個を配列してなる燃料電池セルスタック(装置)を収納容器に収納してなる燃料電池装置が提案されている(例えば、特開2003−308857号公報参照。)。
このような燃料電池装置においては、複数個の燃料電池セルを立設させた状態で配列し、隣接する燃料電池セル間に集電部材を介して電気的に接続するとともに、その配列方向の両端側に端部集電部材を介して燃料電池セルスタック支持部材を配置し、この状態で燃料電池セルに燃料ガス等を供給するためのマニホールドに固定されて構成される燃料電池セルスタック装置を収納容器内に収納するとともに、燃料電池セルスタック装置の発電により生じる輻射熱が外部に伝熱しないよう、燃料電池セルスタック装置の周囲を断熱材にて覆った構成とされている。
図12Aは、従来の燃料電池セルスタック装置51を示した側面図であり、図12Bはその一部を抜粋して示す平面図である。このような燃料電池セルスタック装置51は、複数個の柱状の燃料電池セル53を集電部材54aを介して立設させた状態で配列するとともに、その配列方向の両端側に端部集電部材54bを介して導電部材55を配置し、この状態で燃料電池セル53および導電部材55の下端が反応ガス(燃料ガス等)を供給するためのマニホールド57に固定されている。
図13は、図12Aで示した従来の燃料電池セルスタック装置51を構成する導電部材55を抜粋して示す斜視図であり、導電部材としては、平板部65とその両縁から屈曲した一対の側板部66とを具備する。
燃料電池セルスタック装置を収納してなる燃料電池装置の運転を行なうことにより、燃料電池セルの温度が上昇する。ここで、燃料電池セルを構成する各部材の熱膨張係数が異なる場合に、燃料電池セルに反りが発生する場合がある。そして、そのような反りが生じることにより燃料電池セルに応力が生じることとなるが、複数個の柱状の燃料電池セルを立設させた状態で配列してなる燃料電池セルスタックにおいては、燃料電池セルの反り方向における端部側の燃料電池セルに特に強い応力が生じる場合があり、この燃料電セルが破損するおそれがある。
ここで、図13で示したような導電部材55を用いる場合においては、導電部材の剛性が大きく強固な構造となることから、燃料電池セルの配列方向における端部側の燃料電池セルが破損するおそれがある。
それゆえ、燃料電池セルスタックの両端側に、燃料電池セルの変形(反り)に柔軟に追従して変形することのできる弾性変形可能な部材を配置することにより、燃料電池セルに生じる応力を緩和し、燃料電池セルの破損を抑制することが考えられる。
また、このような燃料電池セルスタック装置を収納してなる燃料電池装置を組み立てるにあたり、燃料電池セルの発電により生じる輻射熱が外部に伝熱することを抑制すべく、燃料電池セルスタック装置の周囲に断熱材が配置される。
しかしながら、弾性変形可能な導電部材を有する燃料電池セルスタック装置に近接して断熱材を配置した場合には、燃料電池セルの変形(反り)に追従して変形した導電部材が断熱材に接触し、燃料電池セルに生じる応力を緩和することができず、燃料電池セルが破損することを抑制できない場合がある。
また、弾性変形可能な導電部材が変形する長さを想定して、導電部材と所定の間隔をおいて断熱材を配置することも考えられるが、その場合には断熱材の位置あわせが難しくなり、燃料電池セルスタック装置を収納してなる燃料電池の組立工程が煩雑となるという問題もある。
本発明の目的は、燃料電池セルの破損を抑制することが可能であるとともに、燃料電池装置の組み立ての煩雑さを解消することのできる燃料電池セルスタック装置を提供するとともに、燃料電池セルスタック装置を収納してなる燃料電池装置を提供することである。
本発明の燃料電池セルスタック装置は、柱状の燃料電池セルを複数個立設させた状態で配列し、隣接する燃料電池セル間に集電部材を介して電気的に接続してなる燃料電池セルスタックと、前記燃料電池セルの下端を固定するとともに、前記燃料電池セルに反応ガスを供給するためのマニホールドと、下端が前記マニホールドに固定され、前記燃料電池セルスタックの前記燃料電池セルの配列方向における両端側から端部集電部材を介して前記燃料電池セルスタックを挟持するように配置された弾性変形可能な燃料電池セルスタック支持部材とを具備する。前記燃料電池セルスタック支持部材は、前記マニホールドへの固定部が前記燃料電池セルの固定部と同じ高さまたは低い高さで配置されている。
本発明の燃料電池セルスタック連結装置は、上記に記載の燃料電池セルスタック装置を、前記燃料電池セルの配列方向を互いに平行に、かつ前記燃料電池セルスタック装置の同じ側の端で電流極性が逆となるように2つ並置するとともに、前記燃料電池セルスタック装置の同じ側の端に配置される前記電流引き出し部同士を導電性の連結部材により連結してなる。
本発明の燃料電池装置は、上記に記載の前記燃料電池セルスタック装置、もしくは上記に記載の燃料電池セルスタック連結装置を、収納容器内に収納してなる。
本発明の目的、特色、および利点は、下記の詳細な説明と図面とからより明確になるであろう。
本発明の第1の実施形態の燃料電池セルスタック装置を概略的に示す側面図である。 図1Aの燃料電池セルスタック装置の点線枠で囲った部分の一部拡大平面図である。 本発明の第1の実施形態の燃料電池セルスタック装置を構成する燃料電池セルスタック支持部材の一例を示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態の燃料電池セルスタック装置を構成する燃料電池セルスタック支持部材の他の一例を示す斜視図である。 本発明の燃料電池セルスタック装置を構成する集電部材の一例を示す斜視図である。 本発明の第2の実施形態の燃料電池セルスタック連結装置を概略的に示す平面図である。 図5Aの燃料電池セルスタック連結装置の正面図である。 本発明の第3の実施形態の燃料電池セルスタック装置を概略的に示す側面図である。 図6Aの燃料電池セルスタック装置の点線枠で囲った部分の一部拡大平面図である。 本発明の第3の実施形態の燃料電池セルスタック装置を構成する燃料電池セルスタック支持部材および断熱材支持部材の一例を示す斜視図である。 本発明の第3の実施形態の燃料電池セルスタック装置を構成する燃料電池セルスタック支持部材および断熱材支持部材の他の一例を示す斜視図である。 本発明の第3の実施形態の燃料電池セルスタック装置を構成する燃料電池セルスタック支持部材および断熱材支持部材のさらに他の一例を示す斜視図である。 本発明の第3の実施形態の燃料電池セルスタック装置を構成する燃料電池セルスタック支持部材および断熱材支持部材のさらに他の一例を示す斜視図である。 本発明の第4の実施形態の燃料電池セルスタック連結装置を概略的に示す平面図である。 図11Aの燃料電池セルスタック連結装置の正面図である。 従来の燃料電池セルスタック装置を概略的に示す側面図である。 図12Aの燃料電池セルスタック装置の点線枠で囲った部分の一部拡大平面図である。 従来の燃料電池セルスタック装置を構成する導電部材の一例を示す斜視図である。
以下図面を参考にして本発明の好適な実施形態を詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1Aおよび図1Bは、本発明の第1の実施形態の燃料電池セルスタック装置1の一例を示したものであり、図1Aは燃料電池セルスタック装置1を概略的に示す側面図であり、図1Bは図1Aの燃料電池セルスタック装置1の一部拡大平面図であり、図1Aで示した点線枠で囲った部分を抜粋して示している。また、同一の部材については同一の番号を付するものとし、以下同様とする。なお、図1Bにおいて図1Aで示した点線枠で囲った部分A,Bの対応する部分を明確とするために、図1Bに「セクションA」および「セクションB」とのキャプションを付している。
ここで、燃料電池セルスタック装置1は、一対の対向する平坦面をもつ柱状の導電性支持基板12(以下、支持基板12と略す場合がある)の一方の平坦面上に燃料側電極層8、固体電解質層9及び空気側電極層10を順次積層してなる柱状(中空平板状等)の燃料電池セル3の複数個を立設するとともに、隣接する燃料電池セル3間に集電部材4aを介装して電気的に直列に接続して燃料電池セルスタック2を形成し、燃料電池セル3の下端を、燃料電池セル3に反応ガス(燃料ガス等)を供給するマニホールド7に固定して形成されている。なお、以下の説明においては、マニホールド7より燃料電池セル3に燃料ガスを供給する例を用いて説明する。そして、燃料電池セルスタック装置1は、下端がマニホールド7に固定され、燃料電池セル3の配列方向の両端側から端部集電部材4bを介して燃料電池セルスタック2を挟持するように、弾性変形可能な燃料電池セルスタック支持部材5を具備する。なお、図1Aにおいては、燃料電池セルスタック支持部材5のマニホールド7に固定される固定部が、燃料電池セル3の下端のマニホールド7に固定される固定部と同じ高さの場合を示している。つまり、燃料電池セルスタック支持部材5および燃料電池セル3は、マニホールド7の平坦な同一面上に立設している。さらに、図1Aに示す燃料電池セルスタック支持部材5においては、燃料電池セルの配列方向に沿って外側に向けて延びた形状で、燃料電池セル3の発電により生じる電流を引き出すための電流引き出し部6が設けられている。
さらに、燃料電池セル3の他方の平坦面上にはインターコネクタ11が設けられており、支持基板12の内部には、燃料電池セル3に燃料ガスを流すためのガス流路13が設けられている。
また、インターコネクタ11の外面(上面)にはP型半導体層14を設けている。集電部材4aを、P型半導体層14を介してインターコネクタ11に接続させることにより、両者の接触がオーム接触となり、電位降下を少なくし、集電性能の低下を有効に回避することが可能となる。
また、支持基板12は燃料側電極層8を兼ねるものとし、その表面に固体電解質層9および空気側電極層10を順次積層して燃料電池セル3を構成することもできる。
なお、本発明において燃料電池セル3としては、各種燃料電池セルが知られているが、発電効率のよい燃料電池セルとする上で、固体酸化物形燃料電池セルとすることができる。それにより、単位電力に対して燃料電池装置を小型化することができるとともに、家庭用燃料電池で求められる変動する負荷に追従する負荷追従運転を行なうことができる。
以下に、図1Aおよび図1Bにおいて示す燃料電池セルスタック装置1(燃料電池セル3等)を構成する各部材について説明する。
燃料側電極層8は、一般的に公知のものを使用することができ、多孔質の導電性セラミックス、例えば希土類元素が固溶しているZrO(安定化ジルコニアと称する)とNiおよび/またはNiOとから形成することができる。
固体電解質層9は、電極層8、10間の電子の橋渡しをする電解質としての機能を有していると同時に、燃料ガスと酸素含有ガスとのリークを防止するためにガス遮断性を有することが必要とされ、3〜15モル%の希土類元素が固溶したZrOから形成される。なお、上記特性を有する限りにおいては、他の材料等を用いて形成してもよい。
空気側電極層10は、一般的に用いられるものであれば特に制限はなく、例えば、いわゆるABO型のペロブスカイト型酸化物からなる導電性セラミックスから形成することができる。空気側電極層10はガス透過性を有していることが必要であり、開気孔率が20%以上、特に30〜50%の範囲にあることが好ましい。
インターコネクタ11は、導電性セラミックスから形成することができるが、燃料ガス(水素含有ガス)および酸素含有ガス(空気等)と接触するため、耐還元性及び耐酸化性を有することが必要であり、それゆえランタンクロマイト系のペロブスカイト型酸化物(LaCrO系酸化物)が好適に使用される。インターコネクタ11は支持基板12に形成されたガス流路13を流通する燃料ガス、および支持基板12の外側を流通する酸素含有ガスのリークを防止するために緻密質でなければならず、93%以上、特に95%以上の相対密度を有していることが好ましい。
支持基板12としては、燃料ガスを燃料側電極層8まで透過するためにガス透過性であること、さらには、インターコネクタ11を介して集電するために導電性であることが要求される。したがって、支持基板12としては、かかる要求を満足するものを材質として採用する必要があり、例えば導電性セラミックスやサーメット等を用いることができる。
また図1Aおよび図1Bに示した燃料電池セル3において、柱状(中空平板状)の支持基板12は、立設方向に細長く延びる板状片であり、平坦な両面と半円形状の両側面を有する。そして燃料電池セル3の下端と後述する燃料電池セルスタック支持部材5の下端とが、燃料電池セル3に反応ガス(燃料ガス)を供給するマニホールド7に、例えば耐熱性に優れたガラスシール材によって接合され、支持基板12に設けられたガス流路13は、燃料ガス室(図示せず)とつながっている。なお、以降の説明において、中空平板状の燃料電池セル3を用いて説明する。
ちなみに、燃料電池セル3を作製するにあたり、燃料側電極層8または固体電解質層9との同時焼成により支持基板12を作製する場合においては、鉄属金属成分と特定希土類酸化物とから支持基板12を形成することが好ましい。また、支持基板12は、ガス透過性を備えるために開気孔率が30%以上、特に35〜50%の範囲にあるのが好適であり、そしてまたその導電率は300S/cm以上、特に440S/cm以上であるのが好ましい。
さらに、P型半導体層14としては、遷移金属ペロブスカイト型酸化物からなる層を例示することができる。具体的には、インターコネクタ11を構成するランタンクロマイト系のペロブスカイト型酸化物(LaCrO系酸化物)よりも電子伝導性が大きいもの、例えば、BサイトにMn、Fe、Coなどが存在するLaMnO系酸化物、LaFeO系酸化物、LaCoO系酸化物などの少なくとも一種からなるP型半導体セラミックスを使用することができる。このようなP型半導体層14の厚みは、一般に、30〜100μmの範囲にあることが好ましい。
そして、燃料電池セル3を電気的に接続するために介装される集電部材4aおよび端部集電部材4bは、弾性を有する金属または合金からなる部材あるいは金属繊維または合金繊維から成るフェルトに所要の表面処理を加えた部材から構成することができる。なお、集電部材4aおよび端部集電部材4bの形状については後述する。
そして、燃料電池セル3の配列方向の両端側から燃料電池セルスタック2を挟持するように、燃料電池セルスタック支持部材5の下端がマニホールド7に固定されて立設しており、燃料電池セルスタック支持部材5のマニホールド7に固定される固定部が、燃料電池セル3の下端のマニホールド7に固定される固定部と同じ高さまたは低い高さに配置されている。つまり、燃料電池セルスタック支持部材5および燃料電池セル3は、マニホールド7の平坦な同一面上に立設している。
上述したような燃料電池セル3を用いて構成される燃料電池セルスタック装置1においては、燃料電池セルスタック装置1の運転に伴い、燃料電池セル3の温度が上昇する。この場合に、支持基板12の平坦側に設けられた空気側電極層10とインターコネクタ11の熱膨張率の違いにより、燃料電池セル3に反り等の変形が生じる場合がある。さらに、燃料電池セル3の作製時に、支持基板12や燃料側電極層8に含むことができるNiOを利用して大気焼成にて作製する場合に、予め還元処理を施す処理を行う必要があるが、この際に、空気側電極層10とインターコネクタ11との還元状態の違いにより、これらの変形量に差が生じ、燃料電池セル3に反り等の変形が生じる場合もある。特に、上述したような組成により作製される燃料電池セル3においては、空気側電極層10側に屈曲する変形(反り)を生じる場合がある。
ここで、燃料電池セル3に変形(反り)が生じる場合において、燃料電池セル3を配列方向の両端側から挟持するように配置された燃料電池セルスタック支持部材5の剛性が大きい場合には、燃料電池セルスタック支持部材5が燃料電池セル3の変形に柔軟に追従して変形することができず、燃料電池セル3の下端側(マニホールド7側)において特に強い応力が生じる場合がある。この場合に、燃料電池セル3の下端側(マニホールド7側)で割れ等の破損を生じるおそれがある。
したがって、燃料電池セルスタック支持部材5としては、燃料電池セル3の変形に柔軟に追従して変形しできることが好ましく、本発明においては、燃料電池セルスタック支持部材5は弾性変形可能な部材とする。
なお、燃料電池セルスタック支持部材5は弾性変形可能な部材であればよく、例えば、板状の部材や、棒状の部材、メッシュ状の部材等、適宜選択して使用することができる。
また、燃料電池セル3の形状は、柱状であれば良く、例えば、中空平板状のほか、円筒状であってもよい。
図2は、本発明の燃料電池セルスタック装置1を構成する燃料電池セルスタック支持部材5の一例を示したものである。ここで、図2に示した燃料電池セルスタック支持部材5は、弾性変形可能な平板部15と、平板部15に設けられ、燃料電池セル3の配列方向に沿って外側に延びる電流引き出し部6と具備している。
ここで、燃料電池セルスタック支持部材5が平板部15を有することより、燃料電池セルスタック支持部材5は、柱状の燃料電池セル3(以下、中空平板状の燃料電池セル3を用いて説明する)と端部集電部材4bを介して、燃料電池セル3の発電により生じる電流を効率よく集電することができる。
そして、弾性変形可能な平板部15の下端が燃料電池セル3に燃料ガス(反応ガス)を供給するためのマニホールド7に固定されることにより、平板部15のうちマニホールド7に固定されていない部位(領域)は、燃料電池セル3の変形に対して柔軟に追従して変形することができることとなる。それにより、燃料電池セル3に生じる応力、特には燃料電池セル3の上端部側に生じる応力を緩和することができる。
さらに、燃料電池セルスタック支持部材5のマニホールド7に固定される固定部を、燃料電池セル3の下端のマニホールド7に固定される固定部と同じ高さまたは低い高さに配置することにより、燃料電池セル3に生じる応力、特には燃料電池セル3の下端部側に生じる応力を緩和することができる。
それにより、燃料電池セル3に生じる応力を緩和することができることから、燃料電池セル3の破損を抑制することができる。
ここで、燃料電池セルスタック支持部材5のマニホールド7に固定される固定部が、燃料電池セル3の下端のマニホールド7に固定される固定部と同じ高さまたは低い高さに配置されているとは、燃料電池セルスタック支持部材5および燃料電池セル3が、マニホールド7の平坦な同一面上に立設していることを意味する。より具体的には、燃料電池セルスタック支持部材5と燃料電池セル3とがマニホールド7にガラスシール材等の接合材にて固定される場合に、燃料電池セルスタック支持部材5と接合材との境面が、燃料電池セル3と接合材との境面と同じ高さまたは低い高さとなるように配置されていることを意味する。
なお、燃料電池セルスタック支持部材5を弾性変形可能な部材とするにあたり、燃料電池セルスタック支持部材5を弾性変形可能な材料で構成するほか、平板部15の厚みを薄くすることが好ましい。それにより、平板部15が弾性変形可能(もしくは、より弾性変形可能)となり、燃料電池セル3の変形に対して柔軟に追従して変形することができる。そのため、平板部15の厚みとしては、例えば2mm程度、好ましくは1mm程度とすることができる。
また、燃料電池セルスタック支持部材5の長さとしては、燃料電池セル3に生じる応力を効果的に緩和するとともに、燃料電池セル3の発電により生じた電流を効率よく集電するために、マニホールド7に固定された状態で、燃料電池セル3の上端部と同じ高さまたはそれ以上の高さとなるようにするのが好ましい。また、燃料電池セルスタック支持部材5の幅としては、燃料電池セル3の幅、もしくはそれ以上の幅とするのが好ましい。
さらに、燃料電池セルスタック支持部材5は燃料電池セル3の発電により生じる電流を集電するために導電性であることが必要であり、例えば、ステンレス等にて形成することができる。なお、必要に応じて耐熱性の皮膜を形成したものを利用することもできる。
また、燃料電池セルスタック支持部材5に電流引き出し部6を設けるにあたっては、電流引き出し部6を平板部15の下端側に設けることが好ましく、またこの電流引き出し部6を具備する燃料電池セルスタック支持部材5をマニホールド7に固定するにあたっては、平板部15のうち、電流引き出し部6がマニホールドに接触しないよう、電流引き出し部6よりも低い位置でマニホールド7に固定することが好ましい。ここで、電流引き出し部6の高さは、マニホールド7の形状や、平板部15の大きさ等により適宜設定することができる。それに伴い、平板部15のうちマニホールド7に固定される領域も適宜設定することができる。
図3は、本発明の燃料電池セルスタック装置1を構成する燃料電池セルスタック支持部材5の他の例を示したものであり、平板部15に電流引き出し部6が接続されているとともに、電流引き出し部6よりも低い位置に設けられ、平板部15の両縁から屈曲して延びる一対の側板部16を有している。
ところで、マニホールド7の形状としては、表面(燃料電池セル3側)に開口部を有する形状や、マニホールド7が燃料電池セル3や燃料電池セルスタック支持部材5に対応した挿入孔等を有する天板部を具備する形状等が挙げられる。
ここで、マニホールド7が、表面に開口部を有する形状の場合には、燃料電池セルスタック支持部材5において、平板部15の両縁から屈曲して延びる一対の側板部16を具備することにより、燃料電池セルスタック支持部材5とマニホールド7(接合材)との接合面積を大きくすることができ、燃料電池セルスタック支持部材5を安定してマニホールド7に固定することができる。
また、マニホールド7が天板部を有するマニホールド7の場合、天板部に燃料電池セルスタック支持部材5の形状に対応した挿入孔を設ける(あわせて燃料電池セル3の形状に対応した挿入孔も設ける)ことにより、燃料電池セルスタック2や燃料電池セルスタック支持部材5の位置あわせを容易に行うことができる。
ここで、側板部16は平板部15の下端部側に設けられた電流引き出し部6よりも低い位置に設けられていることから、平板部15全体としての剛性を小さくすることができ、特に側板部16が設けられていない平板部15の部位(領域)が弾性変形可能(もしくは、より弾性変形可能)となり、燃料電池セル3の変形にあわせて柔軟に追従して変形することが可能となる。
そして、このような側板部16を有する燃料電池セルスタック支持部材5をマニホールド7に固定するにあたり、燃料電池セルスタック支持部材5を構成する平板部15のうち電流引き出し部6よりも低い部位と、側板部16とが、マニホールド7に接合材にて固定されることが好ましい。
それにより、平板部15のうち電流引き出し部6よりも低い部位と、側板部16とが、マニホールド7に接合剤にて固定されることから、燃料電池セルスタック支持部材5とマニホールド7(接合材)との接合面積を増加することができ、燃料電池セルスタック支持部材5をマニホールド7に強固に固定することができる。
あわせて、燃料電池セルスタック支持部材5を構成する平板部15のうち電流引き出し部6よりも低い部位と、側板部16とが、マニホールド7に固定されていることから、燃料電池セルスタック支持部材5を構成する平板部15のうち、マニホールド7に固定されていない部位(領域)を大きくすることができ、平板部15が弾性変形可能となり、燃料電池セル3の変形にあわせて柔軟に追従して変形することが可能となる。
なお、燃料電池セル3および燃料電池セルスタック支持部材5をマニホールド7に接合材にて固定するにあたり、接合材としては、例えばガラスシール材等の絶縁性接合材を用いることができる。それにより、マニホールド7と電流引き出し部6との絶縁性を確保することができる。
さらに、電流引き出し部6はガラスシール材等の接合材により固定されていないことが好ましい。これは、電流引き出し部6に電流線をつなぐ場合に、例えば本発明の燃料電池セルスタック装置を収納してなる燃料電池装置を移動や運搬する際の振動、設置などにより電流引き出し部6が動く場合等があり、それにより燃料電池セルスタック支持部材5(平板部15)に応力がかかり、燃料電池セル3の破損やガラスシール材等の接合材が割れる等のおそれがあるからである。
図4は、本発明の燃料電池セルスタック装置1において、燃料電池セル3間を電気的に接続するための集電部材4aの一例を示したものである。図4に示した集電部材4aは、隣接する一方の燃料電池セル3の平坦面に当接する第1導電体片17と、隣接する一方の燃料電池セル3の一方の端部から隣接する他方の燃料電池セル3の他方の端部へと傾斜して延びる第2導電体片18と、他方の燃料電池セル3の平坦面に当接する第3導電体片19と、他方の燃料電池セル3の一方の端部から一方の燃料電池セル3の他方の端部へと傾斜して延びる第4導電体片20とを基本要素として具備する。第1〜第4の導電体片はこの順序で端部同士を次々に連結されており、さらにこの順序で繰り返し導電体片が連結されることにより、軸方向に延在する一繋がりの集電部材4aを形成している。
このような集電部材4aは、燃料電池セル3の変形に対して良好な追従性を有する形状であるため、本発明の燃料電池セルスタック装置1において有用となる。また端部集電部材4bも、集電部材4aと同じ形状とすることができる。
(第2の実施形態)
図5Aおよび図5Bは、本発明の第2の実施形態の燃料電池セルスタック連結装置21を示したものであり、図5Aは平面図であり、図5Bは正面図である。なお、図5Aにおいて各燃料電池セル3を電気的に接続するための集電部材4aは省略して示している。燃料電池セルスタック連結装置21は、燃料電池セルスタック装置1を、燃料電池セル3の配列方向を互いに平行に、かつ燃料電池セルスタック装置1の同じ側の端で電流極性が逆となるように2つ並置するとともに、燃料電池セルスタック装置1の同じ側の端に配置される電流引き出し部6同士を導電性の連結部材22により連結してなる。
図5Aおよび図5Bに示すように、電流極性が逆となるように2つ並置した燃料電池セルスタック装置1の同じ側の端に配置される電流引き出し部6同士を、導電性の連結部材22をネジ23で螺着して連結することで、2つの燃料電池セルスタック装置1を電気的に直列に接続することができる。
それにより、2つの燃料電池セルスタック装置1を電気的に直列に接続することが容易となるとともに、2つの燃料電池セルスタック装置1を小スペースに配置可能となる。
なおこの場合において、マニホールド7を、内部に空洞を有する部材(台座)24に連結することにより、1つの反応ガス供給管より燃料電池セルスタック連結装置21を構成する2つの燃料電池セルスタック装置1のマニホールド7に反応ガス(燃料ガス)を供給することができる。それにより、燃料電池セルスタック連結装置21を小型化することができる。
さらに、上述した燃料電池セルスタック装置1、もしくは燃料電池セルスタック連結装置21を、収納容器内に収納することにより、燃料電池セル3が変形した場合においても、燃料電池セルスタック支持部材5(平板部15)が燃料電池セル3の変形に対して柔軟に追従して変形することができることから、燃料電池セル3に生じる応力を緩和して、燃料電池セル3の破損を抑制することができ、長期信頼性が向上した燃料電池装置とすることができる。
(第3の実施形態)
図6Aは、本発明の第3の実施形態の燃料電池セルスタック装置1Aの一例を示したものであり、図6Aは燃料電池セルスタック装置1Aを概略的に示す側面図であり、図6Bは図6Aの燃料電池セルスタック装置1Aの一部拡大平面図であり、図6Aで示した点線枠で囲った部分を抜粋して示している。なお、図6Bにおいて図6Aで示した点線枠で囲った部分C,Dの対応する部分を明確とするために、図6Bに「セクションC」および「セクションD」とのキャプションを付している。
ここで、燃料電池セルスタック装置1Aは、第1の実施形態の燃料電池セルスタック装置1に類似し、下端がマニホールド7に固定され、燃料電池セルスタック支持部材5と所定の間隔を置いて配置された断熱材支持部材25をさらに具備している。なお、図6Aにおいては、燃料電池セルスタック支持部材5のマニホールド7に固定される固定部が、燃料電池セル3の下端のマニホールド7に固定される固定部と同じ高さの場合を示している。
また、図6Aに示す燃料電池セルスタック支持部材5においては、燃料電池セル3の配列方向に沿って、外側に向けて延びた形状で、燃料電池セル3の発電により生じる電流を引き出すための電流引き出し部6が設けられている。
また図6Aおよび図6Bに示した燃料電池セル3において、柱状(中空平板状)の支持基板12は、立設方向に細長く延びる板状片であり、平坦な両面と半円形状の両側面を有する。そして燃料電池セル3の下端と、燃料電池セルスタック支持部材5の下端と、断熱材支持部材25の下端とが、燃料電池セル3に反応ガス(燃料ガス)を供給するマニホールド7に接合材によって固定され、支持基板12に設けられたガス流路13は、燃料ガス室(図示せず)とつながっている。
ここで、燃料電池セル3の配列方向の両端側から端部集電部材4bを介して燃料電池セルスタック2を挟持するように、燃料電池セルスタック支持部材5がマニホールド7に立設して固定されており、燃料電池セルスタック支持部材5のマニホールド7に固定される固定部の上端が、燃料電池セル3の下端のマニホールド7に固定される固定部の上端と同じ高さまたは低い高さに配置されている。
なお、燃料電池セルスタック支持部材5のマニホールド7に固定される固定部の上端が、燃料電池セル3の下端のマニホールド7に固定される固定部の上端と同じ高さまたは低い高さに配置されているとは、燃料電池セルスタック支持部材5および燃料電池セル3が、マニホールド7の平坦な同一面上に立設している事を意味する。具体的には、燃料電池セルスタック支持部材5と燃料電池セル3とがマニホールド7に接合材にて固定される場合に、燃料電池セルスタック支持部材5と接合材との境面が、燃料電池セル3と接合材との境面と同じ高さまたは低い高さとなるように配置されていることを意味する。
燃料電池セル3に変形(反り)が生じる場合において、燃料電池セル3を配列方向の両端側から挟持するように配置された燃料電池セルスタック支持部材5の剛性が大きい場合には、燃料電池セル3の変形に柔軟に追従して変形することができず、燃料電池セル3の下端側(マニホールド7側)において特に強い応力が生じる場合がある。この場合に、燃料電池セル3の下端側(マニホールド7側)で割れ等の破損を生じるおそれがある。
したがって、燃料電池セルスタック支持部材5としては、燃料電池セル3の変形に柔軟に追従して変形して変化することができることが好ましく、弾性変形可能な燃料電池セルスタック支持部材5とすることが好ましい。
ここで、弾性変形可能な燃料電池セルスタック支持部材5において、下端が燃料電池セル3に反応ガス(燃料ガス)を供給するためのマニホールド7に固定されることにより、燃料電池セルスタック支持部材5のうちマニホールド7に固定されていない部位(領域)は、燃料電池セル3の変形に対して柔軟に追従して変形することができることとなる。それにより、燃料電池セル3に生じる応力、特には上端部に生じる応力を緩和することができる。
さらに、燃料電池セルスタック支持部材5のマニホールド7に固定される固定部の上端が、燃料電池セル3の下端のマニホールド7に固定される固定部の上端と同じ高さまたは低い高さに配置されていることから、燃料電池セル3に生じる応力、特には下端部に生じる応力を緩和することができる。
それにより、燃料電池セル3に生じる応力を緩和することができることから、燃料電池セル3の破損を抑制することができ、信頼性が向上した燃料電池セルスタック装置1Aとすることができる。
なお、燃料電池セルスタック支持部材5を弾性変形可能な部材とするにあたり、燃料電池セルスタック支持部材5を弾性変形可能な材料で構成するほか、厚みを薄くすることもできる。それにより、燃料電池セルスタック支持部材5が弾性変形可能(もしくは、より弾性変形可能)となり、燃料電池セル3の変形に対して柔軟に追従して変形することができる。そのため、燃料電池セルスタック支持部材5の厚みとしては、例えば2mm程度、好ましくは1mm程度とすることができる。
また、燃料電池セルスタック支持部材5の高さ(立設方向の長さ)としては、燃料電池セル3に生じる応力を効果的に緩和するとともに、燃料電池セル3で生じた電流を効率よく集電するために、マニホールド7に固定された状態で、燃料電池セル3の上端と同じ高さまたはそれ以上の高さとなるようにするのが好ましい。
ところで、燃料電池セルスタック装置1Aを収納容器内に収納してなる燃料電池装置(燃料電池モジュール)においては、燃料電池セル3の発電により生じる輻射熱が外部に伝熱することを抑制(防止)すべく、燃料電池セルスタック2の周囲(燃料電池セルスタック装置1Aの周囲)に断熱材が配置される。
ここで、燃料電池セル3の配列方向における端部が、弾性変形可能な燃料電池セルスタック支持部材5の場合には、燃料電池セル3の配列方向に沿って、燃料電池セルスタック2(燃料電池セルスタック装置1A)に近接して断熱材を配置する場合に、燃料電池セル3の変形(反り)に追従して変形した燃料電池セルスタック支持部材5が断熱材に接触し、燃料電池セル3に生ずる応力を緩和することができず、燃料電池セル3が破損することを抑制できない場合がある。
一方で、弾性変形可能な燃料電池セルスタック支持部材5が変形する長さを想定して、燃料電池セルスタック支持部材5と所定の間隔をおいて断熱材を配置する場合には、断熱材の位置あわせが難しくなり、燃料電池セルスタック装置1Aを収納してなる燃料電池装置の組立工程が煩雑となるという問題もある。
それゆえ、本発明の燃料電池セルスタック装置1Aにおいては、燃料電池セルスタック支持部材5と所定の間隔を置いて断熱材を支持するための断熱材支持部材25を配置する。なお、ここで、所定の間隔とは、弾性変形可能な燃料電池セルスタック支持部材5が変形した場合であっても、断熱材支持部材25と接触することがない間隔(距離)とすることが好ましく、燃料電池セルスタック装置1Aの大きさや、燃料電池セルスタック支持部材5の変形度合いを予め調査して定めるなど、適宜設定することができる。
また、断熱材支持部材25と当接するように断熱材を配置するだけで、断熱材の位置合わせを行うことができ、燃料電池装置の組立工程の煩雑さを解消することができる。なお、本発明において、断熱材は断熱材支持部材25と必ずしも当接する必要はなく、断熱材支持部材25と断熱材とに隙間をあけて支持されるような形状であっても、本発明の断熱材支持部材25とすることができる。
以上より、弾性変形可能な燃料電池セルスタック支持部材5を有することにより、燃料電池セル3の破損を抑制することができるとともに、断熱材支持部材25を有することにより、断熱材の位置あわせを容易に行うことができ、燃料電池装置の組み立ての煩雑さを解消することができる。
図7は、本発明の燃料電池セルスタック装置1Aを構成する燃料電池セルスタック支持部材5および断熱材支持部材25を抜粋して、一例を示したものである。
ここで、図7に示した燃料電池セルスタック支持部材5および断熱材支持部材25は、それぞれ平板部15、平板部26を有している例を示している。それにより、燃料電池セルスタック支持部材5は、中空平板状の燃料電池セル3と接触面積を大きくすることができ、燃料電池セル3の発電により生じる電流を、効率よく集電することができる。
また、断熱材支持部材25もまた平板部26を有していることから、例えば燃料電池セルスタック装置1Aの燃料電池セル3の配列方向の端部側に板状の断熱材(ボード状の断熱材等)を配置する場合に、断熱材と断熱材支持部材25との接触面積を大きくすることができ、断熱材の位置あわせを容易に行うことができる。
なお、図7に示した燃料電池セルスタック支持部材5および断熱材支持部材25とは、互いの下端部を下端部接続板27により接続することもでき、図7に示した燃料電池セルスタック支持部材5および断熱材支持部材25は、一枚の板状部材を適宜切り取ることや、折り曲げることにより達成できる。
また、図7においては、燃料電池セルスタック支持部材5の平板部15より、燃料電池セル3の配列方向に沿って外側に延びる電流引き出し部6が設けられている。それにより、燃料電池セル3の発電により生じる電流を容易に引き出すことができる。
ここで、電流引き出し部6が燃料電池セルスタック支持部材5の平板部15に接続されている場合には、燃料電池セルスタック支持部材5は導電性の部材(例えば、ステンレス等の金属部材)により形成されていることが好ましい。なお、この場合において、断熱材支持部材25(平板部26)および下端部接続板27は導電性の部材のほか、絶縁性の部材で形成することもできる。
また、電流引き出し部6を設けるにあたっては、電流引き出し部6を平板部15の下端側に設けることが好ましく、またこの電流引き出し部6を接続する燃料電池セルスタック支持部材5をマニホールド7に固定するにあたっては、平板部15のうち、電流引き出し部6がマニホールド7に接触しないよう、電流引き出し部6よりも低い位置でマニホールド7に固定することが好ましい。ここで、電流引き出し部6の高さは、マニホールド7の形状や、平板部15の大きさ等により適宜設定することができる。それに伴い、平板部15のうちマニホールド7に固定される領域も適宜設定することができる。
また、燃料電池セルスタック支持部材5および断熱材支持部材25の下端は、ガラスシール材等の絶縁性接合材によりマニホールド7に固定され、同様に下端部接続板27もガラスシール材によりマニホールド7に固定される。それゆえ、下端部接続板27をマニホールド7に強固に固定すべく、下端部接続板27に孔部を適宜設けることもできる。
図8は図7で示した電流引き出し部6を、断熱材支持部材25の平板部26に接続している例を示している。この場合においても同様に、燃料電池セル3の発電により生じる電流を容易に引き出すことができる。
ただし、この場合においては、燃料電池セル3の発電により生じる電流を、電流引き出し部6より引き出すにあたり、燃料電池セルスタック支持部材5(平板部15)、断熱材支持部材25(平板部26)、下端部接続板27のそれぞれは、ステンレス等の導電性の部材により形成することが好ましい。
図9は、燃料電池セルスタック支持部材5および断熱材支持部材25の他の例を示したものであり、断熱材支持部材25の平板部26の両縁から燃料電池セルスタック2側に屈曲して延びる一対の側板部28を具備し、側板部28は平面視で燃料電池セルスタック支持部材5の平板部15よりも外側に位置するように配置されている。
ここで、断熱材支持部材25は、平板部26の両縁から燃料電池セルスタック2側に屈曲して延びる一対の側板部28を具備していることから、断熱材支持部材25(平板部26)の剛性を高めることができる。
それにより、燃料電池セルスタック装置1Aの燃料電池セル3の配列方向における端部側に断熱材を配置する場合に、断熱材を断熱材支持部材25により強固に固定することができ、断熱材の位置あわせをさらに容易に行うことができる。
また、断熱材支持部材25(平板部26)の剛性を高めることができるから、断熱材支持部材25に近接(当接)して断熱材を配置した場合でも、断熱材支持部材25(平板部26)が、燃料電池セルスタック支持部材5側に傾いて接触することを抑制(防止)することができ、それにより燃料電池セル3に生じる応力の緩和を阻害することなく、燃料電池セル3の破損を抑制することができる。
また、側板部28は、平面視で燃料電池セルスタック支持部材5の平板部15よりも外側に位置するように配置されていることから、側板部28が、燃料電池セル3の反りに伴う燃料電池セルスタック支持部材5(平板部15)の変形を阻害することを抑制できる。
それゆえ、断熱材支持部材25(平板部26)に一対の側板部を設けることにより、断熱材支持部材25の剛性を高めることができ、断熱材の位置あわせをさらに容易に行なうことができるとともに、燃料電池セル3の破損を抑制することができる。
また、燃料電池セル3に供給される酸素含有ガスが、燃料電池セルスタック支持部材5の平板部15と断熱材支持部材25の平板部26との間の空間に流れる場合に、温度の低い空気が、燃料電池セルスタック2の端部側に流れることとなり、それにより燃料電池セルスタック2の端部側の温度が下がることで、燃料電池セルスタック2の温度分布が均一にならず(山なり状となり)、それにより燃料電池セルスタック2の発電効率が悪化する場合がある。
それゆえ、側板部28と燃料電池セルスタック支持部材5の平板部15との隙間を小さくすることにより、燃料電池セル3に供給される酸素含有ガスが、燃料電池セルスタック支持部材5の平板部15と断熱材支持部材25の平板部26との間の空間に流れることを抑制することができ、燃料電池セルスタック2の発電効率が悪化することを抑制できる。
なお、側板部28の大きさは適宜設定することができるが、上述した燃料電池セルスタックの温度分布を考慮して、マニホールド7に固定されていない燃料電池セルスタック支持部材5の平板部15と同じ高さとなるようにするのが好ましい。さらに、側板部28は燃料電池セル3と接触しないことを前提に、平面視で、燃料電池セルスタック支持部材5の平板部15よりも、燃料電池セルスタック2側に突出する形状とすることもできる。
また図9においては、燃料電池セルスタック支持部材5の平板部15の両縁に、電流引き出し部6よりも低い位置に設けられ、断熱材支持部材25の側板部28と接続される一対の側板部29を具備している。なお、図9においては、側板部29を実線にて示している。
ところで、マニホールド7の形状としては、表面(燃料電池セル3側)に開口部を有する形状や、マニホールド7が燃料電池セル3や燃料電池セルスタック支持部材5、さらには断熱材支持部材25に対応した挿入孔等を有する天板部を具備する形状等が挙げられる。
ここで、マニホールド7が、表面に開口部を有する形状である場合には、燃料電池セルスタック支持部材5の平板部15の両縁に、電流引き出し部6よりも低い位置の側板部29を設けることにより、燃料電池セルスタック支持部材5とマニホールド7(接合材)との接合面積を増やすことができ、燃料電池セルスタック支持部材5を安定してマニホールド7に固定することができる。
そして、燃料電池セルスタック支持部材5(平板部15)、断熱材支持部材25(平板部26)および断熱材支持部材25の側板部28のそれぞれの電流引き出し部6よりも低い部位と、燃料電池セルスタック支持部材5の側板部29とが、マニホールド7にガラスシール材等の接合材によって固定されることが好ましい。それにより、燃料電池セルスタック支持部材5と断熱材支持部材25とを、マニホールド7に強固に固定することができる。
あわせて、燃料電池セルスタック支持部材5は、電流引き出し部6よりも低い位置でマニホールド7に固定されていることから、燃料電池セルスタック支持部材5の平板部15のうち、マニホールド7に固定されていない部位(領域)を大きくすることができ、平板部15が弾性変形可能となり、燃料電池セル3の変形にあわせて柔軟に追従して変形することが可能となる。
さらに、電流引き出し部6はガラスシール材等の接合材によって固定されていないことが好ましい。これは、電流引き出し部6に電流線をつなぐ場合に、例えば本発明の燃料電池セルスタック装置1を収納してなる燃料電池装置の運搬時や地震等の振動により電流引き出し部6が動く場合があり、それにより燃料電池セルスタック支持部材5や断熱材支持部材25に応力がかかり、燃料電池セル3の破損やガラスシール材等の接合材が割れる等のおそれがあるからである。
図10は、燃料電池セルスタック支持部材5と断熱材支持部材25との間に、共振抑制部材30を備える場合の一例を示したものである。
上述したような燃料電池セルスタック装置1Aを収納してなる燃料電池装置の運搬時や地震等において、燃料電池セルスタック装置1Aに振動が生じる場合がある。その際、本発明の燃料電池セルスタック装置1Aにおける燃料電池セルスタック支持部材5は弾性変形可能であることから、燃料電池セルスタック装置1Aの振動に伴い燃料電池セルスタック支持部材5が共振し、それにより燃料電池セル3が破損するおそれや、燃料電池セルスタック支持部材5の耐久性が低下するといったおそれが生じる。
ここで、燃料電池セルスタック支持部材5と断熱材支持部材25との間に、共振抑制部材30を備えることにより、燃料電池セルスタック装置1Aの振動に伴って燃料電池セルスタック支持部材5が共振することを抑制でき、燃料電池セル3が破損することや、燃料電池セルスタック支持部材5の耐久性が低下することを抑制することができる。
なお、共振抑制部材30としては、柔軟性を有するとともに、燃料電池セルスタック支持部材5の弾性変形に対して影響が少ないものとすることが好ましく、例えば、綿状の断熱材や、グラスウール等を用いることができる。また、共振抑制部材30の大きさは、燃料電池セルスタック装置1Aの大きさや、燃料電池セルスタック支持部材5と断熱材支持部材25との間の距離等に応じて適宜形成することができ、図10においては燃料電池セルスタック支持部材5と断熱材支持部材25との間に隙間を設けて配置した例を示している。なお、共振抑制部材30を燃料電池セルスタック支持部材5と断熱材支持部材25との隙間を埋めるように配置してもよい。
(第4の実施形態)
図11Aおよび図11Bは、本発明の第4の実施形態の燃料電池セルスタック連結装置31を示したものであり、図11Aは平面図であり、図11Bは正面図である。なお、図11Aにおいて各燃料電池セル3を電気的に接続するための集電部材4aは省略して示している。燃料電池セルスタック連結装置31は、本発明の燃料電池セルスタック装置1Aを、燃料電池セル3の配列方向を互いに平行に、かつ燃料電池セルスタック装置1Aの同じ側の端で電流極性が逆となるように2つ並置するとともに、燃料電池セルスタック装置1Aの同じ側の端に配置される電流引き出し部6同士を導電性の連結部材22により連結してなる。
図11Aおよび図11Bに示すように、電流極性が逆となるように2つ並置した燃料電池セルスタック装置1Aの同じ側の端に配置される電流引き出し部6同士を、導電性の連結部材22をネジ23で螺着して連結することで、2つの燃料電池セルスタック装置1Aを電気的に直列に接続することができる。
それにより、2つの燃料電池セルスタック装置1Aを電気的に直列に接続することが容易となるとともに、2つの燃料電池セルスタック装置1Aを小スペースに配置可能となる。
なおこの場合において、マニホールド7を、内部に空洞を有する部材(台座)24に連結することにより、1つの反応ガス供給管より燃料電池セルスタック連結装置31を構成する2つの燃料電池セルスタック装置1Aのマニホールド7に反応ガスを供給することができる。それにより、燃料電池セルスタック連結装置31を小型化することができる。
さらに、上述した燃料電池セルスタック装置1、もしくは燃料電池セルスタック連結装置31を、周囲に断熱材を配置した状態で、収納容器内に収納することにより、燃料電池セル3が変形した場合においても、燃料電池セルスタック支持部材5(平板部15)が燃料電池セル3の変形に対して柔軟に追従して変形することができることから、燃料電池セル3に生じる応力を緩和して、燃料電池セル3の破損を抑制することができ、長期信頼性が向上した燃料電池装置とすることができる。
さらには、断熱材支持部材25を有することから、断熱材の位置あわせを容易に行うことができ、燃料電池装置の組み立てにおける煩雑さを解消できる。
なお、上述した説明においては、燃料電池セル3の内部に燃料ガスを供給し、燃料電池セル3の外側に酸素含有ガスを流す例を示したが、例えば燃料電池セル3の内部に酸素含有ガスを供給し、燃料電池セル3の外側に燃料ガスを流すような構成の燃料電池セル3であってもよい。
また、集電部材4aおよび端部集電部材4bの形状は、上述した形状以外にも、燃料電池セル3間を電気的に接続することができるとともに、燃料電池セル3間に酸素含有ガスを流通することができる形状であれば、他の形状のものを使用することもできる。例えば、燃料電池セル3の長手方向に沿った一対の接続部と、一対の接続部間を連結するように設けられた隣接する燃料電池セル3と接触するための板状をした複数の接触部とを有する形状の集電部材を用いることもできる。
まず、平均粒径0.5μmのNiO粉末と、平均粒径0.9μmのY粉末を焼成−還元後における体積比率が、NiOが48体積%、Yが52体積%になるように混合し、有機バインダーと溶媒にて作製した坏土を押出成形法にて成形し、乾燥、脱脂して支持基板12成形体を作製した。
次に平均粒径0.5μmのNiO粉末とYが固溶したZrO粉末と有機バインダーと溶媒とを混合した燃料側電極層8用スラリーを作製し、支持基板12成形体上に、スクリーン印刷法にて塗布、乾燥して、燃料側電極層8用のコーティング層を形成した。
次に、8mol%のYが固溶したマイクロトラック法による粒径が0.8μmのZrO粉末(固体電解質層9原料粉末)と有機バインダーと溶媒とを混合して得られたスラリーを用いて、ドクターブレード法にて厚み40μmの固体電解質層9用シートを作製した。この固体電解質層9用シートを、燃料側電極層8用のコーティング層上に貼り付け、乾燥した。
続いて、上記のように成形体を積層した積層成形体を1000℃にて3時間仮焼処理した。
続いて、LaCrO系酸化物と、有機バインダーと溶媒とを混合したインターコネクタ11用スラリーを作製し、これを、固体電解質層9仮焼体が形成されていない露出した支持基板12仮焼体上に積層し、大気中1510℃にて3時間同時焼結(同時焼成)した。
次に、平均粒径2μmのLa0.6Sr0.4Co0.2Fe0.8粉末と、イソプロピルアルコールとからなる混合液を作製し、積層焼結体の固体電解質層9の表面に噴霧塗布し、空気側電極層10成形体を形成し、1100℃にて4時間で焼き付け、空気側電極層10を形成し、燃料電池セル3を作製した。
このような複数の燃料電池セル3の7本を、間に集電部材4aを介装して立設させた状態で配列するとともに、燃料電池セル3の配列方向における両端側より端部集電部材4bを介して第1の実施形態で示した燃料電池セルスタック支持部材5にて挟持して燃料電池セルスタック装置1を作製した。なお、集電部材4a、端部集電部材4bは、図4に示した形状の集電部材を用いた。
また、燃料電池セルスタック支持部材5として、図3に示した平板部15の両縁から屈曲して延びる一対の側板部を、電流引き出し部6よりも低い位置に設けた燃料電池セルスタック支持部材5を用いた。
次にこの燃料電池セルスタック装置1において、この燃料電池セル3の内部(ガス流路13)に水素含有ガスを流し、850℃で10時間、支持基板12および燃料側電極層8の還元処理を施した。
このようにして得られた燃料電池セルスタック装置1のうち、燃料電池セル3の配列方向における両端側(1本目、7本目)中央部(4本目)に位置する燃料電池セル3の空気側電極層10側と、インターコネクタ11側の立設方向における上端側、中央部、下端側に、それぞれ歪ゲージを取り付けるとともに、歪ケージを取り付けた燃料電池セル3に隣接する集電部材4aを取り外し、集電部材4aを抜いた際の燃料電池セル3の歪みをデータロガーにて記録した。
また比較例として、図13に示した平板部65の両縁から屈曲して延びる一対の側板部を平板部65の高さ方向の全長に沿って設けた導電部材55(弾性変形不可能な部材)を有する燃料電池セルスタック装置を用いた。
表1に示した値において、マイナス表記の値は燃料電池セル3が収縮方向に歪むことを、またプラス表記の値は燃料電池セル3が延伸方向に歪むことを意味している。すなわち、絶対値での値が小さいと歪が少なく、絶対値での値が大きいと歪が大きいことを意味し、それにより燃料電池セル3に生じる応力の指標とすることができる。
ここで表1の結果より、燃料電池セル3のうち空気側電極層10側の値が、1本目の上端部を除いてすべてマイナスの数値であったことから、上述の工程により作製された燃料電池セル3は空気側電極層10側に屈曲する傾向であることが分かる。
さらに、各燃料電池セル3における歪を比較すると、燃料電池セル1本目においては、空気側電極層10側およびインターコネクタ11側に設置された全ての歪ゲージで、本発明の燃料電池セルスタック装置1のほうが小さい値を示した。それゆえ、燃料電池セル3にかかる応力を小さくすることができることが分かった。
また、同様に4本目および7本目の燃料電池セル3においても、歪ゲージの設置場所により一部の歪ゲージで、本発明の燃料電池セルスタック装置1の数値が大きい場合があるが、大部分の歪ゲージにおいては、本発明の燃料電池セルスタック装置1の方が小さい値を示した。
このことより、本発明の燃料電池セルスタック装置1においては、燃料電池セル3にかかる応力を小さくすることができることから、燃料電池セル3の破損を抑制することができることが分かった。
本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形態で実施できる。したがって、前述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、本発明の範囲は特許請求の範囲に示すものであって、明細書本文には何ら拘束されない。さらに、特許請求の範囲に属する変形や変更は全て本発明の範囲内のものである。

Claims (13)

  1. 柱状の燃料電池セルを複数個立設させた状態で配列し、隣接する燃料電池セル間に集電部材を介して電気的に接続してなる燃料電池セルスタックと、
    前記燃料電池セルの下端を固定するとともに、前記燃料電池セルに反応ガスを供給するためのマニホールドと、
    下端が前記マニホールドに固定され、前記燃料電池セルスタックの前記燃料電池セルの配列方向における両端側から端部集電部材を介して前記燃料電池セルスタックを挟持するように配置された弾性変形可能な燃料電池セルスタック支持部材とを具備し、
    前記燃料電池セルスタック支持部材は、前記マニホールドへの固定部が前記燃料電池セルの固定部と同じ高さまたは低い高さで配置されていることを特徴とする燃料電池セルスタック装置。
  2. 前記燃料電池セルスタック支持部材は、導電性の部材により形成されているとともに、前記燃料電池セルの配列方向に沿って外側に延びる電流引き出し部を有することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池セルスタック装置。
  3. 前記燃料電池セルスタック支持部材は、前記端部集電部材を介して前記燃料電池セルスタックを挟持する弾性変形可能な平板部と、該平板部に設けられ、前記燃料電池セルの配列方向に沿って外側に延びる電流引き出し部と、前記電流引き出し部よりも低い位置に設けられ、前記平板部の両縁から屈曲して延びる一対の側板部とを有し、該側板部と前記平板部の下端とが、前記マニホールドに固定されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池セルスタック装置。
  4. 下端が前記マニホールドに固定され、前記燃料電池セルスタック支持部材と所定の間隔をおいて配置された断熱材を支持するための断熱材支持部材をさらに具備し、
    前記燃料電池セルスタック支持部材の固定部の上端が前記燃料電池セルの固定部の上端と同じ高さまたは低い高さで配置されていることを特徴とする請求項1記載の燃料電池セルスタック装置。
  5. 前記燃料電池セルスタック支持部材は、前記端部集電部材を介して前記燃料電池セルスタックを挟持する弾性変形可能な平板部を有し、前記断熱材支持部材は、前記燃料電池セルスタック支持部材の前記平板部と所定の間隔をおいて配置された断熱材を支持するための平板部を有し、前記断熱材支持部材の前記平板部の両縁から前記燃料電池セルスタック側に屈曲して延びる一対の側板部を有するとともに、前記側板部は、平面視で、前記燃料電池セルスタック支持部材の前記平板部よりも外側に位置するように配置されていることを特徴とする請求項に記載の燃料電池セルスタック装置。
  6. 前記燃料電池セルスタック支持部材が導電性の部材により形成されているとともに、前記燃料電池セルスタック支持部材の前記平板部に、前記燃料電池セルの配列方向に沿って外側に延びる電流引き出し部を有することを特徴とする請求項に記載の燃料電池セルスタック装置。
  7. 前記燃料電池セルスタック支持部材および前記断熱材支持部材が導電性の部材により形成され、互いに下端部側で接続されているとともに、前記断熱材支持部材の前記平板部に、前記燃料電池セルの配列方向に沿って外側に延びる電流引き出し部を有することを特徴とする請求項に記載の燃料電池セルスタック装置。
  8. 前記燃料電池セルスタック支持部材の前記平板部の両縁に、前記電流引き出し部よりも低い位置に設けられ、かつ前記断熱材支持部材の前記側板部と接続される一対の側板部を有することを特徴とする請求項または請求項に記載の燃料電池セルスタック装置。
  9. 前記燃料電池セルスタック支持部材の前記平板部、前記断熱材支持部材の前記平板部および前記断熱材支持部材の前記側板部のそれぞれの前記電流引き出し部よりも低い部位と、前記燃料電池セルスタック支持部材の側板部とが、前記マニホールドに接合材によって固定されていることを特徴とする請求項に記載の燃料電池セルスタック装置。
  10. 前記燃料電池セルスタック支持部材と前記断熱材支持部材との間に、前記燃料電池セルスタックの振動に伴う前記燃料電池セルスタック支持部材の共振を抑制するための共振抑制部材が配置されていることを特徴とする請求項4〜9のうちのいずれかに記載の燃料電池セルスタック装置。
  11. 請求項1〜10のうちのいずれかに記載の燃料電池セルスタック装置を、前記燃料電池セルの配列方向を互いに平行に、かつ前記燃料電池セルスタック装置の同じ側の端で電流極性が逆となるように2つ並置するとともに、前記燃料電池セルスタック装置の同じ側の端に配置される電流引き出し部同士を、導電性の連結部材により連結したことを特徴とする燃料電池セルスタック連結装置。
  12. 請求項1〜10のうちいずれかに記載の燃料電池セルスタック装置、もしくは請求項11に記載の燃料電池セルスタック連結装置を、収納容器内に収納してなることを特徴とする燃料電池装置。
  13. 前記燃料電池セルスタック装置もしくは前記燃料電池セルスタック連結装置の周囲に断熱材を配置した状態で、前記燃料電池セルスタック装置もしくは前記燃料電池セルスタック連結装置が収納容器内に収納されることを特徴とする請求項12記載の燃料電池装置。
JP2009534386A 2007-09-27 2008-09-25 燃料電池セルスタック装置、燃料電池セルスタック連結装置および燃料電池装置 Active JP5119257B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009534386A JP5119257B2 (ja) 2007-09-27 2008-09-25 燃料電池セルスタック装置、燃料電池セルスタック連結装置および燃料電池装置

Applications Claiming Priority (8)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007251569 2007-09-27
JP2007251580 2007-09-27
JP2007251569 2007-09-27
JP2007251580 2007-09-27
JP2008069011 2008-03-18
JP2008069011 2008-03-18
PCT/JP2008/067341 WO2009041532A1 (ja) 2007-09-27 2008-09-25 燃料電池セルスタック装置、燃料電池セルスタック連結装置および燃料電池装置
JP2009534386A JP5119257B2 (ja) 2007-09-27 2008-09-25 燃料電池セルスタック装置、燃料電池セルスタック連結装置および燃料電池装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2009041532A1 JPWO2009041532A1 (ja) 2011-01-27
JP5119257B2 true JP5119257B2 (ja) 2013-01-16

Family

ID=40511414

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009534386A Active JP5119257B2 (ja) 2007-09-27 2008-09-25 燃料電池セルスタック装置、燃料電池セルスタック連結装置および燃料電池装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US8389181B2 (ja)
EP (1) EP2211414B1 (ja)
JP (1) JP5119257B2 (ja)
CN (1) CN101755361B (ja)
WO (1) WO2009041532A1 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5448917B2 (ja) * 2010-02-24 2014-03-19 京セラ株式会社 セルスタック装置、燃料電池モジュールおよび燃料電池装置
KR101303502B1 (ko) * 2011-08-17 2013-09-03 삼성에스디아이 주식회사 고체산화물 연료전지 스택
JP5806104B2 (ja) * 2011-12-21 2015-11-10 京セラ株式会社 燃料電池セルスタック装置および燃料電池セルスタック連結装置ならびに燃料電池装置
JP6022959B2 (ja) * 2013-01-31 2016-11-09 京セラ株式会社 燃料電池セルスタック装置および燃料電池装置
JP2014179245A (ja) * 2013-03-14 2014-09-25 Kyocera Corp 電気化学セルスタック装置および電気化学装置
JP5791854B1 (ja) * 2013-11-28 2015-10-07 京セラ株式会社 セルスタック装置、モジュールおよびモジュール収容装置
US10714782B2 (en) * 2015-03-27 2020-07-14 Kyocera Corporation Cell stack device, module, and module housing device
JP6023275B2 (ja) * 2015-06-22 2016-11-09 京セラ株式会社 セルスタック装置および燃料電池モジュールならびに燃料電池装置
WO2020175540A1 (ja) * 2019-02-27 2020-09-03 京セラ株式会社 セルスタック装置、モジュールおよびモジュール収容装置

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10247507A (ja) * 1997-02-28 1998-09-14 Kyushu Electric Power Co Inc 円筒形セルタイプ固体電解質型燃料電池
JP2003308857A (ja) * 2002-04-18 2003-10-31 Kyocera Corp 燃料電池
JP2004288542A (ja) * 2003-03-24 2004-10-14 Toto Ltd 燃料電池システム
JP2006085981A (ja) * 2004-09-15 2006-03-30 Yanmar Co Ltd 固体酸化物型燃料電池
JP2006331977A (ja) * 2005-05-30 2006-12-07 Kyocera Corp 燃料電池組立体
JP2007059377A (ja) * 2005-07-27 2007-03-08 Kyocera Corp 燃料電池モジュール
JP2007250281A (ja) * 2006-03-14 2007-09-27 Kyocera Corp 燃料電池セルスタック装置、燃料電池セルスタック連結装置及び燃料電池
JP2007317612A (ja) * 2006-05-29 2007-12-06 Kyocera Corp 燃料電池セルスタック装置、燃料電池セルスタック連結装置および燃料電池

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ITMI20010458A1 (it) * 2001-03-06 2002-09-06 Nuvera Fuel Cells Europ Srl Metodo di cortocircuitazione di una cella elettrochimica elementare malfunzionante di una struttura filtro-pressa
KR100538555B1 (ko) * 2003-08-25 2005-12-23 한국에너지기술연구원 연료극 지지체식 평관형 고체산화물 연료전지 스택과 그제조 방법
US8026011B2 (en) * 2004-01-28 2011-09-27 Kyocera Corporation Fuel cell assembly

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10247507A (ja) * 1997-02-28 1998-09-14 Kyushu Electric Power Co Inc 円筒形セルタイプ固体電解質型燃料電池
JP2003308857A (ja) * 2002-04-18 2003-10-31 Kyocera Corp 燃料電池
JP2004288542A (ja) * 2003-03-24 2004-10-14 Toto Ltd 燃料電池システム
JP2006085981A (ja) * 2004-09-15 2006-03-30 Yanmar Co Ltd 固体酸化物型燃料電池
JP2006331977A (ja) * 2005-05-30 2006-12-07 Kyocera Corp 燃料電池組立体
JP2007059377A (ja) * 2005-07-27 2007-03-08 Kyocera Corp 燃料電池モジュール
JP2007250281A (ja) * 2006-03-14 2007-09-27 Kyocera Corp 燃料電池セルスタック装置、燃料電池セルスタック連結装置及び燃料電池
JP2007317612A (ja) * 2006-05-29 2007-12-06 Kyocera Corp 燃料電池セルスタック装置、燃料電池セルスタック連結装置および燃料電池

Also Published As

Publication number Publication date
WO2009041532A1 (ja) 2009-04-02
JPWO2009041532A1 (ja) 2011-01-27
EP2211414A1 (en) 2010-07-28
EP2211414A4 (en) 2012-11-14
CN101755361A (zh) 2010-06-23
EP2211414B1 (en) 2016-08-17
CN101755361B (zh) 2013-09-11
US8389181B2 (en) 2013-03-05
US20100203414A1 (en) 2010-08-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5119257B2 (ja) 燃料電池セルスタック装置、燃料電池セルスタック連結装置および燃料電池装置
JP5542568B2 (ja) セルスタック装置および燃料電池モジュールならびに燃料電池装置
EP3276729A1 (en) Cell stack device, module, and module housing device
JP5207729B2 (ja) 燃料電池セルスタック装置、燃料電池モジュールならびに燃料電池装置
JP5334456B2 (ja) セルスタック装置および燃料電池モジュールならびに燃料電池装置
JP2010129270A (ja) 燃料電池セルスタック装置、燃料電池モジュールおよび燃料電池装置
US20140045097A1 (en) Current collector for solid oxide fuel cell and solid oxide fuel cell having the same
JP2011134542A (ja) セルスタック装置、燃料電池モジュールおよび燃料電池装置
JP5241430B2 (ja) 燃料電池セルスタック装置、燃料電池モジュールおよび燃料電池装置
JP5289009B2 (ja) 燃料電池セルスタック装置、燃料電池モジュールおよび燃料電池装置
JP2010129269A (ja) 燃料電池セル、燃料電池セルスタック装置、燃料電池モジュールおよび燃料電池装置
JP5448917B2 (ja) セルスタック装置、燃料電池モジュールおよび燃料電池装置
JP5100036B2 (ja) 燃料電池セルスタック装置、燃料電池セルスタック連結装置および燃料電池
JP5717559B2 (ja) 被覆膜付部材および集電部材ならびに燃料電池セル装置
JP5334731B2 (ja) 燃料電池セルスタック装置、燃料電池モジュールおよび燃料電池装置
JP2005317291A (ja) 支持膜式固体酸化物形燃料電池スタック及びその作製方法
JP5769669B2 (ja) セルスタック装置および燃料電池モジュールならびに燃料電池装置
JP2010192273A (ja) 燃料電池セルスタック装置、燃料電池モジュールおよび燃料電池装置
KR101226489B1 (ko) 고체산화물 연료전지 및 그 제조방법
JP5806104B2 (ja) 燃料電池セルスタック装置および燃料電池セルスタック連結装置ならびに燃料電池装置
JP6687463B2 (ja) セルスタック装置、モジュールおよびモジュール収納装置
JP2012014864A (ja) セルスタック装置、燃料電池モジュールおよび燃料電池装置
JP5441468B2 (ja) 燃料電池セルスタック装置、燃料電池モジュールおよび燃料電池装置
JP6023275B2 (ja) セルスタック装置および燃料電池モジュールならびに燃料電池装置
JP2010108687A (ja) 集電部材、それを具備するセルスタック装置、燃料電池モジュールおよび燃料電池装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120717

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120903

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120925

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121022

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5119257

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151026

Year of fee payment: 3