JP5112070B2 - 1β−メチルカルバペネム誘導体合成中間体およびその製造法 - Google Patents

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Description

発明の背景
発明の分野
本発明は、1β−メチルカルバペネム誘導体の製造に有用な化合物およびその製造法に関する。
背景技術
カルバペネム系抗生物質は幅広い病原菌に対し優れた抗菌作用を示す物質である。とりわけ1β−メチルカルバペネム誘導体は、加水分解酵素である腎ジヒドロペプチデース−1(DHP−1)による代謝に対し抵抗性を有するため、極めて有用な抗生物質として臨床で用いられている。
1β−メチルカルバペネム誘導体に関してはいくつかの製造法が報告されている。その中でも1β−メチルカルボン酸(A)(以下、カルボン酸(A)と略す。)より数工程で製造されるルートは、これまでに報告されている研究例も多く、中心となる製造ルートの一つである。それ故、カルボン酸(A)は1β−メチルカルバペネム誘導体製造のための重要中間体であるといえる。
カルボン酸(A)の製造法に関しても多くの報告がなされている。その中で代表的なものを以下に説明する。
第1の例は、下記スキームに示される方法であり、4−アセトキシアゼチジノン誘導体に対し、プロピオン酸誘導体の付加を骨子としたものである(例えば、日本国特許第3220985号参照)。そして、このプロピオン酸付加体から加水分解によりカルボン酸(A)を得る。
Figure 0005112070
この方法は、β−メチル基の導入法として選択性、化学収率とも高く有用な方法であるが、原料である4−アセトキシアゼチジノン誘導体やプロピオン酸誘導体が高価であるため製造コスト上不利である。
第2の例は、下記スキームに示される方法であり、4−アセトキシアゼチジノン誘導体の窒素原子上にブテニルシリル基を導入した後、ブテニル基をアゼチジノン4位上に転位させる方法である(例えば、日本国特許第2902178号、およびTetrahedron Lett. 1991, 32, 2143参照)。
Figure 0005112070
この方法にあっても、第1の例と同様に、原料として用いる4−アセトキシアゼチジノン誘導体が高価であること、そしてブテニル基を転位させる際に用いるトリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリルが高価であることが製造コストを上昇させている。
第3の例は、下記スキームに示される方法であり、イミン化合物とジケテンを[2+2]型に環化させ、アゼチジノン環を構築する方法である(例えば、Tetrahedron 1988, 44, 2149、およびTetrahedron Lett. 1986, 27, 6241参照)。
Figure 0005112070
この方法にあっても、環化後、アゼチジノン3位置換基上のケトンの立体選択的な還元に高価なK−セレクトライドを用いなければならないこと、アゼチジノン窒素上の保護基の脱保護に高価なCANを用いなければならないこと等がコスト上の問題として挙げられる。
第4の例は、下記スキームに示される方法であり、2環性化合物の還元反応により立体選択的にメチル化をすることを含む方法である(例えば、J. Org. Chem. 1987, 52, 2563、およびChem. Commun. 1998, 1517参照)。
Figure 0005112070
この方法は、特殊な試薬や装置を必要とせず、β選択的にメチル基を導入できる点に大きな利点があるが、原料となる2環性化合物の製造法は煩雑で高価な方法しか知られておらず、工業的に製造するには改善が必要である。
以上、カルボン酸(A)の製造は原料、反応試薬に高価なものが多く、1β−メチルカルバペネム誘導体の製造コストは高くなる傾向がある。このため、カルボン酸(A)のより安価な製造法が開発できれば、1β−メチルカルバペネム誘導体が安価に供給でき、産業上有益である。
一方、天然に豊富に存在するL−スレオニンより4−アセトキシアゼチジノン誘導体(またはその類縁体)へ導く方法が知られている(例えば、J. Am. Chem. Soc. 1985, 107, 1438、Bull. Korean. Chem. Soc. 1997, 18, 475、Synthesis 2003, 570、W098/45260参照)。
Figure 0005112070
発明の概要
本発明者らは、今般、天然に豊富に存在するL−スレオニンを出発物質とし、カルボン酸(A)を合成できるルートを確立した。この方法によれば、既存法に比べ安価にカルボン酸(A)を供給でき、このことにより1β−メチルカルバペネム誘導体を安価に製造することが可能となった。また、本発明者らは、カルボン酸(A)の製造において有用な、新たな中間体もまた見出した。本発明はこれらの知見に基づくものである。
本発明らが確立したカルボン酸(A)の製造方法は、下記のスキームIに示される通りである。
Figure 0005112070
上記において、RおよびRは、それぞれ同一または異なっていてもよく、水素原子または低級アルキル基を表すか、またはRとRとが一緒になって、それらが結合している炭素原子とともに4〜7員環(ここで、この4〜7員環は低級アルキル基で置換されてもよい。)を表し、RおよびRは、それぞれ同一または異なっていてもよく、低級アルキル基を表すか、またはRとRとが一緒になって、それらが結合している硫黄原子、および当該硫黄原子が結合している炭素原子とともに4〜7員環を表す。Rは水素原子または水酸基の保護基を表す。
そして、本発明は、上記スキームIに示される中間体化合物および工程の内、以下の態様を提供するものである。
本発明の一つの態様によれば、下記一般式(I)で表される化合物またはその塩若しくはその溶媒和物が提供される。
Figure 0005112070
(式中、
およびRは、それぞれ同一または異なっていてもよく、水素原子または低級アルキル基を表すか、またはRとRとが一緒になって、それらが結合している炭素原子とともに4〜7員環(ここで、この4〜7員環は低級アルキル基で置換されてもよい。)を表し、RおよびRは、それぞれ同一または異なっていてもよく、低級アルキル基を表すか、またはRとRとが一緒になって、それらが結合している硫黄原子、および当該硫黄原子が結合している炭素原子とともに4〜7員環を表す。)
また、本発明の別の態様によれば、下記一般式(II)で表される化合物またはその塩若しくはその溶媒和物が提供される。
Figure 0005112070
(式中、RおよびRは前記一般式(I)で定義されたものと同義である。)
また、本発明の別の態様によれば、下記一般式(III)で表される化合物またはその塩若しくはその溶媒和物が提供される。
Figure 0005112070
(式中、RおよびRは前記一般式(I)で定義されたものと同義であり、Rは水素原子または水酸基の保護基を表す。)
また、本発明の別の態様によれば、前記一般式(I)で表される化合物を、加水分解する工程を含んでなる、前記一般式(II)で表される化合物の製造方法が提供される。
また、本発明の別の態様によれば、前記一般式(II)で表される化合物を、酸若しくは塩基、または酸および塩基と反応させる工程を含んでなる、前記一般式(III)で表される化合物の製造方法が提供される。
また、本発明の別の態様によれば、下記一般式(IV)で表される製造方法であって、
Figure 0005112070
(式中、RおよびRは前記一般式(I)で定義されたものと同義であり、Rは前記一般式(III)で定義されたものと同義である。)
一般式(III):
Figure 0005112070
(式中、RおよびRは前記一般式(I)で定義されたものと同義であり、Rは前記一般式(III)で定義されたものと同義である。)
で表される化合物の一炭素増炭反応の工程を含んでなる、方法が提供される。
また、本発明の別の態様によれば、前記一般式(I)で表される化合物の製造法であって、
下記式(V)で表される(2R,3R)−エポキシブタン酸:
Figure 0005112070
またはその塩と、下記一般式(VI):
Figure 0005112070
(式中、RおよびRは前記一般式(I)で定義されたものと同義である。)
で表される化合物またはその塩と、そして
下記一般式(VII):
Figure 0005112070
(式中、RおよびRは前記一般式(I)で定義されたもの同義である。)
で表される化合物とを縮合させる工程を含んでなる、方法が提供される。
本発明の製造方法、および一般式(I)、(II)、(III)で表される化合物を提供することにより、1β−メチルカルバペネム誘導体の重要中間体であるカルボン酸(A)を、天然から入手容易なL−スレオニンより安価に合成することが出来る。
発明の具体説明
定義
本発明において、基または基の一部としての「低級アルキル基」とは、直鎖、分岐鎖または環状のC1−8アルキル基を意味し、好ましくは直鎖、分岐鎖、または環状のC1−5アルキル基である。好ましい具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、i−ブチル基およびn−ペンチル基が挙げられる。
また、基または基の一部としての「アリール基」とは、フェニル基、またはナフチル基などが挙げられ、好ましい具体例としては、フェニル基が挙げられる。
さらに、基または基の一部としての「アラルキル基」とは、アリールアルキル基を表す。例えば、ベンジル基、4−ニトロベンジル基、4−メトキシベンジル基などが挙げられる。
本発明において「水酸基の保護基」とは、シリル系の保護基(例えば、トリアルキルシリル基が挙げられ、好ましくはトリメチルシリル基、トリエチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基が挙げられる。)、アシル基(例えば、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基が挙げられ、好ましくはホルミル基、アセチル基、ピバロイル基、ベンゾイル基が挙げられる。)、C1−6アルキル基(例えば、メチル基、エチル基が挙げられる)、C1−6アルコキシアルキル基(例えば、メトキシメチル基、テトラヒドロピラニル基、エトキシエチル基が挙げられる。)、アリル基、アラルキル基(例えば、ベンジル基が挙げられる。)、アリルオキシカルボニル基、C1−6アルキルオキシカルボニル基(t−ブトキシカルボニル基が挙げられる。)、アラルキルオキシカルボニル基(例えば、置換されても良いベンジルオキシカルボニル基が挙げられ、好ましくはベンジルオキシカルボニル基、4−ニトロベンジルオキシカルボニル基、4−メトキシベンジルオキシカルボニル基が挙げられる。)、好ましくはトリメチルシリル基、トリエチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、アリルオキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、4−ニトロベンジルオキシカルボニル基、4−メトキシベンジルオキシカルボニル基である。さらに好ましくはトリメチルシリル基、トリエチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基が挙げられる。
一般式(I)、(II)、(III)、(IV)、(VII)および(VIII)で表される化合物において、RおよびRで定義した、「RとRとが一緒になってそれらが結合して、炭素原子を含む4〜7員環を表す」とは、それらが結合している炭素原子を含み、シクロブタン環、シクロペンタン環、シクロペンテン環、シクロヘキサン環、シクロヘキセン環、シクロヘプテン環またはシクロヘプタン環等を形成しても良いことを表す。また、それらは低級アルキル基で置換されていても良い。好ましくは、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロヘプタン環が挙げられる。
一般式(I)、(VI)で表される化合物において、RおよびRで定義した、「RとRとが一緒になってそれらが結合して、硫黄原子および硫黄原子が結合している炭素原子を含む4〜7員環を表す」とは、それらが結合している硫黄原子、およびその硫黄原子が結合している炭素原子を含み、1,3−ジチオラン環、1,3−ジチアン環、1,3−ジチエパン環等を形成していても良いことを表す。好ましくは、1,3−ジチオラン環、1,3−ジチアン環が挙げられる。
式(I)、(II)、および(III)で表される化合物
本発明による一般式(I)、(II)、および(III)で表される化合物は、いずれも塩を形成していてもよく、とりわけ生理学的に許容される酸付加塩が好ましい。塩としては、例えば無機酸塩、有機酸塩、無機塩基塩、あるいは有機塩基塩などが用いられる。
無機酸塩の例としては、塩酸塩、リン酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩などが挙げられる。有機酸塩の例としては、酢酸塩、ギ酸塩、プロピオン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、リンゴ酸塩、蓚酸塩、安息香酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩などが挙げられる。無機塩基塩の例としては、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩、アルミニウム塩、アンモニウム塩などが挙げられる。また、有機塩基塩の例としては、トリメチルアミン塩、トリエチルアミン塩などが挙げられる。
また、一般式(I)、(II)、および(III)で表される化合物は、水和物または非水和物であってもよい。また、一般式(III)で表される化合物、またはその塩は、分子内に不斉炭素を有し、R配位またはS配位の4種類の立体異性体が存在するが、それら各々またはそれらの混合物のいずれも本発明に含まれる。
さらに、本発明には、一般式(I)、(II)、および(III)で表される化合物、その立体異性体、およびそれらの塩の溶媒和物も含まれ、溶媒和物の溶媒としては、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、アセトン、酢酸エチル、クロロホルム等が挙げられる。
一般式(I)の化合物の好ましい例としては、3−((2R,3R)−エポキシブチリル)−5,5−ビス(エチルチオ)−2,2−ジメチル−1,3−オキサジナン、3−((2R,3R)−エポキシブチリル)−2,2−ジエチル−5,5−ビス(エチルチオ)−1,3−オキサジナン、3−((2R,3R)−エポキシブチリル)−5,5−ビス(エチルチオ)−2,2−ジプロピル−1,3−オキサジナン、2,2−ジブチル−3−((2R,3R)−エポキシブチリル)−5,5−ビス(エチルチオ)−1,3−オキサジナン、3−((2R,3R)−エポキシブチリル)−5,5−ビス(エチルチオ)−1,3−オキサジナン−2−スピロシクロヘキサン、3’−((2R,3R)−エポキシブチリル)−(シクロヘキサンスピロ−2’−(1’,3’−オキサジナン)−5’−スピロ−2”−(1”,3”−ジチオラン))等が挙げられる。
一般式(II)の化合物の好ましい例としては、3−((2R,3R)−エポキシブチリル)−2,2−ジメチル−5−オキソ−1,3−オキサジナン、3−((2R,3R)−エポキシブチリル)−2,2−ジエチル−5−オキソ−1,3−オキサジナン、3−((2R,3R)−エポキシブチリル)−5−オキソ−2,2−ジプロピル−1,3−オキサジナン、2,2−ジブチル−3−((2R,3R)−エポキシブチリル)−5−オキソ−1,3−オキサジナン、3−((2R,3R)−エポキシブチリル)−5−オキソ−1,3−オキサジナン−2−スピロシクロヘキサン等が挙げられる。
一般式(III)の化合物の好ましい例としては、(6S,7S)−7−((R)−1−ヒドロキシエチル)−2,2−ジメチル−(3−オキサ−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクタン−5,8−ジオン)、(6S,7S)−2,2−ジエチル−7−((R)−1−ヒドロキシエチル)−(3−オキサ−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクタン−5,8−ジオン)、(6S,7S)−7−((R)−1−ヒドロキシエチル)−2,2−ジプロピル−(3−オキサ−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクタン−5,8−ジオン)、(6S,7S)−2,2−ジブチル−7−((R)−1−ヒドロキシエチル)−(3−オキサ−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクタン−5,8−ジオン)、(6S,7S)−7−((R)−1−ヒドロキシエチル)−(3−オキサ−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクタン−5,8−ジオン)−2−スピロシクロヘキサン、(6S,7S)−7−((R)−1−tert−ブチルジメチルシリルオキシエチル)−2,2−ジメチル−(3−オキサ−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクタン−5,8−ジオン)等が挙げられる。
式(I)の化合物から式(II)の化合物の製造
一般式(II)の化合物は、一般式(I)で表される化合物を加水分解することにより製造することができる。例えば、一般式(II)の化合物は、一般式(I)の化合物を、慣用されたジチオアセタールからカルボニル化合物への変換条件(加水分解)に付すことにより得られる。ジチオアセタールからカルボニル化合物への変換条件としては、例えば、Protective Group in Organic synthesis Third Edition(John Wiley and Sons Inc. )記載の方法が挙げられる。具体的には、水銀塩、銀塩または銅塩等の重金属を水と共に用いる方法、次亜塩素酸ナトリウム水溶液、ジクロロジシアノベンゾキノン(DDQ)、臭素、ヨウ素または過酸化水素等の酸化剤を水と共に用いる方法、ヨウ化メチル、トリフルオロメタンスルホン酸メチル等の求電子剤を水と共に用いる方法等が挙げられる。また共溶媒として、有機溶媒を用いることもできる。好ましい有機溶媒の例としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、アセトニトリル、ベンゼン、トルエン、ジクロロメタン、クロロホルムが挙げられる。製造コストの観点から、次亜塩素酸ナトリウム水溶液、臭素、または過酸化水素等の酸化剤を水とアセトニトリルの混合溶媒中で用いる方法が好ましい。また、反応系中に酢酸、クロロ酢酸、トリフルオロ酢酸等を加えても良い。
一般式(I)の化合物の加水分解の具体的反応条件は、採用する方法により適宜決定されてよいが、例えば、次亜塩素酸ナトリウム水溶液を用いる場合、加水分解は−20℃〜30℃の温度下、0〜12時間で完了する。
式(II)の化合物から式(III)の化合物の製造
一般式(III)の化合物は、一般式(II)の化合物を、酸と関与しない溶媒中で、反応させることにより得られる。
前記酸としては、ルイス酸およびブレンステッド酸を用いることができる。ルイス酸としては塩化亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ化亜鉛、四塩化チタン、四塩化ジルコニウム、塩化アルミニウム、塩化マグネシウム、臭化マグネシウム、三フッ化ホウ素、塩化ビスマス等のハロゲン化物やトリフルオロメタンスルホニウムトリメチルシリル、メチルベンゼンスルホン酸亜鉛等の有機スルホン酸化合物等が挙げられ、好ましくは塩化亜鉛および臭化亜鉛が挙げられる。
ブレンステッド酸としては、塩酸、硫酸、硝酸のような無機酸、トシル酸、カンファースルホン酸、酢酸、ギ酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、乳酸、クエン酸、酒石酸、フェノール、アニソールのような有機酸が挙げられる。
反応に関与しない溶媒としては、例えばジエチルエーテル、酢酸メチル、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、トルエン、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドまたはベンゼン等が挙げられ、好ましくは酢酸メチル、酢酸エチル、ジクロロメタン、クロロホルムまたは1,2−ジクロロエタンが挙げられる。前記反応は、反応温度が−20℃から120℃、好ましくは0℃から80℃で、反応時間が5分から24時間、好ましくは10分から6時間反応させる。
酸との反応は、塩基(例えば、二級アミンが挙げられる。)存在下で行うこともできる。二級アミンとしてはピロリジン、モルフォリン、ピペリジン、ジエチルアミン、2−メトキシメチルピロリジンまたはメチル(メトキシエチル)アミン等が挙げられ、好ましくはピロリジンが挙げられる。ルイス酸と二級アミンとの併用が好ましい。
また、一般式(III)の化合物は、一般式(II)の化合物を、塩基と反応に関与しない溶媒中で反応させることにより得られる。
塩基としては、リチウムジイソプロピルアミド(LDA)、リチウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジド、水素化ナトリウム、水素化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、炭酸セシウム、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン(DBU)または1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノネン(DBN)等が挙げられる。反応に関与しない溶媒としては、例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、トルエン、ジオキサン、ジメチルホルムアミドまたはベンゼン等が挙げられる。反応は、反応温度が−100℃から120℃で、好ましくは−78℃から100℃で行うことができる。
また、必要に応じて一般式(II)から一般式(III)への工程の間に、水酸基の保護基を導入する工程を経ても良い。水酸基の導入の方法は、例えば、Protective Group in Organic synthesis Third Edition(John Wiley and Sons Inc. )記載の方法に準じて行うことが出来る。
式(III)の化合物から式(IV)の化合物の製造
一般式(IV)の化合物は、一般式(III)の化合物を一炭素増炭反応に付すことにより得ることができる。一炭素増炭反応の例としてはメチルトリフェニルホスホニウムクロリド、メチルトリフェニルホスホニウムブロミドおよびメチルトリフェニルホスホニウムヨージド等のトリフェニルホスホニウムハライドを用いるWittig反応による方法、トリメチルシリルメチルマグネシウムクロリド、トリメチルシリルメチルマグネシウムブロミド、トリメチルシリルメチルマグネシウムヨージド、トリメチルシリルメチルリチウム等を用いるPeterson反応による方法、Nysted試薬(cyclo-Dibromo-μ-methylene[μ-(tetrahydrofuran)]trizinc)、またはニ臭化メタン(または二ヨウ化メタン)、亜鉛、四塩化チタン等を混合することにより生成する錯体を用いる方法、Tebbe試薬、チタノセンジメチル、ジルコノセンジメチル等から誘導される遷移金属カルベン錯体を用いる方法等が挙げられる。反応は通常、反応に関与しない有機溶媒中で行われ、Wittig反応やNisted試薬を用いた反応を行う場合、例えば、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、tert―ブチルメチルエーテル、トルエン、ジクロロメタン、クロロホルム、酢酸エチルが使用される。好ましい溶媒としては、テトラヒドロフランが挙げられる。
一般式(III)の化合物の一炭素増炭反応の具体的反応条件は、採用する方法により適宜決定されてよいが、例えば、Wittig反応を用いる場合−20℃〜50℃の温度下、0〜12時間で、Nysted試薬を用いる場合−50℃〜50℃の温度下、0〜24時間で完了する。
こうして得られる一般式(IV)の化合物の好ましい例としては、(6S,7S)−7−((R)−1−ヒドロキシエチル)−2,2−ジメチル−5−メチレン−(3−オキサ−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクタン−8−オン)、(6S,7S)−2,2−ジエチル−7−((R)−1−ヒドロキシエチル)−5−メチレン−(3−オキサ−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクタン−5,8−ジオン)、(6S,7S)−7−((R)−1−ヒドロキシエチル)−5−メチレン−2,2−ジプロピル−(3−オキサ−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクタン−8−オン)、(6S,7S)−2,2−ジブチル−7−((R)−1−ヒドロキシエチル)−5−メチレン−(3−オキサ−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクタン−8−オン)、(6S,7S)−7−((R)−1−ヒドロキシエチル)−5−メチレン−(3−オキサ−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクタン−8−オン)−2−スピロシクロヘキサン、(6S,7S)−7−((R)−1−tert−ブチルジメチルシリルオキシエチル)−2,2−ジメチル−5−メチレン−(3−オキサ−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクタン−8−オン)等が挙げられる。
また、必要に応じて一般式(III)から一般式(IV)への工程の間に、水酸基の保護基を導入する工程を経ても良い。水酸基の導入の方法は、例えば、前記記載の方法に準じて行うことが出来る。
一般式(I)の化合物の製造
一般式(I)の化合物は、L−スレオニンよりWO98/45260号記載の方法により誘導される式(V)で表される(2R,3R)−エポキシブタン酸またはその塩を、一般式(VI)で表される化合物またはその塩と、一般式(VII)で表される化合物とを、反応に関与しない溶媒中で、縮合させることにより得ることができる。
反応に関与しない溶媒としては、例えばジエチルエーテル、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ジクロロメタン、クロロホルム、トルエン、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドまたはベンゼン等が挙げられる。
縮合反応は、反応温度が−78℃から100℃、好ましくは−20℃から30℃、反応時間が5分から24時間、好ましくは10分から2時間で行うことができる。
縮合反応は、必要に応じ塩基を加えて行っても良い。加える塩基としては、ピリジン、コリジン、トリエチルアミンまたはジイソプロピルアミンのような有機塩基または水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウムおよび炭酸水素カリウム等の無機塩基が挙げられる。
本発明の好ましい態様によれば、一般式(VI)の化合物と一般式(VII)の化合物は、あらかじめ混合して用いる。一般式(VI)の化合物と一般式(VII)の化合物との混合は、一般式(VI)の化合物と一般式(VII)の化合物とを、反応に関与しない溶媒中で水を除去しながら、または脱水剤により水を除去しながら、行うことができる。
この混合にあたり反応に関与しない溶媒とは、例えばジエチルエーテル、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ジクロロメタン、クロロホルム、トルエン、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドまたはベンゼン等が挙げられる。
また、前記水の除去は、温度が−20℃から200℃、好ましくは0℃から120℃、反応時間が10分から24時間、好ましくは1時間から6時間、必要に応じディーンスターク装置等を用い行うことができる。脱水剤としては、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、塩化カルシウム、モレキュラーシーブやシリカゲル等が挙げられる。
本発明の好ましい態様によれば、(2R,3R)−エポキシブタン酸(V)またはその塩を、反応誘導体として用いることができる。(2R,3R)−エポキシブタン酸(V)を反応誘導体に導く方法例としては、塩化オキサリル、塩化チオニル、オキシ塩化リン等を用いる酸ハロゲン化物法、メタンスルホニルクロリド、ピバロイルクロリド、クロロギ酸エステル等を用いる混合酸無水物法、またはN,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、ベンゾトリアゾールオキシトリスジメチルアミノホスホニウムテトラフルオロホスフェイト(BOP)等を用いる脱水法等が挙げられる。
カルボン酸(A)の製造
上述のとおり、L−スレオニンから、一般式(I)、一般式(II)、一般式(III)の化合物を経由して、一般式(IV)の化合物を得ることが出来る。さらに、上述のスキームIに示され、かつ以下の説明するとおりの工程を経て、カルボン酸(A)を製造することができる。
まず、一般式(IV)の化合物から一般式(VIII)の化合物への変換は、J. Org. Chem. 1987, 52, 2563記載の方法により行うことができる。
次いで、一般式(VIII)の化合物からカルボン酸(A)への変換はJ. Org. Chem. 1987, 52, 2563記載の方法、または下記に示すスキームIIの方法により行うことができる。
Figure 0005112070
式中、R1およびR2はスキームIで定義されたものと同義である。
一般式(IX)の化合物は、一般式(VIII)の化合物を、含水溶媒中、50〜200℃、好ましくは80〜150℃に加熱撹拌することにより得ることができる。溶媒としてはメタノール、エタノール、ノルマルプロパノール、イソプロパノール、ジオキサン、酢酸ブチル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチルイミダゾリジノン、ジメチルアセトアミド、tert−ブチルメチルエーテル、シクロヘキシルメチルエーテル、ジフェニルエーテル、ヘキサメチルホスホラミド、エチレングリコールジメチルエーテル等が挙げられ、それらを単一または混合して用いることができる。含水溶媒中に含まれる水の割合は2〜95%、好ましくは2〜50%である。
カルボン酸(A)は、一般式(IX)の化合物を反応に関与しない溶媒中で、酸化条件に付すことにより得ることができる。反応に関与しない溶媒としては、酸化剤の種類を考慮し溶媒を選択する必要があるが、例えば水、アセトン、ジエチルエーテル、tert−ブタノール、ジクロロメタン、クロロホルム等が挙げられる。酸化条件とは、クロム酸、重クロム酸、クロム酸ピリジニウム、クロロクロム酸ピリジニウム(PCC)、重クロム酸ピリジニウム(PDC)、過マンガン酸カリウム、四酸化オスミウム、四酸化ルテニウム、過酸化水素水、酸素、過ヨウ素酸、過ヨウ素酸ナトリウム、次亜塩素酸ナトリウム、次亜臭素酸ナトリウム、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル(TEMPO)等を用い、酸性、中性、またはアルカリ性下で反応する方法、電解酸化等が挙げられる。本工程における酸化反応には一般式(IX)のヒドロキシ基を直接カルボン酸に酸化させる方法に加え、アルデヒドを経由する方法も含まれる。
一般式(X)の化合物は一般式(VIII)の化合物を反応に関与しない溶媒中で通常の酸化条件に付すことにより得ることができる。反応に関与しない溶媒としては、酸化剤の種類を考慮し溶媒を選択する必要があるが、例えば水、アセトン、ジエチルエーテル、tert−ブタノール、ジクロロメタン、クロロホルム等が挙げられる。通常の酸化条件とはクロム酸、重クロム酸、クロム酸ピリジニウム、クロロクロム酸ピリジニウム(PCC)、重クロム酸ピリジニウム(PDC)、過マンガン酸カリウム、四酸化オスミウム、四酸化ルテニウム、過酸化水素水、酸素、過ヨウ素酸、過ヨウ素酸ナトリウム、次亜塩素酸ナトリウム、次亜臭素酸ナトリウム、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル(TEMPO)等を用い、酸性、または中性、若しくはアルカリ性下で反応する方法、電解酸化等が挙げられる。
カルボン酸(A)は一般式(X)の化合物を加水分解反応に付すことにより得ることができる。加水分解は塩基として水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、アンモニア等を用い、必要に応じ過酸化水素水を添加することにより達成される。
以下に、一般式(I)〜(IV)に包含される化合物の具体的な製造例を本明細書の実施例として説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。また、前記説明および実施例を参考にしつつ、反応試薬、反応条件等を適宜選択し、必要に応じて改変、修正を加えることにより一般式(IV)に包含される化合物およびカルボン酸(A)を製造することは、当業者であれば実施可能であることも明らかである。
実施例1
(6S,7S)−7−((R)−1−ヒドロキシエチル)−5−メチレン−2,2−ジプロピル−(3−オキサ−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクタン−8−オン)
(a):3−アミノ−2,2−ビス(エチルチオ)−プロパン−1−オール塩酸塩(15.5g)と4−ヘプタノン(18.7ml)のトルエン(400ml)溶液に炭酸水素ナトリウム(8.45g)を加え、アルゴン雰囲気下、ディーンスターク装置により水を除去しながら2時間40分還流した。室温で1時間放置後、(2R,3R)−エポキシブタン酸塩化物((2R,3R)−エポキシブタン酸ナトリウム塩(18.3g)、オキサリルクロリド(11.7ml)、ピリジン(11.8ml)より調整した)とトリエチルアミン(20.6ml)のテトラヒドロフラン(350ml)溶液に加え、0℃で30分撹拌した。反応混合物に水を加え、反応を止めた後、有機物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水により洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1〜2:1より溶離)により精製し、3−((2R,3R)−エポキシブチリル)−5,5−ビス(エチルチオ)−2,2−ジプロピル−1,3−オキサジナン(19.4g、75%)を得た。
H−NMR(CDCl):δ 0.89(3H,s),0.91(3H,s),1.15−1.35(2H,m),1.26(3H,t),1.28(3H,t),1.3(3H,d),1.4−1.5(2H,m),2.0−2.3(4H,m),2.65(2H,q),2.67(2H,q),3.30(1H,dq),3.61(1H,d),3.74(1H,d),3.85(1H,d),3.89(1H,d),3.93(1H,d).
API−MS(m/z):376(M+1).
(b):前記(a)で得られた3−((2R,3R)−エポキシブチリル)−5,5−ビス(エチルチオ)−2,2−ジプロピル−1,3−オキサジナン(864mg)の75%アセトニトリル水溶液(53ml)に10〜13℃で5%次亜塩素酸ナトリウム水溶液(9.3ml)を加え、10分間撹拌した。有機物を酢酸エチルで抽出後、有機層を飽和食塩水により洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1より溶離)により精製し、3−((2R,3R)−エポキシブチリル)−5−オキソ−2,2−ジプロピル−1,3−オキサジナン(621mg、91%)を得た。
H−NMR(CDCl):δ 0.926(3H,t),0.931(3H,t),1.25−1.40(2H,m),1.28(3H,d),1.45−1.60(2H,m),3.34(1H,dq),3.51(1H,d),4.15(1H,d),4.17(1H,d),4.20(1H,d),4.33(1H,d).
FAB−MS(m/z):270(M+1).
(c):アルゴン雰囲気下、前記(b)で得られた3−((2R,3R)−エポキシブチリル)−5−オキソ−2,2−ジプロピル−1,3−オキサジナン(265.4mg)のクロロホルム(6ml)溶液に無水硫酸ナトリウム(1.42g)、塩化亜鉛(241mg)、ピロリジン(0.165ml)を加え、60℃で70分撹拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:2より溶離)により精製し、(6S,7S)−7−((R)−1−ヒドロキシエチル)−2,2−ジプロピル−(3−オキサ−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクタン−5,8−ジオン)(210.5mg、79%)を得た。
H−NMR(CDCl):δ 0.96(3H,t),0.97(3H,t),1.27−1.90(6H,m),1.31(3H,d),2.25−2.40(2H,m),3.15(1H,dd),4.09(1H,d),4.11(1H,d),4.20(1H,d),4.27(1H,d).
FAB−MS(m/z):270(M+1).
(d):メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(1,37g)をテトラヒドロフラン(20ml)に懸濁させ、アルゴン雰囲気下、0℃で1.6mol/lのn−ブチルリチウムヘキサン溶液(1.9ml)を加えた。30分後、前記(c)で得られた(6S,7S)−7−((R)−1−ヒドロキシエチル)−2,2−ジプロピル−(3−オキサ−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクタン−5,8−ジオン)(257.0mg)を加え、室温で更に30分撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え反応を止めた後、有機物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水により洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1より溶離)により精製し、表題化合物(6S,7S)−7−((R)−1−ヒドロキシエチル)−5−メチレン−2,2−ジプロピル−(3−オキサ−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクタン−8−オン)(194.8mg、76%)を得た。
H−NMR(CDCl):δ 0.94(3H,t),0.95(3H,t),1.33(3H,d),1.35−1.45(4H,m),1.65−1.70(2H,m),1.85−1.95(1H,m),2.10−2.20(2H,m),3.04(1H,dd),4.16−4.30(4H,m),4.93(1H,s),5.05(1H,s).
EI−MS(m/z):270(M).
実施例2
(6S,7S)−7−((R)−1−ヒドロキシエチル)−2,2−ジメチル−5−メチレン−(3−オキサ−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクタン−8−オン)
実施例1の(a)における4−ヘプタノンの代わりにアセトンを用い、実施例1に準ずることにより下記化合物を得た。
(a):3−((2R,3R)−エポキシブチリル)−5,5−ビス(エチルチオ)−2,2−ジメチル−1,3−オキサジナン
H−NMR(CDCl):δ 1.22−1.36(9H,m),1.62(3H,s),1.72(3H,s),2.66(2H,q),2.68(2H,q),3.31(1H,dq),3.65(1H,d),3.68(1H,d),3.81(1H,d),3.92(2H,s).
(b):3−((2R,3R)−エポキシブチリル)−2,2−ジメチル−5−オキソ−1,3−オキサジナン
H−NMR(CDCl):δ 1.26(3H,d),1.73(3H,s),1.76(3H,s),3.32(1H,dq),3.50(1H,d),4.13(1H,d),4.16(1H,d),4.22(1H,d),4.33(1H,d).
FAB−MS(m/z):214(M+1).
(c):(6S,7S)−7−((R)−1−ヒドロキシエチル)−2,2−ジメチル−(3−オキサ−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクタン−5,8−ジオン)
H−NMR(CDCl):δ 1.32(3H,d),1.54(3H,s),1.73(3H,s),2.38(1H,brs),3.17(1H,dd),4.11(1H,d),4.14(1H,d),4.22(1H,d),4.27(1H,m).
FAB−MS(m/z):214(M+1).
(d)表題化合物:(6S,7S)−7−((R)−1−ヒドロキシエチル)−2,2−ジメチル−5−メチレン−(3−オキサ−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクタン−8−オン)
H−NMR(CDCl):δ 1.32(3H,d),1.45(3H,s),1.71(3H,s),3.08(1H,dd),3.13(1H,brs),4.14−4.24(2H,m),4.21(1H,d),4.29(1H,d),4.99(1H,s),5.08(1H,s).
FAB−MS(m/z):212(M+1).
実施例3
(6S,7S)−2,2−ジエチル−7−((R)−1−ヒドロキシエチル)−5−メチレン−(3−オキサ−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクタン−5,8−ジオン)
実施例1の(a)における4−ヘプタノンの代わりに3−ペンタノンを用い、実施例1に準ずることにより下記化合物を得た。
(a):3−((2R,3R)−エポキシブチリル)−2,2−ジエチル−5,5−ビス(エチルチオ)−1,3−オキサジナン
H−NMR(CDCl):δ 0.884(6H,t),1.27(3H,t),1.28(3H,t),1.34(3H,d),2.02−2.40(4H,m),2.66(2H,q),2.67(2H,q),3.32(1H,dq),3.63(1H,d),3.78(1H,d),3.88(1H,d),3.94(1H,d),3.95(1H,d).
ESI−MS(m/z):348(M+1).
(b):3−((2R,3R)−エポキシブチリル)−2,2−ジエチル−5−オキソ−1,3−オキサジナン
H−NMR(CDCl):δ 0.94(3H,t),0.95(3H,t),1.29(3H,t),2.08−2.20(2H,m),2.26−2.40(2H,m),3.34(1H,dq),3.52(1H,d),4.17(1H,d),4.20(1H,d),4.22(1H,d),4.35(1H,d).
ESI−MS(m/z):242(M+1).
(c):(6S,7S)−2,2−ジエチル−7−((R)−1−ヒドロキシエチル)−(3−オキサ−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクタン−5,8−ジオン)
H−NMR(CDCl):δ 0.93(3h,t),1.02(3H,t),1.31(3H,t),1.70−1.85(2H,m),1.85−2.00(1H,m),2.30−2.40(1H,m),2.60(1H,brs),3.16(1H,dd),4.10(1H,d),4.12(1H,d),4.20(1H,d),4.27(1H,m).
ESI−MS(m/z):242(M+1).
(d)表題化合物:(6S,7S)−2,2−ジエチル−7−((R)−1−ヒドロキシエチル)−5−メチレン−(3−オキサ−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクタン−5,8−ジオン)
H−NMR(CDCl):δ 0.923(3H,t),0.939(3H,s),1.33(3H,d),1.65−1.80(2H,m),1.9−2.05(1H,m),2.10−2.25(1H,m),2.7581H,brs),3.05(1H,dd),4.17−4.27(3H,m),4.25(1H,d),4.95(1H,s),5.06(1H,s).
FAB−MS(m/z):242(M+1).
実施例4
(6S,7S)−7−((R)−1−ヒドロキシエチル)−5−メチレン−(3−オキサ−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクタン−8−オン)−2−スピロシクロヘキサン
実施例1の(a)における4−ヘプタノンの代わりにシクロヘキサノンを用い、実施例1に準ずることにより下記化合物を得た。
(a):3−((2R,3R)−エポキシブチリル)−5,5−ビス(エチルチオ)−1,3−オキサジナン−2−スピロシクロヘキサン
H−NMR(CDCl):δ 1.26(3H,t),1.28(3H,t),1.30(3H,d),1.40−1.65(7H,m),1.80−1.95(2H,m),2.35−2.50(1H,m),2.65(2H,q),2.67(2H,q),3.30(1H,d),3.64(1H,d),3.69(1H,d),3.80(1H,d),3.89(1H,d),3.91(1H,d).
ESI−MS(m/z):360(M+1).
(b):3−((2R,3R)−エポキシブチリル)−5−オキソ−1,3−オキサジナン−2−スピロシクロヘキサン
H−NMR(CDCl):δ 1.24−1.29(2H,m),1.25(3H,d),1.40−1.90(6H,m),2.50−2.80(2H,m),3.31(1H,dq),3.48(1H,d),4.12(1H,d),4.13(1H,d),4.19(1H,d),4.31(1H,d).
EI−MS(m/z):253(M).
(c):(6S,7S)−7−((R)−1−ヒドロキシエチル)−(3−オキサ−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクタン−5,8−ジオン)−2−スピロシクロヘキサン
H−NMR(CDCl):δ 1.30−1.50(1H,m),1.32(3H,d),1.50−2.10(8H,m),2.30−2.40(1H,m),3.17(1H,dd),4.11(1H,d),4.17(1H,d),4.20(1H,d),4.27(1H,m).
FAB−MS(m/z):254(M+1).
(d):表題化合物:(6S,7S)−7−((R)−1−ヒドロキシエチル)−5−メチレン−(3−オキサ−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクタン−8−オン)−2−スピロシクロヘキサン
H−NMR(CDCl):δ 1.33(3H,d),1.35−1.90(9H,m),2.25−2.35(1H,m),2.65(1H,brs),3.09(1H,dd),4.14(1H,d),4.18−4.28(2H,m),4.36(1H,d),4.97(1H,s),5.09(1H,s).
FAB−MS(m/z):252(M+1).
実施例5
(6S,7S)−7−((R)−1−tert−ブチルジメチルシリルオキシエチル)−2,2−ジメチル−(3−オキサ−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクタン−5,8−ジオン)
アルゴン雰囲気下、室温で(6S,7S)−7−((R)−1−ヒドロキシエチル)−2,2−ジメチル−(3−オキサ−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクタン−5,8−ジオン)(428mg)のジメチルホルムアミド(13ml)溶液にトリエチルアミン(1.3ml)、tert−ブチルジメチルシリルクロリド(715mg)を加えた。室温で15時間撹拌後、反応混合物に水を加え、有機物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1より溶離)により精製し、(6S,7S)−7−((R)−1−tert−ブチルジメチルシリルオキシエチル)−2,2−ジメチル−(3−オキサ−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクタン−5,8−ジオン)(456mg、75%)を得た。
H−NMR(CDCl):δ 0.072(3H,s),0.093(3H,s)0.89(9H,s),0.91(3H,t),0.96(3H,t),1.22(3H,d),1.3−1.65(4H,m),1.65−1.8(2H,m),1.8−1.9(1H,m),2.25−2.4(1H,m),2.98−3.05(1H,m),4.07(1H,d),4.18(1H,d),4.06−4.26(2H,m).
実施例6
(6S,7S)−7−((R)−1−tert−ブチルジメチルシリルオキシエチル)−2,2−ジメチル−5−メチレン−(3−オキサ−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクタン−8−オン)
アルゴン雰囲気下、室温でメチルトリフェニルホスホニウムブロミド(100mg)のジエチルエーテル(2ml)懸濁液にカリウムtert−ブトキサイド(27mg)を加えた。室温で30分間撹拌後、(6S,7S)−7−((R)−1−tert−ブチルジメチルシリルオキシエチル)−2,2−ジメチル−(3−オキサ−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクタン−5,8−ジオン)(34mg)のジエチルエーテル(1ml)溶液を加え室温で10分間撹拌した。反応混合物に水を加え反応を止めた後、有機物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1より溶離)により精製し、(6S,7S)−7−((R)−1−tert−ブチルジメチルシリルオキシエチル)−2,2−ジメチル−5−メチレン−(3−オキサ−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクタン−8−オン)(19mg、55%)を得た。
H−NMR(CDCl):δ 0.077(3H,s),0.094(3H,s),0.89(9H,s),0.92(3H,t),0.94(3H,t),1.25(3H,d),1.3−1.5(4H,m),1.6−1.75(2H,m),1.8−1.9(1H,m),2.1−2.2(1H,m),2.97(1H,dd),4.15−4.3(4H,m),4.91(1H,s),5.02(1H,s).
API−MS(m/z):382(M+1).
実施例7
(6S,7S)−7−((R)−1−tert−ブチルジメチルシリルオキシエチル)−2,2−ジプロピル−5−メチレン−(3−オキサ−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクタン−8−オン)
(a):実施例5の(6S,7S)−7−((R)−1−ヒドロキシエチル)−2,2−ジメチル−(3−オキサ−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクタン−5,8−ジオン)の代わりに実施例1の(c)で得られた(6S,7S)−7−((R)−1−ヒドロキシエチル)−2,2−ジプロピル−(3−オキサ−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクタン−5,8−ジオン)を用い、実施例5に準ずることにより(6S,7S)−7−((R)−1−tert−ブチルジメチルシリルオキシエチル)−2,2−ジプロピル−(3−オキサ−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクタン−5,8−ジオン)を得た。
H−NMR(CDCl3):δ 0.071(3H,s),0.093(3H,s),0.89(9H,s),0.90−1.00(6H,m),1.22(3H,d),1.40−1.90(7H,m),2.30−2.45(1H,m),3.09(1H,d),4.07(1H,d),4.10−4.25(1H,m),4.18(1H,d),4.30−4.40(1H,m).
(b):アルゴン雰囲気下、亜鉛(62mg)をテトラヒドロフラン(2ml)に懸濁させ、ジヨードメタン(0.04ml)を加え25℃で30分撹拌した。1M四塩化チタンのジクロロメタン溶液(0.1ml)を加え、25℃で30分撹拌した後、前記(a)で得られた(6S,7S)−7−((R)−1−tert−ブチルジメチルシリルオキシエチル)−2,2−ジプロピル−(3−オキサ−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクタン−5,8−ジオン)(30mg)のテトラヒドロフラン(1ml)溶液を加え25℃で1時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え反応を止めた後、有機物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水により洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1より溶離)により精製し、表題化合物(6S,7S)−7−((R)−1−tert−ブチルジメチルシリルオキシエチル)−2,2−ジプロピル−5−メチレン−(3−オキサ−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクタン−8−オン)(9.8mg、33%)を得た。
H−NMR(CDCl3):δ 0.077(3H,s),0.094(3H,s),0.89(9H,s),0.90−1.00(6H,m),1.25(3H,d),1.30−1.50(4H,m),1.55−1.75(2H,m),1.80−1.85(1H,m),2.10−2.25(1H,m),2.97(1H,dd),4.15−4.30(4H,m),4.91(1H,s),5.02(1H,s).
ESP−MS(m/z):382(M+1).
実施例8
3’−((2R,3R)−エポキシブチリル)−(シクロヘキサンスピロ−2’−(1’,3’−オキサジナン)−5’−スピロ−2”−(1”,3”−ジチオラン))
実施例1の(a)における4−ヘプタノンの代わりにシクロヘキサン、3−アミノ−2,2−ビス(エチルチオ)―プロパン−1−オール塩酸塩の代わりに2−アミノメチル−2−ヒドロキシメチル−1,3−ジチオラン塩酸塩を用い表題化合物を得た。
H−NMR(CDCl3):δ 1.1−1.7(6H,m),1.29(3H,d),1.81(2H,t),2.40(1H,dt),2.68(1H,dt),3.1−3.4(5H,m),3.73(1H,d),3.77(1H,d),3.84(1H,d),4.06(1H,d),4.09(1H,d).
実施例9
(6S,7S)−7−((R)−1−ヒドロキシエチル)−5−メチレン−(3−オキサ−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクタン−8−オン)−2−スピロシクロヘキサン
アルゴン雰囲気下、0℃でNysted試薬の20%テトラヒドロフラン懸濁液(5.41g)に四塩化チタン(0.26ml)、(6S,7S)−7−((R)−1−ヒドロキシエチル)−(3−オキサ−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクタン−5,8−ジオン)−2−スピロシクロヘキサン(200.8mg)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウムと酢酸エチルの混液に滴下し反応を止めた後、有機物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水により洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1より溶離)により精製し、表題化合物(6S,7S)−7−((R)−1−ヒドロキシエチル)−5−メチレン−(3−オキサ−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクタン−8−オン)−2−スピロシクロヘキサン(124.2mg、62%)を得た。
1H−NMR(CDCl3):δ 1.33(3H,d),1.35−1.90(9H,m),2.25−2.35(1H,m),2.65(1H,brs),3.09(1H,dd),4.14(1H,d),4.18−4.28(2H,m),4.36(1H,d),4.97(1H,s),5.09(1H,s).
FAB−MS(m/z):252(M+1).
製造例1
3−アミノ−2,2−ビス(エチルチオ)−プロパン−1−オール塩酸塩
(a):アルゴン雰囲気下、ジメトキシアセトアルデヒド(120g)のニトロメタン(186ml)溶液に炭酸カリウム(31.9g)を加えた。50℃で3.5時間撹拌した後、水を加え反応を止めた。有機物を酢酸エチルで抽出後、有機層を飽和食塩水により洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を濃縮することにより、粗1,1−ジメトキシ−3−ニトロ−2−プロパノール(156.7g,82%)を得た。粗1,1−ジメトキシ−3−ニトロ−2−プロパノールはそれ以上精製することなく次の反応に用いた。
H−NMR(CDCl):δ 2.56(1H,d),3.490(3H,s9,3.494(3H,s),4.36−4.40(2H,m),4.44−4.52(1H,m),4.53−4.63(1H,m).
(b):前記(a)で得られた粗1,1−ジメトキシ−3−ニトロ−2−プロパノール(3.32g)のイソプロパノール(100ml)溶液にラネーニッケル(5g)を加えた。反応系を水素に置換後、室温で36時間激しく撹拌した。セライト濾過によりラネーニッケルを除去した後、溶媒を濃縮することにより、粗1−アミノ−3,3−ジメトキシ−2−プロパノール(2.30g,85%)を得た。粗1−アミノ−3,3−ジメトキシ−2−プロパノールはそれ以上精製することなく次の反応に用いた。
H−NMR(CDCl):δ 2.77(1H,dd),2.91(1H,dd),3.44(3H,s),3.46(3H,s),3.55−3.62(1H,m),4.25(1H,d).
(c):前記(b)で得られた粗1−アミノ−3,3−ジメトキシ−2−プロパノール(2.40g)に濃塩酸(30ml)を加え、75℃で1時間撹拌した。いったん、塩酸を留去した後、改めて濃塩酸(10ml)とエタンチオール(3.94ml)を加えた。室温で3時間撹拌後、反応系に炭酸カリウムを加え中和した。有機物をジクロロメタンで抽出した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥、揮発性物質を留去することにより粗3−アミノ−2,2−ビス(エチルチオ)−プロパン−1−オール(2.95g、72%)を得た。得られた粗3−アミノ−2,2−ビス(エチルチオ)−プロパン−1−オールに当量の塩酸を加えた後、酢酸エチルから再結晶し、表題化合物3−アミノ−2,2−ビス(エチルチオ)−プロパン−1−オール塩酸塩を得た。
H−NMR(DO):δ 0.78(6H,t),2.26(4H,q),2.92(2H,s),3.41(2H,s).
製造例2
(3S,4S)−3−((R)−1−tert−ブチルジメチルシリルオキシエチル)−4−((R)−1−カルボキシエチル)−2−アゼチジノン
(a):実施例1の(d)で得られた(6S,7S)−7−((R)−1−ヒドロキシエチル)−5−メチレン−2,2−ジプロピル−(3−オキサ−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクタン−8−オン)(289mg)のメタノール(12ml)溶液にラネーニッケル(300mg)を加えた。反応系を水素に置換後、室温で激しく5時間撹拌した。セライト濾過によりラネーニッケルを除去した後、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:2より溶離)により精製し(5R,6S,7S)−7−((R)−1−ヒドロキシエチル)−5−メチル−2,2−ジプロピル−(3−オキサ−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクタン−8−オン)と(5S,6S,7S)−7−((R)−1−ヒドロキシエチル)−5−メチル−2,2−ジプロピル−(3−オキサ−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクタン−8−オン)の混合物(306mg)を得た。得られた混合物はそれ以上の精製をすることなく次の反応に用いた。
(b):アルゴン雰囲気下、前記(a)で得られた(5R,6S,7S)−7−((R)−1−ヒドロキシエチル)−5−メチル−2,2−ジプロピル−(3−オキサ−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクタン−8−オン)と(5S,6S,7S)−7−((R)−1−ヒドロキシエチル)−5−メチル−2,2−ジプロピル−(3−オキサ−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクタン−8−オン)の混合物(306mg)をジメチルホルムアミド(2.5ml)に溶解し、トリエチルアミン(0.31ml)、tert−ブチルジメチルシリルクロリド(216mg)を加えた。室温で20時間撹拌した後、有機物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水により洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1より溶離)により精製し、(5R,6S,7S)−7−((R)−1−tert−ブチルジメチルシリルオキシエチル)−5−メチル−2,2−ジプロピル−(3−オキサ−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクタン−8−オン)(358mg、83%、2工程)を得た。
H−NMR(CDCl):δ 0.067(3H,s),0.080(3H,s),0.89(9H,s),0.92(3H,t),0.93(3H,t),1.08(3H,d),1.18(3H,d),1.25−1.40(2H,m),1.40−1.60(2H,m),1.60−1.75(2H,m),1.80−2.10(3H,m,),2.98(1H,dd),3.54(1H,dd),3.78(1H,dd),3.91(1H,dd),4.14(1H.dq).
EI−MS(m/z):383(M).
(c):アルゴン雰囲気下、前記(b)で得られた(5R,6S,7S)−7−((R)−1−tert−ブチルジメチルシリルオキシエチル)−5−メチル−2,2−ジプロピル−(3−オキサ−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクタン−8−オン)(1.00g)にジオキサン(20ml)、ジメチルスルホキシド(20ml)、水(3ml)を加え、18時間還流させた。有機物を酢酸エチルで抽出した後、飽和食塩水により洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチルより溶離)により精製し、(3S,4S)−3−((R)−1−tert−ブチルジメチルシリルオキシエチル)−4−((R)−1−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2−アゼチジノン(611mg、82%)を得た。
H−NMR(CDCl):δ 0.13(3H,s),0.14(3H,s),0.91(3H,d),0.92(9H,s),1.36(3H,d),1.80−1.93(1H,m),3.18(1H,dd),3.27(1H,dd),3.47(H,dd),3.58(1H,dd),4.14(1H,dq),6.03(1H,brs).
TSP−MS(m/z):288(M+1).
(d):アルゴン雰囲気下、前記(c)で得られた(3S,4S)−3−((R)−1−tert−ブチルジメチルシリルオキシエチル)−4−((R)−1−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2−アゼチジノン(501mg)のジメチルホルムアミド(20ml)溶液に重クロム酸ピリジニウム(PDC)(3.28g)を加えた。室温で20時間撹拌後、有機物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水により洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去した後、残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた、ジエチルエーテルで洗浄した後、塩酸で酸性にした。遊離する有機物をジクロロメタンで抽出し、飽和食塩水により洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去することにより表題化合物(3S,4S)−3−((R)−1−tert−ブチルジメチルシリルオキシエチル)−4−((R)−1−カルボキシエチル)−2−アゼチジノン(408mg、77%)を得た。得られた3S,4S)−3−((R)−1−tert−ブチルジメチルシリルオキシエチル)−4−((R)−1−カルボキシエチル)−2−アゼチジノンのスペクトルデータはJ. Org. Chem. 1987, 52, 2563記載のデータと良い相同性を示した。
H−NMR(CDCl):δ 0.069(3H,s),0.076(3H,s),0.87(9H,s),1.20(3H,d),1.26(3H,d),2.75(1H,dq),3.03(1H,dd),3.93(1H,dd),4.20(1H,dq),6.21(1H,brs).
FAB−MS(m/z):302(M+1).
製造例3
(3S,4S)−3−((R)−1−tert−ブチルジメチルシリルオキシエチル)−4−((R)−1−カルボキシエチル)−2−アゼチジノン
(a):参考例2の(b)で得られた(5R,6S,7S)−7−((R)−1−tert−ブチルジメチルシリルオキシエチル)−5−メチル−2,2−ジプロピル−(3−オキサ−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクタン−8−オン)(508mg)をアセトン(15ml)に溶解させ、0℃でJones試薬(1ml、Organic Syntheses Collect Volume5 、310ページの方法で調製)、濃硫酸(0.5ml)を加え、10分間撹拌した。反応混合物をジクロロメタン、水の混合物に注いだ後、有機層を分離した。飽和食塩水により洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:2より溶離)により精製し、(3S,4S)−3−((R)−1−tert−ブチルジメチルシリルオキシエチル)−1−ブチリル−4−((R)−1−カルボキシエチル)−2−アゼチジノン(261mg、47%)を得た。
H−NMR(CDCl):δ 0.04(3H,s),0.07(3H,s),0.83(9H,s),1.21(3H,d),1.23(3H,d),1.67−1.82(2H,m),2.58−2.87(2H,m),1.98−3.23(1H,m),3.30−3.40(1H,m),4.25−4.38(2H,m).
ESI−MS(m/z):372(M+1).
(b):前記(a)で得た(3S,4S)−3−((R)−1−tert−ブチルジメチルシリルオキシエチル)−1−ブチリル−4−((R)−1−カルボキシエチル)−2−アゼチジノン(39mg)のテトラヒドロフラン(1ml)溶液に0℃で0.4N水酸化ナトリウム水溶液(1ml)を加えた。0℃で15分間、室温で1時間撹拌した後、ジエチルエーテルを加えた。水層を分離した後、塩酸で酸性にした。遊離する有機物をジクロロメタンで抽出し、飽和食塩水により洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去することにより、表題化合物(3S,4S)−3−((R)−1−tert−ブチルジメチルシリルオキシエチル)−4−((R)−1−カルボキシエチル)−2−アゼチジノン(24mg、75%)を得た。得られた(3S,4S)−3−((R)−1−tert−ブチルジメチルシリルオキシエチル)−4−((R)−1−カルボキシエチル)−2−アゼチジノンのスペクトルデータはJ. Org. Chem. 1987, 52, 2563記載のデータと良い相同性を示した。
H−NMR(CDCl):δ 0.069(3H,s),0.076(3H,s),0.87(9H,s),1.20(3H,d),1.26(3H,d),2.75(1H,dq),3.03(1H,dd),3.93(1H,dd),4.20(1H,dq),6.21(1H,brs).
FAB−MS(m/z):302(M+1).

Claims (16)

  1. 下記一般式(I)で表される化合物またはその塩若しくはその溶媒和物:
    Figure 0005112070
    (式中、
    およびRは、それぞれ同一または異なっていてもよく、水素原子または直鎖、分岐鎖または環状のC 1−8 アルキル基を表すか、またはRとRとが一緒になって、それらが結合している炭素原子とともに4〜7員環(ここで、この4〜7員環は直鎖、分岐鎖または環状のC 1−8 アルキル基で置換されてもよい。)を表し、
    およびRは、それぞれ同一または異なっていてもよく、直鎖、分岐鎖または環状のC 1−8 アルキル基を表すか、またはRとRとが一緒になって、それらが結合している硫黄原子、および当該硫黄原子が結合している炭素原子とともに4〜7員環を表す。)。
  2. 下記一般式(II)で表される化合物またはその塩若しくはその溶媒和物:
    Figure 0005112070
    (式中、RおよびRは請求項1に記載の一般式(I)で定義されたものと同義である。)。
  3. 下記一般式(III)で表される化合物またはその塩若しくはその溶媒和物:
    Figure 0005112070
    (式中、RおよびRは請求項1に記載の一般式(I)で定義されたものと同義であり、Rは水素原子または水酸基の保護基を表す。)。
  4. 請求項1に記載の一般式(I)で表される化合物を、加水分解する工程を含んでなる、請求項2に記載の一般式(II)で表される化合物の製造方法。
  5. 前記加水分解が、酸化剤の存在下行われる、請求項4に記載の方法。
  6. 酸化剤が、次亜塩素酸ナトリウム、臭素、または過酸化水素である、請求項に記載の方法。
  7. 請求項4に記載の製造法を含んでなる、下記式(A)の化合物の製造法。
    Figure 0005112070
  8. 請求項2に記載の一般式(II)で表される化合物を、酸若しくは塩基、または酸および塩基と反応させる工程を含んでなる、請求項3に記載の一般式(III)で表される化合物の製造方法。
  9. 前記酸が、ルイス酸またはブレンステッド酸である、請求項8に記載の方法。
  10. 前記酸がルイス酸であり、さらに二級アミンの存在下反応が行われる、請求項8に記載の方法。
  11. 請求項8に記載の製造法を含んでなる、請求項7に記載の式(A)の化合物の製造法。
  12. 下記一般式(IV)で表される製造方法であって、
    Figure 0005112070
    (式中、RおよびRは請求項1に記載の一般式(I)で定義されたものと同義であり、Rは請求項3に記載の一般式(III)で定義されたものと同義である。)
    一般式(III):
    Figure 0005112070
    (式中、RおよびRは請求項1に記載の一般式(I)で定義されたものと同義であり、Rは請求項3に記載の一般式(III)で定義されたものと同義である。)
    で表される化合物の一炭素増炭反応の工程を含んでなる、方法。
  13. 請求項12に記載の製造法を含んでなる、請求項7に記載の式(A)の化合物の製造法。
  14. 請求項1に記載の一般式(I)で表される化合物の製造法であって、
    下記式(V)で表される(2R,3R)−エポキシブタン酸:
    Figure 0005112070
    またはその塩と、下記一般式(VI):
    Figure 0005112070
    (式中、RおよびRは請求項1に記載の一般式(I)で定義されたものと同義である。)
    で表される化合物またはその塩と、そして
    下記一般式(VII):
    Figure 0005112070
    (式中、RおよびRは請求項1に記載の一般式(I)で定義されたもの同義である。)
    で表される化合物とを縮合させる工程を含んでなる、方法。
  15. 一般式(VI)の化合物と、一般式(VII)の化合物とがあらかじめ混合された混合物として、式(V)の化合物と縮合させる、請求項14に記載の方法。
  16. 請求項14に記載の製造法を含んでなる、請求項7に記載の式(A)の化合物の製造法。
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