以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
(第1の実施形態)
<印刷システム(印刷装置)の全体構成>
図1は、本発明の実施形態に対応する印刷システム(印刷装置)の全体構成を示す図である。
図1において、105は印刷装置であり、印刷データに基づいてシートに印刷処理をするとともに、印刷処理されたシートをスタッカ装置104へ搬送する。スタッカ装置104は、印刷装置105から搬送されたシートをスタックトレイ(不図示)に積載する。また、スタッカ装置104は、印刷装置105から搬送されたシートをスタックトレイに積載することなく、くるみ製本装置103へ搬送することもできる。くるみ製本装置103は、印刷装置105からスタッカ装置104を介して搬送される複数のシートSを集積トレイにシート束として積載する。そして、集積トレイに積載されたシート束をカバーシート積載トレイに積載されたカバーシートでくるむことでくるみ製本物を作成する。
なお、くるみ製本装置103は、スタッカ装置104から搬送されたシートSを集積トレイに積載することなく、中綴じ製本装置102へ搬送することもできる。中綴じ製本装置102は、印刷装置105からくるみ製本装置103を介して搬送される複数のシートSからなるシート束S1に対してステイプル処理を実行することで中綴じ製本物を作成する。なお、中綴じ製本装置102にて作成された中綴じ製本物は、断裁装置101に搬送され断裁処理が実行される。
<印刷装置の制御構成>
図2は、本発明の実施形態に対応する印刷装置105の制御構成を示すブロック図である。
図2において201はスキャナ部であり、複数枚の原稿(紙等のシートに画像が印刷されたもの)を光学的に読み取って画像データを生成するとともに、読み取られた画像データに対して画像処理(例えば、シェーディング補正処理)を実行する。そして、スキャナ部201は、画像処理が実行された複数ページの画像データを1つの印刷ジョブ(印刷データ)としてハードディスク(HDD)209へ記憶させる。202は外部I/Fであり、印刷装置105にネットワーク232を介して接続された外部装置としてのコンピュータ端末233から複数ページの画像データを含む印刷ジョブを受信する。そして、外部I/F202は、受信した印刷ジョブをハードディスク209へ記憶させる。なお、外部I/F202は、印刷装置234及び印刷装置235との通信にも用いられる。ここで、印刷装置234は、印刷装置105と同様の構成を有する。一方で、印刷装置235は、印刷装置105と異なる構成を有する。ただし、印刷装置235が、印刷装置105と異なる点は、プリンタ部203の構成が異なるのみであり、他の構成は同様であるものとする。プリンタ部203の構成の具体的な差異は、後述する定着部327、転写部325の構成の違いがある点である。203はプリンタ部であり、ハードディスク209に記憶された印刷ジョブに基づいて、複数のシート(用紙)に印刷処理を実行する。なお、印刷ジョブは複数ページの画像データから構成されているので、複数の画像データが複数のシートの各々に印刷処理される。204は操作部であり、印刷装置105の操作者による各種の指示を受け付け、受け付けた指示をメモリコントローラ部206へ伝えることで印刷装置105に各種の設定を行うものである。
CPU205は、ROM207から読み込んだプログラムをRAM208へ書き込み、RAM208を用いてプログラムを実行することで印刷装置105を含む製本システム2000の全体を制御する。なお、ROM207には、外部I/F202が外部装置から印刷ジョブとして受信したPDL(Page Description language:ページ記述言語)コードデータを解釈するためのプログラムが記憶されている。さらに、ROM207には、PDLコードデータを解釈した後にプリンタ部203にて印刷可能なデータを生成するためのプログラムが記憶されている。メモリコントローラ部206は、ROM207、RAM208、及びハードディスク209に対する、各部からのアクセスを制御する。
圧縮伸長部210は、JBIGやJPEG等といった各種圧縮方式によってRAM208、ハードディスク209に記憶されている画像データに圧縮処理を実行することができる。また、圧縮伸長部210は、各種圧縮方式により圧縮処理された画像データを伸長する伸長処理を実行することができる。
回転部231は、ハードディスク209に記憶された画像データをプリンタ部203へ送信して印刷処理を実行させるにあたって、画像データを回転させる必要がある場合に、回転処理を実行するものである。回転部231は、回転処理として、画像データの天地方向を逆転させる180°回転処理や、90°回転処理等の、任意の角度の回転処理を実行することができる。なお、回転部231が実行する回転処理の回転角度の設定等は、CPU205からできるものとする。
オプションI/F230は、CPU205が、印刷装置105に接続されるオプション装置としてのスタッカ装置104、くるみ製本装置103、中綴じ製本装置102及び断裁装置101と通信するためのインターフェースである。スタッカ装置104、くるみ製本装置103、中綴じ製本装置102及び断裁装置101は各々内部の動作を制御するためのCPU(不図示)を有する。そして、印刷装置105のCPU205は、オプションI/F230を介して各オプション装置のCPUを制御するための制御コマンドを送信することにより、スタッカ装置104、くるみ製本装置103、中綴じ製本装置102及び断裁装置101を制御する。
<印刷装置の構成>
次に、印刷装置105の構成について、図3を用いて説明する。
印刷装置105は、大きく分けてスキャナ部201およびプリンタ部203から構成される。スキャナ部201は、原稿給送ユニット250に積載されたシート束をその積載順に従って先頭(最上部)から順次1枚ずつプラテンガラス211上に給送する。そして原稿給送ユニット250は、スキャナユニット220による読み取り動作が終了した後、排出トレイ219に排出する。スキャナ部201は、プラテンガラス211上に原稿シートが搬送されると、ランプ212を点灯して光学ユニット213の移動を開始させ、シート状の原稿を下方から照射しながら走査する。原稿からの反射光が複数のミラー214、215、216およびレンズ217を通ってCCDイメージセンサ(以下、CCD)218に導かれ、走査された原稿上の画像はCCD218によって画像データとして読み取られる。CCD218で読み取られた画像データは、所定の画像処理が施された後、ハードディスク209に記憶される。
プリンタ部203は、ハードディスク209から読み出される画像データに対応するレーザ光を、レーザドライバ321によって駆動されるレーザ発光部322から出力する。レーザ光を照射された感光ドラム323にはレーザ光に応じた静電潜像が形成され、現像器324は静電潜像の部分に現像剤(例えば、トナー)を付着させる。
一方、レーザ光の照射開始と同期したタイミングで、カセット311、カセット312、カセット313、カセット314、手差しトレイ315の何れかからシートSを給紙し、搬送路331を経由して転写部325まで搬送する。ここで、手差しトレイ315には、シートSが載置されたことを検知するシート検知センサ315aが設けられている。転写部325は感光ドラム323に付着している現像剤をシートS上に転写する。現像剤が転写されたシートSは搬送ベルト326によって定着部327に搬送され、定着部327にて加熱される。それによりシートS上の現像剤は、シートSに定着される。現像剤が定着したシートSは、搬送路335、334を経由してスタッカ装置104に搬送される。スタッカ装置104にシートSを搬送するにあたってシートSを反転させてから搬送する場合、CPU205はシートSを搬送路336、338まで導くようプリンタ部203を制御する。そしてその後に、シートSを逆方向に搬送し、搬送路337、334を経由してスタッカ装置104にシートSを搬送する。
次に、図6を参照しつつ、第1の実施形態におけるプリンタ部203の制御構成について説明する。
印刷装置105が備えるプリンタ部203は、メモリコントローラ部206を介してCPU205と相互に通信可能となっている。プリンタ部203のCPU2003は、メモリコントローラ部206から画像データと印刷処理を実行するためのコマンドを受信し、受信した画像データを解析してビットデータに変換するとともに、受信したコマンドの解析を行う。
プリンタ部203は、CPU2003により制御される各種制御部を備えている。各種制御部としては、シートSを搬送するために印刷装置105が備える各種ローラの制御をするためのシート搬送制御部2004、感光ドラム323を所定電位に帯電するために帯電ローラに印加する電圧を制御するための帯電制御部2005がある。また、CPU205がメモリコントローラ部206から受信した画像データに基づいて感光ドラム323の表面を露光するレーザの走査を制御するためのレーザ走査制御部2006を有する。更に、プリンタ部2003は、感光ドラム323の表面に形成された静電潜像を現像すべく現像器324を制御するための現像制御部2007を有する。更に、プリンタ部203は、感光ドラム323上に形成されたトナー像(現像材像)をシートSに転写するよう転写部325に印加する転写電圧を制御するための転写制御部2008を有する。また、プリンタ部203は、トナー像が転写されたシートS上にトナー像を定着させるよう定着部327を構成するローラ対の回転及びローラ対の少なくとも一方が有するヒータへの投入電力を制御するための定着制御部2009を有する。また、プリンタ部203は、印刷部2へシートSを給紙するようカセット311、カセット312、カセット313、カセット314が備えるローラの駆動を制御するための給紙装置制御部2010を備えている。
<操作部の構成>
次に、図4を用いて印刷装置105が備える操作部204の構成について説明する。
操作部204は、各種ハードキー4−241〜4−246を含むハードキー群4−240を備える。また、操作部204は、液晶表示装置からなるドットマトリックスで構成される液晶表示部4−250を有する。液晶表示部4−250は表面にタッチパネルを備えている。操作部204は、印刷装置105の操作者がキー表示部を押下したことによりキー入力がされたことを検知し、CPU205へキー入力に応じた信号を送信する。そして、CPU205は、ROM207に記憶されたプログラムに基づいて印刷装置105を制御し、受信した信号に応じた動作を実行する。
キー4−243は電源キーで、電源のON/OFFをする為のキーである。キー4−244は節電キーで、節電モードにする/節電モードを解除する為のキーである。スタートキー4−241は、スキャナ部201による原稿上の画像の読み取り動作を開始させる指示等の各種処理をスタートさせる指示を操作者に入力させる為のキーである。ストップキー4−242は、印刷装置105を含む製本システム2000により実行中の動作を中止させる指示を操作者に入力させる為のキーである。
また、キー群4−245は、コピー枚数、ズーム倍率等を入力させる0〜9までのテンキーとその入力をクリアするためのクリアキーを有する。このキー郡4−245で入力されたコピー部数は、液晶表示部4−253に表示される。リセットキー4−246は、液晶表示部4−250やハードキー群4−240を介して操作者により設定された設定条件を初期状態に戻すためのキーである。
液晶表示部4−250は、CPU205からの指示により、製本システム2000の動作状態等を表示する。液晶表示部4−250には、タッチキーも表示される。液晶表示部4−250において、キー4−252は、印刷装置105が印刷処理に用いるシートS(用紙)が積載されたカセットを選択するキーである。CPU205は、このキーが操作者により押下されると、液晶表示部4−250に図5に示す用紙選択画面を表示するよう操作部204を制御する。
図5(a)に示す用紙選択画面のキー群4−271で印刷処理に用いるカセット(カセット311〜315のいずれか)が選択される。そして、CPU205は、閉じるキー4−270が操作者により押下されると、この画面は閉じて図4の画面に戻し、選択されたカセットを表示部4−251に表示させる。
図4のキー4−258、4−262は、濃度調整を行うためのキーである。CPU205は、これらのキーにより調整される濃度を表示部4−263に表示させる。キー4−259は、自動濃度調整機能をON/OFFするためのキーである。キー4−261は写真モード/テキストモード等の設定を行うためのキーである。
キー4−254,キー4−255は、それぞれ等倍,縮小/拡大を設定するためのキーである。キー4−255が押下されると、CPU205は液晶表示部4−250に、図5(b)に示す倍率画面を表示させ、拡大縮小を詳細に設定可能にする。図に示す倍率画面のキー群4−273で倍率が選択され、閉じるキー4−272が操作者により押下されると、CPU205はこの画面は閉じて図4の画面に戻す。そして、CPU205は、設定された倍率を表示部4−251に表示させる。
キー4−257は両面キーで、キー4−257が押下されると、CPU205は液晶表示部4−250に、図5(c)に示す両面印刷設定画面を表示させる。以下、両面印刷の設定に関して図5(c)を参照して説明する。
図5(c)において、キー4−280は、片面にのみ画像が印刷された原稿(以下、片面原稿)を用いてシートの両面に印刷処理するための設定キーである。そして、キー4−281は、両面に画像が印刷された原稿(以下、両面原稿)を用いてシートの両面に印刷処理するための設定キーである。キー4−283は、両面原稿をもちいてシートの片面のみに印刷処理するための設定キーである。また、キー4−284は、ページ連写両面を行うための設定キーである。
キー4−285は、図5(c)の両面印刷設定画面において操作者によりなされた設定を有効にするためのキーである。このキーが押下されると、CPU205は、図5(c)の両面印刷設定画面での設定を有効にし、液晶表示部4−250の表示を図4の画面に戻す。また、キー4−282は、図5(c)において行った設定を取り消すためのキーであり、このキーが押下されると、CPU205は、図5(c)の両面印刷設定画面での設定を無効にし、液晶表示部4−250の表示を図4の画面に戻す。
図4の表示画面上のキー4−256は、印刷装置105が印刷処理した用紙(シート)を製本システム2000における何れの装置に排紙するかをユーザにより入力可能にする為のキーである。
図7は、給紙カセット(カセット311〜315のいずれか)に積載するシートSのサイズを指定するための操作画面である。図7の操作画面は、図5(a)にて給紙カセットのいずれか1つ(カセット311〜315のいずれか)が選択された後に表示される画面である。図7の画面上のキー群701は、図5(a)にて選択されたシートに積載するシートのサイズを操作者により設定させる為のキーである。例えば、操作者により、図7の画面上の「A4」サイズが押下され「次へ」キーが押下されると、CPU205は、液晶表示部4−250に図8に示す操作画面を表示させる。
図8は、給紙トレイに積載される用紙の種類を設定するための操作部204の表示画面を示す図である。
図8において801〜808のいずれかを押下することにより、用紙種類を設定する。そして、印刷装置105の使用者がキー810を押下することで、用紙の種類が確定し、図5(a)の操作画面に戻る。
以上のように図5(a)にて選択されたカセットに積載される用紙について、図7で用紙サイズが設定され、図8で用紙種類が設定される。そして、CPU205は、設定された用紙に付与された用紙IDを各々の給紙トレイに対応付けてHDD209に給紙トレイ情報として記憶させる。給紙トレイ情報の一例を示したものが、図14である。例えば、コンピュータ端末233から印刷ジョブを受信して印刷処理を実行する場合に、給紙トレイ(給紙元)のみを指定した印刷ジョブがコンピュータ端末233にて生成される場合がある。このような場合、印刷ジョブには給紙トレイを特定する情報が含まれているので、CPU205は図14の給紙トレイを参照することで、印刷処理で用いる用紙の種類を特定することができる。
次に、HDD209に記憶される用紙情報について説明する。
印刷装置105は、プリンタ部203にて印刷処理を実行するにあたって、各種の動作情報を用いて印刷処理を実行する。ここでいう動作情報とは、定着部327を加熱する際の温度値や、転写部325にて印加する転写電圧値や、用紙をプリンタ部203にて搬送させる際の搬送速度値(印刷速度値)等、プリンタ部203の各部の動作を制御するための情報をいう。印刷装置105は、様々な種類の用紙を用いて印刷処理を実行することが想定されるが、どのような種類の用紙を用いた場合でも一定の見栄えのする印刷物が得られることが望まれる。そこで、印刷装置105は、用紙情報に動作情報をも含ませておくことで、用紙の種類に応じて転写電圧、印刷速度及び定着温度を適切に制御する。動作情報に含まれるのは、後述する、定着温度情報、印刷速度情報、転写電圧情報である。なお、動作情報について、定着部327がシートを加圧する加圧力を示す情報等の他の情報を加えても良いのはいうまでもない。
用紙情報について、本実施形態においては、Type1、Type2及びType3という3つのタイプの用紙情報が存在する。
まず、用紙情報の1種であるType1の用紙情報について説明する。
Type1とは、印刷装置105のHDD209に予め(例えば、製造時に)記憶されている用紙情報であり、図9に示すようなテーブルとしてHDD209に記憶されている。図9のテーブルにおいて、IDとは複数種類のType1の用紙を識別するための情報であり、印刷装置105のCPU205は、このIDにより用紙の種類を判別する。用紙名称とは、用紙に与えられた名称を示すものである。また坪量とは、用紙の1平方メートル辺りの重量を示すものであり、表面性とは用紙の表面の材質を示すものである。また、形状とは用紙の外縁の形状を示すものである。なお、用紙の坪量、用紙の材質、用紙の形状は、用紙そのものの特性を示す情報であるので、以下では特性情報と呼ぶこととする。特性情報に含まれるのは、後述する、形状情報、坪量情報、材質情報である。
また、定着温度は定着部327を加熱する際の温度値であり、印刷速度はプリンタ部203にて印刷処理を実行するにあたって用紙を搬送させる際の搬送速度値である。また、転写電圧は、転写部325にて用紙に印加する転写電圧値を示すものである。Type1の用紙情報に含まれる用紙は、印刷装置105の操作部204から印刷処理に用いる用紙として選択することができる。具体的には、Type1の用紙情報に含まれる用紙は、図8の操作画面にて選択できるようになっている。図9の例では、印刷装置105のHDD209にType1の用紙として8種類の用紙が登録されている場合を示したが、8種類に限らず任意の種類をType1として予め登録しておくようにしても良い。
次に、用紙情報の1種であるType3の用紙情報について説明する。
Type3とは、印刷装置105のHDD209に予め(例えば、製造時)記憶されている用紙情報であり、この点ではType1の用紙情報と同じである。しかし、Type3がType1と異なる点は、Type3の用紙情報に含まれる用紙が、印刷装置105の印刷処理に用いる用紙として図8の画面にて選択することができない点である。つまり、Type3の用紙情報に含まれる用紙は、印刷装置105による印刷処理には用いることができず、後述するType2の用紙情報として登録することで、初めて印刷処理に用いることができるようになる。印刷処理に用いる用紙は数千種類のものが市場に存在するが、これら全ての種類の用紙について印刷装置105の印刷処理にて用いることができるようにするのは問題がある。具体的には、図8のような操作画面にて、数千種類の用紙の中から所望の用紙を選択するのは困難である。そこで、印刷装置105は、Type3の用紙の中から印刷装置105の使用者が必要とする種類の用紙だけを印刷処理にて用いることができるように登録する。
具体的には、Type3の用紙情報に含まれる用紙を印刷装置105による印刷処理に用いることができるようにする場合、印刷装置105の使用者は、図8の操作画面において、用紙の登録キー810を押下する。CPU205は、用紙の登録キー810が押下されたことに応じて、図12に示す操作画面を操作部204に表示させる。図12の操作画面においては、Type3に含まれる用紙を選択できる。図12に示した例では、Type3の中でIDが0234−0000〜0241−0000に相当する8種類の用紙が選択できるように表示されている。この8種類の用紙を特定する部分(1201〜1208)が押下され、OKキー1209が押下されると、図8において選択できる用紙として新たな用紙がType2の用紙情報として登録される。このような登録が行われることで、印刷装置105が印刷処理に用いることができる用紙が新たに登録(追加)されることとなる。なお、図12の例では8種類のType3に含まれる用紙が選択できるものとした。しかし、Type3には図10に示す1000種類の用紙が含まれるので、図12の画面においては、用紙情報をスクロール表示させることで1000種類の用紙のいずれかが選択できるものとする。
次に、用紙情報の1種であるType2の用紙情報について説明する。
Type2の用紙情報に含まれる用紙とは、Type3に含まれる用紙のうち、図12の画面を用いた登録処理により新たに印刷装置105が印刷処理に使用できるものとなった用紙のことをいう。また、Type1に含まれる用紙を複製して新たにType2の用紙として登録することもできる。複製を行う場合は、図8の操作画面にてType1に含まれる用紙を選択した状態で、複製キー812を押下すればよい。キー812を押下すると、Type1の用紙とは別にType2の用紙として新たな用紙が追加される。Type2の用紙情報の一例を示したものが図11である。なお、Type1から複製したType2の用紙は、Type1の用紙と同じ用紙情報となるが、用紙名称については重複しないように書き換えられる。なお、Type2に含まれる用紙については、図8にて編集キー811を押下することで、用紙の編集をすることが可能である。一例として、図9に示すType1の用紙情報の中からIDが0002−0000の用紙情報をType2の用紙情報として新たに登録(複製)した場合について説明する。この場合、図8のキー802を押下した状態で複製キー812を押下することで新規の用紙情報がType2に登録(複製)される。そして、Type2として登録された用紙を図8の画面にて選択した後に編集キー811を押下すると、図13の操作画面が操作部204に表示される。ここで、印刷装置105の操作者は、変更キー1301を押下してその後に表示される画面(不図示)にて操作部204を用いた文字入力を行うことで、用紙情報のうち用紙名称情報を変更することができる。また、印刷装置105の操作者は、変更キー1302を押下してその後に表示される画面(不図示)にて操作部204を用いた数値入力を行うことで、用紙情報のうち坪量情報を変更することができる。また、印刷装置105の操作者は、変更キー1303を押下してその後に表示される画面(不図示)にて操作部204を用いた選択処理(上質、再生、コートのいずれかの選択処理)を行うことで、用紙情報のうち材質情報を変更することができる。また、印刷装置105の操作者は、変更キー1304を押下してその後に表示される画面(不図示)にて操作部204を用いた数値入力を行うことで、用紙情報のうち定着温度情報を変更することができる。また、印刷装置105の操作者は、変更キー1305を押下してその後に表示される画面(不図示)にて操作部204を用いた数値入力を行うことで、用紙情報のうち印刷速度情報を変更することができる。また、印刷装置105の操作者は、変更キー1306を押下してその後に表示される画面(不図示)にて操作部204を用いた数値入力を行うことで、用紙情報のうち転写電圧情報を変更することができる。
以上説明したように、Type2の用紙情報は、定着温度情報、印刷速度情報、転写電圧情報等の動作情報を含むものであり、各情報は印刷装置105の使用者が任意に変更することができる。この変更により、印刷装置105の使用者は、特定の用紙を用いて印刷処理をする際の印刷物の見栄え(色味、濃度等)を、適切に調整することができる。
なお、以上の変更処理は、CPU205が、操作部204に入力された情報に基づいて、HDD209に記憶されたType2の用紙情報を書き換えることにより実行される。また、以上の変更処理の結果として操作部204には、印刷装置105が印刷処理に用いることができる用紙として、Type1とType2の用紙情報を含むものが表示される。
次に、印刷装置234に登録されている用紙情報を印刷装置105に送信する手順について説明する。
印刷装置234は、前述した印刷装置105と同様の構成を有しており、印刷装置234においてもType2の用紙情報が登録されている。そして、印刷装置234と印刷装置105とで、同じ文書データを同じ用紙を用いて印刷処理する場合に、同様の見栄えのする印刷物を作成したいという要求がある。そこで、印刷装置234に登録されているType2の用紙情報を印刷装置105に送信して、印刷装置234と印刷装置105とで同じ動作情報を用いて印刷処理を実行させる。これにより、印刷装置234と印刷装置105とで、同じ文書データを同じ種類の用紙を用いて印刷処理する場合に、同様の見栄えのする印刷物を作成することができる。
以下、具体的な手順について詳述する。
印刷装置234の使用者は、操作部のユーザモードキー(不図示)を押下することで、図15に示す表示画面1500を印刷装置234の操作部に表示させる。
図15は、印刷装置234の操作部の表示される画面であって、用紙情報を送信(配信)するための各種の設定をするための画面を示す図である。
表示画面1500で印刷装置234の使用者がボタン1501を押下すると、印刷装置234を制御するCPUが、操作部上に用紙情報の配信先を登録するための配信先登録画面(不図示)を表示させる。配信先登録画面においては、配信先の印刷装置を特定するための情報としてIPアドレスを入力するとともに、配信先の印刷装置の名称もあわせて入力することができる。
表示画面1500で印刷装置234の使用者がボタン1502を押下すると、印刷装置234を制御するCPUが、操作部上に用紙情報の配信先を選択するための配信先選択画面1600を表示させる(図16参照。)。配信先選択画面においては、配信先として選択できる複数の印刷装置を特定するための情報として、IPアドレスがリスト状に表示されている。印刷装置234の使用者は、配信先のリストから所望の配信先(1601又は1602)を選択し、その後に配信開始ボタン1603を押下することで、配信先として選択した印刷装置に用紙情報を送信(配信)する。なお、複数の配信先を選択した状態で配信開始ボタン1603を押下すると、複数の配信先に対して用紙情報が同時に配信されることになる。
次に、印刷装置234又は印刷装置235が用紙情報の配信先として印刷装置105を選択した場合に、印刷装置105が実行する動作について説明する。
図17は、印刷装置105が印刷装置234又は印刷装置235から用紙情報を受信した場合に実行する動作を説明するフローチャートである。なお、図17のフローチャートにおける各ステップは、CPU205が印刷装置105の各部にコマンドを送信することにより実行するものである。
ステップS1701で印刷装置105のCPU205は、外部I/F202を介して、印刷装置234から用紙情報を受信したか否かを判定する。CPU205が用紙情報を受信してHDD209に格納したと判定した場合はステップS1702へ進み、そうでなければ再びステップS1701を実行する。なお、用紙情報はHDD209に格納したからといって印刷処理で利用可能な用紙として登録されるわけではない。印刷処理にて利用可能な用紙として登録するには、後述するステップS1705の処理が必要となる。
ステップS1702でCPU205は、用紙情報の配信元である印刷装置234(又は印刷装置235)が印刷装置105と同種の印刷装置であるか否かを判定する。同種の印刷装置であるか否かは、以下の情報に基づいて判定するものとする。1つは、印刷装置234(又は印刷装置235)から受信した用紙情報に含まれる印刷装置234(又は印刷装置235)の機種を特定するための情報である。もう1つは、印刷装置105のROM207に記憶されている印刷装置105の機種を特定するための情報である。ここで、印刷装置234(又は印刷装置235)と印刷装置105とは同種の印刷装置であるため、印刷装置234(又は印刷装置235)の機種を特定するための情報と印刷装置105を特定するための情報は一致する。具体的には、機種IDとして“001”が印刷装置234から受信した用紙情報に含まれており、おなじ機種ID“001”が印刷装置105のROM207に格納されている。そして、ステップS1702で、CPU205は、印刷装置234が印刷装置105と同種の印刷装置であると判定するので、ステップS1703へ進む。一方で、機種IDとして“002”が印刷装置235から受信した用紙情報に含まれており、異なる機種ID“001”が印刷装置105のROM207に格納されている。この場合は、ステップS1702で、CPU205は、印刷装置235が印刷装置105と同種の印刷装置でないと判定するので、ステップS1706へ進む。
なお、後述の説明から明らかなように、ステップS1702でCPU205は、印刷装置234(又は印刷装置235)から受信した用紙情報に含まれる動作情報を利用するか否かを判定することとなる。CPU205は、用紙情報を印刷装置234から受信した場合、ステップS1702からステップS1703に進んでステップS1705を実行することで、受信した用紙情報を、動作情報を含めてType2の用紙情報として登録する。
一方、CPU205は、用紙情報を印刷装置235から受信した場合、ステップS1702からステップS1706に進んでステップS1705を実行することで、受信した動作情報を用いることなく、他の動作情報を用紙情報に付加してType2の用紙情報を登録する。
ステップS1703で、CPU205は、受信した用紙情報から1レコード分の用紙情報を抽出してステップS1704に進む。ステップS1704でCPU205は、抽出した1レコード分の用紙情報に加えて他の用紙情報が有るか否かを判定し、次のレコードがあればステップS1703へ戻り、そうでなければステップS1705へ進む。ステップS1705でCPU205は、印刷装置234から受信した用紙情報を、印刷装置105におけるType2の用紙情報としてHDD209に記憶(登録)させる。
一方、ステップS1706で、CPU205は、受信した用紙情報から1レコード分の用紙情報を抽出してステップS1707に進む。
ステップS1707〜ステップS1710で、CPU205は、ステップS1706で抽出した用紙情報が印刷装置105で利用可能かどうかを、図18に示す用紙情報判定テーブルにて判定する。以下、ステップS1707〜S1710の各ステップにてCPU205が判定する動作について説明する。なお、ステップS1707〜ステップS1710では、印刷装置235から受信する用紙情報の一例として、図19に示す用紙情報を受信した場合について説明を加える。
ステップS1707で、CPU205は、ステップS706で抽出した用紙情報(図19における“SSS Company Plain Paper”)が印刷装置105にて利用可能な形状であるか否かを判定する。具体的に、CPU205は、“SSS Company Plain Paper”の形状が“Normal”であり、図18の“Normal”と一致することから、ステップS1708へ進む。
ステップS1708で、CPU205は、ステップS706で抽出した用紙情報(図19における“SSS Company Plain Paper”)が印刷装置105にて利用可能な材質(表面性)であるか否かを判定する。具体的に、CPU205は、“SSS Company Plain Paper”の材質が“High Quality”であり、図18の“High Quality”に一致することから、ステップS1709へ進む。
ステップS1709で、CPU205は、ステップS706で抽出した用紙情報(図19における“SSS Company Plain Paper”)が印刷装置105にて利用可能な坪量であるか否かを判定する。具体的に、CPU205は、“SSS Company Plain Paper”の坪量が“90g/m2”であり、図18の“81〜100g/m2”に含まれることから、ステップS1710へ進む。
ステップS1710で、CPU205は、次のレコードがあるか否かを判定し、図19の用紙情報には“SSS Company Heavy Paper”が有るのでステップS1706へ戻る。
ステップS1706以降のステップを、図19の“SSS Company Heavy Paper”について実行することとなる。ここでCPU205は、“SSS Company Heavy Paper”の坪量は図18用紙情報判定テーブルにより、印刷装置105にて利用可能でない坪量であると判定する。従って、ステップS1709にてCPU205は、ステップS1711へ処理進め、“SSS Company Heavy Paper”を用紙情報として新たに登録することなくHDD209から削除する。削除した後はステップS1710へ進む。ステップS1710でCPU205は、“SSS Company Heavy Paper”に引き続く用紙情報のレコードとして、“SSS Company Tab Paper”があるので、ステップS1706へ戻る。
ステップS1706以降のステップを、図19の“SSS Company Tab Paper”について実行することとなる。ここで、CPU205は、“SSS Company Tab Paper”は図18用紙情報判定テーブルにより、印刷装置105にて利用可能であると判定する。
そして、ステップS1710にて、CPU205は、ステップS1701で受信した用紙情報に含まれる3つのレコードの全てについて用紙情報の抽出をしたことから、ステップS1705へ進む。
ステップS1710からステップS1705へ進む場合、CPU205は、ステップS1706で抽出した用紙情報のレコードのうち、印刷装置105にて利用可能な用紙情報のレコードをType2の用紙として登録する。図19の用紙情報については、“SSS Company Plain Paper”と“SSS Company Heavy Paper”が印刷装置105にて利用可能である。従って、CPU205は、この2つのレコードをType2の用紙としてHDD209に登録する。なお、CPU205は、2つのレコードをType2の用紙としてHDD209に登録するにあたって、受信した用紙情報に付加されていた動作情報(定着温度情報、印刷速度情報、転写電圧情報)をそのまま用紙情報に含めたままで登録しても良い。しかし、他の方法であっても良い。例えば、用紙情報判定テーブルは、用紙情報の形状、表面性、坪量の3つのパラメータから、用紙情報に対応する適切な動作情報を選択するために用いることができる。具体的には、“SSS Company Plain Paper”についてCPU205は、形状=Normal、表面性=High Quality、坪量=90g/m2に対して動作情報として下記を選択する。すなわち、定着温度として180℃、印刷速度として240mm/sec、転写電圧=1.0KVを選択する。そして、CPU205は、“SSS Company Plain Paper”をType2の用紙情報としてHDD209に登録するにあたって、動作情報として下記を選択する。すなわち、定着温度として180℃、印刷速度として240mm/sec、転写電圧=1.0KVを選択する。また、“SSS Company Tab Paper”についてCPU205は、形状=Tab、表面性=Coated、坪量=180g/m2に対して動作情報として下記を選択する。すなわち、定着温度として195℃、印刷速度として180mm/sec、転写電圧=1.3KVを選択する。そして、CPU205は、“SSS Company Tab Paper”をType2の用紙情報としてHDD209に登録するにあたって、動作情報として、定着温度として195℃、印刷速度として180mm/sec、転写電圧=1.3KVを登録する。
なお、上記の説明においては、ステップS1706にて抽出した用紙情報に付加されていた動作情報をそのままType2の用紙情報として登録する方法及び、用紙情報判定テーブルを用いて動作情報を登録する方法について説明したが、他の態様であっても良い。
例えば、図20に示すような用紙情報判定テーブルを用いて、ステップS1706にて抽出した用紙情報の各レコードを、Type1の用紙に対応付けるようにしても良い。具体的には、CPU205が、ステップS1706にて抽出した用紙情報の各レコードがType1のいずれの用紙に対応するかを、抽出した用紙情報に含まれる形状、表面性、坪量の3つのパラメータから判定するようにしても良い。
例えば、図19の“SSS Company Plain Paper”について、CPU205は、Type1の“Plain Paper”に対応すると判定する。そして、CPU205は、図9のテーブルから、定着温度として180℃、印刷速度として240mm/sec、転写電圧=1.0KVを抽出し、用紙情報の動作情報としてHDD209に登録する。
また例えば、図19の“SSS Company Tab Paper”について、CPU205は、Type1の“Coated Paper2”に対応すると判定する。そして、CPU205は、図9のテーブルから、定着温度として184℃、印刷速度として180mm/sec、転写電圧=1.2KVを抽出し、用紙情報の動作情報としてHDD209に登録する。
以上説明したように、本発明の第1の実施形態によれば、他の装置から印刷処理で利用する際のプリンタ部203の動作状態を設定するための動作情報を含む用紙情報を受信した場合に、その用紙情報を利用可能か否かを適切に判定して登録することができる印刷装置及び印刷方法を提供することができる。
そして、用紙情報を送信する印刷装置と、用紙情報を受信する印刷装置とが同種である場合(第1の実施形態では印刷装置105と印刷装置234)、各装置で同じ動作情報を用いて印刷処理を実行することが可能となる。つまり、印刷装置105が印刷装置234から用紙情報を受信した場合、印刷装置105は印刷装置234から受信した用紙情報に含まれる動作情報に基づいてプリンタ部203を動作させることができる。具体的には、CPU205が、印刷装置234から受信してHDD209に登録した用紙情報を選択して印刷処理を実行する場合に、用紙情報に対応する動作情報を用いてプリンタ部203を制御する。これにより、印刷装置105と印刷装置234とがコンピュータ端末233から同一の文書データを受信して印刷処理をする場合に、同一の見栄えとなる印刷物を生成することができる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態は、印刷装置234(又は印刷装置235)から用紙情報を受信した印刷装置105が、受信した用紙情報を利用可能か否かを適切に判断して登録するものであった。
それに対して、第2の実施形態は、用紙情報をある印刷装置から他の印刷装置へ送信する場合に、用紙の特性を示す特性情報と動作情報とを含む用紙情報を送信するか、特性情報を含むが動作情報を含まない用紙情報を送信するか否かを、送信先の印刷装置が同種の印刷装置か否かに応じて適切に選択するものである。
第2の実施形態においては、図1の印刷装置105から印刷装置234に対して用紙情報を送信する場合について図21のフローチャートを用いて説明する。図21は、印刷装置105が印刷装置234に用紙情報を送信する際にCPU205が実行する動作を説明するためのフローチャートである。なお、第2の実施形態における印刷装置105及び印刷装置234の構成は、第1の実施形態において説明したものと同様であるとする。
ステップS2101でCPU205は、印刷装置105の使用者が図15のボタン1502を押下して図22の画面を表示させる。図22は、用紙情報の配信先を選択するための画面であり、印刷装置105の使用者は、印刷装置234を配信先として選択する場合は2201を押下し、印刷装置235を配信先として選択する場合は2202を押下する。
ステップS2102でCPU205は、印刷装置105の使用者が、ボタン2201及び/又はボタン2202を押下した状態でボタン2204を押下したことを検出すると、選択した送信先に印刷装置105の機種IDの送信を要求する。印刷装置234が用紙情報の配信先として選択されている場合、印刷装置105から印刷装置234に対して機種IDの送信が要求される。そして、印刷装置234は、この要求を受信すると、自装置の機種ID(001)を印刷装置105へ返信する。
ステップS2103でCPU205は、印刷装置234(又は印刷装置235)から機種IDを受信したか否かを判定し、受信した場合はステップS2104へ進む。
ステップS2104でCPU205は、印刷装置234(又は印刷装置235)から受信した機種IDが自装置の機種IDと一致するか否かを判定し、一致すればステップS2105へ進み、一致しなければステップS2106へ進む。
第2の実施形態では、印刷装置234の機種IDは印刷装置105の機種IDと一致するので、CPU205はステップS2105を実行する。一方、印刷装置235の機種IDは印刷装置105の機種IDと一致しないので、CPU205はステップS2106を実行する。
ステップS2105でCPU205は、用紙情報の送信先の印刷装置234が印刷装置105と同種の印刷装置であることから、印刷装置234に特性情報と動作情報の双方を含んだ用紙情報を、印刷装置234に送信する。
一方、ステップS2106でCPU205は、用紙情報の送信先の印刷装置234が印刷装置105と異種の印刷装置であることから、印刷装置234に特性情報を含むが動作情報を含まない(削除した)用紙情報を、印刷装置234に送信する。
なお、印刷装置234は、印刷装置105から特性情報と動作情報の双方を含んだ用紙情報を受信し、受信した用紙情報をType2の用紙情報として登録する。この点は、第1の実施形態で説明した通りである。
また、印刷装置235は、印刷装置105から特性情報を含むが動作情報を含まない(削除した)用紙情報を受信し、受信した用紙情報に対して図17のステップS1706〜ステップS1710の各ステップを実行する。
以上説明したように、第2の実施形態によれば、他の印刷装置に、印刷処理で利用する際のプリンタ部203の動作状態を設定するための動作情報を含む用紙情報を送信する際に、用紙の特性を示す特性情報と動作情報とを含む用紙情報を送信するか、特性情報を含むが動作情報を含まない用紙情報を送信するかを、他の印刷装置が同種の印刷装置であるか否かに応じて適切に選択することができる印刷装置及び印刷方法を提供することができる。
また、用紙情報の送信先の印刷装置が異種の印刷装置である場合に、動作情報を含まない用紙情報を配信することができるので、送信する用紙情報のデータサイズを小さくして通信負荷を軽減することができる。
更に、用紙情報の送信先の印刷装置が異種の印刷装置である場合に、動作情報を送信しないことにより、送信先の印刷装置が誤動作してしまうという不具合を未然に防止できる。
(他の実施形態)
第1の実施形態においては、受信した用紙情報が異種の印刷装置からの情報であった場合において、用紙情報に含まれる特性情報にて特性される用紙の特性が印刷装置にて利用可能でない場合に、その用紙情報をHDD209に記憶させずに削除するものであったが、他の態様であっても良い。
例えば、受信した用紙情報が異種の印刷装置からの情報であった場合において、用紙情報に含まれる特性情報にて特性される用紙の特性が印刷装置にて利用可能でない場合であっても、HDD209に記憶させるようにしても良い。しかし、用紙情報に含まれる特性情報に対応する用紙の特性が印刷装置にて利用可能でない場合、そのような特性の用紙を利用して印刷処理を実行させるのは好ましくない。そこで、用紙情報に含まれる特性情報に対応する用紙の特性が印刷装置にて利用可能でない場合は、その用紙は、印刷装置における印刷処理にて利用できないようにすれば良い。例えば、第1の実施形態の図12において操作部204に表示させるもののボタンとして選択することを禁止させれば良い。なお、用紙の選択を禁止させる方法として、単に選択できなくする方法であっても、選択したことにより警告表示を表示させる方法であっても良い。
また、第1の実施形態及び第2の実施形態においては、用紙情報に含まれる動作情報に関して、定着温度情報であれば定着温度の絶対値を示すものであったが、他の態様であっても良い。例えば、印刷装置において定着温度の標準値(例えば、180℃)をHDD209に記憶させておき、定着温度情報としては標準値からの差分値(例えば、絶対値が185℃である場合の差分値は5℃)を示す情報としても良い。
また、第1の実施形態及び第2の実施形態においては、用紙情報に含まれる動作情報に関して、印刷速度情報であれば印刷速度の絶対値を示すものであったが、他の態様であっても良い。例えば、印刷装置において印刷速度の標準値(例えば、220mm/sec)をHDD209に記憶させておき、印刷速度情報としては標準値からの差分値(例えば、絶対値が240mm/secである場合の差分値は20mm/sec)を示す情報としても良い。
また、第1の実施形態及び第2の実施形態においては、用紙情報に含まれる動作情報に関して、転写電圧情報であれば転写電圧の絶対値を示すものであったが、他の態様であっても良い。例えば、印刷装置において転写電圧の標準値(例えば、1.0KV)をHDD209に記憶させておき、転写電圧情報としては標準値からの差分値(例えば、絶対値が1.3KVである場合の差分値は0.3KV)を示す情報としても良い。
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給することによっても達成される。この場合、そのシステムあるいは装置のコンピュータが記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行すること前述した実施形態の機能を実現する。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。